2017年01月04日

2017年にはぶっ壊したい、こどもの貧困を生みだす日本の5つの仕組みとは

2017年にはぶっ壊したい、
こどもの貧困を生みだす
日本の5つの仕組みとは
1/4(水) 11:27

駒崎弘樹
 | 認定NPOフローレンス代表理事
/全国小規模保育協議会理事長

今日から仕事始めの人もいるでしょう。
今日は、新年始まったことですし、もうそろそろいい加減に今年こそはぶっ壊したい、この日本の不条理を紹介します。
ムカつきますが、ご注意くださいね。
どうぞっ!

◎生活保護家庭の子どもは大学に行っちゃダメ

憲法でうたう「健康で文化的な最低限度の生活」を過ごすため、我々には生活保護というセーフティネットを頼る権利があります。
例えば病気や怪我などで働けなくなってしまって、実家も頼れない時。
働いても賃金が低すぎて、とても家族を養えない時。
役所に言って相談すれば、我々は支援を受けることができます。
こうした「最後のセーフティネット」と言われる生活保護ですが、重大なバグがあります。

それは、生活保護家庭の子どもたちは、大学進学できない、というものです。
昔は大学に行くことがある種の特殊な、ともすれば贅沢なことだったので、税金を使ってそこまでは、ということだったのでしょう。

しかし現在では、安定した仕事につき、貧困の連鎖から抜け出すためには、大学進学という道は非常に有効です。
にも関わらず、国が貧困の再生産を強化するような政策を、いまだにとり続けているのは、バカバカしいにもほどがあります。

少し正確に述べますと、生活保護を受けていても、「世帯分離」と言って、進学する子どもだけ世帯から外してしまうことで、その子は大学に進学することはできます。
確かに抜け穴はあります。
けれど、世帯分離した分だけ、生活保護費は数万円減ります。
すると、進学した子どもはその分をアルバイト等で稼がなくてはなりません。
削減された保護費と、そして学費や生活費のために勉強する時間を削らざるを得ない、生活保護家庭の子どもたち。
こんな不公平はあるでしょうか。

「子どもの貧困をなんとかしたい」って政府が言ってるんだったら、寄付金とか集めてないで、こういう大昔のバカげた制度を直してくれ、と声を大にして言いたいです。

◎妊娠したら高校退学させられる

全国の高校において、妊娠した場合、退学させるというルールになっています。

例えば、岩手県教育委員会の制定する『岩手県立高等学校の管理運営に関する規則』の中には、懲戒規定があり、具体的事例表を定めています。
その中には性的暴行(レイプ)と並んで、妊娠を退学処分としています。(出典:「第189回国会 予算委員会 においての泉健太議員による妊娠退学についての質問」http://bit.ly/2hPdHDP
え、ちょっと待って待って。
レイプと妊娠って、なんで同列?
しかも、妊娠「させた」方じゃなくて、「妊娠」「した」方を、ですよ。
ありえんでしょう。
また、京都の高校では、妊娠した生徒にハードな体育実技を要求して、できないなら休学しろ、と「勧めた」事例もありました。(「妊娠中の高3女子生徒に体育の授業を要求 京都の高校、休学勧める」 産経新聞http://bit.ly/2hPj5Xm)


これ、'''高校生で妊娠した女の子が、退学させられて、その後どういう人生歩まないといけなくなるか、想像つきますか?
''' ほぼ99%、妊娠させた方の男はバックれます。

女の子はシングルマザーとして、働きながら子どもを育てていきますが、高校中退で安定した仕事につける確率は相当低くなります。
当然貧困化するリスクが上がり、子どもに教育投資できず、子どももまた貧困化していく可能性が高まります。
'''学校が貧困を生み出しているじゃないか! '''
あまりにもおかしいので、知り合いの文科省の官僚に聞いたんです。
そしたら 「駒崎さん、実は、『妊娠退学』の統計もないんですよ。
各都道府県の教育委員会、そして各学校の校長に任せているのですが、彼らは『自主退学』として処理しているようなんです。
ですから、妊娠退学が存在している、という公的な証拠はないんです」ということでした。
おいおいおい。
本来だったら、妊娠した生徒にこそ、スクールソーシャルワーカーが寄り添って、なんなら保育もしっかりつけて、むしろなんとか高校は卒業してもらわないとダメなんじゃないんですか。
学校は教育機関で、福祉は関係ないです、って、それで良いんですか。
全国の教育関係者の皆さん、この状況を放置していて、良いんですか?

◎低所得のひとり親に出される
       給付金支給が4ヶ月に1回

低所得のひとり親には、児童扶養手当という給付金が支給されます。
月最大で4万2000円、子ども2人目は1万円というわずかなものですが、これがひとり親家庭のライフラインになっています。
さて、この児童扶養手当、役所から振り込まれるのが、4ヶ月に1回なんです。
4ヶ月に1回!

それで途中、カツカツにならずにやっていけるかって? やっていけないんですよ。
3ヶ月目の最後の方はもうほとんど手持ちのお金がなくて、でもガス代は払わないといけなくて、しょうがないから消費者金融や闇金に借りてしのいで、そうすると利子がすごいことになって、雪だるま式に借金が増えて、破綻して行く、と。


そうやってにっちもさっちも行かずに、県営団地を立ち退きさせられるその日に、中1の娘を運動会のハチマキで母親が首を絞めて殺した事件が銚子市でありました。
「4ヶ月分計画的に使えば、なんの問題もないじゃないですか」 役所の人は言います。
そういう役人の人には、「あなたの給与の支払いを4ヶ月に1度にしてもなんの問題もないんですよね?」と問いたい。

厚労省さん、年金が2ヶ月に1回、生活保護は毎月支給なんだから、児童扶養手当も毎月支給にしてください。
そんなこともしないで、マイナンバーとか言ってんな、と。

◎義務教育でも金がかかりすぎ

娘がもうすぐ小学校1年生なんですが、びっくりしましたよ。
ランドセル、高いんですよね。
7万とか、高いやつは10万とかするんですよ。
最低ラインでも、3万円代。
それ以外でも、絵の具とか、習字道具とか、体操着とか色々あるんですよ。
ちなみに、中学行ったら制服とか買うんですが、これも3万〜7万円くらいするんですね。
おいおい、義務教育って、無料じゃなかったんですかね?
貧富の差なく、誰しも平等に学べることで、身分の固定化を防ぎ、誰しも生まれに関係なく活躍できる社会をつくろう、ってのが義務教育の理念じゃなかったんですかね?


しかもなんですか。
習字道具って、この「すずり」って何で新品じゃないとダメなんですかね。
別に石だし。
6年生が使い終わったやつ、学校で回収して洗って、一年生にあげれば良いんじゃないですか?

あと、何ですか、この「学校指定」って。
何で学校指定の文房具屋で買わないとダメなんですか?
これって、地元の文房具屋への、制服だったら洋品店への公共事業ですよね?
その公共事業を、なんで子育て世帯の財布から出さないといけないんですかね?


まず、ランドセルは選択制にしましょうよ。
別に6年間ずっと使わなくて良いし。
体の成長に合わせて、安いリュックとかナップザックを買い換えれば良いんだし。
僕の留学していたアメリカはそういう仕組みで、誰も困ってなかったです。
多分世界中でランドセル使ってるの、日本くらいじゃないですかね。
あと、制服も高すぎでしょ。
イギリスだと民間アパレルメーカーが価格競争してくれて500円台のものもあるそうです。(出典:朝日新聞「学校の制服、価格競争進む英国 セットで500円台も」http://bit.ly/2iG3IjD
でも、そうあるべきでしょ。
何で何万もするんですか。
しかも地元の洋品店を延命させるために。
義務教育なんだから、教育関連費も無償にしましょう。

参考:「制服の価格、安くするには 東京都、業者の独占にメス」http://www.asahi.com/articles/ASJBP1CTPJBNUPQJ00W.html

◎医療的ケア児は普通に学校に行けない

鼻からチューブを入れたり、気管切開をしている「医療的ケア児」。
こうした障害のある子達が特別支援学校に行こうとすると、「親が同伴で付いてきてくれたら、通学できますよ」と言われます。
親は学校で教育を受けさせたいと思うので、仕方なく一緒に通学します。
そして教室の端っこで、6時間座って待っています。
待機児童ならぬ、「待機親」です。
当然仕事は辞めざるを得ません。
だいたいの場合、母親が辞めます。
共働き家庭は、片働きになり、収入は激減します。
医療的ケア児家庭は、公共交通機関での移動がしづらいため、車を持たなくてはなりません。
そうした費用も家計を圧迫します。
ひとり親だったら、生活保護しか道はありません。

医療的ケア児の介護に心身ともに負担がかかるのに、我々の社会は更に経済的にも追い打ちをかけているのです。
これって、学校に訪問看護師が行けるようにして、親の代わりに医療的ケアをしてあげれば、ある程度解決する話なんです。
でも、訪問看護は健康保険法っていう法律で「居宅(家)だけ」って決められてるんで、それができない、っていう話なんです。
バカげてます。
法律ができた時に、医ケア児を想定されてなかったわけで。
そこは変えていきましょうよ。

'''障害児家庭をわざわざ貧困化させて、誰が得するんでしょうか。 ''' 参考)
「安倍総理に「医療的ケア児が普通に学校に行ける」ようにお願いしました」  http://www.komazaki.net/activity/2016/10/004840.html
「「医ケア児も親同伴なしで学校に!」記者会見がNHKニュースで取り上げられました! 」http://bit.ly/2i836zQ

以上、2017年にはぶっ壊したい、貧困を生み出す日本の5つの仕組みでした。
人がつくった仕組みは、人が変えられる。
「いいかげん、変えようぜ!」っていう声が高まれば。
'''みんなで声をあげていきましょう。
posted by 小だぬき at 19:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 教育・学習 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

◉差別事件・ヘイト発言再検証

新年だからこそ
差別主義者たちの
ヘイト発言を振り返る!
石原慎太郎、曽野綾子、百田尚樹、長谷川豊、安倍政権
2017.01.03 LITERA編集部

 この年末年始、マスコミはこぞって1年を振り返り、2017年の展望や問題点を語っていたが、そのなかでほとんど触れなかったことがある。
それは、この国に差別やヘイト、排外主義が蔓延しているという問題だ。

 ここ数年、とくに在日コリアンへのヘイトスピーチが深刻化してきたが、昨年には、そうした民族や国籍など、自分では容易に変更できない属性を根拠とするグロテスクな排斥運動がより広範囲にわたって広がり、同時に、社会的弱者への差別思想が、戦後最悪の虐殺事件を引き起こすに至った。
 にもかかわらず、テレビなどの大マスコミは、そんなことはまるでなかったかのように完全に無視してしまった。
しかし、この現実から目を背ける態度は、たんに自己保身のためであり、むしろ差別をエスカレートさせる結果にしかならない。

 そこで、本サイトは、この1年間に起きた差別事件、政治家や有名人のヘイト発言を振り返り、どこが問題なのかを改めて批判検証することにした。
いったい連中がどんなグロテスクな思想をもち、何を語ったのか。
そしてどんな人間の尊厳を踏みにじる行為をしたのか。
それがどれだけ聞くに耐えがたいものでも、真正面から向きあい、差別とレイシズムへの怒り、そしてこうした問題が生まれる背景をもう一度考えるきっかけにしてもらえたら、と考えている。

●相模原障がい者施設殺傷事件の背景にあった石原慎太郎や曽野綾子らの障がい者ヘイト、自民党ネトサポも同調
 戦後日本で最悪の連続殺傷事件は、ヘイトクライムだった。
障がい者施設を襲撃し、一夜で46人を殺傷した容疑者は「障害者は死んだほうがいい」「何人殺せば税金が浮く」などと主張した。
ナチの優生学思想そのものだ。
事件自体は、2016年を象徴するものとして、この年末年始に多くのメディアに取り上げられた。
だが一方でマスコミは、ネット上で「植松容疑者の主張は間違ってない」「障害者は税金を使う金食い虫」などと、容疑者の思想に共感する声が多数あがったというグロテスクな事実を直視しない。
容疑者の“障害者抹殺思想”は残念ながら特殊なものではなく事件前より“弱者は排除すべき”という考え方は政治家や文化人にも見られ、社会のなかに広く潜行しているのが現実だ。

 たとえば石原慎太郎は、都知事に就任したばかりの1999年9月、障がい者施設を訪れ、こんな発言をした。
「ああいう人ってのは人格があるのかね」
「絶対よくならない、自分がだれだか分からない、人間として生まれてきたけれどああいう障害で、ああいう状況になって……」
「おそらく西洋人なんか切り捨てちゃうんじゃないかと思う」
「ああいう問題って安楽死なんかにつながるんじゃないかという気がする」。

 曽野綾子は13年の著書で、子どもが障害をもつ野田聖子に対しこう書いていた。
「自分の息子が、こんな高額医療を、国民の負担において受けさせてもらっていることに対する、一抹の申し訳なさ、感謝が全くない」
「言い方は悪いが、夫婦の自然の生活の中でできた子に、こうした欠陥があるのは仕方がない。しかし野田夫妻は、体外受精という非常に計画的なやり方で子供を作った。
その場合は、いささかご自分の責任において、費用の分担もされるのが当然という気がするのだ」。

 そして、相模原事件発生後、自民党公認のネット応援部隊「自民党ネットサポーターズクラブ」(通称、ネトサポ)のある会員はブログで、植松容疑者の主張に同調したうえで、このように言い放った。
「知的障害者を生かしていて何の得があるか?まともな仕事もできない、そもそも自分だけで生活することができない。
もちろん愛国者であるはずがない。
日本が普通の国になったとしても敵と戦うことができるわけがない。
せいぜい自爆テロ要員としてしか使えないのではないだろうか?
つまり平時においては金食い虫である」。

 こうした発言をみても、容疑者の思想がいまの日本社会で特殊なものではなくなっていることがよくわかるだろう。
弱者には「人格がなく」社会に「迷惑をかける」から「責任」をとって「切り捨てろ」。
そう彼らは言っている。
そして実は、これは安倍政権の政策の根幹に流れる新自由主義、そして歪んだ愛国主義とも密接に関係している。
このままでは、この国は本当に後戻りのできないところまでいってしまうだろう。

●長谷川豊「人工透析患者なんてそのまま殺せ」問題の根本は医療弱者と貧困層差別
 フリーアナウンサーの長谷川豊が、「自業自得の人工透析患者なんて、全員実費負担にさせよ!無理だと泣くならそのまま殺せ!」という記事を自身のブログに投稿したところ、批判が殺到し、全レギュラー番組を降板した。
あまりにも当然である。
そもそも人工透析患者に限らず生活習慣病と総称される疾病は、後天的要因と先天的要因のいずれかのみに起因するわけでなく、医学的にも長谷川のいう「自己責任」ではありえない。
また、仮に不摂生によってなんらかの疾病を患ったとしても、この国の憲法ではすべての国民が健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有し、国はその増進に努めなければならないと定められているから、長谷川の暴論は根本からおかしいのである。

 だが、この国の副総理が同じような発言をしているのだから笑えない。
麻生太郎は2013年4月、都内の会合でこう述べている。
「食いたいだけ食って、飲みたいだけ飲んで糖尿になって病院に入るやつの医療費は俺たちが払っているんだから、公平じゃない」
「こいつが将来病気になったら医療費を払うのかと、無性に腹が立つときがある」。
しかし欧州の研究などにより、生活習慣病は「贅沢病」ではなく、貧困層ほど発症リスクが高いことが明らかになっている。

つまり、連中のがなりたてる「医療亡国論」は、ただ「貧乏人は適正な治療が受けられず死んでも仕方がない」という階級的な差別意識の表れにすぎない。
 事実、貧困叩きは熾烈さを増している
『NHKニュース7』が家庭の経済的事情から進学を諦めざるを得なかったという高校3年生の女子生徒を特集すると、放送終了後にネット上で彼女のあら探しが始まり炎上。
そこに「生活保護バッシング」の片山さつき参院議員がまたぞろ参戦し、“貧乏人は贅沢するな!”と公然と批判した。
いずれにせよ、貧困問題やそこに由来する医療問題がレイシズムのフィルターにかかれば「そのまま殺せ!」にまで繋がるのだ。
これもやはり、差別による虐殺扇動とまったく同じ構図をなしている。

●百田尚樹が千葉大レイプ事件で「犯人は在日外国人」デマ、関東大震災朝鮮人虐殺の「再現」も

“ベストセラー作家”の百田尚樹が、千葉大医学部の学生3名が集団強姦致傷容疑で逮捕された事件で氏名が未公表だったことについて、〈犯人の学生たちは大物政治家の息子か、警察幹部の息子か、などと言われているが、私は在日外国人たちではないかという気がする〉とツイートし、問題になったことは記憶に新しい。
なんの証拠もなしに“犯人は在日”と言いふらすのは明らかな人種差別の扇動。
しかも、後日の週刊誌報道で容疑者のひとりが“法曹界の名家”出身者であることが報じられ、百田のツイートが実際に悪質なデマであることも確定した。
 こうした犯罪や社会的混乱の根元を「在日外国人」に求める百田やネット右翼たちの心性は、歴史的な虐殺行為を彷彿とさせる。
とくに、それを痛感させられたのが、熊本地震に乗じて〈熊本の井戸に朝鮮人が毒を入れて回っているそうです!〉という、極めて悪質なデマツイートが出回ったことだ。
これは、1923年9月、関東大震災の発生直後の数日間で「朝鮮人が暴動を起こした」
「井戸に毒をいれた」「放火している」等のデマが広がり、日本人らによる大規模な朝鮮人の虐殺が行われた歴史を再現させようとするものだった。
“差別は人を殺す”という事実は、歴史が証明してきたことだ。

●安倍首相の側近政治家たちも…女性差別やセクハラが次々とあらわに
「保育園落ちた日本死ね」の匿名ブログは待機児童問題が国会で大きく取り上げられるきっかけとなったが、その一方で昨年は、政治家による子育て問題を女性に一方的に押し付ける差別的発言が相次いだ。
たとえば、安倍首相の肝いりで自民党から参院選に出馬、当選した山田宏は、「保育園落ちた」ブログに対し、「まぁ、落書きですね」「「生んだのはあなたでしょう」「親の責任でしょ、まずは」と言いたいところだ」などの暴言をブログで吐いた(しかも、直後に自身の不倫隠し子が発覚するというオチつき)。

 また、前述したネトサポを統括する自民党ネットメディア局長・菅原一秀は、3月、「週刊文春」で元愛人にモラハラ、セクハラを告発された。
それによれば、菅原は当時、27歳だったこの元愛人に「女は25歳以下がいい。25歳以上は女じゃない」と言い放ったあげく、「子供を産んだら女じゃない」と女性全体に対する差別をむき出しにしたという。

 自民党では他にも、一昨年に例の「マスコミは懲らしめないといけない」発言で問題視された大西英男衆院議員が、自民党公認候補の支持を神社の巫女に依頼して断られたことについて、「『おい、巫女さんのくせに何だ』と思った」
「巫女さんを誘って札幌で夜、説得しようと思った」という、職業差別とセクハラのダブル発言も明るみになった。
安倍政権のいう「女性の輝く社会」とやらが、いかに口先だけで、むしろ旧態依然とした女性蔑視、差別意識が強化されているということがよく分かるというものだ。

●蓮舫の二重国籍問題で飛び出た右派のファナティックな「純血主義」
 蓮舫のいわゆる「二重国籍」問題で、右派ががなりたてたのが純血主義という人種差別の正当化だ。
この問題に火をつけたウェブメディア「アゴラ」や産経新聞は、“二重国籍者は「国家への忠誠心がない」”などと言うが、実際には世界を見渡しても二重国籍の政治家は保守派も含めて珍しくもなんともない。
 しかも「アゴラ」代表の池田信夫にいたっては、日本とベトナムのハーフであるTBSの山内あゆアナウンサーを標的に、なんと“TBSは二重国籍のアナウンサーを解雇しろ!”とまで喚き始めた。
言うまでもないが、仮に山内アナが「二重国籍」の状態にあるとしても、国籍を根拠に解雇することはれっきとした違法行為である(労働基準法第3条違反)。
結局、証明されたのは、重国籍者バッシングに血眼になっている右派言論人や右派メディアの根っこが、グロテスクな純血思想と排外主義、差別主義に他ならないということだ。
国籍を問い、「純血の日本人」でなければ血祭りにあげられるという状況は、ほとんど戦中である。
 しかし、連中は驚くほどしつこく、とくに産経新聞はいまだに蓮舫の国籍問題がどうのこうのとのたまっている。
が、これは蓮舫と民進党側にも大いに問題があるものだった。
もちろん、蓮舫が二重国籍状態にあったのを確認していなかったということではない。
それは二重国籍問題を受けて、蓮舫が「私は日本人」と発言して火消しに走ったり、民進党内から「代表選をやり直すべきだ」なんて声が上がったことだ。
それ自体が国籍や出自に対する差別を助長し、多様性を否定する行為だが、そのことになぜ気が付かないのか。
はっきり言って、首を傾げざるをえない。

●右派が総攻撃を仕掛けた安倍政権による沖縄差別問題…警察と公安庁もグル
 2016年、熾烈を極めたのが国と対立する沖縄への差別だ。
高江で進められている米軍ヘリパッド建設工事で、大阪府警から派遣されていた機動隊員が反対派市民に対し「触るな、土人が」「黙れコラ、シナ人」などと差別発言を行ったのも記憶に新しい。
問題は、これがいち機動隊員による沖縄への差別にとどまらないということだ。
 本サイトが追及したように、実は、警察組織の中では、こうした沖縄差別、外国人差別は日常化している。
実際、警察官専用雑誌「月刊BAN」(教育システム)には、沖縄ヘイトを始め、ネトウヨ丸出しの歴史修正主義者や嫌韓ヘイト本の著者、さらにはヘイト市民団体関係者らが登場。
この事実からもわかるように、警察組織内では差別意識を植え付けるような講演や勉強会が日々行われており、その結果として、今回の高江で「土人」「シナ人」発言が出てきたのである。  

また、公安組織では公安調査庁が今年の調査報告のなかで、〈中国に有利な世論を沖縄でつくることによって日本国内の分断を図る狙いが潜んでいると見られる〉などとネトウヨなみのデマを飛ばしている。
これは“お荷物官庁”である公安庁が予算と人員獲得のために針小棒大の謀略論を展開しているわけだが、それとは別に、第二次安倍政権以降、公安庁はかなり増長し続けているとの情報もある。
 安倍政権はこうした警察・公安組織、さらに司法と一体となって沖縄への締め付けを強化。
沖縄で反対活動を行う市民や、その模様を取材中の新聞記者らが逮捕される弾圧事件も相次いだ。
ところが、本土の政治家やマスコミはこうした事件を大きく扱わないどころか、デマにデマを塗り重ねて差別を強化している。
鶴保庸介沖縄担当相や松井一郎大阪府知事が「土人」発言を擁護したのはもちろん、応援団メディアはトンデモ情報を拡散。
たとえば“維新の腰巾着”辛坊治郎はテレビで「高江の地元ではヘリパッドを早くつくって欲しい人が圧倒的に多い」という事実無根のデマを吹聴、産経や「週刊新潮」などの保守系メディアは反対派の言動のほうがヒドいと権力関係を無視した言いがかりをつけ、百田尚樹にいたっては「土人を流行語大賞に」などとほざく始末。
 いま安倍政権は、警察や司法など権力のすべてを結集し、かつ掌握したメディアをつかって、沖縄を徹底的に追い込んでいる最中だ。
沖縄を犠牲にしてきた歴史、そして今も犠牲にし続けている現実を一切かえりみないばかりか、「土人」などと差別して攻撃対象にする、政権の卑劣な沖縄ヘイトを許すわけにはいかない。
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 いかがだったろうか。
2016年の差別事件簿から、外国人差別、障害者差別、医療弱者と貧困者差別、女性差別、血統差別、そして沖縄差別について振り返った。
こうした差別やヘイト発言が、たまたま異常な人間が発したものでなく、背景に日本の政治や社会のグロテスクなバックラッシュの動きとが、密接につながっていることがわかってもらえたはずだ
 本サイトはこうした動きを食い止めるために、今年も、さまざまな事件の裏に潜む差別思想を暴き出し、徹底的に批判していくつもりだ。
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする