2012年05月14日

教師と心の病 業務負担の再点検で予防図れ

教師と心の病 業務負担の再点検で予防図れ
(5月14日付・読売社説
 

心の病を抱える教師が増加傾向にある。


 職場でのうつ病などの増加は社会問題化しているが、教師の場合、一般患者数の伸び率をはるかに上回るペースだ。


 文部科学省が「深刻な状況にあり、子供たちにも影響が出る」と懸念するのは当然である。


 こうした教師の約半数は、異動で勤務先が変わってから2年未満に休職しているという。

4月から新たな学校に赴任した教師も多かろう。

校長など管理職は、十分に目配りをする必要がある。


 同僚と雑談を交わす機会が乏しく、孤立しがちな人が精神疾患に陥りやすい、との指摘もある。

そんな観点から職場環境を見直してみることも大切ではないか。


 精神疾患の休職者は40〜50歳代に多い。学校で指導的立場となる年代である。


 最近は、副校長や教頭になっても、自ら希望して一般の教師などに降格するケースが目立つ。

保護者からの苦情に耳を傾け、若手教師の育成にも当たらなければならないなど、業務が集中しがちなことも一因なのだろう。


 仕事の重圧が精神疾患につながっていないか、学校組織の中で仕事の分担を点検し、改善を図っていくことが肝要である。


 対策に乗り出した教育委員会もある。
例えば都教委では、定期健康診断時に全教師を対象にしたメンタルヘルスに関する調査を実施している。

精神面で問題があれば早期に見いだし、適切な治療につなげるためだ。


 ただ、こうした調査を行っているのは都道府県と政令市の15%、市区町村では4%にすぎない。


 
文科省は現在、有識者会議で教師の精神疾患の予防策作りを進めている。

効果の出ている取り組み事例を集め、教委や学校が情報を共有できるようにしてほしい。


心配なのが、東日本大震災の被災地である。

教師たちの多くはこの1年余り、自らも被災しながら、避難所の運営から放課後の子供たちの学習支援まで、力を尽くしてきた。

精神的な疲労もたまっていることだろう。


 宮城県教委の調査では、教職員の2割が体調不良を訴え、津波の被害が大きかった沿岸部では3割がストレスを強く感じていた。


カウンセラーの配置など、
国の継続的な支援が求められる。

2012年5月14日01時35分

posted by 小だぬき at 13:04| Comment(0) | TrackBack(0) | うつ病について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

高齢者と登山 低体温症への備え怠るな

高齢者と登山 低体温症への備え怠るな
2012.5.14 03:08 (産経新聞)[主張]

 間もなく夏山シーズンが幕を開ける。

ゴールデンウイークには、北アルプスで遭難事故が相次ぎ、計10人が命を落とした。大半が高齢者で、死因は全員が「低体温症」だった。

 登山を楽しむ中高年が増えているが、事故に遭わないためにも、低体温症に対するしっかりした備えをして出かけたい。


 低体温症は寒さで体の熱が奪われて起きる。意識が薄れて歩けなくなり、さらに体温が下がると、眠気や筋肉の硬直といった症状が出て死に至る。


 とくに体温調整能力が落ちている高齢者は、本人が気付かないうちに症状が悪化する。
寒いと感じたら早めに防寒着を身に着け、風の来ない、くぼ地に逃げ込むなどの対応を心がけてほしい。


 白馬岳で63〜78歳の男性6人のパーティー全員が死亡した遭難事故は当初、軽装で遺体が発見され、装備不足が指摘された。

しかし、後でザックからは防寒着が見つかった。メンバーの大半は医師で登山のベテランもいた。低体温症についての知識はあったはずだが、生かせなかったようだ。


 一般的に登山中は体温が上がって汗をかくため、軽装で行動することが多い。
そこを急激な強い寒気に襲われると、判断力だけでなく、防寒着を身に着ける気力や体力まで失ってしまう。

 服装は天候に合わせて臨機応変に変え、高カロリーで簡単に食べられる食料をとって体温を維持することが重要だ。
自分の体力を過信せず、余裕ある計画を立て、時には引き返す勇気も持ちたい。


 3年前の7月に北海道・大雪山系のトムラウシ山で8人が死亡した遭難事故も、死因は強い風雨による低体温症だった。

夏だからと甘く見てはならない。標高が低い山でも危険はある。


 日本生産性本部のレジャー白書によれば、日本の登山人口は1千万人を超えている。

登山人口の拡大に比例して高齢者の遭難事故も増えており、警察庁の統計では全遭難者の5割近くを60歳以上が占めている。


 登山には大きな感動がある一方、低体温症以外にも滑落や高山病、クマとの遭遇など危険が少なくない。

救助費用を賄える山岳保険に入るのは当然の備えだ。悲劇を繰り返さないよう、日頃から体力と知識を身に付けるなど危機管理を怠ってはならない

posted by 小だぬき at 07:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする