私は 川崎から川口への約1時間の電車通勤をしていました。
口の悪い者からは 「風俗地から風俗地」の移動だなどといわれたものですが、その度に「コンビナートから町工場」への移動と答えていました。
電車通勤の心得として 各停車駅のホームの状況把握は欠かせません。
体調の悪い時は
・停車駅のトイレ位置に近い車両・ドア。
事故停車にそなえては
・公衆電話の位置、キヨスクの場所の把握
普段は
・階段、エレベーター、エスカレーターの一番近い車両・ドア
それぞれに 乗る車両の選択も変わるのです。
そして 顔見知りになっている通勤客が どの駅で降りて 座れる可能性が増すか・・・ 。
通勤時から 意識しなくても「情報戦」が始まるのです。
定期券購入にしても 安い6ヶ月定期を買うべきか 3ヶ月・1ヶ月の組み合わせにするか。
座れる可能性の時間から 新聞か単行本か・・。
通勤客の会話の中から ヒントやネタ?? を貰うことも 多かったのです。
今では個人情報保護法でできませんが、現役の頃は 帰宅時 日記の添削・テストの採点は どの程度できるか・・、通信簿の下書きなども可能かなどで カバンの中身に違いがでていました。
リモート勤務が多くなり 勤務時間管理も自宅でするなどという 傾向があるということですが、私の現役の頃は 通勤の往復も 仕事の準備時間だったのです。
リモート勤務、自宅勤務の場合は 時間ではなく 仕事の内容が重視されなければなりません。
職場の団らん・会話の中で得られた刺激で 浮かぶアイデアや新しい着想が得られなくなるのですから、自宅勤務では「報告・連絡・相談」の回路だけは開けて 過ごし方の自由度を広げなければ いい仕事には繋がらないと思うのです。
よく自宅勤務の定時連絡を頻繁に求める企業があると聞きます。
そんなことに労力を使う位なら 感染対策を施した上 時差通勤で 出社させた方が 余程生産的だと思うのです。
自宅勤務を時間管理するのは適さないと思いますが、数量管理は出来ます。
総務、労務。 会計。 マネージメント調整などは 自宅勤務でも 数量管理は可能だと思います。
広告や芸術関連のクリエイティブな部門、営業・企画などは そもそも 自宅勤務が可能なのかは 検討される必要があると思います。
通勤から脱線しましたが 古い考えかたかもしれませんが 「対人接触、会話、衝突、和解」で 物事がより信頼関係の元に進むことが多いのではないでしょうか・・・。
景色や映画・観劇・読書、あるいはうたた寝でも 仕事のヒントは得られるものです。
コロナ感染が広がる中「新しい生活様式」などといわれますが、変えられない、変えてはならないものは確実にあると思うのです。