2013年09月21日

余録:今の永田町はヒラメばかりだ…

余録:今の永田町はヒラメばかりだ…
毎日新聞 2013年09月20日 00時11分

  今の永田町はヒラメばかりだ、と自民党長老の一人が嘆く。
ヒラメといえば、海底にへばりつきながら目だけは上をうかがう魚。
要は、ポストほしさに人事権者の意向を上目遣いに気にする連中が多い、というのだ

▲ひどい例えだが、言い得て妙か。
400人を超える同党衆参両院議員に対してポストの数が追いつかない。
3年半の野党生活で粗食に甘んじてきた閣僚適齢議員たちからすると、久しぶりのごちそうを前にした心境だろう

▲かつての同党なら派閥領袖(りょうしゅう)の出番である。
人事権を握る安倍晋三(あべ・しんぞう)首相に対し有形無形の圧力をかけ、巣で待つ子分に餌を持ち帰る。
政策論戦を仕掛けてでも権力の分配を要求する。
それがまたこの党の活力になったものだが、そんな姿も今は昔。
領袖からそれらしき声の一つも出てこない

▲それもそのはず。
選挙制度改革、官邸機能強化で党の力が落ち官邸が強くなった。
カネ、ポストを集め、首相候補を送り出してきた派閥が本来の機能を失った。
これに加え、衆参両院選圧勝、アベノミクス、五輪招致成功と快進撃中の安倍官邸に異を唱える向きはない

▲その安倍首相が、党役員と閣僚を来夏まで代えない、と決断した。
確かに人事とは、喜ぶ者が1人いれば、ポストを追われる者、つけなかった者らから複数の不満が出る。
長期政権を誇った中曽根康弘(なかそね・やすひろ)、小泉純一郎(こいずみ・じゅんいちろう)内閣も骨格人事は変えなかった

▲安倍首相も政権長期化を視野に置き始めたか。
結構なことである。
首相の1年交代劇はこりごりだ。
ただし、党内総ヒラメ化の持ち越しもいかがか。
せめて与党として目が覚めるような政策論争を期待したい
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする