2018年10月01日

10月からの変化…図柄ナンバー、たばこ値上げ 、生活保護改悪

10月からの変化…
図柄ナンバー、たばこ値上げ
読売新聞 2018/09/30

10つきから変わるくらし.jpg
c 読売新聞 (写真:読売新聞)

 10月から、暮らしに関わる制度や価格が変わる。
 年金関係では、納め忘れた国民年金の保険料を後払いできる期間が2年以内となる。
これまでは、5年以内の特例制度があった。介護保険でも制度の変更がある。
ヘルパーが介護の必要な高齢者宅を訪ねて、掃除や調理を行う「生活援助」について、基準を上回る頻繁な利用を市区町村がチェックし、不適切と判断すれば是正を促す仕組みが導入される。
 生活保護では、食費や光熱費などの「生活扶助」の支給額が見直され、受給世帯の67%が減額される。
 働き方を巡っては、都道府県別の最低賃金(時給)が順次引き上げられる。
 自動車関係では、全国41地域で、ナンバープレートに地域の特産品や名所などのイラストを入れる「図柄入りナンバー」の交付が始まる。
 たばこの値上がりもある。
日本たばこ産業(JT)は、加熱式たばこなども含めて150銘柄を10〜100円値上げする。
フィリップ・モリス・ジャパンなども価格を引き上げる。
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生活保護 あすから削減
年10万円以上減の世帯も
2018年9月30日(日) しんぶん赤旗

 安倍政権は生活保護のうち、食費や光熱費など日常生活費に充てる「生活扶助」の支給基準を見直し、10月から生活保護利用世帯の約7割で生活扶助の引き下げを強行しようとしています。

生活保護 10月改悪後.jpg

 2018〜20年の毎年10月に段階的に生活扶助が引き下げられ、全て実施されれば、予算規模では国と地方合わせて年210億円が削減されます。
都市部の高齢単身世帯や子どもが多い世帯に特に影響がおよび、減額幅は最大5%。都市部の「40代夫婦と子ども2人(小・中学生)の世帯」の場合、最終的には受け取る生活扶助費が年10万円以上も少なくなります。(影響=表)

 安倍政権は12年末に発足以来、生活保護削減を相次いで強行、すでに削減額は年1270億円にのぼります。
 生活保護の基準は、最低賃金を決定する要件や学用品・給食費などを補助する就学援助など低所得者向けの各種制度の基準にもなっており、その引き下げは国民全体の暮らしに影響を与えます。

 今回の生活保護費の削減をめぐっては、17年末に厚生労働省が削減計画を決定すると利用者らは強く反発し、撤回を求める運動が広がりました。
「審査請求」広く  生活保護費削減の強行が迫るなか、13年からの生活保護基準引き下げは違憲だと訴える裁判を支援する「いのちのとりで裁判全国アクション」などは14日、記者会見を開き、全国の生活保護利用者に、行政の決定に不服がある場合に行う「審査請求」運動を呼びかけました。

 会見で全国生活と健康を守る会連合会(全生連)の安形義弘会長は、裁判の原告が、誤解や偏見に基づく生活保護バッシングもあるなかで葛藤をしながら立ち上がっていると紹介。
裁判とともに「今度の審査請求を、生活保護利用者だけの問題ではなくて、国民全体の貧困を考える運動として取り組みたい」と力強く話しました。
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2018年10月02日

ついに"死に体"と変わった安倍政権の憂鬱

ついに"死に体"と変わった
安倍政権の憂鬱
プレジデントオンライン編集部 2018/10/01

安倍晋三首相の運気が、下降線を描いている。
9月20日の党総裁選では3選を果たしたが、敗れた石破茂元幹事長の善戦ばかりに注目が集まった。
26日の日米首脳会談では、貿易問題で大幅な譲歩を迫られた。
そして「総裁選より重要」と言われた30日の沖縄県知事選では、自民、公明両党が全力を挙げて支援した候補が惨敗。
一連の「不都合の連鎖」は、与党連携にも影を落としつつある――。

自民・公明は
沖縄県知事選で屈辱的な惨敗
9月30日午後、東京都内で開かれた公明党大会。
来賓として出席した安倍氏はあいさつで「私たちは5回連続、国政選挙で勝利することができました。
その意味において、山口那津男代表は私にとって必勝のパートナーです。
この勢いをかって来年の統一地方選挙、参院選挙も力を合わせていきたい」と力説すると、会場からは拍手が起こった。

だが、ちょうどそのころ、自民党幹部や首相周辺のもとには、投票が進む沖縄県知事選の出口調査結果が伝わっていた。
出口調査とは、投票所の出口に報道機関の関係者が陣取り、投票を終えた有権者に「どちらに投票されましたか」と聞く調査。
質問を受けた経験のある人も少なくないだろう。

報道各社の調査は、多少の誤差はあったが、いずれも20ポイントほどの差で、国政野党を中心にした「オール沖縄」が推す玉城デニー氏がリード。
自民・公明両党らが支援する佐喜真淳候補の苦戦が伝えられていた。
投票の結果は玉城氏が39万6632票佐喜真氏は31万6458票
出口調査の傾向とほぼ同じだった。

玉城氏の得票は、沖縄県知事選では過去最多。
メディアによっては投票が締め切られた午後8時に玉城氏の当確を打つところもあった。
自公にとっては屈辱的な惨敗。
皮肉にも昼に「必勝のパートナー」を確認しあった日の夜、「必勝」シナリオが崩壊してしまったことになる。
安倍氏は結果が判明した後、自民党幹部と電話で話し「残念だが仕方ない」とつぶやいた。

自公支持層の2割から3割程度が
玉城氏に投票
各社の出口調査を分析すると興味深い傾向が見えてくる。
自公支持層の2割から3割程度、玉城氏に投票しているのだ。
徹底した組織選挙を行った両党としては容認し難いデータだ。

知事選では、大量の自民党幹部や秘書軍団を連日投入する物量作戦で組織固めの選挙戦に徹した。
その過程で、佐喜真氏を推す勢力が、事実ではない玉城氏のスキャンダルを流したとも報じられた。
そういった、なりふり構わぬ姿勢に、本来であれば自公側を支持する県民も違和感を持ったのではないか。

知事選の結果は、党総裁選の地方票の出方と通じるところがある。
安倍氏は徹底的な引き締め選挙を行い、圧勝を目指した。
その結果、国会議員票は8割を超える票を得たが、地方票は55%にとどまり石破氏に迫られた。
総裁選の結果、「自民党は(安倍支持)1色ではない」(石破氏)ことが証明された。

総裁選で石破氏に迫られたことと、沖縄県知事選での敗北は、「安倍1強への違和感」という共通項でつながる。
崩れ始めた安倍政権の金看板 3選後の安倍氏は、あまりいいことがない。

9月26日、ニューヨークで行われたトランプ大統領との首脳会談では、2国間で「日米物品貿易協定(TAG)」の通商交渉を始めることで合意。
2国間交渉を回避することを最重視していた日本政府としては、米国に押し込まれた印象は否めない。

10月1日、日銀が発表した9月の企業短期経済観測調査(短観)では、景況感は、3期連続して悪化した。
トランプ大統領との蜜月関係を謳歌し、アベノミクスの推進による順調な経済に支えられていた安倍政権の金看板が期せずして同時に崩れ始めている。

そしてもう1つ安倍政権にとって不安材料がある。
公明党の動向だ。
安倍氏は残る任期3年の間に、悲願である憲法改正を実現させたい。
そのために今月召集の臨時国会で、自民党の案を提出し、併せて公明党との与党協議を始めたいと考えている。
ところが、この方針に山口氏が難色を示している。

改憲論議で
公明党は「下駄の雪」返上か
山口氏は党大会の席上、地方組織代表の質問に答える形で「憲法改正に前向きな政党ではなくて、幅広い政党、あるいは政治家の合意を作り出す努力がまず必要だ」と語った。
普通の法案なら、政府の方針を支えるために与党で合意形成するのは当然だが、憲法改正の場合、国会で発議した後に国民投票にかけられる。
だから、与党だけで事前に議論するべきではないという理屈。
要は、改憲問題では自公2党だけで議論するのは勘弁願いたい、という宣言なのだ。

「平和の党」を標榜する公明党は、安倍政権下では、特定秘密保護法、安保法制など、なかなか賛成しづらい政策課題についても自民党との協議に応じ、最終的には法成立に協力してきた。
どれだけ踏み付けられても自民党にくっついていくという意味で「下駄の雪」とやゆされることもある。

しかし、憲法改正論議だけは「下駄の雪にはならない」ということなのだ。
与党協議に入れず、改憲論議の入り口でつまずくことになれば、安倍氏にとっては大きな痛手となる。

疑心暗鬼が生まれる
きっかけになりかねない
公明党大会では山口氏は代表続投となり、幹事長は井上義久氏から斉藤鉄夫氏に交代することになった。
安倍氏と山口氏は、ケミストリーが合わない。
これまで両党首の隙間を埋めて連絡調整役を担っていた老練な井上氏が幹事長から退くことも、与党関係を不透明にしている。
沖縄県知事選の敗北も両党関係に微妙な影響を与える。
直ちに関係が大きく揺らぐことはないだろうが、来年の統一地方選、参院選に向け、中長期的には疑心暗鬼が生まれるきっかけになりかねない。
安倍1強の限界が見え、与党の一枚岩にもひびが見える。
後に検証するとき「2018年秋」は、安倍政権がレイムダック(死に体)し始めた時という評価が下されるのかもしれない。
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2018年10月03日

貴乃花退職で「協会は試練をクリアした」 相撲記者発言に貴闘力「見てる方は嫌」

貴乃花退職で
「協会は試練をクリアした」
 相撲記者発言に
貴闘力「見てる方は嫌」
2018/10/ 2 JCASTニュース

東京相撲記者クラブ会友の記者・大見信昭氏が2018年10月2日放送の「スッキリ」(日本テレビ系)で、貴乃花親方の退職決定を受けて「相撲協会は大きな試練をクリアした」と発言する場面があった。
両者の見解の相違が払拭されないままの引退劇だったにもかかわらず、一件落着とでも言うような言葉だったため、インターネット上で疑問の声があがった。

「クリアでいいのかな...」 1日の臨時理事会で正式に決定した貴乃花親方の退職。
これで貴乃花部屋は消滅し、「平成の大横綱」は角界を去ることとなった。
貴乃花親方と協会側は最後まで平行線をたどった。

「5つある一門いずれかに所属しない親方は部屋を持てなくなる旨の決定が理事会でなされた」
「告発状の内容を事実無根と認めなければ、一門の所属が認められないと要請を受け続けた」と主張した貴乃花親方に対し、芝田山広報部長はいずれについても「そのような事実は一切ない」と否定。

こうした見解の相違が浮き彫りになったものの、八角理事長ら協会幹部は貴乃花親方と直接話をする機会がないままだった。

このような結末を迎えた中で、相撲取材歴50年の大見氏がゲスト出演した「スッキリ」で述べたのが、 「こういう形になりましたけど、相撲協会はこれで一つの大きな試練をクリアしたわけですから」 という言葉だ。

MCの加藤浩次さんは思わず「クリアでいいのかな...」と首を傾げた。
同じくゲストの、貴乃花親方の兄弟子で元関脇・貴闘力氏も「こういうこと言われると、見てる方は嫌ですよね...。
『クリアした』とか」と直言。
すると大見氏は、 「いやいや、『経験を踏んだ』と言い直しましょう、じゃあ。これを次に生かしてほしいですね」 と言い換えた。
それでも加藤さんは「結局ゴールにたどり着いていない感じがして、僕はモヤモヤしたものが残っているんですけどね」と腑に落ちていない様子だった。

「記者クラブなくしますか」に苦笑い
協会側と貴乃花親方の言い分が食い違ったままでありながら、協会側の対応を前向きに捉えたような大見氏の発言には、ツイッターやネット掲示板でも、
「試練をクリア 本音が出やがった」
「『クリアした』 清々しい気持ちなんだろう」
「大見さん思わず本音『これでひとつの問題をクリアした』
 厄介者をうまく追っ払ったってことだよね
 これって八角理事長はじめ執行部の意向そのまま」 といった反発が広がった。

また大見氏は、大相撲界のこれからの仕組みづくりの話題になると、「番付社会ですから、下の声がなかなか上に届かない。親方も、です。
下の若い声が上に反映されるような、風通しのいいシステムを考えないといけない」と提言。

しかし、加藤さんが「まず記者クラブをなくしますか?」と聞くと、 「それはまずいですよ。
私の行くところがなくなるじゃないですか。
やっぱりね、記者クラブは記者クラブで残してほしい」 と苦笑いして拒否した。

すかさず、番組コメンテーターの箕輪厚介氏(幻冬舎編集者)は「今のご発言に象徴されると思いますが」と切り出し、
みんな居心地がいいから変えたくない。記者クラブも相撲協会も。
強い人が強い権力をもっていたら変わるのが嫌ですから、仕組みは第三者が中立的に作らないとダメですよね」と反論するように見解を述べていた。
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2018年10月04日

玉城デニー陣営で創価学会の三色旗を振った男性、孫思う自民党支持者の思い 沖縄県知事選

玉城デニー陣営で
創価学会の三色旗を振った男性、
孫思う自民党支持者の思い
沖縄県知事選 10/3(水) 琉球新報

 投開票日の9月30日午後9時半すぎ、玉城デニーさん当選確実の報道を受け、歓喜に包まれる沖縄県那覇市の会館で、創価学会を象徴する青、黄、赤色の三色旗が揺れた。
「ウチナーンチュのチムグクルが辺野古新基地建設反対の意思を再び示した」。
野原善正さん(58)は、体いっぱいで喜びを表すかのように、旗を大きく振り続けた。

「学会員が集票マシンに…」 危機感
 学会が支持する公明党は今回、辺野古新基地建設問題の賛否を明言せずに政府の支援を受ける佐喜真淳さんを推薦した。

「学会員が集票マシンとして使われる。
ウチナーンチュの魂を見せなければ」。
危機感に駆り立てられた。
 約15年前、布教を巡って組織と対立したことがあった。
反逆者と言われ、職も失った。
「本当につらかった。
今回も正直、怖かった」と振り返る。

今回、親戚からも運動をやめるよう諭されたが、告示日から10回、玉城さんの演説場所で三色旗を振った。
同志に深く考えてほしかった。
 野原さんは創価学会の池田大作名誉会長の文章をよりどころとした。
沖縄に思いをはせた池田名誉会長は著書の中で「人類史の悲劇がこの小さな島に集約された。ゆえに人類史の転換をこの島から起こすのだ」とつづった。

転換とは新基地建設阻止のことだと思った。
同志にも物事の本質を深く考えてほしかった。
正しいことをやって叱られるのが法華経の行者だ」。
教えが支えになった。

 結果を受けても気は休まらない。
国はまた沖縄を締め付けるだろう。
玉城さんは屈せず、最後まで翁長雄志知事の遺志を継いでほしい」と期待を込めた。
「信仰心を疑われるのも怖かった」

 県出身で東京都在住の住友(旧姓・国吉)ヒサ子さん(66)は「このままでは古里の自然が壊されてしまう」といても立ってもいられず沖縄に来た。
「白い目で見られたりするのも信仰心を疑われるのも怖かった」と語る。

だが、青く澄んだ辺野古の海が埋め立てられるのが許せず、玉城さんの陣営で運動し、県内の学会員を説得して回った。
 住友さんは、公明党が集団的自衛権の行使容認の閣議決定に賛同したころから党の方針に違和感を抱いていたが、思いは公にしてこなかった。

だが、池田名誉会長は「人間革命」の中でも沖縄に心を寄せ、核廃絶を含め平和を訴えていた。
現在の公明党にはこの平和思想に反する。真実を見抜いて投票してほしい」と街頭でも同志に訴えた。

 石垣市出身の安里善好さん(82)=浦添市=は学会に加入して59年。
8歳の時、沖縄戦では、マラリアで両親を亡くした。
自身も発病したが九死に一生を得た。
基地建設は戦争につながる。
目をつぶってはいけない」と語気を強める。
 40年間基地で働いたが、「基地建設による経済効果は土台がなく、いつか崩れる」と断じる。
日本の安全保障を理由に基地建設の正当性を主張する人もいるが、「本土が沖縄に押し付けたいだけ」に映る。
沖縄戦からの差別の歴史が続くことに我慢ができず、党の方針に従わなかった。

「国は県に寄り添わず、新知事が苦しい思いをするだろう。
でも、県民がついている」と力を込めた。
「孫が大きくなった時に沖縄はどうなっているのか」

 従来と違う投票行動をしたのは公明党支持層だけではない。
これまで自民党の推薦する候補者に投票し続けてきた新垣政栄さん(77)=浦添市=は、この数年で「孫が大きくなった時に沖縄がどうなっているのか」と考え始めた。
 70歳近くになるまで建設業界で働き、自民系候補に投票しないと公共工事が受注できなくなると思い、遊説や集会にも足を運んでいた。
だが、9人の孫を抱くうちに気持ちが変わった。

 安倍政権が強硬に基地建設を進めるやり方にも怒りを覚えた。
今回の選挙は人生で初めて自民党推薦でない候補に票を投じた。

 本紙と共同通信の出口調査によると今知事選で、自民党支持層の24%、公明党支持層の27%が玉城さんに投票した。
共通するのは「辺野古に新基地を造らせてはいけない」とウチナーンチュの尊厳を大切にする気持ちだった。  
   (’18知事選取材班)
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片山さつき氏入閣で限界露呈 安倍政権“自滅”は時間の問題

片山さつき氏入閣で限界露呈
安倍政権“自滅”は時間の問題
2018/10/03 日刊ゲンダイ

 2日の内閣改造と党役員人事で、安倍政権の限界がハッキリ見えた。
どんなに立派に見える家でも、屋台骨にガタがきているのに放っておいたら、内側から崩れ落ちるのは必定だ。
ガラクタ素材で補強したところで、どうにもならない。

 改造人事について、安倍首相は「しっかりとした土台の上に、幅広い人材を適材適所で」と言い続けてきた。
「土台を固める」という方針で、政権の屋台骨である菅官房長官と麻生財務相、二階幹事長の留任を真っ先に決めたのだ。

「ただでさえ二階は79歳、麻生は78歳と高齢で、この2人が踏ん張っているかぎり、党内の世代交代が進まない。
しかも、政権の“花形ポスト”である官房長官と財務相は第2次安倍政権発足時から一度も交代がなく、お鉢が回ってこない待機組の不満は爆発寸前でした。
それでも政権が力を持っていれば誰も文句を言えなかったのですが、今回は空気が違う。
相変わらずのオトモダチ重用人事に、党内で怒りの声が渦巻いています」(自民党の閣僚経験者)

■腐った屋台骨をガラクタで…
 今回、初入閣が決まったのは、お騒がせ議員の片山さつき氏、安倍首相の首相補佐官や総裁特別補佐を務めてきた茶坊主の柴山昌彦氏極右仲間の桜田義孝氏スマホ向けゲームの「あべぴょん」を開発したという平井卓也氏……。
その他は、組閣のたびに名前だけは挙がる宮腰光寛氏や原田義昭氏、吉川貴盛氏ら滞貨一掃組がズラリだ

「総裁選で主要5派閥からの支持を取り付けた結果、各派閥の意向を尊重せざるを得なくなった。
特に党内第2派閥を束ねる麻生さんと、総裁3選の道筋をつけた二階さんには格別の配慮をしています。
この2人の不興を買って反安倍に回られては、たまらないですからね。

がんじがらめに縛られた結果、当選回数を重ねた大臣待機組の“在庫一掃”に協力し、新鮮味は出せなかったのです」(官邸関係者)

 主要閣僚は代わらず、新入閣組はオトモダチとくたびれた滞貨ばかり。
こんな改造内閣に期待しろという方が無理だ。
屋台骨を中心にしてオトモダチを要所に配し、残りを派閥に論功行賞で配分するという内向きの論理だけで、まったく有権者の方を向いていない人事です。少なくとも麻生財務相は交代させなければおかしい。何度辞任してもおかしくないほどの暴言を繰り返してきたし、公文書改ざんという大問題を起こした組織のトップが責任を取らずに続投なんて、あり得ません。
麻生財務相や菅官房長官、二階幹事長を交代させて、若返りで人心一新すれば支持率アップも望めたかもしれませんが、この布陣では難しい。
延命第一で小幅改造にとどめたことが裏目に出て、党内の不満に足をすくわれることにもなりかねません」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)
 守りを固めるつもりが、肝心の屋台骨が腐っていれば、あっという間に家は傾く。
干された石破派が暴れるまでもなく、自滅は時間の問題だ。
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2018年10月05日

安倍政権で研究費ジリ貧 日本からノーベル賞が出なくなる

安倍政権で研究費ジリ貧
日本からノーベル賞が出なくなる
2018/10/04 日刊ゲンダイ

基礎研究をシステマチックかつ長期的な展望でサポートして、若い人が人生を懸けてよかったと思えるような国になることが重要だ」――。
ノーベル医学生理学賞の受賞から一夜明けた2日、京大の本庶佑特別教授はそう語った。

 現状はどうなのか。
研究開発費の推移を調べると、お寒い状況が浮き上がった。
 経産省が今年2月にまとめた調査によると、日本の官民合わせた研究開発費総額は、2007年度以降、17兆〜19兆円で推移している。
つまり、10年以上横ばいで増えていないのだ。

企業の儲けは内部留保に向かい、研究開発に投じられていないことがよく分かる。
 さらに驚くのが、研究開発費の政府負担割合だ。
日本はわずか15.41%で、主要国から大きく引き離されて最下位(別表)。
日本の基礎研究.jpg
しかも、安倍政権発足前は16%超だったのに、発足後の2013年から右肩下がりなのだ。
目先のことしか頭にない安倍政権は、研究開発とりわけ、基礎研究の重要性をまったく理解していません。
一方で、軍事強化につながる基礎研究には力を入れています」(経済評論家・斎藤満氏)

 安倍政権は2015年度から「安全保障技術研究推進制度」を導入。
国の防衛分野の研究開発に役立つ基礎研究を民間企業や大学に委託、カネを出す制度で、“研究者版経済的徴兵制”といわれている。
軍事目的のための科学研究を行わない方針の日本学術会議は反発しているが、16年度予算6億円に対し、17年度は110億円に急増している。

「本庶さんは今年、ノーベル賞を受賞しましたが、何十年か前に、基礎研究にしっかり取り組めた環境があったからです。
現在の安倍政権のような基礎研究に対するスタンスでは将来、ノーベル賞受賞者が出なくなるだけでなく、もはや日本は技術立国とは言えなくなってしまいます」(斎藤満氏)
 技術立国から軍事大国へ――早く、安倍首相を引きずり降ろさないとそんな国になってしまう。
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2018年10月06日

片山さつき地方創生・女性活躍相 タマ不足で紅一点初入閣

片山さつき地方創生・女性活躍相
タマ不足で紅一点初入閣
2018/10/05 日刊ゲンダイ

 政界入りから13年。
凄まじい猟官運動が実を結び、紅一点の初入閣。
出たがり屋にはピッタリの舞台だ。
取材殺到につけまつげでキメたが、盛り過ぎてポロポロと落とし、記者の失笑を買った。
抜擢理由は女性候補のタマ不足。

女性活躍を掲げる政権がオールおっさんではカッコがつかないからだ。
激震が走ったのが古巣の霞が関。
組閣前日に初入閣の一報が流れると、「どこだ」「まさかウチか」の大騒ぎで、国会担当の官僚らが確認に追われたという。

●「模試4度制覇」「聖子ちゃんカット」  
1959年、埼玉県浦和市(現さいたま市)生まれ。
東京教育大付属中・高に進み、代々木ゼミナールの全国模試で4度トップ。
東大法学部卒業後、大蔵省入りし、女性初の主計官に。
同期はセクハラ辞任の福田淳一前財務次官、公文書改ざんで引責辞任の佐川宣寿前国税庁長官ら。
独特のくるくるヘアは東大の頃からで、「聖子ちゃんカット」の亜流。
2005年の郵政選挙で衆院静岡7区に刺客として立ち、初当選。
09年の衆院選は土下座行脚で支持を訴えるも惨敗し、10年の参院選で比例代表にくら替え。

 安倍首相が「超人的なガッツの持ち主」と言う通りで、その馬力は並の男では太刀打ちできない。
安倍の行く先々に出没し、「赤坂自民亭」でも至近距離をキープ。
総裁選対策にいそしむ安倍との写真をツイッターで拡散させて大ヒンシュクを買った。
脇の甘さも折り紙つきだ。

●前夫と現夫  
27歳で東大助教授だった舛添要一(69)と見合い結婚。
DVを受け、複数の愛人をつくられて2年3カ月で離婚した。
「浮気に激怒した片山さんはバッグに包丁を忍ばせ、舛添さんが過ごす愛人宅に乗り込んだといいます」(週刊誌記者)と、“武勇伝”もケタ外れ。
再婚相手の片山龍太郎氏(61)は、産業再生機構で執行役員マネージングディレクターなどを歴任した実業家。
 エライ人にはすぐ取り入るが、弱者には冷たい。

NHKが16年8月、母子家庭育ちの女子高生を紹介。
経済的事情で進学が難しく、パソコンを購入できずにキーボードで練習する苦境をリポートしたが、自室に高額嗜好品が並んでいたため、ヤラセ疑惑が浮上した。
 片山はバッシングに乗っかり、〈NHKに説明を求め、皆さんにフィードバックさせて頂きます!〉などと連投ツイートして大炎上。
生活保護受給を巡り、「次長課長」の河本準一の母親らを攻撃して総スカンを食らっても懲りなかったようだ。
「片山さんは衆院選落選で大きな挫折を味わったようです。
参院比例は10万票で当選圏内。
大多数に煙たがられても10万人のコアな支持を得ればバッジは約束される。
常軌を逸した振る舞いは計算し尽くされている」(自民ベテラン議員)

 辞任第1号の筆頭候補か。
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2018年10月07日

常識の欠如に無自覚な人たちが増えている

常識の欠如に
無自覚な人たちが増えている
「杉田水脈擁護」の
ドグマが蔓延する深刻理由
2018/10/06 東洋経済(天野 妙 )

 スポーツ界の不祥事が続いている。
レスリング、バドミントン、アメフト、ボクシング、そして体操と、週刊誌やワイドショーだけでなく、NHKのニュースでも大きく取り上げられた。
セクハラやパワハラは線引きが難しいという人もいるが、前述のものは誰が聞いてもおかしいと感じる事案が多い。

 なぜ加害側も被害側も長期間、そのおかしさに気が付かないのだろうか?
 筆者は「エコーチャンバー現象」(自分と同じ意見の人だけが集まるコミュニティで議論をする中で偏った意見が増幅・強化されていく現象)に入ってしまっているからだと考える。

以前の記事(「高齢男性による政治」が日本の諸悪の根源だ)でも論じたが、端的に言うと、自分の言動が世間とズレていることに気づくことができないのである。
 その意味では、「LGBTは子どもを成さないから生産性がない」と断じた杉田水脈衆院議員の論文を擁護する月刊誌『新潮45』の特集記事は、ズレの極みといっても言い過ぎではないだろう。

不協和状態は居心地が悪い
 LGBTの人口は13人に一人いるとされ、左利きの人より多いといわれている。
左利き専用のハサミやマウスなどが世には流通しているが、それらを否定する動きがあるだろうか。

 子を成さない=生産性がないとするなら子どもを持たない夫婦も生産性がなくなるし、さらに言えば、子を産み終えた人も生産性がないということになる。
この言説を正とすると、この世の人口の半分以上が生産性なしということになってしまう。

 しかし、杉田議員の主張や彼女を擁護する記事を支持する一定の層がある。
それは、自分の認知が正しいのだという心理が働き、より強固な信仰をもっているようにみえる。

 たとえば、喫煙者の肺がん発症率が高いといった多くのエビデンス(証拠)があるにもかかわらず、喫煙者はタバコをやめることが難しい。
これも認知のズレ=認知的不協和が生じているわけだが、その不協和状態は居心地が悪い。
 そして、この不協和を修正するために「喫煙者にも長寿の人はいる」「煙草をやめるストレスの方が、がんのリスクが高まる」などと新たな認知を作りだす。
 さらに、その認知をより強固にさせるため「交通事故の方が死亡率が高い」とし、認知的不協和を解消させ、より強固な「喫煙信仰」を深めていくのに似ている。
 このような心理行動を「認知的不協和状態の解消」という。

これを提唱した社会心理学者のレオン・フェスティンガーは、「人は自らが信じていること(認知)と異なることが起きたとき、人はその不協和を解消させようと、行動をとる」とし、この世の終末を予言した宗教団体に潜入した稀有な学者だ。  

フェスティンガーの著書『予言がはずれるとき』によると、この世の終末を予言した宗教団体はすべて予言を外したが、信仰を続けて団体に残る人が必ずいるという。

「新潮45」も認知的不協和に陥った
 そこでフェスティンガーは、信仰から離れる人と、信仰を続ける人の違いを探るため、終末を予言した宗教団体に複数の研究者たちと潜入した。
その結果、信仰を続けた人たちには大きな共通点があることがわかった。  

1つは、信仰のために家族や友人、財産など多くを捨ててきていたこと。
もう1つは、予言が外れた後も信仰していた者同士で過ごしたことであった。

少しおかしい……」と思い始めても、隣に座る人の信仰を聞けば、また信仰に戻るのだという。
つまり、同じ小部屋に居続ければ教祖がどんな間違ったことを言っても信仰は続くのである。

 このことを踏まえると、不祥事を起こした各スポーツ界の重鎮たちも、「小部屋」に入り込んでしまったと言える。
『新潮45』編集部がとった行動もまた然りである。
 ただ、ともすると多くの人が似たようなものかもしれない。

筆者の身近には、「働き方改革」と世間でいわれているのにもかかわらず、「毎日20時以降はサービス残業にするのが組織全体の習慣として根付いている」という人々も存在する。
 当人に聞くと「まわりの人たちがみんなやっているから」「うちの業界ではそれが当たり前だから」と、世間とのズレを認知しているにもかかわらず、その「小部屋」から出ようとはしない。
さらに「残業が多いと評価が下がるから、サービス残業する方がいい」と言い、強固な残業信仰を手放そうとしない。

 その他にも、本当は自己顕示欲を満たしたい上司が、「部下の成長のため」と表して「部下育成」という名の下で行われるパワハラや、無償奉仕前提にもかかわらず毎日学校へ行かざるを得ない過重労働のPTAなど、挙げたらきりがない。

 このように「小部屋」に入る前はおかしいと思っていたのに、いざ入ってしまうと同調圧力に押され、気が付くと周囲と共に同じ行動をとってしまう自分に出会うことがないだろうか。

総裁選の結果に世間とのズレはないか
 9月20日に実施された自由民主党総裁選挙における安倍晋三首相、石破茂元自民党幹事長の支持比率は、議員票82:18と党員票55:45となり、議員の支持と党員の支持との間に大きな差が見られた。
この結果を見て「議員感覚」と「自民党員の感覚」(=世間に近い)との間に大きなズレを感じた読者も多いのではないだろうか。
 安倍首相を支持した議員たちは、その道を信じてきたので安易には変えられないし、今さら引き返せない。
そして同じ境遇の議員たちと安倍首相支持を共有することで、信仰にも似たより強固な支持となっているのではないだろうか。
 自民党議員の皆さんに、今回の結果を踏まえ、世間(正確には自民党員)とのズレが生じているかもしれないことを認知してほしい。
自らとの認知的不協和を恐れず、「小部屋」の扉を開けて「世間の空気」を吸ってほしいと願うばかりだ。
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2018年10月08日

シドロモドロ答弁必至 桜田五輪相“辞任ドミノ”第1号に浮上

シドロモドロ答弁必至
桜田五輪相
“辞任ドミノ”第1号に浮上
2018/10/07 日刊ゲンダイ

 “お友達”、滞貨一掃、派閥均衡――。
ロクでもない大臣が顔を揃えた2日の新内閣発足で支持率は下落。
醜聞探しに走るメディア関係者からは「的が多すぎて絞り切れない」との声が上がるほどのヒドい顔ぶれだが、2020年東京五輪の経費拡大問題の発覚をきっかけに、早速「辞任第1号」に急浮上したのが、桜田義孝五輪担当相だ。

 東京五輪の経費を巡って、もともと国の費用負担は1500億円と想定されていたものが、実際は既に約8000億円を支出していたことが、会計検査院の調べで4日に発覚。
全体の経費は3兆円規模になり、今後も拡大する可能性がある。

 早速、ネットでは「こんなデタラメな五輪なんか、もうやめて!」「冗談じぇねえ」と批判が噴出。
国民の税金がかかっているのだから当然だが、今月末に召集予定の臨時国会で、野党がこの問題を追及する可能性が高まっている。
その標的は間違いなく、初入閣した桜田五輪相だろう。
 ベテラン野党議員は「当然、今後の大会経費のあり方などについて、所管の桜田五輪相をただしていく必要がある」と息巻いている上、自由党の小沢一郎代表の事務所も、「国会で徹底的に追及しなければならない」とツイートしている。

 厳しい追及にさらされれば桜田氏はシドロモドロになり、答弁に窮するだろう。
官邸からも答弁を不安視されているといい、5日の朝日新聞によると、桜田氏は2日夜の就任会見に際し、安倍首相と菅官房長官から「最初は棒読みでもいい」と、官僚が用意した要領通りに受け答えするよう指示されていたという。

■桜田氏以外にも問題を抱えた大臣が
 そもそも桜田氏は、福島第1原発事故で生じた放射性廃棄物の処分について、「人のいない福島に置けばいい」と放言した男だ。
東日本大震災について、「まだ東北のほうだからよかった」と放言してクビを切られた今村雅弘前復興相じゃないが、問題発言の桜田を五輪相に就けること自体、どうかしている。

政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏はこう言う。
「桜田氏は所管大臣である以上、誠実な答弁を求められるのは当然です。
お粗末な答弁になれば、野党の追及は厳しくなるでしょう。
そもそも今回の組閣は、レームダック化を防ぐため安倍首相は各派閥の推薦を優先せざるを得なかったのです。
すると、『身体検査』もおろそかになる。
桜田氏の過去の失言について、しっかりと把握しきれなかった可能性があります。

そういう状況ですから、桜田氏以外にも、問題を抱えた大臣がいてもおかしくありません」  
柴山昌彦文科相は教育勅語の一部を礼賛する発言で炎上中。
片山さつき地方創生相も舌禍が不安視されている。

桜田氏への追及をきっかけに、他の大臣にも波及し、早々に“辞任ドミノ”が始まっても不思議ではない。
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2018年10月09日

前歯治療には自由診療か保険診療か・・・・。

意外に知らない…
前歯治療は保険が利かない
といわれる理由
2018年10月05日 日刊ゲンダイ

 あなたは前歯の虫歯治療のため歯科医院を訪れた際、
「保険診療だと使える素材も限られるし、長期間使うと色が変わる場合もあります。
自由診療でどうですか」と言われたことはないだろうか?

 改めて費用を計算してもらうと数千円がウン十万円に。本当に保険で前歯を治療するのと自由診療で行うのとでは出来栄えに差があるのか?
 自由診療専門の歯科医師で「八重洲歯科クリニック」(東京・京橋)の木村陽介院長に聞いた。

 歯の治療を保険のみで行うか、自由診療で行うかの違いはたくさんある。
保険診療では、治療に使える素材、やり方など細かく制限されている。
一方、自由診療では詰め物・かぶせ物の素材を歯科医が選択し、患者の状態などに合わせた提案が可能となる。

その中で患者がよく聞かされるのが素材の違いだ。
「前歯の治療を保険だけで行う場合、かぶせ物や詰め物の材料は白い硬質レジンが使われます。
レジンとはプラスチック製樹脂のことで、強度がある半面、吸水性があるといわれます。
そのため『プラークが付きやすく、口臭が出やすい。
使っているうちに着色して変色したり、すり減って内面の金属が露出して歯ぐきが黒くなる場合があります』などと説明される患者さんは少なくありません」

 一方、自費診療の場合はプラスチック以外にもさまざまな材料が使われる。
例えば、セラミックだ。
かぶせ物をする場合、通常は金属で補強する内面をジルコニアで製作し、その上にセラミックを使うオールセラミックが可能になる。
これについて「金属を一切使わないので金属アレルギーは出ないし、長年使っても変色や変形、腐食、吸水による口臭が出にくい」などとそのメリットを強調した説明がなされる場合が多い。

 しかし、どちらも保険診療から自由診療へ誘導するための常套句だと木村院長は言う。
保険診療での前歯の治療が、自由診療のそれと比べて機能的に大きく劣るわけではありません。
歯科医師の腕さえあれば見た目もそれなりに満足できるものになるはずです。
そもそも前歯の虫歯は目立つため、かぶせ物が必要となるほどひどいケースはあまりないはず。

保険診療でも使われるレジンでも丁寧に詰めればどこに埋めたか分からないよう治療することは可能で、大体は長期的に問題なく過ごせます。
むしろ、かぶせ物をすると歯は大きく削られてしまい、歯の寿命を短くしてしまう。
慎重でなければなりません」

 ただし、前歯なしは見た目が悪いため、できるだけ短期間ですべてを終えなければならない。
そのため歯科医師は、ある程度の腕が必要となるという。
「どんな歯も、再治療となれば削らなければなりません。
しかし、他の歯に比べて小さい前歯は何度もやり直しはできません。
どの歯もできるだけ短期間で根管治療、修復治療、かぶせ物、ブリッジ治療を終えることが基本です。
しかし、審美的に前歯はそれがより強く求められるのです。
歯科医師は短期間の治療を可能にするさまざまな知識と経験と、技術、治療・検査の装置など総合力が必要とされます」

■費用の違いは何の差なのか?  
むろん、歯科医師の多くはこうした腕は持っているだろうが、問題はそれを丁寧に行うのに必要な時間をかけられるか、だ。

「私は自由診療で歯科診療をしています。
そのため、ひとりの患者さんの診療に半日から1日かけることも珍しいことではありません。
しかし、『この治療は保険点数〇点◯◯円』と国によって金額が決められている保険診療ではそうはいきません。
限られた時間と予算の中でできる範囲でしか治療を行えないのです。
その結果、とにかく患者さんの数をこなすという場合もあり、満足のいく治療ができないケースも出てくるでしょう」

 つまり、患者から「前歯を保険診療の範囲内でやってください」と言われて、「自由診療での治療はどうですか」と提案する保険診療の歯科医院の中には、暗に「歯科医院としても満足できる治療を行うためには、それなりの治療時間を確保するための費用が必要」と言っている場合もあるのだ。
「いまや歯科医院の数はコンビニエンスストアより多いとされており、競争が激化しています。そうした中、

患者さんは
@評判が良くて混んでいる保険診療の歯科医院の10分診療を選ぶ
A評判がイマイチで患者が少ないが、時間をかけて治療はしてくれる保険診療の歯医医院を選ぶ
B費用はかかるが、制約がないため十分な時間と患者の状況に沿った素材を使う自由診療専門の歯科医院を選ぶ
――から選択しなければなりません。

そうした中で、中高年の患者さんが満足のいく前歯治療を受けるには、必要とされる治療レベル、歯科医院の経営状況のバランスを知ったうえで治療場所を選ぶ必要があります」
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2018年10月10日

「湿気がひどくてマグロにカビが生える」開場目前の豊洲市場に不安の声が高まる

「湿気がひどくて
マグロにカビが生える」
開場目前の豊洲市場に
不安の声が高まる
10/9(火) 文春オンライン(石井 妙子)

「本当に市場として機能するのか」、「死亡事故が起こりはしないか」、「魚の安全性は保てるのか」――。
 豊洲移転が目前に迫る今、改めて市場関係者の間で不安が高まっている。
総工費6000億円以上をかけた「最新設備」を誇る豊洲市場が開場するのは10月11日。

本来なら、希望に満ちた華やぎに満たされていてもいいはずだが、市場関係者の表情は一様に固い。
これが築地での「最後の日々」になるのか。
「築地に残りたい」という声は根強い 

地盤沈下によって
引き起こされた巨大な「ひび割れ」

「ここにきて、移転推進派だった人たちまで、顔を曇らせていますよ」(仲卸業者・男性Aさん)

 一体、何がそこまで不安視されているのか。
築地市場に赴き、人々の声を拾った。
「築地を離れることの寂しさ、というような情緒的な話ではないんです。
いい話がまったく聞こえてこない」(同前)
 豊洲市場はこれまで土壌汚染問題が、度々、取り上げられてきたが、その汚染状況も改善されない中、ここへきて、建物そのものに対する問題が持ち上がっている。

 そのひとつが、深刻な地盤沈下だ。
 9月上旬、仲卸棟西側で、横幅約10メートル、段差約5センチという「ひび割れ」が発見された。
地盤沈下によって引き起こされた巨大な「ひび割れ」である。
「豊洲の店舗にダンベ(魚や水産物を入れる業務用冷蔵庫)を入れたら、それだけで床が沈んでしまった、という話もあります」(仲卸業者・男性Bさん)
 豊洲は、もともと地盤が非常に緩い。
その上に重厚長大な建物を作った。

先日は、工事を請け負った業者から、「地中に打ち込む杭が十分に支持層(固い地盤)に届いていない」という内部告発もなされている(『週刊現代』2018年9月1日号)。

「豊洲の床耐荷重は本当に、
                    大丈夫なのか」  
緩い地盤、偽装工事……。
ただでさえ不安が募る中、9月下旬になって、突如、豊洲市場内に貼り出された紙が、業者の人々をさらに驚愕させた。

「貼り紙に、『2.5トンフォークリフト、800kg』と書いてあります。
2.5トンフォークリフトといったら、2.5トンの荷を積めるリフト、という意味なんです。
それなのに、800キロまでって。
一度にそれしか運べないのでは仕事になりません」(仲卸業者・女性Aさん)

 この貼り紙は、「豊洲の床耐荷重は本当に、大丈夫なのか」という不安を改めて市場関係者に与えることになった。
ターレ(運搬車)は本体だけで800キロ、荷を載せれば2トン近くになる。
フォークリフトはさらに重く、荷物を載せれば6トンに近い。
築地は1階部分だけが売り場だったため心配する必要がなかった。
だが、豊洲の場合、中卸棟の売り場は4階まである。
床が抜けたりしないか、十分な重みに耐えうる設計になっているのか。不安の声は尽きない。

「とても臭くて白濁していたそうです」
 9月23日には、汚染水がマンホールから噴き出すという、信じ難い出来事も起こった。
仲卸業者のひとりで、「築地女将さん会」会長の山口タイさんが語る。
「仲卸業者が移転の準備のために、豊洲に行っていた時、偶然、見つけたんです。
水は、とても臭くて白濁していたそうです。
たまたま彼らが発見したから明るみに出ましたが、そうでなければ、都はこれも隠蔽したんじゃないでしょうか」

 東京都は、地下水の上昇を抑えるために地下水管理システムを導入。
地下水の水位が上昇した際には、速やかに浄化して、外に排出できると説明した。
だが、そのシステムが機能せず、浄化前の地下水が、そのままマンホールから噴き出したのである。
 地下水は言うまでもなく、汚染されている。

 東京都は、この件に関して「地下水を汲み上げて排水施設に送るための送水管の空気弁に付着物が挟まったことが原因」として、「過去に同様のケースはなく、今後は再発防止に務める」との見解を示した。
だが、この説明では仲卸業者の不安は少しも解消されない。

マグロの身にカビが付着したら……
 湿気とカビは、より深刻な問題である。
「とにかく豊洲市場は湿気がひどいんです。
地下水が水蒸気になって上がってくるのに、建物が密閉型で窓ひとつない。
温度を冷暖房で常に25度になるよう設定しているので、特に夏場は、ダクトを通じて室内にも水滴が生じる。
開店すれば、店内に冷凍庫やダンベといった冷蔵機器を入れ、冷凍食品を扱うわけだし、水も流す。
益々、湿気が出るはずです。

 開場前の今現在で、空調を24時間フル稼働にしても、湿度が70パーセント。
高い時は90パーセントを超える。
だから、ものすごくカビが出るんですよ。
カビは生ものに付着して繁殖する。

一番、心配なのはマグロです。
マグロの身にカビが付着したら、3、4日後に発生する。
豊洲で売る時は目に見えなくても、小売店に渡ってからカビが出ることも……」(仲卸業者・男性Bさん)

 都も、ここまでの湿気とカビの発生は想定外だったのだろう。
開場を目前にして、至るところに、大型の除湿機を断りもなく設置した。
仲卸業者の女性が、憤慨しつつ語る。
「最近になって、突然、巨大な除湿機が無造作に通路にボンボン置かれたんです。
カビ対策なんでしょうね。
でも、こんなものがあったら、危なくてターレを走らせられない

 湿気を除去する根本的な手段がなく、この巨大な除湿機を都は置いたのだろうか。

豊洲では「買い回し」ができない  
市場機能を無視した構造上のミスをあげる声も数多く耳にした。
豊洲は築地のようにコンパクトにまとまっていない。
だだっ広いばかりで、まったく動線を考えて作られていないんです。

これでは、仲卸棟で魚を買って、青果棟で野菜も買う、という『買い回し』ができません。
それに、鮮魚は新鮮さが命。
時間をかけないように機能的に運ばなくてはならないのに、築地の何倍も時間がかかる」(仲卸業者・男性Aさん)

 卸、仲卸、青果棟と、これまでは三つの機能がワンフロアに集約されていた。
階段やエレベーターとは無縁だった。
 だが、豊洲は3か所に建物が分かれており、しかも、それぞれが幹線道路によって分断されている。
また、仲卸棟の積込場や店舗は1階から4階まである。
「それなのに、エレベーターは6基のみ。
4階まで買いに来てもらえるのか。
本来、市場は築地のような平屋が理想なんです」(仲卸業者・女性Aさん)

「あれでは、ターレから荷が崩れ落ちてしまう」
 漁港から大型トラックで運ばれる魚や水産物は、まず、大卸(水産卸)に持ち込まれ、セリや相対取引を経て、仲卸の各店舗に運ばれる。
1日に扱う鮮魚や水産加工物は2016年度で1628トン、青果は1021トンにのぼる。
「築地では、すべての売り場が繋がっていたけれど、豊洲では、卸棟と仲卸棟は別の建物。
地下道で荷物を運ぶことになる。
ところが、その地下道は3本しかない上に、傾斜がきつく、ひどいヘアピンカーブ。
あれでは、ターレから荷が崩れ落ちてしまう。
それに、道幅が狭くて接触事故を起こしそうです」(仲卸業者・Aさん)

 こうした初歩的な設計ミスは、いたるところで指摘されている。
 大型トラックは、大卸のトレーラーヒットに横付けされ、横面扉が開いて、荷を下ろす。
だが、豊洲の設計者は、コンビニなどを回っている一般的なトラックのように、縦付けして、後ろの扉を開き、荷を下ろすものと思い込んで設計していた。

 また、排水溝が設計ミスで浅く、詰まりやすいという声もあった。
「大量の水で魚の血や鱗を洗い流すことができないようでは衛生を保てないのに……」(仲卸業者・男性Bさん)

 市場の命は水だ。
築地では真水と海水で流し清め、排水し続け、食の衛生を守ってきた。
だが、豊洲は水を大量に使えば、構造上の不備で排水は詰まり、さらにはカビが出てしまう。
大変なジレンマだ。

駐車場の数が圧倒的に足りない
 アクセスの点でも、問題は広がっている。
 最寄り駅はゆりかもめの市場前だが、始発でも競りの時間には間に合わない。
 東京メトロ有楽町線の豊洲駅からでは、徒歩で20分。
自動車を使う場合も、駐車場からの距離が遠く、さらには、駐車場の数が圧倒的に足りないことが判明し、追加工事が急遽行われた。
開場すれば、約1800台のトラックやバスが早朝から押し寄せることになるはずだが、周辺の道路環境は整っておらず、橋を渡らなければならないため渋滞が懸念されている。
「豊洲は時間がかかるだけだと敬遠されて、誰も来なくなってしまうのではないか。
市場の機能を理解せずに設計して、手直しもできないという状況だ」(仲卸業者・男性Aさん)

「このまま開場したらパニックになる。
ターレの激突や床の陥没も心配だ。
死亡事故が起こるんじゃないかと心配です。
何より食品の安全性が保てるのか」(仲卸業者・男性Cさん)

 こうした状況を受けて、一部の業者は9月19日、「移転差止請求」を東京地方裁判所に出した。
「よもや都知事が『安全宣言』を出したり、農水省が認可を下ろすとは思えなかった。
私たちは最後の手段として司法に訴えたんです。

都知事は2年前に移転延期を決めた。
それから状況は何も改善されていないのに、今度は何の説明もなく強引に移転を決めた」(「築地女将さん会」会長・山口タイさん)
 豊洲市場が抱える多くの問題を、どう捉えているのか。
今、この状況で市場を開場することは正しい判断といえるのか。
小池都知事は説明を求める市場関係者と真摯に向き合うべきである。
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2018年10月11日

うつ病は「心のかぜ」ではなく「心のがん」

一色伸幸さん
うつ病は「心のかぜ」ではなく
「心のがん」
2018年10月09日 日刊ゲンダイ

ボクが2007年に「うつから帰って参りました」というエッセーを上梓したのは、うつの患者本人より、その家族や友人や周りで関わる人たちにうつの人の内面をわかってほしいと思ったからです。
病人を支える家族は「第2の患者」と言われるほど大変です。
それなのに、誰からもいたわられない。
うつの人の心の中が具体的にどうなっているのか、少しでも知ることができたら何かのお役に立つのではないかと……。

そのエッセーをさらに見やすく漫画にしたのが近著「さよなら、うつ。」です。
 うつの正体は、実際のところわかりません。
でもひとつだけ言えるのは、「気の持ちようなどではない」ということ。
個人的には「心のかぜ」ではなく、「心のがん」だと思ってます。

がんと同じ「病気」です。
がんなら1〜2年闘病することを誰もためらわないでしょう。
でも、うつだとなかなかそうはいかない。

わかってほしいのは、治療しないと死を選んでしまうこともあるし、治りきらないまま仕事に復帰すると再発を繰り返す可能性があるということです。
 ボクは幸い、丸2年間、すべての仕事を休んで療養に専念できました。
そのおかげで復帰から20年以上経ちますが、とても元気です。

 うつ病になったのは、2人目の子供が生まれ、脚本家として切れ目なく仕事をしていた30代前半です。
自分で言うのもなんですが、わりと生真面目なタイプで、書き始めると昼夜を問わず仕事にのめり込んでしまう生活でした。そしてなぜか“死”や“無になる”という思いにとらわれ始めてしまったんです。

 映画やドラマがヒットしても、大きな賞を受賞しても手放しでは喜べず「もっとできたはずだ」と自分を追い込んでいました。
眠れなくなり、睡眠導入剤を常用するようになりました。
ボクはお酒を飲まないのですが、サラリーマンが仕事帰りに一杯やるくらいの気持ち良さがその薬にはあったのです。
気づけば1日何十錠も飲んでいました。
 そのうちに何も書けなくなり、階段から転げ落ちたり、家のコンセントカバーを全部外したり、家の廊下で見えない人に道を譲ったり、意味不明なことをするようになっていたようです。

 見かねた妻に引っ張られて精神科医の元へ行ったのは34歳のときです。
母親の同級生のご主人で、子供の頃からよく遊びに行っていた病院でした。
幼い頃のボクを知る顔見知りの先生だったことが治療にもいい影響を与えたと思います。

 じっくりとしたカウンセリングで「うつ病」と診断された後は、4〜5種類の薬を使い、組み合わせや割合を変えて2〜3週間ずつ試していきました。
自分に合う組み合わせになったのは半年後ぐらい。
昼間の眠気が減り、夜眠れるようになったんです。

■生きていることが退屈な映画そのもの
 一番うつがひどいときは、布団から出られませんでした。
なんのやる気も起きません。
幼いわが子が話しかけてくれても何も感じないんです。
 うつは、脳と心をつなぐ糸が切れてしまった状態だと思います。

たとえばジョークが笑えるのは、「こんな発想で、こんなゴロ合わせで今この人は笑いをつくった」と脳が理解して、それが心につながって、「面白い!」と感じるからです。
でも、糸が切れていると脳で理解したものが心まで届かない。
食事をしても、出汁の風味や鮮度の良さは十分わかるのに、それが「おいしい!」につながらない。
とてもキレイな女性が耳元で色っぽい言葉をささやいても、ウキウキもムラムラも起きないのです。
 うつの最中は、うれしいとか楽しいとか、悲しいとか憎たらしいとか、そういった“心の揺らぎ”がひとつも起こりません。  想像してみてください。

心がまったく動かない退屈な映画を。
うつ病の患者にとっては、生きていることが退屈な映画そのものなのです。
景色や音楽、ストーリーやセリフに感動も驚きもない。
そんな映画を延々と見させられたら、映画館を出て行きたいと思いませんか?
 それがつまりうつの「希死念慮(死にたい気持ち)」です。
決して自殺願望ではなく「その映画館を出たい」だけなんです。

 ボクは2年間寝ていました。
その選択は正しかったと思います。
脳と心をつなぐ糸を修復する一番の薬は「時間」なんじゃないかな。
今でも気分が沈むことはありますが、そんな日は仕事をやめちゃう(笑い)。
少し無責任になって休めば治るからです。
そうでなくても、夕方4時には仕事を切り上げて近所を走ったりします。

心掛けているのは気持ちの切り替え。
でも、決め事はなるべくつくりません。
気分転換が義務になったら本末転倒ですから。


▽いっしき・のぶゆき 1960年、東京都生まれ。
1982年に脚本家デビューし、87年の映画「私をスキーに連れてって」で一躍脚光を浴びる。
映画「僕らはみんな生きている」「病院へ行こう」で日本アカデミー賞優秀脚本賞を受賞。
うつ病療養から復帰後も精力的に作品を書き続け、2013年には東日本大震災後の女川を舞台にしたNHKドラマ「ラジオ」で数々の賞を受賞。
近年は小説も次々と出版している。
posted by 小だぬき at 00:00| 神奈川 ☁| Comment(7) | うつ病について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月12日

クレーマー対策5カ条…

クレーマー対策5カ条…
飲食店専門弁護士
「NOと言う勇気を。
心配しなくて大丈夫」
2018年10月11日 弁護士ドットコム

飲食業界で、客から理不尽なクレームを受けるケースが後を絶ちません。
精神的なショックから従業員の士気が低下したり、離職を招いたりすることもあり、その影響は甚大なものです。
では法的にはどんな対応ができるのでしょうか。

飲食店専門の石崎冬貴弁護士は「客に、NOと言う勇気をもって欲しい。
クレーマーは恐れなくて大丈夫です」と話します。
石崎弁護士に、クレーマーの実態と対応策について聞きました。

●理不尽な要求、誠意を見せろ…
      様々なクレーマー ーー
そもそも「クレーマー」は最近になって増えたのでしょうか。
それとも以前からの問題だったのでしょうか
インターネットの普及によって、誰もがクレーマーとなり得るようになり、かつ可視化されるようにもなったので、社会問題化しているのだと思います。

特に、大きな注目を集めたのが、ある1件の顧客クレーム処理に端を発する『東芝クレーマー事件』(1999年)です。
世論の動かすきっかけとなったのは、当事者の顧客がネットを使って情報発信をしたこと。
これにより、ネットでは大きな問題提起ができるとわかり、今に続く『(要求に応じなければ)ネットにアップする』といったクレームにつながっています」
ークレームと言っても、明確な要求がないケースもあるそうですね。

石崎弁護士の著書「なぜ、飲食店は1年でつぶれるのか」(旭屋出版、2018年)によると「最初から納得する気がない人」「堂々巡りを繰り返す人」はクレーマーの場合が多いということです
「そうですね。『お詫びに100万払え』などと無理な要求を押し付けてくるタイプ(理不尽要求型)と、『誠意を見せろ』など判然としない要求をしてくるタイプ(要求不透明型)があります。
いずれも特に中高年の男性が多いですね。
自己評価が過剰に高いタイプの人たちです」

●クレームの「理不尽な要求」
「不透明な要求」 ーー
理不尽要求型の「無理な要求」として、どのようなものがあるのでしょうか
「飲食店が入る宿泊施設で、コンタクトを忘れたと主張する客が『清掃係が間違えて捨てたに決まっているから損害賠償しろ』と6カ月分の枚数を要求してきました。
購入時の領収書を送ってきたので薬局に確認したところ、コンタクト6カ月分は返品済みということでした。
詐欺の可能性が高く、調査内容を伝えて納得できないならば裁判を起こしてほしいと伝えると、連絡が途絶えました」

ーーただ理不尽であっても、明確な要求のある「理不尽要求型」に比べ、
要求不透明型」は堂々巡りになりがちで、対応がより難しそうです
「難しいですね。理不尽要求型には『無理です』ときっぱり断り続けることができます。
しかし要求不透明型は、こちらが掘り下げて、具体的な要求を引き出さないといけません。

『要求不透明型』の例として、ある高級レストランに現れたクレーマーの話があります。
この客は、1晩で数万円使ってくれるような上客でした。
しかし、来るたびに店員に対して『海外の本店ではこうだった』とか『店の教育はどうなっているのか』などと説教する困った癖がありました。
しかも、具体的な要求はありません。
店員が対応に疲弊してしまい、店全体の士気が低下しました。
そこで私が間に立ち、来店お断りの旨を伝えることになりました。
すると『某大手法律事務所に相談して裁判を起こそうと思っている』などと、なぜかフランス語を交えてメールで返信してきましたが、次第にトーンダウンをし、お店に来ることもなくなりました」

●ストーカーとなった「常連客」 ー
店員に対して、一方的に恋愛感情を募らせてトラブルに発展することもあるようですが、実際にそのような相談もあるのでしょうか
「従業員に対するストーカー事例も時折、寄せられますね。
ある商業ビルに入る喫茶店の若い女性従業員に、客がつきまとうようになり、私のところに相談が寄せられました。
常連の男性客が毎日のように来店し、プライベートな質問をしつこくするようになったため、店側はその従業員を現場に出さないようにしました。
すると、そのことに腹を立てた男性客がクレームを繰り返し、最後には『店の商品、気をつけろよ』と食品に異物を混入するかのような発言をしたのです。
そこで男性客に、ビルの警備員立会いの下、書類を渡して『入店お断り』とこちらの本気度を示す対応策をとったのです。
この客は素直に応じ、以後の接触はなくなりました」

●「クレーム」か
「正当な苦情」かの判断を ーー
クレーマーに対しては、どのような法的な解決策があるのでしょうか
「クレームがひどい場合には、業務妨害や恐喝にもなりえますので、損害賠償請求や警察への通報も検討することになります。
過去には、コンビニで店長らに因縁をつけ、理不尽な要求の上、土下座させたクレーマーが、恐喝罪で有罪が確定した裁判がありました。
ただ、ほとんどの事例では、実際に民事訴訟や刑事告訴に発展することはほとんどありません。
やりとりの中で『訴訟を起こす』とクレーマーが言ってくる場合もありますが、堂々巡りで終わる場合がほとんどです。
飲食店側が『弁護士を出す』とクレーマーに告げる時点でだいたい相手側から引き下がります。
裁判となるとクレーマー側も費用がかさみ、尻込みしますから」 ーー

クレーム対応に必要なのは 「その内容が飲食店にとって『クレーム』なのか、それとも『正当な苦情』なのかを判断し、取捨選択するノウハウが必要です。
例えば『店の教育がなってない』『誠意を見せろ』といった判然としない要求を、クレームなのか正当な苦情なのかを見分けるには、お客様の意見をしっかり聞く必要があります」

●「クレーマー対策5カ条」
ーークレーム被害は実際に裁判には至らない、あるいは弁護士が交渉にあたると沈静化する事例が多いということですが、店側はどんな対策を普段からとるべきでしょうか」

クレーマー対策5カ条を私は提案しています。
(1)まずはとにかく「謝る」、
(2)感情的にならない、
(3)録音かメモを取る、
(4)遮らない・反論しない、
(5)その場で回答しない、この5つです。

その上で必要なのは、毅然と『NO!』という勇気です。
それに尽きます。
本来であればクレーム対応専門の部署を置くべきですが、飲食店の場合は小規模だと難しい。
小さい飲食店でのクレーム対策はまだまだ始まったばかりです。
顧問弁護士を置くことや、損害保険会社に加入することでリスクに備えることで対応することも考えられます」

ーー「NO! というのは難しい」という声も聞こえてきそうです
「逆に、何を恐れているのか、考えてみてはどうでしょうか。
お店が恐れるのは、
(a)ネット・風評被害、
(b)訴訟かと思います。

(a)のネットに何か書かれるのではないかと心配する人は多いですが、書く人はどうせ書きます。
下手に対応すれば、そのことも書かれてしまいます。
(b)の訴訟は、先ほど申し上げたように、裁判になることを望むクレーマーはほとんどいません。」
        (弁護士ドットコムニュース)

【取材協力弁護士】
石崎 冬貴(いしざき・ふゆき)弁護士
神奈川県弁護士会所属。
フードコーディネーターなど食品・フード関係の資格も持ち、飲食店支援サイトを運営するなど、食品業界や飲食店の支援を専門的に行っている。
事務所名:弁護士法人横浜パートナー法律事務所
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2018年10月13日

改憲を隠れ蓑に進行 「人生100年」という弱者切り捨て

改憲を隠れ蓑に進行
「人生100年」という
  弱者切り捨て
2018/10/12 日刊ゲンダイ

「人生100年時代」を生き残れるのは、老後資産に余裕のある一握り。
大半はヨボヨボになるまで働くか、サッサと死ぬほかない――。
安倍首相が掲げる「全世代型社会保障改革」。
改革とは名ばかりで、壮絶な庶民イジメ社会を目指す悪魔的青写真が見えてきた。

 政府税制調査会は10日、今年度初めての総会を開催。
人生100年時代を見据え、老後に備えた資産形成を支援する投資減税の検討に着手した。
具体的には、少額投資非課税制度(NISA)や個人型確定拠出年金「iDeCo」など、それぞれ利用可能な額が異なり複雑な長期投資向けの優遇税制を整理。
公的年金の先細りを念頭に、「資産形成による自助努力」を一段と促すというが、本末転倒も甚だしい。

 政府税調は曲がりなりにも安倍首相の諮問機関。
年金の枯渇を庶民の「自助努力」とやらで補完させる前に、やるべきことがある。
 年金財政の不安が広がる中、安倍が年金積立金の株式運用比率を拡大したのは、株価連動支持率内閣の株高維持のためだけ。
まず税調は年金私物化首相に「これ以上、虎の子の老後資金を“鉄火場”につぎ込むな」と迫るぐらいしてみろ。
11日の世界同時株安で平均株価が一時1000円超も急落し、どれだけ大事な老後資金が焦げついたか知れたものじゃない。

 経済ジャーナリストの荻原博子氏が言う。
投資優遇税制を整理しても恩恵を受けるのは投資に回すだけの余裕がある世帯のみ。
いくら『自助努力』を促したところで、多くの家庭はその余裕すらないのが実情です。
しかも投資は儲かる人がいれば、必ず損する人も出る。
金融庁のデータによると、銀行窓口の投信購入者の実に46%が損しています。
それでも『老後資産の自助努力』で投資を促すのは、より多くの国民に株を買わせ、株価を維持したいのでしょう。
『投資』はイメージが悪いのか、政府税調は今年から『資産形成』と言い換えました。
こんな言葉遊びで、国民に“全員野球”で株を買い支えろとは、もうムチャクチャです

 本気で老後に備えた資産形成を国民に促すなら、より多くの働く人に適用される所得減税が先だろう。
ウソとゴマカシだらけの政権は、投資に回すカネのない貧乏人に渡す年金はない、と言っているに等しいのだ。

真相は「死ぬまで」
働かせて大幅歳出カット
 邪なペテン政権の庶民イジメ策は、もっとある。
厚労省は10日、75歳以上の後期高齢者の医療費負担を見直す議論を始めた。
現役世代と同じ3割を自己負担する「現役並み所得」の対象範囲を拡大。
通常1割を自己負担する後期高齢者の数を減らし、国の医療費をケチるというのだ。
 現行の「現役並み」の基準は夫婦世帯で年収520万円以上。
実際の給与所得者の平均収入約420万円とのギャップを埋めるため、「現役並み」の基準が引き下げられる見通しだ。

 後期高齢者の医療費の半分は公費だが、「現役並み」の医療費は患者本人と保険者のみで賄う。それだけ公費の支出は減るが、減った分を肩代わりするのは、保険料を支える現役世代だ。
健康保険組合連合会の試算では「現役並み」の後期高齢者が1%増えるだけで、保険者の負担は500億円も増える。
 増加分を補うには、現役世代の保険料を上げるしかない。
将来の窓口負担も保険料もアップとは、踏んだり蹴ったりである。
揚げ句に同じ日には年金受給開始年齢を引き上げる議論まで始めたのだから、ドケチ政権は血も涙もない。

 現行は60〜70歳の間で開始年齢を選べるが、70歳を超えても受給を遅らせることが可能な仕組みに変えるのは決定済み。
焦点は上限にする年齢だが、厚労省の社会保障審議会が意識するのはナント、後期高齢者となる75歳なのだ。
 今でこそ選択制の議論だが、過去の支給引き上げの経緯を見れば、いずれ受給開始年齢が75歳に延びかねない。
そうなれば「今の高齢者は元気。
昔の65歳は今の75歳と同じ」とか言って、後期高齢者の対象年齢も引き上げるに違いない。
 国にすれば年金も医療費も出費が減る一石二鳥だが、庶民はたまらない。

75歳まで年金はもらえず、窓口負担も増えれば、オチオチ医者にもかかれなくなる。
高額で知られる夢のがん治療薬オプジーボは、まさに「夢のまた夢」の薬となる。
法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言った。
ただでさえ、安倍政権は社会保障費を散々抑えてきたのに、まだケチるとは恐れ入る。
トランプ米大統領に言われるがまま大量の兵器を購入し、防衛費を拡大させる一方で、今年度の社会保障費は自然増分を1300億円もカット。
来年度予算は自然増分を従来の5000億円を下回るレベルに抑え込むつもりです。
さらに予定通り来年10月には庶民に消費増税を押しつけながら、内部留保を貯め込み大儲けの企業の法人税は引き下げる。豊かな人々を助け、貧しき者からふんだくる。
アベコベ政策の数々はデタラメの極みです」

■孫を抱いていたはずの老人に
   強制労働を課す
 安倍政権は継続雇用年齢の65歳以上への引き上げを検討中だが、定年後に雇用が延びても、給与は現役時代の半分から3分の1程度だ。
雇用延長が終われば、70歳になっても年金がもらえない以上、いくら老いぼれたって働きに出るしかない。
 安倍政権は本来なら孫を抱いていた年寄りに“強制労働”を課す一方で、AI化と外国人雇用の受け入れ拡大を進めている。生涯働く老人と化す今の現役世代はこの先、AIに仕事を奪われ、外国人労働者と雇用を競い合うハメになる。

老人が徹夜で警備員や道路工事の誘導係をつとめるか、座して死を待つしか選択肢はなくなるのだ。
 大体、アベノミクスがまともな政策ならば、こんな社会にはなっていない。
安倍は「250万人の新たな雇用を生み出した」と威張るが、うち211万人は65歳以上の高齢者だ。

今だって年金をアテにできない高齢者が渋々働きに出ているのに、「死ぬまで働く社会」になれば、さらに増加の一途。
それでも安倍は「雇用を生んだ」と胸を張るのか。
そりゃあ、来日したIMFのラガルド専務理事に「政策の見直しが必要」とダメ出しされるのも当然である。

異次元緩和のマイナス金利で、融資の利ざやが激減した金融機関の経営は火の車です。
安倍政権が全国民に投資を勧めるのは、もはや投資で稼ぐしかない金融機関への“ガス抜き”策でもある。
ここにもアベノミクスの破綻は表れています」(荻原博子氏=前出)

 邪悪な政権にここまでやられて、なぜ国民は黙っているのか。
それは大マスコミが、年金、医療、税金と、にわかに動き出した「全世代型社会保障改革」の実態をちっとも伝えないからだ。
 11日の主要6紙は、自助努力を促す投資減税こそ5紙が伝えたが、朝日は超ベタ記事扱い。
後期高齢者の医療費3割負担の拡大検討にいたっては、取り上げたのは日経1紙のみだ。
何も真相を知らされなければ、国民だって怒りようがない。
全世代型社会保障改革の正体は、全世代型の貧困化です。
いくら小泉元首相らに『できっこない』と批判されても、安倍首相が改憲に意欲を燃やしているのも、実は隠れ蓑かもしれません。
できもしない改憲を騒ぎ立て、国民の危機感を引き付けているうちに、『本命』の総貧困化による財政支出削減を着々と進めるという目くらましです」(五十嵐仁氏=前出)

 来年には改元を控え、再来年には東京五輪が開催される。
この2大フィーバーに国民が浮かれていたら、イカサマ政権の思うツボ。
アベノミクス破綻の責任を誰も取らず継続するだけだ。
人生100年の裏で悪魔的青写真を描く政権が、あと3年も続けば「豊かな老後」は完全に死語となる。
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2018年10月14日

運用停止のF35は147億円 日本が買う“欠陥品”はさらに33機

運用停止のF35は147億円
日本が買う“欠陥品”は
さらに33機
2018/10/13 日刊ゲンダイ

米国防総省は11日(現地時間)、先月28日に起きた最新鋭ステルス戦闘機「F35」の墜落事故を受け、国内外で展開する全てのF35の運用を一時停止すると発表した。
航空自衛隊三沢基地(青森県)に配備されている同機も12日、検査が行われ安全確認が終了した。

 F35は日本で次期主力戦闘機に決定しており、現在、9機が三沢基地に配備され、最終的には42機の取得が計画されている。
この後、33機も追加されるわけだが、このまま同機を大量購入して大丈夫なのか。
 米国では、数年前からF35の安全性が危惧されており、今年6月には米政府監査院(GAO)が同機には約1000件の欠陥が見つかったことを報告している。

 F35が抱える問題はそれだけでなく“価格高騰”だ。
最初に採用が決まった2012年度の契約額では1機当たりの価格は96億円だったのに対し、17年度には147億円と大幅に上昇。

 値上がりの理由を防衛省は円安としているが、価格の検証が難しい有償軍事費を隠れみのに、米国の言い値で取引が行われているという指摘もある。  
F35の購入について、国際ジャーナリストの春名幹男氏はこう言う。
「F35はこれまでも欠陥について問題視されてきました。
日本は米国製の武器への信頼感が過剰。
安全性について冷静な目で見る必要があります。

安倍首相がトランプ大統領に強く要請されて、米国主導の取引になっていますが、自衛隊の装備品はそうした圧力で買うものではありません」
 トランプのご機嫌取りに、これ以上、高価な粗悪品を買うなんてもってのほかだ。
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2018年10月15日

小学校の「道徳教科書」はこんなにも危ない

小学校の「道徳教科書」は
こんなにも危ない
70年前に書かれた高校野球の話も題材に
2018/10/14 東洋経済(筒井 幹雄 )

送りバントの指示に背き、決勝二塁打を放って甲子園出場に貢献した星野君。
しかし、監督の裁断は星野君の甲子園大会出場停止だった(6年生の教科書に掲載された「星野君の二塁打」)――。

今年度から教科となった道徳で使われている教科書における問題について『危ない「道徳教科書」』を書いた京都造形芸術大学の寺脇研客員教授に聞いた。

教科書を使うと座学になりがち
──安倍政権下で道徳が国語、算数などと同じく教科になりました。
 道徳の目的は子どもたちに公共のことを考える心を持ってもらうこと。
公共も時代とともに変わる。
 日本は人口減少により、今の子どもたちは社会に出ると高齢者、障害者、外国人と働くことが当たり前で、さらにAI(人工知能)も加わる。
新しい社会の規範を考えるうえで、道徳教育は重要だ。
運動会など行事の準備に充てられ、従来の「道徳の時間」はコマ数を確保できなかった。
教科化で年35時間が必須となったことは評価できる。  

──ただ、裏腹な問題があります。
 教科になると、学習指導要領に書いてあることを網羅した教科書を授業で使う義務が生じる。
ところが、道徳教育が目指すものは教科書を読むより、体験によって身に付くことが多い。

4年生の教科書の「しょうぼうだんのおじいさん」は、消防訓練に励むパン屋のおじいさんを見て感謝の気持ちを抱くという話。
これなら、実際に地域の消防団に話を聞きに行ったほうが効果は大きい。
子どもたちに実物を見せ、自分の頭で考え、自分の言葉で語れるようにするのが大事なのに、教科書を使うと教室での座学が主体になりがちだ。

押し付けられたことはすぐに忘れる。
──しかも、その教科書の中身が練られていません。
 「星野君の二塁打」は2社の教科書に掲載され、うち1社はタイトルのそばに「よりよい学校生活、集団生活の充実」と表記されている。
これを前提に子どもたちに議論させれば
「監督の指示は絶対。それを守らなかった星野君が悪い」といった意見が大半になるだろう。
 いかなるときも監督の指示は絶対なのか、という疑問は出にくい。

道徳の教科化を打ち出した首相直属の教育再生実行会議ですら、押し付けではない、考え、議論する道徳と言っているのに、これではそうならない。
むしろ、監督に不正行為を命じられた、日大アメフト部「宮川君のタックル」のほうが「集団の中での自分の役割」を考える教材に適している。

──原典がかなりはしょられているそうですね。
 初出は1947年で、その後国語の教科書や教科化前の道徳の副読本にも掲載されている。
書かれた時期やカットされた場面を考えると、「みんなで決めたことは意見が違っても守ろう」という「民主主義の原理」を伝えることが作者の意図だったと思うが、教科書ではそうした部分が省略され、自己犠牲の必要性が強調されてしまった。
そもそも、70年も前に書かれた高校野球の話を小学6年生の教材とすることに無理がある。

 逆に新しいニュースを盛り込んで不適切な内容になったのが、ある教科書の補充教材「下町ボブスレー──町工場のちょう戦──」だ。
下町ボブスレーをジャマイカチームが冬季五輪で採用と書き、乗り込んだ安倍首相の写真まで入れたが、実際は使われなかった。

教科書を使うほうが「楽」  
──なぜこんなことに。
 道徳の授業時間数を確保するための手段にすぎない教科化を急いだからだ。
検定教科書は編集開始から採択までにほぼ3年かかる。
道徳は新しい教科なので5年は必要だったが、授業の開始を急いだため、2020年度の新学習指導要領実施から2年前倒しになり3年しかなかった。
 結果として過去の副読本などからの流用が多い。
小学校の教科書を作る会社の全社が採用した話はすべて、2014年に文部科学省が公表した『私たちの道徳』に掲載されている。  

──小学校では教科化されて1学期が過ぎました。
 現場で聞くかぎり、教室で教科書を読むのが主体だ。
楽だからね。
少なくとも、すばらしい授業ができたという話は聞かない。  

──2019年4月からは中学校でも教科としての道徳が始まります。
今ある教科書の使用を前提にした軌道修正は可能でしょうか。

 教科になった以上、使用義務があるので教科書を無視はできないが、算数と違って網羅的に教科書の内容を教える必要はない。
なので、その中から教師が汎用性の高い、子どもたちの議論が深まりそうな話を選んで授業をすればいい。
そして、それ以外は地域の人に手伝ってもらう。
学校に招いて地域の昔話をしてもらうとか、反対に学校を出て話を聞きに行くとか。

 子どもとおじいさんが架空の町を散歩し、いろんな出会いや発見をする話を読んで、はたして「伝統と文化の尊重、国や郷土を愛する態度」が養われるだろうか。
地域の伝統を教え、愛着を持ってもらいたいなら、学校を出てどの地区にはどんな店が多いか調べ、それがなぜかを考えたほうがずっといい。
実際、文科省も教科書以外の教材、地域に密着している教材、映像教材、体験の利用を提唱している。

美意識や善意の判断基準を育むには  
──週2時間の「総合的な学習の時間」との連携も提案しています。
 中学生の多くはこの時間に職場体験をしている。
たとえば、お店でお客さんの対応を任されたとする。
質問され、よくわからなくても何か答えたほうがいいのか、待たせてでも調べて答えたほうがいいのか。
これを道徳と結び付けると責任感に考えが及ぶ。

 日本の技術のすごさだって、地域の職人さんに話を聞き、実際に技を見せてもらえばいい。
岐阜県の小学校では総合的な学習の時間を使って鵜飼いについて学んでいるが、鵜匠だけでなく伝統技術の粋である鵜飼い舟を作る舟大工にも話を聞きに行っている。  

──ただでさえ疲弊している教師の負担が増しませんか。
 外の人と一緒にやるのは確かに大変だ。
ただ、教師というのは「この子たちはこうやれば腹落ちするんだ」とわかればそれくらいの努力はするし、学校全体で取り組めば個々の負担増は薄まる。
 これは小中学生の子どもがいる、いないに関係ない、すべての人にとって大事な話だ。

「法に触れなければ何をしてもいい」と考える人が増えればどうなるか。
また、「なぜ人を殺してはいけないのか」と子どもに聞かれ、どれだけの大人がちゃんと答えられるのか。
美意識、善悪の判断基準、節度といったものは上から強制できない。
それを育むことができるのは教育なのだ。
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2018年10月16日

もはや壊憲…憲法審査会の与党筆頭幹事は“ウルトラ右翼”

もはや壊憲…憲法審査会の
与党筆頭幹事は“ウルトラ右翼”
2018/10/15 日刊ゲンダイ

「すべての自衛隊員が誇りを持って任務を全うできる環境を整えることは、今を生きる政治家の責任だ」――。
14日、自衛隊の観閲式でこう言った安倍首相。

憲法改正という名の「壊憲」に改めて意欲を示したのだが、演説内容はハッキリ言って支離滅裂だった。
 そもそも、安倍首相は観閲式で「今や国民の9割が、敬意を持って自衛隊を認めている」と強調していた。
現状認識で「国民の9割」が自衛隊に敬意を持っているというのであれば、改憲する必要は全くないではないか。
自衛隊員だって十分、今のままで「誇り」を持って任務に当たっているだろう。

にもかかわらず、なぜ「環境を整える」ために改憲する必要があるのか。
まったくワケが分からない。
 そんなパラノイア状態の安倍首相は、今回の内閣改造で改憲を訴える右派思想の「日本会議」のメンバーを9人も入閣させたが、さらなるウルトラ右翼を衆院憲法審査会の与党筆頭幹事に送り込む。
新藤義孝元総務相だ。
 この男の右寄りのオツムは群を抜いている。

 2012年5月に開かれた「創生『日本』東京研修会」。
安倍首相のほか、稲田朋美筆頭副幹事長や下村博文元文科相ら“アベ友”がズラリ並ぶ中で、長勢甚遠元法相は「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」という平和憲法の根幹を批判し、「この3つをなくさないと本当の自主憲法にならない」と発言。
この研修会で登壇した新藤氏も「自民党の基本は『家族』」「尖閣を有人利用しよう!」などと言っていたから、頭がクラクラする。
こんな男が憲法審の与党筆頭幹事なんて、常識的に考えてあり得ない人選だ。

 政治評論家の本澤二郎氏がこう言う。
「PKO法成立の前後、自衛隊員を子息に持つ与党支持者から政府に対して、『子どもを戦場に行かせないでくれ』との陳情が殺到したといいます。
安倍政権は、その事実を無視して『自衛隊の誇り』を叫び、壊憲に突き進んでいる。

自公連携が崩れた沖縄県知事選の敗北で、もはや改憲は“幻”ということに、なぜ気付かないのか」
 ウルトラ右翼をそろえれば何とかなると思っているのであれば大間違いだ。
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