2013年02月01日

国民をバカにして戦争にかり立てる。自分は安全なところで偉そうにしてるだけ

国民をバカにして戦争にかり立てる。自分は安全なところで偉そうにしてるだけ

2013年1月31日   東京新聞「筆洗」

「地震の後には戦争がやってくる。
軍隊を持ちたい政治家がTVででかい事を言い始めてる。
国民をバカにして戦争にかり立てる。
自分は安全なところで偉そうにしてるだけ」。
昔、有名なロック歌手がそう書いていた

▼「日本国憲法第9条に関して人々はもっと興味を持つべきだ」という題名でつづったのは、四年前に亡くなった忌野清志郎さん。
雑誌で連載していたエッセーをまとめた『瀕死(ひんし)の双六(すごろく)問屋』(小学館文庫)に収録されている

▼書かれたのは阪神大震災から五年後。
ただ、よく見ると、「没原稿その二」とある。
事情があって雑誌には掲載されなかった原稿が、単行本化する際に復活したのだろう

▼欧米とは違って政治的発言を控える芸能人が多い中、レコード会社の横やりにも負けず、反核や反原発を訴える曲を発表してきたこの人が健在だったら、福島の原発事故の後、どんな行動をしただろうか、と想像してみる

▼衆院の代表質問で安倍晋三首相はきのう、憲法九六条の改正に強い意欲を示した。反発の強い九条は後回しにして、発議の要件を緩める既成事実をつくり、外堀から埋める戦術だ

▼「五十年以上もの間、戦争の無かった国は世界でも珍しいのだ。その点だけでも日本はすばらしい国ではないか」とも清志郎さんは書いていた。
それを誇りに思えない人たちが、残念ながら増えているらしい。

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2013年02月02日

最後まで勤めたかった 早期退職の教員、悩んだ末の決断

最後まで勤めたかった 早期退職の教員、悩んだ末の決断
2013.2.1(金)    埼玉新聞

 2月の退職手当減額前に教員の「駆け込み退職」希望が相次いだ問題は、手当が減額されない期限の
31日付で、県内の教員104人が早期退職した。

本来なら年度末までいられる学校現場から2カ月も早く去ることになった教員の一人は「最後まで勤めたかった」と悩み抜いた末の結論だったと明かす。
一方、3月末まで残る教員も「あまりに理不尽」と県教委の対応を批判している。


■突然の通告


 県北部にある市立中学校のクラス担任だった男性(60)が退職手当の減額を知ったのは昨年12月。
終業式の日、勤務先の校長から聞かされた。
退職まであと数カ月で、さすがに驚きを隠せなかった。


 退職を前倒しするか、3月末まで勤めるか。
回答期限は1月11日。
家族も困惑し、年末年始は何度も話し合った。
家庭の事情もあったが、担任している生徒たちがどう感じるだろうかと深く悩んだ。「子どもたちのことを考えるとつらかった。
最後は経済的な理由から、自分で決めた」

 自分の決断を伝えると、生徒たちはとても驚いた。「寂しい」と言ってくる子もいて、苦しさが募ったという。


■あり得ない


 県南部の中学校教諭(60)は3月末まで勤めることにしている。
1月末で辞めるよりも退職手当は150万円程度減る。
手当減額を知らされたのはやはり12月。
「あまりに理不尽。いきなり、それも12月に入って言いだすなんてあり得ない」と怒りが湧いた。 
しかし、生徒たちを置いていくわけにはいかなかった。
「先生、辞めないの?」と尋ねてくる生徒には「辞めたらどうなるか分かるでしょ」と答えている。
ほかの先生が困るだろうし、君たちもそれでいいの、と。
それでも「辞める先生もやっぱり苦しんでいると思うよ」と話すことも忘れない。


 早期退職する教員がいなければ、この問題が報道されることもなかっただろう。
よくやったとは思わないにせよ、その人たちを責める気はない。
決断するまでには相当の葛藤があっただろうし、それでもあえて辞めるのには(県教委に対する)抗議の意味もあると思えるからだ。


 今回の問題では、早期退職する教員にも批判の矢が向けられた。
「辞める人も銭金だけで辞めるわけではないはず。
それしか抗議の手段がなかったのではないか」


■士気に影響


 県教委は、早期退職者の穴を臨時教員で補充することにしている。
この教諭も「(2月以降も)今まで通りやっていくしかないが、全体の士気には影響がある」と今後を心配する。
特に2年後に退職する人の手当は数百万円の減額になる。
人生設計が狂いかねない金額で、ダメージは大きい。


 31日付で退職する男性も納得はできない。
なぜ普通に3月まで勤めて退職手当を減らされなければならないのか。
なぜ教員がここまで批判されなければならないのか

なぜ減額時期を4月1日にできなかったのか。
制度が理不尽で、教員をばかにしているとしか思えない」と憤る。


 三十数年の教員生活。
自分なりに一生懸命に勤めてきたつもりだ。
「あと数カ月というところで理不尽な思いをさせられた。
最後の最後に苦しめられ、弱い者いじめをされた。本当は3月まで勤め、すっきりと辞めたかった」

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2013年02月03日

もう始まった 円安→値上げラッシュ→貧困層窮迫の悪夢

もう始まった 円安→値上げラッシュ→貧困層窮迫の悪夢
2013年2月1日 日刊ゲンダイ掲載

アメ横ではオリーブオイル買い占めの動き

 世間はアベノミクスに浮かれているが、円安が進めば輸入価格が高騰し、給料が上がらなければ、庶民の生活は苦しくなる。

で、その傾向はもう出始めているのだ。
これから春にかけて、恐怖の値上げラッシュが始まる。

 総務省が先月25日、発表した2012年の消費者物価指数は99.7(2010年を100とする)で前年比0.1%下落、4年連続マイナスになった。

 こうしたマクロの指標を見せられると、日本はまだデフレの真っただ中にいて、インフレ懸念なんて関係なさそうに見えるが、そうではない。

 個別の物価指数を細かく見ると、すでに悪い値上げが始まっていることが分かるのだ。

 円相場は昨年11月の時点では1ドル=80.79円だった。
あっという間に10円以上、円安が進んだ。
単純計算で輸入価格は10%以上、値上がりすることになる。
今後、1ドル=95円、100円なんて展開になればなおさらなのだが、実際、去年の11月と比較するとスパゲティは消費者物価指数で94.3→106.8へ。
即席めんは97.7→98.5へ。ガソリン価格は去年の7月は135円(レギュラー、リッター)だったのが今月は144円である。

 それでなくても、生鮮野菜は86.3→106.2、ほうれんそうは81.6→124.5と高騰している。
これに小麦粉を中心とした輸入食料品の値上げが重なれば、家計を直撃することになる。

<オイルショックの再来も>

今後は非常に厳しい値上げラッシュになると思います。
すでに電気料金、灯油も上がっていますが、4〜5月にかけて、小麦粉や牛肉などの輸入価格が上がることで、パスタだけでなく、食パン、うどん、ケーキも値上げになるでしょう。
立ち食いそばやハンバーガー、牛丼も値上げになる。
これまでギリギリで価格競争をやってきたところほど、値上げしなければやっていけなくなる。
ファストフード店、牛丼屋、学校給食、社員食堂などです。

生活が苦しい人の財布を直撃することになると思います」
   (経済ジャーナリスト・有森隆氏)

 ちょっと前まで安売り競争をしていたのに、「すぐに価格に転嫁できるのか」と思うが、この背景には政治的思惑も絡む。

2%の物価目標を掲げる安倍政権だが、この数字の達成は難しい。
比較的値段がかさむ家電製品などに値上げの余地はないからだ。
物価を押し上げる主役は食料品になるとみられていて、「政治とのアウンの呼吸で、苦しい業界はなびくだろう。
大手数社が業界を独占している品物から値上げが始まる」(同)とみられている。

 値上げが確実視されているのはオリーブオイル、サラダ油、欧米の高級ファッション、ワイン、ミネラルウオーター、化粧品、バッグ、靴、輸入たばこ、トイレットペーパーなどなどだ、すでにアメ横あたりでは「オリーブオイルの買い占めの動きがある」(事情通)という。
そんな動きが広がれば、オイルショックの再来みたいになる。
安倍が無理やり仕掛けようとしている悪い円安は、大変な副作用を伴うのだ。
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2013年02月04日

ちょっと危ない?と思ったら 自分でできるうつ予防

ちょっと危ない?と思ったら 自分でできるうつ予防
2013/2/3 6:30  日本経済新聞ヘルス


「エンジンがかからない」
「攻撃的になっている?」
「いつもの音量なのにテレビの音がうるさい」……それは、うつっぽくなっているサインかもしれません。
パワーがゼロになる前にセルフケアを
。 
 

うつの根底にあるストレスは、どう解消すればいいのか。
「人に話を聞いてもらうのは一つの方法。

米国の女性を対象にした研究では、かかりつけの精神科医を持っている人より、話を聞いてくれる女友達を持っている人の方がうつになりにくい、という結果が出ています」(国際医療福祉大学三田病院精神科の平島奈津子教授)。

あのときこうしていれば良かった……という「たら・れば」思考でぐるぐる考えながら落ち込みそうになるときは、ぐるぐるを断ち切るメソッドをいくつか持っているといい。

例えば、冷たい水で手を洗う、好きなCDを聞く、香りのいいお茶をのむなど、簡単なことでいい。一つやってみて、ダメなら次、というように試していく。


また、会社から家に帰る間に、寄り道をすることも、仕事のストレスを置き去りにする点で有効。「元気がある人なら会社帰りにスポーツクラブで汗をかくと能動的な癒やしになる。

とてもそんな元気はない、という人はマッサージやエステなど、受動的な癒やしがお薦め」と、パークサイド日比谷クリニックの立川秀樹院長は言う。

セロトニンを活性させるには朝日を浴びるといいが、落ち込んでいるときにはそもそもベッドから出られない人が多い。

「防犯面の問題がなければ、カーテンを開けっ放しで寝るといい。
起きるころにはいやでも朝日を浴びているので、ベッドから出なくていい」(立川院長)。

「これ以上頑張れない」状態のうつの人に「頑張って」という言葉で励ましてはいけない、ということは常識化しつつある。

まずは「つらい」という気持ちを聞いて、吐き出させる。そして「それはつらいね」と、共感して、「一人じゃないから、大丈夫」だと伝えてあげよう。

 とはいえ、友人などに長電話で何度も「苦しみ」を聞かされたのでは、聞く側のストレスになってしまう。
そういうときは、相手が「拒否されたのではない」と感じるように、優しく、かつきっぱりと断っても大丈夫。

 「『あと30分で外出だから、そろそろ切るね。日曜日ならゆっくり話せるけど、どう?』
『電話だとあなたの顔が見えないから、都合のいい日にお茶でも飲みながら話さない?』など、代案とセットに」(平島教授)。

また、甘やかさないことも優しさだ。
「うつを理由に遅刻や無断欠勤を許したり、腫れ物に触るように甘やかしてはいけない。
優しい言葉と態度で、しかし、きっぱりと、社会のルールを守らせよう」(立川院長)。


【立川式「冬うつ&非定型うつ対策」5カ条〜】

1.ストレスや嫌なことを書き出す
 「上司に叱られた私はダメ人間」など、思いついたことを書く。一度読んでみて「もしかして、八つ当たりされただけ?」など、別の視点から他の可能性を検討。

2.その日あったいいことを3つ書き出す
 落ち込んでいるときは、身近ないいことになかなか目が向かない。「ホームに着いた途端に電車が来た」など、ちょっとした「うれしい」を毎日3つ書き出してみよう。

3.友人や家族に悩みを話してみる
 苦しい気持ちを聞いてもらうだけでも楽になる。「それ、あるある!」とか「私もそうだったよ」といわれて、悩んでいるのは自分だけじゃないと分かる。

4.会社から家の間に寄り道してみる
 体を動かすのが苦にならない人はスポーツジムやサウナ、嫌な人は居心地のいいカフェやマッサージ店など、仕事から家に帰る間にワンクッション置いて気分転換を。

5.カーテンは開けたまま眠る
 朝、体が重いときは寝床から出てカーテンを開けるのはハードルが高い。夜カーテンを開けたまま寝てしまえば、朝は眠っているうちから朝日が浴びられる。

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2013年02月05日

静かな脅威“肺炎”の恐怖 日本人の死因第3位、風邪こじらせ…

静な脅か威“肺炎”の恐怖 日本人死因第3位、風邪こじらせ…
2013.02.05  zakzak   

インフルエンザが列島で猛威をふるっている。
高熱や筋肉痛などの激しい症状は、抗インフルエンザ薬の相次ぐ登場で、かなり緩和されるようになってきた。
もっと怖いのはインフルエンザを含め、さまざまな風邪をこじらせて肺炎に至るケースだ。
専門医に実態を聞いた。

 【30−40代もご用心】

 
2011年の人口動態調査(厚労省)では、死因第3位に肺炎が浮上した。
超高齢化社会と言われる日本では、高齢者が肺炎で命を落とすケースが増えている。
若い世代も油断は禁物だ。

 呼吸器内科専門医で杏林大学医学部長を兼務する後藤元教授が説明する。

「肺炎には、入院している人が発症する、院内肺炎、介護施設の入所者などの肺炎、そして、会社員など元気な人に起こる市中肺炎の3つがあります

前者は高齢の方が多いのですが、市中肺炎は30、40代の若い世代の人も発症しています。
中には、どんどん進行する劇症型の肺炎もあり、亡くなる方もいるのです」

 肺炎を起こす原因菌の種類はたくさんあり、効果のある薬も異なるそうだ。
的確に診断し治療を行う専門医選びが大切になってくる。

 【肺炎の土台は風邪】

 後藤教授による風邪と肺炎は症状や経過が違う。
原因となるウイルスや細菌が異なるのだが、なぜ風邪から肺炎へ移行するのか。

 「健康な状態であれば、肺炎を起こす原因菌は体内の防御機能で排除されます。しかし、風邪をひいてノドや気管支などの上気道の炎症が続くと、防御機能が崩れ、肺炎の原因菌が肺の奥に入って増殖しやすくなるのです。
肺炎の原因菌は多種多様なので、予防を考えるならば、土台を作る風邪そのものを予防することが大切です」(後藤教授)

 風邪で多い原因はライノウイルスやインフルエンザウイルス。
ノドや気道の粘膜が炎症を起こし、発熱や筋肉痛で全身の体力を奪う。
結果として防御反応が低下。
そこへ肺炎の原因となる肺炎球菌、インフルエンザと異なる細菌の一種・インフルエンザ菌などが押し寄せて、肺炎を起こす。

 【顔を触ってはダメ】

 インフルエンザや肺炎の代表的な原因菌である肺炎球菌にはワクチンがあり、予防することが可能。
でも、他のウイルスや細菌はアタックを退けることが難しい。
肺炎の土台になる風邪予防としては、マスク、手洗い、うがいといわれているが、それだけで良いのだろうか。

「風邪の感染経路は、飛沫からの感染よりも、ウイルスが手に付着し、その手で顔を触る『接触感染』が多いとの研究報告があります。

手で顔を無意識に触ることで感染しやすくなるのです。
それを防ぐためにもマスクは有効。電車内や職場で、鼻を触ったり、目もこすったりしないようにしましょう」(後藤教授)

 インフルエンザは感染すると10分程度で細胞内に入り、増殖を始めるという。
外出先では、10分ごとに手洗いやうがいなどができないだけに、マスクをしっかりつけることがポイント。

 「風邪をひいて長引くようなら、早めに医療機関を受診してください。また、ご高齢の方など体力のない人は、発熱や咳などの症状がなく、食欲の低下だけでも、肺炎を引き起こしていることがあります。
体調不良を感じたら放置しないことが大切です」と、後藤教授はアドバイスする。
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2013年02月06日

香山リカのココロの万華鏡:広がる「嗜癖」の範囲 

香山リカのココロの万華鏡:広がる「嗜癖」の範囲 
毎日新聞 2013年02月05日 東京地方版

 よく一般の人から、「うつ病って言っても、血液検査やレントゲンで診断がつくわけじゃないんでしょう?
 医者や国によって診断にバラつきが出ることもあるよね」と言われる。
放っておくとそうなるかもしれないがそれでは困るので、世界の精神科医たちはなるべくみな同じ診断基準を使うことにしている。
そこで使われているのが、アメリカ精神医学会が作成したDSMという指針だ。


 それがこのほど約20年ぶりに改訂され、「DSM−5」として今年の5月ごろから使われることになった。


 なんだ、精神医療の業界でマニュアルがかわっただけじゃない、と言われそうだが、これはいまの社会の“心の問題”を反映するものであり、また逆に社会にじわじわと影響を与えるものでもあるのだ。


 たとえば、改訂版からはアルコールや薬物などへの「依存」という用語が消えて、「使用障害」という分類でまとめられている。

そして、一度、診断基準から消えた「嗜癖(しへき)(アディクション)」という大きな概念が復活している。


 この問題にくわしい精神科医・松本俊彦氏は、学会のシンポジウムで「この『嗜癖』という用語は、偏見を助長する侮蔑的表現としてではなく、より新しい意味をまとって復活した」と述べている。
その上で、この背景にあるのは、お酒にせよ薬物にせよ、何かに病的にハマってやめられないという問題の中心は、「身体依存の有無ではなく、人が物質にとらわれ支配される事態、『コントロール喪失』であり、今日ふうにいえば『精神依存』」だと考える。

そうか、アルコール依存はやっぱりからだの病気じゃなくて、こころの持ちようなんだな、という意味にとらないでほしい。

嗜癖」というより広い概念を提示しなければならないほど、いま「コントロール喪失」が原因で自分を抑えられず、さまざまな“やってはいけないこと”に手を出し、ついには生活や人間関係の破綻にまで進んでしまう人が増えているということだ。

また、そのハマる対象も古典的な酒や覚醒剤に限らず、ギャンブルや買い物、さらにはスマホやSNSなどより目に見えにくい方向へと広がりつつある。

今回の改訂では「嗜癖(アディクション)」はまだその範囲が限られているが、今後、「コントロール喪失」に陥る人がさらに増えれば、また変わるかもしれない。

「あの人もこの人もアディクションで治療中」という社会が来ないことを望みたい。

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困窮者支援 掛け声倒れは許されぬ

困窮者支援 掛け声倒れは許されぬ
2013年2月6日   東京新聞社説

活に困窮する人が増えている。
政府がその支援策をまとめた。

地域の力をうまく結集して生活保護に陥る前に自立につなげる。
実現に向け社会で取り組み、貧困の“防波堤”に育ててほしい。

 
 「遠くの親類より近くの他人」


 生活に困ったとき頼りになったのはかつては隣人だった。
地域の絆が弱くなった現在は、こうした支え合いは難しい。
 

一方、世帯の平均所得は十九年前から減り始め、現在二割が年収二百万円未満だ。
そこで生活保護に頼る前の困窮者の自立を後押しする。
厚生労働省の審議会がその支援策を報告書にまとめた。
 

自治体などに相談窓口を設けたり出向いて困窮者を見つける。
個々の事情に合わせた解決法を考え、力になる関係機関につなげる。
就労の場を提供したり、家計のやりくり、住宅の確保、健康管理、子どもの学習支援など自立力をつけるためきめ細かく支える。

支え手は自治体やハローワークなど公的機関にNPO、社会福祉法人、民間企業も加わる。お隣さん同士の助け合いの輪の代わりに、社会のいろいろな機能をつなげた輪で支えることを狙う。

介護を社会化した発想である。

 こうした支援は今、求められている。
自立できる人が増えれば生活保護費の削減にもつながる。 

支援の特徴は、困窮者が自立できるまでこの支援の輪のだれかが寄り添う伴走型サポートだ。
ただ、その具体像が不透明である。
「保護を受ける前に自立へつなげる」狙いを口実に、保護を利用させない新たな水際作戦になるとの懸念の声もある。

政府は地域で共有できる具体像を示すべきだ。
目指す理想像は分からないではないが、支援のカギは輪をつなぎ動かせるかだ。だが、関係機関の役割分担と連携の模索はこれからである。
人材や財源も要る。

 最大の課題は地域の要となる自治体のやる気だ。
報告書もいたる所でそれを指摘している。
NPOや企業が熱心でもなかなか輪にならない。輪をつなぐ“接着剤”になる自治体の人材が重要になる。
本腰を入れて取り組まねば、掛け声だけに終わりかねない。
政府は通常国会に関連法案を提出する。就労支援など一部は新年度予算案に盛り込まれたが、本格的な取り組みは数年先になる。

保護費の削減など生活保護制度の引き締め策だけでは困窮者を追い詰める。
寄り添う支援は一体で実現に努力すべきだ。
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2013年02月07日

石原前知事の思いつきに振り回されただけ 尖閣購入「寄付金返せ!」の苦情殺到

石原前知事の思いつきに振り回されただけ 尖閣購入「寄付金返せ!」の苦情殺到
2013年2月6日 日刊ゲンダイ掲載

 国有化で14億円が中ぶらりん


 やっぱりというか、東京都が尖閣諸島購入のために集めた寄付金が中ぶらりんになっている。
寄付した人から「返してほしい」という苦情電話が160件ほどかかってきているというが、そりゃ怒って当然だ。

 先月末で受付を終了し、集まった寄付金は総額14億8520万1967円(10万3602件)ナリ。

ところが、尖閣諸島は昨年9月、国が20億5000万円で買ってしまった。
で、船のチャーター代といった現地調査の費用など8000万円を差し引いた14億円を、「どうするの?」という話になっているのだ。

「国有化が決まった以降に集まった寄付金は1300万円ぐらいで、要するに99%の人は尖閣購入のために寄付をしたわけです」(都庁関係者)

 
肩透かしを食った寄付者にすれば、「ふざけるな!」だろう。
もう購入しないのだから、寄付金は返してもらえるのか。

 都の尖閣諸島寄附担当の言い分を聞こう。

「寄付金を受け付けた当初から、尖閣諸島の『購入』と『活用』に充てることになっています。
もう購入はできないので、活用にシフトしたわけです。

集まった寄付金は国に譲渡することになるでしょうが
、具体的な条件や日程は決まっていません。

苦情電話? 『尖閣諸島の活用のため』ということで、納得してもらっています。
寄付金の返還についても、当初から想定していない。
寄付者の志が早く有効活用されることを望んでいます」

 分かったような分からんような……。
はっきりしているのは、現時点で14億円は中ぶらりんということだ。

「昨年4月に尖閣購入を言い出したのは前知事の石原慎太郎氏ですが、寄付金のアイデアを出したのは当時副知事だった猪瀬直樹知事です。
買えるかどうかも分からないのに行き当たりばったりで始めて、結局このザマです」(前出の関係者)

 石原と猪瀬の思いつきに振り回された都民、国民は、ホントいい迷惑だ。
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2013年02月08日

寝ても覚めても:体罰問題ではない=冨重圭以子

寝ても覚めても:体罰問題ではない=冨重圭以子
毎日新聞 2013年02月07日 13時31分

大阪市・桜宮高バスケットボール部に、柔道女子の五輪代表らによる監督告発と、スポーツの指導者による暴力の問題が立て続けにあらわになった。

 その後も全国各地で、教師による“体罰問題”が連発している。

まず言っておきたい。
桜宮高のケースを“体罰問題”と呼ぶことが、私にはできない。
「体罰」は自殺したバスケ部主将に「罪」があることが前提だが、記事を読む限り、彼に罪はない。
部顧問の教師は、主将に暴力をふるい、暴言を吐くことで、よく言えば部に一体感を持たせようとし、勘ぐれば自らの支配力を他の部員に見せつけようとしただけ。
単なる暴力行為だ。


 その後明らかになった一部の“体罰問題”とは、様相が違う。

たとえば千葉・柏日体高野球部監督が部員4人の顔を平手打ちした件。
監督は、部員の自転車の2人乗り、遅刻、宿題を他の部員にやらせるなど、生活の乱れがあったから、と説明したそうだ。事実なら、まさに体罰だ。

なぜ改めてこんなことを書くのかというと、毎日新聞が今月初めに実施した世論調査で、体罰を「一定の範囲で認めてもいい」と考える人が、42%もいたからだ。

「一切認められない」という人は53%だったが、容認派は想像以上に多かった。 
おそらく、生徒側に非があるときの体罰、つまり本来の意味の体罰を念頭に置いた回答だったのだろう。

けれど、桜宮高の問題は違う。
私は本来の体罰も認めないが、単なる暴力行為は情状酌量の余地はない。
柔道のケースを「監督による暴力問題」と呼ぶように、桜
宮高の問題も「顧問による暴力問題」と呼ぶべきだ。

教師に暴力をふるう生徒や、学校や教員に理不尽な要求をする「モンスターペアレント」の存在が、「体罰やむを得ず」派を増やしている。

 しかし、再度確認、桜宮高と柔道のケースは、根っこが同じだ。
勝利のため、と称して、指導者が選手を一方的に支配し、暴力や暴言で、支配関系をいっそう強化する。

柔道問題では選手が告発したが、15人がまとまったからできたことで、個人ではとても無理だったのだろう。 
一昨年制定されたスポーツ基本法は、スポーツは文化であり、権利である、とうたう。
そして「安全かつ公正な環境の下で」スポーツを楽しむ機会が確保されなければならない、と。
いま、絵空事にしか見えない。(専門編集委員)

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2013年02月09日

日本茶のプロがおいしいお茶の入れ方紹介「煎茶は70〜80℃」

日本茶のプロがおいしいお茶の入れ方紹介「煎茶は70〜80℃」
2013.02.08 07:00 
※女性セブン2013年2月21日号

 先月末、日本教職員組合(日教組)の集会で発表されたある報告が話題を呼んでいる。

「先生、この急須を火にかければいいですか」──昨年9月、福岡にある県立高校の家庭科調理実習で、1年の男子生徒が茶葉と水を入れた急須をそのまま火にかけようとした。
前年度にも同様の生徒がいたことから、教諭は1年生240人を対象に、「冬場、家庭ではどうやってお茶を飲むか」というアンケートを行った。

結果は、急須でお茶をいれる生徒は全体の約2割のみ。高校生の8割が「急須を使えない」可能性があるというのだ。

朝日新聞が、このアンケート結果を、<最近の高校生、急須使えず?>(1月27日付朝刊)と報じたことに、「まさか」と驚いた人も多かったはず。


 ペットボトルや缶入りの“緑茶ドリンク”の生産量は、1993年の26万6000キロリットルから、2011年の238万100キロリットルと、18年で10倍近くに増加している(日本茶業中央会調べ)。
そしてこの“ペットボトル”の普及が、急須を使う機会が減った一因なのでは、という説も。日本茶業中央会専務理事の柳澤興一郎さんはこう語る。


「はっきりした因果関係はわかりませんが、親御さんが30、40代の家庭だと、お茶をペットボトルで飲むのは当たり前になっているでしょうね。

嗜好品の中でも、紅茶やコーヒーに比べ、緑茶は20代以下と70代以上の世帯では、かける金額が年間7000円以上開きがあります。

核家族化が進み、緑茶を飲む高齢世代との団らんがなくなったために、急須を日常的に使う家庭が減少しているのでしょう

ひと口に「日本茶」といっても、さまざまな種類の茶葉がある。
そして、それぞれの種類に応じていれ方も異なるが、日本茶インストラクターの奥村静二さんによると、「日本におけるお茶の生産量のうち約7割が煎茶。
煎茶の場合、70〜80℃というキーワードを押さえておけば大丈夫」とのことだ。

紅茶(発酵茶)やウーロン茶(半発酵茶)が“香り”を楽しむのに対して、緑茶は、“渋み・苦み・うまみ・甘み”を味わうとされる。
いれ方次第で味わいが変わる繊細な飲み物だ。


「渋みはカテキンというポリフェノールの一種から、甘みとうまみはアミノ酸の一種のテアニンから感じます。
カテキンは高温で、テアニンは低温で浸出(成分がとけ出ること)されやすいため、玉露などの甘みを特徴とするお茶はぬるめのお湯でいれるのがおいしいとされます。
ただ、最終的には好みですから、自分やお客さまの好みに合わせて茶葉やいれ方を工夫してみてください」(奥村さん)

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集団的自衛権 解釈変更は本末転倒だ

集団的自衛権 解釈変更は本末転倒だ
2013年2月9日  東京新聞社説

 政府の解釈で憲法違反とされている「集団的自衛権の行使」。
それを認めるために置かれた有識者懇談会が再始動した。
憲法改正ではなく解釈変更で突破する手法だが、いかにも無理がある。


 集団的自衛権は自国と密接な関係にある外国への武力攻撃を、自らは直接攻撃されていないにもかかわらず実力で阻止する権利だ。
日本政府は国際法上、権利を有するが、行使は憲法九条が認める自衛権の範囲を超え、許されないと解釈してきた。


 安倍晋三首相は以前から解釈変更に意欲的だ。
第一次内閣当時の二〇〇七年四月に「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)を設置したが、同懇談会が行使容認の報告書を提出する前に退陣したため、報告書がお蔵入りとなった経緯がある。


 懇談会再開は首相には「リベンジ」なのだろう。
日本が集団的自衛権を行使すれば、米国への攻撃に日本が反撃できる。
米国が日本を守る片務的な日米安全保障体制は双務的となり、同盟は強化される−。こんな計算がうかがえる。


 しかし、政府解釈は歴代内閣が継承し、定着したものだ。
平和国家・日本の「国のかたち」を一内閣の解釈変更で変
えていいのか。


 憲法の有権解釈権は政府ではなく国会にあるとの意見もある。


 自民党は昨年、集団的自衛権の行使を一部認める「国家安全保障基本法案」を決めた。
行使を認める法律が成立すれば政府解釈は効力を失うとの論法だが、法律が憲法を上書きするのは本末転倒だ。
必要なら憲法改正を発議し、国民投票で是非を問うのが筋だろう。


 そもそも集団的自衛権を行使する事態が現実に想定されるのか。
首相が検討を指示した、近くの米艦艇が攻撃された場合、自衛艦は自らの防御として反撃するだろうし、米国に向かう弾道ミサイルを現装備で迎撃するのは困難だ。


 首相は今月下旬の日米首脳会談で行使容認の方針を伝える意向だったが、米国側は「中国を刺激する懸念がある」として支持表明に難色を示している、という。
現実から遊離した議論では、米国側からの支持も得られまい。


 日本は基地提供という日米安保条約の重い義務を負い、すでに双務性を果たしていると考えるのが妥当だ。

条約を効果的に運用したいのなら、沖縄県という一地域が負う過重な基地負担の軽減に、まず取り組むべきだろう。

 両首脳の「初顔合わせ」がその第一歩になるのなら意味がある。
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2013年02月10日

社説:柔道暴力問題 勇気ある告発者を守れ

著作権は毎日新聞社またはその情報提供者に属します。

社説:柔道暴力問題 勇気ある告発者を守れ
毎日新聞 2013年02月10日 02時30分


 「アスリートファースト(選手第一)」は2020年東京オリンピック・パラリンピック招致委員会がしばしば強調するコンセプトだ。
招致を推進する人たちはスポーツ界の暴力根絶に向けて行動する際にもこのことを肝に銘じてほしい。


 柔道女子日本代表監督の暴力指導などを選手15人が告発した問題で、自民党の橋本聖子参院議員が先日、15人の名前は公表されるべきだと受け取れる発言をした。


 「プライバシーを守ってもらいながら ヒアリングをしてもらいたいということは、決してよいことではない」「あまりにも選手のプライバシーを守ろうとする観点から、15人の選手の氏名が表に出ていないことをどう判断するか。非常に大きな問題だ」


 この発言は告発への抑止効果を持つ。
柔道と同様の問題を抱えている競技で
告発を考えている選手の側に立てば、名前がさらされることで不利益を被ることを恐れて二の足を踏むことが十分予想される。


 元オリンピック選手で日本オリンピック委員会(JOC)の理事も兼ねる橋本氏は 今回の柔道暴力問題では選手の聞き取り調査をするためにJOCが設置した「緊急調査対策プロジェクト」のメンバーでもあることを自覚すべきだ。
選手の名前はすでにJOCが把握している。
だれに対して公表するのか。
公表するメリットは何か。
弱い立場に寄り添うというより、突き放すような態度の橋本氏に対して選手たちは心を開けるだろうか。

 その後、橋本氏は報道各社にコメントを送り、「氏名を公表すべき」とする発言は行っていないとしたうえで、「オリンピック強化には税金が投じられており、その公益性に対する一定の責任を理解すべきという指摘もあり、そうした意見を受けての発言」と釈明した。 

06年4月施行の公益通報者保護法は企業の法令違反や不正行為などを告発した労働者を保護する法律だ。
今回のケースが該当するかは別にして法の精神に照らして言えば、勇気ある告発に踏み切った彼女たちは保護されなければならない。
 確かに橋本氏が指摘するように強化費や遠征費などの名目で選手たちには税金が投入されている。

選手たちが競技だけでなく、相応の社会的責任を有することは言うまでもない。
社会の模範的存在として、例えば被災地などを訪れてボランティア活動などに励むことこそが責任を果たすということであり、告発に対する報復措置への不安が消えない中で名前を公表することではない


スポーツ基本法も「スポーツを行う者の権利利益の保護」をスポーツ団体に課していることを付け加えておく。

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2013年02月11日

いじめ報道で1600字×10枚のレポート提出求められた教師も

いじめ報道で1600字×10枚のレポート提出求められた教師も
2013.02.11 07:00   NEWSポストセブン

 大阪市立桜宮高の高2自殺事件を機に、全国で明らかになる体罰問題、いじめの隠蔽、わいせつ犯罪など、教師の不祥事が相次いでいる。


 学校と教師への尊敬が失われると同時に、保護者の間で広まっていったのが、「学校=サービス業」とする考え方だった。

公立小学校で23年間の教員経験を持つ教育評論家、親野智可等氏によれば、

「最近は、教師たちに子供ひとりひとりへの個別な対応が求められるようになりました」と言う。


「たとえば小学校では毎朝、先生の机の上に親からの連絡帳が山積みになる。『うちの子は納豆を食べたことがないので、見てあげてください』『友達とケンカして夜眠れなかったようです。話を聞いてあげてください』など。すべてに目を通し、必要な対応をしつつ、親への返事も書かなければなりません」(親野氏)


“まさか、こんなことまで”というリクエストであっても、モンスター・ペアレンツの存在を考えればおろそかにはできない。


 そのうえ、いじめや体罰、教師によるわいせつ事件などが報道されるたび、教師には上司や教育委員会からアンケートやレポートの提出が求められるという。

 東京都で昨年3月まで働いていた元中学校教師が言う。

「例えば他府県の学校でいじめ事件が起きて報道されると、すぐに研修会が開かれ、1600字×10枚のレポートの提出を求められたりします。
校長や教頭にすれば、保護者から聞かれた際に、“うちではしっかり対策をしています”と言える形を残しておきたいのです。
教育委員会からも毎日のようにアンケートが届き、放課後は子供に向き合う時間がなくて、ずっとパソコンに向き合っている状態の先生もいます」


 部活の顧問を受け持つ場合はさらに過酷だ。
平日は午後6時まで部活で指導をした後、提出しなければならないレポートや生徒・親への連絡をまとめ、帰りが深夜に及ぶことも珍しくない。
部活の試合や発表会などがあれば週末も休めない。


 そのうえ子供たちの変化も、教師の悩みの種だ。

「中学生になっても、授業中に立ち歩く子供がいます。注意しても聞かない。
それどころか、教師が体罰批判を気にして厳しくできないことを知っていて、『殴ってみろよ、教育委員会に訴えるぞ』と挑発する子供だっている。
なかには『殴られた』と嘘をつく子供までいるんです」(前出の元教師)


 現在、病気で休職中の教師は約8500人。
そのうちうつ病などの精神疾患が5000人以上を占めている。
不祥事によって処分された教師より、壊れていく教師のほうが多いというのが現状なのだ。

※女性セブン2013年2月21日号

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2013年02月12日

社説:13年春闘 働く人に希望を見せよ

社説:13年春闘 働く人に希望を見せよ

毎日新聞 2013年02月11日 02時32分


 賃金は15年前から下がり続け、非正規雇用は全体の3分の1を占めるまでになった。
春闘の存在感が薄くなったと言われて久しい。
しかし、今年はデフレ脱却を目指す安倍政権の経済政策で企業業績に薄日が差し、連合は非正規社員の待遇改善を初めて前面に掲げての春闘だ。
ちょっと期待してみたい。


 経営側の財布のひもが固いのは、日本の給与水準がすでに世界トップレベルで、賃上げは社会保険料も連動するため国際競争力の足を引っ張るとの考えが根強いからだ。
円安・株高が続いたとしても具体的な成果が表れるのは先で、すぐに賃上げなどできないという。


 連合は今春闘で定期昇給の維持に加え、賃上げ・労働条件の改善として給与総額の1%を目安に配分を求めている。
デフレ脱却には内需の6割を占める個人消費が増えなければならず、それには所得増が不可避だ。

円安は輸出型産業には追い風だが、エネルギーや食料品は値上がりし、国民生活には打撃となる。
物価だけ上がって賃金が置き去りにされたのではデフレ脱却など絵に描いた餅に終わる、というのだ。


 安倍晋三首相も「業績が改善している企業には報酬の引き上げを通じて所得の増加をお願いしていく」と踏み込み、日本銀行審議委員も「物価2%上昇を目指すには4%程度の賃金の伸びが必要」と語るなど、賃上げを求める声は強まっている


 それでも経営側が慎重なのは、4月から雇用関係の改正法が相次いで施行され人件費増に対応する必要に迫られるからでもある。
改正高年齢者雇用安定法では企業に希望者全員の65歳までの雇用確保が義務付けられる。
また、改正労働契約法では非正規社員の通勤手当などをめぐる差別待遇禁止や無期雇用への転換が促されるようになる。
少しくらい業績が改善しても賃上げする余裕はないというのが本音だろう。


 連合は大手と中小企業の格差是正、非正規の正社員化へのルールや昇給制度の明確化、社会保険適用拡大なども今春闘の重点要求項目に掲げた。

大企業の正社員中心の連合が非正規の改善に本格的に取り組む意味は大きい。
社会全体から見た優先課題はここだ。
個人消費が拡大しないのは低賃金とともに将来不安から少ない収入を貯蓄に回しているからでもある。
経営側も協力して非正規社員の改善に取り組むべきだ。


 これまで春闘をリードしてきた企業が国際競争で苦戦するのは分かるが、業績を伸ばしている企業まで横並びで賃金を抑制するのは納得できない。
企業の内部留保はこの数年膨らみ続けてもいる。
働く人に将来の希望を実感させてほしい。

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2013年02月13日

憂楽帳:嫌な空気

憂楽帳:嫌な空気
毎日新聞2013年02月12日 西部夕刊

 何だか嫌な空気だ。
大陸由来の大気汚染物質のせいではない。

「3本の矢」とか「アベノミクス」とか言われる新政権の政策と因果関係があるのかどうか素人目には定かでないが、「円安」「株高」の見出しが新聞に躍る。
嫌な空気は近所に住むA子さんも感じていた。
私の母と同じ70代半ば。
なじみの居酒屋で時折一緒になる。


 この人は互いに写真でしか知らなかった男性と結婚した。
九州から自分と同じ年の叔母に伴われて列車で上京。
東京駅のホームで初めて対面した夫が、2人を交互に見て「どっちが俺の嫁さんか」と戸惑っていたのを懐かしそうに語る。
結婚後は経済成長をひた走る東京で、クリーニングの店を夫婦で切り盛りしていたのだという。


 山あり谷ありの日本経済の裾野を、泣き笑いを繰り返して歩んできたA子さんは現在、一人暮らし。

「私らにおこぼれがあるわけない。後が怖いね」と経済の先行きに懐疑的な意見だ。「そうですね」と相づちを打つと、店にいた誰かが言った。
4本目の矢を庶民に向けてはくれないか」。
一理あると思った。
ただ、くれぐれも射殺(いころ)さぬように願いたい
                       【下薗和仁】

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2013年02月14日

診察室のワルツ:後悔しないために=岡本左和子

診察室のワルツ:後悔しないために=岡本左和子
2013年02月13日 東京朝刊


 まるでジェットコースターの頂上から落ちて行くようでした。
40年ほど前、ジャンボ機同士が千葉沖でニアミスを起こし、もし衝突していたら約500人の命が奪われ、当時としては史上最悪の飛行機事故になっていました。
私は、その一方のジャンボ機に乗っていました。
あの時の機内の叫び声は今でも忘れることができません。


 このニアミス以来、私は多少なりとも危険が伴うことをする時は、後悔しないために必ず「自分はどうしたいのか」と問うことにしています。

例えば、健康診断の胃カメラなどの内視鏡検査でも、「検査をした方がいいと思っている?」と自分に聞いてみます。
常に安全に気を配っている医療者の皆さんには申し訳ありませんが、これらの検査は危険がつきものです。
万が一の場合は自分の身体が傷つきます。
一方、検査を受けなければ、病気を早期発見できない危険が伴います。
受けるか否かについて、「担当医に言われたから」「会社の規則だから」と、誰かに責任を押し付けることはできません。
患者自身が決断するものなのです。


 治療のため患者が選択できない検査や処置もあります。
その時は「理由に納得した? 受けようと思った?」と自分に確認します。

私たちは日々、置かれた環境や社会通念、他人の思いに影響され、受動的に決めることが多くあります。

実は、これは「自分を見捨てている」ことになります。
一般に医療は治療計画に従い進められますから、「先生に言われたから仕方ない」となりがちです。

しかし、仕方ない選択であっても、患者が「主体的に選んだか」は、治療の進め方や結果に大きな違いをもたらします。
以前にも書きましたが、治療の結果は良くても悪くても患者が引き受けるのです。


 これは「自分の思いを押し通せ」という意味ではありません。
医学的な決断をする医師が、患者の思いを取り入れて治療をするには、患者が「自分はどうしたいか」をはっきり伝えなければなりません。

治療の折々に、「自分はどうしたいの?」と問いかけてみてください。
闘病中に忘れがちな自分の思いに耳を傾け、自分自身を大切
にする方法でもあります

(おかもと・さわこ=医療コミュニケーション研究者)


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2013年02月15日

“大人の水ぼうそう”帯状疱疹 加齢・免疫低下で発症率が上昇

“大人の水ぼうそう”帯状疱疹 加齢・免疫低下で発症率が上昇
2013.02.15 zazak
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20130215/dms1302150710007-n1.htm

ほとんどの人が幼児期にかかる水痘(水ぼうそう)。
その原因ウイルスは水痘が治った後も脊髄近くの神経節と呼ばれる部分に潜んでいる。
加齢や疲れ、ストレスなどで免疫機能が低下すると、ウイルスは再び暴れ出し、水疱(水ぶくれ)や激しい痛みが特徴の「帯状疱疹(たいじょうほうしん)」を引き起こす。

日本人では50歳以上の帯状疱疹の年間発症率は1・07%で、免疫力が低い人は高い人に比べ5・6倍発症しやすいことが分かった。

 ■激烈な痛み

 帯状疱疹では、最初に体の左右どちらかに「ピリピリ、チクチク」とした痛みやかゆみ、感覚異常が生じる。
やがて同じ場所に赤い発疹や小さな水疱が帯状に現れる。
神経節に潜伏していた「水痘・帯状疱疹ウイルス」が再び増殖を始め、神経を伝わって皮膚に到達するために起きる症状だ。

 水疱はうみがたまった膿疱やただれになることもあるが、数週間で改善し乾いてくる。
通常、皮膚症状が良くなるころには痛みもなくなる。

 だが、患者によっては痛みが長く残ることがある。
「焼けるような」「電気が走るような」などと形容される激烈な痛みは「帯状疱疹後神経痛(PHN)」と呼ばれる。
ウイルスの攻撃で神経がひどく傷ついた場合に起きる厄介な後遺症だ。
研究班は地元医師会や自治会の協力を得て、小豆島の50歳以上の住民約1万2000人を2009年から3年間追跡調査した。

 ■皮内検査

 「島は人口の出入りが少なく追跡しやすい。
50歳以上が対象なのは、この年代から発症が増え始めるため」と、主任研究者で医薬基盤研究所(大阪)の理事長を務める山西弘一さん(ウイルス学)は解説する。

 月1回、登録者全員に電話で発疹や痛みの有無などを聞き取るほか、うち約5700人には水痘の抗原を腕に注射して、発赤の大きさからウイルスに対する免疫力の強さを調べる「皮内検査」を実施、その後の発症との関係を探った。

 調査の結果、3年間の発症者は396人で、年間発症率は1・07%。70歳以上は70歳未満に比べ1・53倍、女性は男性に比べ1・51倍発症しやすいことが分かった。

 皮内検査では、発赤の長径が10ミリ未満の陰性者は、10ミリ以上の陽性者に比べ5・6倍発症しやすく、長径が5ミリ未満の人は5ミリ以上の人に比べ、PHNのリスクが14・3倍も高まることが判明。
つまり、ウイルスに対する免疫が低いほど、発症も重症化もしやすいことが明らかになった。

 ■ワクチン開発

 「皮内検査で陰性の人が陽性になるようなワクチンを開発すれば帯状疱疹は予防できる」と山西さん。
実は、小児用水痘ワクチンを高齢者に接種すると、陰性を陽性に変えられることが既に確認されているという。
「今後大人で治験を行えば、水痘ワクチンを帯状疱疹ワクチンとして早期に使えるようにできるはず」と山西さんは期待する。

 横浜市にある杉田皮フ科クリニックの杉田泰之院長によると、現在、帯状疱疹の治療では抗ウイルス薬が用いられ、必要に応じ鎮痛剤も併用される。
しかしPHNになると、従来の鎮痛剤では対処できないことも多い。

 2010年、痛みを伝える神経伝達物質の過剰放出を抑える新薬プレガバリン(一般名)が登場した。
「これまで対処できなかった痛みにも有効」(杉田さん)で、欧米では第1選択薬となっている。

 一方、ふらつきや眠気などの副作用が出やすく、「安易に高齢者や車の運転をする人に処方すると転倒や事故の危険がある。慎重に使うべきだ」と指摘する。
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2013年02月16日

基準値下げて患者急増する高血圧疾患 年間2兆円の医療費

基準値下げて患者急増する高血圧疾患 年間2兆円の医療費
2013.02.14 07:00  NEWSポストセブン

健康診断の結果を見ながら、「高血圧の基準値、昔はこんなにf厳しかったかな?」と首をひねったことはないだろうか。
 現在、日本高血圧学会が示す正常血圧は上(最高血圧)が130未満、下(最低血圧)が85未満というもの。
健康診断などではこの数字を上回ると再検査や治療が必要とされる。


 この基準値は年々引き下げられてきた。
1987年の旧厚生省の基準では上が180未満、下が100未満でいわゆる正常値とされ、当時の高血圧症の患者数は170万人だった。


 その後に基準値はどんどん引き下げられ、2008年からスタートした現行の基準を上回る日本人は約2700万人とされる(日本総合健診医学会の健診結果と厚労省「2008年人口動態統計」による推計)。
20年あまりで高血圧症と診断される人が約16倍に増えたのだ。


 この厳しい基準値の問題点を指摘するのは東海大学名誉教授(元医学部教授)の大櫛陽一氏だ。


常識として知っておくべきなのは、血圧は歳を取れば高くなるのが自然ということです
加齢とともに血管の弾力性がなくなり、その中で心臓が体中に血液を行き渡らせようとするから血圧が上がる。
体が正常に反応している証拠であり、必要な変化でもある。
すべての年齢に同じ基準値を当てはめるのはあまりに非常識なのです」


 大櫛氏は年齢の違いに着目して、全国約70万人の健診結果から男女別に年齢ごとの血圧の基準範囲を求めた。
その結果は、20代であっても上は145まで問題ないというものだった。


「血圧が高くなると血管が破れる疾患が起きるとされてきましたが、米国では血管の弱った脳梗塞治療患者でも185までは血管がすぐに破れる恐れはないという研究結果があり、それに基づく治療が行なわれています。


 血圧は状況によって変わりますから少し余裕を見る必要はありますが、例えば50代前半の男性ならば上が155、下が101、
50代後半ならば上が161、下が102までは正常範囲内と言えます。


 また、160を大きく超えるような状況でも、薬を使うかは慎重に判断すべきです。

薬で急激に血圧を下げると血液の流れが悪くなり、脳の血管が詰まる脳梗塞などを起こしやすくなる。
特に高齢者の場合は高血圧より下げ過ぎのほうが危険です」(大櫛氏)


 基準値引き下げで“患者数”が激増したことにより、高血圧性疾患には年間2兆円近い医療費が使われ、そのうち約9000億円を薬代が占める。
安易な投薬は健康と国の財政に悪影響を及ぼしている。


※SAPIO2013年3月号

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2013年02月17日

幸せの学び:ことばの貯金箱=城島徹

幸せの学び:ことばの貯金箱=城島徹
2013年02月06日   毎日新聞

 東日本大震災の被災地のプレハブ仮設住宅で、新聞から大切な言葉を切り抜く「ことばの貯金箱」という取り組みが始まった。

救済や追悼、再生や希望など心の叫びを託す言葉を探して台紙に貼る試みだ。
年配の人から子どもまで世代を超えて広がり、東京でも実践する小学校が現れた。


 震災から1年3カ月過ぎた昨年6月のある日、仮設訪問を続ける元中学教諭で白鴎大学講師の渡辺裕子さん(61)=仙台市在住=は太平洋沿岸に近い同市若林区の仮設住宅にいた。
集会所のテーブルにはお母さんたちが持ち寄ったキュウリの漬物、フキの煮物など手作りの味が並び、仙台弁での会話が弾む。

渡辺さんは古新聞を取り出すと、呼びかけた。「今日は『ことばの貯金箱』をやってみます。自分にとって大切な言葉を選んでください」


 はさみで切り抜いた文字を台紙に貼って並べる。
「半歩ずつでいいんだ」「恩返しの人生を」「花咲く未来心待ち」……。
完成したら、隣の人たちに見せながら自分の思いを語る。
そうやってが整理されスッキリしたという感想が聞かれたという。


 「あなたもすぐにできます」「体験してみませんか?」
「言葉の億万長者になりましょう」。
渡辺さんは「ことばの貯金箱」の伝道師として被災地の学校も回る。
教師になる前のアナウンサー時代に培った巧みな話術が生きる。

手ほどきを受けた仙台の中学生たちは未来への思いを込めた言葉を並べた。
「なせば成る」「再生へ 心ひとつに」……。

 被災地以外からも講師として招かれ、東京都内で昨年末に開かれた教師向けNIE(教育に新聞を)セミナーではワークショップを行った。

受講した東京都北区立東十条小学校教諭の川崎由美子さん(32)が飛びついた。「道徳の授業に取り入れよう」


 1月23日、川崎先生は教室で受けもちの5年生と向き合っていた。
人種差別と闘った米国の黒人女性歌手マリアン・アンダーソンの黒人霊歌「深い河」を聴かせた後、「マリアンの気もちや生き方に合う言葉を新聞の見出しから見つけよう」と呼びかけた。


 児童らは「心の貯金箱」と書かれた手作りの紙箱を取り出し、新聞を机に広げた。

「言葉を箱に入れるときには大きな声で『チャリーン』と言ってくださいね」。
先生の掛け声を合図に子どもたちは喜々としてハサミを動かし始めた。
「変わらぬ輝き」「あきらめない未来」「人間を信じたい」「未来向いて世界と交流」……。

 チャリーンという元気な声が教室に響く。
そのたびに、子どもたち自身にも励みとなる言葉が「心の貯金箱」に次々吸い込まれていった。【城島徹】

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2013年02月18日

学校の風景140年:トイレ 「怖い」「汚い」を快適空間へ

学校の風景140年:トイレ 「怖い」「汚い」を快適空間へ
毎日新聞 2013年02月18日 東京朝刊

 学校のトイレは「暗い」「きれいではない」といった良くないイメージがつきまとう。
学校の怪談(かいだん)の舞台にもされる。
だが、トイレは子供たちの健康維持のための重要な場所だ。
最近は各地で快適に使えるトイレ作りが進められている

取違剛、福田隆】

◇タイルより衛生的な乾式床 洋式改修で排便我慢減る


 「床を掃除(そうじ)して。私は個室を拭(ふ)くから」

 熊本県宇土(うと)市立網津(あみつ)小6年、児童会長の坂田理子(りこ)さん(12)の呼びかけでトイレ掃除が始まった。
「床担当」の奥村真未(まみ)さん(12)が乾いた床をほうきで掃いた後、よく絞ったスポンジモップで拭き上げた。

同小のトイレは、タイルの床に水をまいて掃除する「湿式(しっしき)」ではなく、乾燥した床の「乾式(かんしき)」だ。
タイルの床に水をまいてデッキブラシでこする一般的なトイレ掃除とは異なる。

同小は11年4月に改築され、同時にトイレを、雑菌(ざっきん)が繁殖(はんしょく)しやすい湿式でなく衛生(えいせい)的な乾式にした。
白を基調にした校舎で、トイレの床も白。黄ばみが目立ちやすく掃除が大切なのだ。

 「校舎の輝きを維持しよう」を合言葉に美化運動が始まったが、乾式トイレの掃除方法が分からない。
養護教諭の村田直美(なおみ)さん(44)がトイレ専門誌のバックナンバーで研究し、スポンジモップなどの用具をそろえた。
6カ所のトイレを5、6年生が丹念(たんねん)に拭き上げ、終了時には「拭き残しなし」などと声に出してチェックする。


 改築からまもなく2年。トイレの床は白く、臭いもない。
坂田さんと奥村さんは「新しい校舎だから、きれいにしないといけないと思って頑張った」。
櫛山美智代(くしやまみちよ)校長も「新校舎になったのをきっかけに、校内美化のため教職員と児童が一体になれた」と振り返る。

学校トイレのひな型は、1899(明治32)年に文部省が出した小学校設備準則(じゅんそく)に書かれている。
「便所(べんじょ)ハ別棟(べつむね)トシ……」「男女ヲ区別シ男児百名ニ付(つき)大便所二以上小便所四以上女児百名ニ付五以上ノ割合……」


 「変わる学校のトイレ」(小林純子著、草土文化)によると、大正時代後半以降に建設された鉄筋校舎でトイレは教室の並びに置かれ、水洗化された。

しかし東京都世田谷区などが作成した「区立学校トイレ改修マニュアル」には、戦後のベビーブームと高度成長期には児童数の増加に校舎建築が追い付かず「学校トイレの最大の関心は数であって、快適さではなかった」とある。

悪いイメージを象徴(しょうちょう)するように、怪談の舞台にもなった。

「トイレの四ばんめのドアを十五回ノックして、『花子さァーん、あそびましょ』というと、『はァーい』という返事が聞こえてきます」(「学校の怪談」<常光徹(つねみつとおる)著、講談社>より)。
「怖い」に加え、暗い▽臭い▽汚い▽壊れている−−と合わせ、学校トイレは「5K」と呼ばれた。
さらに友達からのからかいを恐れ、学校で排便(はいべん)を我慢する子供が続出。1990年代には「トイレに行けない症候群」と呼ばれ社会問題化した

 解決を目指した便器製造などトイレ関連8社が96年「学校のトイレ研究会」を設立。
使いやすい便器や対話が生まれやすい洗面台(せんめんだい)など、学校トイレを子供が好きな場所に変えるためのデザインを数多く提供してきた。


 同会は10年、大阪府和泉(いずみ)市立伯太(はかた)小でアンケートを実施した。
同校はこの年、洋式トイレを拡充(かくじゅう)するなどきれいに改修した。
5、6年生計166人の改修前後の回答を比べると、トイレを我慢(がまん)する児童が75人から31人に減少。
臭いや和式便器が我慢する理由だったという。

 災害時に学校は避難所(ひなんじょ)になる。
同会によると、水道が止まった時にバケツの水でトイレの汚物を下水管まで押し流す必要があるが、便器の構造上、洋式の方が和式よりも格段に流しやすく、水の量も約半分で済むという。
同研究会の古川浩代(ふるかわひろよ)・主任研究員は「子供たちのためにも、災害時の避難所機能を考えても、洋式で乾式のトイレ導入に協力してほしい」と呼びかけている。

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2013年02月19日

待機児童解消 小さな命 守る覚悟を

待機児童解消 小さな命 守る覚悟を
2013年2月19日  東京新聞社説

 保育所に入れない待機児童の解消に横浜市などが成果を上げている。
子どもの預け先に困っていた親への支援になるだろう。
しかし一方で、子どもの安全が置き去りにされていないか、課題が残る。


 横浜市の待機児童数は二〇一〇年、千五百人を超えてワーストだったが、二年間で二百人に減らした。
今春はさらに定員を増やし、ゼロになる見通しだという。


 「ゼロ」は〇九年に当選した林文子市長の公約で、手厚いメニューが特徴だ。
全区に保育情報を提供する専門員「保育コンシェルジュ」を置いた。
定員を増やすため、市有地を無償で貸し出すなどして民間保育所を誘致、既存の認可保育所は園舎を増築した。
交通不便な保育所で定員の空きが目立つと、保育所までの送迎拠点を駅前に設け、入所しやすくした。
「横浜式」は、大勢の待機児童を抱える自治体に影響を与えている。

 子どもの預け先がなくて働きに行けない親を支えよう、そう努めようとする自治体の姿勢は理解できるが、懸念もある。
横浜市に限らず、全国でいま、定員を増やしている保育施設やサービスが、火災や地震などいざという時にも、子どもの受け皿として安全を保ちきれているのか、という点だ。

 国は自治体が運営する認可保育所の新設に補助金を出さないと決めている。
待機児童を大勢抱える都市圏の自治体は土地の確保も難しい。
園庭を削って保育室を広げたり、増築して定員を増やしているため、「詰め込みすぎだ」と心配の声が上がっている。
手狭では懸命にやっていても子どもに目が行き届きにくくなり、現場の保育士にも不安を感じさせている。

 自治体によっては、無認可保育所でも独自に設けた基準を満たした施設に補助金を出している。
無認可の底上げを図るという面がある一方で、こうした動きが国の最低基準の引き下げにつながらないだろうか、心配だ。

 国は新年度、待機児童対策に四千六百億円を計上した。

だが、そもそも「待機児童」の定義があいまいなまま施策を進めている。
認可保育所を希望しながら入れない子を数え、全国で二万四千人(昨年四月)と公表する。
最初から諦めて申請しない数や無認可に通う子は含まれず、潜在数は八十五万人とも推計される。
安全で問題があるといわれるこうした子らにも目を配り、国や自治体は小さな命をどう守り育てるのか、覚悟を示してほしい。

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2013年02月20日

香山リカのココロの万華鏡:子どもの心に向き合って 

香山リカのココロの万華鏡:子どもの心に向き合って 
毎日新聞 2013年02月19日 東京地方版

本当に悲しい事件が起きてしまった。
大阪府で小学校5年の男子児童が自ら命を絶ったのだ。
この男児が通う小学校は、市内の学校の統廃合により、この4月に二つの学校に統合されることが決まっていたという。
男児は以前から閉校に抵抗を示し、作文に「学校をつぶさないで」などと書いていたと報じられた。


 ちょうどこの年齢くらいまでの子どもは、建物や雲、空、植物、動物などと自分とをすぐに“合体”させたり、心を通わせ合ったりすることができる。

もちろんそれは子ども自身の空想なのだが、木が伐採されている場面を見て「あの木が痛がって泣いている!」とリアルに感じ、自分も泣いてしまった、などという経験を持つ人は少なくないのではないだろうか。


 もちろん、この男児がそんな感覚を持っていて、校舎や教室の悲しみや痛みを感じて閉校に反対していたのかどうかはわからない。
ほかの児童に統廃合に関しての聞き取り調査を行っていたともいわれるから、精神的には同じ年齢の子どもよりも成熟していた可能性も高い。

もしかすると、一方でおとなに近い感覚で閉校に反対しつつ、同時に「学校と一体化して、その痛みを感じる」という子どもならではの感覚もあわせて持っていたのではないだろうか。
だとしたら、よけいに「学校がなくなる」というのはこの男児にとって耐えがたいことだったはずだ。


 実は、私も出身の小学校、中学の閉校を経験している。
いずれも十分、おとなになってからのことだったが、それでもなつかしい学校に「ありがとう、さようなら」と伝えたという閉校式の様子を聴いて、心がキリキリと痛むようであった。
自分自身の大切な思い出や子ども時代までが、どこかに消えていく思いがしたのだ。


 ましていまそこに通っていた子どもにとっては、閉校は「児童数が減少したから」と客観的に説明されても、すぐには受け入れられることではないだろう。

自分の通っていた小学校を、それと一体化するほどに愛していた感受性の強い男の子。
彼のやさしさが、どうしてこんな悲劇につながらなければならなかったのか。

教育の現場で、おとなたちはしっかり「子どもの心」に向き合えているのか。

いじめや体罰の問題に注目が集まっているが、おとなでもない、赤ちゃんでもない、「子ども」とは何かということについて、もう一度、私たちは真剣に考えてみなければならない時を迎えているのではないか。

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2013年02月21日

「山谷のホスピス」から見る超高齢社会の課題=山本雅基

これが言いたい:「山谷のホスピス」から見る超高齢社会の課題=山本雅基

毎日新聞 2013年02月21日 東京朝刊

◇在宅型終末ケアの拡充を−−きぼうのいえ施設長・山本雅基

「きぼうのいえ」は東京の下町、通称山谷地区にある元ホームレスや行き場をなくした人が住むホスピスケア施設である。
定員は別館を含めて32人。

入居者はさまざまな疾病を抱えた上に関わる身寄りがなく、かつ余命に限りのついた人々である。


 02年に開設されて10年、その間に148人をみとった。
入居者の約75%が路上生活経験者である。
入居してくる人は路上から救急搬送された時点から、生活保護の医療扶助のレールに乗っている。

ここに転居してくる際にも、ホスピス医、訪問看護、介護保険によるヘルパー派遣、そしてきぼうのいえのスタッフ・ボランティアによる手厚いケアが保証されている。

学術上の表現は「在宅ホスピス対応型集合住宅」であるが、「ホスピス旅館」「ホスピスアパート」あるいは「路地裏ホスピス」などと呼びならわして、われわれの生活感覚にできるだけ近いものとなるように心がけている。


 現代のホスピスは、競うように風光明媚(めいび)な場所に設置されることが多く、豪華なホテルのようなしつらえを誇っているものも少なくない。
まるでそうしなければ円満な死を迎えられなきがごとくであるが、それほどの高価なベッド代を負担できる家庭はそう多くはないだろう。

 きぼうのいえは、生活保護水準で入所することが可能なように利用料金が設定されており、おおむね1部屋4・7畳の全室個室で、3食付きで月額13万円程度で生活できる。


 入所者のほとんどは第二次世界大戦以後の日本の復興を陰ながら肉体労働を通じて下支えしてきた人々である。
そういう人々をドヤ(簡易旅館)の片隅で、あるいは生活保護も受けぬまま高齢になりホームレスとさせ、一人孤独で死なせていいはずはない。

 高齢者施設はいずれも絶対数が需要に追いついていない。
病院は急性期中心で、入院は長くても3カ月まで。

特別養護老人ホームは数百人の入居待ち、有料老人ホームは過大な入居金がかかり、年金生活者では月額の利用料が払えない。

そんな中で資産を持たぬいわば、古い表現を借りれば無産階級の人々が、劣悪な環境でしか人生の終末期を過ごせないとは嘆かわしく、悲しむべきことである。


 きぼうのいえは、インドのマザー・テレサがインドのコルカタに創設した「死を待つ人の家」を、社会保障制度がある程度成立している先進国で実施する日本版である。

しかし、住む人々は「死を待つ」というより「与えられた命を精いっぱい生き抜く家」として日々を送っている。

マザー・テレサは生前、来日した際、「皆さんがインドに来てくれるのはありがたいが、自分の足元を見てください」と言った。 

そこにはインドに劣らずに孤独におびえる人々、物乞いをして生活をする人々、人生の悲しみに打ちひしがれた人々がいるはず。
そういう人々に愛を示しなさい」と言った。 
                      
               *

 これからのホスピスケアは、緩和ケア病棟の展開より、在宅を核にしたケアの路線に進むのではないか。

その中でも、独居高齢者が今後ますます増加し「老老介護」、お互い認知症の「認認介護」が進む時代の中にあって、きぼうのいえのような血縁を持たない高齢者が共に住み、それを若年層がケアするという居住形態が必要となってくるであろう。

 現代の都市環境で崩壊してしまった、かつての地域共同体、村落共同体を再興させることが必要となってくる。
そういう意味で、きぼうのいえは、超高齢社会のありようを示す一つのモデルである。

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2013年02月22日

アベノミクス 値上げ地獄が始まった! 来月上旬ガソリンはリッター160円になる

アベノミクス 値上げ地獄が始まった! 来月上旬ガソリンはリッター160円になる
2013年2月20日  日刊ゲンダイ 掲載

電気代も青天井に

 世間はアベノミクスのバブル株価に浮かれているが、おめでたい話だ。
その間にも値上げラッシュの足音がひたひたと迫っている。

中でも見過ごせないのがエネルギーだ。
ガソリン代、電気代、ガス代。すでに上がっているが本番はこれからだ。
庶民の生活はもちろんのこと、企業の生産活動にも重大な影響を及ぼすことになる。

レギュラーガソリンの小売価格は今月12日、153.8円(1リットル)となった。
前週比2.1円増。10週連続の値上がりで、累計8.3円増。軽油は133.2円でこちらも11週連続、累計で7.6円も上がった。

 もちろん、円安の影響だが、実は為替の影響は3週間後くらいに小売価格に跳ね返る。
つまり、ここにきて急落した円安分は、まだ価格に組み込まれていなくて、本格的な価格上昇はこれからなのだ。
その場合、ガソリン価格はどれくらい上がるのか。

「来月上旬にはガソリンは158〜160円になります。
軽油は137〜140円に行く。これはほぼ確定です。
1月は1ドル=89円台だった為替レートが2月中旬には94円台の半ばまで行ったからです。
それでなくても原油は昨年10月比で6%以上上がっている。
そこに円安要素が加わった。
1ドル=100円なんて事態になれば、昨秋比で3割以上の値上げになります」(エネルギー関係のアナリスト)

 福田康夫内閣の時にガソリンは一時、156円になった。
このときは原油高騰・下請け中小企業に関する緊急対策がまとめられ、国会では民主党のガソリン値下げ隊が大暴れ、暫定税率が一時、引き下げられる騒ぎになった。

 それなのに、今回はアベノミクスに浮かれて、何もなし。
これじゃあ、庶民は見殺しにされるようなものだが、もうひとつ、見過ごせないのがLNG価格だ。

 日本はLNGを輸入する際、その価格は原油価格と連動する仕組みになっている。
電力会社がおかしな契約を結んでいるからで、そのため、日本は世界一バカ高いLNGを買わされている。
これが電気代に跳ね返ってくる。
言うまでもないがLNGは火力発電のエネルギーになる。
原発停止と円安がダブルパンチになるわけだ。

「日本のLNG輸入価格は16〜18ドル(100万BTU=英国熱量単位)で、主にカタールから輸入している。
これは法外な値段です。

シェールガスもあり、LNG価格は世界的に値崩れしているんです。
南米、西アフリカから米国向けは3〜3.5ドルです。
許せないのは日本と同じように原油連動型の欧州向けのLNGも9〜13ドル程度で、日本よりはるかに安いこと。
日本は吹っかけられているんです。
日本の電力会社はいくらコストがかかっても、電気代に上乗せできる。
向こうもそれを知っているから、強気。
日本はカモにされているんです」(電力会社関係者)

 これじゃあ、電気代は青天井だ。
すでに値上げを実施済みの東電のほか、関西電力、九州電力、東北電力も値上げ申請中。
四国電力、北海道電力も近く、値上げ申請する。
値上げ幅は約1割程度だが、もちろん、これは入り口に過ぎない。

 アベノミクスが続くと、庶民の暮らしはヘタってしまう。
浮かれていたらバカを見る。

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2013年02月23日

社説:視点 安倍政権と自助 頑張れない人どうする

社説:視点 安倍政権と自助 頑張れない人どうする
毎日新聞 2013年02月22日 02時30分

「頑張った人が報われる社会にする」と安倍晋三首相は言う。
自助・自立が自民党の社会保障政策の核だ。

頑張れない人はどうするのだと言いたいところだが、高齢化と人口減少を考えると、財源なしに甘い政策ばかり並べる時代ではないとも思う。
 
 「頑張る人」とはまじめに働いて税金や保険料を納める人、他人に負担をかけずに暮らす人を指すのだろう。
たしかに、高齢になっても誰かの役に立ち、社会貢献もしたいという人は多い。

しかし、頑張りたくても頑張れない人が自立するにはその前提条件がいる。

 これまでは家族や地域の互助・共助のクッションがこうした人を守り、自立できる環境を提供してきた。
その機能が弱った今、ただ自立を求められても頑張れない人は追い詰められるだけだ。

  「ブーツォルグ」という高齢者の地域ケアを担う非営利団体がオランダで注目されている。
看護師を中心に最大12人の小さなチームが各地に点在して町で暮らす高齢者を支えている。
一人の看護師が一人の高齢者のアセスメントから介護計画の作成、直接介護まで行う。
財政や職員採用、教育も各チームに任されている。
組織の拡大とともに分業が進んで職員が歯車化するよりも、個々の看護師が権限と責任を持って自律的に動くことが仕事へのモチベーションを高めるというのだ。
 
 
最大の特徴は、看護師が高齢者の自助の力を引き出し、家族や近隣住民を巻き込んで支え合う状況を作り出すと、自分たちは手を引いていくことだ。

頑張って成果を上げるほど仕事がなくなり収入は減るが、職員の満足度は同業者の中で最も高い。
高齢者にとっても日替わりで介護されるよりも、看護師とじっくり信頼関係を築き、家族や友人に囲まれて自立生活する方が満足度は高いという。
 
 設立6年目で計540チーム(看護師6500人)を擁する団体に成長したが、事務職員は最小限に抑え、絶えずネットを使って連絡を取り合いながら医療やケアの知識や技術を身につけている。
運営コストは極めて低く、政府関係者や企業から見学者が絶えないという。
 
 実は、日本でも似た活動は見られる。財政破綻で知られる北海道夕張市などでも地域の人々が参加する在宅医療・ケアの輪が広がっている。

 どの先進国も財政難の中で高齢化に直面しており、目指すべきものは共通している。
規制や既存組織の壁がないところでは理想が実現しやすいということではないか。  壁をなくす−−政治の役割はこのあたりにあると思う。
        (論説委員・野沢和弘)


*毎日jp掲載の記事・写真・図表など無断転載を禁止します。
著作権は毎日新聞社またはその情報提供者に属します
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2013年02月24日

憂楽帳:やっかいな…

憂楽帳:やっかいな…
毎日新聞 2013年02月23日 大阪夕刊

 勤務する支局の周辺に野良猫が居着いている。
黒とブチの2匹。実質的な飼い主は近所のおばあさんだ。
腰を痛め長年営んできた食堂も休業。
1人暮らしの身に2匹は格好の癒やしとなっている。でも、こちらにとっては困った存在だ。


 何が気に入ったのか、支局の敷地に入って来ては玄関マットや車のボンネット上にでんと構える。
足跡だけならまだしも、側溝をさらって出た砂などにふん尿をするからたまらない。
深夜の鳴き声もひどく、ちょっとした公害だ。


 「何とかして」。
苦情を言おうとしていたある日、敷地を掃除する人影を見かけた。
おばあさんだった。
「猫のふんを片付けるついでにね」。

そういえば、猫だけでなく散歩の犬のふんやポイ捨てされたごみも、知らぬ間にいつも消えていた。
初めてその訳が分かった。


 トラブルが起きた時、相手の努力を知っていれば話は早い。
おばあさんとは前向きに相談していけそうだが、あの姿を見ていなかったらどうか。

汚染物質が風に乗ってくる「越境公害」も、当事国の努力が見えにくいところにやっかいな根がある気がする。
    【斉藤貞三郎】

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2013年02月25日

ふるさと:原発事故23カ月 2度、国に捨てられた

ふるさと:原発事故23カ月 2度、国に捨てられた
每日新聞 2013年02月24日 22時46分(最終更新 02月24日 22時56分) 

東京電力福島第1原発事故に見舞われた橘柳子(りゅうこ)さん(73)は、福島県浪江町権現堂の自宅から夫(76)と帰省中だった妹(63)の3人で避難する車の中で、旧満州(現中国東北部)から命からがら帰国した68年前の逃避行を何度も思い出していた。


 「戦争が終わっても、国からは具体的な引き揚げの指令は来なかった。
原発事故が起きた後も一緒。
人生で私は2度、国に捨てられ、棄民になった


 中国・大連で1939年に生まれた。
父は日本の国策会社・南満州鉄道で農作物の検査官をしていた。
「豊かな暮らしだった」。
しかし、広島、長崎に米国の原爆が落とされ、日本は降伏。
45年8月15日にハルビン(中国・黒竜江省)で天皇が終戦を告げたラジオ放送を聞いた。
その6日前、ソ連は満州へ侵攻を開始。
橘さんの家もソ連兵に押し入られた。
父親が一時捕らえられたが、隙(すき)を見て逃走。
言葉にできない苦労の末、家族全員が母親の実家がある浪江町にたどりついたのは11月ごろだった。


 東京の大学を出て、福島で中学校の英語教師になった。
60年代。
「出稼ぎしなくても働く場所ができる」と海沿いの浜通り地方では原発誘致が盛んだった。
歓迎ムードのなか、学習会などに参加し、「被爆国に原発はふさわしくないのでは」と考えるようになった。


 第二の浪江町に原発建設計画が浮上すると反対運動に加わった。
保護者には原発関係者も多かったが、「原発から放射能が漏れたら、どうなると思う?」と問いかけるなど、原発の危険性を考える授業にも取り組んだ。

それだけに、「事故が起きてしまったのは自分たちの力が足りなかったから」と自責の念に駆られ、今も落ち込む時がある。


 原発事故からの避難で、首をかしげたくなる国や県の対応を経験した。
甲状腺がん予防のため、避難所で子どもにヨウ素剤を飲ませるように訴えたが、聞き入れられなかった。

橘さんをはじめ多くの人が浪江町からの避難に使った国道114号方面には原発から高濃度の放射性物質が流れていて、そのことをSPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)は示していたが、すぐには公表されなかった。


 「なにかあると、いつも苦しめられるのは民衆
終戦後と原発事故後の避難は、徒歩が車に変わっただけ」

 避難所など9カ所を転々とし、原発から7キロの自宅から50キロ離れた同県本宮市の仮設住宅に落ちつきはした。
でも、一時帰宅を巡って夫と意見が対立するなど、事故はあらゆるところに分断と
対立を引き起こした。
事故から2年近くたつが、静かな日常は戻らない。

 12年6月、東電幹部や国に対して刑事責任を問う福島原発告訴団の集団告訴・告発に参加した。
「安全神話を振りまいて原発を推進してきた国の責任は重い。怒らなくちゃ」
 
 告訴・告発状を受理した検察庁は、東電幹部らの事情聴取を進めている。
立件は困難との見方が報道されているが、「誰も責任を取らないのはおかしい」と、起訴を求める署名活動に取り組み、4万人以上の署名が集まった。

戦争の記憶は、つらすぎて封印してきたこともある。
でも、2度も
ふるさとを奪われた経験から、原発事故は決して忘れてはならないと肝に銘じている。


 「福島県民16万人の避難の歴史を、残さないといけない。国の責任を追及しないと、国策に苦しめられる人がまた生まれてしまうから」
     【三村泰揮】

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2013年02月26日

「自分は認知症?」高齢者治療に対するストレス

「自分は認知症?」高齢者治療に対するストレス
読売新聞 2013年2月22日 
         石田苗子(いしだ みつこ)健康術

(新聞の切り抜きを持って診察室にいらっしゃる方が増えています)


 日本の現在の認知症の治療は、遅れているというより、手さぐり状態という言葉が適切ではないかと私は思います。


 自分が自分でよく把握できない、自分の記憶が不確かになっていく、これほど不安なことはないでしょう。

その方がどんな職業に就いていたかとは全く無関係に、認知症になったり、アルツハイマーと診断されることがあります。
簡単に言えば、日頃の行いというものが当てにならないと言うことです。


 先日、認知症と診断された夫について妻が「夫の職業は裁判官だったんです! どうして認知症なんかになるのでしょうか? それはそれは規則正しい生活を送っていたのに」と涙ぐまれる様子があり、先生も私も返す言葉がありませんでした。

心を鬼にして「職業や偏差値および生活態度に関係なくかかるものですから」と申し上げるしかない。

 最近は、診察室に認知症の治療に関する新聞の切り抜きを持って来られる人が増えました。
コラムのコピーを先生に見せながら、認知症の治療の不安を訴えられるのです。


 認知症患者本人の意思を無視して強い薬を与えられ、以前より意識レベルが低下したり、興奮状態になったという記事があり不安だとおっしゃるのです。
いわゆる「せん妄」と言われる状態が、家族にも目立ってきたとおっしゃるのです。これは薬の処方が悪いのではないかと訴えられるのです。

特にご家族に高齢者をかかえて介護をされている方からの質問が増えました。


 これは緊急に対処を考える必要があるのではないでしょうか。


 薬の処方は医師しかできません。
診断してから処方を考えるのですが、これまでの歴史の中で高齢者の認知症の処方は歴史が浅いのではないかと思います。

しかし、いつ自分がそうなるかもしれない。
これは癌予防と少し異なる不安ではないでしょうか。
糖尿病も含め生活習慣病とは異なるものです。
予防方法が明確ではない。


 そうなると、単なる物忘れでも、ある日を境にそれが恐怖になったりする。
これは人に悪いストレスを与え続けます。
結果的に必要以上に神経質になっていき、自分は認知症にかかってしまったのではないか、治療の薬がないのではないかとおびえる人が出てくることも考えられます。


 高齢者の場合、便秘や脱水状態などに注意をするほうが先決で、むやみに胃腸薬と抗精神薬を大量に処方することは、決して身体によくない事です。
薬局や薬剤師さんたちともっと密接な仕事の関わり合いを再考する必要があるのではないでしょうか。


 高齢者に見られる独特な症状を医療者はもっと研究し、これから10年の日本社会の高齢者医療を真剣に考えていくべきだと思います。

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2013年02月27日

香山リカのココロの万華鏡:トラウマに効く言葉 

香山リカのココロの万華鏡:トラウマに効く言葉 
毎日新聞 2013年02月26日 東京地方版

精神医療関係者のサイトを見たら、「子どものトラウマ対策に糸口なし」という衝撃的なフレーズに出合った。

アメリカの学会の研究によれば、災害や事故などで命の危険にさらされるような経験をして、“心の傷”つまりトラウマを負った子どもに対して行われた治療のち、「これぞ効果的」と考えられるものはほとんどなかったのだという。

また、有効と思われた一部のカウンセリング的な治療にしても、その後の追跡調査はほとんど行われていない。

結局のところ、「長い目で見たときに、トラウマを受けた子どもの治療として何が有効なのかはよくわからない」ということだ。


最近の研究では、命にかかわるようなショッキングなできごとを経験すると、一部の人の脳にははっきりと目に見えるような変化が起きて、フラッシュバックなどの症状が表れることがわかっている。 

トラウマじたいは脳というより心の問題だが、それが実際に「脳の故障」を引き起こすということだ。


 「恐ろしかった」「本当に驚いた」という経験や、誰かからの強い脅しの言葉などが、脳を悪い方向に変化させることがある。

ということは、脳の機能をアップさせたり、トラウマによるマイナスの変化を食い止めたりするのに役立つ経験や言葉もありそうだ。

一般的には何でも前向きに考えるポジティブシンキングが脳によい、とされているが、はっきりと画像などで確認されたわけではない。


 いま、学校やスポーツ指導の場における体罰が大きな問題になっている。
それを受けた子どもや選手は単にからだが傷つくだけではなくて、心にも大きなダメージを負って、生きる意欲をなくす場合さえある。
ある意味で、トラウマにも匹敵する経験だ。

加害者である教師やコーチを交代させたり罰したりしても、本人が受けた心のダメージじたいが回復するものではない。


 「あなたは悪くない」「あなたにはよいところがたくさんある」と失われかけている自信をチャージするような言葉のシャワーが必要かもしれない

それも特定の誰かではなくて、家族、教師、友だち、カウンセラーらいろいろな立場の人が励まし、支える必要があるのではないだろうか。

そして、専門家は一日も早く有効なトラウマ対策を示せるよう、研究を進めることが必要だ。
子ども時代にトラウマを受け、立ち直ることができた人に、私もききたい。
あなたを地獄から救ったものは何ですか?

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2013年02月28日

いじめと道徳 心に成績をつけるのか

いじめと道徳 心に成績をつけるのか
2013年2月28日  東京新聞社説

 いじめ対策として政府の教育再生実行会議がまとめた提言は、冒頭に道徳の教科化を掲げた。
「良い子」でいることを競わせ、成績をつけるのか。
いじめの現実に立ち向かう手だてこそ考えたい。


 安倍晋三首相に出された提言には多岐にわたる方策が盛り込まれた。
例えば、いじめに対応するための法律を作る。
学校は相談体制を整え、家庭や地域、警察と連携する。
重大ないじめは第三者的組織が解決する。そんな具合だ。


 どれも目新しくはないが、地に足の着いた中身だ。
すでに先取りしている自治体さえある。
絶えず実効性を確かめつつ仕組みを向上させてほしい。


 とはいえ、筆頭に出てくる道徳を教科に格上げするという方策は、いじめの問題とどう結びつくのかよくわからない。
いじめ自殺のあった大津市の中学校は道徳教育のモデル校だったではないか。



 小中学校では週一回程度の「道徳の時間」が設けられ、副読本の「心のノート」を使って授業が行われている。
教科ではないから成績評価はなされていない。



 提言によれば、充実した道徳教育が行われるかどうかは学校や先生によって左右される。
だから教材を見直して教科として位置づけ、指導方法を打ち出すという。


 もちろん、子どもが成長に応じて思いやりの気持ちや規範意識を身につけることは大切だ。
社会の構成員として高い徳性を培うための教育そのものに異論はない。


 しかし、道徳が教科になれば検定教科書が用いられ、心のありようがテストされて順位づけされないか。
国の価値観や考え方が押しつけられないか。
心配になる。


 国語や社会、算数とは違い、道徳とは体系立てられた知識や技術を習得するものではない。
子どもが学校や家庭、地域で褒められたり、叱られたりして考え、感じ取っていくものだろう。
学校の道徳教育はその一助にすぎない。


 東日本大震災の光景を思い出してみよう。
被災地では大きな暴動や略奪は見られず、人々は譲り合い、助け合って修羅場をくぐり抜けてきた。
その姿は世界中に感動を与えた。
日本の人々は道徳心をたっぷりと備えている。


 いじめる子の心は根っから荒(すさ)んでいるのか。
家族崩壊や虐待、貧困、勉強疲れからストレスを抱え込んでいるかもしれない。
背景事情に考えを巡らせる必要がある。

 大人の世界にもひどいいじめがある。
道徳とは世代を超えて日々共に学び合うべきものだろう。

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