なぜ成功する人たちは、間違いや無知を積極的に認めるのか?
2020.9.9 ダイヤモンドオンライン
ナイジェル・カンバーランド:作家、リーダーシップ・コーチ
成功者の習慣2「人の力を借りている」
成功する人は恥ずかしがらずに「わかりません」と言い、成功しない人は自分の無知を認めない
「自分を笑い飛ばせず、大きく見せようとしてばかりの人は滑稽に見える」 ヴァーツラフ・ハヴェル(チェコの劇作家)
知ったかぶりをせず、「わかりません」と言うのは勇気がいります。
しかし、傲慢にならず、謙虚に自分の無知を認められるのは、成功に欠かせない価値ある態度です。
「わからないことを素直に他人に尋ねる」ことほど、成功に役立つスキルはありません。
完璧であろうとするほど、物事はうまくいかないものです。
知らないことやできないことを潔く認め、頭を下げて教えを請えば、自然に周りの人が助けてくれるようになります。
私たちは家庭でも職場でも、「何でも知っていなければならない」という大きなプレッシャーを感じ、本当はわからないのに、わかっているふりをしようとしてしまいます。
わからないことがあったら、会話の途中でも、正直にそれを相手に伝えましょう。
それまでの自分の言動と矛盾するからといって、人の意見に耳を閉ざしてはいけません。
成功する人たちは、間違いや無知を積極的に認めます。
人生では何が起こるかわかりません。
常に正しくあり続けることなどできないのです。
成功のための 格言
完璧であろうとするほど、 物事はうまくいかなくなる
If you aim to be perfect, you’ll only end up disappointed.
実践しよう!
■自分の死角を意識する
次の質問に答えてみましょう。
「自分の考えを頑固に主張してばかりいないか? 視野が狭くなっていないか? 配偶者や恋人との口論に勝とうとしたり、年下の人の言うことに耳を傾けようとしなかったり、“どんなことをしてでも勝つ”という考え方で生きていないか?」
柔軟な心で、思考や行動を変えていきましょう。
日々、「見逃していることはないか?」と考えるのを習慣化します。
■他人に欠点を教えてもらう
自分で自分の死角に気づくのは簡単ではありません。
家族や友人、同僚の助けを借りて、自分には見えていないところを指摘してもらいましょう。
周りにダメ出しをしてくれる人がいないと、私たちは簡単に裸の王様になってしまいます。
耳が痛いと思うこともあるでしょうが、世間の笑い者になるよりはマシです。
■自分を笑い飛ばす術を身につける
成功する人は、自分を大きく見せようとはせず、自分の失敗や間違いを笑いのネタにできます。
謙虚に振る舞い、いつでも自分を笑い飛ばせるようにしておきましょう。
【著者からのメッセージ】
成功者がしている100の習慣
ナイジェル・カンバーランド 著/児島 修 訳
成功の可能性を最大限に引き出す 「マインド」と「行動」
あなたにとって、成功とは何でしょう?
望んでいるのは、どんな成功ですか?
成功とは、目的や目標、夢、希望を実現することです。
その定義は一人ひとり違います。
ある人にとっては大きな夢でも、別の人にとっては興味のないものもあります。
有名なシェフになりたい人もいれば、料理嫌いの人だっているのです。
つまり「成功した人生」とは、自分にとって大切な大小様々な夢や目標を多く達成した人生だと言えます。
そしてこの本は、あなたの成功を大きく手助けするための本です。
これから、野心的な夢から小さな目標まで、あなたが何をすれば成功を手に入れやすくなるかを、詳しく説明していきます。
まずは、自分にとって成功が何を意味するのかを考えてみましょう。
・会社で昇進する
・仕事で能力を発揮する
・痩せる
・毎晩ジョギングする
・本を書く
・健康な老後を過ごす
・子育てをまっとうし、孫の顔を見る
・心穏やかに生きる
・住宅ローンを完済する
・資格を取る
・後悔せずにやりたいことをする
・家族や仲間との時間を大切にする
・外国語を学ぶ
・病気を治す
・貯金をする
・仕事を愛し、ストレスなく働く
・いま手にしているものに満足して生きる
本書を読み進める前に、まずは自分の目標や夢が何かを一覧にしておきましょう。
順番は気にせず、心に浮かんだものを書き出します。
目標や夢は、いくらでも浮かんでくるはずです。その日の気分によっても変わります。
一つの山の頂上に立てば、別の山々の景色もそれまでとは違って見えてくるものです。
目標の優先度も、一つを達成したことで変わっていきます。
本書でこれから紹介する「成功者がしている100の習慣」は、仕事や人間関係、育児、マネー、健康、老後生活など、あらゆる領域であなたの夢や目標の達成に役立ちます。
100の習慣は、それぞれを二つのセクションに分けて説明していきます。
前半のセクションでは習慣のポイントを説明します。
後半のセクションではその習慣の具体的な実践方法を紹介します。
今日からでも始められる、成功の可能性を最大限に引き出す「マインド」と「行動」にぜひ取り組んでみてください。
本書で紹介する習慣のなかには、当たり前のように感じられるものもあれば、新鮮に感じられるものもあるでしょう。
いずれにしても、大切なのは頭で理解するだけではなく、実践することです。
新しい習慣をつくることは、あなたを成功に導く「心のソフトウェア」を書き換えるようなものなのです。
本書で紹介する「成功者のマインドセット」を普段から意識し、行動に結びつけている人はわずかしかいません。
そしてそのわずかな人こそが、成功者なのです。
本書で紹介する習慣は、すぐにでも実践してみたいと思うものもあれば、そうでないものもあるはずです。
どんな習慣に興味を持つかは、あなたの現在の状況と強く結びついているからです。
「今の自分にはあまりピンとこないな」と思ったトピックは読み飛ばしても構いません。
しばらくして興味が湧いてきたら、またページを開いてみてください。
なぜ著者は成功に関心を持つようになったのか?
本書のアイデアは、一五年以上にわたり世界中の様々な人々にコーチングをしてきた私の経験から生まれました。
大勢の人々とそれぞれが抱える問題の解決に取り組むなかで、私は成功する人には年齢や分野を問わず共通する習慣があることに気づきました。
その習慣を最重要の一〇〇個に厳選し、読者のみなさんの成功に役立つ情報としてお届けするのが本書です。
私自身、本書の内容の実践に取り組んできました。
五○年の人生のなかで、私は失敗や挫折を通して学びながら、次のようなことを成し遂げてきました。
・幸せな結婚をし、二人の素晴らしい子どもを育てている(一六歳の息子、二四歳の継娘)。
・ケンブリッジ大学で職を得て、二六歳のときにはFTSE一〇〇企業の支店のファイナンスディレクターに昇格。
・世界を旅するという夢を実現し、合計二六年間を八ヵ国で暮らした。
・共同創業者として起業した会社を成功させ、数百万ドル規模で売却した。
・著者、講演者として豊富な実績を積んだ。
・コーチングを通して世の中の人たちの役に立ちたい、という願いを実現させた。
・自分自身であること、人生で手にしたことに満足する術を学んだ(これはおそらく私の人生にとって最大の成功です)。
私は、読者であるあなたが成功を手にすることを心から願っています。
そして、本書で紹介する習慣やその実践方法は、あなたが夢や目標を実現するために必ず役に立つと確信しています。 (『成功者がしている100の習慣』はじめに より)