2018年05月02日

軍隊としての自衛隊を真剣に考えようA

3.憲法9条改正のための前提条件
最終更新:5/2 AM.10:00

私は不毛な憲法解釈論争をする気持ちはありません。
しかし 最前線で戦うことになる「自衛隊員」が
国家権力自体の国防を意識したインフラ整備や法整備、国民の生命財産を国家が守る意思と政策を明確にして、
仮想敵国軍隊に国民が人質に取られた中で、自衛隊が「戦闘」を強いられる事態・状況だけは無くす、
国土・国民防衛の施策を あらゆる場面で貫徹する決意が大事といいたいのです。

非武装でも国民の生命・生活の安全保障のためにできうることを 最大限に追求した後に 自衛軍の組織・装備がいかなるものか英知を集めて考えるのが先だ ということ。
現状の航空・海上・陸上自衛隊を前提にしてではなくです。

自民党や右翼勢力は、自衛のための軍隊を 国民の犠牲や国土の破壊を最小にするように編成するという基本姿勢がなく、
米軍や旧陸海軍の模倣で陸海空自衛隊を3軍編成の 近代兵器で武装していく現在の在り方で思考停止してしまっている。

一番大切で覚悟しなくてはならないのは 被害・損害によって「敗戦・白旗」なのか、ゲリラ戦を含めて 仮想敵国が撤退するまで徹底抗戦を想定しているのか 未だ 誰も言及していない所です。

今の自衛隊の致命的欠陥は、民間防衛・法制の基礎の上で もっとも効果的な「軍隊」の在り方を追求し 島国の軍隊の姿を 未来に向けて模索する視点の欠如です。

憲法で明文化したら 島国日本の防衛を担う「自衛隊」になるという 現状追認の在り方では、米軍の補助軍隊としては有効でも、国内のインフラ、法制では部隊展開も作戦立案もできないままです。

4.何の脅威からどこまで防衛できるかの視点

安倍自民党のやろうとしている 憲法9条改悪案では、島国防衛の軍隊の在り方を問い直せないし、実際に国民が日常生活している中で「武装防衛」するという 「卵が先か鶏が先か」の矛盾(武力行使と国民の生命・財産の保護)のまま 国土・国民防衛の責任だけを「自衛隊に負わす」という無責任極まりない政府。
「戦後日本の総決算」にほど遠い 高価な近代兵器オタクに過ぎず 自衛隊員の生命すら守れない(交戦規定不備と前線部隊の指揮・命令権行使の制限、補給観点の欠如)と批判されても仕方のないものにすぎません。

太平洋戦争時の軍指導部のように精神主義で「本土決戦」を強要するようなものです。
国民の安全な退避・避難の発想がないまま 国民がいわば人質にされた中で 国民の被害を許容して 前線部隊が 仮想敵国に応戦できるのか 素人の私が考えてもリスクの高い決断を前線部隊に負わすことになります。

5.問題点、欠陥

最大の問題は、歴代の政権が インフラなどの整備や都市計画、交通施策など国家施策全般に「防衛」の視点を欠いたまま 今の日本が成立しているという点です。

武力攻撃が起こりえると想定したら 
・原子力発電所推進などの施策ができるはずはないし、
・道路や橋などの整備も軍事車両の移動展開を想定した強度と 破壊された場合の代替施設の建設がなされていなければなりません。
地下鉄道建設やトンネル道路・地下商店モール、商業・住居ビルの地下室設置などもミサイル攻撃された場合の退避豪になるよう強度を規定し維持・整備されなければなりません。  
・また、治安との関係が問題になりますが、国民の希望で武器の基本操作習得も検討しなければならないでしょう。
・自然災害などで人命が失われる現状、救助・救難の迅速な体制・インフラ欠如(重機などの機具や災害現場での救助部隊の展開障害の地勢放置)では、自衛隊の軍隊化だけでは 国民の生命・財産保護はできない 悲しい国土整備の典型。
・鉄道整備も新幹線網重視・優先で在来線の廃止を容認している現状は、国民避難軽視・非常時の輸送の観点の欠如で 国防という観点より経済効率のみを優先した政策の貧困。 

何かの機会があれば 自衛隊基地・駐屯地と在日米軍基地の見学・散歩をしてみてください。

自衛隊の武器庫や格納庫などの施設の無防備は驚くほどです。
 東日本大震災時 航空自衛隊松島基地のF2支援戦闘機が津波で全滅したことは 記憶に新しいことと思います。
 基地の立地や格納場所の脆弱さが テレビ画面に映しだされました。

小だぬきが 米軍横田基地を見てみようと 金網越しに 米軍爆撃機の離発着を見るために立ち止まって カメラや双眼鏡を取り出しただけで 素早くジープで武装したMPがきたことに 首都東京も米軍占領地だと痛感させられました。

6.平和ボケは 国民ではなく政権中枢

自衛隊装備に声だかに 米軍の高価な武器購入をする日本政府が 国民の生命財産を守るインフラ整備や福祉・教育・子育てには 驚くほど冷淡。

詳しくは 機会を見て 書かせていただきますが、
生活道路も陥没したときの代替道路がないと生活に困る、これは軍事の補給・輸送にもネックになります。

身近な例でも 歩道橋1本が壊れ道を塞いだだけで 交通パニックになりそうな予感。
ゴールデンウィークの高速道路の渋滞も 最悪途中の車が爆発炎上(事故・テロ攻撃)したら 被害はどの程度になるのか・・・。

総合的な「国土防衛」の観点が持てない政府だから 毎年 災害救助に自衛隊への出動要請がニュースになる。
強靭な国土や豊かな自然、国民生活の「最低限の文化的生活の保障」、産業政策や経済・食料政策も 国防の視点がなければならないのに
 日本の権力は 金として還元されないものは 国防に不都合があっても「見ない、聞かない、話さない」に徹しているようで 情けない限りです。

どうも なぜ?? どうして?? どうしたら?? などを 問う人が 権力関係者にはいないようです。

自衛隊反対や非武装論・平和運動を 「平和ボケ」「観念論」「非現実的無責任論」などと罵詈雑言の嵐で 口ぎたなくののしる御用学者・御用評論家・マスコミの声が 常識・正論のように多数派を形成しようとして今日、軍隊のみで 国民の生命や財産を守れるの??という 素朴な疑問を 持ち続けないとならないと思います。

武力行使の危険性と自衛隊員の災害救助・支援活動の献身ぶりへの感謝とは 明確に分けて考えないといけません。
posted by 小だぬき at 00:00 | 神奈川 | Comment(2) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする