教えて!ヨミドック
ストレスチェックは役立つの?
2017年8月2日 読売新聞
心身の不調、防ぐ狙い
Q
職場の人間関係で頭が痛いよ。そういえば会社がやってるストレスチェックは何のためなの。
ヨミドック
ストレスチェックは、いわば心の健康診断です。
会社は、ストレスが原因で社員の心身の不調が顕在化する前に、未然に防ごうとしているのです。
2015年12月から、実施が義務づけられました。
50人未満の会社では努力義務となっています。
Q
どうチェックする?
ヨ
多くの場合、「職場の雰囲気は友好的」「仕事が処理しきれない」「自分のペースで仕事ができる」などの設問に、「そうだ」「やや違う」など4段階で答えてもらう形です。
設問は60問程度です。
Q
何がわかるのかな。
ヨ
ストレスの程度や要因です。
要因で最も多いのは人間関係、次に仕事の量と質。
仕事に裁量権があるほどストレスが少ないとされます。
分析結果からはストレスによる心身の反応、周囲のサポートの状況などもわかります。
Q
人事評価などに影響すると嫌だな。
ヨ
結果を見るのは、社員の健康を支える産業医です。
評価のためではありません。
Q
結果が出たら、どうすればいいの?
ヨ
ストレスのサインに早く気づき、セルフケアに生かすことが大切です。
この機会に「自分がどんな時に、ストレスを感じるか」「助けてくれるのは上司か同僚か」などを明らかにしておくとよいでしょう。
Q
医師に直接、相談できるの?
ヨ
ストレスが「高」と判定された場合、産業医の面接指導を勧められます。
医師は、会社の担当者から、あなたの職場環境に関する情報を得た上でカウンセリングを行います。
必要に応じて、医療機関の受診や休職、配置転換などについて会社に助言し、会社は最善の措置を講じるよう努めることとされています。
Q
面接はおっくうだな。
ヨ
残念なことに、高ストレスの社員の大半が、この面接指導を断ってしまいます。
でも産業医は上司ではありません。
気軽に相談し、こころの健康を守りましょう。
(鈴木敦秋/
取材協力=長谷川崇・日比谷産業医事務所所長、
堀有伸・ほりメンタルクリニック院長)
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