2020年08月05日

浜松コロナ【感染者狩り】被害者の告白「人殺し扱いされ、外を歩くのも人に会うの怖い」

浜松コロナ【感染者狩り】被害者の告白「人殺し扱いされ、外を歩くのも人に会うの怖い」
2020/08/04  「文春オンライン」特集班

 全国で感染拡大が広がる新型コロナウィルス。
7月29日に初めて感染者が確認された岩手県では、感染した40代男性に対してインターネット上で誹謗中傷やデマ憶測などの書き込みが相次ぎ、県でも対策を講じ始めた。

達増拓也県知事は31日、「犯罪にあたる場合もある。厳格に臨む意味で(中傷に対して)鬼になる必要がある」と強調している。
コロナ感染者をまるで“魔女狩り”のように吊し上げるケースは岩手だけではない。

7月下旬、2つの店舗でクラスターが発生した静岡県浜松市では、クラスター発生が確認された飲食店2店舗と、陽性反応が確認された男性客・Aさんに対し、いわれなきバッシングが続いている。

《コイツが撒き散らしたらしい》
 7月23日、浜松市は飲食店2店舗でのクラスター発生を確認。
男女複数人が新型コロナウィルスに感染したことが確認された。
濃厚接触者である来店客や従業員160人に対し、市はPCR検査を始めたことを発表。
店名も公表された。
 すると同日、浜松市民の間にはLINEやSNSを介して感染者を特定するような情報が一気に拡散し始めた。
市内在住の30代主婦に聞いた。

「同級生の友達やママ友など、複数のグループLINEで、《コイツが撒き散らしたらしい》といったメッセージが飛び交って、その日は通知音が鳴り止まなかった。
感染者を出したラウンジ『X』やマジックバー『Y』の情報、店のママのSNS、立ち回り先などの情報も回ってきました。『X』や『Y』のお客で、感染が早くに確認された経営者のAさんについては顔写真、会社名、出身高校、出身中学、親や子供のことも書かれていました」

 Aさんは30代で、市の中心部からは少し離れた場所で不動産会社を営む地元出身の若手経営者だ。
Aさんも「県内で誰かからうつされた」 「不動産屋の仕事柄、どうしても営業や接待の仕事で夜の店を使うことが多かったそうです。
Aさんは7月中旬に『X』と『Y』の両店舗を利用。
結果、取引先の相手にも感染させてしまった。

感染が広がったことで、やっと活気が戻ってきた浜松の夜の街は大ダメージ。
Aさんへの誹謗中傷はどんどん酷くなっていき、デマも広がっていった」(地元紙記者)
《Aは東京に遊びに行ってコロナをもらってきたらしい》 《Aはコロナとわかっていて、周りに酒を勧めたらしい》
 飛び交う噂話のほとんどがデマだ。

Aさんの友人が事情を説明する。
「Aは3月末に東京に仕事に行っていますが、それ以来、行ってませんし、最近は県外への移動もしていない。
つまりAも県内で誰かからうつされたわけです。
『X』を利用した日は、別の飲食店で体温を計っているのですが、36度台の平熱で、体調が悪くなったのは『X』を利用した翌日、外出先でのことだった。

それでも医者は最初、風邪と診断して、後日もう一度受診して、念のために検査をしたら、まさかの陽性だったのです」
 Aさんは驚きのあまり、対応を誤ってしまった。
「(取引先などの)相手に迷惑をかけたくない」という思いから、保健所の聞き取りに対して「X」や「Y」の店名を伏せたのだ。
結果、保健所が両店舗に検査に入るのが遅れることとなった。
これがのちに発覚し、誹謗中傷の火に油を注ぐ結果となった。

「コロナで損失した分を立て替えろ」電話が日に30件
「Aのもとには連日、日に30件以上の無言電話や嫌がらせの電話がかけられています。
『コロナで損失した分を立て替えろ』とか『税金でPCR検査が行われるから全てオマエが払え』とか。ですが、AがPCR検査を受けていなければ、被害はもっと広がっていたわけですから、Aを責めるのは筋違いだと思うのですが……」(同前)

 8月1日までに「X」や「Y」関連での感染者数は約100名に上る。
誹謗中傷の声はAさんだけでなく、店舗にも波及している。
「X」のママを務める経営者はこう話す。

「店を潰してやる」「人殺し!」
「知り合いの方は心配してくださるのですが、面識のない方から厳しい言葉を浴びせられます。
『もしうちの家族に何かあったら店を潰してやる』とか『人殺し!』とか、脅迫めいた電話がお店にかかってくる。
検査で陰性だったアルバイトの従業員も昼の職場を不当に解雇されました。
私をはじめ、スタッフや家族の写真がSNSで拡散され、Aさんと同じようにデマが拡散されています。

私が東京にホスト遊びに行ったから感染したとか……。
コロナより人の怖さを感じています。
々の感染対策は甘かったのかもしれません。
ですが、それは緊急事態宣言が解除されて以降の浜松の街全体に言えることだと思います」

「文春オンライン」特集班は6月に別件の取材で浜松市を訪ねたが、たしかに繁華街では多くの人がマスクを外し、至るところの店で酒宴が開かれ、街はコロナ禍以前の生活様式に戻っているようだった。
だが、今回のクラスター発生が公表されて以降、ふたたび夜の街には閑古鳥が鳴くようになった。

野次馬がAさんの会社の写真を撮影しにくる
 一時は入院していたAさんだが、体調は回復し、すでに退院している。
だが、今も外出できずにいるという。
会社の扉は閉められ、明かりは消えている。
近隣住民の証言。
「たまに(Aさんの)会社の前に車を停めては指さしたり、野次馬が(会社の)写真を撮ったり、心ない人がいるんです。
私も近所に住んでいるだけなのに、コロナ患者の扱いをうけて、他の町内の人から『うつりたくないから近寄らないで』って言われたこともありました」

 電話で取材を申し込むと、Aさんは怯えた様子を見せながらも心境を吐露した。
「最近励ましのメールもいただけて何とかやっていけていますが、今もコロナのことを考えると胸が苦しくなります。
外を歩くのも人に会うのも怖いです」

Aさんはネットに謝罪文を掲載した
 7月31日、Aさんは会社のホームページに《お詫び》と題し、長々とした謝罪文を掲載した。
《〇〇不動産のAと申します。
この度は、私が新型コロナウイルスに感染してしまいご心配、ご迷惑をお掛けしてしまった方々、感染させてしまった方々、浜松市の多くの飲食店関係者の皆様、医療関係者の皆様、不安な日々を送らせてしまっております浜松市民の皆様、その他全ての皆様、この度は誠に申し訳ございませんでした。
心よりお詫び申し上げます。
(略)浅はかで自分勝手な判断をしてしまいました。
その結果、数多くの方々に、取返しのつかない多大なるご迷惑をお掛けしてしまいました。
この度は誠に申し訳ございませんでした》

 地元記者が故郷の現状を深く憂う。
「こんなの間違っています。
コロナに罹ってしまったことを責めるべきではなく、むしろ積極的に検査を受けたAさんの勇気をたたえるべきでしょう。
浜松には『やらまいか』という方言が息づいています。
『やりましょう』『やろうじゃないか』というチャレンジ精神にあふれた浜松を象徴する言葉なんです。
今こそ、この浜松の力を見せるべきときなのに……」  

海、山、川、湖に囲まれた、自然豊かでのどかな鰻の名産地が戦々恐々とした空気に覆われている。

(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班)
posted by 小だぬき at 01:00 | 神奈川 ☁ | Comment(2) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

落選させるべき国会議員、無策でコロナ禍を拡大させた7人の名

落選させるべき国会議員、無策でコロナ禍を拡大させた7人の名
8/4(火) NEWSポスト

〈一国の政治は、国民を映し出す鏡にすぎない〉とは、英国の作家サミュエル・スマイルズの『自助論』の一節だ。
 政治には国民の質が如実に反映され、無知な国民は腐敗した政治しか持ち得ない。
立派な政治は国民が目覚めることでしか生まれない。スマイルズは、「天は自らを助くる者を助く」と説いた。  しかし、権力は往々にして国民を無知の状態に置こうとする。

安倍政権の8年間、数々の不祥事で説明責任を果たさず、記録を改竄させ、臭い物にフタをした。
時の権力が強大で、野党に民意の受け皿になり得る信頼がない時、選挙で健全な民主主義は機能しない。

 そうした状況では、「落選運動」が国民にとって唯一の武器と言える。
選挙の投票行動は候補者の政党、公約で判断されることが多いのに対し、「落選運動」は現職議員の発言や行動を検証し、「国民のためにならない」と評価された政治家を落選させるように呼びかける運動だ。

憲法学者の上脇博之・神戸学院大学法科大学院教授が語る。
「特定の候補を当選させる目的の選挙活動は公職選挙法で様々な制約があるが、落選運動は公選法の対象ではない。
だから選挙期間外でも運動できるし、年齢制限もなく、選挙権がない18歳未満でも参加できる。
ネット選挙の規制にもかからないため、SNSやメールで運動できます」

 使い方によっては、安倍首相を退陣に追い込む装置にもなる。
 たとえば「危機対応を誤った大臣」など、安倍首相がお友達人事で起用した無能な大臣、副大臣などを片っ端から落選運動のターゲットにすることで首相の任命責任を厳しく問い、政権が維持できないように追い込むのだ。

国民の難局を政治利用  まずは何と言っても今回のコロナ対応で失敗した首相側近の大臣たちだ。

政治ジャーナリスト・藤本順一氏が真っ先に名前をあげるのは、「アベノマスク」担当の加藤勝信・厚労相とGo To キャンペーンなど経済対策担当の西村康稔・経済再生相だ。
いずれも首相に重用され、次の総理・総裁候補とさえ目されている。

「加藤さんはPCR検査を受けられずに重症化したり、死亡者が出たことに批判が高まると、37.5度以上が4日間という厚労省が決めた検査基準を『国民の誤解』と責任転嫁した。
自分の失敗を他人のせいにしたり、組織防衛と自己正当化のために理屈をこねて結果責任を負わない政治家には大臣どころか国会議員の資格もない」(藤本氏)

 コロナ対応の担当大臣として知名度急上昇中の西村氏も失格という。
「感染が拡大しているときに、『Go Toキャンペーンを広めましょう』などと言った人を大臣にしておきたくないでしょう。西村さんは専門家会議を廃止して自分の肝煎りで経済再生のコロナ対策会議をつくったかと思うと、政府の今後のコロナ対策『骨太の方針』をまとめるために私的諮問機関をつくるなど、総裁選出馬をにらんでコロナ危機を自分のブレーン集めに利用して政策を混乱させている。
国民の難局を政治利用する政治家は落選させるべきです」

 他にもGo Toキャンペーンの方針転換で国民に混乱を招いた赤羽一嘉・国土交通相、経産省の持続化給付金の“中抜き”問題で責任を取らない梶山弘志・経産相をはじめ、落選運動の対象には重要閣僚がズラリと並ぶ。
 他にも表には菅義偉官房長官高市早苗総務大臣の名前も挙げておいた。

※週刊ポスト2020年8月14・21日号
posted by 小だぬき at 00:00 | 神奈川 ☀ | Comment(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする