2019年06月01日

「信頼を失った相手と復縁する方法」

心理カウンセラーが教える
「信頼を失った相手と復縁する方法」
STELLA MEDIX Ltd.(翻訳) 2019/05/31

信頼は、人間関係の基盤」。
もうそのフレーズは聞き飽きた……と思われるかもしれませんが、実に本質を突いていると言えます。
信頼関係がなければ、そこには何も存在しないのと同じです。
土台となるものがないのは、それはまるで、もろく崩れる波打ち際の砂と同じなのです」と、心理学者で、オリベットナザレン大学ヘルシー・リレーションシップ・センターの共同創設者でもあるレス・パロットさん。

つまり、一度でも信頼関係が壊れると、再びそれを取り戻すのは、そう簡単なことではないのです。
それどころか信頼を失うと、関係そのものを続けることができるのかどうかも分からなくなります。

もし相手を信頼していないのならば、相手との関係そのものが存在するのかどうか、今一度見直すべきかもしれません」と言うのは、デラウェアを拠点とするリレーションシップ・セラピスト、認定性教育者でヒューマン・セクシュアリティ博士号(DHS)を持つデボラ・ライーノさん。

信頼関係が壊れた原因は、はっきりしている?
「信頼関係を壊す原因はいくらでもありますが、あからさまではない“暗黙的”な原因か、はっきりした“明示的”な原因に分類されます。

明示的な原因には、浮気などが挙げられます。
テクノロジーが進み、出会いの場が広がり、いまどきの恋愛形態は様々になっているのです」 とライーノさん。

あからさまではない、暗黙的な原因としては「たわいのない嘘や、約束の時間にいつも遅刻するなどがある」と、ライーノさんは説明します。
パロットさんいわく、そのほかにも、本人に聞かれるとまずいような陰口を言ったり、消費癖や借金を隠したりすることが原因で、信頼関係が壊れることがあるのだそう。

結局のところ、言う事とやる事が違ってしまうと信頼関係は壊れるのです」と、カップルカウンセラーで『Breaking Up & Bouncing Back』の著者であるサマンサ・バーンズさん。

しかし、もしもあなたかパートナーのどちらかが原因で、信頼関係が壊れてしまったとしても、一度失われた信頼を取り戻し、より良好な関係を築くことは必ずしも不可能なことではありません。
現に多くのカップルが、信頼関係が壊れた後でも、それに向き合い対処することで、実際はさらによい関係を築けています。

「苦境を乗り越えたカップルの絆は、以前にもまして強くなります」とパロットさん。
なので、もしあなたとパートナーの信頼関係が壊れているのであれば、これから教える方法を試し、信頼関係を取り戻して、ふたりの関係を以前よりよくなるようにしてみるとよいかもしれません。

Step 1:すべてをさらけ出してみる
まずは、信頼関係を壊してしまう原因となったことに関して、全てさらけ出します。
壊れてしまった信頼関係を克服する唯一の方法は、それがなんであれ、正直に相手に全てをさらけ出すことです。
そうすることでお互いに何が問題なのかわかります」とパロットさん。

信頼を裏切った側の人にとって、相手に包み隠さず伝えることは難しいかもしれません。
しかしパロットさんは、「そういった行為は、さらに事態を悪くするだけだ」と説明します。
「それはかならず自分に返ってきますよ」 ここのステップでは、信頼を取り戻すのにふたりでよく話し合います。

特定の行為が相手にどんな思いをさせているか、お互いによく話し合うのです」とライーノさん。
「これは片方だけの努力で解決できる問題ではありません。ふたりの問題なのです。なので、ふたりによる努力が必要です」

Step 2:信頼関係を壊した側がまず謝る
そして、心から謝るのです。
「信頼を裏切った側は、それを深く反省していなければなりません」と心理学者で『Finding Peace When Your Heart is in Pieces』の著者であるポール・コールマンさん。

信頼を壊した行為に対し、しっかりとした当事者意識をもって、アカウンタビリティ(結果に対する説明責任)を果たします。
誠実な態度で事情を説明し、きちんと謝罪してこそ信頼は取り戻せます。
なので、それがたとえ相手をさらに傷つけるような事実を認めることになるとしても、とにかく誠意をしめすように心掛けるのです」とマンハッタンに本拠を置く認定臨床心理学者のジョセフ・シロナさん。

「アカウンタビリティを果たすフリや、反省をいくら装っても、それは短期的には効果があるかもしれませんが、もし本当の理由が隠されたままであれば、その関係が長く続くことはまずないでしょう」 とにかく、パートナーのどんな問いからも逃げない姿勢で謝ります。
「テーブルの向かい側に座っている相手が知りたいと思うことに、つつみ隠さず答えることが大事です」とパロットさん。

しかし、もしあなたが信頼を裏切られた側であれば、パートナーがあなたの質問に対し、全て答えを持っているわけではないことも知っておきたいところです。
どうしてそのようなことが起こったのか理解する努力をしつつも、しかし、相手がそれに対する答えを全て持っているわけでは決してないことも忘れないでください」とコールマンさん。

Step 3:「自分のことをよく分かってくれている」とパートナーが思えるようにする
謝罪、説明責任、約束は、決して簡単なことではない信頼の修復への足がかり、最初の一歩となるものです。
お互い相手がどう思っているのか、よく分かりあっていなければならないのです。

パロットさんによると「どうしても自己保身に走りそうになります。
しかしお互いが自分の立場を守ろうとするよりも、そのような考え方はやめて、相手の立場になってみること。
つまりは、相手への共感が大切なのです」

夕食など食事をとりながら話せばいい場合や、あるいはセラピストに数週間、あるいは数か月通う必要がある場合など、事態の深刻さによって違います。
しかし、いずれの場合でも大切なのは、ふたりがお互いの立場を理解しあうことです。

裏切られた側は、なぜ相手はそのようなことをしてしまったのか、それを分かってあげようとすることです。
「裏切り行為に抱く感情はそれこそ人それぞれ。同じ状況にあっても相手があなたと同じように感じているとは限らないのです」 とシロナさん。
「じっくり話し合いを持つことで信頼を再び得ることは、まず何が必要であるか、これからどういった形で、どの方向を目指していけばよいのかをはっきりとさせるだけでなく、その裏切りによって相手を傷付つけてしまったという事実をきちんと認めることにもなります」

もしあなたが裏切られた側の人ならば、「相手への共感」の気持ちをもつとよいかもしれません。
人を裏切る人は、その人自身がなにかしら心の傷を負っている場合がほとんどです」とパロットさん。
「なので相手のことを悪人と決めつけずに、相手がなぜそのような行為をとってしまうのか、どのような心の傷を負っているのかを理解してあげようとすれば、あなた自身も納得できるでしょう。
その場ですぐに理解しようとするのは無理かもしれません。
まずは少しずつ、信頼をまた積み上げていくことです」

Step 4:信頼関係を壊してしまうような行動を見直す
これは、状況と経緯にもよります。
ライーノさんによると、例えば、あなたが約束の時間に現れずに信頼を壊したとしたら、30分ほど早めに目覚ましをセットするとよいかもしれません。
あるいは浮気をしてしまったのなら、自分の家では自分の携帯をテーブルに置いたままにする、相手がソーシャルメディアをチェックできる状態にするといった行為かもしれません。

コールマンさんの説明では、普段何気なくやっていることでも、もしそれによって相手が裏切られたと感じることがあればそれは直ちに止め、旅行へ行くなどといったことも、しばらくは控えるべきとのこと。

一度信頼を失った場合、それによって傷ついた側は、相手から誠実な態度を示されなければ安心できないので、そのような努力はとても重要です
「しかしだからといって、裏切られた側は、常に相手を監視するようなことは控えなければなりません」とコールマンさんは説明します。
信頼するということは、“知らないでいる”ことができ、疑わしきは罰せずのスタンスが取れることをいうのです。
なので傷ついた側は、不安な“知らないでいる”状況に耐えられるよう努力しなければなりません。
それで、相手から“安心”を常に求めようとしなくなるでしょう」

信頼を取り戻すには時間がかかります。
つまり、相手が常に前向きな姿勢を取るようにならなければ、信頼は取り戻せません。
言動と行動が伴ってこそ、それが現状を大きく変え、信頼を取り戻すことができます。
一度だけではなんの変化も起こりません。
時間をかけて、何度も何度も繰り返してこそ現状を変えることができるのです」とバーンズさん。

Step 5:その他にも、なにか改善できないかよく考えてみる
よい関係を長く続けていくには、ひとつの失敗にこだわるのではなく、できるだけ全体像でとらえることが大切です。
健全な関係でいられるかどうかはつまり、あなた自身やパートナーがどれだけ健全な状態であるかしだいなのです」とパロットさんは指摘します。

一緒に過ごす時間を意識的に作っているか?
不公平と感じることがあり、その話し合いが必要か?
毎回同じことで喧嘩になっていないか? と、
ふたりの関係をいま一度見直してみることをコールマンさんは勧めています。

「絆の強まりを実感できれば、相手の信頼性、誠実性、忠実性を信じることができるでしょう。
関係が全体的にうまく行かなければ、信頼を完全に取り戻すことはできません」

それでも、うまくいかないときはどうする?
厳しい現実かもしれませんが、すべての信頼関係が修復できるわけではありません。
「場合によっては、信頼は完全に壊れてしまい、修復することが不可能です」とシロナさん。
「信頼を取り戻すのに時間がかかり過ぎ、それ以上続けるのがむずかしくなる場合もあります」

ライーノさんによると、信頼関係の修復にかかる時間は、その状況やあなたやパートナーの性格によって異なりますが、だいたい6か月から2年くらいとのこと。
しかし、ある程度何年かやってみても進捗がみられなければ、それには諦めをつけるべきでしょう。
相手が同じ過ちを犯したりした場合には、とくに。

セラピストなど外部に助けを求めることは、なにも恥じるべきことではなく、それどころかメリットしかありません、
とライーノさん。
より前へ進むために手助けを必要とするのは、よくあることです。信頼は取り戻せます。
ただ少し、努力が必要なだけです
Brielle Gregory/How to Rebuild Trust in a Broken Relationship, According to Therapists 訳/STELLA MEDIX Ltd.
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【裏ワザ】警視庁がツイートした「生ゴミの臭いを抑える方法」

【裏ワザ】警視庁がツイートした「生ゴミの臭いを抑える方法」がマジ凄い!
超簡単にできて梅雨や夏もこれで一発悪臭防止!!
中澤星児 2019/05/31 ロケットニュース24

太陽頑張りすぎィィィイイイ! そう叫びたくなるような暑さが続いている。
この時期に33度越えとか……完全に春がお留守だ。
そして、暑いと臭ってくるのが生ゴミである。

特にこれからは梅雨の季節。ぷ〜んと臭う悪臭に、不快さMAXのシーズンがやって来る。
そんな全家庭共通の悩みに立ち上がったのは、我らが警視庁警備部災害対策課(@MPD_bousai)だ。

「超簡単に生ゴミの臭いを抑える方法」をTwitterで教えてくれているためお伝えしたい。
梅雨から夏の異臭騒ぎもこれで一発悪臭防止!
・生活に密着した裏ワザの数々 「お菓子の袋の開け方」や「固い瓶のフタを開ける方法」など、これまでも一般生活に使える裏ワザをツイートしている警視庁警備部災害対策課。
いつも、生活に密着したライフハックを教えてくれるところはさすが市民の生活を守る警視庁だ。

・生ゴミの臭いを抑える方法
そんな我らが警視庁警備部災害対策課がこの度ツイートしたのは「生ゴミの臭いを抑える方法」。

これからの時期に大活躍しそうなその方法は以下の通り!

1. ゴミ箱のビニール袋の底にキッチンペーパーを2枚ほど敷く
2. 水で薄めたお酢をキッチンペーパーに振りかけ染み込ませる ──以上である! 

ってファ!? これで終わり? 

紹介している私(中澤)もビビってしまうほどの手短な説明となってしまったが、こんなことで本当に臭いを防げるのだろうか?
そこで、実際この対策を施した上で、生ゴミの入ったゴミ箱を匂ってみたところ……
酢!! これ酢や! 
ゴミ箱が圧倒的な酢の匂いに支配されている。
スッキリ。
なお、警視庁のツイートでは、お酢と水の比率は「1:1」で、大サジ3杯くらいで作っているので分量の参考にどうぞ。

放っておくと、虫が寄ってくる原因にもなりかねない生ゴミの悪臭。
多くの人を不快な気分にさせてきた「災害」を未然に防ぐなんて、さすが警視庁警備部災害対策課である。

参照元:Twitter @MPD_bousai
執筆:中澤星児
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即席麺・飲料・菓子・映画鑑賞…1日から値上げ

即席麺・飲料・菓子・映画鑑賞…1日から値上げ
産経デジタル 2019/05/31

 即席麺や飲料メーカーなどは、1日から幅広い製品で値上げに踏み切る。
原材料価格の高騰や人件費、物流費の上昇が主な原因で、メーカー各社は「企業努力ではコスト増を吸収できなくなった」と主張している。
値上げは映画鑑賞料金などにもおよび、10月に予定される消費税増税を控えた家計には負担増となる。

 東洋水産は「マルちゃん」ブランドの即席袋麺やカップ麺、約200品目の出荷価格を1日から引き上げる。
「赤いきつねうどん」の新しい税別希望小売価格は193円(従来は180円)となる。

 日清食品は「カップヌードル」など約160品目で、
エースコック(大阪府吹田市)も「スーパーカップ」など約90品目で、それぞれ4〜8%、出荷価格を引き上げる。

 飲料メーカーでは、伊藤園が「お〜いお茶」シリーズの2リットル入りペットボトルを税別希望小売価格350円(従来は330円)に値上げする。

 ハーゲンダッツジャパンは、大型カップで473ミリリットル入りの「パイント」を同じく765円から850円にするなど、約4年ぶりの値上げを実施する。
バニラやイチゴなどの原材料価格高騰などが要因という。

 湖池屋はスナック菓子17品目の参考小売価格を値上げし、「のり塩」など60グラム入りポテトチップは130円(同120円)に、126グラム入りのお徳用サイズは250円(同230円)に引き上げる。

 飲食店では、ジェイアール東日本フードビジネスが、主にJR東日本の駅構内に展開するベックスコーヒーショップの1都8県79店舗で、コーヒーやホットドッグなど約30品目を10〜20円値上げする。

乳製品などの原材料や人件費、物流費の上昇が理由で、ブレンドコーヒーなどの値上げは平成25年10月以来となる。

 食料関連以外でも、TOHOシネマズが運営する全国66カ所の映画館で一般の鑑賞料金を1800円から1900円に値上げする。
学生や障害者割引の鑑賞料金は据え置く。

 また、家庭紙「エリエール」を展開する大王製紙は1日から出荷価格を10%以上引き上げる。
エリエールで展開する商品のうち、トイレットペーパーやキッチンタオル、ティッシュといった紙製品が対象。
昨年5月以来の値上げとなる。
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2019年06月02日

『時短運動会』の風潮に野々村友紀子「子どもの意見が入ってないやん!」

『時短運動会』の風潮に
野々村友紀子「子どもの意見が入ってないやん!」
2019年06月01日 週刊女性  

この数年、『時短運動会』が話題になっている。
児童の熱中症対策や保護者の弁当作りの負担、授業時間の確保といった理由から競技を減らして午前中に運動会を終わらせる学校が徐々に増加。
すでに北海道では6割の小学校が午前中に終了するという。
この運動会の時短傾向に放送作家でNSC東京校の講師も務める野々村友紀子が考えたこととは?
* * *
 先日、全国で運動会が行われました。
いや〜、よく晴れて運動会日和やね!…なんて言っていられないのが、昨今の異常気象。
まだ暑さに身体が慣れていない5月に気温35度超えとか、小さな子どもを持つ親からしたら恐怖ですよ。

 そもそも、5月に運動会をする学校が増えた理由のひとつに、「秋の開催やと、暑〜い残暑に校庭で長時間、練習せなあかんねんで? 危険やん?」が、挙げられていたはず。
でも5月もこうなってしまったんじゃあ、あんまり意味ないし、今度は本番の日の気温が危険になってきました。
 気温も昔とは違うし、外で遊ぶことが減った子どもたちは、体力も昔の子とは違う。
子どもたちはもちろん、先生方や保護者も命がけでやる運動会の是非が今、問われています。

世間では、午前中で終わる「時短運動会」なんて言葉も話題になっていますね。

やっぱり中止、また来週
 私にも2人の娘がおりますので、幼稚園のころから数えて2人分で11回は運動会を経験しています。
運動会の朝といえば、まー、早朝からから揚げ揚げて、肉巻いて、野菜ゆでて卵焼いておにぎり握りまくってフルーツむきまくって見栄えのする豪華なお弁当作って、パパは6時から門の前に並んで場所取りして…もう本当に親も大変!

 しかもうちの子の学校は、小雨くらいならやっちゃうので、当日朝の「決定メール」が来るまではまだ中止かどうかわからない。
これには困った。
けっこう雨降ってるけど…? 
やるの? やらんの? どっち?

 お弁当、作り出していいの? 
ねぇ? おーい、どないやねーん!! と、スマホをにらみ小一時間モヤモヤしつつ、もしあるならもう作らないと間に合わん! というギリギリのところで我慢できず作り出すものの、「やっぱ中止〜また来週〜」というメールが来ることも。

 しかも2週連続で微妙な雨が降り、「またまた来週」も経験あり。
歯ぎしりで奥歯粉砕の危機ですよ。
もう、カップ麺でも持って行ってやろうかしら! ですわ。
でも私なんかはまだマシで、ご近所さんなんか見ていると、家族のほかにおじいちゃんおばあちゃん、おじにおばに親戚まで見に来るから、お弁当が半端ない量。

 でっかいブルーシート広げて、そば屋の出前か? ってくらいお重積んで、少年野球の練習ですか? って大きさのタンクでの麦茶持参。
ほんまこれで当日キャンセルされたら地獄やで!
 今日び、母親も働きまくって忙しい人が多いねんから、前日夜にあれもこれも仕込むのもなかなかできへんねん! 
夜の遅くまで仕事や家のことやって、なんとか当日、早起きして作るのがやっと。
だから母の立場で言わせてもらうと、まず時短にすると、いちばん大変なお弁当問題がなくなる! これはでかい。 

 そして、次にパパの場所取り。
時短になるとこれもなくなるかもしれない。
というのも、「場所取り」ってあれ、何も自分の子どもがいちばんよく見える場所を取っているわけじゃないからね!
 それも大事だけど、保護者にとって運動会は朝から夕方までをいかに快適に過ごせるか、その「待機場所」が命!
 特に小学校なんて1〜6年生がそれぞれ数種目やるので、自分の子どもの演目以外は、ほぼ待機時間。
 日陰が少なく、砂ぼこりモウモウで紫外線バリバリの校庭にいると、体力が奪われてクラクラするし、お弁当もこの暑さじゃ傷みそうで心配。

特に午後からの日差しはやばい!
日向に座ってたら午後3時にはフニャフニャの干し柿母ちゃんになってしまう。
 だからなるべく直射日光が当たらず、砂ぼこりが立ちにくい、その限られたわずかなスペースを取るためにパパたちは門が開いた瞬間、ダッシュするのだ!

 もしこれが時短になって午前中だけになるなら、場所取りしなくてもいいし、お弁当作らなくてもいいし、コーヒータンブラー片手にサラッと見て帰ることができるではないか!

時短は本当にいいのか?  
時短、ええやん。
……え? 
それならもういっそ運動会をなくそう、って意見もネットで出てるの? 
まぁ、さすがに運動会自体がなくなるのはさみしいけど、なければないで助かる家庭も多いのかな?
 今はほとんど共働きで、お母さんがお弁当持って見に来るのが当たり前の昔とは時代が違うから…。

 ん? でも、ちょっと待って?これ、全部「親の意見」やん。
「子どもの意見」は全く入ってない。
これで決めるのはよくないぞ。
 子どもたちにとって危険な暑さ、だから時短にしよう。それは、わかる。先生たちの負担が大きすぎるのも、時短で解決できるならそうすべき。

 だけど、「お弁当作るのがめんどくさいから」
「場所取りがしんどいから」午前中で終わらせろ!
「忙しいから」いっそ運動会なんてなくなってもいい!というのは、親が自己都合を押しつけているだけで、子どもにとって大切なものは何か、を見落としてないか?

 学校行事の主役はあくまでも子どもたち。まずは、子どもたちが楽しんでいるか、その行事で何を得るのか。
それを抜きで決めたらあかん! 

正直、お弁当も場所取りもめんどくさいけど、彼、彼女らが一生懸命、練習したことを頑張って披露する、年に1度の運動会の日くらい、親も頑張ろう!
 仕事も大変だけど、お弁当や場所取りに頑張っている親のことも、子どもたちはちゃんと見てる。

 最近、テレビ業界でも教育現場でも、ごく少数のクレームが大きく取り扱われすぎるのも気になるところ。
一部の文句をおさめるために、言われた部分を切り落としてばかりでは、やがて大事なものまでなくなってしまうぞ!
「なくす派」の人は「そもそも運動会やる意味がわからない」らしい。
そんな人は運動会の結果発表での子どもたちの一喜一憂、見たことあるのかな?

 自分の組が優位に立てば飛び跳ねて手を叩いて喜び、負ければ本気で悔しがる。
それだけ本気で練習を重ね、本気で挑んでいるということ。
 勝っても負けても、そこに大きな経験がある。
それは意味のない経験か?

 ほとんどの子どもは、運動会に向けて「早く走れるように」自分で何かしら努力して工夫するもの。
そして、その結果がどうであれ、受け止めて乗り越える、それが大事なんじゃないのかな。

「運動会の練習で授業がつぶれるから無駄」
「暑い中、練習したらかわいそう。もうやめてもいいのでは」という親もいる。
そりゃ、暑さやケガから守ることも大事だけど、これからそんな時代を生き抜かなければいけないのは、あなたの子どもたちだから。
それを知って乗り越えることも大事な授業。

「どうやったらこの暑さから身を守れるのか」
「どうやったらケガせずにできるのか」
自分で考え、工夫しながら経験して学ぶ。それだけでも意味はある!

 運動会とその練習の過程で、子どもたちは何を感じ、何を味わい、何を学ぶのか。
もしも、何もなければ、やめればいい。
だけど、運動会でしか味わえない喜びや悔しさは必ずある。

他人や自分の「苦手」を知り、「得意」でカバーしたり、団結して支え合う体験、そこでしか芽生えない対抗心や向上心、終わって得る大きな達成感。 
 大事なのは、なんでも「経験する」こと。
人として成長するためには、よいことも悪いことも、ひとつでも多くのことを経験して乗り越えること。この時期に集団の中でしか体験できないこともある。その大事なチャンスを、一部の大人の都合で奪うな!
 親も先生も忙しく大変なうえ、昔より面倒なことも危険なことも増えた今、なくさなくてはいけないものはまだまだ増えていくでしょう。

言うまでもなく、何より大事なのは、子どもたちの命。
運動会は、命の危険を冒してまでやるものではない。
無駄の多い内容を見直し、練習も最低限に抑えて、先生方の負担も減らしたらいい。
みんなの健康を守るために時短にするのはいいけど、どうか親も子どもも全力で挑み一生、思い出に残る運動会にしてほしい。

プロフィール
野々村友紀子(ののむら・ゆきこ)                      
1974年8月5日生まれ。大阪府出身。
よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属の芸人、
2丁拳銃・修士の嫁。
芸人として活動後、放送作家へ転身。
現在はバラエティ番組の企画構成に加え、 吉本総合芸能学院(NSC)の講師、アニメやゲームのシナリオ制作など多方面で活躍中。
著書に『あの頃の自分にガツンと言いたい』『強く生きていくために あなたに伝えたいこと』(ともに産業編集センター)『パパになった旦那よ、ママの本音を聞け!』(赤ちゃんとママ社)がある。
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肥満の原因は栄養不足だった。

肥満の原因は栄養不足だった。
料理嫌いでも「地味ご飯」でやせる方法
2019年06月02日 女子SPA!

「ダイエットは流行病」。
ドキッとする一言からはじまる『ダイエット事典』には、体作りを根本から整える知識がいっぱい。
著者の森拓郎氏は運動指導者であり、これまで30冊におよぶボディメイクの本を出版しています。
ダイエットの本質は健康的な体をつくるための食事のしかた」と提案する本書には、過酷な筋トレや食事制限は一切載っていません。
なぜなら「ほとんどの肥満の原因は『運動不足』より『栄養不足』」だからです。

◆甘いものがやめられないのも栄養不足
 飽食の時代に栄養不足? と驚くなかれ。
朝食はコンビニの菓子パンにテイクアウトのコーヒー、
昼食は丼物かパスタなどの単品料理、
残業明けの夜食はダイエットも兼ねてグラノーラバーだけ、こんな食生活をしている人もいるのではないでしょうか。

現代人の多くは、エネルギーとして余りやすい精製糖と粗悪な油を取りすぎている傾向にあります。
だから代謝機能も低下して、太りやすくなるというわけです」という本書の見解は、私もちょっと耳が痛かったです。

 とはいえ、精製糖や粗悪な油が使われているのは、私達が大好きな安いスイーツ。
そもそも甘いものがほしくなる衝動って、どこからくるのでしょう?

本書によると、理由はふたつありました。
 まずひとつ目は、「カロリー不足。食事が貧相だから、甘いもの(=お菓子)で補いたくなる」。
ふたつ目は、「ミネラルやビタミンなどの栄養不足。特にビタミンB群やマグネシウムは糖代謝に関わるので必ず充実させたい」。

 なるほど、つまり栄養が足りていれば、甘いものに対する欲求も自然と減ってくるわけです。
 普段の食事内容にも、注意が必要。
手軽で便利でおいしい、パスタやラーメンやうどんといった「麺だけ食」でも栄養不足は加速するというのです。

本書いわく「麺だけを食べていれば『糖質の塊』を食べているに過ぎません。
健康的にヤセたいのなら、たんぱく質に富んだ具を足すべきです」。

 食べる時も麺以外の具から先に食べるのがコツ。
「麺を食べ始める頃にはお腹も満たされてきているので、早食いを避けられます」と本書が言うように、少しの工夫と習慣が、無理なくヤセる秘訣なのです。

◆具体的には何を食べればいいの?
 理屈はわかるけど、一汁三菜とか1日30品目摂取とか、かなり難しいのも事実。
そこで本書がおススメするのが、「地味ご飯」です。

「朝食にご飯1杯と卵1個、納豆1パック(50g)で、栄養バランスが完璧にとれます」と昔ながらの「地味ご飯」に太鼓判! 「これに具材入りの味噌汁を足せば、さらに栄養を強化できます」と猛プッシュ。
ついでに「ご飯を玄米か麦飯にできればなおよし」ということですが、すべてを網羅できなくても、「ご飯+卵+納豆」ならできそうじゃないですか。
 極端な話、この3品をすべてお茶碗に投入して混ぜてもいいのです。

朝でなくても、1日1食「地味ご飯」に変えるだけで栄養不足が解消し、ラクにヤセられるならかえってお得じゃありませんか。

◆「そばは太らない」のウソ、ホント
 数ある麺類のうち、太らないイメージがあるのがそば。
「確かにそばは低GIですし、うどんなどに比べてたんぱく質も意外と豊富」と本書もそばを推奨していますが、本書はそれだけでは終わりません。

チェックすべきは、「そばを選ぶなら、ミネラルやビタミンがより多い十割そば(つなぎに小麦粉を使わず、そば粉だけでつくられたそば)」
「卵や納豆などの高たんぱくな具を追加すること」。

ついでに、ダイエットを意識しているなら天ぷら類は我慢すべし。
「衣は小麦粉ですし、チェーン店の場合、使い古され酸化した油で揚げているというリスクも高まります」とのこと。
この酸化した油ですが、「太りやすくなるだけでなく、悪玉コレステロールを増やし善玉コレステロールを減らしやすくなっています」というではないですか。

『ダイエット事典』というだけあって、本書はダイエットにまつわる些細な疑問をズバッと回答。
けっこうドSな指南もありますが、それもこれも「一生太らないカラダを手に入れる!」ための愛のムチ。
 次回は、さらに突っ込んだ内容をお送りいたします。
<文/森美樹>

森美樹】 1970年生まれ。
少女小説を7冊刊行したのち休筆。
2013年、「朝凪」(改題「まばたきがスイッチ」)で第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。
同作を含む『主婦病』(新潮社)を上梓。
Twitter:@morimikixxx
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2019年06月03日

"申請すればもらえるお金"最新リスト20

"申請すればもらえるお金"最新リスト20
2019年6月2日 プレジデントオンライン

活用すれば100万円単位で得することも可能な、国や自治体が行うサポート制度。
使わないのはあまりにもったいない!

■マイホーム購入で、最大30万円
転職や失業、出産に住宅購入など、人生にはまとまったお金が必要なタイミングがやってきますが、実はそういった個人の出費に対して、国や自治体が金銭面でサポートしている事実を知らない方が意外と多いのです。

サポート制度には大きく2つのタイプがあります。
助成金や補助金、支払いの軽減といった形で『お金がもらえる』ものと、税金の控除によって『お金が戻ってくるもの』で、いずれの場合も、しかるべき窓口で届け出を行えばサポートを受けられる仕組みになっており、ここでは特に働き世代の役に立ちそうな情報をご紹介します。

まずは「すまい給付金」です。
これはマイホーム購入時の負担を少しでも減らすために現金を支給しようという制度で、住宅ローン控除の補完的な位置づけになっています。
給付にあたっては床面積や収入、第三者機関の検査などいくつか条件があり、給付額も年収額などによって異なりますが、消費税率8%の状況下では30万円が、10%になった場合は50万円が最高額として支払われます(詳しくは、すまい給付金HP内にて確認可能)。

住宅関連では、マンション投資中の会社員へのサポートもあります。
東京の文京区が推進している「文京すまいるプロジェクト」では、65歳以上の高齢者やひとり親世帯などに物件を貸すと、物件ひとつにつき最大2万円の謝礼を受けることができます。
賃貸に出すことで上乗せの補助を行う自治体は珍しいですが、高齢者が賃貸住宅を借りにくい状況は全国の都市部では共通の問題です。
高齢者への貸し出しについては自治体が積極的に入居者を探すケースなどもあるため、お住まいの自治体で類する制度がないか確認してみるといいでしょう。
今後、文京区のあとを追う自治体が増えていく可能性も十分に考えられます。

続いて出産と子育て関連のサポートを見てみましょう。
今や6組に1組の夫婦が受けていると言われる不妊治療は、費用が高額なうえに保険も適用外と、経済的な負担の大きいイメージがありますが、「特定不妊治療助成金」を利用すれば、その負担は軽減されます。

対象条件は、夫婦の合計所得が730万円未満、妻の年齢が43歳未満などで、30代の妻の場合、最大105万円までの助成金を受けられます(初回治療で30万円+2回目から6回目までの治療で各15万円)。
ただし、妻の年齢が40歳以上になると、給付を受けられる回数が3回に減るため、注意が必要です。

この特定不妊治療助成金に関してもっとも注目すべき点は、2015年以降、サポートの対象に夫も含まれたことでしょう。
男性不妊の治療である精子採取に対して1回につき上限15万円が支払われる運びとなりました。
制度の有用性が格段に高まったのは間違いありません。

■修学旅行費の全額が支給?!
また、子どもが小学校入学を控える家庭での大きな出費といえばランドセルの購入などの入学準備の費用があげられますが、各自治体が行っている「就学援助制度」を利用すれば負担を減らすことができます。
収入の制限はありますが、最大で約4万円(市町村によって多少異なる)の補助金が出ます。

なお、この就学援助制度がカバーする内容は多岐にわたり、たとえば中学校の修学旅行にかかる費用も(交通費、宿泊費、記念写真代、保険料など)諸条件をクリアさえすれば自治体が負担してくれる場合があります。
ちなみに、茨城県日立市や大阪府摂津市は、収入などの条件なしにランドセルを現物支給してくれる自治体です。

現状で健康に問題がなくてもある日突然、重い病や大きなケガに襲われることも、人ごととはいえません。
そんなときに心強いのが「高額療養費制度」です。

病院への支払いが一定額を超えると、その分のお金が年齢や所得に応じて戻ってくるものです。
一例として、69歳以下で年収が400万円の人に、1カ月の医療費が100万円かかったとします。
健康保険が適用される場合、自己負担は3割ですので、本来は30万円の支払いとなるところ、この制度を使えば21万円以上が戻ってきます。
手続きに関する詳細はそれぞれの健康保険組合や自治体の国民健康保険窓口で確認してください。

■自然災害発生時も心強い制度がある
このほかにもお得なサポート制度が。
たとえば、スキルアップを図ることは転職を目指すうえで有利に働きますが、「教育訓練給付金」を申請すれば、資格や技術の取得にかかった費用の20〜50%(上限10万〜40万円)が戻ってきます。

英会話やパソコン教室、FPに簿記の資格講座など、給付の対象となる教育訓練の種類はあらかじめ定められていますが、受給条件は雇用保険の被保険者であった期間が3年以上あるだけでOK。

さらに初回は1年以上で給付が受けられるため、入社2年目の若手社員も利用できます。

最後に、国内で頻発している自然災害へのサポート制度をご紹介します。
「被災ローン減免制度」は、大規模な災害で住宅や勤務先などが被災し、その結果、住宅ローンをはじめとするその他のローン(自動車、個人事業など)を返せなくなった人、またはいずれ返せなくなると予想される人が対象で、その内容はかなり手厚いものです。

■できるだけ返済をし、それでも無理な場合は免除
関係金融機関の承諾が条件になりますが、自身の持つ貯蓄の最大500万円と公的な支援金などを手元に残したうえで、できるだけ返済をし、それでも無理な場合は免除してもらえるのです。

さらに自己破産とは違うため、これ以降も新たなローンが組める可能性が高い、という利点もあります。
この被災ローン減免制度は法的制度ではなく、全国銀行協会が中心となった、紳士協定的な制度のため、法的な拘束力はありませんが、銀行側は自発的に順守しており、18年の西日本豪雨でも多数の利用実績があります。

もちろん、これらの制度は申請しなければ絶対にもらえません。
また、国や自治体が積極的な周知活動を行わない場合もあるため、自ら情報収集をすることは、お金を得ることに等しいといえるでしょう。

▼情報はどのようにして得るか
お得な制度の情報を集めるためにはどのようなアプローチ方法があるか、一例をご紹介します。
まずチェックしたいのは、自治体が発行している広報誌。
自治体が住民向けに発信している情報なので、自分にとって最大限リーチした情報が得られ、思わぬお得情報を入手できるかもしれません。

次にオススメするのが、家計簿アプリ“Zaim”です。
アプリ内の機能「わたしの給付金」では、自分が住む自治体の給付金や控除制度を検索できます。
さらに有料会員向けのオプションでは、自分のプロフィールから、自分が利用可能な給付金や控除制度を検索してくれるため、ラクラク情報を入手できます。
また、各自治体の広報課が運営するツイッターアカウントもフォローしておきましょう。
制度だけでなく、地域のイベントやお得な豆知識なども入手でき、暮らしの利便性が上がります。

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風呂内亜矢
1級ファイナンシャル・プランニング技能士
著書『最新版 届け出だけでもらえるお金 戻ってくるお金』宝島社)のほか、テレビ・雑誌でのコメント実績も多数。
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2019年06月04日

「一強」と言われる安倍内閣は、一体どんな実績をあげたのか?

「一強」と言われる安倍内閣は、
一体どんな実績をあげたのか?
2019/6/3 日刊SPA! (倉山満)

◆比べるのは酷だが、戦後の歴代総理と比べても極端に見劣りする
新帝践祚(せんそ)。
初めての国賓(外国からのお客さん)は、アメリカのドナルド・トランプ大統領となった。
日ごろは「トランプ内閣の外務大臣」として忠勤に励んでいる安倍晋三首相は、かいがいしく接待に励んでいた。

 ちなみに、践祚とは天皇が位に就くこと、即位とは位に就いた事実を内外に示すことである。
今の法律用語では、本来の践祚が即位、即位が即位式とされているので、「即位」の意味がズラされている。

占領期に勝手に用語を変えられて今に至るのだが、安倍首相もこれを本来の伝統に戻す気は無いらしい。
 なお、報道では「新天皇即位」の文字がしつこいので、私は勝手に言い換えている。「新天皇」は「新帝」、「即位」は「践祚」。
だから「新天皇即位」とは言わずに「新帝践祚」と勝手に使っている。
政治家や官僚は内閣法制局が決めた法律用語に逆らえないが、私は気にしない。
 政権に返り咲いた当初は「戦後レジームからの脱却」と勢いが良かった安倍首相も、そんな昔の話は忘れてしまったのだろう。

◆安倍内閣はいまだ何の実績もあげていない
 安倍内閣は「一強」と言われながら、史上最長の政権になろうとしている。
では、どんな実績があったのだろうか?
日清戦争に勝った伊藤博文や日露戦争に勝った桂太郎と比べるのは酷だが、戦後の歴代総理と比べても極端に見劣りする。

吉田茂は、サンフランシスコ講和条約で占領下におかれていた日本の独立を取り戻した。
佐藤栄作は、その後も占領されたままだった小笠原と沖縄を取り返した。
 これから安倍内閣は、伊藤、桂、吉田、佐藤の歴代内閣を抜いて史上最長となろうとしているのだが、いまだ何の実績もあげていない。
「北朝鮮拉致でも北方領土でも、なんでもいいから成果を出したい!」などと思った瞬間に相手から足元を見られるのが外交だ。
そして案の定、舐められている。
 経済にしても、吉田内閣は敗戦からの復興を軌道に乗せたし、佐藤内閣は戦後最高の経済成長を達成した。
この面でも負けている。

◆中曽根内閣の劣化コピーと評すべきか
 ちなみに、「戦後政治の総決算」を掲げた中曽根康弘は、当時のアメリカ大統領のロナルド・レーガンと「ロンヤス関係」と呼ばれる同盟関係を構築したが、ただそれだけだった。
それでも、経済はバブルだったので、安倍内閣よりはマシかもしれない。

 むしろ安倍内閣は中曽根内閣の劣化コピーと評すべきか。
中曽根は、アメリカ・ソ連・中国・韓国と周辺諸国に気を使い、ひたすらご機嫌取りに務めた。
また、防衛費1%枠撤廃を掲げて、毎年のように「1.004%だから勝利!」「0.097%だから敗北!」などと、バカ騒ぎを繰り広げていた。
アメリカ以下自由主義陣営諸国が「2%など最低限度の数字」と防衛努力をしていた時に。

◆媚びとアピールの「安倍外交」の実態
今の安倍内閣も、アメリカ・中国・ロシア・北朝鮮に気を使い、ひたすらご機嫌取りに務めている。
中曽根と同じだ。
 何より重要なのは、防衛努力の欠如だ。
トランプは政権就任当初、日本に同盟国としての義務を求めてきた。
これは戦後のアメリカの対日政策の根本的な変更だ。

歴代アメリカ政権は、「無視」「抑え込み」「猟犬として使う」だった。
ところがトランプの対日政策は「対等の仲間」だった。
すなわち、東アジアで脅威となっている中国・ロシア・北朝鮮と対抗するために、日本が地力をつけて仲間になってほしいと。

 トランプは第二次大戦後の秩序を根本的に覆そうとしている。
その根幹は、「人を殺してはならない」という価値観が通じない国を甘やかさないことだ。
ヨーロッパをはじめ、世界中の国は中国かロシアと妥協して生きているので、トランプの行動に冷たい。

 そんな中で、安倍首相はトランプにも媚びつつ、「日本は二度と大国に戻りませんよ。安心してください」とのアピールを忘れない。
本気で世界の秩序を変革する側に回ろうとはしない。
「安倍外交」の実態など、その程度だ。
 経済だって、6年も政権を独占しながら、「2年で実現する」と公言していた景気回復がいまだに達成できない。

◆この総理大臣で我慢しろと言うのは、情けない話だ
 今やよほどの安倍信者以外の衆目一致の評価だろう。
安倍政権の評価など民主党よりマシ、でしかない。

鳩山由紀夫・菅直人・野田佳彦の3人の民主党首相に加えて、麻生太郎も加えてよいかもしれない。
その5人の中では、間違いなく安倍首相が最もマシだ。
内政外交ともに。

 誰も言わない点を取り上げる。
災害対策は安心できる。
平成末期は何度も大災害に見舞われたが、安倍内閣は無難に対処した。
少なくとも、阪神大震災の村山富市や東日本大震災の菅直人のような地獄絵図はなかった。
ただし、村山と菅がひどすぎたので相対評価でもち上げねばならないが、災害対策など、政治家の実力でも何でもなく、できて当たり前なのだ。
その証拠に、関東大震災を77日で収拾した山本権兵衛首相を偉人と称える人はいない。

 以上、現在の野党や自民党の他の政治家に比べればマシ、という点が安倍内閣の支持率が下がっていない理由だ。
それに、日銀の金融緩和で景気は回復軌道にあるので、国民は安倍内閣に我慢できている。
しかし、災害対策ができるのだから、この総理大臣で我慢しろと言うのは、情けない話だ。

◆悪くなる要素しかないが代わるマシな政権もない
 では、このまま安倍内閣が参議院選挙を乗り切ると、どうなるか?  
10月1日には消費増税が待っている。
景気がどの程度悪くなるのかわからないが、よくなる見込みはゼロだ。

選挙後には、皇室典範の改悪に乗り出すだろう。
愛子天皇待望論に乗って、女性宮家創設や女帝復活、はたまた女系容認にまで乗り出すか。

 対外関係では、アメリカのご機嫌を取りつつ、中露北の周辺諸国に気を遣い、韓国にだけは口先だけの抗議を繰り返す。
自力で国防努力をする見込みなど、カケラも見えない。
 法律は内閣法制局、行政(予算)は財務省主計局、選挙は創価学会に丸投げしている限り、つまり戦後レジームを脅かさない限り、安倍内閣は安泰だ。
 以上、悪くなる要素しかないのだが、代わるマシな政権もない。

 ならば、現状での最適解は「決められない政治」に戻すことなのか?
破滅するよりは、マシだが。
※この記事は、週刊SPA!5月28日発売号掲載のものです。

倉山 満
憲政史研究家 ’73年、香川県生まれ。
’96年中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程を修了。
在学中より国士舘大学日本政教研究所非常勤職員として、’15年まで同大学で日本国憲法を教える。
’12年、希望日本研究所所長を務める。
同年、コンテンツ配信サービス「倉山塾」を開講、翌年には「チャンネルくらら」を開局し、大日本帝国憲法や日本近現代史、政治外交について積極的に言論活動を展開。
ベストセラーになった『嘘だらけシリーズ』など著書多数
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高齢者に多いうつ 自然治癒は不可能、放置すれば悪化の一途

高齢者に多いうつ 
自然治癒は不可能、放置すれば悪化の一途
2019年06月03日 NEWSポストセブン

 老親のもの忘れが気になると、真っ先に疑うのは認知症だろう。
今や認知症は大きな関心事で、情報も数多く発信されるようになった。
 そんななかで見過ごされやすいのが“老人性うつ”。
脳内の神経伝達物質が減ることで起こる脳の病気だ。
 治療で治すことができるのに、認知症や老化と思われて治療に至らず、悪化するケースが多いと、長年、高齢者の精神科医療に携わる和田秀樹さんが警鐘を鳴らす。

◆認知症や老化に間違われやすい“うつ”の症状
「高齢者のうつでいちばん問題となるのは、必ずしも典型的な症状だけが、わかりやすく現れるわけではないことです」と、和田さん。

 一般的にうつは、悲観的になり、意欲が低下し、不眠になって心身ともにつらくなる。
 高齢者の場合、これら典型的な症状以外に、一見うつとは無関係のような症状が出ることも多いという。
特に多いのは記憶力の低下。
年齢的に認知症と間違われやすいのだ。
「認知症は高齢者に多い病気ですが、70代では、うつが認知症と同じくらいか、若干多いくらいの頻度です。
 それなのに70代でもの忘れがあると、今時はみんな認知症だと思ってしまう。

着替えや入浴を億劫がり、身なりにも気を使わなくなったりもするので、ますます認知症だと思い込むのです」

 また食欲不振や不眠はどの年代のうつにも多い症状だが、高齢者の場合はうつと気づかれにくいという。
いずれも高齢者には、年相応の症状としてよくありがちだからだ。

「痛みに敏感になり、腰痛や頭痛、息苦しいなどと訴えることもあります。
整形外科や内科で検査を受けても、異常は見つからず、結局、見過ごされる。
ところが、幸運にもうつが判明して治療薬をのむと、痛みなどがうそのように治るといったケースも少なくありません」

 このほかに“イライラして多弁になる”“不安でソワソワする”「病気に違いない(心気妄想)、人に迷惑をかけている(罪業妄想)、お金がない(貧困妄想)」といった“非現実的な妄想”なども老人性うつには多いという。

◆うちは治療できる…が放置すれば認知症リスクも
 脳に原因があり、症状もよく似たうつと認知症だが、根本的にはまったく違う病気だ。
うつの主な原因は、セロトニンと呼ばれる脳内の神経伝達物質が減ること。
悲しい出来事やストレスなど、心理的要因がきっかけになることは多いのですが、きっかけがなくても発症します
 セロトニンは、快楽・喜びに関係するドーパミン、覚醒や意欲、記憶に関係するノルアドレナリンなどをコントロールして、精神を安定させる働きがある。
別名“幸せホルモン”などとも呼ばれている。

「セロトニンは、高齢になるほど減る傾向にあります。
また高齢者は、子供の独立、配偶者や親しい人との死別など、インパクトの強いストレスや悲しみと向き合う機会も多い。
病気にまで至るか、どんな症状が際立つかは個人差もありますが、基本的に高齢者はうつになりやすいのです」

 一方、認知症も高齢になるほど増えていく病気だが、脳の中に原因物質がたまって脳細胞が萎縮、死滅するなど、不可逆的な変化によるもの。
残念ながら今のところ完治に至る治療法はない。

うつは認知症と違って脳細胞自体が壊れるわけではないので、減ったセロトニンを増やす薬物療法がよく効きます。つまりきちんと治療をすればよくなるのです」
 しかし前述のような理由から気づかず、受診に至らず放置されることも多いという。
高齢者の場合、自然治癒はまず望めません。放置すれば悪化の一途です。
脳の神経伝達がうまくいかないので、認知機能も低下します。
多くの調査から、うつが認知症のリスクを高めることも明らかになっています」  

さらに厄介なのは、悪循環に陥りやすいことだ。
「うつになると基本的に悲観的になりますが、悲観するとよけいにセロトニンの分泌が悪くなるのです。
また不眠になったり、食欲が落ちて栄養不足になったりすると、セロトニンが作られにくくなる。
こうして悪化すると、抜け出すのが難しくなります。

 実際にうつの人の話を聞いたところでは、高熱にうなされる時のようだと言います。
気力も食欲もなく、あちこち不調でだるい。
夜中に目が覚めていつも不安。
それがエンドレスで続く。
『生きているのが嫌になる』と。最悪の場合は、自殺にも至ります。
本当につらいだろうと思う。
うつこそ、早期発見、早期治療が大切なのです」

 ちなみにうつは女性の方がなりやすいが、自殺者は男性の方が多い。
今の高齢者は「迷惑をかけている」という思い込みからうつになるケースも多く、独居より、家族と同居する高齢者の方が自殺率が高いという。
※女性セブン2019年6月13日号
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2019年06月05日

ムカつく相手に「ムカつく」と伝えるコツ

ムカつく相手に「ムカつく」と伝えるコツ
2019年06月04日 PRESIDENT Online(三坂健)

無茶な仕事を振ってくる、叱り方が理不尽――腹が立つ上司と働かなければいけないとき、どうすればいいだろうか。
我慢するだけでは改善されない。
人材育成コンサルタントの三坂健氏は「ときには直接本人に感情を伝えることも重要だ」という。
その伝え方のコツとは――。
※本稿は、HRインスティテュート『全員転職時代のポータブルスキル大全』(KADOKAWA)を再編集したものです。

■仕事の無茶ぶりに「困ります」と言う方法
仕事でもプライベートでも、人間関係にはストレスが付きまとう。
時には、「なぜ自分がこんなふうに扱われないといけないのか」と感じるような出来事も起こる。
そんなとき、あなたはどのような反応をしているだろうか。
相手にその感情をぶつける? じっと我慢する? 
それとも、その場は引き下がるが、影で悪口を言ってストレス発散する?

 ――これらの対応では、その場を乗りきることはできても、解決にはならず、後日また同じような出来事が起きるだろう。 そこで役に立つのが、アサーティブネスだ。

アサーティブネスとは、直訳すると「自己主張すること」
自分の要求や意見を、相手の権利を侵害することなく、率直に表現することをいう。
つまり、自分の考えを、相手が協力しやすいように伝える方法である。
自分が我慢するのでもなく、相手をやり込めるのでもなく、自分の気持ちを正直に伝えて互いに歩み寄ることを目指す。

具体的には、以下のステップで、アサーティブなメッセージをつくり、伝えることができる。

(1) 相手の行動を客観的に説明する。推測表現、断定表現は一切入れない
(2) 自分にどういう影響があるのかを具体的に言う
(3) 自分の気持ちをはっきり表現する。真っ先にどう思ったか、を伝える

■責め立てるような表現は避ける
(1)〜(3)を使って、例を考えてみよう。
たとえばあなたがとても忙しい日に、上司や先輩が突然、「これ、今日の17時までにやって」と仕事を振ってきたとする。
アサーティブネスを用いると、どんな対応ができるだろうか。

《アサーティブネスを使った伝え方の例》
(1)「今日17時までに完了してほしい」というご依頼をいただきました。
(2) こうしたご依頼は私にとっては唐突なものであり、あまりに急なので、仕事を前向きに捉えるのが難しく感じてしまいます。
(3) なので、もっと早めに状況をお伝えいただくか、またはゆとりをもった仕事のご依頼をお願いしたいです。

これを見て気後れする人もいるかもしれない。
とくにビジネスの場において、自分の負の感情を取り繕うことなく主張するのは、勇気がいる。
時に痛みを伴うこともあるだろう。
しかし、自分だけでなく相手のことも考えたうえでの正直なメッセージだからこそ、相手に響くことも多い。
相手のほうも「自分のことを大切に扱ってもらいたい」と考えているので、意図が伝われば問題にはならない。

■感情を伝えて人間関係を強固にする
伝え方には訓練が必要だ。感情に流されて伝えるのはご法度。
1)〜(3)のとおり、事実を率直に伝えるに留め、相手を非難しないようにする。
「あなたの仕事のしかたはおかしいと思います」とか、「それ、あなたが忘れていたから今日急に依頼をしてきたのですよね?」といった表現はしない。
これは相手が目下であっても同じだ。

まずは社内の気心の知れた先輩で練習してみよう。きっと受け止めてくれるはずだ。
どこでも誰とでも働ける人、働く環境や仕事の内容が変わっても成果を出せる人というのは、アサーティブネスに長じた人が多い。
「それは困ります」「とても残念です」「こうなるとは思いませんでした」としっかり自分の感情を隠さず伝えることで、むしろ人間関係を強固にしていくスキルを身につけよう。

■アンガーマネジメントは「我慢」ではない
では、もっと強い怒りが湧いたらどうすべきだろうか。
近年、職場では多様な価値観を受け入れることが求められるようになった。
価値観が多様化すれば、認め合う面が増える一方で、見えない衝突も増える。
衝突が増えればストレスや怒りの感情が増大する。

誤解が多いようなので最初に伝えておくが、アンガーマネジメントとは「怒りを抑え込む」手法ではない。
怒りをコントロールし、上手に付き合うための方法だ。
怒り自体は時に強いモチベーションを生み出す原動力にもなるため、無闇に抑え込むことはかえってもったいない。

ただ、絶対にやめたほうがいい怒り方がある。イライラしたときや怒りを感じたとき、一番やってはいけないことは「反射」だ。
感情に任せて物にあたったり、売り言葉に買い言葉を返したところで、うまくいくことはまずない。
「反射」をやめるのは実は簡単だ。

今すぐ実践できる対処法を2つ紹介しよう。

(1) 6秒待つ
怒っているとき、脳の大脳辺縁系と呼ばれる部分が活発に働き、感情が支配している状態だ。
一方で、脳は前頭葉と呼ばれる部分を使って理性的に対処しようとする。
ただ前頭葉が働き始めるにはタイムラグがあるため、脳を感情から理性に切り替えさせるために、6秒程度の時間が必要とされる。
(2)深呼吸する
「6秒待つ」間に深呼吸をしよう。
ちょうど1回できるはずだ。

昨今注目を浴びている瞑想やマインドフルネスにも用いられている禅の「三調」という教えがある。
「調身・調息・調心」、つまり心を整えるためにはまず姿勢を調え、次に呼吸を調える。 怒りに支配されているときは緊張感が強まり、呼吸が浅くなっていることが多い。
逆を言えば、深く呼吸をすれば感情をコントロールしやすくなるのだ。
繰り返しになるが、あくまで怒りの感情をコントロールすることが大切で、抑え込むのではない。
したがって、冷静になったうえで、伝えるべき怒りは適切に表現しよう。

たとえば「1つ、お伝えしていいですか」と断りを入れたうえで、口頭ならば低い声で、メールならば、あまり長くない文章で、ポイントを絞って相手に感情を届けよう。
先ほどの「唐突に急な仕事を振られたこと」についてだとすれば、下記のような言い方がある。

「今回はなんとか周りの人にも無理をお願いして今日中に対応しますが、次からは進捗を前もって共有していただけたらと思います」

■ストレスは悪いことばかりではない
最後に、ストレスとの適切な付き合い方を紹介する。
コンスタントに活躍できる人は間違いなくストレスマネジメントがうまい。
前提として、ストレスは、悪いことばかりではない。
短期的にはコルチゾール(ストレスホルモン)のレベルを引き上げ、アドレナリンを増加させることで、意識を高めてくれる。
これにより、差し迫る納期に間に合うよう仕事効率を上げる、といった馬力が発揮できるのだ。

問題になるのは、ストレスが長期にわたる場合だ。
コルチゾールを持続的に増加させると、脳に有害な影響が及び、記憶力や集中力等を低下させる。
ただ、多くの人は、完全に押し潰されるまで、自分の集中力が弱まっていることに気がつかない。
だからこそ、今のストレスのレベルを自覚することが必要になる。
ストレスのレベルを自覚するには、その日の心身の状態を10点満点で手帳に記入してみることだ。
なぜその点数をつけたのか、理由も書く。
加えて、「ストレスに感じていること、不安なこと」を書き出してみて、それらを「自分で変えられるもの/変えられないもの」に整理してみる。

■チームのストレスを見える化する効果
変えられないものは大きなストレスになるが、本当に変えられないのか、別の見方ができないかを考えられれば、ストレスレベルを下げる糸口も見つかり得る。
これを発展させて、図表1のようにチームでその日の心身の状態をボードにプロットし、共有する方法もある。
毎朝、メンバーは自分の名前や似顔絵が書かれたマグネットを、その日の状態に合わせて貼り付ける。

ある会社のクレーム処理部門では、このボードでその日のストレスを見える化したところ、お互いの状態を気遣って助け合いが生まれ、チーム活性化に繋がったという。
まず「自覚する」ことがストレスコントロールの第一歩となる。
上手にコントロールしてストレスを力に変えよう。
とくに部下を持つ人には身につけてほしいスキルである。

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三坂健(みさか・けん)
HRインスティテュート シニアコンサルタント
慶應義塾大学経済学部卒業。
安田火災海上保険株式会社(現・損害保険ジャパン日本興亜株式会社)にて法人営業等に携わる。
退社後、HRインスティテュートに参画。
現在は常務取締役兼シニアコンサルタント。
経営コンサルティングを中心に、教育コンテンツの開発、人事制度設計、新規事業開発、人材育成トレーニングなどを手掛ける。
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2019年06月06日

公園のベンチに座っただけで通報されたおじさん 不審者扱いの理由

公園のベンチに座っただけで通報されたおじさん
 不審者扱いの理由は「普段は見ない人。スマホを使っているから盗撮かも」
2019年06月05日 キャリコネ

世間には危険が多数潜んでいる。
高齢者が乗り回す車はしばしば逆走するし、通り魔だって起きる。
いつ、どこで恐ろしい事に巻き込まれるか分かったものではない。
大多数の国民はそういった脅威をもたらす存在でもないし善良だ。

ところが稀に、善良な人々が必要以上に警戒し、過剰な対応をしてしまうこともある。
例えば、公園に立ち入っただけで誰かに危険因子扱いされたとしたら、みなさんは平気だろうか。
(文:松本ミゾレ)
警察官も通報者を「公園で休憩するのに許可はいりませんので」となだめる始末

先日、公園脇の自販機でジュースを買っていると、なんだか遠くで物々しい言い争いが聞こえた。
野次馬根性丸出しで喧噪を眺めたら、1人のおじさんが数人の警察官に囲まれ、なにやら怒っているではないか。
周囲にいた野次馬に事情を聞くと、不審者が出たのだという。
「そうか、不審者なんだな」と納得しそうになったが、取り囲まれたおじさんは「休憩していただけだろうが!」とかなり怒った口調を貫き、決して折れない。

公園で休憩するのは普通のことだ。
ただ休憩していただけなら、警察のご厄介になることだってない。なら、さぞ普通でないことをしたんだろうと思い込んでいると、公園にいたママ友集団の一人が僕たちに向かっていきなり「私は間違っていませんからね」と言い放った。
女性はおじさんを通報した本人で、 「普段見かけない男性が公園のベンチに座って休憩していた。
マホも使っていたから盗撮かもしれないので通報した」 のだという。

要はこれ、目に映る他人をすべて怪しい奴扱いしちゃうお母さんの暴走のようなものだったのだろう。
通報されたおじさんが憤激するのも無理はない。

「いつから公園で俺が休憩してはならないというルールになったんだ!」と、まあ〜キレるキレる。そんなに怒っちゃう気持ちも分かる。
怒る女性に警察官は、「でも、まあおかしな画像も動画もスマホになかったですし。
公園で休憩するのに許可はいりませんので」と諭していた。

僕を含めた野次馬数人はずっこけそうになった。
世の中疑心暗鬼になり過ぎでは? たしかに世間には物騒な事件も多い。
だけど、公園は誰でも利用できる公共の施設だ。
それを「普段見かけない人がいた。怪しいと思った」なんて理屈だけで通報しても、警察官も困るだろうし、第一そんなめんどくせえ人が居座っている公園、誰も寄り付かなくなる。

厄介事を予防したい気持ちは分かるけれど、やましいことが何もないおじさんを見てもまだ「私は間違ってない」と言い切る思い込みは、かえって危険だ。

みんなで利用できる場所、物、文化は、みんながちょっとずつ譲り合ってこそ正常に機能する。
昨今はその辺の仕組みが分かっていない人が、どこにでもあるような物事を過剰に深刻視し、疑心暗鬼になる例が増えているように思う。
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2019年06月07日

警察官が取調室で暴行?法医学者が異例の告発 密室取調べの実態…「可視化」で変わるか?

警察官が取調室で暴行?
法医学者が異例の告発 
密室取調べの実態…「可視化」で変わるか?
6/6(木) 関西テレビ

■留置所で発見された遺体…「右足にアザ」
【岩手医科大学(法医学)・出羽厚二教授】
(2019年5月) 「私のような立場で刑事告発するのもおかしいと言えばおかしいので、躊躇するところでした」 法医学者の出羽厚二教授。
この日、自ら刑事告発した事件について、検察官に説明を求めに行きました。

その事件とは…
【岩手医科大学(法医学)・出羽厚二教授】
「これはひどい事例だなと。今の日本でこういうことあるのかと最初は疑問に思った。
取り調べていた警察官が足を蹴り上げたんじゃないか」
2010年、手術ミスで患者を死亡させた業務上過失致死の疑いで逮捕された塚本泰彦医師(当時54歳)。
逮捕から19日後、警察署の留置場で遺体となって発見されました。
遺体と面会した遺族は、右足のアザに衝撃を受けたと話します。

【塚本医師の遺族】
「本人亡くなっているよりも、右足見てびっくりしたんですよ。
なぜ皮膚がこんなに変色しているんだろうと」
直後に発表された死因は「急性心筋梗塞」。
遺族は、真相を確かめようと奈良地裁に裁判を起こしました。
裁判で、警察は「留置場で座るときに右足を折り曲げて、ドーンという音を立てて座っていた」と説明しました。

【塚本医師の遺族】
「本人があぐらかく習慣もないし。普段からあぐらかいているのだったら、留置前からできているはず」
遺族は、死因究明が専門である出羽教授に鑑定を依頼しました。

■なぜ皮下出血ができたのか…取調室で何が?
2007年、大相撲の時津風部屋で起きた力士暴行死事件。
当初、病死とされていましたが、遺族の依頼で解剖を行い、暴行死であると見抜いたのが出羽教授でした。

【岩手医科大学(法医学)・出羽厚二教授】
「しっかりとした死因究明できていないのに内因性(病気)の死因をつけてしまう社会から早く脱却すべきだと思います」

【岩手医科大学(法医学)・出羽厚二教授】
「一番明らかにすべきことは、塚本さんの足にある皮下出血がなぜできたか。
足で蹴るなどの打撲を受けたというのが一番考えやすいと思います」

2016年11月、出羽教授は、初めての刑事告発に踏み切りました(特別公務員暴行陵虐致死傷罪)。
しかし、翌年、奈良県警は「暴行はなかった」として書類送検。
民事裁判では、暴行があったかどうか判断されることなく、遺族の請求は退けられました(確定)。

そして、2019年4月、奈良地検は、取り調べを担当した警察官2人を不起訴処分とし、捜査は終了しました(特別公務員暴行陵虐致死は嫌疑なし、致傷は嫌疑不十分)。
密室の取調室で何があったのか。
結局、明らかにされることはありませんでした。

■進む「取り調べの可視化」
はたして、取調べ中に警察官が暴行することはありうるのか。
長年、密室での取調べの問題に取り組む弁護士は…

【小坂井久弁護士】
「21世紀になっても、しばらくは大阪では(取調べ中の暴行は)よくあった」

(警察官)==取調べ中の音声==
『おい黙るな。なんか言え。殴るぞ!なめとったらあかんぞ、お前。手を出さんと思ったら大間違いやぞ!』
大阪府警では、2010年に東警察署の警部補(当時)が任意での取り調べ中に暴言をはいていたことが発覚。

翌年には、関空署の巡査部長(当時)が逮捕された外国人男性への取り調べ中に、胸を殴ったり、足を蹴ったりする暴行をしていたことも明らかになりました。

【小坂井久弁護士】
「取調室はまさにブラックボックスで、言葉良くないが、一番法にのっとらねばならない場所が無法地帯だった。
可視化してちゃんと透明にしない限り、必ず問題が起こる空間と考えないといけない」
小坂井弁護士も参加した法務省の法制審議会特別部会での激しい議論を経て、2016年に取り調べの録音・録画(可視化)を義務付ける法案が成立。
2019年6月から、殺人事件など裁判員裁判の対象となる事件と検察が独自に捜査する事件(全事件の2〜3%)について、逮捕・勾留中の容疑者のすべて(全過程)の取り調べが「可視化」されることになりました。

【小坂井久弁護士】
「自白偏重主義は、可視化を契機にして変わっていく。
『自白させて反省させる』ことまでが捜査機関の役割という思い込みに支配されている。

今日本の刑事司法は大きな変革期にあって、日本固有の(自白偏重の)取り調べというのが、本来の刑事司法にふさわしい取調べに変容していく過程にある」
一方、取り調べの可視化が捜査現場に与える影響について大阪府警の幹部は…

Q:個々の警察官にとって自白とらなければいけないという姿勢は変わってきている?

【大阪府警察本部刑事部・佐竹明理事官】
「当然暴言暴行など不適切な取り調べは絶対あってはならないのが大前提と思います。
一部録音録画(の試行)が始まってから10年くらい経っていますし、慣れてきたという言い方が良いかは分からないが、その時代に合わせた取り調べの在り方について各捜査員の意識改革はしっかりできていると思います」

Q:現在では行き過ぎた取り調べはありえない?
「あってはならない」

Q:ありえない?
「あってはならない。絶対してはいけない。
捜査員は分かっていると思います」

■不起訴処分を受け、検察審査会へ申し立て
2019年5月、奈良地検から不起訴処分の連絡を受けた出羽教授は、その理由について説明を求めました。

【岩手医科大学(法医学)・出羽厚二教授】
「(検察官は)暴行があったともいえないし、なかったともいえないと。
肝心なところは聞けなかった」 検察官から、詳しい説明はありませんでした。

6月5日、出羽教授は、市民が不起訴処分について審理する検察審査会へ申し立てを行いました。

【岩手医科大学(法医学)・出羽厚二教授】
「これを見て頂ければ、一般的な感覚で、まず暴行を疑うのが当たり前のことだと思います」
闇の中に葬られつつある、密室での取り調べの実態。
取り調べの可視化によって、今後こうした事態を防ぐことができるのでしょうか。

※カンテレ「報道ランナー」 
    2019年6月5日放送より
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2019年06月08日

2050年人類滅亡!? 豪シンクタンクの衝撃的な未来予測

2050年人類滅亡!? 
豪シンクタンクの衝撃的な未来予測
2019年06月07日 ニューズウィーク日本版(松岡由希子 )

<オーストラリアのシンクタンクが、今後30年の気候変動にまつわるリスクを分析し、最悪の場合、人類文明が終焉に向かうかもしれないという衝撃的な方向書を発表した>

2050年には、世界人口の55%が、年20日程度、生命に危険が及ぶほどの熱波に襲われ、20億人以上が水不足に苦しめられる。
食料生産量は大幅に減り、10億人以上が他の地域への移住を余儀なくされる。
最悪の場合、人類文明が終焉に向かうかもしれない──。
気候変動が人間社会や自然環境にもたらす影響について、このような衝撃的な未来のシナリオが明らかとなった。

「気候変動は人類文明の脅威である」
豪メルボルンの独立系シンクタンク「ブレイクスルー(Breakthrough-National Center for Climate Restoration)」は、今後30年の気候変動にまつわるセキュリティリスクをシナリオ分析し、2019年5月、報告書を発表した。
この報告書では「気候変動は短中期的にみて人類文明の脅威である」とし、「気候に関するセキュリティマネジメントにおいては、最悪のケースやファット・テール現象(正規分布の両端が実現する可能性が高いこと)を考慮した新たなアプローチが必要だ」と説いている。

2015年12月12日に採択された「パリ協定」では、世界の平均気温の上昇を産業革命前に比べて2度未満に抑えることを目標に掲げているが、報告書は、この目標値が未達に終わると予測する。

永久凍土が消失し、アマゾン熱帯雨林は干ばつに
報告書のシナリオによると、人為的な温室効果ガスの排出量が2030年まで増え続け、2030年までに気温が1.6度上昇する。

温室効果ガスの排出量は2030年をピークに減少するものの、炭素循環フィードバックやアイス・アルベド・フィードバックなど、気候プロセス上の要因も加わり、2050年までに気温が3度上昇する。

1.5度の気温上昇で西南極氷床が融解し、2度の気温上昇でグリーンランド氷床が融解する。
気温が2.5度上昇すると、永久凍土が広範囲にわたって消失し、アマゾン熱帯雨林は干ばつに見舞われて立ち枯れる。

ジェット気流が不安定となることで、アジアや西アフリカの季節風にも影響が及び、北米は熱波や干ばつ、森林火災など、異常気象の被害を受ける。
陸地面積の30%以上で乾燥化がすすみ、南アフリカ、地中海南岸、西アジア、中東、米国南西部、豪州内陸部で砂漠化が深刻となる。

ゼロ・エミッションベースの産業システムを構築すべき 元オーストラリア国防軍最高司令官のクリス・バリー氏は、報告書の序文で「この世の終わりを避けられないわけではないが、直ちに思い切った行動をとらなければ望みは薄い。
政府、企業、地域コミュニティがまとまって行動するべきだ」と訴えている。

また、この報告書では、一連のリスクを軽減し、人類文明を維持するために、廃棄物をゼロにするゼロ・エミッションベースの産業システムを早急に構築するべきだと提唱している。
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2019年06月09日

選挙に勝つため国益を弄ぶ安倍首相の見識

選挙に勝つため国益を弄ぶ安倍首相の見識
2019年06月08日 PRESIDENT Online
ジャーナリスト 沙鴎 一歩

■「日朝首脳会談」の思惑はもろくも崩れ去った
夏の参院選に向け、永田町が騒がしい。
いまの国会が6月28日の会期末で閉会した場合、参院選は7月4日公示、21日投開票の日程で行われる見通しだ。
安倍首相があわせて衆院を解散する「衆参同日選挙」との見方が出ており、与野党の動きに拍車がかかっている。
与野党の最大の関心は、安倍首相がいつどうやって衆院を解散するかである。

安倍首相は衆参同日選挙に勝ち、憲法改正まで成し遂げるため、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長との「日朝首脳会談」を実現させようとしていた。
だが、その思惑はもろくも崩れ去った。

■「条件を付けずに」と大きな方向転換をはかったが……
今年2月、ベトナム・ハノイで行われた2回目の日米首脳会談の後、安倍首相は「今度は私の番」と明言した。
5月に北朝鮮が弾道ミサイルを連続して発射した際には、「私自身が条件を付けずに向き合わなければならない」と無条件で日朝首脳会談に臨む決意を示した。

これまで安倍首相は「拉致問題の解決に資する会談としなければならない」という姿勢を示しており、大きな方向転換は関係者を驚かせた。
安倍首相は、史上初の日朝首脳会談を実現して拉致被害者を帰国させた小泉純一郎・元首相のように、自ら北朝鮮外交の大きな檜舞台を作り上げ、その勢いに乗って衆参同日選に打って出ようと考えていた。
ところが、肝心要の金正恩氏が態度を硬化させてしまう。
北朝鮮が6月2日夜、国営メディアを通じて日朝関係について次のような声明を発表したのである。

■「安倍一味はツラの皮がクマの足の裏のように厚い」
「まるで日本政府がわが国に対する協議の方針を変えたかのように宣伝し、しつこく平壌(ピョンヤン)への門をたたいているが、われわれへの敵視政策は何も変わっていない」
「前提条件のない首脳会談の開催などとぬかす安倍一味はツラの皮がクマの足の裏のように厚い」
「あれこれ言っている安倍一味はずうずうしい。過去の罪悪をきれいに清算して新しい歴史をえがく決断を下すべきだ」

北朝鮮の声明では謝罪や賠償を求める姿勢も改めて示された。
安倍首相が前提条件を付けずに日朝首脳会談の実現を目指す考えを示していることに対し、北朝鮮の国営メディアが直接反応を示したのは、これが初めてだった。

■野党に不信任決議案を出させて、衆院解散を断行したい
なぜ北朝鮮はこのような非難の言葉を日本に向けたのか。
それは金正恩氏が安倍首相の足元をみているからである

金正恩氏は、自分の選挙のために日朝首脳会談を開こうとする安倍首相の思惑を見抜いたのだ。
いまのところ、安倍首相のもくろみは失敗した格好だが、この先、したたかで気まぐれな金正恩氏が安倍首相の意を受け入れる可能性がないとは言い切れない。

安倍首相は6月12日から14日にかけてはイランを訪問する予定だ。
28日と29日には、大阪で主要20カ国・地域首脳会議「G20」が開催され、日本が議長国を務める。
当然、安倍首相の言動が世界のニュースに流れる。

永田町では、6月19日辺りに開催される党首討論で、憲法改正の是非を取り上げ、そこから野党に不信任決議案を出させて、衆院解散を断行するとの見方も出ている。

■菅官房長官も「内閣不信任案→衆参同日選」に誘い水
すでに菅義偉官房長官は、不信任決議案は衆議院を解散する大義になり得るとの認識を示している。
これは5月17日午後の定例記者会見で、
「野党側が国会に内閣不信任決議案を提出した場合、国民に信を問うために衆議院を解散する大義になりますか」との質問に答えたもので、菅氏は「それは当然なるのではないか」とはっきりと話している。

菅氏の答えは野党に「不信任決議案を出せ」と言っているのと同じだ。
いわゆる“政治的誘い水”である。
安倍首相もこんな発言をしている。

5月30日の経団連の総会だった。
「『風』という言葉に、永田町は大変敏感だが、ひとつだけ言えることは、『風』というものは気まぐれで、誰かがコントロールできるようなものではない」
この安倍首相の発言に対し、野党幹部の1人である立憲民主党の福山哲郎幹事長は「解散権は首相にある。 それを『気まぐれだ』と自分で認めている。
よく分からないが、『解散について、はっきりと言明をしない』ということだと思うので、こちらが右往左往するような発言だとは思わない」と語っていた。

安倍首相の発言は明らかに誘い水である。
菅氏の言葉と同じだ。
安倍首相は自ら野党に王手をかけたのである。
そうでなければ、わざわざ「永田町が風に敏感だ」などと切り出すわけがない。

■「首相自ら解散風をあおるかのような発言は異例」
6月1日付の朝日新聞が「首相『風』発言 解散権をもてあそぶな」との見出しを付けた社説を書いている。
その書き出しが実に手厳しい。
「国民の代表である衆院議員全員をクビにして民意を問い直すという『解散』の重みをわきまえぬ、不見識極まる発言だ。
ウケ狙いの軽口と見過ごすわけにはいかない」

「不見識極まる発言」「ウケ狙いの軽口」と攻撃するところが、安倍政権を毛嫌いする朝日社説らしい。
朝日社説はさらに批判する。
「首相自ら解散風をあおるかのような発言は異例である」
「解散を判断する立場にありながら、『きまぐれ』とか『コントロールできない』などと、人ごとのように語るのも無責任だ」

朝日社説も沙鴎一歩と同じ見方のようである。
安倍首相発言は明らかに誘い水なのだ。
ただし、安倍首相は「人ごとのように語った」のではなく、ぼかして発言しようとしてぼかし過ぎてしまったのだろう。
それゆえ「人ごと発言だ」と朝日社説に糾弾されるのだ。

要は、安倍首相の表現力が不足しているのである。

■解散は党利党略だからこそ「大義」が求められる
続けて朝日社説はこうも書く。
「首相は12年末の政権復帰以降、14年11月、17年9月と2度にわたり、野党の虚を突くかたちで解散に踏み切り、与党が大勝した」
「衆院議員の任期を2年以上残し、腰を据えて取り組むべき課題も山積している今、党利党略優先の解散をまたも繰り返そうというのか」
「野党に対する牽制や政権与党内での求心力の維持など、さまざまな思惑があるのだろうが、解散をもてあそぶのは、いい加減にやめて、国会論戦や政策づくりに集中すべきである」

沙鴎一歩は朝日社説の見解とは違う。
まさに解散は党利党略なのである
だからこそ、かたちのうえでの「大義」が求められるのだ。

朝日社説は「解散をもてあそぶな」と主張するが、解散総選挙によって民意を問うことができる。
そこが解散のいいところだ。

■安倍首相は日米貿易交渉を「選挙の材料」に使っている
東京新聞(5月28日付)の社説は、トランプ大統領の来日にともなって27日に行われた日米首脳会談について「なぜ選挙のあとなのか」との見出しを付け、こう主張する。

「あまりに露骨、横柄な物言いではないだろうか。
日米の貿易交渉妥結は参院選挙後までずれ込む見通しという。
人々の暮らしを大きく左右する交渉である
選挙の材料に使ってはならないはずだ」

安倍政権はアメリカと貿易交渉で妥結すると、日本の国民に大きな負担が生じることになると判断している。
だから妥結を後回しにしたのだ。

東京社説が指摘するように、安倍首相は日米貿易交渉を「選挙の材料」に使っている。
安倍首相は「選挙が近い。その選挙に影響を与えたくない。貿易交渉の妥結は選挙後にしてほしい。
その代わりに見返りを用意する」とトランプ氏と何らかの密約を結んだ可能性がある。

安倍首相は夏の選挙に勝ってさらに地盤を固め、悲願の憲法改正を実現したいのだろう。
ならば安倍首相に聞きたい。
選挙や憲法はだれのためにあると考えているのか、と。
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2019年06月10日

「絶対にだまされない」と過信する人の落とし穴

「絶対にだまされない」と過信する人の落とし穴
実はその根拠のない「過信」こそが危ない
2019/06/06 東洋経済オンライン
泉美 木蘭 : 作家・ライター

詐欺はどのような隙をついて人の心に入り込むのか?
警視庁の特殊詐欺被害に関する調査広報資料によれば、「オレオレ詐欺」を見破った人のうち70.3%は、犯人から電話がかかってきて、ニセのトラブルを話し始める前に詐欺だと気が付いたという。
その理由は、「声が違う」が圧倒的だ。

では、その声が、息子や孫にそっくりだったら?
 事実、騙された人の62.7%は、その理由を「声がそっくりだったから」と答えている。
たまたま声が似ていたという不運が重なった時、条件は一変してしまうのだ。
声だけではない。

2018年頃から「ふるさと納税」の偽サイトが多数発見されるようになり、寄付金を振り込んだのに返礼品が届かないなど、騙される人が相次ぎ大問題になっている。
偽サイトは、よく見れば「ふるさと納税」なのに「税込」「販売価格」「SALE!」などおかしな点が散見されるのだが、本物のサイトから画像や文言を無断転用して制作されているのもあって、そう簡単に見分けがつかない。

ネットショッピングに慣れた世代ほど受け入れやすく、騙されやすい詐欺とも言えるだろう。

では、詐欺はどのような隙をついて人の心に入り込むのか?
 実際の詐欺被害の実態から、「騙されやすい人」の特徴を分析してみたい。

1.「自分は絶対に騙されない」と自信を持っている
「オレオレ詐欺」被害者の調査では、なんと97%が「詐欺の手口を知っていた」と答えており、さらに95.2%が「(どちらかと言えば)自分は被害にあわないと思っていた」と答えている。
メディアを通して実際の詐欺の電話音声が公開され、その手口や特徴がすっかり浸透しているが、どこか他人事としか捉えておらず、「自分はこんな単純な詐欺には引っかからないさ」と馬鹿にしたり、根拠のない自信を持ってはいないだろうか? それが隙なのだ。
いつでも誰もが騙される可能性があるのが現実である。
騙された人には、「たまたま不運に見舞われた」部分もあり、いつか自分にも起こりうる自然災害、くらいに思っていたほうがよいかもしれない。
「絶対あの人は大丈夫」と思われるタイプも…

2. “しっかり者”と周囲からの評判もいい
自信を持っていることと関連するが、周りから「絶対あの人は大丈夫」と思われるタイプの人も要注意だ。
実は、筆者の身近に、還付金詐欺に騙されてATMから数十万円を振り込んでしまった70代の女性がいる。
仕事を持って自活しており、言いたいことははっきり主張する姉御肌、プライドがあり、お金の勘定にも優れているタイプだ。
周囲の人からは一目置かれており、つねづね「あなたはしっかり者ね」「凄いわ、感心する」と褒め上げられていた。
私も、本当に快活でしっかりした人だなと感じており、また、おべっかを使う下心もあって、「ああいう詐欺には引っかかりそうにないですよね」と言ったことがある。

特別に傲慢な人ではなかったが、「もし電話があったら、撃退してやるわ!」と明るく笑顔で言っていた。
だから、騙されたと聞いた時は「まさか!?」と私までが仰天したものだ。
本人の中に自信満々な隙もあったのだと思うが、周りの人間にとってみれば「騙されないように気を付けて下さいね」などと忠告するのは失礼に当たるかも、と感じさせる人でもあった。

しかし、しっかり者で快活であることと、詐欺に騙されないことは、イコールではないのだ。

家族とコミュニケーションのとれる状態がとても重要

3.いざトラブると「誰にも相談できない…」と思い詰めがち
「オレオレ詐欺」の被害者の75.1%は、息子や孫から「トラブルに巻き込まれた」という電話があったことを誰にも相談することなく、現金やキャッシュカードを犯人に渡してしまったという。
内向的な人は、「金を使い込んだ」「ヤクザの車にぶつけた」など恐ろしい物語に揺さぶられると、恐怖と不安に陥って思考が停止したり、誰にも相談できないと思い詰めてしまうことがある。
孤独という閉塞感に追い込まれたところに、「今日の〇時まで」などと時間を区切られて焦らされると、客観性や冷静な判断を奪われてしまい、詐欺師の誘導に乗ってしまうのだ。

詐欺電話がかかってきて、「家族に相談した」というケースでは、多くがその家族によって未然に阻止されている。
自分で詐欺だと気づいた人でも、単独で見抜いた人ばかりでなく、58.6%が同居の家族に、53.5%が別居の家族に相談しているという特徴がある。
同居、別居に関わらず、一人で思い詰めずにコミュニケーションがとれる状態にあることはとても重要なのだ。

4. 自分がなにをしたいのかがわかっていない意志薄弱タイプ
私が大学生の時に騙されかけた「マルチ商法」(詳細は前回記事)では、喫茶店の奥の席にまんまと連れ込まれて2人の詐欺師に囲まれ、どんどん成功話を持ち掛けられて契約する直前まで話を進められた。
ひどい世間知らずだったのもあるが、なにより「意志薄弱」だったことが、騙された大きな原因だと告白しておく。

平和ボケの症状でもあるが、子どもの頃から「大学を出たら地元の信用金庫につとめて、旦那さんを見つけて寿退社だ」と言われるような時代にただ漫然と流されていたきらいがあり、これという明確な目的を持たないまま大学生になっていた。
「自分はこうしたい」「目標がある」という主体性が薄いので、強引に勧誘された時に「私にはやるべきことがあるから」ときっぱり押し戻すことができない。
ふにゃふにゃと流されるままに、自分の意思を持たず、相手の話をいつまでも聞いてしまうのだ。
いま思えば、暴力的に監禁されていたわけでもなく、恐怖にも不安にも苛まれてはいなかったから、断って喫茶店を後にする自由もあった。
なのに、ただ「へえ」と話を聞いていたのは自分自身だったという事実を認識し、きちんと恥じなければならないと思う。

自分がなにをしたいのかが自分でわかっていないという漫然とした状態は、危険と隣り合わせなのだ。

人が「ひとり」になりやすいという社会環境

5. 物理的に、けっこう「ひとり」
そもそも現代は、核家族化が進んで親子別居が多く、すぐにコミュニケーションのとれる人、相談できる人が減っており、人が「ひとり」になりやすいという社会環境にある。
これは、詐欺師にとって有利にはたらいてしまう。

「オレオレ詐欺」が急増し、広く知られ始めたのは2003年頃だが、これは高齢者の独居が増加しはじめた時期でもあるのだ。
その後、独居老人数に比例して、被害件数も右肩上がりである。
さらに今は、家族といても自室でパソコンに向かっていたり、大勢の中にいてもスマホの中にのめり込んでいたり、「常にひとり」の状況が作り出されている。
そこに忍び寄るのが、ワンクリック詐欺やフィッシング、架空請求詐欺などだ。

BBソフトサービスのセキュリティソフト「Internet SagiWall™」で検知したデータを基にした「インターネット詐欺リポート(2016年8月度調査)」によれば、ネット上で何らかの詐欺被害にあった人の約7割がスマホを使っていたことが判明している。

自分の中の心の隙や恥の部分を認識する勇気も必要

6. “後ろめたさ”が勝る状況は危険
「インターネット詐欺リポート」には、興味深い調査結果がある。
ネット詐欺にあった際、「家族や知人に相談した」のはわずか4%、「第三者機関に相談した」という人も6%にすぎないのだ。
被害にあっても「問い合わせも相談もしなかった(37%)」、次に多いのが「メールでサイトの運営者に問い合わせた(18%)」。

誰にも相談しなかった理由は、「色々聞かれるのが面倒(47.8%)」「家族や知人に知られたくない(20.9%)」となっている。

これは、多くのインターネット詐欺が、アダルトサイトや出会い系サイトなどを覗き見ている最中に起きることに起因しているだろう。
プライベートの塊であるスマホを手にして、こっそりとエッチな動画を見ようとしたら、突然「ご入会ありがとうございます」という画面が出て、IPアドレスなどが表示され、高額の料金請求を突きつけられる。
この後ろめたすぎる場面で、まず人に相談しようと考える人は少ない。
自力でなんとか解決しようとして、メールで詐欺サイトにコンタクトをとってしまうことにより、さらなる被害に巻き込まれるわけだ。

「オレオレ詐欺」でも、息子がとんでもないトラブルを起こしてしまったと思い込まされた時、家族に「あの子からこんな電話があった」と言える人と、体裁を重んじるあまり、密かにひとりで解決しようとする人とでは、結果が違う。

ここまでの分析を、自信過剰がち、持ち上げられて気分よくなりがち、孤独になりがち、自分がなにをしたいのか言えず、無自覚がち、騙されたとわかってもダンマリしがち……こう言い換えてみる。

すると、ネット上でデマに扇動されたり、フェイクニュースの拡散協力をしてしまう人々のふるまいとの共通点が浮かび上がる。
詐欺の手口を情報として仕入れることも大事だが、自分のなかに巣くっている心の隙や恥の部分を認識する勇気も必要かもしれない。
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2019年06月11日

最終盤の国会「解散風」に踊らされるな

最終盤の国会「解散風」に踊らされるな
京都新聞 2019年06月09日

 通常国会は会期末の26日が迫り、最終盤に差し掛かった。
 「解散風」が吹く中、粛々と法案審議が進み、与野党対決の場面は乏しい。
夏の参院選に向け、与野党ともに真摯(しんし)な論戦を通じて政治課題を浮き彫りにする好機なのに、これでは国会自ら存在意義を否定しているようだ。

 終盤国会は例年なら重要法案の採決を巡り、内閣不信任決議案提出など与野党が激しくぶつかり合うことが珍しくない。  だが今国会は参院選を控え、政府・与党が法案の提出本数を絞り込んだ。
与野党が対立する法案を避け、無難に審議を乗り切るためだ。

加えて安倍晋三首相周辺を源に衆院の「解散風」が吹き始め、衆参同日選となるかどうかが気掛かりとみえる。
 憲法改正に絡む国民投票法改正案など一部を除き、私たちの暮らしに影響を与える法案も次々と成立した。
対決案件とみられた幼児教育・保育を無償化する子ども・子育て支援法も保育の質の確保や保育士不足などの懸念をよそに改正された。
国会の役割をきちんと果たしているのか、と案じられる。

 ここへ来て、与党から衆参同日選につながる会期延長論が持ち上がっている。
野党を揺さぶるのが狙いかもしれないが、党利党略というほかない。
 何より国会論戦の低調ぶりを際立たせているのは、衆参両院いずれも予算委員会が長らく開かれていないためだ。
 予算委は、時々の政治課題をチェックする場であり、首相や担当閣僚が出席して与野党が激しい攻防を繰り広げる。

衆院は予算案可決の3月1日が最後、参院も同27日以降開かれず、極めて異例といえる。
 野党が首相が出席する予算委集中審議の開催を再三求めても、平穏なまま国会を終えて参院選に臨みたい与党に応じる気配はない。
野党に政権追及の見せ場を作らせず、閣僚らの失言などによるイメージ悪化を避けたいとの意図が透ける。

 野党側から「政府、与党の職場放棄だ」と批判されても致し方ない。
党首討論も昨年6月以降、開かれてない。

 内政、外交とも課題が山積している。
経済情勢の判断や消費税対応、北朝鮮の非核化・拉致や北方領土問題など、国民が詳しく知りたい案件は数多い。
 とりわけ先の日米首脳会談でトランプ大統領が言及した貿易協定交渉の「8月決着」の真意は何か。

参院選での争点化を避けたい首相と「密約」が交わされたのではとの指摘もあり、事実関係の説明が要る。
 失言で更迭された桜田義孝前五輪相や、「忖度(そんたく)」発言の塚田一郎元国土交通副大臣の任命責任をどう考えるのか。
森友・加計問題の真相解明も進まない。

年初に浮上した不正統計問題も同様だ。
数の力で劣る野党の対抗手段は限られるが、このままでは何が問題なのか国民にはみえない。
 参院選が近い。終盤国会の与野党の攻防こそが有権者の判断を大きく左右する。

「解散風」に浮き足立つことなく、緊張感を持って審議を尽くしてもらいたい
。国会論戦が中途半端に終われば、さらに政治不信は増幅するに違いない。
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12年前「消えた年金」再び? 「2000万円不足」参院選は...

12年前「消えた年金」再び?
「2000万円不足」参院選は...
FNN.jpプライムオンライン 2019/06/10

「老後の資金が、2,000万円足りない」
突然の発表に動揺や不安が広がる中、10日、安倍首相が、初めてこの問題に答えた。
安倍首相の脳裏には、12年前のあの「悪夢」がよぎったのか。

立憲民主・蓮舫参院幹事長「総理、日本は、一生懸命働いて、退職金をもらって、年金をいただいて、それでも65歳から30年生きると、2,000万円ないと生活が行き詰まる、そんな国なんですか」

安倍首相「これは不正確であり、誤解を与えるものであったと」
立憲民主・蓮舫参院幹事長「不正確でも誤解もしていません」 10日の参議院決算委員会。

立憲民主党の蓮舫副代表が、やり玉に挙げたのは、「老後に2,000万円が不足する」とした、金融庁のあの報告書。
95歳まで生きるには、年金だけでは足りず、65歳からの30年で、金融資産などおよそ2,000万円を取り崩す必要があると試算した。

立憲民主・蓮舫参院幹事長「この報告書は読みましたか?」
麻生財務相「冒頭の一部を読ませていただいた。全体を読んでいるわけではない」
一方、安倍首相は、この質問に...。
立憲民主・蓮舫参院幹事長「足らざる部分のために、もっと働け、節約しろ、ためろ。公助から自助に、いつ転換したのか」

安倍首相は、「これは、高齢期の生活は多様であって、それぞれの方が望ましいと考える生活水準や働き方の希望、収入、資産の状況などもさまざま」などと、長々と答弁。
安倍首相「『とめろよ』とか、『やめろよ』とか、大きな声を出すのはやめましょうよ」

実際の年金生活者は、どのように暮らしているのか。 訪ねたのは、千葉県に住む須賀田さん夫妻。
須賀田貞彦さん(79)「蓄えも、もうわずかですので、これから100歳の時代、わたしどもは、あと20年あるわけで、それをどんなふうに過ごしていくか心配になっています」

1カ月の収入は、25万円余り。
しかし、1カ月の生活費は29万円ほどで、毎月およそ4万円の赤字になっているという。
須賀田貞彦さん「2つ、3つあるエアコンを1つにして、2人で、1つの部屋で生活をするように心がけている」
妻の恵美子さん(74)は、新聞の折り込みチラシを見てから買い物に行くという。
妻・恵美子さん「必要なものを見て、『きょうは、ちょっとお安いのがあるな』と思うと出かけます」
しかし、そうした節約だけでは足りず、退職金や貯蓄を切り崩しながら生活しているという。

今回の“年金じゃ足りない問題”をめぐっては、首相周辺から、参議院選挙への影響を危惧する声が上がっている。
首相周辺「年金2,000万円問題は、軽くみてはいけない」、「われわれは、2007年の参院選で手痛い経験をしたことを忘れていない」

12年前の2007年。
第1次安倍内閣で発覚したのが、「消えた年金問題」と呼ばれた、年金記録のずさんな管理。
自民党は、この年の参議院選挙に惨敗。
その後、安倍首相は、体調不安を理由に辞任した。

あの時のように、「2,000万円不足問題」を参議院選挙の争点としたい野党。
与野党の攻防は、さらに激しくなるとみられる。
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2019年06月12日

力強く安心元気を誓う"自民党公約"の稚拙

力強く安心元気を誓う"自民党公約"の稚拙
2019年06月11日 PRESIDENT Online(編集部)

■絵に描いたような「やっつけ仕事」でつくった公約
自民党は夏の参院選に向けて6月7日、選挙公約を発表した。
絵に描いたような「やっつけ仕事」でつくったとしか言いようがない内容だ。

目玉といえる政策は、ほとんどなく、具体性も乏しい。
現段階では有利な選挙戦が予想される中、安全運転を心掛けてのことなのだろう。
しかし、そんな公約の中に選挙戦での火種となる記述がある。
今後の選挙戦で野党の追及を受けて守勢に回ることになりかねない。

■2年前の衆院選公約の「コピペ」といえる内容
手元にある自民党の参院選公約では、スーツ姿の安倍晋三首相がほほ笑む写真に「日本の明日を切り拓く。」と記されている。
2年前、2017年の衆院選の時の公約「この国を守り抜く。」とデザインはそっくりだ。
1枚めくると安倍氏が4月1日に新元号「令和」について説明している時の写真とともに「自民党総裁」の肩書で安倍氏のメッセージが書かれている。
これも、国連での演説と思われる安倍氏の写真とメッセージが書かれている2年前の公約とよく似ている。
さらにページを進めていっても17年公約と酷似している。

自民党の公約は主要項目をまとめた「本編」と、詳細な政策を羅列した「政策バンク」の2層構造になっており、今回もそれを踏襲している。
今回の「本編」は18ページで前回と同じ。
主要政策の数は前回も今回も6つ。
両方とも最後の6番目に「憲法改正」を置いている。
ここまでくると「コピペ公約」といわれても仕方ない。

■21枚のうち20枚に安倍氏が写る「首相依存」
掲載写真も安倍氏の活躍を前面に出すコンセプトは同じ。
17年公約では表紙を含めて20枚の写真のうち10枚に安倍氏が写っていた。
一方、今回の公約は21枚のうち20枚に安倍氏が写る。
2年間のうちに自民党は「安倍氏依存」がさらに進んでいるということだろうか。
こんな公約にも、火種は潜んでいる。
先ほど紹介したように自民党の公約は「本編」と「政策バンク」に分かれているが、火種は注目度の低い「政策バンク」の冒頭「外交・安全保障」の項目にある。

北朝鮮政策について「政策バンク」では「制裁措置の厳格な実施とさらなる制裁の検討を行うなど国際社会と結束して圧力を最大限に高め……」とある。

■北朝鮮に対し「追加制裁の検討」というズレた表記
安倍氏は現在、北朝鮮による日本人拉致問題を打開するため「前提条件なし」で金正恩朝鮮労働党委員長との日朝首脳会談の実現を目指すことを表明している。
その方針と「追加制裁の検討」という表記は明らかにずれている。

もう一つ。「政策バンク」の中では北方領土については「わが国固有の領土」と明記している。
安倍政権は北方領土交渉を前進させるため、ロシアを必要以上に刺激しないよう神経をつかっており「わが国固有の領土」という表現も使わないようにしている。
ところが公約の方には明記されている。
ここでも政府と与党の足並みはそろっていない。
なぜこのようなことが起きたのか。

■保守派の意見を「政策バンク」だけに載せて調整した
自民党内には、従来の対北朝鮮、対ロシアの外交方針を軌道修正する安倍外交に違和感を持つ勢力が少なくない。
北朝鮮やロシアに毅然たる対応を維持すべきだという保守的な勢力が中心だ。
特に北朝鮮については、圧力を弱めるべきではないという意見が強い。
彼らは安倍政権を支持する層の核を占める勢力で、無視するわけにはいかない。

自民党関係者は耳打ちする。 「そういった保守派の意見は『本編』には載せない代わりに『政策バンク』に載せることで妥協を図ったのだろう」
つまり「本編」の方は政府の方針に沿った書きぶりにして、格下の「政策バンク」でバランスを図ったということのようである。
「融通無碍」で鳴る自民党らしい発想ではあるが「政策バンク」とはいえ公約は公約。

与党の公約に政府の方針と齟齬(そご)のある記載があっていいはずがない。
当然ながら野党側は、この矛盾を突いてくるだろう。
終盤国会での論戦や、選挙の際の討論会で「安倍氏は条件をつけずに交渉をすると言っていたが、追加制裁も検討するのか」「公約では北方領土が『わが国固有の領土』と書いてあるが、そういうことでいいのか」という追及が相次ぐことになるだろう。

■当初の自民党公約は、民主党の「失敗」を教訓としていた
冒頭でも紹介した通り、今回の自民党公約は、かなりの「手抜き」と言っていい。
2000年代、公約を「マニフェスト」と呼び、数値目標や期限が明記された具体的な公約とすべきだという運動が広がった。その流れにそって2009年、民主党が政権についた。

だが、民主党はマニフェストで掲げた約束の多くを実現できなかった。
その結果、民主党は3年あまりで政権から転落するのだが、同時に「マニフェスト」ブランドも失墜した。
失敗したのは政策実現能力のなかった民主党であって、マニフェスト自体に罪はないのだが……。

その後、政権に復帰した安倍自民党は、これまで2度の参院選、2度の衆院選を経験してことごとく勝利してきたが、民主党の「失敗」を教訓として、公約は抽象的な内容や決意表明のような言葉が並ぶものを発表していた。

■これまでの公約の中でも最も具体性が乏しい内容
政権復帰後、5度目の国政選挙公約となる今回は「力強い」「しなやかで」「安心」「元気な」「快適で」「強靱な」などの形容詞が続く。
これまでの公約の中でも最も具体性が乏しい内容といえる。

今回の対北朝鮮、対ロシア政策についての記載は、常勝自民党が公約を軽視したことによって生じたことと言うことができる。
政府方針と齟齬のある内容が自民党の公約に紛れ込んだ理由について、先ほどは「『本編』と『政策バンク』を使い分けた」という自民党関係者の見立てを紹介した。
その一方で「政策バンク」の方は従来蓄積された政策をそのまま羅列させただけで、きちんとしたチェックが入らなかったのが原因との見方さえある。
どちらが正しいのかは分からないが、いずれにしても、自民党内で公約に対するこだわりが乏しいことにかわりはない。
これは、有権者を軽視していると言ってもいい。

参院選に合わせて衆院を解散し、衆参同日選となる可能性が今も語られ続ける中、選挙戦で有権者軽視が明らかになってくれば、自民党は選挙戦で思わぬ逆風にさらされるのではないか。
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炎上する「老後2000万円」報告書問題、最悪なのは麻生大臣だ

炎上する「老後2000万円」報告書問題、
最悪なのは麻生大臣だ
2019/06/12 ダイヤモンドonlin(山崎元)

「老後報告書」の炎上は不思議でならない
 通称「老後報告書」、金融審議会市場ワーキンググループによる「高齢社会における資産形成・管理」(2019〈令和元〉年6月3日付)が、いわゆる「炎上」状態にある。
 これは、どうしたことか。
筆者は、当初、この炎上を不思議な思いで眺めていた。

 本連載で先週書いたように、
この報告書は、老後の資産形成と管理について国民個人の立場から書かれたもの。
関係者が多いためか、率直に言って内容は「ゆるい」し、不徹底だと思ったのだが、
筆者の心配はこの報告書が高齢者向けの金融商品・サービスのあざといマーケティングに利用されるのではないかという可能性にあった。

 ところが、現在の議論は、「公的年金は破綻しているのではないか?」
「国民に2000万円貯めろという政府の言いぐさは無責任だ」といった妙な方向に向いている。

 報告書で問題の「約2000万円が必要」に至る箇所を見ると、「高齢夫婦無職世帯の平均的な姿で見ると」(報告書P.10)、毎月5万円程度を保有資産から取り崩しており、これを基に「収入と支出の差である不足額約5万円が毎月発生する場合には、20年で約1300万円、30年で約2000万円の取り崩しが必要となる」(P.16)と試算してみたにすぎない。
 事実に基づく単なる計算であって、これに文句を言うこと自体が奇妙だ。

そもそも野党側の追及がピント外れだった
 また、年金が「100年安心」だというのは、一定の経済前提の下での公的年金財政の持続性のことであり、個々の高齢家計に資産の備えが必要ないことを訴える表現ではない。
「100年安心だと言っていたのに、今になって2000万円不足だから貯めておけというのは無責任だ」とか、まして「年金の破綻をまず謝れ」と言うに至っては、ピントの外れた言いがかりに近い。

 実際の家計は「平均的な姿」の家計以外に、高所得・高支出の家計もあれば、低所得・低支出の家計もあるし、現役時代と老後で支出をどう配分するのかは、個々の家計の意思決定次第だ。

「2000万円」という数字は印象的だが、報告書は「平均的な姿」を目指せと強制しているわけではないし、まして公的年金が破綻すると言っているわけでもない。
公的年金の給付が「マクロ経済・スライド方式」に基づいて今後徐々に削られることは、もともと分かっていた話だ。
 野党側の追及の初動は全くピント外れだったのだ。

 政治的な駆け引きがあるので、無理な注文かもしれないが、「2000万円!」と絶叫するのは愚かに聞こえるだけなので、できたら即刻やめてほしい。
本来、本件は参議院選挙の争点になり得るようなテーマではない。

麻生大臣が上司ではかわいそう
 ところが、追及の矢面に立った人物が、麻生太郎大臣(財務・金融担当)だったのがまずかった。
彼は、何と「表現が不適切だった」と報告書をバッサリと切って捨てた。
「2000万円は、単に平均値に基づく高齢家計の試算を示しただけで、何の問題もない。
報告書を丁寧に読んでください」とでも説明しておけばよかったところを、早々に表現の非を認めた。

 麻生氏は、年金が話題になるとまずいと思い、この問題を早く終わらせたかったから、「表現が不適切」で済まそうとしたのだろう。
しかし、この手の逃げ腰は、追及したくなる心理の火に対して大いに油を注ぐ効果がある。
麻生氏の初期対応の誤りで、この問題は「炎上」に至ったと筆者は思っている。

 それにしても、委員の意見をまとめて表現を調整して報告書をまとめた事務方の担当者は、上司筋である大臣に「表現が不適切」と言われては立つ瀬がない。
こんな上司の下で働くのではたまらないだろうと、ご同情申し上げる。
 しかし、結果的には、部下をもう少し大切に思う気持ちを持って丁寧に答弁していれば、この心ない上司の側でも炎上に巻き込まれずに済んだのだろう。
つまりは、不心得に対して罰が当たったような展開であり、世の中は案外バランスが取れている。

 なお、答弁としては、現役世代の手取り収入額に対する受給開始時の年金額の割合を示す「所得代替率50%」に言及した安倍晋三首相の発言も危ない。
所得代替率は、これまで分子が名目額、分母が可処分所得といういびつな計算で示されていたことが、国会で指摘され(指摘したのは元厚生労働大臣の長妻氏だ)、塩崎恭久厚労大臣(当時)が不適切な計算であったことを認めている。
 分子・分母を共に可処分所得で計算すると数字は相当に低下するはずなので、「所得代替率50%」を基準とする説明に首相がこだわると、「年金はやっぱり安心ではない」という印象を国民に与える可能性がある。

麻生氏の無礼に次ぐ無礼
 後の質疑で話題の報告書の全文を読み込んでいなかったことが判明した麻生大臣だが、「表現が不適切」だと、部下ばかりか、報告書を了承した審議会の委員たちにまで恥をかかせた。
そして、彼は、さらにこの報告書を正式なものとして受け取らないと言い出した。

 そもそも、大臣は、審議会の有識者とされる人々に対して、専門的識見に基づく意見の提出を依頼している立場だ。
その報告書を、都合が悪いから「受け取らない」と言う麻生氏は一体どこまで失礼にできた人物なのか。
 しかし、この度重なる失礼も、罰当たりのブーメランを加速する結果に終わるのではないか。

 受け取りを拒否したとしても、報告書の計算自体が変わるわけではない。
また、報告書が指摘した老後に向けた資産形成等が必要なくなるわけでもない。
 まして、麻生氏に、報告書に代わる老後の備えの対案があるようには見受けられない。
 報告書の各所に注目が集まる一方で、麻生大臣は、事実の説明とともに「それで、どうするのですか?」と対案を求められることになるだろう。
 ここでも、「単なる表現の問題」で逃げ切ろうとする姿勢が見えるので、追及する側も、見物する側も、麻生氏が追い込まれることに対して「張り合い」を覚える構造になっている。

 元々どうということのない報告書がこれだけ騒がれる問題となるのだから、組織のトップが不出来であることが、いかに不幸なことなのかが分かる。

「平均値」で老後を語るな
 最後に一言補足しておく。
 報告書が示した試算は、高齢家計の「平均」に基づくものだが、個々の家計が多様である中で、平均に基づく計算だけを示すのはやめた方がいい。
ダメなファイナンシャルプランナー(FP)が書く本や原稿は、平均で老後のお金の問題を語る傾向があるが、これと同類の不備だ。

平均値に基づく試算に対して、低所得・低支出な人は「こんなに必要なのか」と不安になるし、高所得・高支出な人も「こんなもので足りるのか」と不安になる。
平均は誰も安心させない。
 必要なのは、個人が自分の必要貯蓄額を計算できる「方法」を教えることだ。

(経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員 山崎 元)
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2019年06月13日

東京五輪のテロ対策で専門家が恐れる盲点

東京五輪のテロ対策で専門家が恐れる盲点
2019年06月12日 PRESIDENT Online

東京五輪でテロが発生する恐れはあるのか。
国際テロ情勢や危機管理に詳しい和田大樹氏は、「国際テロ組織などによる計画的で規模の大きなテロが発生するリスクは低いが、車やナイフなど日常生活で簡単に手に入る物を使ったテロが起きる恐れはある。
そうした『ローンウルフ(一匹狼)』への対策が重要だ」と指摘する――。

■テロリストにとって重要なのは「タイミングと場所」
東京五輪がいよいよ来年に迫ってきた。
一方で、五輪を舞台にしたテロが起きるのではないかという懸念も社会にはある。
飛行機や電車、地下鉄やバスなどに乗れば、「テロを許さない」「テロ警戒」などの文字を目にするし、鉄道会社などは地元警察と協力して、テロ対策訓練をよく実施している。
五輪本番が近づくにつれ、こういった動きは一層進むことだろう。
では、なぜ東京五輪でテロが懸念されているのか、また、どのようなテロが最も可能性があるのか。

今回はこの二つに絞って説明したい。

一つ目の、なぜ東京五輪でテロが懸念されているのかだが、これについては、テロリズムの歴史と近年の動向を理解する必要がある。
まず、テロリズムとは、政治的・社会的な主義・主張を持つ組織や個人が、自らの目的を達するために暴力を行使し、社会に不安や恐怖を与える行為である(専門家によって、テロと捉える範囲には少なからず違いがある)。
テロ組織は自らの目的を達成するため、暴力という手段で社会に不安や恐怖を植え付けようとする。
テロ組織にとって、テロ攻撃とは手段であって、目的ではない。

しかし、何も考えないで行動するテロ組織は存在しない。
テロ組織と国家(公権力)が戦えば、国家が勝つ。
だから、テロ組織は国家との正面衝突はできるだけ避け、国家の不意を衝(つ)ける機会をうかがう。
タイミングや攻撃場所はテロ攻撃の成否を大きく左右するため、テロ組織としては、攻撃によって社会に大きなインパクトを与えることができそうなタイミングを選ぶ。

過去、世界中のメディアの注目が集まる五輪では、そうしたテロ事件が実際に起こってきた。
1972年のミュンヘン五輪では、パレスチナの武装組織「黒い九月」が選手村でイスラエル人選手11人を殺害する悲劇があった。
1996年のアトランタ五輪では五輪公園に仕掛けられた爆弾が爆発し、1人が死亡、100人余りが負傷した。

21世紀に入っても、2008年の北京五輪の際、中国からの分離・独立を掲げるウイグル系のイスラム過激派の活動が活発化し、2014年のソチ五輪の直前には、ロシアからの分離・独立を掲げるカフカス系のイスラム過激派によるテロ事件が繰り返し発生した。

■「ローンウルフ型テロ」の脅威
さらに、テロ組織とは具体的な接点はないものの、イスラム国やアルカイダなどが発信し続けるイスラム過激思想、また、今年3月のニュージーランド・クライストチャーチのモスク襲撃テロのように、移民・難民への敵意をむき出しにした暴力的な白人至上主義などの影響や刺激を受け、単独的にテロを実行する個人(ローンウルフ)が大きな脅威となっている。

フランスの革命記念日にあたる2016年7月14日、ニースにある海岸線のメインストリートで同日を祝う花火を見物していた人々に向かって、トラックがジグザグに突っ込み、84人が死亡、200人以上が負傷した。
実行犯はチュニジア生まれの31歳(当時)で、テロ組織との関係はないものの、事件の数カ月前からイスラム国やアルカイダなどの動画を観るなどして過激化し、ひげも生やし始めていたという。

また、2016年12月19日、ドイツ・ベルリン中心部にあるクリスマスマーケットに大型のトラックが突っ込み、12人が死亡、50人以上が負傷した。
実行したのはチュニジア国籍の20代の男で、イスラム国の指導者であるバグダディ容疑者に忠誠を誓い、逃亡先のミランで殺害された。

テロ組織も、ローンウルフ的なテロリストも多種多様であり、それら全てが五輪を狙うわけではない。
しかし、過去、テロ組織はタイミングとして五輪を利用しており、イスラム過激思想の影響を受けるローンウルフ的なテロ事件も、フランスの革命記念日やキリスト教行事であるクリスマスの時期に起きている。
今年4月21日に発生したスリランカ同時多発テロも、キリスト教の復活祭にあたるイースターのタイミングで、複数のキリスト教会が狙われた。
また、上記のモスク襲撃テロも、金曜礼拝で集まるイスラム教徒を狙ったものだった。

■簡単に手に入るものが武器になる
次に、どのようなテロが最も可能性があるのかである。
最も現実的に考えられるのは、やはり日常生活で簡単に手に入る物を使ったローンウルフ的なテロだ。

新年が明けたばかりの2019年1月1日未明、東京原宿にある竹下通りを車が暴走し、8人が負傷する事件があった。
車を運転していたのは職業不明の21歳の男で、1月5日の朝日新聞の報道によると、「死刑制度に反対している、同制度は国民の総意、だからなるべく多くの人を狙った」などと供述したとされる。
同事件は依然として不明な点も多いが、東京五輪で懸念されるのはまさにこういったタイプのテロだ。

銃器の入手や自爆装置の製造は、実際問題として日本ではかなり困難だが、車両などは簡単に購入/レンタルでき、また刃物などは日常的に手に入る。
日常的に手に入る車両やナイフという“武器”を使って、大勢の人が集まる場所に突っ込んだり、振り回したりするのは、今日では流行のテロ手法になってしまっている。
原宿の事件は、外形上、上記のニースやベルリンの事件と何ら変わらない。

■組織的なテロは日本では考えにくい?
一方、21世紀になってイスラム国やアルカイダなど国際的なネットワークを持つイスラム過激派によるテロが後を絶たないことから、国内でもそういったイスラム過激派によるテロを懸念する声がある。
しかし、筆者は東京五輪でこういったテロ組織のメンバーがテロを起こす恐れは低いと考えている。
なぜならば、イスラム国やアルカイダなどは、主として欧米諸国やイスラエルを敵とみなしているからだ。

2013年1月のアルジェリア・イナメナス人質テロ、2015年3月のチュニジア・バルドー博物館襲撃テロ、そして4月のスリランカ同時多発テロのように、イスラム過激派組織によるテロで日本人が犠牲となった事例はあるが、それらは“日本人を意図的に狙った”ものではなく、“日本人が巻き込まれた”テロ事件である(2016年7月のバングラデシュ・ダッカレストラン襲撃テロについては、今後の調査が待たれる)。

また、アルカイダなどは過去に日本を狙うとする声明を出したことがあったが、それによって戦闘員らが全面的に日本人を狙っているわけではなく、そのようなテロ事件は実際起こっていない。
さらに言えば、そういった組織のメンバーが日本に入国することも難しく、日本国内に彼らが好むような環境が整っているわけではない。

以上のような事情に照らすと、要はテロ組織以上に、その過激思想とテロ手法がより現実的な脅威である。
インターネットや会員制交流サイト(SNS)がここまで進んだ現代において、思想や情報といったものは簡単に国境の壁をすり抜ける。
テロ組織のメンバーの入国阻止も重要であるが、現実的な脅威はすぐ側にあり、より身近なテロ対策こそ重要だ。

■人混みに近づかない、長居しない
身近にいる人間が、手に入りやすい物を利用して行うローンウルフ型のテロは、防止することが極めて難しい(テロという行為はもともと、実行する側に有利なものだが)。

ひとつの対策として、大勢の人々が集まる場所を「歩行者天国」として車両の通行を禁止し、その外に車両の進入を防止する強固なブロック塀などを置くことは有効だろう。
各自でできるテロ対策もある。

五輪の期間中には、会場やその周辺だけでなく、新宿や渋谷などでも大勢の人々が集まることが考えられる。
そのような場所をできるだけ「避ける」「近づかない」、もしくは「長居しない」など、注意を持って行動することで、巻き込まれるリスクを下げることができる。
また、2015年11月のパリ同時多発テロや、2017年5月のマンチェスターアリーナ自爆テロでは、大きな音が響き、大勢の人でごった返す閉ざされたコンサート会場が標的となった。
歌手の声や楽器の音で銃声に気づくのに遅れ、うまく避難できなかったとの声も聞かれる。

東京五輪でもコンサート会場のような状況が一部で想定されることから、非常口を事前に確認する、周囲の音に注意が払えるようイヤホンを付けない、といったことも意識したいところだ。

東京五輪本番まで、あと1年しかない。
身近なテロ対策からでもいいから着実に実施していけば、それが社会の意識を向上させ、五輪の安全な成功にもつながるはずだ。 

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和田 大樹(わだ・だいじゅ)
オオコシセキュリティコンサルタンツ アドバイザー/清和大学非常勤講師
1982年生まれ。
岐阜女子大学南アジア研究センター特別研究員、日本安全保障戦略研究所(SSRI)研究員、日本安全保障・危機管理学会主任研究員などを兼務。
専門分野は国際政治学、安全保障論、国際テロリズム論。共著に『テロ、誘拐、脅迫 海外リスクの実態と対策』(同文館)、『技術が変える戦争と平和』(芙蓉書房)など。日本安全保障・危機管理学会奨励賞を受賞(2014年5月)。
研究プロフィール https://researchmap.jp/daiju0415/
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2019年06月14日

携帯電話“2年縛り”消滅で「料金値上げ地獄」が利用者を襲う?

携帯電話“2年縛り”消滅で
「料金値上げ地獄」が利用者を襲う?
2019年06月13日 アサ芸Biz(小林洋三)

 総務省が、携帯電話の2年契約、いわゆる“2年縛り”を途中で解約した際の違約金の上限を1000円とする規制を検討していることが、6月8日に判明した。
現在、携帯大手3社(NTTドコモ・KDDI〈au〉・ソフトバンク)の違約金は9500円となっているので、大幅な引き下げとなるのだが、これがかえって我々利用者の首を絞める可能性が指摘されている。

  「秋に施行される改正電気通信事業法により顧客の過度な囲い込みが禁じられるため、2年縛りの違約金が値下げされることは予想されていましたが、まさか1000円になるとは驚きました。
これにより、利用者が携帯会社を乗り換えやすくなり、値下げ競争も活発になることが期待されています」(社会部記者)

 ネット上でもこれに《1000円でも払いたくないが、ひとまず総務省グッジョブ》などと歓迎する声が多く上がっているが、こんな話もある。

  「総務省も価格競争による料金の値下げを狙っているようですが、真逆の結果を生み出す可能性もあります。

現在、大手3社が出している携帯プランの料金は“2年縛りありき”で設定されているもの。
そのため簡単に乗り換えられるのであれば、いっそのこと料金プランを値上げしようという流れになる。
違約金の値下げまで時間もないことから、その損失を埋めるには通話・通信料金を値上げするのが最も手っ取り早いですからね」(ITジャーナリスト)

 お役所が首を突っ込みすぎるとロクなことが起きない? 
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2019年06月15日

エアコンを買えない生活保護受給者の猛暑サバイバル、今年は大丈夫か

エアコンを買えない生活保護受給者の猛暑サバイバル、今年は大丈夫か
2019.6.14 ダイヤモンドonlin

みわよしこ:フリーランス・ライター

2018年6月に認められた 「保護費でエアコン」のその後
 生活保護で暮らす当事者たちと周辺の人々にとって、夏は文字通り「サバイバル」の季節だ。
酷暑の夏となった2018年7月には、札幌市で60代の女性が熱中症で死亡した。
女性の部屋には冷房装置があったものの、電気料金滞納により電力供給が停止されており、使用されていなかった。
その日、札幌市の最高気温は31度に達していた。

 2018年は酷暑の見通しがあったため、厚労省は6月27日、生活保護世帯に対し、保護費から冷房器具の設置を認める通知を発行していた。
この通知は、さまざまな意味で画期的であった。
 まず、暖房器具と冷房器具の併給が認められ、冷涼なはずの地域の酷暑・温暖なはずの地域の厳寒にも対応できるようになったこと。
また、対象は「熱中症予防が特に必要とされる者」となっているが、年齢や状態による区分はなく、福祉事務所の総合的な勘案と判断を求めていることだ。

 とはいえ対象となるのは、2018年4月1日以降に新たに生活保護で暮らし始めたり、生活保護のもとで転居したりするなど、「2018年度以降に、生活保護のもとで新生活を始めた」と考えられる世帯のみだ。

 エアコンの本体価格の上限は5万円となっている。
この価格で実際に購入できるエアコンと在庫を調べてみたところ、機種はおおむね2013年から2017年のモデルだった。
実際の使用に関して、大きな問題はないであろう。
 しかしながら、残っている商品が極めて少ない。
また、本体費用に加えて設置費用は別途認められるものの、電気料金は考慮されない。
エアコンがあっても使用できないのなら、熱中症で死亡した札幌市の女性と同じシチュエーションだ。

 2019年の夏、生活保護世帯とエアコンに関して「令和」効果の風は吹くだろうか。
対象者は誰なのか
昨夏の猛暑で「出遅れた」人はNG?

 最も気になるのは、昨年4月1日以降に生活保護のもとで新生活を始めたものの、昨年はエアコン設置費用の申請をしなかった場合の取り扱いだ。
昨年の夏は、酷暑のあまり気力も体力も失い、制度を知らせても「申請するために動くなんて無理」という当事者が数名いた。
 当該の厚労省通知には、「当該被保護世帯に属する被保護者に熱中症予防が特に必要とされる者がいる場合であって、それ以降、初めて到来する熱中症予防が必要となる時期を迎えるに当たり、最低生活に直接必要な冷房器具の持ち合わせがない場合」という記述がある。

「熱中症予防が特に必要とされる者」は別途、高齢者・障害者・傷病者・難病患者・子どもなどのように列挙されている。「健常者はどうでもいいのか」とツッコミたくはなるが、考え方は理解できる。

 では、「初めて到来する熱中症予防が必要となる時期」とは何なのか。
常識的に考えれば、「生活保護のもとで新生活を開始してから初めての夏」となり、2回目の夏は対象にならないことになるが、そのような解釈でいいのだろうか。

厚労省の社会・援護局保護課に、直接問い合わせて確認した。
 回答は、「生活保護のもとで新生活を開始してから初めての夏」であった。
たとえば、2018年4月に生活保護での新生活を関東で開始した場合、初めての夏が訪れる2018年7月には、いまだ貯蓄の余地がない。
そこで、家具什器費としてのエアコン購入費用が認められる。
この年の熱中症シーズンが終わるまでに申請しなかった場合、翌年夏には新生活開始から1年以上が経過しており、やりくりによる貯蓄の余地があるはずなので、この通知の対象とはならない。
 この場合には、社会福祉協議会(社協)から生活福祉資金の貸付によってエアコンを購入する方法が残されているとはいえ、返済は保護費からの「天引き」で行う原則なので、「健康で文化的な最低限度」が損なわれるという問題がある。
エアコンを稼働させるには、電気料金も必要になる。

 ともあれ現在、厚労省の画期的な通知が多数の人々を救う可能性は、あまり期待できない。
では、生活保護で暮らす人々を含め、これから今年の日本の夏を迎える人々は、熱中症をどの程度恐れればよいのだろうか。

今夏の暑さは「平年並み」 しかし安心はできない
 今年は5月に、夏の暑さの思いやられる高気温の日があった。
しかし気象庁によれば、2019年の夏の暑さは「平年並み」と予測されている。
 気象庁の予報で用いられる「平年並み」は、過去30年間の観測値から求められる。

気温の場合、低い方から高い方へと並べて3分の1ずつに分割し、真ん中の3分の1に当たる場合に「気温は平年並み」となる。
 気象庁が今年5月24日に発表した「向こう3ヵ月の天候の見通し」によれば、6月から8月の平均気温は、沖縄・奄美で「平年並みか高い」、その他全国では「ほぼ平年並み」となっている。
もともと夏の厳しい沖縄・奄美での気温の「高い」見込みは、心配になる。

「ほぼ平年並み」の他地域も、安心するわけには行かない。
「ほぼ平年並み」は、あくまで「平均」気温の話だからだ。
現在、8月の東京の平年気温は、最高31度・最低24度となっている。
8月に最高気温が38度の日と最低気温が17度の日が1日ずつある場合、他の日が「平年並み」ならば、8月の「平均」気温は変わらない。

「6月と8月は気温が若干低めだったけれど、7月は酷暑」というパターンの場合も、3ヵ月の「平均」気温は「平年並み」になり得る。

 気候は、世界中で不安定になっている。
平均がどうあれ、何が起こるかを正確に予測することは難しい。
ひと夏にたった1日だけ、人間の生存を脅かす酷暑の日があれば、体力の乏しい人々は簡単に生命を奪われたり、健康に深いダメージを受けたりする。
救急車出動1回と入院1週間の費用は、少なくともエアコン数台分に達するはずだ。

私には、「エアコンと電気代で医療費を節約したほうが、厚労省にとって、さらに財務省にとって“トク”なのでは?」と思えてならない。

 エアコンの有無が生存に関わるのは、誰に対しても同じことだ。
昨年夏の酷暑を受けて、東京都荒川区と福島県相馬市は独自に、低所得世帯を対象としたエアコン設置助成を行った。
このような制度は、全国で恒久的に実施されてほしいところだ。

日本全国では、すでにエアコンの設置率は90%を超えている。
残る10%未満の世帯が対象なのだから、巨額の予算が必要になるわけではない。
 とはいえ、住宅は基本的に「国交省マター」だ。
生活保護の「住」の相当部分が「厚労省マター」となっている背景には多様な歴史的経緯があるのだが、人間の生存に適さない居住環境に対しては、エアコンや断熱性能を含めて国交省が「テコ入れ」するのが本来の姿であろう。
そうなるまでは、生活保護とその延長線上にある「厚労省マター」としての充実を期待するしかない。

ケースワーカーの 「知らないふり」は許されるのか
 生活保護とエアコンに関して、2018年6月に厚労省が発した通知は画期的だった。
しかし対象は、当初から「2018年4月1日以降に生活保護のもとで新生活を開始した世帯」に限定されていた。
それだけではなく、「ケースワーカーによるエアコン設置の妨害か」と勘ぐりたくなる事例もあった。

 その2018年、通知について知った当事者が勇気をふるって福祉事務所に申し出たところ、ケースワーカーの返事は「そんな制度はない」という一言だったという。
その後、厚労省は周知を図ったが、「エアコンが必要な事情の説明をさせない」という形で実質的に申請を拒まれたという事例もあった。
 2018年の夏がそのまま過ぎてしまうと、生活保護費でエアコンを設置する道は絶たれることになる。
社協の貸付の利用や個人のやりくりは、いつでも誰でも可能とは限らない。

残る“便法”は、多大なリスクを伴う「いったん生活保護を脱却して、再度申請する」といった方法か、実行が事実上不可能であることも多い「転居する」といった方法だ。

 生活保護世帯の大人たちは、高齢者や障害者や傷病者であったりする。
そこに学齢期の子どもがいて暮らしと育ちと学びに配慮する必要があるのなら、さらに選択肢は少なくなる。
 いずれにしても、住まいの中で熱中症に倒れたり寒さに凍えたりする場面は、誰に対してもあってはならないはずだ。
生活保護世帯にだけ、特別な配慮が必要というわけではない。

生活保護を象徴として、人間として当然の「誰もが、健康で文化的な生活を送る」という願いを、改めて噛み締めよう。
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2019年06月16日

"老後2000万円"で解る安倍政権の不誠実

"老後2000万円"で解る安倍政権の不誠実
2019年06月15日 PRESIDENT Online
ジャーナリスト鴎 一歩

■「年金だけでは不十分」は世間の常識だ
老後の資産形成について「2000万円必要になる」とまとめた金融庁の報告書をめぐって与野党の攻防が続いている。
沙鴎一歩はこの報告書は、金融庁の本心から出た内容だと考えている。
つまり老後に豊かな生活を送るためには、年金だけでは不十分だということだ。

しかしそんなことは金融庁に言われるまでもなく、これまで散々指摘されてきたことだ。
なぜ安倍政権はこの報告書について「受け取らない」などといっているのか。
報告書は「高齢社会における資産形成・管理」と題し、首相の諮問機関の金融審議会の作業部会が6月3日に公表した。

金融庁が金融審議会の事務局を務める。
金融庁審議会のもとに設けられた有識者会議のひとつである、
市場ワーキング・グループ(大学教授や金融機関の代表者ら21人の委員で構成)が昨年9月から12回、議論を重ねた後、金融庁内部の了承を得てまとめ上げた。
高齢化が進むなか、個人が備えるべき資産や必要な金融サービスについて安定的に資産を築けるようにすることが審議会の狙いだった。

与野党が問題にしているのは、報告書が「収入が年金中心の高齢夫婦の世帯は、収入よりも支出が上回るため、平均で毎月5万円の赤字になる。
老後30年間これが続くと、2000万円が必要になる」と試算し、「赤字分は貯蓄などの金融資産から取り崩す必要がある。
現役世代から長期の投資を行い、資産形成を進めるべきだ」と指摘している部分である。

■「年金こそが老後の生活設計の柱だと思っている」
この部分に対し、野党から「国民の不安をあおっている。
年金の『100年安心』はうそだったのか」と反発の声が上がった。
諮問して報告書を求めた麻生太郎・副総理兼金融担当相は公表直後の4日の記者会見では「100歳まで生きる前提で自分なりにいろんなことを考えていかないと駄目だ」と話して報告書の中身を肯定していた。

しかし、参院選の争点にする野党の動きが出てくると、麻生氏は7日の記者会見で「貯蓄や退職金を活用していることを、あたかも赤字ではないかと表現したのは不適切だった。
一定の前提で割り振った単純な試算だった」と修正した。

菅義偉官房長官も7日午後の記者会見で「家計調査の平均値に基づいて単純計算したものとはいえ、誤解や不安を招く表現であり、不適切だった。
政府としては将来にわたり持続可能な公的年金の制度を構築しているので、年金こそが老後の生活設計の柱だと思っている」と話し、「100年安心の年金」を強調した。

■100年安心は「年金額が変わらない」という意味ではない
麻生氏も菅氏もよくそこまでうそが言えると、沙鴎一歩は感心する。
支える現役世代が減り、支えられる引退組がますます増える少子高齢化現象が原因でこの先、年金財政が苦しくなることは目に見えている。
それを少しでも食い止めようと、安倍政権は年金支給の繰り下げを国民に呼びかけ、70歳支給という繰り下げの選択肢が出てきたのである。
小泉政権下の15年前の2004年、「安心プラン」と銘打った年金改革によって、厚生労働省は現役世代の所得に対する年金支給額の比率を毎年、切り下げるシステムを作り上げ、それを着実に実行している。

年金が「100年安心の年金」というのも、年金の制度が長く続けられるという「安心」であって、もらえる年金額が変わらずに100年続くという「安心」ではない。
そう説明すればいいのに、なぜか「年金こそが老後の生活設計の柱」という言葉が出てきてしまう。
国民が年金をどう考えているかを、理解していない証拠だ。

■金融庁の報告書には「一部、目を通しただけ」
麻生氏は10日の参院決算委員会で立憲民主党の蓮舫参院幹事長に「報告書を読んだのか」と質問され、こんなすっとんきょうな答弁をしている。
「冒頭部分に一部、目を通しただけで、全体を読んでいるわけではない」
麻生氏はまるで庶民の気持ちを理解していない。

趣味で好きな漫画本を読む時間があるのになぜ、仕事上の重要な報告書に目を通す時間がないのか。
しかも報告書は自分が諮問したその答えのではないのか。

参院決算委員会終了後、蓮舫氏は記者団のインタビューに答えて「5分で読める報告書を読んでいなかったことに驚いた。
報告書のどこにも『豊かな生活の額だ』とは書いていない。
読んでいない人がめちゃくちゃなことを言っている。
生活が苦しく、非正規雇用で頑張っている人たちに『お金をためろ』と上から目線で言うことができるのか」と強く反発する映像がテレビのニュース番組で流れたが、まさに彼女の指摘の通りだ。

さらに驚いたことに、麻生氏は11日、記者会見で「正式な報告書としては受け取らない」と述べた。
審議会の報告書を担当の大臣が受け取らないというのは、聞いたことがない。
異例である。これはどういう意味なのか。

■「報告書がなくなったので、論点になりようがない」
麻生氏のこの発言を受け、自民党の森山裕国会対策委員長は11日の記者会見で、まず野党の求めている予算委員会の集中審議の開催について「報告書そのものがなくなった」として応じない考えを示した。
さらに森山氏は参議院選挙への影響について「正式な報告書として受け取らない決定をしており、論点になりようがない」と答えた。
与党自らが勝手に「受け取らない」とし、その結果「報告書がなくなった」とか「論点になりようがない」と言うのは、何ともとぼけた話である。
開いた口がふさがらない。

10日の参院決算委員会での安倍晋三首相の答弁も、年金の受給を受ける国民の目から見て納得のいかないものだった。

■年金問題は安倍政権にとって鬼門
野党が「『年金制度は100年安心だと言っていたのはうそだったのか』と国民は憤っている」と攻撃すると、安倍首相は「不正確であり、誤解を与える内容だった」と釈明し、こう答弁していた。
『年金100年安心がうそだった』という指摘には、『そうではない』と言っておきたい。
今年度の年金は0.1%の増額改定となり、現在の受給者、将来世代の双方にとってプラスとなるものだ。
公的年金の信頼性はより強固なものとなったと考えている」 わずかな増額改訂を示し、「先細りが確実だ」と懸念される今後の年金制度に対する具体的解決策は示そうとしない。

それでいて「公的年金の信頼は強固」と言うのだから、つじつまが合わない。
野党が怒るのも無理はない。
なぜ、安倍政権は年金制度の問題を追及されるのを嫌がるのか。

第1次安倍政権の2007年に年金の杜撰管理問題が発覚し、自民党はこの年の参院選で大敗し、この大敗が尾を引いて安倍政権は退陣に追い込まれた。
有権者の関心が高い、年金問題は安倍政権にとって鬼門なのである。
年金管理問題は深刻で、いまだに2000万件もの年金記録の持ち主が不明で、宙に浮いた状態が続いている。

■「不適切な表現だった」と問題をすり替えるのは間違っている
朝日新聞は6月11日付と13日付の2回、今回の年金報告書問題を社説に取り上げ、安倍政権を批判している。
11日付の見出しは「『年金』論戦 まずは政府が説明を」だ。
「安倍首相と全閣僚が出席する参院決算委員会がきのう開かれた」と書き出し、こう主張する。
「『年金は〈100年安心〉はうそだったのか』
『勤め上げて2千万円ないと生活が行き詰まる、そんな国なのか』。
野党の追及に、首相や麻生財務相は「誤解や不安を広げる不適切な表現だった』との釈明に終始したが、『表現』の問題にすり替えるのは間違っている」

「表現の問題へのすり替え」。
その通りである。
夏の参院選への影響を気にするあまり、お得意の答弁が出てしまったのだろう。
「制度の持続性の確保と十分な給付の保障という相反する二つのバランスをどうとるのか。
本来、その議論こそ与野党が深めるべきものだ」 どの指摘ももっともだ。

真に安心できる年金制度を構築するためには、経済が推移する節目節目で、「給付の保障」と「制度の維持」に対する柔軟な改革が求められる。
その改革を実行するのが政治家だ。

■政府の役割は、正確な情報を提示することだ
後半で朝日社説は書く。
「年金の給付水準の長期的な見通しを示す財政検証は、5年前の前回は6月初めに公表された。
野党は今回、政府が参院選後に先送りするのではないかと警戒し、早期に明らかにするよう求めたが、首相は『政治的に出す、出さないということではなく、厚労省でしっかり作業が進められている』と言質を与えなかった」

参院選に圧勝して憲法改正にこぎ着けるという安倍首相のもくろみが透けて見える答弁である。
その辺りを朝日社説も見破り、「年金の将来不安を放置したままでは、個人消費を抑え、経済の行方にも悪影響を及ぼしかねない。
財政検証を含め、年金をめぐる議論の土台となる正確な情報を提示するのは、まずは政府の役割である」と主張する。
正論である。

■議論を頼んでおきながら、風向きが悪くなると背を向ける
朝日社説の13日付の見出しも、麻生氏の報告書拒否表明を受け「議論避ける小心と傲慢」と手厳しい。
「報告書は、学者や金融業界関係者らが昨秋来12回の会合を重ねてまとめられた。
金融庁が事務局を務め、会合は公開、資料や議事録も公表されている。

そもそも麻生氏の諮問を受けて設けられた作業部会だ。
議論を頼んでおきながら、風向きが悪くなると背を向けるのでは、行政の責任者の資格はない

報告書は民間で活躍する有識者らが作り上げたものだ。
最初、金融庁も麻生氏も支持した。
それに突然「背を向ける」のはこれこそ、手のひらを返す以外の何ものでもない。

さらに朝日社説は主張する。
「麻生氏は『これまでの政府の政策スタンスとも異なっている』という。
異論があるなら、受け取ったうえで反論すればいい。
不正確なところがあるのなら、より正確なデータや解釈を示すべきだ」

正式な報告書として受け取らなければ、議論が始まらない。
報告書に問題があるのなら、受け取ってうえで指摘すればいい。
そうすれば突っ込んだ議論ができる。
深い議論は、年金制度を維持しながら受給者への的確な年金額を決めていくうえで欠かせない。

■国民は年金制度の厳しさから目を背けてはいない
朝日社説とは反対に安倍政権擁護に回るのが、産経新聞の12日付の社説(主張)である。
まず「老後『2千万円』 厳しい現実に目を背けるな」という見出しだ。
この社説を書いた論説委員は違和感がないのか。
厳しい現実が分かるから、国民は憤っているのである。
その現実を隠そうとした安倍政権に怒っているのだ。
有権者の怒りが参院選で爆発すると惨敗する。
そう自民党はこれまでの経験から判断し、報告書の存在をなきものにしようとした。

国民は年金制度の厳しさから目を背けようとはしてないからこそ、麻生氏らの答弁に怒りを感じたのである。
産経社説の見出しは上から目線で読者をこき下ろす。
産経ファンを欺く、悲しい主張である。
産経社説は序盤でこう書く。

■老後資金の全てを賄えないことは誰もが理解している
「だが野党は、ことさらに公的年金と豊かな老後を送るための余裕資金を混同させ、不安をあおってはいないか。
これが参院選を控えた戦術であるとすれば、あまりに不毛だ。
これでは少子高齢化が加速する中で、国民の利益につながる老後のあり方について、建設的な論議など望みようがない」

野党が参院選を乗り切るために有権者の不安をあおっている。
産経社説はそう言いたいのだろうが、報告書をまとめさせたにもかかわらず、それを受け取ることを拒否したことが今回の問題である。
最初に参院選への影響を気にしたのは与党自民党の方だ。
それを見て野党が攻撃材料に利用した。
野党であれば当然の行為だろう。
決して「不毛」には当たらない。

産経社説はこうも書く。 「野党は報告書について『〈100年安心〉は嘘だったのか』と揚げ足取りに終始している。
だが公的年金は元来、老後資金の全てを賄う設計とはなっていない。
この大原則は民主党政権時も同様で、知らないはずはない」
「老後に必要な資金額を紹介し、自助努力を促すことは本来、当然のことである」

老後資金の全てを賄えないことは誰もが理解している。
しかし「自助努力を促す」という書き方にはうなずけない。
今回の産経社説の書きぶりは、安倍政権の代弁者のようで情けない。
たとえ安倍政権であっても、「おかしい」と批判するのが、産経社説のいいところだった。
読者はそんな醍醐味を味わいたくて産経社説を読むのだ。
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2019年06月17日

終身雇用の崩壊で令和サラリーマンに求められる「自律」

終身雇用の崩壊で令和サラリーマンに求められる「自律」
2019.6.16 ダイヤモンドonlin
中尾真二:ITジャーナリスト・ライター

令和の時代に入り、日本企業はこれまでのやり方を変えざるをえないようだ。
企業で働く従業員も痛みを伴う変革に晒される。
これは、政府や企業が旗振りする「働き方改革」というレベルの話ではない。
全ての働く人々にとって覚悟が必要となる。
(ITジャーナリスト・ライター 中尾真二)

「昭和型雇用」からの脱却が加速
 直近の政財界の発言や動きを見てみると、経団連の中西会長が「終身雇用維持は企業にとってインセンティブがない」「これ以上の最低賃金の引き上げは企業がもたない」と発言。
トヨタも終身雇用について維持が難しいという意見を表明した。

富士通は45歳以上の従業員2850人あまりを対象に、早期退職や配置転換を実施した。
NECも同様のリストラ策に取り組んでいるという。

 さらに金融庁は「年金では生活できないから資産運用などで自衛しろ」と警告する。
財務省の悲願である消費税増税は、逆進性が高く貧困の拡大とさらなる内需後退を招くと多くの専門家が危惧している。
どれも日本経済にとどめを刺しかねない。

トヨタ「終身雇用の維持困難」発言は政府にも向けられたもの
 もっとも、トヨタの発言は、重い自動車関連税の減税措置がなければ終身雇用は守れないという、政府に対するプレッシャーでもあり、金融庁の警告は、つみたてNISAの宣伝が見え隠れしている。
終身雇用の崩壊が、雇用の流動化を招き、長期的にはプラスになるという楽観的な見方もある。

 令和時代の「働き方変革」は、どんなものになるのだろうか。
終身雇用は制度疲労を起こしている  
終身雇用といえば、日本型経営を特徴づける企業風土のひとつだ。
企業が従業員の家族にも深くかかわり生活を保証することで、双方が単なる労使関係にとらわれない絆で結ばれる。
このような日本型経営は、戦後の復興や高度成長期の原動力だった。

 ひとつの会社に長く勤める美徳は、欧米にも通用する価値観だ。
が、様式美にこだわる日本文化の中では、時として手段であるはずの様式や儀式が、目的化する傾向がある。
これに過去の成功体験や生存バイアスが作用すると、極端に変化を嫌う文化や同調圧力を醸成する。
しかも、往々にしてその手段のほとんどは生産性や付加価値向上に結び付かない。

結果として、成果が得られない状態でも、改善や改革が起きにくくなる。
 そのため日本のビジネスシーンには、現代では意味不明、あるいは生産性という面で逆効果な儀式や慣習が少なくない。
中西会長は、一連の発表の際に「終身雇用は制度疲労を起こしている」とも発言している。
昭和の経済発展の原動力となった日本式企業経営では、今日の世界情勢に追従できない。
平成にかけて日本企業のグローバル競争力が著しく低下した結果が、それを示している。

新卒一括採用にも求められる変革
 レガシー化した企業文化。その筆頭が終身雇用だとすれば、それを支える新卒一括採用も同様だろう。
昭和30年代、40年代に「金のたまご」と呼ばれた中卒・高卒人材の集団就職がルーツといえる。
この仕組みもまた制度疲労を起こしているといっていい。
圧迫面接や採用に関するモラハラ、性犯罪。少し前の人材企業や仲介業者による大量エントリーシステムのマッチポンプや、学歴フィルター問題は記憶に新しい

売り手市場の現在も、早期内定、不法な誓約書、インターン制度の悪用による就活妨害が問題となっている。
「モノタロウ」や「アスクル」が成功しているように、求人においても、ITによるマッチングシステムは相性がいいはずなのだが、仲介を行う企業は学生を商品としか見ておらず、いかに多数の企業にエントリーさせるかを競った。
そのため内定率は下がり、さらにエントリーを多くさせるという悪循環を生んだ。

企業は膨大なエントリーを大学名の入力で選別する(学歴フィルター)というような雑な採用を強いられ、学生は企業を信用できないようになる。
効率を上げるはずのマッチングプラットフォームが、企業も学生も疲弊させる構図となっている。

集まって資料を読む会議の愚
 日本の会議も独特だ。
対面の会議こそ重要であり、会社で偉い人間ほど会議が多くなる、なにやら会議が多い人間ほど偉いという風潮さえ存在する。

しかも、ひとつの会議が1時間単位と長い。
移動や打ち合わせで貴重な業務時間が1時間、2時間ととられてしまう。
そんな会議が1日3つもあれば、本当の仕事は定時以降にやらざるを得なくなる。
 さらに、たいてい困るのが会議室の確保だ。
会議をしようと思っても、まず会議室の確保に時間がとられる。

挙句には「業務効率を上げるために会議室予約システムを導入しました」などとなりがちだが、本当に業務効率を考えるなら、会議を減らすべきだ。
 グローバル企業では、内部会議は30分単位で、対面の会議はよほど重要な案件や必要性がなければ開催しない。
そのためにオンラインのメールやメッセンジャー、クラウドが存在する。

ついでに言えば、会議書類の配布も無駄だ。
人数分の資料をコピーし、ホチキスで止める作業も発生する。
役所などはホチキスの位置や角度まで決まりがある。
書類の様式や書体まで細かく制限され、配布の順番まで指定される。
実際の会議が始まると、読めばわかることを読み上げる時間が発生する。
いかに必要のないことに労力を割いているかがよくわかる。

 必要な情報や資料はオンラインで事前に共有できる。
それをチェックしたうえで会議を開けば、書類配布やレクチャーは不要だ。
会議では、事前チェックでわからない点のやりとりと意見収集だけ行って、責任者や担当者が結論を下す。
すべてがこれでうまくいくとは言わないが、意見のない者や発言しない者は会議に参加しないで済む。

人口増加は特殊な事象だった
 昭和・平成時代には常識だったとしても、令和の時代に必要のないものは、あげるときりがない。
見方を変えると、こんなやり方がまかり通っていたのは、経済発展のフェーズ、いわば特別な「ボーナス期」だったからであり、無駄や試行錯誤が許されていたからともいえる。

いまよりヒトもカネもモノも少なく、経済の伸びしろが大きかった時代。
バブル期がその象徴ともいえ、特殊なボーナス期を成功体験と混同し、引きずってしまったのが平成時代だろう。
 しかし、バブル以降のデフレスパイラル、少子高齢化による内需減少とマイナス成長、ネットの社会インフラ化など、周辺状況や社会の前提条件が変わった。
国内市場の大きな成長が望めない現状では、製品やサービスの輸出、インバウンド消費に期待するしかない。
これは、グローバル市場において新興国がライバルになることを意味する。

企業や組織に所属はしても、依存しない
 今の経営者は、事業を次世代にしっかりバトンタッチするのを念頭に、雇われる側は、周囲の変化を待つのではなく、マインドチェンジが重要となる。
これまでのように受け身でいても国や企業は助けてくれない。
 先の金融庁の「足りない分は自助を」という発表は、この点だけは間違ってはいない。
とくに20代から40代には、まだ時間がある。

NISAや確定拠出型年金もいいが、運用するほど資産がないのに儲けようとしてもやけどをするだけだ。
それより、企業や組織に所属はしても、依存しない生き方、技能や役割を見つけることだろう。

 独立や副業は今後さらに重要な意味を持ってくる。
上司や先輩社員が苦言を呈するかもしれないが、彼らは現役時代、ゴルフができて宴会で裸になれるかで出世できたバブル期の人間ではないだろうか。
これからを生きる世代は先輩世代に臆する必要はない。
必要なのは自律する覚悟だ。
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2019年06月18日

仕事にやりがいを感じないときに他人から学ぶ方法

仕事にやりがいを感じないときに他人から学ぶ方法
2019年06月17日 SPA!

いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。
自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。
自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるメモ」とは何か?
そのヒントをつづる連載第106回  
先日、中目黒にオープンした「スターバックス・リザーブ・ロースタリー・東京」に行ってきました。
ロースタリーはスターバックスの高級旗艦店で世界でもシアトル、上海、ミラノ、ニューヨーク、そして東京の5店舗しかありません。
オープン当初は店前に千人を超す行列ができて話題になりました。

 店内ではロースタリーという名の通り、各所で焙煎作業が行われています。
スタッフが布袋に詰められた生豆を機械に投入したり、その豆がチューブを通ってサイロに運ばれたりする様子は工場見学を彷彿とさせ、見ているだけでも楽しめます。
四階建ての施設を天井までぶち抜く銅製のキャスク(コーヒー豆の熟成・貯蔵庫)も圧巻です。

 また、フードとドリンクはここにしかない限定メニューが提供されています。
私が注文したのは1100円の「メルローズトウキョウ」です。
チェリーフレーバーとデメララシロップをシェイクしたコールドブリューコーヒーで、今までに経験のない新鮮な味わいでした。
「一杯千円は高すぎる」という意見もありましたが、実際に飲んでみるとなかなか手の込んだ作りで、「まあこれなら」と納得できると思います。
他のメニューも試してみたいと思わせるクオリティです。

 しかし、このお店の一番の魅力はなんと言っても、その場の活気です。
スタッフのモチベーションが高く、一人一人がそこで働くことにプライドを持っているように感じられ、いるだけでワクワクさせてくれました。
そうした雰囲気は言葉を交わさずとも、立ち居振る舞いによって伝染してきます。
全世界で2万7千店を超えるスターバックスでも、5店しかないロースタリーで働くことは、彼らにとってやりがいのあることなのだと思います。

 やりがいというのは主観的なものです。
ロースタリーのスタッフは自分の仕事にやりがいを感じている、少なくとも私にはそう見えましたが、では私がロースタリーで働いてやりがいを感じられるかというと、そこまで単純ではありません。

もしやりがいについて論じるならば、それは誰かが押しつけられるものではなく、「本人がどう感じるか」という心がテーマになります。
 心というのは最終結果です。
どんな立派なお題目が掲げてあっても、どんな難しい理屈が並べてあっても、そこにいる人の心が曇っていれば、何かが間違っている、もしくは何かがズレています。
それは仕事内容かもしれませんし、人間関係かもしれませんし、勤務時間かもしれませんし、給与体系かもしれません。

 ただ、そうした分析では自分のやりがいはなかなか見つかりません。
自分というのは、他人と接してはじめてわかります。
他人の仕事に接すれば、自分の仕事に対する自覚が深まります。
いわゆる「人のふり見て我がふり直せ」です。

 もしあなたが自分の仕事にやりがいを感じられていないのなら、休日を使って、スタッフがやりがいを感じている飲食店に出かけてみましょう。
自分と相手のギャップから、何かが見えてくるかもしれません。
ロースタリーはその候補になると思います。
東京観光の際は、ぜひ足を運んでみて下さい。

【佐々木】 コーチャー。
自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。
カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。
現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。
ブログ「星を辿る」
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寿命激減「死を呼ぶ睡眠」!「シャワー」「ジャージや浴衣」はNG!

寿命激減「死を呼ぶ睡眠」!
「シャワー」「ジャージや浴衣」はNG!
2019年06月17日 日刊大衆

ジメジメ、ムシムシする梅雨時や夏場の熱帯夜は、睡眠時間がいつもと変わらなくても、“睡眠の質”がガクンと落ちる。
こうなると、心身にさまざまな不調や不具合が起こる。

 健康番組などでもおなじみの眠りとお風呂の専門家の小林麻利子氏も、OLだった10年ほど前、睡眠の質が悪かったせいで、急な腹痛や過呼吸、肌荒れなどの体調不良で精神的にも、かなりまいっていた時期があったという。
「最初は仕事のストレスのせいだと思っていたんですが、あるとき、熟睡できないことが一番の原因じゃないかと思いまして。
自分なりに睡眠の質を良くするように努力したところ、心身ともみるみる健康を取り戻したんです。

心身の不調が睡眠にあると気づいてない人が意外に多いんですよ」(小林氏=以下同)
 睡眠は心身を休ませるだけでなく、健康と密接に関わっている。

実際、睡眠の量と質が確保できなくなると、頻繁に風邪をひく、仕事中に集中力が切れたり妙にイライラする。
さらに、これが続くと糖尿病や高血圧症、肥満などの生活習慣病が悪化したり、心筋梗塞や脳梗塞などの命に関わることにもなる。
「良い睡眠が得られないと、脳の機能も低下し、精神状態が不安定になったり、うつ病や認知症の発症リスクも高まることが最近の研究で明らかになっています」

 良い睡眠は心身を癒やすが、逆に悪い睡眠は命を削る。
では、どんな就寝習慣が寿命を縮めるのか?
〈夏場はシャワーだけ〉これも寝つきを悪くして質の悪い睡眠となる原因だ。
「睡眠に入るとき、体温は少し下がるんですが、このとき温度差が大きいほうが寝つきも良く、熟睡できます。
そのためにも、湯船に浸かって深部体温を高い状態にする必要があります。

夏なら寝る2時間ぐらい前に40度の浴槽で15分、41度なら10分ぐらい浸かることが、気持ちのいい眠りを誘うポイントです」
〈寝るときはジャージや浴衣を着ている〉こんな男性も多いだろうが、これでは寝汗も吸収しにくい。
素材は綿かシルクで、寝返りが打ちやすいパジャマが一番。
「最近は床に敷くとヒンヤリする冷温シーツも出回っていますが、汗を吸わないので好ましくありません」

 中高年の中には、夜中、トイレに立つのが嫌だからと〈寝る前の水分は控えている〉人がいる。
 だが、人は寝ている間に100〜150ccぐらいの汗をかくため、血中の水分が不足して血液がドロドロになる。
これで血栓ができやすくなり、最悪の場合、寝ている間に心筋梗塞や脳梗塞で“眠りっぱなし”になってしまうことも。
「寝る前に白湯を一杯飲んむと、いいでしょう」  白湯でなく〈寝酒が習慣になっている〉。
こんな男性読者も多いだろうが、これも決して良い就寝習慣ではない。

「アルコールを飲むと、寝つきは良くなるかもしれませんが、寝ている間に交感神経が働き、熟睡を防げてしまいます」
 現在発売中の『週刊大衆』7月1日号では続けて睡眠について特集。
すぐに使える「睡眠健康度チェック表」とともに、危険な睡眠の仕方について説明している。
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2019年06月19日

ミスを許さない日本社会が超非効率なわけ

ミスを許さない日本社会が超非効率なわけ
2019年06月18日 PRESIDENT Online
1級ファイナンシャル・プランニング技能士 花輪 陽子

シンガポールでは、部下が上司に依頼された仕事を断わったり、条件のいい職場が他にあれば転職するのが当たり前。
お客様から頼まれたことを断る店員も普通なのだそう。
仕事に完璧を求めるより、そのほうがはるかに効率が良い理由とは――。

■日本もダイバーシティを学びたい
ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子です。
シンガポールで生活をしていると働く人も生き生きとしていると感じます。
日本人の多くからも東京で働いている時よりも時間にゆとりが持てるという意見も聞きます。

筆者は日本の米系企業で8年間働いた経験がありますが、やりとりしていた海外の企業、とくに日本よりも社員がゆとりを持って働いているにもかかわらずシンガポールや香港のスタッフは仕事をしっかりとやってくれる印象を持っています。
これはなぜでしょうか。

世界各国からさまざまな人たちが集まるシンガポール。人種、言語、宗教など異なる背景の人たちが働いています。
金曜日のランチ時間を延長してお祈りに行くというスタッフもいれば、有給の後に病欠をよく取るスタッフも。
働き方に対する考え方もさまざまで「こうあるべき」といったことは通用しません。

日本ではアルバイトでも厳しい規則が課されることもありますが、海外ではその仕事をするのに十分な給料が与えられていない場合は上司に依頼された仕事でも断る社員がいます。
メールを1通送るという簡単な仕事でも業務の範囲外といった形で断られることもあるそうです。
サービス残業などはそれなりのポジションでなければあまり考えられないのです。
雇用主の言いなりにならず、条件がよい職場が他に見つかればすぐ転職するのは当たり前の文化です。
このようにさまざまな背景のスタッフが集まると組織がめちゃくちゃになってしまいそうですが、全体としては仕事がしっかりと回っているのです。

その理由の一つとして、ある程度以上のポジションの人たちが非常に優秀で、日本人以上にしっかりと働くということも挙げられます。
これは日本の外資系にも見られる文化ですが、それなりの待遇を与えられているので喜んでつらい仕事も引き受けるのです。管理職以上のポジションで怠けていたり、収入に見合った結果が出せないと会社を去ることになります。
その代わり、管理職と待遇がかけはなれた一般のスタッフはワークライフバランスを優先させることができるのです。

日本で昔あったように後輩が先輩の下仕事を全部するといった理不尽なことはあまりなく、働かない管理職もあまり見かけません。
自分で選んで収入に見合った働き方をするので、フェアと言えばフェアな社会かもしれません。

■海外はミス前提社会
日本の文化にミスをしないノーミス前提社会というのがあります。
スタートアップや新商品も完璧な状態で出そうとしがちです。
しかし、シンガポールをはじめとして、海外はミス前提社会で、ミスをしたらカバーするという考え方だと感じます。
プランをかっちりと決めていないのにとりあえずビジネスをスタートアップさせてしまうという事もよくあります。
シンガポールではオープンしたての飲食店で違うテーブルにオーダーがいったり、オーダーが通っていないことがよくありました。
しかし、1週間、1カ月と経過すると日に日に改善されていくので完璧にトレーニングをしてからオープンさせるよりも効率的だと感じました。
もちろん、開店当初にクレームはいくつか出ていましたが、クレーム対応コストを払っても準備万端にするよりもコストはずっと少なくて済むでしょう。

アプリが徐々にバージョンアップしていくのと同じで、最初から完璧な状態でスタートをしようと思わない方が気軽にビジネスも始めることができます。
顧客側も一部の人を除けば基本的には寛容です。
シンガポールに来た当初は宅配便を待っていても、いつ届くのか本当に届くのか分からないなど細かいことにイライラしましたが、重要なものはオフィスに送る、通販では極力買わないなどの対策をとればなんとかなると頭を切り変えるようになりました。

日本では無料で受けられるサービス料、送料、金融機関の保管料なども海外ではかかるのが前提であって無料で良いサービスがなんでも受けられるわけではないのです。
海外の文化に慣れてしまうと自分自身も融通が利くので、ミス前提社会の方が働いている側も顧客も楽なのではないかと感じてしまいます。
日本のように完璧を求めず、動きながら改善していく方が多くの場合は効率的なのです。

■お客様が神様でゴネればなんとかなるのは日本だけ
もう一つシンガポールで生活をしていて感じることに、ウェイターなどの従業員も顧客と対等で、平気で頼んだことを断ってきたり、簡単には謝らないという文化があります。

例えば、タクシーを捕まえようと思っても、運転手が行きたい方向と違う場合は断られることもよくあるのです。
タクシースタンドで待っているのに何台も断られたということもあります(行き先は街中の比較的便利な場所にもかかわらず)。
また、日本のように朝礼をして全員で情報共有を徹底するといった企業はほとんどありません。
聞く人によって言っていることが違うというのはよくあることです。
できると言われてできない(逆に、できないと言われてできる)などといった事態もよくあることです。そのことに対して文句を言っても簡単に謝ったりもしません。
ゴネてもできないことはできないとハッキリ言って断ります。
こういった文化を働いている分には楽でよいかもしれませんが、消費者としてはたまらないと感じる人も多いかもしれません。

対応策としては、私もこちらにきてからよくやりますが、クレームへの対処などで納得ができないと簡単には引き下がらないことです。
高級ホテルのレストランでいくつもの向こう側のミスが重なって、メンバーディスカウントを受けることができませんでした。
どうしても納得ができなかったので論理的に説明をしたら特別に対応をしてもらえました。
こうしたことは格安サービスではなくてもよく起きます。
もともとが格安サービスの場合は、向こうの都合でキャンセルをしてきた場合も払い戻されないことも多いですが、ある程度以上の規模のフランチャイズや高級店の場合は自己主張すれば対応をしてもらえる場合が多いです。

安心料も含めて顧客は高めの値段を支払っているので交渉をしてみるべきでしょう。
その場合も感情的、攻撃的にならずに淡々と正論を言って交渉をする必要があります。
逆に日本と違って白黒ハッキリではなく、交渉次第で融通が利くなどグレーを許容する部分もあるので、私は日本にいるよりも労働者としても消費者としてもいろいろと楽になりました。

お客様は神様(よいサービスをより安く)という概念が強すぎると、企業側や従業員がつらくなってしまいます。
海外を見習って値段をサービスに対して適正にしたり、顧客の理不尽なゴネに対しては戦うなどの合理性が日本社会にも必要な時代なのかもしれません。
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2019年06月20日

"ひきこもり"を問題視するマスコミの異常

"ひきこもり"を問題視するマスコミの異常
2019年06月19日 PRESIDENT Online

川崎市多摩区の路上にて19人が殺傷された事件で、若手論客・古谷経衡氏がマスコミ報道の異常性を語る――。

■川崎襲撃事件の再発を防ぐ方策とは
この事件を巡って異様な報道が続いている。
今次の大量殺戮(テロ)は、岩崎隆一容疑者が自死していることから、逮捕→送検→起訴→公判→判決という一連の刑事手続をマスメディアが追うことができない。
よって報道各社は所謂「絵」づくりに奔走し、「犯人の家からゲーム機が見つかった」など苦肉の些事に拘泥し、またぞろ当該事件の主舞台となったカリタス小学校の保護者などに無思慮なレンズを向けた。

テレビでは精神科医が岩崎容疑者の精神状態をプロファイリング。
どこの世界に直接患者を問診せずに精神状態を分析できる精神科医がいるのか。
岩崎容疑者の自死で、犯行動機が判然としない中、容疑者の生前のおぼろげな生活実態から「ひきこもり」の傾向にあり、社会的孤立・孤独状態であったことが明らかになりつつある。

なんとしてでも「絵」を求める各社はこれに飛びつき、大量殺戮の背景には「ひきこもり」や「社会的孤立」があるというニュアンスの報道が大量に出た。
繰り返すが、岩崎容疑者は自死し、犯行動機を書いた遺書などもなく、動機の解明は困難を極める。
しかし大量殺戮と「ひきこもり」「社会的孤立」を紐づけた報道が続き、いよいよ「中高年のひきこもり問題」という問題が捏造される。

この風潮に「ひきこもりUX会議」は「ひきこもりと殺傷事件を臆測や先入観で関連づけることを強く危惧する」との声明を出した。
「ひきこもり」と大量殺戮には相関性はなく、同時に「社会的孤立・孤独」と大量殺戮にも因果関係がないことは、社会学的に立証されている。

が、これを延長していくとそもそも「ひきこもり」は悪なのか、という問いにぶち当たる。
それは「社会的孤立・孤独」は悪なのか、という問いと同義である。
この社会には能動的にひきこもりを選択している人間がいる。

報道によれば岩崎容疑者は同居親族との手紙のやり取りに対して「好きでこの生活をやっている」という応答をしたとある。岩崎容疑者が「ひきこもり」状態であったことは否めないが、それがただちに不幸や絶望であると結論を出すのは、「社交的で外出を好む人間は明朗活発で善人に違いない」という根拠のない人間観に基づくもので、あまりにも早計だ。

同時に岩崎容疑者が、近隣住民とも交流がなく、「社会的孤立・孤独」状態であったことも明らかになりつつある。
しかし、筆者もそうだが、近隣住民との封建的でムラ社会的な交流にストレスを感じ、煩わしい人間関係から能動的に社会的孤立・孤独を選択する人間は、この社会には多い。

「地域力」という概念がある。
地域が一体になって共同体をつくり、挨拶、声がけ、対話などをしていくことによって、地域の諸問題を共同で解決するというような概念だ。

この「地域力」こそ、封建的な因習とよそ者への疎外、偏見をうむ日本型ムラ社会の温床であり、前近代的「人間の密着」を嫌う人々がいたからこそ、人々はムラから他者に拘泥するストレスの少ない大都市に移動した。
それが、一周回って「地域の力」とか「地域の知恵」みたいな「人間は地域共同体に所属し、外交的に他者と会話することが善人で、犯罪を抑止する」という旧態依然とした、安易な観念につながっていく。

「地域力」は、ゴミ出しのマナーを改善するかもしれないが、大量殺戮を抑止する力を持ちえない。
もし再犯を防ぐ方法があるとしたら、それは地域力の向上ではなく、スタンガンなどで武装した警備員を雇うなどの自衛方策のみだ。

■不幸でも絶望でもなく自由の謳歌だ
「地域力」とは監視と密告社会の復活であり、それこそ社会の空気を窮屈にする。
同調圧力の中に内包されるぐらいなら、筆者は喜んで「ひきこもり」や「社会的孤立・孤独」を選ぶ。
それは不幸でも絶望でもなく自由の謳歌だ。
岩崎容疑者はモンスターだ。
大量殺戮はどのような理屈をもってしても肯定できない。
しかしテロと「ひきこもり」「社会的孤立・孤独」は無関係で、その図式でしか語れない報道の貧困さ、想像力の不足を憂えてならない。
                (文筆家 古谷 経衡 )
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2019年06月21日

山本太郎「消費税廃止が、野党とこの国に残された唯一の活路である」

山本太郎「消費税廃止が、野党とこの国に残された唯一の活路である」
6/20(木) :現代ビジネス(時任 兼作)

「寄付2億円」の原動力
 「『憲法の重要性』とか『立憲主義』みたいな話って、多くの方には残念ながら、響かないと思うんですよね。
目の前の生活でそれどころじゃない。
今月を乗り切れるかどうか。
それなら野党は、こうやって皆さんの暮らしを楽にします、と提案できなきゃ。

 第二次安倍政権が誕生してから、野党が今日まで負け続けてきた理由は、経済政策が弱すぎたこと。
そこに尽きると思う。
 なぜなら、例えば与野党が安保法制や特定秘密保護法で激しく対立した時、世論調査では『自民党、ちょっとやり過ぎだよね』という答えが圧倒的に多かったわけです。
そんなことが何度もあったにもかかわらず、6年間の間に5回選挙をやって、すべて野党は負けたわけですよね。
その現実と向き合わなきゃならないですよ。

 理由は何か。
野党はよく財政再建、財政規律と言いますよね。
ですが、それを実際にやろうとすると何が起こるかと言ったら、財政カットと増税がセットになるわけです。
要するに、『我々が勝ったら、今より生活が苦しくなります』と国民に宣言しているようなものですよね。
 20年以上もデフレが続くこの状況でそんなことをやったら、本当にこの国は壊れてしまう。
そういう民意に野党が寄り沿わないのは、ちょっとあまりにも状況が飲み込めていないんじゃないでしょうか」

 この男、左なのか右なのか。
その言動は本気なのか、パフォーマンスに過ぎないのか。
一般国民に寄り添う庶民派なのか、それともポピュリストか――。

 いま日本政界でもっとも毀誉褒貶の激しい政治家、それが山本太郎だろう。
 この7月の参院選が初めての改選選挙となる。
4月、新元号の発表直後に、それまでの自由党を離党し、師である小沢一郎のもとを離れて政治団体「れいわ新選組」を一人で立ち上げた。
5月末には、北朝鮮による拉致被害者家族として知られる蓮池透が山本の仲間に加わり、参院選出馬を表明している。

 冒頭の言葉の通り、山本の発言は既存の政治の枠にはまらない。
野党主流派とも、もちろん自公政権とも異なるその言葉が、いま急速に支持を伸ばしつつある。
「れいわ新選組」に集まっている寄付金は6月中旬現在、2億円に達しようとしている。

 他の野党にない求心力を生んでいるのが、「消費税廃止」の提言である。

消費税をなくしたら、どうなるか  
「ここまで国民が疲弊している中で、一番わかりやすい経済政策を掲げよう、と考えました。
消費税なら、たいてい誰でも払っているし、自分ごととして捉えられる。
『消費税を5%に減税』『将来的には廃止』を野党が一致して訴えれば、『野党が勝てば物価が下がりますよ』と言うのと同じです。
 街頭演説、フィールドワーク、いろいろなところで格差の拡大、困窮している方々の現実を感じています。
どうしてここまでひどい状況になったのか。
やっぱり国による人への適切な投資が、この数十年間なされてこなかったんだと思うんです。

 20年以上に及ぶデフレ、これは紛れもなく国の誤った経済政策の結果でしょう。
一方で今の政府の、デフレ脱却を謳いながら一向に実効性がない政策も当然ダメ。
要は、世の中にお金が回るようなことをしなきゃならない。
 デフレで一番奪われたもの、それは消費と投資です。
消費が弱まれば投資だって弱まるわけだし、表と裏ですよね。
そんな当たり前のことが忘れられて、消費が弱り続けているなら、そりゃみんな貧乏になるわな、と。

 じゃあ、緊急的にやらなきゃいけないことはなんだろうと考えたら、強制的な物価の引き上げ、つまり消費増税を止めること。
それをしなきゃならない。
 強制的に物価を上げるけれども賃金は上がらないから、実質賃金は落ちる。
生活が苦しくなるのは当たり前ですよね。
だからまず、この増税による強制的な物価の引き上げ、平成からずっと続く間違った経済政策、これを止めるべきだということです」

 とはいえ、消費税をなくして国の財政が成り立つのかという疑問は誰の頭にも浮かぶ。
山本は、こう続ける。
 「もし8%の消費税を廃止した場合、初年度には5%と少しくらい物価が落ちて、そこからは順調に物価が上がるというシミュレーションもあるんです。
経済活動が活発になって、物価がちゃんと上がっていくということです。
 もちろん消費税をなくせば、あったはずの財源がなくなるだろうという指摘はごもっとも。

では何で補うかと考えたとき、2通りやり方がある。
ひとつはスタンダードなやり方、税で回収する。
もうひとつは新規国債の発行です。
特に税に関していえば、消費税の導入前に戻る必要があるだろうと。
所得税と法人税を再びメインにして、さらにそれらの累進性も強めるべきですね。
 逆に言うと、今までは消費税が導入されて所得税と法人税が下げられてきた。
最初は直接税と間接税のバランスの是正、つまり直間比率の是正が理由だったはずが、いつの間にか社会保障や財政再建を名目にして、どんどん消費税率が上がるという話になっている。
ありえないですよ、はっきり言って。意味がわからない」

野党の中の空気感
 消費増税の是非、さらに消費税そのもののメリットとデメリットについては、経済学者の間でも百家争鳴である。
筆者は山本の主張がどれだけ的を射ているかをあえて判断するつもりはないが、いずれにしても、こうした大胆な政策提言が、山本が身を置く野党のあいだでも物議をかもしていることは確かなようだ。

 自由党を飛び出した背景にも、この消費税をめぐる政策論争、ひいてはこの参院選をいかに戦うかに関する野党間のお家事情があった、と山本は言う。

 「小沢(一郎)さんがずっとおっしゃっていたのが、『野党が固まらなきゃ勝てない』と。
それは私も異存がなくて、選択肢が多くなればなるほど票は分散してしまう。
それで結局、一つ一つの党が考えていることを掘り下げる暇もなく、より露出が多い党に票が流れてしまう。
そうなったら与党が勝つのは当たり前ですよね。
だから極力選択肢を少なくして、AかBかの戦いにするのが一番だと。

 それはわかるんですが、しかし野党の合流に関していうと、『独自でやります』というグループもある。
特に今は、野党第一党である立憲民主党がその『独自グループ』になっていますから、それ以外の例えば自由党や国民民主党が固まったところで、これはなかなか厳しいだろうと。
 私はただ野党が集まるだけでは弱いと思うし、そこに政策、特に多くの国民が今直面している問題を掬いあげるような政策が必要だと思う。
その軸になりうるのが消費税なんですね。

勝ちに行くのなら、誰もが当事者として意識できることを旗として掲げなきゃまずいということで、私は飛び出すことに決めたんです。
 小沢さんには『誰にも理解されない可能性が高いぞ』
『野党がこれから一緒になろうという中で、別グループを立ち上げるということは、君の政治生命をかける戦いになるな』と助言いただきました」

 野党の共通政策として消費税廃止を目指す。
まずは5%に減税する――。
4月の立ち上げ会見で、「これを野党共通政策にできるなら、自分の旗はいつ下ろしてもいい」と述べた山本。
しかし、その言葉に追随する野党勢力の動きは、今のところ鈍いと言わざるを得ない。
 「私は今、無所属で国民民主党の会派に入れてもらっている状態ですけど、先輩方とお話をすると、びっくりするぐらい真面目というか。
いい意味でも悪い意味でも……政権を取ったら言うことが180度変わる、というような狡猾な人たちじゃないんですよ。
やはり民主党政権時代に、自分たちが消費税を上げた責任があると感じていらっしゃる方が多い。

 やはり話していると、『消費税をちゃんと社会保障分野の財源にすべきだ』という話になるんですね。
しかしそもそも今の政権は、消費税の税収増分を社会保障に16%しか使わず、あとは借金返済とかに使いましたという間抜けな状況ですよ。
みんなからお金を搾り取って借金返済したら、その分世の中からお金がなくなるだけですよね。
だったらそこを突いて戦えばいいのに、と僕は思ってるわけですよ。

 まあ、こういう話をしていると、国民民主党の玉木(雄一郎)代表が『減税という選択肢もなくはない』とおっしゃったりとか……もちろん私じゃなくて周囲の影響かもしれませんが、こうして極端なことを言い続ければ、徐々にみんなこっちに近づいてきてくれるんじゃないかと(笑)」

自分を左派とは思わない
 安倍政権が長期にわたり緩和政策をとる中、日本の政界では「左派で反緊縮」のポジションが不在だと言われて久しい。
そうした中で、オカシオ=コルテスやサンダース、コービンといった、近年人気を伸ばしている欧米の左派を参照することはあるのだろうか。  
「英語が読めないので(笑)。読めれば、彼らが言っていることをパクったりできたんですけど。
ただ、もともと欧米の左派と呼ばれる人たちが財政出動を声高に言っていることは知っていたので……
日本の場合は、それを与党に持っていかれたということですよね。

 自分自身は『左派』と呼ばれることに対してちょっと抵抗があります。
右派も左派もなくて、自分はフリースタイルだと思っている。
どうしても右派とか左派とかいうと分断が生まれちゃうんですけど、もうそういう状況じゃない、上下だと。
 左右ではなく上下。1%と99%の戦いだ、というところでやっている。
それにしても本来ならば、人々の生活を底上げするために積極的にいろんな政策を駆使するのが、世界標準の左派だろうとは思いますけどね

 増税に関する3党合意を実現した元首相の野田佳彦は、先に触れた玉木の「消費税減税」発言に関して「ポピュリズムの極致」と批判している。
反論はあるか、と尋ねると背筋を伸ばして、こう答えた。
 「財務省の代理人みたいな人に何を言われてもピンとこないですね、ええ。
国民が困窮していて、もう底が抜けそうな中で、生活を底上げする政策を唱える人間をポピュリストとしか呼びようがないのだったら、そうです私がポピュリストです、と言わせていただきたいですね

 「令和の時代に、新たに選ばれる者」との意味を込めて立ち上げられたという「れいわ新選組」。
その消長が気にかかる。
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いじめや差別、なぜやめられない? 香山リカさんが挙げる3つの理由 「他人をいじめる人生」の結末は……

いじめや差別、なぜやめられない?
 香山リカさんが挙げる3つの理由 
「他人をいじめる人生」の結末は……
6/20(木) with news

 職場などで「自分だけが損している」とか、「私は努力しているのにこんなはずじゃなかった」と思うことはありませんか。
そんな気持ちが実はいじめや差別につながっている、と精神科医の香山リカさんは指摘します。
厳しい競争社会の中、だれもが加害者・被害者になる可能性があるというのです。
キーワードは「自己愛の傷つき」「否認」「確証バイアス」といった人間にもともと備わっている性質でした。

なぜいじめや差別はいけないのか
そもそも、なぜいじめや差別をしてはいけないのでしょうか。
香山さんは「人は人を殺さないというルールに厳密な論理も正確な理由もないはず。
それと同じように、差別やいじめも仕方ないと認めているといっしょに生きていることができないから、『とにかくそれはやめよう』と考えてここまで生き延びてきました」と著書「『いじめ』や『差別』をなくすためにできること」(ちくまプリマ−新書)で述べています。

 香山さんは、いじめや差別をしたり、「自分は関係ない」と思っていたりすると、「自分で自分の首を絞めることになる」と指摘します。
つまり、いつかは自分もいじめや差別を受けることになるかもしれないというのです。

 今年3月、ツイッターで差別的な書き込みをしたとして世田谷年金事務所(東京都)の所長が更迭されました。
日本年金機構が、所長のものと確認したアカウントには、特定の国会議員の名前を挙げるなどして、「国賊」「鬼畜」「非日本人」といった投稿を繰り返していました。

《精神科医の香山リカさんは、このアカウントから自分あてに、「反日」とリプライが来たことがあるという。
「年金事務所は様々な人のプライバシーを預かるところ。
これほどのヘイト発言を繰り返す差別主義者が所長をしていたことはショック。
公正に審査されていたのか、疑念を抱かざるを得ない」と話した。
――朝日新聞デジタル:ヘイト投稿、リプライ来た香山リカ氏「審査公正か疑念」》

 部落差別問題では、戦前に発行された地名リストを入手した男性が2016年に書籍として刊行してネット上に掲載。
被差別部落出身者らでつくる運動団体の部落解放同盟が「部落差別が助長される」として出版禁止やネット掲載禁止を求めて東京地裁に提訴しました。
部落差別について香山さんは「被差別部落出身ということでさげすまれたり排除されたりすることはどんなにつらいことか。そこが差別はいけないという大原則だったのにそれが通じなくなっている」と嘆きます。

「こんなはずじゃなかった」という気持ち
 それでは人間はなぜ、「自分は関係ない」と思ったり、いじめや差別をしたりしてしまうのでしょうか。
「多くの人が『自己愛の傷つき』という問題を抱えている」と香山さんは精神医学的な理由をあげます。
 香山さんによると、「自己愛」というのは「自分で自分のことを大切に思う」心の動きの一つです。
この自己愛が大きくなって自分が傷つくと「私はこんなはずじゃなかった」とか「私はもっと輝いていたはずだ」という気持ちが募るというのです。

《「自己愛」というのは、(中略)「自分で自分のことを大切に思う」という人間が生きていく上で基本の心の動きのひとつです。
(中略)その「自己愛の傷つき」の状態にある人たちは、「私はいつもバカにされている」「私には才能があるのに、まわりが理解してくれないからすべてが台なしになった」(中略)と思っています。
(中略)オーストリアのハインツ・コフートという精神分析学者は、「自己愛の傷つき」が起きたとき、人は「コントロール不能で予想外の怒り」を示すものだ、と述べました。
――香山リカ著「『いじめ』や『差別』をなくすためにできること」(ちくまプリマ−新書)》

 なぜ自己愛が傷ついてしまうのでしょうか。
香山さんによると、社会の競争が激しくなり、恵まれた立場の人たちほど「私はがんばった」「ものすごく努力した」と思い、他人に対して見る目が厳しくなっているといいます。
 そして、「こんなはずじゃなかった」という嫉妬心は、同じ会社の人にライバル意識を持って仕事をがんばるという方向ではなく、「こんなところに私が受けるべき特権を享受している人がいる」と思い込んで生活保護受給者といった社会的弱者を攻撃の対象にすると、香山さんは指摘します。

《「誰がひどいヘイトスピーチをしているか」についていくつかの調査があるのですが、「その人たちは決して貧困や無職ではない」という結果も出ています。
いちばん多いのは、「大きな都市の郊外に住む30代から40代の会社員」だそうです。
(中略)では、なぜその人たちは、自分は恵まれているにもかかわらず、外国人をバカにしたり、追い出そうとしたりするのか。
(中略)会社員など恵まれた立場の人たちほど、(中略)他人に対して見る目が厳しくなっているのです。
――香山リカ著「『いじめ』や『差別』をなくすためにできること」(ちくまプリマ−新書)》

恐怖や葛藤をみなかったことにして自分を守る
 深層心理学で「否認」という、恐怖や葛藤をみなかったことにして自分を守るメカニズムがあります。
香山さんによると、いじめや差別をする人にあてはめると、自分の不安や傷つきから自分を守っているというのです。
競争の中で生まれる不安に直面するのは勇気がいることなので、それから目をそらしたいというのが「否認」なのです。
 また、「否認」の心のメカニズムは、いじめや差別を受ける側や傍観者にも起こります。
これがいじめや差別の発見や解決を遅らせる原因になるというのです。

《私たちの心には、自分が認めたくないこと、認めるのはつらいことがあったときに、”見なかったふり”をする自動装置のようなものがついている(中略)この『打ち消す動き』のことを「否認」と呼びます。
この「否認」は、自分がいじめや差別の被害者のときも、加害者のときも、まわりで見ている人つまり傍観者のときも、同じように起きます。
そして、この「否認」には、そのいじめや差別の内容がひどければひどいほど起きやすくなる、という性質もあります。
たとえば、親からの虐待でからだにあざができたり骨折したりしている子どもが児童養護施設に保護されても、その子が「これは転んでできたケガなんだよ」と言い張ることがあります。
子どもが自分に暴力をふるう親をかばってそう言うときもありますが、「否認」のメカニズムが働いて本当にそう思い込んでいる場合もあるのです」
――香山リカ著「『いじめ』や『差別』をなくすためにできること」(ちくまプリマ−新書)》

他人をいじめる人生の結末  
「確証バイアス」とは自分の考えに沿う情報しか信じない心理です。
香山さんによると、一度いじめや差別を始めるとやめられなくなるのは「いったん『自分たちは正しい』『守られている』という思いを味わうと『確証バイアス』により、異論を受け入れられなくなるからだ」といいます。
自分がしているいじめや差別に根拠がなかったという事実を告げられても修正することができないのです。

《心理学でいう「確証バイアス」が働いて、自分のいったん信じたことを強化する情報しか取り入れなくなってしまうので。自分の気持ちにぴたっとはまるデマや陰謀論を聞くと、ほらやっぱりそうなんだ、と信じ込んでしまう。
――香山リカ対談集「ヒューマンライツ 人権をめぐる旅へ」(発行:ころから)》

 このように他人をいじめたり差別し続けたりするとどうなるのでしょうか。
香山さんは「他人を攻撃することで自分が満たされる錯覚を起こしてしまう」としたうえで「いじめたり差別したりすることでしか自分の安心感を得られない、自信を持てなくなってしまう。
いじめや差別に依存した、自分では何も解決できない、やりたいこともできない人生を送ることになる」と訴えます。
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2019年06月22日

年金足りないから博打で増やせ 錯乱政権の恐ろしい発想

年金足りないから博打で増やせ 錯乱政権の恐ろしい発想
2019/06/21 日刊ゲンダイ

「公的年金だけでは2000万円不足する」として国民的な老後不安を招いた金融庁のリポート。
「100年安心」の年金制度がウソだったということで大問題になっているわけだが、その陰で、このリポートの本当の目的であるグロテスクな部分はあまり語られていない。

 リポートのタイトルは「高齢社会における資産形成・管理」である。
政府が進める「貯蓄から投資へ」のスローガンの下、「資産形成」つまり「投資」を国民に促すことこそが、金融庁の真の狙いだ。
年金2000万円不足をクローズアップさせたのは、「だから投資で資産を増やしましょう」と誘導したいからなのだ。

 リポートをじっくり読めば、老後の資産が不足するというのは“前座”みたいなものだというのがよく分かる。
キモの部分は、<長寿化に伴い、資産寿命を延ばすことが必要>であり、ご丁寧に「現役期」「リタイヤ期前後」「高齢期」と年齢を分け、<国民が広く知っておくことが望ましい事項>というアドバイスまで列記されている。

<長期・積立・分散投資の有効性>という資料も付けられ、いかにも金融機関のプロに投資を“お任せ”する「投資信託」を勧めるような内容なのだ。
 虎の子の老後資金を投資に回す。
それを政府がうたう裏には何があるのか。

 年金制度の破綻の“隠蔽”はもちろんのことだろうが、アベノミクスの異次元緩和以来、日銀は国債だけでなくETFを通じて株式も買い漁り、官製相場が常態化している。
 そうやって日銀が株価を買い支えているから「投資しても安心」という誘い水を国民に投げかけているのか。
出口戦略が描けない日銀に代わって、国民の老後資金で株価を買い支えてもらおうという魂胆か。
いずれにしても、狂乱錯乱アベ政権が考えそうな恐ろしい発想だ。

 当たり前だが、投資だから得することもあれば損もある。
年金が足りないから博打で増やせ、とは政府の姿勢としてどうなのか。

 経済評論家の森永卓郎氏が言う。
「投資には基本的な大原則が2つあります。
知識の乏しい人とロットの小さい投資は損をするということ。
銀行で投資信託を購入した人の46%の運用損益がマイナスだというデータを昨年、金融庁がまとめましたが、一方で昨年、米国債や日本国債を直接購入した人は金利が下がって利益を出している。

要するに、投資というのは、仕組みが分かっている人だけが損しないようになっているのです。
10%や20%の高利回りで運用する外資系金融機関はありますが、1口最低10億円からなど大きなロットが必要。
100万円程度では利益はゼロですし、相手にされません」

リポートの真のタイトルは「いかに株式市場を活性化させるか」
 金融庁リポートでは、とりわけ投資信託の「つみたてNISA」と、60歳までの個人型確定拠出年金「iDeCo」が推奨されている。
いずれも税制優遇があり、前者は年間40万円までの積み立て投資について運用益が非課税。
後者は年間14・4万〜81・6万円の投資で、掛け金が全額所得控除のうえ、運用益は課税停止中なので税金がかからない。
 だが、実際の運用では、「銀行員の口車に乗ってNISAで2000万円損失」などと雑誌で損失の実例が報告されている。

そんなことお構いなしに、政府が税制優遇してまでせっせと投資を勧めるのは、別の思惑があるからだと、シグマ・キャピタルのチーフエコノミスト、田代秀敏氏はこう話す。
「あのリポートの真のタイトルは『日本の株式市場をいかに活性化させるか』ですよ。
証券会社や信託銀行、生命保険会社など金融機関を維持するため、タンス預金を株式市場に投資させることが目的。
かつて5兆円規模だった東京証券取引所の1日の売買額は激減し、1兆円を下回る日もあるくらい薄商いが続き、このままでは証券会社は経営が行き詰まりかねません。

『老後の資産形成』ということで積み立て式投資信託に投資してくれれば、金融機関は手数料が稼げます。
金融庁も監督対象の金融機関が潰れてしまったら、存立意義を失いますからね。
リポートは年金受給者ではなく、金融機関のための支援策を提案したものなのです」

 確かに金融庁リポートには、<金融サービス提供者がどのように顧客をサポートできるか>という記述もある。
<総合的なコンサルティングサービス><ライフプラン・マネープランの提供>などが具体的に挙げられ、最後のまとめは、「顧客から信頼を勝ち得ていくことが重要」というシメである。
なんだ、主語はやっぱり金融機関であり、投資信託の手数料でいかに儲けるか、という話なのである。

■危うい投資より生活の意識改革
 だから、国ぐるみの「博打のススメ」などに乗せられては絶対にダメだ。
こういう時は国の言うことの逆張りが正解。

経済ジャーナリストの荻原博子氏の著書「年金だけでも暮らせます」(PHP新書)が、今年1月の発売から10万部突破の大ヒットとなっているが、参考になる話が満載だ。
<銀行が示す数字はあなたのためではなく、銀行の都合。
あなたが置かれている状況をつぶさに聞くことはしません>
<漠然とした不安に襲われ、資産運用が気になる気持ちはわかります。
しかし、こういうときこそ基本に立ち戻ることが大切です>

 要するに、博打のような危うい投資ではなく、生活の意識改革によって出費を抑えることで、年金だけで暮らせる方法はあるというのである。
 具体的には、まずは家計最大の出費である「生命保険の見直し」。
保険は最低限のリスクに対応するものに絞る。
夫婦のどちらかが亡くなれば「遺族年金」が支給されるので、死亡保障は子供の教育資金分(子供1人1000万円)を掛け、子供が社会人になった時点で削る。

医療保障については「高額療養費制度」があるため不要だ。
 家計に占める割合が増えている「通信費」も削減できる。
携帯会社を格安スマホへ乗り換えれば、家族4人で月額2万円を貯蓄に回せるという。

 都心なら「車を手放す」という手もある。
最近はカーシェアリングも増えている。
車がなければ、ガソリン代、駐車場代、自動車保険、自動車税もかからない。

「住宅ローン」については、繰り上げ返済で利子を減らす方法の他、ボーナス払い分を月々の支払いに振り分けることで、毎月の住居費は増えるものの、ボーナスを貯蓄に回すという方法もある。
 いずれにしても、「手数料」という形で金融機関にみすみすカネを取られるうえ、損失の恐れに怯えなくとも、年金制度についての正しい知識を持って自分の年金額をしっかり把握したうえで、できる限り出費を抑えれば老後も十分暮らせるのだという。

 あらためて荻原氏がこう力説する。
「2、3年前に政府は、『投資』という言葉を『資産形成』に変えました。
『投資』はイメージが悪いと思ったのでしょう。
とにかく、金融庁と金融機関が一体となってあおる『老後不安』にだまされてはいけません。
特にこれから景気は悪くなる。
こんな時に投資なんてしてはいけない。
ただ、老後には介護費用がかかることを意識しておく必要があります。
いわゆる2000万円の不足は生活資金だけを言っている。
介護費用のためにも、実直な貯蓄と節約をおすすめします」

 サラリーマンや庶民の生活よりも、大企業や富裕層や金融機関の保護と優遇しか眼中にない安倍政権ではダメだということでもある。
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2019年06月23日

沖縄戦体験者証言7か国語で「戦争の実相世界へ」…県平和祈念資料館ネット公開

沖縄戦体験者証言7か国語で「戦争の実相世界へ」
…県平和祈念資料館ネット公開
6月23日 読売新聞

 証言映像や写真で悲惨な戦争の様子を伝える「沖縄県平和祈念資料館」(糸満市)は、沖縄戦などを体験した70人の証言を7か国の言葉に翻訳し、吹き替えと字幕を入れてインターネット上で公開を始めた。
近年、外国人の入館者も増えており、関係者は「戦争の実相を世界中の人々に知ってもらいたい」と願う。  

〈母も弟も自分のそばにいるんだけど、爆弾で粉々になって、自分も肉片を浴びました〉
 同県うるま市の神谷洋子さん(83)は、70人の証言者のうちの1人。
米軍が沖縄本島に上陸した1945年4月当時、9歳だった。

証言映像では、母親と弟を失って遺体の散乱する戦場を一人でさまよったこと、誰かを頼りたくて近くにいた一家についていくと「お前がここで泣いたら、私たちまで殺される。あっち行け」と棒でたたかれたこと、米軍に捕らえられたこと――などを振り返っている。

 資料館はこれまでも館内で紹介してきた証言映像に、新たに撮影した分も加えてネット上で公開することを決定。
英語、中国語、韓国語、スペイン語、ドイツ語、フランス語、マレー語の7か国語に翻訳し、日本語版とともに3月15日に公開した。
視聴回数は6月20日までに計4607回となっている。

 多言語化の背景には、外国人の入館者の増加もある。
2007年度には4937人だったが、17年度には約3・5倍の1万7475人と、過去最高になった。
特に中国や台湾、韓国からが多いという。

上原恵二学芸班長は「平和を求める沖縄のこころを世界に発信し続けたい」と話す。
 戦後、夫と鮮魚店を営み、子ども6人を育て上げた神谷さんも、多言語化の取り組みを前向きに受け止めている。
「『母ちゃんが死んだから助けてください』と言っても誰も助けてくれないのが戦争。
独りぼっちで逃げ回った。
ありのままの体験を国内外の人たちに知ってほしい」と語った。

 証言映像は1人4〜13分程度。選んだ言語で字幕が表示されるとともに、音声が流れる。
特設ページのアドレスは次の通り。
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2019年06月24日

南西地域の自衛隊強化 住民保護 二の次 軍事衝突なら島中戦場 避難計画「自治体責任」

南西地域の自衛隊強化
住民保護 二の次 軍事衝突なら島中戦場
避難計画「自治体責任」
琉球新報社 2019/06/23

 防衛省が南西地域の防衛力強化の動きを進める中、陸上自衛隊が敵の侵攻を想定した島しょ奪還訓練を国内外で実施している。
国境に近くレーダーやミサイル部隊が置かれる防衛施設は有事の際に真っ先に標的となる可能性が高く、自衛隊配備が進む宮古、八重山など先島諸島も例外ではない。
南西地域での自衛隊配備の「空白」を埋める動きは何をもたらすのか。
島しょ奪還作戦が現実のものとなった場合、そこに暮らす住民はどうなるのか。

 20XY年、中国軍戦闘機が宮古島と与那国島の自衛隊のレーダーサイトを破壊。
同時に上空の輸送機や艦艇から与那国島、多良間島に上陸した兵士が島を制圧し、住民を拘束した―。
実写化映画が話題の漫画「空母いぶき」では、尖閣諸島の領有を巡り日中が先島周辺で軍事衝突を繰り広げる。
政府は戦後初の防衛出動を発令し、自衛隊のF35Bと中国軍戦闘機の空中戦や、占領された島の奪回作戦が描かれる。
 こうした事態は現実に起こるのか。元自衛官や識者の見方はさまざまだ。

 「見た目では軍隊と分からない形で入ってくるグレーな占領方法もある。
漁船やクルーズ船に乗ってくることも想定される」。
陸自に30年以上在籍した元陸将補の吉富望・日本大教授は有事の可能性をそう語る。
「尖閣諸島や台湾が近くにあり、先島に何も手当てしないことは『守る気がない』という明確なメッセージになり侵略を誘発する」として、陸自配備による抑止の必要性を説く。

 一方、軍事評論家の前田哲男氏は「国民向けに尖閣諸島や離島奪還の看板を掲げておけば陸自配備も受け入れられやすい。実際に石垣島や宮古島が攻められるとは考えにくい」と島しょ奪還作戦に懐疑的だ。

陸自配備については「狙いは離島奪還に名を借りた中国封じ込めで、いざとなれば沖縄本島と先島諸島の間の海上を封鎖できるという能力を示すためだ」と見る。
 先島諸島には約10万人が暮らし、観光客も年々増加している。

仮に標的とされ戦場となった場合、島にいる民間人は守られるのだろうか。
実際の島しょ奪還訓練の内容や公にされた防衛省内の検討資料などで重視されているのは戦術的な部分で、住民保護の視点は抜け落ちているか、優先度は低い。
「住民保護の一義的な責任は自治体で、自衛隊ではない」と打ち明ける現役自衛官もいる。

 吉富教授に住民保護が二の次になっていないかを尋ねると「自衛隊にも沖縄戦の二の舞にしたくないという思いは強いが、住民保護の議論がなかなか進んでいないという面はある」と答えた。
 2004年の国民保護法の制定に伴い、自治体で有事などに備えた「国民保護計画」が策定されるようになった。
石垣、宮古島の両市でも作られたが、狭い島内での逃げ場や5万人規模の人口を島外に避難させる手段は限られ、リアリティーに乏しい。

 元航空自衛官で南西地域の陸自配備計画に反対するジャーナリストの小西誠氏は、現代の紛争や戦争には平時と有事の区別がない「シームレス」な性質があるとして、住民保護は困難だと指摘する。
「近くの離島に避難させるか、島内のどこかに収容させるかのどちらかだが、海上封鎖されていれば輸送船は通れず、ミサイル部隊は移動しながら闘うので島中が戦場になる」(小西氏)

 昨年11月、石垣島で戦闘を想定した奪還作戦に関する防衛省の内部文書が国会で取り上げられ、国民保護が検討されていないことを問われた岩屋毅防衛相は「国民保護に最大の配慮を払いつつ、もし侵攻があった場合には奪回を考えていくことは当然のことだ」と説明した。

だが、住民の安全に関する議論は宙に浮いたまま、自衛隊配備計画が進んでいる。
島しょう奪還作戦イメージ.jpg

◇用語  離島奪還作戦 
有事の際、島しょ部に侵攻された場合に奪還する作戦。防衛省は島しょ地域への攻撃を想定し陸海空の3自衛隊が一体となって対応する島しょ防衛の一環に位置付けている。
防衛省は基本的な考え方として、相手より先に部隊を展開して侵攻を阻止することとしている。
それでも事態が悪化して侵攻された場合に離島奪還作戦を実行する。
 この作戦を担う専門部隊として昨年3月、陸上自衛隊に日本版海兵隊と言われる水陸機動団を創設。
今年3月に増強し、現在は約2400人規模。
米軍との共同訓練も実施している。
昨年11月には、石垣島を戦闘現場に見立て、島しょ奪還を試みた場合に必要となる戦力などを検討した防衛省の2012年の内部文書の存在も明らかになった。
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2019年06月25日

バーゲンで大損する人の"心理的ワナ"3つ

バーゲンで大損する人の"心理的ワナ"3つ
2019年06月24日 PRESIDENT Online
経済コラムニスト 大江 英樹 

もうすぐ夏のバーゲンが始まる時期になりました。
ボーナス支給とも重なり、誰もが心ときめく季節といえるでしょう。
ところが気をつけないとバーゲンセールには実に周到な心の罠が仕掛けられているのです。
そこで今回は、このバーゲンセールについて考えてみたいと思います。

■なぜバーゲンをやるのか
そもそもバーゲンセールとは、一体どういう目的でおこなうのでしょうか?
 言うまでもなく、その第一の目的は、商品の在庫をさばくことです。
洋服の場合、ファッション性の高い流行の品物については、製品を作るための企画の段階から、実際に生産し、販売するまではとても時間がかかると言われています。
ところが、それを販売する期間は限られていて短いのです。
そこで、商品の入れ替えがどんどん早くなり、どれぐらい売れるかという予測が難しくなっています。

逆に、売れて品物がなくなってしまうと売り上げの機会を失ってしまいますから、それを恐れてつい過剰に作ってしまうという傾向もあるようです。
以前、NHKの番組でこの問題が取り上げられたことがありました。
市場に出回っている衣料品は28億点もありますが、その半分は売れ残り、何とそのうちの一部は新品のまま焼却処分になることもあるそうです。
それではまるまる損ですね。
値段を下げてでも売れれば、その損を小さくすることはできます。
だからバーゲンセールをやるのです。

■日頃のご愛顧に感謝しているわけではない
みなさんの中にはバーゲンセールは日頃のご愛顧に感謝して、お店が損をしてでも安く売ってくれると思っている人がいるかもしれませんが、決してそういうわけではありません。
商売として考えた場合、バーゲンをやることで利益は増えます。
なぜなら焼却処分をしてしまうぐらいなら、少しでも売れて現金が入ってくる方が良いにきまっているからです。
それに売値を下げたとしても仕入れの原価より少しでも上回る価格で売れれば粗利益は出ます。
つまりバーゲンセールは儲かるから行なうのです。

その証拠にプロ野球のチームが優勝すると関連する百貨店が優勝記念セールをやりますね。
ところが優勝しなくても「応援感謝セール」というのをやります。
要は何でもいいから理由を見つけて、バーゲンセールをやりたいのです。

なぜならバーゲンはお店にとって儲かるからです。

■値札の書き換えにだまされてはいけない
そんなバーゲンセールに潜む心理的な罠、その一つが「値札の書き換え」です。
バーゲンセールの場合、全店3割引とか50%OFFといった札があちこちにぶら下がっています。
それに加えて、実際の商品を見ると5万円という値段を線で消して2万9800円といった具合に新しい値段が書き加えられていることもあります。
2万9800円とではたった200円しか違わなくても大台が違う分、安くなっているという印象が強くなります。

それに、もし元の値段の5万円が本当の値段でなかったとしたら?
 つまり元々3万円程度のものであったものが、値引き率を大きく見せるためにわざと5万円と書いて線で消してあったとしたらどうでしょう? 
バーゲンが始まる前の値段を覚えている人でなければ、まずそのことに気付かないでしょう。

顧客を勧誘するために実際の販売価格と異なる表示をすることは「不当表示」といって、景品表示法で禁止されていますから、そんなことは無いと思いますが、ひょっとしたら悪質なお店では行われているかもしれません。

■「アンカリング効果」を使ったワナ
行動経済学では、「アンカリング効果」というのがあります。
アンカーというのは船のイカリのことですが、そのイカリを下ろすことをアンカリングと言います。
この場合、最初に示されている値段がアンカーになり、判断の基準値となります。
その基準値よりも大幅に低く表示されることで、お得感が増してくるという仕掛けです。

もちろん本当に値段を下げているのであれば、消費者にとってはありがたいのですが、さきほどのように実際よりもわざと高く表示したものを大きく割引しているかのように見せる違法行為には注意が必要です。
また、アンカリング効果を使ったやり方には別な方法もあります。
それが二つ目のお話、「セール対象外商品」の存在です。

■「セール対象外商品」をつくる意図
バーゲンセールをやっているお店に行くと、商品の陳列棚のところの一角に「セール対象外商品」というコーナーを作っている場合があります。
それもしばしば、よく目立つところにおいてあるのです。
でも考えてみるとこのセール対象外商品というのは不思議な存在です。
そもそも買いに来るお客さんはほとんどがバーゲンで値段が下がったものを探しに来ているわけですから、そんな時にわざわざ定価で値下げしていない商品を買うことはあまりないでしょう。
それに、前にもお話したようにバーゲンセールというのは少しでも商品の在庫を減らして、お店の損失を少なくするためにやるわけですから、お店にはできるだけたくさん売れ残った商品を並べようとするはずです。

にもかかわらず、そんな貴重な限られたお店のスペースに、どうしてそれほど売れるとは思えない、定価の「セール対象外商品」を置いているのか? 
私はここにもアンカリング効果の狙いがあるのではないかと考えています。
それは、同じ店の中に定価の商品と値下げした商品を並べておくことで値下げされた商品のお得感が出てくるからです。
もちろんセール対象外商品は新製品ですから値打ちがあるので定価だということは誰もが理解しています。
しかしながら、数カ月遅れ程度であるのなら、そんなに値打ちが違うことはないでしょう。
それなら値段の安い方が良いと考えるのは自然です。
「あ、セール対象外に比べるとこんなに安いんだ!」といって購買意欲が刺激される可能性が高まることも考えられます。

■いつまでたっても閉店しない閉店セール
次によくあるのが「閉店セール」です。
それも「いつまでたっても閉店しない閉店セール」というのを見かけたことがありませんか(笑)。

以前、ある大学で消費問題を研究している学生さんたちのゼミで「閉店セール」について調査をしたことがありました。
都内で閉店セールをやっている9つの店を半年にわたって調査したところ、4つの店は実際に閉店しましたが残りの5つは閉店していなかったというのです。
なぜそんなことになったのかというと、実は閉店セールといっても2つのパターンがあるからです。

完全に廃業してしまう場合とお店の改装のために一時閉店するという場合です。
「閉店セール」とうたいながら、閉店しないお店というのは改装のために閉店したということだったのでしょうね。
実際、お店の改装のために閉店する場合では、短い時はたった1日しか閉店しないということもあるそうなのです。
これなら単なる定休日と同じです。
本当に閉店したのかどうか気付かない場合だってありますよね。

結局、多くの人が「閉店」という言葉で連想するのは「廃業」に限りなく近いでしょうから、ほとんど“たたき売り”みたいな安い値段になっているはずだ、というイメージを持つのでしょう。
お店も当然、それを狙っていると思います。

■バーゲンのときこそ、気を引き締めて
ここまでバーゲンセールについて考えてみましたが、言うまでもなく、バーゲンセールそのものが悪いというわけではありません。
やはりバーゲンという言葉を聞くと心がときめくのはごく自然なことですよね。
でもそんな心ときめくバーゲンだからこそ、気持ちが高揚しているからこそ、なかなか冷静に判断できないこともあります。

バーゲンセールにはそんな高揚した気持ちで買い物をする人の購買意欲をさらにそそるような仕掛けがたくさんあるということは知っておいた方がいいでしょう。
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2019年06月26日

野党5党派の安倍晋三内閣不信任決議案(全文)

野党5党派の安倍晋三内閣不信任決議案(全文)
2019.6.25 産経新聞

 野党5党派が25日、提出した安倍晋三内閣不信任決議案の全文は次の通り。

【理由】
 安倍内閣が不信任に値する理由は枚挙にいとまがないが、特に、国民生活に直結する年金、消費税に対する安倍政権の対応は無責任であり不誠実極まりない。
 年金問題では「100年安心」と政府が国民に説明してきたが、今般「公的年金だけでは老後資金が2000万円不足する」と金融審議会市場ワーキング・グループが報告書を公表した。
これだけでも大問題であるが、麻生金融担当大臣が自らの意に沿わないので受け取りを拒否するという前代未聞の事態まで発生した。

 さらに、将来の年金支給額の指針となる「年金の財政検証」の隠蔽が続いている。
本検証は、10年前は2月、5年前は6月に発表されている。
ところが今年は、厚生労働省担当者は、「データはそろっている。
これまでと同じペースで検討は進んでいる」と答えながら、発表時期は「検討中」の一点張りで、概ねの目途さえ示さない。
年金の支給額が減額するとの試算もあり、都合の悪いことは国会が閉じた後に先送りすると疑わざるを得ない。

 さらに、消費税の引き上げ問題では、景気の指標となる毎月勤労統計における統計不正問題が発覚した。
単なる不正だけでなく、政権に有利になるよう統計を操作した疑惑も浮上。

今国会において、消費税増税の審議に資するために「共通事業所に係る実質賃金」を公表するよう本年2月から求めてきた。しかし、いまだに安倍政権は理由もなく公表を拒み続けており、消費税増税の可否について、実質的な審議ができない事態が続いている。
 これらの「年金の財政検証」、「共通事業所に係る実質賃金」を隠蔽する安倍政権は、国会審議を阻害し続けているだけでなく、次期参議院選挙が終了するまで公表しないとの報道が事実であるならば、国民生活を犠牲にして自らの政権の延命を図るという、許し難い暴挙が行われていると厳しく非難せざるを得ない。

 安倍内閣の経済政策「アベノミクス」は、大規模金融緩和により物価上昇を誘導することで、景気を回復しようとしてきた。
しかし、富めるものをより富ませることで、国民全体の利益につなげるという、「アベノミクス」の考え方はもはや通用せず、失敗は明らかである。
それどころか、実質賃金は上がらず、貧富や地域間の格差の拡大が顕著になるなど、むしろ悪影響を及ぼしているといえる。

異次元の金融緩和政策にしても、出口戦略さえ見いだせず袋小路に陥っている。

 10月に予定されている消費税率引き上げは、昨今の経済状況によれば到底実施できる状況にはない。
安倍内閣が続くもとで、経済についても危機的状況が生まれる可能性は紛れもなく高まっている。
 わが国の財政は悪化の一途をたどっている。
プライマリーバランスの黒字化目標は、2025年度に5年も先送りされている。
しかも今年度は、過去最大の100兆円の大台を超える予算を編成するなど、財政再建への取り組みも全く不十分である。  

外交・安全保障の分野でも大きな問題が発生している。
何らかの密約が交わされた疑念が拭えない日米貿易交渉問題。

沖縄県民の民意を無視して県との対話を拒否し続けている辺野古新基地建設問題。
杜撰かつ致命的な誤りが発覚したイージス・アショア配備問題。
疑問が残るF35の事故調査後も方針を変えない防衛装備品「爆買い」問題。
一向に進展のない日朝関係と拉致問題。
北方領土問題で後退し続ける日露関係。
総理のイラン訪問とホルムズ海峡付近でのタンカー攻撃問題など、どれも安倍内閣の下での問題解決とはほど遠い状況である。

 これら数々の内外の重要な諸課題があるにもかかわらず、この通常国会において150日間の会期のうち、実に115日以上にわたり、安倍総理は予算委員会の審議を拒否している。
総理が、国民に対する説明責任から逃げ回る姿勢は、見苦しい限りと言わざるを得ない。
自民党総裁たる安倍総理が、予算委員会で内外の諸課題について全ての大臣とともに丁寧に説明するとの意向を示せば、予算委員会はすぐにでも開くことができる。
いつぞや、「常に民意の存するところを考察すべし」などと原敬の言葉をうそぶいていたのは一体何だったのか、その虚言に呆れ返る他はない。

安倍総理をはじめとする内閣の不十分かつ不誠実な対応には行政府としての矜持は微塵も感じられず、国民を小馬鹿にした傲慢さがあるのみである。

 更には、安倍内閣を構成する大臣の資質にも、ただただ呆れ返るばかりである。
国民を小馬鹿にした暴言、放言を性懲りもなく繰り返す麻生太郎副総理兼財務・金融担当大臣は言うに及ばず、適材適所とは言い難い何人もの大臣が、全くもって見当違いの暴言で国民を呆れさせ、海外にまでその恥をさらす始末である。
それもこれも、森友、加計問題に限らず、説明責任とは口ばかりで、国会審議からただただ逃げ回る安倍総理をはじめとする内閣全体の不誠実かつ不見識極まる政治姿勢が、全ての問題の根源にあることは改めて指摘するまでもなく、その責任は免れようがない。

 昨年7月20日に、野党は共同で「安倍政権の傲慢かつ無責任な政権運営が続く限り、国民の生命や安全を守れない」と断じて、安倍内閣不信任決議案を提出した。
しかしその後も、安倍内閣はこれまでの所業を反省するどころか、隠蔽体質は更生されず、立法府軽視と傲慢な政治姿勢も改善されずに悪化の一途をたどっている。
我が国の議会制民主主義が根底から破壊されるばかりか、国民生活の格差は拡大し、将来への不安も増大させてきた。

 昨夏、大島理森衆議院議長は、安倍政権下で発生した、森友問題をめぐる決裁文書の改ざん問題、裁量労働制に関する不適切データの提示、自衛隊の海外派遣部隊の日報に関する杜撰な文書管理などの一連の事件を挙げて、民主主義の根幹を揺るがす問題と断じた。
更に「国民の負託に応えるためには、行政から正しい情報が適時適切に提供されることが大前提」と安倍内閣の公文書等の隠蔽を指弾し、立法府による行政監視機能の強化を喚起する異例の所感を発表した。

然るに安倍政権は、立法府からの情報の開示及び予算委員会の開催要請に対して、政権に都合が悪い情報を隠蔽し続けるとともに、予算委員会の審議拒否を続け、国民への説明責任を放棄した。

国権の最高機関であり、行政執行全般を監視する責務と権限を有する国会を蔑ろにする安倍内閣の政治姿勢は、もはや異常である。
国民の生活をかえりみず、自らの政権の維持と延命のために、国民への説明、国会での審議、情報公開を拒否し続ける安倍内閣は、国家国民にとって不誠実極まりないだけでなく危険な存在と成り下がった。

 このように、内政でも外交でも国民を欺き続ける安倍内閣が続くことは、わが国の国民生活や安全保障を破綻への道に導きかねない。
そして、安倍内閣が議会制民主主義を根底から破壊している現状を、これ以上看過することは到底できない。

 よって、安倍内閣の即刻の退陣を強く求め、ここに安倍内閣不信任決議案を提出する。

***************
<小だぬき>
自公与党と維新の会の反対で この決議案は否決されましたが、これは 考えることを放棄し党議拘束にロボットのように従う採決要員化した与党・維新議員「多数派」の傲慢と暴挙への無反省でしょう。
野党の提案理由に道理があります。
参議院選挙では 今まで与党や維新を支持してきた方も 「国民生活に沿った政策」の党に生まれ変わらせるために 今の野党に政権を委ねましょう。
政党は、あるべき国の姿・国益、国民の生活基盤の方針さえ 明確に各省庁に指示すれば 官僚の皆さんは 全力で忖度なく政策立案に励んでくれることと信じています。
以前の民主党政権の無残な失敗は、政治主導とは「国の在り方、国民の生活」の基本施策は政治が示し、政策立案を官僚・行政に基本施策に沿って任せる、という行政と立法の違いを理解せず、各官庁の仕事のやりがいを喪失させた点にあると信じています。
官庁は、政権に関わらず 立派に政策目標に向けて働くものです(信じています)。
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2019年06月27日

日本の貧困問題、本当に「自分はまだ大丈夫」か

日本の貧困問題、本当に「自分はまだ大丈夫」か
室井佑月氏「苦しい人は助けてって声上げて」
2019/06/26 東洋経済オンライン

室井 佑月 : 小説家、タレント /
中村 淳彦 : ノンフィクションライター

作家やテレビのコメンテーターとして活躍している室井佑月氏は、日本社会に広がる貧困問題について関心を寄せない人が多いことに疑問を投げかけ、困窮する子どもや女性を救うためのトークイベント『女は死なない 大した話じゃないけれど vol.2』を行って収益を支援団体に寄付するなど、精力的に行動している。

自身もシングルマザーとして子どもを育てている室井佑月氏と、いま雑誌や新聞で紹介され話題の『東京貧困女子。』の著者・中村淳彦氏に、貧困に喘ぐ女性の現状と対策について語ってもらった。

手を差し伸べる世の中をつくっていくべき

中村淳彦(以下、中村):
現在、女性の貧困は単身女性の3人に1人、1人親だと半数以上が貧困という状態です。
貧困は本当に一般化してしまって、苦しんでいる人はどこにもいます。
でも、汚い服装をしているわけでないし、見た目にはわからない。
なので、「日本に貧困なんてないでしょう」なんて人もたくさん。
そんな中、室井さんは「貧困問題をなんとかしよう!」と訴えてくれています。

室井佑月(以下、室井):
私が嫌なのは貧困で大変な人を見て、まだ自分は大丈夫だからみたいな意識。
そういう意識の保ち方。

中村
現在の貧困は奨学金とか労働者派遣法とか、介護保険とか、国の制度や法改正が原因のケースが多い。
ワーキングプアだらけ。
必然的に女性が主なターゲットになっています。
でも、どこかのタイミングで中年男性にシフトすると思っていて、中流以下の人々には男女問わず漠然とした不安がある。
なので、自分より下の層を眺めて、ちょっとホッとして見て見ぬふりは、貧困記事のいちばんポピュラーな読まれ方だと思っています。

室井
でもね、そうじゃない人も絶対にいる。
私がそうだもん。
中村さんや鈴木(大介)さんの記事や本を読んで、自分の周りを広く眺めて現実を知った。
「自分は大丈夫だから」みたいな感覚はなかった。
逆に何かできることないかって思ったよ。
だって、明日は自分かもしれないわけでしょ? 
すごく大切にしている息子とか、息子の友達とか、誰かが困ったとき、手を差し伸べる世の中をつくっていかないとって思ったよ。

中村
多くは月3万〜8万円くらい家賃分程度のお金が足りていないように感じます。
とくにシングルマザーには雇用がないし、ワーキングプアだし、ずっと抜け出しようのない不安を抱えている。
一部、団地とかでは助け合いがあるけど、ほとんどは1人で悩んでいて、本当によく生きているなってくらい苦しそうにみえる。

室井
超少子高齢化ってやっぱりこの国の1番の難問でしょ。
女性活躍っていってるけど、大問題である少子高齢化をクリアするんだったら、困っている人、例えばシングルマザーなどにもっと優しくなきゃいけないよ。
自己責任論を押しつけて、切り捨てているのに、もっと子どもを産めっておかしいよね。

 中村
「暴力を振るう男を選んだ自分が悪い」とか「養育費を払わない男と結婚したのが悪い」とか。
夫が暴力を振るうかはなかなかわからないし、離婚しても現在養育費を受けているのは19パーセント(厚生労働省調べ)しかいない。
これは少なすぎますよ。

室井
冷たすぎるよね。
自己責任とたたく人って、誰のためにどうしてそんな精を出してぶったたくのかと思うし。
どう考えても、男が暴力を振るったり、養育費を払わないことをたたくべきだよね。

中村
男女平等とか女性の社会進出とか、最近急激に進んでいるけど、やっぱりまだまだ男が優位な社会であるってことでしょうね。
男女平等に反対って層でしょう。
でも今、人手が足りていない医療福祉とかサービス業の仕事は、女性のほうが圧倒的に向いているし、最終的には因果応報として返ってきて、中高年男性が虐げられて、排除されるオチになりそう。
中高年男性のことは誰も助けないだろうし、正直こわいです。

室井
女が虐げられてきた歴史もあるし、今もそうだって思っている。
男女の年収差みたいなのを見れば、明らか。
けど、男の子の母親にはぜひ言いたいんだよね。
「息子をそう育てんなよ」って。
男がいくら威張ろうが女が命がけで産んでるんだよって思う。

個人で助けるには限界がある

中村
シングルマザーは、本当に大変。
このまま自己責任で放置するのは、本当によくない。
だいたいが非正規の最低賃金に近い時給で働いて月7万〜12万円くらい稼いで、仕事と家事と子育てでまったく時間がなくなって、さらに子どもが寝たらお金のことで悩んで眠れないみたいな。

室井
シングルマザーの半分が貧困って話は、もう何度もいろんな媒体で書いた。
けど、ほんと無力感。
響かない。
読者から「フェイク書くな」とかって投書がいっぱい来たりして伝わらない。

中村
母子世帯は123万世帯、平均収入は243万円(厚生労働省調べ)となっています。
収入なので児童扶養手当、児童手当、養育費が含まれての数字。
本当に厳しい。
一般的な家賃がかかったら暮らせないですね。

室井
なかなか伝わらないけど、ちょっと自分の周りをきちんと見てみようとか、もっと現実を知りたいって人だって少なくともいるよ。
きっと増えている。
私は身近な困っている人にお金を貸したり、直接助けたりはできる限りしてきた。
けど、個人でそうするには限界がある。
やっぱり疲れてきちゃうし、無理がある。

中村
15年くらい前までは女性の貧困は夜の世界とか、男性だったら裏社会とかに集まっていた。
けど、いまはあまりに増えすぎた。
本当に誰でも、どこにもすぐ隣に貧困がある。
いつもと変わらない日常風景の中にあるから、わからない。

室井
国の制度がチョロっと変わってほしい、もうちょっとお金出してもらいたいなっていうのもあるし。
そうするためには声を上げていく人を増やす必要がある。
 それと、それぞれ個人ができることっていうの、自分の余裕がある部分の支援だけでいいと思うのよ。
例えばスーパーとか買い物に行ったとき、いつも1人でいるご老人の方とかがいたりするじゃん。
そしたら「こんにちは」とか「こんばんは」とか声かけるだけでも、ちょっと違うはず。

中村
最低でも孤独にならないことですね。
できれば、幅広い人とつながっていたほうがいい。
ちょっとした情報で変わることもあるし。

室井
だから、私はあいさつだけはきちんとするようにしてたの。
そしたら、別の階に住んでいるおばあちゃんから正月前にお豆の入ったお餅、「これ、すごくおいしいのよ」ってもらったり。
あいさつってみんなにしてることだけど、お餅をもらって、なんかいいことしたのかなって思った。
最初はこっちからあいさつして「えっ?」という感じだったけど、人間関係って変わっていくから。

「養育費はいりません」は言っちゃダメ

中村
ただ、養育費の支払いが2割に満たない社会。
自分の子どもでさえ助けるのが難しい現状がある中で、近所の人たちとも助け合おうみたいなのは遠い道のりの気が……。
でもあいさつするくらいなら、誰でもいけるかも。

室井
養育費といえば、芸能人がよく「私、養育費は一銭ももらわないんで」とか言っているじゃん。
あれ、よくないよ。
芸能人はカッコつけてもお金があるからいいけど、一般の人は違う。
芸能人がカメラの前で「養育費は一銭もいらないです」とか言っちゃいけないよ。

中村
芸能人とかインフルエンサーは、影響力がありますもんね。
女性が養育費もらえないのは普通のことってなっちゃう。
平均収入243万円じゃ厳しい、自分だけじゃなくて子どもまでが苦しむ。
養育費はなんとかしてもらったほうがいいし、男性も自分の子どものために頑張って払いましょうと、ここで言っておきます。

室井
私も離婚してシングルになったばかりの頃、すごく大変だったよ。
もうフラフラだったもん。
仕事量が半端ないのよ。
自分のことだけじゃなく、子どものこともある。
半端ない忙しさで、睡眠時間が細切れみたいな感じ。
だからやっぱり子ども持って苦しい人は助けてあげたいと思うし、シングルだけじゃなくて、既婚だったら旦那の面倒も見なくちゃいけないじゃん。
それもまた大変。
子ども、旦那、自分のことで、もう限界を超えちゃう。

中村
あー、男は何もできない人が多いですからね。
人のこと一切言えないけど、料理も家事も洗濯もできないってけっこう普通でしょう。
一応、夫はどれぐらいできれば望ましいんですか。

室井
共働きなら、基本半々じゃないの。
その家庭によるけど。旦那のほうが仕事量少ないんだったらやればいいし、でも、そこはあんま言いすぎるのもよくないって思ってる。
言いすぎると対立しちゃうじゃん。

中村
いまは上流と下流の分断があって、たぶん2025年問題で団塊世代が後期高齢者になると、世代の分断が本格化する。
それで男女まで対立しちゃうと、本当に社会が成り立たなくなっちゃう。
でも、室井さんは昔から女性にすごく人気がある、というのは聞きます。
講演すると女性ばかりとか。

室井
変な宗教ってくらい、おばさんから若い子まで女性ばかり。
だから彼女たちに伝えているのは、対立しちゃダメってこと。
例えば褒めていっぱい働かせるのもよし、そそのかして家事を分担するのもいい。
笑顔でね。
こっちが変われば相手も変わるから。

中村
このまま、どんどん貧困が増えるのはキツイです。
いずれ自分もそうなるだろうし。
四六時中、キツイなと思っているのでテレビに出るような著名な人にたまたま会ったりしたときに、貧困問題に対する見解を軽い感じで聞いているんです。
何人かですけど、みんな「自己責任」「正社員が恵まれすぎているだけ」みたいな返答。
これはもう政治で解決みたいなことはないだろうなって思っているところです。

室井
でも、弱者救済は政治の仕事よ。
先が見えない貧困って、死ぬよりつらい。
死なないから生きてるって死ぬよりつらい。
私、たまたま貧困にならなかったけど、離婚したばかりのとき、すっごい忙しい時期があった。
子どものために誰からも「出てけ」って言われない自分の家を早く買おうと思ったの。
だから仕事、全部断らないでやってたら、月60本連載になっちゃったことがあるのよ。

中村
えー、それは無理でしょう。
その半分でも寝る時間がない、みたいな量ですよ。
本当に死んじゃいますよ。

室井
その中に小説30枚もあったから、週2日は完全な徹夜。
テレビの仕事も今までどおりにやって、週末は講演会だった。
もうすさまじかった。
そしたらね、髪は抜けていくし、ほんとにつらかった。
そのボロボロだった頃、友達から「あんたフラフラしてるから子ども見てあげるよ」って言ってくれた。
余裕がないからこっちから「助けて」も言えないあたしだったのに。

「助けて」とまずは声を上げること

中村
追いつめられて冷静じゃないわけですね。
少しの余裕をもって「助けて」と言えば、子どもを短時間預けるとか、子どもにご飯を食べさせるとか、そのくらいは誰かしてくれるかもしれない。
でも、余裕がなくて冷静じゃないからわからないわけですね。

室井
それくらいだったら自分に言ってくれてよかった、って思う人は案外いると思うの。
だから「助けて」って言ったとき、例えば殴る旦那だったらどういうふうにすればいいか、シェルターに入ってとか、どういうふうに今後すべきとか。声を上げたら、たぶん情報も入ってくる。
相手も頼られてうれしい気持ちになるかもしれないし、声を上げてみるべきよ。

中村
『東京貧困女子。』に出てきた女性で、やっぱり声を上げたくてもどこにも言えないって人はたくさんいました。
実際に話して記事にしたことで、支援とか援助の声がかかったことは何度もあった。

室井
あの連載を読んで思ったことは、そこまでなる前に声を上げるべきってこと。
変な親がいて自分の稼ぎを吸い尽くされて、自分まで大変なことになってもまだ親が、っていう人とか出てくるでしょう。
大学生だったら教授とかに言ってみるべき、どうすればいいかって。
そう思った。
相手がうれしいとまでいかなくても、何かしらできることはある。
だから苦しい人は「助けて」って、まず声を上げること。

中村
そのまま我慢していると自分もおかしくなるし、人が離れていってしまう。
悪くなるばかり。
もっと早く声を出そうって、本当にそうですね。
今日は、どうもありがとうございました。
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2019年06月28日

「河野さんの無実は最初からわかっていた」黙殺された科学者の訴え【松本サリン事件25年】

「河野さんの無実は最初からわかっていた」
黙殺された科学者の訴え【松本サリン事件25年】
2019/06/27 (AERA dot.編集部・西岡千史)

 1994年6月27日深夜、長野県松本市で発生した「松本サリン事件」。
死者8人、重軽傷者約600人という、オウム真理教が起こした無差別大量殺人事件だ。
 事件では第一通報者の河野義行さんが長野県警からサリン製造の疑いをかけられ、メディアも河野さんを犯人視する報道を続けた。
河野さんの疑惑が晴れたのは、翌95年3月20日に地下鉄サリン事件が起き、教団幹部が次々と逮捕されてから。

松本サリン事件は多数の被害者を出しただけでなく、警察とメディアによる河野さんへの人権侵害事件でもあった。
 実は、事件の発生直後に化学の専門家が「河野さんにサリンは製造できない」と指摘していたことはあまり知られていない。
なぜ、科学者の意見は警察の捜査やメディアの報道に生かされなかったのか。

事件発生翌日に、謎の毒ガス物質を「サリン」と分析し、河野さんの疑いを晴らすための現地調査に協力した元国際基督教大(ICU)教授の田坂興亜さん(79)に、事件の教訓を語ってもらった。
* * *
 松本市の閑静な住宅街で起きた謎の毒ガス事件から一夜明けた94年6月28日、ICUで化学を教えていた田坂さんの自宅に、朝日新聞の記者から一本の電話があった。
事件について、専門家としての意見を聞きたいとのことだった。
 毒ガスの成分は不明。
ただ、第一通報者で、事件現場付近に住んでいる河野義行さんの自宅に、複数の薬品が保管されていたことがわかっていた。記者たちは、薬品の調合で毒ガスが発生する可能性があるか、化学の専門家に見解を求めていた。

 記者の話では、被害者を診察した医療機関が「アセチルコリンエステラーゼ」という酵素の活性が低くなっていると説明しているとのことだった。
農薬などで使われる有機リンの中毒でみられる症状だ。
ただ、事件の状況を聞いて、有機リン系の農薬による毒ガス発生ではないとすぐにわかった。
田坂さんは、こう振り返る。

「3階や4階でも被害者が出ていたんですよね。
日本で使われている有機リン系農薬は、気化してもそこまで毒性の高いガスが発生することはありません。
なので、記者には『有機リン系農薬の開発の淵源となったサリンやタブンなどが使われたのではないか』と話しました」

 事件発生から24時間も経っていない時期に「サリン」に言及した専門家は、ほとんどいなかった。
実際に捜査本部が毒ガスの物質を「サリン」と発表したのは、さらに5日後の7月3日。
この時から、一部の専門家しか知らなかったサリンが、日本で広く知られるようになった。

 だが、毒ガスの成分がサリンと判明したことは、ある“間違い”を引き起こした。
サリンが未知な物質だったため、化学の専門家が間違った知識をテレビや新聞で紹介したのだ。
「今では考えられないことですが、化学の専門家が『サリンは手作業で製造できる』『バケツの中で混ぜればいい』といった説明をしたんです。

*小だぬき:母校の元神奈川大学経営学部教授 常石敬一氏の見解

これに警察やマスコミが誘導されて『河野さんが薬品を混ぜ合わせてサリンを発生させた』との見方が広がりました。
十分な知識もなく、調べもせずに間違った情報を発信した科学者の責任は重いです」(田坂さん)

 サリンはもともと、1930年代にナチスドイツが化学兵器として開発したものだ。
製造過程では、毒ガスが外に漏れ出ないよう厳重に守られた施設が必要で、手作業では作業者が即死する。
当時は、化学の専門家の間でも、そんなことすら知られていなかった。

 松本サリン事件は、警察やメディアの誤った思い込みが河野さんを苦しめた。
捜査や取材が進むなかで「河野犯人説」を強める意見を科学者に求めていたのかもしれない。
「でもね」と、田坂さんは笑いながら話した。

「ICUで使っていた教科書にサリンの記述があって、英語の原著にはサリンの構造式が書かれてあることは知っていたのですが、そこまで詳しかったわけではなかったんです。
でも、コメントを求められて『サリン』という名前を出してしまったので、記者さんに『間違った知識を教えたなら申し訳ないな』と思ったんですよね」
 一度、科学者としてサリンの話をしてしまった以上、責任を持たなければならない。
そう考えた田坂さんは、あらためてサリンに関する文献を調べた。

「驚きましたよ。ICUの図書館に、サリン製造法の論文が所蔵されていたんです。
つまり、化学の分野で大学院の学生程度の知識があれば、誰でも製造法がわかる。
自分の身近に毒ガス兵器の製造法が書かれた文献があるなんて、ゾッとしました」(田坂さん)

 一方で、田坂さんは文献を読み、化学構造や製造法をきちんと理解できた。
その結論は「一般人にサリンの製造は不可能」。
長野県警は、事件翌日の6月28日に被疑者不詳のまま殺人容疑で河野さんの自宅を家宅捜索していたが、田坂さんは文献を調査した6月末の時点で「河野さんは犯人ではないのでは」と感じていたという。
 このことは報道番組でコメントを求められた時にも話した。

7月7日に放送されたNHKの「クローズアップ現代」では、サリンの化学構造について模型を使って説明。
市販されている有機リン系の農薬からサリンを製造することは極めて難しいと説明したうえで、「有機リンの化学の技術と知識、文献などを知り尽くした人でないと合成は不可能」とコメントした。  

サリンについて科学的な解説が報道されたことで、事件の方向性が変わるきっかけになった。
番組を見た河野さんの弁護人である永田恒治弁護士が、サリン被害で入院していた河野さんと面会するよう田坂さんに依頼してきたのだ。
都合がついた7月15日に河野さんと初めて会った田坂さんは、こんな印象を持ったという。

「話した瞬間に『犯人ではない』とわかりました。
だって、私に『サリンって何ですか?』って聞くんですから。
それで、持っていった文献を見せながらサリンの構造を説明したんですよね。
専門的知識はないし、とてもサリンのような化学兵器を製造する人には見えませんでした」(田坂さん)

河野さんの著書『「疑惑」は晴れようとも 
松本サリン事件の犯人とされた私』にも、この日のことが書かれている。

<病室に見えた田坂氏に、私はてっきりいろいろ根ほり葉ほり聞かれると思っていた。
ところがそんな様子は微塵もない。
逆に、「河野さん、何かお知りになりたいことは」と聞かれる>

 サリン製造疑惑についてはどうか。
<田坂氏は、素人には作れないということと、事前に押収品リストや家の写真に目を通し、我家に化学器具もないことなどから、状況としては、私には作り得ないと判断していたようだ>

 河野さんと面会した夜には、田坂さんは永田弁護士やNHKの記者らとの懇親会に出席している。
その席上で田坂さんは、記者から河野犯人説について問われ、「その可能性はありません」と答えた。
永田弁護士が席を外した後、記者は再び田坂さんに質問をしたが、その時も同じ答えだった。
永田弁護士は自らの著書で、化学の専門家が記者に向けて河野犯人説を否定してくれたことが<非常に心強いものであった>(『松本サリン事件 弁護記録が明かす7年目の真相』)と書いている。

 当時は、河野さんを犯人視する報道一色だった。
それでもなぜ、田坂さんは独自の判断ができたのだろうか。
「翌日には自宅にも行って現地調査をしましたが、河野さんが犯人だという証拠は何一つなかった。
それだけのことです。
ただ、その後も長野県警が私に話を聞きにくるようなことはありませんでした。
科学的な意見を軽視したことが、事件の解決を遅らせたのではないでしょうか」(田坂さん)

 サリンの成分を理解し、現地調査を実施し、サリン製造が不可能であることを確かめる。
科学者だけではなく、報道にたずさわる人間にも当たり前に求められることが実践されていなかった。
 田坂さんに続いて河野さんの自宅でサリン製造は不可能だと解説する化学の専門家も出てきたことで、報道も変わりはじめる。

7月30日に河野さんが退院した後は、一部ではあるが、テレビや新聞で河野犯人説にかたよった捜査のやり直しを求める報道が出るようになった。
それでも、初期報道の影響は強く、河野さんは苦しみ続けた。

 報道機関がオウムの関与を認識しはじめたのは、94年11月ごろといわれている。
同月、山梨県上九一色村(当時)の教団拠点付近で採取された土を警察庁科学警察研究所が鑑定し、サリンの残留物を検出したからだ。
それで、捜査機関がオウムの調査を進めていることが、一部の報道関係者に知られるようになった。
それでも、長野県警は「河野に年越しそばを食べさせるな」と年内逮捕を目指す指示を出していたという。

 田坂さんらの科学者の意見は、結局、翌95年3月20日の地下鉄サリン事件を防ぐことができなかった。
田坂さんは、「警察はなぜ、サリンの残留物が検出された時点で教団施設を強制捜査しなかったのか。
それができていれば、地下鉄サリン事件は防げたのでは」と考えている。
 オウムがサリンを製造しているとの疑惑が深まるにつれ、田坂さんにも科学捜査研究所から意見を求められることがあったという。
再びサリンがまかれたらどうするのか、防護する方法はあるのか。
電話でも意見を交わした。
ただ、電話が終わった瞬間、無言電話がかかってくることがよくあった。
「今考えると、盗聴されていたのかもしれません」(田坂さん)。

 皮肉にも、地下鉄サリン事件が起き、オウムに強制捜査が入ったことで河野さんへの疑いは晴れた。
4月21日に朝日新聞が河野さんへのおわびを掲載。
すると、他紙やテレビ局も続いた。
6月19日には、野中広務・国家公安委員長(当時)が河野さんに面会して謝罪。
自らもサリンの被害をうけた河野さんは、約1年ぶりに名誉回復された。
遅すぎる謝罪だった。

 田坂さんは、2002年にICUを退職し、アジアやアフリカの農村リーダーを育てる「アジア学院」(栃木県那須塩原市)の学長に就任した。
世界中から集まった学生たちは、日本で農薬を使わない有機農業を学ぶ。
その技術を自らの国に持ち帰り、飢えの問題を解決する活動をしている。
 アジア学院の学長を退任して79歳になった田坂さんは、現在でもブータンやマレーシアに通い、有機農業を広める活動を続けている。

日本人が安い価格で食べ物を輸入して恩恵にあずかっている一方で、アジアやアフリカの農民が農薬汚染で失明したり、神経の病気にかかったりしている。
田坂さんは、河野さんと初めて会った時と同じように、そういった人々の話に耳を傾け、科学的な事実をわかりやすく説明している。

「世界中で使われている有機リン系の農薬は、サリンのように急性の毒性はありません。
それでも、生物の神経に悪影響を与えるという点では同じです。
有機リンが子どもたちの将来に与える影響はわからないことが多い。
日本人も、農薬に汚染された食べ物を大量に食べているんですよ。
なので、日本では有機農業で作られた作物を給食に使う活動もしています」

 昨年、教祖の松本智津夫(麻原彰晃)元死刑囚をはじめ、教団幹部13人の死刑が執行されたことで、オウム事件は大きな区切りを迎えた。
だが、サリンは現在でも化学兵器として使われている。
欧州連合(EU)などで人体に悪影響を与える可能性があるとして禁止されている農薬も世界中で使用されていて、その害に悩む農家も多い。

田坂さんにとって「なぜ、優秀な頭脳を持つ人たちが化学を悪用するのか。
どうやれば防ぐことができるのか」という問いは解決していない。
田坂さんは、今でも事件についてこう考えている。

「私にとって、松本サリン事件はまだ終わっていません」
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2019年06月29日

月またぎの入院は損!高額療養費制度「自己負担が増える」落とし穴

月またぎの入院は損!
高額療養費制度「自己負担が増える」落とし穴
2019.6.28 ダイヤモンドonline

早川幸子:フリーライター

A子さんとB子さんは、この10年、悩んできた膝の痛みをとるために、同じ病院で膝の人工関節手術を受けた。
 年齢は、ともに73歳。
人工関節を入れたのは、2人とも右膝で、受けた治療内容やリハビリのプログラムも同じ。
入院日数はともに20日間だった。

 医療費の自己負担が軽減される健康保険の高額療養費の所得区分は、2人とも「現役並みI」なので、当然、支払うお金も同じになるはずだ。
ところが、最終的に支払った医療費は、A子さんが約10万円だったのに対して、B子さんは約18万円。
 まったく同じ治療を受けたのに、2人の自己負担額に約8万円もの差が出たのはなぜなのだろうか。

不思議に思ったB子さんは、病院に問い合わせてみたが、医療費に間違いはないという。
 この自己負担額の違いは、「高額療養費」の運用ルールから生じるものだ。

その月の「1日から末日まで」の 医療費で高額療養費を計算する
 通常、病院や診療所の窓口では、年齢や所得に応じてかかった医療費の1〜3割を自己負担する。
70歳未満で自己負担割合が3割の人の場合、かかった医療費が1万円なら3000円が自己負担分だ。
 だが、手術をしたり、化学治療を受けたりして、医療費そのものが高額になることもある。
その時、通常の医療と同じような自己負担額だと、3割の負担でも、医療費が100万円なら自己負担額は30万円、医療費が200万円なら自己負担額は60万円だ。
 これでは、医療費が家計の重荷になり、防貧対策としての健康保険の意義を損なうことになりかねない。

そこで、1973(昭和48)年に作られたのが「高額療養費」で、1ヵ月に患者が支払う自己負担額に上限を設けたものだ。  この制度があるおかげで、医療費が高額になっても、それに比例して自己負担額が増えていくことはなく、一定の範囲内に抑えられるようになっている。

高額療養費、3つの注意点!
患者にとって非常にありがたい制度だが、多くの人が等しく制度を利用できるようにするために、運用にはルールが設けられており、
原則的に
「(1)1人の患者が、(2)1つの医療機関で、(3)1ヵ月」に使った医療費をもとに計算することになっている。

 このなかで、A子さんとB子さんの医療費に差をもたらしたのが、(3)の「1ヵ月」というルールだ。
 1ヵ月と聞くと、「30日間」と思うかもしれないが、この1ヵ月は歴月単位という意味で、その月の1日から末日までの医療費を計算することになっている。
そのため、入院期間が月をまたいだ場合は、各月の1日から末日までの医療費が別々に計算されるのだ。
 2人の入院日数は同じ20日間だったが、A子さんが入院したのは5月10日〜5月29日まで。
一方、B子さんの入院期間は、5月20日〜6月8日までと月をまたいでいる。
そのため、A子さんは、かかった医療費がまとめて計算されるが、B子さんは5月分と6月分の高額療養費を別々に計算することになり、次のように医療費に差が出ることになったのだ。

◆入院が「歴月範囲内or月をまたぐか」によって変わる医療費
【試算条件】
・年齢:73歳
・かかった医療費の総額:200万円で
・入院期間: 20日間
・高額療養費の所得区分
:現役並みI

●入院期間が5月10日〜5月29日までのA子さんの自己負担額

・5月10〜5月29日までの高額療養費 8万100円+(200万円−26万7000円)×1%=9万7430円 ⇒9万7430円

●入院期間が5月20日〜6月8日までのB子さんの自己負担額

・5月20〜5月31日までの高額療養費 8万100円+(150万円−26万7000円)×1%=9万2430円
・6月1日〜6月8日までの高額療養費 8万100円+(50万円−26万7000円)×1%=8万2430円 ⇒5月分の9万2430円+6月分の8万2430円=17万4860円  

A子さんとB子さんの医療費の自己負担額の差は7万7430円に!

緊急を要しない手術は入院期間の交渉を
 同じ医療を受けても、入院期間が2ヵ月にまたがったB子さんは、歴月範囲内で収まったA子さんに比べると、自己負担額が7万7430円も多くなってしまった。
 健康保険は、保険料や税金などで運営されている国民の共有財産だ。
決められたルールに沿って運用しないと、制度が立ちゆかなくなってしまうので、高額療養費が歴月単位で計算されるのは仕方のないことではある。
だが、同じ治療を受けたのに、入院期間が月をまたぐか、またがないかによって医療費に差が出るのは、個人としては納得しがたい気持ちになるのも当然だ。

 とくに、これまで医療費が低く抑えられていた70歳以上の高齢者も、2018年8月から、年収約770万円以上の高所得層については、高額療養費の自己負担上限額が引き上げられており、治療期間が月をまたぐと、さらに負担が増える。
 70歳以上の人の高額療養費の見直しは、「負担するのは現役世代、給付を受けるのは高齢者」という従来型の社会保障の構造から、年齢に関係なく「能力に応じて負担し、必要に応じて給付を受ける」全世代型の社会保障制度に転換するための改革の一環として行われたものだ。

そのため、これまで所得に関係なく一律に優遇されていた高齢者も、一定以上の所得がある人には相応の負担を求められるようになっている。

 社会保障制度を持続可能なものにするためには必要な改革ではあるが、病気になったときの負担が増えるのは、うれしいものではないはずだ。
 もちろん、交通事故によるケガ、脳血管疾患など、今すぐ治療しないと命に関わるというものは、入院期間を選ぶことはできない。
だが、人工関節の手術のように緊急を要するものではなく、計画的に行う治療については、入院期間が歴月範囲内に収まるスケジュールを組んでもらえないかどうか主治医に相談してみるのも、医療費を節約するための1つの手段だ。

 直接、主治医に話すのは気が引けるという人は、各病院に設けられている「医療相談室」などに相談してもいい。
ベッドの空き状況、執刀医のスケジュールもあるので、必ずしも患者の希望が通るわけではないが、相談すれば配慮してもらえることもある。

 高齢になると、病気やケガの治療のために入院する確率も高くなり、医療費の負担も増える。
だが、その時、高額療養費の仕組みを知っていれば、ちょっとしてことで数万円単位で医療費を節約できる可能性もある。

入院は、その月の1日から末日までに終えられるのがお得」だということを覚えておこう。
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続々擁立の「れいわ新選組」 山本太郎代表が指摘する「日本の問題点」とは

続々擁立の「れいわ新選組」
 山本太郎代表が指摘する「日本の問題点」とは
2019年06月28日 J-CASTニュース
(J-CASTニュース編集部 田中美知生)

政治団体「れいわ新選組」代表の山本太郎参院議員(44)は2019年6月27、28日、都内で記者会見を開き、今夏の参院選で、2人の候補者を擁立すると発表した。

候補者は山本代表と、蓮池透氏に続き、それぞれ3人目と4人目。2人が出馬を決めた理由とは――。

安冨歩氏「政治の原則を変えないといけない」
27日の会見では、東京大学東洋文化研究所教授の安冨歩氏(56)が出馬を表明した。
「女性装の教授」として知られている。

安冨氏は50年にわたり、自分を「男性」と思ってきたが、ダイエットをきっかけに「女性もの」の服を着たことで、「無理をして男の服を着ていると気づいた」と振り返る。
「これが私にとっては自然なので、こういう恰好をしている」。

安冨氏は、現代社会を「豪華な地獄」とたとえ、「見た目はすばらしいが、息が詰まって苦しくてたまらない」
「豪華な地獄」とは「国民国家という名前のシステム」だといい、「機能しなくなり始めたのは、第一次世界大戦の時。そこから百年もたっているので完全に機能しなくなっている」と指摘する。
一方で「政策をどうこうの段階ではもうないと考えていて、政治の原則を変えないといけない」とも主張した。

「『子どもを守ること』ということを政治の判断のすべての基礎に置く。
『生きづらさ』から私たちの社会を解放し、現代の危機から私たちを救い出す唯一の道ではないか」(安冨氏)
また安冨氏は、「投票しても何も変わらないように政治が作られている」とも指摘する。

「政治というシステム全体が機能しなくなりつつあるという恐怖感から、太郎さんは新しい希望を、何か開こうとしているんじゃないかという期待が集まっているんじゃないか」
「今までの政治の外に新しい政治をつくることで、議会制民主主義を再生する力を(人々は山本氏に)期待しておられるんじゃないか。私自身もそういう力を感じたので、子どもを守ろうっていう政治の原則を訴えるのが、ここなら可能ではないかと思って、参加しました」(安冨氏)

木村英子氏「障害当事者として政治に参加し、少しでも変えていくことができたら」
28日には、重度障害者の木村英子氏(54)の擁立も発表された。
重度の障害があり、24時間介助の必要な人物が国政選挙に立候補するのは、「異例」とみられる。

脳性麻痺がある木村氏は、地域での生活を望む当事者の自立支援に携わってきた。
体はどの部分も動かず、歩いたり足を伸ばしたりすることができない。
「どこも動けません。しゃべれるだけです」。

生後8カ月の時、歩行器ごと玄関に落ちて、首の骨を損傷。
幼いころから施設と養護学校で暮らし、19歳で地域に出るまで社会を知らずに育った。
「同い年の健常者の友だちができたのは地域に出てきてからです。
一生施設で生かされ、死ぬまで出ることはできないと、ずっと思っていました」。

木村氏は障害者運動の中で山本氏と出会い、「障害を持った当事者の現状を、直接国会に訴えていってほしい、一緒に戦っていきましょう」と出馬を呼びかけられたという。

「私のような重度障害者が国会に声を届けるチャンスを、太郎さんから頂いて、今回立候補させてもらうことを決意しました。
厳しい現状を強いられている仲間たちの苦悩と叫びを、私が障害当事者として政治に参加し、少しでも変えていくことができたら」(木村氏)

キーワードは「生きづらさ」と「生産性」
山本代表は両日の会見で、今の社会状況を端的なキーワードを使って表現した。

安冨氏の会見では、「今の日本の中で一番の問題は生きづらさ」と指摘し、「『男らしさ』とか、『女らしさ』とか、『子どもらしさ』とか、『母親らしさ』とか、っていう地獄のようなカテゴライズといいますか、こうあるべきだという枠にはめられながら生かされるような現代の、まさに地獄」と表現していた。

木村氏の会見であげたキーワードは、「生産性」。「生きづらさにつながっていく」としつつ、「生産性というもので人間の価値が測られるような社会に、もうすでになっていると思います」と危惧。

「人間は存在するだけで価値があるものという考え方に基づいて政治が行われないならば、その世は地獄であろうと。
今がその状況だと考えています」と持論を展開し、 「生産性ではなく、いかに存在しているだけで人間は価値があるか、という社会を実現するために政治がある。
そういう考え方のもとに、れいわ新選組はこれからやっていきたい」 とビジョンを語った。
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2019年06月30日

街の中に、なんとバリアーの多いことか―

きょうの潮流
街の中に、なんとバリアーの多いことか―
2019年6月29日(土) しんぶん赤旗

 普段、何気なく歩いている街の中に、なんとバリアーの多いことか―。
病気で歩行が困難になった父親と旅行して、そう痛感しました

▼段差や傾斜、駅の階段、電車とホームの隙間。つえをつき、不自由な体での移動は困難の連続でした。
入場料を払ったものの急な階段を上れず、中まで入れなかった観光地もありました

▼同時に、これほど他人の優しさに触れた旅行は初めてでした。
「お手伝いしましょうか」と声をかけてくれた人、電車から降りる時にさりげなく体を支えてくれた人…。
私たちを気にかけ、手を差し伸べてくれる人の存在はとても心強く、ありがたいものでした

▼以前、話を聞いた車いす生活の女性の言葉を思い出しました。
「道路や施設のバリアーは、もちろんなくしてほしいけれど、それには時間がかかるでしょう。
でも人の心にあるバリアーは、お互いを知り、相手の気持ちを想像することで、すぐにでもなくせるのではないでしょうか」

▼難病で歩けない娘をもつお母さんは「病気や障害は、かわいそうなことでも克服すべきことでもない。
変わるべきは、不便や我慢を強いている社会の方ではないでしょうか」と話し「心のバリアフリーを」と呼びかけました

▼昨年「ユニバーサル社会実現推進法」が成立しました。
互いの人格を尊重し、支え合って共生する社会をめざすものです。
障害者や高齢者、女性も男性もLGBT(性的少数者)も、誰もが尊厳をもって自分らしく生きられる社会へ。
歩みを進めていきたい。
posted by 小だぬき at 00:00| 神奈川 ☔| Comment(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする