2016年06月07日

小だぬき 軍事オタクの溜息

小だぬき 軍事オタクの溜息

自衛隊の存在が「憲法違反」かどうかの議論は脇に置いて、最近の右翼さんたちの議論に決定的にかけている視点があるようです。
日本の主権防衛に関する 盲目的・ユートピア的「軍事崇拝」思想です。
陸上自衛隊の装備・運用を 大陸型陸軍の思想で考えている点です。

航空優勢・海上優勢が突破され、空想的に敵上陸を想定するまでは許せます。
ただ 前提になる 国民の生命財産の保護の視点がすっぽりと抜け落ちている点が問題です。

TV「そこまで言って委員会」などの議論を聞いていても 国民が消え まるでゲームの世界のような軍事的防衛を論じています。
尖閣・竹島などの島嶼部の限定的武力防衛は ある程度可能かも知れませんが、沖縄を始めとした本土防衛戦は 敵上陸と同時に「一億玉砕」の旧陸軍思想から一歩も前進しない精神論に陥っています。


無抵抗主義・レジスタンス主張の人々に対し、自称軍事評論家や憲法九条改悪論者は 「無責任な国防放棄」との罵声や中傷をしていますが、敵上陸を想定した陸上自衛隊の装備品充実こそ「無責任な一億玉砕」思想の表れと言えないだろうか??
前にも書きましたが、陸上自衛隊の装備品の根本的見直しを主張するのが「日本の陸上国防力」に責任を持つ姿勢です。

対ゲリラ戦・防諜対策・心理戦・救助、救難・工兵などの「長期持久、国民保護」の観点での再編成です。
航空自衛隊・海上自衛隊の存在拡充は 国防軍として敵上陸阻止・ミサイル防衛に不可欠ですが、陸上自衛隊の在り方は 真剣に討議されるべきと考えます。

陸上自衛隊の活動は、国民保護の観点と国民の協力が不可欠な条件です。
「国破れて山河あり」と国民が消え、旧大戦の沖縄戦・ソ連国土防衛戦のように大量の国民犠牲を無視・覚悟して機甲師団戦闘・市街戦で 政権を防衛するとの考え方なら 今の陸上自衛隊の整備計画になるのでしょうが、これでは 真の「抑止力」にはなりえません。

平和時の治安に問題があっても、希望者全員に 武器の効果的使用法や破壊活動の仕方などの「抵抗の仕方」の学習を基本・土台にした上での 陸上自衛隊の「長期ゲリラ戦・持久戦」を可能にする戦略・戦術の方が、より強い「抑止力」を持つと考えるのは、平和ボケなのでしょうか・・・。

軍隊は 抑止力・存在だけで「税金のムダ遣いと批判」される存在になるのが理想形です。
戦史を学習していて考えるのは、勝者・敗者とも 膨大な犠牲・破壊を生むことです。

安倍氏の「安全保障」の考え方に 国民の生命・財産を守りつつ 外交で戦う視点がなく、軍事力で国民犠牲を考えずに TVゲームのように戦えるというような幼さを感じるのは私だけでしょうか??
posted by 小だぬき at 14:58 | Comment(8) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

陸自実弾誤射「あり得ない」ミス連鎖 任務拡大、不安な態勢

陸自実弾誤射
「あり得ない」ミス連鎖 
任務拡大、不安な態勢
2016年6月6日 東京新聞夕刊

 陸上自衛隊の演習場で五月、一歩間違えば大惨事につながりかねない実弾誤射事件が起きた。

陸自は弾の使用に関していくつものチェックポイントを設けていたが、隊員らによる複数のミスが重なり機能しなかった。
安全保障関連法が施行され、任務拡大が迫る中で起きた「あまりに恥ずかしい事件」(幹部)。
陸自が受けたダメージはあまりにも大きい。

◆ミス  

「部隊が誤って実弾を請求するなど、三点のあり得ないことが重なった」。
五月二十六日、東京・市谷の防衛省で開かれた記者会見。
隊員約十四万人のトップに立つ岩田清文陸上幕僚長の表情は終始厳しいままだった。

 岩田氏によると
(1)部隊が誤って実弾を請求した
(2)部隊が弾を受領する際、点検不備があった
(3)発射した隊員九人は空包と思い込んで発射した−の三点のミスが重なった。

隊員二人が軽傷を負い、警務隊が業務上過失傷害容疑の適用も視野に捜査を始めたことも明らかにした。

◆確認

 岩田氏が今回の事件を「あり得ない」と表現するのには、理由がある。
陸自は弾の使用に関し、厳格な手続きを設けているからだ。

 陸自では、射撃を伴う訓練を行う際、現場の部隊が必要な弾薬を書類で上級部隊に申請。
その後、在庫を管理する電子システムに入力し、弾薬庫を管理する部隊に請求が回る。
今回の事件は、訓練実施部隊が上級部隊に空包を求めたのに、担当者が誤って弾薬庫の管理部隊に実弾を請求するミスから始まっている。
 弾は部隊の担当者に直接渡し、種類や数などを一緒に確認。
その後、訓練先で部隊の隊員に配る際も、同様の確認作業を行うことになっているが、ここでも実弾であることに気づかなかった。

 実弾と空包には弾頭部分の形状に違いがある上、受け取った弾は隊員自身が小銃などの弾倉に込めるといい、ある陸自幹部は「誤って使用予定のない弾が交付された場合、この時点でも分かるはずだ。
なぜ空包と思い込んだのか」と首をかしげる。

◆足元  

小銃という最も基本的な武器すらまともに扱えないのか、という批判が起きるのではないか」。
陸自隊員の一人がため息をついた。
 三月には安保関連法が施行。
南スーダンでの国連平和維持活動(PKO)に参加する陸自部隊に、武装集団に襲われた国連要員らを救出する「駆け付け警護」などの新任務がいつ付与されるかが焦点となっている。

 「任務拡大の前に、自分たちの足元を固めろという話になるかもしれない」と話す隊員の表情は暗い。
「陸自内は相当ピリピリしている。こういう問題はうやむやにしてはいけない」。
隊員は自らに言い聞かせるように言葉をつないだ。  

<陸上自衛隊実弾誤射事件>

 5月23日午後3時半ごろ、北部方面後方支援隊に所属する第310輸送中隊が陸自然別(しかりべつ)演習場(北海道鹿追町)で訓練を実施。
陸自車両が敵役の隊員による待ち伏せ攻撃を受け、守り役の隊員が応戦するとの想定だったが、その際、双方の隊員計9人から実弾計79発が発射された。
銃口に付けていた器具が実弾で破損し、飛び散った破片が当たった男性隊員2人が軽傷を負った。
陸自は原因究明のため、事故調査委員会を設置、警務隊が捜査している。
posted by 小だぬき at 00:00 | Comment(4) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする