2015年12月10日

急増する“暴力老人” 突然キレられた時にどう対処する

急増する“暴力老人”
突然キレられた時にどう対処する
2015年12月10日 日刊ゲンダイ

 突然ブチ切れ、暴行や傷害事件を引き起こす高齢者が後を絶たない。
芥川賞作家の藤原智美氏は、8年前に著した「暴走老人!」の中で、暴力的な行動に走りがちな高齢者が増殖中と指摘し、彼らを“新老人”と呼んだ。
新老人たちはその後も増殖し続け、隣人相手や病院・駅で突然、キレて相手に食ってかかる。
時には手を出し足も出す。殺傷事件も発生していて、厄介この上ない。

■病院内で難癖・暴言

 実際、高齢者の検挙例は、隣人トラブルだけでも枚挙にいとまがない。
 最近では先月、70歳の容疑者が逮捕された「近隣住民の電話の音声を勝手に録音し大音量で流し逮捕=東京・府中市」の事件が記憶に新しい。
千葉県では生活排水のトラブルから、76歳の老人が73歳の隣人を池に転落させた。

 患者の半数以上が高齢者という都内の大学病院では、高齢者の暴言・暴力行為対策に院内交番を設置する施設もある。
「待ち時間が長い」「言葉遣いがなっとらん」などと、看護師や事務員相手に難癖をつける老人が少なくないからだ。

 警察庁の調べでは、65歳以上の高齢者犯罪の検挙件数は10年前の50倍近くまで増加。
暴走老人は物凄い勢いで蔓延しているのだ。
生まれた時から“周囲と競う”環境で生きてきた団塊世代が高齢者となった今、これまで以上にリスクが高まる危険性も否定できない。

 なぜ、かくも激増したのか。筑波大名誉教授の宗像恒次氏が指摘する。
欧米人に比べて、日本人の80%は情緒安定物質であるセロトニンが少ない。
さらに40代以降、ギャバという鎮静物質が減ってきて情緒が安定化できなくなる。
そこへ定年退職です。
社名も肩書もなくなり、心のよりどころを失う人がいます。
不安がたまっているところでプライドを傷つけるような扱いをされると、発作的にキレてしまうのです」

 効果的な対策はあるのか。

「暴走老人!」の著者、藤原智美氏がアドバイスする。

「ある病院では、キレた老人が出現した場合、医者や看護師が作業を中断して直ちに駆けつけ、“暴走者”を取り囲みます。
心理的に制圧するためで、これでたじろぐ老人もいるそうです。
で、同時に、警備員が駆け付ける。
実は暴走者たちは制服にも弱いのです。

次に、しかるべく対応する人が登場し『あちらで詳しい話を伺いましょう』と場所を変える。
同じ場所、同じ相手、同じ人間関係では怒りが収まりません。
15分も言い分を聞いてやれば、多くの人が落ち着きを取り戻すそうです。

話を聞く人を変えるのは、“キレた相手”との人間関係を切断するため。
場所と人を変えることで、暴走者の鎮静効果を高めるのです

 キレる老人たちにも冷静な一面がある。
ヤクザっぽい相手や屈強な大男には、100%キレたりしないのだ。
相手がサービス業の店員とすると、暴走老人は“弱いヤツ”と見ています。
こんなケースでは、店員はあらかじめ『これ以上やられたら黙っていない』というラインを決めておくといい。
つまり、謝るべき点は謝りますが、一定ラインを越えたら、『当店はそれ以上は対応できません』と老人にハッキリ伝える。
場合によっては『警察を呼びます』と言ってもいい。
店員が攻撃的に態度を豹変させることでひるむことが多い。
実は彼らも警察が来て事が公になるのはイヤなのです」(藤原智美氏)

 この手は隣人トラブルでも使えそう。
だが、激高した相手にいきなり胸ぐらをつかまれたり、モノを壊されたりしたら、それこそ警察を呼ぶしかない。
恐怖を感じたら、“一目散に逃げる”のが最善手だ。
posted by 小だぬき at 10:05 | Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

母の在宅介護で苦労した安藤和津 国や職場の支援必要性語る

母の在宅介護で苦労した安藤和津
 国や職場の支援必要性語る
2015.12.09 16:00 NEWSポストセブン

 高齢化社会を迎えている日本。
家族の介護に追われているという人も少なくないだろう。
そして、家庭で介護をすることの大変さは、してみた人でないとわからない。

エッセイストの安藤和津(67才)は、母が1998年に脳腫瘍と認知症と診断され、2006年に亡くなるまでの間、壮絶な介護の日々が続いた。

「夜は15分おきに起こされ、2時間おきにおむつを交換。
母は大柄で70kg以上あったので、トイレの介護では支えきれずに肩を脱臼したことも。
長引く介護生活でうつになってしまい、喜怒哀楽がなくなり、面白いテレビを見ても笑えない。
毎日同じような黒い洋服を着て、料理もできなくなった時期もあったんです」(安藤)

 それでもなんとかハードな仕事を続け、子育ても介護もこなした。
安藤の支えになったのは、夫で俳優の奥田瑛二(65才)だった。


「ウンチを漏らした母をトイレに運ぼうとしたとき、意識がもうろうとした母が私の上に倒れてしまいました。
その時、偶然帰宅した奥田が『お母さん、ぼくならいいよね』と汚物まみれの母を抱え、手伝ってくれました。
在宅介護は母にとってはベストの選択でしたが、そのつらさは想像を超えていました。

家族の助けがなかったらどうなっていたかわからないし、この気持ちは経験されたかたでないとわからないと思います」

 安倍政権は、介護の人手不足と少子化問題の両方に対する政策として「三世代同居」を掲げている。
これは、子を育てる親たちがその親世代と一緒に暮らすことを推奨する政策で、増築や購入の際に上限50万〜100万円程度の補助金を出すなど、地方ではすでに独自の政策を行っている自治体もある。
今回政府は、同居に必要な住まいの改修を行った場合、所得税や相続税を減額する方向で検討している。

「もちろん三世代同居は理想です。かつての日本では当たり前だったことですが、国がどれだけのサポートをしてくれるのか、また職場を含めて周囲の理解も必要です。
介護する側、される側、どちらも在宅でよかったと最後に思えるには、まだまだ難しいのが現状だと思います」(安藤)

※女性セブン2015年12月17日号
posted by 小だぬき at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする