2013年12月01日

子どもをしからない最近の親たち

石井苗子の健康
子どもをしからない最近の親たち

2013年11月29日 読売新聞yomiDr.

(でも、本当に昔の親のほうがよかったと思えますか?)


 「子どもの人権という言葉を初めて聞いた。
子どもに人権なんかあるのか?」。

これは私が今から20年前に40代のある男性から聞いた言葉です。
メディアの仕事をされている方でしたが、子どもの人権の勉強会に行かなければならないと言ったあと、さきほどのように私につぶやきました。

人権がなくていいとおっしゃったわけではなくて、むしろ、子どもの人権は親や社会が守るものではないのか?と、こちらの方を強調していらしたのだと思います。

 あれから20年経(た) って、子どもの人権は教育や虐待のテーマで多く話題にされるようになりました。


 「最近の親は子どもをしからないで平気でいる」。
これは私と同年代か上の年齢の人たちの話題になります。
そして、「もう放っておくしかない、怒るとこちらが嫌な目にあうから」とおっしゃる方が多い。

でも一方で、「しからない親ばかりじゃないだろう、平気でいる親が目立つだけだ」と訂正する方もいます。
私は、こちらに賛成なのです。

少子化ですから、親子連れや子どもが目立つ。
静かにしている子は、大人の数の多さに紛れ込んでしまって目立たないという説の方が私には分かりやすく感じました。


 目立つから話題になる。
それはそれで仕方ありません。

先日も、心療内科の研修先で心理学の先生たちが半分楽しそうに話をしていました。

どこかの公共広場でイベントが行われていた日の経験だそうですが、ひと組の親子連れがいたのだそうです。

親が音楽を楽しそうに鑑賞している間、子どもがステージにあがってマイクなどをいじって走り回っていた。
なのに親がまったくしからないと驚いていらっしゃいました。
自分たちの親だったら許してもらえなかったと。


 確かに、「じっとしてなさい」「静かにしてなさい」「今度やったら怒りますよ」は私の親の3大ワードでした。

仮面ライダーが「ライダーキック!」と最初に宣言してから技を出すように、私の親は「またやったら頭たたきますよ!」と宣言してからガツンと本当にたたかれていました。


 私の記憶の中で、運動会とか町内会の行事や初詣など、多くの人が集まる環境に子どもは大勢いたものです。
こちらの方は大勢いるから目立つのですが、大人の役割も大勢いるから親代わりをやっていたように思います。

「危ないからこっち来るんじゃないの!」「熱いからさわるんじゃない」「うるさいから、向こうに行って遊んでなさい」。
これらは大人がどんな子どもに対しても、ほんのちょっとした教育責任を負っているという気持ちがあったのだと思います。


 でも私の母親を振り返ってみると、母はいつも自分の今の楽しみを犠牲にしていたように思えます。

わが家に2人しか子どもができなかったことを身体が弱かったせいだと申し訳なく感じていたり、逆に近所に5人の子どもがいる家庭があると、「あそこのお母さんは子育てに追われて、気が付いたら50歳になって“お婆(ばあ)さん”になっているわね」と、決してイヤミではなく女の人生をそういった目で見ていたような記憶があります。

 私自身にも思い出があります。わんぱくな男の従兄弟(いとこ)が3人いたのですが、母親の言うことを聞かず、どこへ行っても母は「すみません」と「申し訳ありません」しか言っていなかった。

そこに周囲が「いいんだよ、男の子はきかないからね」とニコニコしていたような気がします。


 周りに気をつかって叱ったりしている母親を見ると、「いいよ、いいよ」と周囲は気分が良くなるけれど、父親と2人で子どもを放ったらかしにして何かに楽しんでいると「無責任!」と怒りたくなる。

立ち止まって考えてみると、これって、大人の受け取り方からくる気まぐれではないでしょうか

子どもが危なければ、守ってあげるのが社会の大人の立場の基本であるとしたら、走り回っている子どもに目をやって、たまに楽しんでいる母親の代わりをしてやればいいのでは?と私は思います。
親じゃないのだから、たまにやればいい。


 先週、私の知り合いの若いご夫婦が2歳の女の子と9か月の男の子を連れて「焼き肉レストランの個室を取ったから、一緒に食べませんか」と誘われたのですが、
どうして小さな子を連れて「焼き肉」じゃなければいけないのか、やけどをしたらどうするんだと思ったのですが、

案の定、その場で焼いて食べるスタイルのテーブルに火がついても、子どもたちはテーブルから下りようとしません。

状況判断の結果、私が焼いて親子が食べるということになり、私はビールだけで終了。

でも、若い夫婦が「今夜は焼いてくれる人がいる」とうれしそうな顔をするので、普段は大変なんだろうなと久しぶりにいいことをしているような気持ちになってしまいました。

ご飯が出てくるころには下の子は寝てしまうし、もう1人は廊下を走り回っています。

でも親は楽しそうにそれを眺めている。

せっかく個室を取ったのに、静かに焼き肉を食べられず、どこかの子が走り回っていると感じた他のお客様もいたかもしれませんが、ちょっと前だったらそんなの当たり前だったのかもしれません。

本当に嫌なら子どもが来ないような高級レストランに行けばいい。このごろは、そこでもお金持ちのご夫婦が子ども連れで食べているかもしれませんが……。


 高齢化社会になって、大人の人口の方が圧倒的に多いと、自分たちが楽しい環境にばかりに目がいってしまう、
高齢になればなるほど足腰が弱ってくるのと同じように、精神的にも煩わしいことから解放されたくなる。

そんな気持ちもあって、親がそれも特に母親が楽しそうにしていることに対して「子どものしつけを放ったらかしにして」と言いたくなるのではないでしょうか
そこに誰かの子どもがいたら、一旦(いったん)自分の楽しさを棚にあげ子どもに目を配ることをもう一度考えてみればいいと私は思います。

子どものために「すみません、すみません」しか、ボキャブラリーがないようなお母さんを見るより、夫婦で仲良く楽しそうにしている方が、「今日は、ま、いっか」という気分になります。

走り回っているその子に気を配っていればいいのかと。

子どもがあふれていた昔の日本社会より楽だろうと。
子育てに疲れているお母さんを見て胸がつまるような気持ちになるより、こちらの方が私は好きです。

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「明日は月曜…」げんなりするサザエさん症候群を防ぐ方法4つ

「明日は月曜…」げんなりする
サザエさん症候群を防ぐ方法4つ

2013.12.01 12:00  NEWS ポストセブン

 「あぁ、これで休みも終わりかぁ。明日は月曜日かぁ……」

休日の終わりになると、こんな憂鬱な気持ちになってしまう人も多いことでしょう。

日曜日の夜、アニメ『サザエさん』が終わる時刻に、このような憂鬱な気持ちになることから、“サザエさん症候群”とも呼ばれるこの症状。


『Yahoo!ニュース 意識調査』の「休日最終日の夜、憂鬱になる?」調査結果によりますと、休日最終日の夜に憂鬱になる人は74.9%にものぼっており、多くの方がサザエさん症候群に悩まされていると言えます。


症状が重い人だと、頭痛やめまいなどが起こってしまうこともあるそうです。

そうなると、翌日からの仕事にも支障が出てしまいますよね。
どうにかしてこのサザエさん症候群を防ぐ方法はないのでしょうか。
元心理カウンセラーのしゅうまいさんに教えてもらいました。

■1:熱中できる趣味をもつ


熱中できる趣味があれば気持ちの切り替えもできて、仕事にも前向きに取り組めます。疲れているからといって、休日は一日ゴロゴロして過ごすのではなく、趣味の時間に費やせば、良いリフレッシュになるはずです。

■2:夜9時頃からスカッとするDVDを観る


この夏大ヒットとなったドラマ『半沢直樹』は、サザエさん症候群を吹き飛ばした時期があります。
ドラマの内容はもちろん、日曜の夜9時から放送という時間も良かったのでしょう。
その“半沢効果”を利用するため、日曜の夜9時からスカッとするDVDを観賞しましょう。

■3:スカッとするDVDを観たら夜10時には寝る


スカッとするDVDを観たら、夜10時には寝てしまいましょう。
正しい生活リズムを送れば、必要以上に気持ちは落ち込みません。
夜遅くまで起きていると、ますます憂鬱な気分に陥ってしまいますし、睡眠不足のまま仕事に行くと、気分だけでなく仕事の効率も落ちてしまいます。
憂鬱な気分になる前に床に就くことが大事です。


人間である以上、気分の浮き沈みがあって当たり前です。

楽しかった休日を仕事に倍返しできるよう、うまく付き合っていきましょう。

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2013年12月02日

反対コールを「テロ」呼ばわり:自民・石破幹事長ブログで暴言

反対コールを「テロ」呼ばわり
自民・石破幹事長ブログで暴言
2013年12月1日(日) しんぶん赤旗


 自民党の石破茂幹事長が、秘密保護法案に反対する国民を“テロリスト”呼ばわりしていることが明らかになりました。


 石破氏は29日、自らのブログで
「今も議員会館の外では『特定機密保護法絶対阻止!』を叫ぶ大音量」「単なる絶叫戦術はテロ行為とその本質においてあまり変わらない」と書いています。


 秘密保護法案反対の行動が広がり、国会周辺でも連日とりくまれています。
こうした高まる国民の声を「大音量」「絶叫戦術」「テロ行為」としか受けとめない石破氏。


 「『知らせない義務』は『知る権利』に優先する」(『中央公論』2012年8月号)と公言してきた石破氏は秘密保護法制定の旗振り役で、自衛隊を「国防軍」にせよと主張しています。


 今年4月には、テレビ番組で「出動命令に従わなければ(軍法会議で)死刑、無期懲役、懲役300年」と発言。憲法改悪へ暴言を繰り返しています。

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2013年12月03日

秘密保護法案は知る権利へのテロ 国会周辺、市民ら反対集会で結集

秘密保護法案は知る権利へのテロ
    国会周辺、市民ら反対集会で結集
2013/12/02 20:55 【共同通信】

 特定秘密保護法案に反対する集会やイベントが2日、国会周辺で相次いで行われた。
法案こそが『知る権利』へのテロだ」。

石破茂自民党幹事長が反対運動をめぐり「絶叫戦術はテロ行為と変わらない」とブログにいったん記載したことへの批判の声も次々に上がった。


 東京・永田町の参院議員会館前では、「国会前キャンドル行動」が実施され、多くの市民らが集まった。

「秘密保護法反対」「知る権利を侵害するな」とシュプレヒコールを上げた。

衆院第1議員会館では、作家の落合恵子さんらが女性たちの反対集会を開いた。

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「テロ」と石破氏 デモの重み感じぬ鈍さ

「テロ」と石破氏 デモの重み感じぬ鈍さ
2013年12月3日 東京新聞「社説」

 デモ活動がテロ行為であろうはずがない。
デモは有権者による意思表示の重要な手段で、憲法も表現の自由を保障する。
デモの持つ重みを理解していないのなら、あまりにも鈍感で、政治家失格だ。


 政権与党の幹部が、国会周辺で繰り広げられているデモ活動をどのように見ているのか、本音がよくうかがえる発言ではある。


 自民党の石破茂幹事長が自身のブログに、デモ活動を「単なる絶叫戦術はテロ行為とその本質においてあまり変わらないように思う」と記した。


 その後、「党の責任者として、行き届かなかった点があったことをおわび申し上げる」と陳謝。
テロ部分の表現を「本来あるべき民主主義の手法とは異なるように思う」と修正したが、デモ活動を批判する姿勢は変えなかった。


 国会周辺のデモは「国会議事堂・外国公館等周辺地域の静穏保持法」や東京都の集会条例で規制されている。
デモが憲法でその自由が認められた活動とはいえ、法治国家である以上、法律や条例を順守して行われるのは当然だ。


 そう考えると、特定秘密保護法案や原発再稼働に反対するデモ活動が、警備の厳重な国会周辺で今も行われているのは、法律や条例に違反していないからだろう。
ベテラン政治家なら、その程度のことはご存じのはずではないのか。


 有権者にとって政治家や政策を選択する最大の機会は選挙だが、白紙委任をしたわけではない。

政治が自分たちの思いと違う方向に進もうとしているのなら、声を上げるのは当然だ。


 石破氏は、デモ活動が民主主義社会で果たす役割をどこまで理解しているのか。
政権与党の幹部なら、自らの政策への痛烈な批判と受け取るべきでなかったのか。


 石破氏の記述を見過ごせないのは、安倍内閣が国民の声に耳をふさぎ、特定秘密保護法案の成立を強行しようとしているからだ。


 この法案はテロの定義があいまいで、「主義主張に基づき、国家もしくは他人にこれを強要」する行為も、テロに該当するかのように読めてしまう。


 正当なはずのデモ活動が「主義主張を強要した」としてテロに認定され、取り締まりの対象になってしまうとしたら、そんな国家が民主主義体制と言えるのか。


 石破氏はデモに対する誤った認識を撤回し、自ら責任を明らかにすべきだ。

種々の懸念が指摘されるこの法案が、廃案とすべき悪法であることは、言うまでもない。

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秘密保護法案:参考人全員が懸念 石破氏発言に批判も

秘密保護法案:
参考人全員が懸念
 石破氏発言に批判も
毎日新聞 2013年12月03日 
12時51分(最終更新 13時33分)

  参院国家安全保障特別委員会は3日午前、特定秘密保護法案に関する参考人質疑を行った。

意見陳述した3人の参考人全員が法案への慎重姿勢を表明。

自民党の石破茂幹事長が自らのブログで法案に反対する市民団体らのデモを「テロと本質的に変わらない」と批判したことについて、日本弁護士連合会の江藤洋一秘密保全法制対策本部長代行は「言論弾圧、政治弾圧に利用される可能性を示唆している」と述べ、廃案にすべきだと主張した。


 新聞労連の日比野敏陽委員長も「石破氏は(ブログを)撤回したが、事の本質が解決したとは思えない。
当局が処罰対象を恣意(しい)的に運用するのは確実だ」と懸念を表明。
法案にある取材・報道の自由への配慮規定については「捜査当局に配慮してもらうため、『良い子でいろ』と記者に言っているようなものだ」と語り、法案を廃案にするよう訴えた。


 全国地方銀行協会元会長の瀬谷俊雄・東邦銀行相談役は「国家権力に対して、民間までが処罰の対象になるのは疑問だ」と述べ、法案が民間人を処罰対象としていることに疑問を呈した。

その上で「国益の範囲を極力絞って、集中的に適用されたらいいのではないか」と述べ、法案の慎重審議を求めた。


 一方、菅義偉官房長官は3日午前の記者会見で、石破氏のブログによる特
秘密保護法案審議への影響について「今後の進行に影響はない」と強調。

森雅子同法案担当相は3日の記者会見で「市民のデモは法案の『テロリズム』に当てはまらない。
表現の自由は何より大切だ」と説明した。


 与党側は参院国家安全保障特別委員会での参考人質疑を終え、採決の環境は整ったと主張し、今国会会期末の6日までの法案成立を目指している。

自民党は3日午前の同特別委理事会で、採決の前提として、4日午前に安倍晋三首相が出席する質疑を行い、同日午後からさいたま市で地方公聴会を開催する日程を提案。野党側は「聞いていない」と応じず、引き続き協議することになった。

【木下訓明】
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秘密法案、再び採決強行も 審議不十分と野党反発

秘密法案、再び採決強行も 
        審議不十分と野党反発
2013年12月3日 19時17分   共同通信

 自民、公明両党の参院幹部は3日、機密漏えいに厳罰を科す特定秘密保護法案について、5日に参院国家安全保障特別委員会で可決し、国会会期末の6日の参院本会議で成立させる方針を確認した。

野党側は「十分な審議が必要だ」と反発しているが、与党は衆院通過時と同様に採決強行を辞さない構えだ。


 参院特別委は3日夕の理事会で、4日午前に安倍晋三首相が出席する質疑を行う日程を提案。

野党側が反対したため、中川雅治委員長(自民党)が職権で決定した。

その後の委員会で、4日午後にさいたま市で地方公聴会を開く日程を決めた。

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2013年12月04日

映画愛する皆さん 秘密法案反対を 高畑勲監督ら

映画愛する皆さん
秘密法案反対を 高畑勲監督ら
2013年12月3日 18時13分 共同通信

  「映画を愛する皆さんが反対の声を上げてくださるよう、心から呼びかけます」。

日本の映画監督や俳優ら269人が3日、成立の可能性が高まる特定秘密保護法案に反対するよう、映画人やファンに求める呼びかけ文を発表した。


 高畑勲、山田洋次の両監督ら5人が連名で呼びかけ文を作成。

2日までに、是枝裕和、宮崎駿の両監督や俳優の吉永小百合さん、大竹しのぶさんら日本を代表する映画人を含む264人の賛同が集まった。

高畑監督らは3日に「特定秘密保護法案に反対する映画人の会」を結成し、廃案を目指すとしている。
**************************************
(資料 呼びかけ文)

私たち映画人は、「特定秘密保護法案」に反対します!

今臨時国会において安倍政権は、「特定秘密の保護に関する法案」を提出し、国民多数の反対の声を無視して、その成立を強引に推し進めようとしています。
私たちは、この「法案」の内容、および拙速なその審議のありように大きな危惧と怒りをもって、この法案にたいし反対の声を上げるものです。
戦前、心ならずも戦争に対する翼賛を押し付けられた映画界の先達の反省に立ち、その苦渋と悔悟の思いを受け止め、日本映画界は戦後の歩みを開始しました。そのことを思うとき、「知る権利」を奪い「表現の自由」を脅かすことになりかねないこの法案は、民主主義の精神にてらしあわせて、とても容認することはできません。
私たちは、この法案に反対することを表明するとともに、
広く映画界で活躍される皆さん、映画を愛する皆さんが
反対の声を上げてくださるよう、心から呼びかけます。
  2013年11月28日
      「特定秘密保護法案」に反対する映画人の会(準備会)
  【 呼びかけ人 】
     新藤 次郎 (映画製作者)
     高畑 勲  (映画監督)
     羽田 澄子 (記録映画作家)
     降旗 康男 (映画監督)
     山田 洋次 (映画監督)
         (あいうえお順)

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秘密保護法案:6日参院本会議の採決強行 自公が方針確認

秘密保護法案:
6日参院本会議の採決強行
              自公が方針確認
毎日新聞 2013年12月04日 11時44分
(最終更新 12月04日 13時39分)

 国家機密の漏えいに厳罰を科す特定秘密保護法案について、自民、公明両党の幹事長・国対委員長は4日午前、東京都内で会談し、5日の参院国家安全保障特別委員会で可決し、6日の参院本会議で強行可決・成立させる方針を確認した。

4日午前は参院国家安全保障特別委員会で安倍晋三首相が出席して質疑を実施。

首相は法施行までに、情報公開や報道などの専門家による情報保全諮問会議(仮称)と、首相によるチェックを補佐する事務次官級がトップの保全監視委員会(同)の新設を表明。

一方、質問に立った民主党の福山哲郎氏は同日午後に予定されている地方公聴会について「前日に突然決めるのは前代未聞だ」として中止を要求した。


 特別委は冒頭で、野党側が与党による審議強行に抗議する中、中川雅治委員長(自民)が審議開始を宣言した。


 首相は「特定秘密の指定・解除などの状況を首相が諮問会議に毎年報告し、会議の意見を付けて国会に報告する」と説明。

諮問会議は首相の報告を通じる形で、恣意(しい)的な特定秘密の有無を監視できるとの認識を表明。

また、政府による特定秘密の恣意的な指定や情報隠蔽(いんぺい)を防止する方策について、秘密指定・解除の基準作りで有識者の意見を聞くと改めて説明し、「諮問会議への首相報告は今までなかったルールだ。チェックがしっかり利く」と指摘。

第三者機関にあたる諮問会議は秘密指定を行う各省庁を直接監視する権限を持たず、首相の補佐機関にとどまることになる。保全監視委員会は内閣官房に設置するとした。


 さらに首相は、秘密指定が解除された情報などの管理について「公文書が勝手に廃棄されないよう、廃棄の可否を判断する」と説明。
政府内に審議官級の「独立公文書管理官」を新設する考えも示し、「三重のチェックを設ける」と述べた。自民党の佐藤正久氏への答弁。


 一方、同法案の国会答弁を担当している森雅子法案担当相は、法案成立から1年後の施行まで、自身が準備作業を担当することを明らかにした。

福山氏は「森氏が施行準備を担当する指示を受けたのは11月下旬だ。
衆院審議で答弁していた時、森氏に成立後の権限はなかった」などと指摘。政府側の対応を批判した。

法案の採決日程について、自民党の石破茂幹事長は「法案の論点は衆参両院の審議を通じて明らかになった。
採決の時期が来つつある」と記者団に述べた。
ただ与党幹部は参院で野党が反発して6日中の採決が困難になった場合、短期の会期延長を行う可能性も示唆した。


 同特別委は4日午後、さいたま市で地方公聴会を開催するが、共産を除く民主、みんな、日本維新の会、社民の野党各党は欠席する方針だ。

民主党は4日午前に参院議員総会を開き、郡司彰参院議員会長は与党の審議強行について「数の横暴だ。

自民、公明のやり方は日を増して理不尽さを増している」と批判。
法案成立阻止へ徹底抗戦を指示した。
また榛葉賀津也参院国対委員長は、与党と法案修正で合意している維新、みんなを含む野党各党と連携する方針を強調した。
     【木下訓明、高橋恵子】

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2013年12月05日

石井苗子の健康:術高齢者の「小さなお困りごと」にだれが対応するか

石井苗子の健康術
高齢者の「小さなお困りごと」に
                    だれが対応するか
2013年12月3日  読売新聞yomiDr.

(役場に「電気が切れた」と電話がくるそうです)


 来年で3年目に入る福島県の支援ですが、2011年震災当時の態勢とは違って、地元の自治体、社会福祉協議会や地域包括支援センターの方々と相談をしながら、私たちのプロジェクトチームが何をしたらいいかを決めていく作業をしています。


 少子高齢化という言葉はよく耳にするようになりましたが、地域で進み続ける高齢化が作り出す問題を解決する方法は、どうしても後手になってしまいがちです。
被災地でも、その問題は他の地域と何ら変わりはありません。


 私たち日本人の人口が、どういう状態であるかは多くの人が知っています。

しかし、それは情報として聞いているだけで、実際に自分が高齢になったとき日常生活が困ったらどうすればいいのかといえば、とりあえず役場に電話をして聞いてみようという方が多いのだそうです。

たとえば「電気が切れたので替えてほしいが、どこに頼めばいいのか」も、その電話のひとつです。
電気が切れて役場に電話をするという行為は、若い時には考えなかったことです。


 将来、自分が高齢になって、身体的・精神的・環境的にどうなっていくかを想定して準備をするという気持ちで地元の講習会や勉強会などに出かけていく人は少ないのだそうです。

介護保険制度の説明会も含め、役場が招集をかけても「忙しい」を理由に参加者は少なく、具体的に何か起きて初めて「はて!?」と思い立って役場に電話をしてくるのが特徴だと保健師さんたちから説明を受けています。

 「とりあえず役場に電話して聞いてみよう」となるのだそうです。

 以前このブログに、予防ほどつまらなくて退屈で、面倒で億劫(おっくう)なことはないと書いた記憶があるのですが、人はいよいよとなるまで面倒なことはやりません。
予防もそうです。「まだなんとかなっている」うちは、しばらく大丈夫と慢心しているものです。


 作家の渡辺淳一さんが、東海道新幹線の機関誌にエッセイを載せていらっしゃるのを拝読しました。
彼は医師でもありますが、ご自身の体験から「老いは急に訪れる」といった内容でした。

なにしろ今まで出来ていたことができなくなるのだから」とありましたが、「今まで出来ていたこと」とは、スポーツのような非日常的なことではなくて、買い物や家事、身づくろい、といったことも含まれます。

なんとなく「今日は疲れているから明日」と言ってごまかしてしまいがちです。

そうするうちに、突然転んだり、だんだん家の中が片付かなくなっていっているのに、気を払わなくなったり…。


 先日、ある市町村の社会福祉協議会主催の福祉大会で、ボランティア活動について講演をしてきましたが、そちらでも電話が増えてきているそうです。

重い物を動かしたい、部屋を掃除したい、買い物をしてもらいたい、ひとりの食事をつくるのが面倒だ、電化製品を取り替えたい、探し物が見つからない、銀行に行きたい、などなど。

こうした電話に「どなたかお近くに相談に乗ってくださる人はいませんか」と尋ねれば、「いない」か「いても遠い」とか、「頼むのが面倒」という答えが、全国的に増えてきています。
これからはもっと多くなっていくでしょう。


 社会福祉協議会は、戦後アメリカから導入された地域福祉事業で、日本では運営資金の多くが行政機関の予算措置によるものでした。

「半官半民」とよく呼ばれている運営方針で地域の方々からの募金集めも行っていますが、募金は強制的なものではありません。

地域の高齢者が増えていくにつれて、上記のような「小さなお困りごと」のお助けボランティア活動も活性化していかなくてはならないと思っている自治体も多いのですが、昔とは違い、独り暮らしや老夫婦の生活が増えていく中で、医療制度の改革だけでは回らないものも増していくことでしょう。

団体も運営費用がなければ、人も雇えません。ボランティア活動だけに頼っていても限界があります。


 「どうせ人口は減っていくのだから、各家庭が自己責任でやってもらおう」というご意見の方もいらっしゃいますが、どうにもならない時代に突入していくような気がします。


 今年の夏は熱中症で家の中でお亡くなりになる高齢のご夫婦もいらっしゃいました。

まだ動けるのに、どうして水を飲んだり、エアコンをつけたりできないのかという質問もありますが、足腰が思うように動かないほどの高齢になるということは、こうしたなにげない日常のことでさえ億劫に感じ、つい動かないで我慢してしまうものなのです。

筋力が弱れば、掃除も片付けも疲れてしまいます。
なるべく、小まめに出来るところまでやり、地域のボランティア活動をしている方々にお金を払ってでも、少しずつ家のゴミを片付けていくことから始めるといいと思います。

そうするにはどうしたらいいかの組織づくりを、地域の個性を観察しながら始めていかなければならないと思います。

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2013年12月06日

不可解な自民・公明党の強権的委員会運営、焦りはなぜ??

秘密保護法案:
ドタバタぶり露呈…参院委審議
毎日新聞 2013年12月04日 23時33分
(最終更新 12月05日 00時39分)

  参院審議入りから1週間あまり。
与党は5日、特定秘密保護法案を参院の特別委員会で採決する構えだが、

4日の委員会では安倍晋三首相が「保全監視委員会」という機関の新設を突然言いだして、野党側を当惑させた。
審議不足で法案の不完全な姿やほころびが露呈する中、法案に反対する市民が国会議事堂を取り巻いた。【青島顕】

 ◇新機関名に「何?」

 「いま何て言った」−−。
4日午前10時過ぎの参院特別委員会。やじが飛び交う中、自民党議員の質問に答えた安倍首相は秘密をチェックする「第三者的機関」として「保全監視委員会」、有識者会議として「情報保全諮問会議」の新設を突然言い出した。

衆参の審議で初めて登場する機関名で、議場は騒然。
福山哲郎氏(民主)は「初めて聞くぞ」と、周囲の議員と顔を見合わせてメモを取った。


 法律運用に密接に絡む機関だが、政府・与党は法案修正をしない方針だ。どう位置づけるのか。

与党の責任者の一人、公明党の大口善徳衆院議員は「(法律の下で行政機関の裁量で決める)政令で定めればよい」と説明。

山田健太・専修大教授(言論法)は「場合によっては政令で定めてもよい会議体もあるが、法律の基本構造に関わる会議体はきちんと法律に定めるべきだ」と批判する。

 ◇自治体へ有事伝達は?

 武力攻撃や大規模テロに見舞われた際、住民を守る仕組みとして国民保護法(2004年成立)がある。

知事が国、警察、自衛隊などと情報共有して避難指示を出したり警戒区域を設定したりする。

09年まで秋田県知事を務めた寺田典城(すけしろ)・みんなの党参院議員は「法案が成立したら、県警本部長で特定秘密の情報が止まり、知事に提供されなくなる。
知事が緊急事態対応をするのは困難だ」と話し、法案に反対する意向だ。


 内閣官房内閣参事官時代に国民保護法を担当した礒崎陽輔首相補佐官は「特定秘密を具体的に決めるのはこれからだが、知事に提供しなければならないものはあるかな」と首をかしげた。


 秘密保護法案の「原形」とされる09年の内閣官房の資料では、特定秘密は有事を想定して地方自治体を含めて共有されることになっていた。
しかし、審議中の法案では秘密を扱うのは、国と都道府県警らに限定された。

 ◇国会への秘密提供は?

 国会が国政調査権を発揮して、特定秘密の妥当性をチェックする仕組みの実現を危ぶむ声もある。

衆院の修正協議では「必要な措置を講ずる」と定めた付則が加えられた。
しかし、実現のハードルは高い。

国会法や議院規則を改正して、非公開の「秘密会」設置のために、出席議員に守秘義務を課す必要がある。

憲法が国会議員に保障する院内の発言に責任を問われない規定を制限することになるため、異論が出るのは確実だ。

しかも審議する議院運営委員会は「全会一致が望ましい」(衆院事務局)。修正に加わった山田宏衆院議員(維新)も「法案を作る以上に大変だ」と認める。


 南部義典・慶応大大学院法学研究科講師は「法案が
成立すれば、野党側から秘密の内容を追及される秘密会設置に与党側は消極的になる。
議運は動かないだろう」と予想する。

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2013年12月07日

特定秘密保護法案 知らされぬ国民の悲劇

特定秘密保護法案 
知らされぬ国民の悲劇
2013年12月6日 東京新聞「社説」

 特定秘密保護法は「知る権利」を脅かす本質を持つ。
正しい情報を知らされない国民は、正しい判断ができない悲劇の主権者に落ちる可能性がある。


 <日本は、陸海軍ともに勝利をおさめたが、ロシア側は日本陸軍の兵力がロシア軍と対決できぬほど弱体化していることを察知し、強硬な態度で会議を推しすすめるにちがいなかった。

しかし、日本の民衆は戦争継続を叫び、講和がむすばれた折には多額の賠償を得られると信じている>


 吉村昭の小説「ポーツマスの旗」では、日露戦争に勝利した当時の状況をそう描いている。

◆無知の民衆は暴徒に

 一九〇五年のポーツマス条約では北緯五〇度以南の樺太の割譲と、租借地であった中国の遼東半島の日本への移譲を認めたが、賠償金は得られなかった。


 国民の不満は高まり、東京の日比谷公園で行われた集会をきっかけに、各地で騒動が起こった。
暴徒化した民衆は、内務大臣官邸や交番などを焼き打ちにした。


 新聞も「斯(こ)の屈辱」「敢(あえ)て閣臣元老の責任を問ふ」とし、軟弱外交だと責めた。
国民新聞は条約容認の社説を掲載したため、数千の群衆に社屋が取り囲まれ、投石を受けた。戒厳令が敷かれたほどだ。


 吉村はこう記した。

 <人々がそのような感情をいだいたのは、政府が戦争の実情をかたく秘していたことに原因のすべてがあった>


 安倍晋三首相も著書「新しい国へ」で同じエピソードを引いた。


 <外務大臣・小村寿太郎の「弱腰」がそうさせたのだと思いこんで、各地で「講和反対」を叫んで暴徒化した(中略)こうした国民の反応を、いかにも愚かだと切って捨てていいものだろうか。
民衆の側からすれば、当時、国の実態を知らされていなかったのだから、憤慨して当然であった>

◆三権分立からの逸脱

 正しい情報を与えられない国民は、正しい判断ができないことをよく示している

この状態は日露戦争にとどまらず、太平洋戦争に至るまで引きずる。


 国民主権原理とは、国家の在り方を最終的に決定する力のことだ。民主主義の土台で、憲法を貫いている根本の精神である。


 個人個人が政治や社会を動かしていくために、「表現の自由」が定められている。
国民が正しい判断をするには、正しい情報を得る「知る権利」が欠かせない。

報道もその一翼を担う。


 「報道は民主主義社会において、国民が国政に関与するにつき、重要な判断の資料を提供し、いわゆる知る権利に奉仕するものである」と、最高裁判例にある。


 特定秘密保護法は、この原理の基本である「知る権利」に絶対的にマイナスに作用する。

いわゆる「沖縄密約」など、政府の違法秘密も隠蔽(いんぺい)できる。
秘密にしておきたい「核密約」などの情報も意図して「特定秘密」に指定し、秘匿化できる。


 公正なチェックは受けない。
「保全監視委員会」などが置かれても、政府の一機関にすぎないから、客観性が担保されないのは当然である。
秘密の指定、保管、解除の重要なプロセスにいまだ欠陥を抱えたままだ。


 「安全保障上の支障」というだけで、国会への情報提供もブロックされる。司法権の監視も受けない。
判断権はすべて行政府が握る仕組みは、三権分立からの逸脱に等しい。
まさに行政権に白紙委任する“装置”である。
重要情報を独占する官僚制はやがて独善に陥り、暴走する。


 中国や北朝鮮などを眺めても、正しい情報が伝えられない国民が悲劇的であるのは明らかだ。

言論統制が敷かれた戦前の日本も同じ状態だった。
治安維持法で検挙された事件のうち、裁判に至ったのは一割程度という。


 罰せずとも検挙するだけで効力は抜群だった。
今回の法律も特定秘密に接近しようとしただけで処罰の規定がある。
「話し合い」が共謀に当たるのだ。
容疑がかかるだけで、家宅捜索を受け、パソコンなどが広く押収されうる。


 しかも、「主義主張を国家や他人に強要する」活動が、テロリズムと解せられる条文だ。
どのように法律が運用されていくのか、暗然とするばかりだ。


 国連の人権高等弁務官が「表現の自由への適切な保護規定を設けずに法整備を急ぐべきでない」と懸念を表明したのに、政府は無視した。
国内の研究者や文化人らの反対にも聞く耳を持たない。

◆空洞化する国民主権

 安倍首相は「民衆の強硬な意見を背景にして有利に交渉をすすめようとするのは、外交ではよくつかわれる手法だ」とも書いた。


 国家は民衆の声すら自在に操る力を持つわけだ。
国民主権が空洞化する懸念を持つ。

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2013年12月08日

秘密保護法が成立 民主主義を取り戻せ

今日は、情報が正確に「国民に知らされる」ことなく、日本機動部隊の真珠湾攻撃により米国との戦争に突入した日。
**********************

秘密保護法が成立
           
民主主義を取り戻せ
2013年12月7日  東京新聞「社説」

 国会の荒涼たる風景に怒りを禁じ得ない。
国民の代表である「国権の最高機関」で、民意が踏みにじられる異常さ。取り戻すべきは、民主主義である。


 いったい、この臨時国会は何だったのか。

召集日の十月十五日を振り返る。
安倍晋三首相は、所信表明演説で「この国会は、成長戦略の『実行』が問われる国会です」と強調していた。


 しかし、決意は、その後提出された特定秘密保護法の今国会成立に、いつの間にか塗り替わってしまう。
与党の国会運営の強引さばかりが目についた。

◆公約で触れぬ瑕疵

 防衛・外交など特段の秘匿が必要な「特定秘密」を漏らした公務員らを厳罰に処す特定秘密保護法は、その内容はもちろん、手続き上も多くの瑕疵(かし)がある。


 まず、この法律は選挙で公約として掲げて、有権者の支持を得たわけではないということだ。


 首相らは同法を、今月四日に発足した国家安全保障会議の設置法と一体としてきた。


 しかし、昨年十二月の衆院選、今年七月の参院選の選挙公約で、自民党は会議の必要性は訴えたものの、特定秘密保護法にはひと言も触れていない。


 第二次安倍政権の発足後、国会では計三回、首相による施政方針、所信表明演説が行われたが、ここでも同法に言及することはなかった。


 選挙で公約しなかったり、国会の場で約束しなかったことを強行するのは、有権者に対するだまし討ちにほかならない。


 選挙公約に掲げて有権者に判断を仰ぎ、それを実行できたかどうか、次の選挙で評価を仰ぐのが、民主主義の健全なサイクルだ。


 特定秘密保護法の成立を強行することは、民主主義を愚弄(ぐろう)するものだとなぜ気付かないのか。自民党はそこまで劣化したのか。

◆国民を「奴隷」視か

 安倍内閣は国会提出前、国民から法案への意見を聴くパブリックコメントに十分な時間をかけず、反対が多かった「民意」も無視して提出に至った。


 国会審議も極めて手荒だ。


 同法案を扱った衆院特別委員会では、地方公聴会の公述人七人全員が法案への懸念を表明したにもかかわらず、与党は翌日、法案の衆院通過を強行した。


 「再考の府」「熟議の府」といわれる参院での審議も十分とは言えない。
参院での審議時間は通常、衆院の七割程度だが、この法律は半分程度にすぎない。


 審議終盤、政府側は突然「情報保全諮問会議」「保全監視委員会」「情報保全監察室」「独立公文書管理監」を置くと言い出した。


 これらは公文書管理の根幹にかかわる部分だ。
野党側の求めがあったとはいえ、審議途中で設置を表明せざるを得なくなったのは、当初提出された法案がいかに杜撰(ずさん)で、欠陥があったかを物語る。


 しかもこれらの設置は本来、法律などで定める必要があるが、法案修正には踏み込まなかった。

参院で修正すれば、衆院で再び審議する必要があり、会期内成立が難しくなるからだろう。
とにかく今国会成立ありきなのだ。


 弥縫(びほう)策がまかり通るのも国政選挙は当分ないと、安倍政権が考えているからだろう。

今は国民の批判が強くても衆参ダブル選挙が想定される三年後にはすっかり忘れている。
そう考えているなら国民をばかにするなと言いたい。


 人民が自由なのは選挙をする間だけで、議員が選ばれるやいなや人民は奴隷となる−。
議会制民主主義の欠陥を指摘したのは十八世紀の哲学者ルソーだ。


 特定秘密保護法や原発再稼働に反対するデモを、石破茂自民党幹事長は「テロ」と切り捨てた。
国民を奴隷視しているからこそ、こんな言説が吐けるのだろう。


 しかし、二十一世紀に生きるわれわれは奴隷となることを拒否する。

有権者にとって選挙は、政治家や政策を選択する最大の機会だが、白紙委任をして唯々諾々と従うことを認めたわけではない。


 政治が自分たちの思いと違う方向に進もうとするのなら、声を上げるのは当然の権利であり、私たち言論機関には義務でもある。

◆改憲に至る第一歩

 強引な国会運営は第一次安倍政権でも頻繁だった。
この政権の政治的体質と考えた方がいい。


 首相は集団的自衛権の行使、海外での武力行使、武器輸出などを原則禁じてきた戦後日本の「国のかたち」を根本的に変えようとしている。

その先にあるのは憲法九条改正、国防軍創設だ。特定秘密保護法はその第一歩だからこそ審議に慎重を期すべきだった。


 日本の民主主義が壊れゆく流れにあったとしても、われわれは踏みとどまりたい。

これから先、どんな困難が待ち構えていようとも、民(たみ)の力を信じて。

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太平洋戦争きょう72年 秘密保護法 また統制か

太平洋戦争きょう72年
 秘密保護法 また統制か
2013年12月8日 東京新聞朝刊

 太平洋戦争の開戦から、きょう八日で七十二年。

平和憲法を次世代に伝える活動をする「国民学校一年生の会」世話人の一人、前田波雄さん(79)=東京都大田区=は、その朝のことをはっきり覚えている。
官憲を恐れ、自由な発言ができなかった苦い記憶とともに。
拡大解釈の恐れがある特定秘密保護法の成立に、「言論統制の時代がまた来るのでは」と危機感を強める。 (樋口薫)


 「いよいよ始まったか−」。
一九四一年十二月八日の朝七時、ラジオの臨時ニュースを聞いた両親の会話で、前田さんは日米開戦を知った。


 当時は八幡国民学校(現・世田谷区立八幡小学校)の一年生。
「お国のために」と軍国主義をたたき込まれた少年にとっては、胸躍るニュースだった。

だが直後、父が漏らした一言に驚いた。

 「もしかすると負けるかもしれない」。

母の顔色が変わった。「子どもが学校で話したらどうするの。
憲兵が来るよ」。
朝食の手を止め、ものすごいけんまくで責め立てた。


 「船乗りの父は世界の情勢を知っていたのだろう」と前田さんは振り返る。

その朝の出来事は「気をつけて物を言わないと」という恐怖感を子ども心に植え付けた。


 長野県飯田市に集団疎開中の五年生の時にも、苦い思い出がある。
洋画好きの母から渡された白人女優のブロマイドを、万が一の時の形見にしようと大事に持っていた。
それを同級生に見つかってしまった。


 当時、洋画などの「敵性文化」はご法度。
みんなに「おまえの母さんはスパイ」とはやし立てられた。
うわさが広まれば、母は特別高等警察(特高)に逮捕される。
平気な顔をしてすぐに破り捨てたが、その夜はふとんの中で泣き明かした。


 周囲がお互いの言動を監視し、疑心暗鬼になった戦時中の生活を、前田さんは最近よく思い出す。
六日に国会で成立した秘密保護法のせいだ。


 「国民は、何が秘密かも分からないまま『秘密情報を得ようとした』と逮捕される恐れがある。
戦況の悪化を伏せ、国民に『戦争反対』を言わせなかった時代が繰り返されるのではないか」


 一方で、闇の中に希望も見いだす。
友人に誘われて今春から始めたフェイスブックを介し、若者たちの中に秘密保護法反対の輪が広がる様子を目の当たりにした。


 「お上の言うことを信じ切っていた当時とは違う。
多くの人と危機感を共有するため、自分もまだまだ学ばなければ」

    ◇

 秘密保護法や解釈改憲など、民主主義や平和主義を脅かす動きが強まっている。
戦争体験者の声に耳を澄まし、今の社会を見つめ直すシリーズ「伝言」を随時、掲載します。


<国民学校一年生の会>
 従来の小学校よりも愛国心教育の色合いが強い国民学校が設置された1941〜46年度に、初等教育を終えた学年の同級生らが中心となり、99年に結成。
「軍国主義教育を繰り返してはならない」と、定期的に勉強会などを続ける。会員は全国の約420人。
特定秘密保護法が国会審議中だった11月には「治安維持法による暗黒の時代を再現させる」と、廃案を求める決議を国に送った。

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2013年12月09日

秘密保護法 法廃止へ揺るがず 監視国家 広がる「反対」

秘密保護法 法廃止へ揺るがず
        監視国家 広がる「反対」
2013年12月8日 東京新聞朝刊

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秘密保護法反対.jpg

 国民の「知る権利」を侵す恐れのある特定秘密保護法は六日深夜の参院本会議で、与党の賛成多数で可決、成立した。

野党は慎重審議を求めたが、与党が採決を強行した。

だが「秘密保護法案反対」を訴えていた人たちの声は、消えることはない。法律廃止」へと変わるだけだ。
国民の権利を守ろうという全国の幅広い層による活動は続く。
 (城島建治、関口克己)


 法成立に強く反対してきた「特定秘密保護法案に反対する学者の会」は七日、名称を「特定秘密保護法に反対する学者の会」に変え、活動継続を宣言。
学者の中には、法律は違憲立法だとして法廷闘争に持ち込む準備を始める動きもある。


 女性関係の三十六団体でつくる「国際婦人年連絡会」は、法成立を受けて近く集会を開催する。
戦争体験を持つ女性が多く所属しており、秘密保護法が脅かしかねない平和の尊さを広く訴えることの重要性を確認する。


 連絡会の世話人で、女性の地位向上に尽くした政治家の故市川房枝氏の秘書を務めた山口みつ子さんは、秘密保護法が成立したのは「昨年末の衆院選と今年の参院選の低投票率の弊害だ」と分析。
「有権者が政治への関心を高めないと、権力的な政治がさらにまかり通る」と訴える。


 アイヌの有志でつくる「アイヌウタリの会」は、法律廃止への賛同を広く募っていくことを決めた。


 弁護士有志による「自由法曹団」も法律の廃止を求めた。
自民党の石破茂幹事長がデモとテロを同一視した問題を挙げ「政府に反対する声がテロとして排斥され、密告・監視が横行する。
こんな国と社会は許されない」と訴えた。


 日本ジャーナリスト会議も、衆参両院での採決強行を「憲政史上、前例のない最悪の暴挙」と非難。

安倍政権を「国民の目と耳と口をふさぎ、民主主義を否定する」と批判し、衆院を解散して国民に信を問うべきだと主張した。

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2013年12月10日

生活保護法改正 不安と期待

生活保護法改正 不安と期待
2013年12月9日 08:01  沖縄タイムズ


 生活保護の引き締め策と、保護を受ける手前の働ける人への支援策をセットにした、改正生活保護法と生活困窮者自立支援法が6日の衆院本会議で可決、成立した。

生活保護法は1950年以来の大幅な見直しで、申請のハードルを上げる「水際作戦」と批判が上がる。
支援法には期待の声もあるが、自治体の「任意事業」が多く、効果的に使われるかどうかは「やってみないと分からない」との声も。
(小寺陽一郎)


 改正生活保護法は、受給者の伸びを遅らせるため、不正受給の罰金を30万円以下から100万円以下に上げる。
申請者を養える親族がいるのに応じない場合、自治体が親族に説明を求められるようにする。


 申請手続きも厳格化していて、「違法な水際作戦をこれまで以上に、助長、誘発させる」として日弁連などが廃案を求めていた。
一部を除いて来年7月施行だ。


 「ムチ」の改正生活保護法に対し、生活困窮者自立支援法は、生活保護に至る手前の人の支援を想定していて「アメ」とも言える。


 生活に困る人が相談を1カ所で受けられる窓口をつくり、就職に向けた計画を作ることを自治体に義務づける。
職を失い住むところがない人への家賃補助も制度化した。


 このほか、自治体の判断でやるかやらないか決める任意事業として、基本的な生活習慣を取り戻すための就労体験や、職業訓練などをする「就労準備支援事業」などもある。
施行は2015年4月。

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2013年12月11日

必読!意外とやりがちな「間違ったインフルエンザ予防」まとめ

必読!意外とやりがちな
「間違ったインフルエンザ予防」まとめ
2013.12.10 17:00 
NEWSポストセブン

 例年12月〜3月頃に流行するインフルエンザ。
いったん流行し出すと、短期間に多くの人へ感染していきます。
インフルエンザは高熱にうなされるだけでなく、命を奪うことさえあります。
特に幼い子供や高齢者は注意が必要です。


「うがいしておけば大丈夫でしょ?」

いいえ、そうではありません。そこで、『WooRis』の過去記事から、みなさんが意外と間違えてしまっている“インフルエンザ予防”についてまとめてみました。
正しい対策をしないと、効果ナシですよ!

■予防接種は早すぎても意味ナシ!


インフルエンザは流行する前に予防するもの。
これは確かに間違いではありません。
しかし、早すぎた予防はムダになってしまうこともあります。


以前『WooRis』の過去記事「早すぎてもムダになる!? インフルエンザ予防接種の良い時期とは」でご紹介したように、11月後半から12月上旬に接種するのがお勧めです。
効果は5ヶ月程
なので、早ければ早いほうが良いということでもないのでご注意を。

■うがいは予防に効果がなかった!?


「風邪やインフルエンザなどの流行した病気には、うがいが当たり前!」と思っていませんか? 
実は、インフルエンザ予防としては、「超意外…“うがい”はインフルエンザ予防に効果がないって本当?」でご紹介したように、実は“うがい”は予防策として向いていません。

日頃の疲れをとることや、食事をすることなどが重要です。
■手を洗うことで予防可能or不可能?


うがいと同じように、予防法としてよく行うのが、「たった20秒でできる!冬の困った病気に嫌われる方法」でご紹介した“手洗い”。

感染している人に近づかない、マスク着用などいろいろな予防法がありますが、実は手洗いが簡単かつ最も効果が高い予防法なのです。
石けんを泡立てて20秒かけて洗いましょう。

手洗いは簡単で低価格にできて、インフルエンザだけでなく、風邪、ノロウィルスといった冬に感染しやすい疾病の予防法にもなります。

冬はさまざまな病気になりやすい環境です。
「これがカギ!本格化するインフルエンザ撃退法4つ」でご紹介したように、日頃の意識づけが大切になってきます。
「私は大丈夫」と油断している人が一番危険。


多忙な毎日だからこそ、毎日の生活を振り返ることが重要。元気に冬を過ごすためにも、正しいインフルエンザ予防をしてくださいね!

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2013年12月12日

室井佑月が「お隣さんってムカつくね」の心理を指摘

室井佑月が
「お隣さんってムカつくね」の心理を指摘
週刊朝日 2013年12月20日号

 最近、上海を旅行した作家の室井佑月氏。上海の街を歩き「そういえば」とこんなことに気がついた。

*  *  *
 中国が尖閣諸島を含む東シナ海に、勝手に防空識別圏を設定した。
そして、全日空や日本航空に、飛行計画を提出しろといってきた。

 このことについて安倍首相は、「全く受け入れることはできない。
自制を求める」と当たり前だが猛反発だ。

 菅官房長官も、「官民一致して対応すべく、あらためて国土交通省から、それぞれの航空会社に対し、飛行計画を中国当局に提出しないよう、協力要請をした」と怒った。

 んで、11月26日の夜、国交省に航空会社側から、今後、飛行計画書を中国当局に提出しないとの報告がなされた。

 まあね、日本の主張では、日本の飛行機は日本の防空識別圏内を飛んでいる。
それなのに、中国に飛行計画書を提出しなきゃならないっておかしいもん。

 26日のニュースでは、この空域を飛行する航空会社のうち、アメリカや韓国などの30社は、飛行計画の提出要求を無視しているといっていた。
中国側に応じたのは、日本と台湾、中東のカタールのみだとか。

 ほんでもって同じく26日には、米軍のB52戦略爆撃機2機が、中国が勝手に設定した空域内を通告なしで飛行した。明らかな威嚇だな。

 しかし、それから4日後、30日のことだった。
ロイター通信によると、米国の航空大手3社は飛行計画を、中国当局に事前提出していることが明らかになったというではあーりませんか。

 どういうこと? アメリカは軍と民間で考え方が違うってか?

 勝手に喧嘩に割り込んできて、このやり方は汚くないか。

 そうそう話は変わって、日中問題が熱くなっている最中、女友達3人と上海旅行にいってきた。

 向こうで親切にしてくれたのは、友人の仕事仲間の中国の方々だった。

 上海ではマスクをしている人は一人もいなかった。
PM2.5で大変なことになっているんじゃないのか?

 ニュースでは、マスクをしている中国人の群れが何度もしつこく流れていた。
中国は広いから上海は大丈夫なの? あたしがそう訊ねると、

「大丈夫ってことはないでしょうけど、気にしているのは意識の高い一握りの人でしょうね。
それより日本の放射能汚染は、すっごいことになってるんでしょ。
大丈夫ですか?」 と逆に訊ねられた。

あたしたちはお互いに顔を見合わせゲラゲラ笑った。

 国内では、お隣の国の問題をデフォルメしニュースでバンバン流す。
これって国内の不満ガス抜きの常套手段だ。
「お隣さんってムカつくね」、そういう気持ちで家族(同じ国の人)は結束すると信じられているらしく。

 そういえば、原発事故が起こってからかも、ニュースで盛んにPM2.5について騒いでいるの。おかしくね?
 PM2.5はいきなりすごいことになったわけじゃないのに。
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【共謀罪】日常会話も捜査対象に「監視国家」懸念高まる

【共謀罪】 日常会話も捜査対象に
 
「監視国家」懸念高まる
2013/12/12 11:47  共同通信

 政府は、犯罪の実行行為がなくても謀議に加われば処罰対象となる「共謀罪」新設の検討に入った。

市民の日常会話やメールが捜査対象となる恐れがあり、
特定秘密保護法と併せ「監視国家」化が進むとの懸念が高まっている。


 日本の刑事法では、実際に犯罪が行われて初めて処罰されるのが原則だが、共謀罪は実行の前に、複数の人が話し合い、合意すること自体を処罰の対象とする。
このため処罰の範囲が曖昧で、拡大していく恐れが付きまとう。


 村井敏邦(むらい・としくに)大阪学院大法科大学院教授(刑事法)は「共謀を証明するには(捜査当局が)共犯者を抱き込んで話を聞いたり、会話を傍受したりといった手段が必要になる」と説明。

現行の通信傍受法は薬物、銃器、集団密航、組織的殺人の4分野に限り、捜査機関が電話やメールなどを傍受することを認めているが、対象拡大へ法改正する可能性があるとみる。


 さらに「例えば、共謀罪反対を掲げる市民団体が、危険な組織と見なされて中心メンバーが尾行され、事務所への人の出入りも監視される可能性もある。
政府に反対する動きをすれば、自由を制限されることになりかねない」と語る。


 日弁連秘密保全法制対策本部の江藤洋一(えとう・よういち)本部長代行も「関係のない人まで巻き込み(捜査の範囲を)どんどん広げていく可能性がある」と危惧する。

「秘密保護法は、戦前と同じような、政府による大本営発表だけになる危険性と、処罰による“萎縮効果”があるが、共謀罪はその萎縮をさらに広げていくだろう。
監視社会、息苦しい社会になる」と強調する。


 法案提出となれば、担当するのは法務省。
ある幹部は、共謀罪が野党の反発などで繰り返し廃案になってきた経緯に触れ「今回もすんなりいくわけがない。

内閣支持率が低下した今、あえて冒険する必要はないのでは」と指摘。

ただ「国際組織犯罪防止条約」の署名後、10年以上たっていることに「異常といえば異常。
早く法成立させなければいけない、との危機感は常にある」と話す。


 日弁連の山岸憲司(やまぎし・けんじ)会長は11日の定例記者会見で「政府が法案提出のチャンスを狙い続けていたのは間違いない。

秘密保護法や国家安全保障会議(日本版NSC)創設とセットで、事実上の解釈改憲を推し進め、新しい秩序をつくっていくつもりなのだろう」と分析。

「到底受け入れることはできず、反対の声を上げていきたい」と語気を強めた。

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2013年12月13日

石井苗子の健康術 小中学生が作文に書く人権問題

石井苗子の健康術
小中学生が作文に書く人権問題
2013年12月10日  yomiDr.

(「ゆとり世代」を批判する大人たち)


 毎回コメントをいただきありがとうございます。
実は最近になってやっとコメントをしっかり読めるようになりました。
以前は辛口コメントを読むと、しばらく立ち直れないことが続き困っていましたが、今は冷静に読むことができるまで成長しました。
忠臣蔵のブログに賛成というご意見もあってほっとしているところです。ありがとうございました。


 コメントは本当に大切な宝物です。
実は、「人権週間」で岐阜県に講演に行く機会があり、小学6年生と中学3年生が書いた人権についての作文をじっくり読んでいきました。

作文をコメントとは呼べませんが、与えられた課題について幼いなりに意見を述べた文章でした。
多くの中から選ばれた優秀作品の中のほとんどが「いじめについて」のテーマだったのには驚きました。


 私には子どもたちが「いじめ」問題について、悲鳴を上げているのではないかとさえ感じました。

いじめられるとか、いじめるといった事実の紹介ではなくて、世間の大人たちがこの問題について多くの議論を交わしているにもかかわらず、ちっともよくなっていないことについて、学校の「いじめ」の現場にいるのは私たちなのだという叫びのように思えました。

「人権」は、身近なでき事に関心を持つことから感じるもの

 テーマは「人権について思うこと」なので、歴史を勉強したり、インターネットで人権を検索したのか日本国憲法の条文を文面に書いて、そこから感じる何かを身の回りに起こっている何かと結び付けてみて、気が付いたのが「いじめ」だったのではないでしょうか。


 これが小学校6年生の文章かと思うほど、考えが整理されてある作文に驚きました。
中のひとつに、いじめの原因の一つとして「いじめと家庭環境」に注目したいと文頭にあり、家庭環境の関係には2つのパターンが観察される。

一つは親が子に「人の平等とは何か」という教育ができないこと、もう一つは親が子に無理な期待をするため、子どもに負担やストレスが蓄積していること。

 これには脱帽です。まるで大学の論文です。


 家庭環境といえば、私も常々反省している点があります。
それは、少し前の、「ゆとり世代教育」で育った子どもたちが社会人になって、離職率が高いとか「がまんが足りない」「自分勝手だ」などと批判することです。

彼らより年上の世代が、自分たちはこう育ったから「ゆとり世代は理解しようとしてもくたびれるだけ」と思っているふしもあります。
一種のあきらめ現象でしょう。

あきらめほど責任負担が軽くなることはありませんから、親が 子どもをあきらめるように、学校にいじめの責任を転嫁していると、先の作文は言いたいのかもしれません。

人の平等を教えるなんて、ものすごい勉強と努力と時間がいるものです。そんな難しいことはできないとあきらめるほうが、親にしてみれば簡単です。


 先の作文には「いじめている側もきっと心の底ではつらい思いをしていると思います。
彼らのサポートも必要です。
ストレスや負担をわかってほしいのだと思います」とあり、この辺が悲鳴のように私には読めました。


 人権を考えるとき、「思いやり」という言葉が頻繁に登場します。

思いやりは、柔らかい響きで分かりやすい言葉に聞こえますが、こんな難しくて勇気のいる行動を表現した言葉もありません。

思いやりは誰でも自分の中にあってほしいと願うのですが、どこかにあるだろうとは感じられても、具体的な行動にすることは難しいものです。

「思いやりを持って人に接しましょう」は、「人権を考えて行動しましょう」よりはるかに言いやすい言葉ですが、「思いやりの実行」には勇気がいります。


 分かっていても、行動を起こした後でなんていわれるか怖いからやらないとか、何もしないでいることを「空気を読む」といって、周囲の「和」を保つためにと正当性の言い訳に使われることもあります。


 身体の障害をからかわれていた子の障害のある方の手を握って登校していた同級生が、その子と一緒に石を投げられていた。

あれがもし自分だったら、そんなことまで耐えて同じ行動ができただろうか、そこまで勇気が持てただろうかと書かれてある作文を読んで私は、私自身が「子どもの何に向き合って話をしているのだろうか」と悲しくなってしまいました。

そういう話題を真剣に話せるのは、「人権週間」に限られているわけではないのですが、日頃から勇気や行動の是非について、何の自信をもって年下の人々に語ることができるだろうかと。


 子どものいじめは大人の物の考え方にも責任があるのかもしれないと、考えさせられました。

「何かする」に対して「偽善者ぶって」という目でみる態度は、大人になればなるほど口にするようになります。
全員とまではいいませんが、子どもたちは今の自分の年で感じる素直な感情を、どこでむき出しにするのかを遠慮していたり、くたびれているのではないかと思いました。

家庭環境に問題があるという言葉は大きく響きました。

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おごれる者は久しからず

【私説・論説室から】
おごれる者は久しからず
2013年12月11日 東京新聞

 過酷事故の後始末もできないのに「原発再稼働」を目指す。
公約違反の「TPP交渉参加」を決める。
バラマキもやめないで「消費税増税」する。
民主主義を壊しかねない「特定秘密保護法」を強引につくる…。


 「民意」の多くに反する重大事案をさも平然と決めていく。

安倍政権は国政選挙さえ勝てば「やりたい放題」の免罪符を得ると勘違いしているのではないか。


 もっとも、「民意」と政権との大きなズレは選挙結果で分かっていたことだ。

一年前の総選挙で自民党は大勝したが、それは低投票率や小選挙区制の特性のおかげだった。
全有権者でみれば自民の得票率は小選挙区で24%、比例代表はわずか15%。
四分の一以下の「民意」しか得ていない。


 「ナチスの手口を学んだらどうか」「デモはテロ」という政権である。

以前、この欄で触れた寓話(ぐうわ)『茶色の朝』の世界に、いよいよ近づいたと感じる。
ファシズムの怖さを原体験に持つ作者パブロフ氏は言った。


 「民主主義は壊れやすい花瓶と同じ。小さなひびを放っておくと、いつの間にか割れてしまう」。
氏は多くの人に伝えたいと印税を放棄し、寓話の原書は一ユーロ(約百四十円)で販売された。
フランスでは学校教材としても広く読まれた。


 道徳を教科化するというなら、この国も教材に採用してはどうか。
いや、「不都合な真実」を「秘密」にしておきたい政権には望むべくもないか。 (久原穏)

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2013年12月14日

石破氏発言 報道を統制する発想だ

石破氏発言 報道を統制する発想だ
2013年12月13日  東京新聞「社説」

 秘密保護法の特定秘密を報道することに「抑制が効いてしかるべきだ」と石破茂自民党幹事長が発言した。
後に訂正したが、本音を吐いたのだろう。
報道機関を統制する発想には、強く抗議する。


 事実関係を整理してみよう。
十一日に会見で、報道機関が特定秘密を入手し、公表したケースについて、石破氏はこう述べた。


 「(処罰は)最終的に司法の判断になる。
報道することで、わが国の安全保障に極めて重大な影響を与えるものをどう評価するか。
常識論でみて、開示する行為は抑制が効いてしかるべきだ」


 だが、秘密保護法には「報道又(また)は取材の自由に十分に配慮しなければならない」と書かれている。
取材についても「著しく不当な方法によるものと認められない限りは、これを正当な業務による行為とする」とも記されている。


 合法的に情報を得て、報道しても、刑罰の対象になりえない。
そもそも、公務員が「これは特定秘密だ」と言わない限り、記者には内容が秘密かどうかもわからない。

石破氏は十分に法律を理解しているとは思えない。


 後に「漏えいした公務員は罰せられるが、報道した当事者は処罰の対象にならないので、訂正させていただく」と撤回した。
「抑制は求めない」とも付け加えた。

だが、さらに十二日のラジオ番組で「国の安全に大きな影響があるとわかっているが報道する。
大勢の人が死んだとなれば、それはどうだろう」と語っている。


 どんな情報を指しているのか。空理空論の世界ではないか。

むしろ、特定秘密を報道することに重ねて疑問を呈し、自制を求めているのだ。
秘密保護法は情報統制色を帯びているが、報道をも統制する意思が潜むのだろう。


 仮に他国が日本に核ミサイルを撃ち込もうとしている秘密情報を得れば、早く国民に知らせる。
日本政府が極秘に核武装計画を進める情報を入手すれば公表し、国民の議論に付す−。
報道機関として当然ではないか。


 政府が秘密だとしても、報道機関は「報道に値する」と判断すれば、公表する。
それが報道の使命である。

石破氏は報道機関を政府の宣伝機関と勘違いしていないか。
防衛相を務めた安全保障の論客が、「絶叫デモはテロ行為と変わらない」とブログで書いた。


 「表現の自由」も「知る権利」も踏みにじる悪法は、やはり廃止すべきである。

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2013年12月15日

一瞬の恥ではすまない「間違いだらけのNG年賀状」の特徴9つ

一瞬の恥ではすまない
「間違いだらけの
    NG年賀状」の特徴9つ
2013.12.14 12:00 NEWSポストセブン 

 日ごろお世話になっている人や親しい人へ、新年のお祝いの言葉や、健康、多幸を願って送る年賀状。この時期になると、年賀状の準備に追われる人も多いのではないでしょうか。

このように、年賀状を送るのはいいことなのですが、本文に間違いや失礼があってはいけませんよね?

 そこで今回は、意外と知らない年賀状のNGマナーについてお話していきたいと思います。



■1:赤ペンはNG

目上の人や取引先の人に出す年賀状に、赤ペンを使うのはNGです。
黒、紺、青色のペンや筆、万年筆を使うようにしましょう。



■2:“新年”の使い方に注意

よく、「新年あけましておめでとうございます」と書く人がいますが、“新年”と“あけまして”は同じ意味なので、重複していることになります。
この場合、新年と書かなくてOKです。



■3:“謹賀新年”の意味を知る

謹賀新年には「謹んで新年のお喜びを申し上げます」という意味があり、この言葉自体が新年を祝うものなのです。
ですので、“謹賀新年”と“あけましておめでとうございます”の両方を使うと、重複していることになるので気を付けましょう。



■4:“A Happy New Year”は年越し前に

“A Happy New Year”は、年越し前に使う「よいお年を」という言葉です。年賀状には、“Happy New Year”と書きましょう。


■5:忌み言葉は使わない

“去”という文字はお祝いにふさわしくないので、去年→昨年にしましょう。
その他にも、失う、倒れる、滅びるなどの言葉は使わないように。

また、相手が不快に感じたり、暗くなるようなことは書かないのがマナーです。


■6:“元旦”は一月一日の朝という意味

“元旦”には、一月一日の朝という意味があるので、“平成二十六年一月元旦”では一月が重複してしまいます。
また、年賀状は一月一日の朝に届くとは限らないので、終日という意味のある“元日”を使い“平成二十六年 元日”と書いても問題ありません。



■7:相手への感謝や気遣いを先に伝える

年賀状を書くときは自分の近況を報告する前に、相手への感謝や気遣いを伝えるのがマナーです。
自分のことを書くときは、2割程度におさまるようにしましょう。



■8:イラストの多用は控える

年賀状は送った本人だけではなく、その家族の目につくこともあります。
縁起物のイラストを入れるのはいいと思いますが、多用するのは控えましょう。
品格を疑われるようなものは絶対にNGです。



■9:一月七日を過ぎたら寒中見舞い

到着が一月七日を過ぎてしまうようなら、年賀状ではなく寒中見舞いとして送りましょう。

「へぇー」と驚くものはありましたか?
 文面からもマナー美人だと伝わるような、品のある年賀状を送りたいものですね。

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学力アップする?「メタ認知力」鍛える5つの方法

学力アップする?
「メタ認知力」鍛える5つの方法
2013年12月15日(日)
                16時0分配信 dot.(ドット)


 小学校までは成績優秀。
中1の1学期も、まずまずだったのに…。
2学期になってがくっと成績が落ち込み、勉強嫌いになるケースが増えている。

我が子を救うには、親がどう向き合えるかが問われている。
ベネッセ教育総合研究所の主任研究員・樋口健さんは、子どもの学力向上には親のかかわりが重要だと話す。


「成績が下がる、もしくは上がらない子どもの親は、テストの点数や結果しか気にしない傾向がある。

どうしてこんな点なのかと叱りつけ、塾へ行けと命じる。

でも、成績が上がる子や常に上位の子の親は、子どもが学習するプロセスに寄り添おうとします。
『どこがわからなかったの?』と尋ねて一緒に見直しをしたり、次はどう勉強したらいいかを子どもに考えさせるよう導いたりするのです」


 では、親は具体的にどう子どもと向き合えばいいのか。
教育関係者が口をそろえるのが、学習習慣をつくる手助けをするということだ。

そして、そのプロセスで重要な力が、脳科学でいうところの「メタ認知力」だという。
メタ認知の「メタ」は「高次の」という意味。
「メタ認知力」は、高い視点から俯瞰で自分自身を眺められる能力を指す。


「要するに問題解決能力です。
自分には何が足りないのか、どうすべきかを自ら考え、学びに向かう力を持てる子に育ててほしい」(樋口さん)


 前出の中学教員は、メタ認知力を「自己分析力のようなもので、今の子には本当に足りない」と実感している。
できない子は「何ができて何がわからないのか」を理解できない。
数学の補習で「何がわからないの?」と尋ねると「全部!」「数学!」「方程式!」とおおざっぱにしか言えない。
ああ、わが子のよう! そう嘆く保護者に朗報がある。


「メタ認知は才能ではなくスキル。訓練によって鍛えられます」

 と言うのは、教育心理学を専門とする筑波大学大学院の外山美樹准教授。五つのメタ認知力アップ法」を教えてもらった。

(1)「今日授業でやったことをひとつだけ教えて」と質問しよう。
学習したことを自分の言葉で言ってみる作業はメタ認知力を高める。


(2)会話の中に出てきたものに対して、「どうしてそうなるのかなあ?」と聞いてみる。
正解でなくても、自分で思考する習慣をつけることが重要。


(3)漢字や地名など「これって何?」と子どもに聞かれても、安易に教えない。
「どうやって調べてみようか?」とまず調査法を立案させる。


(4)勉強方法などを聞かれたら、「自分でやりなさい」と突き放さず、入り口だけでも一緒に考えてやる。

(5)間違いを指摘するのではなく、「どうすればミスしなくなるか」を考える方向に導く。

※AERA  2013年12月9日号より抜粋
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2013年12月16日

週のはじめに考える 「議論する国会」に立ち戻れ

週のはじめに考える 
「議論する国会」に立ち戻れ
2013年12月15日 東京新聞「社説」

 慎重審議を求める国民の期待に背いた形で、特定秘密保護法が先の臨時国会で成立しました。
ここで、あらためて政府と国会の関係を考えてみたい。


 時計の針を去年の一月に戻します。
当時の野田佳彦政権は国会の施政方針演説で「決められない政治からの脱却」を訴えました。

衆議院と参議院で与野党の多数派が入れ替わった結果、政治が前に進まない。
その状況をなんとか脱しようという趣旨でした。


 このフレーズを後押ししたのは消費税増税を目指した財務省だったと思いますが、マスコミの中にも「決める政治」への転換を期待する向きがありました。

◆「決める政治」の危険性

 特定秘密保護法の成立はまさに「決めた政治」です。
それも異例なスピード審議で。
これが可能になったのは、根本的には「ねじれ国会」が解消したからです。

では、今回の展開は民主党や一部のマスコミ、多くの国民が望んだ政治だったのでしょうか。
そうではない、と思います。


 今回に限りません。
もしも決める政治が大事というなら、特定秘密保護法に限らず、集団的自衛権の見直しや憲法改正をめぐっても、どんどん結論を出そうという話になりかねない。


 多くの国民はそんな事態を望んでいないと思いますが、一方で「民主主義は多数決なのだから、国民が選んだ与党と政権が政策を決めていくのは当然だ」という声もあります。

さて、どちらの声に耳を傾ければいいのでしょうか。


 まず、いまになって思い知るのは「決められない政治からの脱却」というスローガンが、実は大変な危険性をはらんでいた、という現実です。

それは根本的な誤りだったと言ってもいい。


 なぜかといえば、民主主義は「決めること」、それ自体に価値があるわけではないからです。

◆与党が一歩引いてこそ

 結論を先取りして言えば、本当は「議論する」ところに価値があるはずなのです
少数派の意見にも耳を傾け粘り強く説得し、あるいは言い分を取り入れて、より良い結論に導いていく。
そんなプロセスが民主主義の核心です。


 この視点から今回の事態を眺めると、何が言えるでしょうか。


 なんといっても政府・与党は急ぎすぎました。

自民、公明の与党案に対して、野党のみんなの党と日本維新の会が修正案を出して合意ができると、あっという間に採決に持ち込んでしまった。


 しかし肝心の国民はといえば、修正案がまとまった後も懸念を抱いていました。
各種世論調査によれば、七割から八割の国民が「今国会にこだわらず慎重審議を」と望んでいました。
大幅な会期延長か次の国会に審議を継続したらどうか、と考えていたのです。


 法案への反対ないし慎重論は報道機関は言うに及ばず、法律や文化、芸術、学問にかかわる有識者たちにも広がっていました。
異例な展開です。
こうしたとき、国会はどうすべきだったのか。


 鍵は野党ではなく、与党にあったのではないでしょうか。

ずばり言えば、自民と公明の与党こそが一歩下がって早く大幅延長か継続審議を決断すべきだった。


 たしかに議院内閣制の下では、与党は通常、内閣が提出した予算案や法律案に賛成するのが役割と考えられています。
国民は選挙で多数を得た政党に内閣を作らせているのですから、政府が決めた政策を与党が国会で賛成するのも一括して政府・与党に委任していると言ってもいい。


 しかし、今回の審議で国民の懸念がかつてなく高まっていた事情を考えれば、与党といえども「国民の代理人」たる国会議員の本旨に立ち戻って徹底論議を尽くす姿勢を示してほしかった。
「国会は政府とは違う」。
その意地を見せるべきだった。そう思います。


 与党がいつも政府の後押しに徹するだけなら、意地悪く言えば、単なる賛成投票マシンに堕してしまうではありませんか。
そんな国会議員でいいのでしょうか。


 みんなの党と日本維新の会が修正案を共同提案しておきながら参院採決で棄権に回ったのも一見、矛盾しているようですが、議論続行を望む国民の声を最優先したと考えれば納得できます。


 今回ほど、政府とは違う国会の重要性を考えさせられた機会はめったにありません。
法案は成立しましたが、課題は残っています。
国会が秘密をチェックする仕組みがまだ整っていません。

◆国会のプライドを示せ

 自民党は法施行までに国会が秘密の扱いを監視する制度を議員立法で法制化する方針を決めました。
問題は特定秘密だけに限りません。

本来、政府ではなく国会こそが望ましい政策と法案に仕上げていくべきなのです。
ぜひ国会のプライドを取り戻してほしい。

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十大ニュース:秘密保護法1位…在京8社の社会部長が選考

十大ニュース:秘密保護法1位
    …在京8社の社会部長が選考
毎日新聞 2013年12月16日 18時48分

  新聞之新聞社主催の「今年の十大ニュース」の選考会が16日、共同通信社など在京8社の社会部長らが出席して開かれ、

1位に「特定秘密保護法成立、『知る権利』論議に」を選んだ。

(2)20年東京五輪・パラリンピック決定
(3)異常気象相次ぐ、伊豆大島で土石流
(4)徳洲会事件摘発、都知事にも波及
(5)参院選で自民大勝
(6)原発汚染水など震災の影響なお深刻
(7)1票の格差に初の違憲・無効判決
(8)東北楽天が日本一、マー君24連勝
(9)アルジェリア人質事件で日本人も10人死亡
(10)スポーツ界で体罰問題相次ぐ
                     (共同)

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2013年12月17日

「がんは放置してもいい」は本当か 主張と反論

「がんは放置してもいい」は本当か 
              主張と反論
2013年12月16日 朝日新聞

 医師の近藤誠さんが書いた「医者に殺されない47の心得」は、今年のベストセラーとなりました。
しかし、近藤さんの「がんは放置してもいい」という考えには、ほとんどのがん専門医が「助かる命も救えなくなる」と批判しています。
近藤さんの主張と、第一線の腫瘍(しゅよう)内科医である勝俣範之さんの反論を紹介します。


■「医者に殺されない47の心得」の著者 
   
慶応大医学部講師・近藤誠さん

【主張】
・がんは発見時に転移が潜む「本物」と、転移しない「がんもどき」に二分類される
・「本物」は手術でも抗がん剤でも治らない。
「もどき」は治療が不要。
よって、無症状なら治療はしなくてよい
・検診を受ければ死亡数が減るという根拠はない
・抗がん剤の臨床試験の生存曲線は形が不自然で、人為的操作があったと推測できる
・生活の質を上げるための治療は必要

慶応大医学部卒。
83年から同放射線科講師。
米国留学後、乳房温存療法を国内に広めた。65歳。

■自覚症状なければ治療は不要

 がんは検診で早期発見されても、その時点で転移が潜む「本物」と、転移しない「がんもどき」に分けられます。
本物は基本的に抗がん剤で治らず、手術はがん細胞の増殖を速める恐れがあるから治療は無意味です。

「もどき」は転移しないから治療の必要がありません。
どちらにしても、自覚症状がないなら何もしなくていい。
これが「放置療法」です。

 今のがん診療は、早期発見して治療したら治るという前提で組み立てられています。
しかし、根拠がありません。

 外国の研究で、肺がんの検診を受けた人の方が、受けていない人より死亡数が多いとの報告があります。
早期発見で余計な手術や抗がん剤治療を受けたせいでしょう。
ほとんどの国では肺がん検診は行いません。
乳がんも、検診を受けても亡くなる人の数が減らないという報告があります。前立腺がんは死亡数の差がありません。

 一般的に早期だと「もどき」の割合が多いのです。
マンモグラフィーで見つかる乳がんは99%「もどき」なので、私は「診断を忘れなさい」と言って帰します。
これまで検診でさまざまな部位にがんが見つかった150人以上を様子見してきたが、ほとんど転移が出ません。

 まれに「本物」の場合もあります。
5ミリの乳がんを放置した私の患者さんは、数年後にがんが大きくなり、その後転移も出てきて、18年後に亡くなりました。
がんの成長速度から、初発病巣が0・04ミリのときに転移していたと推定されました。

 ただ、すべてのがんを放置するわけではありません。
大腸がんによる腸閉塞(へいそく)など、生活の質を下げる自覚症状があるなら、治療すれば長生きできることもある。

肝がんは「もどき」でも早期発見に意味がないとはいえません。
乳がんの「もどき」も乳房の皮膚を破る場合は部分切除を勧めることもあります。

 抗がん剤に延命効果があるとした臨床試験の結果には、人為的操作の疑いがあります。

多数の患者さんをきちんと追跡すると、生存曲線は下に凸になるはずですが、不自然に持ち上がっている。
転移患者は多くが数年以内に亡くなるのに、追跡できなくなった人を「生存」とするから生存率が落ちないのです。

 乳がんの抗がん剤ハーセプチンも生存期間は延びません。
臨床試験の生存曲線に人為的操作が疑われます。
薬が効いて元気なのではなく、「もどき」だったのです。
ほかの分子標的薬も、肺がんなど固形がんには無力です。
ただし、血液のがんや睾丸(こうがん)のがんなどは、抗がん剤で治る可能性があります。

 国内外の論文分析と、患者さんの症例をもとに主張しています。症例報告は科学的根拠が低いと批判されるが、放置しても転移しない例が一つでもあれば強力な反論材料になるのです。

 4月にセカンドオピニオン外来を開き、1300人来院しました。
無症状の人は治療しない方がいいと伝え、生活の質が向上しそうなら治療方法を示します。
決めるのは患者さんですが、最良の結末になることを願います。
 (聞き手・小林舞子)

******************
■第一線の抗がん剤専門医 
日本医科大武蔵小杉病院教授・
                       勝俣範之さん

【反論】
・がんは「がんもどき」と「本物のがん」に二分類はできない
・過剰治療の側面はあるが、治療しなくていいがんかどうかは見極められない
・検診による過剰診断を示すデータはあるが、検診の全否定にはつながらない
・「臨床試験の生存曲線は人為的に操作された」という主張に科学的根拠はない
・放置療法により助かる命も助からないこともあり、この主張は危険 

富山医科薬科大卒。国立がん研究センター中央病院乳腺科・腫瘍内科外来医長を経て現職。50歳。

■一部患者に当てはまる「仮説」

 近藤先生は、がんには「がんもどき」と「本物のがん」しかなく、積極的な手術や抗がん剤は不要、と主張しています。

面白い説ですが、これは一部の患者さんに当てはまる「仮説」です。
 がんの治療には色々な考え方、選択肢があるということを提案した点では、近藤先生の主張は評価できると思います。

ただ、医学的データを近藤先生の個人的な偏った見解に基づいて極端に示しており、患者に混乱をもたらしている点は注意が必要です。
近藤先生が本で書かれている主張を「すべて正しい」と判断するのではなく、「一部の患者さんに当てはまる」と読むと、理解しやすくなると思います。

 がんに積極的な治療が行われているのは、こうした治療に効果のあるがんが確実に存在するからです。
一部の患者さんには、過剰治療になるかもしれませんが、
どんながんなら手術や抗がん剤が不要なのか、まだよくわかっていないのが現状です。

 検診による過剰診断を示すデータがあることも確かです。
それでも、一部の研究結果をもって、検診の有効性をすべて否定することにはなりません。

最近、乳がん検診で過剰診断が行われていることがわかってきましたが、検診をすべてやめた方がいいとの見解にまでは至っていません。

 現在、遺伝子のタイプを調べて積極的な治療の必要の有無を見極めようという研究が進んでいます。
例えば、乳がんの抗がん剤ハーセプチンは特定の遺伝子に変異があるがん患者さんには非常に有効で、生存期間が大幅に延びました。

 近藤先生がハーセプチンの臨床試験について「生存曲線がおかしい。
人為的操作が加わったと思われる」と主張しているのは、全く根拠がありません。
承認に関わる臨床試験(治験)のデータは国による立ち入り調査も行われるため、人為的操作を行える隙がありません。

 「放置療法の勧め」という言葉を聞いたときは、本当に驚きました。
近藤先生の元に通う患者という一部の偏ったデータに基づいているわけで、それは科学的根拠になりません。

 
インフォームド・コンセントは、患者さんの自己決定が大切と言われますが、正しい情報を提供されることが大前提です。

5ミリの早期の段階で乳がんが見つかった近藤先生の患者さんも、手術をすれば、90%以上の確率で治ったはずです。
正しい情報をしっかり伝えられた上での自己決定だったのか、疑問です。

 進行がんにやみくもに抗がん剤を使うのは、私も反対です。
そういう意味では放置療法もやはり、一部の患者さんには当てはまるのです。

ただ、「放置すべきだ」という一方的な言い方ではなく、
正しい情報提供と、患者さんの意向を尊重する良いコミュニケーションが大切です。

 
放置療法は、近藤先生の個人的な考えによる「仮説」です。
患者さんやその家族は、放置することの危険性を十分に理解してほしいと思います。
 (聞き手・岡崎明子)

*******************
◆日本対がん協会から 

  がんの経験者が自らの病気について語る、とはどういうことでしょうか。

 今月初旬の土曜日、東京・秋葉原でがん経験者、医療関係者、国の政策担当者、メディア関係者が集まり「キャンサー・サバイバー・フォーラム」(日本医療政策機構、キャンサーネットジャパンなど主催、日本対がん協会など後援)が開かれました。

 「職場では後遺症も含めがんを知ってほしい。
患者もがんを言い訳にしない」(清水敏明さん=舌がん経験)、「情報が得られず退院後に苦労した。
情報は貴重、シェアすることも大切」(岸田徹さん=胎児性がん経験)、「婦人科のがんは偏見をもたれやすい。
事実を訴えていくことが使命と思う」(麻美ゆまさん=境界悪性腫瘍経験)と重みのある発言が続きました。

 ろう者で乳がん経験のある皆川明子さんは「医師とのコミュニケーションに不安がある。
筆談や身ぶりでは情報量も限られる。
すべての人が安心して治療を受けられる社会にしたい」。

 初めて講演台に立つ人もいます。
嗚咽(おえつ)しながらも明るく振る舞い、命の大切さを訴えてました。
 阿南里恵さんは23歳で子宮頸(けい)がんを発症。
人には同じ苦しみをさせたくないと講演を始め、日本対がん協会でがん征圧に向け奮闘中です。
「講演活動で人生が大きく変わった。
多くの出会いがあり、国のがん対策推進協議会にも加わっている。皆さんも勇気をもって発信してください」
 がんを知って、がんの偏見をなくそう!」と宣言し、幕を閉じました。
 (協会事務局長・塩見知司)

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2013年12月18日

室井佑月、ボランティアしたら警察呼ばれた?

室井佑月、
ボランティアしたら警察呼ばれた?
※週刊朝日 2013年12月20日号

 東京電力が再稼働をもくろむ柏崎刈羽原発は、この人の同意なしには動かない。
原発問題の「最前線」で戦うキーパーソン、新潟県の泉田裕彦知事の本心は、どこにあるのだろうか。
週刊朝日の連載で原発問題を鋭く指摘し続けている作家の室井佑月さんが、得意の“ぶっちゃけトーク”でズバリと切り込んだ。

*  *  *
泉田:私が通産省(現・経産省)に入省したのは、1979年のスリーマイル事故の後なんですよ。
アメリカは事故が起きる前提で規制を作り、住民の避難計画を作っている。当然、日本も同じことをしなくちゃいけないと思ったのに、残念ながらそうならなかった。

室井:「日本製は安全だから」って言うんですよね。

泉田:実際は日本製のほうが危ない。
フランスなどの最先端の原発にはメルトダウンした燃料を受け止める「コアキャッチャー」がついている。
フランスの技術が入った中国の原発にもついています。
ところが、日本の原発にはこれがついていない。
世界は、メルトダウン事故を前提に対策を立てているんです。

室井:そういうことが、これまではおかしいって言えなかったんですよ。
与党が強行採決した特定秘密保護法案も心配です。
どこの大手新聞もこれまで書かないできて、今から言ってもしょうがないタイミングになってから書き始めて。
卑怯だと思いません?

泉田:あの法案は、具体的な中身が伝わってこないですからね。
われわれ地方自治体は、これまで核燃料の輸送ルートなどについて安全協定に基づいて情報をもらっていた。
ところが特定秘密保護法では、地方自治体が情報を取り扱う担当に入ってない。
情報がズポッと抜ける懸念があります。

室井:それ絶対おかしいですよ。
いちばん最初に被害を受けるのが、その地域に住んでいる一般の人たちじゃないですか。

泉田:新潟県警は県の組織だけど、国の機関である警察庁から情報を渡されている。
そうすると県警までは情報を伝えてOKだけど知事に教えてはダメ、となる可能性もあるんです。

室井:泉田知事は「県民の命と安全と財産を守るのが役目だ」って、すごく簡単なことを言っているだけなのに……。
結局、国は末端の人たちを切り捨てていいと考えているって、今回の事故でわかった気がします。

泉田:さまざまな場面で、いかに情報が出ないようにするか、という力が働いているのを感じますね。
例えば事故当時、福島県から要請があったので放射能測定の機械と専門知識のある職員を送ったんです。
するとしばらくして、「新潟県の機械を汚したら申し訳ないから、やっぱり結構です」と言い始めた。
「汚れてもいいです」と言っても、「結構ですから測らないでください」と。

室井:私も似た経験があります。
事故直後、手に入りにくかった放射能の測定器を入手して、ボランティアであちこち測りに行ってたんですけど、千葉県の小学校に父母と一緒に行ったら、そこの先生に警察を呼ばれそうになりましたからね。
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室井佑月 的外れな政治家に「どひゃー」の衝撃

室井佑月
的外れな政治家に「どひゃー」の衝撃
※週刊朝日 2013年12月27日号

 成立した特定秘密保護法。
政府は国民に十分な説明をせず全く安心させてくれないと感じている作家の室井佑月氏は、官房副長官の言葉に思わず、こんな声を上げた。

*  *  *
「賛成か反対の意見を強いるのではない。
でも、傍観して自分の意見を言わないことは中立とは言えず、権力に力を与え続ける暴力行為だ」

 これは国際基督教大学2年生の小林叶(かなう)さんの言葉だ。
小林さんは12月6日、「秘密保護法を考える全国学生緊急大集会」を企画して開いた。
そこでの言葉。なんでも300人もの学生が集まったとか。

 良いこというね。あたしもそう思う。

 特定秘密保護法が6日の深夜、参議院本会議で採決され、賛成多数で成立した。
参議院の本会議の前には、衆議院本会議があったわけで、その時は今ほどマスコミは騒いでいなかったような気がする。

 話し合いが参議院に移ってからだ。
ぎゃあぎゃあ騒ぎ出したのは。前からわかっていたことなのに、反応が遅すぎやしないか。

 国際基督教大学の小林さんがいうように、そういったマスコミの動きの悪さが、権力にさらに力を与える暴力行為になっているとあたしは思う。

7日になされた朝日新聞の全国緊急世論調査によると、76%の人々は国会審議が十分ではないと答えていた。

 だわな。
ぜんぜん秘密の中身が見えてこないもん。

今のままではどうして駄目で、なぜこんなに急いでこの法案を通さなきゃいけなかったのか。
きちんと説明してくれた議員はいなかった。
テレビに出てくる識者も。

 問題点が出てくると「これからやる」という。
秘密は秘密で、疑問は疑問のままだ。

 6日付の東京新聞の夕刊に、「秘密がこれ以上増えれば、私たちの暮らしはどうなるのか」という沖縄と福島の人々の声が載っていた。
特定秘密保護法案に反対する人たちの声だ。

〈沖縄では安全が不安視されるオスプレイが上空を飛び交う。
「抗議して写真を撮れば『防衛機密だ』とされ、ゲート前に座れば『テロ活動だ』と言われることになる」と懸念する〉

 福島の方も、今でさえ原発の情報が十分に伝わらない現状に不満をもっているのに、この法案について、「怖い。国民に目を向けてない法律だ。
国民を守るためにある憲法を変えるための過程じゃないのか」と感じたという。

 この国は、福島第一原発事故後に緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム 「SPEEDI」の情報を、「国民を不安にさせてはいけない」と隠したぐらいだからね。
んじゃ、国は国民を安心させるにはどういうことを考えているかというと、

「ある人に『特定秘密保護』という法案の名前が良くないんじゃないかと言われた。
昔『後期高齢者』という名前で大変怒られたことがあるが、言われてみるとそうかもしれない」(加藤勝信官房副長官)

 こんなこと。信じらんない。どひゃー!
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2013年12月19日

石井苗子の健康術:人生における「ストローク」の持つ意味

石井苗子の健康術
人生における
「ストローク」の持つ意味
2013年12月13日 読売新聞 yomiDr.

(打つ、なでる、という意味ですが、人間関係を形成している言葉でもあります)


 先日、心療内科医師から「石井君、心臓のエコーを取ってきなさい」と言われて驚愕(きょうがく)しました。
「私、血液検査でどこも悪くないですから!」と申し上げたのですが、なんとなく咳(せき)が気にかかると先生がおっしゃる。

結核でも風邪でもないのだとしたら、なんなのだろうと思い、調べた結果は「心臓に少しだけ逆流が見られる」でした。
原因は、ネガティブストロークの多い環境に長くいるからなのだそうです。


 ストロークという言葉を心理の分野で使うときは、本来の「打つ」という意味ではなくて、人が人に投げかけるサインのことを示します。

ポジティブストロークとは、好感度をもって人が人に接するときに投げる言動です。
たとえば、成績の良い子に対して親が「おまえを誇りに思っている」とか「何々ちゃんは、本当にいい子ね」などに、笑顔を見せながら、時には物を買って与えるとか、あるいは頭をなでるなどの行動をもってすれば、ポジティブストロークのよい例です。


 ではネガティブストロークとはなんでしょう。


 上の例をとって説明すると、病気で学校を欠席し、それが原因で同じ子どもの成績が落ちたとしましょう。
看病中は優しかったお母さんが、成績がふるわなくなったとたんに、「どうしたの、あなたらしくもない」とか「もっと頑張ればできるはずなのに」などと、心配顔と冷たい言葉を持って接すれば、このサインをネガティブストロークだと受け取ります。

言った本人は励ましたつもりでも、相手はそれをネガティブに受け取り、落胆してしまうのです。


 弟や妹ができてから、年上の子どもが母親の関心を引きたくて、いたずらをしたり困らせたり、すねたりするのもネガティブストロークと呼んでいます。


 こういった態度は、大人になってからの組織内あるいは狭い世界の仕事仲間の間でも、常に起きています。

人間関係はこのストロークで形成されていると見ることは、心理学的にはひとつの現象を頭で整理するときに役に立ちます。


 ストレス続きが原因で、私の心臓に機能的な問題が起こっているかもしれないと指摘された背景には、3年以上続くことになる福島県の支援活動を組織的にどう運営していくかで、今、すごく疲れているからだと思います。
体は大丈夫でも神経がまいっているのかもしれません。


 今はもう2011年の当時ではありません。
緊急支援対策の時期は過ぎています。
医療支援をどう続けていくかを、保健という分野で創造しなければなりません。
同時に、人をどうつないでいくかも細かく考えなければなりません。


 人間はいつも同じ感情で自分と付き合ってはくれないものと前提してのち、さらにその人と良いストロークを維持しながら先をつないでいくにはどうしたらいいか、そればかりを考える日々を送っています。


 震災当時は、派遣に協力してくれる人をどうやって見つけるか、寄付金をどうやって集めるかで夜も眠れないほどの戦闘態勢でした。

現在は、人間関係がネガティブストロークになってしまわないようにしなければならないということで、頭がいっぱいです。


 これがなかなかうまくいきません。
じっとしているとドンドン増えてしまうのは、ネガティブストロークの方で、ポジティブストロークは努力しないと急速に減っていってしまうものです。


 私は震災当初から無二の親友と一緒にプロジェクトに参加してきました。
彼女がいなければ、何もできなかったと思うほどの人です。

ところが今、彼女は彼女の所属する組織で、私は私が所属するもう一方の組織でお互いが別々に人間関係の調整に追われています。
つじつまが合わなくなってしまうことすら起きています。

ともすれば、これだけは間違いないと思う信頼のきずなさえ、心の中で疑ってしまいそうになることもある。
勇気を出して胸のうちを明かさなくては、あっという間に自分からネガティブストロークを出してしまいそうで怖いと感じることすらあります。


 私は、そろそろ引退か? と考えることもあるのですが、2人して辞めてしまったら、活動が瓦解するだろうとも感じています。


 活動の原動力となっていたのは、人間関係のポジティブストロークでした。

しかし活動に参加しなかった方々からのネガティブストロークも、この何年か強く受け続けてきていました。
誰が何をやっても、相手からネガティブストロークしか返ってこないということもたくさん経験しました。
俗にいう、すねた態度でしか返ってこないということです。
子どもが親の関心を引こうとして悪さをするのと似ているとすら感じる態度もありました。


 私は昔、組織内での人事異動に理不尽さを感じた時代がありました。
人をあるところから別のところに動かすというのは、栄転でもないかぎり、あるいは栄転であったとしても心理的に大きな影響を与えるのに、なぜやらなければならないのだろうかと。

同じポジションでずっと平和に仕事を続けられないものだろうかと思ったのです。
それでも今は、人事異動が必要であって、それが残酷なものであってもやらなければいけない時があるとよく分かるようになりました。


 しかし早い時期にその人の人生の先を見て、よい方向に人を動かす。
それが一時理不尽な行動のように思われても、なんとかポジティブストロークで状況説明することは、一種の人間力のような才能が必要なのだとつくづく思います。

場合によっては、一生相手から理解されないだろうと思っても決別しなければならないこともある。

時には、自分の中に2人の人間を意識するような行動を取ることもあります。組織を守るためという心理的武装は、逃げ道になるかもしれませんが、組織を離れたところで人間関係を維持しようとしたら大変難しい。


 大きな組織の中でも、昔の武士道精神のような潔さは、なかなか通用しない現代社会です。

まして小さな、しかも人間関係だけで成立しているような環境で、ポジティブストロークを増やしていこうとして心臓までくたびれてくるのかと、自分の人間力のなさを情けなく思いました。


 ドクターに治療方法を聞けば「ストレスを減らすこと」だそうで、私はストレスをストレスと認めない性格をしていますので、そこから治さなければなりません。
私のような性格の方は他にもいらっしゃるのではないかと思いますが、そろそろどこまでやるか、残り時間との相談になってきた年齢かなと思います。

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元テレビキャスター 丸岡いずみさん うつ病(1)

一病息災  うつ病 
元テレビキャスター 丸岡いずみさん

2013年12月12日 読売新聞)


被災地での取材 頭皮に発疹 テレビから一昨年の夏、突然消えた。
眠れず、食べられず、の体調不良が1週間も続いていた。
「このまま東京にいたら、死んでしまうかもしれない」とまで思い詰め、徳島県の実家に帰っていた。


 北海道の地方局のアナウンサーから、29歳で日本テレビの中途採用試験に合格した。

初めは報道局の社会部記者も経験した。
人気番組での司会者との掛け合いが評判となり、その容姿と当時の年齢から「奇跡の38歳」と言われた。

2010年から夕方のニュース番組の看板キャスターを務めていた。


 「東京のキー局での仕事は、高速道路をノンストップ、ハイスピードで爆走している感じでした」。
雑誌カメラマンの追っかけや隠し撮りにも、神経を使っていた。


 運命の年となる11年は、格別に忙しかった。

2月のニュージーランド大地震では、翌日には現地入りした。
帰国して間もなく、東日本大震災が起きた。
帰宅難民で大混乱の東京都内の取材が終わると、翌朝、被災地に向かった。


 津波に傷つけられた数多くの遺体と、がれきの山。
あまりにも悲惨で、私のすべての感情が一瞬にして凍りついた気がした


 1回目の現地取材は約2週間だった。
その間に頭皮に発疹ができ、どんどん広がっていった。これこそ、あの病気の前兆だった。        
◇         ◇
元テレビキャスター 丸岡(まるおか)いずみさん 42

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2013年12月20日

病気に偏見 薬飲めず 丸岡いずみさん。うつ病(2)

一病息災  うつ病 (2)
元テレビキャスター 丸岡いずみさん
病気に偏見 薬飲めず
2013年12月19日 読売新聞)

  東日本大震災から間もない2011年4月、英国皇太子の結婚式をロンドンでリポートした。

帰国すると、また定期的に大震災の被災地に入った。


 6月には海上自衛隊の護衛艦に同乗して、行方不明者の捜索を独占取材した。
小型ボートで海上にも出た。

かなりの時間がたった遺体に、息をのんだ。
艦内には女性用の部屋も風呂もなく、緊張感に包まれた4日間だった。


 翌月からあまり眠れず、食欲がなくなってきた。

8月後半になると、一睡もできなくなった。
「心も体も悲鳴をあげている状態でした」


 民主党代表選挙の会場から秒刻みでリポートしていて、ついに言葉に詰まった。
「ポキンと折れた」と自覚し、局に休暇を申し出た。
「しばらくは東京には戻れない」と覚悟して、故郷の徳島に戻った。


 親類が勤務する総合病院に入院し、週1回、別の病院の精神科に通った。予想していた通り「うつ病」と診断された。

だが、処方された薬が飲めなかった。

この病気に偏見を持っていて、「この薬を飲んだら、本当のうつ病患者になってしまう」と思い込んでいた。


 病状は悪化する一方だった。
インターネットのニュースに「長期休暇の真相は、うつ病」という記事が流れた。周辺が騒がしくなり、さらに追い詰められていった。


◇         ◇         ◇
 元テレビキャスター 丸岡(まるおか)いずみさん 42
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ジェネリック医薬品の利点と問題点

ジェネリック医薬品の使用はすべて自己責任です
ジェネリック医薬品とは何か?
AGAラボ
http://www.aga-report.com/generic.html

ジェネリック医薬品って何?


ジェネリック医薬品とは日本語では「後発医薬品」と呼ばれています。


薬品メーカーによって一番最初に開発された医薬品を先発医薬品と呼ぶのですが、「先発医薬品」は開発した企業の知的財産権として特許で保護され、他の企業は製造・販売することが出来ません。


しかし、特許が切れれば他の企業も特許料を全く支払わずに製造・販売することが可能になります。
こうした医薬品をジェネリック医薬品(後発医薬品)と呼びます。


ジェネリック医薬品とは特許が切れた先発医薬品の成分を真似て作った薬
です。
様々な問題があり欧米に比べ、日本ではまだあまり普及していません。


ジェネリック医薬品の利点と問題点

価格が安い


  先発医薬品よりも価格がかなり安価に提供されています。
新薬の開発には数百億円という莫大な費用がかかりますが、ジェネリック医薬品メーカーはその費用を一切負担していないので安価に提供できるのです。

先発医薬品とすべてが同じではない可能性があります

  有効成分そのものは同じかもしれませんが、製造時に有効成分以外の物質を違うもので代用している可能性があります。

同じ錠剤だとしても、コーティングの仕方や内部構造、その他添加物が変われば、体内で薬の溶け出す速度が変化したり、有効成分が分解されやすくなったりと、薬の作用が大きく変化し、薬の効き過ぎ、効果の有無などをもたらす危険性があります。

安全性試験がありません

ジェネリック医薬品は製薬会社での「有効性試験」はありますが、「安全性の試験」はないと言われています。

もちろん
先発医薬品は「安全性の試験」をしっかり行います。
 
技術力の差によって効果に違いが出る可能性があります先発医薬品メーカーが製造方法を細部まで公表することはないので、
ジェネリック医薬品メーカーは公表されていない製造方法の不明な部分を独自の技術で補って製造しなければなりません。

投入している予算が全く違うので、その技術には雲泥の差があると言われています。
 
同じ成分、同じ添加物、同じ剤形、すべてが先発医薬品と同じジェネリック医薬品でも、不明部分の製造方法に大きな差が出て、効果に違いが出てしまう可能性があります。
 
ジェネリック医薬品は医師に処方してもらいましょう

現在日本では医療費削減を図る為に、ジェネリック医薬品の普及を推進しています。

しかし、上記のような問題点から、ジェネリック医薬品に対する信頼性が未だ十分でないのと、医師が慣れ親しんだ先発医薬品を処方することからあまり普及していません。


それでも2006年より、処方箋の様式が変更になり、医師が署名すれば、処方薬をジェネリック医薬品に変更してもらえることになりました。
これにより、患者側から医師にジェネリック医薬品の処方を要求することが可能になったのです。


しかしながら、医師の判断を仰がずに個人輸入等で日本未認可のジェネリック医薬品を入手し服用した場合は、副作用等何が起きても一切自己責任となるので注意しましょう。

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2013年12月21日

ジャーナリスト保阪正康氏「安倍政権は保守政党ではなく、右翼化した全体主義政党だ」

ジャーナリスト保阪正康氏
安倍政権は保守政党ではなく、
    
右翼化した全体主義政党だ」
※週刊朝日  2013年12月27日号

  特定秘密保護法が野党の反対を押し切りとうとう可決、成立した。
ジャーナリストの保阪正康氏は、右翼化した自民党の暴挙とこう危惧する。

*  *  *
 この法律は、平時から戦時へと移行する法体系の一部なんです。
憲法改正、集団的自衛権の行使容認、日本版NSCの創設。
これらが構成する法体系です。

 今までの日本は、もし戦争が起こったら、という枠組みがない、平時の法体系でした。
安倍首相は、この法体系そのものを見直しているのです。

 日本の戦争は、1945年に終わりました。
原爆や無差別爆撃で多くの非戦闘員が戦死しました。

しかし戦後は、軍事で復讐しない、問題を戦争で解決しないと選択したんですよ。
それを、戦争が終わってから68年間続けている。
世界史的な実験と言えるのです。
私たちの誇りなのです。
自衛隊は一人も殺していないし、殺されてもいない。

法体系を変えるという選択は、歴史的に、この実験を疑われることになります。

 そういう選択をしないという誇りを日本の保守政党、自民党が守ってきたのです。

伊東正義、松村謙三、前尾繁三郎、三木武夫、後藤田正晴……。
やりすぎだぞ、とチェックを働かせる代議士がいっぱいいた。
戦争を体験した世代です。
後藤田などは護憲だって言ってましたから。
「あんな戦争はやるべきじゃない」と。
そういう人たちが、どれだけ保守政党が右翼化しないためにがんばってきたか。

もちろん自民党の中にも右翼はいましたけど、バランスを取っていたのです。それが自民党政権の良さだった。

 今は、それがまったくない。
党内のバランスがまったく働かない。
右翼化した政党になってしまった。

 戦前に法体系が変わるときには、治安維持法ができました。

これは、もともと共産主義者を取り締まる法律でした。
ところが、共産党員は、逮捕されたり、転向したりして、いなくなった。
すると、次に自由主義者、今度は宗教家、さらに純正右翼、と対象がいなくなるたびに範囲を広げていった。

 なぜ拡大解釈したか。

 治安維持法を運用するため、警察機構の中に一つの組織ができた。
これが特高警察(特別高等警察部)です。

ひとたびできてしまうと、逮捕する対象がいなくなっても組織があるわけだから、仕事を作っていくわけです。

一つの法律を運用し始めると、そこにできた組織が、自動的に増殖していくのです。

 今度の法律でも、取り締まる部署ができるでしょう。
取り締まる連中は、特定秘密を扱うから身元調査される。
それは、ある意味でエリート意識を与えられることになる。

お前たちは国を守っているんだ、などと言われるでしょう。
張り切って、人を捕まえてきて調べて、調書を法律に引っかかるように作っていかなきゃいけない。
そのときには、強制、威圧、拷問、脅かし、いろんな手が使われると思うね。かつての特高警察と類似のね。

 特高警察のようなものは社会の病理です。
特定秘密保護法の成立は、我々の社会にとっては、くしゃみが出るようなもの。

ほかにも、教科書に政府見解を入れること。集団的自衛権で自衛隊が地球の裏側まで行くこと。
そういうことが重なって、熱が出て、カゼを引く、肺炎になる、というように、徐々に社会の体力が弱まっていく。

 そうなれば、民主主義社会の権利が侵害されて、みんな黙ってしまう。
権力を怖がる。
それが病気、つまり、社会の衰退です。

やがて戦時体制に移行するのではないでしょうか。

 今すぐ戦争をやるわけではありません。
でも、ゆくゆくは、太平洋戦争の前にできた国家総動員法みたいな法律を平気で考え出すのではないかと心配です。
今の自民党は、保守政党じゃなくて右翼化した全体主義政党ですから。
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2013年12月22日

「見知らぬ親戚」から扶養をせまることも 改正生活保護法の怖さ

「見知らぬ親戚」から扶養をせまることも
 改正生活保護法の怖さ
※週刊朝日  2013年12月27日号

  特定秘密保護法が国会を騒がせるなか、12月6日に改正生活保護法がひっそりと成立した。

改正法では、生活保護の事務を担当する都道府県や市の福祉事務所が、生活保護の申請者や受給者の親戚を対象に、収入や就労状況などについて厳しく調査できるようになった。

 これまでは扶養の強い義務を負うのは原則、夫婦間と未成熟の子に対する親で、それ以外は、余裕があれば援助すればよいとされていた。

それが改正法によって、親やきょうだいが援助を拒否した場合、福祉事務所はその理由を説明するよう求められるようになった。

 そもそも民法が定める扶養義務者の範囲は広く、配偶者間や直系血族、きょうだいが当てはまる。
家庭裁判所の審判によっては、3親等内の親族、つまりは、おじ・おば、おい・めいなども扶養義務を負うことがある。

改正法で、この規定が厳格に適用されるのではないかと危惧されているのだ。

 英仏では、扶養義務があるのは夫婦間と未成年の子に対する親のみだ。

子が成人すれば、お互いに扶養義務はない。

独では成人した子と親の間にも扶養義務はあるが、扶養する側が高齢者や障害者の場合は、年収が10万ユーロ(約1410万円)を超える人だけに限られる。
「見知らぬ親戚」を行政が探し出し、扶養を迫ることはほとんどないのだ。

 それに対して日本ではある日突然、「見知らぬ親戚」の扶養を福祉事務所から求められる。
断るには詳しく説明しなければならない。

勤務先や銀行には、収入や資産の調査が入っているかも……。
生活保護の受給者は9月時点で約215万人おり、誰にでも、ふりかかりかねない話となった。
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(どうする?秘密法)命より重い情報ない 三上智恵さん

どうする?秘密法)
命より重い情報ない 三上智恵さん
2013年12月21日21時17分 朝日デジタル

 ■琉球朝日放送キャスター・三上智恵さん


 多くの人は「国防上の秘密があるのは仕方ない」とか「スパイ容疑で罰せられるのは映画の世界」と思っているのではないでしょうか。

しかし、沖縄では機密を知っていたために死に追いやられた住民がたくさんいました。


 情報を漏らすものは極刑という軍機保護法があった沖縄戦でのことです。

住民は軍人と同じ屋根の下で暮らし、陣地の構築や奉仕にかり出されました。
軍の編成や動向など軍事機密に通じていました。

だから、敵が上陸し捕虜になって情報が漏れることを恐れた日本軍から「スパイか」と切りつけられ、自決に追い込まれた。
自分の身を守るため「あいつがスパイだ」と密告する人もいました。


 特定秘密保護法は軍機保護法の再来です。

いまも米軍や自衛隊と隣接して生活する沖縄の住民が、いつまた不都合な存在となり、処罰の対象にされるかと危惧しています。


 事故の多いオスプレイが使う着陸帯の建設に反対する東村(ひがしそん)高江の住民たちが主人公のドキュメンタリー映画「標的の村」を制作しました。

家の近くに何がどのくらい飛来するのか、命を守るために知ろうとするのは当然です。しかし、「秘密を保有する者の管理を害する行為」とされて監視対象になりかねません。


 軍事機密の漏洩(ろうえい)を厳罰化した先にもたらされた悲劇を知るこの島から、法の危うさを何度でも訴えていきたい。

人の命よりも先に守るべき情報などあるはずはありません。

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2013年12月23日

石井苗子の健康術:息を吸うと咳が出るという人いませんか?

石井苗子の健康術
息を吸うと咳が出る 
       という人いませんか?
2013年12月20日 読売新聞yomiDr.

(呼吸器領域における心理的作用の見直し)


 時代に関係なく、人は恐怖や緊張を感じると不安になり、共通な現象として「息が詰まる思い」という反応が出ます。


 「息が止まるんじゃないかと思った」とか、息苦しい雰囲気、激しい言い争いに息があがっていたなど、心理的ストレスには呼吸困難や咳(せき)などの自覚症状があります。
わかりやすいのが、緊張時の咳払いです。


 息をのむ、息を殺す、あわてて咳(せ)きこむというような言葉の表現は英語でもありまして、with bated breath(息を殺して)、 breath again(ホッとする)、 hold one’s breath(固唾〈かたず〉をのむ)など、
日本語の方が語彙(ごい)にたけているように私は感じるのですが、いずれも不安と呼吸に関連したフレーズです。

ちょっとおどろいたのは、咳という意味の英語 cough に「白状する」とか「告白する」という意味があることです。
日本語では「彼が咳してくれた」なんていいませんよね。笑ってしまいました。


 一般的に咳をすると「風邪かしら」と疑うものです。
風邪でもないのに緊張から咳が止まらなくなるなんてことは、あまり考えないものです。


 でも心理学の分野では、咳をしているから何かの病気とはすぐ考えません。


 自分の生活習慣に急変が起こったり、周囲の人間関係で悩んでいると、胸の周りの筋肉が緊張したり、ときには痙攣(けいれん) を起こしていたりすることもあり、締め付けられてきて、呼吸が大きくできなくなってくることがあります。

女性の場合で一番分かりやすいのが、窮屈な補整下着をつけていると胸が苦しくなるという症状です。


 体のラインをきれいにみせるためにそれをがまんし続けていると、失神を起こす人もいます。
昔、西洋の女性がコルセットをつけたままワルツを踊り、気を失ったところを男性に介抱してもらい、恋が芽生えるなんて話も(嘘〈うそ〉か本当かは知りませんが)あったといわれています。


 補整下着の話はおいておいて、胸や背中の筋肉が緊張するのは、不安やストレスをがまんしている時によく起こります。

するとなんとなく、締め付けがキツイものは着たくなくなる、男子の場合でもネクタイをしたくなくなるといった現象が起きてきます。

着やすいものだけを身につけていたいので、毎日同じものを着るようになってしまう男性もいらっしゃいます。


 こういった現象は、年齢に関係なく、高齢者でも体の締め付けが原因で、手や腕がだるくて、しびれるような感じがすると訴えられる方がいらっしゃいます。


 単に「もうお年ですから、色々不自由が出てきます」で片付けずに、筋肉の緊張を緩める薬をしばらく飲んでいただき、不安を軽減する漢方薬を併せて服用していただくと、筋肉の緊張や不安の軽減にともなって、咳や呼吸困難が治まって身体が楽になってくることがあります。


 女性の場合も、ランドセンという薬に柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)エキスを一緒に1週間ほど試していただくと、呼吸が楽になったとおっしゃる方や、肩こりが軽減した方がいらっしゃいます。


 そこにヨガ体操のイスに座ったままできる呼吸改善方法を学んでいただき、あとで自律神経測定機械を使って交感神経を測ると、イライラが落ち着いているというデータが出ることがあり、咳も治まっていることがあります。


 人を総合的に診るというのは、血液審査やレントゲンやMRIも必要ですが、これからの日本人の健康維持には、自分に合ったストレスの健康管理をより科学的に見ていくという、ひとりひとりの関心を高めることが重要だと思います。

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中国防空識別圏設定も2005年の日米合意で米軍は尖閣守らない

中国防空識別圏設定も
     2005年の日米合意で
         米軍は尖閣守らない
2013.12.23 07:00
※SAPIO2014年1月号

 中国が尖閣諸島を含む空域に「防空識別圏」を設定した。
 
 ところが日本の保守派には、この種の問題で冷静さを欠いた論調が多い。

情報より感情が先に立ち、
例えば読売新聞は社説(2013年11月26日付)で、〈今回の行動は、東シナ海などを勢力圏として囲いこみ、米軍の接近を拒否する軍事戦略を具現化したものとも言える〉と危機を煽るのだが、本当にそうなら東シナ海だけで識別圏を設定しても戦略的に全く意味がない。


 同じ社説では、アメリカのヘーゲル国防長官が、〈日米安全保障条約第5条が尖閣諸島に適用されることを改めて強調した〉といういつもの論理で“アメリカが黙ってないぞ”と虎の威を借りてすごむ。
これまたミスリードだ。


 読売同様に“親米ポチ路線”を是とした小泉政権時代の2005年に、日米両政府は「日米同盟 未来のための変革と再編」という合意文書を作成し、明確に、
日本は、弾道ミサイル攻撃やゲリラ、特殊部隊による攻撃、島嶼部への侵略といった、新たな脅威や多様な事態への対処を含めて、自らを防衛し、周辺事態に対応する〉と決められた。


 同じ合意で日本が米軍に基地や資金を提供することが約束される一方で、アメリカの日本防衛義務を「本土への通常兵器による軍事行動」に限定した“不平等条約”なのである。
米軍は尖閣を守る気などない。


 中国の行動は受け入れ難い暴挙だが、アメリカを頼んで中国を必要以上に危険視する一部の単純な保守勢力には、短絡的で好戦的な危うさがある。不当な挑発に毅然と正しく対応するためにも、より慎重でインテリジェントな情報収集・分析が求められる。

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2013年12月24日

JR東海 女性運転士増加 命預かる責任 激務でも誇り



JR東海 女性運転士増加 
       命預かる責任 激務でも誇り
2013年12月23日 東京新聞朝刊

 JR東海道新幹線に女性運転士が誕生して今年で10年。

当初の4人から現在は三桁となり、ホームの風景にも溶け込んできた。
車掌や指令なども増え、JR東海は来年以降も「女性が活躍する分野は広がっていくだろう」としている。
現役運転士と1期生に話を聞き、歩みをたどった。 (栗田晃)


 革のかばんを手に、りりしい制服姿でホームを行く。
一編成当たり乗客千三百人の安全を預かり、週二回の泊まりもある激務だが、運転士歴二年半の根本浩未(ひろみ)さん(30)は「男性と比べて苦労があるとすれば、身支度のために早起きすることぐらい」と笑顔を見せる。


 就職活動中、偶然、東京駅のホームで見掛けた女性運転士の制服姿にピンときた。
「女性でも運転士になれるなんて格好いい」。
夢をかなえ、「先輩方に、いろいろアドバイスしてもらえたおかげ」と話す。


 一九九九年の労働基準法改正を機に女性の深夜勤務が可能に。
JR東海では二〇〇三年に女性運転士がデビュー。
年々割合は増え、現在、新幹線乗務員(車掌も含む)約千六百人のうち二百人余りが女性だ。


 「挑戦しないのはもったいないし、後に続く人もいなくなる」。

女性運転士の一期生、阪口杏沙(あずさ)さん(36)=現新幹線鉄道事業本部運輸営業部=は振り返る。


 三年間の車掌経験をへて、国家試験の免許取得に向け、四カ月の研修生活を送った。
運転士は列車運行の総責任者。
多岐にわたる故障対応を学ばなければならない。
「電車の模型で遊んだこともないし、電気回路や車両構造なんて、ちんぷんかんぷんだった」。
男性の同期の協力も受け、女性四人の初合格者の一人となった。


 初乗務は〇三年六月、名古屋駅から新大阪駅へ向かうひかり。
「お客さんの命を預かる気持ちでいっぱいだった」。
天候や乗車率で、ブレーキのタイミングは微妙に変わる。
京都駅で停車位置を守ることができ、ほっとした。


 阪口さんは運転士時代、記念撮影を頼まれたり、小さい子から手紙を渡されたりすることが誇りと励みになった。
安全運行への責任は男女同じだが、イメージアップに貢献できる女性ならではの面もあると感じる。


 運転士を目指す後輩から相談されると「やってみるべきだよ」と背中を押す。
責任が重い、と尻込みせず、挑戦することが大事。これからもっと増えてほしい」と期待する。

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2013年12月25日

秘密保護法 自民の「反論」は正当か

秘密保護法 自民の「反論」は正当か
2013年12月23日 東京新聞社説

 特定秘密保護法を批判する報道に対し、自民党が「反論」と称する文書を同党の国会議員に配布した。
反論権は十分に認め、謙虚でありたい。
それを踏まえても、中身には疑問を持たざるを得ない。


 文書のタイトルは「特定秘密保護法に関する誤った新聞報道への反論」だ。
東京新聞(中日新聞東京本社)や朝日新聞、毎日新聞の報道や社説を二十三本、取り上げて、それぞれ逐条的に「反論」を加えている。


 例えば、「『行政機関の長』が、その裁量でいくらでも特定秘密を指定できる」と書いた新聞について、「反論・事実に反します」と冒頭で記す。

さらに「特定秘密は、法律の別表に限定列挙された事項に関する情報に限って指定するもので、(中略)恣意(しい)的な運用が行われることはありません」と記している。


 問題なのは、肝心の別表の中身があまりに茫漠(ぼうばく)としていることだ

外交分野では「外国の政府との交渉」と書いてある。
こんな言葉では、どんな交渉も含みうる。
拡大解釈も、恣意的な運用も可能であろう。
どこが「限定」していると言えるのか、不可解というほかはない。


 「国会や司法のチェックも及ばない」と書いた新聞にも、「反論・事実に反します」とし、「国会の求めに応じ、特定秘密を提供しなければならず、国会で必要な議論ができます」と書く。


 この記述は、議員が誤解しよう。
たしかに国会の秘密会に提供する定めはある。
だが、行政機関の「長」が「安全保障に著しい支障を及ぼすおそれがないと認めたとき」に限られる。


 そもそも特定秘密とは「安全保障に著しい支障があるため、特に秘匿するもの」である。
支障がないと行政側が判断する情報は元来、特定秘密になりえない。法を読む限り、論理矛盾でないか。


 テロリズムの定義をめぐっても、「反論」があった。

政府とは異なる解釈ができる条文の書き方で、根源的な問題である。
法律自体が欠陥なのだ。


 自民党の文書は「一部の新聞は誤情報を流して国民を不安に陥れています」と記している。
批判に背を向ける姿勢がうかがえる。


 報道機関は良心に従い、権力を監視し、問題点があれば、報道し、言論を述べる。野党も追及する。
国民もデモなどで声を上げる。
民主主義社会では正常な風景である。
国民を不安に陥れるのは、秘密保護法そのものである。

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PKOで弾薬提供 説明なき転換を危ぶむ

PKOで弾薬提供 説明なき転換を危ぶむ
毎日新聞「社説」 2013年12月25日 02時30分


 極めて疑問の残る決定だ。
政府は、治安が悪化している南スーダンの国連平和維持活動(PKO)で、陸上自衛隊の弾薬1万発を国連を通じて現地の韓国軍に無償提供した。

武器輸出三原則に抵触することから、例外扱いにした。
日本の武器・弾薬が外国軍に譲渡されるのは初めてだ。

それなのに政府の説明は不十分で、理由にあげた緊急性・人道性がどの程度のものか、代替手段はなかったかなど、政策の妥当性を判断する材料が乏しい。
戦後の安全保障政策をなし崩し的に転換することのないよう、納得いく説明を求めたい。
 

◇三原則さらに骨抜きに 

南スーダンでは今月15日から政府軍と反大統領派の戦闘が続き、治安が急速に悪化している。
現地でPKO活動をする国連南スーダン派遣団(UNMISS)には、韓国軍工兵隊280人が参加しているが、避難民1万5000人とともに武装勢力に周辺を取り囲まれている。


 そんな中、約150キロ離れた首都に展開中の陸上自衛隊に、韓国軍とその要請を受けたUNMISSから「弾薬が不足している」と申し入れがあった。

陸自は2012年1月から道路や橋の建設などの活動をしている。
決定を受けて、5・56ミリ小銃用の弾薬1万発を提供した。


 弾薬提供には、二つの点で懸念がある。
武器輸出三原則を骨抜きにしかねないことと、武器・弾薬の提供を否定した国会答弁との整合性だ。


 武器輸出三原則は、11年に野田内閣が、平和貢献・国際協力や国際共同開発・生産のケースについて輸出を認め、大幅に緩和した。

これにもとづきハイチのPKOでは、自衛隊はブルドーザーなどを提供したが、武器や弾薬を提供したことはなかった。

またPKOでの武器提供は、参加国との政府間取り決めが前提で、現行では国連など国際機関は対象外だ。
韓国政府との取り決めは結べず、例外扱いにした。


 三原則は、憲法の平和主義を支えてきた基本原則だ。
例外を重ねて形骸化してきたが、その都度、国会などで議論されてきた。

今回は、三原則がさらに骨抜きになりかねない重要な政策変更にもかかわらず、政府は国家安全保障会議(NSC)と持ち回り閣議を開いただけで弾薬提供を決めた。
発表はA4判1枚の菅義偉官房長官談話を出しただけだ。
野党には全く連絡がなかったという。


 官房長官談話は、韓国隊員と避難民の生命・身体の保護に一刻を争うことや、現地で自衛隊だけが同型の弾薬を持っているとして、緊急性・人道性を強調している。

また弾薬は韓国隊員と避難民の生命・身体の保護だけに使われ、国連の管理下で武器移転が厳しく制限されるとして、理解を求めている。

韓国国防省報道官は24日、国内の批判を意識したのか「予備量を確保するため臨時で借りた。
(銃弾は)不足していない」と語った。日本政府の説明と食い違う。


 だからこそ安倍晋三首相は自ら記者会見できちんと説明すべきだ。
国会も安倍政権の政策判断が妥当かどうか、現地情勢や決定の経緯などを検証すべきだ。
一部野党は閉会中審査を求める考えを示している。当然のことだ。


 一方、過去に武器・弾薬の提供を否定した政府の国会答弁との整合性にも疑問がある。

 ◇国会で閉会中審査を


 政府はかつて「国連側から要請があるとは想定しておらず、仮にあったとしても断る」と述べていた。

この点について今回、政府は「緊急時の例外的提供は排除していない」とし、PKO協力法25条の物資協力の規定を適用したと説明している。


 そもそも物資協力に弾薬が含まれるかどうかの規定はない。
あいまいにしてきたのは、弾薬提供などの支援をした他国部隊が武力行使する場合、日本が直接武力行使しなくても一体とみなされ、憲法9条に違反する可能性があるためとみられる。


 PKO要員の生命・身体を守るための武器使用は憲法の範囲内だが、相手が国や国に準ずる組織であってPKOの任務妨害を排除するために武器を使用することは憲法に違反する恐れがある。
これが政府が積み上げてきた憲法解釈だ。


 このため談話では、弾薬は韓国隊員と避難民の生命・身体の保護のためだけに使われると説明している。

しかし武器使用の区分は、憲法の制約から生まれたもので、韓国軍は認識していない。
まして韓国側から生命・身体の保護目的だけという担保をとっているわけでもなく、日本側の想定に過ぎない。
状況次第で憲法に抵触する可能性をはらんでいる。


 安倍首相は24日の自民党役員会で「積極的平和主義にのっとって行った。
万が一断ったら国際社会から批判される」と語ったそうだ。

首相は積極的平和主義の名のもと、今回のような集団安全保障と呼ばれるPKO活動の拡大や、集団的自衛権の行使容認を目指そうとしている。


 緊急性・人道性が差し迫ったものであったとしても、今回のやり方はあまりに乱暴だ。
例外で既成事実を積み重ね、なし崩し的にことを運ぶようなやり方は容認できない。
政府のしっかりした説明と早期の国会審議を求める。

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2013年12月26日

PKO武器提供 銃弾で平和は得られない

PKO武器提供 
      
銃弾で平和は得られない
新潟日報モア【社説】
2013/12/25 08:57

 人を殺傷できる銃弾の提供が、平和に寄与する活動といえるのだろうか。到底容認できない。

 安倍政権は、内戦の危機にある南スーダンで国連平和維持活動(PKO)に参加している陸上自衛隊の銃弾を、国連経由で現地の韓国軍に供与することを決めた。

 1万発の銃弾が無償譲渡される。
他国の軍に日本が武器を提供するのは初めてのことだ。
要請を受けた翌日に国家安全保障会議(NSC)で即決したのには、驚くほかない。

 武器輸出三原則に抵触するはずだが、緊急性や人道性が高いとして、菅義偉官房長官が三原則の「例外」とする談話を出した。

 安倍晋三首相が掲げる「積極的平和主義」とは、軍事行動に加担することを意味するのか。

三原則を見直すため、既成事実を積み重ねる行動に出たとも考えられよう。

 PKO協力法は25条で、他国への物資協力を定めてはいる。
だが、歴代の政権はPKOでの武器の譲渡は否定してきたのだ。

 人道的な国際機関は、その活動のために「武器や弾薬を必要とすることは万が一つにもない」とし、「仮に要請があっても断る」と政府は答弁してきた。重い言葉だ。

 安倍政権は十分な議論もなく、「例外」や「緊急性」を強調して、従来の政府方針からの転換をNSCで即断したのである。
もっと明確な説明を求めたい。

 南スーダンは長い内戦を経て、2011年にスーダンから分離独立した。
PKOの目的は、新しい国の安定と国造りへの支援のはずだ。

 日本は12年1月から、部隊派遣が本格化し、約400人が首都ジュバで、道路や滑走路などのインフラ整備に当たっている。

 しかし、国内の政情は不安で、今月に入って大統領派と前副大統領派の武力衝突が起きた。
治安が悪化していることは否めない。

 韓国国防省も日本からの銃弾提供は「万が一の事態に備えた」と述べているが、メディアは安倍政権の「積極的平和主義」を正当化するとの警戒感を示している。

 今回の武器支援で、あつれきが生じている日韓関係の改善につなげたいという首相の思惑があるのなら、本末転倒ではないか。

 NSCの設置、それに伴う特定秘密保護法の公布、「国家安全保障戦略」の決定と、安倍政権は保守的な政策を力ずくで押し進めている。

 その先にあるのが武器輸出三原則の見直しであり、集団的自衛権の行使容認まで見据えているのは明らかだ。
今回の武器支援も独走的な政策展開の一環に映る。

 主権者である国民の代表、国会が武力の問題を統制する文民統制(シビリアンコントロール)は民主主義の大原則だ。
これが形骸化するという批判が出るのは当然だろう。

 「例外」を前例とするのは、決して許されることではない。
武器の輸出、提供がなし崩し的に広がることが危惧されよう。

 国際貢献という意味を、首相は自らに問い直してほしい。
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時代の風:多忙すぎる日本の教師=元世界銀行副総裁・西水美恵子

時代の風:多忙すぎる日本の教師
=元世界銀行副総裁・西水美恵子
毎日新聞 2013年12月22日 東京朝刊

◇授業は十分な準備必要

 教育制度の在り方が盛んに議論されているようだ。
国づくりは人づくり。
うれしいことだが、さまざまな意見や改革案を聞くたび、教壇に立つ人の視点から考えてほしいと、切に願う。


 帰国中、全国各地の大学や小中高等学校の招待に応ずることが多い。
そのつど教師が事務や雑務に費やす膨大な時間にあぜんとし、危機感を抱く。


 私自身の経験は、米プリンストン大学で経済学を教えた数年のみ。
日本の教育問題に関しては素人同然だ。
しかし、その体験から、教えるために十分な準備時間をとることは教育の品質向上に不可欠だと知った。


 1足す1は2と言いきれる学問分野は少なく、経済学でもほとんどの問題に正解はない。

だからか、深い学びは、時事問題を教材にして学生と議論を交わす時に訪れた。
問題の本質を見極め、多様な観点から掘り下げ、解決策を見いだしていく。学生の意見を深く聴き、時には挑発しつつ、私も一緒に考える授業だ。


 そういう対話型授業を体験した学生は、知識欲が旺盛になる。経済理論や統計学を学ぶ動機が高まり、経済思想史や、思想を変えた背景まで知りたがる。
2時間の授業の準備に丸1日費やすのは、普通だった。


 プリンストン大学は、いい授業はいい研究を生むという主義を貫いていたように思う。
教師に研究者プラス教育者としての努力を求め、特に期末に実施される学生の授業評価は、教員査定に相当の影響を与えた。

例えば、将来ノーベル賞候補かと有望視されていた友人は、不熱心な授業をとことん嫌われ、当大学での未来はないと言い渡された。


 しかし、教育者としての努力を惜しまぬ者には、最高の環境を与えてくれた。
研究時間はもとより、教えるための種々準備時間を十分に確保できた。

授業量は、毎学期1〜2課目、週に2〜4時間のみ。
秘書のおかげで、事務などにとられる時間はないも同然だった。


 日本の先生方は、まるで口をそろえたように「事務や雑務のノルマをこなし、授業の準備時間を十分確保するとなると、1日24時間では足りない」と嘆く。

それでも学習品質の向上に情熱を注ぐ多くの教師に出会っては、頭を下げている。


 この秋ゲスト講師に招かれた神奈川県立荏田高等学校でも、深い感動を覚えた。
国語科のK先生が、拙著「国をつくるという仕事」(英治出版)を選択科目「現代文の探求」の教材に選んでくれたのだ。

科目の目的は「生徒を優れた日本語の担い手に育てるとともに、将来、社会の一員として自ら考え、行動できる市民にすること」。

教材の読解演習のみではなく、それを起点に社会とつながり、「人に学ぶ」機会を与えたいと、生徒と著者の対話型授業が計画されていた。


 その日まで生徒がたどる学習の道は、先生が写真付きのメールで頻繁に報告してくれた。
そこには、3クラス約70人の生徒が本から学び、お互いからさらに学び合う、「読書駅伝」という仕組みが描かれていた。


 順番に読まれた本は、著者の「人間性」と出会ったページに付箋が貼られ、感想文も添えられて、生徒から生徒へと渡りながら新たな出会いを生んでいく。

そうして皆が共有できるエピソードを選び、著者や登場人物の心情とその背景について話し合い、読みを深める。
「言葉を通して人間の生き方を考える文学教育」だと、先生に教わった。


 生徒たちは、この過程から得た学びを記述問題として表現。
出来上がった問題を自分たちで解きながら、さらに読みを深めていく。

K先生は、「受験テクニックを超えた学習に、生徒は素直な知的好奇心を示しています」と、しごくうれしそうだった。


 待ちに待った対話の日。
澄んだ目に光る星と、深く聴く姿勢、まっすぐな問答、どっしりとした存在感に、君たちは本当に高校生かと驚き、ならば母国の未来は大丈夫と、感じ入った。


 授業の後、K先生が「この若者たちは、将来きっと、自分をそして社会の他のメンバーを引っ張っていくリーダーシップを発揮してくれる」と言われた。
それほどまでの成果を生んだご苦労を思い、涙が出た。


 「先生が県のスーパーティーチャーに選ばれたんだよ!」と、胸を張る生徒たち。
喜びを共にしながら、そっと祈った。

この表彰が、先生の負担をこれ以上増やさないようにと……。

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2013年12月27日

家計直撃! 安倍政権の“庶民イジメ”負担増フルコース

家計直撃! 安倍政権の
“庶民イジメ”負担増フルコース
2013年12月25日 日刊ゲンダイ掲載

年収700万円世帯は年40万円も…

 24日政府が2014年度予算案を閣議決定した。
その中身を見て、お人よしの国民も、安倍首相の庶民イジメにカンカンになったはずだ。
家計に痛みを強いる増税メニューがズラリなのだ。

「来年度予算案を見て、“安倍政権の正体見たり”と思いました。
歳出総額を96兆円規模と過去最大にしたのは、財政バラマキをしなければ、景気の底が抜けると危惧したからでしょう。
これでアベノミクスの限界がハッキリしました。
たまらないのは、負担を押し付けられる国民です」
(経済ジャーナリスト・荻原博子氏)

 来年4月に消費税率が8%に引き上げられると、6兆円の家計負担となる。世帯平均8万5000円の負担増だ。
しかし、「安倍予算」が家計に与えるダメージはこんなものじゃない。

 日本医師会の要望通り診療報酬0.1%増を認めたことで、来年度から患者が窓口で払う医療費は増える。
新たに70代になる人の医療費負担も1割から2割にアップだ。

さらに復興特別税として来年6月から住民税が上積みされ、2024年まで10年間続く。
好評だった高校無償化も、年収910万円以上の世帯は対象から外される。

“庶民の足”軽自動車の税金(地方税)も、15年4月から、現行の1.5倍となる1万800円にアップだからたまらない。

開始時期がバラバラだから、痛みに鈍くなりがちだが、徐々に生活が苦しくなり、気づいた時には家計が火の車になっているのは確実だ。

「悲惨なのは子育て真っ盛りの30代、40代のサラリーマン家庭でしょうね。

昨年、子ども手当が廃止され、さらに15歳までが対象の年少扶養控除が廃止されたままなので、年収700万円の専業主婦世帯だと約10万円の実質増税になっています。

そこに年金・医療・介護保険料の引き上げと消費増税が重なると、年40万円近い負担増になる計算です」(アナリスト)

 ほぼ給料1カ月分が消えるということだ。前出の荻原博子氏が言う。

「厚労省の毎月勤労統計調査を見ると、サラリーマンの給与が減り続けていることは明らかです。
それなのに、負担ばかり強いれば家計は疲弊し、ますますみんなお金を使わなくなり、景気はさらに悪化してしまいます」

 国民もおとなしく黙ったままではダメだ。

【恐怖の負担増シミュレーション】
◇年収(万円)/700/900
◇消費増税/14.3/16.6
◇年少扶養控除廃止(住民税)/6.6/6.6
◇復興増税(所得税+住民税均等割)/0.7/1.4
◇年金保険料/6.3/6.6
◇医療保険/4.6/5.9
◇介護保険料/1.0/1.3
◇子ども手当・児童手当(給付減)/3.6/3.6
◇軽自動車増税/0.3/0.3
◇負担増+給付減 合計/37.4/42.3
※専業主婦、小学生2人の4人家庭
※11年度と消費税10%になる16年度で比較
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うつ病(3)被害妄想で過呼吸…再び入院

元テレビキャスター 丸岡いずみさん
うつ病(3)
被害妄想で過呼吸…再び入院
2013年12月26日 読売新聞

 テレビから突然消えて1か月がたった2011年9月末、うつ病の診断書を会社に提出した。
そして、看板キャスターを務めていた夕方のニュース番組の降板が発表された。


 もらった薬は、こっそり病室の隅に放り投げていたから、体調は悪化するばかりだった。
しかし、2か月も入院したので、帰宅することになった。

マッサージや神社に祈願などに通ったが、回復しなかった。
体力が落ちて、実家の2階へは、階段をお尻ではって移動した。


 悪いことばかり考えていた。髪が数本抜けると、「全部抜けて、ツルツルになるに違いない」と。
父のズボンのベルトを見たら、「これで首をつったら、らくになるだろう」とも。


 「親たちには、うつ病で帰ってきた娘は重荷でしかないはずだ」などと思い込んだ。
「こんな状態になったのは、母がヒ素を盛ったからだ」とさえ信じ始めた。
被害妄想に陥っていた。


 とうとう過呼吸で、口がパクパクの状態になる「過換気症候群」を起こし、精神科の病院に入院した。

この入院がすべてを救ってくれた。
看護師の前で薬を飲まねばならず、ごまかせなかったのだ。


 きちんと薬を飲むようになると、すぐに眠れるようになり、食欲も出てきた。
わずか2週間で体調が戻り、被災地の取材から出来た頭の発疹も消えていた。

◇         ◇         ◇
元テレビキャスター 丸岡いずみさん 42
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2013年12月28日

安倍首相靖国参拝:国際的孤立へと突進する暴挙:

安倍首相靖国参拝
国際的孤立へと突進する暴挙
2013年12月27日(金) しんぶん「赤旗」主張

 安倍晋三首相が政権発足から1年を迎えた日に、日本の侵略戦争を肯定・賛美する靖国神社へ参拝したことを、きびしく糾弾します。

首相としての靖国神社参拝は小泉純一郎氏以来というだけでなく、安倍首相はこの1年、日本がかつて侵略した中国や韓国と首脳会談を開くことさえできず、そうしたなか、国家安全保障会議(日本版NSC)や秘密保護法をつくり、集団的自衛権の行使をたくらむなど、軍備増強と戦争体制づくりを進めています。

安倍首相の靖国神社参拝は、内外の批判を踏みにじり、「戦争する国」へ突進する暴挙というしかありません。

政権に復帰以来の執念

 東京・九段にある靖国神社は、戦前は軍の管理で、日本の侵略戦争を「自存自衛の正義のたたかい」
「アジア解放の戦争だった」と正当化する、特殊な施設です。

日本の政府を代表する首相や閣僚が靖国神社を参拝するのは、そうした侵略戦争肯定・美化の立場に自ら身をおくことを認めるものであり、戦争で犠牲になった「英霊に尊崇の念を示す」「不戦の誓い」などという言い分は通用しません。


 安倍首相は靖国神社参拝後、これまでの首相も参拝を続けてきたといいはりましたが、侵略戦争を肯定・美化する靖国神社への首相や閣僚の参拝が、侵略戦争は繰り返さないと誓った国内世論の批判を招いてきたのはもちろん、中国や韓国からもきびしい反発を呼んできたのは歴史の事実です。

だからこそ2006年の小泉氏以降、首相は参拝しなかったのです。


 ところが安倍氏は、06〜07年の第1次政権時代に靖国神社に参拝できなかったことを「痛恨の極み」と公言し、昨年末の第2次政権発足後、ことあるごとに参拝の機会をうかがってきました。

春と秋の靖国神社の例大祭には総理大臣名で供え物の真榊( ま さかき)を、8月15日の終戦記念日には代理を派遣して自民党総裁名で玉ぐし料を奉納したのはその証明です。

政権1年の日を選んだ参拝は、安倍首相の異常な執念を浮き彫りにするものです。

 首相や閣僚の靖国神社参拝には、かつて日本に侵略された中国や韓国だけでなく、連合国として戦前の日本とたたかったアメリカも懸念を示してきました。

ことし10月来日したアメリカの国務長官と国防長官がそろって千鳥ケ淵の戦没者墓苑に献花・黙とうしたのは、首相の靖国神社参拝をけん制したものと受け取られています。

 国内からも、海外からも反発が確実視されたのに、安倍首相があえて参拝を強行したのは、政権発足以来進めてきた「戦争する国」づくりへの新たな決意表明以外の何ものでもありません。

日本版NSCや秘密保護法を決めた後、「国家安全保障戦略」や「防衛計画の大綱」を策定、来年度予算案では軍事費の2年連続増額を決めるなど、安倍政権の動きは矢継ぎ早です。

暴走を食い止め、「戦争する国」をやめさせることが急務です。

中韓米…相次ぐ批判

 安倍首相の靖国神社参拝は直ちに中国や韓国の憤激を呼んでいます。
アメリカからも「失望した」と異例の反応が出されています。


 戦前の日本が戦争に突き進んだのは朝鮮半島や中国東北部への侵略を強行し国際的に孤立したのが背景です。

国内外の批判に耳を貸そうとしない安倍政権の暴走も国際的孤立と自滅を招く道です。

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2013年12月29日

体罰問題の根底「古き良き日本が失われたから」と王貞治氏

体罰問題の根底
「古き良き日本が失われたから」
                               と王貞治氏
2013.12.28 16:00
週刊ポスト2014年1月1・10日号

 王貞治氏は今も次代を担う子供たちや若者の指導に汗を流している。
不滅の大記録を打ち立てた同氏が、今でも純粋に「野球」と向き合い、走り続けているのは何故か。
そこには古き良き日本への思いがあった。以下、王氏が語る。

 * * *
 12月に母校、早稲田実業高等部の忘年会が開かれた。
第29回選抜高校野球大会の優勝を記念した「紫紺会」だ。


 当時16歳だった連中が今では73歳。
お互いに自由な時間が持てるようになってくると、昔が懐かしくなってね。

レギュラーだった連中も、そうじゃない連中も一緒になって、「あの時はしんどかったね」、「あんたにはよく殴られたねェ」なんて笑って話すんですよ。


 今の時代は「殴られた」なんていうと、すぐ暴力だといわれてしまうけど、当時はそんなこと思いませんでした。


 一緒にきつい練習をして、同じ目標に向かって頑張っている仲間同士。
何度も何度も練習したのにどうしてできないんだという思いで、「甲子園に行くという夢を叶えるためには」と、先輩が後輩に手を出すことがあった。
そうすると後輩としても、申し訳ないという思いがあるから、憎いとか、仕返ししてやろうなんて思わないですよ。


 確かに余所から見ている第三者からすれば、暴力に変わりはないのかもしれません。
でも当事者の間には、意思の疎通というか、血の通ったところがあった。
日頃の人間関係があるから受け入れられたし、周りの人も好意的だった時代でした。


 選手同士で殴り合いの喧嘩をしても、近所の人が止めてくれて、何事もなかったようにしてくれたし、「お父さんやお母さんには転んだといえ」なんてアドバイスもくれた。

家でも、お前に悪い所があったから殴られたんだといわれるような時代だったからね。


 それが今は、何の関係もない外部から騒がれたりして、心の繋がりを作ろうにも全部、ブツブツと切られてしまうでしょう。とても難しい時代になっています。


 僕なんかは、当事者同士に任せておけばいいじゃないかと思うんです。
起きた現象だけで、関係ない人にまで色々いわれることで、昔から日本にあった“良さ”みたいなものが切れるようになってしまった。


 昔はお爺ちゃんお婆ちゃん、両親、そして先輩といった目上の人が、若い者に伝えていく……
そして自分がその立場になったら同じように伝えるという、“日本的な良さ”があったんですよ。


 それがいつの間にか教えなくなり、教えないから教わらなくなった。
教わる気がないから、何かいわれると説教されているとか、小言をいわれているようにとってしまう。

若い人にとって、不幸な状況です。


●取材・文/永谷脩(スポーツライター)

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2013年12月30日

香山リカのココロの万華鏡:患者と医者と薬の関係

香山リカのココロの万華鏡:
   患者と医者と薬の関係
毎日新聞 2013年12月17日 東京版

 患者さんにとっても医者にとっても悩ましいもの、それは薬。
医療の現場にいると、つくづくそう思う。


 もちろん、薬全般が患者さんにとって悪い影響を与えるという意味ではない。
「毒にも薬にもならない」ということわざがあるが、薬自体が「毒にも薬にもなる」場合があるのだ。


 例えば、今の医療の世界では「なるべく処方はシンプルに」というのが常識になりつつある。

私が若い頃は、「気持ちが落ち込む?それでは抗うつ薬を4種類、少しずつブレンドして出しましょう」という“合わせワザ”がよく行われていたのだが、今はそれよりもなるべく1種類、多くても2種類を十分な量で処方することが推奨されている。


 しかし、患者さんによってはあまりに単純すぎる処方に、「医者の手抜きなのでは」などと不安を抱く人もいる。

「4種類を10ミリグラムずつ」なら抵抗がなくても、「1種類を50ミリグラム」と聞くと「そんなに大量に出して『薬漬け』にされるのでは」と警戒心を持つ人もいる。

こういう不安や警戒心が、時として薬の効果を帳消しにしてしまうこともあり、「やっぱりあの医者の出す薬は効かなかった」とか、「かえって具合が悪くなった」ということにもなりかねない。


 「えっ、『これ大丈夫?』と不安を抱くことで薬の効果が落ちるなんて事があるの?」と思う人もいるかもしれないが、実は薬が効く、効かないには飲む側の「こころの問題」も結構関係する。

「イワシの頭も信心から」ということわざほどではないが、医師と良い関係が築けている時と不信感がいっぱいの時では、明らかに効果が違うのを感じる。


 ということは、まずは「薬を処方してくれる医師を信頼できるかどうか」が大切なのだろう。
話をよく聞いてくれるか。
病気や治療についてわかりやすく説明してくれるか。
別の医師にも意見を聞いてみる。セカンドオピニオンを希望した時に快く紹介状を書いてくれるか−−。信頼の判定ポイントはたくさんある。


 そんな話を、長年の付き合いになった患者さんとしていたら、こんなことを言われた。
「でも、その先生を信頼できるか、処方された薬を安心して飲むことができるかって、結局は患者と先生の相性の問題だと思うんですよ」


 「じゃ、その相性はどう決まるのか」などと考え出すとキリがない。
患者と医者と薬の関係は、とても大切だけれど、やっぱり悩ましいものなのだ。

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「デフレ脱却=景気回復は問題のすり替え」と女性経済評論家

デフレ脱却=景気回復は
問題のすり替え」
と女性経済評論家
2013.12.29 07:00 NEWSポストセブン

 国民はデフレ脱却をどれだけ期待しているのだろうか。


 政府(内閣府)が12月24日にまとめた月例経済報告。その中で、物価に関する判断として2009年11月以来、4年2か月ぶりに「デフレ」の表現が削除された。


 それを受けて、日銀の黒田東彦総裁は講演先で「経済や人々の期待などに好転の動きがみられており、千載一遇のチャンスだ」とデフレ脱却に向けた決意を新たにしたという。


 アベノミクス3本の矢にもなった「物価目標2%」は、政府・日銀にとって至上命題。
日本経済再生に欠かせない処方箋と捉えているのである。


 だが、本当にそうなのだろうか。「デフレ脱却=景気回復にすり替えられている危うさがある」と話すのは、経済評論家で大阪経済大学経営学部客員教授の岩本沙弓氏だ。


「デフレは不景気を示す経済用語ではありませんし、逆にインフレは好景気を表しているわけでもありません『デフレ=モノの価値が下がる=通貨価値が上がる』は、結果として発生している経済現象であって、そこに経済悪化の原因を求めても本質的な問題の解決にはなりません。


 いま、国民の多くが不安に思っていることは賃金や所得が増えないという点。
そうした中で単に物価だけが上昇すれば、広く一般の国民の生活は苦しくなるばかりです。
雇用の確保と賃金の増加があっての好景気になること、その結果として適度なインフレ率を伴うことが理想なのです」


 岩本氏はかねてより、賃金や所得が上がらないまま物価と金利が上がれば、中間層が疲弊する「スクリューフレーション」という現象を起こし、所得格差が広がることでかえって日本経済を停滞させると警告を発してきた。


 巷では、企業業績の回復から賃金やボーナスアップの声も聞こえた1年だったが、広く庶民まで潤ったわけではない。

岩本氏が続ける。


「厚生労働省が発表している『毎月勤労統計調査』の賃金指数をみると、確かに『現金給与総額』や『きまって支給する給与』は上がっていますが、これは賞与・一時金・残業代などが増加した結果で、実態経済への長期的な影響としては心許ない。
まだ基本給などの『所定内給与』が上がってくる段階にはないのです


 こうした経済不安に加え、来年4月以降の消費税増税が「タイムラグを伴って実態経済を圧迫する可能性が非常に高い」と岩本氏は指摘する。


“景況感”ばかりがダラダラと続く日本経済。2014年はその真価が厳しく問われる年となる。


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2013年12月31日

年のおわりに考える 民主主義は深化したか

年のおわりに考える
 
民主主義は深化したか
2013年12月30日 東京新聞「社説」

 今年も残すところあと一日。
振り返れば、久々に首相交代のない一年でもありました。
安倍晋三首相の下、日本の民主主義は「深化」したのでしょうか。


 今年、日本政治最大の変化は、参院で政権与党が過半数に達しない国会の「ねじれ」状態の解消です。

民主党政権の一時期、解消されたことはありましたが、二〇〇七年から六年ぶりのことです。


 ねじれ国会では与党が法案を成立させようとしても、野党が反対すれば不可能です。
内閣提出法案の成立が滞り、政策を実現できない「決められない国会」に、国民のいらだちは高まりました。


◆ねじれ解消したが 

ねじれ国会のこの六年間は頻繁な首相交代の時期と重なります。
ねじれが政治不安定化の一因になったことは否めません。


 では、ねじれ国会が解消されて日本の政治は本当によくなったのでしょうか。


 経済再生、デフレ脱却を最優先に掲げてきたはずの第二次安倍内閣が「本性」を現した象徴的な政治的出来事が、年末になって相次いで起きました。


 その一つが、特定秘密保護法の成立を強行したことです。


 この法律は、防衛・外交など特段の秘匿が必要とされる「特定秘密」を漏らした公務員らを厳罰に処す内容ですが、国民の知る権利が制約され、国民の暮らしや人権を脅かしかねないとの批判が噴出しました。


 しかし、安倍首相率いる自民党政権は衆参で多数を占める「数の力」で、採決を強行します。


 首相は「厳しい世論は国民の叱声(しっせい)と、謙虚に真摯(しんし)に受け止めなければならない。
私自身もっと丁寧に説明すべきだったと反省している」と述べてはいます。

しかし、首相が国民の声に本気で耳を傾けていたら、成立強行などできなかったのではないでしょうか。


◆「自民一強」の慢心

そして、第二次内閣発足一年に当たる二十六日の靖国神社参拝です。
第一次内閣で参拝できなかったことを「痛恨の極み」と話していた首相ですから、積年の思いを果たしたということでしょう。


 国の命による戦死者を、指導者が追悼し、慰霊するのは当然の責務とはいえ、首相の靖国参拝にはさまざま問題があります。


 靖国神社が一宗教法人であるという政教分離の問題に加え、
極東国際軍事裁判(東京裁判)のA級戦犯が合祀(ごうし)されている靖国神社への首相参拝は、軍国主義礼賛と受け取られかねないからです。


 首相の参拝には、国内はもとより、日本軍国主義の犠牲となった中国、韓国をはじめ近隣諸国から激しい反発が出ています。
東アジアの火種を避けたい米政府も「落胆した」と批判しています。


 足元の自民党内の一部や友党である公明党の反対を押し切っての参拝強行です。
そこには多数党の頂点に立つ首相なら何をやっても乗り切れる、という「慢心」があるように思えてなりません。


 その翌日には、沖縄県の仲井真弘多知事が米軍普天間飛行場の県内移設に向けて、名護市辺野古沿岸部の埋め立てを承認します。


 知事に承認させるため、政府と自民党は手を打ってきました。

年間三千億円の沖縄振興予算という「アメ」と、
世界一危険とされる普天間飛行場が固定化してもいいのかという「ムチ」です。


 県民の多くが求めた国外・県外移設を、安倍政権は一顧だにしません。
県選出の自民党国会議員には県外移設の公約撤回を迫る周到ぶりです。


 これらはたまたま時期が重なっただけかもしれません。


 しかし、いずれも民主主義とは相いれない、自民党「一強」ゆえの振る舞いです。
野党の言い分や国民の間にある異論に耳を傾けざるを得ない「ねじれ国会」であれば、躊躇(ちゅうちょ)したはずです。


 今夏までのねじれ国会では歩み寄りの努力を怠り、ねじれ解消後は議会多数の「数の力」で押し切り、異論をねじ伏せる。そんなことで自由、民主主義という価値観をほかの国と共有すると、胸を張って言えるでしょうか。

◆大事なことは面倒 

 引退を表明した世界的なアニメ作家、宮崎駿さんは「世の中の大事なことって、たいてい面倒くさいんだよ」と指摘します。


 多様な意見があり、利害が交錯する現代社会では、意見を集約して方向性を決めることは手間のかかる作業です。

選挙結果を金科玉条に、多数で決める方が議員にとって、はるかに楽でしょう。


 最後は多数決で決めるとしても少数意見にも耳を傾ける。
議論を尽くして、よりよい結論を出す。
説明、説得を怠らない。


 民主主義を実践するのは面倒です。
しかし、その地道な作業に耐える忍耐力こそが、民主主義を深化させる原動力になるのです。

posted by 小だぬき at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする