2016年07月01日

「野党統一候補」戦術 前回衆院選なら自民党は53議席減

「野党統一候補」戦術 
回衆院選なら自民党は53議席減
2016.06.30 07:00 NEWSポストセブン

 自公にとって楽勝ムードだったはずの参院選が、一転して緊迫感に包まれている。
共産党の支持率が急上昇しているというデータに、自公が過剰なまでの危機感を覚えているのだ。

 共産党は今回の参院選で戦略の大転換を行なった。
「国民連合政府」構想を打ち出して全選挙区に候補を立てる従来のやり方を捨て、32の1人区で候補者を降ろし、民進党候補を中心に「野党統一候補」に一本化したことだ。
 いかに組織力があっても、参院の1人区で共産党候補が当選する可能性はほとんどない。
そのため、自民党にとって全選挙区に独自候補を立てて反自民党票を分裂させてくれるこれまでの共産党は強敵ではなく、敵の敵、すなわち“自民党の補完勢力”の役割を果たしていたから、怖れる存在というよりありがたい存在だった。

 しかし、この方針転換によって共産党は野党連合の強力な選挙マシンとなり、初めて自民党の現実的な脅威として立ち塞がった。

衝撃的なデータがある。
 自民党が291議席と大勝した前回総選挙(2014年)でも共産党はほとんどの小選挙区に独自候補を擁立し、当選したのは沖縄1区だけだった。
だが、得票は大阪3区で約6万4000票を得たのをはじめ、都市部の小選挙区では軒並み3万票以上を獲得、全国で704万票(小選挙区)を得ている。

 本誌は前回総選挙のデータをもとに、参院選のように共産党が候補者を降ろして民進党候補(旧民主党と旧維新の党)の候補に票を一本化していた場合、議席がどう違ったかをシミュレーションした。
 結果は、54選挙区で与野党の得票が逆転、自民党は53議席減の238議席と過半数を割り込んだ(公明党は1議席減)。
その他に、自民党と民進党候補の得票差が5000票未満で風次第で自民が負けかねない接戦区が17もある。
「創価学会800万票」ともいわれる公明党・創価学会との“最強タッグ”を組んで大勝した自民党が、不人気で支持率が低い民進党に共産票が乗っただけで敗北していたという数字である。

 政治ジャーナリストの角谷浩一氏は民共合作で共産党が候補者を降ろしたことが、逆に共産党の支持を伸ばしていると指摘する。
今や庶民・弱者の政党といえるのは共産党くらい。
また、共産党は党員の高齢化が言われていたが、インターネットにチャレンジして若年層にも支持を広げている。
そして他流試合、他の野党と選挙協力をするなど現実政党に脱皮をはかった。
この3つが支持を伸ばしている理由でしょう」

 参院選の野党統一候補の応援で東北の選挙区に入っている共産党の運動員も、「これまでは共産党のチラシをなかなか受け取ってもらえなかったが、今回は共産党のノボリを立ててビラを配っているのに、いつもと違って有権者がみんな受け取ってくれる」と手応えを感じている。  

安倍首相は自民党政権を脅かす真の敵が「最強の選挙マシン」の共産党だとわかっているから、共産党批判で民主党を離反させ、なんとか「民共合作」を崩そうとしているのだ。
※週刊ポスト2016年7月8日号
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(6) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月02日

参院選 争点化避けた憲法 同じ轍は踏ませない

参院選 
争点化避けた憲法 
同じ轍は踏ませない
2016年7月1日 東京新聞「社説」

 憲法改正をめぐる論戦が低調だ。
安倍政権が争点化を避けているためだが、参院選後に一転、改正へと突き進むことはないのか。同じ轍(てつ)は絶対に踏ませない。

 「改憲勢力3分の2うかがう」。
先週、本紙を含む各紙がそろって掲載した参院選の序盤情勢を分析した記事の見出しである。  

政権与党である自民、公明両党と、「改憲勢力」とされるおおさか維新の会、日本のこころを大切にする党の四党合計の議席が、非改選を合わせて三分の二以上に達するとの情勢を報じたものだ。

◆戦後政治の転換点か

 自公両党はすでに衆院で三分の二以上の議席を確保しており、参院でも三分の二以上に達すれば、憲法改正の発議が可能になる。
戦後の日本政治を大きく転換する可能性を秘めた政治情勢である。
 安倍晋三首相は今年の年頭会見で「憲法改正はこれまで同様、参院選でしっかりと訴えていく」と述べ、改正を二〇一八年九月までの自民党総裁の「在任中に成し遂げたい」とも明言している。

 自民党総裁として、結党以来の党是である憲法改正を成し遂げたいのなら、公約の中で明確に位置付け、選挙戦で堂々と訴えるのが筋である。
 しかし、七月十日投開票日の参院選では激しい舌戦にもかかわらず、憲法論議が深まっていない。
 自民党は、一二年に憲法改正草案を発表しているが、参院選公約では最後に「国民の合意形成に努め、憲法改正を目指します」と明記するにとどめている。

 首相は参院選で、自らの経済政策「アベノミクス」の前進か後退かを最大の争点に掲げ、憲法改正については「選挙で争点とすることは必ずしも必要はない」と争点化することを避けている。
街頭演説で改正に触れることもない。

◆改正求める声は少数

 公明党に至っては「国民に選択肢を示して選んでもらうほど議論は成熟していない。
だから参院選の争点にならない」(山口那津男公明党代表)として、公約では憲法について掲げてさえいない。

 憲法争点化をめぐる与党の消極姿勢は、報道各社の世論調査で、安倍首相の下での憲法改正に反対する意見が賛成を上回っていることと無縁ではなかろう。
 集団的自衛権を行使する安全保障関連法の廃止と立憲主義の回復を掲げ、全改選一人区で候補者を一本化した民進、共産、社民、生活の野党四党と同じ土俵に乗ることを避けたのかもしれない。
 自民党が安倍首相在任中の憲法改正を断念したのなら、争点化に慎重な態度も理解できる。  しかし、私たちは安倍内閣の下での過去の選挙を振り返り、政権の意図を見抜く必要があろう。  

一三年の前回参院選で、安倍首相は「三本の矢」と呼ぶ自らの経済政策の成果を強調して選挙戦に臨んだが、選挙後に成立を急いだのは、公約に明記されていなかった特定秘密保護法だった。  

そして翌一四年七月一日には、歴代内閣が継承してきた集団的自衛権の行使を憲法違反とする政府解釈を一内閣の判断で変更し、行使容認の閣議決定に踏み切る。

 首相自ら「アベノミクス解散」と名付けた一四年暮れの衆院選では経済政策への支持を訴えたが、選挙後は「安保国会」と化し、多くの憲法学者らが違憲と指摘した安保関連法の成立を強行した。

 選挙で争点とせず、選挙後は多くの国民が反対する政策を強行する。
そんなことが安倍政権下で続いてきた。

今回の参院選でも同じことを繰り返すのか。
憲法改正の争点化を避けながら選挙後に一転、進めるような暴挙を二度と許すわけにはいかない。
 改正手続きが明記されている以上、現行憲法は改正が許されない「不磨の大典」ではない。
改正の必要があれば国会内で議論を深め、幅広い賛同を得て国民に堂々と訴えかければいい。  

しかし、憲法を変えなければ国民の平穏な暮らしが脅かされる恐れがあり、改正を求める切実な声が国民から澎湃(ほうはい)と湧き上がる政治状況でないことは明らかだ。

 にもかかわらず、改正を強引に進めるのなら、内容よりも改正自体が目的だと断ぜざるを得ない。

◆主権者にこそ決定権

 集団的自衛権の行使を容認した閣議決定からきょうで二年。
私たちが目の当たりにしたのは、憲法に縛られる側の権力者がその解釈を意のままに変え、戦後日本が歩んできた平和国家という「国のかたち」を変えてしまったことだ。

 憲法で権力を律する立憲主義が蔑(ないがし)ろにされれば、民主主義は成り立たない。
憲法は主権者である私たち国民のものであり、その在り方を決めるのも権力者でなく国民自身だ。
その強い決意を、参院選を機にあらためて確認したい。
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(5) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月03日

「不安材料」参院選後に先送り=年金・TPPなど、野党は攻勢

「不安材料」参院選後に先送り
=年金・TPPなど、野党は攻勢
2016年07月02日 17時02分 時事通信

 公的年金の運用損失の公表など、安倍政権が参院選(10日投開票)に影響を与えかねない問題を軒並み先送りしている。
選挙戦の不安材料を減らし、政権への追及をかわす狙いとみられるが、野党は「第二の消えた年金」と攻勢に出る構えだ。

 安倍政権は2014年10月、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が運用する株式の比率を倍増させたが、15年度の運用実績は5兆円超の赤字となっていたことが判明した。
政府は「数字が確定していない」ことを理由に、正式な運用結果の公表は、選挙後の29日とする方針だ。

 これに対し、民進党の岡田克也代表は2日、滋賀県草津市で記者団に「本来であれば7月初めには毎年公表していたものをわざと遅らせるという姑息(こそく)なやり方だ」と批判した。
同党は公表を投開票前に前倒しするよう要求している。

 政権側が懸案を先送りした例はこれにとどまらない。
先の通常国会では、環太平洋連携協定(TPP)の国会承認を見送り、継続審議とした。
3月に施行された安全保障関連法で可能となった自衛隊の駆け付け警護についても、南スーダンに展開中の国連平和維持活動(PKO)部隊の任務に加えるのは今秋以降とする見通しだ。

 これらのテーマはいずれも野党が国会で政府を追及する材料としてきたものだ。

民進、共産など共闘する野党各党は参院選で、TPP合意を「コメ、牛・豚肉など聖域が守られていない」と批判を強め、安保法についても「憲法違反」として廃止を訴えている。

 岡田氏は「安倍政権の常とう手段だ。大事なことは知らせない、黙ってやり過ごす」と指摘。
「その一番の典型が憲法改正。争点ではないと言って、(参院で)3分の2を取れば必ず手掛けてくる。
それを許してはならない」と述べ、引き続き選挙戦で政権を追及していく考えを示した。

記事まとめ

・公的年金の運用実績が5兆円超の赤字と判明したが、政府は公表を選挙後とする方針
・TPPの国会承認や自衛隊の駆け付け警護についても同様、政府は懸案を先送りしている
・民進党枝野氏は、「国民に都合の悪いことは隠す、それが安倍政権の本質だ」と批判した
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(3) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月04日

駅のポスターに思う…無用なリスクを避けるために

イグ・ノーベル・ドクター新見正則の日常
駅のポスターに思う…
無用なリスクを避けるために
2016年7月1日 読売新聞

 今日は、リスク回避のお話です。
沢山 の人が一緒に暮らしている以上、いろいろなトラブルが生じますね。
そんなトラブルが原因で、傷害事件や過失致死事件にまで発展することもあります。
病気と並んで 怪我 を回避することも大切な長生きの 秘訣 ですね。

さて、「みんなで手すりにつかまろう!」というポスターをご存じですか。
黄色の背景にエスカレーターが描かれていて、利用している人は手すりを持って左右どちらにも立っています。
つまり、エスカレーターの片側を空けて歩いたり、走ったりするのは 止めましょうというメッセージです。
 東京駅や上野駅など僕が利用する駅でもちょくちょく見ます。

さて、そんなポスターを素直に信じて、右側に立って手すりを持っていたら、年配の御夫婦から「関東では左に立って、右を空けるのがルールですよ」と親切なお言葉をいただきました。
そして、壁に貼ってあるそのポスターを指でさして納得していただきました。

 また、別の駅で右側の手すりを持って立っていると、後方から来たちょっと怖そうなお兄さんに「どけ!」と言われました。
この時は、横のポスターを指し示すようなムードではなかったので、左側によけて、彼が駆け上がる通路を空けました。

駅員に聞いてみると…
 このキャンペーンは、 HP上でのパンフレット を見ると、昨年の7月21日から8月31日に行われたもので、後援が国土交通省と消費者庁、そしてJR各社や私鉄各社、地下鉄各社など約50社が名を連ねています。
そのポスターが貼ってあります。

 そして、駅員の方に聞いてみました。すると、なんと何人かの駅員の方は、「左に立って、右を空けて下さい」と答えるではないですか。
このポスターの写真をスマートフォンで見せると、その存在も、その意味するところも知っています。
では、「僕はこのポスターに従って、左でも右でも好きな方に立って、手すりを持てば良いのですか」と尋ねると、なんとも返答に窮するのです。
そこで、JR東日本にも電話で確認をしてみました。

上野駅と東京駅、そしてJR東日本の駅でこのポスターをよく見かけるものですから。
すると、対応した女性も、このポスターの存在も、そして意味するところも知っています。
 そこで、僕は質問しました。
「女性専用車両だから男性はご遠慮下さい」とか、「車内マナーの向上のために携帯電話の使用はお控え下さい」とか、「リュックは背負わずに、前に抱えるか、下に置きましょう」とか、「足は組まずに、席は詰めて座りましょう」とか、うるさいと感じるほど車内アナウンスをするのに、
なぜ、「エスカレーターは国土交通省と消費者庁の後援で、そして鉄道各社の総意で、手すりを持って利用することになりました。
従って、左右どちらにでも立って、そして手すりを持って安全に利用して下さい」という車内アナウンスや、構内アナウンスをしないのかと尋ねると、これもまた、回答はありませんでした。

「お客様のご意見として社内に周知致します」という返事です。
書面の回答を希望しましたが、「そのシステムはありません」との御返事でした。
真剣に取り組むつもりがないのなら…

 問題は、本気で取り組まないポスターを貼ると、乗客同士のいらぬトラブルが多発するということです。
こちらは親切にも知らせているのに、なんとも無責任な回答ですね。
「みんなで手すりにつかまろう!」といったポスターを貼らなければ問題は大きくなりません。ところが、こんなポスターを貼って、真面目にそれを見て実行した人、そして、「そんな 奴やつ らは邪魔だ」と思う人、また常識がないと思う人たちとの 軋轢が生じるではないですか。
これこそ、無責任なリスクの増大そのものです。

 病気に関しては、ほんのちょっとの良いことを一生懸命探して、テレビやメディアは毎日のように発信しています。
「エスカレーターを歩かないように」というメッセージの根底には、本来は歩かないように設計されているエスカレーターを歩くことによって、エスカレーターを正しく利用している人が事故に遭って怪我をするからこそ、そんなポスターができたのでしょう。
 そして、「みんなで手すりにつかまろう!」といったポスターを貼るならば、真剣にそれを実行しないと、実行した人が 馬鹿 をみることになりますね。
なんとも、いいかげんな対応と思っています。

病気でも怪我でもリスクを減らすことが何より大切です。
ある意味、真剣に取り組むつもりが鉄道会社にないのであれば、「みんなで手すりにつかまろう!」などという乗客の精神的軋轢のリスクを増大させるようなポスターは、早々とやめた方がいいと思っています。

階段を使ってリスク回避
 そんなことがあって、僕は極力エスカレーターには乗りません。
階段を利用します。
また乗るときは左側に立って乗っています。
そして関西に行けば右側に立って乗っています。
無用なリスクを極力避ける。
これは病気や怪我に対しても言えることですよ。
本当に無責任なポスターだと思っています。
真面目に実行した人がトラブルに巻き込まれないことを願っています。

人それぞれが、少しでも幸せになれますように。
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(6) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月05日

給付減額は必至…GPIFがヒタ隠す「年金運用」巨額損失

給付減額は必至…
GPIFがヒタ隠す
「年金運用」巨額損失
2016年7月2日 日刊ゲンダイ

 いつまで安倍自民とGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は猿芝居を続けるつもりなのか。
参院選が終わるまで巨額の運用損をヒタ隠しにしようとしているのだ。

 GPIFは6月30日、厚労省に財務諸表を提出し、2015年度決算で5兆円超も大損したことを報告。
サッサと国民に発表すればいいものを、公表予定日の7月29日までダンマリを決め込むハラだ。

 民進党がきのう(1日)、GPIFの幹部を会合に呼び、速やかな公表を迫ると、「精査にまだ時間がかかる」と逃げ、安倍首相は数字を把握していないとスッとぼけた。
公表日を例年より20日近くも遅らせ、参院選をまたぐスケジュールを組むほど安倍首相はGPIFの動きに過敏なのに、首相に報告していないなんてあり得ない話だ。

 安倍政権は14年10月に国内外株による運用比率を50%に倍増させた。
これが損失を膨らませたのではないかと民進党議員に追及されると、「一般論だが、(ポートフォリオを変更しなければ運用実績は)トントンだった」とシレッと答えた。

要するに、欲をかいた株偏重が大失敗だったのだ

 安倍首相は株価の値動きにビクビクしている。
英国のEU離脱ショックで6月24日の東京市場が暴落すると大慌て。
週明け27日にフェイスブックで〈「株価下落により、年金積立金に5兆円の損失が発生しており、年金額が減る」といった、選挙目当てのデマが流されています。
しかし、年金額が減るなどということは、ありえません〉と慌てて火消しに走ったが、とんでもない二枚舌だ。

実際、5兆円超の大損をこいていた。
しかも、今年2月の衆院予算委で「想定の利益が出ないなら当然支払いに影響する。給付に耐える状況にない場合は、給付で調整するしかない」と減額に言及している。

 金融評論家の近藤駿介氏(アナザーステージCEO)は言う。
「09年以降の保険料収入は、給付額を下回っています。
そのため、積立金を取り崩し、年金特別会計に毎年約5兆円を納付している。
これに運用損が乗っかるので、15年度は実質10兆円のマイナス。
その上、足元の相場も厳しい。

私の試算では、英国に端を発した世界同時株安の影響で今年の4〜6月期だけで5兆円超の損失が出ています」

 安倍自民の隠蔽体質を見過ごしたら、国民の老後資金は藻くずになる。
いまからでも参院選の争点にするべきだ。
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(4) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月06日

介護のために追い詰められ殺人する悲劇が続々

介護のために追い詰められ
殺人する悲劇が続々
2016.07.05 16:00 NEWSポストセブン

 介護のために追い詰められ、長年連れ添った妻や夫を、あるいは親を手にかける──。
そんな悲惨な事件が、いまや決して他人事とはいえない状況になっている。

 6月25日、埼玉県坂戸市で87歳の夫が85歳の妻を殺害する事件が発生した。
足腰が弱り、物忘れがひどくなっていた妻を、夫がおよそ10年にわたって介護してきた。
しかし「俺はもうダメだ」と、介護用ベッドで寝ていた妻の首を手で絞めたり、鼻や口を手で強く押さえつけたりして殺害したのである。

 殺された妻は6月上旬に市内の介護施設を出たばかりで、近く再入所する予定だったという。
なぜこのタイミングで殺人が起きてしまったのか。

「この地域の人は昔気質で、自分たちが介護されたり、老人ホームのやっかいになったりするのを嫌がる人も多い。
殺してしまった旦那さんも、『息子たちの負担になる』ことを一番気にしていた」(近隣住民)  

親の介護に疲れた子供が親を殺した事件もある。
昨年11月21日、埼玉県深谷市を流れる利根川で、両親の面倒を見ていた三女(47)が一家心中を図った、“利根川心中”事件である。

 三女は認知症とパーキンソン病を患う81歳の母親の介護を10年以上続けていたが、新聞配達で一家の家計を支えてきた74歳の父親が病に倒れてしまう。
父親と三女は生活保護を申請したが、その翌日に父親が心中をもちかけ、三女も同意したという。
 三女は両親を車に乗せて利根川に突っ込んだが、屋根まで水没しなかったため、車を出て右手に父親、左手に母親の服をつかみ、水深が深い方へと進んだ。
「死んじゃうよ、死んじゃうよ」と手足をばたつかせる母に「ごめんね、ごめんね」と繰り返し謝り続けたという。
 いつのまにか父親の服からも手が離れ、三女も流れに身を任せていたが、浅瀬に流れ着き、ひとり死ぬことができなかった。

 殺人と自殺幇助の罪で起訴された三女は、被告人尋問で「本当は3人で死にたかった」「父を証言台に立たせることにならずによかった」と嗚咽(おえつ)を漏らした。
6月23日、さいたま地裁が言い渡したのは懲役4年の実刑判決だった。

 周辺住民によれば、3人はとても仲のよい親子だったという。
「娘さんはお母さんの認知症がひどくなったために、仕事を辞めたと聞きました。
よくお母さんと一緒に散歩していて、その時は笑顔を見せていたのに……」
 献身的な娘が両親を殺さなければならない。
それが日本の現状なのである。

※週刊ポスト2016年7月15日号
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

浪費誘う「安い」「無料」の巧妙な罠

松崎のり子「誰が貯めに金は成る」
「おトクだ!」と錯覚して
実は高額な無駄遣い…
「安い」「無料」の巧妙な罠
2016.07.06 Business Journal

 いよいよ、夏のボーナスシーズン。
つい、財布の紐が緩みがちになる時期だ。
ショップにはバーゲンやセールの文字が躍り、インターネット通販はポイント倍増のキャッチコピーで誘惑してくる。

 どうせ買うなら、なるべく安く買いたい。
それが人間の心理だ。
ところが、誰もが持つ「安く買いたい」「損はしたくない」という感情が、なぜか不要な出費を招くことがある。

 例えば、ネット通販で買い物をして、いざ決済という場面になると、「あと3000円買うと送料無料!」というメッセージに出くわすことがある。
それを見ると、「そうか。じゃあ、ついでに何か買おうかな」と素直に買い物を続ける人が多いだろう。
 そして、3000円きっちりの買い物をするのは難しいため、どうしても多めに買うことになる。

しかし、ここで冷静に考えてみよう。
そもそも、その買い物に3000円以上の送料はかかるだろうか?
 届け先がはるか遠くの離島だったり、クール便や大型便だったりしない限り、そこまで多額の送料にはならないと思われる。
 それなら、素直に送料を払うほうが、不要な3000円の買い物をするよりも得なはずだ。
しかし、「送料を払う」=「損をする」という認識になるため、なぜか多くお金を払う行動をとってしまう。

損を嫌うあまりに損をする――この不合理な思考が、人間の心理に生じる「お金が漏れて行く穴」なのだ。

 実は、私たちにとってお金の価値は一定ではない。
例えば、1万円をもらった時の喜びと損をした時のショックを比較すると、同じ金額なのに、損をした時のダメージのほうをより強く感じるというデータがある。

 人の選択や行動は実は合理的ではなく、ごく主観的な部分で左右されると提唱した「プロスペクト理論」というものがある。
これを展開した心理学者のダニエル・カーネマン氏はノーベル経済学賞を受賞しており、同理論は金融の世界でも注目を集める「行動経済学」の元となった。
 とはいえ、これは小難しい話ではない。

身近なのは「松竹梅の罠」といわれる心理だ。
定食屋に入り、梅(950円)と竹(1500円)の2種類の和定食があった場合、我々は安いほうの梅を選ぼうとする。
次の日、別の店に行くと、今度は竹の上に松(2000円)というメニューがあった。
すると、つい真ん中の竹を選んでしまうのだ。梅より550円も高いのに!

 これは「極端の回避性」とも呼ばれるが、人は安すぎたり高すぎたりするものをなかなか選ばない傾向があるからだ。
どちらも損をする可能性があるなら、一番無難な中間を取ろうと考える。

 つまり、店側にすれば、一番売りたい商品の上にワンランク上位の商品を置けばいい。
「誰が買うのか」と思うようなハイスペックすぎる高価な家電製品が通常スペックの商品と並んでいるのは、この心理をついているからともいえる。

買い物に行った先で、つい当初の予算より値段が高い“真ん中”の商品を選んでいないか、自問してみたほうがいいだろう。

人間の金銭感覚は簡単に狂わされる!

 金額を錯覚することによって、余計な出費をしてしまう事例もある。
バーゲン会場で見かけるのが「アンカリング効果」だ。
もともとの値段が5万円のスーツに「50%オフ」という値札がつけられていたとたん、「これは安い!」と思ってしまう。
 もし、隣に定価2万5000円のスーツが並んでいたとしても、つい50%オフのほうを選ぶだろう。
これは、「2万5000円」という価格が安いかどうかという判断ではなく、最初の5万円がアンカー(錨)になってしまい、それより値下げされているだけで「安い!」と感じてしまうからだ。

 同じような錯覚は、最初に認識した金額によっても起きる。
「そろそろ、マイホームを買おう」と考え、物件を見に行ったとする。
最初の予算は3200万円だったが、3500万円の物件を見たら、それもなかなかいい。
3200万円という数字が出発点になっているので、3500万円を見ても、2つの金額にあまり差がない気がしてくる。
それどころか、「間を取って、3300万円あたりの物件もいいか」などと考える。
 実際は100万円単位で違うのだから、かなりの差があるだろう。
我々は、最初に大きな数字を見てしまうと金銭感覚が惑わされやすい。

よくいわれる「100万円近い価格の車を買った後は、3万円のオプションを気軽に契約してしまう」というのは、これと同じ錯覚によるものだ。
普段は、105円の缶酎ハイを買うか115円の発泡酒を買うか、真剣に悩むというのに。

 金額の錯覚を排除するには、まず数字だけを思い浮かべるといい。
はたして、スーツ代の2万5000円が財布からなくなっても困らないか。
これだけあれば、5回は飲みに行けるかもしれない。
マイホームなら、予算オーバーの100万円を貯めるのに何年かかるだろうか。
頭金を貯めるのにあれだけ節約したというのに……。

そもそも、このような冷静さを保つことができる人なら、こんな錯覚には陥らないともいえるのだが。

「割引」より「100円均一」のほうがよく売れる?

 我々の消費欲をそそる罠は、まだまだある。
表現や見せ方によって、受ける印象や選択するものが変わる現象を「フレーミング効果」という。
 例えば、100人のうち、「あるダイエット法でやせた人が40%」といわれるのと、「6割の人が、体重が変わらなかった」といわれるのでは、受ける印象が真逆になる。
言っていることは、同じだというのに。

 先日、電撃退任したセブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文元会長も、自著のなかで「行動経済学をビジネスにとり入れていた」と語っている。
例えば、コンビニおにぎりのような少額商品の場合は、「○%引き」という比較表示よりも「100円均一」というセールのほうが売り上げが上がるという。
 また、衣料品のセールでよく見る「20%割引」の代わりに「代金の20%をキャッシュバックする」というキャンペーンを行ったところ、大ヒットしたこともあるようだ。

 この例は、いずれもフレーミング効果によるものだ。
割引の金額は同じでも、表現によって、人はだまされてお金を使ってしまうという好例だろう。

この世は、いかに我々に気付かれずに消費させるかという罠に満ちているのだ。
 罠は、ほかにもまだまだある。
「安い」「トク」「無料」「ポイント倍増」「キャッシュバック」……そんなキーワードを見たら、くれぐれもご用心を。
(文=松崎のり子/消費経済ジャーナリスト)

●松崎のり子
消費経済ジャーナリスト。
生活情報誌等の雑誌編集者として20年以上、マネー記事を担当。
「貯め上手な人」「貯められない人」の家計とライフスタイルを取材・分析した経験から、貯蓄成功のポイントは貯め方よりお金の使い方にあるとの視点で、貯蓄・節約アドバイスを行う。
また、節約愛好家「激★やす子」のペンネームでも活躍中。
著書に『お金の常識が変わる 貯まる技術』(総合法令出版)。
Facebookページ「消費経済リサーチルーム」
posted by 小だぬき at 13:33| Comment(2) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月07日

社会保障 将来の不安に応えよ

社会保障 将来の不安に応えよ
2016年7月6日 東京新聞「社説」

 参院選の世論調査で関心の高い政策のトップは「社会保障」だ。
それだけ将来への不安が強いということだろう。

各党には、社会保障を具体的に語ってほしい。
 この三年間で、個人消費を支える中間層が減少し、高所得層と低所得層への二分化が進んでいる。
 子ども、現役世代、高齢者と、全世代で貧困・格差が広がる。
生活保護を受給する世帯のうち、高齢者を中心とする世帯が今春、初めて五割を超えた。

 日本世論調査会の調査で社会保障制度について「安心できない」「あまり安心できない」と回答したのは計七割超に達している。

 消費税の増税を財源に社会保障の充実・安定を図るとした社会保障と税の一体改革の枠組みは、二度の増税延期で破綻している。
 その一方で、社会保障の切り下げはどんどん進む。
二〇一五年度から介護保険について、一定所得以上の利用者負担が引き上げられたほか、介護施設に入る低所得者への補助縮小などの給付カットが実施されている。
医療保険の自己負担も上がった。
年金も目減りし、生活保護も減額された。

 安倍政権は昨秋、誰もが活躍できる「一億総活躍社会」をつくるとして「介護離職ゼロ」などの目標を掲げた。
しかし、その足元で介護保険の軽度者向けのサービスの一部を保険対象から外すなど、さらなる給付カットが検討されている。
介護離職ゼロどころか、介護離職者を増やしかねない。

 急速な少子高齢化が進む。
全人口に占める高齢者の割合は四人に一人となり、五十年後には四割を超える見通しだ。
高齢化により社会保障費は、毎年五千億〜六千億円増え続けている。
とはいえ、このまま一律にカットを進めれば、弱い人はより追い詰められる。

 社会保障の給付と負担はどうあるべきなのか−。
与野党の論戦では、十年後、二十年後を見据えた将来像は語られないままだ。
これでは、国民の不安が募るのも当然である。
将来への不安は消費をも停滞させる

 病気になる、失業する、介護が必要になる−。
こうした個人のリスクに社会全体で備える「生活の安全網」が社会保障であり、その機能の劣化は許されない。

 誰もが生き生きと暮らせる社会を実現するために、再分配機能を強化したい。
財源には、高所得層や富裕層への課税率引き上げも必要だ。
「支え合い」の制度を空洞化させてはならない。
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(5) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月08日

拡散するテロ 武力だけでは勝てない

拡散するテロ 
武力だけでは勝てない
2016年7月7日 東京新聞「社説」

テロが世界中に拡散している。
「われわれは第三次世界大戦に直面している」(ヨルダンのジュデ外相)という言葉も、大げさではない。
テロとの戦いに勝ち抜くには、武力だけでは足りない。

 過激派組織「イスラム国」(IS)が、イラクとシリアにまたがる「国家樹立」を一方的に宣言したのは、ほぼ二年前だ。
 ひところは両国を席巻しかねないほど猛威を振るったが、最近は米国主導の有志国連合やロシアの軍事介入の前に、劣勢に立たされている。

 この六月にはイラク中部の要衝ファルージャをイラク治安部隊に明け渡した。
米当局によると、ISはイラクで支配地域の47%を失った。

 一方で、ISが関与したり、ISに感化された者の犯行とみられるテロが激化している。
 ラマダン(断食月)に合わせて「聖戦」を呼び掛けたISに呼応するかのように、米フロリダ州のナイトクラブでの銃乱射事件
▽トルコ・イスタンブールの空港爆破テロ
▽邦人七人が犠牲になったバングラデシュ・ダッカのレストラン襲撃
▽バグダッド繁華街での爆弾テロ−などが起きた。

 米紙ニューヨーク・タイムズによると、イラク、シリア以外で起きたIS絡みのテロの犠牲者は千二百人以上に及ぶ。

 最近のテロ攻勢は、「国家」建設に行き詰まったISが、テロの域外拡散に軸足を移した戦略転換という見方が多い。

 軍事力や警察力によるテロ退治は対症療法だ。
過激主義を根絶するには、その温床となる貧困、失業、腐敗、圧政といった課題を克服することが不可欠だ。

 イスタンブールの空港爆破テロの実行犯は、ロシア南部と中央アジアの旧ソ連圏出身者だった。
プーチン・ロシア大統領は昨年十月、バルト三国を除く旧ソ連圏から五千〜七千人がISに合流しているとの見方を示した。
 この地域は青年を過激主義に走らせる社会矛盾が際立ち、IS戦闘員の主要供給源になっている。

 社会変革を促す取り組みは、地道で息の長い作業だ。
ダッカのテロで亡くなった日本人はこうした活動に携わっていた。
 ほかにも多くの日本人が途上国の民生向上のために汗を流している。

日本政府は国際協力の担い手を支えなくてはならない。
 テロに屈することなく国際貢献を続けることは、平和主義を掲げるわが国の使命である。
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月09日

参院選終盤に=論説室専門編集委員・与良正男

社説を読み解く
参院選終盤に=論説室専門編集委員・与良正男
毎日新聞2016年7月5日 東京朝刊

「改憲隠し」に終始するのか 
論戦避ける首相と自民
関心高めぬ流れ変えよ

 衆院に続き参院でも自民党を中心とする憲法改正派の勢力が、改正案の発議に必要な3分の2以上の多数を占めるのか−−。
結果によっては今後の国の針路を左右することになる参院選の投開票が10日に迫った。

 新聞各社の社説は連日のように選挙戦で議論すべき課題を提示して検討している。
だが肝心の与野党や候補者同士の論戦はどうか。
残念ながら低調だというほかない。
 これでは今回の参院選で初めて選挙権を得た18、19歳だけでなく、有権者は投票する際の判断材料が得られない。
結局、選挙への関心は高まらず低投票率になるのではないかと早くも心配する声が聞こえるほどだ。

争点は「安倍政治」

 何が問われる参院選か、改めて整理するとともに、なぜ論戦が深まらないのかを考えてみたい。
 まずは今度の参院選をどう位置づけるのか、という話から。

 3年半の安倍晋三政権を評価するのか、しないのか。それを問う選挙であることは各社の社説で共通している。
ただし評価の仕方や力点の置き方には大きな違いがある。

 毎日新聞は公示前の6月11日、参院選・社説シリーズの1回目として「安倍首相の手法」をテーマに掲げ、参院選は「民主政治のあり方そのものを問う選挙だ」と位置づけた。
 選挙となれば「経済」一辺倒となるのが首相のパターンだ。
しかし特定秘密保護法や安全保障関連法のように安倍政権は選挙では語らず、勝てば政策すべてが白紙委任されたとばかりに合意形成の努力を怠り、数の力で押し切る手法を続けてきた。
 それでいいのか。
日本の民主政治は今、危機に瀕(ひん)しているのではないかという問題提起でもあった。
 公示日の22日には消費増税の再延期によって「人口減少や超高齢化に備える税と社会保障の一体改革の枠組みが崩れかねない」と指摘し、与野党とも「責任ある未来像を語れ」と提唱した。
総じて言えば未来に軸足を置いた社説だ。

 これに対し、選挙の最大争点は安倍首相が言う通り、アベノミクスの是非や評価だと社説で明記したのは読売、日経両紙だ。
読売は22日、当面の経済対策や中長期的な成長戦略の強化策を示すよう与党に求め、日経も日本の成長力底上げなどを要請するところから書き始めている。

 そんな中で各紙、立場は違えど共通して不満を示しているのは、首相が憲法改正について自ら語ろうとしない点である。
 従来に増して改憲の行方に直結する参院選だ。
ところが首相は先の国会で「私の在任中に憲法改正を成し遂げたい」と強い意欲を見せながら選挙戦では改憲について語らず、どの項目から改正した方がいいと考えるのかも明らかにしない。  これでは有権者は改憲を身近で具体的な課題としてとらえられない。

 毎日新聞は憲法改正を否定していない。
熟議を重ね、必要な項目があれば改正すべきだとの立場だ。
だが今のままでは安保法制などと同じように、選挙戦では語らず、勝てば、なし崩し的に改憲に向かうことになりはしないか。
恐れるのはそこだ。

 朝日は17日「首相は国会中の雄弁とは打って変わって口をつぐむ」「争点隠しの意図があるなら不誠実と言わざるを得ない」と批判した。

各紙に共通する不満

 かねて改憲を求めてきた読売は26日「これだけ注目されている以上、自民党は、なぜ改正すべきか、きちんと説明するのが筋だ」と書き、産経も21日「(首相)自ら改正点を国民に提示するのが筋だ」と記した。
 この点は私もまったく同感だ。

 国民の意見が大きく分かれるテーマこそ選挙戦で議論を深めるべきなのに、それを避ける。
論戦が盛り上がらないのは、そんな首相や与党の姿勢が大きな要因だろう。

 もう一つ見逃せない点がある。毎日が23日、いち早く社説で取り上げたテレビの党首討論番組の一件だ。
 従来、各党党首が勢ぞろいするテレビでの討論番組は公示後に組まれることが多かったが、今回は大半が公示前に終了し、公示後は1番組のみで24日に終了してしまったのだ。
これは自民党側の要請だという。

 なぜ首相らは投票日が近づく中での討論を避けるのか。
憲法のみならず、英国の欧州連合(EU)離脱が決まって世界の経済市場が混乱し、円安と株高を頼りにしてきたアベノミクスに打撃を与えていることなど、討論すべきテーマは刻々と変化しているにもかかわらずだ。
討論せず、人々の関心を高めない方が得だと考えているのではないかとさえ疑う。

 その後、朝日も指摘している通り、有権者が聞きたいのは政治家が自ら言いたい話を一方的に訴える選挙演説だけではない。
テレビに限らず党首や各選挙区での候補者同士の討論は多いほどいい。
 自民党は公示前に大半の討論番組を終えた点について「期日前投票の前に議論を終えておく必要がある」との理由を挙げているが、産経も29日の社説で「意味不明だ」と手厳しかったことを付記しておこう。

でも投票に行こう

 舛添要一前東京都知事の辞職と、都知事選の候補者選びに関する大々的な報道に比べ、テレビの参院選報道が少ないことも気になる。
テレビ局関係者は「分かりやすかった『舛添報道』と違って参院選を扱っても視聴率が低い」と話す。
国民の参院選への関心が今ひとつであることを表してはいるのだろう。

新聞もテレビにあおられるように連日、都知事絡みの報道が続き、参院選が埋没しがちになっている面は否めない。
 政権が争点を隠す→有権者の関心が高まらない→低投票率でも、勝てば政権は「白紙委任された」と選挙で語られなかった政策を推し進める……。
この流れを断ち切りたい。

 政治家もメディアも変わらないといけない。
そして有権者も他人任せにせず、それぞれ争点を見つけて参院選を考えてもらいたいと思う。
驚くほど多くの有権者が投票所に足を運ぶことが民主主義の危機を乗り越えるきっかけになると私は思う。
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

最終予想 改憲4党「74議席」…安倍独裁を防ぐアナタの1票

最終予想 改憲4党「74議席」…
安倍独裁を防ぐアナタの1票
2016年7月9日 日刊ゲンダイ

有権者は一晩熟考すべし

 運命の参院選が10日、いよいよ投票日を迎える。
この国の帰趨を決する重大な選択にもかかわらず、有権者の関心は決して高いとは言えない。

18日間に及んだ選挙戦は残念ながら、盛り上がりに欠けた。
序盤から「改憲勢力が3分の2に迫る」という流れは終盤になっても変わらぬままだ。
このままだと、安倍政権に“フリーハンド”を完全に与えることになる。
有権者は本当にそれでいいのか。

■官邸内は「勝負あった」と余裕シャクシャク

 1人区で自民は23勝9敗。
東北は野党と互角の戦いだが、中国・九州はほぼ全勝の勢い。
公示前は2ケタ敗戦を覚悟し、最大14敗もあり得るという話がウソのようで、中盤以降は確実に接戦区をモノにしている。

 改選2以上の複数区も確実に1議席を確保。
東京、千葉は2議席獲得の可能性が高く、13議席を占めそう。
比例区も野党票が分散するおかげで、相対的に自民が浮上する“漁夫の利”で、圧勝した3年前と同じ18議席に迫る。
「大手メディアの終盤情勢がそろって自民の大勝を伝えたことで官邸内は『勝負あった』とゆるゆるムードです。
むしろ、都知事選の“小池の乱”にアタマを悩ませている。
それだけ余裕シャクシャクです」(官邸事情通)

 公明も苦戦していた埼玉の候補が一歩抜け出し、擁立した7選挙区は“完全勝利”。
比例区も自民同様、前回の7議席まで伸ばしそうだ。
「1人区で劣勢に立つ野党候補はおおむね、自民候補にホンの数ポイント差でリードを許されているに過ぎない。
前回はたった2勝だったことを考えれば、予想議席の数字以上に野党共闘は効果を生んでいます。
惜しむらくは、比例区で野党統一名簿を作れなかったこと。
実現していれば自民から、かなりの数の議席を奪えたはずです。
民進党以外は統一名簿を望んでいたのに、決断できなかった岡田代表の“オウンゴール”です」(野上忠興氏)

 かくして、おおさか維新の4議席を加えれば、改憲勢力の獲得予想は74議席――。
改憲勢力の非改選は84議席で、さらに非改選の無所属議員のうち改憲賛成の4人を合わせると、改憲発議に必要な3分の2議席をギリギリ突破する数字だ。
12年の総選挙以降、安倍首相は国政選挙で『争点は経済』と言いながら、圧勝した途端に『民意を得た』と、経済そっちのけで解釈改憲や安保法制をゴリ押し。
衆院のみ3分の2を抑えた状況下でも、このありさまなのに、参院も抑えれば暴走のエスカレートは明らかです。

消費税増の延期で有権者が“当分、税金が上がらないなら、まあいいか”といった情緒的な判断で、与党に“白紙委任状”を与えるのなら、論外です。
2度も3度もダマされていいのか、よくよく考えなければいけません」(野上忠興氏)

 有権者は一晩、ゆっくり熟考すべきだ。
posted by 小だぬき at 17:30| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月10日

『延命治療』とは何か?

テーマ「『延命治療』とは何か?
無意味な治療と必要な治療を分けるもの」 …
この生命は誰のもの?
2016年7月7日 読売新聞

 私たちは、無意味な治療と必要な治療を分けるものは、治療の結果、本人の生活の質 (Quality of Life:QOL)がどう変わるかだと思います。

 まず、今回のテーマは、誰にとって無意味な治療か必要な治療かをはっきりさせなくてはなりません。

 80歳の男性患者さんは、アルツハイマー病が進行して食べ物を飲み込むことができなくなりました。
意思の疎通もできません。
アルツハイマー病の終末期です。
私は、点滴や経管栄養(鼻チューブや胃ろう)をすると、何もわからない状態で寝たきりになり、 痰たん の吸引などで苦しむため、自然に亡くなる方が良いと家族に説明しました。

しかし、奥様と娘さんは「生きていてほしいから」と胃ろうを作ることを希望し、胃ろうを作ることができる病院に転院しました。
 この場合、私は、胃ろうを作ることは、本人にとって無意味な治療と考えました。
それは、胃ろうからの栄養で延命することはできても、その間、本人は苦しむことになるからです。
一方、家族は、本人が生きていることが自分たちにとって意味ある治療と考えました。
このように、誰を中心に考えるかで、治療の意味は変わります。

しかし、言うまでもなく、治療は本人を中心に考えるべきです。

 このことを、先日「この 生命いのち 誰のもの」という演劇を観て、私はますます確信しました。
 原作は、イギリス人のブライアン・クラークで、1978年にロンドンで初演され、翌年から日本でも上演。
87年からは、浅利慶太さん脚色で日本に舞台を置き換えて、繰り返し上演されています。

 あらすじをプログラムから転載します。  
「彫刻家・早田健は、不慮の事故で首から下が全身麻痺となってしまう。
明晰な頭脳と鋭い感性に恵まれた早田にとって、創作活動を奪われ、話すことしか出来ない未来は、もはや苦痛でしかない。
そこで彼は、このまま治療を続けるくらいなら、自ら死を選択する方が正しいと考えるようになる。
それに対して病院側は、『医の倫理』に従って早田の要求を退ける。
『死の権利』か『医の倫理』か。
両者の主張は一歩も譲らず、ついに病室で異例の裁判が開かれることになる」

  生命は本人のもの、本人以外の誰のものでもありません。
 本人を中心に考えると、無意味な治療と必要な治療を分けるものは、治療の結果、本人のQOLがどう変わるか、です。
医療の目的はQOLの向上であるので、QOLが低下するならば無意味な治療、QOLが向上するならば必要な治療です。

アメリカの有名な医学教科書(ハリソン内科学)にも、「すべての治療は利益と不利益(負担)を持っており、個々の患者にとり、負担が利益を上回る時は、どのような治療も行うべきではない」とあります。
 そういう意味で、終末期の高齢者に対する「延命治療」は無意味な治療です。
デジタル大辞泉によると、「延命治療は 快復 の見込みがなく死期の迫った患者に、人工呼吸器や心肺蘇生装置を着けたり、点滴で栄養補給したりなどして生命を維持するだけの治療」と記載されています。
終末期の高齢者に延命治療を行えば、QOLは向上するどころか、逆に低下します。

 しかし、回復の見込みがないかどうかは、治療しないとわからないこともあります。
このことが、終末期医療の問題をより難しくしています。

 92歳の女性の入院患者さんは、アルツハイマー病が進行して、寝たり起きたりの生活でした。
食事は自力で少量食べ、簡単な会話はできました。
ある時、症状は何もないのに、血液検査で肝機能が悪くなっており、コンピューター断層撮影法(CT)で総胆管に大きな石が見つかりました。
石を取らないと胆管炎を起こし、数日後に亡くなるのは必至です。
しかし、この石を取るためには、胃カメラを飲んで、胃カメラの先端から石を取らなくてはなりません。
 本人は治療の意味もわかりません。
治療が苦痛を与えることは明白でした。
また、老衰が進んでおり、治療自体が死期を早める危険性もあります。
本人は苦痛もなく過ごしているので、石を取るかどうかで私は迷いました。
消化器内科医の息子に相談すると、「取らないと死ぬので取るべきだ」と言います。

娘さんは「取らないと死んでしまうなら、取ってください。
例え治療で死んでも、それは仕方がないことです」と言いました。
そのため、ある総合病院に移りました。
 結局、石は取れませんでした。
背骨が極端に曲がっていたので、胃カメラの操作が難しかったそうです。
その後、患者さんは胆管炎を起こし数日の命となり、私は「ただ、苦痛を与えてしまった」と、転院させたことを後悔しました。

10年も診てきた患者さんなので、当院で 看取みと ってあげたいと思い、お見舞いに行きました。
娘さんも当院に戻ることを望み、その日のうちに連れて帰ってきました。
なじみの職員と家族の笑顔の中で、ヤクルト、アイスクリームを食べて、「もうダメ、葬式をして」と言いながら、2週間後に眠るように亡くなりました。

 このように、助かるか助からないかは、治療してみないとわかりません。
医療は過少でも過剰でもないことが理想ですが、現実には迷うこともたくさんあり、終末期医療において治療の選択はなかなか難しいです。
 しかし、忘れてならないことは、医療は本人のためにあるということです。
その当たり前のことを我々は肝に銘じなくてはなりません。
 皆さんは、「自分たちのために生きていてほしい」という家族の延命希望を、どう思いますか?  


宮本顕二(みやもと・けんじ)
 北海道中央労災病院長、北海道大名誉教授。
1976年、北海道大卒。
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会理事長。
専門は、呼吸器内科、リハビリテーション科。
「高齢者の終末期医療を考える会」事務局。

宮本礼子(みやもと・れいこ)
 江別すずらん病院 認知症疾患医療 センター長  
1979年、旭川医科大学卒業。
2006年から物忘れ外来を開設し、認知症診療に従事。
今年7月から現職。
日本老年精神医学会専門医、日本認知症学会専門医、日本内科学会認定内科医、精神保健指定医。
「高齢者の終末期医療を考える会」代表。
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(5) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月11日

また致命的欠陥 豊洲新市場は圧倒的「氷」不足で魚が腐る

また致命的欠陥
豊洲新市場は
圧倒的「氷」不足で魚が腐る
2016年7月10日 日刊ゲンダイ

 東京・築地市場の移転先、豊洲新市場が開場するのは11月7日。
ついにオープンまで4カ月を切ったが、またもや“致命的な欠陥”が見つかった。
魚市場に必須の「氷」が圧倒的に不足するというのだ。

■貯氷量は築地の4分の1

 発泡スチロールに入れた鮮魚を冷やす「バラ氷」。
現在、築地には1日当たり40トンの製造設備を2カ所に設置してある。
正門近くの立体駐車場に柱状に組み込まれた製氷施設は、高さ約17メートルに及ぶ。
屋上から“頭”が飛び出すほどで、45トンものバラ氷をストックできる貯氷庫も2つ搭載している。
築地では都合、1日最大180トンものバラ氷を保管することができるわけだ。

 ところが、豊洲の製氷設備は仲卸売り場が入る6街区に1カ所しか設置されない。
その上、築地の設備とは違って貯氷庫は1つだけ。
最大貯氷量は45トンで、築地の4分の1にとどまる。

「重要なのは、製氷能力より貯氷量です。
客が少ない間に満タンになると、製氷が自動的に止まる。
いくら製氷能力が高くても、大量にためられないと意味がありません。
特に夏場は需要が高く、45トンしかストックできないとなれば、バラ氷は不足してしまう」(市場関係者)

 さらに、魚市場ではいけすの海水を冷やす「角氷」が不可欠。
それを作る設備が、豊洲には一切ないというから驚く。
現在、築地で角氷を製造する2つの業者が、豊洲への移転を拒んだためだ。
「角氷は大型のものなら長さ1メートル、重さ100キロにも及ぶ。
今は、いけすの水温を低く保つ機械設備を使う業者もいます。
しかし、電気代がかさむ上、停電を不安視する人も多い。
水温が高くなると魚が死んでしまうので、まだまだ角氷を求める業者はたくさんいます」(前出の市場関係者)

 都の中央卸売市場・新市場整備部の見解はこうだ。
「バラ氷の製氷設備は不安の声を受け、開場後に追加で敷設することを検討しています。
角氷については、豊洲市場の外から仕入れることが決まっている。
どこから仕入れるかは、氷販業者が決めることです」

 しかし、築地並みの巨大な製氷設備を急造できるとは思えない。
床が抜ける恐れがあり、間口は狭い。
マグロも解体できず、海水を流せないせいでコバエがたかる――。

次々と欠陥が発覚した揚げ句、開場と同時に氷不足で鮮魚が腐敗したら、たまらない。
誰が次の都知事になっても、豊洲の開場は延期すべきだ。
posted by 小だぬき at 07:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

参院選 改憲勢力3分の2 「白紙委任」ではない

参院選 改憲勢力3分の2
 「白紙委任」ではない
2016年7月11日 東京新聞「社説」

 参院選は自民、公明両党が改選過半数を確保し、改憲勢力も三分の二以上に達した。
安倍政権は「信任」された形だが、有権者は「白紙委任」したわけではない。

 安倍晋三首相にとっては、政権運営にいっそう自信を深める選挙結果に違いない。
自民、公明両党の与党議席は、首相が勝敗ラインに設定した改選過半数の六十一議席を上回った。
二〇一二年に自民党総裁に返り咲いた首相は、国政選挙に四連勝したことになる。

◆景気回復は「道半ば」

 民進、共産、社民、生活の野党四党は改選一人区で候補者を一本化して臨んだが、「自民一強」を崩すには至らなかった。
 自公両党に「改憲勢力」とされるおおさか維新の会、日本のこころを大切にする党、無所属の「改憲派」を加えた議席は非改選を合わせて三分の二を超え、憲法改正の発議が可能な政治状況になった。
戦後日本政治の分水嶺(ぶんすいれい)である。

 参院選は首相が来年四月に予定されていた消費税率10%への引き上げを二年半先送りし、成長重視の経済政策「アベノミクス」の加速か後退かを最大争点に掲げた。
 安倍政権発足後三年半が経過しても、景気回復が道半ばであることは政権側も認めている。  野党側は、アベノミクスが個人や企業、地域間の経済格差を拡大し、個人消費低迷の要因になったと指摘したが、有権者はアベノミクスの成否の判断は時期尚早だと考えたのだろう。

 野党側の批判はもっともだが、説得力があり、実現性を感じられる対案を求める有権者の胸に響かなかったことは、率直に認めざるを得ないのではないか。

 一八年十二月までには必ず衆院選がある。
野党は次の国政選挙に備えて党内や政党間で議論を重ね、安倍政権に代わり得る政策を練り上げる必要がある。

◆意図的に争点化回避

 とはいえ、有権者は安倍政権に白紙委任状を与えたわけではないことも確認しておく必要がある
特に注視すべきは憲法改正だ。
 安倍首相は憲法改正を政治目標に掲げ、一八年九月までの自民党総裁の「在任中に成し遂げたい」と公言してきた。
参院選公示直前には「与党の総裁として、次の国会から憲法審査会をぜひ動かしていきたい」とも語った。
 与党はすでに衆院で三分の二以上の議席を確保しており、参院選の結果を受けて首相は在任中の改正を実現するため、改憲発議に向けた議論の加速に意欲を示した。

 しかし、自民党は参院選公約で憲法改正に触れてはいるものの、首相は「選挙で争点とすることは必ずしも必要はない」と争点化を意図的に避け、街頭演説で改正に触れることはなかった。公明党は争点にならないとして、公約では憲法について掲げてさえいない。

 改正手続きが明記されている以上、現行憲法は改正が許されない「不磨の大典」ではないが、改正しなければ国民の平穏な暮らしが著しく脅かされる恐れがあり、改正を求める声が国民から澎湃(ほうはい)と湧き上がるような状況でもない。

 改正に向けた具体的な議論に直ちに入ることを、参院選で有権者が認めたと考えるのは早計だ。
 安倍政権内で、自民、公明両党間の憲法観の違いが鮮明になったのなら、なおさらである。  安倍政権はこれまでの国政選挙で、経済政策を争点に掲げながら選挙後には公約に明記されていなかった特定秘密保護法や、憲法違反と指摘される安全保障関連法の成立を強引に進めた経緯がある。
 憲法は、国民が政治権力を律するためにある。
どの部分をなぜ改正するのか、国民に事前に問い掛けることなく、参院選で「国民の信を得た」として改正に着手するような暴挙を許してはならない。

 日本国憲法は先の大戦への痛切な反省に基づく国際的な宣言だ。
理念である国民主権や九条の平和主義、基本的人権の尊重は戦後日本の経済的繁栄と国際的信頼の礎となり、公布七十年を経て日本国民の血肉と化した。

◆改正より守る大切さ

 安倍政権下での憲法をめぐる議論を通じて再確認されたのは、改正の必要性よりも、むしろ理念を守る大切さではなかったか。
 参院選は終わった。
しかし、有権者としての役割はこれで終わったわけではない。
一人ひとりが政治の動きや政治家の言動に耳目を凝らし、間違った方向に進み出そうとしたら声を出し、次の国政選挙で審判を下す必要がある。
一人ひとりの力は微力かもしれないが決して無力ではないはずだ。

 私たちの新聞は引き続き、有権者にとっての判断材料を提供する役目を真摯(しんし)に果たしたい。
覚醒した民意こそが、政治をより良くする原動力になると信じて。
posted by 小だぬき at 09:37| Comment(6) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月12日

安倍が膳場や池上にもらした改憲の本音 .

改憲勢力3分の2で
安倍首相が膳場貴子や池上彰に
キレ気味で本音
「改憲はもうイエスかノーかの段階じゃない」
2016.07.11. LITERA 編集部

 参議院選の結果、安倍政権は、改憲勢力での3分の2議席を確保した。
昨日、安倍首相は各局の選挙特番に出演。

憲法改正について、「与党野党の区別なく国会の憲法審査会で合意をつくっていく」「落ち着いて取り組んでいきたい」という言葉を繰り返した。

 それを受けて、マスコミは“一気呵成に改憲に進むことはない”という論調で報じているが、冗談じゃない。
むしろ今回の“争点隠し”により衆参3分の2を確保したことで、安倍首相は自分の任期中に一気に憲法改正の発議にもっていくだろう。
それは、各局インタビューでのやりとりからも明らかだ。

 たとえばテレビ朝日『選挙ステーション』では、『報ステ』キャスターの富川悠太が「やっぱり街頭演説で(憲法改正をすると)言わないと民意を問うていることにならないんじゃないか。民意は反映されてないんじゃないか。
それでも(発議を)やるんでしょうか?」という声が番組に届けられていると指摘。

すると、安倍首相は小馬鹿にしたようにプッと吹き出して、ニヤニヤしながらこうのたまった。

「いま申し上げたんですが、自民党はそもそも憲法改正しようということをずっと言っている党でありますから、自民党はそういう人たちが集まっている党であります。
ですから自民党で出ている以上、党の基本的な考え方、政権公約のなかにも入っていますから、当然、それを前提に票は入れていただいているんだと思います

 絶句するような詭弁だが、これ対して富川キャスターが「ということは民意を得られていると考えているのか」と食い下がると、「もう!議論が噛み合ない!」と安倍首相はイライラしながら「民意を得られるかどうかはですね、そこのところ多くの方が基本的にわかっておられないんだろうと思います」と愚弄。

さらに発議前に解散してしっかり信を問うという選択肢について聞かれると、キレ気味に「発議したあと国民投票するんですから、その議論はちょっとおかしいんじゃないですか?」と嘲笑した。
そして「いまなんとなく、アナウンサーの方と議論が噛み合わないのは、法律と憲法をごっちゃにされているんですね」と、富川キャスターをあえて名前ではなく「アナウンサーの方」と呼んで、完全にバカにするありさまだった。

 こうした安倍首相の国民をバカにした振る舞いは、TBSの選挙特番でも同様だった。
膳場貴子キャスターからの「この選挙結果をもって憲法改正への民意は示されたとお考えですか?」との質問に対し、安倍首相はこうまくしたてた。
「何をもって改憲勢力と言うのかはわかりませんが、民進党のなかにも憲法改正をする必要性を感じている方もおそらくいらっしゃるんだろうと思います。
それは今後、憲法審査会のなかで色んな議論が出てくる。
お互いが議論を深めていくなかで、どの条文をどういうふうに変えるかが大切なんであって、憲法改正に対してイエスかノーかというのはもういまの段階ではもうあまり意味がないのかなと思っています」

 つまり“改憲はもう決まっていること”“最後は国民投票するんだからつべこべ言うなよ”ということらしい。
しかし、何度でも繰り返すが、安倍首相は改憲について街頭演説で一言も触れず、自民党の選挙公約にもいちばん最後にほんの数行しか書いていない。
にもかかわらず選挙が終わったとたんに“改憲前提”を主張するのは、完全に詐欺的行為だろう。

安倍首相は「イエスかノーか」という段階を、参院選の“争点隠し”で意図的にすっ飛ばしたのである。
言うまでもなく、国民のなかには現行憲法のままで十分であって発議自体が必要ないと考えている人は多数いる。
安倍首相は、そうした“国民の発言権”を根こそぎ奪いとったのだ。

 事実、朝日新聞による今月の世論調査では、〈安倍首相は憲法改正について、「参議院選挙で争点とすることは必ずしも必要がない」と話しています。
こうした安倍首相の姿勢について、妥当だと思いますか。
妥当ではないと思いますか〉という問いに対し、〈妥当だ〉がわずか28パーセント、〈妥当ではない〉が52パーセントと、半数以上の国民がこの“改憲争点隠し”を疑問視していた。

他の最新世論調査でも、憲法を改正するべきでないという答えが改正すべきを上回っているものがほとんどだ。
それを安倍首相は「国民投票があるのだから選挙で信を得る必要はない」などと強弁するのだから、開いた口がふさがらない。


 そんな安倍首相がもっとも回答に窮したのは、やはり池上彰がキャスターを務めたテレビ東京の選挙特番だった。
池上が、「今年の年頭の記者会見では参議院選挙で憲法改正を国民に問うとおっしゃっていましたね」と切り込むと、安倍首相はしどろもどろになって、安倍首相が街頭演説で一言も改憲について触れなかったことに対しんな本音をポロリとこぼしたのだ。
「あのー、いわば、それはですね、憲法改正する、あるいは、憲法改正について指一本触れないという主張との違いということについてですね、この3分の2以上の方々が憲法を改正するという考え方が調整をしておかないと、そもそも議論が進んでいかないわけであります」

 日本語になっていない“アベ語”の典型のような受け答えだが、しかし、安倍首相は少なくとも国民に知らせないまま、とにかく憲法を改正してもいいという「3分の2以上の方々」をつくるべく「調整」していたことを明かしたのだ。

 実際、その動きは着々と進んでいた。
たとえば、連立与党を組む公明党はこれまでは平和主義と9条の堅持を主張していたが、今回の選挙公約では憲法に関する記述の一切を削除していた。
これは明らかに憲法改正に向けて行動を共にすることを自民党との間で合意したと考えていいだろう。
 おおさか維新の会については、本サイトでも何度も指摘しているように、とっくに密約ができている。

 そしてこれから、その黒い手は民進党内に伸びていくだろう。
先にも触れたとおり、安倍首相はテレ朝やTBS、フジテレビなどのインタビューでも“民進党のなかにも改憲すべきだという人がいる”と強調していた。
これは、改憲をアジェンダにして民進党党内に楔を打ち、内部分裂させることを宣言したものだ。
 今回の参院選で安倍政権がもっとも警戒したのは、もちろん野党共闘だった。
昨年の安保国会からの流れで“反改憲”の風が吹けば、自民党にとって大打撃は必至。
それで選挙戦では改憲に触れず、民進、共産攻撃を執拗に繰り返したわけだが、いよいよ議席を確保したいま、今度は「与野党合意」という大義名分を得るために本格的に民進党内の改憲派を切り崩しにかかろうとするはずだ。


 ようするに、安倍首相は“憲法審査会で議論する”などと言っているが、その本質は「議論」などという上等なものではなく、さまざまな謀略を張りめぐらした“反・安倍改憲”の民意が盛り上がる芽を徹底して潰し、おそらく一気に「緊急事態条項」の新設に踏み切ろうとするはずだ。

マスコミが報じている“安倍政権は慎重に改憲議論を重ねる”というのは、まったくの見立て違いなのである。
 さらに言えば、マスコミは安倍首相がいきなり9条改正を発議にかけることはないと予想しているが、それも今後の情勢次第ではどうなるかわからない。
切り崩しが奏功して、もし民進党が党を割るようなことがあったら、前言を撤回して「選挙で信を問う」などと解散総選挙を行い、野党共闘を完全に崩壊させようとする可能性は決して低くはない。

加えて、アメリカの大統領選も関係してくる。仮にトランプが大統領になって日米同盟見直しの機運が高まれば、一気に「9条2項改正」に打って出ることも考えられる。
 いずれにせよ、今回衆参3分の2を確保して主導権を得たことで、安倍政権が切ることのできるカードは倍増した。
このままの情勢では憲法改悪は避けられない。

そして、圧力に萎縮し政権を忖度してばかりのマスメディアが盛んに改憲の話題を扱うのも、せいぜい今週までだ。
そのあとは、またぞろだんまりを決め込むだろう。
 しかし、失望する必要はない。

たしかに、今回の参院選で与野党の議席は過半数を大きく超え、おおさか維新や日本のこころ、無所属も含めた改憲勢力は3分の2を超えた。
 だが、一方で、野党共闘は御用マスコミの言うように「不発に終わった」わけではない。2013年の参院選では31の一人区で非自民が獲得したのはわずか2議席だったが、今回は32の一人区のうち11の選挙区で議席を確保し、当初、確実視された自民党の単独過半数をぎりぎりのところで阻止した。

そして、福島、沖縄という日本のなかでいちばん犠牲になっている2つの選挙区では、安倍内閣の現職閣僚が揃って落選した。
これは旧民主党がぼろ負けした2012年の衆院選で閣僚8人が落選して以来の事態だ。

 マスコミ、とくにテレビが安倍政権の宣伝装置と化し、一切の批判を封印しているなかで、この結果は大きな前進といえるだろう。
 そういう意味で言うと、わたしたちがいま、もっとも気をつけなければいけないことは、御用マスコミによる「野党共闘は失敗だった」という扇動に乗らないことだ。

むしろ、安倍政権と民進党内にある保守派の動きを細かく注視し、野党が切り崩しに屈さないよう、声を大にして発破をかけることだ。
そして確実に言えるのは、なんとなく改憲をよしとする空気感をつくり出そうとしている安倍政権のやり方に決して乗らない、ということだ。
 法を護ろうと考える過半数以上の国民にとって、本当の戦いは今日から始まっている。
              (編集部)
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(4) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月13日

都知事選 民進党一転「鳥越氏擁立」の舞台裏と選挙の行方

都知事選 民進党一転
「鳥越氏擁立」の舞台裏と
選挙の行方
2016年7月12日 日刊ゲンダイ

■「戦争を知る時代の端くれとして訴えたい」

 参院選を終え、都知事選(14日告示、31日投開票)をめぐる動きが慌ただしくなってきたが、迷走に迷走を重ねる民進党の体たらくは目を覆いたくなるありさまだ。

 11日、「野党統一候補」での出馬を模索していたタレントの石田純一氏(62)が断念。
民進党都連は元経産官僚の古賀茂明氏(60)に正式に出馬要請をしたはずなのに、夜になって党本部主導でジャーナリストの鳥越俊太郎氏(76)が急浮上してきたのである。

「石田氏は蓮舫代表代行を通じて民進党に出馬の意向を示していた。
6日の段階では岡田代表や枝野幹事長も〈いいんじゃないの〉という雰囲気でした。
ところが、参院選で頭がいっぱいの党本部が決定を先送り。
一方、都連は都連で動き、11日に古賀氏擁立を決めた。
すると、同じ日に以前から名前の出ていた鳥越氏が自ら〈やりたい〉と党幹部に伝えてきたのです。
それで一気に『鳥越さん擁立』という流れになった」(民進党関係者)

 告示まであと2日しかない。
ポスターも政策も告示日に間に合うのか。

 日刊ゲンダイが12日朝、鳥越氏本人を直撃すると「参院選の結果を受けて11日夜、野党統一候補という枠組みで出ようと決めました。
政党側からの打診で決断したのではなく、僕の方から話をした」と経緯を説明。

 鳥越氏は午後に開いた会見で、「残りの人生を東京のために注ぎたい」と正式に出馬を表明した。
政治とカネや待機児童、少子高齢化問題の解決に全力を注ぐ考えを示したほか、参院選の結果に触れ、「戦争を知る時代の端くれとして、東京都民のみなさんにも訴えていきたい。
参院選とは違う結果が出ればうれしい」と決意を語った。

■野党陣営二分なら前回都知事選の二の舞も

 だが、これでスンナリ鳥越氏が“野党統一候補”でシャンシャンといくのかどうか。
野党系ではすでに元日弁連会長の宇都宮健児弁護士(69)が出馬表明している。
「民進党がグダグダしているから、共産党も宇都宮氏の立候補を抑えきれなくなった」(都庁記者)

 鳥越氏の出馬で宇都宮氏は立候補を取りやめることになるのか。
両者ともに出馬なら、野党陣営が細川元首相と宇都宮氏に分かれ、舛添前知事が勝利した14年2月の選挙の二の舞いになる。
 準備不足もあるし、このままでは分裂自民の小池VS増田に“都知事選劇場”を持っていかれかねない。
 政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏は言う。
「民進党の決断力の欠如はちょっとヒドイ。
ガバナンスがまったく利いていません。
民進党の『候補者候補』に挙がった名前には理念もへったくれもなく、自民から増田氏の名前が挙がり始めたら、オレたちが先に目をつけていたのにと言い出す始末。
節操もありません。
保守が割れる今回の都知事選は野党統一候補でぶつかる絶好のチャンスなのに、小池VS増田のお家騒動の陰で埋没しかねません」

 究極の後出しジャンケンで流れを変えられるのか。
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(3) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月14日

<皇室>天皇陛下「生前退位」意向 数年内に譲位望む

<皇室>
天皇陛下「生前退位」意向 
数年内に譲位望む
毎日新聞 7月13日(水)21時31分配信

 天皇陛下が、天皇の位を生前に皇太子さまに譲る「生前退位」の意向を宮内庁関係者に示されていることが政府関係者の話で分かった。
数年以内での譲位を望まれ、宮内庁は、近く陛下自ら国民に向けてお気持ちを表明する方向で調整を進めている。

皇室制度を定めた「皇室典範」に天皇の退位に関する規定はなく、今後、皇室典範の改定を含めた議論が始まる可能性がある。

 陛下は現在82歳で、125代の天皇の位にある。
2012年2月に心臓の冠動脈バイパス手術を受けた後は宮中祭祀(さいし)を減らすなどする一方、高齢となった今も、憲法に規定された国事行為や震災などの被災地のお見舞い、外国元首との会見など多くの公務を続けている。

 関係者によると、陛下は公務を大幅に削減することや、摂政などの代役を立てる形でご自身が天皇の位にとどまることは望まれていない。
また、「憲法に定められた象徴としての務めを十分に果たせる者が天皇の位にあるべきだ」との考えを持っており、ご意向は、皇后さまや皇太子さま、秋篠宮さまにも示されているという。  

陛下は、天皇が象徴と位置づけられた現憲法下で初めて1989年に即位。
皇后さまと臨んだ即位の会見では「憲法に定められた天皇の在り方を念頭に置き、天皇のつとめを果たしていきたいと思っております」と述べた。

「象徴天皇」の在り方を求め、皇太子時代から続けてきた障害者施設への訪問のほか阪神大震災の被災地訪問などを続けてきた。
即位10年の会見でも「障害者や高齢者、災害を受けた人々、あるいは社会や人々のために尽くしている人々に心を寄せていくことは、私どもの大切な務めである」と述べ、平成時代の天皇像を形づくってきた。

 宮内庁は陛下が高齢になるにつれ負担軽減策を探ってきた。
08年12月に心労が原因とみられる不整脈などで体調を崩したことを受け、09年1月には式典での「おことば」の多くを取りやめるなどの軽減方針を発表。
陛下は12年2月には心臓の冠動脈バイパス手術を受けたが、その直後の東日本大震災の追悼式には出席した。
同年の79歳の誕生日を前にした会見では「今のところしばらくはこのままでいきたい」と述べた。

 一方で、両陛下が始めた行事を皇太子さまらに引き継ぐことも始めており、「こどもの日」や「敬老の日」にちなんだ施設訪問は14年を最後にしていた。
宮内庁は今年5月には、国や地方の行政機関などの長との面会8件を取りやめるなどの公務見直しを行ったばかりだった。

 宮内庁によると、昭和天皇まで124代の天皇のうち、生前に皇位を譲ることは珍しくない。ただ、明治以降は天皇の譲位はなく、最後の譲位は江戸時代後期の光格天皇という。
 欧州の王室では生前退位は珍しくなく、13年には日本の皇室とも親交が深いオランダのベアトリクス女王やローマ法王ベネディクト16世が退位し、注目を集めた。
          【高島博之、長谷川豊】
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(4) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月15日

満足度が肝心 睡眠に悩む50代が変えるべき「3つの行動」

満足度が肝心  睡眠に悩む
50代が変えるべき「3つの行動」
日刊ゲンダイ 7月14日(木)9時26分配信

 早朝に目が覚めて、眠り直したいのに眠れない。
若い頃のように長時間眠りたい……。
加齢とともに表れる睡眠の悩みを抱えている中高年は多い。

全国で睡眠セミナーを開催している作業療法士の菅原洋平氏に解決策を聞いた。

 人間は、年を取ると睡眠時間が短くなる。
中高年になると基礎代謝が低下して、日中のエネルギー消費量も少なくなる。
そのため、体が必要とする睡眠時間も短くなっていく。

た、年を重ねて過去の経験が増えていくと、睡眠中に脳が行っている「記憶を定着させる作業」に費やす時間も短くなる。
その分、長い睡眠時間が必要なくなる。

 男性の場合、55歳を境にこうした睡眠の変化が表れる。
55歳を越えたら、睡眠時間が短くても問題ないし、若い頃のように長時間眠れないのも当たり前なのだ。
しかし、そうはいっても「やっぱりぐっすり眠りたい」と悩んでいる中高年は多い。

解決策はあるのか?
「睡眠を考えるとき、重要な要素が3つあります
@質(深く眠れているか)
A日中に眠くならないか(睡眠時間が足りているか)
B満足度(本人が納得できているか)です。

@とAに問題がない場合でも、本人が納得していないBの状態だと、〈あなたはしっかり眠れていますよ〉といくら説明しても、睡眠の悩みは解決しません。
逆に、Bさえ満たされていれば、@とAが不十分でもトラブルは解消されます」

 中高年の睡眠の悩みは、いかにB満足度を高めるかが重要なのだ。

 睡眠の満足度が低い人は、他人と比較して自分は劣っていると感じているケースが多い。
睡眠に対する感覚はあいまいで、実際は他人と自分を比べて優劣は決められないのに、いたずらに焦って悩んでいるという。
「ただ、いくら他人と比べないようにとアドバイスをしても、自分の〈考え方〉を変えることは難しい。
そこで、まずは〈行動〉を変えてもらいます。
行動を変えると考え方も変わり、満足度が高まるのです

 変えるべき行動は3つ
@早い時間にベッドに入らない
A夜中に目覚めても時計を見て時刻を確認しない
B早く起きたからといって早く行動を始めない。

これを2週間続けると、考え方が変わり、睡眠の満足度も高くなるという。

「身体的な障害ではなく、睡眠に悩んでいる中高年に質問をすると、

@〈長時間寝たいと思っているから、早くベッドに入ろうとしていませんか?〉
A〈夜中に目覚めてしまったことを確認するために、時計を見ていませんか?〉
B〈早く目覚めて時間を持て余してしまうから、早く行動を始めていませんか?〉の3つにイエスと回答する人がほとんどです。

ぐっすり眠りたいからと行っている行動が、かえって満足度を下げてしまっていることに気が付いていない。
そこで、まずは行動を変えてもらいます」

■15分眠れなかったらベッドを出る

 少しでも長く寝ようとして早い時間にベッドに入ると、逆に寝付けなくて焦り、どんどん眠れなくなっていく。
15分眠れなかったら、ベッドから出る。
軽くストレッチなどをしながら、眠くなったらベッドに入るようにすればいい。

 夜中に目覚めて時計を確認する行動は、覚醒のリズムを早めてしまう。
「脳は、起床する3時間前から覚醒を促すホルモンのコルチゾールを分泌し始めます。
夜中に目覚めたときに時計を確認して〈3時に起きてしまった〉という行動を繰り返すと、脳には〈3時に起床する〉というプログラムが組まれ、それに合わせて、コルチゾールの分泌を開始してしまうのです」

 早く起き過ぎてしまう人は、睡眠を促すホルモンのメラトニンの分泌が前倒しになっている。

「メラトニンは網膜が光を感知した時点で分泌がストップします。
早すぎる時間に目覚めてそのまま日光を浴びてしまうと、脳はその時間が〈朝〉だと認識して、メラトニンの分泌リズムを早めてしまう。

早く起きすぎてしまったらベッドから出て、自分が起きたい時間まで、暗い中で過ごす。
目標の時間になったら、カーテンを開けて照明をつけるようにしてください」

 睡眠で悩んでいる中高年は、まずは3つの行動を変えるべし。
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(4) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月16日

スマホを人に向けただけで「盗撮」? 滋賀県の迷惑条例改正案が大騒ぎ

スマホを人に向けただけで「盗撮」?
滋賀県の迷惑条例改正案が大騒ぎ
2016年07月15日 18時33分 J-CASTニュース

「もう滋賀県行かない」
「スマホ出しただけで逮捕されるぞ」
そんな声が2016年7月14日からネット上に大量に噴出し、滋賀県警は「誤解だ!」と頭を抱えている。

  きっかけは県迷惑行為等防止条例の改正案に対する意見をホームページで募ったことだった。

改正案には、盗撮行為の規制強化がうたわれていて、カメラに下着の写真が写っていなかったとしても盗撮目的で写真機等を「人に向ける行為」をした場合も規制対象になる、となっている。

スマホをのぞく行為自体は、角度によっては周辺にカメラレンズを向けることになるため、「冤罪が出まくりだ!」などと騒ぎになったのだ。

「滋賀県に観光に行けない」
  滋賀県警が16年6月27日に出した迷惑行為等防止条例の改正案には、盗撮行為と付きまとい行為の規制強化が盛り込まれた。

盗撮行為については、これまで「公共の場所」「公共の乗り物」に限定していた条例の適用を学校や会社、スポーツクラブなど、「特定多数の者が集まり、もしくは利用する場所」にまで拡充する、とした。
さらに、これまで下着姿等を盗撮しようとした人がいても、下着姿等の映像が撮影されていない場合は、規制の対象にならなかったが、これからは「人に向ける行為」「設置する行為」も規制対象にする、とした。

罰則も現行の「6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金」から「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」に引き上げる。

こうした改正案がホームページでアップされ、ネット上で拡散する中、16年7月14日頃から激しい批判が起きることとなった。

「無茶だろwこれ自意識過剰系のババアが、すべての男を訴えるぞw」
「きちんと盗撮した事実がある人間だけを捕まえるべきだと思うんだよ。
スマホは皆が持ち歩いてるんだから、凶器とは違う」
「スマホの画面を見ていればカメラは前を向いているから、盗撮されたと言われれば言い逃れできないよ」
「滋賀県『ポケモンGO』やったら逮捕な」 などと大騒ぎになった。

とくに、誰もが心配しているのは「冤罪」で、
この改正案やばいわ。冤罪で捕まったら痴漢行為よりも無実を証明するの難しいな」 などといった意見が出て、滋賀県に観光に行けない、とか、スマホを持ち歩けない、などと滋賀県批判の大合唱になった。

「ブリーフ裁判官」こと岡口基一さんも16年7月14日にツイッターで、 「スマホでの盗撮って、本当に多いよね。
ちょっと前には、裁判官や弁護士まで。
ってことで、スマホを他人に向けただけで犯罪になるというのはどうよ」 などと疑問を呈した。

これに対しフォロアーも、 「こんなバカな条例作ったら間違いなく観光客は減るでしょうね」 などと同意している。

「ネットで議論されていることは誤解であり間違いです」

J-CASTニュースが県警に7月15日に取材すると、担当者は開口一番、 「ネットで議論されていることは誤解であり間違いです」 と語り出した。
ネット上での騒ぎが県警にも伝わっていて、担当者は相当頭を抱えている状態のようだ。
この担当者によると、そもそも「盗撮目的で」カメラを「人に向ける行為」をした人を取り締まるのは、既に他府県でも実施していることだといい、滋賀県が特別なわけではない。

また、これまでは盗撮行為をした場合でも下着などの映像が写っていなければ取り締まりの対象になりにくかった。

しかしこれからは、映っていなくても明らかに盗撮しようとしたならば取締まれるようになる。そして、これらを告知することで犯罪防止にもつながる。
そういった目的なのだ、と説明した。

いずれにせよ、県警のホームページが、「人に向ける行為」「設置する行為」と、カギカッコで強調した表記だったため、2ちゃんねるなどでこの部分が拡散されたことも、批判を強めることになったようだ。
担当者は 「スマホを出したからとか、レンズをのぞいたから逮捕とか、現実にはありえない」 と話していた。
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(4) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月17日

安倍政権を支える「日本会議」会長の仰天発言と時代錯誤

安倍政権を支える
「日本会議」会長の
    仰天発言と時代錯誤
2016年7月16日 日刊ゲンダイ

 安倍内閣の主要閣僚の約8割が関連団体に名を連ね、改憲を目指す右派団体「日本会議」。
最近、その存在が国内外で注目を集めているが、日本会議のトップ・田久保忠衛会長(83=杏林大名誉教授)が13日、日本外国特派員協会で会見し、1時間にわたりほえまくった。

 田久保氏は時事通信ワシントン支局長・論説委員などを歴任。
1984年から杏林大教授となり、昨年、三好達氏(元最高裁長官)に代わり、日本会議の会長となった。

 会見の冒頭から、安倍首相を「(日本を)極左から真ん中に持ってこようと努力した政治家です」と評価。
質疑応答では、「衆参両院で3分の2というのは戦後初めて。
改憲の絶好のチャンスだと思う。
私が安倍さんであれば、全力を挙げて実現したいと思います」とし、
「恐らく10年後には改憲され、北東アジアの一角に“普通の国”ができる」と胸を張った。

 これに対し、
「自民党の改憲案では『個人の権利』についても制限される。
これでは『普通の国』とは言えないのでは?」と外国人記者が突っ込むと、田久保会長はカッと目を見開き、「日本で個人の権利、基本的人権を尊重しないという人はほとんどいない!」と色をなし反論した。

 会見を取材したジャーナリストの志葉玲氏が言う。
「田久保会長は“普通の国”にこだわっていましたが、日本は日米地位協定により主権が侵害されている。
沖縄で元米兵に日本人女性が強姦され殺害されても形ばかりの抗議しかできない。
正反対の意味で今の日本は普通じゃない。
その点をぶら下がり取材で聞こうとしたら、シカトされました」

■「お尻を叩くくらいはやって当然」

 さらに会見場をどよめかせたのは、体罰容認を明言した瞬間だ。
日本会議の中には体罰を許容し、女性の社会進出を抑制すべきだという意見がある。
そのことについてコメントを求められると、田久保氏はこう言い切った。

「私は、日本会議のこれまでの主張をつまびらかに知りませんが、アメリカがやってるような『スパンク』、お尻を叩くぐらいのことはやって当然じゃないかと思う」

 現在、体罰を法的に禁止する国は49カ国に上る。
世界的潮流に反する持論を述べる田久保氏に、外国人記者たちから嘲笑するような声が漏れた。

会見に参加した「日本会議の研究」(扶桑社)の著者・菅野完氏はこう言う。
田久保氏を見ていると、この人の頭の中は、80年代から90年代末の『保守論壇の雰囲気』で止まってしまっているんだなと思いました。
日本が“普通じゃなかった”事例として、90年から91年の湾岸戦争直後を挙げたのも少し古すぎる。
体罰容認も時代錯誤だし、大体、日本会議の主張を理解していない人がトップを務めていること自体、支離滅裂です」

 もっとも、菅野氏が田久保氏に「著書の売り上げに貢献してくれてありがとうございます」と挨拶すると、ニコッと笑顔を返されたという。
トボけているのか、何も考えていないのか……。
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

猛暑の日本列島“熱中症”から身を守る6カ条 発症後「おでこ冷やす」はNG

猛暑の日本列島
“熱中症”から身を守る6カ条 
発症後「おでこ冷やす」はNG
2016.07.16 ZAKZAK

 7月からうだるような猛暑が続く日本列島。
早くも熱中症で犠牲者が出ているが、約20年前に比べてみると、死者数は7倍以上に跳ね上がっているというから恐ろしい。
専門家は適切な予防法と対策を呼びかけつつ、意外な注意点を指摘する。

 今月に入り、気象庁が「猛暑日」と定義する35度以上を全国各地で記録している。

 総務省消防庁によれば、4日から10日までの1週間で救急搬送された熱中症の患者は4659人。
特に厳しい暑さとなった7日は、全国で919人が病院に運ばれ、うち3人が死亡した(速報値)。
 環境省の「熱中症環境保健マニュアル」によると、1993年以前は熱中症による死亡例は年平均67人だったが、94年以降は同492人となり、犠牲者は増えるばかりだ。

 熱中症は筋肉のけいれんや立ちくらみから始まり、やがて頭痛や吐き気、めまいを発症。
重症になると発汗停止、手足の震え、意識障害などが現れ、最悪の場合、死に至る。

 そのメカニズムについて、昭和大医学部教授で救急医学が専門の三宅康史氏は、人間の体の仕組みを自動車にたとえて説明する。

 「体内の臓器は働くと熱を発する。
その熱は血液で運ばれて、体の表面で放出される。
臓器はエンジン、血液は冷却水、汗をかいて体を冷やす体の表面はラジエーターのようなものだ。
熱中症は外気温が上がることで、体の外に熱が十分に出せなくなる状態を指す。
暑さに慣れたセールスマンに比べ、デスクワーク中心のサラリーマンが急に外回りの仕事を行ったときなどが特に危ない」

 体の弱った高齢者はさらにリスクが高い。
先の消防庁の調べでは4〜10日の1週間で救急搬送された患者のうち57・3%が65歳以上だった。
 「高齢者は年齢にともない暑さに対する感覚が鈍化し、重症化しやすい傾向にある。
部屋には温度計を用意して、いま何度か確認できるようにしたい。
エアコンはつけたり消したりするよりも、弱めの設定で継続的に運転させるのが賢い使い方だ」(三宅氏)

 取るべき対策
(1)炎天下を避ける
(2)適切なエアコンの利用
(3)水分補給
(4)塩分補給
(5)良質な睡眠を心がける
(6)深酒を避ける−などだ。

 三宅氏は「水筒に氷をつめ、いつでも冷たい水を飲めるようにしておきたい。
5〜6度の温度で飲んだ水が、37度の尿になって出てくれば、体からそれだけの熱が放出されたことになる」と話す。
 それでもなってしまった場合は、涼しい場所で、太い血管が走っている脇の下や首などを氷袋などで冷やして体温を下げることが必要だが、意外な注意点がある。

 「おでこを冷やすと、体がもう冷えてきたと脳が勘違いし、体温が下がりづらくなるといわれているので避けるべきだろう」(三宅氏)

 誰でもなりえる熱中症。注意してもしすぎることはない。
posted by 小だぬき at 11:38| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月18日

7/25・和歌山毒物カレー事件から18年! 林眞須死刑囚は冤罪か?

シリーズ「最新の科学捜査で真犯人を追え!」第16回.
7/25・和歌山毒物カレー事件から18年!
 林眞須死刑囚は冤罪か?
「ヒ素」の鑑定ミスが起きた理由は?
2016.07.17.ヘルスプレス

 1998(平成10)年7月25日夕刻、和歌山市園部地区で行われた夏祭りの会場でカレーを食べ、腹痛や吐き気などを訴えた67人が病院に搬送される。
自治会の会長、副会長、高校1年生女子、小学校4年生男子の4人がヒ素中毒で急死した。

 保健所は食中毒を疑ったが、吐瀉物を検査したところ、青酸反応が出たため、和歌山県警は青酸中毒と判断。
警察庁科学警察研究所の再調査によって亜ヒ酸の混入が判明した。

10月4日、和歌山県警は知人男性に対する殺人未遂と保険金詐欺の容疑で林眞須美容疑者を逮捕。
12月29日、和歌山地検はカレーへの亜ヒ酸の混入による殺人と殺人未遂罪で起訴。
容疑を全面否認のまま公判へ。
2009(平成21)年4月21日、最高裁第三小法廷は上告棄却。
5月18日、死刑確定。

現在、林死刑囚は大阪拘置所で無実を訴え、再審請求中だ。

ヒ素の鑑定方法は正しかったのか?

 和歌山毒物カレー事件の犯行を裏づける状況証拠は何か?  
それは、林死刑囚の自宅台所にあったプラスチック容器から発見されたヒ素と、犯行に使用された紙コップに付着していたヒ素は同一とする、東京理科大学理学部の中井泉教授の鑑定結果だけだ。
中井教授は、大型放射光施設SPring-8を使って、ヒ素に含まれる不純物のスズなど4種類の重元素を分析し、プラスチック容器のヒ素と紙コップのヒ素の同一性を断定した。

 しかし、林死刑囚の弁護団から中井鑑定についての意見を求められた京都大学大学院工学研究科の河合潤教授は、2013年3月に発刊されたX線分析の専門誌『X線分析の進歩 第44集』に『和歌山カレーヒ素事件鑑定資料の軽元素組成の解析』を公表、中井鑑定の誤りを指摘した。  

河合教授は、中井教授が大型放射光施設SPring-8で分析した生データを再分析した結果、プラスチック容器のヒ素と紙コップのヒ素に含まれていた不純物のモリブデンや鉄の分量は異なり、プラスチック容器のヒ素と紙コップのヒ素は明らかに別物なので、林死刑囚の犯行を裏づける状況証拠になり得ないと結論づけた。

 河合教授の指摘を受けた中井教授は、プラスチック容器と紙コップのヒ素以外に、林死刑囚の親族や知人宅から発見されたヒ素計7点も同一と鑑定したと釈明した。

 河合教授は「プラスチック容器と紙コップのヒ素は同一かつ、親族宅などのヒ素とは違うという論拠から、林死刑囚の犯行と断定したはずだ。
にも関わらず、中井教授は親族や知人宅から発見されたヒ素計7点もすべて同一だったと発言している。
明らかに矛盾している」と中井鑑定の恣意的な錯誤を強く批判した。

SPring-8の蛍光X線分析法が明らかにした真実

 中井鑑定は、ヒ素の重元素の組成を比較し、プラスチック容器のヒ素も紙コップのヒ素も、ヒ素計7点のすべて同一と結論づけた。

一方、河合鑑定は、軽元素の組成を分析し、プラスチック容器のヒ素と紙コップのヒ素は明らかに異なると断定した点に意義がある。
 この事件を契機に、大型放射光施設SPring-8は、初めて刑事事件の鑑定に使われた。
だが、SPring-8を使って分析したのは中井鑑定だけで、別の専門家による検証はまったく行われなかった。
したがって、河合鑑定が中井鑑定の精度や信憑性を根底から覆した事実は大きい。

 SPring-8(Super Photon ring-8 GeV)は、兵庫県佐用郡佐用町の播磨科学公園都市内にある大型放射光施設だ。
電子を加速・貯蔵する加速器や発生した放射光を利用する実験施設などがある。
施設名の8は電子の最大加速エネルギーの 8GeV(80億電子ボルト)にちなんでいる。

 和歌山地方検察庁の要請によって実施された中井鑑定は、高エネルギー非弾性散乱ビームラインBL08Wを使用し、和歌山地裁の要請によって実施された河合鑑定は、BL08Wと磁性材料ビームラインBL39XUを使用した。
どちらの鑑定も、放射光を使った蛍光X線分析法を採用している。

 蛍光X線分析法は、物質にX線を照射すると元素固有のX線が発生する原理を利用し、X線の種類(エネルギーまたは波長)と量を測定することによって、物質に含まれる元素や微量元素の種類と量を識別する分析法だ。

 和歌山毒物カレー事件の場合は、亜ヒ酸に含まれる特定の不純物元素(重元素と軽元素)の量を比較し、亜ヒ酸の同一性を蛍光X線分析法によって識別した。
蛍光X線分析法なら、亜ヒ酸の出所と量を精確に特定できるという。

 ところで、中井教授は、林死刑囚が起訴される前に「悪事は裁かれなければならない。鑑定結果が社会的正義を実現する」などとマスコミで失言。
公判での鑑定人の中立性が疑われていた。
いずれにしても、河合鑑定が中井鑑定を否定した意味は重い。

 林死刑囚の再審弁護団は、河合鑑定に基づいて、ヒ素の再鑑定を求める再審請求補充書を和歌山地裁にすでに提出している。
和歌山地裁が再鑑定を決定すれば、林死刑囚の再審請求審が一気に動く可能性が大きい。

 安田好弘弁護士は「判決が採用した中井鑑定の信用性は乏しい。
確定審の鑑定ではヒ素の生産地が同一と立証されたに過ぎず、林死刑囚は真犯人とはいえない。プラスチック容器と紙コップのヒ素が別物である事実が証明されれば、再審に近づく」と期待を強める。

 繰り返すが、河合鑑定は「林死刑囚は自宅からヒ素を持ち出し、夏祭り用に用意されたカレーの鍋に投入、住民を無差別に殺そうとした」という検察の主張を崩した。
再審が始まれば、林死刑囚に逆転無罪が言い渡される可能性が高い。  

疑わしきは罰せず――。
何人も有罪と宣告されるまでは無罪と推定される。
事実認定は証拠によって行われなければならない。
推定無罪と証拠裁判主義の大原則は守られなければならない。


佐藤博(さとう・ひろし)
大阪生まれ・育ちのジャーナリスト、プランナー、コピーライター、ルポライター、コラムニスト、翻訳者。
同志社大学法学部法律学科卒業後、広告エージェンシー、広告企画プロダクションに勤務。1983年にダジュール・コーポレーションを設立。
マーケティング・広告・出版・編集・広報に軸足をおき、起業家、経営者、各界の著名人、市井の市民をインタビューしながら、全国で取材活動中。
医療従事者、セラピストなどの取材、エビデンスに基づいたデータ・学術論文の調査・研究・翻訳にも積極的に携わっている
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

自民党の教師密告フォームの効果が早くも…

自民党の教師密告フォームの
効果が早くも…
「与党2/3で改憲」「戦争に行くことも」と
発言した教師が追及され謝罪
2016.07.17.LITERA編集部

 先日、本サイトでは、自民党がホームページで「子供たちを戦場に送るな」と言う教員を取り締まる“密告フォーム”を設置していたことを伝えたが、どうやら安倍政権はまったく反省の色もなく、“御用新聞”を使ってこの戦前ばりの密告社会を推し進めていくらしい

 念のためおさらいしておくと、問題の“密告フォーム”は、7月に自民党のホームページに設けられた「学校教育における政治的中立性についての実態調査」なるタイトルのページのことだ。  

このなかで自民党は、〈「子供たちを戦場に送るな」と主張し中立性を逸脱した教育を行う先生方がいる〉と書き、〈偏向教育〉だとして通報させる“密告”のための入力フォームを設置したのだ。
しかもそこで「いつ、どこで、だれが、何を、どのように」などと具体的な情報を記入するよう求めるなど、完全に教育を統制しようとしているのが丸見えだ。

 つまりこの国の政府与党は、教員が「子供たちを戦場に送るな」という当たり前のことすら糾弾し、監視によって教育現場を統制しようというのである。
もはや完全に戦前の発想だろう。

 当然、この“密告フォーム”にはネットを中心に批判が殺到したわけだが、騒ぎが大きくなったのを見た自民党は、一度ページの閲覧ができないようにし、なんのアナウンスもなく問題の〈「子供たちを戦場に送るな」と主張し〜〉の箇所を〈「安保法制は廃止にすべき」と主張し〜〉にこっそり変更するという手段に出た。

 しかし、安保法は戦後日本の安全保障を180度変え、集団的自衛権の名の下、積極的に自衛隊を戦地へ送るようにした法制だ。
子どもたちが将来的に戦場に送られる可能性が増えるのだから、教育者がその本質を伝えることにはなんの問題もない(というか、仮に「安保法制は最高です!」などと子どもたちの前で言う教師がいたとしても、絶対に自民党は「偏向教育」とは批判しないだろう)。
自民党はその後、安保法制についての文言も削除した。

 だが、連中が今更どう取り繕おうとも、この密告フォームは現在でも党のHPにしっかり残っている。
この教育への露骨な介入が“戦争のできる国”づくりの一環であることは明々白々だが、安倍政権はどれだけ批判されても密告社会を成立させたいらしい。

 実際、その社会は徐々に現実になろうとしている。
先日7月13日、読売新聞ウェブ版が「中学教諭、授業で『与党2/3で戦争行くかも』」というタイトルの記事を掲載した。
同記事によると、今月5、6日に名古屋市立中学校の男性教諭が〈社会の授業で「与党の自民・公明が議席の3分の2を獲得すると、憲法改正の手続きを取ることも可能になる」
「そうなると、戦争になった時に行くことになるかもしれない」などと発言し〉たのだという。  

保護者らから発言を通報された市の教育委員会が、「政治的中立性の観点から不適切」として学校側を指導、その結果、この教諭は生徒に「誤解を与えた」と謝罪する事態になったのだという。

 いったいなぜこの発言が市教委から注意を受けなければならず、謝罪する必要があるのか。
安倍政権は憲法改正によって国防軍を創設しようとしており、経済的な徴兵制を視野に入れていることはれっきとした事実。
それは、テレビや新聞などのマスコミも報道していることだ。
ゆえに、この教諭が言っていることは少しも「政治的中立」を害するものではなく、ましてや「不適切」ではありえない。

憲法96条には、「公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」という規定があるのだ。
むしろ、子どもたちにこうした社会の情勢を伝えないことこそ、教育者としてあってはならないことだろう。

 にもかかわらず、市教委がこういう理不尽な注意をし、この教諭は“密告”により謝罪に追い込まれてしまったのは、自民党が密告フォームをはじめ、取り締まりの体制を整えたことと無関係ではないはずだ。

 しかも、愕然とするのは、読売新聞がこのような市教委の介入やそれをつくり出した自民党の密告フォーム体制を批判するトーンでこの問題を取り上げたのではなく、むしろ、この教諭を追及するトーンで記事にしていたことだ。

 あれだけ批判が高まった自民党の密告フォームについて、実は読売、産経新聞はこれまでその事実すら一切触れてこなかった。
それだけでも大きな問題だが、ここにきて、こうした御用新聞は、改憲や戦争を批判する教員がまるで問題であるかのような記事を垂れ流し始めたというわけだ。

 おそらくは今後、こうした空気はますます強まり、憲法を守れ、という教育をすることはさらに難しくなるだろう。

 現に、今年5月、自民党は18歳選挙権を踏まえて教育公務員特例法の改正に着手。
同法では公立高校の教職員の政治活動が禁止されているが、これにこれまでなかった罰則規定を設ける方針を固めた。
改正案では教員の政治的行為の制限に違反に対し、3年以下の懲役又は100万円以下の罰金を科するという。
完全に教育や思想の自由を奪う“特高警察の復活”的発想だ。
民主主義国家としてありえないだろう。

 しかし、何度でも繰り返すが、こういう戦前じみた方針を次々と打ち出して着実に日本を戦争へ突き進ませているのが、安倍首相率いる自民党なのである。
そして、それまで密告フォーム問題を一切無視していた読売新聞がこのタイミングで名古屋市の教諭の記事を出したのも、あきらかに安倍政権をフォローする目的としか思えない。

 この国の新聞は、戦前戦中にさかんに戦意昂揚の記事を連発し、日本という国を破滅に突き進ませた。
それとまったく同じ光景がいま、安倍政権下で起きているのだ。

 事実、この問題について問われた馳浩文科相は、12日の記者会見で、「先生に思い入れが有りすぎ、これが良い、悪いとまで言うのは、やめた方が良い。
教職員の偏った一方的な主義主張を押し付けるのではなく、政治的中立を守りながら、子どもたちに主権者としての意識を涵養していく取り組みが必要と思う」と答えた(「エコノミックニュース」7月13日付)。

ようするに、あれだけ“密告フォーム”が国民から批判されているにもかかわらず、その方針を曲げないということらしい。  
では、安倍政権がいう「政治的中立」は誰が決めるのか。その答えは明確だ。
現在文科副大臣である義家弘介衆議院議員はかつて、石原慎太郎東京都知事(当時)との対談でこのように言い放っていた。
「まず第一に、善悪に関する明確な線引きが必要です。
(中略)では、誰が共通の線引きをするのかといえば、私は今こそ国がやるべきだと思っています」(「諸君!」07年3月号/文藝春秋)

 つまり、教育の「政治的中立」は国家が決める。
そう宣言しているのだ。
これから安倍政権は教育に関する法律を改悪して、募った“密告”をもとに教員を恣意的に逮捕していくだろう。
そして、こうした民主主義の根本を破壊する教育介入、思想統制を経て、日本を再び戦争への道へ引きずり込むだろう。

子どもたちを戦場に送らないためにも、われわれはこの“戦前回帰政権”を一刻でも早く止めなければならない。
posted by 小だぬき at 08:00| Comment(5) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月19日

米空軍機が沖縄で照明弾発射の暴挙も .

参院選敗北で
安倍政権の沖縄いじめが激化、
米空軍機が沖縄市上空で照明弾発射の暴挙!
しかし本土マスコミは一切報道せず
2016.07.18. LITERA(水井多賀子)

 先日の参院選において大きなトピックとなったのは、沖縄と福島で現職大臣が落選したことだろう。
とくに島尻安伊子氏は、この参院選を見越して安倍首相が県選出で沖縄担当相に抜擢。
しかし蓋を開けてみれば、辺野古基地移設反対を打ち出した伊波洋一氏に10万票も差をつけられて“惨敗”したのだ。

 2014年の沖縄県知事選につづいて、沖縄県民が再びはっきりと“民意”を国に叩きつけたわけだが、対して安倍首相は島尻氏を民間人として大臣を続投させる方針を固めた。
沖縄は島尻氏に「NO」を突きつけたのに、である。

 だが、安倍政権は、沖縄に選挙結果の意趣返しをするかのように、さらにとんでもない行動に出ている。

 なんと参院選の投開票の翌日11日から、沖縄県東村高江の米軍北部訓練場でヘリパッド(ヘリコプター着陸帯)建設工事のための機材搬入を開始、反対住民を強制的に排除しはじめたのだ。  

しかも、住民の数がたったの約160人という小さな集落に対し、政府は500人規模の機動隊を投入することを決定。
きょうから順次配備していく予定だという。
政府は昨年11月にも辺野古新基地建設の抗議運動が行われているキャンプ・シュワブのゲート前に100人規模の機動隊を投入したが、今回はその5倍。
この安倍政権の行動はあきらかに、選挙で再び示された沖縄の意志に対して脅しをかけるやり方だ。

 まったく、ここまで露骨に牙をむくことができるものかと驚くが、『標的の村』『戦場ぬ止み』といったドキュメンタリー作品で沖縄の現実を伝えつづけているジャーナリストで映画監督の三上智恵氏は、今回の参院選から一夜明けてのヘリパッド建設工事強行について、「わずか9時間の歓喜」と表現している。
〈国は用意周到に、参院選あけの11日早朝に向けて高江の工事再開の準備を進めていたのだ〉 〈本当に現行計画通りにヘリパッドができてしまったら、「負担増」どころではない。高江は人が住める村ではなくなってしまう。
あなたの家から400メートルの地点に、突然オスプレイ用のヘリパッドを造りますと言われたらどうするか、想像してみて欲しい〉(マガジン9「三上智恵の沖縄撮影日記〈辺野古・高江〉」第55回/外部リンク)

『標的の村』に詳しいが、この高江では、ヘリパッド建設工事に反対するため座り込み抗議を行った住民たちを防衛省沖縄防衛局が「通行妨害」で訴えるというスラップ訴訟も起こっている。
しかも、その訴えられた住民のなかには、7歳の女の子も含まれていた。
信じがたい暴挙である。
 何度も繰り返される沖縄への暴力──。
しかし、沖縄では最近もうひとつ、見過ごせない事件が起こっている。

それは今月13日、米空軍嘉手納基地に所属するF15戦闘機が、沖縄市上空で熱源体の照明弾「フレア」を3発、発射していたのだ。
 幸いなことに被害は報告されていないようだが、これをたんなる「誤射」と片づけるわけにはいかない。
こうした頻発するミスこそが、重大事故を引き起こす可能性を証明しているからだ。
2004年には沖縄国際大学に米軍ヘリが墜落するという大事故が起き、日米地位協定の壁に阻まれていまだ事故原因の全容解明さえなされていないが、沖縄ではつねに、このような理不尽な事故への不安と隣り合わせのなかでの生活を余儀なくされているのである。

 しかも、である。このフレア発射問題を報じたのは地元紙だけで、読売、朝日、毎日、産経の4大紙は扱っていない。
沖縄が抱える現実は国全体の問題なのに、メディアがこうした姿勢でいるために、いつまでたっても基地問題は“他人事”になってしまうのだ。

 米軍属による残忍な殺人事件や米兵の飲酒運転事故などが立て続けに起こったが、基地がある街の苦悩や不条理をわたしたちはもっと知らなくてはいけない。
頭上を戦闘機や危険なオスプレイが飛び交い、サッカー場をはじめとする基地跡地からは高濃度のダイオキシンが検出されるなど土壌汚染が広がっている。
その米軍が放置した環境汚染の調査のためにかかった約9億8000万円は日本が税金で賄っているのである。

その一方で防衛省は、米軍基地などの騒音対策であるエアコン補助費を、県内の幼稚園や小中学校など計108施設で廃止する方針だ。
 だが、そうした現実をもっとも無視しているのは安倍首相だ。
沖縄の怒りによって誕生した翁長雄志知事の面会要請を再三拒否し、翁長知事の辺野古埋め立て承認取り消し処分に対して代執行訴訟まで起こした。
裁判所の和解勧告によって協議のための作業部会が14日も開かれたが、ここでも話し合いや説明を求める沖縄側に対して国は“工事再開”の一点張りで、政府側は沖縄県への新たな訴訟提起さえ匂わせている。

安倍首相は5月25日の日米首脳会談後に開かれた記者会見で「沖縄のみなさんの気持ちに真に寄り添う」などと言ったが、一体、どこに寄り添う気持ちがあるというのだろうか。

 何度も言うが、沖縄は14年の知事選、今年6月の県議選、そして今回の参院選と、再三にわたって民意を示している。
しかし、民主的なかたちで沖縄が声をあげているのに、見せしめのようにヘリパッド建設工事を強行しようと大量の機動隊を送り込み、県民に寄り添うどころか足蹴にしているのである。
到底、民主主義国家のやり方ではない異常さだ。

 最後に、前述した三上氏の言葉を、もう一度引用したい。
〈今回の選挙で沖縄を圧迫する自民党政権を圧勝させた人たちは、これから高江で起きることについて目をそらしてはならない。
自分の一票が支える権力がどこかで暴走していないか監視する義務があるはずだ
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

自転車事故で「自己破産」が急増!自転車も保険に入らないと危険

自転車事故で
「自己破産」が急増!
自転車も保険に入らないと危険
2016年07月18日 20時54分 Suzie

大阪府では今年7月から、自転車に乗るすべての人に対して事故の損害賠償をする保険への加入を義務づけるようになりました。
2015年、大阪府内で起きた自転車事故件数は1万2,222件で全国ワースト1位、死者は前年から16人増え50人になったからです。

以前なら、「手軽に安く誰でも乗れる自転車に保険なんて不要」という考えが当たり前だったかもしれません。
しかし2000年を境に、自転車に乗る人が一気に増加……。
それに伴い事故も多発しています。
最悪の場合、自転車事故で自己破産ということにもなりかねません。
なぜそんな時代になってしまったのか?
 実例をもとにご説明していきましょう。

■自転車事故に「私だけは大丈夫」は通用しない

従来、移動の際の保険は「自動車にかかるもの」であって、「自転車にかかるもの」ではありませんでした。
しかし自転車人気が高まっていくにつれ、近年は自転車に関する事故も多発するようになりました。
『ガベージニュース』の「交通事故発生件数と自転車交通事故件数、およびその比率」データとこれからの時代背景を考えると、今後もさらに増加していくものと思われます。

この15〜16年間、交通死亡事故における自転車死亡事故の占める割合が増加しています。 「えっ? でも、自転車の死亡事故の絶対数は減っているじゃない!」
死者数だけを見れば、そう感じても仕方ないでしょう。
しかしこの背景には、少子高齢化や車に乗る人が減少してきたことなどがあるのです。

次に同サイトの「2005年-2015年における自転車乗用中の年齢層別死者数比率」データの年齢構成を見てみると、圧倒的に高齢者が多いことがわかります。
40〜50代を含めれば、中高年世代が死者の8割を占めているのです。
少子高齢化が進むにつれ、今後もこの比率は続くものと思われます。
それどころか、最近は元気な高齢者がロードサイクルを運転している姿もよく見かけますから、さらに事故は増加するのかもしれません。

■なんと自転車事故で自己破産しているケースも

自転車人気がピークを迎えた2008年9月、神戸である自転車事故が発生しました。
当時11歳の少年がマウンテンバイクで走行中、散歩をしていた60代女性に正面衝突してしまったのです。
これにより、女性は頭を強く打って意識不明に陥り、以後、寝たきりの生活を余儀なくされました。
2013年、神戸地裁は、少年の母親の監督不行き届きを理由に、加害者側に9,500万円の損害賠償金の支払いを命じました。
しかし加害者少年の母親は、事故による損害賠償を補てんする保険に未加入だったため、賠償金を負担しきれず、判決翌年には自己破産。
結果、被害者側は慰謝料などの支払いを受けることができないまま、家族全員が苦しみ続ける結果となりました。

さらにこの判決を受け、全国のあちこちで自転車事故に関連する損害賠償金の請求訴訟が行われるようになりました。
結果、前述の加害者側と同じく、自転車事故の保険に入っていなかったばかりに、自己破産を申請する人も増加したのです。
「手軽で安価な自転車」は、もはやそのリスクを考えると手軽でも安価でもない移動手段となっているといえるかもしれません。

■自己破産をすれば損害賠償は免れられるのか?

では、多額の損害賠償金を請求され、返済しきれない場合でも、自己破産の申し立てをすれば損害賠償は免れられるのでしょうか?
実は、可能な場合とそうでない場合があります。

また仮に、損害賠償の支払い義務が免除されたとしても、それでも免除されないものもあります。
自己破産を申し立てても損害賠償などの債務が帳消しにならないケースは、「財産隠し」や「破産申し立ての直前にクレジットカードで目いっぱい買い物して換金する」など、悪意があるとみられる場合です。
また、自己破産の申し立てが通っても、税金や社会保険料などは払い続けなくてはなりません。 さらに、事故そのものが破産者の故意または重過失によって行われた場合、損害賠償は免責になりません。
故意とは、破産者がわざと被害者を傷つける目的で事故を起こした場合、
重過失とは「危険運転致死傷」などのように、わざとではなくても、危険と知りながら飲酒運転をし、結果事故になってしまった場合などを指します。
つまり、「自己破産をすれば必ず責任から逃れられる」わけではないのです。

■自転車運転もリスキーなので保険に加入しよう

自己破産すればある程度は損害賠償責任から免れられますが、それでもすべてというわけにはいきません。
なにより「破産者」という事実は、本人の以後の生活の自由をかなり奪うことになります。
いろいろチャレンジしてみたい、あるいはアクティブに活動したい20〜30代にとって、大きな痛手となることは間違いありません。

では、どうしたらよいのでしょうか。
いちばんの対策は、「自転車保険に入ること」。
大阪府では加入義務が条例で定められましたが、やはり一般的には自転車保険はあくまでも任意であり、クルマのように強制加入ではありません。

つまり、自転車に乗る人自らが、保険を意識しなければいざというときに備えられないのです。 最近では、自転車事故多発の現状を視野に入れ、あちこちの保険会社が自転車事故保険を金融商品として扱うようになりました。
保険の掛け金も安価で、年間3,000円から高くて7,000円の商品があります。
賠償額の上限は1億円が一般的ですが、なかには3億円の保険商品もあります。

年間の保険料は月に換算したら300円未満から500円台です。
これで日常的に発生するリスクの高い自転車事故に備えられるなら、安いものだといえるでしょう。
手軽で安価で身近な自転車ですが、道路交通法上は「軽車両」として取り扱われます。
つまり、自転車であってもクルマやバイクと同じく、交通ルールを守らなくてはならないのです。
さらに、ルールを守らず事故を起こせば自動車事故と同じように罰せられますし、損害賠償も免れることはできません。
場合によっては、自己破産に追い込まれてしまいます。

些細な事故で明るい将来を台なしにしてしまうことのないよう、「手軽で安価」という自転車へのイメージを払拭して、クルマと同じように対策をとっておくことが望ましいでしょう。
                 (文/税理士・鈴木まゆ子)
posted by 小だぬき at 13:14| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月20日

日本だけの文化 本人よりも「ハンコ」が信用される状況

日本だけの文化 
本人よりも「ハンコ」が
信用される状況
2016.07.19 16:00
※週刊ポスト2016年7月22・29日号

 役所に書類を出す時も、車や家を買う時も、遺産相続の手続きにも必要な「ハンコ」──。
だが、日々の暮らしの中で“ハンコって意味あるの?”と首を傾げたくなる場面は少なくない。
都内に住む40代会社員はこう憤る。
「海外留学した娘に送金しようと銀行窓口に行ったが、持っていく印鑑を間違え、行員が照合する端末にかざしては、“この印鑑は違いますね”といわれるのを繰り返し、結局、家と銀行を3往復した。
 普段はATMしか使わないから、どれが銀行印か忘れるし、そもそも“本人が目の前にいるんだから何か他に方法あるだろ!”と思ってしまう」

 本人よりもハンコが信用される
──某メーカーで管理職を務める50代男性もそう感じている。

「部下からいちいち“ハンコください”といわれるのが煩わしくて、“右の引き出しの一番手前に入れておくから勝手に押していい”といってある。
会社にとって大事なのは私の判断ではなく私のハンコが押してあるか……そんなふうに思えますね」

 企業によっては、“押し方のルール”まで存在する。
某メガバンク行員の説明。
「うちの銀行の一部の支店では、稟議書を回す時にハンコの文字が少し左に傾くように押す慣習があります。
左側の枠に上司がハンコを押すので、傾けると部下が上司に『お辞儀』しているように見え、“礼儀正しい押し方だ”という理屈です」

 珍妙だが、サラリーマン文化に「ハンコ」が深く根付いている証拠といえよう。
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(4) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月21日

ガソリンスタンド過疎地&石油難民の激増が社会問題化…生活維持が困難、首都圏でも

ガソリンスタンド過疎地
石油難民の激増が社会問題化…
生活維持が困難、首都圏でも
2016.07.20 Business Journal

鷲尾香一「“鷲”の目で斬る」/ジャーナリスト

 約1年前、本連載でガソリンスタンド(以下、SS)が急激に減少し、地方の過疎地で“石油難民”を生み出している実態を指摘した。

SSの減少はその後も止まるところを知らず、危機感を抱いた経済産業省資源エネルギー庁を中心とした関係団体は、「SS過疎地対策ハンドブック」なるマニュアルを作成する事態にまで至っている。

 このハンドブックは、経済産業省資源エネルギー庁、石油元売各社、全国農業協同組合連合会、石油連盟、全国石油商業組合連合会(各都道府県石油商業組合)で組織された「SS過疎地対策協議会」が作成した。

 SS減少の実態をみてみると、全国のSS数は1994年度末の6万421カ所をピークにその後は減少が続いており、14年度末時点で3万3510カ所と約半数に減少している。
その原因はガソリン需要の減少、後継者難等によるところが大きい。

 ガソリン販売量は、少子高齢化や自動車の燃費向上等といった構造的な要因のため、今後も減少傾向が続くとみられている。
この販売量の減少は、SSの減少に直接的に影響を与えている。

SSでは商品の差別化が難しいことから、どうしても価格競争に走ることになる。
特に人口減少が著しい地域ではSSの収益率が低下している。

突如としてSS過疎地問題に直面

 地域別に分析すると、首都圏など大都市部での減少率が大きい。
2005年度末から14年度末の10年間でSSの減少率は全国平均が29.6%なのに対して、東京都では37.9%、大阪府37.1%、神奈川県35.0%も減少している。

これは、セルフ化による設備大型化に関わる投資が進みやすく、SSの集約・統合が進んでいるためだ。
都市部のSSはコンビニエンスストアなど他業種への転業がしやすいという特徴がある。

 一方で、SS過疎地の多い地域では、過疎そのものの影響によりSSの転廃業が進みにくく、同期間の減少率は沖縄県では15.8%、北海道22.9%、富山県23.3%、長崎県23.8%となっている。
これらの地域では、設備更新が進まず設備の寿命や経営者の高齢化に伴いSSの閉鎖・共倒れが相次ぎ、突如としてSS過疎地問題に直面するリスクがある。

 都市部と過疎地では月間のガソリン販売量が大幅に異なる。
全国平均132キロリットルなのに対して、都市部では476キロリットルと3倍以上の販売量があるのに対して、過疎地では24キロリットルと全国平均の6分の1程度の販売量しかない。  

全国的にみても、販売量が少ないほど営業利益が赤字となりやすい傾向にあることから、SS過疎地では燃料油販売だけでは販売業者は生計を立てられない状況に陥っている。
これを放置すると今後さらにSS過疎地が増大し、多くの地域で石油製品の安定供給に支障が生じる恐れがあり、ひいては地域の衰退につながることが懸念される。

首都圏だからこそ過疎が発生しやすい地域も

 では、実際にSS過疎地の石油難民の実態はどうなっているのか。
SS過疎地は、市町村内のSS数が3カ所以下の自治体として定義されており、12年度末から公表されている。
その数は、12年度末257、13年度末は265、14年度末283市町村と着実に増加している。

 一方、同一市町村内にSSが少ない場合であっても、隣接自治体で営業するSSが相当数に上り、そこで給油を行うことなどにより、実際の生活上で燃料供給に関する支障が生じていない地域も存在する。
そこで、「最寄りSSまでの道路距離が15km以上離れている住民が所在する市町村」も調査されており、その数は257カ所となっている。

 では、どのような市町村がSS過疎地になっているのか。
15年度末時点でSSがゼロの市町村は全国に11町村ある。
このなかには、大阪府豊能郡豊能町が含まれている。
1カ所なのは71町村で、都市部でも埼玉県1カ所、東京都3カ所、神奈川県5カ所が含まれている。
ちなみに、SSが2カ所なのは100町村、3カ所なのは106市町村に上る。

 さて、「最寄りのSSまで15km以上離れている市町村」257カ所と「市町村内のSS数が3カ所以下の市町村」288カ所で重複している、SS過疎地中の過疎地は49町村となっており、埼玉県の秩父郡小鹿野町や東京都の西多摩郡檜原村、西多摩郡奥多摩町なども含まれている。

このことから首都圏だからといって過疎が発生していないわけではなく、むしろ首都圏だからこそ過疎が発生しやすい地域があることがわかる。

 同マニュアルでは、こうした近隣にSSがない地域では自家用車や農業機械への給油や、移動手段を持たない高齢者への冬場の灯油配送などに支障を来すといった石油難民が大きな問題となっており、
過疎地の販売業者を維持し石油の安定供給を行っていくためには、地域のニーズにこたえる総合生活サービス拠点として、SSがビジネスの多角化に取り組むことが不可欠と指摘している。
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

大橋巨泉さん死去 テレビの巨人が託した「最後のお願い」

大橋巨泉さん死去
テレビの巨人が託した
「最後のお願い」
2016年7月21日 日刊ゲンダイ

「趣味を仕事にしたようなライフスタイルも含め、全てが斬新だった。
たけし、さんま、タモリらが司会業に進出する道を切り開いた、まさにテレビのキングでした」(作家でコラムニストの中森明夫氏)

 テレビの寵児とも革命児とも呼ばれた大橋巨泉さんが12日、急性呼吸不全で亡くなっていたことがわかった。
享年82。
すでに身内で通夜葬儀は済ませ、後日、お別れの会を催すという。

 テレビ界への貢献度は計り知れず、当初は「俗悪番組」などと非難されながら25年も続く長寿番組となった「11PM」をはじめ、伝説的お笑い番組「巨泉×前武ゲバゲバ90分!」「クイズダービー」など数々の人気番組を作り上げた。

タレントを呼び捨てにするなど、ともすると「ゴーマン」な印象も持たれがちだが、その素顔は気配りの人だった。
当時「ゲバゲバ90分!」に出演していて、最近もゴルフ交友のあった女優の岡崎友紀さんがこういう。
「あの番組は出演者全員がフラットで、誰かが威張るなんてことはまったくありませんでした。もちろん巨泉さんも。
当時16歳だった私がある時、オーストラリアに旅行した時はすぐに現地の知り合いの方に紹介状を書いてくれたことも覚えています。
数年前から巨泉さんのご近所に住んでいますが、まだ住む前から“今度コッチに住むんだって?”とお電話を頂き、引っ越してからは、ごくごく親しい人たちのゴルフ仲間『ファミリー会』のメンバーに加えてもらっていただけに残念で仕方ありません」

 数々の人気番組を持ちながら、50代半ばに突然降板。
日本人に「セミリタイア」という新しいライフスタイルも提示した。
01年には政界にも進出(民主党比例区)していたが、翌年、党の決定に反対して議員辞職。

05年に胃がんの手術をしてからは、がんの再発を繰り返し、亡くなるまで11年間もの闘病生活を送っていた。

 それでも衰えなかったのがテレビへの情熱と、改憲へと突き進む安倍政権への強烈な批判精神だった。
14年5月の本紙インタビューでは「僕は、ポピュリズムの権化のような安倍首相をまったく信用しない」
「彼にとって、経済はムードをあおる手段に過ぎず、本当にやりたいのは憲法改正であり、日本を『戦争ができる国』に変えることでしょう。
法衣の下に鎧を隠しているような男の言動にだまされてはいけません」
マトモな批判さえ許さない戦前みたいな“空気”を今の日本に感じる」と警鐘を鳴らしていたものだ。

 絶筆となった週刊現代(6月27日発売)のコラムでは「このままでは死んでも死にきれないので、最後の遺言として一つだけは書いておきたい。
安倍晋三の野望は恐ろしいものです。
選挙民をナメている安倍晋三に一泡吹かせて下さい。
7月の参院選挙、野党に投票して下さい。
最後のお願いです」とつづっていた巨泉さん。

その原点はかつて軍国少年だった戦時中に疎開先で米軍機の機銃掃射に見舞われ死にかけたことと、8月15日を境に世界が一変した敗戦体験にあったという。
 昨年12月に亡くなった作家の野坂昭如氏、先日亡くなった永六輔氏に続く戦争を知る昭和ヒトケタ世代の訃報。
その“遺言”は重い。
posted by 小だぬき at 16:01| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月22日

重大病の“サイン”かも…高齢者の「むくみ」を甘く見るな

重大病の“サイン”かも…
高齢者の「むくみ」を甘く見るな
2016年7月21日 日刊ゲンダイ

 高齢になると足がむくみやすくなる。
比較的ありがちな症状だが、甘く見ていると命にかかわる重大病を見逃してしまうかもしれない。
高齢者の病気に詳しい「東京都健康長寿医療センター」(東京・板橋区)循環器内科の原田和昌副院長に話を聞いた。

 一般的に、高齢者は若い世代に比べて運動不足になるため、むくみが起きやすいという。
「血管には動脈と静脈があり、動脈は心臓から押し出される圧力で血液を全身に循環させています。
一方の静脈は、全身に栄養を届け終わって心臓に戻っていく血液を循環させていて、足の筋肉の圧力をポンプとして利用します。
運動不足が続くと足の筋力が弱り、ポンプの力が衰えてしまう。
すると、静脈の循環が滞り、余分な水分や老廃物が血管から染み出して、むくみが起こるのです」

 この静脈の滞りがさらにひどくなると、「深部静脈血栓症」(エコノミークラス症候群)を発症してしまう。
震災時などの避難生活で車内での寝泊まりが続き、体を長時間動かさずにいると静脈が滞り、足がパンパンにむくむ。
そして、静脈でできた血栓が肺などに飛んで、ショック死を引き起こすのだ。

 高齢者は血流が滞りやすいため、普段から6時間以上同じ姿勢でいることは避けたい。
 ある程度、体を動かしているのに足がむくんでいるという人は、他の病気の疑いがある。

■「よくあること」とは考えない

 まずは、心臓、腎臓、肝臓といった重要臓器の機能障害によるむくみに注意したい。


「最も危険なむくみは『心不全』によるものです。
両足がむくんで、歩くと息切れ(労作時息切れ)が起こります。
心臓に障害が起きて静脈全体の圧力が上昇し、静脈から筋肉やリンパに水分などが漏れ出してむくみが生じます。
死に直結する病気なので、兆候が見られたらすぐに病院で診察を受けてください」

 腎障害によるむくみも深刻だ。
これは両足だけでなく、体全体がむくむという。
「高血圧や糖尿病を長期間放置したり、過度の疲労などで腎臓に負担をかけ続けると、腎障害が起こります。
すると、腎臓での水分排出のコントロールがうまくいかなくなり、体がむくむのです。
腎臓病自体は、一般的にはゆっくりと進行して最後に腎不全から透析に至るもので、直ちに死に直結することはありませんが、タンパク質を尿から大量に失ってむくみが起こる『腎症・ネフローゼ症候群』が突然発症した場合は注意が必要です。
腫瘍随伴症候群の可能性が高く、とくに肺がんが疑われます」

 がん細胞に対抗するために、体内で生まれる抗体と抗原が結合した免疫複合体の作用で起こる膜性腎症が原因。
腎臓に問題がなかったのに、突然、体全体のむくみが表れたら、すぐに医師の診察を受けるべきだ。

 また、高齢者には「肝硬変」によるむくみも多い。
お腹や足にむくみが生じる。腹水がたまるため柔らかく、“カエル腹”とも呼ばれている。
これも早めの治療が必要だ。

 臓器の機能障害ではなく、「低栄養」によるむくみも侮ってはいけない。
高齢になって食事量が極端に低下したり、偏食が続くと、血清中にあるタンパク質の一種「アルブミン」が不足してしまう。
「アルブミンには血管内外の水分のバランスを調整する役割があるため、アルブミンが不足すると水分が血管内から外に染み出してむくみが出るのです」

 低栄養の人は心血管疾患で死亡しやすくなったり、免疫力が低下して感染症などさまざまな病気にかかりやすくなってしまう。
放置してはいけない。

 高齢者のむくみは、体に何らかのトラブルがあることを訴えている“サイン”といえる。
年を取ったらよくあることなどと軽く考えず、医師の診断を受けたい。
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(7) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月23日

正露丸の主成分は解毒剤すら存在しない劇薬! 薬剤師いわく「百害あって一利なし」

正露丸の主成分は
解毒剤すら存在しない劇薬!
薬剤師いわく「百害あって一利なし」
2016.07.22.ヘルスプレス

 あなたの家にも救急箱があるはずだ。
どんな常備薬が入っているだろう?

 浅田飴、命の母、宇津救命丸、太田胃散、改源、キンカン、救心、アンメルツ、サロンパス、シッカロール、根治水、仁丹、たこの吸い出し、龍角散……。

 そんな定番薬に混じって、必ず見つかる茶色の小瓶「ラッパのマークの正露丸」。
子どもの頃、飲まされたほろ苦い記憶があるかもしれない。
 良薬は口に苦し! 正露丸は110余年もの間、大衆に服用されてきた止瀉薬(下痢止め)。
国内の認知度90%以上、市場シェア50%以上を誇る超ロングセラー大衆薬だ。

 だが、正露丸は本当に良薬なのか? 

その有効性と安全性を検討した実証研究がある。
クレオソートは、がんの発症リスクを高める薬剤  

時間はやや遡る。1999年9月12日、医薬品・治療研究会(代表・別府宏圀)と医薬ビジランスセンターJIP(代表・浜六郎)は、民間の医薬品監視機関である薬害オンブズパースン会議の委託による共同研究を行い、『正露丸の有効性及び安全性(危険性)の評価に関する研究』を発表した。

この共同研究は、正露丸の安全性と有効性を以下のように結論づけている。
 最大手メーカー大幸薬品の添付文書によれば、正露丸の主成分は木タールから製造されるクレオソート。クレオソートは、フェノール(14.5%)、クレゾール(16.8%)、グアヤコール(23.8%)、クレオソール(19.1%)、エチルグアヤコール(6.4%)が混合するフェノール系化合物だ。

 クレオソートは、解毒剤がない劇薬のため、細胞や神経を傷害する高濃度の腐食性があり、血液障害、腎障害、がんの発症リスクを高める薬剤とされる。
ただしは、腸液の分泌抑制・吸収促進、腸の蠕動抑制などによって下痢を止める作用はあるが、殺菌効果はない。
 添付文書は、服用の注意を下記のように記載する。
@劇薬成分が含まれているので,用法用量を必ず守る。
A5才未満は禁忌。
B小児には喉につかえないように注意し、保護者の指導監督で服用する。
C効能以外の目的には絶対に使用しない。
D水または白湯で服用する。
E他の止瀉剤との併用は絶対しない。

 ただ、「皮膚に付着したらせっけん及び湯を使ってよく洗ってください」とあるが、皮膚に付着してはいけない薬を内服するリスクの記載は一切ない。
 効能は、下痢、食あたり、はき下し、水あたり、くだり腹、軟便、むし歯痛。アレルギー、肝疾患、腎疾患などの患者、高熱を伴う下痢、血便、粘液便の続く人、妊産婦、高齢者などは、医師や薬剤師に相談のうえ、服用するとしている。

自殺する目的で240粒を服用後、意識消失と溶血が  正露丸の1日の最大常用量(成人)は9粒。
動物実験の結果によれば、成人の中毒量は1日の最大常用量の約2〜4倍(18〜36粒)と推定される。

 成人の1日の最大常用量の約4倍を服用したため、麻痺性イレウス(腸閉塞)、腸管壊死、貧血を発症したり、腎不全の手術・透析を行った臨床例がある。
また、自殺する目的で240粒を服用後、意識消失と溶血が認められ、透析を受けた臨床例もある。

 これらの症例を放置すれば、患者は死亡した可能性が極めて高い。
 また、消費者は薬が効かないと感じれば、増量して服用したり、1日の最大常用量の約2〜4倍を服用するリスクは避けられない。
したがって、医師や薬剤師の処方箋を必要としない市販薬としての安全性は極めて疑わしい。  

正露丸の臨床試験は、使った・治った・効いたという「三た論法」の論文だけを根拠にしている。
つまり、正露丸を投与しない対照群との二重盲検試験をまったく実施していない。
したがって、正露丸の有効性を実証する根拠となり得ない。

 以上の論点から、正露丸の安全性と有効性の根拠はまったくない。
長期的にも短期的にも服用のリスクが高いので、一般医薬品としての価値は認められない。
つまり、その毒性は許容できず、臨床効果は適切な臨床試験で証明されていないことから、販売を中止すべきとの結論となっている。

なぜ薬剤師たちは、正露丸を飲まない、奨めないのか?  

この共同研究の結果を受けて、薬害オンブズパースン会議は、さまざまなアクションを起こしている。
 たとえば、2001年1月、養護教諭と学校薬剤師宛にアンケート調査を実施したところ、約25%の学校が常備していたことが分かった。

日本学校薬剤師会に対しては、学校薬剤師の正露丸への関与についての要望書も提出。
一方、学校薬剤師の78.0%は「特に指名・希望がない場合は正露丸を奨めていない」、52.2%は「指名・希望がある場合でも他の下痢止めを奨める場合がある」、87.1%は「自らも正露丸を服用していない」ことが分かった。
 さらに、薬害オンブズパースン会議は、厚労省と大幸薬品に対して、正露丸の販売中止を求める要望書を提出。
2001年3月、厚労省は、正露丸との因果関係が否定できない肝機能障害3症例の重篤な副作用を「医薬品・医療用具等安全性情報165号」に掲載し、2002年5月、具体的な症例を情報開示した。
 しかし、大幸薬品は「薬害オンブズパースン会議の要望について」という文書を全国の薬局に送逹。
正露丸は年間およそ3億回服用分が製造され、多くの消費者に支持されている薬であり、まれにアレルギー症状(軽度の湿疹)などの軽度な副作用が見られる以外はないと釈明し、「販売は中止しない」と公式に表明している。

 都内総合病院に勤務する薬剤部部長のK氏は、次のように語る。
 「正露丸は、古くから販売されている医薬品という点で、安全性が担保されているという考えもできなくはない。
また、どんな医薬品でも量を誤れば、何らかの有害事象(副作用)が起こる」

 しかし、そのような前提があっても、正露丸には「極めて危険だと感じる点」があるという。  

「正露丸は、添付文書に定める用法・用量からわずか2倍量を超えただけで中毒量に当たる医薬品である点、簡単に入手し服用ができ点を考えると、極めて危険だと感じる。
これまであまり大きな問題が起こっていないのは、あの独特の匂いや味覚が、服用量を増やしてしまう行為につながりにくいからだけではないか」

 さらに、正露丸を患者にすすめない理由を、以下のように補足する。
 「私自身は、あの独特な匂いはクレゾールから来るものでだと気がついたことや、平成8年に青森のある公園で起こった事件――ネコ除けのために撒かれたクレゾールのため、幼児たちが皮膚やけどや意識混濁を起こしたという事件の記憶が鮮明に焼き付いているので、正露丸の服用はすすめてはいない。

現に、医療用医薬品にクレオソートを含有した医薬品はないし、クレゾールを使用するような場面もほとんどなくなっていることからも、百害あって一利なしではないのか」
 いかがだろう?
 それでも下痢に苦しんだら、やっぱり正露丸?
                             (文=編集部)
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月24日

相次ぐ震度4…“地震の巣”が引き起こす首都圏直下の予兆

地震の巣”が引き起こす
首都圏直下の予兆
2016年7月23日 日刊ゲンダイ  

これは、不気味な兆候ではないか。
20日までの4日間に、関東で震度4規模の地震が3回も起きた。

 最初は3連休の真ん中にあたる17日。
茨城県南部を震源とするM5.0を観測した。
19日千葉県東方沖が震源のM5.2が発生。
20日には再び茨城県南部が震源のM5.0の地震が起き、水戸市、栃木市、さいたま市などで震度4、東京も渋谷区、千代田区などで震度3の揺れを観測した。

 最も頻発しているのは茨城で、体感地震が今月だけで13回も起きている。
「今回の震源地である茨城県南部と千葉県北部が近接する筑波山付近は、ここ数年、地震活動が活発になっています。
地震学者の間では『地震の巣』と呼ばれるほど。
北米プレートの上にあり、東から太平洋プレートがぶつかり、さらに南からフィリピン海プレート相次ぐ震度4…“が重なる。

3.11後、地下にある基盤岩が一挙に動き、非常に“歪み”がたまりやすい状況になっています」(武蔵野学院大の島村英紀特任教授)

■江戸時代まではハイペースで発生
 この100年ほどの間には、M7.2の茨城県南部地震(1895年)、M7.0の茨城・竜ケ崎地震(1921年)など、“地震の巣”の近くで何度もM7クラスの首都直下型の地震が発生している。
「江戸時代まで、首都圏では震度6〜7級の地震が4年間に1度のペースで起きていたという記録があります。
ところが、1923年の関東大震災を機に巨大地震がピタリとなくなり、この90年間ほどは首都圏で震度5クラスの地震が4回しか起きていません。

ただ、“地震の巣”の近くで頻発する最近の地震を見ていると、“異例だった状態”から、江戸時代までの“通常の状態”に戻りつつある印象がします。

今は幸い、M5クラスでとどまり、震源も深いため被害は限られています。
しかし今後、もっとエネルギーが大きい地震が首都直下の浅い震源で発生する可能性もあり得るのです」(島村英紀氏)
 今年4月の熊本地震も“まさか”だった。油断しない方がよさそうだ。
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(4) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月25日

安倍応援団の評論家が「東京五輪時にはテロ対策で基本的人権を制限せよ」 フジ解説委員も「監視社会にする」同調

安倍応援団の評論家
「東京五輪時にはテロ対策で基本的人権を制限せよ」
フジ解説委員も「監視社会にすべき」と同調
2016.07.24.LIEERA編集部  

先の参院選で改憲勢力が3分の2以上の議席を獲得したことにより、政権はいよいよ憲法改正に向かって前のめりの姿勢を示し始めた。

選挙の争点から憲法改正を隠し続けていたのにも関わらず、選挙が終わった途端にこのような態度をとるのは姑息としか言いようがないが、周知の通り、現在メディアではまったく必要性のない「緊急事態条項」がさも必要なものであるかのように盛んに喧伝されている。

 そんななか、元外務官僚でキヤノングローバル戦略研究所研究主幹の評論家・宮家邦彦氏が、7月17日放送の『新報道2001』(フジテレビ)でとんでもないことを言い出した。
「(東京五輪で)世界基準のセキュリティーを実現するためには、基本的人権の制限もやむを得ない」

 太平洋戦争前の日本に回帰したかのようなトンデモ発言だが、宮家氏のこれまでの主張を鑑みれば、これくらいのことはいかにも言いそうである。

 宮家氏といえば、典型的な安倍首相応援団の一員。
昨年8月に発表された戦後70年談話を検討するための有識者会議(20世紀を振り返り21世紀の世界秩序と日本の役割を構想するための有識者懇談会)にもその名を連ねていた。

 イスラム国邦人人質事件の際には、一貫して安倍首相および政権に対する擁護発言を展開。
昨年2月1日放送の『サンデースクランブル』(テレビ朝日)では、日エジプト経済合同委員会合において安倍首相がイスラム国と戦う周辺国に2億ドルの支援を行うとしたスピーチがイスラム国を刺激したとの意見を真っ向から否定し、さらに「これまでの安全保障を見直す必要がある」と、その年の夏に強行採決されることになる安保法制の必要性を事件に絡めて主張する始末だった。

 当サイトで取り上げたが、先日7月11日放送の『直撃LIVE グッディ!』(フジテレビ)でも、田崎史郎時事通信社特別解説委員が自然災害時に政治の混乱を招かないために「緊急事態条項」は必要だとデマを語り、視聴者を騙して改憲への道筋を敷こうとしていたばかり。

今回の『新報道2001』では、いったいどのような経緯で「基本的人権の制限もやむを得ない」などという治安維持法もかくやという発言が飛び出したのだろか?

 番組では、先日発生したフランス・ニースでのトラック突入テロ事件を取り上げ、その事件を踏まえて2020年東京オリンピックの警備はどうあるべきかという議論が行われていた。
 その議論の口火として大島由香里アナウンサーが掲げたフリップに書かれていたのが、先の宮家氏による「世界基準のセキュリティー実現のためには基本的人権の制限もやむを得ない」という意見だった。
そして、そのフリップに対して宮家氏はこう補足説明を行う。
「もちろん基本的人権は大事ですから、それを制限するということよりもね、基本的人権で許される枠のなかで、公共の安全のために福祉のために、ある程度の義務を負わなければならないと思うんです」

 これに対し猪瀬直樹元東京都知事は、ロンドンオリンピックでの前例をあげながら、警備を考えるなら基本的人権の制限などではなく、警察で補いきれないところを最新のテクノロジーをもつ民間警備会社とどう協力し合っていくかを議論するのが重要なのではないかと答えた。

 猪瀬氏の提起した、イノベーションの進んだ民間警備会社との協力という議論について、前鳥取県知事の片山善博氏もこう賛成の意を示し、宮家氏の「基本的人権の制限」というトンデモ案をはねのけた。

「基本的人権を極端に制限することに繋がらないような、技術とか情報を駆使して、犯罪を抑止するってことは私は大いにやったらいいと思うんですね」

 さらに片山氏はこう続けて宮家氏の「基本的人権の制限」がいかに危険な発想かを語る。
「基本的人権をかなり制限するってことは、よほど慎重でないといけないと思います。
平和の祭典であるオリンピックで基本的人権がかなり制約されましたというのは……。
また、日本の場合にはですね、いったん制約したものが、非常時に制約したものが日常化するっていう懸念があるわけですよね。
だからそれをよく念頭において、できる範囲っていうのはかなり限られてくるんじゃないかなと」

 片山氏の主張する通り、いったん制限された人権は間違いなく、オリンピック後も元に戻ることはないだろう。
自民党憲法改正草案を一読すれば分かる通り、政権は国民の権利をできる限り制限したいと考えているからだ。
 それを裏付けるかのように、政権応援団のひとりであるフジテレビの平井文夫・上席解説委員は片山氏の意見をこのように否定するのだった。

「一般の人を対象にある程度の基本的人権の規制があっても、ある程度、カメラをいっぱいつくるなど監視社会にしないともたないと思うんですけど」
 そして、平井氏の発言に続き、宮家氏はこう語り議論を締めくくったのだった。

「誤解のないように申し上げますけど、私は基本的人権を制限しろと言ったんではないんです。どこの国だって、基本的人権を守ろうとしているんですよ。
しかしながら、テロの脅威があれだけ強くなったときにね、日本は海で守られているんですよ、ですからまだまだ、いままでよかったんです。
今後、世界、グローバルスタンダードのテロリストがやってくる場合を考えれば、やはり、いままでのやり方では絶対に不可能だと思います。
そこは考えなきゃいけないと思います」

 口では「私は基本的人権を制限しろと言ったんではないんです」と言っているが、この東京オリンピックに乗じて緊急事態条項のようなもので人権を制限し、その制限を政権のよいように永続的なものにしたいと宮家氏が主張しているのは明白だ。
 片山氏が指摘していた通り、日本においては、いったん権限を制約してしまえば、それが元通りに戻ることはないだろう。

実際、他の識者からも、緊急事態条項ができてしまえば、それからなし崩しに制限される分野が広がっていくと懸念されている。
というのも、自民党の憲法改正草案自体、そのようになし崩し的に制限範囲を広げられるような余地を残しているからだ。
ウェブサイト「WEBRONZA」に掲載されている自民党憲法改正推進本部副本部長の礒崎陽輔氏と憲法学者の木村草太氏の対談のなかで、木村氏はこのように指摘している。

「自民党憲法改正草案の99条3項の内容だけだと、指示を、強制力のあるものとして、人権を制約しても問題がないんだという条文の作り方になっているわけです。
少なくとも憲法解釈の基本通りに読んでいくとそういうふうになっている。  

国民に指示をする場合には「この範囲にとどめなければいけない」というようなことをいろいろ書いておかないと、やはり警戒心ばかりが生まれてしまいますし、実際、99条3項はこのまま作ったらこれはやっぱり人権制限に歯止めがきかなくなる、ということは指摘しておきたいと思います」
「98条の「緊急事態の宣言」についてですが、「武力攻撃、内乱等による社会秩序の混乱、地震等による大規模な自然災害」といった具合に「等」がたくさん書いてあって、さらに「その他の法律で定める緊急事態」とまでありますから、緊急事態については法律の定義に丸投げしているようなところがあります。
やはりここはもっと限定をかけていただかないと、何でもかんでも「緊急事態だ」ということになりかねません。

 また、この緊急事態条項はナチスによって悪用されたことでワイマール憲法を停止させ、ヒトラーの独裁を招いた「国家緊急権」に酷似しているとの意見も多数ある。

 緊急事態条項の危険性を特集した16年3月18日放送の『報道ステーション』(テレビ朝日)では、ワイマール憲法の権威であるドイツ・イエナ大学のミハエル・ドライアー教授がこのように述べている。
「この内容はワイマール憲法48条(国家緊急権)を思い起こさせます。
内閣の一人の人間に利用される危険性があり、とても問題です。

 一見、読むと無害に見えますし、他国と同じような緊急事態の規則にも見えますが、特に(議会や憲法裁判所などの)チェックが不十分に思えます。
(中略)なぜ一人の人間、首相に権限を集中しなければならないのか。
首相が(立法や首長への指示など)直接介入することができ、さらに首相自身が一定の財政支出まで出来る。
民主主義の基本は「法の支配」で「人の支配」ではありません。
人の支配は性善説が前提となっているが、良い人ばかりではない」

 震災、テロ、東京オリンピック──政権と、彼らに寄り添うことで甘い汁を吸っている評論家たちは、こういった事例を並べて国民の危機感を煽ることで、危険な条文を憲法のなかに織り込もうとしている。
加えて、そういった「基本的人権の制限もやむを得ない」などというトンデモ意見をテレビ放送局自らが提示する始末。
毎度のことだが、メディアの政権へのおもねりも行き着くところまで来てしまったと思わせる宮家氏の発言であった。
我々はこの嘘っぱちがまかり通ることのないよう、声をあげ続ける必要がある。
               (編集部)
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(4) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月26日

検察誤認起訴 “イロハのイ”ができず

検察誤認起訴 
“イロハのイ”ができず
2016年7月25日 東京新聞「社説」

起訴された男性二人が犯人でないことがわかり、東京地検が公訴を取り消した。
写真で容疑者を特定する「面割り」に頼り、間違った。
客観的証拠がないのに起訴に踏み切る検察の安易さに驚く。

 「捜査のイロハのイができていなかった」「捜査不十分」「情けない」−。
東京地検の幹部が漏らした言葉だ。
犯人でないことを理由に公訴を取り消すという事態は異例である。
それほどまでにおそまつな捜査だったといえる。

 二年半前の傷害事件だった。
東京都八王子市内で、深夜に四十代の男性二人が外国語を話す複数の男に殴られたり、蹴られたりして、それぞれ二週間と一カ月のけがを負った。
犯人はタクシーに乗って逃げた。

 警察は今年三月に中国籍の会社経営者二人を傷害容疑で逮捕した。
二人とも容疑を否認していたが、東京地検立川支部は同罪で起訴した。
このとき決め手としたのが、写真による「面割り」だった。
目撃者に何枚もの写真を見せて、容疑者を特定する捜査手法である。

証拠らしいものは、それら目撃情報しかなかったようだ。

 六月の裁判が始まる前に、弁護側がタクシー会社に問い合わせたところ、ドライブレコーダーの映像が残っていた。
そこに映っていたのは、全く別の三人組の姿だった。
会話をする言語も、中国語ではない外国語だった。
つまり起訴された二人は犯人ではない−。

 二人は無実だと言っていたし、アリバイがあることも主張していた。
犯行時間に居酒屋から別の店に移動して飲食していたのだ。
それらの言い分が捜査当局になぜ聞き入れられなかったのだろう。

犯人だと決め付けて、聞く耳を持たなかったのではないか。
 仮に犯人だと疑ったとしても、客観的な証拠を集めなかったのは致命的である。
逆に言えば犯人でないから客観証拠がないのだ。

弁護側に指摘されるまで、捜査側はドライブレコーダーの映像を確認してもいなかった。
ずさんな捜査が繰り返されている。

 過去の失敗から検察は、数々の教訓を読み取ったはずである。
証拠を十分に収集することは当然として、それに対して冷静で多角的な評価を加えなければならない。
 「イロハのイ」の誤りであるからこそ深刻なのだ。慎重さが足りなさすぎる。
 ぬれぎぬを着せられた二人の身柄拘束は約百日にも及ぶ。
その重大さをかみしめねばならない。
posted by 小だぬき at 01:14| Comment(4) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月27日

「誰に投票すればいいか教えて欲しい」? 私たちがいま問われている有権者のあり方

「誰に投票すればいいか
教えて欲しい」?
私たちがいま問われている
有権者のあり方
2016.07.26 messy(吉原由梨)

「教えてほしい」って、そこで思考停止してどうするの!?
開いた口がふさがらないとは、こういうことだろう。

最近、謎の微熱に苦しんでいる私は、家でテレビの音をBGMにぼーっと過ごす時間がとても増えた。
おかげで昼のワイドショーにはすっかり詳しくなっている。
その日の午後も、昼食の梅粥を口に運びながらぼんやりテレビを眺めていた。

都知事選の特集が組まれていて、コメンテーターとして出演していた東国原英夫氏が、いろいろと解説していた。
立候補する可能性が高い人を挙げながら、これまでの経歴や、どこの派閥に属してきたか、などを紹介し、出馬表明会見をすでに済ませた人についてはそこで語られた都政のビジョンについても触れられていた。

私も「いや〜、桜井くんのパパは出ないでしょう〜」なんて考えながら「ふむふむ」と聞いていたら、とんでもない発言がテレビから飛んできた。
コメンテーターの女性お笑い芸人が「うーん、誰と仲いいとかそういうのはいいから、誰が都知事にふさわしいのか教えてほしい」と言ったのだ。

もう、びっくりぽんである。
梅粥を口に運ぶスプーンを持つ手が止まった。
いや、あなた、これまでの話聞いてた? さんざん解説してたじゃん! それをもとに自分で考えるんだよ。
教えてほしいって、そこで思考停止してどうするの〜!

 しかし誰もその台詞にはつっこまず、番組はどんどん進んでいく。
彼女がまだ20代前半のお嬢さんなら、まぁ無理もないかと思う。
でも、彼女は私と同世代、30代前半だ。
立派な大人がこれではまずいんじゃないのか……。

『帰ってきたヒトラー』は、民主主義を考えるうえで示唆に富む傑作

先日、話題の映画『帰ってきたヒトラー』を観た。
端的に言って、これはかなりの傑作だと思う。
第二次世界大戦終結直前に自殺したヒトラーが、2014年に突然目を覚ます。
当初混乱していたヒトラーだが、少しずつ自分が置かれている状況を理解し、現代社会に適応していく。
一方、周囲はまさかあのヒトラーが甦るなんて想像するわけもなく、彼のことをヒトラーそっくりのコメディアンだと思い込んでいる。
次第にコメディアンとしての評判が上がったヒトラーは、テレビ出演に至るほどの人気者になってしまう。
彼がどんなに大まじめに政治について語っても、周りにはそれが超ブラックなユーモアにしか聞こえないのだ。
映画の中の聴衆も、映画を観ている客も、ユーモアとしてギリギリのラインだなとは思いつつもケラケラ笑っていられる。

現代にヒトラーが蘇るという設定からして当然だが、ただのコメディでは終わらないのがこの映画が傑作たるゆえんだ。
ヒトラーは現役時代(というのもおかしな表現だが)、圧倒的なスピーチの巧みさで大衆の心をつかんだ。
人々の不満や鬱憤を汲み取り、それに対してわかりやすい解決策やはけ口、キャッチーなスローガンを何度も何度も繰り返して彼らを扇動した。
その才能は、甦った2014年の世界でもいかんなく発揮される。
政治家としてではなく、あくまでもコメディアンとして、だが。

国内をめぐって大衆の声を聞き、何が不満なのかを聞き出す。
新聞もくまなく目を通す。
街の中をよく観察する。
そこで得た知見を、テレビでの演説にどんどん反映し、視聴者の心をつかみ、YouTubeで大ブームになる。
私は気づく。
最初は「風刺」「コメディ」としてヒトラーを受け入れていた大衆が、だんだんと彼の言説そのものに引き込まれ、魅せられていっていることに。
そして私自身も、彼の巧みなスピーチに引き込まれていることに。
ちょっと、いやかなり、背筋の凍る体験である。

映画の中で、このコメディアン・ヒトラーの危険性に気づいた人物に、ヒトラーは言う。
「私は、(現役時代)完璧に民主主義のシステムにのっとって国民から選ばれた。
私を排除するというなら、選挙を禁止するか?」と。
そうなのだ。彼が政権を握るまでの過程は立憲民主主義のシステムにのっとっていた。
“合法的”に“民主的”に選ばれたリーダーだったのだ。

民主主義をとってさえいれば安心、ということは決してない。
有権者が、主体的に考えず、適切に判断しないと、誤った方向に進む可能性は十分あるのだ。
近い将来、日本人の主権者としての主体性が試される 記憶に新しいBrexit(イギリスのEU離脱決定)は、国民投票後にやり直しを要求する署名が39万人分集まったらしい。
しかも、開票後にイギリス国内では「Brexit 何」「Brexit どうなる」といったワードがgoogleで多数検索されたそうだ。
事後に調べてどうする、なぜ事前に調べなかったのだろう。

先の参院選で、改憲派政党の議席が3分の2を超え、憲法改正の発議が可能になった。
実際に発議がなされれば、国民投票で賛否が問われる。
そのとき、結果はどうあれ、開票後に「憲法改正とは」「憲法改正 どうなる」などと国民の多数が慌てて検索しているような事態だけは避けなくていけない。

「誰か教えて」「よく分からないから雰囲気で」「○○さんが、良いっていったから」「○○党の演説が盛り上がってたから」という主体性のない姿勢では、わかりやすく、キャッチーで、日々の不満や鬱憤のはけ口を提示する政治家に流されてしまうかもしれない。

マスメディアの偏向報道にも気づかないかもしれない。
映画の中のヒトラーにいつの間にか引き込まれていた私にもその可能性はある。
謎の微熱に苦しみながら、まずは都知事選候補者について調べてみようと思っている。
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(6) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月28日

拉致問題はなぜ動かない!対話も圧力も中途半端な日本政府の対応

拉致問題はなぜ動かない!
対話も圧力も中途半端な
日本政府の対応
2016年7月27日 10時21分配信

辺真一
ジャーナリスト・コリア・レポート編集長

拉致問題が全く動かない。
拉致被害者家族の方々の落胆と苛立ちは半端ではない。
高齢で病弱の方々も多いだけに心中を察するに余りある。

それでも、被害者家族の多くは「安倍内閣の下で拉致問題を必ず解決する」との安倍晋三総理の言葉を信じ、忍耐強く待ち続けている。
先週の19日、某BS番組に出演した際に司会者から拉致問題について聞かれたので「ラオスの首都ビエンチャンで26日に開かれるASEAN地域フォーラム(ARF)に北朝鮮の外相が出席するので日朝外相会談が行われるかに注目したい」と述べたが、どうやら不発に終わったようだ。

日本側に最初からその意思がなかったのか、あるいは働きかけたのに、断られたのか、定かではないが、岸田外相と李容浩外相との会談があったとの話は伝わってない。
非公式の接触や事務方レベルの接触があったなら、期待も持てるのだが、どうやらそれもなかったようだ。

拉致問題解決の手法は一貫して対話と圧力だ。
時には圧力と対話の比重が変わることがあっても、この対応は、自民党から民主党、そして自民党政権と政権が代わっても一貫した日本の原則である。

北朝鮮が1月6日に核実験を、そして2月7日に衛星と称して「テポドン」を発射しても、日本政府は制裁を掛けながらも、対話の扉は閉ざさない、2014年に交わした「ストックホルム合意」に基づき安否の再調査を求めていくと繰り返して説明している。
ならば、北朝鮮の外相が出席するこの場は好機のはずだ。
その絶好の機会を逃すとは何とも解せない。


北朝鮮の一連のミサイル発射に対して日本政府はその都度、北京ルートで北朝鮮側に抗議しているようだが、北朝鮮の大使館に電話で抗議するより、岸田外相が直に北朝鮮の外交トップに会って、抗議した方が遥かに効果的でインパクトがある。
それですらやらないということはよほどの事情があるのだろう。

北朝鮮と対話をしないことを決めた米国や韓国を気遣い、歩調を合わせているなら、致し方ない。
しかし、日本人拉致問題は米韓が日本に代わって解決してくれる問題ではない。
日本外交の最大課題でもあり、国民の最大の関心事の一つである拉致問題解決のためには日本は米韓に追随するのではなく、独自の行動を取ってしかるべきだ。

振り返れば、ARFでは毎年、岸田外相は北朝鮮の外相と会談を行ってきた。
昨年はマレーシアで、一昨年はミャンマーで、さらに3年前もブルネイで相手こそ違ってもまた、短時間ながらも会談を行ってきた。
昨年は、この5月の党大会で労働党の外交トップとなった李洙ヨン外相(当時)との間で30分も行っていた。
ARFでの日朝外相会談はまさに恒例となっている。

「やっとつかんだ糸口を放してはならない」(安倍首相)ならば、こういう場を生かして、北朝鮮にきちっと、毅然とものを言うのが筋ではないだろうか。
対話、交渉をせずに拉致問題の解決があり得ないことは他の誰よりも安倍政権が承知のはずである。
仮に、対話よりも、当面は圧力を掛けることが先決と考えているならば、それも一理で、ならばもっと圧力を掛けてしかるべきである。
しかし、現実には圧力を加重しているとはとても言い難い。
日本は北朝鮮の核実験とテポドン発射に抗議して2月10日にストックホルム合意で緩和した制裁(往来や送金の規制)を元に戻すなど独自制裁を発動し、さらに3月14日に朝鮮総連の再入国規制対象者の拡大などの措置を取っただけである。

それ以降、北朝鮮は3月には「スカッド」2発と「ノドン」2発、4月には「ムスダン」3発と発射潜水艦弾道ミサイル(SLBM)1発、5月には「ムスダン」1発、そして先月(6月)には「ムスダン」2発を連射している。
いずれも、日本海に向け発射されている。

日本列島から遥か遠い南方のフィリピン方向に向け発射された「テポドン」に制裁を掛けて、日本列島に向かってくるかもしれない、あるいは朝鮮半島有事の際には確実に日本攻撃用として使われる「ノドン」が発射されているにもかかわらず追加の制裁措置を取らないというのも不思議な話だ。

百歩譲って、日本海の公海上に落下し、日本の領土、領空を侵犯してないことや「日本の安全を脅かすものではない」(菅官房長官)ことが理由だとしても、北朝鮮のミサイルが直接的な脅威となってないEUですらこの期間、北朝鮮高官らの入国禁止や金融制裁など追加の措置を取り続けているだけに日本の対応はどう考えても腑に落ちない。

そもそもやる意思がないのか、やりたくてもやれないのか、やっても意味がないのか、このまま対話も圧力もやらないとなると、残念だが、拉致問題は今年も何の進展も見ないままに終わってしまうだろう。
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

テレ朝『ビフォーアフター』がまた裁判沙汰! リフォーム費の“捏造”疑惑で、ついに打ち切りか

テレ朝『ビフォーアフター』が
また裁判沙汰!
リフォーム費の“捏造”疑惑で、
ついに打ち切りか
2016年07月27日 20時30分 日刊サイゾー

 テレビ朝日系のドキュメンタリー番組『大改造!!劇的ビフォーアフター』でリフォーム工事を請け負った愛知県東海市の建設会社が26日、制作を手掛ける朝日放送や番組制作会社などに対し、追加発生した工費など約2,900万円の損害賠償を求めて名古屋地裁に提訴した。

 訴状によれば、改修したのは2014年7月に「孫がハイハイできない家」というタイトルで放送された岐阜市の住宅。
当初の改修費は約2,200万円だったが、建築士や制作会社から追加工事を指示されたため、約2,700万円が加算。
制作会社と交わした覚書では、予算を超える恐れが生じた場合には制作会社などと話し合うことになっていたが、いまだに協議されておらず、追加費用も支払われていないという。

 さらに、建設会社社長は、「番組では予算2,500万円と表示されたが、事実と異なる。
視聴者をだましている」として、放送倫理・番組向上機構(BPO)にも申し立てる意向を示した。
 対して朝日放送は「追加工事の多くは、建設会社の現場管理に問題があった」と主張。
「金額の根拠には多くの疑義がある。
請求の法的根拠も明らかにされていない」と真っ向から反論している。

 所ジョージが司会を務める『劇的ビフォーアフター』は、2002年4月にスタート。
建築士を“匠”と称するなど、ドラマチックな演出が話題を呼んだが、05年11月頃に発覚した構造計算書偽造問題の数カ月後にレギュラー放送が終了。
その後、09年4月に「SEASON II」として復活した。

 今回の騒動に対し、ネット上では「またか」という声が相次いでいる。
同番組は、「SEASON II」開始から約半年後に放送された「アキレス腱を切る家」の依頼者である東京・中野区のラーメン店主が、「欠陥住宅にされた」「絶対に許さない」と「週刊文春」(文藝春秋)で告発。
裁判沙汰にまで発展した。

「同店主は、家にある70センチもの段差のせいで『妻がアキレス腱を切ってしまった』として、番組にリフォームを依頼。
しかし、匠が“あえて段差を残す”という意味不明な設計をしたため、視聴者から同情の声が相次いだ。
この時、依頼者は匠やテレ朝に抗議したものの、ほとんど取り合ってもらえなかったため、『文春』での告発と、裁判に踏み切っている。
今回も、放送からすでに2年が経過しており、局と建設会社の間で、相当ゴタゴタがあったようだ」(制作会社関係者)

 また、同番組は以前からトラブルが尽きないという。
「表沙汰になっていないだけで、揉め事が多いというウワサはよく聞きます。
番組側は、常に何件ものリフォームを並行して追っており、過去の放送に関するトラブルは、なあなあに対処したいというのが本音でしょう。

しかし、コンプライアンスへの意識が高まっている今、多くの素人を巻き込んだ番組制作は限界がある。
とりわけ最近は、平均視聴率6〜7%台とイマイチの状況が続いていますから、打ち切りも検討されるでしょう」(同)
 そろそろ番組もリフォーム、いや、解体するべきか!?
posted by 小だぬき at 07:00| Comment(4) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月29日

「ポケモンGOで警察へGO」警視庁や政府からも注意勧告が!! 『ポケモンGO』の社会問題化で浮き彫りになる問題 は?

「ポケモンGOで警察へGO」
警視庁や政府からも注意勧告が!!
『ポケモンGO』の社会問題化で
浮き彫りになる問題点とは?
2016.07.28.おたぽる
警察ポケモンGO   1607_osirase.jpg

 配信が開始されるや、よくも悪くも連日朝のトップニュースを飾り、もはや社会現象ともいえる『ポケモンGO』。
だが『ポケモンGO』に関わる事故や事件が多発し、警視庁犯罪抑止対策本部の公式Twitter(@MPD_yokushi)でも注意が呼びかけられる事態となっている。

 今回、警視庁のマスコットキャラクター、犬のおまわりさんの「テワタサナイーヌ」からのメッセージという形で、『ポケモンGO』をプレイするうえでの注意点が公開された。

26日に公開された最新版では、
「目的地と経路を決めて移動しましょう」
「道路はみんなのもの。広くあけましょう」
「ポケモンを探しているとき、モンスター(犯罪者)もあなたを狙っています」
「夜は本物のモンスター(犯罪者)がでます」
「知らない人にお金をテワタサナイーヌ」という文章と「安全に楽しくプレイしてね!」というテワタサナイーヌからのメッセージが。

「やっぱ警察も出てくるはめになったのか〜」
「ずっと携帯みてるから危ないし、正直歩いてるとき邪魔」
「夜、めちゃくちゃ人が歩くようになったけど確かに女の子一人とかだと危ないよね……」と多くの人から『ポケモンGO』の危険性を指摘する声が上がっている。

 実際に事故や事件も起こっており、警視庁によると配信されてから7月25日の11時半までに、ゲームをしながら車や自転車を運転していた人による交通事故が、東京・栃木など11の都道府県で36件、またスマートフォンなどを操作しながら車を運転していたなどとして警察に検挙されたケースは71件にもなり、さらにその数は増えている。

「ポケモンGOで警察へGOだな」
「GOする場所が違うわ」
「車で人込みへGOしたらしゃれにならん現状だぞ……」
「最終的には検察庁GOで裁判所GOで刑務所GOだろ」と違う場所へGOする人が出てきてしまうのではないかという恐れが。

 さらにスマートフォンの画面ばかり見ているため、「ポケモンGOをやってて線路に落下っていうニュースとかも聞くようになるんだろうな……」
「ポケモン追っかけて崖から落ちたってニュース見たんだけど大丈夫なの??」という声や、
「私有地や危ないところにポケモン探して入ってっちゃいそう」
「小さな子供たちがいつもは来ない風俗街とかラブホ街に来てるのとか見ると、規制が必要なんじゃないかってやっぱ思っちゃうわ」という声も。

『ポケモンGO』に否定的な意見を発している著名人も多数いるようで、『おぼっちゃまくん』の作者・小林よしのりは自身のオフィシャルブログを「ポケモンGOで死者はまだか?」というタイトルで更新し、
「ベランダにポケモンがいたというだけで不愉快な気持ちになるので、ゲーム会社は消去してほしい」
「わしは必ずしも流行りものを否定しない。
子供漫画を描き続けていたら、流行りものにも手を出してみなければならない」
「だが、ポケモンGOは危なすぎる。
車で走っていても歩きスマホの人間がやたら目につくようになったし、公園にスマホしか見ない人間が集まっているのは不気味すぎる」
「何人か死んだら流行が終わるのかもしれないが、それならいっそのこと富士の樹海に10万匹くらいばらまいてほしい」と痛烈に批判した。

 これには「さすがに極論すぎるけど、おおむねは同意かな」
「迷惑被る前に何とかして欲しい マジで富士の樹海いい案」という意見から、「いい大人が何を言ってるんだか……」
「色々なポケモンヘイトおじさんがいるよ!トレーナーは気にしないようにしようね!」という意見まで上がるなど、賛否両論。

 加えてマンガ家のやくみつるも『ポケモンGO』に関して、コメンテーターとして出演した『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)で
「あんなの愚かでしかないです。
こんなことに打ち興じている人を、心の底から侮蔑します」とコメントしたほか、明石家さんまやモノマネメイクで話題となったざわちんも『ポケモンGO』に批判的な発言をしている。

『ポケモン』とは縁の深い「コロコロ」(小学館)で連載を持っていたマンガ家が、新しいゲームにこうまで批判的で大丈夫なんだろうかと、クリエーターとしての小林が心配になってくるが、事故が起きてしまっているのは事実。

これだけの社会現象となり、多くの人が楽しんでいるアプリだからこそ、一人ひとりが社会のルールとマナーを考慮していくことが大切になってくるだろう。
続きを読む
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(6) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月30日

相模原殺傷 容疑者「ヒトラーの思想が降りてきた」

相模原殺傷 容疑者
「ヒトラーの思想が降りてきた」
毎日新聞2016年7月28日 21時50分

緊急措置入院中、病院のスタッフに話す

 相模原市の障害者施設殺傷事件で、植松聖容疑者(26)が緊急措置入院中、病院のスタッフに「ヒトラーの思想が2週間前に降りてきた」と話していたことが、相模原市への取材で分かった。
ナチス・ドイツは障害者を「価値なき生命」と決めつけ、「国家的安楽死」と称して大量に殺害したことで知られる。

.  市は2月19日、植松容疑者の措置入院の是非を判断するために神奈川県警津久井署で面談。植松容疑者は「世界に8億人の障害者がいて、その人たちに金が使われている。
それをほかに充てるべきだ」などと話した。時折、いら立つような様子もみせながら淡々と述べたという。

市によると、ナチス・ドイツを肯定する言葉は20日にあり、これが措置入院の決め手の一つとなった。
 植松容疑者は22日、専門医によって「大麻精神病」「妄想性障害」と診断された。入院中の検査で大麻の使用を示す結果が出たことも明らかになっている。その後の3月2日に専門医の診察に対して「入院前の自分はおかしかった」と反省し、大麻による症状が消えたなどと判断されたため、市は措置入院の解除を決定したという。
                                        【水戸健一】
続きを読む
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(6) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする