2014年03月01日

石井苗子の健康術-カウンセラーという職業に就く決意

石井苗子の健康術
カウンセラーという職業に就く決意
2014年2月28日 読売新聞 yomiDr.

(なぜ日本では心理職が国家資格にならない?)

 読者の方から、ブログの内容が健康ネタではないというご意見がありました。
ブログのタイトルは「石井苗子の健康術」ですが、日頃、心身に関することについて自分が感じることを書いています。


 私はご依頼があればカウンセリングをやる時もありますが、それだけを専門に仕事をしている人間ではありません。
なので、このブログはカウンセリングにかかわるテーマだけではなくて、震災支援活動も含めて、日々の暮らしの中で私が感じる「心の気付き」を健康に関連づけて書くことにしています。


 医療心理士の方たちとは、都内の病院で毎週ご一緒していますが、臨床心理士も医療心理士も国家資格でないことが、最近ますます問題になってきているように感じます。

専門講座の認定を受けたカウンセラーとの差別化もあいまいになってしまいます。


 医療心理士の資格試験を受けるには指定大学の大学院を卒業していることが条件にあったりして、とても厳しい分野です。

医師は条件なしに受験ができますが、看護系の大学やその他の保健学系列や健康学系列の博士号を持っている人でも、それだけでは受験資格はもらえません。

指定大学の心理学部の修士を修了していることや、その他の学会的な条件が必要なのです。


 ここまで厳しくても、国家資格にならないのはどうしてなのか。


 この10年以上、国家資格取得にむけて国会に意見提出をする運動を続けていらっしゃる教授も知っていますが、まだ最終的な結論にいたっていません。


 私は病院で性格検査の採点のお手伝いをさせていただく時、ふと不思議に思うことがあります。


 それは、患者さまは医師から性格検査を「宿題」と言われて渡されても抵抗されないのですが、本来なら内科の医師から性格検査を勧められるより、心理の専門家から心理テストのどれをやるべきか等を、説明と解説付きで丁寧に教えてもらいたくはないのでしょうか。

日本は専門職に対する尊敬の念が強い国ですが、心理テストについては、「心理の専門家でもない医師から、なんで私の性格のあれこれをテストの結果から言われなくてはならないのですか」と、直接質問した人を、私は、一度も見たことがありません。

カウンセラーの資格も取得している医師の方ならなおさらのことですが、自分の心理面にまで気にかけてくださっていて、「ありがたい」と感じていらっしゃるように見えます。
治療を受ける側としては、主治医の意見が一番だという気持ちが働くからだと思います。


 また、どのカウンセラーに付きたいかという点についてですが、これも受診する側の気持ちと一致したカウンセラーを望むという姿勢が大変強いと思います。

ちょっと風邪をひいただけだ、3分治療の医師でもいいから早く風邪薬を下さいとおっしゃる患者さんが時々いらっしゃいますが、カウンセリングはそうはいきません。

またカウンセリングの治療は自由意思ですから、医師から勧められてもお断りになる方もいらっしゃいます。別料金がかかることに納得されない様子なのです。


 カウンセラーにも個性がいろいろありますから、それぞれ自分のことをよく知っていないといけません。

性格検査はまず自分が最初にやっておくべきかもしれません。

この10年で医療ミスの訴訟問題が世間に認知されてきましたが、心の問題でカウンセラーを訴えるなんてことになると、治療のミスのようにどこの時点で問題があったかについての境界線が難しくなります。
精神科医の医師についても同じことが言えるかもしれません。


 世の中、簡単な職業なんてどこにもないでしょうが、
心の治療を専門とする分野で働く人間は、何を言われても仕方のない出来ごとに遭遇する仕事だといった決意がある程度は必要でしょう。

posted by 小だぬき at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

大雪予想の関東甲信 

天気:大雪予想の関東甲信 
2日朝まで多摩10センチも
毎日新聞 2014年03月01日 10時55分

 日本の南岸を低気圧が発達しながら東に進む影響で、関東甲信地方は2日未明から3日にかけ、山沿いを中心に広い範囲で大雪が予想されている。

気温が低くなった場合には東京都心など、平野部でも積雪が見込まれる。
気象庁は雪崩や交通の乱れ、路面凍結に警戒を呼び掛けている。


 大陸からの寒気の影響で冷え込みが強まり、2日午前6時までに予想される降雪量は多い所で、関東北部山沿いで15センチ
▽甲信で10センチ
▽神奈川・箱根、埼玉・秩父で10センチ
▽東京・多摩西部で5センチ。

2日の予想最低気温は、山梨県河口湖で氷点下1度、甲府市で2度。埼玉県秩父市0度、熊谷市2度、さいたま市4度。東京23区と横浜市は各5度。


 同庁によると、大雪になった先月8〜9日、同14〜15日と比べると、今回は低気圧が南に離れており、予想される地上付近の気温も高い。

このため、降雪は山沿いが中心になる見込み。
昨年10月に土石流災害が発生した伊豆大島など伊豆諸島では大雨も予想され、同庁は「土砂災害や河川の増水に注意が必要」としている。
                                         【斎川瞳】

posted by 小だぬき at 19:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月02日

ビキニ60年 「死の灰」は今も、の怖さ

ビキニ60年 「死の灰」は今も、の怖さ
2014年3月1日   東京新聞「社説」

 米国が太平洋ビキニ環礁で行った水爆実験で日本の漁船が「死の灰」を浴びた惨禍から六十年。被ばくした元乗組員や周辺の島民らの苦悩は今も続く。
核は許されない、その思いを新たにしたい。


 東京・井の頭線渋谷駅の連絡通路に巨大壁画がある。
岡本太郎さんの「明日の神話」。
水爆さく裂の瞬間がマグロ漁船「第五福竜丸」とともに描かれた代表作だ。


 「福竜丸」は一九五四年三月一日、中部太平洋のマーシャル諸島で行われた米国の水爆実験で、放射能を含む「死の灰」を浴びた。

威力は広島に投下された原爆の約千倍。
二十三人の乗組員は全員急性放射線障害を発症し、四十歳だった無線長の久保山愛吉さんが半年後、入院先の東大病院で亡くなった。
生き残った多くの人もその後肝臓がんなどで亡くなり、生存する七人も病魔と闘っている。


 水爆実験で被災した日本漁船は福竜丸だけではない。
米ソ冷戦下、四八年から五八年まで行われた実験は六十七回に及び、日本政府の調査では少なくとも八百五十六隻の被ばくが判明している。
福竜丸の被ばく後も実験を知らない漁船が海域で操業していた。


 しかし、福竜丸が強調される一方で、他の被災漁船の乗組員の被ばくは軽視され、事件は矮小(わいしょう)化された。

五五年に米政府が日本政府に支払った慰謝料は、汚染魚の買いとりや廃船費などに充てられたが、乗組員の健康について追跡調査などは行われなかった。


 ビキニ事件は広島、長崎の原爆投下に続く核被害として、核廃絶運動の原点となりながら実態は明らかにされず、九五年に施行された被爆者援護法の対象にもならなかった。

一部の被災漁船の乗組員の調査ではがんによる死亡が多発し、内部被ばくによる晩発性の障害に苦しんでいた。


 何の補償も、救済もない。
差別や偏見を恐れ、被ばくの事実を語れずに生きてきた。

仲間を失い、高齢になって健康調査に協力を申し出た人も出ている。
時間との闘いだ。
ビキニの被害は今も続く。
忘却してはならない。


 死の灰で苦しむのは実験地にされた太平洋の島民も同じだ。
米国の進める帰還政策に従う間に甲状腺異常や白血病などが広がった。

福島原発事故の被害も過小評価し、同じ轍(てつ)を踏んではならない。


 大切なふるさとを奪い、健康や生活を壊す。生きる権利を蝕(むしば)む核−。
この問題とどう向き合うのか。静かに考えてみたい。

posted by 小だぬき at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月03日

消費増税間近 「駆け込み」過熱は禁物

消費増税間近 「駆け込み」過熱は禁物
毎日新聞「社説」 2014年03月02日

 4月の消費増税まで1カ月となり、増税前に駆け込み的に増える需要を狙った販売商戦が日用品にも広がってきた。

だが、「駆け込み需要」の盛り上がりが大きければ、4月以降にその反動で消費が落ち込む「反動減」の谷も深くなる可能性が高い。

小売業界は反動減を見据え、消費意欲を持続させる工夫が必要だ。


 駆け込み需要は高額品から始まり、徐々に日用品に移りつつある。
スーパーの店頭では2月半ばから飲料や調味料、洗剤といった保存がきく商品を対象に、まとめ買いセールや期間限定のポイント付加、カード割引が行われている。
百貨店も時計や家具の特売セールを頻繁に開いたり時期を前倒ししたりしている。


 業者がセールを一斉に繰り広げるのは、他社との競争に出遅れるわけにはいかないからだ。
買い替え需要の掘り起こしは期待できるが、消費を先取りする面も大きい。
先のことを考えずにセールに走り、4月以降、ぱたっと商品が売れなくなってしまえば困るのは業者自身だ。


 消費税が初めて導入された1989年にも駆け込み需要と反動減はあった。
ただ、当時はバブルの好景気の最中で、経済全体に大きな影響は出なかった。

ところが、97年に消費税率が3%から5%に上がった際の反動減は長びいた。
経済情勢も悪く、銀行や証券会社の破綻が相次いで不安が広がり、消費不振は最近まで続いたデフレの象徴となった。


 今は経済状況が当時とは大きく異なる。
株価は底堅く、大企業を中心に賃上げのムードも出ており、17年前の消費不振が再現する可能性は低い。
それでも、4月からの反動減に備え、購買意欲を一気に冷やさないよう準備をしておく必要がある。


 消費者の嗜好(しこう)の変化を把握することは大切だ。

小売業界には、97年の反動減の際に、低価格商品に偏り過ぎ、「安かろう悪かろう」で消費者の売り場離れを招いた苦い教訓がある。

最近、値段は少し高くても品質の良い商品の売れ行きがよいことから、その品ぞろえを充実させる企業がある。

「低価格」と「高品質」の二極化が進むと見る企業もある。


 集客力を上げるため売り場を改装した店も多い。
来年10月には消費税率の10%への引き上げも予定されている。
今の販売状況を分析し、次に生かすことも必要になる。


 一方、家計への影響を抑えようと、税金の少しでも安いときに買いたいと消費者が考えるのは無理からぬところだ。

ただし
「お得」の宣伝文句に踊り、余計な買い物をしては節約にならない。
「駆け込み需要」が叫ばれると何か買わなければいけない雰囲気になるのは避けたい。消費者も賢い選択が必要だ。

posted by 小だぬき at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月04日

米国家安全保障会議職員「安倍晋三は危険なナショナリスト」

米国家安全保障会議職員
「安倍晋三は危険なナショナリスト」

2014.03.03 07:00    NEWSポストセブン

 米ワシントンDCのホワイトハウスに近いレストラン。
ここで日本を巡る熱い議論が交わされたのは安倍晋三首相の靖国参拝(2013年12月26日)から間もない今年1月のことだった。


 集ったのはアメリカの最高意思決定機関の一つ、国家安全保障会議(NSC)のアジア担当の現役職員とOBたちだ。

これまで彼らが扱うテーマといえば、米国の描く国際秩序をかき乱す中国の国家戦略が主だった。しかし、出席したOBの1人は、「今回のテーマは日本分析だった」と語る。

「そのほとんどは安倍政権に厳しいものでした。なかには、『日本の右傾化を防ぐには歴史教育を徹底させなければいけない』といった批判もあった。


これまで中国が日本政府にしてきた批判と瓜二つですよ」


 出席した現役職員は強い調子で吐き捨てた。

「安倍晋三は、危険な歴史修正主義のナショナリストだ」


 歴史修正主義とは、第2次世界大戦後、米国が中心となって構築してきた世界秩序を否定しようとする動きを指す。
安倍首相がその烙印を押された要因は、やはり靖国参拝にある。


 安倍首相は靖国参拝について、「A級戦犯といわれる方々を讃えるためではない」という持論を展開する。
しかし一方で、「A級戦犯は東京裁判で戦争犯罪人として裁かれたわけだが、国内法的には戦争犯罪人ではない」と語っている。

早稲田大学大学院客員教授の春名幹男氏はいう。

「安倍首相は理解していない。中国や韓国が靖国参拝に対して敏感に反応するから、オバマ大統領は厳しい態度を示すわけではない。

米国の怒りの理由はもっと基本的な問題にある。東京裁判は米国が主導した裁判であり、戦後の世界秩序を形づくる起点と考えている


『A級戦犯は国内法的には戦争犯罪人ではない』と主張する安倍首相が靖国に参拝することは、突き詰めれば米国が作った戦後体制の否定ということになります」


 衛藤晟一・首相補佐官や籾井勝人・NHK会長の失言も相次ぎ、日本への視線は厳しさを増すばかりだ。
※週刊ポスト2014年3月14日号

posted by 小だぬき at 00:00| Comment(4) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

香山リカのココロの万華鏡:失敗したいわけではない 

香山リカのココロの万華鏡:
失敗したいわけではない 
毎日新聞 2014年03月04日 東京地方版

 ソチ・オリンピックから帰国したフィギュアスケートの浅田真央選手が、外国特派員協会で記者会見した。

試合や今回の結果を振り返った後で、
外国人記者が森喜朗元首相の「あの子は大事なところで必ず転ぶ」という発言についてどう思うか、と聞いた。

踏み込んだ質問にも、浅田選手が笑顔で「人間なので失敗する。したくてするわけではない」と切り返した言葉にハッとした。


 これは、いろいろな場面で共通しているのではないか。

例えば診察室にやって来る人たち。
病が長引き、障害者として手帳や年金を申請しなければならなくなる人もいる。
申請書類は何通にも及び、医師の診断書もけっこう複雑だ。
「何とか今日中に診断書を書いてもらえませんか」と言われると、つい「診察が終わってから夜、遅くになりますけど」とぶっきらぼうに答えてしまい、患者さんは「本当にすみません」と何度も頭を下げる。


 その姿に「そうだった。この人も病気になりたくてなったわけではないんだ」と今更ながら気づいて「こちらこそごめんなさい。なるべく急いで書きますね」と、不機嫌な態度を取った自分が恥ずかしくなることがある。


 今はちょうど受験のシーズンだ。
合格する人がいれば不合格者もいる。
我が子が失敗すると、親はつい「どうして不合格なわけ? 勉強しないからこうなるのよ!」と叱ってしまうこともあるが、本人だって落ちたくて落ちたわけではない、ということは忘れないようにしたい。


 もちろん、「したくてしたわけじゃない」と言って全てが許されるわけではない。たとえうっかりミスや過失であっても、相応の罰を受けなければならないこともある。

ただ、
日常の場面では、特に一生懸命努力した人が期待された成果を上げられなかったからといって、「どうして?」「あなたが悪いから」と一方的に責めるのは控えたい。


 特に病や障害を抱えている人、事故や災害に巻き込まれた人は、「それだけは避けたい」と思っていたのに、そうなってしまったかもしれないということをしっかり胸にとめておくべきだろう。

そうすれば、なりたくもない病、経験したくもなかった災難に関わることになってしまった人に対して、もう少しやさしくなり力を貸そうとしたくなるはずだ。


 失敗したくてする人や、不幸になりたくてなる人はいない。
シンプルで、でもつい忘れてしまいそうになる大切なことをオリンピックから帰ってきた浅田選手は教えてくれた。

posted by 小だぬき at 13:23| Comment(4) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月05日

汚染水漏出 「管理下」に大きな疑問

汚染水漏出 「管理下」に大きな疑問
2014年3月4日  東京新聞「社説」

 福島第一原発で、また高濃度の放射能汚染水があふれ出た。
配管系の故障なのか、人為的な事故なのかも定かでない。
敷地の外へは出ていないというものの、「管理下」というには程遠い。


 とても危険な状態だ。


 放射性物質の濃度が極めて高い汚染水が、また、タンクの外にこぼれ出た。

 漏れ出た量は約百トン。
一リットル当たり二億四〇〇〇万ベクレルのストロンチウム90などが検出された。
原発外に放出できる上限の八百万倍の濃度だ。


 謎めいた出来事だ。配管を通して移送される汚染水が、間違って満杯に近い別のタンクに注入されてしまったのだという。


 途中に取り付けられた三つの弁が、なぜかすべて開かれており、問題が発覚した後、うち一つが閉じた状態に戻っていた。
操作ミスか、それとも故意か。わかっていない。


 水位の高さを知らせる警報は鳴ったが、九時間以上、放置されていた。
何のための警報か。

 弁の操作ミスに原因不明の故障、その上ずさんな管理体制が重なった三重のトラブルだとすれば、これは深刻な事件である。

 一日四百トンという地下水の流入は止まらない。


 敷地内には、膨大な汚染水をため込んだ約千基のタンクが立ち並ぶ。
そして増えていく。
つまり、危険の程度は増していく。
作業員の疲労は募るばかりだろう。
四十年とされる長い廃炉への工程は、まだ緒についたとも言えない状況なのにである。


 トリチウム(三重水素)以外の放射性物質を取り除くことができるという「多核種除去設備(ALPS)」も、先月末に水を送るポンプが故障を起こすなどトラブルが相次いでおり、試運転の域を出ていない。


 安倍晋三首相は施政方針演説で、対策には「国が前面に立つ」と約束した。
しかし、事態は悪くなっている。とても「アンダーコントロール(管理下)」とは言い難い。


 作業態勢の見直しや、見回りの強化は当然必要だ。
だが最優先するべきは、持てる技術を総動員して、一日も早く根本治療を図ること、地下水の流入を食い止めることではなかったか。


 水回りの管理すらおぼつかない政府と電力会社。
これが「国策」だと胸を張れるのだろうか。
とてもじゃないが、再稼働を急ぐ資格はない。

posted by 小だぬき at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

自衛隊災害派遣 訓練重ねて「想定外」を防ごう

自衛隊災害派遣 
訓練重ねて「想定外」を防ごう

2014年3月5日01時27分  読売新聞「社説」

 大規模災害の被害を極小化するには、災害対処訓練の教訓を対処計画や初動体制に着実に反映させて、様々な事態に備える必要がある。


 東日本大震災で被災者救出・支援活動の司令塔となった陸上自衛隊東北方面総監部(仙台市)は先月4〜6日、震災対応の総合図上訓練を実施した。


 宮城沖でM9・0の地震が発生し、最大10メートルの津波や市街地火災、原子力発電所での電源喪失が起きた――。
そんなシナリオの下、陸自と自治体・警察・消防の関係者ら約960人が参加した。


 コンピューター上で被害状況は刻々と変化する。
電話が不通で被害を把握できず、「霧の中を手探りで進む」ような初動対応を迫られたのは大震災時と同じだ。


 
正確な被害情報を迅速に入手して、一人でも多くの人命を救う。
そのためには、平時から自衛隊と自治体、警察など関係機関が連携し、効果的な情報共有と人員・機材運用の体制を構築すべきだ。


 図上訓練では課題が明確になった。
状況の変化に応じた柔軟な部隊運用や、自衛隊以外の機関が持つ能力の有効活用だ。
例えば、自衛隊と関係機関のヘリコプターが同じ場所で重複したり、逆に、どちらも行かなかったりした。


 実際、ある陸自のヘリ操縦士は「情報がないため飛べなかった時のことが今も悔やまれる」と、大震災時の救援活動を振り返る。


 自衛隊と関係機関の人員と機材の能力を最大限発揮するには、今回の訓練の教訓を踏まえ、双方の役割分担や調整手続きを議論し、定めておくことが大切である。


 無論、実際の災害が事前の想定通りになるとは限らない。
「想定外」の展開もあるはずだ。


 だが、基本を押さえてこそ、応用問題にも対応できる。

図上や実動の訓練を通じて、対処計画を検証し、その結果を基に計画を修正して、また訓練に臨む。
そのサイクルを繰り返す地道な努力が「想定外」を最小限に抑えよう。


 自衛隊、特に陸自は、軍事的知見に基づく緻密な計画策定と部隊運用を得意とする。
自治体も、そのノウハウを共有したい。


 防衛省は大震災後、首都直下地震と原子力災害の対処計画を改定し、新たに南海トラフ地震対処計画を策定した。

高速道路会社やNTTなど民間企業との災害時の協力協定も大幅に増やしている。


 南海トラフ地震などでは、3年前以上の被害が想定される。
防衛省は従来以上に、関係機関との連携に力を入れねばならない。

posted by 小だぬき at 13:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月07日

南京大虐殺は「なかった」 百田発言は世界の非常識

これが歴史の真実 成り立たない「靖国」派の言い分
南京大虐殺は「なかった」
     百田発言は世界の非常識
2014年3月6日(木)  しんぶん赤旗

 「1938年に蒋介石が日本が南京大虐殺をしたとやたら宣伝したが、世界の国は無視した。
そんなことはなかったからです」。
NHK経営委員の百田尚樹氏は東京都知事選の応援演説で言いました。
一部マスメディアもこの発言を肯定する論説を掲載しました。
本当はどうだったのか。

世界のメディアが当時も残虐性批判


 南京大虐殺(南京事件)は、1937年12月、中国への侵略戦争の中で旧日本軍が当時の中国の首都・南京を攻略・占領し、中国軍兵士だけでなく、捕虜や一般市民を虐殺した事件です。
女性の強(ごう)姦(かん)、略奪をはじめ数々の残虐行為が行われました。


 虐殺のとき、南京にいたジャーナリストは、それぞれが惨状を記事にしています。


 ニューヨーク・タイムズのF・T・ダーディン記者は「大規模な略奪、婦人への暴行、民間人の殺害、住民を自宅から放逐、捕虜の大量処刑、青年男子の強制連行などは、南京を恐怖の都市と化した」「犠牲者には老人、婦人、子供なども入っていた」「なかには、野蛮このうえないむごい傷をうけた者もいた」(37年12月17日電)、
「塹壕(ざんごう)で難を逃れていた小さな集団が引きずり出され、縁で射殺されるか、刺殺された」(同年12月22日電)と報じています。


 シカゴ・デイリー・ニューズのA・T・スティール記者は「(われわれが)目撃したものは、河岸近くの城壁を背にして三〇〇人の中国人の一群を整然と処刑している光景であった。
そこにはすでに膝がうずまるほど死体が積まれていた」「この門(下関門)を通ったとき、五フィート(約一・五メートル―訳者)の厚さの死体の上をやむなく車を走らせた」(37年12月15日電)、
「私は、日本軍が無力な住民を殴ったり突き刺したりしているのを見た」(同年12月14日電)と報じます。


 イギリスの新聞マンチェスター・ガーディアンの中国特派員H・J・ティンパーリーは報道した内容をもとに『戦争とはなにか―中国における日本軍の暴虐』をまとめ、38年にロンドンとニューヨークで発行しています。


 事件当初から、「世界は無視をした」どころか、日本軍の残虐性を批判していました。


 米国などの南京駐在外交官も本国に事件の詳細を報告しており、それが東京裁判で南京事件を裁いた際の裏づけとされました。

 (『南京事件資料集(1)アメリカ関係資料編』青木書店)


 日本では報道統制がしかれたため、国民には事件は伝わりませんでした。
しかし、一部高級官僚や軍部は南京の惨劇を知っていました。


 南京事件当時、外務省の東亜局長だった石射猪太郎は日記に「上海から来信、南京に於ける我軍の暴状を詳報し来る、掠奪(りゃくだつ)、強姦目もあてられぬ惨状とある。
嗚呼(ああ)之れが皇軍か」(38年1月6日)(伊藤隆・劉傑編『石射猪太郎日記』中央公論社)と書いています。


旧陸軍将校親睦の機関誌も「詫びる」


 現場にいた日本の兵士も証言や日記を残しています。
なかでも旧陸軍将校の親睦団体・偕行社(かいこうしゃ)の機関誌『偕行』に1984年4月〜85年3月に掲載された「証言による『南京戦史』」は注目されます。


 「大虐殺の虚像」を明らかにする狙いで偕行社が募集したものでしたが、寄せられた証言は虐殺の実態を生々しく伝えます。

 松川晴策元上等兵は「(中国の)便衣兵が一列にならばされ、(日本の)兵士が次から次へと銃剣で突き刺したり、あるいは銃で撃っているのを見ました。
その数は百や二百ではなかった」「土のうと死体が一緒くたになって、約一メートルぐらいの高さに積み重ねられ、その上を車が通るという場面を見ました」と証言しています。


 佐々木元勝元上海派遣軍司令部郵便長は日記に「道路近くでは石油をかけられたのであろう。(死体が)黒焦げになり燻(くすぶ)っている。
波打際には血を流し、屍体(したい)が累々と横たわっている」(37年12月17日)と書き残しています。


 最終回の85年3月号で、編集部の加登川幸太郎氏は「(死者の)膨大な数字を前にしては暗然たらざるを得ない…この大量の不法処理には弁解の言葉はない」と虐殺の事実を認め、「旧日本軍の縁につながる者として、中国人民に深く詫(わ)びるしかない」と謝罪しています。


日中政府の歴史共同研究でも


 「日本の近代史の研究者の中で、南京で相当数の不法な殺人・暴行があったということを認めない人はほとんどいない」(『外交フォーラム』2010年4月号)。

2006年に第1次安倍政権が着手した「日中歴史共同研究」で安倍首相の指名で日本側座長となった北岡伸一国際大学学長は、共同研究の成果と課題をまとめた論文で述べています。


 北岡氏は日本の侵略を認めたうえで「不快な事実を直視する知的勇気こそが、日本の誇りなのであって、過去の非行を認めないのは、恥ずかしいこと」とも言っています。

 (若林明)
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(3) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月08日

<田母神氏>61万得票の意味 背景に若者層の不安、危機感?

<田母神氏>61万得票の意味
 背景に若者層の不安、危機感?
毎日新聞 3月7日(金)16時40分 yahoo配信

  東京都知事選挙で元航空幕僚長の田母神俊雄氏(65)が得た61万票が、なお話題になっている。
「ネットの影響」「若者の右翼化」とかまびすしいが、何だかふに落ちない。
本当はどうなのか、これからの政治に影響しうるのか。
田母神氏に投票した人の声を追いながら「田母神票が意味するもの」を考えた。

【講演会の動画では田母神節がさく裂】

 「未来が見えるかどうかがすごく気になりました。
脱成長って言われても『あなたたちは確かにいい時代を見てきたから、それでいいかもしれませんけどね』としらけましたね」

 学習塾を経営する慶応大2年の今井美槻(みつき)さん(21)はそう話す。

都知事選前、若者8人で誰に投票するか討論したら、4人が「田母神」だった。

「僕らは自衛隊にも共産党にもアレルギーはない。
何かおもしろいことをしてくれそうな期待感、現状維持ではダメだという思いが一番大きかった。政党や組織、既存の制度を守るために動く政治家が多いが、彼は違うと思った。
田母神さんの思想的な部分はあまり気になりません」と説明する。

 別の男性会社員(31)は奨学金で専門学校を卒業、派遣社員を経験した。

アルバイトが外国人労働者に取られている現状や、就職が決まらない友人の姿をみてきた。
「政策の善しあしとは別に、リーダーが強力で支持率が高い時は景気が上向き、国が前を向くと思う。
田母神さんはそうした強いリーダーシップが取れるはず」。
都政と国政は別だと思いつつ、原発維持の政策にも共感した。
「経済的に考えて一番無難だと思う」

 ほかに支持する政治家を2人に聞くと、「橋下徹」や「小泉純一郎」が挙がった。

小泉さんの構造改革路線と、「公共事業でインフラ整備」を訴える「タモガミクス」は正反対だ。「思想ではなく、現状を打破してくれそうな改革のイメージを重要視した」(今井さん)というので、
IT会社役員、家入一真氏(35)はどうかと問うと
「全然。だって彼は成功者じゃないですか」と一蹴された。
「支持のツボ」がどこにあるのか、まるで分からない。

 ◇「中韓への譲歩、理解できない」

 61万票は極めて大きい。

2013年の参院選東京選挙区は、投票率53・51%で、5人目に当選した自民党の武見敬三さんは61万2388票だった。

強固な組織票を持つとされる共産党で70万票、山口那津男・公明党代表でも80万票弱だ。とても「泡沫(ほうまつ)候補」とは呼べない。

 「日本型排外主義−在特会・外国人参政権・東アジア地政学−」の著者、樋口直人・徳島大准教授(44)は
「03年の都知事選で石原慎太郎さんは300万票以上を得ました。
そこから石原氏の行政経験を評価する票と、作家としての知名度による票を引いた右派的な支持者の票が田母神票と重なると考えられます。
そうすると、ここ十数年の延長として右派が60万票としても驚きはない」と話す。

 樋口さんは毎日新聞の出口調査を分析し「若年層(20〜30代)は田母神さんに投票した比率が高いが、投票率が低いので票数としては多くない。
田母神さんは幅広い世代から票を得ているとみるべきです」と語る。

支持者を若年層とそれ以外に分けると、後者は「保守の中で相対的に右の人が、田母神さんに入れたという解釈が可能」で、若年層は「既成政党によらない新鮮味を与える候補者で、リーダーシップを感じたところにひかれたのでは」とみる。

 一方、普段は選挙に行かない層を田母神さんが動かした形跡がある。
「老人福祉とか子育てとか、これまで政策に全く興味がなくて選挙にはほとんど行ってません。
田母神さんが出て、初めて入れてもいい人が出てきた感じだった」と一流会社に勤める男性会社員(39)は話す。

別に政策にピンときたわけではない。
「中国や韓国に外交上つけ込まれ何となく損をしている」という思いに、田母神さんがはっきりと応えてくれると感じた。
「日本はこれまで中国や韓国に謝罪し、お金も出してきた、それでも文句を言われ続けている状況が納得できません。

靖国参拝も何が問題なのか。外国にとやかく言われることではない。
大手メディアは『謝罪し続けなくてはいけない』との論調ですが、ネットで情報を集めるとそれはおかしいとよく分かります」と話す。

 憲法9条改正でも田母神さんの主張に同意する。

「9条というお題目を唱えれば国が守れるワケではない。
冷戦下の世界情勢の中で戦争をしなくて済んできただけ。
田母神さんの言うように戦争の抑止力として軍備を拡張しなければ、弱い国は侵略される。
9条のせいで自分たちの生命が脅かされるのが本当に許せない」と淡々と語る。

 年間1億円以上を稼ぐ男性個人コンサルタント(39)は
「田母神さんの言葉で一番納得したのは『日本は自国をおとしめる発言は自由でも、自国を高める発言に自由はない』です」と話す。

韓国人や中国人の友人がいるが「個人としてはいい人でも、国としてはこちらが譲歩すれば強く出てくると分かっている。
なのにどうして譲歩するのか全く理解できない」と言い切る。

国防軍にも賛成だ。「小学生の頃から、自衛隊って単なる軍隊でしょ、って思ってました。
世界から見ればちゃんとした軍です。
摩擦をおそれて、問題を避け続けてどんどん国が弱くなっていくのが一番嫌いなんです

 樋口さんは「若い世代は、近隣諸国との関係が悪くなって政治的な問題も出てきたこの10年ぐらいの時勢に影響を受けている。
天皇制が大事だとか靖国神社を参拝すべきだといった国家主義的な意識より、排外意識の方が強い傾向がある」と解説する。

 「ももクロ論」でアイドルに夢中になる現代社会の閉塞(へいそく)感を指摘した早稲田大の清家竜介助教(43)はこうみる。

「個人としてではなく首相や閣僚が靖国参拝する歴史的、外交的意味に考えが及んでいない人が多い。
ただ冷戦以後の世界情勢の劇的な変化の中で、9条護持を唱えるだけの平和主義では危機感を持った彼らを説得できない。

平和憲法は、日米安保条約と日米地位協定という繭の中で維持されてきた。
その中から平和を訴えても『きれい事だ。このろくでもない世界を作り出したのは誰だ』と思われがちだ。
田母神さんの訴えは、非常にシンプルでそういう人たちに届きやすいのでは」とみる。

 さらに、若年層を中心とした「アンダークラス」化が田母神支持の増加の一因ではないかとみる。

アンダークラスは、労働者階級よりさらに下の階級。
結婚して子どもを持つことも難しい。
非正規雇用の拡大で増えた「アンダークラス」は未来に展望が持てず、不安感からはっきりものを言ってくれる人や強い国家イメージにひかれる傾向を持つ。

清家さんは、このクラスの増大に伴い、権威に追従することを欲し、排外的で攻撃的な「権威主義的パーソナリティー」を持つ人が増えているのではと指摘する。

「権威主義的パーソナリティー」はナチスのファシズムを支持した大衆心理を分析して出てきた概念だ。

「文脈を深く掘り下げず、敵を設定し、わかりやすく攻撃する」という権威主義的パーソナリティーの特徴は小泉氏、橋下氏、田母神氏にも共通している。

 ◇強い国になり「損を取り戻す」

 田母神氏本人を直撃した。

「当選するとは期待していなかったが、日本を真剣に取り戻そうと考えている人がどれぐらいいるかは分かると思っていた。
30万票取れればと思っていたが、低投票率で61万票。
目的は達成できた」とにこやかに話す。

「自民党の右側に柱を立てて、自民党に『ちゃんとやれ』と迫る野党が必要。
その党首になりたい。
とりあえずは次の国政選挙を意識しながらの政治活動になります」

 「核武装して世界で発言力を持つ国」を目指す田母神氏に「そんな国をつくって何をするのか」と聞いてみた。

諭すようにこう言われた。
「世界で発言力を持てば自分たちが得をする。
米国がやっているように、他国にお金を出させて自分たちの金は自分のために使った方がいいでしょう。
今は核保有国の言われるがままにお金を出している。
それでいいと思いますか」

 そういえば、話を聞いた人たちは「損をさせられている」という感覚が共通していた。
相手は中国・韓国だったり、米国だったり、上の世代だったり……ひょっとして「日本を取り戻す」のではなく「損を取り戻す」が支持のツボなのか。
だとしたら、強い国になって何を「得する」つもりなのか。

 もし「取り戻す」まで「田母神的なもの」の支持が続くなら、次の選挙でも一定の支持が集まりそうだ。【田村彰子】
posted by 小だぬき at 01:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月09日

東京大空襲:88歳で語り部になる決意「地獄でした」

東京大空襲:
88歳で語り部になる決意「地獄でした」
毎日新聞 2014年03月08日 14時00分
(最終更新 03月08日 14時42分)

  一夜にして10万人が亡くなったといわれる1945(昭和20)年3月の「東京大空襲」から10日で69年。

19歳で被災した坂本邦男さん(88)は、大空襲翌日に召集され、終戦後約3年3カ月のシベリア抑留を強いられた。

まぶたに焼き付いた大空襲の状況は、あまりに悲惨すぎて口にしづらかったが、「風化させてはならない」と、米寿を迎えて語り部になることを決意。

8日、東京都墨田区のすみだ郷土文化資料館で行われた空襲画ギャラリートークで自身の体験を語った。


 大空襲当時、坂本さんは現在の亀戸中央公園(江東区亀戸)の敷地内にあった工場で働いていた。
あの夜、家族と共に近くの自宅で寝ていた時、轟音(ごうおん)で跳び起きた。
「外は焼夷(しょうい)弾の炎で昼間みたいに明るくて、B29がその炎で真っ赤に光っていた。本当に不気味だった」


 熱で道路のアスファルトは溶け、木製の電柱は燃え盛る。
真っ赤になったトタン板が爆風で飛び交う中、必死に自宅近くの北十間(きたじっけん)川まで逃げ、父と川の水をかけ合って熱をしのいだ。

奇跡的に家族全員が無事だったが、母や妹が避難した学校でコンクリート造りだったため熱がこもり、多くの人が蒸されるようにして亡くなったと聞かされた。


 朝日が昇った時には見渡す限り焼け野原。
銀座のデパートまで見通せたという。
それだけ悲惨な状況なのに、戦時下の市民にはさらに過酷な運命が突き付けられる。

避難した葛飾区内の伯父宅に翌11日、召集通知が届き、約1カ月後、中国大陸へ。
そして終戦。
凍えるようなシベリアでの抑留生活が待っていた。

入隊時に約60キロだった体重は約40キロに。
出征時に「空襲犠牲者の敵討ち」と意気込んでいたという坂本さんだが、京都・舞鶴港の土を48年秋に踏んだ時、「生きて戻れた」と万感胸に迫り、涙が止まらなかったという。


 空襲の夜のことを忘れることはなかったが、ほとんど語らずにいたという坂本さん。
家族にめぐまれ4人の子どもが成長する中、「家族には決して戦災の被害者にも、加害者にもなってほしくない」との思いが湧き、2003年、一枚の絵を描いて同資料館に寄贈した。

 消火用の水槽にまるで風呂に入るようにつかったまま亡くなった人。
既に白骨の状態だった。
その忘れられない状況を描いた絵だ。

 今は8人の孫と2人のひ孫もいる。
みんなに伝えるため、人前で話すことにも挑戦することにした。

約40人が集まったギャラリートークでは、約1時間にわたり当時の様子を説明。
「人々が逃げ込んだ市電がそのまま燃え上がった。
この世の地獄でした」などと切々と語り、そして呼び掛けた。
「多くの方の犠牲の上に、今の平和があることを忘れてはいけない」
【木村敦彦】

posted by 小だぬき at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

(東京五輪物語)悲劇のランナー 耐え抜きメダル…でも

(東京五輪物語)
悲劇のランナー 耐え抜きメダル…でも
2014年3月8日15時23分  朝日デジタル

 1964年10月21日、国立競技場の約7万人の目は、2位で戻ってきたマラソンの円谷幸吉選手(当時24歳)に釘付けだった。
背後から英国選手が迫る。ゴールの200メートル手前で抜かれて3位に落ちた。
それでも低迷が続いていた日本陸上界にとって、戦後初のメダルだった。


 シューズやウエアの性能があまり良くなかった当時、マラソンは今以上に過酷だった。
体力を温存し、後半に余力を使い切るペース配分が日本の定石。

円谷選手は違った。
1週間前に1万メートルで6位になったスピードを生かし、最初からとばした。


 メダルを期待された2人、前年に世界最高記録を出した寺沢徹さん(79)と選考会トップの君原健二さん(72)でも、5キロ手前で離れたハイペース。
円谷選手は40キロまで耐えた。


 60年ローマ五輪をはだしで走り、東京ではシューズを履いて連覇したエチオピアのアベベ選手から「円谷選手と68年メキシコ五輪で走りたい」と言われた。

だが手術でも腰痛は完治せず、婚約者との別れもあった。
メキシコ五輪開催の年が明けた68年1月9日、自殺した。
「もうすっかり疲れ切ってしまって走れません」。
遺書に記した。


 円谷選手の銅メダルの後、日本は男女のマラソンで六つのメダルを獲得した。
しかし、最近2大会はメダルがない。


 今年1月31日、日本陸上競技連盟会長の横川浩さん(66)が、福島県須賀川市の円谷選手の墓を訪れた。
会長の訪問は初。
20年東京五輪招致の成功を報告し、「日本の陸上を強くしたい。見守ってください」と祈った。(増田創至)

posted by 小だぬき at 01:00| Comment(3) | TrackBack(0) | 教育・学習 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月10日

「戦争の惨事 ないこと願う」 東京大空襲69年語り継ぐつどい

「戦争の惨事 ないこと願う」
東京大空襲69年語り継ぐつどい

2014年3月9日 東京新聞朝刊

 市民ら約10万人が犠牲になったとされる1945年の東京大空襲から10日で69年となるのを前に、「語り継ぐつどい」が8日、都内で開かれ、約400人が参加した。

家族を失った女性らが証言し
「戦争の惨事がないことを願ってやまない」と、平和の大切さを訴えた。


 たまたま母親の疎開先の千葉市にいて無事だった中村俊子さん(84)=千葉県勝浦市=は、四十五歳の父と十三歳の弟を亡くした経験を、自作の紙芝居を見せながら証言。
空襲直後に入った東京は、建物が焼け続けていて熱気に包まれ、やけどをした遺体が路上にあふれていたと振り返った。


 四十九日目に、公園に埋められた千体以上の中から二人の遺体を発見した様子も、時折声を詰まらせながら語った。


 その上で
「国と国の戦いは悲しい惨事をもたらす。二度と戦争が起きないよう祈る」と訴えた。


 主催団体の一つ、東京大空襲・戦災資料センターの館長で作家の早乙女勝元さん(81)は、憲法解釈変更を掲げる安倍政権を念頭に「戦後の平和と民主主義に重大な危機が訪れている。
戦争になったら民間人はどうなるかを伝えることがブレーキになる」と強調した。


 集会では、別の被災者の証言映像が流されたほか、教育評論家の三上満さん(81)も講演した。

 東京大空襲では、三百機を超える米軍の爆撃機が大量の焼夷(しょうい)弾を無差別に投下し、下町を中心に焦土と化した。
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「原発ゼロ」こそ被災地の願い

福島第1事故3年
「原発ゼロ」こそ被災地の願い
2014年3月10日(月)しんぶん赤旗「主張」

 「福島の原発事故は今も続いている」
「なぜ国はすぐ廃炉にさせるといえないのか」―。

東日本大震災と東京電力福島第1原発の事故から3年を前に東京で繰り広げられた「原発ゼロ 大統一行動」は、「福島を忘れるな! 再稼働を許すな!」の声が、官庁街や国会、首相官邸を包みこむものとなりました。

事故は収束するどころか拡大しています。

にもかかわらず安倍晋三政権は原発を「重要なベースロード電源」と位置づけ、全国の原発再稼働を急いでいます。
国民の声で政権を包囲し、「原発ゼロ」を実現することこそ、被災地の願いに応えることになります。

事故「収束」に程遠い


 「『原発ゼロの日本の実現を』の声と行動を強めるのは今」
「『原発ゼロ』の一点で手をつなぎ、力と知恵を寄せ合わせ、原発再稼働を許さない大きなうねりをつくり出していきましょう」。
大統一行動の集会アピールです。
集会では事故の深刻さを訴える福島からの発言が大きな反響を呼びました。


 福島原発から1年もたたないうちに当時の民主党政権は事故を「収束した」と発表しました。

その後政権復帰した自民・公明連立の安倍政権も、「収束」とはいえないと認めたものの「収束」宣言そのものは撤回していません。


 東日本大震災の際の地震と津波で電源を喪失し炉心が破壊された福島第1原発は、高い放射能のため1〜3号機ではまだ原子炉に近づくことさえできず、4号機からの核燃料取り出しも始まったばかりです。

放射性物質で汚染された水は増え続け、屋外のタンクからたびたび漏れ出して地上や海を汚しています。

事故やトラブルも後を絶ちません。事故は拡大しており、安倍首相の汚染水は「ブロック」されているということばはむなしく響くばかりです。


 原発周辺ではいまだに13万5千人を超す住民が避難生活を余儀なくされています。

長引く避難が被災者の心身をむしばみ、福島県内の震災関連死は震災で直接亡くなった人を上回りました。

東京電力による賠償は遅れ、避難区域などの政府の一方的な線引きが被災者を不安に突き落としています。


 福島原発事故は原発がいったん事故を起こせばコントロールできず、長期間広範囲にわたって被害を拡大することを浮き彫りにしました。東京電力が福島第1原発の1〜6号機の廃炉を決め、いまや全国48基のすべての原発が運転を停止しているのは当然です。


 安倍政権が、原子力規制委員会が「安全」と認めた原発は再稼働させると公言し、今月末に閣議決定しようとしている新しいエネルギー計画で原発を「重要なベースロード電源」と位置づけようとしているのは、まさに被災地の現状に反するものです。

再稼働は中止し、新しいエネルギー計画案は撤回すべきです。


被災者と手を携えて


 事故から3年にあたる「原発ゼロ」を求める行動は、東京だけでなく、福島でも静岡でも関西でも大きな規模で取り組まれています。

「原発即時ゼロ」の決断を求め、原発の再稼働に反対する国民の声は事故直後と変わりません。


 全国からの世論と運動こそ、原発事故で日々苦しめられている福島への支援です。
被災者と手を携え全国津々浦々に「原発ゼロ」の声を広げようではありませんか。

posted by 小だぬき at 19:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月11日

3・11から3年 みんなが闘っている

3・11から3年 みんなが闘っている
2014年3月10日   東京新聞「社説」

 原発事故を抱えた町の再起がどれほど困難であるか。
震災からの三年はそれを思い知らせる時間だった。
闘う人々にずっと寄り添わなくてはならない。


 それは静かな時限爆弾のように胸底に沈み込み、あの戦争から七十年を経ても消えていなかった。


 福島県相馬市の診療所「メンタルクリニックなごみ」の精神科医、蟻塚(ありつか)亮二さん(66)は沖縄協同病院心療内科部長を務めていた二〇一〇年暮れ、長い診療経験にはない「奇妙な不眠」を訴える男性に立て続けに会った。


◆戦争の心の傷は70年も


 海外の論文を読みあさってみると、その不眠はアウシュビッツ収容所の生存者に見られた心的外傷後ストレス障害(PTSD)とそっくりだった。

男性に聞くと、太平洋戦争末期の沖縄戦を生き延びた人だった。


 住民を巻き込んだ米国との激しい地上戦で、県民の四人に一人が犠牲になった沖縄の戦闘。
その記憶は生き延びた者にとって深い心の傷となったのだ。


 二十年前からこの問題に取り組んできた元沖縄県立看護大教授、當山(とうやま)冨士子さん(66)と一緒に一昨年、沖縄戦を体験した高齢者四百人に調査をしたところ、PTSDを引き起こしかねない重度な心の傷を抱える人が四割もいた。


 蟻塚さんは不眠の高齢者を診ると、戦争の影響を疑うようになった。


 砲弾の雨の中を逃げた人、家族を失った人、住民が日本兵に殺されるのを目撃した人…。
つらい記憶が長い年月の後に仕事を辞めたり、家族の死に遭うなどふとしたきっかけでよみがえる。

 夜中に何度も目覚め、パニックを起こしたりする。
遺体の臭いを思い出すという人もいた。


◆沖縄の苦難に重なる


 戦後二十年たって行われた精神疾患に関する調査で、沖縄は本土に比べて統合失調症などを発症する割合が高かったというデータがある。


 それは戦争で負った心の傷が影響している。
本土から切り離された米軍の統治下で、人権を踏みにじられながら貧困に苦しんだことや、今も続く基地と隣り合わせの生活など、つらい経験を重ねてきたことが発症のその引き金になった−。
そう蟻塚さんはみている。


 沖縄の心の傷は原発事故で傷ついた福島の痛みに重なる。


 災害後の心のケアの重要性は阪神大震災や新潟県中越地震などの教訓として残された。


 東日本大震災後に有志の手で開かれた診療所に昨春、蟻塚さんが所長として招かれたのも、沖縄での経験を頼られてのことだ。


 毎月五十人の新患を受け入れ、五百〜六百人の患者を診る。
一割に震災や原発事故による遅発性のPTSDがみられるという。


 震災の日、運転していた車ごと津波に流された男性は転がった消防車と、泥に埋まった人の姿がよみがえるようになった。
眠れずイライラし、妻に怒ってばかりいた。


 放射能を浴びてしまったと恐れ、息子と一緒に県外避難している母親は、突然不安に襲われるパニック症状に苦しんでいた。


 PTSDだけでない。仮設住宅の生活が長引いてうつ状態やアルコール依存になる人も急増している。

 知らない人間関係の中で刹那的になり「死んでもいい」とふと思う人が目立っているそうだ。


 東日本大震災によって今も二十七万人が避難生活を送る。
そのうちの十四万人を占める福島がとりわけ厳しいのは、放射能汚染からの回復や、将来の生活の見通しが立たないことだ。


 福島はまた、震災関連死が千六百七十一人を数える。
地震や津波で亡くなった直接死の千六百三人よりも多く、被災三県の半数を超えている。


 長い避難生活で体調を悪化させたり、各地を転々とするうちに治療が遅れたりしたせいである。


 自殺の多発も際立っている。


 福島から聞こえるのは悲鳴のようなシグナルだ。


◆フクシマを忘れない


 政府は低線量被ばくの問題から目を背けてきた。


 年間の被ばく線量について、一ミリシーベルトから二〇ミリシーベルトまで許容できると基準を緩め、原発周辺自治体への早期帰還を促そうとしている。

東電も避難指示区域の見直しのたびに賠償を打ち切っている。
見せ掛けの事故収束と復興を急いでいるようにしか思えない。


 政府や東電の不条理に遭っても、町の再建がどんなに困難であっても、人々は生き抜こうとしている。


 本土は戦後、基地の負担を押しつけられる沖縄の苦難を忘れてしまっていた。
わたしたちは福島からの悲鳴に耳を傾ける。寄り添うことを忘れてはならない。

posted by 小だぬき at 00:00| Comment(3) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月12日

春闘:非正規の命つなぐ要求…誰もが時給1000円なるか

春闘:非正規の命つなぐ要求
    …誰もが時給1000円なるか

毎日新聞 2014年03月12日 12時46分
(最終更新 03月12日 15時53分)

 「満額回答」「過 去最高水準のベースアップ(ベア)」など景気のいい話も出始めた2014年春闘

アベノミクスの掛け声の下、新たな政労使の枠組みも誕生し、ベア実現に注目が集まる今春闘だが、労働者の4割近くを占めるに至った「非正規」の待遇改善が日本のカギになるとの声も多い。長年デフレ下で耐えてきた人たちに本当の春は来るのか−−。


 「500円のワンコインランチを嘆く人がいるけど、私は100円のワンコインで昼食を済ませています」


 出版労連の個人加盟労働組合「出版ユニオン」(約250人)に参加している加藤義紀さん(37)=東京都北区=は、生活の苦しさをそう訴える。


 加藤さんは2009年3月から書籍取り次ぎ大手の物流センターで契約労働者として働いている。
仕事は注文のあった本のピックアップや入庫作業。
午前8時から午後4時まで働き、休みは週1日しかない。
それでも月収は約16万円。
家賃や社会保険などを払うと、生活に使えるお金は5万円程度しか残らない。

食事を含め1日に使えるお金は1683円にしかならない計算だ。
昼は100円ショップのカップ麺などでしのぐ。
親から3万円の仕送りを受け、ぎりぎりの生活を続ける。


 雇い止めを心配しながら、2カ月ごとに契約を更新して働いてきた。
仕事を始めた時890円だった時給は、この間一度も上がっていない。
少しずつ上がっている東京都の最低賃金(869円)にいつの間にか近付いてきた。


 加藤さんのような非正規労働者は、12年の総務省調査で労働者全体の38.2%、約2043万人にまで達した。

連合は、非正規の待遇改善が労働界全体の課題として、今
春闘で「誰もが時給1000円」を掲げる。


 加藤さんは、長く働いても有給休暇もないことに疑問を持つなどして昨年10月、同ユニオンに加入。
ようやく社会保険加入や有給休暇取得を認めさせた。

そして、大手企業がベアを打ち出した今年の
春闘で初めて賃上げも求めた。
時給が1000円になれば、収入は月1万9300円増える。消費税が上がることを考えれば、「生活を破綻させないようにするぎりぎりの額」に過ぎないが、「親からの仕送りを減らしたい」という。

 12日に集中回答を迎えた金属労協の幹部は「正社員のベア獲得の報告が次々入っているが、連動する形で非正規の賃上げの報告も入っている」と手応えを語る。

だが、どこまで他の産業や中小企業に広がるかは未知数だ。
加藤さんの交渉を支援する出版労連の平川修一副委員長は「物価、消費税が上がろうとする中、命をつなぐための要求だ。
声を上げた彼らの切実な要求を全力で支援したい」と話している。
【東海林智】

posted by 小だぬき at 20:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月13日

「核と人は共存できない」 対談で語った吉永小百合の本気度

「核と人は共存できない」
対談で語った吉永小百合の本気度
2014.3.11  日刊ゲンダイ 掲載

 吉永小百合(68)が本気のようだ。
 
 11日発売の女性誌「女性自身」で瀬戸内寂聴(91)と対談し、安倍政権への怒りと原発再稼働反対への思いを改めて話している。

 記事は全8ページの長文で、カメラ撮影は篠山紀信という豪華版。

そこで吉永は、地震がないような国なら事情が違うと言いつつ、「原子力の平和利用なんてない、核というものは、人間とは共存できないものなんだということを、事故で初めて自覚した」と明言している。
また、憲法改正、特定秘密保護法などに動く安倍政権の危険性にも目を向けるのだ。

「先日、テレビのニュースで見たのですが、〈集団的自衛権が成立したとき、あなたは戦争に行きますか?〉と、若い人たちに質問していたんです。

すると躊躇(ちゅうちょ)なく、〈僕は戦争に行きますよ〉と、答える人もいて……。
そう答えた人の頭の中にある戦争は、ゲームやコミックスで知っている戦争ではないかと思うのです」

吉永も戦争を知らない世代だが、ライフワークの原爆詩朗読会を通じ、平和への思いがさらに強まっているようだ。また、
被災地の悲しみを忘れ、東京五輪に浮かれる世相にも疑問を投げかける。

 彼女は、先の都知事選では反原発を訴える細川候補への支持を表明したばかり。
政治色を嫌う女優が多い中、稀有(けう)な存在と言える。

 だが、番組スポンサーから睨まれるのを避けるのなら、政治的な発言は控えるのが賢明だと思うが……。

 芸能評論家の肥留間正明氏がこう言い切る。
吉永さんの反戦、原子力否定の考えは、昨日今日のものではありません。彼女は大震災のずっと前から同じことを主張している。他の俳優にも続いて欲しい。スポンサーに気兼ねして発言を控えるようなケチな芸能界にはなって欲しくありません」

 吉永のこういった批判精神は、彼女いわく、「婦人画報」の元編集者で平和活動家だった叔母の川田泰代さんから受け継いだものだという。
耳を傾ける価値は十分ある。
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月14日

香山リカのココロの万華鏡:復興っていったい何?

香山リカのココロの万華鏡:
   復興っていったい何?
毎日新聞 2014年03月11日 東京地方版

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から3年。
自分がどこにいて、この大災害とどういう関わりを持っているかで、「復興の進み具合」の捉え方は大きく違うと思う。

たとえ被災地に暮らしていても力強い復興への歩みを感じ、希望を持って日々を送っている人も多いはずだ。


 私は東京にいるが、正直に言うと、ほとんど復興を実感できずにいる。
それは私があの日以降、被災地の自治体職員の、心のケアに携わり続けているからだ。

こういった大災害が起きると、仕事の量や内容が最も大きく変わるのが、役場や公立施設などの職員だ。
この震災では税務係や戸籍係といった部署に関係なく、多くの自治体職員が避難所や遺体安置所で苛酷な労働に従事した。


 中には自分も家族や家を失い、悲しみの中にありながら、住民のために働き続けた人もいた。

それなのに、住民のために尽くすのが仕事である公務員にはねぎらいや感謝の声がかけられない。そんな中で心身の調子を崩す人も少なくなかった。


 そういう自治体職員のための電話相談や現地での相談室を続けているのだが、その件数は2年たっても3年たってもあまり変わらない。

とはいっても、その件数は最初からそれほど多くなく、かといってゼロになることもなく、いつも同じペースを保っている。

しかも
その内容は、震災直後より最近のほうが深刻になりつつある。


 
震災後、激増した業務のストレスに加え、自分の家族や同僚との人間関係など日常的な問題も出てきて悩みがより複雑になってきている印象がある。
なかなか進まない復興に、管理職らもイライラしてきているせいか、役所内でのパワハラも目立つ。


 被災地自治体職員の電話相談の日。

今日も電話が鳴る。
「ずっと相談したかったのですが、その余裕もなかった。ようやくかけられました」と、匿名で被災地の役所に勤める人が震災以降、たまっていた思いを吐き出す。
最初はおずおずと、そしてそのうち声が大きくなり、涙で言葉が詰まることもある。


 こんなことが2年前にも、1年前にも、そして今も続いている。
被災地の「支援者への支援」の重要性を感じている専門家仲間と一緒に相談に応じながら「復興っていったい何のこと?」と言いたくなることもある。

電話の件数ゼロが続く日など、本当にいつか来るのだろうか。
「きっと来るはず」と信じて、今は「進まぬ復興」に伴走していくしかないと思っている。

posted by 小だぬき at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

中高年に恩恵なし 春闘「ベアラッシュ」騒ぎのカラクリ

中高年に恩恵なし
春闘「ベアラッシュ」騒ぎのカラクリ

2014年3月13日 日刊ゲンダイ掲載

 
2014年春闘の集中回答日だった12日は、“ベアラッシュ”だった。
ドーカツしてまで企業に賃上げを求めていた安倍政権は“戦果”に大喜びだ。
しかし、今回のベアにはカラクリが隠されている。
恩恵にあずかることができるサラリーマンは一握りしかいない。

■実施はたった16%

 日産は組合要求の月3500円に対して満額回答。
トヨタ、ホンダはそれぞれ2700円、2200円で妥結した。

日立、パナソニック、東芝、富士通など電機メーカーは2000円、新日鉄住金、三菱重工、IHIなども賃上げに踏み切った。

 この一斉回答を受けて、甘利経財相は「期待以上に経営側が応えてくれた」と大ハシャギ。
菅官房長官も「近年にない賃上げが実現しつつある」と胸を張った。

 しかし、今年の春闘、華々しいのは、12日限りになりそうだ。

これから中小企業の回答が始まるが、とても期待できそうにない。

東証1部、2部の労働組合と人事・労務の責任者にアンケートした財団法人「労務行政研究所」の調査にはビックリだ。担当者が言う。

「新聞には<賃上げラッシュ>という見出しが躍っていましたが、ものすごく違和感を持ちました。
われわれの調査では、回答があった161社のうち<ベアを実施する>と答えた企業は26社。たったの16.1%です。

恐らく、きのうの自動車、電機、鉄鋼で打ち止めになるでしょう。

しかも、久々のベアなのに、ほとんどの企業が2000円、3000円と金額自体は小さい。
平均すると800円台にとどまると試算しています」

 
 ベアの中身も、野村ホールディングスや大和証券のように全従業員が対象ではなく、20代の若手社員に限定する企業が大半だ。

12日ダイハツ工業とスズキも若手の賃金是正分として月800円の賃金改善を実施すると発表した。
中高年サラリーマンには恩恵のないケースが多いのだ。

■来年は「ゼロ回答」

 東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満氏が言う。
 
「今回の春闘で賃金が上がるのは限られた人だけです。
40〜50代だとベアがないケースがある。
しかも、円安で利益をあげた一部の大企業が中心だから、トータルの賃上げ率は0.2%程度にしかならないでしょう。


消費増税で3〜4%の物価上昇が予想されているのに、これでは実質マイナスです。
おまけに、ベアは今年だけの可能性が高い。

今回のベアは安倍政権の要請に協力した“特例”です。
来年以降はまったくの白紙で、<ゼロ回答>に逆戻りでしょう」

 そもそも、労働者の4割に達している非正規にはベアは無関係の話だ。
「ベアラッシュ」と騒いでいる大新聞・テレビは、きちんと実態を報じるべきだ。
posted by 小だぬき at 10:38| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月16日

石井苗子さん:受け止める 迷いはしない

石井苗子さん:
受け止める 迷いはしない

2014年3月10日 読売新聞)


 空気の張りつめた道場で竹刀を手にすると、背筋がスッと伸びた。
1メートル69の長身がさらに大きく見える。


 竹刀を振り下ろす姿には気迫が漂う。
「素振りする時間は、心を整理するのにちょうどいいの」。
汗ばんだ顔に笑みを浮かべた。


 剣道に出会ったのは、不惑の年を過ぎてから。
女優業の傍らで看護大学に入り、人生で取り組むべき仕事の「芯」を探していた
若い同級生と試験や実習をこなすなか、「体力も精神力も必要」と感じてもいた。


 その矢先、紹介されて警視庁築地警察署の稽古に通うことになった。
ところが、道場では初日から気持ちがくじけた。
入り口のスノコに土足で上がり、叱り飛ばされたからだ。


 やめる勇気もなく、素振りに通ううちに負けん気が頭をもたげた。
気付くと道場通いは15年を超え、三段の腕前に。
仕事や学業がつらい時、いつも剣道が気持ちを奮い立たせてくれた。

              ◇

 東京・浅草の生まれ。高校時代は医者を目指し、医学部を受験したものの失敗。
進むべき方向が定まらない娘を父親が案じ、米国の牧師宅のホームステイを勧めた。
18歳で渡米し、ボランティアをして地元大学に通った。
帰国して上智大学を卒業し、専門学校で英語を磨いて同時通訳になった。


 日米漁業交渉で通訳を務めたが、交渉が決裂して失職。
勧められてオーディションを受け、33歳でテレビキャスターになった。
「語学ができる知的な女性」がもてはやされ、司会や女優の仕事が次々舞い込んだ。


 そんな華やかな顔とは別に、私生活では苦闘した。
20歳代で両親をがんで相次ぎ亡くし、妹の生活を支えてきた。
妹は筋萎縮症などの難病を患い、結婚後も同居して世話をしてきた。


 追われるように生きてきて、不安にかられたのは40歳を過ぎた頃だった。
人生で本当にすべきことは何か。
「専門」と誇れるものを身に着けたい。妹にもっと良いケアもしたいと、看護大学の門をたたいた。


 5年かけて看護師と保健師の資格を取得したが、それを生かせる道が見つからず迷っていると、「知名度を生かして健康管理の重要性を伝える仕事をしてほしい」と教官から言われた。
予防保健の専門家が少ないとわかり東大大学院へ。53歳で博士号を取った。


 妹への接し方も変わった。
「人が尊厳を持って生きるには社会との接点が必要」。
そう学び、自分一人で世話するよりヘルパーを頼むようになった。
楽しげに会話する妹を見て、世間から隔ててきたことを反省した。


 「お姉ちゃん、もういいから」。4年前、こう言い残し、妹は49歳で永眠した。
その数年前から妹の表情が明るくなったことが喜びだった。
笑顔の記憶と最後の言葉が慰めとなった。

            ◇
 深い喪失感に沈んでいた時、東日本大震災が起きた。自分の知識が役立てばと、被災地に看護師らを送り込む支援を手がけ、自らも被災者の健康状況を聞き取り助言する活動にあたった。


 都内のクリニックで始めたカウンセリングでも、様々な不調で悩む患者の話を聞き、専門機関につなぐ仕事を続けてきた。
「あなたにこの気持ちはわからない」と言われても、静かに受け止められるようになった。


 深い葛藤を経て、剣道にも鍛えられ、つらさを受け止める精神力がついた。
「悲しい時は悲しさに浸ればいい。後で必ず経験が生きてくる」。
心を込めて助言できるようになった。


 女優の仕事にも欲が出てきた。
「まだやりつくしていないから、どんな役も断らない」。2月に還暦を迎え、人生の「芯」をつかんだ手応えを感じている。
                     (樋口郁子)

************************
 いしい・みつこ 
1954年生まれ。女優、ヘルスケアカウンセラー。
通訳を経て、テレビキャスターとして芸能界入り。映画「あげまん」で女優デビュー。
50本以上の映画、ドラマ、舞台に出演。2002年に聖路加看護大を卒業し、東大大学院博士課程を修了。保健学博士。

posted by 小だぬき at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

原発再稼働の前に必要な事故原因の解明と再発防止策

【大前研一のニュース時評】
原発再稼働の前に必要な
事故原因の解明と再発防止策
2014.03.16   ZAKZAK

  東日本大震災の8日後の2011年3月19日、「大前研一ライブ」の公開収録で、「福島第一原発で何が起こり、今後どんなリスクが想定されるのか」を解説した。
あれから3年がたち、原発の周辺はどうなっているのか。振り返ってみる。

 私は当時、「炉心が溶融して、燃料が格納容器の底まで抜け、メルトダウンしている」と主張し、この収録をユーチューブにアップした。

これを見た当時の菅直人首相から「原子力安全委員会(当時)の言うこととは全然違う。
説明に来てくれ」と頼まれ、官邸に行った。
当時のことを覚えているが、やはり菅さんの周りには原子炉のことがわかる人はいなかった。
政府は司令塔が不在で、東京電力も機能不全だった。

 5月になって、政府はやっと燃料棒の一部損傷を認めたが、東電が全炉心の溶融を認めたのは12月だった。

 同年6月、「ストレステストの結果次第で、ほかの原発を再稼働させる」と経産省および保安院が主張した。

私は「あれだけの事故を経験した国民が、コンピューターの解析だけで賛成するとは考えられない。
福島の事故原因とそれから出てくる再発防止策を説明しなければいけない」と、民主党の細野豪志議員に言った。
数週間後、細野さんが原発担当大臣になり、「その作業をやってほしい」と頼まれた。

 私の“1人事故調”には、東電の他に原発メーカーの日立、東芝からも人を集めてもらい、福島第一原発事故の検証結果や再発防止策に関する報告書を9月に提出した。

この中で私は「どんなことが起きても過酷事故は起こさないという設計思想や指針がなかった。
天災ではなく人災だ」と指摘し、原発再稼働への教訓として「いかなる状況でも電源と原子炉の冷却源を確保すること」を求めた。

BWR(沸騰水型軽水炉)だけではなく関電などが採用しているPWR(加圧水型軽水炉)の分析も同年12月までにまとめた。
480ページに及ぶリポートは全て無料で公開されている。

 2012年の秋になって私は東電の原子力改革監視委員会の委員に任命され、東電のチームと事故の分析をした。

 私のリポートのすべての指摘事項を東電側に検証させ、「間違っている部分があったら指摘してほしい」と言ったのだが、「まったく、このとおり」ということだった。

東電はこの検討結果をホームページで公開している。
多くの項目に関しては初めから知っていたが、政府も東電も2年間にわたって認めなかった、ということだ。

 この大事故についての関係者の反省の言葉は、今日まで国民の前でなされていない。

それなのに、自民党政権は「原子炉再稼働」に前のめりになっている。

その前に、国民に何が起こったのか、どういうことをすれば再発防止が可能なのか、という納得のいく説明をしなければならない。

特に事故が発生した時の私の提案した「政府側の責任体制、自治体との意思決定のルール作成」などの作業は全く進んでいない。

 かつて私は大阪市の橋下徹市長に対し自分のリポートを送り、「十分に検討して対策を取れば、再稼働は可能」と説得して、関西電力の大飯原発3、4号機(福井・おおい町)を動かすのを手伝った。

 しかし、再稼働の鍵を握る規制委員会が福島の分析をし、それに基づいて安全基準を作成した形跡はない。

このまま政府側に何の反省もなく、国民に対しても事故原因の解明と再発防止策の説明もなく、ただ単に「エネルギー問題として原子炉が必要だから」といって再稼働するのは、「反対」と言わざるを得ない。

 ■ビジネス・ブレークスルー(スカパー!557チャンネル)の番組「大前研一ライブ」から抜粋。
posted by 小だぬき at 13:06| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月17日

何が正しいのか。これからどうなっていくのか。

何が正しいのか。
これからどうなっていくのか。

2014年3月16日   東京新聞「筆洗」

 真面目な正義の人。
どんな役柄にもそんな印象が強く残っている。
俳優の宇津井健さんが亡くなった

▼「ザ・ガードマン」や山口百恵さんと共演した「赤い疑惑」など、昭和のテレビドラマの歴史に大きな足跡を残した

▼「赤い運命」(一九七六年)の子どもを取り違えられてしまった父親の役を覚えている。
宇津井さんに対し、敵役の三国連太郎さんが何と憎らしかったことか。

みけんにシワを寄せる宇津井さんの深刻な芝居や、ドラマの分かりやすい展開を思い出すと、昭和の日々が戻ってくる

俳優座養成所で同期の仲代達矢さんは「暗い役が多い自分に比べ、明るく健康な青年を演じていた」と回想する。

なるほど、仲代さんの「凄(すご)み」や、同じ三一年生まれの高倉健さんの背負った「苦悩」「忍耐」勝新太郎さんの「色気」「狂気」。

いずれも宇津井さんは持ち合わせていない

宇津井さんの良さは迷いのない「善」である
堅苦しいほどの正しさ。
良い夫で良い父親。
苦しくとも真面目に生きていれば、きっと幸せになれる。
いいことが待っている。
そんな宇津井さんの役柄は成長期の昭和という時代全体が醸し出す空気にぴたりと合っていた気がする

何が正しいのか。これからどうなっていくのか。価値や方向さえも分かりにくい現在にあって、宇津井さんの死が無性に寂しい。どうも後ろばかりを振り返らせる。
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 雑記 その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

きょうの潮流ーコピペ

きょうの潮流
2014年3月16日(日) しんぶん赤旗 

「コピペ」。
パソコンの画面上でのデータの切り貼り(コピー・アンド・ペースト)の略称です。
マウスで範囲を指定した後、クリック一つで大量の文書を移動できる、便利な機能です

▼「生物界の常識を覆す発見」と注目された「STAP(スタップ)細胞」の論文に、海外の論文から一部を「コピペ」(盗用)していたことなどが発覚。

一昨日、筆者の小(お)保(ぼ)方(かた)晴子さんらが所属する理化学研究所の調査委員会は、論文の撤回を勧告しました

▼調査委員会によれば、小保方さんは盗用の有無について、「引用元は覚えていない」と答えたといいます。
ただ、海外の研究機関がインターネット上で公開している論文に酷似した記述があります。
論文の執筆過程で「クリック一つ」の手軽さに誘惑されてしまったのか

▼確実に言えるのは、論文筆者らの研究者としての倫理観や、他の研究者の努力に対する敬意の欠如です。

同時に、今回の問題はインターネット時代における知の扱い方を考えさせられました

▼実は、報道の世界でも、「コピペ」事件が多発しています。
目立つのは、他社がホームページに速報で出した記事をコピーし、自分の記事に無断盗用するパターンです

他者の知識に学ぶことなしに新たな知識は生まれません。
ただ、そこには真(しん)摯(し)な姿勢が求められます。

筆者が学生時代、文章力向上のために新聞のコラムを切り抜きしていましたが、当時の指導教官から「切り抜きだけではだめだ。ノートに書き写せ」と言われたことを思い出しました。
posted by 小だぬき at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月18日

反安倍首相の論客が干される TV局が官邸の監視にビビる現状

反安倍首相の論客が干される
 TV局が官邸の監視にビビる現状
2014.03.18 16:00   NEWSポストセブン

 NHKについては、安倍晋三首相肝いりで籾井勝人・新会長が就任以来、番組内容が政権寄りに偏っていることが取り沙汰されてきた。

最近のニュースでは、野党の質問より安倍首相の答弁の時間が圧倒的に長いのが定番化しており、なかには首相の答弁だけで構成されていた日もあった。


 森喜朗・元首相が浅田真央選手について「あの娘、大事な時には必ず転ぶんですよね」と発言したことをNHKだけが取り上げようとしなかったりといった、放送内容をめぐる「異変」も起きている。


 NHKが着実に「安倍色」に染まりつつあるなか、実は他の民放でも官邸の影響力は強まっている。
その証拠に、ニュース番組やワイドショーから、反安倍派のコメンテーターが次々と外されているのだ。


「テレビ朝日系『ワイド!スクランブル』では、この4月、古賀茂明氏やなかにし礼氏などの反安倍派の論客がレギュラーから外されることになった」(テレ朝関係者)


 古賀氏を直撃すると、「外されたのは事実だが、出演者は全員見直しだと聞いている」とのことだった。
政府の原発再稼働などに反対する古賀氏のレギュラー出演は、関西ローカルの朝日放送だけになる。


 反安倍的な主張によってニュース番組から外された人はほかにもいる。経済アナリストの森永卓郎氏もそのひとりだ。


「一部で、『森永卓郎はビビッてニュースやワイドショーに出ない』という指摘が出ていたんですが、それは事実ではなく、テレビの方が使ってくれないということなんです。

バラエティ番組には出ているので、露出は減っていないのですが、間違いなく、ニュースやワイドショーには使ってもらえなくなっている。


 例えば今後の景気について私は、『4月から奈落の底になる』とずっと言い続けてきました。が、そうした見解は、テレビは一切取り上げてくれない。

放送されているのを見ると、ベアが次々に行なわれているので、景気も明るい兆しが出ているというふうな内容にしたがっていることがよく分かります。


 
結局、はっきりモノを言う人間を使わなくなったのでしょう。
その結果、当たり障りのない人がコメンテーターに選ばれるようになったわけです」


 いまやどの番組を見ても、NHK同様、安倍政権側の言い分をストレートに垂れ流すだけ。
しかし、それには事情があった。


「数字がちょっとでも違ったり、首相の発言のニュアンスの微妙な違いだけでも『そういう言い方はしていない』と官邸サイドからクレームが入る。
首相本人が話しているVTRでも、『なんでこの部分をカットしたのか』とまでいってくることも」(民放ディレクター)

 安倍官邸の監視の目にテレビ局側がビビッているわけだ。
 


※週刊ポスト2014年3月28日号

posted by 小だぬき at 18:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月19日

春、一念発起 整理整頓を

香山リカのココロの万華鏡:
   春、一念発起 整理整頓を
毎日新聞 2014年03月18日 東京版

 春は卒業や入学、転勤などで「引っ越し」をしたり、部屋の模様替えを考えたりする人の多いシーズンだ。
それと同時に、「どうしてもっと早く片づけなかったのだろう」「これじゃゴミ屋敷だ」と自宅の散らかり具合やモノの多さにあらためて気づき、落ち込む人もいるのではないか。


 大量生産、大量購入の時代に、部屋の片づけやモノの始末に頭を悩ませる人は少なくない。

中には、足の踏み場もないくらいにモノが増え、積み重ねられた衣類や紙のすき間に身を潜めるように暮らしていて、「これじゃマズイ。もしかすると病気では」と診察室にやって来る人もいる。


 この「大量のモノを片づけられない人」は最近、精神医療の分野で、「ホーディング(病的なため込み)症候群」と呼ばれ注目を集めている。

なぜそんなことになってしまうのか。その人たちはけた外れの怠け者なのかというと、そうではない。


 もちろん「捨てるのはもったいない」と、モノを大切にする気持ちがまずある。
ただ、その“もったいない精神”だけではゴミ屋敷にはならない。

モノが増える過程では、日ごろのストレスを解消するためにはショッピングするしかない、という買い物依存症の傾向があることも確かだ。


 そして、「ホーディング」の人たちは、増え始めたモノにも独特のこだわりを持つ。
一つ一つのモノへのこだわりが強すぎて、「全てのモノには意味がある」「このモノと私との関係は独特」と思うようになる。

そうなると、たとえTシャツ1枚、パンフレット1冊だけでも「自分の人生にとって欠かせないもの」となり、「捨てるなんて私の体の一部を失うのと同じ」となってしまうのだ。


 「ホーディング」の人たちへの治療は、まず自分の家や部屋の状態を直視することから始める。もちろん、「あなたが掃除をサボるからだ」と責めることはしない。

そして、「捨ててはいけない」という思い込みの背景にある考え方の偏りを一つ一つ確認し、それを手放して気持ちをラクにすることで、モノの片づけにもつなげていく。


 とはいえ、その道のりは平坦(へいたん)ではなく、いくら一時的に部屋がきれいになっても
「ストレス解消は買い物だけ」という基本も何とかしなければ、すぐに逆戻りだ。


 私も、整理整頓は得意ではないのであまり大きなことは言えないが、この春は一念発起して、モノのため込みから脱出してみようかな。
皆さんもいかがでしょう。

posted by 小だぬき at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

働くママが輝くには…「待機児童ゼロ」への課題

石井苗子の健康術
働くママが輝くには…
「待機児童ゼロ」への課題
2014年3月14日   読売新聞yomi.Dr

(「女性が輝く日本へ」の「女性」とは誰を指しているのでしょう)


 安倍首相が掲げた64年ぶりの「保育」大改革は、「待機児童ゼロ」です。


 ところがスローガンは「女性が輝く日本へ」になっています。
「待機児童」の話なのに、「働く女性が輝く日本」とは書いていないのです。


 母親になってもフルタイムで働き、残業もし、家では妻もやりながら「輝け!」は心身ともに疲れるからでしょうか。


 この20年間に、結婚せずに働き続ける女性が多くなりました。
その一方で、経済的に余裕のある専業主婦になりたい女性も多くなりました。

20年前に流行(はや)った言葉に「自分探しのやりがいのある仕事を選ぶキャリアウーマン」なんてのがありましたけど、最近はこんな甘いムードではありません。


 先日、私の知り合いで35歳の裕福なイケメン男性が真剣に結婚を考え、お見合いの要望を知人たちに出したところ20件以上の申し込みが入ってきたそうで、10件お見合いを実行したといっていました。
恵まれているといえばそうなのでしょうが、できることなら余裕をもって子育てをしたいのは、働く女性の本音なのでしょう。


 それにしても、私にはなにか非常に偏っているように思えます。

保育所で働いている女性たちだって働く女性なのです。
保育士という資格が必要で、中には母親である人も当然いらっしゃいますが、働く女性を応援するために働いている女性たちなのです。


 雑誌「WEDGE」3月号によりますと、「待機児童ゼロ」といいながら、保育士という職業の人気はあまりないそうです。

待遇の問題、重労働、長時間勤務、賃金面で恵まれないことや、中には学生の時から保育士になることを親に反対されているという理由もあり、保育士の資格を取って卒業しても、最初はまず普通の企業で働き、結婚して子どもの手が離れたらパートで保育士として働いてもいいという人が多いとか。
それでは人数は足りなくなる一方です(JPホールディングス調査)。


 男性の保育士が少ないのは、賃金が低く生活が成り立たないことや、周囲が女性ばかりという環境が敬遠されがちだからだそうですが、厚生労働省の「潜在保育士についての全国調査」を見ると、パートで働きたいという保育士が60%以上とのことでした。

「煩わしいことはしたくない、雑務や責任を回避したい思考の人が驚くほど多い」という理由で、フルタイムの働き手が少ないとありました。


 
「担い手不足のワケ」(厚生労働省出典)には、「賃金が希望と合わない」が1位で、他職種への興味、責任の重さ、事故への不安、自身の健康、体力への不安、休暇が少ない、就業時間が希望と合わない、ブランクがあることへの不安、業務への社会的評価が低い 保護者との関係が難しい、子育てとの両立が難しいという順に並べられていました。


 保育士に求められている現実は、朝夕の送り迎えだったり、残業で遅くなる母親への夜間サービスとされていますが、どこも人手不足です。

保健師・看護師・高齢者施設で働く医療従事者にも同じことがいえるのですが、できる人はいるのでしょうが、やりたい人がいないのです。

肉体労働が多いことに併せて、感謝の言葉よりも苦情が多い職業の上に、人間関係に神経も使うところから、「ついていけません」とか、途中復帰した人も、「もう年齢的に無理です」と言われることも多いとか。


 少子化なのに保育士が足りないのを不思議に思われる方もいらっしゃるでしょうが、担い手が少ないのに仕事を続けながら母親になろうとする女性が増えたと考えれば理解できることです。


 子どもを預けても安心していられ、できれば住まいの近所にあって、経済的な料金で、なおかつ長時間預かってもらえる保育園が少なくなるのも不思議ではありません。


 昔、託児所と呼ばれる施設がありました。
夜になっても独りでご飯を食べている子どもを「カギっ子」などと揶揄(やゆ)していた時代がありました。

今の時代は、子どもを預ける理由も多様化してきています。
祖父母が子どもを見ているという家庭も少なくなりましたし、兄や姉が親の代わりに下のきょうだいの面倒を見るという習慣も少なくなりました。
なにもかも昔が良かったわけではありませんが、家族で助け合うは少なくなったことは事実です。


 もし本気で日本の子どもの数を増やそうとするならば、これだけ高齢者が増えてきている日本社会で、何を優先するか、国をあげての重大課題だと思うのです。


 私からの提案は、まずは企業が雇う保育士を増やしていくのはどうでしょうか。
母親か父親と一緒に時間差通勤をするのです。
昼休みは、一緒に昼食を食べる、笑われるかもしれませんが、将来はそんな社会になっているかもしれません。

posted by 小だぬき at 12:59| Comment(2) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月20日

石井苗子の健康術ー「自宅で死ねますか?」

石井苗子の健康術
「自宅で死ねますか?」
2014年3月18日  読売新聞yomiDr.

(質問の答えは「ご自身の意思決定次第です」)

 前回、保育改革をテーマに書いたところ、「『介護と仕事と子育て』をすべてこなすことは可能ですか?」という質問を受けました。


 私が30代のころ、「未来の女性像」をテーマにお話しする機会があり、育児や介護といったことについて意見を述べると「日本の古き良き伝統を大切にしない女性」と非難された経験があります。

「妻が家事と育児と介護するべき」と反論をする男性もいました。

しかし今や「男と女のどちらが悪かった」というようなことをいっている場合ではない時代になりました。
目先の問題をどうするかのほうが深刻だからではないでしょうか。


 問題を先送りにしてきた結果、超高齢化社会に間に合わなかった在宅介護や訪問看護なのですから、そう簡単に解決はできませんが、もっとも早い解決方法は、高齢者ひとりひとりが、自分の生活についてどうしていくかの意思決定を下すことです。

かかりつけ医との相談、地域の介護サービス情報の収集、現実問題になる前に知識を身につけておくことや、自己健康管理の標準を自分で決めておくことです。


 父親が、南の島で元気に独居生活をしていた知り合いに、最近、その父親が住む地元方からクレームの電話が入ってくるようになりました。

一度ボヤを出されたことがあったとかで、「東京にいる息子が医師なのに父親を放っている」などと非難され、父親の顔色がすぐれないというだけで電話がかかってくるそうです。

その都度、親族の誰かが島に飛んでいくのですが、ご本人から必要ないと追い返されるの繰り返し。

現役の医師である息子が親戚の女性に頼らざるを得ないのを申し訳なく思い、入院を勧めると父親にイライラされるのがイヤだとおっしゃる。


 家で最期を迎えたいと望む高齢者が増えてきているそうですが、自宅で行き届いた医療を受けられるかどうかの保証はありません。

独居生活では無理でしょう。

介護サービスを受けるにしても、最低でもひとりの付き添いが必要です。
私の妹の場合も、最期は私が仕事を辞めるか、入院させるかの選択をせまられました。


 知り合いで夫の母親の介護をしていた主婦が、ある日、在宅お風呂サービスの後で夕食を済ませた姑(しゅうと)が深い眠りについた様子を見て安心していたら、そのまま息絶えていたのだそうです。

あわてて救急車を呼び心肺停止が確認され、病院に運ばれたのはいいのですが、その後は警察の刑事さんが家に訪ねてきて、あれこれ質問され非常に不愉快になったと言っていました。


 最初から人を疑ったような質問を何度もされ、思い出したくもないほどの不愉快な経験をしたと言うのです。


 警察に知り合いがいるのでたずねましたところ、最近は様々な介護サービスと家族の間で問題が発生することもあり、仲介役として警察が中に入ることもあるとかで、自宅で介護中に息を引き取られた方についての調査は仕方ないことだと説明されました。

それに向けての一般的な講習会や説明会については、「特別に開いていません」とのこと。

昔の「縁側で日向ぼっこしているうちにお亡くなりになられていました」のような死に方を高齢者が望まれても、その後に警察に事情聴取のような形で訪問されるのは、介護をしてきた人間にとって気持ちのいいことではありません。


 末期のがんや認知症の親の最期を自宅で看取(みと)りたいと思うなら、早急に対策を立てないと時間的に間に合わないような状態になっています。

高齢者の見守りの家の草案を持っている聖路加の教授たちと建設内容も含めて、今から検討していく計画がありますが、実現は5年先かというスピードです。

看護師の医療的権限をもっと増やしていくことも早急改革のひとつに入れてほしいと思います。

posted by 小だぬき at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

著名エコノミストの「警告」に市場騒然 株大暴落「3月危機」

著名エコノミストの「警告」に
  市場騒然 株大暴落「3月危機」
2014年3月19日  日刊ゲンダイ掲載
  

3月危機が市場で騒がれ始めた。
「この時期になると毎年のように危機説が流れますが、今年は本当にヤバイ」(市場関係者)という。

3月末に向け悪材料がテンコ盛りなうえ、著名な外国人エコノミストが「次の金融危機の震源地は日本」と指摘したのだ。
市場の衝撃は計り知れない。

 英フィナンシャル・タイムズ紙や英エコノミスト誌で執筆し、現在はロイターでコラムを担当するカレツキー氏は17日、次のように警告した。
 
「世界経済の回復基調をぶち壊すのに十分な金融危機を起こす可能性のある国はどこか。
いつも名前が挙がるのは中国と南欧だが、筆者の考えでは、最も怪しいのは日本だろう」

 要は、期待先行のアベノミクスが完全崩壊するという内容だ。
同氏は、「消費増税で景気が落ち込んだ場合、日本には説得力のある選択肢が何もないように思われる」とも書いている。

 もっともな意見だが、これに兜町は慌てた。
ただでさえ3月は決算期を控え、企業が保有株売却を進めるため、株価は低迷しがちだ。

「“日本発の金融危機”報道で、大暴落を恐れる投資家が続出しています。
現在の日経平均は低調とはいえ、昨年3月末に比べると2000円ほど高値にある。

企業は、利益の出るうちに保有株を売却しようとします。
そうなると、相場は『売り一色』になってしまう。
いつ暴落が起きてもおかしくない」(市場関係者)

■クリミア問題、中国リスク、
   超円高予測と悪材料だらけ


 クリミア半島を巡る米ロの対立も市場を震撼させている。
すでに市場関係者は米ロの軍事衝突を想定し出した。
 
ロシアにとってクリミア半島は中東に睨みをきかせる意味で重要な軍事拠点です。
シリアの内戦は4年目に入りましたが、ここでも米ロの綱引きは続いています。
もしロシアがクリミアを失うと、中東情勢もガラリと変わる。
だから、ロシアはクリミアにこだわり続けるでしょう。
軍事的な衝突が起きれば、金融市場は大混乱に陥ります」
(ロータス投資研究所代表の中西文行氏)

大半の企業は、金融パニックが起きる前に、外国に置く資金を日本に戻そうとする。
「3月は決算期なので、海外のドル資金を円に戻す動きが加速します。

今年はクリミアの政情不安や中国リスクが加わるので、例年以上に円への還流が激しくなるでしょう。
つまり円高傾向が顕著になるということです
(経済評論家の杉村富生氏)

 超円高が暴落の引き金を引く恐れもあるのだ。
 

「リーマン・ショック時は高値の1万8000円から、7000円台まで約60%下落した。
直近高値は昨年末の1万6320円です。
60%下落で6528円。そこまでの暴落は十分にあり得ます」
(市場関係者)

 3月危機をナメてはいけない。

posted by 小だぬき at 19:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月21日

消費増税に間に合わない企業続出 「ベア実施」の真実

消費増税に間に合わない企業続出
      「ベア実施」の真実

2014.3.19   日刊ゲンダイ

大手企業を中心にベア実施が相次いでいる。
大メディアは、4月の消費増税で増える家計負担をまるでベアでまかなえるかのように報道しているが、本当にそうか。

 何しろ、ここ10年ほど、サラリーマンはベアと無縁だった。
日本を代表する優良企業、トヨタ自動車にしてもベア実施は6年ぶり、ローソンは12年ぶりだ。外食産業に勤める20代社員は、「ベアそのものを知らなかった」と言う。

 ベアは定期昇給とは異なり、物価上昇分などを考慮して給与に上乗せするもの。

中小の機械関連メーカーが多く加盟する「ものづくり産業労働組合」(JAM)の集計によると、17日時点で回答のあった398組合のうち、ベア実施は198組合。
平均額は1630円(月)となっている。

 ただ妥結したからといって、4月の給料からベア分が上乗せされるとは限らないのだ。

 トヨタやローソンなどの大手は4月分からのアップが多いが、なかには、「5月分からで妥結した」(製造業)という企業もある。

「組合ごとにベアの実施時期はバラバラです。
6月からの支給開始でも、4月分まで遡って支払う会社もあるし、4月分、5月分はベアなしで、6月から上乗せという中小企業もあります」(JAM関係者)

 要するに、消費税アップの4月に間に合わない会社が続出するのだ。

数カ月間は負担増だけを強いられる。

安倍政権にベッタリの大メディア報道に乗せられるとヒドい目に遭いかねない。
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

免疫力は下がり、肥満にも…「むくみ腸」の恐ろしさ

免疫力は下がり、肥満にも…
           「むくみ腸」の恐ろしさ
2014年3月19日 日刊ゲンダイ掲載

A〜C各1個以上なら可能性あり/(C)日刊ゲンダイ


 まずは写真のリストをチェックしてもらいたい。
A〜Cのそれぞれの項目で1個以上、該当すると、「むくみ腸」かもしれない。

 日本で初めて便秘外来を開設した腸のスペシャリスト、順天堂医院総合診療科(便秘外来)の小林弘幸教授が言う。

むくみ腸は私の造語で、むくんだ腸壁のことをいいます。
男女問わず、むくみ腸に該当する人は非常に多く、それがさまざまな弊害を招いています」

 顔や足がむくむように、腸もむくむ。
小林教授は便秘や下痢に悩む患者を何年も診る中で、そのことに気付いた。
詳しく聞いてみた。

「大腸では、便に含まれている水分を粘膜・腸壁を通して吸収します。
通常はその水分がスムーズに排出されるのですが、腸の血流が悪いと水分が流れず、粘膜や腸壁にたまってむくみを起こします」


■下剤の過剰服用は危険

 腸の血流障害の原因は、主に2つあるという。

まずは、便秘です。
便がたまると、腸に少なからず炎症が起きて血流が悪化します。
レントゲン写真を撮ると一目瞭然。
万年便秘の人は、腸の壁が厚くなるので白く写ります。
これが腸壁のむくみです」

だいたい3日以上便が出ない状態だと、血流障害を起こし始め、それが長期にわたるとむくみ腸が“定着”する。

 もうひとつの原因は、下剤だ。
 
「下剤は腸に刺激を与えて便を排出します。
ところが、慢性的に過剰に服用すると、腸の粘膜が炎症を起こすので、その影響で血流が悪くなるのです。
私の外来に来る患者さんはほぼ100%下剤を服用しており、従って、ほぼ100%むくみ腸になっています」

■過敏性腸症候群の原因にも

 むくみ腸は、腸が正常な働きを保っていないこととイコールだ。

腸は免疫力と直結していることがさまざまな研究で明らかになっており、むくみ腸を放置することで、風邪やインフルエンザなどの感染症に弱くなり、さらに発症するとこじれやすくなる。
また、過敏性腸症候群を引き起こしたり、慢性疲労、顔の吹き出物、代謝低下による肥満、体全体のむくみなどにもつながる。


 むくみ腸を改善するには、便秘改善が基本。

腸内環境を整える食生活を心掛けることだ。
日常的に、ヨーグルトや味噌、納豆、キムチなどの発酵食品、食物繊維を取る。

「ヨーグルトは、腸まで届く乳酸菌を配合されたものがおすすめです。
夜、寝ている時に副交感神経が優位に立ち、腸の活動が高まるので、夜に食べるとよりいいです」

 糖質オフダイエットが流行しているが、これに限らず、極端な食生活は腸内環境を整える上ではよくないとのこと。

 運動も忘れてはいけない。

腸内環境を整えるものとしては、腹圧を高めて血流をアップし、腸管を刺激する「セル・エクササイズ」を。
「腰を前後左右に回す。腸は固定されているので、腰を回すと、適度な刺激を加えられます」

 小林教授は、過去に虫垂炎で開腹手術を受けているため、どちらかというと腸は強くないそうだが、夜にヨーグルトを食べ、セル・エクササイズを日課にすることで、“快腸”を保っている。
代謝もよく、53歳の今も、大学時代と同じ体重65キロをキープしているとのこと。
 むくみ腸とオサラバしよう。
posted by 小だぬき at 09:59| Comment(3) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月22日

石井苗子の健康術ー総合医ってなんですか?

石井苗子の健康術
総合医ってなんですか?

2014年3月21日 読売新聞yomiDr.
(「十種競技」でよい成績を出せる万能な地域密着型の医師)


 先日、市民講座を聴きに行ってきました。

東日本大震災を振り返って「これからは総合医師を必要とする時代」になるというテーマだったのですが、客席に参加者が少ないことに驚きました。


 もしかしたら総合医を何か特別な専門医だと思われ、来る人が少なかったのでしょうか。

まさかそんなことはないだろうとも思うのですが、それにしても、パネリストが6人、大きなスクリーン4台に震災の医療支援状況が映し出され、それらの解説が入るという丁寧な進行で、場所も東北の大きな町だったのに不思議でした。


 東日本大震災後に孤独死やコミュニティーの崩壊が起きたこと、被災住民の移住先で高齢者のケアがおろそかになっているなど理解しやすい内容なのですが、どの時点から総合医の時代の話になるのかと思って聴いていましたが、地域医療を見直そうというのがどうやら趣旨なのだと分かりました。


 ところが、参加者のひとりが「結局、病院を定年退職した年取った専門医か、あるいは最初から専門医として成功しなかった人がやる医者のことですか?」と質問され「総合医時代」がやってくるという趣旨は全く伝わってないなと感じました。


 医師が都心に集中している「偏在」問題と、総合病院や大学付属病院が混んでいる問題、紹介状がないと診てもらえない病院が増えているのにもかかわらず、慢性病の高齢者の方が多く、若い人は救急でも後回しにされることが多い問題などを解決するために、プライマリーケアとか家庭医、あるいは総合医といった呼び名で地域密着型の医師を増やそうという計画なのです。
呼び方も様々であることから、だれが総合医なのか診察を受ける側はよく分からないのです。


 「近所に内科・胃腸科・皮膚科とか色々書いてあるクリニックがありますが、あれが総合医ですか?」という質問もありました。
回答は「それは専門医の集合クリニックです」なので、参加者の方々は首をかしげていらっしゃる。


 これから大学に総合医という専門医をつくる医学部のカリキュラムを作成して、将来は地域に密着した医師を派遣し、そこでご高齢の方々を在宅医療で診ていく方向に変えていかないと日本の医療改革は進まないという趣旨でパネルディスカッションは進んでいったのですが、ある医師のパネリストは「オリンピックの十種競技でよい成績を出すような医師をつくらなきゃならないようなものだ。

ただの風邪だと思っていたら大変な疾患を見落としていたということでは総合医としての信用を得ることはできない。

そんな万能な医師をどうやって育成していくのか」とおっしゃるし、参加者の中には「総合医に診てもらって結局、大学病院に紹介されるのだったら、最初からネットで調べて名医に診てもらいたい」と反論される方もいる。

これはおおよその日本人の方のご意見を代表していると思います。
どこでも、いつでも、誰でも同じ金額で医師を選べるのですから。


 ところが、ある方が面白いことをおっしゃいました。
 「日本人ってなんでも専門家が好きなんですよね? なにかひとつできる人を尊敬する。
オリンピックに十種競技ってあるでしょ? あれ日本の代表選手なんていない。
でも欧州じゃ尊敬される選手らしいじゃないですか。

日本では放送してるのかどうかも私は知らない。
日本人はなんでもこの道一筋が好き。
そういう伝統があるんじゃないかな。
野球だって右か左かどっちかで投げろって言うし……。

医者も同じなんじゃないの? 
スウェーデンのように税金がおそろしく高い国もあるけど、やりたいことがはっきりしているし、国民はそれで納得している。

日本では、国民が納得しないことを医者の都合や理想でやろうとしている。
だから話がまとまらない。
紹介状をどこかの開業医に書いてもらってから病院に来いとか…地元の医者がどういう理由で紹介状を書いているのかさっぱり分からない。

難病を診られないからなのか、最初から患者が病院に行きたいから書いているのか、一体、医者は何に困っているんですか? その辺をもっとオープンに教えてくれれば、わたしどもだって一歩理解が進むのに」


 その通りなのです。

 医師会の構造や、医師が地域に行きたがらないのはなぜか、毎年医学部を卒業している者がいるのに偏在とか医師不足とはどういうことなのか説明してません。

なぜかといえば、あまり言いたくない内容ばかりで、しかも解決方法にむけて医療関係者全員がひとつの方向を向いてないからです。


 医師不足でよくいわれるのが、女性は医師になると辛(つら)い務めはいやがり楽な診療ばかりに回ってしまう、出産や子育てで医師を辞めてしまうが免許だけは一生もの。
低賃金や労働環境の悪い所にはいかない。

医師は男だけにしろなんていえないのは、「職業選択の自由」という原則があるから。

どう個人が職場を決めようが男女とも平等です。

在宅医療や、訪問看護、地域の総合医との連携で自宅で介護を受けながら最期をというのは理想論ですが、看護師の医療的権限はいまだに改善されていませんから、医師の判断をあおいでからでないと仕事ができない。

訪問医療をしている医師が録音した言葉を電子カルテに起こす仕事を、看護師の資格をもった人間がネットを使って、子育てをしながら在宅でもできるようにすれば、それだけ医師の時間が空いて、多くの患者を診ることができるという意見もありますが、テープ起こしをした内容を再度、医師が見直さなければならない時間を考えると、最初から医師が電子カルテに書きこむ移動システムを作ってしまった方が楽なのです。
在宅で家事をしながらノルマをこなすのはストレスフルなことです。

どんな仕事でも自宅でやるのは、気持ちがゆるみがちになる。
だから会社という建物に行く人が減らないのです。


 参加者のひとりがこう言っていました。
「要するに国の金をあまり使わないで死んでくれってことでしょ? でもね、ひと昔と違って医学がすごく進歩したというような最先端医療の番組なんか見ると、オレもああいう手術をしてもらって以前のように元気になりたいなと思うのは人の心情ってものでしょう。

治るものなら前のように治りたいもの。
だから最初から一流といわれているその道のプロの先生に診てもらいたいと思う。
これはしょうがない気持ちでしょ?」


 もうひとつ驚いた発言がありました。

 「聖路加の日野原さんでしたっけ? 高齢の医師が講演で全国を飛び回るより、総合医の教育に回って指導者になってくれればいいじゃないですか」


 最後にパネリストの医師のひとりがこう言いました。
「さまざまなご意見ありがたく、耳が痛い思いがします。
地域の連携と言ったとたんに協力したがらない医師がいることは確かです」と。


 参加者は少なかったけれど、その分質問が多くて中身の濃いおもしろいイベントでした。

私も参加者のひとりとして、コミュニティーとは何かをしゃべってきました。

posted by 小だぬき at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

健康食品の過剰摂取が招く「アレルギー症状」「肝機能障害」

健康食品の過剰摂取が招く
「アレルギー症状」「肝機能障害」

2014年3月20日  日刊ゲンダイ掲載

 体にいいといわれている健康食品は時に“毒”にもなる。
国の機関も注意喚起を呼びかけている。
健康ブームだからこそ知っておいた方がいい。

 花粉症の人は豆乳に要注意! 
健康飲料として人気だが、昨年12月、国民生活センターが、豆乳や大豆を主な原材料とする飲料の摂取により、皮膚や粘膜のかゆみ、腫れといったアレルギー症状が発症したという相談が増えていると発表した。

 中でも、シラカバなどのカバノキ科の花粉症に悩んでいる人は、豆乳を飲んだことで「口腔アレルギー症候群」を発症する危険もあるという。
カバノキ科の植物の花粉に含まれているアレルゲンタンパクが、大豆に含まれるアレルゲンタンパクと似ているためだ。

 肝臓にいいといわれている「ウコン」にも注意が必要だ。

厚労省の調査によると、健康食品が原因として疑われる肝臓障害患者95人のうち、最多の36人がウコンを含む食品が原因だったという。

 また、肝硬変の60代女性が粉末ウコンを毎日スプーン1杯飲み始めたところ、2週間で症状が悪化して3カ月後には死亡した事例もある。
 
 肝機能に障害がある人は肝臓に鉄分が蓄積されやすく、ウコンに含まれる鉄分が過剰にたまることで症状を悪化させるといわれている。

 ウコンの主成分であるクルクミンの1日当たりの許容摂取量は体重1キロ当たり3ミリグラム以下。
健康な人も取り過ぎには気をつけたい。
 
 注意すべき健康食品は豆乳やウコンだけではない。
横浜創英大名誉教授の則岡孝子氏(栄養学)は次の4種類についても警鐘を鳴らす。

■β―カロテン

 高い抗酸化作用があり、がんや動脈硬化の予防効果が注目されている。
しかし、サプリなどから取り過ぎると、β―カロテン過剰症になり、全身の皮膚がはげ落ちたり、関節や骨の痛み、脱毛、頭痛などの症状が出るケースがある。

 また、喫煙者が毎日20ミリグラムを5〜8年間摂取し続けると、肺がん、前立腺がん、脳出血、心臓血管病のリスクが増加するという報告もある。
「野菜や果物から摂取する分には副作用の心配はありません」

■カルシウム

 骨や歯の主成分で、人間にとって欠かせない栄養素として知られている。
骨粗しょう症予防のため、サプリで補充している人も多い。

 しかし、過剰に摂取すると高カルシウム血症になり、腎結石が作られるリスクが高まる。
また、血管の細胞組織の石灰化が進み、心筋梗塞、脳梗塞、腎不全などのリスクが高まるという報告も。
成人の場合、摂取量は1日1000〜1200ミリグラムが望ましい。

「摂取が推奨されてきたカルシウムは、パンや菓子など、さまざまな食品に添加されています。
あえてサプリなどで補充する必要はありません」

■セレン

 強力な抗酸化作用があり、老化防止や生活習慣病の予防に有効だといわれている。
摂取上限値は1日350マイクログラムで、過剰摂取すると、胃腸障害や神経障害を起こしたり、髪の毛が抜け落ちる人もいる。

■脂溶性ビタミン

 ビタミンA、D、E、Kといった水に溶けないビタミンは、尿などで体外に排出されず体内に蓄積されるため、過剰摂取に注意したい。
 
「A」は上限値が1日3000マイクログラム。
過剰摂取すると吐き気や頭痛が起きたり、中枢神経系に悪影響を与える。
「妊婦が過剰摂取すると、赤ちゃんの先天性異常を引き起こすことが報告されています」

「D」はカルシウムの吸収を促進するため、過剰摂取すると筋肉や腎臓にカルシウムが沈着し、腎臓結石の原因になる。上限値は1日50マイクログラム。
 
「ビタミンCなどの水溶性ビタミンは多めに摂取しても尿などで排出されますが、それでも、過剰摂取は下痢や吐き気、筋肉疲労を促進します」

 健康食品には効能も害もあるのだ。
posted by 小だぬき at 14:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月23日

沖縄戦69年 子孫に語り継ぐ命ど宝

沖縄戦69年 子孫に語り継ぐ命ど宝
2014年3月22日 東京新聞「社説」

 第二次大戦末期、本土防衛の捨て石とされ、住民を戦闘に巻き込んだ沖縄戦から六十九年。
南国の光あふれる島に刻まれた戦禍の歴史を受け継ぎたい。


 那覇市から西へ約四十キロ、慶良間諸島の東端に位置する渡嘉敷島。
島の中央にある村役場に近い山裾に、その穴は残っている。


 近くに住む小嶺正雄さん(84)が造った防空壕(ごう)。
三人も入ればいっぱいになる小さな壕だが、米軍が沖縄本島に大規模な空襲を仕掛けた一九四四年秋、決戦が近いと聞いて一人で掘り上げたのだ。


◆島に刻まれた記憶

 そんな壕も米軍の圧倒的な火力の前では何の役にも立たなかった。
四五年三月二十三日から、同諸島を取り囲んだ数百の艦艇が空襲と艦砲射撃を始めた。


 二十六日には座間味島に、二十七日には渡嘉敷島に米軍が上陸。

逃げ場を失った島の人々は山の中に集められ、軍の手りゅう弾を使い、肉親の間で手にかけていった。

本土決戦を覚悟した日本軍部が時間稼ぎのために沖縄を捨て石としたとされる戦闘。
県民の四人に一人が亡くなった「鉄の暴風」の中で、悲惨さを象徴する集団自決である。


 千人以上ともいわれる沖縄戦での集団自決の犠牲者のうち、七百人が座間味、渡嘉敷の島に集中したのは、日本軍の海上特攻基地があったためである。

秘密保持のため島民は島外に出られなかった。
沖縄本島では行われた子どもや女性の県外疎開も、島ではなかった。
情報も交通も閉ざされた島で、「生きて虜囚の辱めを受けず」と教えられた島民は命を絶つしかなかった。

 四五年八月の敗戦から七二年までの二十七年間、米軍政下に置かれた沖縄。
その戦後は「基地の島」として始まった。


◆捨て石にしない決意


 沖縄をアジア戦略の重要拠点と位置づけた米国は、サンフランシスコ平和条約の発効によって日本が独立した後も、軍用地のための強制的な土地収奪を続けた。

圧政に対する沖縄の怒りは五〇年代半ば「島ぐるみ闘争」と呼ばれる抵抗運動に発展する。


 復帰後の今も基地の周辺では米兵の性犯罪など事件が絶えない。
だが、日米地位協定によって不十分な捜査と処罰しかできない。

沖縄戦を学徒兵の一員として戦った元衆院議員古堅実吉さん(84)は「沖縄は今も、日本の憲法の下に復帰したとは言えない」と話す。


 九五年に起きた米兵による十二歳の少女暴行事件を発端に、「世界一危険な基地」といわれる米軍普天間飛行場(宜野湾市)の返還が約束されたが、その移設地として名護市の辺野古に新たな基地建設が進められようとしている。


 県選出の自民党国会議員、同党県連が「辺野古容認」へと立場を翻し、「県外移設」を公約して再選した仲井真弘多知事も昨年末、政府の要請を受け入れる形で辺野古の埋め立て申請を承認した。


 与野党がともに県外移設を求める「オール沖縄」は崩れたが、今年一月の名護市長選では、辺野古移設に反対する稲嶺進氏(68)が再選、地元の強い意思を示した。


 沖縄は今年、島の将来を決める重要な政治決戦を迎える。
その天王山は十一月に予定される知事選だ。
沖縄を半永久的な基地の島としない、負けられない闘いだ。


 日米両政府の普天間返還合意から十八年たっても、なお混迷を深める移設問題が、戦後六十九年を迎える沖縄の現実を物語る。

 それはこの間、本土が沖縄の思いを忘れ、こたえようとしなかった裏返しでもある。


 地元の合意がないままの基地建設など許されるはずがない。
今こそ、あの戦争で捨て石とした沖縄を、二度と捨て石にしないという決意を持ってこたえるべきではないだろうか。


 二〇〇七年の教科書検定で、集団自決への「軍の関与」が削除されようとしたとき、小嶺さんら体験者は証言に奮い立った。

自らは手りゅう弾が不発に終わって生き延びた。
このままでは歴史の事実がいつか本当になかったことにされてしまう。そう感じたのだ。


 元中学校校長の吉川嘉勝さん(75)も危機感は同じだ。
定年後は再び故郷の渡嘉敷島に戻り、島に残る戦跡の保存に駆け回る。


◆残さなければ消される


 過去の歴史を覆い隠し、再び戦争のできる国へと舵(かじ)を切ろうとする大きな力への抗(あらが)いでもある。


 小嶺さんが詠んだ歌がある。


 < 戦さ場ぬ憶(うむ)い 忘る時ねえらん 子孫(くぁんまが)に語(かた)て 平和願(にが)ら 命(ぬち)ど宝 > 


 希少な生物が生息し、サンゴ礁の海に囲まれた慶良間諸島は今月、国立公園に指定された。

明るい光に包まれた島々の記憶を、小嶺さんは三線(さんしん)をつま弾きながら語る。
鎮魂の季節を迎えた沖縄。
底に流れる思いをかみしめたい。

posted by 小だぬき at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

緊急:小だぬきの怒りー「政府広報」

皆さん、私は今日の新聞折り込み広告の中にあった 消費税値上げの「社会保障と税の一体改革」という政府広報に心の底から怒りを感じます。

@政府広報といいながら、発行省庁・発行日が明示されていない。

内閣府でしょうが、国会で強行採決し決定していたのに なぜ税金を使って 値上げ直前の今なのか?
広報の作成・発行日時の明示もない。
これでは、「怪文書」と同じ。

A全て 広報費用は税金ですよね。

衆議院・参議院での強行採決に 理性も道理もなかった証明ではないですか!!
強行採決したものの 国民に納得を得られていない証拠物ですよね。

Bこのような手法が 強権・恐怖政治です。
なぜ、今 政府広報が必要となる 国会運営をしたのか、自民党・公明党・霞が関の責任が問われる。

C広報の内容と国会審議で明らかになりつつある 使用先や大企業減税・福祉切り下げの説明はない。

朝の寝ぼけた頭ですが、改めて消費税値上げに道理がないことがわかりました。
私は 広報の税金額公表と直前に「怪文書」的文書を出さざる得ない 消費税増税に改めて「反対」を表明します。
posted by 小だぬき at 07:01| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月24日

消費税増税 介護サービスにも影響

参議院本会議 田村智子議員の予算反対討論



消費税増税 介護サービスにも影響、
    食費の値上げを迷う事業者
2014.3.20 16:59   iza産経デジタル

 4月からの消費税率引き上げに伴い、介護保険のサービスも大半が1回当たり数円の利用者負担増となる。

本来は消費税は課税されないが、増税によって施設や事業者の仕入れコストが増える分の補填(ほてん)措置として、介護報酬が全体で0・63%引き上げられるためだ。
入所施設やデイサービス(通所介護)では保険外の食費を値上げする所もありそうだ。
(佐藤好美、寺田理恵)


 ◆おやつ代節約も


 「近隣の施設では食費を値上げする所と据え置く所がある。
うちはまだ決めていないが、値上げとなれば利用者の家族が家計を見直す中で、希望者に月4700円で出しているおやつを節約したり、洗濯を月6千円で業者に頼んでいたのを持ち帰って洗ったりするお宅もあるかも」


 首都圏にある介護老人保健施設(老健=自宅へ帰るために機能回復訓練を行う入所施設)の担当者はこう話す。


 この老健の個室(従来型)に要介護3の人が入所する場合、食費や居住費、介護保険から給付される基本サービス費の利用者負担(1割)などで月額約23万2千円がかかる。

このうち、介護報酬の引き上げで値上げとなるのは基本サービス費。
利用者負担は現行の月額約2万6千円から約190円上がる。


 ◆食費のコスト増


 消費税増税に伴い、施設側のコスト負担増の影響が大きいとみられているのが、利用者が自費で支払っている食費。
食材費や調理の委託費に増税分が反映されるためだ。


 この老健の場合、現行の食費は1日1630円。
入所定員100人の約4割を占める低所得者には介護保険から給付があるが、給付の基準額が1日1380円と決められており、差額の250円は老健側が負担している。

介護報酬の引き上げによる増収分で老健側のコスト増を補えるか、細かい試算はこれからだという。


 東日本にある特別養護老人ホーム(特養)では、増税によるコストの負担増が年額約120万〜130万円に上る見通し。
うち半分が食材費の値上がりの影響だ。

一方、介護報酬の引き上げによる増収を約130万円と見込んでおり、施設長は「大きな設備や器具が壊れなければ増税の影響はあまりない」と見る。


 だが、施設によって事情が異なり、西日本のある特養では「光熱水費が上がっているうえ、食事の調理委託費と食材費も上がる。
施設長の間で食費を上げる話が出ていた」と話す。

介護報酬が全体のサービスにわたり細かく引き上げられているため、正確な試算が難しく、「本当のところは1年過ぎてみないと分からない」(別の特養)のが実情のようだ。

◆在宅も上がる


 在宅サービスの介護報酬単価も変わる。
例えば、要介護2の利用者が入浴介助も含めて7時間以上9時間未満のデイサービス(通所介護)を月に10回受けた場合、利用者負担(1割)の月額は現行の8610円(1単位=10円で計算)から60円増える。


 個々の利用者への影響額は利用するサービスや居住地によって異なり、周知は遅れ気味だ。

東京都内のケアマネジャーは「来月の利用メニューを差し上げ、『費用は後からお知らせします』と説明している。
上がることは利用者も分かっているので、混乱はないはず」。


 ただ、介護保険からの支給上限額ぎりぎりまで介護サービスを利用している人は不安がある。

介護サービスを受ける際は支給上限額が要介護度に応じて定められており、この額に収まれば利用者の負担は1割、上限を超えた分は全額が自己負担となる。

上限ぎりぎりだと各サービスの報酬単価が上がった結果、その合計額が支給上限額を上回る可能性があるからだ。


 こうした極端な負担増を避けるため、上限額も4月から引き上げられる。

だが、現行の上限額を超えて利用している人は全国で7万人超。
要介護度が重くなるほど上限額を超える人の割合が多く、負担が増えるからといってサービスの利用を減らす節約は難しそうだ。


■支給上限額も引き上げ


 消費税の増税で生じる事業者のコスト負担増を補うため、介護報酬は4月から0・63%引き上げられる。
これに伴う介護サービスの単価の引き上げ幅は種類によって異なる。
増税による影響の度合いに差があるためだ。


 例えば、定員31人以上の特養(新型ユニット)に要介護4の利用者が入所する場合、1日の費用は872単位から877単位に上がる。

標準的な地域では1単位10円で換算され、1日当たりの値上げ額は50円。
このうち利用者負担は1割の5円で、残りの45円は公費と保険料で賄われる。

在宅サービスでは、訪問介護のうち1時間弱の身体介護が402単位から404単位になる。
標準的な地域では20円の値上げとなり、利用者負担は2円上がる。


 要介護度に応じた支給上限額も平成12年の制度開始以来、初めて引き上げられる。
サービス単価の引き上げにより、合計額が上限を超過し、全額自己負担の部分が生じる利用者を出さないように配慮された。


 また、増税の影響が大きいとみられる食費は、低所得者に対する給付の基準額が据え置かれる。これについて、厚生労働省は「各事業所の経営実態を調査した結果、事業所が食費にかけている費用は、基準額を決めたときよりも下がっている」と説明している。


【消費税増税に伴う介護保険の支給上限額の引き上げ】

 要介護度   現行    4月から
 要支援1  4970単位  5003単位
 要支援2 10400単位 10473単位
 要介護1 16580単位 16692単位
 要介護2 19480単位 19616単位
 要介護3 26750単位 26931単位
 要介護4 30600単位 30806単位
 要介護5 35830単位 36065単位
 ※1単位はおおむね10円。利用者負担は1割
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月25日

すき家強盗「自分もできる」最悪の連鎖に・・

すき家強盗「自分もできる」最悪の連鎖に…
 牛丼店被害の8割以上が集中
2014. 3.24 zakzak

  牛丼チェーン店「すき家」を狙った強盗事件が、いまだに後を絶たない。

警察庁のまとめなどによると、全国で起きた牛丼店を狙った強盗事件(未遂も含む)は、8割以上が同店に集中している。

警察庁の指導を受けた運営会社側は対策に乗り出しているが、従業員確保がままならず、深夜の複数勤務は完全実施に至っていないという。

 少し前の話になるが、1月20日午前2時50分ごろ、大阪市住吉区の「すき家住吉遠里小野(おりおの)店」で、強盗事件が起きた。
店に入ってきた男が、アルバイトの男性店員(19)に包丁をつきつけて「金を出せ。袋に入れろ」と脅し、レジにあった現金約5万円を奪って逃走した。

 1週間後の27日、大工見習いの男(22)が大阪府警住吉署に出頭し、強盗容疑で逮捕された。
捜査関係者によると、男は「他のすき家の強盗のニュースを見て、自分もできると思った」と供述したという。

 すき家強盗の多発が“犯行の連鎖”を起こしていた。

 警察庁などによると、牛丼店を狙った強盗事件は、2011年にピークに達し、未遂も含めて90件を数えた。
そのうち、78件がすき家で実に87%を占める。

12年は32件、13年は34件と発生件数は減ったが、それでも、すき家を狙った強盗事件は約85%を占めた。

 すき家は1982年に横浜市で1号店をオープン。
近年の急成長で、吉野家、松屋とともに牛丼店「御三家」と呼ばれる。
牛丼だけではない多彩なメニューが人気で、一気に店舗数で業界トップにのし上がった。

同店を狙った事件が頻発していることに、運営する「ゼンショー」(東京)は警察庁などと連携して防犯対策に乗り出した。
すき家はすでに全店に防犯カメラを設置。
深夜時間帯は複数勤務にする店舗を順次拡大していき、一部の店舗では券売機を試験導入した。

 ゼンショーの親会社「ゼンショーホールディングス」(東京)は11年10月に、12年3月末までに全店で深夜の複数勤務を実施すると発表した。
しかし、目標とした全店での複数勤務完全実施は難しく、いまだに深夜未明の時間帯は従業員が1人の店舗もある。

 同社広報担当者は「地域や時間帯によっては難しいところがあるのは事実。
各店で採用している人数にばらつきがあり、1人になってしまう場合がある」と説明する。

 また、警察官立ち会いのもと大阪市など都市圏で店長やアルバイト従業員を集めて防犯訓練を実施。
防犯マニュアルも作成して異変があれば店内のボタンを押してゼンショーに連絡、ゼンショーから警察に通報するようにした。

 しかし、この防犯マニュアルについて、住吉区の事件で被害者となった従業員は上司らから指導を受けていなかったことも判明。
ゼンショーHDは「対策を強化する」とし、新たな防犯対策に取り組む方針だ。

 同じ「御三家」でも、松屋は食券販売のため従業員は現金に触れることはほとんどない。
吉野家はすき家と同じレジ形式を採用しているが、深夜未明の時間帯には原則複数の従業員が勤務している。
すき家強盗に待ったはかかるか。
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

政府広報の偽り 4月消費税増税を正当化

政府広報の偽り
4月消費税増税を正当化
2014年3月25日(火)しんぶん赤旗

「社会保障と税の一体改革」に関する政府広報が新聞折り込みでいっせいに配られました。
4月からの消費税増税を正当化する広告です。
並んでいるのは「増収分はすべて社会保障のために使う」「所得の低い方に対策を行う」など、破綻ずみのうそばかりです。

社会保障財源が5兆円増える?
実際は5000億円、改悪次々
 

 政府広報は「増収分5兆円はすべて子育て・医療・介護・年金といった社会保障のために使われます」と書き、消費税増税で社会保障財源が5兆円増えるかのような印象を振りまいています。
しかしこれは欺まんです。


 実際には、増収分のうち4兆2千億円については、他の税金などによる財源を消費税に置き換えるだけ。
さらに2千億円は増税による物価上昇で消えます。


 新たに社会保障に回るとしている財源は、わずか5千億円にすぎません。

それすら、「待機児童解消」の名による保育の質の引き下げや、「病床の役割の分化」の名による入院患者の追い出し強化などの制度改悪と一体です。
社会保障は「充実」などしません。


 社会保障制度を「だれもが安心して利用できるようにする」という宣伝文句に至っては、真っ赤なうそです。


 安倍内閣は、70歳になった人の患者負担(74歳まで)を、4月から順次2倍(1割↓2割)にします。
年金支給額も昨年10月分の1%削減に続き、4月分からさらに0・7%減らします。
介護保険では、要支援者向けの訪問介護と通所介護を保険給付から外すなど、制度創設以来の大改悪法案を今国会で押し通す構えです。


 さらなる改悪メニューも目白押しです。
「社会保障を利用できなくして国民を不安に陥れる」というのが「改革」の実態です。

景気冷え込み対策に5.4兆円?

大企業だけが潤う

 消費税増税は景気後退を招き、経済も財政も悪化させます。
1997年、消費税率を3%から5%に引き上げた後も税収はかえって減りました。


 政府広報は、消費税増税後の景気冷え込み対策として「5・4兆円の新たな経済対策」を実施するといいます。
13年度補正予算のことです。
しかし、その中身は(1)復興特別法人税を1年早く廃止(2)社会保障切り捨てを本格化(3)新規大型開発事業に3000億円以上(4)1200億円の軍事費計上―です。

大企業だけが潤い、中小企業や国民には負担を押し付けるものばかりです。


 低所得者や子育て世代に1万円の給付金を支給すると言いますが、給付は1回だけ。

消費税増税による負担は毎日です。
国民全体で8兆円、民間研究所の試算で「年収300万円未満の世帯で約5万7000円」(みずほ総研)という大きな負担増を減らすにほど遠い“対策”です。
低所得者や子育て世代の負担増を心配するなら、消費税増税そのものをやめるべきです。


 政府広報には給付金について問い合わせの電話番号が載っていますが、22・5秒に10円かかる有料ダイヤルです。
3分話しただけで80円。
低所得者給付の問い合わせにお金を取る非常識ぶりです。

posted by 小だぬき at 20:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月26日

香山リカのココロの万華鏡:若者のサポート、誰が?

香山リカのココロの万華鏡:
若者のサポート、誰が?
毎日新聞 2014年03月25日 東京版

 人気マンガに関連したイベントや単行本を売る書店などに脅迫状を送ったとされる、36歳の男性の公判があった。

法廷では被告が自ら書いた長文の陳述の一部が読まれ、ネットでは全文が公開されたが、その内容の深刻さに衝撃を受けた。


 被告は「自分の人生は汚くて醜くて無残」と言う。
母親に「お前は汚い顔だ」と言われ父親には殴り飛ばされた。
小学校ではいじめに遭うが、大人は誰も「まともに対応してくれなかった」という。

次第に被告は「生まれた時から罰を受けている」と感じるようになり、コンプレックスに苦しみながら孤独な人生を歩むことになる。


 それ以降の具体的な生活史は語られていないが、高校は地元の進学校に進んだものの、「年収が200万円を超えたことは一度もない」と言い、自らを「負け組の底辺」と称する。

この苦痛から解放されるため、自分に罰を与えた「何か」に復讐(ふくしゅう)を遂げてから自殺しようと考える中で、その「何か」として人気マンガの作者を選んでしまった、と動機を自己分析するのだ。


 もちろん、どんな理由があろうとも、不特定多数の人たちを不安に陥れるような脅迫を繰り返した行為を肯定することはできない。

しかし、ここではあえて行為を切り離して考えたい。
陳述を読む限り、被告は繊細な感受性と豊かな知識を持つ人物のようだ。
その点では劣等感を抱く必要もなく、それをうまく生かして仕事に就き、友人を得ることもできたはずだと思われる。


 なぜそうできなかったのか。
それは、彼が両親をはじめ、周りの大人に「あなたにはいいところがある」「大丈夫だよ」と支えられた経験を持てなかったからだ。

誰からもほめられず、受け入れられずに育つと、結果的には自分で自分を信頼することもできなくなり、被告のように「挽回する見込みのない負け組」と決めつけ、絶望のうちに生きなければならなくなる


 オリンピックでも高校野球でも、インタビューで「ここまで支えてくれた家族に感謝したい」と屈託なく語る若者がいる。
一方で、家族に否定され学校でも受け入れられずに、「なぜ生まれてきたのか」と自分を責めながら生きる若者もいるのだ。
昔のように地域の世話好きな人がそんな若者を家に招き、励ますようなこともない。

誰にも愛されることのない環境で生まれ育った子どもや若者をサポートするのは誰の役割なのか。その人たちにまで「自己責任で頑張れ」と言うのはあまりに残酷な気がする。

posted by 小だぬき at 00:00| Comment(4) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月27日

座標軸が右にぶれすぎだ

【私説・論説室から】
座標軸が右にぶれすぎだ
2014年3月26日 東京新聞  

私は彼を「右傾化を無批判に追認する保守派」、
彼は私を「時代遅れの左翼ジャーナリスト」と、互いに決めつけあってきた。

 取材先で親しくなって二十年来の付き合いになる友人がしきりと挑発してくる。

 「安倍(晋三政権)は強い。
スキャンダルがないしライバル不在。来年の自民党総裁選は安倍再選だ。そう思わないか」と。  

政界、一寸先は闇さ、この先なにがあるかわかんないよ、と私。

だって、首相肝いり人事だった内閣法制局長官にしてもNHKの経営委員も会長も、こんな物議を醸すだなんて誰も想像しなかったろうに…。

 彼はひるむことなく、言い返す。
「安倍はああいう人たちが好みなんだ。類は類を呼んで共振する連中が集まる。だからといって野党は攻めきれてないじゃないか。左翼が衰えて国会に緊張感のないのがむしろ心配だ

 彼の高揚の根拠は五割前後から六割近くを保つ内閣支持率にある。

一強多弱の国会、元気なのは共産党ぐらいとなれば、座標軸がいよいよ右ぶれしている感を強くする。

 本格化する集団的自衛権の論議も反対を唱える勢力は数えるほどで、聞こえてくるのが憲法解釈変更は慎重に丁寧に、の声ばかりでは、彼の言うとおり、結果が見えそうだ。

 国の針路が変わりかねない大事な局面である。身構えて熟慮しなくてはいけない。
わが友と、この点では一致する。 (谷政幸)
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

進む貧困化に大増税が直撃

進む貧困化に大増税が直撃
消費税5%増税から17年
「貯蓄なし」3倍 賃金70万円減
2014年3月27日(木) しんぶん赤旗

安倍晋三・自公内閣は、4月1日から消費税率8%への増税を強行しようとしています。

消費税率を3%引き上げれば8兆円の大増税です。
年金削減や社会保険料引き上げという社会保障などの改悪を合わせれば10兆円の負担増。
史上空前の大増税です。(佐久間亮)

 消費税が5%に増税されたのが1997年です。
この17年間で国民の貧困化が進みました。

 正規雇用が不安定で低賃金な非正規雇用に置き換えられました。
非正規雇用の割合は、97年の23・2%が今年1月には37・6%まで上昇。

3人に1人が非正規雇用という状況が生まれています。

 働いているのに年収が200万円に届かない貧困層が1090万人に達しています。
97年と比較すると276万人の増加です。

 「貯蓄なし世帯」は、97年の10・2%から昨年は過去最高の31%に3倍化しました。  

労働者の年平均賃金は97年には446万円でした。
現在は377万円。約70万円も減少しました。

雇用者報酬(雇用されている人の賃金と社会保険料の企業負担分の総額)は30兆円のマイナスです。

 消費税の8%への増税は、貧困化が進んだ国民生活を直撃します。

国内総生産(GDP)の6割を占める個人消費が冷え込み、景気が悪化します。
景気悪化に対応しようと企業がさらなる雇用破壊を進めれば、内需の低迷は決定的となり、負の連鎖を生み出します。

 大企業はうるおっています。
経常利益は15兆円から26兆円に増加。内部留保にいたっては140兆円から272兆円にほぼ倍増しています。

 消費税率が引き上げられる半面、大幅に下がったのが法人税率です。
97年に37・5%だった法人税率は、98年以降除々に引き下げられ、いまでは25・5%になっています。

法人税収も13・5兆円から10・1兆円へ、3兆円以上少なくなっています。

 安倍内閣は、消費税増税の一方で法人税のいっそうの減税に着手しました。
“大企業栄えて民滅ぶ”の経済政策への暴走を食い止めることが必要です。
posted by 小だぬき at 11:37| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月28日

税金使って増税押しつけ 政府広報

税金使って増税押しつけ 政府広報
12.6億円 テレビ・新聞・ネット
2014年3月27日(木) しんぶん赤旗

安倍晋三政権は消費税増税を押しつけるため政府広報に、国民の血税12億6000万円を費やしていることが、日本共産党の佐々木憲昭衆院議員の調べで分かりました。

 佐々木議員の調べによると、政府広報はテレビスポット、新聞・雑誌広告、新聞折り込み広告、ラジオCMなど多岐にわたります。

インターネット上の広告にあたるウェブバナーや駅貼りポスター、コンビニ有線放送CMを活用するなどありとあらゆる階層にいきわたるように広報を展開しています。

 この中で安倍政権は、消費税増税への反発を抑えるために、「5・4兆円の新たな経済対策」を実施するなどとした宣伝を行っています。

 ポスターでは「消費税率の引上げ分は、全額、社会保障の充実と安定化に使われます」としています。

しかし、2014年度予算では、国と地方合わせた消費税の増収額は5兆円を見込んでいるのに対して、「社会保障の拡充」にあてられるのは5000億円程度です。

しかも、「保育の拡充」に1・1兆円が必要と試算したのにもかかわらず、7000億円の予算しか確保できなかったために、内容を削減するありさまです。

事実と異なる中止すべきだ  

日本共産党・佐々木憲昭衆院議員の話 

消費税増税を国民に押し付けるために、政府が税金を使って宣伝を行うなど、とんでもないことです。
国会論戦では、国民にとっては消費税増税に加えて社会保障も削減されることや、消費税増税をすればかえって財政が悪化することなどが明らかになりました。
消費税増税そのものを中止すべきです。
事実と異なる宣伝はやめ、そんなカネがあるなら、福祉にまわせと言いたい。
posted by 小だぬき at 09:53| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

消費税UPで変わる!節約TOP5

消費税UPで変わる!節約TOP5
2014年3月28日(金)17時0分 R25

いよいよこの4月に迫った消費税8%への増税。

給料は変わらず税金が増えるならば、必要になってくるのは「節約」だろう。

では、若手ビジネスマンは、どんな節約方法を考えているのだろうか。

25〜34歳の会社員200名(男女各100名)にアンケート調査を行ったところ、まず、今回の増税について、「賛成」と回答した人はわずか4.5%。

「反対」が最も多い49.5%となったものの、「仕方がない」もほぼ同数の46.0%と、あきらめムードの人も多いようだ。

加えて「消費税増税を機に何かしらの節約を行う予定ですか」という質問には、「しっかり節約する」(47.5%)「少しは節約する」(52.5%)と、回答者全員が「節約する」考えを示し、「節約しない」人は0%という現実的な結果に。

では、具体的にはどのような節約方法を考えているのだろう?
 節約の“ターゲット”について聞いてみたところ、トップ5は以下のとおり。

1位「ランチ代を抑える(弁当など)」(41.0%)
2位「飲み会の回数を減らす」(20.5%)
3位「衝動買いをやめる」(16.0%)
4位「夕食は自炊する」(15.5%)
5位「洋服代を抑える」(13.5%)

1位の「ランチ代」、4位の「夕食の自炊」に寄せられた意見のほとんどが「毎日の出費なので積み重なると大きい」というもの。

出費を抑える目的に加え「自炊すれば健康にも良さそう」(30歳・男性)のようなポジティブな意見も聞こえてきた
また、2位の「飲み会の回数を減らす」については「いま回数が多いのでいいきっかけになる」(28歳・男性)、3位の「衝動買いをやめる」については「本当に必要かよく考えてから買うようにする」(32歳・女性)など、日ごろから直したいと思っていた悪い習慣を増税を機に克服しようとする意見が多数。
増税というとネガティブに聞こえるが、少しでも前向きに「節約」に取り組みたいと考える人は少なくないようだ。 (有栖川 匠)
posted by 小だぬき at 18:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月29日

マスクとうがい・手洗いの疑問

イグ・ノーベル・ドクター新見正則の日常
マスクとうがい・手洗いの疑問
(2014年3月28日 読売新聞)

  インフルエンザや風邪の予防に手洗いやうがい、そしてマスクなどを勧めるポスターを見かけます。

ドイツ人は日本のマスクに大笑い

 先日、ドイツの友達がはじめて日本に来て、一緒に食事をしたときに、「Masanori、地下鉄の中にマスクをしたひとがたくさんいるけど、なんでだ?」と質問されました。

僕はインフルエンザの予防のためだと思うと答えると、おなかを抱えて笑っていました。
彼にとってはナンセンスに映るのですね。

 だって、インフルエンザはウイルス疾患で、そのウイルスは本当に小さいのです。
A型インフルエンザの大きさは約100ナノメートル、つまり1ミリメートルの1万分の1です。
そんな小さなウイルスはいくらマスクをしても呼吸すれば、マスクの網の目を通り越して肺に入りますね。

マスクは自分のためより他人のためでは、なんでマスクをするのでしょう。
これはエチケットですね。

インフルエンザに感染した人が、くしゃみをすると四方八方に唾と一緒にインフルエンザウイルスが飛散します。
それをマスクが防止するのです。

 欧米では、くしゃみはちょっとお行儀が悪い行為で、しっかりハンカチで口を塞ぐという習慣がありますね。
そんな習慣が少ない日本ではマスクも感染防止に一役買っていると思いますよ。

でもそれは感染している人がマスクを着けるときで、他人に感染させるのを防止しているのであって、自分を感染から守るためではないですね。

 ですから、僕は病院ではマスクはしませんよ。
患者さんとの大切なお話がやりにくくなります。
僕の顔の表情も患者さんからはわからなくなりますからね。
おしゃべりすることも僕の外来業務の大切な要素ですから。

うがいは無効で手洗いは有効?

 うがいと手洗いは少なからず臨床研究があります。
うがいは無効で、手洗いは有効という論調の研究が多いかと思います。
臨床研究はいろいろなものがあって、すべてが同じ結論になることは少ないのですが、でも大いに参考になります。

 まずうがいに関してのお話です。
僕は、うがいはしません。
娘は学校の方針に従って、帰宅したときはしています。
でも水でさせるだけで、消毒液は使っていません。

僕がなんとなく実践していることは、コーヒーを携帯用の魔法瓶に入れて、患者さんとお話しするときは、頻回にちょびちょび飲んでいます。
コーヒーがないときは、ペットボトルのお茶です。
自分ではこれがいいのではと勝手に思っているのです。
消毒液でのうがいは、せっかく咽のどにいる悪さをしない細菌、つまり善玉菌まで殺しているようで嫌なのです。

 次は手洗いです
こちらも実は僕のイメージはいいかげんなのですが、病院ではしっかり手洗いをするように感染症が専門の先生からの指導を受けています。

確かに手洗いをした方が、院内感染のリスクが減るという臨床研究があります。
敢あえて逆らう必要もないので、僕も頻回に実践していますよ。

 でも、本当に有効かなと疑うときもあります。
いくら手洗いをしても、ドアにノブがあれば、それをみんな触りますよね。
つり革もそう、ハンドバッグの持ち手もそう、そしてキーボードも触りますね。

なんだかいくら手を洗っても、万人が触るものを介してばい菌は移動しそうですね。

病院では自動ドアやフットスイッチで開くドアが多いので、そんな心配は無用ですが、一般社会では、やっぱりみんなが手で触るところは無視できませんね。

 本当に一生懸命するのであれば、いつもアルコールを含んだティッシュを持参して、自分が触ったノブなどを、次の人のためにきれいに消毒するのもすてきですね。

でも、握手をした後に、後ろを向いて、アルコールティッシュで手を拭いたのではちょっと幻滅ですね。
やっぱり完璧主義は無理ですね。

 いろいろと問題がありそうですが、みんながやっていることに従って病院ではしっかり手洗いをしていますよ。
そんなアバウトな僕のお話でした。

 人それぞれが、少しでも幸せになれますように。
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

すき家閉店続出

すき家閉店続出
  人員不足のため、18時に閉めます
1人勤務、新メニューで過重負担
青年ユニオンが指摘 「賃上げ・増員を」
2014年3月28日(金) しんぶん赤旗

外食産業最大手ゼンショーグループが全国1985店舗を誇る牛丼チェーン「すき家」に一時閉店が相次いでいると話題になっています。
過酷な労働で人員不足におちいっている「すき家」の実態が浮かびあがってきました。
 (前田智也、田代正則)

 東京都内ですき家を探し歩くと、「年中無休24時間営業」のはずが店内真っ暗となっている店舗がそこかしこにあります。
 3月中旬から、すき家閉店がインターネット短文投稿サービスのツイッターなどで話題となりました。

ゼンショーは24日、公式ホームページに「リニューアル(改装)工事」を順次開始すると発表しました。

ゼンショー広報は、現在、全国百数十店舗がリニューアル閉店中だとしています。
はっきりと貼り紙  公式ホームページで営業中となっているのに閉店している店舗も。
はっきり「人員不足」と貼り紙されているところもあります

 八王子市の八王子東町店は、21日午後6時〜22日午前9時まで、人員不足で閉店していました。
 武蔵野市の「井ノ頭通り吉祥寺店」は、21日に「機器メンテナンスの為、閉店させていただきます」と貼り紙していました。
24日には「人員不足の為、カウンター席のみの営業となっております」と書いてありました。

 ツイッターには、全国各地で突発的に閉店した店舗の画像が投稿されています。
24時間連続シフト  職場はどうなっているのか。

深夜の勤務シフトを終えた女性店員は「24時間続けてシフトに入っていました」と悲鳴をあげました。

 「新メニューの牛すき鍋定食がとにかく負担なんです」。
牛丼などの従来メニューは、工場である程度調理しておき、店舗で仕上げて提供していました。
牛すき鍋定食は、店舗での仕込みの手間が格段に求められるといいます。

 「同じ時給でもっと楽な仕事があるので、店員がやめていくのではないでしょうか」とも。

 すき家は、店舗にぎりぎりの人員しか配置しないことで有名でした。
その時間帯の売り上げによって、人員配置数を決めているため、仕込みにかかる手間が考慮されていない、との不満の声が店員からあがっています。

 この女性の働く店舗は、近隣店舗が一時閉店になっており、営業中の同店に客が集中しているといいます。

組合員のいる店は  首都圏青年ユニオンの山田真吾事務局長は「すき家は、深夜帯に『ワンオペ』といわれる1人勤務をさせるため、休憩が取れない、体調不良でも休ませてもらえない、という訴えがありました。

強盗が頻発する問題もありました」と指摘します。

 会社は一時期、青年ユニオンとの団体交渉を拒否していましたが、現在は和解し、昨年から団体交渉に応じています。

組合員たちの昇給差別が是正され、一気に時給20円〜30円引き上げとなりました。
組合員のいる店舗で閉店は起こっていない、といいます。

 青年ユニオンは、すべてのアルバイトの時給水準引き上げ、休憩のとれる人員配置で、人間らしく働ける職場にするよう会社に要求。
会社都合の閉店時の賃金補償について、店員の相談に応じるとしています。

 ゼンショー広報は、本紙に対し、リニューアルによる一時閉店は、人員不足とは別問題だとしつつ、「イレギュラー(不規則な事態)による閉店は、過去から起きていた問題です」と回答。

1人勤務体制が閉店を起こしやすい原因ではないかとの質問に、「そういうところを含めて、対応したい」と答えました。
posted by 小だぬき at 09:30| Comment(4) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ゆるんだ国会 昭恵さんが奪う対立軸

社説:視点:ゆるんだ国会
 昭恵さんが奪う対立軸
毎日新聞 2014年03月29日 

 国会論戦が不評だ。
単に与党ペースで日程が淡々と進んでいるためではない。
空気がゆるみ、メリハリがないのだ。

 戦後3番目の早さの2014年度当初予算の成立にあたり、最も注目されたのは石原伸晃環境相の国会遅刻問題だった。

象徴的なのは、答弁に立つ政府側が与党議員である委員長や理事に注意される場面が今国会は目立つことだ。

 25日の参院外交防衛委員会で小松一郎内閣法制局長官が持ち込み禁止の携帯電話でメールを見ながら答弁、末松信介委員長(自民)から注意され陳謝した

体調不安を抱える小松氏だが、答弁資料を携帯画像で渡す事務方も、それを読み上げる小松氏もやはり軽率だった。

 参院予算委員会はNHK問題をめぐり新藤義孝総務相が安倍晋三首相の代わりに指名無しで答弁に立とうとし、山崎力委員長(自民)が「ちょっと待って」「お待ちください」と10回以上連呼、速記も止める場面があった。

政府とは異なるが、衆院予算委員会では参考人の籾井勝人NHK会長が野党の質問にまともに答えず、見かねた二階俊博委員長(自民)が強い調子で答弁を催促した。

 野党も論戦を結束して提起できず低調国会に加担している。

日本維新の会やみんなの党は安全保障政策で与党の応援団の印象だ。

民主党も個別には深掘りした質疑はあるが、広範な関心を呼ぶ対立軸を示せない。

 そんな民主党議員の多くは首相夫人、安倍昭恵さんが「家庭内野党」として脚光を浴びることに複雑な思いを抱く。

このところ昭恵さんは防災対策の巨大防潮堤計画の見直しに熱心だ。
その発信力はもしかすると海江田万里代表以上かもしれない。

 政治家でない昭恵さんの発言にはもちろん、さまざまな評価がある。

ただ、存在感が際だつのは原発政策、公共事業問題など民主党が打ち出しきれない対立軸をわかりやすく示しているためではないか。

 防潮堤の場合、筆舌に尽くしがたい犠牲を生んだ被災地での整備はなかなか複雑な問題だ。

だが、全国的な防災の課題として景観、減災などの観点から考えた場合、「コンクリートから人へ」を掲げた民主党こそ、そのあり方をいち早く問題提起すべきだったと思う。

 政権失敗の痛手から民主党がいつまでも立ち直れず、いわゆる第三極勢も空中分解寸前という状況下に昭恵さんの現象がある。 

野党が自らの責任と受け止めない限り、後半国会もゆるんだ論戦をよそに「家庭内野党」が異彩を放ち続けるだろう。
         (論説委員・人羅格)
posted by 小だぬき at 17:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月30日

消費税来月8% 被災者の輪 増税が裂く

消費税来月8% 
被災者の輪 増税が裂く
2014年3月29日 13時52分 東京新聞

 四月一日の消費税増税を前に、東日本大震災や原発事故の被災者が「今よりさらに生活が圧迫される」と不安を募らせている。

家族が離ればなれに避難している人も依然多く、二重生活による交通費や光熱水費のアップがのしかかる。

増税で、親類同士の行き来や冠婚葬祭への参加を控えようとする傾向がみられ、被災者の孤立を進めかねない状況だ。

 福島県桑折(こおり)町。JR桑折駅近くの仮設住宅で、東京電力福島第一原発事故で離散した福島県浪江町民三百三十人余りが避難生活を送る。

 夫婦二人で四畳半二間の狭さ。コタツとテレビを置くと寝転がる余裕はない。

集会所に集まっていた五十〜七十代の女性十人に消費税アップを尋ねると、「先行きや老後の生活の見通しが立たない以上、一円でも節約したい」と口々に語った。

 故郷に戻れるのか。復興公営住宅の入居や家賃はどうなるのか。
「必要な情報がないから、生活を切り詰めるしかない」という声が多い。

 原中セイ子さん(75)は夫と二人暮らし。
同居していた息子夫婦は茨城県に移住し、近所にいた姉(91)は福島市の介護施設に入った。息子や姉の元へ夫の運転する車で行くことになり、ガソリン代も月一万円ほどかかるようになった。

 「姉は寂しがって、行くと喜ぶ。
でも食費は削れないから、姉や息子のとこへ行く回数を減らすしかねえかな」。

光熱水費と電話代以外の支出は毎月五万円以内と決めている。
食費やガソリン代が多く占める。

 出費で意外に多いのが親類・知人の葬儀に参列する際の香典代。
月に二、三回あるという。

離散した浪江町民の葬儀は各地で開かれるため、出向けば交通費やガソリン代がかかる。
なじみの顔と会える貴重な機会だが、「増税後は我慢して欠席するしかねえな」と寂しそうにつぶやいた。

 仮設住宅の別の女性(65)は家計簿をつけており、試算すると、増税分は三千百六円になった。
福島県二本松市の仮設住宅で暮らす母(86)と弟夫婦の元に月二、三回通うが、電車なら運賃と手土産代で一回に約二千円使う。
「増税分とほぼ同じ。行くのを月一回減らすとか考えないと」という。

 阪神大震災の際、兵庫県社会福祉協議会が仮設住宅入居者にした調査がある。

支出で切り詰めていたのは衣服費がトップで、娯楽費が三番目、交際費が六番目に入った。

調査は「周りの人たちとかかわりをもつことで人間らしく暮らせる。
娯楽費や交際費を切り詰めることは社会的な孤立に通じる」と指摘した。

 津波で家を失い、原発事故で故郷を離れたまま、長期の避難生活を強いられる被災者は今なお約二十六万七千人。

消費税3%アップが被災者の活力を奪いかねないとの懸念が高まっている。
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月31日

社説:消費税8%へ 増税の原点、再確認せよ

社説:消費税8%へ 
増税の原点、再確認せよ
毎日新聞 2014年03月30日 02時30分

 全国各地のスーパーや家電量販店などは、4月1日の消費税増税を目前にして買い物客でにぎわっている。

税率5%のうちに日用品や保存のきく食料品などをまとめ買いしたり、家電製品を駆け込み購入したりする人たちだ。

 消費税8%となる2014年度の家計の負担はふくらむ。
みずほ総合研究所によると、年収300万円未満の世帯で年間平均5万7529円、年収600万〜700万円の世帯で9万5562円、それぞれ増える見込みだ。

◇国民裏切るかけ声倒れ  

負担増をやわらげようと、消費者は生活防衛を図る。

それに比べ、税の効果的な使い道を考え、国の財政のかじ取りを任された現政権には、節約の発想も、やりくりの工夫も見られない。

 安倍晋三首相は昨年10月の記者会見で消費税増税を表明し、国民に「歳出のむだは不断に削減していく」と約束した。

ところが、実際にはかけ声倒れが続いている。

 昨年末にまとめた新年度予算の政府案は、公共事業費をはじめ、防衛、農業関連などの主要な経費がそろって増額だった。
予算規模は95兆円を超えている。

 今年になって国会で成立させた13年度補正予算は「だまし討ち」のようなことが起きた。
政府の行政改革推進会議が「むだ」と判定し、新年度予算からそぎ落とした事業の多くを復活させたのである。

 自らの身を削って、えりを正すための改革もできていない。

 「国民に負担増を求める以上、身を削る必要がある」と自民、公明、民主3党が、衆院の大幅な定数削減で合意して1年4カ月もたつ。
しかし、定数を「0増5減」する応急手当てだけで、放置したままだ。

 今回の負担増が、社会保障制度の充実や将来の不安解消に大きな力となるならば、まだいい。実際のところ、税率8%で生まれる財政のゆとりはわずかで、借金を穴埋めするのにも不十分だ。

新しい対策はほとんど始められない。

 法律に定めた通り15年10月に消費税率を10%に引き上げ、財政の余裕度をもう一段高めることが、将来につけを回さず、次世代への責任を果たすうえで欠かせない。

だが、むだを見直さず、自らの身を削ろうとしないまま現政権がそれを言い出しても、国民は納得しないだろう。

 今、求められるのは消費税増税の二つの原点の再確認である。

 まず社会保障を持続可能なものにすることだ。

制度改革の骨格となるプログラム法は昨年末に成立した。
所得に応じて負担を上乗せしたり、給付を減らしたりする新しい考えに基づいている。

痛みを伴う方針転換だけに、強い反発があるだろう。
だが、圧力に負ければプログラム法を肉付けする個別分野の法改正が遅れ、給付の抑制が進まない。
政治的な困難さを克服して着実に実行すべきだ。

 緩んだ財政規律を改め、むだを削る姿勢を国内外に明らかにすることも非常に大事だ。

 国の借金残高は昨年6月、ついに1000兆円を超えた。借金増加の勢いは衰えない。
一方で、民間も含めた国としての「稼ぐ力」である経常収支は12年度まで黒字だが、その黒字額は小さくなる傾向にある。

「双子の赤字」が現実味を帯び、内外の市場関係者が今後の動きと政府の対応を注目している。  

◇不可欠な弱者への配慮

 こうした中で次の15年度予算編成に向けた議論が6月ごろに始まる。
増税による経済の停滞が心配になる時期でもあるが、一時的な動きにとらわれて公共事業などの歳出をふくらませる方向を目指さず、長期的な視点に立って歳出膨張に歯止めをかける姿勢を明確にすべきである。

 重要なことがもう一つある。かつての消費税増税時に比べ、目配りしなくてはいけない経済的な弱者が増えている点だ。

 政府は今回、低所得者対策として住民税を払っていない2400万人に1万円を給付する。
条件は異なるが、同じ狙いだった消費税導入の1989年度は対象者563万人、5%に上げた97年度は890万人だった。

四半世紀で、それだけ生活に苦しむ層が増えているわけだ。

 食品など生活必需品の税率を低く抑える軽減税率の導入を急がなくてはいけない。

自民、公明は5月までに「基本的な考え」をまとめる方針だが、10%に引き上げる段階での導入を可能にするため、具体的な制度設計に早く取り組むべきだ。

 食品のほか新聞、書籍類の税率も欧州各国のほとんどがゼロや数%に抑えている。

「知識には課税しない」という考えは、だれもが情報を入手しやすい環境を整え、民主主義を支えるうえで不可欠である。

 17年ぶりの消費税増税は、国民の日々の暮らしに大きな痛みを伴う。

この痛みが未来の明るい展望につながるならば、まだ我慢できる。
しかし、政治の怠慢によって無になるならば、腹立たしい限りである。

 そのためにも消費税を含めた税金の使われ方、さまざまな政策の進め方をしっかり監視し、はっきり意思表示していかなくてはならない。
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(4) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする