2017年09月23日

総選挙へ市民連合がノロシ 「野党共闘」要求は全国に拡大

総選挙へ市民連合がノロシ
「野党共闘」要求は全国に拡大
2017年9月22日 日刊ゲンダイ

 カギを握るのは市民の力だ――。
昨年の参院選や新潟県知事選で野党共闘に尽力してきた「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」が21日、来る総選挙での野党協力を求める緊急アピールを発表。
参院議員会館内で会見した。

 アピールでは、北朝鮮の「脅威」に多くの国民が恐怖を抱いている状況を奇貨としての解散を<ナチスの手口を想起させるもの>と批判。
<小異にこだわり分断されてはなりません>として野党候補一本化を訴えた。

 メンバーで九条の会事務局員の高田健氏は会見で「野党協力は政党間だけの問題ではない。4野党と市民の共闘です」と語ったが、その通りだ。
昨年の参院選では、全1人区で野党統一候補を実現し、11選挙区で勝利した。
新潟県知事選では野党票を集約した米山知事が当選。
ともに、市民連合の後押しがあってこその成果だ。

 前原代表は、野党協力について「地域事情を考慮する」と繰り返している。
会見で山口二郎法政大教授は「地方レベルでも市民連合の結成の動きはあちこちで進んでいる」と言った。
高田氏によると現在、47都道府県で市民連合が活動。
今や、安倍退陣を求め、野党共闘を願う市民運動は、全国レベルで着実に根付きつつあるのだ。  

個々の選挙区で野党共闘を望む市民の声が大きくなれば、野党4党はその選挙区の「地域事情」を考慮せざるを得ないだろう。
市民の力こそが野党共闘を牽引できる。
posted by 小だぬき at 17:02 | 神奈川 ☁ | Comment(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

選挙の争点は国家を破壊する安倍政権の独裁を許すか否か

選挙の争点は
国家を破壊する
安倍政権の独裁を
     許すか否か
2017年9月22日 日刊ゲンダイ

孫崎享 外交評論家

「10月総選挙」に向けて政界が一気に騒がしくなってきた。
「大義なし」「党利党略」との批判が上がる中、この選挙で何が問われているのかはハッキリしている。
安倍政権による「国家の破壊」を許していいのか、否か――である。
 大手紙が大きく報じなかったため、気づいた国民は少なかったが、8月に福田康夫元総理が共同通信のインタビューでこう話していた。

各省庁の中堅以上の幹部は皆、官邸(の顔色)を見て仕事をしている。
恥ずかしく、国家の破滅に近づいている
〈政治家が人事をやってはいけない。
安倍内閣最大の失敗だ〉

 森友疑獄や加計問題の経緯を踏まえ、内閣人事局を通じて独裁政治に走る安倍政権を批判し、国家の危機であると警鐘を鳴らしたのである。

 安保法制、原発再稼働、TPP、北朝鮮問題……。
今の官僚機構はもはや、政府としてあるべき姿が論じられない状況になっている。
ある米国務省の職員は、日本の外務省職員と接触した際に「あなたはいいですね。日本であなたのように、あるべき姿で議論すれば、地の果ての大使館に飛ばされてますよ」と言われて驚いたという。
それほど、今の日本の政府機関は異常な状態にあり、国家の破壊に確実に近づいていると言っていい。

 かつて日本が輝いていた時代があった。
高度経済成長期のころである。
「日本の驚異」の源泉がどこにあるのか――。
1963年の英エコノミスト誌は「教育」を指摘し、65年には「『国防は御免こうむる』というのが、日本を真似ようとする国のひとつのスローガンになるかもしれない」と指摘していた。今と真逆である。

 OECDが公表した、加盟国の国内総生産(GDP)に占める教育機関への公的支出の割合によると、34カ国中、日本は最低の3・2%。
今や教育を最も軽視する国になった。
当然ながら大学の世界ランキングはどんどん落ちている。
英国の教育専門誌THEでは、アジアの中で東大は46位(前年39位)で、シンガポール国立大(22位)、中国の北京大(27位)、清華大(30位)よりも低い。

あらためて繰り返すが、安倍政権が続けば「国が破壊」される。
国民は現状を直視し、安倍首相の「嘘と詭弁」にごまかされないようにするべきだ。
posted by 小だぬき at 00:00 | 神奈川 ☁ | Comment(2) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする