2013年10月01日

訃報:山崎豊子さん88歳 「白い巨塔」「大地の子」

訃報:山崎豊子さん88歳 
                           
「白い巨塔」「大地の子」
毎日新聞 2013年09月30日 13時51分
(最終更新 09月30日 19時22分)

 社会性のあるテーマに切り込んだスケールの大きな作風でベストセラーを生み続けた作家、山崎豊子(やまさき・とよこ、本名・杉本豊子=すぎもと・とよこ)さんが29日、心不全のため死去した。
88歳。葬儀は近親者のみで営む。


 大阪・船場の商家に生まれた。
1944年、京都女子専門学校(現京都女子大)国文科を卒業して毎日新聞に入社。
大阪本社調査部を経て45年、同学芸部に移り、副部長(デスク)だった故・井上靖さんから新聞記者の手ほどきを受け、作家としての資質を見いだされた。


 新聞社勤務の傍ら、生家をモデルに10年を費やしたデビュー作「暖簾(のれん)」を57年に刊行。
翌年、大阪女のたくましさを描いた「花のれん」で第39回直木賞を受賞したのを機に、毎日新聞を退社し、作家に専念した。


 パリを舞台にした「女の勲章」(61年)の取材中に元同僚と結婚。
旧家の遺産相続を扱った「女系家族」(63年)大学付属病院を舞台に医学界の暗部にメスを入れた「白い巨塔」(65〜69年)をはじめ、閨閥(けいばつ)政治と資本の癒着を追及した「華麗なる一族」(73年)など、実地調査と取材に基づいて社会問題に切り込む長編小説を相次いで発表した。


 その後も、シベリア抑留を扱った「不毛地帯」(76〜78年、日系2世の兄弟の悲劇を描いた「二つの祖国」(83年)中国残留孤児の数奇な運命をたどった「大地の子」(91年)の戦争3部作で社会派作家としての評価と人気を不動のものにした。


 93年、「大地の子」などの印税を基に「山崎豊子文化財団」を設立し、日本に帰国した中国残留孤児の子供の学資を援助した。


 日航ジャンボ機墜落事故を素材にして200万部を超えるベストセラーになった「沈まぬ太陽」(99年)の後、「山崎豊子全集」(全23巻)を2005年に完結させた。


 09年には、沖縄返還交渉時の密約報道事件を基にした「運命の人」を刊行し、同年の毎日出版文化賞特別賞を受賞した。
作品の多くが映画、ドラマ化され社会的な反響を呼んだ。


 新潮社広報宣伝部によると、山崎さんは週刊新潮で連載小説「約束の海」を執筆中で、予定している20回分を既に書き終えているという。

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猛暑が去った今が危険 「秋バテ」はこの手で乗り切れ

猛暑が去った今が危険
「秋バテ」はこの手で乗り切れ
2013年09月30日 08:27 ゲンダイネット更新

 最近「秋バテ」という言葉をよく耳にする。
夏の猛暑が去って涼しくなるため、体調を崩してしまう現象だ。

医学博士の米山公啓氏によると、体が暑さに慣れているときに気温がガクンと落ちると、人は神経のバランスが崩れ、めまいや吐き気、手足のしびれ、胃痛、疲れなどの不定愁訴に襲われるという。

「床につくときは室内が暖かくても、明け方に気温が落ちて体温が下がり、血行が悪くなったりします。
台風の到来で気圧が下がるとリウマチや頭痛が悪化することもある。
仕事中、寒いのに薄着でいると、体や意識がフラフラしたりします。
クルマの運転中はとくに危険です」

 対処法は体を冷やさないことだ。寝るときは長袖のパジャマやジャージーを着る。目が覚めたとき、血行を良くするためにストレッチや短い散歩をするのもいい。

「コーヒーを飲むとカフェインの効果で血行が良くなるし、手足が冷えているときはオイルを塗ってマッサージするのが効きます。
ぬるめの風呂にゆったり入ってから寝ると、体がリラックスするので密度の濃い睡眠が取れます。
外食のときはあまり冷たい飲み物を取らず、鍋料理などを食べて体を温めてください」(米山公啓氏)

 
適度な温かさで秋バテを完全ブロックだ。
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10月 値上げが家計直撃:↑牛乳・ごま油・清酒・パン・麺類… ↓基本給は14カ月連続

10月 値上げが家計直撃
↑牛乳・ごま油・清酒・パン・麺類… 
↓基本給は14カ月連続
消費税増税なら大打撃
2013年10月1日(火)  しんぶん赤旗

 安倍政権の経済政策「アベノミクス」のもと、円安や原材料価格の高騰で10月から食品の値上げが相次ぎます。
賃金が減り続けているもと、負担が家計を直撃します。


 牛乳などの乳飲料、ごま油、清酒などの出荷価格が10月1日から引き上げられます。

輸入大豆の高騰で豆腐も値上げの動きが広がっています。
輸入小麦の政府売り渡し価格が平均4・1%引き上げられるため、今後、パンや麺類の値段に波及しそうです。
家庭用の電気・ガス料金も高止まりしています。


 年金支給額は10月分から1%引き下げられます。
政府は「物価スライド特例分」の解消を口実に3段階で2・5%の年金削減を決めています。

全日本年金者組合は年金切り下げに抗議して全国いっせいに行政不服審査請求を行います。


 8月の消費者物価指数は1年前と比べ0・8%上昇。
一方、基本給は14カ月連続で減り、社会保障の改悪が続いています。

安倍政権が来年4月から消費税率を5%から8%に引き上げることを強行すれば、国民の負担増は約8兆円。
苦しい家計にさらなる大打撃を与えることになり、消費税増税の中止を求める運動が広がっています。

*表はクリックで拡大します。

10月からの暮らし
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2013年10月02日

徹底的に取材して、核心を見据え本当に大切なことを書く

徹底的に取材して、九は捨て、
核心を見据え本当に大切なことを書く

2013年10月1日  東京新聞「筆洗」

 十を聞き、一を書け−とは、新聞記者が、繰り返し説かれる心構えだ。
徹底的に取材して、九は捨て、核心を見据え本当に大切なことを書く。言うは易(やす)く行うは難き記者心得だが、八十八歳で逝去した作家の山崎豊子さんは、「四十を聞き、一を書く」と言っていた

▼あの重厚にして悠々たる小説が一だとすると、四十とはいかなる労力か。
シベリア抑留を耐え、戦後は商社員となり経済戦争を闘った男を描いた『不毛地帯』の取材では、三百七十七人から話を聞いた

▼酷寒のシベリアを横断し、モスクワから中東の油田地帯へ。
全旅程三週間というモーレツ商社員並みの「出張」をこなした。
「商社員を書くんです。商社員なみに動かなきゃ、実感が湧きませんよ」(『作家の使命 私の戦後』新潮社)

▼壮絶と形容したくなるほどの創作姿勢。
八十四歳で『運命の人』を書き上げた時に、「この年まで書き続けてこられたのは、学徒出陣と学徒動員のためでした」と振り返った

▼勤労動員で軍需工場に駆り出されて、「本を読みたかった時代にその自由はなく、人を殺す弾を磨いていた」という学生時代。
動員先で小説を読んでいたのを将校に見つかり、「この非国民め」と平手打ちされた。
その時、作家としての書く方向は決まったのだと

▼戦争を生き残った者として何をなすべきか。
そう問い続けた足跡が、残された。

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東京新聞社説:増税の大義が見えない 消費税引き上げを決定

増税の大義が見えない
      消費税引き上げを決定
2013年10月2日  東京新聞「社説」

 安倍晋三首相が来年四月から消費税の8%への引き上げを決めた。
終始、国民不在のまま進んだ大増税は、本来の目的も変質し、暮らしにのしかかる。


 一体、何のための大増税か−。疑問がわく決着である。
重い負担を強いるのに、血税は社会保障や財政再建といった本来の目的に充てられる保証はない。
公共事業などのばらまきを可能とする付則が消費増税法に加えられたためだ。
肝心の社会保障改革は不安が先に立つ内容となり、増税のための巨額の経済対策に至っては財政再建に矛盾する。
増税の意義がまったく見えないのである。

◆正統性ない決定過程

 わたしたちは、現時点での消費税増税には反対を唱えてきた。
何よりも、この増税の決定プロセスには正統性がないと考えたからである。始まりは、民主党の「マニフェスト(政権公約)違反」であった。


 消費税増税をしないといって政権に就いたにもかかわらず、突如として増税に舵(かじ)を切った。
一千兆円もの財政赤字の現状から、国民にいずれ消費税引き上げはやむを得ないとの覚悟があったとしても、手続き違反だし、国民への背信行為である。


 民主党は「天下りや渡りを繰り返すシロアリ官僚の退治なしの増税はおかしい」とも訴えながら、結局、行革も自ら身を切る改革も反故(ほご)にしてきた。
政治には信頼が必要なのである。


 その民主と組んで昨年八月に消費増税法を成立させた自民、公明も年末の総選挙や七月の参院選で増税を堂々と争点に掲げることはなかった。
消費税増税が政治的に国民の理解を得たとはいえない。


 それもそのはずである。自公は消費増税法案の付則に「成長戦略や事前防災、減災などの分野に資金を重点的に配分する」と追加し、消費税の使い道を公共事業など何でもありに変更した。

◆変質した増税の理念

 国土強靱(きょうじん)化や減災構想のためとみられている。
社会保障目的ならまだしも、「何でもあり」を表だって問えるはずがない。


 消費増税法の原点は「社会保障と税の一体改革」であり、毎年一兆円ずつ増え続ける社会保障費の財源確保が目的だったはずだ。
国民の多くは今でもそう望んでいるだろう。
しかし一体改革であるはずなのに、増税だけが先行して決まった。
そのうえ年金制度など社会保障の抜本改革は見送られた。


 本来なら「社会保障改革のために財源がこれだけ必要となり、そのために消費税を何%引き上げる必要がある」と国民に理解を求めるのが筋である。
財政再建を理由に、先に増税ありきの財務省が描くシナリオに乗るから齟齬(そご)を来すのである。
消費税増税の理念は変質し、国民に負担を求める大義も失ってしまったといっていい。


 消費税は1%で二・七兆円の税収があり、3%引き上げると国民負担は八兆円を超える。
財務省にとっては景気に左右されず安定的に税収が確保できるので好都合だ。
だが、すべての人に同等にのしかかるため、所得の低い人ほど負担が重くなる逆進性がある。


 さらに法人税は赤字企業には課せられないが、消費税はすべての商取引にかかり、もうかっていなくても必ず発生する。
立場の弱い中小零細事業者は消費税を転嫁できずに自ら背負わざるを得ない場合がある。
このままでは格差を広げ、弱者を追い込む「悪魔の税制」になってしまう。


 消費税を増税する一方、法人税は減税を進めようというのは大企業を優先する安倍政権の姿勢を物語っている。

消費税増税で景気腰折れとならないよう打ち出す経済対策も同じである。
五兆円規模のうち、企業向けの設備投資や賃上げを促す減税、さらに年末までに決める復興特別法人税の前倒し廃止を合わせると一・九兆円に上る。公共事業などの景気浮揚策も二兆円である。


 国民から吸い上げた消費税を原資に、財界や建設業界といった自民党支持基盤に還流されたり、減税に充てられる構図である。
過去に経済対策と銘打って公共事業をばらまき、借金を積み上げた「古い自民」の歴史を忘れてもらっては困る。
このままでは社会保障の充実も財政再建もかなわないまま、消費税率だけが上がっていくことになりかねない。

◆安心できる社会保障を

 安倍首相は「持続可能な社会保障制度を次の世代にしっかりと引き渡すため、熟慮の末に消費税引き上げを決断した。
財源確保は待ったなしだ」と理由を述べた。


 そうであるならば、やるべきことは、安心できる社会保障制度の将来像を具体的に描き、その実現のために無駄な財政支出を徹底的に削減し、公平な負担を確立する。
それなしに国民の理解は得られるとはとても思えない。

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2013年10月03日

香山リカのココロの万華鏡:ドラマから学ぶ“許し”

香山リカのココロの万華鏡:ドラマから学ぶ“許し”
毎日新聞 2013年10月01日 東京地方版

 いくつかの雑誌などから、いつもとはちょっと毛色の違う取材申し込みがあった。


 「国民的人気の連続ドラマが終わって、心にポッカリ穴が開いてしまった人たちのために効果的な乗り越え方を教えてください」


 特にNHKの朝のドラマ「あまちゃん」は、半年にわたって月曜から土曜まで毎朝8時から15分間放映され、それを見ることがすっかり生活の一部になっていた人もいたようだ。
「あの軽快なテーマ曲で一日の活動が始まっていたのに、これからはどうすればいいのか」と、かなり深刻に悩んでいる人もいるという。


 岩手県の北三陸では新米の海女さん、東京の芸能界ではアイドルを目指す元気で素朴な少女を中心とした人間模様を描いた「あまちゃん」は、一言で言えば全ての人生を肯定する物語だ。

誰もがそれぞれ、いろいろな事情や過去、わだかまりなどを抱えながら、この生きづらい社会を精いっぱい生きている。


 その名が広く知られている人、全国を飛び回って活躍する人もいれば、地方の小さな町で一生を過ごす人、ほとんど誰とも交わらないで暮らす人もいる。

しかし、人生には本当の意味では勝ちも負けもない。
どちらの人生がより充実し、どちらがむなしいかという差もない。
どの人生にも等しく悩みや苦しみがあり、それ以上に、どの人生もキラキラと輝きを放っているのだ。


 そして、「あまちゃん」では、多くの“許し”が描かれていたのも印象的だった。
誰かとぶつかったり憎しみあったりしても、時がたてばお互いを許し、笑顔で語り合うこともできる。
また、ずっと目を背けてきた自分の過去も、いつかはやさしく許して受け入れられるかもしれない。


 他人を許し、自分を許す。
どんな人生も誰にも負けないくらい。
ドラマでそれを味わったら、今度は自分でそれを実践する番だ。
「私くらい運が悪い人間はいない」「私を苦しめた家族のことは一生、許せない」と決めつけずに、毎日の暮らしの中にすでにある輝き、きらめきを探してみる。

行き違いが続く人と和解のチャンスが訪れたら、「どうせダメだろう」とあきらめずにまずは対話を試みる。
それなら、ドラマの主人公でなくてもできるはず。
いや、「結局、連続ドラマは全然見なかったな」という人にだってできると思う。


 よい物語は、私たちを励まし生きる力を与えてくれる。
そのことを実感した秋だった。
さあ、次はどんな物語に出会えるだろうか。

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“痛恨の一撃”消費税増税が日本経済に与える深刻ダメージ

“痛恨の一撃”消費税増税が
日本経済に与える深刻ダメージ

2013年10月3日(木)
10時26分配信 日刊ゲンダイ


  「熟慮したうえでの私の結論だ」――と予定通り、消費税増税を実施すると安倍首相が発表した。
来年4月から消費税率は8%に引き上げられる。
再来年10月には、10%にアップされる予定だ。


 これで日本経済が、再び深刻なデフレ不況に逆戻りするのは確実である。国民はあまりピンときていないようだが、消費税増税の破壊力はとてつもない。


 そもそも、日本経済がデフレ不況に陥ったのも、97年に消費税率を3%から5%に引き上げたのが原因である。
あれ以来、日本経済は15年間もデフレに苦しみつづけている。
厚労省の統計によると、労働者の平均賃金は、97年度の446万円をピークに12年度は377万円へと、70万円もダウンしている。


 恐ろしいのは、今回の消費税増税が与える打撃は、97年の比じゃないことだ。


「97年の日本経済は、バブルは崩壊していたが、まだ体力がありました。
しかし、いま日本経済は15年間もデフレ不況が続き疲弊している。
雇用は壊れ、労働者の約4割は非正規雇用です。
貯蓄なし世帯は約30%に達している。
消費税8%は、8兆円の大増税です。
瀕死の状態なのに、8兆円もの大衆増税を実施したら、とても日本経済は耐えられない。
大不況に陥るのは目に見えています」(筑波大名誉教授・小林弥六氏=経済学)


<再び自殺者が増加する恐れも>


 消費税率が8%、10%となったら、国民生活はどうなってしまうのか。

 政府の「経済諮問会議」がまとめた資料によると、消費税率が8%にアップすると、国民1人当たり年間5万円の負担増になるそうだ。
4人家族だと20万円である。

ただでさえモノの値段が上がり、国民はカツカツの生活を強いられているのに、20万円も国家に吸い上げられたら、立ち行かなくなる世帯が続出しかねない。


 庶民の生活が苦しくなれば、モノは売れなくなり、ますますデフレは悪化していく。デフレ脱却は遠のくばかりだ。


 もっと苦しいのは、中小企業である。経済ジャーナリストの荻原博子氏が言う。

「消費税率が引き上げられても、中小企業は簡単に価格に転嫁できないと思う。
いま105円で売っている商品は、引き続き105円で売るようになるのではないか。
価格競争が激しいために、値上げすると売れないからです。
結局、消費税アップ分は、自分で負担するしかなくなるでしょう。
でも、中小企業は経営が苦しい。
負担することに耐えられるのか。
泣く泣く従業員の給与を下げたり、倒産に追い込まれる企業も出てくるでしょう。
それがまたデフレを加速していくことになります」


 もともと、消費税は滞納額が年間4000億円と、国税のなかでも飛び抜けて滞納の多い税だ。
消費者から預かったはいいが、経営が苦しくて使ってしまい、払いたくても払えない中小企業の経営者は予想以上に多い。
97年に消費税をアップした時は、自殺者が急増し、初めて3万人を突破した。


 問題の多い消費税は、アメリカだって「導入すべきじゃない」と、いまも採用を見送っている欠陥税制である。
デフレ不況下で税率をアップしたら、この国はそれこそ崩壊してしまう。

(日刊ゲンダイ2013年10月2日掲載)
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2013年10月05日

岩見隆夫:老化現象早見表26カ条で思う

サンデー時評:
老化現象早見表26カ条で思う
2013年10月02日 
◇岩見隆夫
(いわみ・たかお=毎日新聞客員編集委員)

老化現象早見表のことを知ったのは、亡くなった作家、小島直記さんの本である。
『人生まだ七十の坂』(新潮社・一九九〇年刊)を頂戴した時は私もまだ五十代なかばで、そのうちに、と本棚に収めておいた。


 病を得て暇ができたというのもおかしいが、生前何かとお世話になった小島さんのこの本を取り出してみると、男性の老い方徹底研究のような内容で、いまの私にはフィットする。
面白いだけでなく、人生勉強になる。なかに次の記述があった。


〈『サンデー毎日』に市川三郎という人の「只今商談中」というのが二十年間も連載されていたことがあり、私も愛読したものです。

その昭和五十五年五月十一日号にのった老化現象早見表とでもいうべき二十六カ条の老人性症候群は……〉


 市川さんの人気コラムは私も記憶が鮮明だ。洒脱(しやだつ)でワサビが利き、それでいてどこかとぼけたような文章の味が忘れられない。
さっそく、毎日新聞社にお願いして、市川コラムのファクスを送ってもらった。


 二十六カ条を一読してみて、失笑、苦笑なのだが、昭和五十五年と言えばいまから三十三年前、従って通用するものもあれば、しないものもある。

この年は、たしか大平正芳首相が急死して、衆参ダブルとか奇妙な選挙が行われ、政情騒然としていた。
しかし世相はそうでもなく、なんとなく浮ついていた記憶がある。


 まあ、二十六カ条の早見表をとりあえずご覧いただこう−−。


 (1)二日酔いするほど飲まなくなったとは、思いませんか。

 (2)近所の娘さんをお見それするようなことは、ありませんか。
 (3)駅の改札口で、駅名を三度ぐらいいわなければ、係員に通じないことはありませんか。
 (4)買い物に出かけて、何を買いにきたのか、忘れてしまうようなことはありませんか。
 (5)電話のダイヤルをまわしきらないうちに、指をはなしてしまうことはありませんか。
 (6)おしゃべりしているBGたちも、あなたの顔を見るとピタリとやめるようなことはありませんか。
 (7)会社のあなたのデスクの引き出しに、竹製の耳かきが入っていませんか。
 (8)憎まれ役を買って出ようと思ったことは、ありませんか。
 (9)奥さんに注意されるまでツメののびているのに、気がつかないことはありませんか。
 (10)きのうの新聞を、きょうの新聞だと思って読むようなことはありませんか。
 (11)あなたのシャレがバーのマダムにも通じないようなことはありませんか。
 (12)バスつきのルームでは温泉へきたような感じがしないと、思ったことはありませんか。
 (13)立ち上がるとき「どっこいしょ」と思わずいうようなことはありませんか
 (14)おでん屋のオヤジに「ダンナ、お気をつけなすってッ」とかえりぎわに、いわれたことありませんか。元気な人には絶対にいわないコトバですからね。
 (15)「新喜劇でも見に行くか」と、思ったことありませんか。
 (16)しかろうと思いながらも「まァいいさ、いいさ」というようなことはありませんか。
 (17)「愛情」ということばより「情愛」ということばに心ひかれるようなことはありませんか。
 (18)乾杯の音頭取りをたのまれたことありませんか。
 (19)よく気がつく女のコが相手だと、くたびれるようなことはありませんか。
 (20)パーティーへ行って、イスがほしいとは思いませんか。
 (21)バーやキャバレーに行っても「さァ、ボチボチ引きあげようか」と口火を切って、いちばん先に腰を浮かしたい衝動にかられませんか。
 (22)出張費を浮かすよりいい宿でゆっくり休みたくはありませんか。
 (23)だまされた経験ばかりだったと、ふと思うようなことはありませんか。
 (24)駅のベンチで、ヒトリゴトをいうようなことはありませんか。
 (25)宴会に出席しても、芸者に「まァ、ここへすわれ」といわなければ、芸者が素通りしてしまうようなことはありませんか。
 (26)「まァ、めずらしく甘いモノをほしがるのね」と、奥さんにいわれることありませんか。


〈以上、自分は達者だと思っていても、老化現象はソコハカトナクしのびこんできたのですぞッ〉

 というのが市川さんの締めの言葉。

◇高齢社会を生きる知恵〈老人らしさ〉を教えて

 小島さんによると、
高名な英文学者の中野好夫さんも、この二十六カ条を見ていて、
『私の消極哲学』というエッセーのなかで、(1)(5)(13)(16)(18)(20)(23)(25)の八カ条をピックアップし、

〈まことにドンピシャリである。もっとも市川氏によれば、これらはすべて老化現象の初期徴候だそうだから、すでに齢(よわい)喜寿を過ぎた筆者が、一針チクリと刺されるのはむしろ当然かもしれぬ〉

 と呑気に書いたそうだ。

このうち(5)だけは、いまの若い人にはわからない。

だが、中野さんはこの時すでに七十七歳(一九八五年八十一歳で死去)。
老化の初期徴候どころか、老人そのものである。
それがどうも曖昧なまま自覚されていなかったらしい。


 二十六カ条まで引用させてもらいながら恐縮だが、市川さん、小島さん、中野さんら先輩世代は、あのころ、〈老人〉という年齢的線引きのわきまえがなく、ぼんやり老化現象として眺めていた。
だから、早見表を見て楽しむ、日本はまだ結構な時代だった。


 いまは人口構成の状況がガラリと一変、六十五歳以上の高齢者(老人)が総人口のうち三千万人を超えてしまったのだ。

老化現象などと言ってる暇はない。高齢社会を上手に円満に生き抜くには、〈老人らしさ〉のほうが問われているように思う。

どなたか、〈らしさ〉の早見表をつくっていただけませんか。


<今週のひと言>

 ことのほか、秋がいい。あの夏のあとだから。
(サンデー毎日2013年10月13日号)
posted by 小だぬき at 06:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

小泉氏のゼロ論 原発問題の核心ついた

社説:小泉氏のゼロ論 
       原発問題の核心ついた
毎日新聞 2013年10月05日 02時32分

 核心をついた指摘である。
政界を引退している小泉純一郎元首相が原発・エネルギー政策に関連して「原発ゼロ」方針を政府が打ち出すよう主張、注目を浴びている。


 使用済み核燃料問題などを正面から提起し、政治が目標を指し示すことの重みを説いた小泉氏の議論にはもっともな点がある。
安倍内閣が原発再稼働や輸出に前のめりな中だけに、原発からの撤退を迫る忠告に政界は耳を傾けるべきだ。


 かつて「改革の本丸」と郵政民営化に照準を合わせたことを思い出させるポイントを突いた論法だ。

小泉氏は1日、名古屋市での講演で「放射性廃棄物の最終処分のあてもなく、原発を進めるのは無責任」と指摘、福島第1原発事故の被害の深刻さにもふれ「原発ほどコストの高いものはない」と政府・自民党に原発ゼロにかじを切るよう求めた。


 原発をめぐる小泉氏の主張は毎日新聞のコラム「風知草」(8月26日付)が取り上げ、強い関心を集めるようになった。
<注.小だぬきのつれづれ日記 8/28付けに全文>

東日本大震災後、原発政策に疑問を深めた小泉氏は8月中旬、フィンランドの核廃棄物最終処分場「オンカロ」を視察、使用済み核燃料を10万年も地中に保存するという処理策に「核のゴミ」は管理不可能だと確信したのだという。


 小泉氏が今後、何らかの政治的な行動を取るかは不明である。
しかし、指摘は真剣に受け止めるべきだ。


 まず「トイレのないマンション」と言われる核廃棄物問題について、小泉氏が言うように、政府は責任ある答えを示していない。

使用済み核燃料からプルトニウムを取り出し再利用する核燃料サイクルは、その要とされた高速増殖原型炉「もんじゅ」実用化のめどが全くたたない。

再処理工場(青森)の稼働を急いでも、余剰プルトニウムがたまるばかりだ。

私たちはこの点からも原発推進の無責任さをかねて主張してきた。


 もうひとつは国策にかかわる問題はなし崩しに対応せず、旗印を掲げることが重要だと再認識させたことだ。

小泉氏は「今、ゼロ方針を打ち出さないと将来も難しくなる」という考えだ。
原発は日本の経済、社会に組み込まれ、これを変えるのは容易ではない。
現実には政治が大きな方向を示さなくては代案も作りにくく、状況は動かないのではないか。


 解せないのは、なお侮れぬ発信力があるはずの元首相の発言に対し、「原発ゼロ」路線をことあるごとに批判してきた勢力から、正面きった反論があまり聞かれないことだ。


 よもや嵐が過ぎ去るのを待ち、黙殺しようとしているわけでもあるまい。
とりわけ、小泉氏を政治の師としていた安倍晋三首相にはぜひ、見解を聞かせてもらいたい。
<注.小だぬき、今も水は汚染され続け 海水汚染は拡大か。水俣の悲劇を忘れない>

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2013年10月06日

JR横浜線踏切事故:学ぶべきものは

JR横浜線踏切事故:学ぶべきものは
2013年10月5日(土)11時25分配信 カナロコ by 神奈川新聞

  横浜市緑区の踏切で、倒れていた男性(74)を助けようとした会社員村田奈津恵さん(40)=同区台村町=が電車にひかれて亡くなった事故で、安倍晋三首相は「勇気をたたえる」として書状を贈ることを決めた。

県と横浜市も知事と市長の名で「感謝状」を贈るという。弔意を示すことはあり得るだろう。
しかし、命が失われた事故を美談にすることで、大切なものが見落とされるのではないか−。そう感じている人もいる。


書状を贈る理由について、菅義偉官房長官は語った。
「勇気ある行動をたたえる」「他人にあまり関心を払わない風潮の中で、自らの生命の危険を顧みずに救出に当たった行為を国民とともに胸に刻みたい」。
そして、「総理もぜひたたえたいという話をされていた」。


■言葉見当たらず

 2005年に母親を踏切事故で亡くした加山圭子さん(58)=同市神奈川区=はしかし、同じ言葉を口にすることはできない。

事故翌日の2日、事故現場の踏切に献花に訪れた。
「『お悔やみ申し上げます』とか『ご冥福をお祈りします』とか、簡単には言えなかった。
やり切れない気持ちでいっぱい」

母は、保安係が誤って手動式の遮断機を上げたため、踏切内に入ったところを電車にはねられた。

全国の踏切事故の遺族でつくる「紡ぎの会」代表を務め、事故のたびに花を手向けてきた。
公共の場であり、安全であるべき踏切で悲劇が繰り返されないことを願ってきた


事故の形態はさまざまだが、大切な人を失った悲しみに違いはない。
自身の過去と重なるだけに、なおさら言葉は見当たらない。
「今はまだ、現実を受け止められないかもしれないし」


強調したいのは、警報器や遮断機があっても踏切の中に簡単に入れてしまうという、そもそもの問題だ。

「小さい子どもや認知症の高齢者が迷い込む危険性もある。
高架にするなど踏切自体をなくせないものか」。
弱者が被害に遭うという今の社会を象徴する問題であるとも感じている。


国土交通省によると、2012年度に発生した踏切事故は295件。121人が死亡し、99人が負傷している。


■まず非常ボタン

 ある鉄道会社の男性社員は危惧を抱く。
「今回の行動が正義なのだということになれば、同じような事故が起こる可能性もあるのでは」


鉄道各社は「人の立ち入りを見つけたら、非常ボタンを押してほしい」と口をそろえる。
「社員であってもまずは電車を止めるための行動を取る。
『どうして助けないんだ』と思うかもしれないが」。
電車を止め、あるいは少しでも速度を落とすことで衝突によるダメージを減らすことができるからだ。


線路内にいる人を助けようとするより、非常ボタンを押す方が早くできる。
だが、男性は「今はそういうことを口にすれば、ひどい人と言われそうなタイミング。
美談としてエスカレートしていくのが怖い」とも感じる。

「『線路に入らないで』とは言えても『人を助けないで』とは言えない。
危険だから助けに入ることは絶対に禁止、と伝えていくしかない」


■目の前の対策を

 目撃者の証言によると、村田さんに救助された男性は自殺を図ろうとした可能性もあるとみられている。


自殺対策に詳しい横浜市こころの健康相談センターの白川教人センター長は、「もし自殺者を救った事案であるならば、これを機に国としての自殺対策をもう一段踏み込んで発信することが、国民の助けになるのではないか」と話す。


自分を救助した女性が亡くなり、それを国を挙げて美談とするなら、自殺願望があった可能性のある男性が精神的に追い詰められることは想像に難くない。
村田さんの母親も取材に対し、「男性のフォローもお願いしたい」と語っている。

男性が線路に横たわっていた経緯は明らかにはなっていないが、自殺未遂者は同じ行動を繰り返すことが指摘されている。
白川センター長は「男性が抱えていた問題を探り、支援する必要がある」とも訴える。


■「美談」のあとで

 事故現場から車で数分の団地に、その表札は見当たらなかった。


01年1月、JR山手線新大久保駅のホームから転落した男性を助けようと、居合わせた韓国人留学生とカメラマンが線路に飛び降りた。
救助は間に合わず、3人とも死亡した。


カメラマン関根史郎さん=当時(47)=は母千鶴子さんと、この団地で暮らしていた。
事故後、勇気ある行動をたたえようと国や市の関係者が相次いで訪れ、賜杯や顕彰状を手渡していった。
千鶴子さんは無言で説明を聞き、深々と頭を下げた。


「息子を静かに弔ってあげたい。
本当はそっとしておいてほしい」。

同じ団地に住む女性(72)は千鶴子さんがそう漏らすのを聞いた。
女性は続く言葉が忘れられない。
「美談であろうが何であろうが、息子が死んでしまったことに変わりはない」

事故から数年後、一人自室で息を引き取っていた千鶴子さんが近隣住民らによって発見された、という。


◆JR横浜線踏切内での人命救助と事故の経緯 

1日午前11時半ごろ、横浜市緑区中山町のJR横浜線の踏切内で倒れていた無職男性(74)を会社員村田奈津恵さん(40)が助けようとし、電車にひかれ死亡。
男性も鎖骨を折るなどしたが、命に別状はなかった。
村田さんは父親(67)の乗用車に同乗し、電車が通過するのを待っていた。線路に横たわっていた男性を2本のレールの間に動かして救助したとみられ、男性の上を電車が通過して助かった可能性が高い。

        ◇

■批判封じる 空気怖い、精神科医・香山さん

 事故の犠牲になった村田さんをたたえる安倍晋三首相の書状をどう見るのか。精神科医の香山リカさん(53)に聞いた。


非常に違和感を覚えている。
長嶋茂雄さんと松井秀喜さんの国民栄誉賞をはじめ、安倍首相はことさら光の当たる場面に登場しようとする。
その延長で、今回はヒューマニズムの感動に自分の姿を刻もうとしている。


パフォーマンスだとの批判も想定しているだろうが、その声を上げると「長嶋さんを認めないのか」「村田さんの死を非難するのか」という議論のすり替えで、逆に攻撃に遭う。
微妙に、絶妙に批判しづらい対象を選んでいる。

本来は短絡的な賛成反対では語れないことのはずなのに。

深読みかもしれないが、自己犠牲を推奨し、誰かのために命を省みないことを全面肯定しているかのようだ。

両親からすれば「生きてほしかった」と思っているだろうし、救助自体にも多様な意見があってしかるべきなのに、そういった議論を封じ込めてしまう。


政府は本来、事故防止など現実的な方向を示すべきなのに、精神論に入っていこうとする
「こうあるべきだ」という規範を押し付けようとする空気が怖い。


ご両親にしたって、悲しくてやりきれないだろうに、英雄視されることで、きちんと悲しめなくなるのではないか。
それは戦争でわが子を失った親と同じ。
死んでほしくなかったと言えない苦しみを与えてしまう。


いまの社会は、いつ自分が少数派になるか分からないという不安感がある。

そこに陥るとはい上がれないという恐怖から、多数派を見つけて、そこに属することで安心しようとする。
そういう意味では「今はこれが正しい」というトレンドをつくり出すゲームの中で、社会を覆う不安感が政権運営に利用されてしまっているのかもしれない

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2013年10月07日

花田紀凱:革マル・金欠「JR北海道」の闇

革マル・金欠「JR北海道」の闇
2013.10.6 19:07  IZA産経デジタル

【花田紀凱の週刊誌ウォッチング】


 列車火災に脱線事故、267カ所にも及ぶレール異常の放置と不祥事続きのJR北海道について、『週刊文春』『週刊新潮』(ともに10月10日号)が揃(そろ)って取り上げている。


 「JR北海道社員の8割以上が『革マル系労組』所属」(『文春』)

 「なぜ『JR北海道』はここまでデタラメな組織なのか?」(『新潮』)


 組合が革マル系の北鉄労(北海道旅客鉄道労働組合)に握られ、〈会社と組合の力関係が逆転〉(『文春』)、アルコール検査でさえなかなか実施できなかったことに原因があるとした点は両誌共通。


 だが、理由はそれだけではないと、深く掘り下げているのが『新潮』。


 理由のひとつは会社の金欠状態にあると解説するのは関西大学社会安全学部の安部誠治教授。


 〈「分割民営化する時点で、JR北海道が年間500億円以上の赤字を垂れ流すことは想定されていました。
(中略)そこで、国の主導のもと、6800億円の“経営安定化基金”が設けられ、その運用益で赤字を穴埋めする仕組みがつくられたのです」〉


 ところがデフレ経済下の低金利で利回りが7・3%から4%程度に下落。
年間500億円あった運用益は300億円にまで減少。


 〈「差し引き200億円分は社員数を削減(1万3000人→7100人)したり、保線や機材の交換をケチったり」〉


 『新潮』の結論は〈もはや、もう一度、“国鉄”に戻る以外に打つ手なし〉。


 その『新潮』、亡くなった山崎豊子さんの追悼記事は、〈山崎作品を支えたのが、山崎さんの取材への執念〉〈取材魔といわれる〉など大甘。
いつもの皮肉なタッチは皆無。
度重なる“盗作”“無断引用”問題など一切触れていない。


 ま、遺作連載中で〈山崎作品の新潮文庫の総計は2000万部を超える〉というのでは致し方あるまい。

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丸岡いずみ、うつ病の体験を告白=「首をつろうと思った」

丸岡いずみ、うつ病の体験を告白
                =「首をつろうと思った」
2013/10/06-14:53  時事ドットコム

 元ニュースキャスターの丸岡いずみが6日、東京都内で自著「仕事休んでうつ地獄に行ってきた」の出版記念トークショーを行った。

同書はうつ病を患った体験をつづったエッセーで、丸岡は「父のベルトを見ただけで、首をつってしまおうかと思った。
『生きていない方がいいのでは…』と考えたこともあった」と告白。
休むことも生きることというメッセージを伝えたい」と本に込めた思いを明かした。

 丸岡は東日本大震災の発生直後に岩手県陸前高田市で取材するなど、キャスターとして多忙な日々を送っていたが、次第に心のバランスを崩し、うつ病を発症した。

トークショーでは「私の場合は下痢がひどく、食べられず、眠れなかった。リポートでは言葉がスラスラと出なくなり、(原稿の)『山』や『川』に振り仮名を書いていた」と振り返った。

 その上で、「うつ病ではないかという思いがどこかにあったが、(病気を)認めたくなかった。
心の持ちようで治ると考え、(初めのうちは)薬を飲まなかった」と述べ、「(療養した故郷の徳島県の)のどかな山と川に癒された。
東京に一人で残っていたら、間違いなく死んでいた」と続けた。

 また、夫で映画コメンテーターの有村昆から「トークショーを開くまで回復し、夢のようです」などとするメッセージが読み上げられると、感極まって涙を流し、「どれだけの人に支えられて今の自分があるのか、うつになって初めて分かった。
見守ってくださった視聴者に感謝しています」と話した。

 今後の活動については、「書きたいテーマがあるので本を執筆したいし、新たな挑戦としてテレビのバラエティー番組にも出演したい」と意欲を見せ、「新しい家族ができればいいな」とも語った。
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2013年10月08日

“名裁判官”じゃなかった? 大岡忠相

(文化の扉 歴史編)
“名裁判官”じゃなかった? 大岡忠相
2013年10月7日 朝日デジタル

 機知に富み、人情味にあふれ、公明正大な裁きを下す町奉行として、落語やテレビドラマで描かれてきた大岡越前守忠相(ただすけ)。
しかし彼が本当に活躍したのは、むしろお白州の外だった。


■江戸改革の名官僚/庶民がヒーロー化


 忠相が江戸の市政全般を担う町奉行に任命されたのは、数えで41歳。
歴代町奉行の多くは就任年齢が50〜60代だから、格段に若い。

当時、忠相の俸禄(給与)が町奉行の基準より低かったことも考えると、理由は不明だが、新将軍・吉宗の抜擢(ばってき)人事だったと言って良さそうだ。


 1590年に家康が入府してから発展を続け、18世紀前半には人口が町人だけでも約50万人に達した江戸。

安全なまちづくりは、吉宗による享保改革の柱の一つだった。

大石学・東京学芸大教授は
「忠相はその先兵となった官僚」と位置付ける。

 過密都市につきものの悩みが火災。忠相は、町家を瓦ぶき、しっくい塗りとする予防策を、時に違反者を処罰する厳しい姿勢で進めた。
火よけ地や火の見櫓(やぐら)も整備。武士中心だった火消しに町人を積極的に使う方針を打ち出し、町人自らが自分たちの街を守る体制を築く。


 農村から流入し、貧しい暮らしを送る人々の生活安定にも力を入れた。
小石川養生所は設立から約140年間、貧窮した病人を救う施設として機能した。
幕末まで続く江戸の街は、この時代に築かれたと言える。

 このほか、その仕事は、米価や物価対策にも及んだ。
    *

 同じころ、江戸周辺の農政にも携わっている。
1722年から約25年間、専門の役人たちを率い、武蔵野新田(東京都西部・埼玉県南部)の開発・経営や、治水工事などにあたった。


 本来、関東の農財政は勘定所・代官の担当。
大石教授は、財政再建のため新田開発に力を入れる吉宗が「担当組織を活性化するカンフル剤として、忠相を起用したのでは」と考える。


 農政では忠相は人材の発掘、支援に回ったようだ。
サツマイモの栽培で有名な青木昆陽も、こうした専門家の一人だった。


 数え60歳の時、忠相は全国の寺社などを管轄する寺社奉行に任命される。
通常は1万石以上の譜代大名のポスト。
3920石の旗本の異例な昇進を、ねたまれたのか。
年若の同役から控室を使わせてもらえないという「いじめ」を受けるなど、重用ゆえの苦労もあったようだ。


 改革を共に進めてきた忠相への信頼は、吉宗の晩年まで揺るがなかった。主君の葬儀を担当した6カ月後、忠相は後を追うようにその生涯を終えた。

    *

 「大岡政談」に収められた名裁きのうち、実際に忠相が裁いたのは「白子屋お熊」ぐらい。
それも、不義をはたらいた男女を処刑した「事実」の部分は、主題にもなっていない。
あとは中国の古い裁判物語や別の奉行の担当事件が、元ネタという。


 なぜ「忠相=名裁判官」というイメージが作られたのか。


 町奉行の在職期間が約20年と長く、庶民の生活に深く関わる都市政策を手がけた。
江戸以外の地域でも名前が知られていた。組織の枠を超えて仕事をした――。
いくつかの理由が、体制の中にヒーローを求める人々の心の琴線に触れたのだろう。
死後20年もすると、名裁判官として語られるようになる。


 享保の世から約300年。そろそろ「名官僚」としての忠相を描く物語が生まれても良いのではないだろうか。

 (増田愛子)


 ■読む

 忠相の実像と虚像について書いた辻達也『大岡越前守』(中公新書)や各地の地域史料研究を反映した大石学『大岡忠相』(吉川弘文館)などがある。「名裁判官」ぶりを描く物語は『大岡政談』(東洋文庫)で読める。


 ■見る

 大岡忠相が主人公のドラマといえば、約30年間にわたりシリーズ全402話が放送された加藤剛主演の「大岡越前」。
現在はDVDで見ることができる。
NHKは今年、BSプレミアムで東山紀之主演のリメークを放送。


 ■訪ねる

 神奈川県茅ケ崎市にある大岡家の菩提寺・浄見寺には、忠相を含む一族の墓がある。
毎年4月には大岡越前祭が開かれる。
東京都文京区の東京大学大学院理学系研究科付属の小石川植物園内には、小石川養生所の井戸が残る。


 ■そのころ世界は

 忠相が活躍した18世紀前半、ヨーロッパでは列強諸国がしのぎを削る時代となった。
特にフランスと、商業の発展により実力をつけたイギリスは激しく対立。
スペイン継承戦争(1701〜14)など、ことあるごとに敵味方に分かれて戦い、植民地のある北アメリカでも争った。
また啓蒙(けいもう)思想が盛んになり、モンテスキューが「法の精神」(1748年)で主張した三権分立論は、後のフランス革命などに大きな影響を与えることとなる。
一方、中国では清朝が最盛期を迎え、チベットにまで影響力を拡大した。

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暑い秋、台風ラッシュ 夏に続き…いつもと違う空模様

暑い秋、台風ラッシュ 
夏に続き…いつもと違う空模様
2013.10.8 10:12  iza産経デジタル

 10月になっても30度以上の真夏日を各地で記録し、台風も平年の年間発生数に迫る24個。
異常気象の夏が終わっても、いつもと違う秋が続く。

 気象庁が「異常気象だった」と位置づけた今夏だったが、秋になっても例年と違った空模様が続いている。

10月に入っても各地で30度以上の真夏日を記録。
台風もハイペースで発生し、このままいけば最近10年で最多となる30個に到達する可能性も。
日本の空で今、何が起きているのか。(行場竹彦)


 高知県四万十市で観測史上最高の41度を記録するなど全国的猛暑となった8月に続き、9月も平均気温が平年を上回った日本列島。

10月に入っても気温は下がらず、6日までの平均気温は関東甲信地方や近畿地方などで、10月上旬としては集計を始めた昭和36年以降で最高となっている。


 7日も各地で気温が上昇。
927ある観測点のうち24道府県の78地点で10月の観測史上最高を更新した。

 熊本県玉名市では33・2度を記録。
30度以上の真夏日は131地点で、10月としては平成22年の集計開始から最多だった。

気象庁によると、東海上には現在、8月前後にしか見られないような発達した太平洋高気圧が張り出しており、日本全体が暖かい空気に覆われている。

これは、9月以降に多数発生した台風によって起きた気流が、高気圧の発達を助けてきたためという。
台風23号や24号が、九州などに暖かい空気を送り込んだことも影響したようだ。


 さらに今年は偏西風が日本付近で北へ蛇行し、例年なら冬に近づくにつれて日本列島に向け下がってくる冷たい風が北にとどまっていることも、高温の一因となっているという。


 気象庁によると、週明けにいったん気温が平年並みに下がるところもあるが、それも一時的で、来週末ごろまで再び暑い日が続く見込みだ。

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2013年10月09日

香山リカのココロの万華鏡:時代のアンテナ 

香山リカのココロの万華鏡:時代のアンテナ 
毎日新聞 2013年10月08日 東京地方版


 10月1日に安倍晋三首相が記者会見で、消費税率を今の5%から8%に引き上げることを正式に発表した。


 翌日の2日は外来担当日。
予想
通り、診察室でこの話題を取り上げて「昨夜は眠れなかった」「不安でドキドキします」と語る人が何人かいた。


 「引き上げは来年4月とまだ先なのに『昨日の今日』で早くも不眠や不安を訴えるなんて大げさな」と、いぶかしむ人もいそうだ。
だが、昔から「精神科の患者さんは時代のアンテナ」などとも言われており、社会問題にとても敏感に反応しやすい。

中には、実際に自分の生活に直接関係のない海外の事件や紛争などを見るだけで恐怖や落ち込みを感じ、症状が悪化する人もいる。
その人たちは自分にも影響が及ぶかどうかというよりも、遠い国で苦しんでいる人の気持ちを想像し、あたかも自分が経験したかのようにつらさや怖さを感じているのだ。


 このようにニュースにいち早く反応して、やや過剰に心配したり遠い国の出来事に心を痛めたりしている人たちを見ると、いつも思うことがある。
それは「この人たちの心のほうがずっと健全なのでは」ということだ。


 今の社会、国内でも海外でもあまりにいろいろなことが起きる。
何もかもが不安定で、10年後の平和や繁栄を確約できる人など誰もいない。
特に、弱い立場にいる人たちの生活はますます厳しいものになりつつある。

そういう中で、どんな話題が報じられても「まあ大丈夫じゃないの」と気にしないとか、世界各地での痛ましい災害やテロなどを見ても「私には関係ない」と無視するというほうが、本当はかなり不自然な態度なのではないか。
もしかすると、そういう人たちは何かを感じ取る心のスイッチを切ってしまっているから、そんなふうに無頓着を装えるだけなのかもしれない。


 とはいえ、精神科医としては「消費税引き上げと聞いて、ますます眠れなくなりました」と訴える人に、「それが正常な神経です」と何も手当てしないわけにはいかない。
「そうですか。じゃ、睡眠を促すクスリを処方しますね」と言って「不眠症」などと病名をつけ、処方箋を書くしかないのだが、いつも複雑な気持ちになる。
本当に「病気」なのはどちらなのか。


 もしかしたら、「消費税アップ? また汚染水漏れ? いや、考えない、考えない」と心のスイッチを切ってしまい、何事もなかったかのように安眠している私のほうなのではないだろうか。

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2013年10月10日

TPP:国民への約束違反―自民党

国民への約束違反―自民党
2013年10月9日 東京新聞「
筆洗

気味が悪いほど暑い。
八日、東京都心の気温は三〇度近くまで上がったという。
この陽気の中キンモクセイの匂いとは妙なものだ。
暑い秋にどうも調子が狂わされてしまう

▼本来、そろそろ熱かんでもという季節になっているはずなのにこう暑くてはそんな気にもならない。
調子が悪くなる話はこれだけではない

政府・自民党から環太平洋連携協定(TPP)交渉で関税撤廃しないと約束をしていた「聖域」の一部をあきらめるような発言が出てきた。
交渉ごとである以上、日本の主張がすべて通るほど甘くはないのは分かっていた

▼無理な約束だったのかもしれない。
それでも自民党は約束したのである。
具体的な交渉が進まぬうちに用意されていたかのように譲歩の白旗が出てくることがおかしい

▼酒と約束といえば、こんな小話がある。
むこう一年酒を断つと神様に約束した男にその飲み仲間が誓いを破れと説得する。
「こうしてはどうか。
酒を断つのをもう一年延ばして二年にしてもらえ。
その代わり夜だけ酒を飲むというのは」
「そいつはいい。思い切って三年に延ばして昼間も飲むか」。約束は形だけ

▼半面、政府と自民党は交渉の年内合意に熱心だ。
年内挙式と言われれば、親としては最初の約束が妙な具合になっても反対しにくい。
日本の国民は物分かりの良さを自民党に付け込まれている気がする。
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防犯ブザー 月一回は点検を いざというとき、鳴らない… 

防犯ブザー 月一回は点検を
          いざというとき、鳴らない… 
2013年10月10日  東京新聞

 子どもたちが身を守るために携帯している防犯ブザー。
いざというとき、大きな音で周囲に非常事態を知らせ、近づく不審者を威嚇する効果があるが、適切な管理と鳴らす練習をしていないと使えない可能性がある。 (寺本康弘)


 「小学生の娘に持たせるために買った防犯ブザーが半年たったら鳴らなくなった」

 「買った当初からブザーが鳴らない」


 全国の消費生活センターには、防犯ブザーに関する相談が、二〇〇八年九月から今年七月末までに三十七件寄せられている。


 国民生活センターが本年度、小学生が一年以上使用している防犯ブザーを調査した結果、53%で「音が鳴らない」、または「音が小さい」という異常を確認。
このうち三分の一の原因は電池切れだった。


 保護者を対象にしたアンケートでは
「電池交換をしたことがない」
「ブザーの点検をしたことがない」という回答が多く=グラフ、管理する意識は低い。


 同センターによるテストで、市販の十種類各十個を一メートルの高さから落とした結果、六回の落下で、五種類に鳴らないものが出た。


 電池工業会(東京都)によると、防犯ブザーは主にアルカリのボタン電池が使われている。
同会では「音を鳴らしていなくても夏の炎天下にさらされたりすると、一年に10%から15%消耗している恐れがある。
さらに国産に比べ、アジアなど外国産の電池では劣化しやすい場合がある」と指摘する。


 さらに、「雨などでぬれると内部で電流がショートしたり、さびたりして使えなくなる可能性もある」と注意を呼び掛ける。


 国民生活センターの担当者は「商品にあらかじめ付いている電池は動作確認用のものが多く、確認後は速やかに新品にしてほしい。
そして最低でも月に一度は音が鳴るかどうかと、音の大きさの確認が必要になる。
子どもには乱暴な扱いをしないように注意して」とアドバイスする。

     ◇

 非常事態にブザーを実際に使える子どもは少ない。

「現状は防犯ブザーをもらって終わりになっている」と説明するのは、NPO法人日本こどもの安全教育総合研究所(東京)の宮田美恵子理事長。


 宮田さんが〇九年度、小学生を対象にしたアンケートでは、不審者から「声掛け」や「つきまとい」などを受けたとき「ブザーを鳴らした」のは1・9%にとどまった。
そもそも非常時にブザーを持っていたのは32・7%だった。


 宮田さんは「緊急時には体が固まって動かなくなる。使い方を習うだけでなく一人一人が鳴らす体験をすることが大切。
家庭で鳴らしたり止めたりを訓練してほしい」と助言する。


 携帯するときはランドセルの肩ひもの胸部分に付けたり、手に近いズボンのベルト穴に付けるのが良いと推奨している。

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2013年10月11日

知識は尻から抜けてもいい。知恵が血肉となって残るなら

知識は尻から抜けてもいい。
  知恵が血肉となって残るなら
2013.10.10  朝日デジタル「天声人語」

 季節違いをお許しいただくとして
、〈学問は尻からぬける蛍かな〉の句が蕪村にある。
滑稽味が漂うが、50代半ばになった我が身を思えば笑ってもいられない。
読んだもの、覚えたはずのものが、体中の穴から抜けていく。
そんな中、少し励まされる調査結果が出た

▼経済協力開発機構(OECD)が16〜65歳を対象に、社会生活で求められる能力を調べた。
24カ国・地域で行った初の「テスト」の結果、日本は読解力と数的思考力で1位になった。
義務教育で学んだ基礎は、しっかり血肉になっているらしい

▼文科省は「成人力調査」と呼んでいる。戦後の教室で蒔(ま)いてきた種の出来は、「良」なのだろう。
何の意味があるのかと冷めた声も聞こえるが、人間が最大の資源という国である。
結果が良いに越したことはない

▼しかし気がかりもある。
15歳を対象にOECDが行った4年前の調査で、日本は読解力で8位、数学的な応用力で9位だった。
次代の子らを案じる向きは少なくない

▼教育には誰にも一家言がある。
「教育とは、学校で習ったすべてを忘れたあとに残るものをいう」との格言もあった。
知識は尻から抜けてもいい。知恵が血肉となって残るなら。
そんな意味だろうか。
理想といえば理想である

▼教育熱心ならいいが、点数に汲々(きゅうきゅう)とする「教育結果熱心」は似て非なるものだ。
種を蒔いて収穫まで、人は成長の緩い植物だと思う。
遅速もまた人それぞれ。裏を返せば、どの年齢も伸びしろはある、という希望になる。
続きを読む
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現役ドクターが教える 「信用したらダメな医者」7パターン

現役ドクターが教える
 「信用したらダメな医者」7パターン
2013年10月09日 19:43 更新  日刊ゲンダイ

 信用できる医者にかかりたいと、だれもが思っている。しかし素人には、その見極めが難しい。数名の医師で運営する「21世紀の医療・医学を考える会」代表の岡本裕医師は、大阪大学でがんの臨床・研究を行っていたが、治療を“こなす”だけの医者が多いことを痛感。大学を辞め、インターネットを通して、患者の質問にホンネで答えるウェブサイト「e―クリニック」を立ち上げた。岡本医師に、「信用してはいけない医者」について聞いた。

<「とりあえず」とよく言う>

「この言葉をよく口にする医者は、患者個人の病状を深く探ろうとすることもなく、ただただ標準治療に沿った無難な治療を選択する傾向にあります。
要するに、患者さんにとって本当に効果がある根本治療ではなく、通り一遍の対症治療に終始しがちです。
『とりあえず』というあいまいな言葉を聞いたら、別の医者にかかり直した方がいい」

<初診から多種類の薬を処方する>

「医療業界では、腕のいい医者ほど処方する薬が少ないといわれています。
勉強不足で腕に自信のない医者は、どれかが当たって症状が治まるのではないかと、たくさんの薬を処方する。
ヘタな鉄砲も数打ちゃ当たるの論法です。
特に、初診から複数種類の薬を処方する医者は避けるべきです」

<薬のやめどきを説明しない>

「薬は必要悪であって、飲まなくて済むなら飲まないに越したことはない。
たとえば高血圧で降圧剤を長年飲んでいる人がいます。
高血圧が問題なのは、血圧が高いということではなく、動脈硬化によって心筋梗塞や脳卒中のリスクが高くなるから。
つまり、動脈硬化の治療をしっかり行うことが重要なのです。
それをせずに、降圧剤をダラダラ出し続けるのは、ダメ医者の典型的な姿です」

<セカンドオピニオンに難色を示す>

「すべての分野の最新知識を持っている医者はどこにもいません。
自分の立てた治療方針より優れた治療法がある可能性はゼロではないのです。
それなのに、セカンドオピニオンに難色を示す医者は、性格が傲慢(ごうまん)か、逆に自信がないかのいずれかです」

<治療を患者と一緒に選んでくれない>

「セカンドオピニオンを受けると、それぞれの医者が、別々の意見を言うことが往々にしてあります。
複数の治療を提示されても、患者にはどれがいいか分からない。
そういう時、それぞれの治療法の長所と短所、体質や病状にどれが合っているかを説明してくれ、〈私ならこれを選ぶ〉とまでアドバイスしてくれる医者がいい医者です。
〈先生だったらどれにしますか?〉と質問し、あいまいな返事をされたら、自分の判断に自信がない証しだと思います」

<すぐ検査する>

「CTやMRIの検査をすぐにしてくれる医者を信用できると思っていたら、大間違いです。
検査をたくさんすれば、病院にお金がたくさん入ってきます。
病院の経営や、CTやMRIの設備投資の回収のことを考えると、検査の回数は多ければ多いほどいい。
すぐ検査する医者は、患者さんに本当に必要かどうかを考えて行っているとは限らないのです」

<初歩的な質問に答えてくれない>

「専門的知識がない患者さんが、初歩的な質問をするのは当たり前。
それに答えるのは医者の義務です。
ところが、〈そんなこと聞いてどうするの?〉と邪険な対応をする医者が珍しくありません。
それでは、患者さんとよいコミュニケーションを築けない。
私から見れば、〈ここが分からない〉〈ここが不安〉と質問してくる患者さんは、病気に前向きに対処している人。
それに耳を傾けない医者は、問題です」  
 
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2013年10月12日

室井佑月氏 JR福知山線事故に怒りをあらわ

室井佑月氏 
JR福知山線事故に怒りをあらわ

※週刊朝日 2013年10月18日号
更新 2013/10/11 16:00

  669人もの死傷者を出したJR福知山線脱線事故で、業務上過失致死傷の罪に問われていたJR西日本歴代3社長に無罪が言い渡された。
組織の責任を問えない現在の法律に、作家の室井佑月氏は怒りをあらわにする。

*  *  *
 JR福知山線事故は平成17年の4月に起こった。
電車が脱線し、107人もの方がお亡くなりになり、562人もの方が怪我をした、大変痛ましい事故だった。

 そのことに対し、安全対策を怠ったとして、JR西日本の歴代の社長3人が強制起訴されていた。
その判決が9月27日に下された。
神戸地方裁判所は、「事故を具体的に予測することはできなかった」と、いずれも無罪判決を言い渡した。

 事故が起こるまで自動列車停止装置(ATS)を整備することは法律で義務づけられていなかった、
電車が脱線する危険性があるカーブを個別に判断してATSを整備していた鉄道事業者はいなかった、
なので歴代社長3人は脱線事故が起きることを具体的に予測できた可能性は認められない、ということみたいだ。

 あたしはこの判決に納得がいかない。
事故が起こるまでATSの設置が法律で義務づけられていなかったといっても、歴代社長たちには乗客を安全に目的地に運ぶということについて責任があったはずだ。

そういう立場から、それが専門であるはずの、ATSを整備する、ATSの専門家を雇う、という考えになぜ及ばなかったのか。

 責任者として、ATSを知っていて設置しなかったとしても、勉強不足でそれをまったく知らなかったとしても、どちらも問題なのじゃないか。
そりゃあ、ATSを取り付けるのも、ATSを整備する人を雇うのにも、お金がかかる。
歴代社長3人が考えたのはそこだよな。

 この国では企業が犯罪を犯しても、企業の責任者はほとんど罪に問われない。
原発事故、イタイイタイ病、みんなそうだった。

 だからだろう。責任者はいちばん大切なことを置き去りにし、会社の儲けばかり考える。

 法律を変えないといけないんじゃないか。
このままでいたら、これから先も儲け優先の企業が多くの犠牲を出すことになるだろう。

 個人が手にかけるのはせいぜい2、3人だ。
そして2、3人、殺せば死刑になる。

企業による犠牲者はもっと多くだ。JR福知山線事故では107人もの方がお亡くなりになった。
犠牲者の数と法律の重さが合っていない。

 裁判長は最後に、「誰一人として刑事責任を問われないことをおかしいと思うのはもっともなことだ。
しかし、企業の責任ではなく、個人の責任を追及する場合は厳格に考えなければならない」と述べたようだ。

 ならば、企業の中には、役員も社長もいらないってことになる。
全員、責任を取らなくて良いヒラ社員でいい。

 高給取りの役員や社長がいなければ、利益も上がるはずだ。
そしたら、法人税をやたらと下げることもないんじゃね。

 多くの国民を犠牲にしても企業が勝てばそれで良いという考え方は、最悪な戦争と似ている。
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喜ぶ顔求め、福祉活動54年−−杉良太郎さんインタビュー

イマジン:第4部 はぐくむ 番外編
喜ぶ顔求め、福祉活動54年−−
            杉良太郎さんインタビュー
毎日新聞 2013年10月10日 東京朝刊


 デビュー前の15歳の時に兵庫県の刑務所を慰問してから半世紀以上にわたり、福祉活動を続ける歌手で、俳優の杉良太郎さん(69)。
寄付やボランティアが育む社会の支え合いについて語った。


 −−刑務所の慰問だけでなく、ベトナムでの親善活動、東日本大震災の被災地支援など、数え切れないほどの福祉活動を、なぜここまで続けるのか。


 ◆なかなか自分でも説明が難しい。
おそらく、突然変異的に生まれた妄想家なのだろう。
そういう人もいる。
自分でもやり過ぎだと思うけど、止められない。
もちろん、簡単に、安易に、無計画には福祉活動はできない。
最終的に自分が思い描くところまで持っていくのは、ものすごく大変だ。
善意を伴う行為は、血の涙を流さないとできないと思っている。


 ●お金なければ時間


 −−資金の支えがないと活動できない。


 ◆かかるね。何をするにも、お金がかかるよ。
俗っぽい言い方だが、金の切れ目が、福祉活動の切れ目にもなる。
結局、どこから生み出すかだ。
僕はお金が使える時は、お金を寄付してきた。
資金的に余裕がない時は、その場に赴いて、自分の空いた時間を寄付した。お金がある人は簡単に寄付できるのに、そういう人ほどしないものだ。


 −−お金や時間のない人もいる。


 ◆お金がある人は、お金を寄付する。
お金がない人は、時間を寄付する。
お金も時間もない人は、福祉や慈善活動をしている人たちの応援団として理解を示す。
僕はそれでいいと思う。あくまで心の問題だから。


 −−相当な私財を投入されたのでは。


 ◆10年ほど前で数十億円。
その後も活動は続いているが、そろばんをはじいて計算したことがない。
今も妄想している。


 −−原点のような経験があるのか。


 ◆別にない。
自分でも覚えているが、幼稚園に上がるぐらいの頃から、困っている人がいると、「その人に何かあげてくれ」と、泣いてその場を動かなかった。
結局、生まれつきの性分だ。


 ●ルール作りも大事


 −−国も地方も財政難だ。新しい社会の支え合いとして、寄付やボランティア文化は広がるか。


 ◆一番良くないのは、政治が経済的に「どんぶり勘定」を続けていることだ。
結局、税金を「人のお金」と思っているから、大ざっぱになり、お金の行方が不透明になる。
東日本大震災でも、政府は莫大(ばくだい)な復興予算をつけたが、国民から見て十二分に納得のいく、即効性ある使われ方がされただろうかと疑問に思っている。
被災者の方々はまだずっと仮設住宅にいらっしゃる。
そんな状況で(多くの人が)ボランティアや寄付、慈善活動を広げましょうとなるのか。
「やめといた方がいいよ」と僕が言いたいぐらいだ。憤りを覚える。

−−どうすればいいか。


 ◆たとえば学校を建設した時に、寄付をした人の名前を刻む。
ある程度の金額からでいいが、そうしたルールとシステムを作ることが大事だ。
そうでないと、寄付してくださいとはなかなか頼みにくい。


 ●明日は我が身


 −−日本は、積極的に活動する人の足を引っ張る風潮が残っているのでは。


 ◆僕も、過去には売名という言葉がつきまとった。
でも、1995年の阪神大震災の頃から
「あいつは寄付して格好つけている。いい気になっている」とは、あまり言われなくなった。
今は、安定した生活が突然、崩れてしまう時代。
「明日は我が身」の感覚が、だんだん浸透してきたからかもしれない。


 −−活動は生涯現役ですか。


 ◆(考え込んで)いや、わからない。
来年で福祉活動は55年。
「十分だよ。よくやったから、自分のこと考えろ」と、このごろ、自分に言って聞かせる時もある。
そんなことを考えたことなかったのに。
でも、「こうしたら相手は喜ぶかな」「こうしたら相手は助かるかな」と妄想もしてしまう。


 −−ベトナムで里親事業も続けている。


 ◆(笑顔で)今、78人。子だくさんだ。
お金を振り込むだけでは駄目だ。現地に足を運んでいる。
子どもだから、けがも、病気もあるし。
学校が終わるまでの「あしながおじさん」ではない。
               【聞き手・坂口裕彦】

==============

 ■人物略歴
すぎ・りょうたろう

 1944年神戸市生まれ。
「遠山の金さん」など約1400本のドラマに出演。
76年には歌手として「すきま風」をヒットさせた。
2009年紫綬褒章を受章。
民間人として初の法務省・特別矯正監を務める。
妻は歌手の伍代夏子さん。

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2013年10月13日

石井苗子の健康術ーうつ病になりやすい9つの癖

石井苗子の健康術
うつ病になりやすい9つの癖
2013年10月11日 読売新聞yomi.Dr

 (背筋伸ばし「生きることは、死ぬまでこれから」)  先週、以前にも書かせていただいた(「鎌倉建長寺第7代管長のストレス」)神奈川県鎌倉市にある建長寺の管長・吉田正道老師を仲間とたずねました。


 説法というお仕事を今でもやっておられる老師に、毎回ストレスや健康についてお聞きしているのですが、今回は「生きることは、死ぬまでこれから」とおっしゃってから、
毎日を死に切るといった思いで生きる、背筋を伸ばして座禅を組むということは、いつまでもま〜るくうずくまって考えず、悩んで悩んで考え抜いたら、背筋を伸ばして明日を見る。

私はロダンの考える人、あれが大嫌いでね、居眠り像なら好きになれるんだけど、あれを見ていつまでも考えてばかりいてはダメよ」。最後は冗談で笑わせてくださったのでしょうが、背筋を伸ばすことは、血流がよくなり、腸の蠕動(ぜんどう)運動が活発になり便秘の解消方法としてもよい動作と、予防保健の分野でも推奨していることです。


 背筋を伸ばすことはストレスにもよい。


 私が卒業したヘルスケアカウンセラーの養成講座で教えてもらった「考え方の癖」は、ロダンの「考える人」ではないですが、何かしらの癖に悩んだり、考えてばかりしている人の癖の分類でした。
中でも、うつ病になりやすい癖(専門的には「自動思考」と呼んでいますが)というのがあって、それに気がつくことと直すことに導くのがカウンセリングだと習いました。

うつ病になりやすい9つの癖

 順にあげますと以下になります。

  • とっさに浮かんだ根拠のない思い込みを信じる

     (ミスが発生すると途端に「もう終わりだ」と決めつけてしまう人は、その先に何かしら挽回のチャンスがあると思えるように変わることを身につける)

  • なんでも白黒をつけたがる

     (物事を曖昧にしておけず、善悪の価値で整理することが真面目な証拠と行動する人は、善悪の度合いを連続的に考え、決して悪いことばかりでもないと気づくように変わることを身につける)

  • 自分が着目しているところばかりに目がいく

     (たとえば「嫌われてるかな?」と思い始めると嫌われてそうな所ばかりに目がいってしまう人は、他人と楽しくできた自分もいた過去の場面を思い出すことを身につける)

  • 関心があることは大きくとらえ、そうでない物は極端に過小評価する癖

     (自分と考え方が異なる部分をことさら小さく見る傾向にある人は、みずからの行動を再点検することで、事象を冷静に見直すことで満足度を測り直していくことを身につける)

  • 「ああするべきではなかった」と長く思い悩む

     (「こうするべきだった」と自分の行動を責める人は、その「べき」の部分がそうでなければどうなるのかを具体的に予想することを身につける)

  • 少ない事例をあげ、だから先もうまくいくはずがないと決めつける

     (ひとつのことがうまくいかなかったら、すべてが同様にうまくいかないと諦める人は、判断基準や根拠について、現実的あるいは客観的に見直し、対処策を考えることを身につける)

  • 悪いことが起きると自分のせいだったと思い込む

     (誰にどのような責任があると整理して考えることができないで悩む人は、責任の所在を整理して書きだし、そこから自己責任を整理することを身につける)

  • その時の感情に基づいてなんでも判断する

     (第三者がどう感じたかを考えようとせず、自分の感情を冷静に見られない人は、自分という人間を外から眺める訓練をすることを身につける)

  • 「どうせまたダメになるに違いない」と最初からやる気をもたない癖

     (否定的な予測通りになっていくと思い込むことで失敗を繰り返している人は、その思い込みによる予言がどれほど信じられるものかを具体的に整理して、新しいことを考えることを身につける)


 9つありますが、私は勉強中にウンザリしたのを覚えています。
どれもこれも自分に当てはまるじゃないかと。

どうしたらいいかも書かれてありますが、およそ自信がありませんでした。
カウンセラーが何か言うより、悩んでいる人たちが直接教科書を読んだ方がよっぽどいいのではないかと思ったほどです。


 人が人の癖を指摘して、どうすればいいなんて指導はできないと思ったのです。


 上の「自動思考」のカウンセリング法のひとつに「認知行動療法」がありますが、癖というのはがんこなものですから、人から言われて直るぐらいなら苦労はしません。

でも、うつ病になってしまっては、苦しいのは本人なのですから、何かしら簡単に自分で出来る方法があれば喜ばれるでしょう。


 吉田老師は、座禅の時に板で背中を叩(たた)くのは眠っているのを起こすためではないとおっしゃっていました。
「ありゃ痛くはないのよ」とも。


 自分の癖のようなものが脳裏ににじみ出てきて、だんだん下を向いてうずくまってしまいがちな人に、「背筋を伸ばして深呼吸して」と注意を促すためにやっているのだそうです。


 背筋を伸ばして深呼吸
確かに自律神経のバランスを整えるには呼吸法がよいと言われており、科学的な論文も出るようになってきました。

高齢になったらゆったりとした気持ちだろうと思うのは、それこそ「思い込み」であって、高齢者ほど副交感神経の割合が低くなり、見かけとは逆にイライラ度が高い人がいるものです。

自分の思い通りにいかないストレスが心身ともに多くなってきている証拠でしょう。


 私の住んでいる町にあるお寺は、人影もなくお坊さんも見えず、閑散と薄暗く、怖くて行けません。

深呼吸をしたり背筋を伸ばしたりする場所を選んではいられないのです。
ということは、自分のデスクで仕事をしている「今でしょ!」になってしまいます。
思いついたら背筋を伸ばす
排ガスとコンクリートばかりの信号待ちの数秒間でも、背筋を伸ばしてみようかと思い始めました。

9つの癖も悩んでばかりいないで、背筋を伸ばして、死ぬまでこれからと思って生きてみることにしました

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2013年10月14日

やり方が下手すぎる。もちろん、「しもて」ではなく、「へた」と読む。

やり方が下手すぎる。
もちろん、「しもて」ではなく、「へた」と読む。
2013年10月13日   東京新聞「筆洗」

 「千代、下手すぎる」。
新人女優が初舞台の迫る中で、こんなメモを演出家からもらった。
書かれていたのは、役名とその一行だけ

▼助言や指導があれば納得もできる。
「下手すぎる」だけでは女優にとっては「やめてしまえ」と言われたのと同じ。相当なショックだろう

▼ベテラン女優、吉行和子さんの若い時の話。
メモを見て「貧血を起こして鏡台の前にうずくまった。
いろいろな思いがぐるぐる回り、溶けて白くなって気が遠くなっていった」と、『浮かれ上手のはなし下手』で書いている。
そりゃそうだ

▼メモは誤解だと分かる
「下手」は「へた」ではなく「しもて」と読む。舞台の左右を区別する上手、下手のこと
で、吉行さんの立ち位置が客席から見て左に寄りすぎていると演出家は指摘していたのだ

▼国会敷地内に、牛丼の吉野家が開店した。
文句はない。
もやもやするのは、千二百円の「牛重」をこの店限定で売ることだ。
国会には通行証がなければ入れない。
口にできるのは、国会議員、国会職員、官僚の国会関係者ということになる。
「普通の人」はなかなか味わえない

▼国会側が特別メニューを求めたと聞く。議員特権や格差問題まで持ち出す気はないが、写真の「牛重」がうまそうな分だけ、国会や吉野家の感覚が分からぬ。
やり方が下手すぎる。
もちろん、「しもて」ではなく、「へた」と読む。
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2013年10月15日

関東「寝冷え注意報」暖気追いやられ気温急降下

関東「寝冷え注意報」
暖気追いやられ気温急降下
2013年10月14日読売新聞   yomi Dr.

 関東地方を中心に今月は最高気温が30度を超える真夏日が続き、13日も25度を超える夏日となった。


 しかし夜は一転して冷え込み、寒暖差が20度を超える所も。
この急激な気温の変化はなぜなのか――。

23.6度も下降

 気象庁の観測では、東京都心の気温は11日に30.2度、12日に31.3度まで上昇。
1875年の統計開始以来、最も遅い真夏日の記録を2日連続で更新した。

栃木県真岡市では、12日午後に31.8度を観測後、翌13日朝には一気に冷え込み、10月下旬並みの8.2度に。


 同庁によると、10月になっても衰えを見せない太平洋高気圧から暖かい南風が流れ込んだ影響で気温が上昇したが、その後、大陸側から来た移動性高気圧で関東地方上空の暖かい空気が太平洋側に追いやられたという。
13日も各地で夏日を観測するなど日中は平年より気温が高かったが、14日以降は、少しずつ秋が深まるとしている。

温度調節に注意

 昼夜の寒暖差が大きくなると体調管理への注意が必要だ。

真岡市内の神社の禰宜(ねぎ)、柳田耕史さん(36)は「12日は昼間とても暑かったので、夜は布団をかけずに寝ていたら寒さで思わず起きてしまった」と語った。


 稲松孝思・東京都健康長寿医療センター顧問(感染症内科)によると、冷たい風に当たったり空気が乾燥したりすると、気道の働きが落ちて体内に取り込まれたウイルスを排出しにくくなるという。

「日中暑いからといって、薄着で外出することはもちろん、窓を開けたまま寝てしまうのはよくない。

外出時には上着を準備したり、室内の温度調節を行ったりすることなどが重要だ」と呼びかけている。

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2013年10月16日

石井苗子の健康術:君ストーカーをすることなかれ

石井苗子の健康術
君ストーカーをすることなかれ
2013年10月15日 yomi Dr.
  (「罪を憎んで、人を憎まず」は理解されにくい)


 先週は、高校3年生の女子が自宅の自室でストーカーに襲われて刺殺されるという痛ましい事件がありました。

家に戻って、ホッとしたのちにクローゼットから今一番怖いと思っている人が現れ、殺される。
こんな恐ろしいことが他にあるでしょうか。
しかも警察に安否確認の電話受けたあとで、犯人の恐ろしい感情とともに襲われたのです。


 死に至るまでの間、少女のこの世に対する恨みと未練がどれほどだったかを思うと、身が凍るような気持ちになりました。


 ストーカー規制法を改めて読んでみました。
 これによって罰せられる行為は、恋愛感情などの好意の感情または、それが満たされなかったことによる恨みの感情を伴って行われるものと書かれてあります。


 この「恋愛感情が介在する必要がある」が誤解を招きやすい。
恋愛感情とはどういうものかは個人が感じるものだからです。

その他の理由(例えば金銭問題など)と違って、専門家の説明がいらないものだからです。

個人が勝手に恋愛の善悪を決めてしまう危険性があります。
この辺がストーカー事件が起きるたびに、「自業自得」という心ない言葉を発生させてしまう原因になっていると思います。
個人的な異性に対する考えが、そう口走らせてしまうのでしょう。


 恋愛感情そのものに善悪があるのではなくて、ストーカー行為という行動に罪があるということを忘れてはならないと思います。
人を好きになる気持ちが罪なのではなくて、その人間がストーカーに変身したことに罪がある。


 ストーカー規制法では、下に書いたような行為を繰り返し行った場合がストーカー行為になるとしています。  

1.つきまとい。待ち伏せ。進路の立ちふさがり。住居、勤務先、学校などの付近において見張りをしたり住居などに押し掛けること。

2.行動を監視していると思わせるような事実を告げたりすること。
3.面会、交際その他理由のないことを要求すること。
4.著しく粗野・乱暴な言動をすること。
5.無言電話をかけたり、拒まれたにもかかわらず、連続して、電話やファクシミリ装置、電子メールを用いて送信すること等。
6.汚物、動物の死体などを送付すること等。
7.名誉を害することを告げること等。
8.性的羞恥心を害することを告げ、または性的羞恥心を害する文書、図画等を送りつけたりすること等。


 6、7、8番目ぐらいになると、犯罪に近くなってきますが、それでも「昔は仲良かったことがあったのに」などと被害者が一方的に言われることもあります。

1〜5に書かれてあることは、元夫婦だった場合や不倫行為があった場合に、相手や相手の周辺に存在を知らせようとする目的で行われることもあります。


 しかし「一度は仲が良かったことがあった」という過去の事実があると、どの時点で警察に相談するのかの判断を誤ることもあります。
なんとか事を穏便にすませる方法はないものかと思うからです。
それは人として当然のことでしょう。

自分でなんとかできないか、友人、知人、家族に守ってもらえないかと考える。
これも人として当然の気持ちではないでしょうか。

大ごとになる前に相手が冷静になってくれればいいと願うのは当然な気持ちだと思います。
そうして時間が過ぎていってしまうのです。


 ストーカー規制法には、ストーカー自身の特徴が詳細に書かれていません。
しいて言えば「繰り返し」という言葉に表現されていますが、繰り返しとは何回のことを言うのでしょう。
一度でも嫌だと思う人はいませんでしょうか。

相手は粘着性をおびた繰り返しの行為を、恨みの感情とともに徐々にエスカレートさせていきます。
これがストーカーの特徴です。


 だんだん静まるのと反対の方向に向かっていくところに特徴があります。「バカらしくなってきた」と諦めるとか、「何をムダなことをやっているのだろうか自分は」と反省するといった方向とは真逆に向かい、1〜8に書かれてあるような行為が悪化していくのが特徴です。

これは対象とされている男女の性格や過去の行為とは全く無関係で、ストーカー個人の閉ざされた世界で育っていく感情に押されて繰り返される行為です。

この心理状態を正確に把握し、危険を回避するために徹底的に被害者の身柄を守るという行為を警察の仕事とすることが理想的なのでしょうが、そこがいつなのかの判断が、難しいのでしょう。
どの時点で警察に行けばいいのかすら判断しにくいストレスがあります。

感情がエスカレートしていくというストーカーの特徴から言えば、「よくも警察に訴えたな」という強い憎しみの感情を逆なでし、次の行為につながってしまわないか?という躊躇(ちゅうちょ)が判断を鈍らせます。


 ストーカーは、相手をいとしいと思った過去があったころ、相手からも優しくされていたことを思い出すたびに、その状態に戻りたいという焦りと悔しさが支配して憎しみという感情になり、規制法にあるような行為を繰り返すようになっていきます。
最終的には、殺人という行為すら正当化できると思ってしまうところまで気持ちが高ぶっている。


  こうしたことを考えると、被害届を早く出し、とにかく被害者の身柄を安全な場所に確保することが大切だと思うのです。
しかし天災や火事、交通事故などのようにいつ降りかかってきてもおかしくないこととは違って、いつの時点で一般化するのか難しい点があります。

恋愛感情が原因の被害は自己管理を怠ったために起こるというのは正論でしょうが、自己管理は常に相手次第、自分次第なのです。
自分もいつ、どういう感情に走るか実のところ誰にも分からないはずです。
でも「私はそんなことをしないし、されない」と思っているものです。


 ストーカー事件の原因の所在を被害者に向けることや、被害にあった人をなじることは、人としてやってはならないことだと言うのは簡単かもしれませんが、本当にそう思うところまでいくのは難しいかもしれません。
今まで、見てきた中で、ひとつだけ言えることは、被害者だって相手ばかりを責めているわけではないことです。

罪を憎んで、人を憎まず。
私はかつてこの言葉をストーカー事件で何度も使ったことがありましたが、ついぞ理解されることはありませんでした。


 痛ましい事件が頻繁に起こるようになった今、もう一度この言葉を言ってみようかと思っています。

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いまや下着とマスクは使い回し“現代の蟹工船”福島原発の惨状

いまや下着とマスクは使い回し
  “現代の蟹工船”福島原発の惨状
2013年10月16日 日刊ゲンダイ掲載


 今月に入り、福島第1原発で立て続けにトラブルが起きている。
ほとんどが「タンクにゴムパッドを置き忘れた」といった単純ミスだが、原因は作業員の人手不足と士気の低下だ。
事故の年は3万円近かった日当が今では半分以下に。
なのに、国と東電が「急げ、急げ」とプレッシャーをかけるから、ミスが増えるのも当然だ。

 士気の低下はカネのせいだけじゃない。
福利厚生面の待遇悪化が作業員のやる気をそいでいるという指摘がある。

 以前は線量オーバーで離職した作業員は、無料で健康診断や人間ドックを受けられたが、今ではよほどの高線量を被曝(ひばく)しなければ認められないという。
作業員の取材を続けているジャーナリストの布施祐仁氏が言う。

「東電のコストカットで、事故直後は温泉旅館やホテルだった作業員の宿がプレハブみたいな仮設住宅になりました。
しかも個室ではなく相部屋がほとんど。
これではプライベートを保てないし、疲労回復は望めないでしょう」

 作業員は床にマットを敷いただけのプレハブ内で雑魚寝をして休憩する。全面マスクと防護服で包まれた作業員はいつも汗でビッショリ。
そんな男たちが集まれば、異臭もするし食事どころではなくなる。

しかも、以前は新品の下着が毎日支給されていたのに、今は洗濯して再利用するようになった。
他人の臭いが残っている場合があるという。

<ムワッと漂う男臭で仕事どころじゃない>

「作業員が口を揃えて『クサイ』と訴えるのがマスクにこびりついた臭いです。呼吸口のフィルターは毎回交換しますが、ヘルメット部分は事故直後から使い回しているものがあるそうです。
かぶった瞬間、ムワッとした男の臭いで息苦しくなるといいます」(布施祐仁氏)

 福島原発はただでさえ危険な現場だ。
給料が安いうえ環境が不衛生では、腕のいい働き手が集まらなくなるのは当然といえる。
蟹工船みたいな労働環境の改善は喫緊の課題だ。
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2013年10月17日

香山リカのココロの万華鏡:「恋愛外来」があれば…

香山リカのココロの万華鏡:「恋愛外来」があれば…
毎日新聞 2013年10月16日 東京地方版


 また痛ましいストーカー殺人事件が起きた。
被害者の女性は高校生。
容疑者は元の交際相手だという。


 恋愛に失敗し、相手が他の異性と交際、結婚することを想像するだけで、胸が張り裂けそうになるという経験を持つ人は少なくないはずだ。
しかし、そこからさらにつきまとい、ついに相手や家族を脅かしたり傷つけたりするまで至った場合は、もはや正常な心理では説明がつかない。


 中には、「相手が冷たい態度をとるのは私の愛を試しているのだ」などと、自分に都合のよいストーリーを作ってしまうケースもある。

「警察や親は、自分たちのピュアな愛を邪魔しようとしている」と、攻撃の矛先が本人以外に向かう場合も。

相手がこれ以上交際する意思はないことを告げると一気に感情的となり、暴力に発展してしまうこともある。

生活のほとんどが相手への思いや恨み、怒り、復縁の画策などで占められると、「そんなことをしても誰も得はしない」といった常識的な説明は、もはや通じなくなってしまうことが多い。


 では、どうすればいいのか。電話やメールだけではなく実際に家に来たり待ち伏せしたりする可能性があれば「一人にならない」「場合によっては親戚宅などへ避難する」という慎重な対応が必要になる。

自分たちだけで解決しようとはせず、ストーカーになってしまった人にも何とかして冷静な大人が接触し、話に耳を傾けつつ気持ちを落ち着かせたり、医療の介入が必要な場合は受診を勧めたりしなければならない。


 しかし、実は精神医療の専門家も「妄想にまで発展しかけている恋愛問題」への対処が得意だとは言い難い。

本人が「自分でもどうにもできない。
この執着を何とかして」と積極的に治療を望めばカウンセリングや薬で対応することも可能だが、「彼女が好きなだけ。治療なんて必要ない」と拒絶されたら通院を中断しないように「また来週、詳しく話を聞かせてくださいね」と、話を引っ張るのが精いっぱい、ということもある。


 実際には恋愛にまつわる心の悩みはたくさんあり、うつ状態に陥ったり自殺を考えたりする人もいれば、「どうしてもあきらめきれない」とストーカーになっていく人もいる。

もし、メンタルクリニックに「恋愛外来」が設置されていれば、恨みや怒りを抑えられない人ももう少し気軽に受診してくれるようになるだろうか。
精神医療がストーカー被害に対してできることは何か、考えてみる必要がある。

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2013年10月18日

「平成の姥捨て法案」始動<貧乏な年寄りは死ねということ>

「平成の姥捨て法案」始動
2013年10月17日 日刊ゲンダイ掲載

介護・医療・年金…負担増の改悪次々


<貧乏な年寄りは死ねということ>

 政府がいよいよ弱者イジメの改悪法案の成立に向けて本格的に動き出した。
臨時国会に提出された「社会保障制度改革プログラム法案」のことである。

法案の趣旨は、あくまで「社会保障制度改革の全体像やスケジュールを決めるもの」だが、その中身はどれも国民にとっては見過ごせない負担増ばかりだ。

 法案は、社会保障制度改革国民会議の審議結果を踏まえて閣議決定された「骨子」を具体化した。
「個人の自助努力を喚起する仕組みを導入」をスローガンに掲げ、介護・医療・年金などの分野で、これまでの「互助」や「扶養」からの大転換を図っている。

 中でも影響が大きいのは「介護分野」だ。
全国で約150万人いる「要支援1、2」(一部に助けが必要な人)の保険サービスを見直し、15年度中に市町村事業に「切り離す」のだ。

「政府は『市町村が地域の実情に応じ、柔軟かつ効率的なサービスを提供できる』などと説明しているが、要は『国ではもう面倒見ないから自治体でお願い』という押し付け以外の何物でもありません。
市町村事業になれば財源やマンパワーなどで地域間格差が出る可能性もある。
結局、家庭でやってくれとなる恐れは強いのです」(厚労省担当記者)

「要支援」の“切り離し”に成功すれば、次は「要介護」だ。
国の介護負担削減の“本命”とみられているのは「要介護」で、これも市町村に押し付けられる公算は大だ。

実際、今回の法案では、「中重度の人に手厚くする」なんて名目で軽度の「要介護1、2」の高齢者を特別養護老人ホームから締め出そうとしている。

所得に応じて自己負担率を1割から2割に引き上げる案の検討も進んでおり、
4年後ぐらいには金持ち以外はロクな介護サービスを受けられないなんて事態もあり得るのだ。

 70〜74歳の自己負担率を来春、1割から2割に引き上げることを目指している「医療分野」も無視できない。
消費税率が5%から8%にアップするタイミングだから、対象となる高齢者は大打撃だ。

「70〜74歳の自己負担は法律上は2割ですが、選挙対策の特例措置として1割に軽減してきました。
それを2割に戻す内容です。
不満続出を恐れた政府は対象者を来年度に70歳になった人からとする“マヤカシ策”を考えた。
それでも猶予は1年だけです」(前出の厚労省担当記者)

<麻生副総理の“本音”が現実化>

「年金分野」も狙われている。
今回は具体策まで踏み込んでいないものの、支給開始年齢の引き上げなどについて「必要な措置を講じる」としている。
負担増は確実だ。

 すでに厚生年金は今年度から支給開始が61歳に引き上げられた一方、保険料率は2017年9月まで18.3%に上がり続けることになっている。
それでもまだ足りないというのだ。

全日本年金者組合の田中寛治氏はこう言う。

「全額を社会保障費に回すと言った消費増税分はどこに消えたのか。
税金は上がり、医療費負担が増えるばかりでは、病気になっても医者にかかれず、介護サービスを利用することもできない。
高齢者は極貧生活にまっしぐらです」

 麻生副総理は今年初めの社会保障制度改革国民会議で、高齢者の終末医療について「いいかげん死にたいと思っても『生きられますから』なんて生かされたんじゃ、かなわない。

さっさと死ねるようにしてもらわないと」と思わず“本音”を漏らしていた。
それを実現する法案が、今回の法案。

トシを取ってもカネがなければ介護サービスを受けられず、病院にもかかれず、年金も手にできない。
貧乏な年寄りは死ねということ。
まさに「平成の姥捨て法」なのだ。
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2013年10月19日

石井苗子の健康術:気がきいた言葉を添えて治療してくれる医師がほしいだけ

石井苗子の健康術
気がきいた言葉を添えて
治療してくれる医師がほしいだけ

2013年10月18日 読売新聞yomiDr.

