2013年02月24日

憂楽帳:やっかいな…

憂楽帳:やっかいな…
毎日新聞 2013年02月23日 大阪夕刊

 勤務する支局の周辺に野良猫が居着いている。
黒とブチの2匹。実質的な飼い主は近所のおばあさんだ。
腰を痛め長年営んできた食堂も休業。
1人暮らしの身に2匹は格好の癒やしとなっている。でも、こちらにとっては困った存在だ。


 何が気に入ったのか、支局の敷地に入って来ては玄関マットや車のボンネット上にでんと構える。
足跡だけならまだしも、側溝をさらって出た砂などにふん尿をするからたまらない。
深夜の鳴き声もひどく、ちょっとした公害だ。


 「何とかして」。
苦情を言おうとしていたある日、敷地を掃除する人影を見かけた。
おばあさんだった。
「猫のふんを片付けるついでにね」。

そういえば、猫だけでなく散歩の犬のふんやポイ捨てされたごみも、知らぬ間にいつも消えていた。
初めてその訳が分かった。


 トラブルが起きた時、相手の努力を知っていれば話は早い。
おばあさんとは前向きに相談していけそうだが、あの姿を見ていなかったらどうか。

汚染物質が風に乗ってくる「越境公害」も、当事国の努力が見えにくいところにやっかいな根がある気がする。
    【斉藤貞三郎】

posted by 小だぬき at 07:35| Comment(2) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする