2012年01月23日

タモリの一言でブーム終焉となった「一杯のかけそば」

タモリの一言でブーム終焉となった
「一杯のかけそば」
2011年10月18日 日刊ゲンダイ掲載

芸能界スキャンダル史
<1988年12月>

 昭和最後の年越しとなった88年末、ラジオが一本の「実話童話」を放送した。この話が「涙なしでは聞けない」と評判を呼び、ついには社会現象になった。作者もマスコミの寵児(ちょうじ)となるが、過去を知る人に告発され、一転して疑惑の人に。

 大晦日にFM東京は、「ゆく年くる年」の中で「一杯のかけそば」と題した童話を朗読で放送した。作者は民話の語り部活動を行っている栗良平(当時45)なる人物。

 この作品は70年代初頭、2人の子供を連れた貧しい身なりの女性が、札幌のそば屋を訪ねるところから始まる。女性が頼んだのは150円の一杯のかけそば。店主は何も言わずに半玉をサービスし、親子3人はそのそばをおいしそうに分けて食べた。こんな交流が毎年、大晦日に数年間続く。

 ところが、ある年から3人はパタリと現れなくなった。店主はその後も、大晦日は彼らの席を予約席にして待ち続けたが……。そして、最初の大晦日から14年後。成人して医師と銀行員となった息子と母親が現れて、「あの時の一杯のかけそばのおかげで生き抜くことができました」とお礼を言う。しみじみとした人情話である。

 ちょうど時代はバブル最盛期。豊かになり過ぎた消費生活への反省もあって、この話は1月に産経新聞や共同通信が取り上げ、2月には衆議院予算委員会で大久保直彦・公明党書記長(当時)の質問に引用されるなど、ブームになっていく。

 5月にはピークを迎え、週刊誌に全文が掲載されたのをはじめ、雑誌ではこの童話の話題一色に。

また、テレビはフジが同15日から5日間もワイドショー「タイム3」で中尾彬、武田鉄矢らによる日替わり朗読放送「かけそば大特集」を組んだ。作者の栗も一躍売れっ子になり、着流し姿でテレビ出演して自作を読み上げた。

 そんなかけそば一色の中、ひとり反旗を翻したのがタモリだった。

5月19日の「笑っていいとも!」で「そのころ150円あったら、インスタントのそばが3人前買えたはず」「涙のファシズム」とうさんくささを指摘した。

 この発言がキッカケとなり、ブームは翌6月には終焉(しゅうえん)を迎える。その4年前に作者を居候させた滋賀県のそば屋主人が、雑誌に告発したのだ。

店主の話によると、栗はホラ吹きで「北大医学部卒の医学博士の小児科医」と詐称し、近所の住民に医者紛いの行為をし、薬代をだまし取ったりしていたという。店主自身からも自動車を買う代金として10万円を借りたまま姿を消したと訴えた。

 また、「実話」という触れ込みだった「一杯のかけそば」は、出来過ぎやつじつまが合わない点を指摘され、作者の「虚言の一環ではないのか」と問題にされた。

 結局、作者はこのブームで本の印税や講演料など1億数千万円を稼いだといわれたが、訴え出た被害者に弁済することなく、そのまま表舞台から消え去った。その後、北海道や滋賀での寸借詐欺が話題になったり、寺の乗っ取りを謀ったとの報道はあるが、現在も消息は不明のようだ。

◇1988年12月 9日、宮沢喜一大蔵大臣がリクルート疑惑で辞任。24日、消費税導入を柱とする税制改革法案が成立。27日、人心一新を図って竹下改造内閣が発足した。消費税、リクルート事件と政治不信が深まった。昭和天皇の病状悪化が伝えられ、世間は自粛ムード。16日には北海道の十勝岳が噴火した。
posted by 小だぬき at 17:25| Comment(2) | TrackBack(0) | 雑記 その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

明日から通常国会

くどいようですが、野田総理の街頭演説と「今やろうとしていること」のかい離が 問われる国会になりそうです。

消費税値上げの5%は 全額社会保障費に使うとマスコミをあげて 納得させようとしていますが、今の5%も導入時・値上げ時に 社会保障財源の名目でした。

社会保障の問題は トータルの10%で議論してもらわなければ 納得できません。
目的税のハズが いつの間にか財務省によって「一般会計」にされては・・・。歯止めが必要です。

posted by 小だぬき at 07:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

健康食品ブーム=當瀬規嗣

真健康論:
健康食品ブーム當瀬規嗣
毎日新聞 2012年1月22日 東京朝刊


 毎日すこやかに過ごすために、何かを習慣にしている人がたくさんいます。

散歩やジョギング、体操など。みなさんそれぞれに経験とお考えがあって、続けておられるようです。体に良さそうなことを続けることは、とても大事だと、私も考えています。


 そんな背景もあって、体に良さそうなものを毎日摂取したいという願いが国民の間に広がっています。それで健康食品ブームが延々と繰り返されているのです。もはや「ブーム」ではなく習慣の一種であると言うべきかもしれません。


 いわゆる健康食品と呼ばれるものには、さまざまな性質のものが含まれています。

例えば、ビタミン類やミネラルのように不足している栄養素を補給する目的のものです。正確な意味でサプリメントと呼ばれるものです。これらは、体に補給すべき量が決まっているので、やたらとたくさん取ればよいというわけではなく、取りすぎは逆に障害を起こすおそれがあります。

また、たんぱく質のように、通常の食事で不足することは考えられないが、より多く補給することで体を大きくするなど、特殊な目的に使うものもあります。


 そして、いま一番多くて、大量の宣伝がマスコミを通じて流されている健康食品が、食品などに含まれている特殊な成分を取り出して製品化し、さまざまな効能をうたって販売されているものです。

これらは薬のような扱いをしているものも多いのですが、法律で定める薬物としての認可は受けていません。つまり「効用」は証明されているわけではなく、あくまで食品なので食べても害はないだろうという程度のものです。

なので、効果の科学的検証も乏しく、中には公表されている根拠に科学的な誤りが見られるものも少なくありません。


 さらに、長期に大量に摂取した場合、どのようなことが起こるのか、実はよくわかっていないのです。


 もちろん、何らかの害が生じたものは市場から退場します。

しかし、害はないけれど効果もないものが世の中に広く行き渡り、原料費から見ると相当な高額で売られているのを見るにつけ、憤りを感じざるをえません。

健康食品の異常なブームは、いつもトラブルで終わるという歴史だけが繰り返されるのでしょうか。
(とうせ・のりつぐ=札幌医科大教授)

posted by 小だぬき at 04:57| Comment(0) | TrackBack(0) | うつ病について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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