2020年06月14日

生活必需品が高騰…庶民を襲うコロナ禍での値上げラッシュ

生活必需品が高騰…庶民を襲うコロナ禍での値上げラッシュ
2020/06/13 日刊ゲンダイ

 厚労省の毎月勤労統計によると、4月の実質賃金は、新型コロナウイルスの影響で残業代が大きく減り、2カ月連続のマイナスとなった。
夏のボーナスも期待できず、収入は減る一方だが、この先、さまざまな理由の値上げが相次ぐ。
家計はボロボロだ。

 ステイホームの巣ごもり需要により、品薄になっていた家庭用小麦粉は、日清フーズが9月1日出荷分からの値上げを打ち出した。
値上げ予備軍も控えている。
ヨーグルト、乳酸菌飲料、野菜飲料はコロナ禍で健康志向が高まり、需要が伸びている。
また、家庭用バターが品薄になっている。
これらは値上げの可能性がある。

 さらに、コロナの影響以外にも幾多の値上げが待っている。
削り節大手のマルトモは混合削り節を8月3日出荷分から値上げする。
サバやイワシなどの漁獲量が減少したからだ。
値上げせざるを得ない原料事情があるのだ。

 コロナの影響で急落していた原油価格はじわじわ上昇傾向。
8日時点のレギュラーガソリンの全国平均小売価格は4週連続値上がりし、来週も値上げが確実視されている。

国民健康保険料もアップする。
5月10日時点で213市区町村が値上げを決定している。
 今月末には消費税のポイント還元が終了し、消費税は満額搾り取られる。
1世帯当たり1000円近くの負担増である。

7月からはコンビニなどのレジ袋の有料化が義務づけられる。
近年の地震や大雨などの災害を受けて、火災保険料は昨年10月に値上げしたばかりだが、来年早々の再値上げが濃厚だ。  

コロナ禍によって、高級メロンや高級牛肉の価格は下落しているが、逆に身近なモノが値上がりしている状況だ。
経済評論家の斎藤満氏が言う。
「不況時は物価が下がるのが原則です。
コロナ不況でも、不要不急の旅行や高級品などの価格は大きく下がっていますが、食材など生活必需品は下がっていません。むしろ高騰しているものもある。

また、災害や原油高など個別にコストアップの事情があれば、どんなに景気が悪くても、値上げせざるを得ない。
コロナ不況の最大の問題は、巣ごもりによって必需品の物価が下がらないことです。
庶民にとって最悪です」
 お先、真っ暗だ。
posted by 小だぬき at 00:00 | 神奈川 ☔ | Comment(3) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする