2020年01月08日

介護保険改正で施設入居者の貯金が狙われる! どう対策するか

介護保険改正で施設入居者の貯金が狙われる!どう対策するか
2020.01.07 マネーポストWEB

 厚労省はさる12月16日、2021年からの介護保険制度改正に向けて大幅な制度改革案を社会保障審議会に提出した。
厚労省資料によれば、施設への入居費用の補助が削られるとともに、介護サービスの自己負担上限引き上げられる。
 さらに見落とせないのが高齢者の「貯金」が狙われていることだ。

介護施設に入所した際の軽減措置(補足給付)には、収入とは別に重要な“基準”がある。
現行制度では入所者の貯金額が1000万円以上あれば、収入がどれだけ低くても軽減措置を受けられない。
 新制度ではこの預金基準がさらに厳しくなる。

具体的には、年金月額10万円超の人は「貯金500万円」以下でなければ入所時の軽減措置を受けられず、同6万7000円なら貯金550万円以下、同3万円は貯金650万円以下が軽減措置の条件になる。

 この基準はどうやって算定されたのか。
厚労省資料にはこう書かれている。

〈介護保険三施設の本人支出額の平均と年金収入を比較し、補足給付を受けながら本人の年金収入で15年入所できる水準にする〉
 お役所言葉でわかりづらいが、要は年金だけでは入居費用をまかなえない人が、貯金を取り崩しながら支払っていった時に、年前後で貯金が尽きるように逆算して基準を作ったということだ。

「年金収入の範囲内で入居費用をまかなえるように補助する制度」から「入所者の老後資産を介護費用で吸い上げる仕組み」への大転換と言っていい。

対策は2つある。ファイナンシャルプランナー・小谷晴美氏が語る。

「介護保険は要介護度が高いほど手厚い介護サービスを受けられる制度ですが、要介護認定の際には、比較的重度の要介護度4の患者でも中度の要介護度3とされたり、中度なのに特養に入れない要介護度2など低めに認定される傾向があるようです。

 要介護認定は調査員の本人調査と主治医の意見書によって行なわれる。
日頃から主治医とコミュニケーションをとって患者の状態を正確に理解してもらい、十分な給付を受けることができる認定をしてもらうことが重要です」

 もうひとつ、老後資金を介護費用で使い果たさないために最も有効なのが生前贈与だ。
介護アドバイザーの横井孝治氏が語る。
「親を施設に入れる前、あるいは自分が施設に入所する前に、金融資産を子供に生前贈与して預金残高を500万円など基準額以内に減らしておく。
そうすれば、介護施設での費用は軽減措置で安く抑え、資産を次の世代に残すことが可能になります」

※週刊ポスト2020年1月3・10日号
posted by 小だぬき at 01:00 | 神奈川 ☁ | Comment(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

悪質クレーマーには「あえて解決しない」という解決策もある

悪質クレーマーには「あえて解決しない」という解決策もある
2020.1.7 Diamondオンライン(山下由美)

『役所窓口で1日200件を解決! 指導企業1000社のすごいコンサルタントが教えている クレーム対応 最強の話しかた』の著者でクレーム対応のプロ、山下由美さんがこれまでにない画期的なクレーム対応の話しかたを初公開。
「怒鳴る」「キレる」「自分が正しいと言い張る」「理詰めで責める」「言い分が見当違い」「多人数で取り囲む」「シニアクレーマー」などあらゆるお客さまからのクレームを、たったひと言「そうなんです」と言わせるだけで解決します。

悪質クレーマーに対する最終的な2つの選択肢とは?
 私が提唱する「超共感法」は、クレームを申し立てるお客さまの気持ちを代弁する言葉を投げかけ、お客さまから「そうなんだよ」「そうなんです」といったYES言葉を引き出し、こちらを「敵」ではなく「味方」と認識してもらうことで、スムーズに解決に導くものです。

YES言葉を引き出した時点で、お客さまの怒りはほぼ解消されます。
 一般のクレームはどんなに怒りが激しかったり、要求がエスカレートしていたりしても、その根底には「自分の困り事の解決」が目的としてあります。
そのため、超共感法により怒りを解消することで、解決に導くことができます。

 しかし、相手が悪質クレーマーの場合、そもそもの目的が「金品」や「誹謗中傷などによる自己満足」です。
何かに困っていてクレームを申し立てているわけではないため、妥協点や合意点を探しても無駄です。

基本的には、次の2つの対応しかありません。

解決策➀ 交渉を打ち切る
 解決を断念して、交渉を打ち切ります。
以下を参考に、はっきりと告げてください。

「お話は承りました。残念ながら、当方ではご要望にお答えできません。
これでお話し合いを打ち切らせていただきます」
「当方でできる対応はさせていただきました。
これ以上のご要望にはお応えできません。
今後、お客さまの行動により、当方に損害が出た場合には法的処置を取らせていただきます」  

また、担当スタッフを「クビにしろ」などと、本来、社外の人間が立ち入るべきでない領域に踏み込んだ要求をされた場合も、「私どもの会社では、人事は社内の規則に基づいて行なうよう決められております」と毅然とした態度で断ります。

解決策A そのまま放置する  
「放っておいたら連絡が来なくなった」というケースは珍しくありません。
悪質クレーマーからしてみれば、あきらめて、ほかのクレームに力を注いだほうが効率的なのでしょう。

 解決策@の「交渉を打ち切る」との違いは、要望に応えられないことだけを伝える点です。
短時間で話を終わらせ、後は放っておきます。
また連絡があれば、同じ対応を続けます。

 それでもなお理不尽な要求が続くときは、法務部や弁護士など法律に詳しいプロの手にゆだねます。
もちろん、明らかな脅迫や暴行を受けたときは、迷わず警察に通報します。

 以上のように、悪質クレーマーには現場の担当者だけでは、対抗し切れないことが少なくありません。
相手の言いなりになって問題をこじらせることのないよう、さまざまなシーンを想定してルールやフレームをつくっておき、例外をつくらずに対応することが大切です。

 逆に悪質クレーマーに対して絶対に行なってはならないのは、前例を作ってしまうことです。
2014年9月東京都足立区の飲食店で、執拗にクレームを受け、自腹でお金を渡していた店長が対応に悩み、相手を刺し殺す事件がありました。
悪質クレーマーの正体は普通の会社員だったと報道されています。

解決しようとしてお金を渡したことで、余計に深みにはまってしまったのでしょう。
 悪質クレーマーが登場したら、一人で抱え込まず、早めに上司や法律の専門家に相談するようにしましょう。

お互いを敵とせず、Win-Winの関係を築く
 ここ数年を見ても、クレームをつける人のタイプやその内容、場面が大きく変わってきています。
今では普通の主婦や高齢者が悪質クレーマーになったり、今後は外国人観光客などによるクレームも増加していくことでしょう。

 私はお客さまを「神さま」だとは思っていません。
「人間」として尊重しています。
人間ですからいろいろな人がいます。
そのため、クレームの対応も、相手や時代に合ったものでなければなりません。
従来のようにお客さまを「神さま」として奉り、じっと話を傾聴して正しい説明をする方法では、解決しないクレームが増えているのです。

 一方で、ミスや誤解があったり、見解に違いがあっても、お互いを敵とせず、Win-Winの関係を築くのが、本来のクレーム対応の姿であることに変わりはありません。

前述のとおり、一部の悪質クレーマーを除けば、クレームを申し立てるお客さまは実際に困り事を抱えています。
その事をこちらにわかってもらい、解決してもらいたいだけなのです。
決して怒りをぶつけたり、正しい説明を聞きたいわけではないのです。

 冒頭で触れた超共感法によるクレーム対応が、一般のあらゆるクレームに効果を発揮する理由はここにあります。
クレーム対応の初動として、お客さまの気持ちを代弁して、YES言葉を引き出すことの重要性を胸に刻んでください。

 そして、悪質クレーマーに対してはためらわずに見切りをつけ、交渉を打ち切るか、放置しましょう
金品等を目的とした相手に、クレーム対応者が胃を痛める必要などないのです。

『役所窓口で1日200件を解決! 指導企業1000社のすごいコンサルタントが教えている クレーム対応 最強の話しかた』の著者である山下由美さんが独自に編み出したクレーム対応法「超共感法」に、今、熱い視線が注がれています。

続々と新型クレームが登場するなか、従来のマニュアルでは対処しきれなくなっているからです。

『役所窓口で1日200件を解決! 指導企業1000社のすごいコンサルタントが教えている クレーム対応 最強の話しかた』 山下由美 著 定価:本体1,400円+税 発行年月:2019年07月 判型/造本:46並 頁数:224 ISBN:9784478029039

現在、クレーム・コンサルタントとして活躍中の山下さんは、ご自身が何千件、何万件ものクレームを処理してきた実績を持ちます。
地方公務員として30年間勤務。福祉部、税務部などで、多いときには電話も含め、1日200件のクレームに対応する傍ら、プレイバックシアター(即興演劇)、心理学、コーチングなどを学び、それらの手法を活かした独自のクレーム対応法を確立しました。
クレームに来た人を笑顔にし、実際、クレーム来訪者によるファンクラブまでできた伝説的存在です。

2005年、役所を早期退職後、クレーム・コンサルタントとして、指導した企業は約1,000社。
地元の北海道から口コミで広がり始め、今やその世界では、名前を知らない人のいないクレーム・コンサルタントの第一人者です。

著者が編み出したクレーム対応法は、「怒鳴られたら怒鳴り返す」「正しい説明はしない」「傾聴するな!」など、従来のマニュアルなどに記載されている常識をことごとく覆すものです。

お客さまにたったひと言「そうなんです」と言わせるだけで、相手の怒りを嘘のように消し去り、クレームを解決するという画期的な手法となっています。
覚えることはたった一つですから、誰でもすぐ実践できます。
しかも、お客さまのタイプやクレームの種類を選ばないため、一般的なマニュアルでフォローしきれないような新型クレームも難なく解決に導きます。
著書『役所窓口で1日200件を解決! 指導企業1000社のすごいコンサルタントが教えている クレーム対応 最強の話しかた』では、そうした先生の手法を余すところなく紹介。
さらに金品目的などの悪質クレーマー対策も万全の内容となっています。
クレーム対応担当者、またクレーム対策に苦労の絶えない企業にとって、必読の一冊です!
posted by 小だぬき at 00:00 | 神奈川 ☁ | Comment(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする