2017年06月08日

加計学園問題 自民党に自浄能力はない こんな自民党でいいんですか?

加計学園問題 
自民党に自浄能力はない 
こんな自民党でいいんですか?
擁護する経団連榊原会長、読売新聞
猪野 亨(弁護士) 2017年06月07日 10:24

衆議院292人、参議院114人、計406人が自民党会派に所属する議員数です。
 議長の分が抜けていたり、無所属が含まれたりもしますが、これがおおよそ自民党所属の国会議員数です。
 今、森友学園問題に続いて、加計学園問題が安倍氏が文科省に圧力を掛けていたという疑いが濃厚な中で、というよりも誰もが、「真っ黒」と思う中で、安倍自民党政権は、とにかく、この問題については、「無視」するという姿勢を鮮明にしています。

 文科省幹部が作成したとされる文書について
「確認できない。」
 前事務次官である前川喜平氏が本物と証言すると、前川氏への誹謗中傷攻撃。
 NHKが文科省幹部で共有していたと報じられたことについても「再調査の必要はない」
 文科省幹部の10人の間でのメールのやり取りについて、文科省に在籍していることは認めながら、やはり「再調査の必要はない」
 松野博一文科相にいたっては「職員が実名で告発するなど、出所が明らかにならない限り、調査をしない」
「「加計」メール 告発、実名で顔出せば「対応検討」 文科相が言及」(東京新聞2017年6月6日)

「メールは民進党が入手し二日に写しを公表。
また、NHKの取材に対し、現役の職員を名乗る男性が文書がメールで共有されたことなどを、匿名で顔を出さずに証言している。
会見で、松野氏は「報道があったことは承知しているが、実際にそれが文部科学省の職員から発言があったかどうかについて確認することができないので、それを前提にした質問に答えることは差し控えたい」とした。
記者が、「(職員が)実名で顔も出して告発すれば検討するのか」とただすと、「こういったところから出て、ということが明らかになれば、調査に関して対応をしっかり検討する」と話した。」
 実名で内部告発しないと応じないというのは、実名で「言えるものなら言ってみろ」という脅しです。
 朝日新聞が現役の文科省幹部に対する取材で文書が複数の幹部で共有されていたと証言したと報じています。

「文科省対応「おかしい」加計文書、共有証言の現役職員」(朝日新聞2017年6月7日)
「取材に応じた現役職員は「自分が見た文書、メールと同じで共有されていたものだ」と認めた。
文科省の調査結果には「自分は(文書の存在を)知っていたから、大丈夫なのだろうかと思った」と疑問を呈し、「安倍政権の方針に反対ではないが、今回の政府の対応はおかしいと思っている」とも述べた。」

 このような状況になっても、安倍政権は、「無視」するのでしょう。
 というよりも事実確認のための調査をするまでもなく真実だということは安倍氏自身が認識していることです。
 真実だからこそ調査をしない、すべて安倍氏の意向を忖度しているからだというのは、常識的な感覚があればわかることです。
 一番の問題は、自民党内で疑問を呈する声がほとんど聞こえて来ないことです。
 400人以上もいる国会議員の中で、批判の声を出しているのは、せいぜい石破茂氏と村上誠一郎氏くらいなもので、自民党内では全く批判の声が聞こえて来ないということがこの問題の深刻さがあります。
 安倍氏に対しては、ものを言えない、これが自民党です。
 安倍氏のこの発言は、党内、官僚を黙らせる象徴でもあります。

「安倍首相、前川前次官を批判=「なぜ反対しなかったか」」(時事通信2017年6月1日)
「首相は「私の意向かどうかは、確かめようと思えば確かめられる。次官であれば『どうなんですか』と大臣と一緒に私のところに来ればいい」と述べ、当時の対応を疑問視。前川氏が「行政がゆがめられた」と主張していることに対しては、「なんでそこで反対しなかったか、不思議でしようがない」と不満をあらわにした。」

 「文句があるなら来いや」と脅しているようなものなのですが、自民党議員も官僚もこれで黙りです。
以前からですが、安倍氏は、自分に反抗する者の存在を許しません。
「安倍氏って陰湿なんですね、総裁選の裏側 刃向かう者は「粛正」だ!」  
 400人もいる自民党国会議員は、すべて安倍氏に何もいえない存在でしかありません。
 本来なら、自民党総裁の首をすげ替えて自浄能力を発揮しなければならないはずです。
それができないのであれば、自民党議員みな同罪です。
 要は、自民党総裁の地位も延長される、そうなると次期選挙はどうしても安倍総裁のもとで選挙が行われる、安倍氏を批判したら公認がもらえない、黙っていようという姿でしかなく、議員としての資質にも欠くものです。
  背景には、安倍政権の支持率が下落したとはいえ50%前後の支持率があることがありますが、だからといって議員が黙りという姿勢は無責任です。

「加計学園、森友学園問題 
「確認できない」という逃げ惑う
安倍政権擁護する発想がわからない」
 ところで、財界も同レベルの発言をしています。
「加計問題審議「優先順位違う」 経団連会長」(朝日新聞2017年6月5日)
「経団連の榊原定征会長は5日の会見で、学校法人加計(かけ)学園の獣医学部新設問題をめぐる審議が国会で続いていることについて、「もっと審議して欲しい項目は山ほどある。優先順位からすると加計学園ではない」との考えを示した。」  あからさまな安倍政権擁護です。
 榊原会長は、安倍氏に直談判し、「自ら解明せよ、そうすれば野党からの追及を受けることもなく、国会審議で無駄なことはしなくて済むだろ。」くらい言えないものですか。
それとも、この安倍政権の真っ黒な部分が公になると、財界にとっても不都合なことでもあるのですか。
 それこそ榊原氏は、安倍氏と直談判できる立場にあります。
 にもかかわらず、このようなに野党を誹謗中傷するのは、財界も安倍政権とブラックな関係だということでしかありません。

 この安倍政権に加担する読売新聞もひどすぎますが、とにかく黒い集団が安倍氏を擁護しようというのですから、恐ろしい政治です。
posted by 小だぬき at 00:00 | 神奈川 ☁ | Comment(4) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする