「自称・総理候補の嘘つき防衛大臣」
稲田朋美の悪評…
省職員に高圧的、国会答弁で醜態
2017.03.16 Business Journal
文=深笛義也/ライター
我が国の防衛を預かる大臣の席に“嘘つき”が座っていることが、満天下に明らかになった。
稲田朋美防衛相は13日の参院予算委員会で、「(森友学園関連の)裁判を行ったことはない」と答弁していたが、14日午後の衆院本会議で一転、
「今朝の報道において、13年前の裁判所の出廷記録が掲載されました。
平成16年12月9日、夫の代わりに出廷したことを確認できましたので、訂正し、お詫びいたします」と謝罪した。
多くの弁護士が、「いくらたくさんの裁判を経験していたとしても、自分が出廷した裁判を忘れるはずがない」と言っている。
稲田氏が虚偽答弁をしたことは明白だ。
野党が辞任を求めるのは当然だろう。
「稲田さんは、自分は頭がいいと思っているみたいですが、本当に弁護士だったのか、疑問すら抱くような事態ですよ」 ジャーナリストの朝霞唯夫氏は言う。
「今回、彼女を追い詰めたひとりに、民進党の小川敏夫議員がいます。
彼は裁判官から検事になり、その後、弁護士になった経験を持っています。
検事というのは取り調べができる能力があるということです。
容疑者の言い分を言いたいだけ言わせておいて、嘘を引き出して追い詰めるのが検事のやり方のひとつ。
今回の森友学園問題での稲田さんに対する追い詰め方がそれで、『関係ない、関係ない』と言わせるだけ言わせて、挙げ句の果てに、『まったく知らない、向こうが嘘をついている』とまで言わせておいて、『じゃあ、これはなんだ、名前が書いてある』と出す。
おそらく、他の議員だったら、最初にあれを出しちゃうでしょう。
検察特有のやり方です。
弁護士だって検察のやり方を知っているので、本来は稲田氏のような答弁は、弁護士だったらしないはずです。
なんでこういう質問してくるのか、最初から疑ってかかるものです。
これが法廷なら、完全に負けていますね」
大臣としての資質
弁護士としての能力を疑われる稲田氏だが、大臣としての資質はどうなのだろうか。
「防衛省での評判は非常に悪い。防衛大臣は、防衛省内の背広組には嫌われるけど制服組には好かれたり、その逆の場合もありますが、彼女の場合は両方から嫌われているのです。
護衛艦の視察にハイヒールで来たりするから、制服組からしたら『現場を舐めている』という目で見る。
背広組が彼女に法案の説明をしにいくと、自分のほうが法律に詳しいみたいな態度を取って、『こういう判例がある』などと言って、やりこめてしまう。
だけど、実は的外れだったりするんですよ。
彼女の理解の間違いを正そうとすると、
『自分は大臣だ、あなた誰に向かってものを言ってんの』という態度になる。
それで国会答弁はしどろもどろなんだから、背広組からしたら『ふざけるな』という話になりますよね。
以前の女性の防衛大臣には小池百合子現東京都知事がいました。
彼女も評判は悪かったですが、『今になって思えば、小池さんのほうがどれだけよかったか』という話が、防衛省内にはあります」(同)
安倍首相にも見限られる
ではそんな稲田氏が、なぜ防衛大臣に任命されたのか。
「閣僚人事を決めるとき、まず重要なポストから埋めていきますよね。
『財務大臣には麻生太郎さん、官房長官には菅義偉さん』という具合です。
防衛大臣も国家の運営からしたら大事なポストですが、永田町の論理では軽くなってしまっている。
そこにお気に入りの稲田さんを入れたということでしょう」(同)
安倍首相はこの人事を、悔やんだりはしていないのだろうか。
「彼女は安倍首相の覚えがめでたかったから、昨年までは『私は女性初の総理大臣候補だ』と言ってはばからなかった。
だけど彼女は昨年末に靖国参拝をしましたよね。
『なんでこのタイミングに行ったんだ』と、安倍首相は烈火のごとく怒って怒鳴りつけたんです。
安倍首相は対米関係で昨年、エラー続きだったんですね。
まず、クリントンが当選すると考えて、大統領選のさなかにもかかわらず彼女に会いに行った。
ところが当選したのは、トランプ。
そこで慌ててトランプに会いに行ったら、『まだ大統領はオバマなのに』ということで、ホワイトハウスの逆鱗に触れたわけです。
そこで、『オバマが広島に来てくれたので、今度は私が真珠湾に行きましょう』ということになった。
本当は行きたくないんだけど、エラーをカバーするために真珠湾に嫌々行った。
そこから帰ってきたところで、稲田さんの靖国参拝でしょう。
アメリカもいい気はしないし、日韓関係だって静まっていたのに火が付いてしまった。
安倍首相はそこでもう、彼女のハシゴを外したのです。
そこから稲田さんの迷走が始まるわけですよ。
南スーダンのPKOの問題でろくな答弁ができなくて、安倍首相や岸田外相が代わって答弁するようなことがあった。
それで今度は、森友学園の問題でしょう。
辞任させると首相の任命責任が問われちゃうので、本予算が通過したら、病気入院するんじゃないかということが、永田町ではまことしやかに囁かれていますよ」
永田町の“オシャレ番長”と言われているくらいならまだよかったが、“嘘つき大臣”と判明したからには、早々にご退場願いたいものだ。
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