2017年06月06日

官邸に逆らえば更迭…夏の人事で文科省“前川一派”大粛清

官邸に逆らえば更迭…
夏の人事で
文科省“前川一派”大粛清
2017年06月06日 09時26分 日刊ゲンダイDIGITAL

 霞が関にとって、6月は人事のシーズン。
「加計学園文書」の流出で官邸の怒りを買った文科省には、粛清の嵐が吹き荒れるとみられ、職員は戦々恐々となっている。

 文科省の前川前次官の捨て身の告発に、心ある官僚が続くことを期待したいが、現役職員は今回の騒動の“とばっちり”を恐れて逃げ腰だ。
「もちろん、心情的には前川前次官に共感するところはあります。
でも、官邸に牙をむくなんて、そんな恐ろしいこと、できるわけがない。
この夏の人事でどんな報復が待っているか、分かったものじゃありませんから」(文科省関係者)
 実際、官邸は文科省にカンカンだ。
審議官や局長クラスに息のかかった経産官僚を送り込み、文科省を解体するプランも浮上しているという。
「加計文書」共有の実名入りEメールを民進党に流出させた犯人捜しにも血眼になっている。  

例年、通常国会が閉じると、中央省庁の人事異動が行われる。
 安倍官邸は内閣人事局の創設で幹部の人事を掌握し、霞が関に睨みを利かせてきた。
官邸の方針に逆らえば左遷、忠犬のように働けば昇進というアメとムチ。
そういう情実人事で官僚機構を支配下に置き、かつては政権を潰す力をも持っていた財務省も軍門に下った。某省の幹部職員が言う。
「大臣が了承した人事案も、菅官房長官が首を縦に振らないと通らない。
官邸の意向を反映するまで、何度でも突き返されます。
財務省、経産省のような主要省庁だけでなく、昨年はTPP関連で、農水省人事にまで手を突っ込んで、霞が関を震え上がらせた。
官邸の方針に抵抗した局長を飛ばして、経産省から幹部を送り込み、農水省を事実上の“子会社化”したのです」

 安倍首相は1日、ニッポン放送の番組収録で一方的な前川批判を展開。
「次官であれば、『どうなんですか』と大臣と一緒に私のところに来ればいい」
「なんでそこで反対しなかったのか」などと不満をブチまけた。
だが、在任中に批判しようものなら、容赦なくクビにするのが、この政権のやり方だ。

 1日、森本康敬釜山総領事を退任させて、後任にドバイ総領事を充てる人事が発表された。  報道によれば、森本氏が知人との会食の席で、官邸の方針を批判したことが総領事交代の原因とされる。
私的な会合での発言まで問題視するのは異常ですよ。
誰が密告したのか知りませんが、審議中の共謀罪の懸念がすでに現実のものになっている。
また、こういう記事が出ることで、官邸批判は絶対に許さないという霞が関へのメッセージにもなります」(元外交官の天木直人氏)

 しかも、森本氏はノンキャリだ。
出世レースや退官後の生活で生殺与奪を官邸に握られたキャリア官僚は、輪をかけて物を言えなくなる。
今はまともな行政を取り戻せるかの瀬戸際です。
官僚機構が一致団結して抵抗すれば、政権はひとたまりもないのです。
官僚は自らの保身や組織防衛より、まず国家国民のことを考えて欲しい。

官邸のために体を張った財務省の佐川局長が出世し、公正公平な行政を取り戻そうとした文科省の前川一派が粛清されるようなことがあれば、この国はオシマイです」(天木直人氏=前出)  

霞が関の反乱を潰すために、官邸はどんな手を使ってくるのか。
この夏の人事に注目だ。
posted by 小だぬき at 11:50| 神奈川 ☁| Comment(3) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

 やめられない万引きは「孤独」が原因

窃盗症(クレプトマニア)の
多くが高齢女性! やめられない
「快感」の原因は「孤独」
2017.06.05 ヘルスプレス(里中高志)

 平成28年版の『犯罪白書』によれば、「窃盗」は認知件数において刑法犯の7割を超える、最もケース例の多い犯罪で、その件数は年に80万件を超えている。
 そのうち「万引き」が占める割合は14.5%であり、これは近年、減少傾向にあるというが、相当に高い割合であることは間違いない。
万引きをしては捕まって刑務所に入り、出所してもすぐまた万引きをして刑務所に再び入る──。  このような「常習累犯窃盗」と呼ばれる人も多く、深刻な社会問題になっている。

「窃盗症(クレプトマニア)」とは
どのような病気か?
 こういった人は単なる「軽犯罪者」ではなく「窃盗症」という疾患を患っているとも考えられる。
「窃盗症」は別名「クレプトマニア」とも言うが、これはどのような病気なのだろうか?
 東京で唯一、窃盗症(クレプトマニア)のための患者のための専門外来がある「大森榎本クリニック」の精神保健福祉士・社会福祉士の斉藤章佳さんはこう話す。
 「クレプトマニアは、国際的な診断基準である『DSM-5(精神障害の診断と統計マニュアル第5版)』や『ICD-10(国際疾病分類第10版)』にも記載されている世界共通の疾患です。

世界や日本にどのくらいの患者数があるかというと、しっかりしたデータはありません」
 「日本の窃盗犯事例のうち、クレプトマニアに該当する数の推計もなかなか難しいのが現状です。
しかし、平成27年の犯罪白書では、万引きで検挙された者のうち窃盗の前科をもつ者は20%を超えています。」
 さらに斉藤氏は、その「診断基準」について以下のように補足する。
 「診断基準としては、『DSM-5』には個人的に用いるためでもなく、またその金銭的価値のためでもなく、物を盗もうとする衝動に抵抗できなくなることが繰り返される
窃盗に及ぶ直前の緊張の高まり』『窃盗に及ぶときの快感、満足、または解放感』などの項目が掲げられています」
 「ただし、現実には盗んだ品物をまったく自分で使わないということはなく、この『個人的に用いるためでもなく』という箇所はやや厳密にすぎるきらいがあり、実際の臨床場面での診断はもう少し柔軟に行なうべきだと我々としては考えています」

患者の半数以上が50代以上の女性
 斉藤氏によれば、万引きにもいろいろな種類があり、必ずしもそのすべてが窃盗症(クレプトマニア)に該当するわけではなく、特に生活苦によるものや転売目的のものはその範疇ではない。
 窃盗症(クレプトマニア)に該当する人は、金銭的な価値のためでなく、衝動的にスーパーやコンビニで商品を盗むことを繰り返すのがその特徴だという。  「取った瞬間は快感や達成感を覚えるのですが、その快感はあまり持続しない。
家に帰って商品を見たら、なんでこんなものを取っちゃったんだろう、と感じるようです。
それでも、逮捕されなかったらずっと続けていただろう、という人がほとんど」

 「実際に当クリニックの患者さんは、刑事手続きの段階で窃盗が繰り返していることがわかって担当の弁護士から紹介された人が多い。
当院を受診して、初めてクレプトマニアという病気を知ることになります。
このタイミングで治療が始まるのが特徴的です」

 そして、その年齢層・性別であるが、大森榎本クリニックの受診者のデータを見ると、50代以上が半数で、女性が半数以上の53%を占めている。
全体的には65歳以上の女性の割合が多くなっているのが特徴だという。

 「当院にも女性の高齢の方が次々と来るのですが、見た目や服装、話し方も上品で、『なんでこの人が万引きを?』と不思議に思うような人たちが多いです。
共通する傾向としては、ご主人を亡くされるなどの喪失体験を経験した後に万引きが始まっているケースが少なくない、ということ
 「75歳くらいでご主人に先だれたものの、遺族年金で生活にゆとりはあり、お子さんもお孫さんもいる――そんな人が万引きで捕まり、家族がビックリするケースもあります」

高齢の女性が万引きに走るのは
「孤独」が原因  
なぜ、高齢の女性が万引きに走るのか。
斉藤氏は、そのキーワードは「孤独」だと話す。  
「それまでまったく万引きなどしたことがなかったのに、50代を過ぎて突然始まるというケースが多い。
そのきっかけとして一番多いのが、パートナーとの死別や離婚なんです」

 「<寂しいから万引きをする>という深層を分析するのは、なかなか難しいことです。
ただ言えるのは、そこに<失ったものを取り返す>という意味合いがある。
そして、万引きで捕まることで、連絡が途絶えていた親族と触れ合う機会が生まれる――。
このことをどこまで自覚しているかは分からないが、結果的に患者の孤独感は一時的に癒されます」

 万引きで捕まり、刑事手続きの過程で、初めて医療や福祉サービスにつながる人も少なくない。
 話し相手もおらず、行く場所もない孤独が、高齢女性を万引きに走らせるのだろうか……。
孤独から逃れる唯一の手段が、万引きだということだとしたら、あまりにも寂しい老後の風景ではある。
 日本の高齢者を支えるコミュニティや人とのつながりが、それだけ途絶えてしまったということなのかもしれない。
(取材・文=里中高志)

斉藤章佳(さいとう・あきよし) 
大森榎本クリニック精神保健福祉部長。
アジア最大規模といわれる依存症施設「榎本クリニック」(東京都)で、精神保健福祉士・社会福祉士としてアルコール依存症を中心にギャンブル・薬物・摂食障害・性依存・虐待・DV・クレプトマニアなどのアディクション問題に携わる。
大学や専門学校で早期の依存症教育にも積極的に取り組む。
講演も含め、その活動は幅広くマスコミでも取り上げられている。
著者に『性依存症の治療』(金剛出版.2014)、
『性依存症のリアル』(金剛出版.2015)その他論文多い。
posted by 小だぬき at 00:00| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする