2019年05月01日

改元を1億総慶祝 令和で安倍首相の疑惑も恩赦になるのか

改元を1億総慶祝 令和で安倍首相の疑惑も恩赦になるのか
2019/04/30 日刊ゲンダイ

いよいよ、30日、平成の時代が幕を閉じる。
元号が変わる時代の節目に主役気取りの安倍首相には強烈な違和感を覚える。

 新天皇即位後の大嘗祭など「身の丈にあった儀式」を望む皇族の意向を顧みず、安倍は皇位継承のいずれの儀式も「国事行為」に指定。
 30日夕の「退位礼正殿の儀」で天皇に国民代表として感謝の辞を述べ、あす昼前の「即位後朝見の儀」でも再び国民代表としてあいさつ。
2日連続でしゃしゃり出て、代替わりセレモニーを自ら主導している感を見せつける。

 そもそも改元の日程さえ、安倍は“自己都合”を優先させたフシがある。
2017年10月に朝日新聞が「4月1日に新天皇即位」と1面トップで伝えると、朝日嫌いの安倍は「朝日は恥をかくことになる」と周囲に怒りをあらわにしたと複数の週刊誌が報じた。
 背景には即位を巡る官邸と宮内庁の主導権争いがあったというが、同年12月に自ら議長を務める皇室会議で「5月即位」を決めた。

 安倍が朝日に恥をかかせた結果、年末でも年度末でもなく、暦の上では不自然な4月30日退位、5月1日即位を決めたのなら、恐れ知らずの不敬なヤカラだ。
揚げ句に即位の日を祝日にして史上初の10連休まで出現させ参院選前の人気取りに役立てるのは、宮中行事の政治利用ではないのか。

 新元号発表で総理談話ゴリ押し後にTV行脚、まだ5年も先の新紙幣発表と続いて、5月4日には10月26日の予定だった新天皇即位後初の一般参賀を前倒し。
5月25日から訪日するトランプ米大統領を国賓として新天皇に引き合わせ、即位後初の国賓との会見を演出――。

安倍は改元に乗じて新時代到来ムードをあおり、あたかも平成に犯した悪事をチャラにする気マンマンである。
「元号は災厄や大きな不幸があった際、天皇が時間の支配者として時代の空気を一変させるのに使われてきました。
安倍首相も時間の支配者気分で、改元でモリカケ問題に安倍・麻生道路など積み上がった国政私物化の疑惑をご破算にしたいのでしょう。
民主主義の世に時代錯誤も甚だしい発想です。
時の主権者は国民であることを忘れてはいけません」(法大名誉教授・五十嵐仁氏)

 皇位継承に合わせた「恩赦」の実施で、安倍の大罪まで無罪放免なんて絶対に許されない。

令和以降も忘れてはいけない無数の大罪  
平成最後の6年余り、安倍の所業を並べ立てるだけで、それこそ「斬奸状」になり得るくらいだ。
 アベノミクスの失敗をゴマカすため、虎の子の年金基金や日銀マネーなどを鉄火場相場に大量投下し、株高を演出。働き方改革と称した労働規制の破壊で、働く人々に定額使い放題の残業地獄を押しつけ、事実上の移民解禁で外国の安い労働力と競わせ、さらなる賃下げ圧力を加える。

 公約違反のTPP発効で農家は自由貿易の巨大な波にのみ込まれ、水道法改正と種子法廃止で命の源の水と食まで外資に献上。
特定秘密保護法や共謀罪で国民監視を強化する半面、子飼い議員の差別発言は野放しだ。
 内閣人事局を通じて霞が関幹部を牛耳り、歯向かえば報復人事の憂き目に遭わせる。
おかげでヒラメ役人の忖度がはびこり、森友文書の改ざんを筆頭に隠蔽、捏造のオンパレード。

数の力に頼る採決強行乱発で国会を軽視し、安倍の答弁も攻撃的な物言いで野党を非難し、はぐらかす。
息を吐くような嘘も100回繰り返せば怒る気力も失せ、国民の諦めが何回吹っ飛んでもおかしくない内閣の延命を許す。  

あろうことか首相に近い人物のレイプ事件のもみ消し疑惑もくすぶり、今や三権はボロボロだ。
メディアも官邸の難クセに屈し、ちょっとでも政権に意見するコメンテーターは総パージ。
完全に権力の飼い犬に成り下がってしまった。

「『地方創生』『1億総活躍』『人づくり革命』など次々ブチ上げたスローガンの成果はゼロ。
“お友だち”への恩恵や五輪、カジノ、万博など目先の利益を優先させ、国家百年の大計をかなぐり捨てる。
安倍首相は国民の目をくらますだけで長期政権を築き上げた稀有な政治家です」(政治評論家・森田実氏)

 応援団メディアに「外交のアベ」とおだてられながら、ロシアとの北方領土交渉は頓挫、北朝鮮との拉致交渉は1ミリも動かず、対韓関係は史上最悪レベルに達した。
それでいて米国には隷従し、解釈改憲で集団的自衛権行使に踏み切り、土地やカネに加えて自衛隊というヒトまで差し出す。

米国製の高額兵器を爆買いするため、社会保障費の自然増分を総額2兆円近くも削減。
大体、熊本地震から3年、東日本大震災から8年経っても、計約1万8000人もの被災者が仮設暮らしを強いられているのに、国のトップが改元に浮かれている場合なのか。

「天皇大権の威を借りて破滅戦争に突入した戦前の軍部と政府が代表例ですが、いつの世も天皇は時の為政者のハク付けに利用された苦い経験がある。
そうした負の歴史を知っていれば、改元の政治利用は論外。
違憲の疑いもある天皇の国事行為による『7条解散』を繰り返すのも問題です。
安倍首相には、象徴としてのあり方に苦心する天皇の気持ちが理解できないのでしょう。
首相の大きな欠点は歴史を知らず、心がないことです」(森田実氏=前出)

 4月30日、5月1日にかけ改元特番をタレ流し、安倍の薄汚い魂胆に全面協力するTV局も同罪だ。
1億総慶祝を扇動する同調圧力に、10連休中の国民は屈してはいけない。
posted by 小だぬき at 00:00| 神奈川 ☔| Comment(2) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする