2019年10月01日

<消費税10%に>景気減速の懸念は強く

<消費税10%に>景気減速の懸念は強く
2019年9月30日 東京新聞「社説」

 消費税率が十月から現行の8%から10%に引き上げられ、飲食料品などに軽減税率が導入される。
少子高齢化時代を迎え、社会保障財源を確保するのが目的だが、景気減速に対する懸念も根強い。

 今回の消費税率引き上げは、二〇一二年の三党合意に端を発する。
〇九年に政権に就いた旧民主党は当初、消費税増税を否定していたが、その後一転して増税を主張。
野田佳彦首相当時の一二年、当時5%だった税率を、二段階で10%に引き上げることに旧民主、自民、公明の三党が合意し、消費税増税を柱とする一体改革関連法を成立させた。
旧民主党はこの過程で分裂、この年十二月の衆院選で惨敗して野党に転落した。

 後を継いだ自民党の安倍晋三首相は成長重視の経済政策を採り、消費を冷やしかねない消費税増税には消極姿勢がうかがえる。
 当初は三党合意通り、一四年四月に税率を8%に引き上げたが、10%への増税については経済情勢を理由に当初の一五年十月から二度延期した。

今回の引き上げでは社会保障政策を高齢者重視から子育てや現役世代を含めた全世代型に転換するため、消費税の使途を変更して踏み切った。
さらなる税率引き上げにも否定的だ。

 そもそも消費税は、政権にとって長年「鬼門」であり続けた。
 さかのぼれば、自民党の大平正芳、中曽根康弘両首相が導入を目指したが、世論の反発が強く、いずれも断念。
現行の消費税導入を主導した竹下登首相は導入二カ月後、リクルート事件への反発などもあって退陣を余儀なくされた。

 消費税には財政再建や社会保障財源の確保という大義名分があるにせよ、モノやサービスに広く課税する「大衆課税」として、有権者に根強い反発があったためだ。

低所得者の実質的な税負担が重くなる逆進性も指摘されてきた。

 さらに懸念されるのは、景気への影響だ。
一九九七年、それまでの3%から5%に引き上げた後、景気は悪化し、日本経済は長い低迷期に入った。
8%に上がった二〇一四年は増税前に駆け込み需要が膨らみ、その反動で増税後に個人消費が冷え込んだ。
 政府は今回、ポイント還元制度や軽減税率などの対策を組み合わせて負担感を和らげようとしているが、消費への影響は本当にないのか、注視する必要がある。

 税収を増やすための増税が消費や景気を冷やし、全体の税収を下げては本末転倒である。
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2019年10月02日

消費税率が10%に 納得できる国の将来像を

消費税率が10%に 納得できる国の将来像を
毎日新聞「社説」2019年9月30日  

消費税率があす8%から10%に引き上げられる。
導入から30年の今年、税率が2桁に乗る節目となる。

 日本総合研究所によると、家計の負担は1世帯平均で年3万円程度増える。
痛みを求める以上、政府は効果的な使い道を考え、安心して暮らせる社会の将来像を示すべきだ。

 日本は急速な高齢化と人口減という構造変化に直面している。
政府は膨張する社会保障費の多くを借金に頼り、その残高は1000兆円を超えた。
無責任なつけ回しに歯止めをかけなければならない。

 消費税は高齢社会を支える貴重な財源だ。
所得税や法人税と異なり税収が景気に左右されにくい。
幅広い層が負担するため、人口が減っている現役世代に負担が集中しない。

 課題は低所得者ほど負担が重くなる逆進性だが、今回、食料品などは8%に据え置く軽減税率が導入される。
痛税感を和らげ、消費の落ち込みを防ぐ効果が見込める。

 持ち帰りと店内飲食で税率が異なるなど消費者が戸惑う場面も予想される。
だが消費税の重要性が増す中、軽減税率の果たす役割は大きい。
 店側は増税後の価格を明記したチラシを掲示するなど周知を図っているが、今後はさらに丁寧に対応してほしい。
政府も人手の少ない中小店舗などへの支援に努めるべきだ。

 加えて混乱を招きそうなのは、約50万の中小店舗で始まるポイント還元である。
軽減税率も含めると、何をどの店で買うかによって、負担する税率はもっと複雑になる。
 増税による景気冷え込みを抑える対策は必要だ。
だが、これだけ分かりにくくなると逆効果だろう。

 もともと税率10%は自民、公明、旧民主3党による2012年の合意に基づく。
ベースとなったのは、団塊の世代がすべて75歳以上となる25年度までの社会保障費の推計だ。

 高齢化のピークは、団塊ジュニア世代が65歳以上となる40年度だ。
政府は社会保障費が25年度より3割超も多い約190兆円に膨らむと推計している。
安倍晋三首相は「再増税は今後10年不要」と主張したが、負担増の議論は避けて通れない。

 高齢社会を乗り切れる社会保障制度を作り、必要な負担と給付の青写真を示す。
そのうえで国民に理解を求めるのが政治家の役割だ。
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2019年10月03日

「金ピカ先生」年収2億でも「老後破綻」してしまったワケ

「金ピカ先生」年収2億でも「老後破綻」してしまったワケ
10/2(水) :現代ビジネス(加谷 珪一)

 かつてカリスマ予備校講師として一世を風靡した「金ピカ先生」こと、佐藤忠志氏が亡くなった。
地域包括支援センターのスタッフが訪問したが返事がなく、遺体で発見されたという。

 一時は年収が2億円にも達していたという佐藤氏だが、どのような経緯で孤独死を迎えることになったのか、故人の過去をあれこれ詮索するのは一般的には失礼にあたるだろう。
だが、佐藤氏はカリスマ予備校講師であり、亡くなる直前にも、あえて写真撮影を許可する形でメディアの取材に応じている。

 佐藤氏は生涯、根っからの教育者であり、孤独死という自身の末路も含めて、若い世代の人に何かを伝えようとしていたに違いない。
そうであるならば、佐藤氏の孤独死を引き合いに、長寿社会においてお金とどう付き合えばよいのか議論することは失礼にあたらないし、むしろ敬意を表する行為だと思っている。

年収が増えた分だけ消費を増やしてはいけない
 佐藤氏は全盛期には1コマの授業で200万円を受け取り、年収は2億円を超えていたという。
だが、カリスマ講師という「役回り」だけでなく、実際の私生活もかなり派手だったようである。
何台ものクラシックカーを乗り回し、8億円の豪邸を建てたという話もあった。
だが、こうした浪費をやめることができず、最終的にはまったくお金がなくなってしまった。

 一般的には年収2億と聞くと、それだけで一生暮らせると思ってしまうかもしれないが、ひとたび散財を始めてしまうと、2億円のお金などすぐに消えてしまう。
 年収が増えると、それ以上に支出がかさみ、あっという間に生活が困窮するというのはよくある話だが、これは、フローでお金を稼ぐ人全員に関係する話といってよい。

金額が佐藤氏と比べて極端に少ないとはいえ、フロー収入(いわゆる給与などの収入)がメインの一般的なサラリーマンにとってもそれは同じことである。
 フローでの収入が増えると、何割かの人は、自身の経済的状況について間違った見通しを持ってしまう。
 日本の所得税はかなり厳しい累進課税となっており、分かりやすく言えば、金持ちからむしり取る仕組みである。
したがって、年収が増えた分だけ、税負担率が高くなる。
多くの人は知識としてこの話を知っているが、現実の生活になると、それを忘れてしまうのだ。

 所得税には一定の控除があり、名目上の税率よりも、実際に徴収される税率はかなり低い。
年収400万円から500万円の人の平均的な所得税率はわずか1.8%程度しかなく、日本における中間層は、所得税に関しては実質的に無税といってよい状況だ(海外の場合にはしっかり税金が徴収される)。

 ところが年収800万円を超えたあたりから税率は大きく上昇し、1500万円では控除を加えても14%以上、2500万円以上では40%近くが税金で持って行かれてしまう。
つまり年収が増えた分だけ可処分所得が増えるわけではなく、使えるお金の割合は年収の上昇とともに減ってくる。
 ところが、多くの人は年収が増えた分だけ消費を増やしてしまうのだ。

年収が1000万円もあるのに貯金がゼロで、生活が苦しいという話をよく耳にするが、これは典型的なパターンといってよいだろう。

自分を「堅実」だと思っている人ほど危ない
 困ったことに、年収が上がると、将来はさらに年収が上がると楽観的に考える人が多く、多少、出費が増えても、将来、取り返せると考えてしまう。
佐藤氏も、おそらく、派手に消費しても何とかなると考えていたに違いない。
 自分はそんなことはないとは考えない方がよい。
過度な楽観論は、私生活が派手な佐藤氏のような人物だけにあてはまるものではなく、自分を堅実だと思っている人でも、陥りやすいという現実があるのだ。

  例えば年収が500万円だった人が600万円になると、その先は700万円、800万円になると考える人は多い。
だが、それは単なる楽観論でそう感じているのではない。
 人間のマインドというのはやっかいなもので、年収が上がるという甘い見通しを正当化するために、自分はこんなにがんばっているのだから800万円くらいもらって当然だといった形に、徐々に思考回路を変えてしまうのだ。
だが、年収を決定するのは自分ではなく、あくまでも会社側であるという現実を考えると、こうした思考回路も、過度な楽観論の一種と言わざるを得ない。

 年収が上がると、税金を考慮せずに支出を増やし、今後もさらに年収が上がるという思考バイアスによって、消費に拍車をかけてしまう。
支出の中身は豪邸やクラシックカーではないかもしれないが、ちょっとした高級車や、子どもの習い事、見栄えのよいマンションなど、正当化しやすい項目であれば結果は同じである。
こうした消費先行型のライフスタイルは、最終的には老後の生活を直撃することになる。

 報道によると、佐藤氏は今年の5月から生活保護を受けていたという。
生活保護の金額は、受給者の状況に応じて変わってくるので、いくらの扶助が受けられるのかはケースバイケースである。  

基本的には地域や家族構成ごとに算出される「最低生活費」を基準に、収入があれば、そこから収入分を差し引いた金額が給付される。
例えば最低生活費が月10万円で、年金収入が6万5000円だった場合には、生活保護として受け取れるのは3万5000円となる。
 佐藤氏の場合、無収入で電気やガスも止められていたという報道があるので、無年金状態か、年金があっても、満額を支払っていなかったため、金額が少なかったと考えられる。

これからは厚生年金でも生活が困窮する人が増える
 高齢者が貧困に陥る最大の原因はもらえる年金額が少ないことである。
年収が下がっても、働けるうちは、それなりの生活費を稼げるので、何とかなるケースが多い。
だが体力の低下や転倒によるケガなどが原因で、継続的に勤務することが難しくなると、一気に資金繰りが苦しくなる。

 日本の公的年金制度は、子どもが親を扶養するという世代間扶養を社会全体に拡張したものであり、公的年金だけで老後の生活を完全にカバーできるものではない。
サラリーマンが加入する厚生年金は、掛け金も多く、その分だけ受け取れる年金額も多いが、国民年金だけという場合には、年金収入だけでは暮らせないのが現実である。

 現在、国民年金の月額の給付金額は約6万5000円である。
だが、この金額を受給するには、毎月の保険料である約1万6500円を40年間払い続ける必要がある。
支払い期間や金額が足りない場合には、その分だけ年金の額は減らされてしまう。
 ちなみに現在の年金受給者のうち、年間100万円以下しか年金をもらっていない人は全体の4割、
150万円以下しかもらっていない人は全体の6割に達する。
つまり現時点においても、十分な年金をもらっていない人が多数を占めているのが実状である。

 これまでは、掛け金も少ない代わりに年金額も小さい国民年金の人が困窮しやすいというのが一般的なイメージだったが、現役世代の賃金低下が著しく、年金財政の悪化が予想されるこれからの時代は、所得が高くないサラリーマン(厚生年金加入者)でも同様の問題が発生すると考えられる。
 年金に入っているだけでは不十分であり、働けなくなった時に生活費を捻出できるだけの資産がどうしても必要ということになる。

カギを握る配偶者の存在
 佐藤氏も該当すると思われるが、高齢者が困窮するもうひとつの理由は配偶者の死亡や離別である。
 もし夫婦が国民年金で40年間、満額、保険料を収めていれば、それぞれ国民年金を受給できるので世帯月収は13万円になる。
だがここで配偶者と離婚したり、配偶者が死亡してしまうと、年金額が半分になるので、生活に困窮する確率が一気に高まる。
 現在、生活保護を受けている人は約210万人だが、このうち55%が高齢者世帯となっており、しかも、高齢受給者の9割以上が単身世帯である。

統計データには個別の情報はないが、配偶者との死別や離婚などで年金額が半減し、生活が破綻したことを如実に物語っている(あるいはもともと単身者ということもあり得る)。
 夫婦の生活には個人的な事情があるので、他人が口を挟むことではないが、もし年金以外に頼れる資金源がない人は、よほどなことがない限り離婚はしない方がよい。
また、死別などで孤独になった場合、子どもや兄弟など、頼れる親族がいるのかが重要なポイントとなる。
単身者や親類縁者が少ない人、関係が希薄という人は、そうでない人以上に、自身の資産を積極的に構築しておく必要があるだろう。

 先ほども説明したように、今後は国民年金だけでなく厚生年金でも、生活が困窮する人が増えてくる。
厳しいようだが、40歳前後の年収を基準に、そこから昇給を実現できた場合には、全額を資産形成に振り向けるくらいの覚悟を持っていないと、高齢化時代を生き延びるのは難しいだろう。
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2019年10月04日

会社の言いなり労組は無用の長物 自民党支持に転換しては

社の言いなり労組は無用の長物
自民党支持に転換しては
2019/10/03 日刊ゲンダイ(高野孟)

 なかなか進まないだろうとみられていた立憲民主党と国民民主党の統一会派結成が、立憲が主導権を握る形で進展しているため、電力総連が慌てているという。

電力会社の労組からなる同総連は、脱原発をはっきりと掲げている立憲に見切りをつけ、国民を支持することで何とか原発推進の旗を死守しようとしてきた。
 そのため、先の参院選で連合傘下の労組は、電力はじめ民間大企業労組は国民、自治労や日教組など官公労中心の旧総評系は立憲と2つに分かれ、それぞれの比例名簿に組織内候補を並べた。

それなのに国民が次第に立憲に寄っていくのは心外で、国民の玉木雄一郎代表にたびたび「政策を曲げてまで立憲に合流すべきではない」と申し入れ、ブレーキをかけようと躍起になってきた。
 しかし、立憲の中堅議員に聞くと「玉木とウチの枝野幸男代表との間では、裏で話がついているんじゃないか」と言う。

「玉木も本気で原発推進しようなどと考えていないから、電力総連に対しては『ハイハイ、分かりました』と言ってあしらいながら、結局、枝野の原発ゼロに限りなく近づいていくのだろう」と。 それでは電力や連合は怒るだろう。

「いや、怒ってもいいんです。
世間ではまだ旧民進党系の組織基盤は労組だなんて言っている人がいるが、とんでもない。
今や選挙でも、特に民間労組なんか何の力にもならない。
どうしても原発推進にこだわるなら、早く離れていって自民党支持に転換すればいいんじゃないですか。
そのほうがお互いにスッキリする」と冷たい態度である。

 実際、電力総連もいつまでも会社と一体になって原発にしがみついていても仕方がないだろう。
ドイツのメルケル政権は日本の福島第1原発事故を見てサッサと脱原発に舵を切ったが、その時、原発メーカーのシーメンスの労組を含むドイツ最大の労組である金属産業労組(IGM)は真っ先に脱原発を打ち出してこの転換に大いに貢献した。  

会社の経営者は目先の利益のことばかり考えてなかなか踏み切れないが、労組はもっと広い社会的な視野と未来への展望を持って独自の判断をし、経営陣に対して堂々と論争をしかけていく。
会社の言いなりになって金魚のふんのように後を付いていくだけの労組なんて、もはや無用の長物ということである。
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消費増税で、国民の財布のヒモがきつく締まり始める「Xデー」とは

消費増税で、国民の財布のヒモがきつく締まり始める「Xデー」とは
2019/10/04 ダイヤモンドオンライン(鈴木貴博 )

特売の終了と増税で 負担感が一気に増加
 先日、引越しをした友人の家を訪ねるとき、差し入れとしてスコッチウイスキーの「ジョニーウォーカー黒ラベル」を買ったのですが、支払いが2618円でした。
10月に入って消費増税になった後の話です。
で、「あれ、こんなに高かったっけ?」と思ったのです。

 この驚きにはからくりがあって、ちょうど先月も同じ店で「ジョニ黒」を買ったのです。
そのときと比べて「結構高いな」と思った理由は、当時は増税前の大セールをやっていたからです。
つまり、以前の記憶はそもそも特売のときのもので、しかも消費税が安かった。
ところが今回は通常価格で、しかも消費税が10%へ増税された後でした。
だから、余計に高く感じたのです。

「それはあなたの個別事情じゃないの?」と思うかもしれませんが、実はこれが特殊な事情とも言い切れないのです。
9月は日本中で増税前の駆け込み大セールをやっていたので、行動経済学的に捉えれば、10月の消費増税の影響は、増えた税金分と先月の大セールからの反動分を合わせて、ダブルで効いてくるはずです。

「消費税、高いなあ」と思う人は私だけでなく世の中の多数派なので、この後、消費は目に見えて冷え込み始める可能性が高いでしょう。
では、どれくらいの消費が消えてなくなるのか。
今回はそのことを、過去の例から類推してみましょう。

 消費税が5%から8%へ増税された2014年にも、駆け込み需要とその後長らく続いた個人消費の冷え込みがありました。
総務省の家計調査を見ると、増税直前の2014年3月の実質的な世帯支出は前年同月比で7.2%も増加しています。
個人消費というものは1ヵ月でだいたい25兆円くらいの規模なので、増税前のセールのインパクトだけで2兆円弱の駆け込み消費が起きたのです。
 その後、消費税が8%に増税されたところ、予想通り消費が冷え込んで、その後の1年間の平均で約マイナス5%に消費が減ったのです。
金額にして約15兆円。
とんでもない規模の節約です。

 現在小売業界では、この過去の例に鑑み、今回はどのように消費が冷え込むかを予想することに力を入れています。
特に前回は、住宅分野以外では政府がそれほど増税対策に力を入れなかったため、増税のインパクトがダイレクトに消費を冷やしました。
今回導入された軽減税率やキャッシュレス決済時のポイント還元によって、それがどう緩和されるのかを含め、みんな高い関心を持っているのです。  

2014年4月、消費増税が行われた最初の月の世帯消費の冷え込みは、実質ベースでマイナス4.6%でした。
前述した1年間の平均よりも増税直後の冷え込みは少ないですが、消費者も実感がわくまでに時間がかかるであろうことを考えると、「1ヵ月目はこんなもの」という感じでしょうか。
 しかし、月末になって家計簿をまとめてみると、みんな消費税が増えたことで家計が苦しくなっていることに気づく。
だから増税後1ヵ月のタイムラグで2014年5月の消費はマイナス8.0%まで激減しました。
増税による本格的な消費冷え込みは、1ヵ月遅れでやってきたのです。

消費者の財布の紐が本格的に 締まるまで3ヵ月のタイムラグ
 では、今回の増税ではどうなるのでしょう。
冒頭で紹介したような「高いな」という経験をみな10月に実体験するので、11月から消費が減りそうなものですが、実はここに別の事情が関係してきます。
ここが今回の増税の特殊事情です。
 先に結論を言いましょう。
今回の増税で小売業界が本格的な消費の冷え込みを実感するのは、2020年1月から。
消費者の財布の紐が本格的に固くなるまでに、約3ヵ月のタイムラグがあると思われます。

 そのタイムラグをもたらすものの正体は、クリスマスです。
例年11月と12月は、1年で一番消費が活発になるシーズンです。
2014年の増税時も、1年を通じて約マイナス5%に消費は冷え込みましたが、11月と12月だけは景気は2ポイントほど底上げされています。

「彼女へのクリスマスプレゼントまでは削らなくても」
「自分へのご褒美の分ぐらいは奮発しなきゃ」
 このように、行動経済学的な観点から見れば、年末は気分的に消費が底上げされるのは当たり前なのです。

 冒頭でお話した「ジョニ黒」もそれと同じ。
友人が引っ越して、そのお祝いに駆けつける。
それで、以前差し入れした「ジョニ黒」を彼が「あれ、このウィスキー滅茶苦茶おいしい」と言ってくれた。
そういうときは、財布の紐とは関係なく、消費はプライスレスになります。
そして、こうした「特別な消費は別腹だ」という思考に基づく消費行動がそこら中で行われ、それが集まると経済統計の数字にその影響が如実に表れるものなのです。

消費の冷え込みは こんな感じで始まる?
 今回の増税でも、おそらくそのような現象が起きて、消費の冷え込みはこんな感じで始まるはずです。

・【10月】増税のインパクトにみんな気づいて、消費に対してやや警戒感を抱き始める。
ただ、ポイント還元などが宣伝されている効果で、前回よりは緩い節約となり、消費支出はやや下がる程度。

・【11月】警戒感は続くものの、年末が近づいて冬物を買ったり、飲み会や食事会の数が増えたりして、そこそこ消費をする。
消費支出はやや下がる程度。

・【12月】冬の外気は寒いけど、消費マインドはこの時期暖かく、特別な気持ちで消費を続ける。
消費支出はやや下がる程度。

 こういう感じで、前回と違って思ったほど消費が冷え込まない3ヵ月間を、小売業界は経験することになりそうです。
 さて12月下旬になると、10月の家計調査が発表されます。
その結果は「前回ほどは消費は冷え込んでいない」というものになるでしょう。
それを受けて、「今回の消費増税は結局、それほど消費の冷え込みに繋がらなかった」という誤ったニュースが世間に広まる可能性があります。
ここが危険なところです。
 次の段階として、そろそろ消費の転換点が訪れます。

・【1月】増税後、初めて消費者が「素」で節約を始める。
消費支出のマイナスが初めて5.0%を突破。
 この転換点は2020年の3月下旬に、家計支出の統計で「本格的な消費冷え込み」として、初めてデータ的に認識されることになります。  そして消費増税の対策として、「消費者が財布の紐を締めている」というニュースが広まり始めると、「うちもやらなきゃ」という共感が広まり、このへんから本格的に消費が冷え込んでいく。

こうした傾向が、その後約半年間、夏のオリンピックが近づくまで続くことになるでしょう。

増税直後に報道される景気動向の 速報値を鵜呑みにすべからず
 それで収まればいいのですが、オリンピック後には首都圏の住宅価格が下がるという悪い予測も囁かれています。
前回の増税で冷え込んだ消費マインドは、その後2年間以上にわたり、わが国の消費を冷やしてしまいました。
そう考えると、今回もそれと同じことが起きかねないというわけです。

 話をまとめると、ビジネスパーソンの皆さんは、増税直後に報道される景気動向の速報値を鵜呑みにせず、様子を見ることです。
1万円使うたびに1000円納税しなければならないという新しい増税のルールは、それなりに懐にとって厳しいことを、消費者は誰もが実感しているのですから。

(百年コンサルティング代表 鈴木貴博)
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2019年10月05日

庶民苛めが英断なのか 悪魔の増税2度の首相を称える倒錯

庶民苛めが英断なのか
悪魔の増税2度の首相を称える倒錯
2019/10/04 日刊ゲンダイ

10%への消費税引き上げは、案の定、混乱とドタバタの出発だった。
回転ずしチェーンはレジのシステム障害で消費税が「0%」になるトラブル。
キャッシュレスのポイント還元は期待されたほど利用されず。
軽減税率の導入で価格表示が複雑化し、各地で「分かりにくい」の声が続出した。

 実質賃金が7カ月連続マイナスとなるなど景気指標は「最悪のタイミング」なのに、安倍政権は今月1日、増税を断行した。
 その直後に発表された日銀短観でも大企業製造業の景況感が6年3カ月ぶりの低水準となり、2日発表の「消費者態度指数」は12カ月連続の悪化と、消費意欲の冷え込みがクッキリである。

低所得者ほど負担が重くなる逆進性のある消費税は「悪魔の税制」なのだから当然だ。
 ただでさえ景気は底割れなのに、増税でさらに日本経済は破壊され、国民は半殺しでお先真っ暗。
これが偽らざる庶民感覚だろう。

ところが、日本のエスタブリッシュメントは「消費増税は当然」と捉え、「よくぞ増税実施にこぎつけてくれた」と、安倍政権を高く評価しているのだから頭がクラクラしてくる。
 その代表格は財界だ。経団連の中西宏明会長は、口を開くごとに消費増税の確実な実施を政府に求めてきた。

昨年10月に安倍首相が1年後の消費税引き上げを明言すると、すぐさま「歓迎する」とコメント。
毎月の定例会見でも、「10%の引き上げをしっかり行っていただきたい」(今年4月)、「消費増税は予定通り実行すべき」(同5月)と念押し。
病気療養を経て9月に復帰すると、「財源確保に向けた手段の選択肢のひとつ」と強調してみせた。

 経済同友会の桜田謙悟代表幹事に至っては、今月1日の会見で、「10%で未来永劫大丈夫と言い続けるのは危険」と、さらなる増税を促す始末である。

 同志社大大学院教授の浜矩子氏が言う。
「経団連などが無定見に安倍政権に従っているのは、政府が『強い者をより強く』『大きいものをより大きく』という方針だからで、悪代官にどこまでも付いていく越後屋のようなものです」

■「消費税を社会保障に」はきれいごと
 持続可能な社会保障制度のために必要。
将来世代に負担を先送りしない――。
政府も財界も、消費増税についてこう解説するが、きれいごとだ。

消費税は社会保障の充実のためではなく、財政赤字の穴埋めに使われているのが現実。
1990年代以降の法人税減税と所得税減税がまるごと消費税の増税分になり代わっている。
大企業・富裕層優遇が加速しただけなのである。

 そのうえ、経団連加盟のグローバル企業は「輸出戻し税」の還付金で潤う。
その額はトヨタや日産など日本を代表する製造業13社だけでも年間1兆円超(17年度)と推計される。

 要は、財界が消費増税に賛成するのは、大企業は痛まないから。苦しめられるのは中小企業と庶民なのである。

 しかし、こうした欺瞞が世間に知られるところになっても、景気減速が明確になっても、安倍政権は立ち止まることはなかった。
政界と財界に加え、軽減税率の適用を受ける大新聞を筆頭にした大メディアがグルになって同じ方向へ突っ走るから、「増税は当然」になってしまうのだ。

 著名エコノミストが新聞コラムで、経済における安倍の2つの功績として、「戦後最長の景気拡大期間」と「消費税を2度も上げたこと」を挙げ、次のように書いていた。
<日本の人口減少が始まったばかりのこの時期に、2つとも価値あることであったと後世の人々は評価することだろう>
 安倍政権の7年弱で消費増税は2度実施された。
14年4月の5%から8%への引き上げと今回だが、エコノミストが「2度も」と強調するのは、消費増税は歴代首相にとって“鬼門”の政策だからだ。

1989年4月に3%の消費税を導入した竹下登内閣はその2カ月後に退陣、97年4月に3%から5%に引き上げた橋本龍太郎内閣も景気悪化の影響で翌98年の参院選で敗北し、退陣している。

増税で内閣が吹っ飛んできたのに、安倍は2度も乗り切った。
それを称えているのだが、庶民生活を犠牲にする税制など正しいわけがない。
この倒錯した感覚。
「上級国民/下級国民」という新書がベストセラーになるわけである。

非常識が日常になると常識に変わる恐ろしさ
 安倍政権が悪政の旗を振り、経済界がそれを後押しし、その発言を大マスコミが垂れ流す。
こうして、3者が一体化したこの国では、いまや“お上の理屈”こそが正義になってしまっている。
それは消費増税に限らない。

 沖縄県の米軍普天間基地の辺野古移設なんて、2度の知事選に県民投票、国政選挙と、何度も繰り返し「NO」の民意が示されているのに、政権は意に介さず、新基地建設を強行する。
「辺野古移設が唯一の解決策」と念仏を唱えながら、既成事実化を進めていく。

 かつて96年に、橋本が普天間返還に動いたのは、米海兵隊員による少女暴行事件を契機に沸騰した、県民の怒りの民意に突き動かされたからだった。
当時のクリントン米大統領に返還を要請、日米で合意に至った経緯がある。

 今夏訪米して国務省と国防総省の日本部の副部長を訪ねた沖縄選出の屋良朝博衆院議員が、本紙のインタビュー(9月20日付)で<沖縄への基地集中は米国の意向なのかと聞いたところ、「日米が協議して決めています」という回答でした>と明かしたが、安倍政権は沖縄の民意を受けて米国と協議できるのに、それをしない。
そこに民主主義はない。

 原発再稼働だってそうだ。
世論調査ではいまも国民の過半数が再稼働に反対しているのに、安倍政権は原発推進の旗を降ろすことはない。
マトモな政権なら民意を無視したりしないが、安倍はへっちゃら。
そんな政権をなぜか国民は受け入れる。
だからおそらく、福島原発の汚染水も海に流せば世論は容認するのだろう。

 政治評論家の森田実氏がこう話す。
「橋本首相には、日本国民の声に耳を傾けなければならない、という民主主義国家の総理大臣たる自覚があった。
そこが安倍首相との違いです。
安倍首相は全てを力ずくで押し通す。
問題は、それが長く続き過ぎると、国民の感覚が麻痺してしまうことです。
『人間は従順な動物である。どんなことにも慣れてしまう存在である』というドストエフスキーの名言がありますが、強引な人間が権力者として君臨しているうちに、国民は抵抗力を弱め、とんでもない状況にもかかわらず、慣れてしまう。
加えて、マスコミが権力の手先に変質してしまったことも大きな原因ではあります

■洗脳、扇動、誘発を見抜く力が必要
 非常識でもそれが日常になれば、常識になってしまう。
おかしなことでも、おかしいと指摘しなければ、当たり前になる。
政権のイヌに落ちた大マスコミが無批判だから、庶民も感化され、悪政を許容してしまう。
そうして民主主義は形骸化する。

 その末期症状がいまの日本の姿である。
民主主義を装いながら、民衆をいかに叩き潰すかが権力者の歴史だが、いまの安倍政権ほど露骨で恥じない政権はないのではないか。

 前出の浜矩子氏はこう言う。
「まさに『戦後レジームからの脱却』を目指し、国民の目も耳も体も全てを一方向に向かわせる1億総動員作戦が展開されていると考えた方がいい。
消費増税にともなうキャッシュレス化の進展、会社と雇用関係を結ばないフリーランスの一般化、副業や兼業をしなければ満足な収入を得られない社会などもそうです。
そうした風潮が醸成されていく中で、政府が行うことは何でも『当たり前』になっていく。

国民は洗脳、扇動、誘発を見抜く力を養わねばなりません。
そこには、パイプラインのようにただ二者をつなぐだけのメディアではなく、ジャーナリズムの復活が必要なのですけどね」

 もはや末期症状のこの国で、我を保ち続けるのは困難になってきているが、それでものみ込まれたらオシマイだ。
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小泉進次郎環境相が“小泉語録”で被弾の理由

小泉進次郎環境相が“小泉語録”で被弾の理由
2019/10/04 産経新聞

 小泉進次郎環境相が9月の就任以降、連発する“小泉語録”に批判が噴出している。

「セクシー」など政治家が公の場で使わない単語を使う一方で、肝心の環境分野は慎重姿勢が続いているため、「勉強不足」「話をそらせている」という印象をもたれているのだろう。
だが、小泉氏は就任から約3週間で福島県に3度入り、米ニューヨークで開かれた国連総会では海外要人らと会談するなど、他の新任閣僚と比べ、公務に取り組む姿勢は遜色ない。

では小泉氏の何が問題なのか。
 小泉氏への批判はこんな具合だ。
 「意味が分からない」(立憲民主党の福山哲郎幹事長/小泉氏の「気候変動問題は、セクシーでなければならない」発言に)  
 「意味不明であり、不勉強のそしりを免れない」(舛添要一元東京都知事/同)
 「ポエムは大臣にはいらない。(中略)ポエムではなく実行力!」(橋下徹元日本維新の会代表/東京電力福島第1原発事故の処理水問題で)
 「残念なのは勉強していないということ」(落語家の立川志らく氏/小泉氏の「毎日でもステーキを食べたい」発言に)  

こうした袋だたきに対し、政府高官は周囲に「散々言われてさすがにかわいそうだ」と小泉氏を擁護してはばからない。
 一方で、政府高官は「戦線が拡大してしまっている」とも指摘する。戦線拡大とは、小泉氏が質問に全て自分で対応しようとしている姿勢のことで、今の弱点を言い当てている。

 小泉氏は平成21年の初当選以来、自民党農林部会長や厚生労働部会長を歴任し、主に農業や社会保障、国会改革などを手がけたが、環境政策との接点は薄い。
報道各社のインタビューでは「秘書官には私を環境のプロ、原子力行政のプロに変えてくれと言っている」と意気込んだが、どんな猛特訓を受けても、効果を発揮できるのはもう少し先だろう。
小手先の勉強で実績を出せるほど、環境問題は生やさしくはないからだ。

 思うに、小泉氏は大臣就任後、自分を取り巻く視線が格段に厳しくなったという自覚が不十分ではないか。
 大臣とそれ以外の政治家では責任の重さが違う。
大臣の実績は国益を左右し、不始末は最終的に任命権者である首相の責任となる。
小泉氏の失敗は起用した安倍晋三首相の失政につながり、場合によっては政権が倒れることもありえる。

 38歳の小泉氏は閣僚の中では一番若いが、初当選から10年たっており、世間に目を転じれば、30代で上場企業の幹部を務めることは珍しくない。
安倍首相は初当選から10年後に党幹事長に起用されている。

 記者はかつて小泉氏の番記者だった。
当時の反省も込めて率直にいえば、演説上手の小泉氏は、国政選挙で全国各地に応援に入れば人が集まるスターとしてちやほやされ、永田町という“ぬるま湯”で甘やかされてきた面もあると思う。
 政局取材を主眼とする自民党担当の記者と違い、省庁担当記者は業界紙や雑誌などを含め高い専門知識を持つ人が多い。
就任して間もない小泉氏が環境行政に詳しい記者にかなうわけがない。

 であれば、質問に十分な答弁が難しい場合は奇をてらったような返答ではなく「分かりません」と事務方に回答を委ねたり、「次回までに調べます」と約束する。
専門記者には「こちらが教えてほしい」と素直に聞く度量があってもいいのではないか。

 優秀な政治家に共通するのは、国会審議などで守勢を強いられた場面で「しのぐ」手腕を持っていることだ。
小泉氏はこれまで、時には首相に対してさえも舌鋒(ぜっぽう)鋭く注文をつけてきた。
大臣である今の自分に対し、仮に少し前までの自分から質問されたらどう対応するのか。
小泉氏にはよく考えてほしい。

 ドイツの社会学者、マックス・ウェーバーは著書「職業としての政治」(岩波文庫/脇圭平訳)の中で、政治家は情熱、責任感、判断力の3つの資質が特に重要だと述べている。
なかでも、判断力について「事物と人間に対して距離を置いてみることが必要」とした上で、「『距離を失ってしまうこと』はどんな政治家にとってもそれだけで大罪の一つ」と指摘している。

 小泉氏が福島県に何度も入り、被災地に寄り添う姿勢を強調するのは「復興から1人も取りこぼさない」という政治家としての信念と復興政務官を務めた自負からだろう。
 だが、それだけで復興は進まない。

利害関係が複雑に絡む課題を、現実を直視しながら前進させるのが政治の力だ。
温暖化対策で世界的な潮流である「脱炭素化」で日本の対応は遅れている。
議論を主導する海洋プラスチックごみ問題も課題山積だ。
国民的な人気と高い志を持つ小泉氏が環境相となった今こそできる仕事があると思う。
(政治部 小川真由美)
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2019年10月06日

玉川徹が原発汚染水“海洋放出”論に真っ向反論!

玉川徹が原発汚染水“海洋放出”論に真っ向反論!
「原発事故は起こらないって言ってた専門家がまた無責任なことを」
2019.10.05 リテラ編集部

 福島第一原発のトリチウムを含んだ汚染水の海洋放出問題。
汚染水対策を担当する経産省の課長級職員が、自身のFacebookに「廃炉に責任を負ってない人はピーチクパーチク言えるけどねえ、笑」と投稿したことが波紋を広げている。
経産省は「国家公務員の信用を失墜させる行為」として4日、当該職員の懲戒処分を発表し火消しに走っているが、これは、いかに政府が汚染水問題を軽視しているかの表れだろう。

 汚染水をめぐっては、原田義昭・前環境相が退任直前に「原発の処理水は思い切って放出して(海に)放出して希釈しか方法はない」と発言。
さらに、松井一郎・大阪市長が「海の環境や人体に影響ない、ただの水」
「政府が科学的根拠を示して海洋放出する決断をすべき」などと言って条件付き大阪湾で受け入れる可能性を表明、政府を援護射撃するなど、安倍政権は汚染水の海洋放出をまるで決定事項かのように誘導している。

 ところが、汚染水と海洋放出の危険性に正面から切り込むマスコミはほとんどない。
それどころか、安倍政権にならって汚染水を「処理水」と言い換え、原子力ムラが主張する「トリチウムは無害」という“安全神話”を垂れ流すという忖度がまかり通っている状態だ。

 そんななか、少し前、汚染水問題に果敢に突っ込んだのが、9月25日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)だった。
 番組では、汚染水海洋放出を取り上げるコーナーで、“原子力ムラの御用学者”として知られる「放出賛成派」の澤田哲生・東京工業大学先導原子力研究所助教、そして、トリチウムの健康被害にも詳しい「放出反対派」の西尾正道・北海道がんセンター名誉院長がゲストとして出演。
御用学者の澤田氏に対し、西尾氏と番組コメンテーターの玉川徹氏が、その矛盾や疑問を突くという大激論になったのだ。  

そもそも「汚染水」とは、原発事故で溶け落ちた核燃料(デブリ)に触れた冷却水や地下水のことで、高濃度の放射性物質を含む。
この汚染水からセシウム、ストロンチウムなどの放射性物質を除去したうえで海への放流を検討しているわけだが、トリチウムだけは除去が不可能とされ、漁業関係者を中心に食の安全や健康被害などが懸念されている。
 一方、増え続ける汚染水を貯蔵するタンクを置く敷地はあと3年ほどで満杯になるとみられている。
だからこそ安倍政権はいま、トリチウムの無毒性を強調し、海洋放出を正当化しようとしているわけだ。

 9月25日の『モーニングショー』でも、「放出賛成派」の澤田氏が政府の立場と同じく、「もともとトリチウムは自然界にもあるので濃度が自然に近ければ科学的には影響は出ない」「成分は水素と同じ」などと説明。
さらに、「水は H2Oですがトリチウムが入ってくるとHTOになる、水と混じってるんですね。
ですからH2OからHTOを分離するっていうのは可能じゃないですが、非常に手間とお金がかかっちゃう」などとして、除去しないで海洋放出するべきだと主張した。

 これに対して「放出反対派」の西尾氏は、「トリチウムは水素と同じ動きをするが、体内でたんぱく質や糖などとくっつくと排泄されず年単位で体内に残る可能性がある」と反論。
その危険性をこう述べた。

「問題は(細胞の)核にまでしっかりとトリチウムは水素として入り込んでいるっていうことが証明されている。
最後の核まで入ってそこで放射線を出す。
核の中に二重らせん構造の遺伝子があります。
4つアデニンとかシトシンだと4つの塩基で組み合わされてるんですけど、その4つの塩基が組み合わされている二重らせん構造っていうのは、実は水素結合力でつながっているんです。
それがヘリウムに変わったら水素結合力なくなりますから、二重らせん構造そのものが壊れちゃう。
放射線が出るだけじゃなくて二重らせん構造も壊れてしまう」

『モーニングショー』ではトリチウム、ストロンチウムなどの汚染物質含有も指摘された
 つまり、トリチウムが細胞の核に入り込み、内部被ばくを起こし、人間の根幹に関わる遺伝子にまで影響する可能性を指摘したのだ。
 さらに、コメンターターの玉川氏は、たとえば空気で冷やす方法など、汚染水自体をなくす方法を検討しない政府や東京電力に疑問を呈した。
「もう一つ大原則としては、これは原発の事故があったから生まれています。これ全部。
(3.11まで)原発の事故は起こらないって言ってたんです、原発の専門家は、ほとんどがね。
でも起こって。
起こった後じゃあ、どうすんだって言ったとき、泥縄のように放出するしかないんだと。
また無責任なこと言ってんの、っていうのは僕は心のなかにあります。
本来は海洋に放出しないで済んでるはずのものを、海洋に放出するしかない。
これしかないんだからいいだろう』っていうふうなことは、謙虚さに欠けていると思うんです」

 まさに玉川氏の言うとおりだろう。
「あり得ない」はずの原発事故が起き、汚染水がつくられてしまった。
しかも事故から8年が経ったのに、他の仕組みを考えることなく汚染水を貯め続け、問題をずっと放置してきた。
その挙句、「海洋放出しかない」とは思考停止であり無責任にもほどがあるだろう。

 西尾氏もまた、燃料デブリを箱状の壁で囲い、チェルノブイリのような石棺にして空冷するしか汚染水問題は解決しないと主張。
さらに、汚染水にはトリチウムだけでなく、ストロンチウム、ヨウ素129、ルテニウムといった汚染物質が含まれていると指摘したのだ。

 実際、このことはすでに昨年8月22日の朝日新聞DIGITALでも報じられている。
浄化されたはずの汚染水約89万トンのうち8割超にあたる約75万トンから、ストロンチウム90など基準値の約2万倍の汚染物質が検出されたことが明らかになっているのだ。
しかも、これを東電は積極的に説明していなかった。

 しかし、こうした指摘に対して澤田氏は「箱にするっていうのは、ずっとコストがかかります。
あと技術的にそれは、できるかどうかってこともあります」
「(空冷は)お金かかりすぎて、どこかが負担しなきゃいけないんです。そのバランスをとらないといけない」と、コストを全面に出し原子力ムラの代弁を繰り返した。

玉川徹「電力会社も国も原発事故のコストだから金がかかるのを嫌がってる」
 澤田氏の“コスト重視論”に業を煮やした玉川氏が「お金はね、原発の事故のコストなんです
「でも、あんまりお金かけたくないんですよ、電力会社にしても国にしても」
原発って事故が起きたらこんなにお金がかかるじゃないか、ってなるのはそもそも嫌なんですよ」とその本質と原発ムラの本音を突く。

さらに玉川氏は、政府や電力会社が石棺にしない理由として、「そうすると永遠に残るわけです、原発事故の跡が。そういうふうなことは原発をこれからも続けていくって国にとっては認められなかったんでしょうね」とも指摘した。
だが、澤田氏は意に介さず、「トリチウムは自然界に多量にある」などと、繰り返し汚染水の安全性を強弁するのだった。  

この「トリチウムは自然界にもある」というのは、汚染水の海洋放出を正当化するために必ず持ち出される話だが、しかし、番組では西尾氏が猛反論。
そのレトリックの欺瞞を徹底的に追及したのだ。

「(トリチウムが)自然界にあるっていうのもね、確かにあるんですけど、じゃあ原因は何なんだと言ったら大気中の核実験と原発稼働で垂れ流してるからなんですよ
「自然界には当然(トリチウムが)できるんです。
しかし1950年代に測定された値の1000倍の量が今、出てるんです、自然界に。
その原因は大気中の核実験と原発から垂れ流しているトリチウムが原因なんです」

 これに対して澤田が、大気中のトリチウム増加は当時の核実験が原因で、福島第一原発の汚染水の中のトリチウムの量はそれよりもはるかに少ない、と反論するのだが、西尾はまったく譲らずに反駁した。

「そもそも核実験をやってない50年代から比べると増えている。1000倍に」
「例えばカナダなんかは原発周辺の健康被害が出たんで、飲料水は20ベクレルになっています。
しかしなんで日本は6万ベクレルなんですか? 論外ですよ」

玉川徹「不安を持つのは当然」「科学が安全と言ってるからOKという話じゃない」

 このように両者の論戦がヒートアップしたところだったが、ここで司会の羽鳥慎一が間に入ってくる。
そして、「トリチウムはエネルギーが弱いので皮膚の表面で止まり、普通の水と同じく尿などで排出されます。
特定の臓器に蓄積しません。
ということで健康への影響は確認されていない」という政府の見解を説明して、議論を強引にまとめようとした。

だが、西尾氏はそれでも、「これは内部被曝をまったく考慮していない。
核に取り組まれているってことが、多分わかってないわけですよ、論外ですよ」などと、最後まで汚染水放出の危険性と政府の欺瞞を強く批判したのだ。

「トリチウムに関してはしっかりとしたデータが出ているんです。
垂れ流している原発の周辺ほどトリチウムの濃度が高いというデータもきちっと出ています。
ですから、魚介類もそこら辺の近海でとったものは、トリチウムの入っている率は高いと考えなきゃいけない。
決して風評被害ではありません。
健康被害につながります」

 汚染水の海洋放出は安全か、危険か。
最後まで2人の専門家の見解は完全に対立した。
だが、逆に言えば、それだけ科学的見地から意見がまっぷたつに割れる問題にもかかわらず、いま、安倍政権周辺は「海洋放出しかない」というムードを無理やりつくりあげようとしているのだ。

番組では、玉川氏がコーナーの最後をこう総括していた。
不安っていうのは、不安があるからこそ人間は生き延びるんであって、その不安を取り除く方法を考えろって、それは無理な話で。
事故の前に原発が動いていたとき、原発に対して不安を持ってる人なんて本当に少なかったですよ。
なぜなら、原子力の専門家も政府も原発で事故起きないって言ってましたから。
その結果として何が起きたか。皆さんご存知の通りのことが起きた」

科学自体も途上のものだから、すべて信頼できるわけではない。
大阪市長が『科学がいいって言ってるんだからOK だろう』っていうふうなことをおっしゃっても、それで不安が消えるかっていったら消えないですよ。
科学自体に不安を持っている人もいるわけだから。

今の現状で科学以外に頼るものはあるのかってたら、それはその通りですよ。
その通りなんだけど、さっき言った安全と安心っていうのを、『安全なのに安心できないって言ってる連中はみんなバカ』って、僕はそういう話ではないと思います」

政府の意向に沿って、「汚染水」を「処理水」と言い換えるマスコミ  
たしかに、原発事故後の放射性物質や健康被害をめぐる「科学的根拠がない」という言葉は、一見、もっともらしく思えるが、実際には「現在の科学では結論が出ない」ということを意味しているに過ぎない。

過去の薬害や公害問題を振り返ってもわかるが、たとえば、水俣病やイタイイタイ病の科学的原因がはっきりと分かったのは、被害が確認されてから何年も後のことだったし、公害認定にいたってはさらなる年月を要した。
薬害エイズや子宮頸がんワクチンなどの問題も同様だ。
だからこそ、適切に不安がることは大切なのだ。
そう、玉川氏は主張したのである。

 いずれにしても、他の情報番組やニュース番組が汚染水問題に及び腰のなか、「放出賛成派」と「放出反対派」の専門家の論戦を通じ、正面から取り組んだ『モーニングショー』には拍手を送りたいが、しかし、気になったのは、その『モーニングショー』にしても、原発ムラの澤田氏はもちろんだが、司会の羽鳥や解説パネルなどでも「汚染水」のことを「処理水」と言い換えていたことだ。

 いま、新聞やテレビは、政府の意向に沿って、この原発汚染水を「処理水」と言い換えている。
放射性物質の除去処理をする前と後で「汚染水」と「処理水」を呼び分けるというのが建前だが、しかし、前述したように、現在の処理ではトリチウムは除去できない。
つまり、いくら政府やマスコミが「処理水」と呼んで「浄化された水」と言い張ろうが、その水は依然として放射性物質が含まれる「汚染水」なのだ。

 冒頭に述べたように、マスコミは汚染水報道でも様々な箇所で安倍政権を忖度している。
とりわけテレビでは、3.11直後はあれだけなりを潜めていた“原発広告”が復活している。
原発再稼働政策を推し進める安倍政権の発足と歩調を合わせるように、電力業界は広告費を増やし、再びマスコミを“カネ”で漬け込んでいるのだ。
“原発タブー”は確実に復活しつつある。

汚染水問題でマスコミが「海洋放出しか道はない」という風潮一色に染まりつつあるのも、まさにひとつの証明だろう。
 だからこそ、「政府が安全と言っているのを不安がるのはおかしい」「風評被害を助長させるのか」という圧力に屈さない態度が必要だ。

政府と原子力ムラがつくりだした“安全神話”を鵜呑みにした結果が、3.11の原発事故ではなかったか。
いずれにしても、大量の汚染水が海に垂れ流されてからでは遅すぎるのだ。 
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2019年10月07日

関東以北を覆う秋の空気 台風はジワジワ日本の南へ

関東以北を覆う秋の空気
台風はジワジワ日本の南へ
2019/10/06 tenji.jp

季節外れの暑さが収まる関東は昨日(5日)との気温差が7度前後に。
台風19号は週後半に日本の南で猛烈な台風へ。

●6日 関東以北は秋の涼しさ 東海以西は残暑
きょう(6日:日曜)、日本付近は大陸からの高気圧に覆われる見込みです。
ただ、高気圧の中心が日本海北部や北日本付近を移動する影響で、関東や東北の太平洋側には高気圧の縁を周るようにして、海上から湿った冷涼な空気が流れ込むでしょう。

【全国各地の天気】
沖縄は晴れる見込みです。
九州、中国、四国、近畿は朝までは日本海側の地域を中心に雨の降る所がありますが、昼前からは広く晴れるでしょう。
東海も日中は晴れますが、通り雨の所がある見込みです。

お出かけの際は折り畳み傘を持つと役に立つでしょう。
北陸は朝まで雨が降り、雨があがった後も雲の多い天気が続くでしょう。

関東甲信は雲が多く、一時的に雨の降る所がある見込みです。
雨脚が強まることはなさそうですが、沿岸の地域は北寄りの風がやや強く吹くでしょう。

東北の太平洋側も午前中は所々で雨が降り、雨があがった後も曇り空が続く見込みです。
東北の日本海側も朝は雨が降りますが、日中は日差しが出るでしょう。
北海道も朝は日本海側で雨の降る所や霧のかかる所がありますが、日中は広く晴れて行楽日和となりそうです。

【全国各地の最高気温】
沖縄は平年並みで30度前後の予想です。
九州、四国、山陽、近畿、東海は28度前後で、30度以上の真夏日になる所もあるでしょう。
山陰と北陸は23度前後で平年並みの所が多い見込みです。

関東甲信は23度から25度くらいでほぼ平年並みでしょう。
季節外れの暑さになったきのう(5日:土曜)の昼間と比べて7度前後低くなる見込みです。
日差しも少なく、グンと涼しくなるでしょう。服装選びにお気をつけ下さい。
東北は20度前後で、特に太平洋側はきのう(5日:土曜)より5度前後低く暑さが収まるでしょう。
北海道は平年よりやや低く、南西部が17度前後、北部や東部は14度前後の予想です。
日差しの下でも少し空気がヒンヤリしますが、秋の装いを満喫することできるでしょう。

●台風19号は3連休に影響か
海面水温は南の海上で30度前後、日本近海でも27度くらいあり、平年より高い状態です。
つまり、台風が発達しやすい状況と言えます。
今朝午前3時に発生した台風19号「ハギビス」は南鳥島近海を西寄りに進み、8日(火)頃にはマリアナ諸島で「強い」台風へ、9日(水)頃には「非常に強い」台風へ、10日(木)頃には日本の南で「猛烈な」台風へと次第に発達する見込みです。

なお、10日(木)から11日(金)頃には次第に北寄りに進路をとり、日本列島にも特に3連休の頃にジワジワと影響が出る恐れがあります。
今後も最新の台風情報をこまめに確認するようにしてください。
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関電だけじゃない 原発あるところに“第2の森山”必ずあり

関電だけじゃない 原発あるところに“第2の森山”必ずあり
2019/10/05 日刊ゲンダイ

 関西電力の原発マネー還流事件は、改めて原子力行政のいかがわしさを思い知ることになった。
電力会社、地元有力者、工事業者の腐敗のトライアングルは、関電だけの問題ではあり得ない。
原発あるところに、“第2の森山栄治”(福井県高浜町元助役=今年3月死去)がいるはずだ。

ところが、経産省は電力各社のゆる〜い調査でフタをしようとしている。
 経産省は9月30日付で、関電を除く電力会社9社と、電源開発、日本原子力発電、日本原燃の計12社にコンプライアンスの徹底を通達した。
各社は、自主的に関電と類似の事例がないか調査していたが、4日の会見で菅原一秀経産相は「すでに12社のうち8社からは、このような事案はないとの回答があった」と言ってのけた。
わずか数日の自主調査で“シロ”認定は早すぎる。

 どういう調査で「問題がない」と言い切れるのか。
各社の調査実態を検証するのかと問うと、経産省は「今のところ考えていない」(資源エネルギー庁の電力・ガス事業部政策課)と答えた。
まるでアリバイ調査だ。

「原子力資料情報室」事務局長の松久保肇氏が言う。
「経産省は関電だけの問題で片付けようとしています。
地元有力者、工事業者、自治体、電力会社の癒着は、原発があるところには多かれ少なかれ存在します。
当事者である電力会社の数日の調査で終わらせてはいけません」

■原発ビジネスは「持ちつ持たれつ」で成り立つ
 癒着はこれまでにも表面化している。
例えば、関電と並んで原発再稼働に熱心な九州電力。
玄海原発がある佐賀県玄海町の岸本英雄前町長は、就任した2006年8月以降の4年8カ月で、実弟が社長を務める建設会社「岸本組」に九電発注の原発関連工事を総額約17億円受注させていた。

 しかも、町長自らも株式の配当金など約1000万円を得ていた。
九電に再稼働の了承可否を与える立場だった岸本氏への原発マネー還流は、「隠れ献金」との指摘もあった。
しかし、法には触れることなく、岸本町長時代の18年3月、玄海原発は再稼働に至った。

 九電は、関電問題が報じられ、類似案件の調査はしないとしていたが、きのう、一転して「社内調査を始める」と発表。
言い訳を考えているのかもしれない。

 福島第1原発がある福島県双葉町でも地元有力者の影があった。
 1963〜85年に町長を務めた田中清太郎氏は、原発誘致に熱心に取り組み、成功(71年稼働開始)。
並行して、町長自ら実質オーナーの「田中建設」が原発案件工事を次々に受注。
双葉郡随一の建設会社を築き上げたのだ。

 森山元助役とソックリじゃないか。
「森山さんのような強烈なキャラクターは特異かもしれませんが、誘致や再稼働をめぐって、電力会社は長年、地元の有力者を利用して原発を推進する。
一方、地元の有力者も電力会社から最大限の利益を得ようとする。

持ちつ持たれつの関係で原発ビジネスは成り立っています。
関電事件をきっかけに、全国の原発をめぐるウミをすべて出し切るべきです」(松久保肇氏)

 経産省や電力会社に期待しても無駄。
野党とメディアは全ての原発周辺にメスを入れられるか。
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2019年10月08日

不足する医療費「上級国民に払わせろ」は正しいか

不足する医療費「上級国民に払わせろ」は正しいか
2019/10/07 Japan Business (加谷 珪一 )

 団塊の世代すべてが75歳以上の後期高齢者となる、いわゆる2025年問題を目前に控え、医療制度改革が待ったなしの状況となっている。
現在、3割となっている自己負担の引き上げにはかなりの反発が予想される中、日本医師会が医療保険で優遇されている国家公務員と大企業社員の保険料率引き上げを提言している。
乱暴に言ってしまえば、「上級国民」からもっと徴収すればよいという話だが、料率の引き上げは効果があるのだろうか。(加谷 珪一:経済評論家)

日本の健康保険は5種類
 医療制度について適切に議論するためには、日本の公的医療制度の全体像を把握しておく必要がある。
 日本の医療制度は、国民皆保険制度となっており、全員が何らかの健康保険に加入する必要があるが、健康保険には大きく分けて以下の5種類がある。

健康保険組合」は主に大企業が独自に運営する健康保険で、当該企業の社員が加入する。
企業が単独で設立する場合には、常時700人以上の社員が在籍している必要があり、2社以上が協同で設立する場合には3000人以上の社員数が必要となる。
 独自で健康保険組合を設立しない中小企業の社員は、全国健康保険協会が運営する「協会けんぽ」に、公務員の場合には「共済組合」に、それぞれ加入している。
これらに該当しない自営業者などは、各市町村が運営する「国民健康保険(国保)」に、75歳以上の後期高齢者については「後期高齢者医療制度」に加入しているはずだ。

 各制度の加入者数は、健康保険組合が約3000万人、協会けんぽが3600万人、共済組合が900万人、国保が3300万人、後期高齢者が1600万人となっている。

極めて安価に病院にかかれる日本の医療制度
 日本では原則として3割の自己負担で病院にかかることができるが、これは世界的に見ても驚異的な制度といってよい。
普段意識することはないかもしれないが、ちょっとした風邪で受診した場合でも、患者1人に対しては軽く数万円の費用がかかっている。

自己負担の3割を除くと、これらの費用はすべて医療保険から支払われており、この制度がなければ、気軽に病院にかかれないだろう。
 がんなどの場合には、1人あたりの治療費が数千万円に達することも珍しくない。
こうした重篤な病気の場合、高額療養費制度による補助があるため、患者の負担はさらに低く抑えられている。

わずかな自己負担で、あらゆる医療に対応できるのは、国民皆保険制度が存在しているからである。
 だが、自己負担分を除いた7割について、すべてを保険料でカバーできているのかというとそうではない。
医療費全体に占める保険料の比率は半分しかなく、足りない分については税金(国庫負担と自治体の負担)からの補填が行われている。  

今後、高齢者が急増することで医療費の大幅な増加が予想されているが、政府や自治体の財政状況は厳しく、これ以上、税金による財政支援を期待することはできない。

そこで、国民皆保険制度を維持していくためには、
(1)自己負担率を上げて病院に行きにくくする、
(2)保険料の料率を上げて財政を改善する、
(3)医療の質を下げ、支出を抑制する、 という3つの解決策しかないというのが現実だ。

国家公務員と大企業の社員は優遇されている
 少し長くなったが、医師会が提言しているのは、上記のうち(2)の保険料率の引き上げということになる。
 一般的に医療財政を好転させるには、自己負担率の引き上げが最も効果が高いといわれる。
自己負担率が低いと、たいしたことがない病気でも気軽に受診してしまうため、どうしても医療費が増えてしまう。

 自己負担率を大幅に引き上げれば簡単には病院に行けなくなるので、確実に医療費の抑制につながる。
だが、貧困化が急速に進む日本では、3割の自己負担率でも厳しいという国民が増えている。
低所得層の中には、保険に加入しているにもかかわらず、自己負担分を支払えないため病院を受診できないという人もいる。

 自己負担率を大幅に引き上げた場合、貧困によって病院にかかれないという、戦後の日本ではあり得なかった問題が急拡大する可能性がある。
また、高齢者を中心に自己負担率の引き上げに対する反発は大きく、なかなか決断しにくいというのが現実だろう。

 医師会としては病院の受診者が減るのは困るという事情もあり、保険料率引き上げという提言につながったものと考えられる。
 先ほど説明した健康保険は、実は制度によって所得に対する保険料率が異なっている。

国家公務員の共済組合の料率は約8%、大企業の社員を中心とした健康保険組合は平均すると9.2%の料率となっており、他の制度とくらべてかなり優遇されている。
 一方、中小企業の社員が対象となっている協会けんぽの保険料率は平均すると10%、地方公務員共済は9.6%と負担率が高い。
もしすべての健康保険を協会けんぽ並みの10%に上げると、保険料収入は何と1兆円もの増収となり、医療財政は大きく好転する。

 医師会の提言は、相対的に優遇されている国家公務員と大企業の社員の負担を大幅に引き上げることで、医療費を確保しようという方策であり、言葉は悪いが、優遇されてきた「上級国民」からもっと徴収しようという考え方である。

医療費の問題は年金問題よりも深刻
 年金2000万円問題に代表されるように、世の中では公的年金の財政問題に対する関心が高い。
年金も医療と同様、国民から徴収する年金保険料だけでは、年金の支払いをカバーすることはできず、足りない分については国庫からの補填が行われている。
 だが、年金の場合には150兆円の積立金があることから、年金財政が急激に悪化しても、積立金を取り崩せばよいので、すぐに給付が減るといった事態は想定しにくい。

一方、医療については、徴収した保険料で、その年の医療費をカバーする必要があり、年金における積立金に相当するものは存在していない。
このため、医療費が高騰すると、急激に医療財政が逼迫するという特長があり、その意味では年金よりも医療の方が深刻な問題を抱えている。

 また生活保護受給者の医療費については、医療扶助という形で一般会計から支出されているが、近い将来、年金の減額が確実視されていることから、生活保護受給者の増加が見込まれている。
生活保護が増えれば、一般会計の支出も増えるので、医療保険に対する国庫支出が増加したことと同じ結果になってしまう。

 現時点で生活保護者に対する医療費の支出は約1兆8000億円と、医療費全体(約42兆円)と比較すればごくわずかだが、この金額が大きく増えてくるようだと、財源の問題が議論の対象となる可能性もある。

 いずれにせよ、今後、医療費が増大することは確実であり、医療の水準を下げるという決断を下さない限り、何らかの形で財源を確保する必要に迫られる。
「上級国民」から徴収することの是非はともかく、年金と同様、医療費についても国民的な議論をもっと活発にしていく必要があるだろう。
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2019年10月09日

暑さは凶器と知った夏

【私説・論説室から】
暑さは凶器と知った夏
2019年10月7日 東京新聞

台風15号による停電で苦しむ千葉の人々のニュースを気が気でない思いで見つめていた。
そのご苦労にははるかに及ばないけれど、この夏、暑さは凶器だと身をもって知った。
エアコンが故障していたのだ。

 風が冷たくならない。
ずぼらな性格なので、このままではまずいと思い始めたのは暑さが本格化した八月に入ってからだった。
管理会社に連絡し、最初に来たのはエアコンの設置業者だった。
冷媒ガスが漏れている可能性を指摘された。
配管からは漏れはなく、エアコン本体の修理が必要と分かった。
同様のトラブルが相次いでいたらしく、メーカーが来てくれたのはそれから何日も後だった。

 結局十日以上、エアコンが壊れた状態で過ごした。
水風呂で身体を冷やして眠り、ビジネスホテルに泊まった日もあった。
どんどん疲れはたまり、最後は床に寝転がって手足を投げ出しじっとしていた。
同じ姿勢で夏を過ごす犬や猫の気持ちがよく分かった。

 長期の大規模停電を経ても、電力業界は負担増となることを警戒し、電柱の耐風性強化や無電柱化には消極的だ。
この夏は京急の衝突事故もあり、踏切の立体交差化の必要性をあらためて感じた。

コストがかかる地味な作業を後回しにしてきたつけを、人口減少で縮んでいく社会でいかに解消していくか。
涼しさで人間性が回復してきた頭で考え始めている。 (早川由紀美)
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2019年10月10日

政治家たちが決して議論したがらない「不都合なムダ遣い」

政治家たちが決して議論したがらない「不都合なムダ遣い」
10/9(水) ディリー新潮編集部

 第4次安倍改造内閣が発足して、政治関連で話題になるのはもっぱらセクシー大臣の言動で、真面目な話題としては「日韓関係」「憲法改正の可能性」というのが現状である。
しかしながら、実際に政治が取り組むべきなのに、放置されているに等しい課題は数多くある。

 人口減少で消滅必至の地方をどうするか――『地方消滅』がベストセラーとなっていた頃には関心を集めていた問題だが、最近は以前と比べて議論されることが減ってきた。
しかしながら事態はまったく改善されていないし、国も地方も有効な策を打ち出しているとは言い難い。

 限られた財源を効率よく使うべきだ、といった正論には誰も異を唱えないが、いざ自分たちのこととなると「もっと補助金を出してくれ」となるのもよく見られる光景。

 こうした構造に対して、かなり「意識高い」発信をしているのは、大阪府と大阪市だろう。
府と市の二重行政を解消して、ムダをなくしていこう、という方針を明確に打ち出している。
 しかし、こうした税金のムダ使いは別に大阪に限った話ではない。

地方行政の専門家、佐々木信夫中央大学名誉教授は、新著『この国のたたみ方』で、「フルセット行政」に問題あり、と指摘している。
以下、同書をもとに日本中に蔓延しているこのムダの実情と構造を見てみよう(引用はすべて同書より)。

『フルセット行政』というのは、どこでも同じようなモノを全て揃えようという行動様式ですが、47都道府県はあたかもミニ国家であるようにフルセット行政で道路、橋、公共施設などインフラを整備し、同じような行政サービスを並べています。
どの県民にも公平性を担保しようという点では意味がありますが、そこから生まれる弊害も大きい。

 例えば、地域に1つあれば十分な橋が、県が変わると新たにかけられたりする。
四国と本州の間には3本の橋がかかっていますが、みな赤字です。
かけられている県を見ると、東から兵庫と徳島、岡山と香川、広島と愛媛、となります。

本州側も四国側も、すべて並んだ県です。
確かに技術的には素晴らしいものがあるのかも知れませんが、果たして3本も橋をかける必然性があったのでしょうか。
『隣がつくったから』『オラが県にも』という横並び意識がそうさせたのではないでしょうか。
地元政治家の力比べもそこに加わったでしょう」

 こうしたフルセット行政が、都道府県の縦割りの話だとすると、「横割り」の問題もある。
大阪府と大阪市の二重行政はその典型だ。

「府と市がそれぞれ都道府県レベルの行政をおこない、都道府県レベルの巨大な施設が大阪府域内に2つずつ作られています。
府立中央図書館と市立中央図書館、府立体育館と市立中央体育館、大阪市立大学と大阪府立大学、基幹的な病院、博物館、公園など、すべて府立と市立があります」

 こうした状況は、橋下徹氏が行政のトップとなり、大阪維新の会が躍進したことで、府民はもちろん、全国によく知られるようになった。
「ほんと、大阪ってムダが多いな」と嗤った方もいるかもしれない。
しかし、これは大阪に限った話では決してないのだ。

「ひとつ例を挙げます。長野県の県庁所在市である長野市は1999年に中核市の指定を受けることを目指し、府県行政の多くを移管して自立性を高めようとしました。

 30万規模の中核市には、法令で保健所設置義務が課されています(2015年からは20万中核市も義務化)。
それまで一般市として保健所を所有しなかった長野市は、中核市移行をねらい、県立の保健所が市内に既にあるので長野県に対し保健所の市への移管を申し出ました。
しかし、長野県庁は断りました。

『ウチの保健所は長野市内だけでなく近隣市町村の住民も利用するので、長野市立にすることはできない』という理由からです。
 しかし、実態を言えば、人口37万人の長野市の近隣には、数万とか数千人の小規模市町村が取り囲むようにあるだけで、合計しても人口は10万人にも達しません」
 つまり、条例で「近隣住民も受け入れる」と決めれば、それまでと何も変わらず保険サービスは行われるはずだった。

 しかし、長野市は長野県には断られてしまったため、結局、新たに単独で保健所をつくることになった。
施設のみならず、医師、看護師、保健師などもフル装備だ。
 一方、県立の保健所も規模を縮小することなく、存続。
「市民にとっては選択肢が増え、保健サービスを受ける機会は倍増したかもしれませんが、実態は行政のメンツ争いでそうなっているだけです。

そもそも市民が年1回の受診で済ませていた健康診断を施設が増えたからといってわざわざ2回、3回に増やすとは思えませんし、その必要もないでしょう。
 県側からすると、『市町村は県の下にある』と思っていたのに、急に自立されたりすると面白くない、という意識があるのかも知れません。
だから容易には権限を譲らないし、それまで下に見ていた自治体が県並みの権限と力をもって自立すると二重行政が顕在化しやすいのです」

 これに加え、府県と政令市の間には、二元行政に加えて「二重政治」の問題もある。
政令市制度では概ね府県行政の8割近くが市に移管されているにもかかわらず、現制度ではその市選出の県議会議員も多数存在している。

「例えば福岡市には62人、北九州市には57人の市議がいます。
一方、その2つの市域から39人の県議が選ばれています。
福岡県議会の定数87の45%を占める39議席が政令市区域から選ばれている訳です」

 しかし、前述の通り、福岡市と北九州市が福岡県の仕事のかなりの部分を受け持っており、県に残っているこの2つの市に関する権限は、県民税の課税権と警察権くらいだ。
「この意思決定のために県議の45%の代表を政令市域から送っているのは合理的でしょうか。
すでに福岡と北九州の2つの政令市で119人もの市議がいますから、その2市議会の議員がいれば十分ではないでしょうか。

 この問題がより鮮明に出ているのは神奈川県です。
横浜市86人、川崎市60人、相模原市46人、合わせて192人の政令市議が神奈川県の主要部分の意思決定を担っていますが、他方、神奈川県議(105人)はその区域から67人も選出され、県議会の64%の議席を占めています」
 あらゆる施設も議員も予算が有り余っているのであれば、余るほど存在しても問題はないのだろうが、もちろん現実は正反対である。

 こうした問題は、税金の使い方に直結することで、これこそ政治が動くべきテーマだが、「改革」は進んでいない。
大半の政治家は、この問題を取り上げたがらない。
彼らからすれば自らの権限やポストを削減することにもまた直結するからである。

この点では与党、野党問わず多くの政治家が共犯関係にあるのだ。
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[10・10空襲75年]無差別爆撃を忘れまい

[10・10空襲75年]無差別爆撃を忘れまい
10/10(木) 沖縄タイムス「社説」

 「バラ色に染まる暁の沖縄東南海上を低く機種不明の編隊機群が現われ、金属性の爆音をとどろかせた。
初秋の空は、高く晴れ、千切れ雲が淡く流したようにたなびいていた。
(略)前夜の防空演習の疲れで、那覇市民の、眠りは深かった」。
住民視点に立って沖縄戦を記録し、1950年に出版した『鉄の暴風』(沖縄タイムス社編)は、44年10月10日をこう記述する。
 10・10空襲である。

 米軍は空母から発進した艦載機延べ1396機で、午前7時からの第1次空襲、午後2時45分からの第5次空襲まで約9時間にわたって540トン以上の爆弾を投下した。
奄美大島から沖縄本島、周辺離島、宮古島、石垣島に至るまでの無差別爆撃だった。
 軍民の死者668人を含む約1500人が死傷した。

飛行場や港湾、船舶などの軍事施設だけでなく、学校や病院なども爆撃した。
民間犠牲者は那覇の255人を含め330人に上る。
那覇の約9割が焼(しょう)夷(い)弾などで焼失した。

 当初、日本軍の演習と思った人が少なくなかった。
 学童疎開船「対馬丸」が撃沈され、6日間の漂流の末に救助された上原清さん(85)は当時10歳。
那覇に戻って1週間余りたったころ、夜明けに渡り鳥が飛ぶように何機も頭上を飛んでいった。
「友軍だ!」と兄たちと喜んで手を振った。
だが警報音で敵機だと知り、壕に逃げ込んだ。

 那覇市山下町の日本軍高射砲陣地の日本兵も「バンザイ!」「バンザイ!」と歓呼の声を上げたとの証言もある。
 ■ ■
 米軍の狙いは、日本への物資輸送拠点だったフィリピン・レイテ島奪回のため日本軍の後方支援基地を絶つこと、日本本土侵攻の足掛かりとなる沖縄攻略に向け地形や軍事施設などを上空から撮影することなどといわれる。

 当日の空襲は日本軍さえ予測できない奇襲攻撃だった。
それだけに衝撃は大きかった。
迎撃機はほぼ見当たらず、生命や財産を失い、住民には日本軍への不信感と失望感が広がったといわれる。

 その後の沖縄に重大な影響を与えるのが「米軍の奇襲攻撃が成功したのは沖縄人スパイが手引きしたからだ」とのうわさが流されたことである。
沖縄戦研究の大城将保さんは『沖縄秘密戦に関する資料』の解説で、うわさは本土の報道機関や政府、議会筋にまで伝わり、県民総スパイ説はこの時期からすでに表面化しつつあったと指摘する。
 ■ ■  
10・10空襲は翌年の東京、名古屋、大阪、横浜など本土の主要都市の無差別爆撃の始まりでもあった。
沖縄では米軍の上陸が必至で戦場になることを告げるものだった。

 沖縄戦で、日本兵が住民を壕から追い出して食糧を奪うなど軍隊は住民を守らず、住民をスパイ視して殺害する事件が各地で相次いだ。

 民間人を巻き込み地上戦への岐路となった10・10空襲から75年。

「ありったけの地獄」を集めたといわれる沖縄戦を予兆させ、事実上沖縄戦始まりの日とみることもできよう。
体験者の証言から不断に学び直し、平和を希求する思いを引き継いでいきたい。
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2019年10月11日

“最凶”台風東京直撃「死者8000人予測」の根拠と危険エリア

“最凶”台風東京直撃「死者8000人予測」の根拠と危険エリア
2019/10/10 日刊ゲンダイ

「水害で死者8000人以上」――。
こんな怖い見方も出てきた。
台風19号のことだ。
先月、千葉南部に壊滅的な被害をもたらした15号を超える過去最強クラス。
12日の夕方前後に東京を直撃する公算が大きいという。  
 ◇  ◇  ◇  
心配なのは千葉で起きたような大規模停電。
東京電力も不測の事態を想定している。
「電線は風速40メートルに耐えられるよう設計されていますが、飛来物による過重な負荷や倒木によって切断される危険性も否定できません。
八王子のような樹木が多い地域を特に警戒しています。
このほか家の中に雨が入り込むと、漏電遮断器が働いて長時間の停電が続くことも考えられます」(東電広報部)

 東京都が心配しているのは荒川に近い墨田、江東、江戸川、葛飾、足立の5区。
いずれも海抜0メートルの地域があるため、以前から豪雨による床上浸水の危険が叫ばれている。
「土地が高いところと低いところが混在している中野区や杉並区なども楽観視できません。
神田川や妙正寺川の水があふれた場合に備えて、各家庭で土嚢を用意するよう呼びかけています。

強風で看板や屋根瓦、あるいは屋根そのものが飛ぶかもしれないので、不要な外出は控えたほうが安全かと思われます」(東京都総合防災部)
 台風15号は最大瞬間風速が57・5メートルだったが、19号は12日午後3時の時点で同65メートルと予想されている。
超ド級の暴風雨になりそうだ。

「公益社団法人土木学会」が昨年6月に発表した報告書は実にショッキングだ。
1934年の「室戸台風」級の巨大高潮が東京湾を襲った場合、洪水などによる想定死者数を8000人と試算しているのだ。
しかもこの数字を甘いとする声もある。

■満潮が重なり大洪水の恐れ
「土木学会は世間に不安を与えないため控えめな数字を出したにすぎません」と指摘するのは立命館大環太平洋文明研究センター教授の高橋学氏(災害リスクマネジメント)。

東日本大震災では自治体の人口の1〜9%が津波で死亡した。
東京が洪水になれば実際の犠牲者は8000人どころではないというのだ。

「荒川や隅田川は堤防を強化しているので決壊の危険性は低い。
問題はそこに流れ込む小さな川から水があふれる事態です。
悪いことに12日の夕方の東京湾は満潮時刻で海面が1〜2メートル高い。
これに台風が加わって高さ5メートルの海水が陸に流れ込むことも考えられます。
そうなると海水が川の水をダムのようにせき止めて、墨田区などが大規模な洪水になりかねません。
この水が地下鉄に流れ込んだら都心も影響を受けます。

なぜなら国会議事堂駅や永田町駅は深掘りしているため、水が線路を伝わって流れ込みやすい。
車両用の高圧電線に触れて人間が感電することもあります」

 高橋氏は東電とは別の角度で停電を心配している。
東京の地下は5メートルの火山灰の層でできていて、そこに1メートルの穴を掘って電柱を立てている。
ぬかにクギを刺しているのと同じだから、電柱が倒れやすいのだ。

「倒れた電柱が電線を切断したり、トランスが落下して壊れたりする。
困ったことに日本は電柱や電線、トランスのストックが極端に少ないのです。
だから調達に時間がかかる。
千葉県がなかなか停電から復旧できなかったのはそれが原因です。
仮にそうした材料を入手しても電柱工事に使うゴンドラ付きの作業車は数に限りがあるため、復旧が進まないことが考えられます」(高橋学氏)

 あと数日で東京は“カタストロフィー”を迎えるかもしれない。
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2019年10月12日

過酷な学校現場に直面、加害教師を退場させられる仕組みづくりを

過酷な学校現場に直面、加害教師を退場させられる仕組みづくりを
10/11(金) Abema TIMES

 神戸市立東須磨小学校で起きた教師間の暴力問題。
20代の男性教師が30〜40代の先輩教師4人からカレーを目や唇に塗られる、新車の上に乗られる、ミミズ腫れができるまでコピー用紙の芯で尻を叩かれる、女性教師らにLINEで性的なメッセージを送るよう強要されるなどの行為を少なくとも1年間にわたって受け続け、9月の始業式からは精神的に不安定になったとして休職している。

また、報道によれば、4人はリーダー格の40代の女性教師と30代の男性教師3人で、別の3人の教師に対するセクハラ行為などがあったという。

 9日に会見を開いた東須磨小学校の仁王美貴校長は、羽交い絞めにされて激辛カレーを無理やり食べさせられている動画も見たとし、「被害教員が『されました』と手紙で知らせてくれる内容というのは、本当に驚くものばかりだった。
絶対に許されるものではなかった」と語った。

 また、仁王校長は「2018年に教頭として赴任した当初から、職員室で高圧的な態度をとる教師がいたことなどをあげ、人間関係に違和感を覚えていた」と説明した一方、「ハラスメント行為があることを掴んだのは7月初旬だった」「この時点では本当に、被害教員には申し訳ないが、そういうことを感じたり、気付いたりすることはできていなかった」とし、教育委員会への報告が遅れたことについても「いじめへの認識の甘さがあった」と話した。

 加害側の4人は反省の言葉を口にしており、現在は有給休暇扱いの自宅謹慎中だというが、仁王校長は「行為の重大性から教育委員会とも相談の上、4名を公務から外し、今後一切、東須磨の子どもの前での指導を行わせないという判断をした」としている。

■元教師“声を上げられないという方がたくさんいると思う“
 9日放送のAbemaTV『AbemaPrime』に出演したAさん(20代・女性)は一昨年に大学を卒業して関東地方の小学校に着任、小学1年生の担任となった。
しかしほどなくして同僚教師からのいじめが始まり、それが原因で退職するに至った。

「配属が決まった際に、特に年の近い何人かの先生に“この学校はおかしいから、覚悟しておいたほうがいい““体育会系だから丁寧に教えてくれないし、他の先生に睨まれないようにすべき“とアドバイスされた。

赴任して最初に2年目の先生から言われたのは、朝6時までに絶対に学校に必ず着いて、職員室の水場の掃除をすること、他の先生のお茶碗を洗って準備すること。
それから校庭整備など、他の先生が来るまで自分で仕事を見つけてやること、そして退勤は21時半ということだった。
“この学校の伝統だから、辛いと思うけど受け入れるしかない“と。

納得のいく理由は一つもなかったが、まずは従って、他の先生に文句を言われないよう努力した。
でも、右も左も分からない1年目なのに誰も話を聞いてくれない状態で、2時間しか眠れない日々が続いた」。
当時の校長はこうした状況を黙認、他の教師からは陰口を叩かれたという。

「いじめの体制ができていた。
“仲間はずれにされるよ。
職員室に居づらくなっても仕方ない“とも言われた。
それでも指摘されるまでは“自分が悪いんだ。
自分が弱いから、自分の能力が未熟だからだ“という自責の念があった。
若い先生の中には、私以上に嫌な思いをしていて、しかも声を上げられないという方がたくさんいると思う。
周りに“おかしい“と感じる先生がいなければ、助けを求めることすらできない。
誰かが気付いたら、すぐにその先生を守れるような学校現場に変えていけたらなと思う」。

■“加害者側を学校に残すのではなく、退場させる文化を“
 名古屋大学の内田良准教授(教育学)は、Aさんの体験も踏まえ「学校の先生に“大事なものは何か“と尋ねると、1番目か2番目くらいに出てくるのが“学級経営“という言葉。
初任者でもいきなりクラスを持たされ、30〜40人の子どもたちを従わせることができるか、コントロールできるか、それが問われる。
学校という組織全体をコントロールするという文化も強いので、自由に動くというより、厳しく統制させるという発想がある。
教諭であれば形式的には年齢関係なく同じ立場。
ただ、そこには年齢による権威付けみたいなものがあるし、最初からクラスを受け持つ先生は一般企業の若手社員以上に“強い“というイメージができてしまうので、弱音も吐けないという空気がある。
そして、もちろん子どもの前では常に元気でいなければいけない。
パワハラ防止策も必要だが、“辛い“と言えるような窓口を作らなければいけないだろう」。

 ジャーナリストの堀潤氏は「学校が非常に特殊なケースのように思えるが、一般社会でもAさんのような話はいくらでもある。
“俺たちもそうだったから“と言い、それに“NO“と言えなくなっていく空気作りというのは、この国全体にはびこっている問題だと思う。
スポーツの世界では、ようやく過去の誤った指導法が見直されつつあり、マネジメントの能力不足、勉強不足が指摘されるようにもなった。
“今までこれで回っていたから“ではなく、このような問題を再生産させてきたことに真正面から向き合わないと、教育現場に入ってこようという一生懸命に若い先生たちを大人が潰すことになる」と指摘した。

 内田氏は「公立校の場合は人事交流もあるので、風通しは決して悪くない。
一方、体罰をしても“教育の一環、指導の一環“という議論が出てきてしまい、クビにはなりにくい。
しかし率直に言って、今回は誰もが異常性を感じてしまう事案だし、他の先生たちは“これはおかしい“と思っていたはずだ。

こんな犯罪のようなことをしている人たちには出ていってもらって、先生にとっても、子どもにとっても過ごしやすい場所にしていくことが必要だ。

子ども同士のいじめの問題でも“9月1日に学校に行くのが辛いなら行かなくてもいい“と言われるが、そもそも学校に来なくていいのは、いじめている側ではないか、という議論も必要だ。
もちろん誰しも学校に来る権利を持っているので、排除しようというわけではないが、やはり加害側が学校に残ってしまうのが問題だ。

やはり暴力に対して、なかなか厳しく“NO“と言えないのが、学校の文化でもある。
そこはダメなものはダメと言った上で、大人の場合には辞めてもらうことが必要だ。
今回も、教育委員会がどのような処分を下すかまでちゃんと追いかけなければならない」と話していた。
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2019年10月13日

災害派遣で被災地入りした自衛隊員の一番の「苦悩」とは?

災害派遣で被災地入りした自衛隊員の一番の「苦悩」とは?
日刊SPA! 2019/10/12

災害派遣で自衛隊が困っていること

◆災害派遣時の自衛隊員の「休養状況」は改善されたか?  
令和元年も自衛隊は台風や豪雨、山林火災、はては豚コレラの対処にまで東奔西走しています。
東日本大震災以降、自衛隊への災害派遣出動要請が一般化している様子は、防衛省の災害派遣ページの実績数でも一目瞭然です。

度重なる災害派遣により、自衛隊が国民に信頼される好感度の高い組織になったことは間違いないでしょう。
しかし、災害派遣に充てた時間の分だけ、自衛隊の本来やるべき訓練や演習の時間が削られていることは頭の隅に置いておかねばならないと思います。
自衛隊はあくまでも国を守るための組織です。
災害派遣への対処に感謝しつつ、その能力が損なわれないように予算や人員、法令の問題を監視したいものです。

 以前、この連載で災害派遣時の自衛隊員が寝具もないところで雑魚寝をしている状況をリポートしましたが、その後、防衛閣僚や自衛隊TOPが動いて派遣自衛官の休息用に多数のエアマットが調達されました。
夏場の災害派遣で熱中症を発症した現場もあったため、冷風機も購入されました。
休養が取れる環境はかなり改善されつつあります。

 インスタグラムやツイッターで、災害派遣で疲れ果てた自衛隊員が見えないところで休息している画像が話題となっています。
「自衛隊さんに感謝です」とか「こんなに疲れ果てさせていいのだろうか」「感謝で涙が止まらない」といったコメントを見かけました。

災害派遣時だけでなく、自衛隊員や警察官、消防、公務員などは、休息を取っていると非難され、時には通報されることすらあります。
 自衛隊員も人間ですから、肉体作業が続いて疲れ果てると体が重くぐったりして、眠くなることもあるでしょう。
冷房のない蒸し暑い自衛隊車両の中で汗だくになりながら眠っても疲れは取れません。
疲れ果てた自衛官が人目のつかない日陰で休んでいるときは、どうかそっとしておいてあげてください。
「サボってる!」と言わないでほしいです。

◆被災地入りして一番困るのは「トイレ問題」
 エアマットが調達され災害派遣時の雑魚寝問題は改善されつつありますが、災害派遣から帰ってきたばかりの自衛官に「今、何が困りますか?」と聞いてみました。

 ここでもトイレが問題となるようです。
自衛隊は屋外設置型の簡易トイレを持っています。
予算があれば簡易トイレをリースすることもできます。
でも、移動しながら救助や捜索をする場合にはトイレを持ち歩けません。
あの分厚い迷彩服を着たまんまの重労働ですから、水分は大量発汗で消え、「小」はほとんど出ないようです。
しかし、「大」のほうは抑えられません。

最近では「缶飯」は姿を消し、「パック飯」と呼ばれる「糧食U型」のレトルトパウチ包装のご飯やおかずが支給されています。
さらに野菜ジュースやカップ麺などの増加食もあります。
肉体労働には高カロリーが必要なのでたくさん食べないと力が出ないのです。
するとね。自然が呼ぶわけです……。
え? 「大」ですよ。「大」。

 迷彩服を着ているとそれだけで目立ちますから、被災者がいる避難場所やコンビニなどの商店で簡単にトイレを借りるわけにもいかないようです。
 自衛隊や消防、警察、公務員などが災害派遣の現場で店に立ち寄ると、たちまち写真を撮られて「サボっている」と糾弾されます。
結果、トイレ問題をどう処理しているのかを書くことは自粛しますが、困っていることは容易に想像できますよね。

「災害派遣で自衛隊は必要なものを自分で運んでくる」という神話がありますが、それは現地で気軽にコンビニに入ったりできないからです。
買い物はできないから何もかも持ち歩かないといけないと自衛隊員は考えます。
「バンドエイドがほしい」とか「靴下が汚れて替えが一つもない」というようなとき、コンビニで買い物したくても、人の目があるから我慢しているわけです。
もちろん、地震や豪雨災害で交通インフラが完全に途絶えて、物資が不足するような被災地での買い物は遠慮すべきです。が、豚コレラや停電、断水の現場ではそういった物資は普通にあったはずです。
そういうときは自衛官もコンビニに寄ってもいいのではないでしょうか?

 疲れたときは甘いものがほしくなるんですよ。
旧日本軍でももっとも喜ばれた補給物資は「ようかん」でした。
スイーツを買えたら自衛官だって嬉しいと思いますよ。

 そんな話をしていたところ、知り合いの娘さんが素敵なことを考えました!
 自衛隊員側からトイレを貸してくれと言えないのなら、自衛官や働く制服公務員さんたちに向けて、「お気軽にお立ち寄りください」ポスターを貼ってはいかがでしょう! と。
「制服での入店を歓迎します」と表示されている店なら、災害派遣で働く自衛官、警察、消防、公務員など人達が安心して買い物できます。
これは被災地に限らず、全国どこの店舗でもやってほしいと思います。

「制服で働く公務員たちを歓迎するお店ポスターがあったらどうかしら?」と現役自衛官に聞くと、「最高に嬉しいですよ! 被災地では買い物はできないからすべて準備させていますが、足らないものは必ずありますから、助かります!」と言っていました。

◆災害派遣時の高速道路とSAについて
 自衛隊の大型車両には他の輸送用トラックなどと同様にタコメーターに速度制限装置がついています。
80km/hオーバーするとその運転手は処分の対象になります。
災害派遣時にはたくさんの自衛隊車両が一度に同じ方向に走行しますから、80km/hの速度でのろのろ走る長い車列には追い越しもかけにくく「イラッ」とするかもしれません。
けれど、災害時の高速道路における自衛隊車列の法定速度運転にはそういう事情があることを理解してあげてください。
この法定速度は今のところ「有事でも」守ることになっています。

シンジラレナイ話ですが、法令遵守の自衛隊に法定速度を超えていいという法律はないのです。
 SAでの休憩時、自衛隊車両は固まって駐車します。
「集団で止めるな!」という抗議もありますが、これも自衛隊車両の警備のためです。
こちらもご理解をお願いします。
自衛隊はどんなときも法律や規則にガチガチに縛られているのです。

 しかし、自衛隊に優しい人ももちろんいます。
最近はSAで差し入れをいただいたという話も聞きます。
災害派遣の撤収時に、現地の多くの人が涙を流してお見送りをする感動の動画も公開されています。
厳しい人も温かい人もいます。
もし厳しい(寛容でない)理由が自衛隊の事情をよく知らないということなら、この機会にぜひ知っていただきたいのです。

被災地で復興、救助に働く人々の陰の頑張りに報いてあげられる優しい人、温かい社会でありたいと思います。

<取材・文/国防ジャーナリスト 小笠原理恵>
―[自衛隊ができない100のこと/小笠原理恵]
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日本悲願の8強、アジア初 スコットランド破りA組1位

日本悲願の8強、アジア初 スコットランド破りA組1位
毎日新聞2019年10月13日

 ラグビー・ワールドカップ(W杯)日本大会で1次リーグA組の日本(世界ランキング8位)は13日、横浜・日産スタジアムで1次リーグ最終戦に臨み、スコットランド(同9位)に28―21で勝利し、初の決勝トーナメント(準々決勝)進出を決めた。

アジア勢の8強は初めて。
4戦全勝の勝ち点19で、A組を1位で通過した日本は20日午後7時15分から、東京・味の素スタジアムで行われる準々決勝で、B組2位の南アフリカ(同5位)と対戦する。

 1987年の第1回大会から9大会連続出場の日本は、アジア初開催の今大会で、優勝候補のアイルランド(同4位)を破るなど躍進を果たした。
W杯の通算成績は8勝2分け22敗。
前回大会で唯一敗れたスコットランド戦は2勝10敗。

 準々決勝は19、20日、味の素スタジアムと昭和電工ドーム大分で行われる。
(世界ランキングは12日現在)
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2019年10月14日

自然災害大国ニッポン、災害で壊れたインフラ「そのまま放置」のワケ

自然災害大国ニッポン、災害で壊れたインフラ「そのまま放置」のワケ
10/13(日) 現代ビジネス

 9月11日に発足した第4次安倍晋三第2次改造内閣の基本方針に、「国土強靭化」という文言が躍った。
 「まず何よりも、『閣僚全員が復興大臣である』との意識を共有し、熊本地震、東日本大震災からの復興、そして福島の再生を、更に加速する。
全国各地で相次ぐ自然災害に対して、被災地の復旧・復興に全力を尽くす」という。

 千葉県を襲った台風15号など、自然災害による被害は枚挙に暇がない。
 '18年には「防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策」が閣議決定され、国土交通省の'20年度概算要求は7兆円を超えた。
だが、どうも国交省には財務省に対して及び腰なところがある。

 まず、財務省は引き続き緊縮財政一本槍で、'25年度の国・地方を合わせたPB(基礎的財政収支)の黒字化目標を譲らない。

「国土強靭化」の軸はインフラ整備になるが、PB黒字化の前でこうした事業は悪者扱いになる。
 インフラ整備は建設国債を財源とすることが一般的だ。
赤字国債とは異なり、ただ使われるものではなく、長期的視点では社会に有用な資産を残すものだ。
ところが、バランスシートの上では、建設国債もただの「借金」のような扱いになる。
あくまで財務省の理屈では、インフラ整備のための建設国債発行はできるだけ避けたいのだ。

 とはいえ、これだけの災害が頻繁に起こっているのだから、国交省もより強気で臨むべきなのだが、どこか財務省に遠慮がちだ。
その一例が、国債マイナス金利という絶好の環境をうまく生かしていないことだ。

 マイナス金利下では、国は国債を発行すればするだけ儲かる理屈だ。
国債調達資金を塩漬けしてもいいが、インフラ投資にまわすのが現状では最上ではないだろうか。

 国交省内には、公共投資の採択基準がある。
公共投資による社会便益が費用を上回っていることが条件だ。
これは先進国ではどこでも採用されている基準で、社会便益をB、費用をCとすれば、B/Cが1を超えるものが採用という数式だ。
 ただし、これを計算するうえで、現在の価値と将来予測される価値を調整するために、「社会的割引率」が用いられる。
詳しい説明は省くが、この割引率(4%が一般的)を適用すると、よほど計画性のない公共事業でないかぎり、B/Cは1を超える。
計算上はだいたいのインフラ整備が採用されるのだ。

 向こう4〜5年は超低金利が続くと予想されている。
それにもかかわらず、国交省は割引率を見直すことなく、一方で公共投資を「自主規制」し、財務省の緊縮財政に協力する格好になっている。
国土強靭化に熱心な政治家や関係団体も、国交省役人が財務省の走狗となり、社会的に必要な投資を制限していることに気づかない。

 防災のためのインフラ整備は待った無しだ。
南海トラフ地震や首都直下型地震が、今後30年間で起こる確率は7割以上だという。
これらに備えるうえで、マイナス金利環境は絶好のタイミングだ。

 人命のかかった防災対策で財務省が緊縮を突き通す道理はなく、国交省も財務省に気を遣っている場合ではない。
秋の臨時国会では両省がどのような態度を取るのか、注視する必要がある。  

『週刊現代』2019年10月5日号より
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2019年10月15日

台風豪雨で広域被害 救助と実態把握に全力を

台風豪雨で広域被害 救助と実態把握に全力を
毎日新聞「社説」2019年10月14日 

 台風19号は東日本を中心に記録的な豪雨をもたらした。
洪水や土砂災害などの被害が極めて広範囲に及び、深刻な事態だ。

 住宅が土砂にのみ込まれるなどして、多数の死傷者や行方不明者が出ている。
長野県の千曲川など河川の氾濫で住宅地が浸水し、大勢の人が建物内に取り残された。

 各地で自衛隊や警察、消防がヘリコプターやボートで捜索や救出活動に当たっている。
一刻も早い住民の救助が何よりも優先される。

 台風19号は、強い勢力を保ったまま日本列島を襲った。
大雨特別警報が出された地域は一時、過去最多の13都県に上った。
昨年7月の西日本豪雨の11府県をも上回る規模だ。

 今回の被害の特徴は、東海から東北までの非常に広い範囲で次々に河川が氾濫したことだ。
国土交通省によると、きのうの午後4時現在で、国や都県が管理する河川のうち、21河川で堤防が決壊した。
全体では142河川で水が堤防を越えてあふれるなどした。

 長野市では千曲川の氾濫で長野新幹線車両センターが水没し、北陸新幹線の多数の車両が水につかった。
東京電力など各電力会社の管内では最大計約52万軒で停電も起きた。
 被害は広域にわたるだけに、実態の把握が急務だ。

9月に関東を直撃した台風15号では、千葉県で停電の影響や住宅被害などの把握が遅れ、対応が後手に回った。
 政府や自治体は、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の情報や空撮も活用し、ライフラインや住まいなどの被害状況を早急に確認すべきだ。
物資などの支援を必要としている地域をまず特定することが大切だ。

 また、まだ被害が発生していない地域でも、雨で地盤が緩み、土砂災害などのおそれがある場所があるとみられる。
増水した河川の流域にはまだ洪水の危険もある。
こうした地域では引き続き警戒が必要だ。

 政府は非常災害対策本部を設置した。
広域災害では、国と自治体による支援態勢の構築が欠かせない。
大規模な浸水被害を受けた地域では今後、災害ごみの撤去などに多くの人手も要する。

政府は自治体間の調整に努め、住民の救助と生活の再建へ全力を挙げなければならない。
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2019年10月16日

超高齢化で医療を受けられなくなる日は来るか

超高齢化で医療を受けられなくなる日は来るか
2019年10月15日 PRESIDENT Online

『救急車が来なくなる日』の著者でジャーナリストの笹井恵里子さんは、救急車の現場到着時間と病院収容時間が年々延びていることを明らかにした。
そして救急車だけでなく、その先の医療現場でも混乱が起きている――。
※本稿は笹井恵里子『救急車が来なくなる日』(NHK出版新書)の一部を再編集したものです。

■救急医療の現場への負担
あらためて強調するまでもなく、日本は高齢化の一途を辿っている。
それに伴って、高齢者の救急患者が増えているのは言うまでもない。
さらには、家族の「介護疲れ」が背景にある高齢者の問題も、救急医療の現場に負担がのしかかっているのが日本の現状だ。

こうした状況のなか、高齢者はどうすれば救急の現場を混乱させず、適切なタイミングで必要な医療を受けられるだろうか。

高齢者の立場からすると、体調が悪い時に自分一人で病院に向かうことは難しい。
かといって、ほかに手伝ってくれる人もいない。
そんな時に、救急車を呼ぶ以外の方法で、どうやって病院に向かったらいいのかわからないだろう。

米国では、救急救命士の資格を持つ者が現場に行き、傷病者の状態を見たうえで、救急車が必要か、介護タクシーを使うかの判別を行っている。
しかし、日本国内ではやはり患者任せになったままである。

■高齢者に「救急車に乗るな」と言えるか
救急車以外の手段としては、民間救急車や介護タクシーなどが考えられるだろう。
通常のタクシーとの違いは、民間救急車の場合、患者が寝たままの状態で、点滴や酸素吸入を受けたまま乗車できる点だ。
つまり、救急車でストレッチャーによって運ばれるのと同様の形での移動が可能で、救急車を呼ぶほど緊急ではないケース、自分が希望の病院へ転院したい時に使える。

介護タクシーは乗用車タイプだが、車椅子のまま乗ることができるメリットがある。
緊急性がない病院への受診なら、救急車を占拠しないという点で、これらの方法を使うのが望ましいだろう。
しかし、どちらも有料で、通常のタクシーよりは割高だ。
仮にあなたの両親が遠方に住んでいるとして、電話で「具合が悪いので病院にかかりたい」と言われたらどうだろう。
無料の救急車ではなく、有料の民間救急車や介護タクシーを勧めることができるだろうか。
あるいは、一人暮らしの高齢者のもとをケアマネージャーが訪ね、具合が悪そうだったらどうするだろうか。
ケアマネージャーとしては、救急車を呼ぶしかないだろう。

■救急車有料化の罠
「もちろん『救急車は重症な時に使ってください』と言いますが、同じ青森県内でも田子町の人に『よく考えてください』なんて言えません。
うちの病院までタクシーで来たら一万円はかかるんですよ」 八戸市立市民病院の今医師が早口でまくしたてる。

「一方、八戸市内ならタクシーで八百円程度ですから。
でもね、地方で『救急車の適正利用』なんて言うなら、救急車の台数を増やすとか、救急車に準ずるような搬送車を作ってほしい。
私は、患者さん自身が必要だと思ったなら、救急車を使っていいと思っていますよ」

救急車の適正利用をめぐっては、有料化案もたびたび議論される。
しかし、筆者はこれには反対だ。
海外では一回の搬送につき数万円が徴収されるが、無料であることが日本の優れている点だと思う。
仮に救急車が一回数千円から一万円の有料になったとしたら、あなたは119番にコールするか迷うに違いない。
救急車の有料化は、突き詰めれば「受診抑制」につながる。
そこで切り落とされる命が、必ず出てくるだろう。

それならば、むしろ介護タクシーに国が補助金などを出し、少しでも国民の支払いを抑える方向に誘導したほうがよい。
どんな患者なら救急車を利用できて、どういう場合には利用できないのか。
そして「利用できない患者」を作る場合は、代替手段やそれにまつわる補助をどう整備するか。
国はこれらを考える必要があるだろう。

これは繰り返しになるが、制度が整っていないままに「適正利用」ばかりを叫ぶのは違和感がある。
ちなみに、お金をかけたくないし、救急車は申し訳ないという気持ちから、自家用車を運転するのは事故の面から避けたほうがいい。
近年、運転中に大動脈解離を発症して死亡したケースなど、運転手が意識不明となって他者を巻き込むような自動車事故が後を絶たない。
大事故を防ぐためにも、少しでも体調不良を感じたら運転を控えたい。

■ベッドが高齢者で埋まっている
高齢者が救急医療を受診する際の「手段」とともに、救急医療から入院した場合、退院するまでの「出口」問題も整備されていない。
身内で一人暮らしの高齢者がいて、何らかの原因で入院する状態になり、病院から「そろそろ退院してほしい」と言われて困った、というケースを聞かないだろうか。

これから大きな問題となりうるのは、高齢者がベッドを占拠してしまうために、病院側に重症の救急患者を受け入れる余地がなくなってしまうことだ。

人口の多い地域、とくに関東圏内では、ベッド数問題に悩まされている。
関東では人口十万人あたりの病床数が全国平均の千二百二十九床よりも少なく、神奈川で八百八床、東京で九百四十二床、千葉で九百四十四床、埼玉で八百五十二床となっている(厚生労働省「医療施設調査」二〇一六年)。

全国で最もベッドが少ない神奈川県の保健医療計画によると、二〇二五年には急激な高齢化によって、必要病床数が約一万一千床不足すると推計され、「必要病床数」と「既存病床数」の乖離が大きい横浜や川崎北部、横須賀などから病床の見直し、つまりは増床を含めて検討している。

「ベッドが満床の時は、救急患者を受け入れられません」
熊本赤十字病院救命救急センター長の奥本医師が言う。
病院が位置する熊本市の人口はおよそ七十万人、市内に救命救急センターは同院を含めて三つある。
「時には熊本市外からも患者が搬送されますから、三病院ともにべらぼうに患者さんが多いです。
当院でも救急搬送の要請には一〇〇%応えたいけれども、重症患者の場合、ベッドに空きがなくて応じられないということが少なくありません」
この地域では、三つの救命救急センターのいずれかが患者を受け、それ以上はたらいまわしをさせないという暗黙のルールがあるという。

■転院を拒む、“大病院志向”の患者
「救急隊から「あそこ(三つのうちの一つ)に依頼しましたがダメでした」と言われたら、こちらがとるしかないという気持ちでやっています。
逆のパターンもあるでしょう。
当院で断られたと聞いたら、残り二つで受けてくれます。
ただ、インフルエンザが流行する冬場は苦労するんです。
三つの救命救急センターがどこもベッドがいっぱいで……」

しかも大病院志向の患者は、二次病院へ転院の話を出されると「格下げ」と感じるようで、なかには「退院までここにいたい」とごねる患者が少なくない。

「一病院で完結するということよりも、「地域のベッド」だから、次に移るという理解を患者さんにしてもらえたら……」
病院によっては、救急専用のベッドを備えていないところもある。
たとえば、広島市立市民病院では七百四十三のベッドはすべて各科に振り分けられている。
やはり高齢者が多く、院内のベッドは常に満床状態だ。
救急科は初療に特化しているため、入院が必要な場合は各科に問い合わせることになるが、調整が難しいことが多いという。

■病院はホテルではない
その一方で、ベッドが比較的余る地域もある。
簡単にいってしまえば、人口あたりの入院ベッド数が多いのだ。
たとえば、高知は人口十万人あたり二千五百三十床、鹿児島は二千八十三床と、全国平均の二倍も備える。
ある救急医がため息をつく。

「入院の適応でない患者が、日本ではたくさん入院していると思います。
救急医療のベッドは急性期の治療のためのものですが、それ以外の、たとえば家族が『高齢者の一人暮らしが心配だから』という理由で入院を申し出るケースもあるんです。
『ホテルじゃありませんから』と言うのですが」
筆者も取材中にそのような事態を目にした。

高齢者の親を連れた娘が、夜間に救急外来を訪れた。
食欲がなく、しっかり歩けないので、脳梗塞ではないか詳しく検査してほしいと訴える。
熱はあったものの、ひととおりの検査で「異常なし」。
帰宅させようとする医師に患者の娘が「先生、入院は……」という言葉が出たのだった。

「地方で人口あたりのベッド病床数が多いところは、一人あたりの年間の医療費も高い傾向にあります。
入院していれば、当然お金がかかりますからね。
かといって民間の病院がベッドを削減すれば、赤字になってしまいます。
ですから、公の病院がベッドを削り、病院の規模を小さくするべきだと思います」

厚生労働省は、二〇二五年を目処に「地域包括ケアシステム」の構築を打ち出している。
重度な要介護状態になっても、住み慣れた地域で最後まで暮らすことができるよう、「住まい・医療・介護・予防・生活支援」を一体的に提供しようという主旨だ。

しかし、具体的な方策については、各自治体が「地域の特性に応じて作り上げることが必要」と述べるにとどまり、実現への過程が見えてこない。
言い換えると、病院から早く患者を出せということになるが、病院側、そして家族としては、出すに出せない状況である。

■次の行き先を探すのは病院の仕事なのか
東京女子医科大学の矢口医師が指摘する。
「独居が増えていますから、正直厳しいと感じています。
また、救急での治療を終えて地域に直接戻せたとして、そこでもし具合が悪くなったら、また急性期の治療に戻すしかないですよね。
その繰り返しが起きる可能性がある。
しかも、大抵は救急車によって救急医療に運びこまれてくるでしょう」

このように「救急(医療)」と「介護」はひと続きになっているのだ。
どこまでが医療で、どこからが介護になるのだろうか。
一般的に、高齢者は一度倒れると、そのあと元の一人暮らしの生活に戻れる可能性は少ないという。

「高齢者は重症化しやすいですし、回復にも時間がかかるので、病院に長期滞在になりがちです。
また、その患者さんたちは、なかなかすっと退院とはなりません。
それは仕方ないことなんです。
高齢者なんですから」

たとえば、ある病院が人工呼吸器や常時モニターの管理が必要という重症な救急患者の治療を終えたとしよう。
だが、食事も自分一人ではできないし、リハビリもしていく必要がある。
そんな時に、患者にあった療養型の病院確保をどうするか。
実は、これも各救急に任されている。

「大学病院は急性期の治療が終わった患者を抱えてはいけない、と国は言います。
それはわかりますし、私たちも急性期の治療を終えた患者さんを出さなければ、次の救急患者を受け入れられません。
でも「救急患者さんを受け入れること」と「次の行き先を探すこと」の両方を救急医や救急医療機関がやらないといけないんですか、と思います」

救急医が転院先の病院を探す事務作業に時間をとられれば、本来の業務である「救急患者を診る」時間が少なくなっていく。 二〇二五年以降は、これまで以上に医療や介護の需要が増加すると見込まれている。
必要な整備を進めておかないと、気づいた時にはもう手遅れだった、という状態になりかねない。

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笹井 恵里子(ささい・えりこ)
ジャーナリスト 1978年生まれ。
「サンデー毎日」記者を経てフリーランスに。
著書に『不可能とは、可能性だ パラリンピック金メダリスト新田佳浩の挑戦』(金の星社)、『週刊文春 老けない最強食』『週刊文春 温かい家は寿命を延ばす』(ともに文藝春秋)『救急車が来なくなる日 医療崩壊と再生への道』(NHK出版新書)がある。
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2019年10月17日

「安倍政権が八ッ場ダムを復活させ氾濫防いだ」のデマ拡散

「安倍政権が八ッ場ダムを復活させ氾濫防いだ」のデマ拡散
2019.10.16 LITERA編集部

 各地で大規模な水害をもたらしている台風19号。
その混乱に乗じて、今回もネット上ではフェイクが飛び交っている。
そのひとつが、群馬県長野原町の八ッ場ダムをめぐる「安倍首相が建設を再開してくれたから利根川氾濫を防げた」なるデマだ。

 どういうことか。
八ッ場ダムは来春の運用に向けて10月1日から試験湛水を行っていたのだが、3〜4カ月で水位を最高まで上昇させる予定が、台風の記録的豪雨によって13日にはほぼ満水となった。
その満水の画像がTwitterで拡散され、「下流の利根川が氾濫しなかったのは八ッ場ダムのおかげ」なる称賛の声が相次いでいるわけだが、そのなかでまたぞろ、民主党をバッシングし安倍政権を礼賛するこんな言説が巻き起こっているのである。

〈八ッ場ダム、一晩でこれだけ溜まったのか。
民主党が差し止めてなかったらすでに試験湛水は終わってた。
今回の台風前になんとか間に合ったのは、安倍内閣がちゃんと予算をつけたおかげだ。〉

〈民主党が反対してた八ツ場ダムがなかったらもう利根川は氾濫してたやろなぁ〉

〈八ツ場ダムって民主党が潰そうとしてたやつかヌゥ…… あの時中止にしてたら、民主党の望み通り東京が壊滅してたかも知れんとか怖……〉

〈民主党政権が崩壊し、安倍政権で自民が政権を奪還してなければ、八ツ場ダムが今回の降雨を受け止めることはできなかったわけだ。
ほんと、民主党のおかげで、また災害を増やすところだった。〉

 今回、八ッ場ダムの試験湛水が河川の氾濫防止にどれだけ寄与したかについては、専門家による科学的な分析と検証を待たなければならないが、いずれにしても、「民主党が無くそうとした八ツ場ダムを復活させた安倍政権のおかげ」なる言説は事実無根のデマである。

 そもそも、八ッ場ダムは旧民主党政権時代に建設中止になっていない。
たしかに八ッ場ダム建設をめぐっては、計画により水没する地域から大きな反対の声があがっており、民主党は2009年の総選挙で「時代に合わない国の大型直轄事業は全面的に見直す」と宣言、そのひとつとして「八ッ場ダム中止」を掲げていた。

実際、当時の八ッ場ダムは計画が50年以上経ってもなお未完成であり、“超高額の無駄遣い公共事業”の代名詞となっていた。しかし、その後、民主党政権下での再検証を経て、野田内閣が2011年12月に建設再開を決めた。
つまり、「安倍自民党の政権交代によって八ッ場ダムは復活した」というのは、明確に事実と異なるのである。

 だいたい、八ッ場ダムを持ち出すこと自体、旧民主党叩きが目的の“為にする批判”としか言いようがない。
繰り返すが、八ッ場ダム建設計画をめぐって国がダム調査を開始したのは1950年代のこと。
そこから、中曽根内閣の1986年にやっと基本計画(約2110億円、2000年度完成予定)がつくられたが遅々として進まず、何度も計画を変更してきたという経緯がある。
福田康夫内閣の2008年にも2015年度完成予定に変更しており、最終的な事業費は当初の2倍以上にも膨らんだ。

 ようするに、八ッ場ダム計画は、自民党を中心とする歴代政権下でずっと難航していた案件だったのだ。
それを“旧民主党ディス”のために、さも安倍政権が建設再開を決定したかのような虚偽を垂れ流すのは、どう考えても悪質なネトウヨデマと断じざるを得ないだろう。
 しかも、今回の水害をめぐる“旧民主党ディス”のデマは八ッ場ダムだけではない。
またぞろ「民主党がスーパー堤防を事業仕分けしなければ災害は防げた」なるネトウヨ定番のデマが流布しているのだ。

「民主党政権がスーパー堤防を廃止したから氾濫が起きた」のネトウヨ定番デマも
 この件については本サイトでも以前、とりあげたことがある(過去記事参照 https://lite-ra.com/2015/09/post-1473.html)。

2015年9月の関東・東北豪雨で茨城県鬼怒川の堤防が決壊したことがあったが、このときもネトウヨたちは「民主党が事業仕分けでスーパー堤防を却下したからだ」なる主張をSNSで拡散していた。
今回もまったく同じ流れだ。

 たしかに、民主党政権が2010年の事業仕分けでスーパー堤防を「廃止」と判定したことは事実だが、そもそもの話、スーパー堤防は完成までに400年以上の長大な年月と10兆円を超える莫大な金額がかかる試算された超巨大事業だ。
仮に民主党が仕分けをおこなっていなくても、2019年現在までにスーパー堤防が機能していた可能性はゼロと言っていい。

 さらに、ネトウヨたちはあたかも「安倍政権は民主党政権がおざなりにした治水対策を徹底している」というふうに嘯くが、これもデータを見れば事実でないことはすぐにわかる。
 たしかに、民主党政権時代に治水関係の予算は減少した。
だが、それは民主党政権になる前の自民党政権時代もそうだったのだ。
約30年間のスパンで見ると、国交相の河川関係事業費のうち「治水事業等」にかかる年度予算は、1998年の32.5億円をピークに右肩下がりを続け、第一次安倍政権の2007年には15.3億円と半分以下にまで落ち込んでいる。

 そして、民主党政権から再び自民党政権に変わったことで治水予算が大きく増えたかというと、そうではない。
実際、民主党政権下の最終年2012年に11.2億だったものが第二次安倍政権の2013年では8.9億円と前年比減。
その後も、第二次安倍政権下では8億から9億程度で推移しており、これは民主党政権だった2010〜11年とたいして変わらないのである。

 もっとも、やみくもに金だけをかければよいというわけではないが、安倍首相の災害対策の意識低さを目の当たりにしてもなお、「民主党から安倍政権になってよかった!」と快哉を叫ぶ連中は、はっきり言って“頭の中がお花畑”だ。

 本サイトで連続追及しているように、先の台風15号の際、緊急閣僚会議も開かず、総理指示も出さず、国民から批判を浴びたにもかかわらず、今回の台風19号でも「やってる感」のポーズをとるだけ。

実際には、台風が列島を直撃して甚大な被害が出ていた12日には私邸で“のんびり休養”状態で、なおも被害が拡大し救助を待っている人も大勢いた13日夜には“ラグビー日本代表おめでとう”のツイートをして大顰蹙を買った。
 しかも、人命救助の分岐点である発災後72時間以内に安倍首相が発したこのツイートは〈台風で大きな被害を受けた被災者の皆さんにとっても元気と勇気を与えてくれる被災者の皆さんにとっても元気と勇気を与えてくれる〉などと、台風被害をすっかり収まった過去のこと扱いするもの。

現実には、多くの地域で孤立状態で救助を待っていたり避難生活を強いられていたり、自宅の浸水や停電にみまわれている人々が多くいるにもかかわらず、だ。
国の予算をかけた治水事業も検証せねばならないのはもちろんだが、なにより、この国の行政の長である安倍首相の“意識の低さ”こそ、致命的と言わざるを得ない。

 ネトウヨや安倍応援団はいま、安倍首相のおざなりな災害対策や意識の低さを無視して、デマでもはや10年も前の民主党政権を攻撃することで悦に入っているが、それがいかに愚かなことか自覚すべきだろう。

今回の台風19号のような大規模災害は、またいつやってくるかわからない。
本当に、安倍首相にこの国の災害対策を任せていていいのか。
批判的に徹底検証しなければ、今回と同じ、いや、もっと甚大な被害を招く可能性は極めて高いのだ。
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2019年10月18日

東京五輪がIOCにマラソン札幌開催を提案されるお粗末

東京五輪がIOCにマラソン札幌開催を提案されるお粗末
2019.10.17 LITERA編集部

 2020年東京五輪のマラソンと競歩について、国際オリンピック委員会(IOC)がコースを東京から札幌に移すことを提案すると発表した。
非常に妥当な判断だ。
東京のあの猛暑のなか、マラソンを強行すれば、棄権者が続出。
最悪、死亡者が出た可能性もある。

ところが、この期に及んでも、大会組織委員会、日本陸連関係者などは「いまさら変更は不可能」「調整が難しい」などと反対意見を口にしているらしい。
東京都の小池百合子知事も16日夜の会見で「計画が唐突な形で発表された」「このような進め方については、多くの課題を残すものであります」とIOCに噛み付いた。

しかも、日刊スポーツによると、「五輪の花形競技であるマラソンを東京でやらないのは、あり得ない」と発言する東京都幹部もいたという。
 出場選手の生命の危機さえ指摘されている状況で、こいつらはいったい何を言っているのか。

きょうの『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)で玉川徹氏が「たぶん日本て1回こうやると決めちゃうと、あとで不都合が生じても目をつぶっちゃうところがある。
これもう戦争で負けたときとまったく一緒」と語っていたが、本当にその通りだろう。

 というか、そもそも、こんな事態になったのは、東京五輪招致委員会が招致の際に嘘をついたせいなのだ。
オリンピック招致の際に作成した「立候補ファイル(日本語版)」にはこんな記述があった。

〈この時期の天候は晴れる日が多く、且つ温暖であるため、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候である〉

 あの猛暑のなかで開催するというのに、「温暖」「理想的」とは信じられないが、大会組織委や東京都は招致決定後も、危険性を散々指摘されながら、この嘘を貫き通し、根本的な解決策も、まったく講じなかった。
その結果、上部団体のIOCに札幌開催を提案されてしまったのである。

 本サイトはかなり早い段階から、この酷暑問題を取り上げ、招致委員会がついた様々な嘘を指摘してきた。
そして、「打ち水で酷暑対策」などと非科学的な安全神話を吐く政府、「五輪の酷暑を心配する人は反安倍」などとレッテル貼りをして批判を封じ込めようとする元陸上日本代表・為末大氏ら五輪応援団のおかしさを指摘してきた。
 ここにその記事の一つを再録するので、ぜひ読んでほしい。
そもそも、五輪招致自体が嘘で塗り固められたものだったことがよくわかるはずだ。
(編集部)

●東京五輪“酷暑”問題で政府は「打ち水で対策」、為末大は「苦情はNBCに」
 日本列島は連日猛暑に見舞われている。
18日に総務省消防庁が発表した速報値によると、7月9日から15日まで間に、熱中症で救急搬送された人数は全国で9956人にのぼり、搬送された患者のうち12人が死亡したという。
この暑さはこれからもまだまだ続く予報で、引き続き熱中症への警戒が呼びかけられている。

 この暑さを受けて思いを馳せずにはいられないのが、2020年東京オリンピックのことだ。
東京オリンピックは20年の7月24日から8月9日にかけて行われる予定であり(パラリンピックは8月25日から9月6日まで)、命の危険すらある酷暑のなかで開かれるからだ。

1964年に行われた前回の東京オリンピックは10月10日から10月24日にかけて行われたもので、今回の大会とは状況がまったく違う。 
 当然、巷間やSNSには酷暑開催となる2年後のオリンピック開催を憂う声が溢れているわけだが、そんななか、暑さや熱中症対策として国が出している対策はあまりにもこころもとない。
 国土交通省は2015年から複数回にわたり有識者会議を開き、オリンピック期間中の暑さ対策について話し合ってきたが、その結果として導き出された答えは、〈有識者会議は、打ち水のほか、浴衣、よしずの活用など日本ならではの対策を盛り込み、観光PRにも生かしたい考えだ〉15年4月17日付ニュースサイトYOMIURI ONLINE)だったのである。

 21世紀に導き出された結論とは到底思えぬ、戦時中の竹槍訓練を彷彿とさせる冗談のような熱中症対策には、もはやため息も出ない。
そんななか、日増しに高まる世間からの熱中症への危惧に対して、陸上の元日本代表選手である為末大氏はこのようにツイートした。
〈みんなこんなに暑くて大変なこの時期にオリンピックをやるなんてオリパラ委員会は何をやってるんだと言うけれど、アメリカのプロスポーツの間を縫うためにあそこしかできないのが本当のところだと思うので、苦情はNBCとかIOCに伝えた方がいいと思う〉

 NBCはアメリカの3大ネットワークのひとつ。
確かに、為末氏が指摘する通り、夏期オリンピックがこの時期に開催されるのは、アメリカのテレビ局の「夏枯れ」対策によるものである。
 しかし、だからといって〈苦情はNBCとかIOCに伝えた方がいいと思う〉というのはまったく正しくない。

というのも、日本側は、7月から8月の間に開催する日程でないと東京にオリンピックは呼べないと認識したうえでオリンピック招致を進め、しかも、この時期の東京が野外で激しい運動をできるような気候でないことを隠して招致を強引に押し進めたからである。

五輪招致は嘘だらけ! 酷暑を「温暖で理想的な気候」、原発は「アンダーコントロール」
 オリンピック招致の際につくられた「立候補ファイル(日本語版)」のなかにある「2020年東京大会の理想的な日程」という項目にはこのように記されている。

〈この時期の天候は晴れる日が多く、且つ温暖であるため、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候である〉  

ここ数日の東京は、最高気温35℃前後を推移し、最低気温も25℃を下回らない熱帯夜が続いている。
年によって多少の差はあるにせよ、こうした猛暑は今年の夏だけに限ったことではない。
これを〈温暖〉と言い切るのはどう考えても無理があるだろう。

〈アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候〉というのも噴飯ものだ。
どう考えても〈最高の状態〉になどならないだろう。
 このオリンピックの招致にはとにかく嘘が多い。

2013年、ブエノスアイレスで行われたIOC 総会の最終プレゼンで福島原発事故問題について安倍首相が放った「アンダー・コントロール」なる言葉がその象徴なわけだが、こんなところまで嘘で塗り固められていたというわけだ。
 そして、この嘘は現在指摘されているような問題が起きると認識したうえで吐かれた確信犯だった。

 キャスターの久米宏氏はかねてより東京オリンピックの招致や開催に否定的な意見を語っている。
その理由のひとつに、暑い夏での開催がアスリートの健康を無視しているという理由があるわけだが、各所で批判を繰り返している久米氏のもとに、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会から一通の手紙が届いたという。
 その手紙には、酷暑となる夏の東京での開催を否定する久米氏への反論が記されていたわけだが、そこにはこのように書かれていたという。

17年8月12日『久米宏 ラジオなんですけど』(TBSラジオ)のなかで久米氏は組織委員会から届いた手紙の内容をこのように朗読している。
「第32回オリンピック競技大会においては招致の段階で、開催時期は2020年7月15日から8月31日の期間から選択するものと定められていました。
この期間外の開催日程を提案した招致都市は、IOC理事会で正式に候補都市としてすら、認められていませんでした」

 組織委員会が主張する「この期間外の開催日程を提案した招致都市は、IOC理事会で正式に候補都市としてすら、認められていませんでした」という認識は正しい。

新自由主義ハードラー・為末大は、酷暑を心配する人は反安倍と意味不明なレッテル貼り
 東京オリンピック開催の問題点を指摘し続けている著述家の本間龍氏が著した『ブラックボランティア』(KADOKAWA)によると、カタールのドーハは気温が45℃にまで上昇する夏場の開催は避けて10月開催を主張したところ、2016年および2020年と最終選考にすら残れずに落選しているという。
 つまり、夏期オリンピックを開催したければ、この真夏の時期以外に選択肢はないというわけだ。
だから、招致する日本側は〈この時期の天候は晴れる日が多く、且つ温暖であるため、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候である〉などという嘘を吐いたのである。

 仮に、真夏の開催を強行したことが原因で、選手なり、観客なり、スタッフなりが熱中症で倒れたとする。
この事故の根本的な原因をつくりだしたのは誰か?
 為末氏が名指ししたNBCやIOCか?
 いや、違う。嘘をついてまで強引にオリンピックの招致を行った日本側だろう。
 ちなみに、為末氏は先ほど引いたツイートの後、こんなつぶやきもツイッターに投稿していた。

〈ところで大会期間中の気温を心配する人たちと、現政権に反対の人たちが妙に重なっているのが偶然だろうか〉

 現実に死者も出ている酷暑のなか五輪を心配するのはごくふつうの感覚で反安倍も親安倍もないと思うが、こんなことにまで“反安倍”とレッテル貼りするとは。両者が符合しているという具体的なデータがないので何とも言えないが、もし仮に両者が重なり合うのだとしたら、それは、「おかしいことに『おかしい』と言う人たち」というだけのことだろう。

 熱中症でバタバタ人が倒れ、亡くなる人まで出るような気温のなかでオリンピックが開かれるのは「おかしい」し、豪雨被害が報告されている最中でも総裁選対策のための酒盛りをやっている首相も「おかしい」からだ。
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2019年10月19日

無理やり招致の自業自得 東京五輪に国民はもうドッチラケ

無理やり招致の自業自得
東京五輪に国民はもうドッチラケ
2019/10/18 日刊ゲンダイ

 9カ月後に迫った2020年東京五輪のマラソンと競歩のコースが突然、札幌へ変更されることになった。
IOC(国際オリンピック委員会)が16日、前代未聞の方針を発表すると、関係者は右往左往し、衝撃が広がっている。  

IOCが土壇場のコース変更に動いたのは、6日まで中東カタールのドーハで開催されていた世界陸上が引き金だ。
暑さを避けて深夜に開催されたものの、気温30度以上、湿度70%以上という“灼熱地獄”に、マラソンや競歩の選手は棄権が続出。
次々と車いすやカートで運ばれていく映像が映し出され、案の定、「来年の東京五輪は大丈夫か」と不安が高まっていた。

IOCのバッハ会長が「選手の健康は常に懸案事項の中心にある」とアスリートファーストの姿勢を示し、日本側は受け入れざるを得ない状況である。
 大会組織委員会の森喜朗会長は17日、都内で報道陣に「暑さ対策の一環からすればやむを得ない。
IOCと国際陸連が賛成したのを組織委が『ダメ』と言えるのか。
受け止めないといけない」とコメント。

北海道と札幌市は、17日大慌てで両者の連携を確認した。

 一方、「青天のへきれき」と不快感をあらわにするのは開催地・東京都の小池百合子知事だ。
17日に出席した連合東京の会合の挨拶で、安倍首相と森がロシアのプーチン大統領と親しいとして、「涼しいところというのなら、北方領土でやったらどうか」と皮肉たっぷりだった。
 マラソンは五輪の花形種目であり、男子マラソンは最終日のメインイベント。
それが札幌で行われるなんて、それでも「東京五輪」と言えるのか? 
体調のためとはいえ、このタイミングの変更は選手にも酷だ。
東京開催で調整してきたのに一からやり直し。
本当にアスリートファーストなのか。

 新著「オリンピックの終わりの始まり」を出版したばかりのスポーツジャーナリスト・谷口源太郎氏はこう言う。
「IOCのバッハ会長が札幌への変更理由として『アスリートファースト』を挙げていましたが、空々しい。
選手第一は当然のことです。
だったらなぜ、そもそも開催時期を真夏にしたのか。
背景には欧米のプロスポーツシーズンを避けた商業主義がある。
札幌への変更もドーハのマラソンが深夜になったことを批判されたからで、日本列島で最も北にある札幌なら“商品価値”を毀損しないだろうという場当たり発想。
暑さが問題ならトライアスロンなど他の競技も問題を抱えている。
マラソンと競歩だけを札幌へ持って行っても何の解決にもなりません

 既に開始時間を午前7時や7時半に繰り上げているトライアスロンは、今月末からのIOC調整委員会でさらなる前倒しが検討されるという。
 いやはや、もうメチャクチャだ。

真っ赤なウソで塗り固めた薄汚い国家戦略
 マラソンコースが札幌に変更されるとの一報に、観戦チケットを手にしていた人たちは怒り心頭だ。
メディアの取材に「何を今さら」と憤っていた。
テレビの街頭インタビューで都民は「えっ、沿道で見られないの」と絶句し、コースにある飲食店関係者は「多くのお客さんで盛り上がると思っていたのに」と落胆だった。

 国民挙げての五輪歓迎ムードは、これで雲散霧消するんじゃないか。
7、8月の東京では酷暑の五輪となるのは火を見るより明らかだ。
本当にやれるのかと誰もが疑問に思っていた。
ブラックボランティアとも批判されてきた。
それでも強行したのがIOCであり組織委だったのに、あまりに身勝手すぎる。
 すべては安倍ペテン政権の猿芝居のツケだ。

オールジャパン体制の五輪の裏に、安倍の「1964年の東京五輪の夢よ、もう一度」があった。
2020年を「新しい時代の幕開け」と勝手に位置付け、高度経済成長が再現するかのようなバカげた夢想を国民に植え付け続けたのだ。
 裏を返せば、それはマトモな成長戦略を示せないから。無理やり五輪を経済起爆剤に仕立て上げたのである。
国威高揚を政権維持にも利用した。
 そのために、安倍は招致時の演説で、福島原発事故の汚染水について「アンダーコントロール」と大ボラを吹き、「立候補ファイル」は〈この時期の天候は晴れる日が多く、且つ温暖〉と真っ赤なウソで塗り固め、開催にこぎ着けたのだ。

「2020東京五輪は、2011年に施行された『スポーツ基本法』をバックに国家戦略として政府主導で進められたものです。
安倍首相が招致演説でウソをつき森会長がオールジャパン体制を呼びかけたのは、国威発揚による国民総動員体制で日本の力を世界へ見せつけるため。戦争のできる全体主義国家づくりの一環として五輪を利用し、国を挙げてシャカリキになっている。
スポーツの相互理解や人間の尊厳を保つという五輪憲章とは相反するものなのです」(谷口源太郎氏=前出)

 そんなデタラメで薄汚い思惑にまみれた五輪だから、開催決定後も次々不祥事が露呈した。
「世界一コンパクトな五輪」と売り込みながら予算は雪だるま式に増え、東京都、組織委、国が負担する総経費は3兆円に膨らむ勢い。
招致段階の4倍増だ。
新国立競技場の「ザハ案」の白紙撤回、旧エンブレムの盗作騒動も起きた。
極め付きは、招致を巡るJOC(日本オリンピック委員会)・竹田恒和前会長の裏金疑惑だった。
 そして、ついに「札幌マラソン」に変更という恥辱。無理やり招致した帰結の自業自得である。

 1社150億円とされる巨額の協賛金を払った「ゴールドパートナー」や60億円以上の「オフィシャルパートナー」らスポンサーにはお気の毒だが、このドタバタに世界は失笑、日本国民はドッチラケだ。

■“自然災害大国”に五輪招致は間違いだった
 “やってるふり”の安倍は17日、台風19号の被災地である福島県と宮城県を視察。
「特定非常災害」に指定したことを受け、「生活再建に向けた動きをしっかりと後押しする」などとアピールしていた。
 台風19号の死者は70人を超えた。
行方不明者も10人以上いて、被害の全容もまだ見えていない。

政府は被災者支援に予備費から7・1億円の支出を決めたが少なすぎる。
被害は21都県に及ぶ。
そんな“自然災害大国”で、五輪などやっている場合なのか。

 東日本大震災からの「復興五輪」も形だけ。
そんな東日本はまた大水害なのである。
地球温暖化の影響もあり、100年に1度のはずの災害が、1年に何度も襲ってくる。

カネを掛けるべきは、国土の保全や国民の安全であり、五輪に3兆円も使うなら、もっと他に振り向ける先があるはずだ。
国民はようやく、ペテン政権の正体に気付いたことだろう。

 呪われた東京五輪は世紀の失敗イベントとして記憶されることになる。
その後の日本は暗転。
沈没への道。
そんな言い知れぬ不安が漂う。
10月からの消費増税を前にした経済指標の悪化は、既にその兆候を見せ始めている。
この国が、借金漬けと社会保障削減の目もあてられない悪循環へ陥る予感は日増しに強まっている。

 この国はもう持たないのではないか。
五輪を待たずに、安倍政権も急速に色あせていくのだろう。
 法大名誉教授(政治学)の五十嵐仁氏が言う。
「やはり、東京五輪はやるべきじゃなかった、招致自体が間違いだった、という一言に尽きます。
汚い裏金で勝ち取ってきた疑惑に加え、簡素でコンパクトもウソだった。
競技会場は臨海部にとどまらなかっただけでなく、ついに北海道にまで広がったわけですからね。
復興五輪も掛け声だけで、むしろ五輪準備のために被災地の資材を奪った。
そんな偽りに満ちた五輪を無理をしてやろうとした結果、しっぺ返しを食らったのです」

 お祭りムードに乗せられるのはもうやめだ。
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消費増税で損しない「たった3つのルール」

消費増税で損しない「たった3つのルール」
2019年10月18日 文春オンライン

 8%から10%へ――。
同時に飲食料品などが8%となる軽減税率が導入され、キャッシュレス決済でポイント還元される制度も実施。
実質税率は10%、8%、6%、5%、3%と複雑だが、3つのルールさえ守れば、大丈夫だ。
◆◆◆
「総務省の家計調査から私が試算したところ、一般的な世帯は今回の消費増税によって1カ月あたり約4000円支出が増えますが、食料品、交際費などで5%のポイント還元をしっかり利用すると約8600円分、負担額の倍以上戻ってきます」(ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢氏)

 ポイント還元制度は、現金を使わず、クレジットカードや電子マネーなどのキャッシュレス決済で買い物をした場合、最大5%のポイントが付与されるというもの。
つまり現金払いだと損をするのだ。
この事業は政府が、2798億円の関連予算を計上。
来年6月末までの期間限定だが、「万一、補填ができなくなれば、早期終了する場合がある」(経済産業省キャッシュレス・ポイント還元事業担当者)という。

 何から始めるとよいのか。
「現金や銀行口座からあらかじめチャージしておくプリペイドカードや電子マネーがよいでしょう。
スイカなど交通系ICカードなら交通機関を利用する際、現金より安くなり、お得です」
 こう話すのは決済サービスコンサルティングの宮居雅宣社長だ。

「審査は不要で、窓口などですぐに作れます。
チャージした金額分しか使えないので使い過ぎの心配はありませんし、ワンタッチで精算され、サインなどのわずらわしい作業もいりません」

 スイカは一度にチャージできるのが2万円まで。
高額の買い物なら、クレジットカードが安心だ。
「歴史が古い分、セーフティネットなどセキュリティや補償が充実しています。
本人より先に紛失や盗難に気づいて確認の連絡が来るなど不正な使用を防ぐことが出来ます」(同前)

 前出の風呂内氏は、年会費無料のカードを勧める。
「楽天カードは普段から1%ポイント還元があり、楽天市場利用なら3%還元です。
NTTドコモのdカードはポイント還元が1%、さらにローソンで5%など特約店ごとに上乗せされます。
これらに加えて還元事業があるので、ポイントの二重、三重取りが可能です」

■QRコードを読み取るスマホ決済は注意が必要
 他のキャッシュレス手段に、QRコードを読み取るスマホ決済がある。
PayPayなど各社がさらにポイント還元するキャンペーンを実施しているが、前出の宮居氏が注意を促す。
「スマホ決済は、店側は決済端末が不要のため導入が簡単で、これから増えていくでしょう。
特典が魅力で各社の補償も向上しつつあるものの、セキュリティ面ではまだノウハウ習得中といえます。
慣れれば簡単に利用できますが、混雑した店内でアプリを立ち上げる手間や、電池切れや通信障害時に使えない点には注意が必要です」

「交通系ICカードかクレジットカードで決済する」。
これが、一つめのルールだ。
 気をつけなければならないのは、どこでも恩恵を受けられるわけではないという点。

2つめのルールは、「5%還元が受けられる中小店舗で買い物すること」だ。
 5%還元は、個人事業主や中小企業が対象で、小売業なら資本金5000万円以下、もしくは従業員50人以下といった条件がある。
大手企業でもコンビニエンスストア、レストラン、ガソリンスタンドなどのフランチャイズ店は2%還元だ。
 対象は全国で200万店に及ぶが、10月1日から開始できる店舗は4分の1の約50万店。
店舗が経産省に申請し、登録審査を受けなければならないためだ。

「今後追加登録していきます」(前出・経産省担当者)
 こうした対象店をどう見つければいいのか。
「登録審査が完了した店舗にはポスターやステッカーなどの店頭用広報キットが届き、目立つ場所に掲示されます。
店舗情報は、還元事業のホームページやアプリで確認できます」(同前)

 前出の風呂内氏が続ける。 「スーパーでも個人経営や中小規模なら対象ですが、イオンなど大手スーパーや三越伊勢丹といった百貨店は対象外。
アマゾンや楽天市場など電子商取引サイトでも『5%還元』などのアイコンが付けられている事業者の商品なら、還元が受けられます」
 本来、コンビニの直営店は対象外だが、セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンの三大コンビニの他、ミニストップなどでは2%のポイント補助分を本部が負担し即時還元を行う。

 飲食チェーンでは、マクドナルドは国内約2900店舗のうち、フランチャイズ約2000店舗で2%還元される。
しかし、吉野家はフランチャイズ店を持つが、還元事業に参画しなかった。
「システム改修が間にあわなかったためです。
ただ、10月15日まで、牛丼・牛皿の本体価格10%オフのキャンペーンを行っています」(吉野家広報担当)

 ポスターが貼ってあっても、まだ安心は出来ない。
「キャッシュレス決済は、決済サービスのブランドや電子マネーによってはポイント還元に対応していないこともあります。また、店舗が契約するカード会社全てに申請しなければならず、申請が漏れた発行会社によっては還元にならないこともあります」(飲食店経営者)

 どうすればよいのか。
「基本的には店頭ポスターの『対象決済手段』にマークがあれば還元されるので、ご自身の決済サービスのマークがあるか確認しましょう。
稀にマークがあっても還元されないケースがあるので、念のためそのお店が還元対象かをご自身の決済事業者に確認すると安心です」(前出・宮居氏)

■スイカでポイント還元を受けるために必要なこと
 ところが、まだ落とし穴がある。
交通系ICカードの場合、インターネットで事前登録が必要。
「スイカでポイント還元を受けるには、JR駅のみどりの窓口などで氏名、生年月日などを登録する『記名式』にした上、『JREポイントサイト』でウェブ登録しなければなりません」(前出・風呂内氏)

「還元方法をチェックする」のが、3つめのルールだ。
「還元事業は原則、次回以降の買い物で使えるポイントが付与されますが、ポイントの有効期限がいつまでかを確認しておくとよいでしょう」(同前)

 実は還元が楽なのがクレジットカードだ。
「UC、セゾン、JCBなどが発行するクレジットカードは、請求額の引落しの際に還元分が割引かれるので損することはありません」(同前)
 ただし、クレジットカード1枚につき還元額は月1万5000円(利用額で月30万円)と上限がある。
 やみくもにキャッシュレスにするのはトラブルの元。
3つのルールを抑えて、賢く制度を利用したい。
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年10月10日号)
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2019年10月20日

「缶コーヒーで気合を入れる人」が危ないワケ

「缶コーヒーで気合を入れる人」が危ないワケ
2019年10月19日 PRESIDENT Online

Q. コーヒーを飲むべきは「起きた後」か「寝る前」か

■医学的に正しい食事術とは コーヒーはカフェインのせいで健康に悪いイメージがあるかもしれません。
しかし、糖尿病や動脈硬化を抑える効果があることがわかっており、1日に数杯程度を積極的に飲むのはいいでしょう。
私も愛飲しています。

ただ覚醒作用のあるカフェインが含まれるため、時間帯の配慮は必要です。
夕方以降の摂取は、言うまでもなく夜眠れなくなる場合があります。
そこで、夜に喉が渇いたときにオススメしている飲み物は、ハーブティー(ローズマリー、カモミール、ラベンダー、ペパーミントなど)。
リラックス効果があるので、仕事終わりに最適です。
もちろん、カフェインが入っていないものを選んでください。
どうしてもコーヒーが飲みたい場合は、デカフェを飲まれるといいでしょう。

上質な眠りのためには、夕食もできれば睡眠の4時間前までに終えること。
食べたものが消化吸収を終えるのには約4時間はかかるうえ、朝昼食とは異なり、夜は肉体も脳もほとんど使いません。
食べたものがそのまま脂肪として蓄えられてしまうので、できれば主食抜きのおかず中心にしておきたいですね。

朝昼晩の食事配分の理想は、「3:5:2」と覚えておいてください。

■お酒好きな方には朗報
ところで、お酒好きな方には朗報があります。
食事とともにお酒を飲むと、血糖値の上昇を抑えるエビデンス(証拠)があるのです。
糖質を多く含むビールや日本酒、紹興酒などは避け、抗酸化作用のあるポリフェノールが豊富な赤ワインや、辛口の白ワイン、蒸留酒などがオススメです。
もっとも飲みすぎは厳禁。

アルコールの血中濃度を薄めるために、意識的に水は多めに飲んでください。
また、我々の体は固体より液体のほうがより早く糖質を吸収しやすいのです。

一見体に良さそうなオレンジなどの果物も、実際は「果糖」の塊。
もちろん、砂糖満載の清涼飲料水や缶コーヒーは「砂糖の塊が溶けた液体」と認識すべきでしょう。

これらは飲むと一時的にハイな気分になりますが、それは短時間で血糖値が上昇し、セロトニンやドーパミンなどの脳内物質が分泌された結果にすぎません。

「缶コーヒーで仕事前に気合が入った」=いわゆる「血糖値スパイク」が起きている状態であり、これを繰り返せば、脳は「再びあのハイ状態を」と、過剰に糖分を求め始めます。
これは「糖質中毒」と呼ばれ糖尿病の原因。
一時的なハイ状態は「至福点」とも呼ばれ、飲料メーカーはこれを計算しつくした商品開発を行っています。

最後に、コーヒーを飲む場合は、あくまで本格コーヒーをブラックで飲むこと。
砂糖たっぷりの缶コーヒーなどの“コーヒー飲料”と、「本格コーヒー」は全く別物であることを覚えておいてください。
▼缶コーヒーは本格コーヒーと別物注意
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牧田 善二(まきた・ぜんじ)
AGE牧田クリニック院長
1979年、北海道大学医学部卒業。
2008年、生活習慣病や肥満治療のため、東京・銀座に「AGE牧田クリニック」を開業し、延べ20万人以上の患者を診ている。『医者が教える食事術2 実践バイブル』など著書多数。
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posted by 小だぬき at 00:00| 神奈川 ☁| Comment(3) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月21日

[政令恩赦決定]合理性も説得力もない

[政令恩赦決定]合理性も説得力もない
10/20(日) 沖縄タイムス「社説」

 慶弔時の慣例とはいえ、三権分立の原則を揺るがしかねない、合理性のない制度である。
「時代に合わない」との国民の声に耳を傾けるべきだ。

 政府は、天皇陛下が即位を宣言する「即位礼正殿の儀」に合わせ、恩赦の実施を閣議決定した。
国の慶弔に際しての恩赦は、天皇、皇后両陛下の結婚以来26年ぶり、現憲法下では11回目となる。

 今回実施されるのは、政令によって一律に救済する「政令恩赦」である。
罰金刑を受け、納付から3年以上経過した人に対し、資格を回復する「復権」がなされる。
 対象者は約55万人に上り、そのうちの8割超が道路交通法など交通法令違反で、公職選挙法違反者も約430人含まれている。 
 罰金刑を受けると医師や看護師といった国家資格を5年間得られないが、復権の対象となれば国家試験を受けられるようになる。
公選法の場合は公民権が回復し、選挙権や被選挙権が得られる。

 恩赦は皇室の慶弔時のほか、サンフランシスコ講和条約発効や沖縄の日本復帰など国家的行事でも実施されてきた。
 「沖縄恩赦」の際は、政権による総選挙を見越した選挙違反者救済の側面が指摘された。
昭和から平成への代替わりでも、公選法違反者が多く含まれ「政治恩赦」と批判を浴びた。
 司法が下した判断を行政の力で変える恩赦には異論が根強い。
三権分立はもちろん民主主義の原則に反する懸念が消えない。

■ ■  
大日本帝国憲法で天皇の大権事項とされたように、恩赦には、時の権力者が権限を誇示する手段として使ってきた歴史がある。
 現憲法下では内閣の助言と承認によって行う天皇の国事行為だが、「時代遅れ」との批判は国民主権の時代に受け入れられないという声である。
 共同通信社が今月初めに実施した全国電話世論調査で、恩赦への反対が60・2%に上り、賛成の24・8%を大きく上回った。
 前回の恩赦から26年が経過し、この間に犯罪被害者基本法が施行されるなど、被害者感情を重視する社会の流れも強まっている。
 対象を比較的軽微な犯罪に限ったとはいうものの、交通事故の被害者の中には割り切れない思いを抱いている人もいるだろう。
公選法違反は民主主義を揺るがす軽微とはいえない不正である。
■ ■
 恩赦の実施に対し政府は「更生意欲を高める」意義を強調している。
 確かに特定の個人を中立的な機関が審査する「個別恩赦」に、その効果があることは否定しない。
しかし今問題にしているのは一律に実施される「政令恩赦」である。

 政府は閣議決定の直前まで、恩赦についての具体的言及を避けてきた。
 どのような議論を経て、対象基準や規模を決めたのか。
政治的判断は働いていないか。

 理念なき前例踏襲で新しい時代は開けない。
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2019年10月22日

小泉進次郎。爽やかな笑顔の下にある「アメリカの代弁者」という素顔

小泉進次郎。爽やかな笑顔の下にある「アメリカの代弁者」という素顔
2019/10/21 ハーバー・ビジネス・オンライン (菊池英博)

 第4次安倍再改造内閣でついに入閣を果たした「自民党のプリンス」、小泉進次郎氏。
 内閣人事発表前からの官邸での異例な「結婚会見」など、当人のキャリアや実績以上のプッシュもあり、出世街道を驀進中だが、環境大臣就任後は意味不明な答弁やコメントなどを揶揄され、馬脚を露わしたという見方もある。
 しかし、そんな小泉進次郎だが、日本にとっては極めて「危険」な存在である可能性もある。

『月刊日本 11月号』では、第三特集として「アメリカの代弁者・小泉進次郎」と題した特集を打ち出している。
 今回は、その中から日本金融財政研究所の所長である経済学者の菊池英博氏の論考を転載、紹介しよう。

農協マネー380兆円の略奪
── 環境大臣として初入閣した小泉進次郎氏をどう見ていますか。

菊池英博氏(以下、菊池):小泉進次郎氏はアメリカの代弁者だと思います。
彼の発言は、在日米国商工会議所(ACCJ)やアメリカのシンクタンクの方針に沿ったものばかりです。
 最も象徴的だったのは、自民党農林部会長時代の発言です。
ACCJは2014年に、日本政府に対して「JAバンクとJA共済を現在の農水省の管轄下から金融庁の監督下に移し、他の金融機関と平等な競争環境(民間と同じ法人税を課すなど)を確立すべきである」とする意見書を突き付けてきました。

彼らの狙いは、JAバンクとJA共済を民営化させ、「農協マネー」で米国債を購入させることです。
 このACCJの要求に呼応するように、進次郎氏は2016年1月に「農林中金(農中)の融資のうち農業に回っている金額は0・1%しかない。
農家のためにならない」と述べ、「農中不要論」をぶちあげたのです。
 農中は、地域のJAバンクや各都道府県にあるJA信連から資金を預かり、その運用益を組合員に還元しています。
また、農中は農協の事業の赤字を補って日本の農業を支えています。

フランスのクレディ・アグリコルやアメリカのクレジット・ユニオンなど、どの主要国にも農中のような農業金融の中核機関が存在しています。
農家に直接融資するのはJAバンクの役割であり、農中の融資が少ないのは当然のことです。
 ACCJが狙っていた農協マネー380兆円の略奪は、進次郎氏の父・純一郎氏が年次改革要望書の指令に沿って郵政民営化を断行し、郵政マネーを略奪しようとした構図と同じです。

 また、「日本の農業は過保護だ」という進次郎氏の主張も事実に反するものです。
日本の農業は過小保護なのです。
欧米主要国は、食糧安全保障の観点から、農業に多額の国家予算を投じています。
農業所得に占める直接支払い(財政負担)の割合を見ると、日本はわずか15.6%です。
フランス、イギリス、スイスはいずれも90%を超えています。
農業算出額に対する農業予算の割合を見ても、日本が27%なのに対し、アメリカは65%、スイスが62%、フランスは44%となっています。

グローバル企業の代弁者
── 進次郎氏は、日本をコントロールするジャパン・ハンドラーから直接手ほどきを受けてきました。

菊池:彼は2004年3月に関東学院大学を卒業した後、コロンビア大学に留学しています。
そこで指導を受けたのが、ジャパン・ハンドラーの代表的人物であるジェラルド・カーティス氏です。
カーティス氏はコロンビア大学東アジア研究所所長などを歴任した日本政治研究者ですが、CIAの情報提供者(インフォーマント)として名前が上っています。
現在も、竹中平蔵氏が所長を務めるパソナ総合研究所のアドバイザリーボードに名を連ねています。
ジャパン・ハンドラーたちは、日本の留学生たちを手懐け、アメリカの代弁者として育成しているのです。
その尖兵が進次郎氏です。
 進次郎氏はCSIS(戦略国際問題研究所)の研究員も務めていました。
まさに、CSISは、日本に対する司令塔の一つであり、ジョセフ・ナイ、リチャード・アーミテージ、マイケル・グリーンといったジャパン・ハンドラーの巣窟です。

── 進次郎氏は菅義偉官房長官と歩調を合わせています。

菊池:二人はともに神奈川県選出であり、規制改革論者として知られています。
もともと菅氏は、小泉純一郎政権時代に竹中総務大臣の下で副大臣を務め、小泉流の規制改革路線を信奉してきました。  2009年の民主党政権誕生後、一旦郵政民営化路線は修正されました。
2012年4月には郵政民営化法改正案が衆院を通過しました。
民営化法は、「ゆうちょ銀行」と「かんぽ生命保険」の金融2子会社の株式について、完全売却を義務付けていましたが、それが努力目標に改められたのです。
この法案に中川秀直氏とともに反対したのが、進次郎氏と菅氏でした。

 8月7日、進次郎氏は滝川クリステルさんとともに菅氏を訪ねて結婚を報告し、そのまま首相官邸で記者たちを前に結婚を公表しました。
今回の進次郎氏入閣を推進したのも菅氏だったと見られています。
8月10日に発売された『文藝春秋』9月号に掲載された菅氏と進次郎氏との対談でも、司会者から「進次郎さんはもう閣僚になってもいいか」と振られて、菅氏は「私はいいと思います」と発言していました。
菅氏は、安倍総理が9月6日にウラジオストクから帰国すると、「今回、進次郎は入閣を受けるのでは。言ってみたらどうですか」と進言したとも報じられています。
今後、進次郎氏は菅氏と連携しながら、アメリカの要求に呼応した規制改革路線を推進していくことになるでしょう。

健康ゴールド免許は金持ち優遇策だ
── 進次郎氏は2018年10月に党の厚生労働部会長に就きましたが、それ以前にも農協改革の旗を振ると同時に、社会保障改革で独自の主張を展開してきました。

菊池:進次郎氏が主導した「2020年以降の経済財政構想小委員会」(通称:小泉小委員会)は、2016年10月に「人生100年時代の社会保障へ」と題した提言をまとめました。
提言の目玉は「健康ゴールド免許」の導入です。
運転免許証で優良運転者に「ゴールド免許」が与えられるように、健康診断を受け、健康管理に努めた人には、医療保険の自己負担を3割から2割に引き下げる「ゴールド免許」を与えるという構想です。

 高齢化の進展に伴って拡大し続ける社会保障費を抑制するために、国民が自己責任で健康管理に努め、できるだけ長く仕事を続けることを奨励するという発想です。
 大企業の株主たちは配当の拡大のために、企業の従業員の健康保険料負担の縮小を求めています。
そのために、予防医療の考え方に基づいて、健康管理は自己責任であるという考え方を浸透させようとしています。
 しかし、健康管理に努め、健康でいられる人を優遇するという発想は、弱肉強食の論理です。
健康の維持管理にカネをかけられない貧乏人は切り捨てるということです。  

人間ドックや高級ジムに通えるのも、優良食材でデトックスに励められるのも、豊富な財力がある人だけです。
逆に雇用の不安定な人は、年に一度の健康診断さえ受けられないのが現実です。
所得の格差が疾病リスクに大きな影響を与えているのにもかかわらず、健康管理に努められる恵まれた人々の自己負担を低くするのは、露骨な金持ち優遇策です。

「守旧派に挑む改革者」のイメージに騙されるな
── 小泉小委員会は、2017年3月には「こども保険」創設を提言しました。

菊池:進次郎氏は、「子どもが必要な保育や教育を受けられないリスクを社会全体で支える」などと耳障りのいいことを言っていますが、「保険」の名のもとに、国民に新たな負担を押し付けるのが狙いです。
実際、提言は現在の社会保険料に0・1%を上乗せし、新たに3400億円の財源を捻出すると述べています。
その実体は、「こども増税」だとも指摘されています。

── マスコミは進次郎氏の発言を持て囃してきました。

菊池:彼の発言の仕方は、典型的なショック・ドクトリンの手法です。
ショック・ドクトリンとは、災害、政変、戦争などによる混乱に乗じて一気に変革を進める新自由主義者の手法です。
 進次郎氏は通説とは異なる主張を、突然ぶち上げて、まずショックを与えるのです。
その混乱に乗じて、世論を味方につけるのです。
その手法は父純一郎氏の手法でもあります。
純一郎氏は「官から民へ」「改革なくして成長なし」をスローガンとして、郵政民営化賛成派を改革派、反対派を守旧派・抵抗勢力と位置づけて世論を味方につけました。

 純一郎氏が郵政を悪玉に仕立てたのと同様に、進次郎氏も農協を悪玉に仕立てようとしました。
マスコミは、彼らを悪玉に挑む改革派だと錯覚して、彼らをヒーロー扱いしてきたのです。
 しかし、進次郎氏はアメリカの代弁者として利用されているに過ぎず、自ら築き上げた確固たる思想などないのです。
彼には、入れ知恵された政策を巧みに宣伝することしかできません。
入れ知恵されなければ、何も語れないのです。
実際彼は9月22日にニューヨークの国連本部で行われた気候行動サミットで外交デビューしましたが、記者からの質問にまともに答えられませんでした。

「石炭は温暖化の大きな原因だが、脱石炭火力に向けて今後どうする?」と質問された進次郎氏は、「減らす」と答えましたが、記者から「どのように?」と尋ねられると、答えに詰まって6秒も沈黙してしまいました。
自分の考えは全くないのです。

 進次郎氏は、私的とはいえ靖国神社を参拝しています。
靖国参拝は、中国、韓国はもちろん、アメリカも反対しています。
アジア諸国との和解の精神を持たない政治家に、日本の指導者になる資格はありません。

 進次郎氏の化けの皮は剥がれつつあります。
しかし、日本の規制改革をさらに進めたいアメリカやグローバル企業は、今後も進次郎氏を利用しようとするでしょう。
かつて、純一郎氏の郵政民営化に多くの国民が騙されました。進次郎氏の巧みなワンフレーズとショック・ドクトリンに、再び騙されてはなりません。
(聞き手・構成 坪内隆彦)
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2019年10月23日

テレ朝玉川氏 即位に伴う恩赦に疑義「何の意味があるのか分からない」

テレ朝玉川氏 即位に伴う恩赦に疑義
「何の意味があるのか分からない」
10/22(火) デイリー

テレビ朝日の玉川徹氏が22日、同局系の生番組「羽鳥慎一モーニングショー」で、天皇陛下の即位に伴って実施される恩赦について「こういうことがあったからといって、慶事が本当に喜ばしいことだって思えるのかな」と疑義を呈した。
 番組では恩赦について、反対が賛成の倍以上という共同通信社の世論調査や、憲法学者である小林節・慶応大名誉教授の「恩赦は司法で判断したものをなかったことにすること。
天皇の即位と刑罰は本来何も関係ない」という解説を紹介した。

 玉川氏は「日本は三権分立なんですね。
刑っていうのは司法が裁判をへて確定させるものなんですね、本来。
それを行政側が、もういいですよっていうふうなことっていうのは、おかしいんじゃないかというふうなことがあって」と、恩赦が三権分立に反している可能性を述べた。  

「何の意味があるのか僕には分からないですね、これ。権利を復活させるっていう。
確かに同業である政治家の人たちにとってはこれありがたい話なのかもしれないけれども、こういうことがあったからといって、慶事が本当に喜ばしいことだって思えるのかな。僕は全然分からないです」、
「逆効果のような気がするね。
せっかくの慶事で、おめでたいことなのに、逆にイメージがこれで…反対60パーセントですからね」と疑義を呈した。

 ジャーナリストの青木理氏は、約55万人(前回は約250万人)が対象となる今回の恩赦について「(恩赦は)世界的にみるとヨーロッパ、イギリスなんかとかフランスなんかでもあるんだけど、世界的な潮流でいうと、もっと厳格にしていこうよ、少なくしていこうよ、絞っていこうよという方向になっている中での今回の数っていうのは、これでも絞ったって言ってるんだけど、ちょっと多いなという印象は受けますよね」と指摘。

 菅野朋子弁護士も「三権分立の点からするとね、今ここでこれを残しておくというのは今の、現代の民主主義っていうところからして、ちょっとやっぱり相反するものかなとは私も思います」と、恩赦に批判的だった。
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"オーガニックなら安全"神話の恐るべき盲点

"オーガニックなら安全"神話の恐るべき盲点
2019年10月23日 PRESIDENT Online

形成外科医として長年肌と向き合ってきた落合博子さんは、世の中にある美容情報は科学的ではないことが多いと指摘します。
例えば、「天然成分」と聞くと「安全」「肌にいい」というイメージを抱きがちですが、実はそうとも限らないのだそう。
逆に「合成」「パラベン」のほうが安全なことも。
“オーガニック信仰”の意外な落とし穴とは?
※本稿は、落合博子『美容常識の9割はウソ』(PHP研究所)の一部を再編集しました。

■実は怖い日本の「オーガニックコスメ」事情
「オーガニック」と聞くと、「肌にも地球にもやさしい」というイメージがありますね。
しかし科学的な視点で見ると、オーガニック化粧品にもリスクがあるといえます。
理由は簡単。
日本には、化粧品に関するオーガニック認定基準がないからです。

そもそも「オーガニック」とは、化学肥料や化学農薬を使わない有機栽培のこと。
オーガニックコスメは、そうした「有機栽培で育てられた植物性の原料を使ってつくられたコスメ」ということになります。

海外では、オーガニックコスメとして販売するには、政府機関や認証機関による厳しい基準を満たさなければなりません。
たとえば、フランスにはECOCERT(エコサート)やCOSMEBIO、
ドイツにはdemeter(デメター)やBDIH、
アメリカにはUSDA、HOFAなどがあります。

オーガニックコスメとして認証を受けるためには、有機栽培された植物からとれる成分のみが原料であることはもちろん、リサイクル可能な容器であるか、流通経路や流通手段が環境に配慮されているかどうかなど、細かな基準が数多くあります。
海外では、こうした厳しい審査をとおった商品のみが、「オーガニック」という表記を許されるのです。

しかし、日本で販売されているオーガニック化粧品には、このような認定基準がありません。
そのため、たとえばオーガニック植物成分を1種類だけ少量配合しただけでも、「オーガニック」とうたうことができます。 もちろんなかには、しっかり海外機関の認定を受けている商品もあるでしょうが、メーカーの自己判断で何とでもいえてしまうのが実情なのです。

■天然であるほどリスクがある
「天然成分由来」や「植物エキス」と書かれていると、つい安心・安全だと感じますが、その感覚は残念ながら間違っています。
なぜなら、「天然=何が入っているかわからない」ともいえるからです。
まだ解析しきれていない成分が混入している可能性もありますし、自然界のものは天候や産地によって左右されるので、品質にもバラつきもあるでしょう。
そして植物のなかには、毒性があったり、かぶれやアレルギーの原因となる成分があることも忘れてはいけません。

たとえば漆などがそうですし、漢方にステロイド類似成分が含まれていることもあります。
植物由来だから万人に合って安心であるとは、けっしていえないのです。

■「合成」のほうがむしろピュア
一方、「合成」と名がつくものには、なぜか肌によくないイメージがありますが、じつはそんなことはありません。
合成成分とは、自然界に存在する薬効成分を特定して、それを化学的につくり出したもの。
ひとつの成分にフォーカスして生成されたものですから、曖昧で未知なるものを含む「天然」よりも、むしろピュアなのです。
もちろん、植物成分のすべてを否定しているわけではありません。
植物ならではの心地よさや香りのよさもありますし、それが自分に合っていて肌にトラブルが起きないなら、使うことに何の問題もありません。

ただ、天然であるがゆえのリスクもまた、知っておいていただきたいと思うのです。

■パラベンは肌に良くないのか
みなさんはパラベンにどんなイメージをお持ちでしょうか? 
肌によくないと思っている方もまだまだ多いようです。
そのせいか、「ノンパラベン」「パラベンフリー」など、防腐剤無添加とうたわれるスキンケア商品も数多く見られます。

「防腐剤」とはその名のとおり、商品の腐敗を防ぐために配合されている化学添加物のこと。
もちろん化粧品だけではなく、食品や医薬品などさまざまなものに入っています。
そのなかでも馴染み深いのがパラベン(パラオキシ安息香酸エステル類)ですが、パラベンは本当に肌やからだによくない成分なのでしょうか?

■いまいちばん安全な防腐剤・パラベン
たしかにパラベンは人工的に合成された添加物です。
しかし現在では、ラット検証や人体検証も含めた研究により、パラベンはもっとも低刺激ですぐれた防腐効果を持つ安全性の高い成分としてのエビデンスがとれています。
おそらく、この「パラベン=肌の害になる」というイメージは、パラベンが以前、表示成分のひとつであったことが原因のようです。

パラベンは30年以上前に当時の厚生省がつくった「アレルギー反応を起こす可能性のある表示成分」のリストに含まれていました。
ただ、先述したとおり、この旧表示指定成分の内容は古く、当時危険とされた成分のなかには、現在は健康食品としてサプリメントで販売されているものさえあるほど。
ですから、「パラベン=危険」の認識はあらためる必要があります。
安全性が保証されなければ、現在は許可が出ませんし、そもそも食品に使えるはずはありません。

パラベンやメチルパラベンは、防腐剤としてもっとも刺激がなく安全なものといえますから、悪者あつかいする必要はないのです。

■「防腐剤フリー」は基本あり得ない
では、最近多々見かける「パラベン不使用」商品についてですが、パラベンが使われていないということは、当然ながらほかの防腐剤が配合されているはずです。
そもそも化粧品として販売許可を得るためには、「未開封で3年間保存が可能」という条件をクリアする必要があります。
防腐剤の配合なしに、この条件をクリアすることはほぼ不可能ですから、たいていの化粧品には、防腐剤もしくは、それに代わる成分が添加されているでしょう。

ただし、もし防腐剤が本当に無添加で3年保存の条件をクリアできない場合、「消費期限を化粧品の目立つところに記載すること」で販売の許可を得られます。
つまり、本当に防腐剤不使用の化粧品には、かならず消費期限が明記されているはずです。
防腐剤がどうしても気になる方や、パラベンにアレルギーが出てしまう方は、こうした消費期限つきの製品を使うのがよいでしょう。

■成分にリスクはつきもの
ただ、注記しておきたいのは、どの成分にもアレルギー反応が出てしまうリスクはあるということ。
パラベンはかなり低刺激で安全性が高い成分ですが、それでもアレルギーを引き起こす可能性がゼロだとはいえません。
大部分の人にとって大丈夫であっても、ある人にとっては合わない可能性もあるのです。
しかし、これはどの成分にもいえること。

何かの作用があるということは、かならず副作用もあります。
成分にはいつもメリットとデメリットの二面性があるものだからです。
そうした二面性を考慮してもなお、パラベンはリスクがかなり低く安全な防腐剤であると位置づけることができます。

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落合 博子(おちあい・ひろこ)
国立病院機構東京医療センター形成外科医長、
再生医療研究室室長、日本抗加齢医学会専門医
1991年東北大学医学部を卒業。
医師免許取得後、形成外科、創傷外科の専門医としての勤務を経て、2003年より国立病院機構東京医療センターで形成外科医長を務める。
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2019年10月24日

「ダム最優先・堤防強化二の次」の治水政策が招いた”人災”

千曲川の台風被害は、
「ダム最優先・堤防強化二の次」の治水政策が招いた”人災”
ハーバー・ビジネス・オンライン 2019/10/23

ダム建設を最優先し、
堤防強化を軽視してきた
 台風19号が本州に上陸した10月15日、千曲川の堤防が70メートルにわたって決壊した。
その現場である長野市穂保地区を訪れると、そこには東日本大震災の被災地と同じような光景が広がっていた。

 一階部分の壁が抜け去った二階建て家屋が立ち並び、一気に押し寄せたであろう濁流の激しさを物語っていた。
庭には車や農機具がガレキに埋もれ、周辺は一面泥でまみれていた。
 堤防脇の住宅は半壊状態。

ようやく晴れ間が見えるようになったためか、長靴をはいた女性が家の周囲を見て回っていた。
「ご自宅ですか?」と声をかけると、無言のまま小さく頷いただけで、その場から離れていった。
しばらくすると、再び自宅前に戻って損壊状態を確かめていた。

 目の前に広がっていたのは、去年7月の西日本豪雨災害で堤防が決壊した岡山県倉敷市真備町と瓜二つの光景でもあった。
死者50人以上の被害を出した真備町の堤防決壊について「歴代自民党政権による人災」と指摘したのは、河川政策の専門家で日本初の流域治水条例をつくった前滋賀県知事の嘉田由紀子参院議員だ。

 筆者が以前リポートした記事「『西日本の豪雨災害は、代々の自民党政権による人災』河川政策の専門家、嘉田由紀子・前滋賀県知事が指摘」で、嘉田議員は次のように語っていた。
「滋賀県知事になる頃から『矢板やコンクリートで周りを囲む、アーマーレビー工法で鎧型堤防にして補強すべき』と国に提案してきたのですが、歴代の自民党政権は『鎧型堤防は当てにならない。堤防補強よりもダム建設だ』と言ってきた」

 今回の台風19号被害は「ダム最優先・堤防強化二の次」を続けてきた、歴代政権による“人災”が再び繰返されたといえる。

西日本豪雨災害の教訓を活かさなかった現政権の職務怠慢の産物と言っても過言ではない。

強化できたはずの堤防をなぜ放置していたのか
 千曲川の堤防決壊現場では、15日昼過ぎから「堤防調査委員会」委員長の大塚悟・長岡技術科学大学工学部教授が現地視察を行い、会見に応じた。
地元記者との質疑応答が一回りしたところで、筆者は次のように聞いてみた。

――越水で浸食して破堤したということであれば、そもそも堤防の強度が不足しているのではないか。
「もっと(堤防を)強化しておくべきだった」という見方はされないのでしょうか。

大塚委員長:一般論ですが、堤防はもともと土堤ですから、それほど強度は強いものではない。

――鉄板(矢板)を入れるなどして堤防を強化できるはずです。
越水をしても決壊しない工法をやろうとすればできるはずだったのに、なぜ採用されなかったのですか。

大塚委員長:それはたぶんプラスの面とマイナスの面があるのだろうというふうに思います。
確かにシートパイル(鋼矢板)が入っていれば、水に強いということは言えます。
ただ、それが土堤とよく馴染んでいなければ、効果を発揮しないのかなと思います。
 それと、堤防は延長が長いですから。
全部にシートパイルを入れるのかと。それは非現実的ですし、現状ではいろいろな判断で入れられていないことになると思います。

大塚委員長「今後、(堤防強化を)検討していく」
 とても納得できる発言ではない。
堤防が決壊した穂保(ほやす)地区は千曲川の川幅がすぐ先で狭くなっていて、大雨時には水位が上がって堤防が決壊しやすい“危険地域”だったからだ。
堤防が決壊した西日本豪雨災害を教訓にして、緊急に堤防強化をすべき高リスク地区であるのは一目瞭然だった。
それを怠っていたのだ。
筆者は質問を続けた。

――(穂保地区の)この部分は、この先が(川幅が)狭くなって特に危険な区域だと指摘されていますが、そういうリスクが高いところの堤防強化を緊急にするべきだったのではないですか。

大塚委員長:もしそういうご批判があれば、今後、検討していく必要があると思います。

――去年の西日本豪雨災害の教訓を全然活かしていないのではないか。
あの時も破堤して「堤防強化をするべきだ」という専門家の意見が出たにもかかわらず、なぜ、ここは強化されなかったのですか。

大塚委員長:例えば、堤防強化をするのも一つですし、河道断面を大きく増やすとか、粘り強い堤防を作る。
それ以外に拡幅工事、堤防を厚くするとか、いろいろな方法があります。
堤防の上を舗装するとか、いろいろな浸食対策が行われていて、全国的に実施されています。
「堤防は決壊してはいけないが、非常に延長が長く……」

――堤防強化を最優先にせずに、ダムを最優先してきた治水政策が今回の災害を招いたという指摘もありますが、その点はいかがですか。

大塚委員長:その点については、私にはちょっとまだ分かりません。
この場所についてはこういうことが起きてしまいましたので、今後の対策をもっと考える必要があると思います。
しかし、そういった施策全般についてここだけを見て言うことはできないと思います。

――堤防は「決壊してはいけないもの」ではないですか。
それが起きたことへの専門家としての意見はどうなのでしょうか。

大塚委員長:堤防は決壊してはいけないと思っています。
誰もがそう思いますが、堤防は非常に延長が長い。
全部工事をしていくと、それは莫大な予算と時間がかかってしまう。
だから国としてはずっと努力はしていますが、非常に長い時間がかかる中で、どうしても整備率が上がらないという現実もあると思います。

――特に、ここは緊急にやるべきところだったのではないでしょうか。

大塚委員長:そこはいろいろなご判断があるのだと思います。

まず最優先するべきは、危険地域の堤防強化だ 『ダムが国を滅ぼす』などの著者がある今本博健・京大名誉教授(河川工学・防災工学)は大塚委員長の発言について、こう指摘する。
「鋼矢板補強についての質問に対し、委員長は『周辺地盤と馴染んでいないと効果を発揮しない』と答えていますが、国交省の言い訳をなぞっただけです。
地震などによって、鋼矢板と既設堤防との間に空隙ができることを指しているようですが、たとえ空隙ができても鋼矢板は破堤を防ぎます。

 委員長の発言は、河川工学者ではなく地盤工学者のような発言です。
今回の調査委員会も、現地を見るだけで自らは調査をせず、国交省の調査をもとに国交省の見解を結論とすると思われます」

 千曲川の破堤個所を訪れたことがある今本氏は、堤防決壊の原因についても次のように推定した。
下流の河道が狭まっていますので、せき上げにより水位が上昇して越水し、破堤に至った可能性が大です。
堤防補強が完了していたようですが、補強のやり方がまずかったのでしょう。
堤防の高さについての検討にも問題があったのではないでしょうか」

 千曲川の堤防決壊の原因が浮き彫りになっていく。
それは「下流の河道(川幅)が狭まる危険個所であったのに、堤防強化が不十分で決壊に至った」というものだ。
 今本氏は現役時代の災害調査で、被害者から「原因究明もいいが、二度と同じことが起こらないようにする研究もすべきだ」と言われたことがあるという。
「それ以後はこのことを心がけています」(今本氏)。

 堤防決壊で大きな被害が出た西日本豪雨の教訓を活かさず、安倍政権が再発防止(危険地区の緊急堤防強化)を怠ってきたことは間違いない。
今回の台風19号襲来で、堤防決壊続出を招いた主原因といえるのだ。
「ダム最優先・堤防強化二の次」の河川政策が今後、どう問いただされるのかが注目される。
<文/横田一>

横田一】 ジャーナリスト。
小泉純一郎元首相の「原発ゼロ」に関する発言をまとめた『黙って寝てはいられない』(小泉純一郎/談、吉原毅/編)に編集協力。
その他『検証・小池都政』(緑風出版)など著書多数
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2019年10月25日

竹中平蔵が「収入が上がらない」という悩みに童貞差別的説教

「90歳まで働け」で批判殺到の竹中平蔵 
「収入が上がらない」という悩みに自分の責任棚上げし「童貞男子そっくり」と差別的説教
2019.10.24 LITERA編集部

「65歳を超えても働け」という安倍首相の方針をもとに、政府では「70歳までの就労機会の確保」の制度づくりのための議論が進められている。
これには「死ぬまで働けということか」と批判の声も出ているが、そんななか、絶句するような暴論があの人物から飛び出し、話題を呼んでいる。
 その人物とは、人材派遣大手・パソナグループの会長であり、安倍首相が議長を務める「未来投資会議」の民間議員である竹中平蔵氏。

問題となっているのは、「PRESIDENT」(プレジデント社)2019年10月4日号に掲載された記事だ。
 この号の特集は、「人生の成功者のバイブル大集合! 「人間の器」を広げる1冊」。
目玉は菅義偉官房長官のインタビューで、張り付いたような笑顔の菅官房長官がいつものパウエル元米国務長官の本を片手に表紙を飾っているのだが、その特集のなかのひとつである、識者が読者の悩み別におすすめの本を紹介するという企画に竹中氏が登場。

「専門性が身に付かない」という悩みに対し、竹中氏はこんなことを語りだすのだ。
「意外と意識している人はまだ多くないのですが、私たちはこれからすごく長寿の時代を生きることになります。
たとえば100歳まで生きるとすると、90歳くらいまでは働くことになるでしょう。
でも、約70年間1つの会社で働くなんてありえないですから、どこかで転職をすることになる。
そうしたときに、専門性が身に付いていない人は生き残れないわけですね」

 将来、90歳くらいまで働くことになる──。
「70歳まで働け」と言うこと自体、死ぬまで働けと押し付けるのとほぼ同義だが、竹中氏の発言は平均寿命も超える長寿者に対し「棺桶に片足を突っ込んでも働け」と言っているのである。
 正気とは思えない発言だが、この記事がPRESIDENT Onlineで配信されると、批判が殺到。

「天皇陛下だって譲位するのに竹中平蔵は90歳まで働けと言うの」
「90歳まで働かないといけない国なんてどう考えても異常なんだよ」
「こいつだけは本当に許せない」という意見がTwitter上に溢れた。

 しかも、「90歳まで働け」発言だけではなく、聞き捨てならないのは、「約70年間1つの会社で働くなんてありえない」「専門性が身に付いていない人は生き残れない」という発言と、このあとにつづけた話だ。
 竹中氏は専門性を身につけるために「いちばん重要なのはまず「自分をプロデュースする」こと」と言い、こう続けるのだ。  
「具体的な方法として、私は自分の10年後、20年後の履歴書を書くことを勧めています。
具体的に未来の夢を形にし、実現するには今何をすべきかを逆算するのです」
「会社が今までのように100%面倒見てくれないから、自分で専門性を身に付けていかないとサバイブできないという苦しい時代でもある。
だから、早いうちから自分の「コンパス」を持つことが必須となってくるのです」

 労働者の4割近くが非正規雇用者といわれるほどに増加しているいまの社会では、いつ雇い止めに遭うかという不安に苛まれ、「10年後の履歴書を書くこと」も「未来の夢」を抱くことも、そんな余裕は奪われている。
そして、そんな社会を生み出したのは、竹中氏ではないか。

 竹中氏は小泉純一郎政権で経済財政政策担当相となり「小泉構造改革」を推進。
労働者派遣法を改悪し、製造業への派遣を解禁したことなどによって非正規雇用者が増加したが、一方で非正規切りを横行させ、ワーキングプアを生み出し、現在の格差社会をつくり上げた。
そうやって労働者を不安定な雇用に晒し、キャリアやスキルを正当に評価せず低賃金で使い捨てる社会をつくり出した張本人が、「会社が今までのように100%面倒見てくれない苦しい時代」などと宣い、「専門性が身に付いていない人は生き残れない」と説教をぶち、「10年後の履歴書を書くこと」と勧めているのである。
端的に言って「ふざけるな」という話だろう。

「収入が上がらない」という悩みに竹中平蔵は童貞差別的発言もち出し説教
 その上、絶句したのは、このあとだ。
「収入が全然上がらない」という悩みに対し、竹中氏は「実は今の時代は、大きなお金を生み出すチャンスのときなんです」と言う一方、新自由主義者の巣窟と化しているネットメディア・NewsPicksの元編集長で現CCOである佐々木紀彦氏の「今の日本人はチャレンジ精神のない人が多い」という指摘を紹介。
佐々木氏の著書『日本3.0 2020年の人生戦略』(幻冬舎)から、こんな一文を引用するのだ。

〈下品な意味ではなく、今の日本人は『チャレンジ童貞』になっているのではないかとすら思います。
自分がまだ見ぬ世界、領域、場所、体験など、未知のものを異様なまでに怖がっているように見えるのです。
その様は、女性を知らないがゆえに、女性に現実離れしたイメージを抱き、恐れたり、蔑んだりする童貞男子とそっくりです〉

 「「人間の器」を広げる1冊」という特集で、よりにもよって本からわざわざ引用してみせたのが、これ……。
そもそも、男性が「現実離れしたイメージを抱き、恐れたり、蔑んだりする」ような攻撃を女性に向けるのは「童貞」だからではなく、性的経験数を「男の勲章」として競い合い、女をモノ化するマッチョな価値観が社会に定着し、ミソジニーが蔓延しているからだ。
佐々木氏のこの一文は童貞差別にほかならないが、それを竹中氏は「含蓄のある話」「重要な指摘」であるかのように引用してみせたのである。

 竹中氏の底の浅さがよくわかるというものだが、それはこのインタビューの最後の、竹中氏からのメッセージからもあきらかだ。
「今は変革期ですごいチャンスに恵まれているから、恐れずとにかくやってみてください。
こんなに人手不足なんです。
失敗しても何かで食っていけますよ」

 さんざん「専門性が身に付いていない人は生き残れない」だの「10年後の履歴書を書け」だのとご高説を垂れておきながら、最後は「人手不足だから食っていける」って……。
 ようするに、専門性云々は取ってつけた話でしかなく、竹中氏の言いたいことは「90歳まで働け」「人手不足だから食っていける」ということに尽きるのだ。
そして、この考えは、安倍首相の主張とも共通する。

 実際、安倍首相は臨時国会の冒頭におこなわれた所信表明演説で、「65歳を超えて働きたい。8割の方がそう願っておられます。
高齢者のみなさんの雇用は、この6年間で新たに250万人増えました」と言って70歳までの就業機会確保を宣言したが、高齢者の貧困が社会問題になっていることからもわかるとおり、高齢者の労働者が250万人も増えたのは、年金だけでは生活できないからだ。
現に、内閣府の「高齢者の生活と意識に関する国際比較調査」(2015年)では、「就労の継続を希望する理由」のトップは、ドイツやスウェーデンが「仕事そのものが面白いから、自分の活力になるから」である一方、日本は「収入がほしいから」という回答が49%でダントツの1位になっている。

学者ヅラして「90歳まで働け」と語る竹中平蔵の正体は「シニア雇用」で儲かる企業の役員
 つまり、安倍首相は高齢者を「年金の支え手」としてさらに駆り出すために70歳まで働けるようにしようとしているだけで、「高齢者の専門性を社会に活かそう」などとは考えていない。
現に、2018年の「労働力調査」によると、非正規雇用の割合は65歳以上で76.3%とダントツに高い。
つまり、高齢者に期待しているのは「安い労働力」になることで、本音は「人手不足なのだから働き口はある。年金はあてにせずに働いて食いつなげろ」というわけだ。

 そして、こうした政策によって新たな市場を得て儲けるのが人材派遣業であり、「シニアの雇用創造」を掲げているパソナグループ会長の竹中氏なのだ。
 しかも、今回の70歳までの就業機会確保の方針を打ち出したのは、竹中氏が民間議員を務める「未来投資会議」だ。
同会議において竹中氏の肩書は「東洋大学教授、慶應義塾大学名誉教授」であり、パソナグループ会長であることは隠されているが、これは完全に利益誘導であり、このような人事は本来、許されない。
だが、安倍首相はそうした批判を無視して竹中氏を民間議員として重用してきたのだ。

その結果、やはり竹中氏が民間議員を務める国家戦略特区諮問会議でも、2016年に国家戦略特区で神奈川県において認めた家事支援外国人受入事業の実施では事業者に選ばれた企業にパソナがあったように、平然と利益誘導がおこなわれたのだ。  

かたや安倍首相が加計学園の獣医学部新設でお友だちを優遇し、かたや竹中氏は自身が会長を務める会社に利益誘導をはかる。
そして、今度は70歳までの雇用確保で一儲け──。
こうした流れを考えれば、「90歳まで働け」という常軌を逸した主張も、政府の政策になることもありえない話ではないのだ。

いまこそ本気で、竹中氏に対する「こいつだけは本当に許せない」という声を大きくしなければ、国民はこの男の食い物になりつづけることは間違いない。
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2019年10月26日

高リスクな開催時期 台風が東京五輪を直撃したらどうなる

高リスクな開催時期
台風が東京五輪を直撃したらどうなる
2019/10/25 日刊ゲンダイ

 台風19号によって、ラグビーW杯は3試合が中止になった。
同大会では史上初の判断だが、ここで気になるのは来年の東京五輪・パラリンピックだろう。

開催期間の7月24日〜8月9日(パラリンピックは8月25日〜9月6日)は台風や集中豪雨のリスクも高い。
こうした気象への対策はどこまで進んでいるのか。

 2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は、大会招致の際、〈この時期の天候は晴れる日が多く、かつ温暖であるため〉としていた。
猛暑だけでも一大事だが、この時期は14年広島豪雨(8月20日)、15年関東・東北豪雨(9月9〜11日)、17年九州北部豪雨(7月5日)、18年西日本豪雨(6月28日〜7月8日)など毎年のように集中豪雨による災害が起きている。そうなったらオリンピックどころの騒ぎではない。

 組織委員会は今年6月から9月まで、本番に備えたテスト大会を開催している。
その結果、たとえば「ゴルフ」は本番会場の埼玉県川越市の霞ケ関カンツリー倶楽部で8月15日にテスト大会を行ったところ、雷の影響でプレーが3回中断した。
9月9日に江東区の本番会場で行う予定だった「カヌースプリント」の公式練習も台風15号の影響で中止になった。

 マラソン・競歩は猛暑対策で会場が札幌市に移ったが、台風や豪雨はもっと深刻。
海が荒れたらヨットやサーフィンもできない。
東京・神奈川・山梨・静岡の1都3県を通る自転車ロードレースは土砂災害で通行止めになる可能性がある。

「台風などの悪天候による想定とそれによるスケジュールの変更は競技によってルールが異なります。
そのルールは現在策定中で、未定です。
ただ実際に、非常時になれば、国際オリンピック委員会(IOC)などと協議し、試合の遅延、延期、中断などの判断をすることになります」(組織委戦略広報課の担当者)

 基本は、競技によって日程変更も視野に入れる。
ただし、IOCの憲章には「大会期間は16日を超えてはならない」としていて延長はできない。
最終日のマラソンなどは、もしもに備えて関係者は頭を抱えている状況だ。

ゴルフ場が洪水でドロドロになっても代替会場はなし
 もうひとつ懸念がある。
代替会場の問題だ。
予備日が1日しか設けられていない「ゴルフ」の会場がある川越市では、先日の台風19号で越辺川の堤防が決壊。
近くの特別養護老人ホームが浸水し、200人以上が孤立する事態となった。
入間川の脇にあるゴルフ場もそうならないとは限らないが……。

「お答えできません。たとえば野球も豪雨で中止したから別会場とはならない。
現実的に会場が使えなかったらということは考えていません」(前出の担当者)
 目下、対応に追われているようだ。

とはいえ東京五輪・パラリンピックには選手のほか、8万人のボランティアがいる。
大会組織委員会が保険の加入を検討しているが、どんな補償内容か気になる。
「一般的なボランティア保険の『基本タイプ』でも、台風などの水害による被害や使用していた備品を壊してしまうなど過失の補償は可能です。
ただ、万が一を考え、地震や津波、噴火などあらゆる災害でも補償される『天災タイプ』(500円)が安心です」(社会福祉協議会ボランティアセンターの担当者)

 今回の場当たり的なマラソン会場変更と同様、これから大いにモメそうだ。
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2019年10月27日

増税直後の庶民感情を逆なで

増税直後の庶民感情を逆なで、
チュート徳井は芸能界追放か
2019/10/26 06 日刊ゲンダイ

 お笑いコンビ「チュートリアル」の徳井義実(44)が東京国税局から7年間で計約1億2000万円の申告漏れを指摘されていた問題が大騒動になっている。
 会見した徳井は「僕の想像を絶するだらしなさ、ルーズさ」などとし、意図的なものではないと暗に主張、重加算税など約3700万円の追徴税額を納め、修正申告も済ませたという。

同じ芸能界からも、テレビなどで「擁護のしようがない」(立川志らく)と批判が相次ぎ、同じ吉本の加藤浩次(50)は「ルーズで済む話じゃない。税金を払わないというのは」と言い切った。

 それだけじゃない。徳井は数年前、今回指摘の件とは別に、東京国税局から無申告を指摘されていたという続報も。2015年3月期までの4年間で約2000万円の所得隠し、18年までの3年間で約1億1800万円の申告漏れを指摘されていたというのだ。

■各局はスポンサーの顔色を…  
折しも世の中は消費税が10%に上がったタイミング。
徳井の行為はテレビでお笑いを楽しむ庶民感情を逆なで、番組スポンサーを裏切る所業と言わざるを得ない。

 実際、ただの申告漏れというには悪質だ。
スポーツ紙芸能デスクはこう言う。
「吉本の場合、売れっ子のタレントは個人事務所をつくり、そこを通じて出演料などを受け取っています。
個人の所得税と比べ、法人税の方が税率が低くなるからだそうで、徳井さんの『株式会社チューリップ』も節税のために設立した部分は大きい。
個人旅行に服、アクセサリー代まで経費としたり業界のどんぶり勘定体質がうかがえます」

 では今後、徳井はどうなるのか。
会見では本人も「徳井が出ていると気分が悪いと言われたら、仕事ができなくなっても致し方ない」と、引退も覚悟しているような言い方をしていた。

一方で、元プロ野球選手でタレントの板東英二がかつて7年間で約7500万円の申告漏れを名古屋国税局から指摘されたときは、2012年から活動休止を余儀なくされたが、約1年で復帰した前例もある。

ワイドショーのベテラン芸能デスクの見方はこうだ。
「テレビ各局は、今回のゴタゴタに早くケリをつけたいというのが本音。
徳井がゴールデンなどで数字(視聴率)を取っているタレントだからです。

各局とも、最も気に掛けているのがスポンサーの顔色です。
謝罪会見とその後の世論を見て、スポンサーが許せば、今後も変わらずに徳井を起用していく。
宮迫のような反社との関わりではないし顔色を注視しているところでしょう。

逆に言えば、数字の取れないタレントであったらすぐに出演見合わせなどと発表して切っている」

 すでに事態を重く見たCMスポンサーは徳井の出番を差し替えたCMに変更。
騒動が拡大すれば芸能界に徳井の居場所がなくなるのはあっという間だ。
このまま芸能界追放か、それとも……。
posted by 小だぬき at 08:10| 神奈川 ☀| Comment(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

思考停止している「国防」と税制

狂った厚労省
後期高齢者の医療費自己負担を1割から2割に引き上げる案が 検討されているとのこと。
年金しか収入のない老齢者が大部分で 生まれてから日々 活動し、疲労している臓器を持つ人間の肉体という現実を無視する自己負担案。
厚労省は「生命」を守る使命を放棄しようとしている。

生活保護基準の切り下げ
年金水準の切り下げ
医療費負担の増大
最低賃金切り上げへの消極性
裁量労働制をはじめとした労働環境の悪化

最近は「国民の生命、健康、生活」を守る使命を投げ捨て、財務省の財政論に抵抗することすら投げ捨てている。

税の根冠の破壊
本来「税」は、利益を追求する民間ではできない 福祉・国防・治安・公共工事などのために使われるのが基本です。
それが 中曽根内閣の国鉄民営化から 税を「損得勘定」で論ずる風潮がはびこり 政策決定されてきています。
その結果、財政論が 公部門でも公然と政策決定の基準となり 「国が守るべきもの」を曖昧にして 政府も野党も思考停止のまま現在に至っています。

国防の「軍事」優先、矮小化
「国が守るべきもの」を曖昧にしたまま政策が進められているため、最近の大雨・台風被害などの護岸・住宅立地などでの死者や被災者を生み出しています。

本来「国民の生命・財産、国土・領海」を守るのが 防衛政策であるならば、自然災害での死者や自殺者、餓死を生む社会の異常さを直視して、自衛隊の在り方を含めて 総合的「国防施策」を模索する時期です。

少なくとも 「国民の生命」を守る視点で 国土・福祉・軍事がバランスよく整備され、そのための必要経費が算出され 税体系が国民に提案されるというのが正常な姿であるハズです。

その基本が蔑ろにされているから 財務省の恣意的査定による「財源論」に陥っています。

安倍内閣は「戦後レジーム」からの脱却を大義名分のもと 憲法改悪を進めていますが、国家観が明確でないために すぎはぎだらけのその場しのぎの政権になっています。

今一つ一つの問題点をあげる余裕はありまませんが、少なくとも 高齢者負担の拡大で見える姿は 「国民の生命」を守る国家ではなくなっている現実です。

国民の疲弊を直視しないで、本来資本主義の元では 介入を極力少なくするべきなのに 法人への 過剰な保護を 当然とするような施策の連続では、「窮鼠 猫を噛む」ではないですが、生活者にとって我慢に限界があるということです。

「れいわ新選組」への期待が高まりつつあるのも その表れであると思います。
posted by 小だぬき at 10:28| 神奈川 ☁| Comment(2) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月28日

関電、内部崩壊の惨状を社員が証言…

関電、内部崩壊の惨状を社員が証言…
客から罵詈雑言、給与激減
でも経営陣は巨額退職金
2019.10.26 Business Journal 編集部

 関西電力役員らを含む20名が、福井県高浜町元助役の故森山栄治氏から3億2000万円相当を受け取ったスキャンダルは、時間と共に鎮火しつつある。
だが、政治家への献金疑惑なども新たに報じられるなか、これだけの大問題がすでに過去の出来事として捉えられつつある現状に対して、現場の関電社員からも疑問の声が上がっている。

「スキャンダルが発覚した当初から、現経営陣は辞職する気は皆無でした。
認識が甘く、ここまで大ごとになるとは思っていなかったんでしょうね。
ただ、社内では『マスコミには話すな』と箝口令が敷かれました。
八木誠会長が辞任を避けられなくなったのも、検察やマスコミの報道の圧力というよりは、消費者からのクレームや抗議が膨大なものになっていたからです。
関電は90人近くが各省庁へと“天上がり”しているので、お上は押さえることができていました。

 昨年の台風21号による大規模停電の際には、クレーム対応などに疲れてコールセンターの職員が300人ほど辞職しましたが、今回の騒動ではそれ以上の“大惨事”となっています。
抗議が多すぎて、一時期窓口を停止していたところもあるくらいです。
それでも抗議電話はいまだに鳴り止まずにかかってきているようです」(関電社員)

 関電では今月9日付で八木誠会長、岩根茂樹社長の辞任が発表され、原子力事業本部経験者の役員4名も総務室付へと異動している。
そもそも、なぜこれだけ退任が遅れたのか。
別の関電社員は、こう明かす。

「基本的にウチの出世畑は原子力部門。
そのなかでも、技術畑と事務畑で分かれますが、技術畑がずっと最大派閥でした。
過去の会長や社長ら経営陣は、技術畑の人間が大半を占めてきたわけです。
それほど原子力部門の影響力は絶大だった。
社内では一連の騒動を経て、事務畑の人間が取って代わるのかとみる向きもありました。
それほど、経営陣は高浜町を含む、福井の3つの原発とは密な関係にあったからです。

 辞任が遅れた理由としては、人員整理の時間が十分になかったからで、そのタイミングを図っていたと思います。
ところが、後任候補について、企画畑が長く福井との接点がない人物の名前が上がったのは意外でした。
これまでも、問題があった際、要職を辞任する役員は自分の派閥の人間を後任に就けてきたのがウチの歴史だったからです。ただ、結局はこれまでと同じように、退任した経営陣も何かしらの影響力は持ち続けるでしょう」

待遇悪化で社員から不満爆発か
 冒頭でも述べたように、今回の騒動を経て関電社内は未曾有の混乱状態にある
事件に関係のない現場の営業社員ですら、訪問先で罵詈雑言を浴び平謝りするという事態はいまだに続いているという。
より深刻なのは、株主への配慮だ。
旧態依然の企業体質であり、良くも悪くも“お役所”要素が強いが、それが株主への信頼にもつながっていた面もある。

だが、その根底は揺らぎつつあるのかもしれない。
「有望な中堅社員たちが株主への謝罪やフォローに回っていますが、当然、株主の反応は冷ややかです。
ある社員が革新的なアイデアを出した際、『そういうことは君が役員になってから言いなさい』と一蹴されました。
それほど閉鎖的で年功序列の会社ですが、株主に対しては、今回の件を受けて『会社の膿を出し切らないといけない』と説明している。

社員からすると、自分たちが関係ないところで、こんな会社都合の謝罪をしないといけないという葛藤もあるわけです。
『もう関電との取引はやめたい』と言われることもありますよ。
なかには、『こんなことをするために関電に入ったわけじゃない。もう限界です』と、退職をほのめかす社員も少なくありません」(先出社員)

 そもそも関電のような電力会社で、これだけ内部から不満の声が上がること事態が稀有でもある。
実際に、過去には不満分子や反乱分子が潰されたこともある。
それほど“内政が整った”企業でありながら、なぜ今回は社内で疑問を呈する声が上がっているのか。

「シンプルに、給与などの待遇が悪化していることが一因でしょう」
 こう話すのは、関西電力の労働組合関係者だ。
この関係者によれば、関西電力ではS1ステージからスタートしてS7ステージまで、かなり細かい昇給制度がある。
だが、一部を除けば、S3を頭に昇給が打ち止めになることも少なくないという。

「そもそも統括原価方式(予算不足を電気料金値上げで賄う方式)からもわかるように、電力各社は“殿様商売”です。
それが、2012年に電力料金値上げに関する批判を受けて、社員の給料に直撃したんです。
ボーナスカット、給料5%カットなど、最大で年200万円程度急激に減給されたんです。

それ以降、少しずつ回復していますが、まだ基本給のベースは完全に回復していません。
いまだにほかの主要電力会社の平均年収よりも、かなり低い水準です。
大企業とはいっても、恩恵があるのは一定層の社員だけです。
そんななかで社員には、『今が踏ん張り時だからがんばろう』と言葉をかけておいて、経営陣は原発利権で“貢ぎもの”をもらい、巨額の退職金が入るわけです。
バカにするのもいい加減にしろ、と言いたいですよ」(労働組合関係者)

 岩根元社長は、「すべての膿を出し切るため、徹底的な調査、原因究明、再発防止を確立し、これを実施することが私の努めだ」と述べ、辞任を引き伸ばしてきた。
その関電は、経営陣の刷新によって生まれ変わることができるのか。

「この会社はね、何があっても変わることはありませんよ。絶対にね」
 ある社員は、吐き捨てるようにこう嘆いた。

ニュースサイトで読む:
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2019年10月29日

「先に診察室に呼ばれる患者」の知られざる特徴

「先に診察室に呼ばれる患者」の知られざる特徴
待ち時間を少なくするためにできること
2019/10/28 東洋経済
平松 類 : 医師/医学博士

病院は待たされるというイメージがある方が多いと思います。
しかも、ほかの健康そうな患者さんが先に呼ばれたり、簡単な治療でもやたら待たされることもあり、病院がどのように運営しているのか、ますますわからない感じがします。

『知ってはいけない 医者の正体』の著者の平松類氏は現役の医者。
巨大な総合病院である大学病院から、街角にある小さな診療所まで全国各地の病院に勤務し、延べ10万人以上の患者さんと接してきたことから、患者からの「医者にすごく聞いてみたい質問」に数多く答えてきています。
そんな平松氏が、私たちがよく抱く疑問について解説します。

先に呼ばれる患者に共通すること
外来で呼ばれる順番が前後するのはなぜでしょうか? 
「病状により前後します」と書いてありますが、「どう見ても自分より調子がよさそう」なのに先に呼ばれる人がいて腹が立つこともあります。
それはいくつか理由があります。

先に呼ばれる患者さんでとくに多いのは、「ぱっと見では異常はないが、実は重症な人」
例えば、普通に見えるけれども、実は脳に出血が溜まっていて、「このままだと意識を失う可能性があるので手術が必要」といった人などです。

時間がかかる人も、先に呼ばれがちです
検査がいくつか必要で、先に診察をしてから検査をしたいという事情があります。

前回待たせすぎた患者さんも、早く呼ばれることが案外多くあります
例えば、「何時間も待たせて検査だけしたら、怒って帰ってしまった。なので次回の診察は、早い」ということです。

感染症の人も、早く呼ばれます
そのまま待たせておくと、人にうつしてしまうからです。
咳をしていなくても、感染症の人はいます。

待っていることを忘れられていることもある
とはいっても、「だから黙って待っていましょう」と言いたいわけではありません。
心配なのは、「私は忘れられていないのか?」ということだと思いますが、実は、忘れられることもあるのです。

病院は、医療ミスには神経質に考えますが(それでもゼロではないですが)、予約・待ち時間やお金のミスに関して、実はあまり深刻に考えていないところが多いです。

周りの人がどんどん呼ばれているが自分が呼ばれないときや、1時間以上も何の検査などもないときは、「それは仕方ないことだ」と思わず一言、「私、忘れられていませんよね?」と確認することは必要です。

ちなみに、「あと、どれくらいかかります?」という質問は、大抵「何とも言えない」と言われるか、適当な数字が返ってくるだけです。
なぜならば、質問された側も全体像をほぼ把握していないから。
それに「1時間で診察できる」と答えておきながら、実際は2時間になったら、職員の側としては困ります。
仮に、余裕を持たせて長めの時間を言ったとしても、「そんなに待つのか!?」と怒られるのも嫌だという心情です。

ずっと待合室で待っているのが嫌な場合は、
「1時間ぐらい外出していいですか?」
「トイレに行ってきていいですか?」というように具体的にお願いしたほうがいいです。
すると職員は答えやすいですから。

「院長の知り合い」であっても口にしてはならない
「院長の知り合いだ」というと優遇してくれると思っている人が、たくさんいるようです。
これ、完全にデマです。
そもそも優遇するといっても、せいぜい待ち時間を早くするぐらいで、治療を優遇することはありません。
なぜなら、どの人に対しても、医者ができる最大限の医療を行っているはずなので、それ以上が存在しないからです。

むしろ、「院長の知り合いだ」と言うほうが、逆効果になる可能性があります。

第一に、院長のことを大好きな職員ばかりではないという現実です。
職員同士でランチをとっている時に、「院長ってすごいよね」と言っている病院は結構少ないです。
むしろ愚痴が多いところもあります。

第二に「知り合いなら我慢してくれるよね」と受け取る職員も多いことです。
例えば私も、患者さんの中に友人がいた場合は、ほかの患者さんを優先させたくなります。
一般の患者さんを待たせるのは申し訳ないけれども、友人を待たせる分には「ごめんね、患者さんがいるからちょっと待ってて」と言いやすいからです。

第三に、「院長の知り合いだ」と声高に言うのは、暗に「俺を優遇しろ」と言っているように職員は感じます。
院長のご機嫌取りをするようなごく一部の志の低い職員は優遇してくれますが、一方で志の高い職員は職位で判断するのが嫌いです。
それなのに「院長の知り合いだから優遇しろって、どういうこと? 納得できない」と思う職員もいます。

政治家は待たされるけど、タレントは待たされない!?
ただ自分が医療関係者の場合は、相手に言ったほうがいいです。
そうすると、医者も説明がラクになります。
「この用語は知っていますよね?」と、一般の患者さんと違って、説明する時間が省けるからです。

市議会議員や国会議員など政治家の場合も優遇されませんし、あえて優遇しないように医者は気をつけていたりします。
変に優遇してしまうと「あの議員は優遇されている」と、悪い評判を得ることになってしまうからです。

ただし、テレビに出ているタレントさんなど有名人の場合は、場所によって扱いが違うと思います。
私ももともとは「タレントでも1人の患者さん。
順番を優遇するなんていけないことだ」と思って、実際に待ってもらっていました。

しかし、有名人が待ち時間にサインや握手を求められたり、病院で待っていることが、変にSNSなどで出回ってしまう可能性もありますし、実際に起きています。
このように、実際に接していくうちに有名人には一般の人にない苦労があることを知りました。

そこで私は、あまり目立たない場所で待ってもらったり、場合によっては早めに診たりすることがあります。
でもそれは、決して特別扱いしているのではありません。
普通にしていると、病院がうまくまわらなくなり、結果として周りを含め全員が困ってしまうからです。
とはいえ有名人の方々は「一般の方と同じように待ちますから」と言ってくれることが多いです。

午後の診察開始1時間後が狙い目
医者の時間割は病院の規模よって変わります。
だいたい、次のようになります。

医者が最も心の余裕がある時間帯は14〜15時頃、午後の診察開始から1時間程度経った頃となります
この時間帯が、お勧めの受診時間となるのです。
話をいつもより丁寧に聞いてくれることも多いです。

 患者さんの立場にしてみると、長くかかる病院は午前中に済ませたいし、せめて午後一番には終わらせたいことから、診療開始時刻から午後一番までは割と混みます。
その次に多いのが、診療時間終了間際になって「明日になる前に」と思って受診する患者さん。

このような事情から、午後の診察開始から1時間程度経った頃が狙い目の時間帯となるのです。
ちなみに、終了間際はスタッフのモチベーションがかなり下がります
疲れていたり、お腹が空いてきたりしているからです。

追加の診察が入って定時に帰れなくなると、口には出しませんが「えーっ、もう帰れると思ったのに……」と思っている職員もいると思います。

経済情報サイト『Sankeibiz』の調べによると、一般職員の過労死予備軍(平均労働時間300日以上・週75時間以上)は1.2%ですが、勤務医ですと14.5%に上るといわれています。
それだけ勤務医は、労働時間が長いのです。
posted by 小だぬき at 00:00| 神奈川 ☀| Comment(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月30日

民間の「医療保険」に入るより貯金した方が合理的といえる理由

民間の「医療保険」に入るより貯金した方が合理的といえる理由
2019.10.29 ダイヤモンドオンライン
大江英樹:経済コラムニスト

 テレビや雑誌などで、医療保険の広告を見ていると「高まるリスクに保険で備えよう」という文言がよく出てくる。
一見すると当たり前のように思えるこの言葉だが、よく考えると、とんでもない論理矛盾が隠されている。

 そもそも保険というのは何のためにあるのか?ということを考えてみよう。
それはめったに起こらないけど、もし起こったら自分の蓄えではとても賄えないことに対処するためだ。
重要なキーワードは、“めったに起こらない”ということなのである

めったに起こらないことだからこそ、安い保険料で万が一の時の保障が手厚くもらえることになるのだ。
頻繁に起こることであれば、保険料が高くなってしまうのは当然だ。
これは生命保険に加入する時点での年齢に応じて保険料が高くなることからもわかるだろう。

つまりリスクが高まることに対して本来、保険はあまり向いていないのだ。
 これは損害保険を例にとるとわかりやすい。
自動車保険に加入する場合、対人の場合は金額が無制限だが、それほど保険料が高いわけではない。
一方、車両保険の場合はかなり保険料が高くなる。

人身事故というのはめったに起きることではないが、車庫入れや狭い道でこすったりすることは割とよくあることだ。
したがって起きる頻度によって保険料が違ってくるのは当然である。
 中には車両保険自体には入っていない人もいるし、入っていても免責額を高くすることで保険料を安くする、すなわち少々こすったぐらいであれば自分のお金で修繕できるので、高い保険料を払うのはもったいないと考える人がいてもおかしくはない。
 したがって、「高まるリスクに保険で備えよう」というのは自動車保険でいえば、「車庫入れでこすったりすることはよくあることだから、高い保険料を負担しても保険には入っておこう」というのと同じことになる。

年を取ると病気のリスクが高まるというのはその通りだが、問題はそれを保険で備えるのが正しいか、貯蓄で備える方がいいのかということだ。
頻繁に起きることであれば、それは保険よりも貯蓄で備えると考えるべきだろう。

 確かに病気になった時には、経済的な不安があることは事実だろう。
ところが民間の医療保険に入っていないと何の保障もないのかというと、決してそんなことはない。
日本は国民皆保険の仕組みであるから、医療費の本人負担は原則3割で済む。
とはいえ、入院した場合などでは医療費が月に100万円を超えるような高額になることも起こり得るだろう。
ただその場合でも1ヵ月の医療費が一定額を超えた場合に対して、超えた金額が払い戻される「高額療養費制度」がある。  

高額療養費制度は年齢や所得によって自己負担額の上限が異なるが、年齢が70歳未満で年収370〜770万円の人が、病気の治療を受けてその月の治療費に100万円かかったとしても、その場合の自己負担額は8万7430円で済む。
年齢が高くなって70歳を超えた場合は、さらに自己負担額は少なくなる。

年金生活者の場合、多くは年収370万円以下であろうから、自己負担の金額は5万7600円だ。
まさに年を取って病気のリスクが高まるからこそ、このような社会保険の給付制度が手厚くなっているのである。

個室料金などは貯蓄から支払う方が合理的である
 この程度の金額であれば、貯蓄で賄えないというわけではないだろう。
ただ、この高額療養費は健康保険が適用される医療行為に対してのものであるから、入院した場合の差額ベッド料や入院中の食事代等には適用されない。
いわば民間医療保険とは、こうした公的保険では賄えないものをカバーするために現金が給付されるわけだ。
とはいえ、入院した時の個室料金を支給してもらうために何年も、場合によっては何十年も年間数万円〜数十万円の保険料を払い続けるというのは、あまり合理的とはいえないだろう。
それらの費用もある程度貯蓄があれば、それで十分賄うことが可能だからだ。

 よく入院1日目から保険金が受け取れるという保険もあるが、これもあまり意味はない。
保険本来の役割からいえば、短期の入院や治療では保険金が下りなくても、一定の日数以上入院して初めて保険金が下りる方が大切だ。
なぜなら非常に長い期間にわたって入院を余儀なくされるといった場合、収入が途絶えることに対する不安が大きいからだ。

 また、その場合でも、サラリーマンであれば病気で休んだ4日目から最長1年6ヵ月の間、傷病手当金という制度で通常の収入のおよそ3分の2が支給される。
そうしたもろもろの制度を利用すれば、別に民間保険会社の医療保険に入る必要はない。

むしろ払い込む保険料に相当する分をしっかり貯金してさえいれば、あまり心配することはないといっていいだろう。
 実際、我が国で民間医療保険への参入が生命保険会社・損害保険会社によって始まったのは2001年のことである(それ以前は1974年から米アフラックががん保険で参入していたのみであった)。

では、それまでは病気になったら一体どうしていたのだろう?
言うまでもなく、公的医療保険で治療費が賄われており、入院の際の個室料金や病院に通うタクシー代は自分の貯金から出していたはずである。
 このように合理的に考えると民間の医療保険に入るという必要性はあまりないと考えて良いのだが、相変わらず医療保険に入っている人は多い。

筆者は行動経済学で考えると、その理由が割と容易に説明できると考えている。
それは「メンタルアカウンティング」といわれる心理だ。
メンタルアカウンティングというのは「心の会計」といって、同じお金でも出所が異なることで感じ方が違ってくる心理のことをいう。

 例えば保険で支払われるとありがたいと思うのに、貯金を取り崩すのは何だか自分のお金が減って損をしたような気持ちになるということだ。
そもそも貯金は「下ろす」というが、保険金は「下りる」と表現する。
何か、どこからかお金が降って湧いたように感じる。
しかしながら、保険金というのは自分が長年にわたって払い込んでいた保険料から支払われているにすぎない。

保険料支払額よりも給付される保険金は大抵少ない
 また、こんなデータもある。
公益財団法人「生命保険文化センター」が今年9月に公表した「生活保障に関する調査」によれば、入院時の自己負担額の平均は20万8000円となっている。
仮に民間医療保険に加入して、月に5000円程度の医療保険料を10年間払い続けたとすれば、60万円を払い込んだことになる。
前述の20万8000円を全部保険金で賄ったとしても、払い込んだ保険料の方が3倍近くも多い金額となる。

ところが、保険料として払い込んだお金のことは記憶が薄れてしまっているため、給付される保険金はとてもありがたいけれど、自分の貯金を取り崩すのは損だ、という気持ちになってしまうのだ。

 同じ「生命保険文化センター」の調査では、過去5年間の自分自身のケガや病気による「入院経験あり」の割合は13.7%となっている。
実際に保険金が支払われる確率は1割あまりしかないことがわかる。
仮に自分がその13.7%に入ったとしても、長年にわたって払い込む民間医療保険の保険料を上回るような保険金が給付されることはまずまれだろう。
だとすれば、医療保険には入らず、その保険料に相当する部分を貯金しておいて、そこから下ろせばいいだけのことだ。

 人間は知らず知らずのうちに、不合理な行動をすることで損をしているというケースがよくあるのだが、特に保険のように長期にわたって払い込む性格のものは、積もり積もって大きな金額になるため、気を付ける必要がある。

自分にとって必要かどうか、果たして損にならないのかどうかを、しっかりと考えておくべきだろう。
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2019年10月31日

なぜ悩みが多い人のほうが幸福な人生

榎本博明「人と社会の役に立つ心理学」
なぜ悩みが多い人のほうが、
悩まない人より幸福な人生を歩めるのか?
2019.10.30 ビジネスジャーナル
文=榎本博明MP人間科学研究所代表、心理学博士

 生き方に悩んでいる人は、なんの悩みもなさそうな人を羨ましく思うかもしれない。
悩みがちな人は、どうしてもそんな自分を否定してしまいがちだ。
そして、悩みグセのある自分から脱したいと願う。

 だが、ここでちょっと考えてみてほしい。
悩みグセのない自分ってどんな感じだろうか。
もしその悩みグセを失ったら、あなたの人生の深みまで失われてしまうかもしれないのだ。

悩みとは無縁の人に漂う「薄っぺらさ」
 私は心理学者として勤務先の学生だけでなく一般の人たちのカウンセリングも行ってきた。
そうした活動を通して感じるのは、何も悩むことのないお気楽な人よりも、生き方に悩む人のほうが、味わい深い人生を歩んでいるのかもしれないということだ
むしろ悩みとは無縁の人のほうに思慮の浅い薄っぺらさを感じることも少なくない。

 多くの人は、悩みを抱えて苦しんでいる人の悩みを取り除くのがカウンセリングの目的だと思っているはずだ。
でも、カウンセリングにとって大事なことは、それだけではない。
 もちろん、悩み苦しむ人の心をサポートするのがカウンセリングとして重要であり、本人が悩みを解消したり困難を乗り越えたりするのを手助けすることが大事なのは間違いない。

だが、周囲を見回してみると、何も悩むことなどなさそうな人よりも、常に自分の生き方に疑問をもってなんらかの悩みと格闘している人のほうが、どこか人間的な深みがあるといった感じはないだろうか。

 ただし、悩み方の問題もある。
悩み上手な人もいれば、悩み下手な人もいる。
体調を崩したり、やる気を失い投げやりになったりしてしまうようなのは悪い悩み方といえる。
悩みながらも、「このままじゃダメだ」「もっとなんとかしないと」というように、前向きにあがいている姿勢が感じられる場合、そうした悩み方はけっして悪いものではない
そこには自分の生活を向上させようといった強い意志が感じられる

悩むのも悪くない
 自分の仕事人生に意味が感じられず、むなしさに包まれ、急にやる気が失せてしまったという40代の男性は、その苦しい思いを次のように語った。

「私は、けっこうがんばり屋なほうだと思います。
でも、いくらがんばってもうまくいったことがないんです。
高校受験でも大学受験でもそうでした。
必死に受験勉強をしたのに、結局志望校には合格しませんでした。
就活もそうです。
要求水準を徐々に下げて、ようやく引っかかったっていう感じです。
就職してからも、けっしていい加減にやっているわけではないのに、同期に差をつけられてばかりです。
もうがんばるのがバカらしくて……」

悩むことで人生を意味あるものにできる
 そのようにこれまでを振り返って嘆きながらも、
「でも、そんな投げやりな自分も嫌いで……。
いったいどうしたらいいのか、悩んでしまいます」と前向きの姿勢も示しながら、心の中の葛藤を口にした。

 これまで誠実な仕事をしてきたのに報われず、すべてが嫌になったという30代後半の男性は、納得いかない思いについて、次のように語った。

「僕はバカ正直というか、不器用というか、調子よく振る舞うのが苦手なのですが、上司の前で調子よく振る舞い、裏で上司を軽んじるようなことを言う人物が上司から評価される。
なんだかなあ、って思います」
「そういう連中は、上司だけでなく仲間に対しても不誠実で、仲間の手柄を奪うようなことも平気でする。
仲間にバレバレなのに、悪びれずに上司に手柄をアピールするようなことを言う。
そんな連中が上から高く評価されるんですよ。
もうバカらしくて、まじめに仕事する気になれませんよ」

 こう憤りつつも、 「だからといって、あんな連中と同じようなことをして張り合う気にもなれないし、そんなみっともない姿をさらしたくないし……。
この先どうしたらいいんだろうって、このところ堂々巡りの自問自答をしている状態です」 と揺れ動く胸の内を明かす。

 世俗的な意味での成功を基準にした場合は、この2人はけっして成功者とはいえない。
仕事生活に行き詰まっていると言うべきだろう。
だが、そうした世俗的なモノサシを基準にして生きていないことに誇りをもっているからこそ、どう生きるべきか悩んでしまうわけである。

 私自身、似たような葛藤を抱えているとき、次のような言葉を記して自分を勇気づけたものだった。

「自己の探求、それは過去経験に対して納得のいく意味を与えることだ」
「『これでいいんだろうか?』と思い悩むとき、すでに前向きの一歩を踏み出している」
「むなしさに押し潰されそうな思い、それは『より良く生きたい気持ち』のあらわれだ」
「『こんな自分はイヤだ』と自己嫌悪する、それは向上心が強い証拠だ」

 こんなふうに考えれば、悩むのも悪くないと思えてくる。

悩むことで人生を意味あるものにできる
 そこで参考になるのが、第2次世界大戦中にアウシュビッツの強制収容所に収容されながらも生き延びることができた精神医学者であり心理学者でもあるヴィクトール・フランクルの言葉である。
フランクルの次のような言葉は、カウンセリングを学んでいた頃の私にとって非常に刺激的だったが、今でも深く考えさせられる重さをもって迫ってくる。

悩んでいる人の方が健康なのかもしれない
「わたしたちは患者に安らぎを与えなかった。
形而上学的軽率という見せかけの安らぎを与えなかった。
また患者が自分の実存の意味を見出して、自分自身に立ちかえらないかぎり、わたしたちは患者が安らぐのを許さなかった」(フランクル 真行寺功訳『苦悩の存在論』新泉社 以下、同書)

「人間をその病気から外へ引き出すことはすでに問題ではない。
問題なのは、むしろ患者をその人のありのままの事実へと導くことである」
「このあるがままの事実のために、患者をおどして、かれの形而上学的軽率から追い出さなければならない。
しかも一つの危険へ向けて、つまり少なくとも一時的に緊張が高まり、苦しみに満ちた体験が生じるという危険に向けて駆りたてなければならない。(中略)
とうにわたしたちは、古典的な心理療法が立ってきたところには立っていない。
人間を単に働くことができるようにし、またそれ以上に享受できるようにするという点に、心理療法の課題をわたしたちはもはや見ていない。
少なくとも同じ程度に人間を苦しむことのできるものにしなければならない」

 自分の日常に対して疑問をもたずに、安穏として、「見せかけの安らぎ」に甘んじている人に働きかけ、悩む存在へと追い込むことも大切だというのである。

悩んでいる人の方が健康なのかもしれない
 悩み苦しんでいる人からすれば、なんの悩みもなく、呑気に暮らしている人は羨ましいだろうが、自分の現状に疑問を抱くことなく、安易な安らぎに甘んじていることこそ不健康なのだと思えば、気持ちが楽になるはずだ。
悩んでいる自分のほうが健康だということになるわけだから。

 悩み苦しむことはストレスになり、心身共にきつい。
だから、気分転換したり、気晴らしをしたりして、ストレス反応を軽減することも必要だ。
でも、気分転換や気晴らしによってストレス反応をいくら軽減したところで、苦悩から解放されるわけではない。
悩み苦しむことで、私たちは成長し、成熟していく。
人間は苦悩する存在である。
苦悩するというのは、まさに生きている証でもある。
そう考えることで、前向きに苦悩することができるようになるはずだ。

 こうしてわかるのは、悩むことこそ人生においてとても大事なのだということである。
簡単に解決することばかりだとしたら、人生はどんなに印象が薄く、味気ないものになるだろうか。
人生には多少の摩擦が必要だ。
それが「思い切り、生きている」といった実感につながる。

 人生に挫折はつきものである。
思い通りにならないことだらけといってよいだろう。
そこで人は悩む。
それによって心は鍛えられ、印象深い人生の軌跡が刻まれていく。

 悩み苦しむことで視界は開け、人生の段階がレベルアップしていく。
悩めば悩むほど思索は深まり、味わい深い人間になっていく。
そう思えば、気持ちがラクになるだろう
悩みつつ楽しむ
それが味わい深い人生にするためのコツなのではないか。

ニュースサイトで読む:
https://biz-journal.jp/2019/10/post_125590.html Copyright c Business Journal All Rights Reserved.
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災害多発・原油・円安進行…年末三重苦が庶民を直撃する

災害多発・原油・円安進行…
年末三重苦が庶民を直撃する
2019/10/30 日刊ゲンダイ

 29日の日経平均終値は、7営業日続伸し前日比106円高の2万2974円だった。
取引時間中には一時、約1年ぶりに2万3000円台をつけた。

消費増税から1カ月近くが経った日本経済について、西村康稔経済財政担当相は「全体として大きな落ち込みはない」と余裕しゃくしゃくだった。
しかし、株高を尻目に庶民の懐は年末に向けてボロボロになりそうだ。
消費増税の他にも、物価を押し上げる要因がワンサカあるのだ。

 9〜10月は、台風15、19、21号が関東、東北などを直撃。
関東産地の野菜価格がジワジワ上がっている。
東京都中央卸売市場の28日の野菜価格によると、群馬、茨城、栃木が主産地のホウレンソウは平年比18%、埼玉、千葉が主産地の里芋は同12%高い。

 また、災害多発で保険金の支払いが増えている損保大手は今月1日、火災保険料を引き上げたばかりだが、年明けにも再値上げする予定だ。

 原油価格も上向きだ。
「来年の米大統領選に向けて、景気を上向きにするため、米中緩和に動くとの見方があります。
OPECの協調減産もささやかれている。
WTI先物は現在、1バレル=55ドル付近ですが、年末に向けて60ドルを突破することも十分あります」(商社関係者)

 原油価格が上がれば、ガソリン、樹脂製品、物流費、燃油サーチャージとあらゆるモノやサービスの価格が底上げされる。

■賃上げ要因は見当たらず
 さらに、円安が止まらない。
29日の東京市場は、約3カ月ぶりの円安水準となる一時1ドル=109円台前半をつけた。
輸出企業はウハウハで、株価も上がるだろうが、輸入品は値上がりだ。

経済ジャーナリストの井上学氏が言う。
「物価が下がる要因は見当たらない。
この先、物価上昇は濃厚です。
一方、給料は上がりそうにない。
現在、上期の決算発表のタイミングですが、どこも業績はパッとしません。
それでも、円安や米中緩和などで株が上がっています。
企業の好業績を反映しての株高なら、賃上げなど従業員への還元もありますが、そうはならない。
一部の投資家を除いて、多くの人は賃金が上がらない中、何重もの物価高に見舞われることになるでしょう」

 懐が極寒の年末になりそうだ。
posted by 小だぬき at 08:00| 神奈川 ☀| Comment(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする