2014年11月12日

派遣法改正 「受け入れ制限撤廃」で貧富の差はますます拡大

派遣法改正 
「受け入れ制限撤廃」で
貧富の差はますます拡大
2014.11.12 07:00 NEWSポストセブン

“ハケンの品格”はどこまで保たれるのか――。

 柔軟な働き方を促す狙いで安倍政権が目指している「労働者派遣法」の改正案が、野党の猛反発を受けながら11月12日にも衆議院で強行採決が図られる見通しだ。

 改正案の大きなポイントは、派遣労働者の受け入れ期間の制限が事実上、撤廃されることにある。

 これまで企業はソフトウェア開発、秘書、通訳など「専門26業種」以外は、同じ職場で派遣社員を受け入れる期間は原則1年、最長で上限3年と決められていた。
それが改正されると、業種の括りを廃止したうえで、3年経っても“人を入れ替えれば”永久に派遣社員に仕事を任せることができるようになる。

 企業にとってみれば、派遣社員を交代するだけで安い労働力を継続し、業務を継続できるメリットは大きい。
もし、仕事のできるベテラン派遣社員に4年目以降も同じ業務をしてもらいたかったら、派遣社員が派遣元の会社と無期雇用契約を結べば、それも可能になる。

 だが、この改正によって派遣社員の待遇が良くなり、安定した仕事が回ってくる保証はどこにもない。

社会保険労務士の稲毛由佳氏が話す。
3年ごとに仕事を失うリスクは職種の枠が外れることでむしろ高くなっていきますし、仮に同じ職場で引き続き働けたとしても、今回の改正法で推進されているようなキャリアアップや昇給は望めません。
 また、働いていた部署自体がなくなってしまうようなことがあれば、派遣元と派遣先間の契約解除で新たな派遣先を探さなくてはならず、給料や勤務地の条件が悪くなることも十分に考えられます

 そもそも派遣社員の待遇改善なしに規制緩和に突き進むのは危険だ。

 厚労省の調べでは、派遣労働者の平均時給は40代後半で1200円と安く、正社員の4割ほど。年収も300万円未満の人が多い。
いくら正社員と同じ仕事内容で長く働けたとしても、これでは満足な生活が送れない。

前出の稲毛氏もいう。
「20代、30代の独身世帯ならまだしも、40代以上で一家の大黒柱ともなると生活するのもギリギリ。
たとえ派遣社員同士の夫婦が共働きしても年収600万円がせいぜい。
これで子供2人の学費を払って大学までいかせ、住宅ローンを払ってということになると厳しいでしょう」

“派遣は臨時的な雇用形態”という大原則を崩すことによって、正規・非正規雇用の貧富の差はますます広がっていくというわけだ。

「あくまでも派遣社員は正社員の産休・病欠などの代替要員として臨時的に働きたい人の受け皿になるような制度改革をすべきだと思います。

 ただ、それとは別に安定雇用やキャリアアップが約束されるような施策づくりをしなければ、将来は派遣社員だらけになって消費も伸びず、引いては企業にとってもマイナスだと思うのですが……」(稲毛氏)

 いま、日本には127万人の派遣社員が働いている。
雇用の流動化で再び“ハケン切り”が横行すれば、景気回復のシナリオは一層狂うことになるだろう。
posted by 小だぬき at 13:15| Comment(3) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

低所得高齢者はもっとカネを払え! 15年度予算案で「社会保障の見直し」次々と

低所得高齢者はもっとカネを払え! 
15年度予算案で「社会保障の見直し」次々と
2014/11/10 11:30 J-CAST

2015年度予算の焦点の一つである社会保障費の削減で、高齢者の負担増や給付削減を求めるメニューが次々に浮上している。

高齢者の中での格差拡大が叫ばれるなか、14年4月の消費税増税で僅かな年金に頼るような高齢者の生活は苦しくなっており、これに追い打ちをかける負担増となれば反発が強まるのは必至だ。

消費税の10%へのアップ(2015年10月)の是非とも絡み、14年末に向けての予算編成の過程で厳しい議論が戦わされそうだ。

後期高齢者医療制度の見直し
増えていくのは「負担」ばかり...

安倍晋三内閣が負担増を計画しているのは、まず、75歳以上の後期高齢者医療制度。

厚生労働省は10月15日の社会保障審議会・医療保険部会で軽減の特例措置を廃止していく改革案を示した。
同制度の保険料は個人単位で計算し、全員が払う定額の「均等割」部分と、一定の年収(年金で153万円)を超える人が所得に応じ手払う「所得割」部分からなるが、低所得者の保険料が過重にならないよう、定額部分は、年収によって2〜7割減額される仕組み。

しかし、制度導入時に「高齢者切り捨て」批判を浴びたことなどから、上乗せの軽減措置が取られ、最大9割減額されている。

今回、この上乗せ軽減分を、早ければ2016年度から段階的に廃止するという方針を打ち出した。
対象は865万人で、廃止により低所得層に約800億円の負担増になる。

次が年金だ。伸びを物価や賃金の伸びより低く抑える仕組み(マクロ経済スライド)を2015年度から徹底する方針で、厚労省は同15日の社保障・年金部会に示した。

公的年金は前年の物価に連動し、例えば物価が1.5%上昇したら年金も同率増える。
しかし、2004年の制度改革で、年金財政が安定するまでこの原則を凍結するとして導入したのがマクロ経済スライドで、2007年度から年金の伸び率を、物価上昇率から少子高齢化による財政悪化分(2014年度の厚労省試算で1.1%)を差し引いた数値に抑えることになった。

つまり、物価が1.5%上がっても年金は0.4%しか増えないということだ。
ただ、物価が下落するデフレを想定していなかったため、実際には適用されず、年金は減額されていない。

厚労省は今回、物価の上下にかかわらず財政悪化分の1.1%をフルに適用する方針を打ち出した。
そうなれば、物価が1%上昇でも年金は0.1%減に、物価が0.5%上昇なら年金は0.6%減、物価0.5%下落なら年金は1.6%減る。

消費増税も絡む 介護でも、厚労省は29日の社保審・介護給付費分科会に、特別養護老人ホーム(特養)の相部屋の室料を、一定の収入以上の人については2015年4月から全額徴収する案を提示した。

特養の入居者約52万人のうち、月5万円程度の室料を払っている個室利用者を除く約32万人が4〜6人程度の相部屋を利用。
この人たちの室料は介護保険から給付され、利用者からは徴収していない。

厚労省案では、うち、住民税非課税の世帯を除く人から室料を徴収するとし、金額は月1万5000円程度を想定しているという。
対象は最大6万人程度とみられる。

医療、年金、介護のいずれも、超高齢社会をにらみ、「持続可能な制度とするためには、一定の負担増は不可欠」というのが政府の立場。

一部は低所得者に配慮するなどして理解を得たい考えだ。
一方で、高齢者間の格差拡大、「老後破産」の増加などが社会問題化。

個人金融資産の6割を持つ高齢者の消費マインドが冷えれば景気にも大きなマイナス」(エコノミスト)という問題もある。
15年10月の消費税10%引き上げを実施するかも含め、年末に向け、安倍首相は難しい判断を迫られる。
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
モッピー!お金がたまるポイントサイト