2019年11月12日

森田県知事の“なんもしない”政治スタイル。登庁して3分で帰ることも…

森田県知事の“なんもしない”政治スタイル。登庁して3分で帰ることも…
2019年11月12日 SPA!

◆災害対策本部を放り出し自宅周辺を「私的視察」で非難殺到!
「これが私の政治スタイルなんです!」
 伝説の青春ドラマ『おれは男だ!』を知る世代には質実剛健なイメージが強いそうだが……。
男らしさが微塵も感じられない、しどろもどろの“逆ギレ会見”となった。

 11月7日、千葉県の森田健作知事は、台風15号が千葉市に上陸した翌日の9月10日、県庁から約30q離れた芝山町の自宅に立ち寄っていたことを明らかにした。
 会見では、批判のきっかけとなった『週刊文春』の「台風被害の最中に『公用車で別荘』疑惑」という記事について、「あれは自宅です」と反論。

 台風の被害状況を「私的視察」するために一時帰宅したと釈明したが、災害対策本部が設置されたこの日の午後、早々に庁舎を引き揚げるや、被害が大きかった県南部ではなく、県北東部にある自宅まで公用車で移動。
私用車に乗り換えて、周辺の富里市や酒々井町などを30〜40分かけてクルマのなかから視察したという。

 台風15号は千葉県全域に大きな被害をもたらした。
君津市で高圧鉄塔2基が、市原市ではゴルフ練習場の鉄柱が倒壊。
千葉県全域で停電や断水が長期化する事態となったが、台風が上陸した当日に森田知事が登庁しなかったことや初動対応の遅さに批判の声が上がっていた。

「東日本大震災のときに液状化現象による被害をクルマのなかから視察し、役に立ったので、今回も視察しようという思いがあった……」
 森田知事は「私的視察」に向かった理由をこう説明したが、’11年の震災当時、市域の86%が液状化する被害に遭った浦安市の市長を5期務めた松崎秀樹氏は冷ややかな目で見る。
「あの発言に浦安市民のすべてが怒っていますよ。
なぜなら、あのとき森田知事が浦安に視察にきたのは震災から100日以上たってからのことで、知事曰く、『私的視察』の一環でタクシーに乗って回ったとのことでした……。
 当時、浦安市では多くの住宅が傾き、上下水道が寸断されたが、道路も液状化による冠水・陥没した箇所が多く、そんな場所を回ってくれるタクシーがあるのか? と不思議に思ったのを覚えています。

 今回、対応が後手後手に回ったのも知事の怠慢からくるもの。
本来、知事は市町村長から基礎自治体の意見をくみ取り県政に反映させるものだが、千葉の市町村長は森田知事にほとんど会えないのです。
 県庁のある千葉市役所でさえ、知事は2期8年間でたったの1回しか訪れていない。
面会を申し入れても秘書課職員は『忙しい』の一点張り。
年間141日も休んでいるのにです」

◆『ウルトラマン』と陰口も
 松崎氏の話を裏付けるように、ある県庁職員は「登庁して3分でお帰りになられたことがあるので『ウルトラマン』と陰口を言う職員もいます(苦笑)」と話すほどの徹底ぶりだ……。
過去に千葉県議や佐倉市議を務めた大野博美氏が話す。
「政策にまったく通じていない知事が自分の言葉で話すことができないのは、県の議会関係者なら知らない人はいない。
だから、議会答弁でも事務方が用意した原稿をそのまま読むだけ。
 議会の外でも、知事と面会する人には県秘書課の職員が『知事には政治的な質問はしないでください』と釘を刺しているくらいです。

 公私混同も甚だしく、知事に初当選後、所属芸能事務所の社員2人を特別秘書や政策アドバイザーとして働かせています。
報酬は税金で賄われているのに報告義務がないので、情報公開請求を出していたのですが、今に至るまで回答はありません」

◆「東京湾アクアライン」の実績も評価できない
 森田県政はすでに3期目に突入している。
知事としての実績は「東京湾アクアライン」の通行料を3000円から800円に引き下げたことくらい……などと揶揄する声もあるが、この輝かしいキャリアも「諸手を挙げて評価できる実績ではない」と前出の松崎氏はいう。
「確かに、値下げで通行量は2倍ほどに増え、それなりの経済効果をもたらしました。
ただその半面、平日の夕方や週末を中心に渋滞が深刻化しています。
日帰りが可能になったことで宿泊客が減り、特に県南の旅館業がダメージを受けている。

 そもそも値下げによる85億円の減収分は国と千葉県が負担しており『暫定措置』にすぎない。
通行料収入で借金を返済し、全額返し終えると無料になる予定だったが、当初見込んでいた返済期間30年は大幅に延長されることになっている……」
 苦境に立たされた森田知事だが、今後、県議会で糾弾されることになるのか?

 政治評論家の有馬晴海氏が話す。
「今回の森田知事の行動は法に触れるわけではないので、必ずしも辞職する必要はありません。
ただ、しどろもどろの会見で思い起こされるのは、東京都知事選を前に知人と面会したとして、’16年の正月に家族と宿泊していたホテル三日月の宿泊料を政治資金として報告したり、毎週末に神奈川県の湯河原にある『別荘』に公用車で通っていたことが問題になり辞職した舛添要一前都知事のケースです。

 今回、森田知事が自分のクルマで『私的視察』したことにこだわるのは、例え、自宅の様子を見にいったにせよ、公用車は使わず自分のクルマに乗り換えたと言いたいからでしょう。
舛添氏は、偽証すると刑事罰の対象になる百条委員会が設置される雲行きになり、最後は自ら辞職したが、百条委員会の設置には議会の過半数の同意が必要です。
 現在、千葉県議会は定数94のうち、与党の自公で61議席を占めているので、すぐに辞任という流れにはならないのではないか」

◆知事4選のハードル
 一方、地方の首長選挙は多選している「現職」が強いことでも知られるが、今回の失態で「次は難しい」という見方も出ているようだ。
前出の大野氏が話す。
「自民党千葉県連としては、選挙に強く、政策に無知な森田知事は言いなりになってくれるので、使い勝手がいいと考えてきた。
だがここにきて、県連が少子化担当相も経験した猪口邦子参院議員の擁立に動いているという噂や、全国最年少の31歳で政令市市長に当選し、現在3期目を務める熊谷俊人千葉市長待望論も浮上しています。

 県連も森田知事を次回知事選でゴリ押しすれば火の粉をかぶりかねないと警戒しており、自民党重鎮県議からも『知事はいい加減に謝罪せよ』と怒りの声があがっていることから、知事4選のハードルは相当上がったのではないか」
 なんもしないスタイルを貫き、参院1期、衆院2期、知事3期の延べ21年にわたって政治の道を歩んできた森田氏。
果たして、4選が控える’21年3月まで続けられるのか?

▼「自宅に帰ったのか?」と質問されなかった
 千葉県の森田健作知事は、これまで「富里市内を私的に視察した」とだけ説明していた。
7日の定例会見のとき、改めて自宅へ立ち寄った事実を伏せていたことについて問われると、「『自宅に帰ったのか?』という質問は受けていなかった」と抗弁。
秘書課も行動を把握しておらず、県の災害対応の杜撰さが浮き彫りとなった格好だ。

<取材・文/週刊SPA!編集部 >
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ジム・ロジャーズ「日本は東京五輪後に衰退…30年後犯罪大国になるだろう」

ジム・ロジャーズ「日本は東京五輪後に衰退…30年後犯罪大国になるだろう」
11/11(月) 中央日報

ウォーレン・バフェット、ジョージ・ソロスとともに世界3大投資家と呼ばれるジム・ロジャーズが、日本は2020年の東京五輪後に衰退するだろうと予想した

日本の経済メディア日刊東洋経済は10日、東京と京都・大阪などで巡回講演を行ったジム・ロジャーズの発言を要約した投資専門家の文を載せた。

ロジャーズはまず五輪に対し否定的な見方を明らかにした。
彼は「歴史を見れば、オリンピックが国家にとってお金儲けになった例がないことがわかる
一部の人に短期的な収入をもたらすことはあっても、国全体を救うことにはならず、むしろ弊害を及ぼす」とし、
「オリンピックのせいで日本の借金はさらに膨らむのだ。
これは一般の人々にとって悪い結果にしかならない。
やがてオリンピックがもたらした弊害が日本をむしばむ」と懸念する。

続けてロジャーズは公務員に憧れリスクを取らない日本の若者の態度を取り上げ、「もし私が日本の若者だったら、こうした現実を前に、強い怒りと不安でいっぱいになることだろう」とした。
その上で「日本で就職活動をする若者を対象にした調査では、就きたい職業の第1位が公務員だったという。
これは世界のほとんどの国では考えられない事態だ」と指摘した。

また、日本の若者たちはお金を全く使わないため国の経済発展にも悪循環が続くという診断も下した。
ロジャーズはまた、日本は30年後に犯罪大国になるだろうと予想した。

彼は「社会不安は、犯罪や暴動、革命といった形で明らかになる。
『日本人は違う』『暴動など起きない』と言いたいかもしれないが、これは歴史上、どの国でも起きてきた社会現象なのだ」とした。

ロジャーズは2017年11月に米国のある投資情報バラエティ番組に出演し、「もし私が今、10歳の日本人ならば、自分自身にAK−47(自動小銃)を購入するか、もしくは、この国を去ることを選ぶだろう」と発言し話題になった

ロジャーズは「この発言は放送開始から間もなく大きな話題になったようだが、これは将来の日本社会を見据えてのもの」とし、このままなら日本の子どもたちの生活水準はさらに落ちるだろうともした。

ロジャーズは日本の未来を非常に暗鬱に予想する。
彼は「30年後、日本では今より多くの犯罪が起きているだろう。
50年後には、日本政府に対する反乱が国内で起きている可能性さえある」と予想した。

1942年に米アラバマ州で生まれたロジャーズはイェール大学で歴史学を、オックスフォード大学で哲学・政治学・経済学を専攻した。
1969年にジョージ・ソロスとともにグローバル投資会社であるクォンタムファンドを設立して10年間に4200%という驚異的な収益率を上げウォール街の伝説になった。
80年に37歳で引退を宣言した後、コロンビア大学経営大学院教授として在職し金融論を教えた。
著書には『大投資家ジム・ロジャーズ世界を行く』『人生と投資で成功するために 娘に贈る12の言葉』などがある。
posted by 小だぬき at 00:00 | 神奈川 ☀ | Comment(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする