2012年12月03日

近事片々:安全神話の“経年劣化”

近事片々:安全神話の“経年劣化”
毎日新聞 2012年12月03日 12時59分

 トンネル最上部の結合部分、安全確認「目視」で。透視術のあらばこそ。

 重大事故が起きてから一斉緊急点検。
既視感がある、この風景。
安全神話の“経年劣化”は至るところに。

    ◇    ◇

 猫の目原発政策発言。互いにふらふらしながら、自分は不動で相手が揺れた、ぶれた、と言い募る奇観。
足元を固め、票の行方より、日本の行方を語れ。

    ◇    ◇

 北の揺さぶり「ミサイル外交」再稼働。
空より地を見よ、足元を、と説けど、いや足元が大変なので、みなの視線を空へ、といういつもながらの策か。

    ◇    ◇
 <みな黙りしときや枯葉の裏がへる>加藤楸邨(しゅうそん)
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中央道トンネル崩落 後手に回った対応

クローズアップ2012:中央道トンネル崩落 後手に回った対応
毎日新聞 2012年12月03日 東京朝刊

◇老朽化対策、先月から 「経年劣化」の指摘も−−高速3社

天井板の崩落事故が発生した山梨県の中央自動車道・笹子トンネルは、供用開始から35年が経過しており、中日本高速道路など高速3社は先月、道路全般の老朽化対策について検討を始めたばかりだった。

専門家からは経年劣化の可能性が指摘されるとともに、点検方法の見直しや早期の原因究明を求める声が上がった。

 中日本高速道路によると、笹子トンネルは中央道の起点・高井戸インターチェンジ(東京都杉並区)から82・7キロの地点にあり、全長4784メートルで77年12月20日開通。
崩落した天井板はプレキャストコンクリート(PC)板と呼ばれ、板1枚は幅5メートル、奥行き1・2メートル、厚さ8〜9センチ、重さ約1・2〜1・4トン。
これを左右に1枚ずつ並べ、両端はトンネルの壁に固定し、中央部分はトンネル最上部からつり金具で固定していた。


 つり金具は板の奥行きと同じ1・2メートル間隔で設けられ、金具と金具の間には隔壁がある。

隔壁は天井の上の空間を左右に分け、片方はトンネル内の車の排ガスを換気機を使って排出する排気用、もう片方は外部の新鮮な空気を取り入れる送気用として利用しており、これは「横流(おうりゅう)換気方式」と呼ばれる。

 このトンネルの天井が約130メートルにわたり崩壊。
つり金具部分も落ちる一方、天井板の両端はトンネルに固定されたままで、V字形になった。
施工は76年8月から77年9月に大成建設と大林組の共同企業体が行い、点検は中日本高速グループの中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京(東京都新宿区)が担当していた。


 同社によると、天井の点検は技術者の目視と専用のハンマーを使った打音で行われ水門直仁・経営企画課長は「技術者はたたいた時の反発や音で劣化の有無についてある程度目安はつく。
一番信頼性が高い方法で、他のトンネルや業者でも同様だ」と説明した。

 一方、近年は天井がなく、ジェットファンや車の流れでトンネルの出入り口で換気する「縦流(じゅうりゅう)換気方式」が主流とされる。
横流方式には構造物が多くコストがかかる一方、縦流方式は安価なため普及したという。


 中日本高速は「トンネルの更新計画はなかったが、経済性や、天井板があると圧迫感があるので縦流方式の方が好ましいと考えていた。
でも工事には長期間の通行止めが必要なので、簡単ではない」と説明した。
【池田知広、神足俊輔】

 ◇建設30年以上、高速道36%

中日本、東日本、西日本の高速3社の管理する全国の高速道路は総延長(約8700キロ)の36%にあたる3200キロの区間が建設から30年以上たつ。
利用台数量は1日当たり約700万台、大型車の通行台数も約200万台に上り、老朽化や交通の多さから橋脚の鉄筋の腐食など急速に傷みが進み、補修が追いついていない状況だ。


 このため高速3社は先月、土木工学などの専門家による技術検討委員会を発足。
道路の大規模な修繕など老朽化対策について検討を始めたばかり。
ただし、具体的な検討は「これから入るところだった」(中日本の吉川良一保全・サービス事業本部長)という。


 また、笹子トンネルは70年代、会計検査院が高速3社の前身で当時の日本道路公団に対し、強度不足を指摘していたという。

吉川本部長は「指摘は承知している。土が軟弱で建設に苦労したトンネルだったが、指摘を受けて補強した。
今回の原因と直接結びつくとは考えていない」と述べた。


 建設省(現国土交通省)は74年、トンネルの建設や維持管理の基準として「道路トンネル技術基準」を策定。

日本道路協会が93年にまとめた基準の指針「道路トンネル維持管理便覧」は、高速道トンネルの定期点検頻度を2〜5年に1回程度とし、天井板については変形や破損、漏水がないか点検するなどの基準を示す。

実際の点検は各社がそれぞれ策定した要領に従って実施。
国交省は各社に、天井板の材質や構造について耐久性や維持管理可能な設計を求めているが、具体的な指導や監督はない。
【桐野耕一、樋岡徹也、石山絵歩】

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◇天井板が設置されているトンネル

 ※中日本高速道路の発表による


 <東日本高速道路>

 (1)圏央道   菅生トンネル(東京都)
 
  <中日本高速道路>

 (2)中央道   笹子トンネル(山梨県)
 (3)中央道   恵那山トンネル(長野−岐阜県)
 (4)東名高速  都夫良野トンネル(神奈川県)
 (5)新東名高速 富士川トンネル(静岡県)


 <西日本高速道路>

 (6)第2京阪道 京田辺トンネル(京都府)
 (7)第2京阪道 長尾東トンネル(大阪府)
 (8)第2京阪道 長尾台トンネル(同)
 (9)山陽道   志和トンネル(広島県)
(10)山陽道   安芸トンネル(同)
(11)山陽道   武田山トンネル(同)
(12)国道2号  関門トンネル(山口−福岡県)

posted by 小だぬき at 08:21| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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