2018年09月15日

安倍圧勝情勢 国民の言い知れぬ不安、危機感、もどかしさ

安倍圧勝情勢
国民の言い知れぬ不安
危機感、もどかしさ
2018年9月13日 日刊ゲンダイ

こうなるとヤクザと同じだ。
 自民党総裁選を巡り、安倍陣営が神戸市議を「脅迫」していたことがバクロされた。
脅された岡田裕二市議が、フェイスブックで洗いざらいブチまけている。
 岡田市議は11日、石破茂元幹事長が神戸市で行った街頭演説に参加。
事前に聞きつけた官邸幹部が9日、岡田市議と関係が深い地元の国会議員に対し「大丈夫か。あなたの将来に差し障るかもしれない」と伝えてきたという。
岡田市議は地元の国会議員から直接、聞かされたようだ。

 岡田市議は10日付のフェイスブックで「官邸の幹部でもある、とある国会議員から、露骨な恫喝、脅迫を私達地方議員が受けている」と訴えている。
もともと、“安倍支持”だったが、さすがに“石破支持”に変えると表明した。
 これまで、安倍陣営が、「冷遇するぞ」と国会議員を恫喝し、“安倍支持”を誓わせてきたことは周知の事実だったが、地方議員まで脅迫していたのだから信じられない話だ。
 自民党は本当に民主主義を標榜する政党なのか。
「脅迫」して従わせるとは、恐怖支配が蔓延しているのではないか。
 異様だったのは、石破が「正直、公正、石破茂」というスローガンを掲げた途端、一斉に「個人攻撃だ」と批判が巻き起こり、おじけづいた石破もスローガンを封印してしまったことだ。

「安倍1強」に支配された自民党は、自由にモノも言えなくなっている。
「『戦後レジームからの脱却』を訴えていた安倍首相は言葉通り、まず自民党を戦前のような上意下達、絶対服従の組織につくり変えた格好です。
民主主義には多様な議論が必要ですが、異論は許されなくなってしまった。
相当数の自民党議員が内心、おかしいと思っているはずですが、怖くて口に出せず、おかしいと思いながら多数派に同調しているのでしょう。

本当は石破支持なのに、安倍支持に回っている議員も多いはず。
それにしたって、市議の行動にまで官邸が目を光らせるのは異常です。
冷戦時代の共産圏と同じです」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 竹下亘総務会長が「大政翼賛会のようにしてはいけない」と呼びかけていたが、いよいよ自民党は戦前の大政翼賛会とソックリになってきた。

バケの皮が剥がれることを恐れて
政策論争から逃げた
 ふざけているのは、恐怖支配によって多数を確保する一方、石破との論争から逃げ回っていることだ。
「正規雇用の有効求人倍率は1倍を超え、過去最高だ」
「かつてないほど日米関係は強固だ」などと、内政外交の成果をブチ上げながら、“北海道地震”や“ロシア訪問”を口実にして、少しでも討論から逃げようとしているのだから許し難い。

 たまりかねた石破が、「私と安倍さんが一緒に演説する機会はほとんどない」と愚痴をこぼすありさまだ。
 なぜ、安倍首相は政策論争から逃げているのか。
内政の成果も、外交の成果も、すべてデッチ上げだと国民にバレるからだ。
「政策論争になったら、あの石破さんのことだから、数字や事実を基に一つずつ安倍政権の政策について論じていくはずです。
これは安倍首相にはキツイですよ。

すでに、安倍首相が『493兆円から551兆円に増えた』と胸を張るGDPについても、『増加分のうち32兆円は統計の見直しによるカサ上げが要因だ』とサラリと指摘しています。
実際、個人消費にしても、2017年は295兆円と、2007年の290兆円からほとんど増えていない。
石破さんはアベノミクスについて、『労働分配率は43年ぶりの低水準だ』『上げなきゃいけないのは物価ではなく所得だ』と説得力のある批判をしている。

もともと世論調査でも、安倍政権の政策一つ一つには“反対”が多い。
正面から政策を論じたら、安倍首相の化けの皮がどんどん剥がれていくはず。
討論会を嫌がっているのは、それが理由でしょう」(五十嵐仁氏=前出)
「地球儀を俯瞰する外交だ」などと、一人前のことを口にしている外交も、実際には成果ゼロだ。
蜜月関係を自慢しているトランプ大統領には、首脳会談の時、面罵されている。
つい最近も「良好な関係は終わる」と宣告されてしまった。
 現職総理は論争から逃げ回り、官邸に巣くうチンピラは地方議員を恫喝――。
自民党は完全におかしくなっている。

■あと3年やらせたら
「憲法」も「教育」も変えられてしまう
 それでも、安倍は国会議員票の8割を固めて圧勝確実なのだから、末期的だ。
 本当にこんな男にあと3年も総理大臣をやらせていいのか。
ヤバイのは、「日本を取り戻す」と声高に叫んでいる安倍は、本気で「改憲」を狙い、「教育」に手を突っ込もうとしていることだ。
安倍に「憲法」と「教育」を変えられたら、この国は終わりだ。

自民党議員と官僚が、自由にモノを言えなくなったように、いずれ国民全体も自由を奪われていくだろう。
「まさか」「いくら何でも」と考えている国民もいるだろうが、ほんの5年前、「特定秘密保護法」や「共謀罪」が成立し、「集団的自衛権」が合法になるなど、誰も想像しなかったはずだ。
 少なくとも安倍政権が誕生するまでは、これほど排他主義が横行し、ヘイトスピーチが幅を利かせ、ちょっと政権批判をしただけで「反日」とレッテルを貼られることもなかった。

いつの間にか政権に批判的なコメンテーターは、画面から一掃されてしまった。
 さすがに、有識者は、この時代の危険な空気に懸念を示し始めている。
 ミステリー作家の綾辻行人氏は、これまで社会的な発言を控えてきたが、危機感を強め、毎日新聞の夕刊でこう語っていた。
<幅も余裕もない。薄気味が悪い。息苦しい。無粋。この国の空気を表すと、こんな言葉が浮かびます>
<昔なら、とうに政権が力を失っていたような問題が続発しているのに、何も変わらないという現状に、むしろ恐怖を覚えます>

 文科次官だった前川喜平氏も、日刊ゲンダイのインタビューで<安倍政権の危険さはこれまでの比ではない。このままでは本当に危ないと思います>と警鐘を鳴らしている。

 政治評論家の森田実氏はこう言う。
「第2次世界大戦の反省は、国民から言論の自由や思想信条の自由を奪うと、戦争につながるというものでした。
だから、戦後、世界の民主主義国は言論の自由と思想の自由を大切にした。
ところが、安倍首相は正反対です。
家族のあり方など、人の価値観まで国家が決めようとしている。
過去、安倍首相と同じタイプの政治家はいたが、中心に座ることはなかった。
自民党議員の8割が“安倍支持”というのは、どう考えても異常です」

 この春からは、小学校で「道徳」が教科化され、道徳心や愛国心に成績がつけられるようになった。
テキストには「国と郷土を愛する」というフレーズが並んでいる。
安倍は、まだ頭の柔らかい子どもに徹底的に愛国心教育をするつもりだ。
  心ある国民は、自民党の総裁選に関与できないことに、もどかしさを感じているに違いない。
自民党は本当に安倍を圧勝させるつもりなのか。
posted by 小だぬき at 00:00| 神奈川 ☔| Comment(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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