議員辞めない河井夫妻 640万円ボーナス“丸儲け”に非難殺到
2020/06/24 日刊ゲンダイ
来週30日に支給される国会議員へのボーナス。
その額ナント、1人あたり約320万円。
買収容疑で逮捕された前法相の河井克行と妻で参院議員の案里両容疑者にも支払われるため、国民から非難ゴウゴウだ。
ネット上では、河井夫妻に対し、〈歳費全額返金してください〉〈潔く議員辞職しなさい〉――とのコメントが続出。
歳費受領権が憲法で保障されているとはいえ、原資は税金である。
国会議員としての仕事もせず、説明責任も果たさない2人が歳費を受け取り続けることに、納得できない国民はかなりいるようだ。
実際、このまま議員を辞めなければ、河井夫妻は多額のカネを受け取ることになる。
河井事件が発覚したのは、昨年10月末。逮捕されるまで実質的に政治活動はやれていないが、この8カ月間で2人が受け取った歳費は、克行容疑者が約1307万円、案里容疑者が約1177万円にも上る。
さらに、来週30日支給のボーナスだけでも、2人合わせて約640万円。
議員への毎月の文書通信費100万円も合わせれば、6月の夫妻の月給はザッと1100万円に上る。
元秘書が有罪判決を受けた案里容疑者は、連座制による失職が秒読み段階だ。
衆院議員の克行容疑者は遅くとも、来年10月に任期を迎えるが、辞職か失職するかしない限り、歳費は延々と支払われ続ける。
政治評論家の本澤二郎氏がこう言う。
「本来なら、安倍官邸は河井夫妻に辞職してもらいたいはずです。
任命責任を追及されるとはいえ、2人がバッジを外せば、この話題は消えていきますからね。
しかし、引導を渡せるのかどうか。
強引に辞めさせたら反撃される恐れがある。
自民党本部が選挙資金として河井サイドに渡した1億5000万円の行方など、ベラベラ話されては困ると考えているのではないか。
ただただ、国民の政治不信を招いています」
2人が辞めるまで、国民の怒りは消えそうにない。
県議会元議長が200万円受領認める
克行容疑者が作成していた「買収リスト」に名前があった94人のうち、最高額は広島県議会元議長の奥原信也県議の計200万円だったことが分かった。
24日の読売新聞が報じた。
奥原氏は同紙の取材に、河井夫妻から3回に分けて計200万円の受領を認めた。
現金提供の趣旨について2人からは説明がなく、200万円のうち50万円は使い、150万円は政治資金規正法に基づく寄付として処理したという。
リストにはほかに高額提供者として、三原市の天満祥典市長に2回に分けて150万円を提供した旨の記載があったと一部で報道されたが、天満市長は23日の市議会で「現金授受はない」と否定した。