2017年09月10日

ごみ屋敷の住人は「セルフネグレクト」 推定1万1000人、氷山の一角 SOS見逃さないで

ごみ屋敷の住人は
「セルフネグレクト」 
推定1万1000人、
氷山の一角
SOS見逃さないで
9/10(日) 9:00 西日本新聞配信

 大量のごみを自宅にため込んだ「ごみ屋敷」。
その住人は、周囲の指摘に耳を貸さない変わり者と思われがちだが、認知症や生活意欲の喪失が原因となっている場合がある。
何らかの理由で身の回りのことをしなくなり、SOSの発信力も低下した「セルフネグレクト(自己放任)」の状態に陥ってしまった人たち。

東邦大(東京)看護学部の岸恵美子教授(公衆衛生看護学)は「地域のさりげない見守りなど一歩前に進んで手を差し出すことが大事」と指摘している。

 ■推計約1万1000人
 聞き慣れない「セルフネグレクト」は「ネグレクト」に「セルフ(自分)」を付けた造語。
他者の世話や介護、育児などを放棄するネグレクトではなく、自分自身の世話を放棄してしまう状態のことだ。

「心身の安全や健康が脅かされ、人権も侵害されている状態。
放置すれば孤独死する可能性が高く、緩やかな自殺の入り口だ」と岸教授。
不衛生な住環境の「ごみ屋敷」もこの一つという。

 内閣府の2011年の調査によると、セルフネグレクトに陥っている高齢者は推計で約1万1千人。
ただこれは氷山の一角で、岸教授は先進国の米国の調査事例を基に「200万〜300万人がセルフネグレクトの可能性がある」との見方も示した。

■配偶者の死でも
 なぜセルフネグレクトに陥ってしまうのか。
岸教授はこれまで関わった事例を紹介した。
 息子と暮らす女性は年を取るにつれ、ごみ出しや炊事が面倒になってきた。
息子から「おまえは役立たずだ」と繰り返しののしられ、次第に「自分は価値のない人間」と考えるようになり「枯れるように死にたい」と望むようになった。
これは息子に遠慮、気兼ねして声を上げることができなくなったケースだ。

 ある男性は分別して出したごみに対して、近所の女性に分別方法が悪いと指摘された。
次第にごみを出すのが怖くなり、気が付けば家の中はごみまみれ。
近隣住民とのトラブルが引き金だった。

 岸教授によると、認知症や物忘れ、精神疾患など病気に起因するのが約3割。
そのほか、配偶者など親しい人を亡くす、リストラ、地域からの孤立、世話になりたくないというプライドや迷惑をかけたくないといった日本人特有の考えが邪魔するケースなど、理由はさまざまだ。
そしてこう指摘する。
これは誰にでも起こりうることです

■信頼関係築いて
 ごみ屋敷を巡っては自治体が相次いで条例を制定、15年には京都市が全国で初めて行政代執行でごみを撤去し、話題になった。
 自分から支援を求めない人、SOSの発信力が低下した人をどう救うか。

岸教授によると、セルフネグレクトに陥った人は、訪ねても会おうとしない
▽雨戸やカーテンが閉め切ったままになっている
▽外で姿を見掛けなくなった−などさまざまな「サイン」を出しているという。

 「地域住民や地域包括支援センターの職員がアンテナを高くして、早く見つける。
定期的な訪問を続け、助けを求めない理由を探り、信頼関係を築いて必要な支援につなぐことが大事だ」と岸教授。
「さりげない見守り」「ちょっとした声掛け」「少しのおせっかい」を心掛けて、手を差し伸べれば「孤立死を防ぐと同時に、地域コミュニティーの再生にもつながる」と話した。
posted by 小だぬき at 11:47 | 神奈川 ☁ | Comment(2) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

安倍首相を痛烈批判 15年寵愛のNHK美人記者“反旗”の衝撃

安倍首相を痛烈批判
15年寵愛のNHK美人記者
     “反旗”の衝撃
2017年9月9日 日刊ゲンダイ

 なにがあったのか――。
安倍首相が寵愛してきた美人記者が反旗を翻し臆測を呼んでいる。
NHKの岩田明子解説委員が、最新号の文芸春秋に「安倍総理<驕りの証明>」という一文を寄稿しているのだ。

 12ページの長文は、大部分が普通の政治解説だが、随所に痛烈な安倍首相批判がちりばめられている。
<なぜここまで凋落してしまったのか。
十五年間にわたり安倍首相を取材してきた私には、その原因が安倍首相の「驕り」にあると思えてならない>
<ジョン・アクトンは「絶対的な権力は絶対に腐敗する」という金言を残した>
権力は、時が経つと疲弊し変質する>と、バッサリ切り捨てているのだ。

 岩田解説委員は、8日夕方の「シブ5時」というニュース番組の中でも、「支持率低下の要因は政府の緩みとある種の驕り」
「一時的な現象ではなく政府が変質していった結果」と、冷たく言い放っている。
 国民からすればまっとうな“安倍批評”だが、周囲から「御用記者」と揶揄されるほど安倍首相ベッタリだった岩田解説委員が、文芸春秋で<驕り><権力は腐敗する>などと書いたことで、安倍首相周辺に衝撃が走っている。

 岩田解説委員は、わざわざ安倍首相の私邸近くに引っ越すほど、入れ込んできた。
15年間、蜜月だった2人の間になにがあったのか。
「文芸春秋の原稿は、岩田さんの方から『書きたい』と急に言ってきたようです。
どうやら、アッキーの秘書だった谷査恵子さんに対する対応について苦言を口にしたら、安倍首相にけむたがられ、それ以来、関係がこじれたようです。

これまで岩田さんは、必ずと言っていいほど安倍首相の外遊に同行していたのに、今回の訪ロには同行していない。
関係が悪化しているのでしょう」(自民党関係者)

 安倍首相の周辺では、総理の側近中の側近である今井尚哉首相秘書官も、記者とのオフレコ懇談で<(安倍首相に)驕りが出てきたのは、総裁の任期が3期に延長が決まったところからだ>などと、安倍首相を批判している。
さらに「日本版NSC」の谷内正太郎局長も辞任を願い出たという話が伝わっている。

 ここまで周囲の人物が次々に離れていくのは異常だ。政権末期の様相である。
posted by 小だぬき at 00:00 | 神奈川 ☀ | Comment(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする