2014年02月04日

集団予防接種を復活させよう インフルエンザの季節だ

(論説委員・木村良一)
集団予防接種を復活させよう
 インフルエンザの季節だ
2013.11.23 17:28    産経新聞


 インフルエンザの季節がやってきたのでその予防接種のあり方について考えてみたい。

まず子供のころに受けた接種を思い出してほしい。
小中学校で注射をしてもらった人が多いと思う。

ところがこのインフルエンザワクチンの集団接種、「子供を犠牲にして流行を抑えるのは問題だ」との批判を受け、20年近く前に中止になってしまった。いうまでもなく、その後、接種率は落ちていった。


 インフルエンザの感染は学校という集団の中で生活している児童や生徒の間で始まる。

子供がウイルスを持ち帰ることで学校から家庭へと感染が広がり、大人が罹患していく。
流行が拡大すると、お年寄りや心臓病、糖尿病などの持病のある人にまで広がり、彼らの命を奪う。
厚生労働省によれば、多い年で高齢者を中心に2000人も亡くなっている。


 これがインフルエンザの流行の典型的なパターンで、この流れを食い止めるのには、流行を生む学校で子供たちに直接、ワクチンを投与するのが効果があると考えられた。

昭和51(1976)年の予防接種法改正で小中学校での集団接種が本格的にスタートする。


 しかしその後、インフルエンザ以外の感染症のワクチンで副反応が問題となり、ワクチン全体が悪者扱いされた。

インフルエンザワクチンも例外ではなく、
「効かないうえに副反応がある。子供を犠牲にすべきではない」と問題視され、平成6年から他のワクチンとともに学校での集団接種が中止になり、医療機関まで足を運ばないと接種できなくなった。

 ここであらためて検証しよう。
インフルエンザワクチンに効果はあるのか、ないのか。
感染症の専門家は「感染を防ぐのではなく、感染したときに症状を和らげるものだ」と説明する。

つまりワクチンはそれを接種すれば感染しないと考えがちだが、インフルエンザワクチンの場合はそうではないのだ。
そこから「効かない」との誤解が生まれたのだろう。


 次に副反応の問題。
専門家によれば、注射を打ったところの腫れや痛み、頭痛などは起きても数日で治る。
ただ卵に対するアレルギーがある人や熱の出ているときは接種を避けた方がいいという。


 私自身は家族も含めて毎年、接種している。
そのおかげで私も子供も高熱などのインフルエンザ特有の症状で苦しんだことはない。
もちろん、ひどい副反応を起こしたこともない。


 ところで今年10月、日本公衆衛生学会で国立国際医療研究センター(東京)の医師が、ひと冬に7割以上の成人がインフルエンザワクチンを接種していないとの調査結果を発表した。

その調査の中で20〜50代の多くの男性が接種しなかった理由について「医療機関に行く時間がなかった」と回答している。

やはり接種率を上げるには、かかりつけ医など身近な医療機関の有無が焦点になる。


 子供の場合も同じで、小中学校で集団接種が実施されれば、親が子供を医療機関に連れて行く手間が省け、接種率は必ず向上する。
それゆえ集団予防接種を復活させたいと思う。
そのためには社会全体が予防接種について議論を深めていく必要がある。

posted by 小だぬき at 17:12| Comment(5) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

憂楽帳:ぼっちにしない

憂楽帳:ぼっちにしない
毎日新聞 2014年02月03日 大阪夕刊

「障害者をひとりぼっちにしないことが原点」。

兵庫県宝塚市の男性(63)は20年以上、精神障害者が互いの悩みなどを語り合う自助グループ活動に取り組んできた。

家族にも分かってもらえない病苦を、似た症状や同じ経験を持つ人に聞いてもらうことで心が軽くなる、という参加者が多いという。

自身も約30年、うつ病に苦しんできた。「仲間ができ、自立の第一歩」とその効用を説明する。


 同県尼崎市の別のグループは4月で発足7年。

再び社会との接点を探り、就職など次の段階に踏み出す人もいる。

「判断力が低下し、仕事で『自分で考えろ』と突き放されると途方に暮れる」などと意見を出し合い、こうした課題が福祉政策にも反映されるよう行政に提言もしている。

事務局長の女性(44)は「人知れず苦しんでいる人も多く、こうした場があることを広く知ってほしい」と。


 精神障害は外見的に分かりにくく、周囲の理解や支援が得られにくい。

だからこそ、当事者が互いに支え合って前へ進もうという取り組みの必要性は高い。
こうした活動に、温かい社会であってほしいと願う。
                  【花牟礼紀仁】

posted by 小だぬき at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | うつ病について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする