2018年06月29日

なぜ、舌禍、暴言が続くのか安倍化という劣化が進む自民党

なぜ、舌禍、暴言が続くのか
安倍化という劣化が進む自民党
2018年6月28日 日刊ゲンダイ

「岡田さん、ルールは守んなきゃ」
 27日、党首討論を終えた安倍首相は衆院会派「無所属の会」の岡田克也代表にこう言い放った。
この男の減らず口には開いた口が塞がらない。

 先月30日以来となった党首討論は、前回同様にモリカケ問題の追及を中心に展開されたが、安倍は相変わらずの論点ズラシで逃げ回ってゼロ回答。
ラストバッターで質問に立った岡田が「当事者でないかのような物言いはズルい」と攻めると、安倍は「当事者という意味を正確に定義していただきたい」とブチ切れ。
討論を取り仕切る鉢呂吉雄参院国家基本政策委員長から「時間が来ております」と3度注意を受けるもガン無視で、持論を垂れ流し。
岡田の持ち時間を消化した。

 それで終了時間を過ぎてしまった岡田が最後に「良心の呵責、感じませんか」と締めのひと言。
そうしたら、掟破りの常習犯である安倍がルールを持ち出したのだから、盗っ人猛々しい。
“腹心の友”が熱望するビジネス拡大を実現するため、「岩盤規制を打ち破る」と称してルールをねじ曲げたのではないのか。
国家戦略特区を利用し、「総理のご意向」で加計学園の獣医学部新設計画に便宜を図ったのではないのか。

世論の7割がこうした疑惑を抱き続けている。
“腹心の友”の言い訳にもならない釈明で、疑惑はますます深まっている。

■安倍首相の本音代弁で機嫌取り
 犬は飼い主に似るとはよく言ったもので、自民党議員もやることなすことメチャクチャだ。
衆院厚労委員会の参考人として発言中のがん患者に、「いい加減にしろ!」と執拗にヤジを浴びせた穴見陽一衆院議員は、不祥事の量産装置と化した“魔の3回生”の安倍チルドレンだ。

受動喫煙対策を話し合った党会合でがん患者を「働かなければいいんだよ」と冷たく切り捨てた大西英男衆院議員も“魔の3回生”。
加計問題を巡り、「総理のご意向で行政が歪められた」と告発した前川喜平前文科次官の講演先に対し、文科省を通じて圧力を掛けた池田佳隆衆院議員もそうだ。

 政治ジャーナリストの角谷浩一氏は言う。
小選挙区制で党本部がカネと公認権を握り、総裁がポストも差配する構図が出来上がっている自民党は、安倍首相に権力が集中しています。
とりわけ“魔の3回生”は安倍首相の総裁時代しか知らず、安倍1強と呼ばれるに至る過程を目の当たりにしてきた。
安倍首相に目をかけられることが保身に直結するため、常に顔色をうかがい、有権者には目もくれません。彼らの発言は本心であると同時に、安倍首相の本音を代弁していると言っていいでしょう」

浸透する封建的家族主義
 穴見のトンデモ発言を巡って安倍は、「がん患者の方が自分のお気持ちを述べておられる。
その姿勢に対し、寄り添った形で対応をしなければならない」ともっともらしく言っていたが、口先だけだ。
とがめもせず、何の処分も下していない。
 重鎮としていさめるべき立場にあるはずの二階幹事長も「この頃、子どもを産まない方が幸せじゃないか、誇れるんじゃないかと勝手なことを自分で考える」
「子どもをたくさん産んで国も栄えていく方向へいくように、皆がしようじゃないか」などとぶち、物議を醸している。

それぞれの家庭が抱える事情はお構いナシ、明治の富国強兵を地で行く発想だ。
安倍側近の萩生田光一幹事長代行も「赤ちゃんにパパとママどっちが好きかと聞けば、ママがいいに決まっている」と放言し、騒ぎになった。
 自民党議員の舌禍、暴言はなぜ続くのか。
答えは簡単で、国民よりも安倍サマ。
それをトップの安倍が強いているからだ。

立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)が言う。
「戦前の軍国主義に憧憬を持つ安倍首相の頭を占めているのは、封建的な家族主義の復活なのでしょう。
個人の自由や権利を認めず、国家のトップが独裁権力を握る。
そこには国民主権も民主主義もありません」

 第2次安倍政権発足以降の5年半で、安倍の価値観と自民党のそれは同化しつつある。
アベ化が進む自民党議員のオツムと品性は推して知るべしなのだ。

■過労死が嫌なら仕事を辞めろ
 国民が大反発した安保法を強行採決した2015年以来の会期延長となった通常国会は、狂った集団が連発するデタラメ強行採決によって修羅場と化すのは必至だ。
野党による疑惑追及から逃れるため、国会を閉めたがる安倍が32日間の大幅延長に踏み切ったのは、世論の半数が反対する働き方改革関連法案、カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案、参院合区対策として定数を「6増」する公職選挙法改正案を確実に成立させるためだ。

 いずれの法案も問題だらけだが、特にヒドイのが、安倍が「70年ぶりの大改革」と意気込む働き方改革である。
 比較データの捏造で裁量労働制拡大は削除に追い込まれたが、長時間労働や過労死の助長が指摘され、スーパー裁量労働制とも呼ばれる輪をかけて悪質なる高度プロフェッショナル制度は含まれたままだ。
必要性を把握するための厚労省のヒアリング実施は法案要綱の作成後といういい加減の極みの上、ついに安倍は「適用を望む企業や従業員が多いから導入するものではない」と労働者ニーズを否定。

「時短を目的とするものではない」と開き直った。
高プロの削除を求めて野党が提出した問責決議案は27日、与党などの反対多数で否決。
与党は28日の参院厚労委で可決し、29日の参院本会議で成立させる算段だ。

「労働者を安い賃金で死ぬまで働かせようとする働き方改革で最も得をするのは、安倍首相を支える財界です。
財界の長年の熱望を今回まとめなければ、総裁3選は危うい。
安倍首相はどんな手を使ってでも成立させるつもりでしょう。
政権ナンバー2の麻生財務相が〈10〜30代の新聞を一番読まない世代は全部自民党支持だ〉という趣旨の発言でいみじくも言い表していましたが、徹底的に国民をコケにするのがこの政権の本質なのです」(金子勝氏=前出)

 過労死が嫌なら会社を辞めればいい、生産性の低い労働者は企業の荷物だと言わんばかりの発想。
もはや自民党には、弱者を冷酷に切り捨てる政権に群がり、唯々諾々と従うヒラメ議員しかいないのか。  

国民を代表する意識もなければ、国会軽視が国民主権をないがしろにしていることにも頓着しない。
すべてはイカれたトップのせいだろう。
 この先に見えるのは荒涼と殺伐しかない。
亡国首相に引導を渡せるのは世論だけだ。
posted by 小だぬき at 00:00| 神奈川 ☁| Comment(2) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする