怒りは6秒たつと落ち着く!?
イラッとしてしまったときの対処法
2015.10.16 R-30
◆人はなぜ、イラついてしまうのか?
〜イラッとのメカニズムと対策〜
「多くの人はイライラする原因は自分の外にあると思っています。
でも、それが間違い。
原因はすべて自分の中にあるんです」
こう話すのは、一般社団法人日本アンガーマネジメント協会の代表理事を務める安藤俊介氏。
「人はそれぞれ『するべき』『するべきではない』という行動基準を持っています。
その基準に外れた行動などを見ると腹が立つ。
それがイラつきのメカニズムです」
例えば周囲を気にせず傘を振り回して歩く人を見てイライラした場合、原因はその人ではなく、その行動を許せないと思う自分自身にあるというわけだ。
「基準は人によって違うので、多少のイライラはやむを得ない。
ですが、自分の基準から外れるすべての行動にイラついていてもダメ。
人の心の中には『許せる』『自分とは少し違うと思うが許せる』『許せない』の3つの基準があります。
中間の『自分とは違うと思うけど許せる』の幅が広い人は、多少のことではイラつかない人なのです」
つまり、「自分とは少し違うけど許せる」幅を広げることが、イラつかない秘訣なのだ。
では、具体的にはどうすればいいのか。
「何にイライラしたか書き出して、自分自身の怒りの基準を明確にするといいでしょう。
そうすれば、自分がいかにくだらないことでイラついているかがわかるので『これではダメだ』と思えて改善の努力をするようになります」
とは言いつつも、一朝一夕で心が広くなるとも思えない……。
思わずイラッとしてしまったときの対処法はないのだろうか。
「怒りは6秒たつと落ち着くといわれているので、まずは6秒間耐えること。
怒りを10点満点で数値化するのもイライラを客観視できて冷静になれるので有効ですね。
また、友人や恋人など親しい相手には直接注意することも必要です」
ちなみに、イラつきの原因を愚痴ることはご法度。
話すことで負の感情が記憶に定着し、かえってイライラしやすくなるという。
「すぐにイライラするということは他人や外的要因に感情を操られているということ。
それではあまりにも寂しい。
感情を自分でコントロールできるよう、普段から意識したほうがいいと思います」
生きていればイライラすることも多い。
そんなときは、“アンガーマネジメント”で穏やかな日々を過ごせるよう心掛けたい。