(別に心理士によるカウンセリングなんかしてくれなくてもいいんです)

 コンビニで買える薬の種類が増えることになり、ますます便利な社会になってきています。
24時間やっているのは、なんといってもコンビニですが、アメリカで生活をした経験のある方はご存じだと思いますが、あちらは夜中に開いている店といえば「ドラッグストア」でした。
まさしく「薬屋さん」です。
ドラッグストアで他の雑貨も売っていたし、ピザやホットドッグも売っていた。

日本のコンビニとは発展の歴史に違いがあります。


 夜中に薬剤師さんがていねいに薬の説明をしてくれるドラッグストアがあったらいいでしょうね。
今のところ日本で24時間やっている薬局はネットで調べれば出てきますが、本来なら人口が少ない地域にこそ、薬剤師さんがいるお店がほしいところです。


 最近になって、心療内科に相談の電話をかけてこられる方のお話の内容に変化がみられるようになりました。
軽い抑うつ症状の方が増えました。
「診察を受けずに楽になれる薬をどこかで簡単に買えませんか?」と質問されるのです。
胃薬や風邪薬のように、医者に行かなくても市販で手に入れる方法はないかと質問されるのです。


 理由は、「ちょっとイライラする」「眠りたいけど眠れない」「朝起きられない」くらいでメンタルクリニックに行く時間がおしい。

さらには、診察を受けたけれどクリニックの目の前にある薬局に行きにくい。自宅付近の薬局にも行きたくないから、ひとつ前の駅の薬局に行っているのだが面倒だ、有名な先生についたら一回で治るか?という質問もありました。

その他で多いのが、薬局の薬剤師さんが、医師が処方した薬がどうして自分の症状に効くのか説明できなくて不満だとおっしゃる。

薬効のところを読んだら「睡眠導入剤」と書いてあったが自分は眠れないわけではない、その薬を飲んだら大イビキをかいて寝たらしく夫に嫌われたという相談もありました。

内容は様々ですが、たしかに胃薬のように「ちょっと調子が悪い」と個人が判断して飲むようなメンタル系の薬はありません。

いずれも心療内科、あるいはメンタルクリニックや精神科の医師による処方が必要ですし、薬も薬効のところに書かれてある目的だけで使われているとは限りません。


 筋肉弛緩(しかん)剤を睡眠導入剤として使うこともありますし、効き目に個人差が大きく出るので、胃薬のように簡単に選べないのです。


 アメリカの例を冒頭であげましたが、日本はここまでアメリカナイズされたと言われているにもかかわらず、心のケアだけは顕著な文化的違いがあると思います。

心理学を専門的に勉強した人に自分を分析されることについて、あまり価値を感じないという点です。
医師が適当に心のケアの役割を果たしてくれれば一番いいとする傾向にあります。
医師が気のきいたことを言って癒やしてくれたり、心の支えになってくれたりすればいい、わざわざ、もうひとりの専門家からあれこれ性格の癖や 歪(ゆが)みのようなものを指摘されたくないという雰囲気があります。

アメリカは逆で、専門家でもない人から自分の性格をあれこれ分析されたくないという社会です。


 私が研修をしている心療内科でも、担当の医師が有名なので来るという方が多いのです。
有名なカウンセラーに会いに行くだけのためにお金を払う人は滅多(めった)にいません。
ドクターから薬をもらって、ちょっとした愚痴の対処方法のようなものを教えてもらえるなら一番それがいい。
これが一般的な考え方です。


 なるべくなら病院に行かないで治したいと思うのが日本のメンタル治療の問題です。

メンタルクリニックに行くのを面倒がるのも、そのあたりに理由があるのかもしれません。
有名な先生だからという点だけで、遠方から治療に来られる人もいます。

そのドクターからカウンセリングを勧められると目的は愚痴のはけ口になってしまうこともあります。
「なになに療法」といった作業をカウンセラーから勧められても、なんとなく努力が怠慢になっていく。


 もちろん保険が利かないという制度の問題もありますが、アメリカも保険ですべてやっているわけではありませんから、やはり人が人のカウンセリングをするという点について専門性を求めていない違いだと私は思っています。


 社会にカウンセラーの働く場所を広く提供していない問題もあります。
産業医についても同じことが言えます。
中小企業のメンタルケアを誰が担当しているかといえば、明確な答えがないと思います。

軽いイライラを早いうちに解消したいと思っている人がこれだけ増えてきている現実社会で、手軽に手に入る治療も薬もアドバイスもないとなると、社会問題ではないでしょうか。


 医師と薬剤師の連携する方法も開発していかなくてはならないと、問題を解決していく組織を仲間と社団法人の形で最近になって作りました。
私も創立のメンバーに入って働いていくつもりでいます。

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27号は猛烈な台風に発達

27号は猛烈な台風に発達
2013年10月19日(土)17時34分配信 
                                           共同通信


 フィリピンの東の海上にある台風27号は19日、勢力を拡大して最大風速55メートルの猛烈な台風に発達した。

気象庁の予想では、徐々に北寄りに進路を変え、週半ばにも強い勢力で日本に近づく。


 気象庁によると、19日午後3時現在の中心気圧は920ヘクトパスカル。
20日には910ヘクトパスカルまで強まる見通し。
次第に弱まるが、早ければ強い勢力で23日にも日本に近づく可能性がある。

 気象庁は、最大風速を基に、台風の勢力を強い方から「猛烈な」「非常に強い」「強い」と分類している。
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2013年10月20日

嘘だらけ原産地表示 中国産をイタリアで加工すればイタリア産

嘘だらけ原産地表示 
中国産をイタリアで加工すればイタリア産
2013.10.18 16:00 newsポストセブン

 食の安全は私達にとってとても重要な課題だが、消費者がスーパーなどで食品を購入する際、頼りになるはずの「原産地表示」が実は抜け穴だらけだと食政策センター ビジョン21の安田節子代表は語る。


生鮮食品はほぼすべてに原産地表示が義務づけられているので、スーパーで『中国産』を見分けられますが、加工食品はすべての原産地を明示しなくていい。

例えば原料の一部を中国から輸入して日本国内で製造しても、原産地表示は『国産』になるんです」


 消費者の不安を解消するために年6月に成立した「食品表示法」でも、いくつかの食材が混ざった加工食品の場合、原産地表示を義務づけるのは「重量の50%を超える食材」のみ。

例えば「中国産49%、メキシコ産51%」の加工食品でも、表示は「メキシコ産」になってしまうのだ。


 さらに最近はあっと驚く意外な食品にも中国産が紛れ込んでいるという。
中国食品事情に詳しいジャーナリストの椎名玲さんが言う。


「中国産のトマトをイタリアに輸入して、現地でホールトマトやトマトピューレに加工して日本に輸出すれば、立派な『イタリア産』になります。


 同様にして、中国産の枝豆やウナギが台湾経由で日本に入ったり、中国産の白菜が韓国でキムチになって輸入されることもあります」


 菓子類も要注意だ。

「どら焼きやまんじゅうなどのあんは和菓子といえども国産とは限りません。法律であんは加工食品でも原産地表示を義務付けられていますが、『砂糖を加えたあん』はなぜか表示対象外となるため、中国産が増えています。


 洋菓子でもタルトやマカロンは基礎の部分を中国で作り、デコレーションなど、もうひと加工を国内で行うものが意外と多い」(椎名さん)


 知れば知るほど加工品が怖くなるが、中国産にどう対処すべきだろうか。


「中国からの輸入食材で多いのは、野菜なら玉ねぎやにんじん、キャベツに乾燥野菜。肉類は唐揚げなど鶏肉、ウインナ、ソーセージで水産物はえび、いかなどです。
こうした食材が含まれている加工品のうち、値段が比較的安いものは中国産が含まれていると考え、なるべく避けるべきです。


 対策の基本は加工食品や冷凍食品をなるべく使わず、家で手作りをする。
スーパーなどでも安いからというだけで飛びつかず、できるだけ国産と表示されている食品を選びたいですね」(椎名さん)

※女性セブン2013年10月24・31日号

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2013年10月21日

台風直撃で東京湾が危ない!? 放射能汚染物質が大量流出

台風直撃で東京湾が危ない!?
      放射能汚染物質が大量流出
2013年10月18日 16:21  日刊ゲンダイ更新

<土砂ごと流され撹拌されて海へ>

 この10年で最も強い台風26号が関東を直撃。
多数の死者・行方不明者を出したが、その影響は思わぬところまで及んでいた。
“東京湾”である。
 京大の研究グループによると、東京湾の放射能汚染は2014年3月まで悪化し続け、その後10年間は同じ状態が続くという。
湾口が狭いため、一度汚染してしまうと浄化されるまでに時間がかかるのだ。

 原因となる汚染物質は山から流れてくる。環境ジャーナリストの天笠啓祐氏が言う。

林や森にたまった放射性物質は除染できません。山林は範囲が広いですから人の手で作業していくのは困難です。
ずっと汚染されたままになる。木の葉や土と一緒に河川に流れ込むことになります」

 汚染はジワジワと時間をかけて下流に向かうのだ。
実際、今年も江戸川の中流で捕獲されたウナギ4匹から放射性セシウムが検出されている。
最大で国の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える158.9ベクレルだった。

 放射性物質の移動について調査を続ける東大大学院新領域創成科学研究科の鯉渕幸生准教授が言う。

「詳細は分かりませんが、海水と淡水が混合した汽水域に生息するゴカイなどを食したウナギに移行した可能性はあります。
河川の土砂は汚染濃度が高い。
汽水域も影響を受けています。

ただ、汚染された土砂は現在、河床表面から数十センチ下にたまり、その上には汚染されていない土砂が積もっている状況です」

 汚染土はキレイな土砂で“ブロック”されているわけだ。
 しかし、台風で崩されれば、海まで流れ込んでしまう。

「特に、今回は相当水量が増えましたから、汚染物質は土砂ごと流された危険性は高い。
しかもそれを台風が撹拌(かくはん)するから汚染範囲も広がります。
湾内はかなり危ない状況ですね。そもそも、汚染物質についても、測定されているのはセシウムのみ。

東電が放出した放射性物質は、1000種類といわれてますから、ストロンチウムやトリチウムなどの影響は計り知れない。
細かな調査が必要です」(天笠氏)

 東京湾は規制の対象外。
潮干狩りや海水浴、五輪ではトライアスロンの会場になる……大丈夫なのか。
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2013年10月22日

社説:特定秘密保護 この法案には反対だ

社説:
特定秘密保護 この法案には反対だ
毎日新聞 2013年10月21日 02時30分

  安全保障に関わる国家機密の情報漏えいに対する罰則を最長で懲役10年にまで強化する特定秘密保護法案について、政府・与党が最終合意した。今週中にも閣議決定し、今国会に提出する。


 修正された最終案では、「国民の知る権利の保障に資する報道・取材の自由」への配慮をうたう。
公明党の主張を受け入れたものだ。


 だが、広く定義された特定秘密を行政機関の裁量で指定でき、指定が適切かどうかをチェックできないまま、半永久的に国民の目にさらされない恐れが依然残る。

 ◇国会の監視届かぬ懸念

 特定秘密に接触する国会議員へ罰則の網も広くかけている。
国会による政府への監視が利かない懸念があり、国会を国権の最高機関とする憲法の規定に照らしても疑問だ。


 「知る権利」が条文上書かれていても、実質的に国民の「知る権利」が保障される内容にはなっていない。
こうした骨格が変わらない以上、法案には反対だ。


 国民の「知る権利」や「報道の自由」に配慮することは、憲法上当然のことだ。
厳しい罰則のため、取材に対する萎縮効果が生まれる可能性は極めて強い。


 日本と米国の軍事的協力関係が深まり、機密の共有化が進む。
サイバー空間での情報戦が国際的に激しくなる中、情報を安全に管理することが信頼関係を保つためには欠かせない。
それは責任ある国家の姿勢として当然のことだ。


 だが、市民活動を通じ、情報を取得しようとする側も処罰の対象だ。
公務員だけでなく、広く国民が刑事罰に問われかねない立法によって担保されるべきかどうかは別問題だ。


 特定秘密の対象となる分野は、防衛はじめ外交、スパイ活動、テロ活動と4分野にわたり、別表で規定された項目は極めて広義だ。
定義の仕方があいまいなものも含まれる。


 防衛秘密については、米同時多発テロ事件後の2001年10月、自衛隊法が改正され、法的な手当てが既にされている。
防衛省の職員などが指定された防衛秘密を漏らせば、5年以下の懲役が科せられる。


 特定秘密保護法案が成立すれば、外務省が所有する外交文書、あるいは警察情報などが新たに次々と指定される。
国民には何が特定秘密か分からない。
5年ごとに更新可能だ。
30年目に内閣の承認があればさらに延長でき、歯止めにならない。


 政府・与党修正で、特定秘密の指定や解除に当たっての統一基準を定めることと、その際に有識者の意見を聞くことを義務づけた。


 だが、あくまで統一基準作りに関与するだけで個別の指定の適否が判断できるわけではない。
行政機関、特に官僚の判断で都合よく拡大解釈できる余地が残るのだ。

一方、解除後の文書の扱いや保存について、法案の条文では触れられていない。
そもそも行政機関で集めた情報は国民の公共財だ。
短期的には伏せられても、将来的に国民の「知る権利」に応えて公開すべきものだ。


 だが、日本の政府や官僚機構が歴史的に情報公開に後ろ向きだったのはまぎれもない事実だ。


 象徴的なのが、沖縄返還に伴う密約問題である。
沖縄が1972年に米国から返還されるのに伴って日本政府の金銭負担があった。
米国で公開された外交文書によって明らかになった後も、日本政府は文書の存在を認めていない。

 ◇公開の仕組みこそ必要

 防衛省は、防衛秘密の指定期間が過ぎた文書全てを保存せず大量に廃棄している。
こうした隠蔽(いんぺい)体質がある以上、行政機関の判断をそのまま信じることは到底できない。


 情報公開法や公文書管理法などを見直し、公文書を適切に保管し、国民が情報を入手しやすいシステムをしっかり構築することこそ、まず取り組むべきことだ。


 民主党は、政府による公文書の不開示決定の是非を司法がチェックする仕組みを盛り込んだ情報公開法改正案を今国会に提出する方針とされる。
しっかり議論してもらいたい。

 民主党政権時代の11年、政府の有識者会議は、機密性の高い情報を取り扱う政府機関の情報保全システムについて報告書をまとめた。


 その中では、ITの進展に伴う情報漏えい対策について、物理的持ち出しや外部通信など具体的ケースごとにとるべき措置を提言した。
外務、防衛両省や警察庁など関係省庁は当時、着実な実行を申し合わせた。
高度な機密情報を持つ行政機関が内部統制をまず徹底させることが重要だ。
それが機能しているかを常に検証し、改善を重ねていくことが最優先されるべきだ。


 議会制民主主義の下で、国民の代表者としての国会議員の役割が制約され得る点について重ねて指摘しておきたい。


 国会議員が特定秘密を知った場合、その内容に問題があると考えても、同僚議員や政党、あるいは学者ら専門家に相談や照会することができない可能性が強い。
結果として議論は封じられ、議員の役目を果たせない。
議員はその深刻さをしっかり認識し、法案の審議に当たってもらいたい。

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2013年10月23日

元首相発言―トイレなき原発の限界

元首相発言―トイレなき原発の限界
2013年 10月 22 日(火)付  朝日新聞「社説」

 小泉純一郎元首相が、ここにきて積極的に「原発ゼロ」を訴えている。


 放射性廃棄物という「ごみ」の始末に道筋がついていない以上、原発を続けるのは無責任。
自然エネルギーや省エネを生かした循環型社会を目指すべきだ――といった内容である。


 「トイレなきマンション」になぞらえられるこの問は、私たちも社説で折に触れて指摘してきたところであり、小泉氏の主張はもっともだ。


 日本のエネルギー政策を見直すうえで、根源的かつ早急な対応を迫られている課題である。
そのことを、政府はしっかり認識してもらいたい。


 安倍首相は今国会で、野党の質問に答える形で「可能な限り原発への依存度を下げる」と繰り返している。


 だが、発言とは裏腹に、政府内で進められている議論は「原発回帰」が鮮明だ。


 年末に向けたエネルギー基本計画の見直し作業でも、原発の必要性を強調する議論ばかりが先行している。
原発の後始末にかかる政策は、いっこうに具体化が進んでいない。


 とくに、放射性廃棄物を深く地中に埋める「地層処分」の候補地については、02年から公募を続けているが、手をあげる市町村がない。
福島の原発事故を目の当たりにしたのだから、なおさらである。


 安倍首相はきのうの国会答弁で、地層処分について技術面でさらなる検討を加える意向を示したが、問題の根本は原子力政策そのものへの国民的合意がないことにある。


 脱原発とセットで廃棄物処理の具体策を検討すべきだ。


 その点で、日本学術会議がまとめた提言は参考になる。


 まず、廃棄物を地表か浅い地中で暫定保管する方針に切り替える。
そのうえで、ごみの量が増加し続けないよう総量の上限を設ける。


 私たちは核燃料サイクル事業もやめるべきだと考える。
使用済み燃料棒は不安定なプールではなく、「乾式キャスク」と呼ばれる強固な入れ物に移し、地表で暫定管理する。


 そうした環境を整え、最終処分法についての研究や社会の合意形成をじっくり進めていくのが現実的だろう。


 暫定保管とはいえ、安全基準を定め、法律を整備し、貯蔵のための設備を製造・構築するにも時間がかかる。
条件を満たせない原発は運転を認めない、といった規制も必要になる。


 後始末なき原発回帰は、「国の責任」からほど遠い。

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熱血!与良政談:「小泉賛同者」なぜ出ない=与良正男

熱血!与良政談:
「小泉賛同者」なぜ出ない
=与良正男
毎日新聞 2013年10月23日 14時25分

 この人が後に首相になろうとはおそらく本人以外、誰も考えていなかった1990年代前半の話だ。
私は小泉純一郎さんに面と向かって何度もこんな議論をふっかけた。


 「結局、小泉さんは自民党の延命に役立っているだけではないか」


 当時の小泉さんは自民党内では単なる「変わり者」といった存在だった。
だが、政権や自民党に不祥事や難問が浮上するたびに、テレビに出演して時の首相や党執行部を激しく批判し、正論・異論を唱える小泉さんを見て、世の人々は「自由で幅広い意見がある自民党は、やはりいい政党だ」と感じたはずだ。
「延命」とはそんな意味だった。


 同時に、小泉さんが自民党の主流になれるとも、あのころの私には思えなかった。
が、その都度、小泉さんは「まあ見てろって。いつか小泉が正しいという時代がくる」とニヤニヤ笑いながら語ったものだ。


 後の小泉政権の功罪については話をおく。
しかし、「放射性廃棄物の最終処分のあてもなく原発を進めるのは無責任」「今、政治が原発ゼロ方針を打ち出さないと将来も難しくなる」という原発に関する最近の発言はまったく正論だと私は思う。


 その小泉さんが先週、講演会にテレビカメラが入るのを許した。
一連の発言の火つけ役となった本紙コラム「風知草」で山田孝男専門編集委員が今週、「計算ずくの挑発」と書いている。
その通りだろう。

「小泉発言は見識を疑う」とまで読売新聞に社説で批判されたこともあって「少し戦闘モードに入ってきたのかなあ」とも長年の小泉ウオッチャーである私には思える。


 そこで考え込むのだ。
なぜ、小泉さんに賛同し、呼応する動きが自民党に出てこないのか、と。

20年前、確かに小泉さんは変わり者だったけれど、党内には「小泉さんの言い分には一理ある」と同調する声が必ず出た。

それが今はない。
かといって正面切って小泉さんを批判するわけでもない。
自民党は随分、息苦しい政党になってしまったものだ。


 「すわ小泉新党?」といった政局話には本人も関心はないだろう。
発言が注目されるのは核廃棄物問題など、ひとえにことの本質を突いているからだ。
静観、無視を決め込むのは、本質の議論を避けたいからだといってもいい。(論説委員)

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2013年10月24日

香山リカのココロの万華鏡:「困り感」の理解から 

香山リカのココロの万華鏡:「困り感」の理解から
毎日新聞 2013年10月22日 東京地方版

 医療型障害児入所施設「びわこ学園」(滋賀県)で働く小児科医、高谷清氏の「『困り感』を『感じる』」というエッセーを読んだ。


 心身や知能に障害を持つ人を見ると、健康な人は自分と比較して「さぞ生活に不自由するだろう」などと想像する。

しかし、本人自身にとってはその状態が「普通で当たり前」の日常なのだ。
そこで「いや、どうもこれは普通ではないらしい」と気づいた時、特有の「困り感」が生じる。
高谷医師は、「障害の理解」とはその人の「困り感」を理解し、感じることではないか、と述べている。


 これを読み、私はもう20年も前に関わっていた患者さんのことを思い出した。
統合失調症を患っていたその男性は幻聴がなかなか治まらず、仕事をやめた後、ずっと家に引きこもって暮らしていた。
幻聴さえ消えればまた仕事に戻れるはずなのに、これでは毎日がむなしいに違いない、と思った私は、その人が外来に来るたびに処方を変え、リハビリのため作業所に通うようにと促した。


 そういう日々が1年も続いた頃だったろうか、ある日の診察室でその人がおずおずとこう切り出した。


 「先生は私の生活が退屈じゃないかと心配してくれてるみたいだけど、その反対なのです。
いろいろな『声』が聞こえてきて、その意味を考えているうちに一日はあっという間で過ぎていきます。
私の悩みは『この気ぜわしさを何とかしてもう少しゆっくりしたい』ということなんですよ」


 私はいつのまにか「仕事に追われて忙しく生活するのが普通」と考え、彼を早くそんな“普通の生活”に戻そうと焦っていた。

しかし、彼の「困り感」は、まったく別のところにあったのだ。
患者さん自身の「困り感」に寄り添おうとせず、一方的に「人間の健康な生活とはこうあるべきだ」というモデルに彼を合わせようとしていたわけだ。


 「障害があるなんてかわいそうに。本当は自由に走り回りたいでしょう?」「うつ病さえなければ、世界を相手にバリバリ働きたいでしょう?」と、その人の病や障害を理解しようとしながら、私たちはいつのまにか「人間とは本来こうあるべきだ」という、単純な理想モデルを自分にも他人にも押しつけようとしがちだ

いや、障害や病のあるなしにかかわらず、誰もが世間の期待や理想と実際の自分との間に「困り感」を抱いているはずだ。
まずは、自分自身の「困り感」に気づき、見つめること。
私もそこから始めたい。

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2013年10月25日

室井佑月「リアル半沢直樹、いないの?」

室井佑月
「リアル半沢直樹、いないの?」
※週刊朝日  2013年11月1日号
(更新 2013/10/24 16:00)

作家の室井佑月氏はドラマ「半沢直樹」と日本の現実社会の違いを感じ、こう嘆く。

*  *  *
 遅ればせながらビデオに録っておいた話題のドラマ、「半沢直樹」を一気に観た。

 面白かった。
人気が出たのもよくわかる。
最終回、主人公の半沢営業第二部次長が、常務取締役の不正を銀行の取締役会で暴く。その台詞に考えさせられた。

 その朝、東京新聞の「原発事故賠償 備え不足」という記事を読んだばかりだったしね。

 福島第一原発事故で賠償や除染の事業費は、少なくとも5兆円かかることがわかった。
でも、電力会社が備えているのは、一原発当たり上限1200億円の保険のみ。

 2011年8月、国会で原子力損害賠償法を「1年をめどに見直す」と決議したけど、期限を過ぎてもほとんど検討が進んでいない。
なのに電力各社は再稼働申請をしている。住民は不安だ――という記事だ。

 今から「半沢直樹」の最終回の主人公の台詞を書くから「銀行」を「国」、もしくは「電力会社」に置き換えて読んでみてよ。

「『銀行』は決して潰れてはならない。
私たちはそのことに拘るあまり、いつの間にか自分たちのことしか考えない集団になっているんじゃありませんか。

弱い者を切り捨て、自分たちの勝手な論理を平気で人に押し付ける。
問題は先送りされ、誰一人責任を取ろうとしない。

くだらない派閥意識でお互いに牽制し合い、部下は上司の顔色をうかがって正しいと思うことを口にしない。
―中略―

彼ら(普通の人々)を裏切りつづけるなら、私たちはもう存在していないも同然じゃないですか。
これ以上、自分たちを誤魔化しつづけるのは止めましょう。
黒は黒、白は白です」

 ちょっと長くなっちゃったが、あたしは日本の大きな組織の闇が、この台詞にすべて集約されている気がした。

 この国の官僚や政治家、大企業に勤める人々は、みんな「半沢直樹」を観るべきよ。
ひょっとして反省できるかもしれないから。

 余談だが、小泉元首相が講演などで原発ゼロ発言を頻繁にしだしている。

放射性廃棄物の最終処分のあてもなく、原発を進めるのは無責任」「原発ほどコストの高いものはない

 安倍首相がやる気になれば出来る、とまでいった。

 10月6日付の北海道新聞によると、このことについて、「(自民)党内には小泉氏を尊敬する議員も多く、表立って批判しづらい。

政府高官は『思うことがあっても言えない』とため息をつく」だそうだ。
自分で考える頭がないんなら、税金で飯を食うのを止めていただきたい。
馬鹿みたいなことでうだうだしている時間があるなら、ドラマ「半沢直樹」を観ていただきたい。

 そうそう、小泉さんの息子の内閣府兼復興政務官である進次郎さんは、「父は父だ。私は政府の一員だ」といっていた。

 リアル半沢直樹が見れるかもと思ったのに。
ビジュアル的にも適任なのに。ああ、残念。
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2013年10月26日

泥んこ遊びをする権利

【私説・論説室から】
泥んこ遊びをする権利
2013年10月23日  東京新聞:佐藤直子

 毎朝、福島市内からマイクロバスに子どもを乗せて隣の山形県まで連れて行き、夕方にまた帰ってくる。

福島市の保育園「たけの子」の代表辺見妙子さん(52)がこの二年、往復を続ける「サテライト保育」だ。


 原発事故の後、放射能の影響を気にしながら室内でばかり過ごす保育に苦悩を深めていた。

子どもに泥んこ遊びもさせられない。
田んぼや土手の散歩にも連れていけない。
花や草木の名前も知らないで大きくなっていく。
限界だ。

その年の秋、約五十キロ離れた米沢市の幼稚園を間借りした。


 自然の中で再び過ごせるようになり、子どもに笑顔が戻った。

時には福島市や周辺の別の園の子も連れて行く。
二年も散歩していなかった子、ススキやコスモスを知らなかった子。
歓声が上がるたび、原発事故を起こした大人の罪を思う。

園舎の家賃や運転手の手当などにかかる二十万円は寄付に頼るため心配だが、踏ん張る覚悟を決めている。


 「子ども・被災者支援法」の基本方針をめぐって先月、福島市内で開かれた説明会で辺見さんは窮状を訴えた。

だが、アリバイを重ねるように事務的な説明に終始する復興庁の人たちに思いは届かなかった。


 質問の手がまだ挙がるのを副大臣は時間切れだと制した。
「後はメモにしてください」。
辺見さんは悲しかった。これが苦労を重ねる被災者にかける言葉なのか。子らに恥じない政治といえるのか。 
(佐藤直子)

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2013年10月27日

絶好調共産党のアイドル・吉良よし子議員の前途多難

絶好調共産党のアイドル
吉良よし子議員の前途多難
2013.10.24 12:02   週刊文春ネット

安倍内閣に不安と危機感を持つ多くの国民と手を携えて暴走に歯止めをかける


15日に開会した臨時国会。
18日の代表質問で、高支持率を維持する安倍政権に真っ向から対決姿勢を見せたのが共産党の市田忠義書記局長だった。

15日には早速、ブラック企業規制法案を参院に提出。
共産党単独での法案提出は9年ぶりのこと。
参院選で躍進し、10議席を越えたため提出が可能になった。


NHKが実施した10月の世論調査でも政党支持率は自民党、民主党に続く第3位に。
民主党が過去最低の5.2%だったのに対し、先月より0.8%アップの4%と野党第1党を脅かす勢いだ。


「民主党の代表質問の最中には『共産党に負けるな!』と自民党席からヤジが飛ぶ始末です」(政治部記者)


そうした躍進のシンボルが、31歳の吉良よし子参院議員
今夏、東京選挙区から出馬し、70万票を獲得して3位当選を果たした。


「彼女が獲得した票は、全共産党員数の倍以上。
党活動で目立った実績もなく、都議選の落選歴もある彼女のような人物を、東京で擁立するのは異例です」(同前)


選挙戦ではワタミなどのブラック企業を厳しく追及。
「ワタミ・キラー」と呼ばれる一方、ファンが選挙前に写真集を作ると1000部が1週間で完売するなどアイドル的な人気で無党派層にも支持を広げた。


9月中旬には都内のライブハウスで「ファン感謝祭」を開催。
80人以上が詰めかけたが、半数が共産党員ではなく、雰囲気はまるでアイドルイベントのようだったという。


「質疑応答で『結婚の予定はない』と断言すると、皆安堵の笑みを浮かべていました(笑)。
2日後が誕生日なので、最後にはケーキを前にハッピーバースデーを合唱。彼女がロウソクを吹くと、一斉にカメラのシャッター音が響きました」(参加者)


国会前で反原発デモがあると必ず現れるため、吉良氏見たさの参加者もいるほどだ。


国会では、自民党から当選したワタミ創業者の渡辺美樹氏と直接対決したいと意気込んでいたが、所属は総務委員会に決まった。


共産党は党内序列が物をいい、秘書が議員を叱るなんてこともよくある。
人気者だけに、やっかみも含めた党内からの“監視”の目が厳しくなるでしょう」(前出・記者)


ブラック企業追及のアイドルは、共産党の小泉進次郎か、それとも杉村太蔵か。

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2013年10月28日

石井苗子の健康術:セカンドオピニオンの謎

石井苗子の健康術
セカンドオピニオンの謎
2013年10月25日 読売新聞yomi.Dr

(自分にとって一番いい選択とは)


 セカンドですから2番目です。
先入観を持たずに客観的に事態の判断をしてもらうという意味でオピニオン「意見」という言葉が後ろについている。


 最初はがんなど命にかかわる病気について他の医師にも判断してもらいたいという希望から生まれたものでした。

気持ちには二通りあったと思います。
「本当に必要がないのなら手術はしたくない」。
もうひとつは「問題ないと言われたが何か見落としてないか」です。


 前者は「がんは手術をしない方が治る」という説まで生み出し、後者は、患者側がより精密な検査を望むという社会的傾向を作り出しました。

確かに無駄な手術をしてしまうとか、何か見落としてしまうというミスもありえないとは言えません。

医療情報が手軽に手に入る時代になり、患者自身が治療方法を選択するという行為が、「権利」という言葉で全面的に前に出てきています。

しかし個人の迷いはますます大きくなる一方です。そこでセカンドオピニオンが欲しくなる。一体なにが自分にとって一番いい選択なのかです。


 場合によっては、医師を替えることになりますが、実は一番難しいのではないでしょうか。
「そうしたいのであれば紹介状を書きます」と現在の主治医から言われると、なんとなく不安になります。
本当はどっちが言っていることが正しいのか分からないという不安です。


 3人の医師が同じ治療方法を推薦しても、どこかに手術をしないで楽に治る方法があるのではないかと、何度もセカンドオピニオンを聞いて回られる方もいらっしゃいます。

手術を勧めない医師には、どこかで必ず行きあたるものです。
高額な治療費をそのために払うのも今では患者の選択の権利となっていますので、誰にも止める権利はありません。


 私の知り合いの教授は、毎日のように上記について相談を受けているようです。

ほとんどがセカンドオピニオンで何々先生がこう言っているが正しいかどうか教えてもらいたいといった内容です。
東京には優秀な医師が集まっていると思う方が多いので、そんなことはないと説明するところからやらなければならない」とこぼしていらっしゃいました。
電話で尋ねられても返答に困るし、やみくもに知り合いの医師を紹介するわけにもいかないとおっしゃっていました。


 がんなどの場合と精神疾患では、セカンドオピニオンに対する気持ちが異なるのかもしれませんが、主治医と「お別れ」しないですむセカンドオピニオンがほしいというケースが多いように思います。

病状が改善しないので、現在の主治医がセカンドオピニオンに沿って治療方法を変えてくれればありがたい、だからそうするように書いてくれないかというご希望があります。

これは上記の教授よりセカンドオピニオンを聞かれた医師の方が悩みは大きいでしょう。


 医師は、他の医師の批判だけすることはめったにありません。
自分の治療方法の説明はいくらでもします。

「これでよろしければ、こちらにいらして治療して下さい」と伝えるのが礼儀ですから、結局患者側が自分で判断しなければならない。
「現在の治療方法でいいと思いますよ、私でもそうします」と説明する医師もいるでしょうが、いくら病気が改善しないと訴えても同じ説明が繰り返されます。


 セカンドオピニオンだけのために4か月も先の予約を取られる方がいらっしゃいます。
それだけのために紹介状を持ってこなくてはならない病院もあります。
セカンドオピニオンは保険では受けないというクリニックもあります。


 紹介状は過去の治療の経緯があり、それに沿って治療継続をお願いする形になっているものです。
セカンドオピニオンと一緒にこの患者を自分に返してくれと書いてある紹介状を私はまだ見たことがありません。

私の指導担当官の医師はセカンドオピニオンを嫌っています。
理由は、「1回の意見を聞いてそれでどうしようというのだ」です。

心に精神的な問題を抱えている場合は、今の治療で改善しないと感じたなら医師を替える決心を最初にしてから予約を取ってほしいとおっしゃいます。
2人の医師にかかりたいと希望する患者さまの場合は、「先の医師がやりにくいと思いますよ」とキッパリおっしゃる。


 心療内科や精神科の治療は、気持ちがまた異なるのだなぁと実感しているこのごろですが、セカンドオピニオンについては、医師と患者の間で理解にギャップがあるように感じています。

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2013年10月29日

[マンションのスラム化]がヤバ過ぎる!

[マンションのスラム化]がヤバ過ぎる!
2013.10.28   日刊SPA

 アベノミクス効果や五輪招致の成功で活況を呈すマンション市場。

ベイエリアを中心に高層マンションが次々に建設されているが、その一方では、経年劣化の激しい“おんぼろマンション”も増加し、なかには深刻なトラブルを抱える物件も少なくない。

 特に築30年を超えるような物件では、住民の高齢化や建物の老朽化、それに伴う空室率上昇や資産価値下落など、問題が山積している状況だ。

 そうして“負のスパイラル”にはまったマンションには、「スラム化」という悪夢が待つ。
共用部にはゴミが溢れ、ほとんどが空室になり、やがて怪しげな人間が住みつく……。
そんな状態に陥ったマンションがすでに首都圏でも増加しているのだ。
その惨状を追った。

◆完全なるスラム化で建物がゴミの山に……

 スラム化の兆候が表れ始めた神奈川県内の中古マンションに住む40代男性はこう話す。

「ウチのマンションは住人の多くが60代以上の年金生活者で、管理費を払わない世帯が多い。
今はもう完全に管理ができていない状況で、共用部は荒れ放題です。

もっと高齢の世帯だと老人ホームに入ってしまう人も多いため、空き家が増えるので、泥棒など治安上の心配もあります。
エレベーターなんて扉が破損したままで、『完全に壊れるまではこのままでいい』なんて言われています」

 “管理不全”の状態が長く続けばどうなるのか。
埼玉県屈指の商業都市にある4階建て分譲マンションBは、そのいい例だ。

 駅から徒歩数分という立地のよさながら、その佇まいはまるで廃墟。
共用部には粗大ゴミが大量に打ち捨てられ、溜まった雨水にはボウフラが湧き、草木は伸び放題でジャングルのようになっている。
なぜこのような惨状になったのか……。
付近の不動産屋が事情を話す。

「あの物件は築25年くらいで、バブル期に建てられたものです。
当初は賃貸用に建てられたものが家主の資金繰りが悪化して売りに出されたのですが、1棟だと買い手がつかず、1部屋ごとに売却した。
でも、正式な分譲ではないので管理組合なんてない。
だから所有者たちはそれぞれやりたい放題ですよ。
共用部が荒れていって、いつの間にかあの状態ですよ」

 近隣の住民もこう話す。

「たぶん今も何人かは住んでいると思うんだけど、外国人も出入りしてたし、どんな人なのかわからない。正直、不気味だよ」

 管理不全がスラム化を招くのは賃貸物件でも同じだ。
JR東京駅から30分ほどの埼玉県のベッドタウン。
付近ではタワーマンションの建設が次々に進むなか、不気味なオーラを放つ5階建てマンションCがあった。

 ツタが絡まる壁面はヒビ割れがひどく、窓ガラスはところどころ割れたまま。
1階には飲食店テナントが入居していたようだが、今は閉店し、その荒廃感を際立たせている。
ただ、この物件、廃墟かと思いきや5階だけ共用部の照明が灯っている。
近隣住民曰く「夜になると電気のつく部屋がいくつかある」そうで、驚くべきことにまだ居住者がいるようだ。

 ちなみに、登記簿によるとマンションCは築40年で、元の持ち主から別の人物に売却され、数年前にその息子2人に相続されている。
付近の不動産屋は「相続で揉めているのか、その頃から荒れ具合がひどくなった」と話すが、いずれにせよ、管理が放棄されてしまっているのは明らかだ。

「地方ではさらに問題が深刻になっています。
売れ残った部屋を大都市在住のサラリーマン向けに投資物件化したマンションなどは、当初から管理組合の機能が弱いところが多い。
そういった物件の増加も、スラム化の進行に拍車をかけています」(日本マンション学会の松本恭治理事)

 このようなマンションが各地に林立する未来が迫ってきている。

◆スラム化に対する行政の対応は?

 老朽化マンションへの対策として、東京都豊島区では今年7月より「マンション管理推進条例」を施行。マンション管理に特化したこの条例は全国初の試みとなった。

同条例はマンション管理状況や長期修繕計画の届け出を義務づけるというもの。
悪質なものはマンション名を公表するという罰則規定を設けたせいもあり、区内の900件以上ある分譲マンションのうち、早くも270件が届け出をしています。
また、管理組合や長期修繕計画がなかったマンションでは作ろうとする動きも出ています」(豊島区都市整備局)

 また、京都市も高経年マンションへの対策を講じている。

「景観条例もあって、京都では老朽化したマンションの建て替えは現実的に困難なので、現状の建物を修繕しながら活用していくしかありません。

そこで、管理運営に問題を抱える物件を『要支援マンション』に指定し、管理士の派遣など、管理に関するさまざまなサポートを行っています。
『要支援』にはすでに47件が選定されています」(京都市都市計画局住宅室)

 ただ、これらの対策はあくまで今後スラム化が懸念される物件が対象で、“予防策”の意味合いが強い。
すでにスラム化してしまった物件への対策はどうするのかという点は、依然不透明なままだ。

◆ブームの裏で増加している 「リノベーション失敗」物件

配管類が劣化し水漏れやカビが繁殖した物件。

 近年、老朽化したマンションの活用法として、リノベーションをしてから売り出す「リノベ物件」が注目されている。
しかし、人気の高まりとは裏腹に、杜撰な工事によるトラブルも続出しているという。
住宅診断を行う個人向け不動産コンサルティング会社・さくら事務所の辻優子氏が話す。

「特に問題が多いのは水回り。
工事が終わって『あとは購入者に引き渡すだけ』という状態の物件を診断すると、洗面台下の排水管から水漏れしていたり、触れただけで管が壊れて水が噴出した物件もありました。
表面上はきちんと補修を行っているように見えても、床下などでは配管の劣化によって水漏れし、カビが増殖しているケースもあります」

 また、それ以外に「驚くほど初歩的なミスも多い」という。

「トイレや台所の換気扇のファンが逆に取り付けられていて、室内の空気を排出せずに“逆流”するケースがありました。
そうなると、臭いは住居内に流れ込むし、コンロの火を逆に煽ってしまう。
ほかにも、本来なら耐火性がある素材を使わなければいけない部分を無視してしまっていた例もあります」

◆参入障壁の低さがリノベ失敗を招く

「洗面台やシンクの水を長時間流し続けたり点検口を目視するのも不具合を見抜くには効果的」と辻氏
 杜撰な工事が行われてしまう背景について、「リノベーション業界がまだ過渡期にあるから」と、辻氏は指摘する。

「実はリノベーションの工事は役所への届け出の義務がありません。
そういった障壁の低さから、次々に新規業者が参入し、なかには正確な知識がないまま施工を行う業者も出てきているのです。

だから、悪意のもとで杜撰な工事を行っているというよりも、『何をどこまでやればいいかわからない』という状態でリノベーションに失敗しているケースが多い。
もっと業界自体が成熟してくれば改善されると思うのですが……」

 老朽化マンションが増え続けるなかで、スラム化を防ぐためにもその活用方法は重要になる。
リノベーションはその一助となるか?

◆老朽化マンションに集う、トラブルを起こす住人たち


 経年劣化の進んだ物件では、スラム化以前に、その予兆ともいえる住人トラブルも頻発している。
特に老朽化と住民の高齢化が激しい’70年代以前に建てられた分譲団地では、その傾向が顕著だ。

23区内にあるT団地の住人が話す。
「ウチの団地には約7000人が暮らしていますが、住人の半数以上は年金生活者。
認知症の老人も多く、ボヤ騒ぎがしょっちゅう起きます。
火にかけた鍋を忘れてしまうようなことならまだしも、階段の踊り場で枯れ葉で焚き火をした老人がいて、消防車が来る騒ぎになった。
窓から生ゴミが投げ捨てられるのも日常茶飯事です」

 そういった団地物件は、違法テナントに狙われることも。

「団地の1階に飲食店が入居したのですが、実はそこは、裏で違法売春の斡旋もしていた。風俗雑誌にその情報が載ったことで発覚し、怒った住人が怒鳴りこんだので退去していきましたが……」

◆格安になった中古物件に粗悪な住人が集まる

共用部の私物などはルールを守らない住人が増えた証しであり、スラム化が進んでいるサイン。
結局は住んでいる人間次第なのだ。

 一般的な分譲マンションでも、老朽化をきっかけに住人トラブルは増加しやすい。
空室を防ごうと値下げするだけでなく、「ペット飼育可」「楽器可」などと諸条件を緩和した結果、“無法者”が紛れ込んでしまうという悪循環だ。

都内にある築30年の中古マンションを7年前に購入した男性が話す。
「ウチのマンションでは最近、空室を埋めるために管理会社がシェアハウスを容認したんです。
すると、どう見ても“堅気じゃない”男が出入りするようになった。
建前上はシェアハウスを運営しているようなんですが、その部屋に出入りしているのは明らかにお水系の女性ばかり。
ほかの住人とは『風俗の待機場になってるんじゃないか?』と話をしています。
管理会社に苦情を言ったんですが、『いや、○○号室はシェアハウスのはずですよ』の一点張りです」

 また、全ての外国人が問題を起こすわけではないが、外国人入居者の増加とともに、コミュニケーション不全によるトラブルも増加。
「中国人住民が増えて、ゴミ捨てのルールを無視するので困っている」、「隣の東南アジア系住人の部屋の騒音が酷い。
深夜なのに十何人も出入りして騒いでいる」などの声は多く聞かれた。

 ほかに、文化の違いからトラブルになることも。神奈川県の築38年のマンションに住む男性が話す。

「ウチのマンションは『ペット飼育可』なので小型犬を飼っているのですが、ある日、入居してきたばかりのマレーシア人男性にウチの犬が気絶するほど蹴り飛ばされて……。
向こうで犬は不浄な生き物とされているらしいけれど、それでウチの犬が殺されたらたまったもんじゃない。
結局、警察を呼ぶ騒ぎになりました」

 こういった住人トラブルが多発する物件の場合、「管理組合の運営やコミュニティ活動が正常に機能していないことが多い」と話すのはマンション修繕支援を行うNPO法人「匠リニューアル技術支援協会」の玉田雄次氏だ。

「特に’81年以前に建てられた旧耐震基準のマンションは、管理組合の規約が緩く、問題に対処できないことも多い。
そういったマンションでは住民の高齢化も進んでいるし、そもそも理事のなり手がなかなかいない場合も多い」

 管理組合が“形骸化”したマンションでは、理事長が不正に手を染めるケースすらある。
都内のある中古マンションでは、「理事長が修繕工事を行う業者からバックマージンを受けていた。
普通よりも速いペースで工事をくり返した結果、必要な修繕積立金がほぼゼロになってしまった」(住人)という。

 そこに住む人間次第で、スラム化はまたたく間に進行するのだ。
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2013年10月30日

香山リカのココロの万華鏡:精神論の限界、広めたい

香山リカのココロの万華鏡:精神論の限界、広めたい 
毎日新聞 2013年10月29日 東京地方版

 毎週のように日本列島を台風が襲う。
伊豆大島などで大きな人的被害が出たが、診察室にもいろいろな意味で台風の影響を訴える人がやって来る。


 一番多いのは、「直撃されたらどうしよう」と不安を訴える人。

東日本大震災以降、「いつまた大きな天災がやって来るのか」を考えて、いても立ってもいられなくなる人や、避難の準備をしておかないと夜、眠れない人も増えている。
そういう人にとって、時々刻々と近づいてくる台風は「目に見える恐怖」そのもの。

特に今年は突然の竜巻や土砂崩れなど予想のつかない被害も相次ぎ、「次は何が起きるのか」と不安を募らせる人も多い。

「大丈夫です。家から出なければ」などと慰めながら、こちらも「でも、思わぬ被害もあるかもしれない」と、正直言って不安になってくる。


 さらに、台風の接近で気圧が変化することにより頭痛、肩こり、血圧の動揺、うつ症状の悪化など心身の不調を訴える人もいる。

「気象と健康」との関連については諸説あるようだが、患者さんたちの話を聞いていると確かに気圧や湿度変化に敏感な体質の人もいると言ってよさそうだ。
その人たちが言うには「特に台風のように急激に気候が変わる時が一番つらい」という。


 ただ、ここまで台風や「ゲリラ豪雨」による被害が続いた結果、社会全体の防災意識が高くなってきたのは、よい傾向だと思う。

かつては、「少々の風雨なら休むなよ!」と出勤を強要していた会社や工場も、台風の接近が予想される日は従業員を自宅待機にしたり早退を促したりするようになってきた。
学校も早めに休校を決定しているようだ。

「根性さえあれば荒天も苦にならないはず」という誤った精神論が、ようやく消え去りつつある。


 とはいえ、台風や地震など以外では、まだまだこの精神論を振りかざす人がいる。
学校や職場で「頑張れば何でもできる」「気合があればもっと働ける」などと追い込まれ、ボロボロになって診察室に駆け込む人は後を絶たない。

「うつ病で2カ月の自宅療養が必要」という診断書を書いても、「経営者に見せたら『長期の休み? とんでもない』と一蹴された」というようなケースも実際にあるのだ。

 台風には早めの警戒や慎重な対応が必要。
精神論だけでは自然災害には対処できない。
そういう考えがようやく広まりつつある中で「頑張りすぎ、働きすぎにも早めの注意を。
精神論を押しつけてはいけない」というメッセージも一緒に広まらないものだろうか。

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2013年10月31日

熱血!与良政談:「秘密法案」を廃案に=与良正男

熱血!与良政談:
「秘密法案」を廃案に=与良正男
毎日新聞 2013年10月30日13時49分

 内閣官房の官僚から「特定秘密保護法案について意見をうかがいたい」と言われたのは9月初旬だった。
長時間、話をしたが、私が言いたかったのは詰まるところ以下の点だ。


 安全保障上の観点から一定期間、機密が必要なことは私も認める。
しかし、20年、30年たったらいずれ情報は公開するという原則を確立するのが出発点ではないか−−と。


 米国などに比べ、日本はこの点がまるでお粗末だ。
機密情報にせよ、秘密交渉にせよ、いつかは公表されると分かっていれば、当事者は自分の行動が後の評価に堪えるかどうか、自制が働く。

ところが、その原則がないから、平気で都合の悪い書類は破棄し、重要会議の議事録も残さない。

まずそんな体質を転換する。
それこそが、国民の「知る権利」を守ることだと私は思う。


 その後、与党との協議で多少は検討されたのだろう。
法案には30年を超えて秘密指定を続ける時には内閣の承認が必要との条件が加わった。

だが、私の言う「30年経過したら原則公開」とは似ても似つかぬ話であるのは、もうお分かりだろう。

これでは逆に内閣が承認すれば未来永劫(えいごう)、秘密は解除されないとのお墨付きを与えたようなものだ。


 毎日新聞社説(26日付)でも紹介したように福島県議会は福島第1原発事故の際、放射性物質の拡散予測情報の公開が遅れた点を例に挙げて原発事故情報がテロ防止の名目で特定秘密に指定されることに懸念を示し、法案への慎重対応を求める意見書を出した。
当然の指摘だ。


 今回の法案は米国からの要請でもあったという。
米国は確かに情報公開の先進国で、一定期間後の機密解除など見習うべき点は多々ある。


 ただし、その米国は今、メルケル独首相の携帯電話盗聴問題で揺れる。
政治権力は元来、そういうことをしたがるものだと私たちは再認識する必要がある。
そして、そんな深刻な事態が明らかになっても、私たちの国は「(安倍晋三首相の携帯電話は)まったく問題ない」と菅義偉官房長官が一言語っただけで済ませようとしていることも。


 特定秘密保護法案の国会審議が間もなく始まる。
どう考えても、今ある法律で十分だ。
何としても廃案にすべきである。
みなさん(世論)の後押しがほしい。
(論説委員)

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