2019年12月03日

0歳の頃の記憶をもつ兄 乳児が泣く理由をことごとく説明

0歳の頃の記憶をもつ兄 
乳児が泣く理由をことごとく説明
2019年12月02日 おたくま経済新聞

 言語化できていない乳児に対し、何が正解なのか分からなくてオロオロしてしまう新米ママは多くいますが、0歳児の頃の記憶を持つ人が語った「乳児が泣く理由」に、ネット上では驚きの声とともに、乳幼児期の記憶を持つ人からも続々とコメントがよせられています。

■ 0歳の時の記憶
 この話は、漫画家の箱ミネコさんがツイッターに投稿したもの。
 「兄は大変記憶力が良く、0歳児の頃の記憶を持ってる。
そして兄は大変『育てにくい赤子』でした。

そんな兄に息子っちーが赤子の頃『夜泣きが酷い離乳食を食べない』の相談すると『俺が覚えてる限りでは…』とその時の『嫌な理由』と『こうして欲しかった』を話すので実践するとどれも正解で助かった!www」と紹介しました。
 お兄さんの記憶では、夜泣きの原因は「頭が痒い」から、離乳食イヤは「味が混じるのが嫌!」、さらに「芝生に足をつけるのを全力で拒否る」のは濡れた感じが嫌だったから。
「着換えで暴れる」のは事前にどの部位を動かすか驚くから教えて欲しかった。
「子守歌の途中で急にむずがる」は、お気に入りの歌をヘビロテ希望だった……などなど。

 お兄さんの話を聞いた箱さんは、さっそく緩めに絞った濡れタオルで息子さんの頭を拭いて、さらに乾いたタオルで優しく拭いてみました。
すると、夜泣きで寝なかった息子さんがウトウトと寝落ちを……。
アトピー家系で眠くなって体温が上がると、頭に汗をかいて痒くなっていたのが原因だったのだそう。
 そして離乳食も、単品の素材を軟らかく煮た物であれば確かによく食べてくれました。
お兄さんの嫌だった時の記憶と原因が完全に一致……。

 この一連のツイートを見た人たちの大半は、乳幼児期の記憶があるのはすごい、子育ての具体的なアドバイスになりそう、といった声が。
 一方で、「0歳児の記憶で確実に覚えている一番古い記憶は生後2週間で、1歳上のいとこが顔を覗き込んでいるところ」といった具体的な光景を覚えている人や、「離乳食が嫌だったのは、口元を拭かれるタオルの匂いがくさいときがあった」という記憶を持つ人からの話も。

■ 0歳児でもちゃんと言葉は理解しているし嫌な理由もはっきりしている
 リプライには、まだまだ乳児期の記憶がある人からのエピソードが集まっていますが、共通しているのが、「0歳でも嫌だったり不快なこと」は原因と理由も含めて覚えている人が多いということ。
 乳児期で最初に覚える感覚は「快・不快」と言われていますが、その中でも特に「不快」と感じたことは記憶に残りやすいというのが、これまでのお兄さんの記憶やリプライでよせられた他の人からの話でも分かります。

 新生児からお世話をしていると、「お腹がすいた」と「オムツを替えてほしい」くらいは何となく察することができるようになってきますが、子がだんだんと成長していくにつれて、不快と感じることも増えていきます。
しかし、まだ言語を習得できていない0歳児にとっては、泣くという手段でしか表現できません。
 多くの親は、言葉の獲得がまだの状態の子どもに対し、具体的に何が泣く理由となっているのかが分からないために暗中模索な状態で子育てを続けています。

特に、感覚が繊細で不快に感じることが多い子どもは、「育てにくい」と言われてしまい、親にとっても育児ノイローゼの原因ともなりえます。

■ お兄さんが「育てにくい子」だった理由
 箱さんに、お兄さんのことについていろいろとお話を聞いてみました。
ご両親曰く、「とにかく神経質で育てにくかった」そう。
 幼年期の見た目は女の子のようで天使のようにかわいらしく、物知りで成績優秀。
神童とも呼ばれていたそうですが、その反面、幼稚園時代は「頑なな通園拒否」。
小学校時代は「登校拒否」だったのだそう。
その理由が、「子供扱いされるのが度し難かった」というもの……。

 幼少期から絵を描くことや物を作ることが好きだったというお兄さんの絵は写実的で、記憶力の良さも関係していそう、と箱さん。
現在は2004年カンヌ映画祭で「若い視点賞」を受賞した経歴を持つ映像作家さんです。
 神経質で子ども扱いを嫌がるお兄さんは、ご両親からしてみたら確かに「育てにくい」と感じることも多かったと思います。
どうしたらいいのかが分からないことも多かったかもしれません。
 しかし、成長するにつれ、何が得意で何が苦手かがはっきりするようになってからは、得意なことは小学生時代からこなし、どうしても苦手なことは妹である箱さんに頭を下げてまで代わってもらう、という子ども時代だったようです。

■ 得意を伸ばし、苦手と上手に付き合えるようになってからは……
 今でも、とても神経質で潔癖症気味なお兄さんですが、人付き合いは苦にならず、社交的な性格だそう。
個性的なお兄さんは、自分の得意と苦手を内面的に分析し、得意なことを伸ばすことによって映像作家という今の位置に立つことができたのでしょう。

 神経質な人は他人に対しても、良い部分よりも悪い部分に目が行きやすく、結果的に人付き合いが苦手となってしまうことも多いのですが、お兄さんの場合は、その神経質なところに上手く折り合いをつけ、人付き合いを楽しむ方向に考え方をシフトできた結果、多くの友人に恵まれるという今の状態を作り出すことができたのかもしれません。
 そして神経質な部分は生活リズムにも影響しているようで、「睡眠不足に弱く夜は早く寝て早く起きキッチリした性格なので食事の時間とか日常ルーチンはぴっちり同じですw」との話。

■「特殊扱い」しなかったご両親と個性の強いお兄さん
 箱さんによると、「独特のこだわりが強く特に教育熱心ではない両親のもとで何故か成績優秀で、家系的には両親とも職人の家系なので兄のような神経質な子供は多かったため特に『特殊扱い』されず伸び伸び育てられたと思います」と、生育環境を振り返っていました。

 お兄さんにとって、自分と他の子を比べられることなく、ありのままの状態で受け入れてくれるご両親は、ご自身の才能を認めて伸ばしてくれる存在であり、育てにくくても否定せずに受け入れてくれるご両親に安心感を覚えていたのではないでしょうか。

 箱さんも、そんな個性的なお兄さんを「私は全く『凡庸な子供』でしたので規格外で個性的な兄のことを子供の頃から『面白い人だなぁ』と観察して楽しんでました」と語るほど。
創作好きという共通項目以外、ぶつかる部分もないため、兄妹喧嘩もなかったのだそう。

■非凡な人にはワケがある
 0歳児の記憶を持つ、非凡な記憶力の持ち主のお兄さん。
その非凡さの裏にある極度とも言えそうな神経質さと潔癖症は、平坦で平均的な凡人にはない、大きな凹凸を感じます。
その凹凸のへこんでいる部分(お兄さんにとっての神経質で潔癖な部分)と折り合いをつけながら、とがっている部分(記憶力が良く創作に向いている)を伸ばせる環境があったから、今のお兄さんが「神経質で社交的」な人に成長したのでしょうね。
 そんなお兄さんのエピソードも、箱さんのブログや単行本に時々出現していますよ。

<記事化協力> 箱 ミネコさん(@hakomine)
               (梓川みいな)
posted by 小だぬき at 06:00 | 神奈川 ☀ | Comment(2) | 教育・学習 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

“逃げ恥”内閣を続けさせる無意味 末路は嘘の上塗り総辞職

“逃げ恥”内閣を続けさせる無意味
末路は嘘の上塗り総辞職
2019/12/02 日刊ゲンダイ

 TBS系ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」がヒットしたのは、もう3年前。
タイトルはハンガリーのことわざで「自分の戦う場所を選べ」ということを意味し、今いる環境にしがみつかず逃げることも選択肢に入れて、自分の長所が発揮できる場所で戦えということらしい。

 だが、安倍政権にそんな含蓄のある言葉は似つかわしくない。
ひたすら逃げ続け、恥ずかしいだけの“逃げ恥”内閣。
ゴマカシ、偽り、隠し続ければ、そのうち国民は忘れてしまう。
この7年間はその繰り返しだ。

「桜を見る会」を巡る疑惑も、決して「長期政権による驕り」ではない。
息を吐くように平気で嘘をつく人物が首相を務めているからこその当然の帰結で、イカれた首相は本日も反省の色なし。

 今回も嘘を重ねれば逃げおおせる。
その嘘のために官僚たちが情報を隠蔽、廃棄し、ツジツマ合わせに四苦八苦しようが、平気の平左。
当初は「招待者の取りまとめには関与していない」と答弁したが、次から次に矛盾が見つかり、「虚偽答弁だ」と追及されると、「最終的な取りまとめには関与していない」と詭弁を弄する。
集中審議からも逃げまくる。
とことん、ロクでもない“逃げ恥”首相ではないか。

 大嘘つきも筋金入りだ。
政治評論家の野上忠興氏によると、安倍首相の養育係だったウメさんは「宿題を『やったよ』と言うからノートを見ると真っ白だった」と証言。
幼い頃から、その場しのぎのいい加減な嘘を繰り返してきたのだ。

■詭弁を弄し首相をかばえば出世する異常な国
 大体、森友問題で安倍が「私や妻が関係していたということになれば首相も国会議員も辞める」とその場逃れで虚勢を張るから、閣僚も官僚も答弁との整合性を取ろうとし、追い込まれていった。
ついには禁断の公文書改ざんに手を染め、近畿財務局職員は自ら命を絶ったのだ。

 心ある政治家なら、それこそ自らの責任を恥じ入り、進んで総辞職を選びそうなものだが、根っからの大嘘つきにマトモな神経を求めるだけ無駄だ。
安倍は5年前に政治評論家の森田実氏と官邸で昼食を共にした際、「一番やりたいことは何ですか」と聞かれ、開口一番「長くやりたい」と答えたという。
今や「長くやりたいだけ」が自己目的化。
ひたすら権力にしがみつくことしか考えていないのである。

高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)が言う。
「人事権を内閣に握られて以降、官僚の忖度が横行。
森友疑惑で『パソコン上の行政文書のデータも自動的に消去される』とのトンデモ答弁で、首相をかばった佐川宣寿元国税庁長官が象徴的で、首相答弁の嘘に嘘を重ねる官僚が出世してしまう。
その前例があるから、内閣府幹部もシュレッダーを巡るキテレツ答弁で、官邸に顔を売るわけです。

 これだけ嘘や隠蔽、廃棄を重ねれば、政権交代が起きたら『自分たちはエライ目に遭う』と恐れ、ますます政権の“下僕”と化す。
ついには『野党議員の質問通告で忙殺されている』と野党を悪者扱いするありさまです。

官僚機構が嘘に嘘を重ね、一国のトップに降りかかった疑惑を払いのける国は世界中に見当たりません。
あのトランプ政権下の米国でも、トランプ大統領から任命された駐EU大使が、ウクライナ疑惑の解明に率先して協力しています。
日本の内部通報制度がいくらオソマツとはいえ、情けない限りです」

不平等協定にも重なるゴマカシ政権の総決算
 この7年間、安倍政権は内政も外交も何ひとつ成果なし。
そんな政権が、ひたすら首相在任記録の更新のためだけに存続するなんて、無意味だ。
国民の損失と弊害は計り知れないものがある。

 アベノミクスのイカサマで、株価だけは絶好調だが、この7年の日本経済は企業の内部留保がぶくぶくと膨れ上がるのみ。消費は伸びず、1人当たりの実質賃金は5%減少した。
トドメが10月からの消費増税で、経済指標はメタメタだ。

 経産省が発表した10月の鉱工業生産指数の速報値は98・9で、前月を4・2%下回った。
指数が100を割り込むのは3年3カ月ぶり。
下げ幅は1年9カ月ぶりの大きさだ。
経産省発表の10月の商業動態統計速報も、小売販売額は前年同月比7・1%減と、実に4年7カ月ぶりの大幅ダウン。
前回14年の消費増税時よりも下げ幅は大きい。

 記録的な景気の低迷で庶民のクビをジワジワと絞め付ける一方、外交もボロボロだ。
日朝間は「内閣の最重要課題」と繰り返す拉致問題が1ミリも進展せず、日ロ交渉もプーチン大統領に手玉に取られ、3000億円の経済協力を約束させられただけ。
北方領土問題で「2島返還」にカジを切っても無駄な譲歩に終わり、プーチンには忖度する安倍はとうとう「北方4島は日本固有の領土」と国会で答弁できなくなる始末である。

 韓国とは徴用工訴訟にクビをツッコみ、無用なケンカを仕掛け、過去最悪の関係が続く。
一方、米国とはトランプに尻尾をフリフリ。
ついには日本側にとって著しく不平等な内容となるWTO違反の日米貿易協定に合意してしまった。
「それでも『ウィンウィン』と言い張る安倍首相の強弁に合わせ、官僚たちは都合の良い恣意的なデータや試算だけを公表し、協定の詳細は伏せ、隠蔽を図ろうとする。
まさに桜を見る会と同じ構図です。

『もっと国会で議論すべき大事なことがある』
『5000万円程度の事業で野党は大騒ぎするな』と、政権寄りのメディアや首相シンパの言論人は問題の矮小化に必死ですが、魂は細部にこそ宿る。

まず公金の私物化はもとより、公職選挙法違反や政治資金規正法違反、財政法違反と数々の法に抵触している疑いがある。
何より、嘘と隠蔽、改ざん、廃棄と澱のように積み上がった7年分の腐敗がギュッと濃縮されています。
桜を見る会の問題を糾弾すれば、安倍政権の本質が解明されるのです」(五野井郁夫氏=前出)
 桜を見る会こそ、7年もの長期に及ぶゴマカシ政権の総決算なのだ。

■失われつつある道義と正義を取り戻す好機
 狂い咲きの「桜」の陰に隠れているが、9月の内閣改造からわずか1カ月半、しかもたった1週間のうちに、菅原一秀経産相、河井克行法相と主要閣僚2人が、揃って公選法違反の疑いで辞任したことも忘れてはいけない。
 第2次安倍政権の発足以降、疑惑や失言を理由に辞任した閣僚は2人の辞任で10人目。
さらにドミノ辞任候補が後に控えている。

「身の丈発言」の萩生田光一文科相を筆頭に、雁首揃えてヤクザ絡みの疑惑を抱える武田良太国家公安委員長、竹本直一IT担当相、田中和徳復興相の「3T」、ポンコツ答弁の北村誠吾地方創生相と、数え上げればキリがない。
ホンの一押しでバタバタと辞任ラッシュが発生しても、おかしくないのだ。

 前出の森田実氏はこう言った。
「古今東西のあらゆる宗教で共通する教えは『人をだましてはいけない』です。
国のトップが嘘をついて権力を維持しようとすれば、国や社会が壊れるのが歴史の教訓でもある。
嘘をつかないことは、それだけ人間社会の成り立ちの根本なのです。
『資料は全部廃棄した』なんて犯罪者の言い分で、安倍首相も表向きは『国会から求められれば説明するのは当然』とカッコつけても、裏では自民の国対委員長に手を回し、逃げ続ける。
まさに組織ぐるみの犯罪です。

桜を見る会の問題は、この国から失われつつある道義と正義を取り戻す好機。
野党もメディアも国民運動を起こし、安倍首相を史上初めて嘘の上塗りで総辞職させなければいけません」

 恐らく末路は「嘘の上塗り総辞職」――。
そうならないと、この国はいよいよ、オシマイだ。
posted by 小だぬき at 00:00 | 神奈川 ☔ | Comment(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする