2012年10月19日

沖縄米兵事件 再発防止へ実効性ある対策を

沖縄米兵事件 再発防止へ実効性ある対策を
(10月19日付・読売社説)

 卑劣で悪質な犯罪で、日米同盟にも悪影響を及ぼしている。  米軍は、実効性ある再発防止策を早急に講じるべきだ。
 沖縄県中部で、未明に帰宅中の成人女性が米海軍兵2人に暴行された。
 沖縄県警は2人を集団強姦(ごうかん)致傷容疑で逮捕した。厳正な捜査を求めたい。
 2人は米テキサス州の基地所属で、今月上旬に来日し、犯行当日中に離日する予定だった。

 8月には、那覇市で在沖縄米兵による強制わいせつ事件が発生したばかりだ。
こうした不祥事が繰り返されるようでは、日本の安全保障に欠かせない米軍の沖縄駐留が不安定になろう。


 沖縄県の仲井真弘多知事が「正気の沙汰ではない」と憤るのも無理はない。米軍による具体的な犯罪抑止策の徹底が急務である。


 現在も、在沖縄米兵には、米軍基地外での飲酒制限や、沖縄の文化・歴史に関する講習などが義務づけられているが、今回のような短期滞在者は対象外だ。

 森本防衛相らは、日米合同委員会で米側に綱紀粛正の徹底を強く求める考えを示している。


 若い米兵を対象にした中長期的な教育の拡充、外出制限など、より包括的で効果的な対策をまとめることが重要だ。


 今回の事件は、米軍の新型輸送機MV22オスプレイが沖縄に配備された直後だったため、県民の反発が一段と高まっている。

 ただ、暴行事件への対応とオスプレイの安全確保は基本的に別問題であり、それぞれ解決策を追求するのが筋だろう。
 同時に、米軍による事故の防止や騒音の軽減など、周辺住民の負担全体を軽減する努力を日米双方が不断に続ける必要がある。


 政府内には、1995年の女児暴行事件時のように、沖縄の反米軍世論が沸騰する事態になることを懸念する向きもある。

 しかし、当時は、県警が逮捕状を取った米兵の身柄引き渡しを米側が一時拒否したのに対し、今回は県警が容疑者の身柄を確保している点が大きく異なる。
容疑者2人は日本の司法手続きに基づき、処罰される見通しだ。


 仲井真知事は日米地位協定の改定を改めて主張している。
だが、今回の事件捜査では、起訴前の米兵引き渡しなどを制限する地位協定が障害とはなっていない。

 日米両政府は従来、地位協定の運用の改善を重ね、具体的問題を解決してきた。それが最も現実的な選択であり、同盟関係をより強靱(きょうじん)にすることにもつながろう。
2012年10月19日01時30分 読売新聞
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発信箱:報道されない「示談」=大治朋子(外信部)

発信箱:報道されない「示談」=大治朋子(外信部)
毎日新聞 2012年07月03日 00時24分

 沖縄に暮らして実感したのは、米兵らによる犯罪の多さだ。


 沖縄県警が昨年1年間に摘発した米軍人・軍属らの刑法犯件数は42件。前年比で約4割減、過去10年で最少というが、それでも1カ月に3.5件、10日に1回のペースで起きている。


 例えば2月に起きた器物損壊事件。酒に酔った海兵隊員が、金武町の学校などに駐車されていた車11台を破壊した。


 驚いたのは、その後の「示談交渉」。
海兵隊の法務担当は被害者の学生らを交番に呼び出し、示談書へのサインを求めた。
奥の部屋には警官がいたが、「何をしているのか確認しなかった」。
学生らは交番だったので「警察の仲介だと思った」という。


 「示談」のやり方もおかしかった。米軍の法務担当者は英語の示談書などを用意し署名させたが、それを学生らに渡さなかった。
だから被害者たちは「サインはしたが、内容はよく思い出せない」。そんな理不尽が繰り返されてきた。


 学校側は報道機関に一斉に情報提供したが、地元紙の琉球新報以外はほとんど報じなかった。
たまたまニュースが多かったのか、あるいは人手不足だったのか。
本紙はウェブサイトで新報の記事を転載した。


 報道を受け、米軍側は今後交番を使わないこと、示談書を被害者にも渡すことを約束し謝罪した。
警察も「交番を使用しないよう要請した」と記者発表した。
それでも多くのメディアは、沈黙した。
「沖縄ではありがちな話」と黙殺したのかもしれない。

posted by 小だぬき at 06:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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