2012年09月13日

【おまきが行く】橋下市長“コトバの魔力”に潜む危うさ

【おまきが行く】橋下市長“コトバの魔力”に潜む危うさ
2012.9.13     zakzak(夕刊フジ)

 芸能界より政界が慌ただしくなってきた。

 世の中を動かす辣腕の男たちも女性問題となると、かくも脆(もろ)いのか。
松下忠洋郵政改革・金融相の自殺。
自宅からは野田佳彦首相、藤村修官房長官、そして妻宛ての遺書が見つかったという。
そして、今週発売の週刊新潮には、女性問題のスキャンダルが…。

 同じように週刊誌で生い立ちや女性問題を暴露されても動じなかったのが「日本維新の会」を12日、結党する橋下徹大阪市長だ。
過去の浮気話ではさすがに平身低頭で、妻への詫びを何度も口にしたが、不思議と評判が落ちない。

 毎週、私が仕事で大阪に行くと、タクシーの運転手さんが口々に言う。
「ワシら難しいことわからへんけど、あの人は話がわかりやすい」

 「思い立ったらすぐ行動する。御堂筋もきれいになった」

 タレント弁護士として活躍していた頃には、よく早朝の飛行機で一緒になった。
「武藤さんも早いですね」と声をかけられた。
手にいっぱいの新聞の束をのぞくと、「これは僕の命綱ですから」と笑いながら、あっと言うまに駆け抜ける。

 番組ではメモを取るでもなく、相手のことを即座に理解して切り返す。如才ないのだ。

 同時に危うさを感じることもある。

 コトバの魔力というのか、熱くなってくると人の話を最後まで聞かないで、かぶせてくる。
あるいは、人の話をうまく引き取って自分の話にする。
大阪から国会議事堂に殴り込みをかけようという意気込みをひしひしと感じる。

 話術という点で言わせていただけば、今の自民も民主も、あと一押しが足りない。流ちょうなら良いというわけではない。
心に響かないのだ。

 かつて、小渕恵三、梶山静六、小泉純一郎の3氏で争われた自民党総裁選(98年7月)で、それぞれに独占直撃したことがある。
番組では栄養ドリンクを用意した。

 小泉さんは、「ありがとう」とスッと飲んだ。
小渕さんは訥弁ながら、私の風貌を見て、「銀座のクラブみたいだね」と微笑んで飲んだ。
梶山さんは、「こういうの嫌いなんだ。家内の出すものしか飲まない」と話し、取材時間に5分遅れたことにオカンムリだった。

 小渕さんの言葉には優しさが垣間見えた。

 ■武藤まき子 
中国放送(広島)アナウンサーを経て、フジテレビ「おはよう!ナイスディ」のリポーターに。
現在、フジの『情報プレゼンター とくダネ!』、関西テレビ『ハピくるっ!』に出演中。芸能、歌舞伎、皇室を主に担当する。
著書にリポーター人生を綴ったエッセイ『つたえびと』(扶桑社刊)

posted by 小だぬき at 20:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「日本維新の会」 国政改革への道筋が見えない

「日本維新の会」 国政改革への道筋が見えない
(9月13日付・読売社説)

侮れない政治勢力になりつつあるが、政策も運営体制も急ごしらえの感は否めない。


 地域政党・大阪維新の会代表の橋下徹大阪市長が、大阪市で党の政治資金パーティーを開き、新党「日本維新の会」結成を宣言した。


 橋下氏は、「何かをやろうとするとぶつかる壁が国の制度と法律だ。
本当の意味で大阪の改革をやろうと思えば、法改正しかない」と国政進出の意義を語った。


 日本維新は、次期衆院選で「過半数」獲得を目指すという。

だが、「大阪都」構想を実現するためだけなら、何も国政に進出する必要はない。
下氏は、“大風呂敷”とも言える意欲ばかりが先走っているように見える。
国政で何をどう実現するのか、説得力のある見解を示す必要がある。


維新側は、これまで次期衆院選の公約としてきた「維新八策」を「綱領」に変更した。
党の価値観を示すものだからだという。

維新八策には「自立する国家」「決定でき、責任を負う民主主義」といった言葉が並んでいるが、こうした抽象的な表現からは、日本維新がどんな国家を目指すのかが伝わってこない。
理念はもっとわかりやすく説明すべきだ。
 

維新八策には、憲法改正を伴う首相公選制導入や、衆院の議員定数半減などスローガンのような目標と、社会保障、教育、雇用などの政策が混在している。
中長期と当面の政策課題を、きちんと仕分けしなければなるまい


 橋下氏は「役人では解決できない問題、国論を二分する問題は、選挙で解決するしかない」と強調した。それでは、次期衆院選で具体的に何を公約するのか、明示してもらいたい。

 日本維新は、極めて特異な体制をとる。
党本部を大阪に置く。松野頼久元官房副長官ら現職国会議員7人が新党に参加するため、政党要件は満たされる。
国会議員団と大阪維新の会など地方議員団は、並列の関係にする方針だ。

 

 橋下氏は党代表と大阪市長を兼務し、衆院選には立候補しないという。
府知事から市長に転身して1年足らずで、最大の政治課題である大阪都構想への取り組みも、これから区割りや財源調整など難しい局面に入るからだろう。


 日本維新は衆院選後、政党間の連携のカギを握る勢力に躍進する可能性もとりざたされている。

 橋下氏は、「自分の時間を削って国政に充てる」と言うが、政治経験のない新人議員らを大阪からコントロールできるだろうか。
2012年9月13日01時36分 読売新聞)
posted by 小だぬき at 06:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする