2013年01月01日

日本人なら知らないと恥ずかしい「初詣の参拝マナー」5つ

日本人なら知らないと恥ずかしい「初詣の参拝マナー」5つ
2012.12.31 20:00    NEWSポストセブン
                美レンジャー

みなさんは、新年を迎えたらまず最初に何をしますか? 
新年会やおせち料理を楽しんだり、久しぶりに会う家族や地元の友人、恋人と一緒に初詣に出かけたりするのもいいですよね。


日本では昔より、大晦日の夜から元旦にかけて参拝することを”二年参り”といい、高い功徳を積むことができ、縁起がいいといわれています。


そのため、真冬の寒空の下、積極的に神社へ出向く人が非常に多いのです。
ですが、 ただ神社へ行くだけでは、参拝をしたとはいえません。
初詣にもマナーがあるんです!

今回は、日本の美しい女性として、知らないと恥ずかしい初詣の参拝マナーについてお話していきます。

■1:鳥居をくぐるときは帽子を脱ぎ、服装を正して一礼する

神社やお寺は神聖な場所です。きちんと身なりを正してから中に入るようにしましょう。


■2:境内に入ったら端を歩く

参道の中央は、神様の通り道(正中)なので、端を歩くようにしましょう。


■3:本殿に向かう前に手水でお清め
参詣前に手水を使い、身を清めましょう。その方法は下記のとおり。


(1)右手で柄杓を持ち、水を汲み左手を清める

(2)柄杓を左手に持ち替え、右手を清める
(3)さらに柄杓を右手に持ち替え、左手に水をため、口をすすぐ
(4)最後に柄杓の柄を洗い、立てかける


■4:正しい参拝方法

拝殿前に来たら、心静かに参拝しましょう。


(1)一礼する

(2)自分の気持ちに見合った額のお賽銭を入れる
(3)鈴を2、3回鳴らす
(4)二礼二拍手をする・・・この拍手は、願いを叶えるために神様を呼び出したり、邪気を払うためなどの諸説があるので、大きないい音を出すようにしましょう。
(5)合掌して祈願
(6)最後に一礼
お寺を参拝するときは、鐘をつき、お賽銭をおさめてから合掌します。このときに、決して手は叩かないように! 


■5:帰宅時に鳥居をくぐるときは、振り返り一礼する

いざ初詣に行っても、マナーがわからず隣の人を見たり、キョロキョロするのはちょっと恥ずかしいですよね。

今年こそは、参拝マナーをしっかり覚え、これまでとは違う厳かな新年を迎えてみてはいかがでしょうか。

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年のはじめに考える 人間中心主義を貫く

年のはじめに考える 人間中心主義を貫く
2013年1月1日   東京新聞社説

安倍自民党政権が船出しました。
近隣に朴槿恵韓国大統領と習近平中国総書記。
多難を思わせますが、新しい年を人間中心主義の始まりに−が願いです。

 多くの国民の要請でしょう、安倍晋三首相の最優先政策は経済再生でした。
しかし、経済はだれのためのものか、それが問題です。


 本紙が「新しい人間中心主義」を訴えたのは、第一次安倍内閣の二〇〇七年の元旦社説でした。

◆若者、働く者に希望を

 〇二年からの「いざなみ景気」は「戦後最長の景気拡大」や「企業空前の高収益」とはうらはらに非正規雇用やワーキングプアを急増させ、死語だった「貧困」を復活させました。
収益は労働者に配分されず、企業に内部留保されたり、株式配当に回ったのです。経済は大企業や富裕層のものだったのです。


 七十三カ月のいざなみ景気はジョブレス・リカバリー。
賃金は下がり続け、労働は長時間化、一九九〇年に八百七十万人(全雇用の20%)だった非正規雇用は千七百五十六万人(同34%)に膨れました。
人間中心主義の訴えは空回りだったといえます。


 それでも経済は人間のためのもの。
若者や働く者に希望を与えなければなりません。まず雇用、そして賃金。
結婚し、子どもをもち家庭を築く、そんな当たり前の願いが叶(かな)わぬ国や社会に未来があるはずがありません。
それゆえ人間中心主義が訴え続けられなければなりません。


 脱原発への決断は再生可能エネルギーへの大規模投資と大量雇用を見込めます。
医療や福祉は国民が求めています。農業や観光も期待の分野。経済の再生と同時に人を大切にする社会とネットワークの構築が始まらなければ。

◆自然と共生する文明

 近代思想の研究家で評論家の松本健一さんが大震災後の東日本の海岸を歩き、復興のあり方を考えた「海岸線は語る」(ミシマ社)を著しています。
その復興構想「ふるさと再生」に共感しました。


 松本さんは大震災当日の三月十一日は内閣官房参与として首相官邸四階にいました。
一階の二百人の官僚たちは所属官庁の領域の対応に追われ、復興の全体構想を考える人物がだれもいなかったことから菅直人首相に復興ビジョン私案を提出しました。
その二年前、「海岸線の歴史」(同)を出版、東北地方の海岸を調べていたことから私案が作成できたのです。


 松本さんによれば日本民族は民俗学の折口信夫のいう「海やまのあひだ」に住まいしてきた民族。
海と山の豊かな自然が精神的細やかさや繊細な美的感覚を養い自然と共生する暮らしを選び続けてきたのですが、西欧近代思想を取り入れ発展するうちに自然と共に生きる日本人本来の思想を失ってしまった、というのです。


 西欧の近代は自然を制御、征服する思想。
今回の大震災はその西欧の限界を示しました。
巨大なコンクリートの人工堤防を簡単に破壊しました。
人間は自然を制御できない。

松本さんが復興を試みる「ふるさと」とは、人が生まれ、住み、死んでゆく人間存在の根の場所としてのふるさとです。


 近代思想や経済至上主義ではもう立ち行かない、自然と共生する文明のあり方を模索すべきではないかとも言います。
近代文明を考え直す。そこに人間中心主義が連なっています。


 「外交問題の処理に最大の禁物は興奮と偏見である。
公平を期する新聞でさえかなり不十分な報道をもって民間に無用の興奮をそそっている

 これは一九三一(昭和六)年九月十八日の旧満州(中国東北部)・柳条湖事件を報じた新聞報道を批判した中央公論の巻頭言。

現在の尖閣諸島や竹島の領土問題で新聞は冷静なのか、肝に銘ずべき切言です。


 日本の新聞の歴史で最も悔やまれ、汚名となっているのは満州事変を境にしてのその変節です。
それまで軍を批判し監視の役割を果たしていた各紙が戦争拡大、翼賛へと論調を転換させたのです。
国民を扇動していったのです。


 その中で時流におもねらず敢然と戦ったジャーナリストといえば東洋経済新報の石橋湛山でした。
帝国主義の時代にあって朝鮮も台湾も満州も捨てろと説いた「一切を棄(す)つるの覚悟」や「大日本主義の幻想」は百年を経てなお輝く論説です。
イデオロギーではない戦争否定の理念、ヒューマニズム、学ぶべきリベラリストでした。

◆非武装、非侵略の精神

 満州事変から熱狂の十五年戦争をへて日本は破局に至りました。
三百万の多すぎる犠牲者を伴ってでした。
湛山の非武装、非侵略の精神は日本国憲法の九条の戦争放棄に引き継がれたといえます。
簡単には変えられません。

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2013年01月02日

皇室:「支え合い困難克服を」 天皇陛下、年頭の感想

皇室:「支え合い困難克服を」 天皇陛下、年頭の感想
毎日新聞 2013年01月01日 東京朝刊

天皇ご一家は13年の新年を迎えられた。

天皇陛下は、年頭に当たって公表した感想で、東日本大震災から2度目の冬を迎えたことについて「被災者のことが、改めて深く案じられます」と心情を示した。

さらに、大震災の影響などで日本が厳しい状況に置かれているとした上で「皆が被災者に心を寄せつつ、互いに支え合って様々な困難を克服していくよう期待しています」と思いを記した。


 天皇陛下は今年、80歳の傘寿を迎える。
昨年は心臓のバイパス手術が成功し、公務などはほぼ手術前のペースに戻ったが、元日早朝の祭祀(さいし)は一部代拝となる。

皇后さまは、首の痛みや腕のしびれが出ることもあり、元日の新年祝賀の儀では、負担を軽くするためにティアラ(王冠)を着けないなどの対応を考えており、今年は両陛下のさらなる負担軽減が課題となる。


 皇太子さまは「日本スペイン交流400周年」の名誉総裁に就任したことから同国訪問が日程に上りそうだ。


 両陛下はじめ皇族方は、元日の祝賀行事に出席するほか、2日には一般参賀で皇居・宮殿のベランダに立つ。
午前9時半から午後2時10分まで皇居・正門(二重橋)から入門
できる。
                   【大久保和夫】

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正月行事の意味

正月行事の意味
2013年1月2日(水)9時30分配信 All About


新年を迎え気持ちも新たに……などといいますが、昔は元旦に年神様(新年を司る神様)からその年の魂を分けていただくと考えられていました。
”魂”というと驚くかもしれませんが、年神様から”生きる気力”を授かることが正月の大きな意味で、一連の正月行事は、年神様を家に迎えて・もてなし・見送るためのものです

その昔、誕生時が1歳で、その後元旦に年をとる「数え年」だったのは、魂の数が年齢だったから。
お母さんのお腹の中にいるときに既に魂があるから生まれたときは1歳で、年神様から魂をいただく元旦にみんな一斉に年をとるわけです。

では、どうやって魂を授かったのでしょう。

まず、年神様の依りどころである鏡餅に「年魂」が宿ります。
この「年魂」が宿った餅玉を、家長が家族に分け与えます。(これが「御年魂=御年玉」です)。
その餅玉を身に付けるための料理が「雑煮」で、食べることで心身に取り込んだのです。
今でも、雑煮のお餅はたくさん食べたほうが良いと言われているのは、このような理由があるからです。
時と共にかたちは変わってきましたが、正月の意味を知ることで、行事に対する思いが深まるのではないでしょうか。

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2013年01月03日

年のはじめに考える 元気なシニアの出番だ

年のはじめに考える 元気なシニアの出番だ
2013年1月3日  東京新聞社説

団塊世代が六十五歳に差し掛かった時期に東京のリーダーが交代しました。
元気なシニアの出番づくり。
それが老いゆく首都を支える鍵になりそうです


 世の中に大量の“産業廃棄物”が発生していませんか。
定年後に部屋でゴロゴロして奥さんや子どもに煙たがられ、邪魔物扱いされている主に男性陣のことです。


 そんなきついジョークを飛ばすのは、都心で高齢者専門の人材派遣会社を手掛ける東京ガスOBで会長の上田研二さん(74)です。
 社名は「高齢社」。一線を退いた高齢者にもう一度働く場を用意し、生きがいを見つけてほしいと十三年前に創業しました。

◆生きがいと収入と

 入社資格は六十〜七十四歳。
定年制はなく、八十三歳を筆頭に五百三十人が登録しています。
名刺印刷や宛名書き、チラシ配布、ガス設備点検やマンション管理など業務は百種類に及びます。


 登録社員は月八万〜十万円を稼ぎ、年金の足しに。
家事や通院などの自己都合を最優先して出勤日を決め、二〜三人一組で一人分の仕事を分かち合う方式です。


 仕事に合わせて生活するのではなく、生活に合わせて働く。
その機会を提供するのが特徴です。
やりがいと収入をマイペースで両立させる。
円熟社会らしい人間中心の仕組みです。


 毎日が日曜日の高齢者には休日出勤手当は不要だ。
現役時代の豊富な経験は即戦力になる。
低いコストと丁寧な仕事ぶりが業績を押し上げています。
二〇一一年度の売上高は三億八千万円と〇三年度の十一倍に伸びました。


 東京ガス幹部だった一九九〇年代に少子高齢化による労働力の減少を見据え、高齢者を生かす会社の青写真を描きました。
父親の失業で困窮し、大学も諦めた苦い体験から社員を最も大事にする経営理念を掲げる。

◆大量引退の時代に

 「定年後に趣味やボランティア活動などに精を出す人は多いのですが、そのうちに仕事をしたくなるようです」。それが上田さんのこれまでの実感です。


 昨年来、団塊の世代が六十五歳を迎えつつある。六百六十万人に上る。
かつて「ジャパン・アズ・ナンバーワン」とうたわれた高度経済成長を担った人たちです。

 この世代を中心に一六年にかけておよそ一千万人余りが高齢者の仲間入りをします。東京では九十二万人の見通しです。


 大量の退職者が出て労働力が不足したり、熟練の技能が途絶えたりしないかと心配する声もあります。
七十万事業所を抱え、九百五十万人が勤める東京でも影響が出るかもしれません。


 けれども、内閣府の二〇〇八年の調査では、六十歳以上の71%は六十五歳を超えて働きたいという意志を示しています。
日本人の勤勉性が表れたのでしょうか。
労働意欲の高い人が相当います。


 今や「人生九十年時代」といわれます。旧来の保護されるべき社会的弱者という高齢者像は現実にそぐわなくなっています。


 東京では五人に四人は介護保険制度でいう支援や介護を必要としていません。
日常生活に欠かせない握力や上体起こし、歩行などの体力や運動能力は毎年向上し、若返りをうかがわせます。


 加齢につれて身の回りの出来事は忘れっぽくなる。でも、言葉の知識や経験に裏打ちされた知恵は厚みを増すのです。


 「アフリカでは、老人が一人亡くなると図書館が一つ消えるといいます」。〇二年の高齢者問題世界会議での演説で、前国連事務総長のコフィ・アナンさん(74)が述べた言葉はとても印象的でした。


 体力や気力、知力がみなぎる高齢者は多い。
現役世代が先細る中で、元気な高齢者には社会の支え手としての活躍が期待されます。

 その力を発揮してもらう仕組みを整える必要があります。


 生涯学習やボランティア活動などの場は充実してきたようです。
しかし、もっと増やし、広めたいのは個々のペースに応じて楽しめるような仕事です。


 例えば、企業はフレックス勤務やワークシェアリング、テレワークといった柔軟な働き方を工夫する。行政はカウンセリングやマッチングの機能を強化する。「東京都版シルバーハローワーク」の実現を急いでほしいものです。

◆遊びこそ仕事だ

 都知事に就任した作家の猪瀬直樹さんも六十六歳。
つまり高齢者です。
それでも、去年の東京マラソンでは六時間四十分で初めてのフルマラソンを完走しました。

 「老い故に遊びをやめるのではない。遊びをやめるから老いるのだ」。劇作家バーナード・ショーの金言です。成熟社会では遊びこそ仕事であり、生きがいなのでしょう。
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2013年01月04日

年のはじめに考える 原子力の時代を超えて

年のはじめに考える 原子力の時代を超えて
2013年1月4日   東京新聞社説

 総理、後戻りはいけません。国民の多くは、それを望んでいない。
原子力の時代を超えて「持続可能」へ向かう。3・11を真に乗り越えるためにです。


 ドイツの哲学者故マルティン・ハイデッガーは「原子力の時代」に懐疑的でした。一世を風靡(ふうび)した「存在と時間」の著者が、です。


 一九五五年、南ドイツの小さな町での講演で「いったい誰が、どこの国が、こういう原子力時代の歴史的進展にブレーキをかけ、それを制御しうるというのでしょうか。われわれ原子力時代の人間は技術の圧力の前に策もなく、投げ出されているようですと、核の脅威を語っています。

◆制御しがたい巨大な力

 日米原子力協定が調印され、東京で原子力平和利用博覧会が開幕した年でした。米ソの核競争が激しくなっていたころです。


 哲学者は続けます。

 「われわれの故郷は失われ、生存の基盤はその足もとから崩れ去ってしまったのです」と。

 核兵器と原発。
核は制御し難いものであることを、福島原発事故に思い知らされました。

理不尽な力に故郷を追われ、多くの人々が避難先の仮住まいで、二度目の新年を迎えることになりました。
哲学者が遺(のこ)した言葉は、予言のようにフクシマの心に迫ります。


 原子力の時代は、ヒロシマから始まりました。
生存者に「太陽が二つあった」といわしめた計り知れない核分裂のエネルギー。
その強大さに、唯一の被爆国さえも、いや、その力に打ちのめされた唯一の被爆国だからこそ、「平和利用」という米国産のうたい文句に魅入られたのかもしれません。


 戦災復興、そして高度経済成長へ。再び急な坂道を駆け上がろうとする時代。
時代を動かす強力なエネルギーが必要だった。

◆核のごみがあふれ出す

原子力の時代はヒロシマで始まって、フクシマで終わったはずではなかったか 。
水素爆発の衝撃は神話のベールを吹き飛ばし、鉄骨やがれきの山と一緒に横たわる、それまで見ないようにしてきたものが露(あらわ)になったはずだった。


 フクシマは教えています。

 人間はいまだ、自然の猛威にあらがう技術を持ちません。
これからも持ちうることはないでしょう。
雨風に運ばれ、複雑な地形の隅々にまで入り込んでしまった放射能を集めるすべはありません。


 ひとたび事故が起きたとき、電力会社はおろか、政府にも、広範で多様な損害を満足に償うことはできません。
補償は莫大(ばくだい)な額になり、安全のための補強にはきりがない。
ほかよりずっと安いといわれた原発の発電コストが、本当は極めて高くつくことも、福島の事故が教えてくれました。


 核のごみ、危険な使用済み核燃料の処分場は決まりません。各原発の貯蔵プールからいまにもあふれ出そうとしている。

 その上、原発の敷地内やその周辺からは、大地震を引き起こす恐れのある活断層が、次々に発見されています。
日本列島は地震の巣です。原発を安全に運転できる場所など、あるのでしょうか。


 このような欺瞞(ぎまん)や危険に気付いたからこそ、昨年の夏、前政権が全国十一カ所で開いた意見聴取会では約七割が、討論型世論調査では半数が「二〇三〇年原発ゼロ」を支持しています。


 原発の是非を外側から論ずるだけではありません。
人や企業は原発への依存を減らすため、自らの暮らしと社会を変えようとし始めました。

 電力会社があおる電力危機を、私たちは省エネ努力で乗り切りました。
節約型の暮らしは定着しつつあり、後戻りすることはないでしょう。
太陽光や風力など、自然エネルギーの導入を近隣で競い合う、そんな地域や町内も、もう珍しくはありません。

 原子力の時代を超えて、その進展にブレーキをかけようとしています。

◆地域が自立するために

 3・11以前、都会から遠く離れた原発の立地地域は、安全と地域の存続をはかりにかけて、悩み続けてきたのでしょう。


 交付金や寄付金頼みの財政は、いつまでも続きません。


 今ある港湾施設や原発の送電網などを利用して、新しいエネルギー産業を創設し、雇用を生み出すことができれば、本当の自立につながります。
ふるさとを未来へと進める仕組みを築く、今がそのチャンスです。


 原子力の時代の次に来るもの。それは、命や倫理を大切に、豊かな暮らしと社会を築く、「持続可能の時代」であるべきです。

発足早々、原発の新・増設に含みを持たす安倍政権には何度も呼びかけたい。
時代を前へ進めることが、政治家と政府の使命であり、国民の願いでもあると。

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2013年01月05日

年のはじめに考える 「環視」という政治参加

年のはじめに考える 「環視」という政治参加
2013年1月5日  東京新聞社説

 日本の政治が再始動しました。
今年夏には最大の「決戦」である参院選を迎えます。
政治が国民の望まぬ方向に進まぬよう、しっかり「環視」せねば。

 安倍晋三さんにとっては、六年ぶり二度目となる首相としてのお正月です。
年末年始の休みには十分英気を養い、今年一年、日本政治のかじをどう取るのか、構想を練ったことでしょう。


 公約を破り、政権運営にも誠実さを欠いた民主党から自民党への政権交代。
参院選までの約半年間に、国民の暮らしが上向く見通しを付けなければ、ねじれ国会による政治の混乱が続くという緊張感の中での始まりです。

責任の大半、自民に

 安倍内閣の仕事始めは恒例の伊勢神宮参拝と年頭記者会見です。


 首相は会見で、越年した二〇一三年度予算案の編成について「民主党政権で水膨れした歳出の無駄をカットし、内容を大胆に重点化する」と語りました。


 国と地方の借金が一千兆円近い危機的な財政状況では予算全体を見直し、無駄を削り、本当に必要な事業に投入するのは当然です。


 しかし、自民党政権にそれが本当にできるのか、完全には信用できない。
行政の無駄遣いを続け、国の借金をそこまで膨らませた責任のほとんどは、長年政権を担ってきた自民党にあるからです
民主党批判には何の意味もない。


 当面の注目は一二年度補正予算案です。
消費税増税の前提条件となる景気回復を確実にするためなのでしょう。
十兆円規模という大型ですが、公共事業のバラマキだけは避けるべきだ。


 公共事業は景気が一時的に回復しても、経済全体への波及効果は限定的。
消費税増税後に景気が冷え込み、国民の暮らしが疲弊しては目も当てられない。
策定中の緊急経済対策は、民間経済の活性化を重視する内容にすべきです。

「お任せ」を脱して

 昨年八月に消費税増税法が成立した後、どうも財政のタガが緩み始めてはいないか。


 東日本大震災からの復興とともに首都圏直下型や東海、東南海、南海三連動での地震が想定される中、防災・減災対策は急務です。


 「国土強靱(きょうじん)化」という呼び名はともかく、国民の命と財産を守るための社会資本整備という国の役割に、予算が正しく使われるのなら、国民も納得がいくでしょう。

 しかし、前政権で復興予算の流用が明らかになったように、どうも日本の行政組織は、隙あらば、自分たちの都合いいように予算を使う傾向があるようです。
 国民の負託を受けた国会議員がそれを監視するのではなく、官僚に丸め込まれて予算の膨張に手を貸すようなことは許されません。

長年、政官財癒着構造のど真ん中にいた自民党には正念場です。
自民党が「生まれ変わった」というのなら、建設業界や農業団体など、ときに自らの支持基盤にも、痛みを強いるような大胆な改革も必要ではないでしょうか。
それができないのなら「古い自民党」の看板を甘受するしかあるまい。


 もちろん選挙は国民の厳粛な選択です。
しかし、小選挙区制中心の衆院選挙制度は、政権交代の可能性を高める分、民意を正確に反映しないという欠点もあります。

国民が望む政治の実現には、選挙後はすべて議員に委ねるという「お任せ民主主義」を脱し、声を出し続けることが必要です。


 首相は年頭会見で原発の新規建設について「直ちに判断できる問題ではない。ある程度、時間をかけて検討する」とも述べました。


 自民党は昨年の衆院選で、三年間は最大限、再生可能エネルギー導入、省エネ推進を図り、持続可能な電源構成の組み合わせを十年以内に確立すると公約しました。

 原発稼働継続の容認と受け止められましたが、稼働継続を堂々と掲げて信任されたわけでもない。
原発稼働継続に批判が高まれば、自民党政権といえども再稼働強行や新設などできないでしょう。

 そのためにも国民が思いを声に出して、政治に携わるものに届ける。何よりも大切なことです。
 国民が無関心を決め込んだ瞬間、政治は暴走を始め、国民を苦しめる側に回ります。

主権者は国民自身

 憲法改正や集団的自衛権の行使容認を掲げる自民党ですが、参院選で勝つまでは、そうした「安倍カラー」は抑えるのでしょう。


 そんな政権の狙いに惑わされたり、ひるんだりする必要はありません。
国会議員の当落や政治の在り方を決めるのは、あくまでも主権者たる日本国民自身です。
国民の思いから遊離した政治などあり得ないし、許されてはならない。


 投票が終わっても政治の成り行きを「皆で見ているぞ」という政治参加、「環視」する態度こそが暴走を阻む力になるはずです。

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2013年01月06日

年のはじめに考える 会社は誰のために

年のはじめに考える 会社は誰のために
2013年1月6日   東京新聞社説

自分より他者の利益を優先する「利他」の輪が広がっている。
景気は低迷し、賃金や雇用はますます悪化しているのに。
そこに光明を見いだせないか。


 「一枚最低で三十円はする名刺に、注文が殺到しているのです。
会社の姿勢に共感してお客が追い掛けてくるからです」−。


 年の瀬も押し迫ったある夜、都内の小さな講演会をのぞかせてもらいました。
集ったのは地域の経営者や商店主ら九十人あまり。講師に招かれた大学の先生が、訥々(とつとつ)と社会貢献に前向きな企業を紹介していきます。

◆思いが詰まった名刺

 この高価な名刺は、札幌市の「丸吉日新堂印刷」という小さな印刷会社のもの。
名刺なんて勤務先から支給されるか、自前で買うにしてもわざわざ遠く離れた印刷所に頼むことは普通しないでしょう。
それが毎月新しい顧客が全国から約七百人ずつ増えているのだから驚きです。


 少しくすんだ名刺はバナナの茎が三割、古紙七割でできています。
アフリカの最貧国ザンビアから、果実を採った後に焼却処分されるはずの茎を買い付けている。
それは平均寿命が五十歳に満たない貧しい国への支援と、地球環境にも役立つからです。


 さらに目を引くのは、印刷会社ですから自社でも作れるのに障害者の作業所に高めの賃金で外注していることです。
正確さが必要な点字付き名刺もつくってもらう。出来上がった名刺を届けに来る障害者の方たちの表情は、実に生き生きしているといいます。


 売り上げ一枚につき一円が自動的に日本盲導犬協会に入る仕組みまで考案した。この取り組みが口コミで伝わって、応援したいと注文が相次いでいるのです。
若い人が多いというのもうれしい。

 先生が紹介した、きら星のごとく輝く会社はほかにもたくさんありました。

◆3・11で「利他」が急増

 壇上にいた先生は、法政大学大学院の坂本光司教授(65)=経営論。
四十年以上にわたって全国の約七千社を実際に訪問し、経営者や社員から話を聞いて「正しい経営」の企業を調べています。
それを講演や著書、表彰制度などで広めている。


 坂本教授は「3・11以後、『利他』活動ははっきり増えている。
困っている人に手を差し伸べずにはいられない感情が日本人には内在しているのでは」と言います。


 思えば、バブル崩壊からすでに「失われた二十年」。円高とデフレで日本中が「一円でも安く」とコストダウンに汲々(きゅうきゅう)としてきました。
さらに二〇〇八年秋、百年に一度の大恐慌「リーマン・ショック」で不況は一段と強まる。


 「豊かさを求めてきたのに、少しも幸せになれない」と疑問を抱き始めた時に3・11が起きた。
日本人の目を開かせ、一人一人が真剣に大切なものは何かと考えた。
そして家族や周りにいる多くの人の幸せが一番大事だと気がついたのではないか。


 一七五五年のリスボン地震は、約九万人の犠牲者が出る欧州史上最大の自然災害で、地震学誕生のきっかけや、ボルテールら啓蒙(けいもう)期の思想家に多大な影響を与えました。
日本人の価値観が3・11で大転換したかどうかは、後世の歴史家の判断に委ねますが、少なくとも「利他」の輪が広まったことは間違いありません。


 坂本教授が訪問した会社のうち一割、約七百社は「正しい経営」をしているといいます。
人を大切にし、人を幸せにする経営です。人とは社員やその家族、仕入れ先、顧客ら会社に関わる人たちです。


 そういう会社が、業績が高まり、成長していると説きます。
ところがリストラの名の下に大量解雇したり、円高を理由に仕入れ先に無理なコストダウンを強いるといった「人を不幸にする会社」が増えているのが悲しい実態です


 坂本教授の話は理想論にすぎるのでしょうか。
経営はそんなに甘いものではないのか。

 そうは思えません。
例えば、冒頭の名刺のような顧客が応援したくなる商品、感動する商品づくりを突き進めていく。
投資家や株主に「あの社長は本物だ」と認めさせる。すべては会社のあり方、経営の考え方が評価されるかです。


 一九九八年にノーベル経済学賞を受けたインドの経済学者アマルティア・セン氏の思想が今の時代に存在感を増しています。
「人が善い生活や善い人生を生きるために、どのような行動をとりたいのか」という潜在能力の概念です。

◆すぐできる社会貢献は

 私たち生活者でもできる行動は何か。
それは、ただ安いとかCMにつられるのではなく「利他」の会社を選んで商品を買ったり応援したりする。
そんな小さなことでも社会貢献になるのです。

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2013年01月07日

年のはじめに考える 瀬戸際に立たされる憲法

年のはじめに考える 瀬戸際に立たされる憲法
2013年1月7日  東京新聞社説

 太平洋戦争の敗戦から六十八年。
日本の近現代史では過去になく、戦争をしない日々が続きます。
年の初めに「平和だったはず」の戦後を振り返ります。


 一九五〇(昭和二十五)年十月九日、東京新聞夕刊の一面トップは「米軍38度線を突破」の見出しで朝鮮戦争の戦況を伝えています。
同じ面に「日警備艇も掃海へ」のベタ記事があります。
「日本の沿岸警備艇十二隻が米第七艦隊の指揮下で掃海作業に従事するため朝鮮水域に向け出発した」と短く報じています。

◆戦後にあった「戦死」
 
日本を占領していた米軍は日本政府に対し、日本近海で機雷除去をしていた航路啓開隊(現海上自衛隊)の朝鮮戦争への派遣を求めました。

同年十月から十二月まで掃海艇四十六隻と旧海軍軍人千二百人による日本特別掃海隊が朝鮮海峡へ送り込まれたのです。


 戦争放棄を定めた憲法は施行されていました。
戦争中の機雷除去は戦闘行為ですが、国際的地位を高めようとした吉田茂首相の決断で憲法の枠を踏み越えたのです。


 まもなく事故が起こりました。
掃海艇一隻が触雷し、沈没。
中谷坂太郎さん=当時(21)=が行方不明となり、十八人が重軽傷を負ったのです。
事故は長い間伏せられ、中谷さんに戦没者勲章が贈られたのは約三十年後のことでした。

 犠牲者が一人であろうが、家族の悲しみに変わりはありません。
葬儀で中谷さんの父親はひと言もしゃべらず、葬儀の半年後、五十歳代の若さで亡くなりました。

 朝鮮戦争に参加したのは旧軍人だけではありません。
物資輸送に日本の船員が動員されたのです。
八千人が日本を離れて活動し、戦争開始からの半年間で触雷などで五十六人が死亡したとされています(「朝鮮戦争と日本の関わり−忘れ去られた海上輸送」石丸安蔵防衛研究所戦史部所員)。

◆「国防軍」で何をする

 彼らの活動がサンフランシスコ講和条約の締結につながったとの説がありますが、確たることは分かりません。

政府見解に従えば、海上輸送は憲法違反ではないはずですが、行われたことさえ「確認は困難」(中曽根内閣の政府答弁書)というのです。
二度と戦争はごめんだという強い思いが事実を霧消させたのかもしれません。


 半世紀以上も憲法が変わらないのは国民の厭戦(えんせん)だけが理由ではありません。
一九九五年の「村山談話」の通り、植民地支配と侵略によって多大な迷惑をかけたアジアの国々に、痛切な反省と心からのおわびの気持ちを示し続ける必要があるからです。


 心配なのは、こうした見方を自虐史観と決めつけ、憲法改正を目指す動きが盛り上がっていることです。
過去の“反省”を見直したうえで、自衛隊を「国防軍」に変え、集団的自衛権行使の容認に転じる。
「国のかたち」が変わって誕生する、古くさい日本を中国や韓国が歓迎するでしょうか。
歴史見直しは米紙ニューヨーク・タイムズも批判しています。

国際社会が力によって成り立つ現実を無視するわけではありません。
その力には政治力、軍事力などさまざまあるのです。


 例えば、二十年続く自衛隊の海外派遣は国際貢献の文脈で行われてきました。
国連平和維持活動(PKO)としてアフリカの南スーダンに派遣されている部隊は「国づくり」に貢献しています。


 国際緊急援助隊としての自衛隊は地震、津波などの被害に遭ったのべ十二カ国で活動してきました。
冷戦後、多くの国で国防費が削減され、軍隊の災害派遣が困難になる中で、自衛隊はむしろ積極的に活用されています。


 国際社会から「まじめで礼儀正しい」と高く評価されているのは、武力行使せず、「人助け」に徹してきたからです。
わが国は、自衛隊という軍事組織を使いながら、巧みに「人間の安全保障力」を高めてきたのです。


 衆院選挙で憲法改正を公約した自民党などは、そうした現実を無視するのでしょうか。
憲法を変えて何がしたいのか。
米国が始める戦争に参戦する、日本維新の会の石原慎太郎代表が主張したように拉致問題を解決するため武力で脅すなど不安な光景が浮かびます。

◆平和は国民の願い

 安倍晋三首相は夏の参院選挙までタカ派色は封印するようです。
不幸の先送りを隠す小手先の技と疑わざるを得ません。
平和憲法は瀬戸際に立たされています。


 朝鮮戦争で機雷掃海に駆り出され、無事帰国した今井鉄太郎さんは本紙の取材にこう言いました。

 「(戦争に)行かされる者からすれば、出撃命令がかからず、一休みしている状態がいつまでも続いてほしい」 
 平和を愛する国民の願いと考えるのです。
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2013年01月08日

集団的自衛権のトリック

集団的自衛権のトリック
2013年1月7日   東京新聞<私説・論説室から>

 安倍晋三首相らが憲法で禁じた集団的自衛権行使を容認するべきだと主張する際に持ち出す「自衛艦と並走する米軍艦艇の防御」「米国を狙った弾道ミサイルの迎撃」の二類型は、どう考えてもおかしい。


 日本海海戦のような密集陣形を想像しているのだろうが、現代の艦艇は潜水艦への警戒から点々と散らばり、無防備に並走しない。
攻撃に使われるのは魚雷と対艦ミサイル。
とくに魚雷は一発で撃沈させる威力があり、ひそかに狙われたら防御どころではない。


 米艦艇と並走するのは洋上補給の場面だが、ここで攻撃されたら自衛艦は集団的自衛権行使を意識するまでもなく、自らの防御のために反撃するだろう。


 米国を狙った弾道ミサイルを迎撃する手段が現状で存在しないことは前の自民党政権当時、久間章生元防衛相が国会答弁している。
迎撃できるようになるのは開発中の迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」がイージス艦に搭載可能となった後の話である。


 迎撃ミサイルを搭載できるイージス艦は自衛隊に四隻しかないが、米軍は二十六隻保有し、さらに増やす。
米政府には自前での対処をお勧めする。


より大きな疑問は世界中の軍隊が束になってもかなわない米軍にいったいどの国が正規戦を挑むのかという点にある。

ありもしない話はレトリック(修辞法)というよりトリック(ごまかし)である。 (半田滋)

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2013年01月09日

香山リカのココロの万華鏡:“ふつうの人たち”の絶望

香山リカのココロの万華鏡:“ふつうの人たち”の絶望 
毎日新聞 2013年01月08日 東京地方版

 暮れも押し迫った時期に、岩手県山田町を訪れる機会があった。
人口1万7000人ほどの小さな町だが、東日本大震災では震災関連死を含めて800人近い住民が亡くなった。
現在も多くの人たちが町内の約2000戸の仮設住宅で暮らしており、「高台移転か、かさ上げした元の地域に戻るか」といった町の再建計画もいまだ定まっていないという。

震災発生後、働きづめの町役場の職員の疲労もピークに達しており、私は彼らに心身の健康の保ち方や休養の大切さについて話すために出かけたのだ。
業務が終わって集まった職員たちの中には、いまも作業服姿の人も多い。
とくに年末ということもあり、ひと目で「疲れているんだな」とわかる人もいたが、
「弱い人だけがストレスを受けるわけではない。
まじめで責任感が強い人ほどダメージが大きい」「スーパーマン」はいない。
交代で休み、業務を離れる時間が必須」といった話を真剣に聞いてくれた。
居眠りをしたり携帯電話をチェックしたりする人は、誰もいない。

 私が訪れた頃、山田町はたまたま、被災者らを雇用するNPO法人が委託事業費を使いきり、雇用した人たちへの給与が未払いのままという問題で大きく揺れていた。

町は、国の「未払賃金立替払制度」を活用する方針だが、働いたのに賃金を受け取れないままの人たちからは「納得いかない」と町の責任を追及する声も上がっているという。

 「最初はとてもうまく行っていて、職場を失った住民に働く場ができた、と喜んでいたのですが」と役場のひとりは肩を落とした。
「がんばって働いた人には本当に申し訳ない。
でも町で未払いの賃金を肩代わりしようにもそんな財源は……」。あまりに気の毒で、かける言葉も見つからなかった。

その時期、中央ではちょうど組閣も終わり、“アベノミクス”効果で株価はどんどん上昇。
円安も進み、投資家や経営者は笑顔で年の瀬を迎えていたに違いない。

一方で、大震災から1年半以上、黙々と働き続けてきた中でさらに難題が降りかかってきて、途方に暮れながら年末を迎えた山田町の職員のような人たちもいる。


  いや、困難や絶望に直面しているのは、被災地の人々だけではない。

そして、今やこういう人たちは決して「少数者」や「一部の弱者」ではなく、この日本社会では“ふつうの人たち”になりつつあることを忘れてはならない。
「またがんばりますよ」という山田町の人たちの笑顔に「忘れません」と誓ったことを思い出しながら、新しい年を迎えた。

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2013年01月10日

熱血!与良政談:再挑戦という大実験=与良正男

熱血!与良政談:再挑戦という大実験=与良正男
毎日新聞 2013年01月09日 13時17分

今度の政権は安倍晋三首相と麻生太郎副総理兼財務・金融担当相とが二人三脚で運営する「安・麻政権」だと称
した人がいる。


 確かに昨年の自民党総裁選で、当初苦戦が予想された安倍首相が浮上したのは、麻生氏が「安倍支持」を表明してからだった。
安倍首相もそれは忘れていないだろう。

閣僚や党役員、官邸の秘書官や参与など新政権の布陣を細かく見ていくと、麻生氏の意向とみられる人事が多々あるようだ。
「自分の内閣が倒れたら次は麻生氏に、と安倍首相は考えているのでは」との声まで政界では聞く。


 言うまでもなく、2人は首相経験者だ。
首相の返り咲きは戦後2人目。
首相経験者がその後、一閣僚に就く例もそうあるわけではない。
この「ダブル再挑戦」の意味を改めて考えてみる必要があると思う。


 かつて「歌手1年、総理2年の使い捨て」と自嘲気味に詠んだのは竹下登元首相だった。
 最近は首相も1年で交代する時代。
一方で、ある日突然、どこからか強力なリーダーが現れるわけではないことも私たちはこの数年で学んだ。


 そんな中、わずか1年で退陣した2人が今回、再チャレンジする。
これも一つの帰結、いや、この国の政治にとって新しい実験なのかもしれない。


 もちろん、それが吉と出るかどうかはこれからの話である。
安倍首相も前回の轍(てつ)は踏むまいと誓っているはずだ。


 そこで気になる点がある。

 首相は前回の失敗を教訓に、夏の参院選までは憲法改正や国防軍設置といった持論を封印していく腹だ−−という解説が、当たり前のように新聞やテレビでもされている。
でも「勝つまで本当にやりたいことは言わない」というのは有権者に対する一種のごまかしではなかろうか。
それを指摘しないメディアもおかしい。

 「だから持論をもっと明確にせよ」と言いたいのではない。
持論を抑えることでうまく政権運営ができて、有権者にも支持されるというのなら、参院選後、スタンスを変える必要はまるでない。
ずっと封印すればいいではないかと私は言いたいのだ。


 経済も外交も地に足をつけてやるべきことをこなしてほしい(それが難しいのだが)と願う。
実験の結果が出るまでそんなに時間はかからない。
使い捨ても困るが「使い回し」の時代となったらもっと悲劇的だ。(論説委員)

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2013年01月11日

真健康論:朝食の意義=當瀬規嗣

真健康論:朝食の意義=當瀬規嗣
毎日新聞 2013年01月07日 東京朝刊

朝食を取らない日本人が増えつつあることが、厚生労働省の平成22年国民健康・栄養調査で報告されています。
全体では男性の13・7%、女性の10・3%の人が朝食を取っていないのです。

1食抜くぐらいのことに目くじら立てなくてもと、思われるかもしれませんが、朝食の意義やメリットを考えると、放置できないと考えています。

 そもそも、なぜ朝食を取るのかというと、それは睡眠と関係があります。
日本人の平均の睡眠時間は7時間ぐらいですが、そうすると、朝起きたときには少なくとも7〜8時間は食べていないことになります。
もし夕食を夕方に食べたとすると、食べていない時間は半日近くになります。

1食分の食べ物を消化吸収し終わるのに4〜5時間かかると言われています。
つまり、朝起きた時には、体は一種の飢餓状態になっていて、朝食を取るのは極めて自然な行為なのです。

もし朝食を取らなかったとすると、お昼まで、さらに5時間程度、飢餓状態が続くことになります。
この状況は、体に少なからず悪影響を及ぼします。
朝食を取らないと、集中力が低下して、仕事や勉学などの効率が下がることが明らかになっています。


 では、朝食を取ることのメリットは何でしょうか。
一つは、食べることで、まだ完全には目覚めていない体を起こす効果があります。
また、食べた栄養素が吸収される際に体に熱が生じるのですが、これが体を温めて活動的になることも期待できます。

とくにたんぱく質は熱を生じる作用が強いので、牛乳、卵、納豆、ハム、みそ汁などを朝食に取り入れると効果的です。
さらに、朝食を含めて1日3食取ることで、食事内容がバラエティーに富み、栄養バランスを取りやすくなります。


 最近の研究では、たとえ1日に食べる量が同じだとしても、朝食抜きの2食で取るより朝食を含めて3食の方が太らないということが明らかになっています。
ダイエット目的で朝食を取らない人が多いと言いますが、むしろ逆効果であるということなのです。
さらに、朝食を取らない人は肥満になりやすいので、高血圧や糖尿病のリスクが高まると指摘されています。

 早起きして、ゆっくり朝ごはんを食べてはいかがでしょうか。健康になりますよ。
(とうせ・のりつぐ=札幌医科大教授)

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2013年01月12日

やってみせて/言って聞かせて/やらせてみて/ほめてやらねば/人は動かじ

やってみせて/言って聞かせて/やらせてみて/ほめてやらねば/人は動かじ
2013年1月11日    東京新聞「筆洗」


<やってみせて/言って聞かせて/やらせてみて/ほめてやらねば/人は動かじ>。
山本五十六が残した有名な言葉だ。
米ハワイの真珠湾を奇襲した連合艦隊の司令長官は、日米開戦を防ぐため、日独伊の三国同盟締結に体を張って反対した開明的な軍政家でもあった。
その教育論は示唆に富む

百人いれば百通りの教育論がある。
自分の経験が基にあるだけに、信念は簡単には曲げられない。
ほめるよりも、叱る方が教育的な効果がある、と信じている人も少なからずいるだろう

▼大阪市桜宮高校のバスケットボール部の主将が先月自殺したのは、部活の顧問の男性教諭の体罰が原因だった。
自殺の前日には三、四十回殴られた、と心配していた母親に明かしていた。
問がしたことは教育的指導などではなく、明らかな犯罪行為だ

閉鎖的な学校空間が暴力のはびこる実態を外から見えにくくしている
複数の教員が体罰を目撃していたが、黙認していたという。
過去のいじめ事件から何を学んできたのだろうか

▼自殺する前日、顔を腫らせて帰ってきた時も、「弁当おいしかった」と母親を気遣う優しい子だった。
主将でなければ、強豪校でなければ、常軌を逸した暴力にもっとサインを出せたのではないか。
そう考えると、やりきれない

ほめられ、叱咤(しった)されて伸びる才能はあろう。
踏みにじられて伸びる芽はない。
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「体罰は自立妨げ成長の芽摘む」桑田真澄さん経験踏まえ

「体罰は自立妨げ成長の芽摘む」桑田真澄さん経験踏まえ
2013年1月11日20時51分    朝日デジタル

【岡雄一郎】
体罰問題について、元プロ野球投手の桑田真澄さん(44)が朝日新聞の取材に応じ、「体罰は不要」と訴えた。
殴られた経験を踏まえ、「子どもの自立を妨げ、成長の芽を摘みかねない」と指摘した。

 私は中学まで毎日のように練習で殴られていました。
小学3年で6年のチームに入り、中学では1年でエースだったので、上級生のやっかみもあったと思います。
殴られるのが嫌で仕方なかったし、グラウンドに行きたくありませんでした。
今でも思い出したくない記憶です。


 指導者が怠けている証拠でもあります。
 暴力で脅して子どもを思い通りに動かそうとするのは、最も安易な方法。
昔はそれが正しいと思われていました


 早大大学院にいた2009年、論文執筆のため、
プロ野球選手と東京六大学の野球部員の計約550人にアンケートをしました。


 
体罰について尋ねると、「指導者から受けた」は中学で45%、高校で46%。
「先輩から受けた」は中学36%、高校51%でした。
「意外に少ないな」と思いました。


 ところが、アンケートでは「
体罰は必要」「ときとして必要」との回答が83%にのぼりました。
「あの指導のおかげで成功した」との思いからかもしれません。

でも、肯定派の人に聞きたいのです。指導者や先輩の暴力で、失明したり大けがをしたりして選手生命を失うかもしれない。それでもいいのか、と。


 私は、体罰は必要ないと考えています。「絶対に仕返しをされない」という上下関係の構図で起きるのが体罰です。監督が采配ミスをして選手に殴られますか? スポーツで最も恥ずべきひきょうな行為です。

殴られるのが嫌で、あるいは指導者や先輩が嫌いになり、野球を辞めた仲間を何人も見ました。
スポーツ界にとって大きな損失です。

でも、例えば、野球で三振した子を殴って叱ると、次の打席はどうすると思いますか? 何とかしてバットにボールを当てようと、スイングが縮こまります。
それでは、正しい打撃を覚えられません。
「タイミングが合ってないよ。どうすればいいか、次の打席まで他の選手のプレーを見て勉強してごらん」。
そんなきっかけを与えてやるのが、本当の指導です。


 今はコミュニケーションを大事にした新たな指導法が研究され、多くの本で紹介もされています。
子どもが10人いれば、10通りの指導法があっていい。
「この子にはどういう声かけをしたら、伸びるか」。
時間はかかるかもしれないけど、そう考えた教え方が技術を伸ばせるんです


 「練習中に水を飲むとバテる」と信じられていたので、私はPL学園時代、先輩たちに隠れて便器の水を飲み、渇きをしのいだことがあります。
手洗い所の蛇口は針金で縛られていましたから。
でも今、適度な
水分補給は常識です。
スポーツ医学も、道具も、戦術も進化し、指導者だけが立ち遅れていると感じます。


 
体罰を受けた子は、「何をしたら殴られないで済むだろう」という後ろ向きな思考に陥ります。
それでは子どもの自立心が育たず、指示されたことしかやらない。
自分でプレーの判断ができず、よい選手にはなれません。
そして、日常生活でも、スポーツで養うべき
判断力や精神力を生かせないでしょう


 「極限状態に追い詰めて成長させるために」と体罰を正当化する人がいるかもしれませんが、殴ってうまくなるなら誰もがプロ選手になれます。
私は、体罰を受けなかった高校時代に一番成長しました。
「愛情の表れなら殴ってもよい」と言う人もいますが、私自身は体罰に愛を感じたことは一度もありません。
伝わるかどうか分からない暴力より、指導者が教養を積んで伝えた方が確実です。


 日本のスポーツ指導者は、指導に情熱を傾けすぎた結果、体罰に及ぶ場合が多いように感じます。
私も小学生から勝負の世界を経験してきましたし、今も中学生に野球を教えていますから、勝利にこだわる気持ちは分かります。
しかし、アマチュアスポーツにおいて、従」で師弟が結びつく時代は終わりました。今回の残念な問題が、日本のスポーツ界が変わる契機になってほしいと思います。

     ◇

 大阪府出身。PL学園高校時代に甲子園で計20勝を記録。
プロ野球・巨人では通算173勝。米大リーグに移り、2008年に現役を引退した。
09年4月から1年間、早稲田大大学院スポーツ科学研究科で学ぶ。
現在はスポーツ報知評論家。
今月、東京大野球部の特別コーチにも就任。
著書に「野球を学問する」(共著)など。

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「心のノート」復活 政権ごとに変わる教育 現場当惑

「心のノート」復活 政権ごとに変わる教育 現場当惑
2013年1月12日 06時59分   東京新聞

子どもの心に教育がどこまで踏み込むべきか−。
導入時に議論を呼び、民主党政権では中止された道徳副教材「心のノート」の小中学校への全児童・生徒への配布が、自民党の政権復帰で復活しようとしている。
政権交代ごとにコロコロと施策が変わることに「教育現場の声にもっと耳を傾けてほしい」と切実な声が上がる。 (加藤文)


 「心のノート」は、神戸の連続児童殺傷事件(一九九七年)など深刻な少年事件が相次ぎ、いじめや不登校が社会問題化したことを受け二〇〇二年度から文部科学省が配布。
小学校の低、中、高学年用と中学生用の四種類あり、思いやりや友情の大切さに加え、愛国心なども盛り込まれた。
中学生用には「我が国を愛しその発展を願う」などの記載があり「一定の方向に子どもを誘導することにつながりかねない」との批判も出ていた。


 民主党政権による事業仕分けで、約三億円の予算は削減され、一〇年度からは配布を中止。
必要に応じ、文科省のホームページからダウンロードして使用するよう改めた。


 十一日に公表された一三年度予算の概算要求には、全校配布の費用が盛り込まれた。
さらに、一三年度中に省内に有識者会議を立ち上げ、改訂版をつくる方針だ。


 「モラルを教えることは大切だが、心のノートが本当に役立つとは思えない。
子どもに刷り込もうとする大人の思い上がりではないか。

学校で現実に起きていることを題材に、子どもたちに考えさせることが大切だ」。
都内の中学の男性教諭(60)は指摘する。
「教育が政治の道具に使われる危険を感じる」


 東京都は昨年七月、都独自の道徳用教材「心 みつめて」を中学生に配布。
教科書会社発行の副読本を使う学校もある。
「心のノート」が加われば三冊目となる。
年間三十五時間の授業時間では、三冊は到底、使い切れないとの声も上がる。


 自民党政権の復活に伴い、調査対象を限定していた全国学力テストや体力テストも全校調査に戻される。

「今でも中間、期末試験に加えて区と都の学力テストがある。これに全国学力テストが加われば現場の負担が大きい」(都内の中学校長)との声も漏れる。


 学校現場の声を反映せずに、政権交代によって変わる教育予算。
文科省の伯井美徳財務課長は「(その時々の政権下の)決められた予算内で行うしかない。
もともと配布していたのを復活させるもので、道徳教育には欠かせない教材」と説明する。


 ある小学校の男性教諭(48)は「教育政策がころころと変わると現場は混乱する。腰を落ち着けて取り組める施策にお金を使ってほしい」と訴える。

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2013年01月13日

すぐにできる!簡単で意外なインフルエンザ予防法5つ

すぐにできる!簡単で意外なインフルエンザ予防法5つ
2013.01.12 13:00  NEWSポストセブン

最近、めっきり寒くなって、風邪をひいている方が増えてきていますよね。
冬特有のインフルエンザも流行しています。
近くにいる人がインフルエンザにかかったと聞くと、ドキっとしませんか?


普通の風邪とインフルエンザの大きな違いは、高熱を伴い、症状が全身に及ぶことです。
お正月疲れが溜まって免疫力が落ちている方は、特にしっかり対策して、ウィルスから身体を守りましょう。

うがいや手洗い、マスクをすると風邪やインフルエンザ予防になるのは、皆さんよくご存じですよね。
今回は、その他にどんな予防法があるのか、意外で簡単にできるものを5つご紹介していきます。



■1:3つの首を温めて免疫力を上げる


冷えた身体は免疫力を落とします。したがって、免疫力を高めるためにも身体を温める工夫が必要。気温がさがってくると、人の身体は手や足先などから冷えてきます。風邪は「襟首、手首、足首の“3つの首”からひく」とも言われているんです。マフラーの代わりにショールを肩にかけているという人もいるかと思いますが、しっかりと首元に巻くようにして、温めてあげましょう。



■2:日中窓のカーテンは開け、夕方には閉める


昼間はなるべくたくさん太陽の光を取り入れて、室内の温度を上げましょう。
そのときガラスが汚れているとそれだけ室内に入る太陽の熱が少なくなりますので、普段からガラスは掃除しておくといいでしょう。
そして、夕方になったら厚手のカーテンをして、外に暖かい空気を逃がさないようにします。
ウィルスは、気温が高いところでは長く生存できないのです。



■3:加湿器をつける


ウィルスは低温と乾燥を好みます。
反対に気温が高く湿度が高いところでは、数時間で死んでしまいます。
室内では加湿器をおいて湿度を50〜60%に保ち、乾燥しない環境をつくることを心がけてください。



■4:のど飴を活用する


また、乾燥で呼吸器の粘膜が痛んでいると、感染しやすくなると言われています。
殺菌効果のあるのど飴を活用するのもいいでしょう。



■5:紅茶でうがいをする


紅茶でうがいするだけで予防になるなんて、ちょっと意外ですよね。
昭和大学医学部細菌学の島村忠勝氏の研究報告によると、インフルエンザのウイルスは、紅茶などのお茶に弱いといいます。
紅茶に含まれるカテキンがインフルエンザウイルスのトゲを包み込み、感染性を消すようです。
ちなみに、茶葉の種類はどれでもよく、また、ティーバッグでもいいようですよ。



インフルエンザになってから「こんなに辛いなんて……」と後悔しても遅いですよね。誰でもかかる可能性はありますが、未然に防ぐ努力は必要でしょう。
今できる対策はしっかりと行っておきたいですね。

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2013年01月14日

社説:成人の日 新たな関係を生きよう

社説:成人の日 新たな関係を生きよう

毎日新聞 2013年01月14日 02時30分


 今月、20歳になる人気歌手、きゃりーぱみゅぱみゅさんのヒット曲「つけまつける」でとても印象的な一節があった。
いつも同じ空だけれど、心の持ち方次第で見え方が変わってくるといった意味の歌詞だ。

 つけまつげで変身し、自信を取り戻して新しい世界を求めようと呼びかける。
今の人間関係に苦しんでいるのなら、思い切って違う人とのつながりを求めようよ、と背中を押すようにも聞こえる。
歌われているのは、密室状態に風穴を開けようとする切実な願望だろうか。


 「成人の日」を迎えた若者たちを祝福したい。
今年の元日時点で20歳の新成人は前年と同じ122万人(総務省の推計)。
3年連続で総人口の1%を割った。

就職難は相変わらずだし、政治的主張がなかなか通らないもどかしさを感じている人も少なくないだろう。
いらだちや虚無感を抱える人が多いのではないか。


 最近、気になるのは若者たちの自殺がしばしば報じられることだ。


 2011年の10〜20代の自殺者は3926人で前年より134人増えた(警察庁の調べ)。
就職失敗が原因とされたのは150人と4年前の2.5倍に。
重圧や不安に悩む若者はかなりの数になるだろう。
これらには、狭い環境で追い込まれたように感じ、行き詰まってしまった結果という側面もあるのではないか。


 作家の平野啓一郎さんが近年、提唱しているのが「分人」という概念だ。
聞きなれないが、「個人」に対置する言葉だ。

内部に実体(本当の自分)があると思うと生きづらくなる。そうではなくて、他人との関係の中で、そのつど、変わりゆくものとして、関係の数だけ、自分がいると思えばいいと
いうのだ(講談社現代新書「私とは何か 『個人』から『分人』へ」)。


 教室でいじめられている自分は、私の一部で、放課後は別の自分、家に帰れば、また別の自分がある。

私とは、そういった「分人」の集合なのだ。
新しい人間関係を誰かと結べば、また、別の分人ができる。
そうやって、危機をしのいで、前向きに生きていけないだろうか。


 昨年、「セカ就」という言葉が聞かれた。
「世界に向けた就職」の略語だ。
本紙の連載「イマジン」ではインドネシアで働く若者たちが報告されていた。
その国の経済成長に役立ち、必要とされ、生きがいを感じている姿が伝えられた。
起業をめざす人もいる。
新しい人間関係によって充実した人生を得た例だろう。


 社会が若者たちに閉塞(へいそく)感を与えている面はある。
でも、息が詰まる状態に身を置き続ければ、呼吸が苦しくなるばかりだ。
心の持ち方を変えて新しい関係を生きてほしい。

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2013年01月15日

<今年の花は/いつもと違う/一きわ美しく咲いているのに・・・

佐藤紫華子さんの詩集『原発難民の詩』(朝日新聞出版)
2013年1月15日  東京新聞「筆洗」

 <今年の花は/いつもと違う/一きわ美しく咲いているのに/そこから溜(ため)息が洩(も)れている>。
佐藤紫華子さんの詩集『原発難民の詩』(朝日新聞出版)にある「さくら並木」だ

▼この時期の寒さが厳しいからこそ、福島の野山の春の美しさは、格別だ。
無論、紅葉も見事ではあるけれど、紅葉の先には厳しい冬が待つ。
美しさのすぐ次に来る辛(つら)さを予感させる。
その冬から解き放たれて萌(も)え、花咲く野山は、北国に住む人々の喜びそのものだ

▼そんな里の光景を溜息なしで見ることができるようになるのは、いつの日になるだろう。
そのために多くの人々が除染作業に汗を流してくれているのだが、その現場のありようを知れば、また別な溜息が洩れてしまう

▼国が進める除染作業にあたる人たちの健康診断などの費用は国が負担することになっている。
だが現実は立場の弱い作業員たちに負担を強いる業者が横行している。
抗議されれば、仕事を干す。
放射能を防ぐマスクも用意しない。
そんな業者もいるという

▼<さくら並木のその中に/はぎ取られた/汚染土が おいてある/青いシートを被(かぶ)せられ/息がつけない様に/さくら並木の中にある/花びらが/涙となって/こぼれる〜>と、佐藤さんの詩は続く

▼弱い者は、どこまでも、しわ寄せを食う。
そんな姿を、原発事故は繰り返し繰り返し、見せつけ続けている。

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香山リカのココロの万華鏡:怒りの対象は他にいる? 

香山リカのココロの万華鏡:怒りの対象は他にいる? 
毎日新聞 2013年01月15日 東京地方版

1月の診察室では、「正月の帰省」をめぐる話題がよく語られる。
それも、どちらかというと「家族とぶつかった、傷つけられた」というネガティブな話が多い。


 中でも目につくのが、実家で久しぶりに顔を合わせたきょうだいと衝突した話だ。
とくにお互いおとなになっていたり家族を築いていたりすると、きょうだい間でも“格差”が生まれる。
「兄一家が帰省したけれど何もせず、妹の私ひとりが働いた」「妹がウチの子どもにお年玉をくれなかった。
私はあげたのに」など、何かにつけ比べては「ひどい、ずるい」と相手を非難する。
そして最後につけ加わるのが、「そういえばあの人は子どもの頃からそうだった」というひとことだ

 きょうだい間の嫉妬、憎み合いなどの葛藤に、心理学者のユングは「カインコンプレックス」という名前をつけた。
カインとは旧約聖書に出てくる人物で、「自分よりも神さまに気に入られた」という理由で弟のアベルを殺害してしまう。
 面白いのは、愛情に差をつけたのは神さまなのに、カインは神をではなくて弟を憎んだことだ。

一般のきょうだいもそうかもしれない。
もともとはきらいではないのに、親が自分よりもきょうだいのほうを愛しているように感じる。
あるいは、天までもきょうだいに味方して、向こうばかりがラッキーに生きている気がする。
本来なら親や天に「どうして? 私だって一生懸命なのだから、こっちを向いてくれてもいいじゃない」と抗議すべきなのに、そうしない。
そして、良い思いをひとりじめしているように見えるきょうだいに、恨みや憎しみを向けてしまうのだ。


 きょうだいに腹が立つ、という人は一度、考えてみたらどうだろう。
私が怒っているのは、本当にそのきょうだいに対してなのか。
もしかすると、「もっと私のことも見て、やさしくして」と要求したい相手は、どこか別にいるのではないか。


 診察室でいつも弟の悪口を言っていた女性は、時間をかけて話す中で、「自分の妬みの原因は、弟がその妻に大切にされているのに、自分の夫は私に無関心なことなんだ」と気づいた。
そして「今年はまず自分が夫を理解しよう」と心を決めたら、イライラの気持ちも消えていった、と話してくれた。

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2013年01月16日

余録:それは「体罰が暗記学習の成績向上に有効かどうか」

余録:それは「体罰が暗記学習の成績向上に有効かどうか」
毎日新聞 2013年01月16日 00時11分

 それは「体罰が暗記学習の成績向上に有効かどうか」という実験だった。
教師役が被験者の生徒役に問題を出し、できねば電気ショックを与える。
間違えるとだんだん電圧を上げるというものだった。
今から半世紀前の米国の実験である

▲「そんな、乱暴な」と驚かれようが、実はその実験目的も電気ショックもうそで、本当の被験者は教師役だった。
偽の電圧操作盤を回すと生徒役は壁越しに悲鳴をあげ、実験停止を懇願してみせる。
一方、実験の監督者は大丈夫だから実験を続けるよう教師役に命じた

▲では最後に見かけの電圧が400ボルトを超えても実験を続けた教師役は全体の何%だろうか。
これが実験の真の目的だった。
事前の学者らの間の予想は2%未満だったが、実際は65%が最後まで実験継続を拒まなかった(岡本浩一(おかもと・こういち)著「社会心理学ショートショート」)

▲主導した学者の名前から「ミルグラム実験」と呼ばれるこの実験である。
それが示すのは、権威者の命令があれば容易に人はその支配下にある者にどこまでも残酷になれるという事実だ。
「権威者の命令」が大義名分や正義の感情に置き換えられる場合もあるだろう

▲大阪市の高校の部活での常軌を逸した部員への暴力も、部活の体罰への学校幹部らの見て見ぬふりの中で歯止めを失ったようだ。
一般に部活では珍しくないとされる体罰だが、いったん正当化された密室内の暴力がはらむ危険に教育者が鈍感であっていいはずがない

▲指導に体罰を用いる先生方は生徒らを試しているのだろう。
だが実は試されているのは自身の人間性だったと後から分かっても、失われたものは戻らない。

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2013年01月17日

警察の違法発表 司法の無視に痛憤する

警察の違法発表 司法の無視に痛憤する
2013年1月17日   東京新聞社説


 警視庁の発表が裁判で「名誉毀損(きそん)にあたる」と判断された。
犯人が不明なのに、警察庁長官銃撃事件を「オウム真理教の組織的な犯行」と公表したからだ。
司法手続きを無視する行為は言語道断だ。


 警察の役目とは何か。犯罪があれば、捜査し、犯人を検挙する。検察官が起訴すれば、裁判で有罪か無罪が決まる。
当たり前の刑事司法の手続きが無視されたとしか言いようがない。
判決はそれを痛憤しているように読める。


 一九九五年三月末に起きた、当時の国松孝次警察庁長官が銃撃され、重傷を負った事件だ。
警視庁は当初から、オウム真理教に目を付け、捜査を続けてきた。


 二〇〇四年に「実行犯不詳」で、信者ら四人を殺人未遂容疑などで逮捕したものの、東京地検は嫌疑不十分で不起訴処分とした。
起訴するに足る証拠がなかったからだ。
この段階で、予断を排して捜査をやり直すべきだった。


 だが、公訴時効が成立した一〇年三月末に警視庁幹部が記者会見で「オウム真理教の信者グループが組織的、計画的に敢行したテロ」と発表した。
捜査結果の概要も、ホームページに掲載した。


 証拠がないのに、なぜそんな発表をしたのだろうか。
教団主流派の「アレフ」は、名誉を傷つけられたとして、東京都などを訴えた。
東京地裁は「公表は重大な違法性がある」と認めた。
「無罪推定の原則に反するばかりでなく、刑事司法制度の基本原則を根底から揺るがす」とも厳しい批判を加えた。当然の帰結であろう。


 警視庁は司法の原理原則から、大きく逸脱したのだ。
それが作為的だったのは当時、「教団のテロ再発防止のため、捜査結果を国民に知らせるのは公益性がある」と説明したことからも明らかだ。


 この裁判の過程でも、公表内容が真実だったかどうかは、警視庁側が主張せず、争点にならなかった。
「オウム真理教とアレフは法的に同一でない」という理屈だけで、責任を免れようとした。
自らが、後継団体と認定していながら、である。
警視庁にとって、必要なのは、むしろ失敗した捜査の検証ではないか。

 司法手続きを飛び越えて、警察が恣意(しい)的かつ独断的な発表をすれば、裁判にかけずとも、“犯罪人”はつくりあげられる。


 警察は法の執行機関である。それゆえ、真実の追求に真摯(しんし)でなければならない。
自己弁護の発表が、信頼を失わせたのである。
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2013年01月18日

香山リカ氏 憲法改正の盛り上がりは不安からの逃避に見える

香山リカ氏 憲法改正の盛り上がりは不安からの逃避に見える
2013.01.17 16:00  ※週刊ポスト2013年1月25日号

 憲法改正を掲げた自民党の安倍晋三政権がスタートし、憲法改正について議論が深まることが予想される。
そこで自民党の憲法改正草案について識者の考えを聞いた。
ここでは、精神科医の香山リカ氏の意見を紹介する。

 * * *
 憲法をより現状にマッチしたものに改正すること自体に反対するつもりはありません。
ただ、いまの憲法改正の盛り上がりは、精神科医の目から見れば不安からの逃避にしか見えない。


 日本の将来に対する不安から「憲法さえ変えればすべて良くなる」かのような幻想にとらわれているが、現実に向き合うのが怖く、目をそらしているだけでしょう。


 たとえば、自民党草案の3条には「国旗は日章旗とし、国歌は君が代とする」とあります。
この条文を入れた理由は、日本人としてのプライドを高めるためと考えられます。

 しかし、現実にそうした効果は生まないのではないでしょうか。
むしろ「憲法に書かれているから」と、学校や役所などで国旗掲揚と君が代斉唱が強制され、国への忠誠心を試す“踏み絵”として使われることになる。
人は強制されればされるほど悪印象を持つものなのです。

 現実の問題から目を背けていては、憲法を改正しても何も変わらないということに気付かなければなりません。

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2013年01月19日

<二兎(にと)を追う者は一兎をも得ず>

<二兎(にと)を追う者は一兎をも得ず>

2013年1月18日   東京新聞「筆洗」

<二兎(にと)を追う者は一兎をも得ず>のことわざが浮かんだ。
低燃費で長距離飛行が可能という触れ込みで、日本の航空会社が世界に先駆けて導入した最新鋭旅客機ボーイング787が相次ぐトラブルに見舞われている

▼昨秋から、燃料漏れやバッテリー火災などが続出。
十六日には、山口宇部発羽田行き全日空692便が飛行中に機内で煙が発生し、高松空港に緊急着陸した。
重大事故につながりかねない深刻な事態である

▼アルミニウム合金よりも軽くて強い炭素繊維などを使用し、機体は軽くなった。
少ない燃料で長く飛ばすためにエンジンの設計も大幅に変更、油圧ポンプなど装置の多くを電気で動かすようになり、大容量のバッテリーが必要になった

▼今回、煙が出たのは、電気系統のトラブルで昨年秋に交換したばかりのメーンバッテリーだ。
「電気の化け物」と専門家が指摘する最新鋭機の弱点が露(あら)わになった。
日本のメーカーが機体の35%を手掛ける「準国産機」だけに心配だ

▼日航、全日空が当面の運航を停止にしたのに続き、米連邦航空局も米国内で運航する航空会社に安全性が確保されるまで運航を見合わせるよう命じた。

航空会社の経営には大きな打撃となるが当然の措置である

<進歩とは反省の厳しさに正比例する>と語ったのは本田宗一郎さん。
徹底した原因究明なくして運航の再開はあり得ない。

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つもりちがい十ケ条

つもり違い10ケ条 曹洞宗.jpg

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「素顔のままで・・」kanmoさんブログより
http://kanmo13579.blog.fc2.com/
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2013年01月20日

社説:桜宮高校の体罰 入試中止要請は筋違い

社説:桜宮高校の体罰 入試中止要請は筋違い
毎日新聞 2013年01月20日 02時30分 

大阪市立桜宮高校の体育科の生徒が教諭から体罰を受けた後に自殺した問題で、橋下徹市長は、来月実施の体育科とスポーツ健康科学科の入試を中止するよう市教委に求めた。

 体罰容認の風潮を残したままで新たに生徒を受け入れられないというのが橋下市長の考えだ。
体育系2科の希望者をいったん普通科で受け入れ、入学後に編入を検討するよう提案し、市教委が中止しなければ、市長権限で入試に関連する予算を支出しない意向を示している。


 しかし、体育系2科と普通科では入試科目や配点が異なり、編入もスムーズにいくか分からない。
受験生だけでなく、在校生への影響も大きい。
受験生や生徒たちに負担を与えてはならない。
入試中止は筋違いであり、再考すべきだ。


 今最も重要なのは、長年にわたって体罰が行われてきた実態を解明し、責任の所在を明らかにすることだ。
大阪市は弁護士による外部監察チームをつくり、市教委も連携して3月末までに再発防止策を定める。

 ところが、橋下市長は「廃校もありうる」とまで言及している。
真相が明らかにされないうちに、市長が学校そのものが悪いという姿勢を示せば、その意向に沿った調査になりかねない。
強い反省に立って真摯(しんし)に原因究明しなければ意味はない。


 橋下市長は、同校の全教員を異動させるよう市教委に求め、運動部の全顧問を入れ替えないと人件費を執行しないとも明言した。
予算権を盾にして従わせようとすれば、教育行政の公正を脅かしかねない

その一方、今回の問題の背景に学校と市教委の閉鎖的体質があるのは事実だ。
体罰をした教諭は19年間勤務しバスケットボール部を強豪チームにした。
校長らは指導に口出しせず、市教委も匿名通報がありながら部員から聞き取らず体罰はないとの結論を出していた。
体質を改めない限り、信頼は取り戻せない。


 文部科学省も全都道府県教委に体罰の実態調査を求め、再発防止策を考える。
根絶には行政、学校、保護者ら社会全体で取り組む必要がある。
桜宮高校だけの問題ではない。

 大阪市教委は、体罰が発覚したバスケット部とバレーボール部の無期限活動停止を決めた。
生徒を自殺に追い込んだ事態を重く受け止めたものとはいえ、生徒全体に責任を負わせるようなやり方は疑問だ。

これまでの指導内容を見直すことは急務だが、在校生の意欲を低下させないため、今後、再開時期を慎重に見極めていく必要がある。


 入試の実施か中止かを大阪市教委は21日に決める。
子供の将来を熟慮したうえで結論を出して、橋下市長との合意形成を望みたい。

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2013年01月21日

歯周病 食道、胃、血液などガンの危険因子になる可能性もあり

歯周病 食道、胃、血液などガンの危険因子になる可能性もあり
2013.01.20 16:02 ※週刊ポスト2013年1月25日号

シニア世代の歯の悩みの筆頭にあげられるのが歯周病だ。
歯の生活習慣病といわれ、40〜50代で急増し、50代の83%、60代の85%以上が歯周病と推定されている(平成23年厚労省歯科疾患実態調査)。


 感染を放置すると、歯肉(歯茎)に炎症が起きて腫れや痛み、出血が起きる。
やがては、歯肉の炎症だけでなく歯を支える歯槽骨にまで影響が及んで骨が溶け、歯を失うことになるが
、歯周病の怖さは口腔内に限った話ではない。

歯周病が全身の病気に深くかかわっていることを裏付ける研究やデータが近年、数多く報告されている。


歯周病が口腔がんだけでなく、咽頭がん、喉頭がん、食道がん、膵臓がん、胃がん、血液のがんに対して危険因子になり得るという論文が世界的に権威あるイギリスの医学誌『ランセット』などに発表されました」(明海大学歯学部臨床教授の河津寛・河津歯科医院院長)


 高齢者の死亡原因のトップである誤嚥性肺炎との因果関係も指摘される。
誤嚥性肺炎は口腔内の細菌が肺に侵入して起こるが、口腔内を清潔にすることでリスクが激減する。


 また、口腔内の歯周病菌が心臓の内膜に付着して細菌性心内膜炎を起こしたり、糖尿病を悪化させたりすることもある。
歯周病を治療すると血糖値が低下するという結果も臨床現場から多数報告されている。

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生活保護 頼みの命綱がやせ細る

生活保護 頼みの命綱がやせ細る
2013年1月21日   東京新聞社説

 生活保護費がカットされそうだ。
そうなればギリギリの生活を続ける受給者だけでなく、自力で踏ん張る生活困窮世帯も追い詰めかねない。
子育て世帯への影響も心配になる。慎重に対応すべきだ。


 生活保護世帯の保護費が適切かどうか厚生労働省が検証した。
保護費のうち食費や光熱費などの生活費(生活扶助費)について、年収が百二十万円以下の一般の低所得世帯の消費支出と比べた。


 子どものいる夫婦の世帯や母子世帯では保護世帯の方が多かった。
逆に高齢者世帯は少なかった。


 実際の保護費の基準額は新年度予算の編成時に決まる。
だが、自民党は総選挙で基準額の一割カットを掲げた。
さっそく田村憲久厚労相は引き下げを表明した。
慎重だった公明党も容認する考えだ。


 本来、生活保護の目的は憲法の「健康で文化的な最低限度の生活」を守るためである。
所得の低い方に合わせるのではなく、憲法が求める生活の実現を目指すべきだ。


 ただ、保護に頼らず生きる人が働く意欲を失わない配慮は要る。
見直しはやむを得ない面はある。


 心配なのは子育て世帯だ。保護費のカットで就学の機会が減る懸念がある。
低所得世帯で育った子どもは就学機会が限定され、将来安定した仕事に就けず困窮したままになる「貧困の連鎖」が問題だが、それを断ち切れなくなる。


 保護世帯以外の低所得世帯にも影響が及ぶ。
子どもの学用品代などを支給する就学援助や地方税の非課税措置の対象世帯、最低賃金などは基準額を参考に決まる。
基準額が下がればこうした制度の対象から外れる世帯が出る。


 検証した厚労省の有識者会議の委員からも子育て世帯へ配慮を求める声が出た。
受給の状況も地域や家族構成、年齢などで個々に違う。
政府・与党は引き下げありきではなく、受給者の現状を見極めて慎重に検討する必要がある。


 生活保護の制度改革も検討されている。
不正受給防止を目的に、自治体の調査権限を強めたり、親族に扶養を断る理由を説明する責任を課すことが打ち出された。
不正受給は防ぐべきだが、これでは保護を受けにくくし、本当に必要な人を締め出してしまう。


 生活に困窮する人を幅広く対象にした自立支援策も検討されているが、実施には課題が多く時間もかかる。
支援策を口実に保護の門を狭めるだけだとしたら問題である。
生活保護は困窮者の「命綱」だ。
弱者切り捨ては許されない。

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2013年01月22日

Dr.中川のがんの時代を暮らす:米国型、押しつけに注意

Dr.中川のがんの時代を暮らす:米国型、押しつけに注意
毎日新聞 2013年01月21日 東京朝刊

米国民の健康状態を、日本や欧州など17先進国と比べたところ、米国は平均余命など多くの指標で最下位になったという報告書を、米国の研究機関が9日発表しました。
これは、米国民が医療費を出し渋っているためではありません。
逆に、米国の医療費支出は国内総生産(GDP)の17・6%と世界一で、日本(9・5%)の倍近くになります。


 外務省が海外に渡航、滞在する人向けに作ったホームページに、各国の医療事情を紹介するコーナーがあります(http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/index.html)

米国の医療費に関する部分を見ると、日本人には信じられない高額に驚きます。

たとえば、ニューヨークの病院で盲腸の手術後に腹膜炎を起こしたケース(8日入院)は7万ドル(約620万円)、
腕の骨折の手術(1日入院)で1万5000ドル(約130万円)、
貧血による入院(2日入院)で2万ドル(約180万円)などと紹介されています。


 ましてや、がん治療となれば数千万円の請求もまれではありません。

実際、米国ではがんになって破産する人が後を絶ちませんし、米国民の自己破産の半分近くが医療費支払いに伴うものと言われています。

米国の医療費が高い理由には、医療スタッフが充実しており、特に医師が高給であること、頻発する医療訴訟に備える必要があることなどが挙げられますが、根本的には医療が「市場原理」に従っている点が大きいと思います。


 米国には、日本のような公的医療保険制度がなく、高齢者や低所得者以外は民間の保険会社と契約します。
米国の医療保険は、日本人が入る任意の生命保険のようなもので、全員が加入するわけではなく、保障内容もバラバラです。

病院で受けられる医療も保険次第となり、多額の保険金を支払う高額所得者ばかり優遇される仕組みになっています。


 環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の問題でも、米国型の医療を押しつけられることのないように注意が必要です。(中川恵一・東京大付属病院准教授、緩和ケア診療部長)

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立ったまま靴下履けない?寿命を縮める「ロコモ」とは…

立ったまま靴下履けない?寿命を縮める「ロコモ」とは…
2013.01.22 17:00 NEWSポストセブン

5年程前から“メタボ(メタボリックシンドローム)”という言葉が世の中に浸透してきましたが、最近はそれに加え“ロコモ”という言葉も出てきています。
これは国民病ともいわれていて、近年問題となっているもの。
メタボや認知症と並び、健康寿命を短くする要因の1つとなっています。

正式名称ロコモティブシンドローム(運動器症候群)、”運動器の障害”により”要介護になる”リスクの高い状態になることをいいます。
歳を重ねるとどうしても筋肉が衰えてしまうのですが、若年層にもこのような問題が起きているのです。
階段を使わない、乗り物で移動する、歩かないということから昔よりも早い年齢で運動能力の低下が目立ってきています。

■ロコモ度をチェック!
下記に当てはまる項目を数えてみてロコモ度をチェックしてみてください。
(1)片脚立ちで靴下がはけない
(2)家の中でつまずいたり滑ったりする
(3)階段を上るのに手すりが必要
(4)横断歩道を青信号で渡りきれない
(5)15分くらい続けて歩けない 
いかがでしたか? これらに1つでも当てはまる方は要注意です!
■若者の急激な運動不足がロコモを増やしている!?


通常一般の方であれば、筋肉は20代後半から衰え始めます。
もちろん急激に衰えるのではなく、じょじょに低下していきます。
日頃の運動量、活動量にも影響しますが、近年は特に、昔に比べ若い世代から運動する機会がとても減り、衰えが早くなっているようです

確かにエレベーターやエスカレーターなど便利にはなってきたけれども、身体を動かす機会はぐっと減ってきていますよね。
■日常生活を利用した運動でロコモ予防


日常、身体を動かす機会はどこにでも実はあるのです。
駅では階段を使う、電車に乗ったら立つ、座ったとしても背筋を伸ばして深い呼吸を続ける、湯船の中で身体を腰からひねってその状態を保つ、テレビ見ながら足上げ、歯磨きの時にスクワットなど、“○○しながら”身体を動かせば、一石二鳥。


身体は動かさなければ衰えるし、逆に動かせば筋肉もついて若々しい運動能力を付けることができます。


チェック項目に1つでも該当するものがあった方は、日頃の運動不足を解消して今年は“ロコモ脱却”を目標にしてみませんか?


【参考】

※ ロコモティブシンドローム – 公益社団法人 日本整形外科学会
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2013年01月23日

余録:「軍事行動が繰り広げられる場の4分の3は多かれ…

余録:「軍事行動が繰り広げられる場の4分の3は多かれ…
毎日新聞 2013年01月23日 01時16分

「軍事行動が繰り広げられる場の4分の3は多かれ少なかれ不確実性の霧によって覆われている」。
プロイセンの軍人、クラウゼビッツの言葉である。
いったん戦闘状態に入れば戦場は予測不能な事態が積み重なり「戦争の霧」がたちこめる

▲そんな霧の中に無防備な民間人が閉じ込められたようなアルジェリア人質事件だった。
世界中が息をのんだ犯人グループへの政府軍の攻撃だが、「作戦終了」発表の後も拘束された人々の安否についてなお情報が錯綜(さくそう)した

▲つのる不安の中、ひたすら無事を祈るしかない人質の家族にはあまりにむごい霧の中の時間である。
その果てに明かされた惨状はさらに無慈悲なものだった。
人質多数の死が明らかとなり、その中で日本人犠牲者が確認された。
人々の祈りを「戦場」は冷たく拒んだ

▲拙速(せっそく)に見える強襲にも相応の理由があったのかもしれない。
多くの人質を惨殺した犯人の非道より先にアルジェリア政府を非難しては倒錯になろう。
ただあまりに痛ましい結末を目(ま)の当(あ)たりにすれば、犯人掃討(そうとう)のために人質の犠牲をいとわなかった非情もうらめしい

▲思えば日本人も、他の国々の人質たちも豊かな未来に向けた資源開発をめざし、愛する家族と別れて砂漠のプラントへと出向いていた人々であろう。
だが、その砂漠はまた人の情をあざ笑うかのような荒々しい力が流血をいとわない闘争を繰り広げる世界でもあった

▲むろん砂漠とて異界でも何でもない。
私たちが暮らす平和な日常と同じ空気が満ちる同じ世界の一部である。
無残に断たれた犠牲者の志は、私たちがこれからの世界でなすべきことを問いかける。
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2013年01月24日

香山リカのココロの万華鏡:新しいプライド

香山リカのココロの万華鏡:新しいプライド
毎日新聞 2013年01月22日 東京地方版

 話題の本、「新幹線お掃除の天使たち」を読んだ。
停車中の7分間で新幹線の車内清掃を完璧に仕上げる会社の現場リポートだ。この会社のすごさは、清掃の速さや仕上がりの丁寧さだけではない。
清掃の前後にはスタッフたちは一列に並んで深々とお辞儀、ホームで困っている乗客がいれば進んで手を貸す。


 笑顔を絶やさず、ミドルからシニアの清掃員たちも制帽に季節の花のアクセサリーをつけるなど、とてもおしゃれで楽しそう。
一度でも仕事ぶりを見た人たちは、「すごい!」「どんな会社なの?」と驚き、気になるに違いない。
実は私も長いあいだ、「どうしてこんなにイキイキと働けるんだろう」と不思議に思っていたのだ。


 今回、このリポートを読んで、その秘密が少しわかった。
経営者は現場の声を何より大切にする「全員経営」を目指し、スタッフからの提案、アイデアをすぐに実行する。

何よりすごいのは、現場の主任がスタッフの“よいところ”を見つけ、それを「エンジェル・リポート」という壁新聞のスタイルにまとめ、張り出すことにしているのだ。
全スタッフの7割以上がこの「エンジェル・リポート」の対象となって、誰かに自分の良さを見つけられ、ほめられている計算になるそうだ。


 本には、エンジェル・リポートに基づいたスタッフたちの体験談が紹介されている。60歳をすぎてから働き出した女性は、仕事はすぐ好きになったが「お掃除のおばさん」をしていることをちょっと恥じていた。
しかし、荷物運びを手伝った乗客から「ありがとう」と言われたり、偶然、自分が清掃した車両に乗っていた義妹から「新幹線のお掃除はすばらしい、ってニュースでも見た。
すごいじゃない」と言われたりしているうちに、こう思うようになる。
「私はこの会社に入るとき、プライドを捨てました。でも、この会社に入って、新しいプライドを得たんです」


 新しいプライド。
いい言葉だ。
それはお金や地位、世間からの称賛で得られるものではない。
まわりの人たちに「おっ、今日もがんばってるね」と認められ、自分でも「けっこう楽しいな。
やってよかった」とうれしくなる。
それだけで十分、「そう、これでいいんだ」と自分に自信と誇りを感じることができるものなのだ。

 そして、この会社に勤めなくても、ふだんの生活の中でも私たちは、この「新しいプライド」を手に入れることができると思う。
失敗しても挫折しても、だいじょうぶ。
まわりの人たちと自分の笑顔のため、胸を張って生きていけるはずだ。

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2013年01月25日

生徒に「塩酸」飲ませ大騒動に“常識”が通じない教師が増えるワケ

生徒に「塩酸」飲ませ大騒動に“常識”が通じない教師が増えるワケ
2013年1月21日 ゲンダイネット掲載


100倍希釈で害はないらしいが…
またトンデモ教師のお騒がせだ。

愛知県蒲郡市の中学校で、23歳の理科の担当教師が、実験がうまくいかなかった生徒2人に水で100倍に薄めた塩酸を飲ませた問題。
一部の保護者からの連絡で発覚し、教師本人も事実関係を認めている。
実験前に生徒の前で「失敗したら塩酸を飲んでもらう」と“通告”していた。

生徒2人は今のところ健康被害を訴えていないようだが、「塩酸」は肌に触れれば大ヤケドする危険な薬品である。
100倍に薄めたからといって、本当に害はないのか。

「学校で実験に使うのは通常35〜36%の濃度の強塩酸になります。
タンパク質に反応するため、皮膚に触れない限り大丈夫ですが、この濃度をそのまま飲めば、のどをヤケドします。
今回は100倍に薄めているため、塩酸の成分はほとんどなくなっていて、問題はないでしょう。
教師本人もわかってやっていたと思います。
毒性を大騒ぎすることはありませんが、同義的責任は問われるべきでしょう」(工学博士の秋元格氏)

 教師はまだ23歳の新米とはいえ、害がないことがわかっていても、常識的に考えれば大問題になることは理解できるはず。
なぜこんなことが起こるのか。

 元文科官僚で京都造形芸術大芸術学部教授の寺脇研氏がこう言う。
「今の学校は教師を育てる仕組みが機能していないからです。
昔から教師の世界は互いのやり方に干渉しない不文律が存在する。
若い教師にベテランが指導することもないので、今回の理科教師のように勝手な自己流でやってしまうのです。
体罰問題もそうですが、こうした間違いを正すために管理職がいるはずなのですが、それも機能していない。深刻です」

 おかしな教師が次々出てしまうわけだ。
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憂楽帳:ジェネリック

憂楽帳:ジェネリック
毎日新聞 2013年01月25日 12時31分

 また、この季節が来てしまった。
毎年1月、決まって体がだるくなり、鼻水に軽いせきという風邪の初期症状が続く。一昨日、ついに目がしょぼしょぼし始めて、診療所に駆け込んだ。
例年通り、花粉症だと申告して抗アレルギー薬を処方してもらった。
これまでと違ったのは、薬の名前だった。


 「ジェネリック(後発薬)ですが、成分は全く同じです」との説明。
どれぐらい安くなるのか聞いてみた。
先発薬なら1錠100円近くするところが3分の2。
それで効き目が同じなら使わない手はない。
これから毎日1錠ずつ、数カ月もお世話になるのだ。


 安価な後発薬使用の旗振りを国がするようになったのは近年のこと。
社会保障費の増大を少しでも抑えたい財政事情からだが、医療費の負担に苦しむ健保財政も、我々の家計も助かる。


 規制緩和などで産業の高コスト構造が改善すれば、競争力は上がるけど、モノやサービスの値段は下がる。
給料も物価も上がるのが「デフレ脱却
」。
その処方箋を書くのはなかなか難しい。
                                     【平田崇浩】

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2013年01月26日

さあこれからだ:心は負けていない=鎌田實

さあこれからだ:心は負けていない=鎌田實
毎日新聞 2013年01月26日 東京朝刊

 東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県陸前高田市で昨年11月、新しい在宅ケアのネットワークを作るための、初めての勉強会が開かれた。

介護や看護、医療の専門家約100人が集まった。
うわさを聞いた市民たちが、さらに50人ほど加わった。
ぼくはこの勉強会に、ボランティアで講演を頼まれた。


 町の復興とは、建物や商店街をつくるだけではない。
「年をとっても安心」という在宅ケアのネットワークをつくることも大切だ。
高齢者にやさしい町は、障害者にも、子どもたちにもやさしい町になる。
在宅ケアを充実させることで、若者の雇用の機会も広がる。


 勉強会の翌日、仮設住宅の巡回診療に行くと、認知症で寝たきりの母親を、息子さんが介護していた。
キャンプ場の管理人をしていたが、震災後、仕事がなくなった。
やがて、介護施設で働くことになった。

息子さんが働いている時間は母親を見る人がいないため、娘さんが仕事を辞めて介護することになった。

 娘さんの子どもは、震災後に不登校になったという。
震災の傷は複雑で深い。それでも、介護と子育てに真正面から取り組んでいた。


 新しい在宅ケアのネットワークは、こういう家族に寄り添い、身近なパートナーになってほしい。そう思った。


 ところで、ぼくが陸前高田を訪ねたのは、勉強会で講演するためだけではなかった。
実は、あるケアマネジャーの女性を応援したかったのだ。

彼女に会ったのは昨年夏。広島で開かれた日本ケアマネジメント学会で講演した際、楽屋を訪ねてきた。

仕事を続けるかどうか、迷っている、という。

 聞けば、3人の子どもを残して最愛の夫が津波で亡くなった。
家も流された。眠れない夜が続き、仕事中に自動車事故を起こしてしまった。

 7カ月入院。3回の手術を受け、右腕を失った。
一度に多くのものをなくし、仕事に気持ちが向かわない−−。


 ぼくは、あえて厳しい口調で言った。


 「仕事を辞めてはダメ。仮設住宅で介護をしている人も、介護を受けている人も、つらい状況にいる。
苦しい思いをしているあなたなら、困難のなかで生きる人たちの気持ちがわかるはず。
苦しいだろうけど、仕事を続けていれば、回りまわって自分のためになる時が必ず来る」

 もしも仕事を続けていたら応援に行く、と約束した。


 その後、彼女が被災した要介護者のためにいい仕事をしていると知った。
約束通り応援に行った。

勉強会の後の懇親会で、彼女と再会した。
ハグをしたとき、義手に触れた。
彼女はこの手で、悲しみを抱えた被災者の皆さんを支えているのだ。

 エライなあ、と思った。

この町では、1500人以上の人が亡くなっている。
行方不明や災害関連死まで入れると2200人近い。


 みんな悲しみを持っている。
勉強会を通じて、こうした人たちがつながることが大事だ。


 企画したのは、市の保健師さん。
彼女も被災者だった。
家を新築し、あと1週間で引き渡しという時に、津波が来た。
新築した家も、住んでいた家も流された。
一度も泊まっていない新築の家のローンだけが残された。それでも負けていない。


 勉強会後の懇親会では、県立高田病院の院長、石木幹人先生と隣り合わせになった。
「諏訪中央病院の地域医療が、ずっと気になっていた。
町の再生に役立てたい」と話してくれた。
後で分かったが、石木先生も奥さんを津波で亡くしていた。


 なんてことだ。
みんな悲しみを抱えながら、歯を食いしばって生きているのだ。


 仮設住宅の一角に、しゃれた建物を見つけた。
昼はデイサロン。
夜はみんなが自分でお酒を持ち込み、即席の「居酒屋」になる。
仮設住宅に住む人たちの孤立化を防ぐ、地域の拠点だ。


 外は荒涼として寒々しい。
津波の爪痕がまざまざと残っている。
でも、デイサロンの中からは楽しげな笑い声が聞こえる。
のぞいてみると、おばあちゃんたちが10人ほど集まり、おしゃべりに興じていた。


 あまりの明るさに、ついバカな質問をしてしまった。

 「このなかで、家を流された人?」

 すると、みんな一斉に「全員、全員」と笑い出した。
家を流されなければ、ここにはいないのよ


 それはそうだ。でも、おばあちゃんたちは明るく、家を流されたことさえ笑い飛ばしている。


 復興は遠いけれど、心は負けていない、と思った。


 陸前高田の景色は、震災直後とほとんど変わっていない。
もうすぐ2年になろうとしているのに。
市長さんに話を聞きに行くと、高台移転を計画しているという。
時間はかかるが、必ずいい町をつくるという。


 みんな、あきらめていない。
あたたかい町づくりをしよう、と情熱を持つ人たちが大勢いるのは、この町の大きな希望だ。
ぼくも、なんとか応援を続けたい。
                                 (医師・作家)

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キシリトール入り菓子で「子犬突然死」 「知らなかった」と愛犬家に衝撃が広がる

キシリトール入り菓子で「子犬突然死」 「知らなかった」と愛犬家に衝撃が広がる
2013年1月26日(土)13時0分配信 J-CASTニュース

キシリトール入りの菓子を誤って食べ、犬が死んでしまった」―犬と接する機会のある人へ向けた、こんな内容のブログがインターネット上で話題だ。

犬はキシリトールを食べると肝障害を起こす可能性があるのだが、実際に犬を飼っていながら「知らなかった」という人も多いようだ。
ちょっとした誤食が犬の命を奪うかもしれないと、愛犬家に衝撃が広がっている。

子どもが持っていたタブレットを誤食

   2013年1月21日、「犬に接する全ての方へ 『キシリトール』について」というブログ記事が公開された。
   ブロガーの友人宅でもうすぐ1歳になるチワワを飼っていたが、子どもが持っていたキシリトール入りのタブレットを誤って食べてしまい、命を落としてしまったというのだ。

   この記事はツイッターで広まっていき、「犬はキシリトールで死んでしまうなんて 知らなかった・・・」
「う〜、切ない。犬にとってのキシリトールがここまで危険とは」
「犬にキシリトールが猛毒だなんて全く知らなかった。危ない危ない」など、もともと犬好きだったと思われる多くの人も「知らなかった」というツイートをしている。

また、子どもの親の監視が行き届いていなかったのでは、と非難するツイートもある。

   予想以上の反響があったためか、このブログは1月25日現在、非公開となっている。

ネギ類、チョコレート、ブドウも危ない

   犬にとってのキシリトールの危険性は、社団法人 埼玉県獣医師会の公式サイトで解説されている。


   キシリトールは砂糖のかわりに甘味料としてお菓子や料理に使われる。
人間にとっては、血糖値の上昇を抑えるホルモン「インスリン」を放出させる力がないのだが、犬にとっては逆で、インスリンを放出させる力が非常に強い。
インスリンによって血糖が低下し、意識の低下や脱力、昏睡、けいれん、肝障害を起こす可能性があるという。


  ブドウ糖のもとになる食事と一緒に摂取すれば低血糖は起こりにくいのだが、砂糖の代わりとして使われるキシリトールが入っている食べ物には、血糖値を上げる成分が含まれていない場合が多く、単独で食べてしまうとわずかの量でも危険と考えられる。
今回死んでしまったチワワはタブレットだけを食べてしまったため、最悪の事態となってしまったようだ。


  このほか犬にとって危険な食べ物が、湊どうぶつ病院(東京・中央区)の公式サイトにまとめられている。

 それによると、玉ねぎ、長ねぎ、ニラなどのネギ類、カカオ含有量の多いチョコレート、レーズン、ブドウ、マカダミアナッツなど、22種類の危険な食べ物が紹介されている
それらは胃腸障害や腎不全など、重篤な症状を引き起こす可能性がある。
犬だけでなく、動物に接する機会のある人は、今回のブログのような悲劇を起こさないよう、正しい知識を持っておくことが重要だ。

posted by 小だぬき at 16:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 趣味・好きな事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月27日

これで「詐欺罪」、徳島県警の「生活保護」の解釈

いつか 生活保護の「住居扶助」で こんな法解釈をする権力がでることは予想していたことですが・・・。

今回の詐欺罪なるものの 構成要件を満たしているのか 大きな疑問をもつのです
川崎市の単身世帯の 住宅扶助は 6万円前後です。
この範囲内でないと 受給資格なしとなると どのような物件が 今あるのでしょう。

そもそも住居扶助内の家賃のアパートに住んでいることが 生活保護受給の要件になること自体不自然なのです。
近隣の家賃状態で 扶助額が引き上げられてきたのなら問題は 少ないのですが、基準そのものが現実のアパート相場と乖離しているのです。

もし 徳島県警の詐欺罪が成立すると 全国の不動産業者の善意、受給者が他の扶助を切り崩して家賃の差額をねん出して 生活している人達は 「詐欺」「不正受給」になってしまうのでしょうか・・・・。

この事案で 日本共産党が 生活保護の支給基準の妥当性と運用を全面に出し
闘わなければ 共産党の未来はないといっていいと思います。

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詐欺容疑で元共産党県議ら逮捕=生活保護の不正受給関与−徳島県警
時事通信(2013/01/26-13:04)

詐欺容疑で元共産党県議ら逮捕=生活保護の不正受給関与−徳島県警生活保護費の不正受給に関与したとして、徳島県警は26日までに、詐欺容疑で、共産党の元徳島県議の扶川敦容疑者(56)=同県板野町=と不動産仲介業の浜西慎一容疑者(36)=徳島市伊月町=を逮捕した。

県警によると、扶川容疑者は容疑を否認。浜西容疑者は容疑を認めているという。

 逮捕容疑は、2人は共謀し、2010年3月、生活保護受給者の女性(64)がアパートに入居する際、生活保護費から住宅扶助を受給できるよう、実際より安い家賃を記載した書類を県に提出。虚偽の申請をして同年4月、生活保護費20万8000円をだまし取った疑い。
県警は女性についても詐欺容疑で書類送検する予定。
posted by 小だぬき at 02:23| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月28日

公務員は 年度途中に行政の都合で勤務条件を変えられるのか・・

私は、元埼玉県川口市教員として 退職したため、途中1月末退職をする人、3月末の退職を決断した人の 双方の「苦悩」がわかる気がして この問題を避けてきました。

ことの発端は、労働協約権のない国家公務員の退職金減額を 年度途中で強行する「行政」の横暴にあります。
そして、総務省通知という形で 地方に下ろし、各自治体が「働く者の生活」より 国の通知にそって条例を可決したことです。

今年度4月に退職金減額が予見可能であったのならば、途中退職は 問題でしょうが、唐突に年度途中で 退職金減額条例を成立させ、しかも年度途中の2月から施行というのは 余りにも乱暴な行政のやり方ではないでしょうか・・・。

職務に忠実であろうとするからこそ 悩んだことと思います。
こんな横暴に 抗議・問題提起なしに辞めるのか、まじめであるからこそ 施行日前日の退職にした人もいると思います。

公務員として 国や行政の決めたことに黙って従え、というのであれば、怖いブラック企業のようです。
何か 今のうつ病2級の苦しさ 症状が 小さい悩みのように感じてしまいます。

それと代員に 臨時採用者をあてるということですが、本来なら 学卒者で採用名簿に載っている人の前倒し 本採用が 責任ある行政の立場だと思う所です。

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教員の早期退職 やはり残ってほしかった
2013.1.25 03:06   産経新聞「主張」

 学校の3月は、別れの季節である。
卒業式があり、終業式があり、親しんできた級友や恩師と別れを告げる。
そんな大事な時を控え、先生が先に学校をやめてしまう。
理由は退職金の減額を避けるためだという。


 生徒に、どう説明できるのだろう。
下村博文(はくぶん)文部科学相は、「責任ある立場の先生は最後まで誇りを持って仕事を全うしてもらいたい。許されないことだ」と述べた。


 だれもが抱く不快感を代表した談話といえるだろう。

生徒を置き去りにすることなく、先生たちには学校に残ってほしかった。


 国家公務員の退職手当を今年1月から減額する法律が昨年11月に成立したことに伴い、総務省は各自治体にも国家公務員に準じる措置を取るよう求めた。


 埼玉県では2月から県職員の退職手当を減額する条例が成立し、3月末に定年退職を迎える教員1297人のうち、学級担任を含む110人が1月末での退職を希望した。
勤続35年以上のモデルで退職金2520万円のところ、3月末まで働けば、140万円が減額されるという。


 小さな額ではない。同情すべき点はある。それでも生徒の存在を無視した駆け込み退職には、違和感を持たざるを得ない。

すでに1月から減額した佐賀、徳島両県でも昨年末までにそれぞれ25人と7人の教員が退職した。
先生だけではない。

3月から減額する愛知県警では、幹部を含む140人以上の警察官と職員が2月中の退職を希望している。


 佐賀県教委は退職者に学級担任もいたため、退職を認めたうえで年度末まで臨時任用した。
3月から減額の京都府警は、2月末で駆け込み退職する場合には3月の1カ月限定の再任用を提示した。


 一見、工夫を凝らした措置にみえるが、減額逃れを制度的に保証したにすぎない。
減額の前提に、公務員の高すぎる退職手当への批判があったことを忘れてはならない。
何より、正規に3月末まで仕事を全うした人との間に生じる不公平を、どう説明するのか


 現に、埼玉県では大多数の教員が年度末退職まで、「先生」であろうとしている。

同じ条件下にある埼玉県警では、退職対象の警察官・職員185人のうち、早期退職の希望者はいまのところ、ゼロなのだという。
うれしくなる数字ではないか。

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2013年01月29日

110%のやさしさ

110%のやさしさ
2013年1月28日    東京新聞「私設・論説室」

 「お願いします、あの子たちをこれっきりにしないでください。正社員として雇ってください。私たちが何でも手伝いますから」


 知的障害者らの雇用を半世紀以上も前から少しずつ増やしてきた川崎市のチョークメーカー、日本理化学工業。
その第一歩は、短期の就業体験をした少女二人の働きぶりに胸を打たれた社員の総意が、会社を動かしたことだったという


 休憩時間も持ち場を離れず、一心不乱にラベルを箱に貼る作業を続けた。
集中力と根気。
働ける喜びがひしひし伝わってきた。
周りの社員が刺激を受けないはずはなく
、会社の姿勢に賛同する取引先も増え、業績は伸びた。
今ではよく知られた会社だ。


 社員七十四人のうち五十五人が知的障害者。
重度も二十六人いる。
法定雇用率は重度の人数を二倍に換算するため、同社は110%という驚異的数字になる。


 企業に課せられる法定雇用率は1・8%だが、半数以上の企業が守っていない。
雇用率を向上させるのは喫緊の課題だが、重要なのは数字を達成することではなく、いかに生き生きと働ける場にするかだ。


 施設面から細かなサポート体制まで生易しくはないが、障害者は手帳所持者だけで人口の6%。
発達障害やうつの人を合わせれば、十人に一人と身近な存在だ。
積極的に受け入れて、職場や仕事の方を彼らに合わせていく。
そんな発想が企業にほしい。 (久原 穏)

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2013年01月30日

香山リカのココロの万華鏡:90代の詩人の励まし

香山リカのココロの万華鏡:90代の詩人の励まし
毎日新聞 2013年01月29日 東京地方版


 101歳の詩人、柴田トヨさんが亡くなった。
90代になってから詩を作り始め、新聞に投稿。
それが話題となり、第一詩集「くじけないで」は150万部を超えるミリオンセラーとなった。


 詩集の表題作となった「くじけないで」には、こんなフレーズがある。
「私 辛(つら)いことが/あったけれど/生きていてよかった」。
「生きていればいいことがあるよ」と若い人を励ますのは簡単だが、90代のトヨさんが言うのだから説得力が違う。


 しかも、トヨさんがこの詩を書いたときはまだ詩集も出ていなかったはずだから、ベストセラー作家でもない。
それどころか、トヨさんは夫を亡くしてから長いあいだ、ひとり暮らしをしてきた。
テレビなどで何度か紹介されたが、豪華な邸宅でも新しいマンションでもなくこぢんまりした一軒家だった。


 では、その頃のトヨさんは、どうして「生きていてよかった」と思えたのだろう。
トヨさんの詩を読んでいると、ひとりでいるときにも日ざしや風を感じたり、若い頃のことを繰り返し思い出したりして、そこに喜びや自分への励ましを感じながら暮らしていることがよくわかる。


 私たちはともすれば、誰かにはっきりと「すごいね」とほめられたり、収入や昇進などで評価されたりしなければ、生きている意味がないと思いがちだ。

昔の思い出に浸ることも、「すぎたことにしがみつくな」と否定されることもある。
いま活躍していたり、もてはやされたりしなければ、それは寂しくむなしい生活だと思ってしまうのだ。


 しかし、本当はそうではないはずだ。
やさしい月の光、季節の花、雨や雪にも心をときめかせ、それらと対話できる。

誰が見ていてくれなくても、過去の思い出やその時代にかかわりがあった人たちが、時間の中から「がんばってるね」「ちゃんと見ているよ」とささやいてくれる声を聞いたっていいはずだ。

それができれば、いくらいまはひとり暮らしでも、自分の理想とは異なる生活だったとしても、「生きていてよかった」と思えるのではないだろうか。


 診察室で「ひとりなので、笑うことも話すこともない」とつぶやいた人がいた。今度、その人が来たらトヨさんの話をして、「ひとりでも、声に出して笑ったり目に見えない何かと話したりしていいんですよ」と言ってみることにしよう。「それってオカルトですか」などと言われないことを祈りつつ。

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2013年01月31日

今年も猛威 インフルエンザ 症状出たらすぐ受診

今年も猛威 インフルエンザ 症状出たらすぐ受診
2013年1月22日  東京新聞

インフルエンザが猛威を振るう季節となった。
直接の死因でなくてもインフルエンザが原因で死亡する人は、国内で年間一万人に上る年もある。

高齢者や呼吸器疾患などの持病がある人は肺炎などを併発し、乳幼児もまれに急性脳症で重症化する恐れがあり注意が必要。
かからない、うつさないための注意点などを専門家に聞いた。
          (佐橋大、境田未緒) 

インフルエンザは普通の風邪と違い、三八度以上の高熱や関節痛、筋肉痛の症状が突然出て、その後に鼻水やせきなどの症状が現れる。



 愛知医科大病院感染症科の三鴨広繁教授は「症状が出たらできるだけ早く病院にかかること」
「発症から四十八時間以内に抗インフルエンザ薬を投与すると、早く治る。
投与が早ければ早いほど効果がある」と話す。


 ただし高齢者の場合、三八度まで熱が上がらない場合がある。
また一日で熱が下がっても、ウイルスの排出は続くため、第三者にうつさないよう外出は控える。


 文部科学省は昨年四月、学校保健安全法施行規則を改正。
児童生徒や学生がインフルエンザを発症した場合の出席停止期間を、「解熱後二日間」から「発症後五日を経過し、かつ解熱後二日(幼児は三日)を経過するまで」に見直した。
五日たてばウイルスがほとんどなくなることが分かってきたため決まった措置。

三鴨さんは「大人の場合も、同様の対応が望ましい」と語る。

主な感染経路は、せきやくしゃみで飛び散る水滴に含まれるウイルスが、周囲の人の口や鼻の粘膜について感染する「飛沫(ひまつ)感染」。
家族がいる人は、家の中でもマスクをして、こまめに手洗いやうがいをする。

     ◇

 予防では、まず思い浮かぶのがワクチン。
三鴨さんは「ワクチンを受けたらインフルエンザに必ずかからない、というわけではない。
たとえインフルエンザにかかっても重症化を防ぐためにワクチンを受ける」と話す。

特に高齢者は肺炎を併発しやすいため、肺炎球菌のワクチンも接種した方がいいという。
毎年、接種が必要なインフルエンザと違い、肺炎球菌ワクチンは五年ほど免疫が持続する。


 ウイルスの体内への侵入を防ぐには、手洗いが大切
洗い残しがないよう、せっけんで丁寧に洗う。
帰宅後のうがいも、気道についたウイルスの量を減らすので有効。
 マスクは、感染者がうつさないためにも必要だが、人混みに行くときは、感染を防ぐ目的でもつけたほうが安心。


 また空気が乾燥すると、飛沫が飛びやすく、喉の粘膜の防御機能が低くなるため、インフルエンザにかかりやすくなる。
乾燥しやすい室内では、加湿器などを
使って50〜60%の湿度に保つことも効果的という。  
今季のインフルエンザは昨年十二月中旬に流行入り。
患者数は関東を中心に昨年より速いペースで急増している。

 免疫力が弱っているとインフルエンザに感染しやすく、症状も重くなる恐れがある。普段から十分な睡眠や栄養をとっておくことも大切だ。

◆早い流行、注意報や警報も

今季のインフルエンザは昨年十二月中旬に流行入り。
患者数は関東を中心に昨年より速いペースで急増しており、群馬県では注意報、愛知県は警報を出して、注意を呼び掛けている。
東京都や千葉県、静岡県などでは休校も。

愛知県衛生研究所の皆川洋子所長は「例年同様、二月にピークを迎えると思うが、ピークがはっきりせず、三月ごろまでダラダラ続くパターンの可能性もある」と話す。

 全国的にA香港型が多く発生しており、長野県や愛知県などではB型も。
以前、新型インフルエンザと呼ばれていた「H1N1 2009」も出ている。
昨シーズンは前半にA香港型、後半にB型が主に流行。

A香港型にかかってもH1N1やB型にかかる恐れはあり、一度かかった人も注意が必要だ。
B型は、ゴールデンウイーク前まで小流行が続く年があるという。

現在、日本で使われているワクチンはA香港型、B型、H1N1に対応した三価ワクチン。
効果が出るまでに二週間ほどかかるが、三鴨さんは「ワクチンを打っていれば、発症しても症状が軽く済むので、受験生などは今からでも打った方がいい」と勧める。

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