2021年08月01日

女性5000人が回答『落選してほしい政治家』トップ10!1位は学習しない“お坊ちゃん”

女性5000人が回答『落選してほしい政治家』トップ10!1位は学習しない“お坊ちゃん”
7/3(金) 女性女性PRIME

 関係者の辞任が相次ぐなか、混乱続きのオリンピックが開幕。コロナの感染は拡大する一方で、政府の対応は頼りない。
さらに、追い詰められている飲食店に対していじめのような圧力をかける大臣の発言にも驚かされた。
オリンピック後には衆院総選挙が行われる予定だが、この国の舵取りを、今の政治家たちに任せて本当に大丈夫なのか。

嫌われ具合が一目瞭然! 落選してほしい政治家ランキング
 そこで週刊女性は全国の20〜70歳の女性5000人を対象に、『秋の衆院選挙で落選してほしい政治家』についてアンケートを実施した。女性の“怒り”を集めた政治家はこの人たち

落選オリンピックの開幕だ!!
1位は学習しない“お坊ちゃん”  1794票を獲得して、最も落選してほしい政治家となったのは麻生太郎財務相。
「家柄だけで政治家になった人。数々の失言からふさわしくない」(東京・49歳パート)
「コロナ禍の中“いつまでマスクをするんだ?”と報道陣に話していて、この人は本当に頭が悪いんだと思った」(群馬・28歳パート)
 数々の“失言”“暴言”を繰り返してきた麻生。
その傲岸不遜な態度は、国民に寄り添っているとは思えない。
 政治評論家の角谷浩一氏は、 「周囲をバカにして物事を進めていく上から目線の姿がとても不快に映るのでしょう」
 '19年には「子どもを産まなかったほうが問題なんだ」と発言。
のちに野党から“不適切な発言だ”と追及され、批判を浴びた。 「学習しないんです。
庶民感覚がないお坊ちゃんであの態度ですから。彼に対する嫌悪感をどうしたって払拭できないでしょう」(同・角谷氏)

 少しは国民の気持ちを学んでほしい!! 国会議員に定年制を
 2位にランクインしたのは二階俊博幹事長だ。
「GoToなど自分の利権のためにコロナを感染拡大させた」(福岡・32歳医療関係者)
「この人に遠慮して、若い世代の優秀な人が萎縮している」(東京・35歳会社員)
 二階が白と言えば、黒だろうが白になる。自民党のドンといえる存在だ。

政治ジャーナリストの細川珠生氏は、 「自分を支援する旅行業界だけが得をするようなGoToトラベルという政策を打ち出した、二階さんの独善的な行動は評価が低くなって当たり前。
何より周囲の議員が誰も彼に意見できない状況になっており、二階さんがいる限り若い政治家の意見が通らない。
だからやりたい放題になってしまう。

麻生さんもですが、80歳を越えているのだから、そろそろ第一線を退いていただきたい。
党の規約でもいいので、国会議員に定年制を設けるべきです」

 自分たちだけよければいいという状況じゃないのでは。
こんな人が総理で恥ずかしい!  令和おじさんこと内閣総理大臣の菅義偉が3位に。
獲得票数は801票。アンケートではこんな声が並ぶ。
「とにかく頼りない!」(埼玉・45歳専業主婦) 「説明不足で決断力不足! リーダーシップにも欠ける」(東京・45歳パート) 「国民の気持ちを考えてない。この状態で東京五輪を強行開催するのはおかしい」(東京・59歳専業主婦)
 昨年9月に総理に就任してからもうすぐ1年になるが、 「世界的パンデミックの今、総理大臣という一国のリーダーが“頼りない”という評価は致命的。
コロナの感染拡大も抑えられず、伝えようとする気持ちがないから発信力もない。
テレビ出演すれば、嫌な質問には子どものように不機嫌な態度を見せる。
何十年も政治家をやってきて何をしてきたのか。こんな人が総理で恥ずかしい」(前出・細川氏)

 角谷さんも、 「官房長官と総理では求められる能力が違うんです。
官房長官は記者の追及から政府を守る盾のような存在ですが、総理は政府の顔。
国民に向けて発信していかなければいけない。
それなのに、菅さんは国民に官房長官時代と同じ態度で接しているんです。
コロナ対応には現在6閣僚も関わっているのにうまくいかない。菅さんのリーダーシップがない証左です」

 菅政権の終わりも近い!? 体調不良で辞めたんじゃ?
 4位は病気を理由に総理の座を退いた、安倍晋三前首相
今も現役の衆議院議員だ。
「首相を体調不良で辞めたのだから、議員もできないのでは?」(岡山・48歳専業主婦)
「森友問題でうそをつき、真実を明かさないため」(石川・52歳パート)
 長期にわたって政権を維持した安倍だが、 「アベノミクスが成功したのは前半だけで、後半からはほぼ失敗のようなもの。最後はコロナで苦しくなって、体調が悪いと辞任。
なのに、今はピンピンしている。そんな姿に信用できないと感じるのでしょう」(前出・角谷氏)

 最近ではオリンピック開催に反対するのは「反日的な人」との発言が物議を醸す。
「いい国民と悪い国民がいるかのような安倍さんの差別的な発言に、国民は敏感に反応している。森友問題も、終わったことと思っているのは安倍さんだけなのでは」(同・前)

 だが評価できる部分も。 「安全保障問題に関しては一定の成果を挙げたと思っています。
外交的なセンスはあるのだから、議員を退き別の形で活躍してもらえたらいいのですが……」(前出・細川氏)
「これだけ私たち国民の不満が噴出しようが、声はまったく届いてない。わざと聞こえないようにしているのかと思うぐらいです」(細川氏)

 国家は国民があってこそ。都合の悪い声は聞こえない、安倍前首相こそ“悪い政治家”なんじゃない?

小泉環境相には20代、30代から批判の声
『6位には、女性議員では初登場となった辻元清美。

NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で』(旧N国)に所属する丸山穂高が5位にランクイン。 「戦争したほうがいいとか、女性を買う発言が許せない」(神奈川・40歳パート)
「議員でいることがおかしい」(栃木・46歳専業主婦)  北方領土の国後島で酩酊し「女を買いたい」と喚いた丸山に、女性たちの怒りの声が集中するのも当然。
最近は支給されたボーナスの一部を困っている人に向けて配っていたが、信頼回復にはほど遠い。

 6位には、女性議員では初登場となった辻元清美。
「秘書給与流用事件、関西生コン疑惑など不祥事だらけ。
自著に皇室を“生理的にイヤ”と書いたり……。問題多すぎ」(千葉・52歳専業主婦)
「論理的に説明するのではなく、感情的な言い方がすぎる」(新潟・60歳専業主婦)
と辛辣な声が。
他人を責めるだけじゃなく、自らのことも反省してみて。

 7位に再び登場した自民党の閣僚は、環境相の小泉進次郎
一時はアイドル的人気で話題になった彼だったが、 「“小泉構文”と言われているとおり、言ってることが意味不明」(熊本・25歳公務員)
「政策がヒドイ。レジ袋の削減よりも、自然災害への対策に力を入れてほしい」(東京・28歳その他)
「ポエマーかと思った」(石川・32歳専業主婦)
 一時の人気はどこへやら。 「レジ袋を有料化して何か役に立つんですかと聞くと、彼自身が“意味がない”と白状してしまった。そりゃあ怒りますよね」(前出・角谷氏)

 アンケートの結果を年齢別に見たところ、彼を批判しているのは意外にも20代、30代が非常に多かった。
「私たちが年をとったとき、こんな人が政治の中心を担うのかという、若い世代の怒りの声なのでしょう」(同・前)
 それだけではないと補足するのは細川氏。 「人の好みはさまざまでよいのですが、年上で華やかな恋愛遍歴がある滝川クリステルさんとの結婚にガッカリしたのだと思います。
彼女は横須賀にいるわけでもなく、小泉さんを尻に敷いて、彼が政治に集中できていないように見えることも一因でしょう」

 数年前は総理候補と目されていた政界のプリンスも、結婚が落とし穴となったか──。

 金融機関を利用した自粛呼びかけ発言をした“飲食店いじめ男”の西村康稔経済再生相は8位にランクイン
「昨年の暮れまで“経済のアクセルとコロナのブレーキを同時に踏む”と話していた人ですから、何を言ってるかわからないと感じる人は多いと思う。
普段は“コロナに気をつけてください”と優しく話すけど、今回の発言で困ったときには権力を振りかざす人なのだと、国民は認識したと思います」(前出・角谷氏)

 口に出す前に、ブレーキを踏むことはできなかったのか。

自民党を責めるのは失点を隠すため?
 立憲民主党の党首である枝野幸男は9位にランクイン。 「『SPEEDI』の情報を隠蔽し、国民に無用な被ばくをさせた」(青森・35歳パート)  との声があるけれど、これについて角谷氏が説明する。
「枝野さんは東日本大震災のときの官房長官でした。
原発事故の対応で“ただちに影響はない”と繰り返し話していましたが、“しばらくしたら何か影響が出るのでは”と思っていた人も多いはず。
結局、放射能で故郷を追われた人もいたわけです。
自民党を責めるのも、自分の失点を隠すために攻撃しているように見えますね」

 最後にランクインしたのは、河野太郎行政改革担当相
「ワクチンが不足している原因説明の意味がわからない。たぶん本人も理解していない」(東京・29歳専業主婦)  など基本的にワクチンに関する怒りの声が多かった。
「コロナ対策には6省庁が絡んでいるにもかかわらず、大規模接種会場の情報は、防衛省のホームページにしか載っていないのはとても不便。
各省庁の情報を共有し、コロナの情報をまとめた政府のサイトを作ればいい。
これこそ行政改革担当である河野さんの仕事なのに、そういうことは全くしない。党内の評価は最悪です」(前出・角谷氏)

 ワクチン担当としても、 「河野さんは失敗したことを責められるのが嫌なのか、都合が悪いことは答えない。ワクチンの供給量が減ることを4月にわかっていたなら、そのときに正直に言っておくべきでした。それを今言うから、自治体の混乱を招くのです。
そういえば、ハンコをやめると言ってましたが、どうなったのか」(前出・細川氏)  ハンコよりも、説明不足をやめてほしい……。

 今回は衆議院議員に限定したためランキングには載せていないが、参議院議員の今井絵理子や蓮舫、丸川珠代にも多数の票が集まった。国会議員に物申す、女性の怒りはこんなものじゃない!!
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2021年08月02日

岩崎恭子氏、関口宏の「バドミントン、もうちょっと欲しかった」に「五輪に出るだけで凄い…ほめて頂きたい」

岩崎恭子氏、関口宏の「バドミントン、もうちょっと欲しかった」に
「五輪に出るだけで凄い…ほめて頂きたい」
8/1(日) スポーツ報知

 俳優の関口宏が1日、司会を務めるTBS系「サンデーモーニング」(日曜・午前8時)にスタジオ生出演した。
 この日の番組は、通常、午前9時過ぎからのスポーツコーナーを午前8時16分過ぎから前倒しし、午前9時11分過ぎまで、東京五輪の日本選手団の活躍を伝えた。
 その中でメダルが期待されながら敗れた選手たちを紹介。

シングルス3回戦で敗れた女子テニスの大坂なおみ、卓球男子シングルス4回戦で敗れた張本智和、1次リーグ敗退となったバドミントンの世界ランク1位・桃田賢斗、トランポリン女子で決勝進出を逃した19年世界選手権女王の森ひかる、男子100メートルで日本勢が予選敗退したことを伝えた。
 このVTRを受けて、関口は「バドミントン、もうちょっと欲しかったね」と銅メダル1個に終わったバドミントンの日本選手団に言及した。

 これにゲスト出演のバルセロナ五輪200メートル平泳ぎ金メダルの岩崎恭子氏は「日本、注目されていたからこそ、選手をたくさん研究されていたと思うんです。
そういうところで難しかったと思います。
これだけバドミントンが強くなったことが素晴らしいと思います」とコメントした。
 さらに「あとトランポリンの森選手がインタビューで、ここまで来られた自分をほめてもらいたいというふうに話していましたけど、本当にその通りだと思いますし、誰もが勝ちたいと思いますし、オリンピックに出れるというだけで凄いことで、私はほめて頂きたいと思います」と呼びかけた。

 このコメントに関口は「それはありますわね。
まず、そこに出ることが大変なことだね」と応じていた。
     報知新聞社
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2021年08月03日

「スポーツには人命を救う力はない」医師が五輪礼賛ムードに抱く底知れぬ怒り

「スポーツには人命を救う力はない」医師が五輪礼賛ムードに抱く底知れぬ怒り
2021年08月02日 PRESIDENT Online
医師 木村 知

東京五輪が開催される中、全国では1日あたりの感染者数が1万人を超えるなど、新型コロナウイルスの感染が拡大している。医師の木村知さんは「医療現場で働く身からすると、五輪の熱狂が異次元の世界に見える。
五輪に関する世論の手のひら返しが、戦時下と重なり恐怖さえ感じる」という――。

■開会後に急速に変わった空気
とうとうコロナ禍のなか東京五輪が開催されてしまった。
新型コロナ感染拡大が収まらない状況で開催中止を求める声は高まり、スポンサー企業でさえも五輪から距離を置く姿勢を見せ始めた。
それにもかかわらず、開催は文字通り強行されてしまった。
その後も感染者の急増は止まらない。

都内での新規感染者はついに3000人を超え、今や過去最悪の状況となった。
このままではこの傾向は収まるどころかいっそう拡大、医療崩壊ももう避けられないだろう。
開催前の5月22日と23日に東京新聞などが行った世論調査では、中止すべきという意見は60%超、多数派であった。
しかし開会式が開催され、じっさいに競技が始まり日本人選手が金メダルを獲得し始めると、その空気は急速に変わり始めた。

NHKは総合、Eテレともに終日五輪一色
民放でも今まで開催に懐疑的な意見を流していた番組ですら、手のひらを返すように日本人選手の活躍ぶりを歓喜と興奮にあふれる声で大々的に取り上げるようになったのだ。

未曾有の感染急拡大の一方で、反対の声を無視して開催に突き進んだ政府、それに無批判に迎合して五輪礼賛番組を流し始めるメディア、さらにそれらの番組に嬉々としている人々の声を聞くと、ウイルスそのものへの恐怖にも増して群衆心理への恐怖を感じずにはいられない。

■感染者急増の中の五輪開催こそ緊急事態だ
「ここまで来たのだから、いまさら引き返せない。どうせやるからには小難しいことなど言わずに楽しもうではないか」
「ここで中止してしまったら選手たちが可哀想。賛否両論あったけれど、もうやると決まったのだから皆で選手を応援しようよ」
「心配だったけど、開会式を見て気が変わった。だんだんワクワクしてきた。やっぱり開催して良かったんじゃないかな」
「私は五輪反対派。ネット署名までしていたけど、いざ日本人選手のメダルラッシュ見てしまうとやっぱり感動! 選手は悪くない。もうテレビから目が離せない。選手たちを応援します!」

まさに政権の思惑どおり。ネットやテレビではこのような意見をたびたび見かけた。
こうなれば、延期や中止の世論は五輪礼賛へと一気に雪崩を打つことになる。
そして「この期に及んでまだ中止を叫んでいる人」は一転、“ややこしい人”とのレッテルが貼られて少数派になってゆく。
菅義偉政権が確信を持って期待していたのは、まさにこの現象であろう。

NHKが先頭に立って、日本人選手の活躍を嬉々として伝えた直後のニュースで感染者急増を報じ、またそのニュースが終われば何事もなかったように熱狂中継に戻る、というまさに絵に描いたようなディストピアを体現しているが、この極めて奇異な現象を、今や地上波で公然と批判する者は皆無だ。
これぞ危機的緊急事態ではないか。

■医師からは五輪の熱狂が異次元の世界に見える
私は診療所の医師であるし、主たる業務は訪問診療だから、発熱外来も担当しているとはいえ新型コロナ感染者の治療全般を担っているわけではない。
しかし自分が診察した患者さんからの陽性確認を今まで経験したことのないハイペースで次から次へと実体験している私にしてみれば、開会式後から手のひらを返したように五輪礼賛ムード一色となったテレビ番組を観るにつけ、まったく異次元の世界に来てしまった感覚に陥らざるを得ないのである。

無邪気に熱狂している人たちにとってコロナは、じっさいに自身が感染を経験したわけでもなく感染した人に接したこともなければ、現実でない異次元の出来事に思えてしまうのかもしれない。
それならば合点もいく。
そもそも今回の五輪招致は、国民の共感を喚起するために復興五輪という大義名分が与えられたが、その本質は東日本大震災によって引き起こされた原発事故を覆い隠すためのものと言っても過言ではない。
事故は発生から10年たった今なお収束のメドすらつかず、故郷を追われた人々もいまだに数多く取り残されている。
しかし五輪を開催にこぎつけ、日本人選手の活躍によって多くのメダルが獲得できれば、これら政府にとって不都合な負の記憶は多くの国民の脳裏から消し去ることが可能となる。

じっさい、アンダーコントロールという虚偽の言葉を公然と安倍晋三前首相が用いても、招致が成功したことで、この明らかな虚偽がまるで真実であるかのようなお墨付きを国際的にも得たことになってしまった。

■感染者3000人突破でも中止の考えなし
「復興五輪」がいつの間にか姿を消し、次には「コロナに打ち勝った証し」が、そして打ち勝てないことが明白になると、今度は「コロナと闘う姿」や「困難を乗り越えて成功させる」というスピリチュアルな世界に日本政府は迷入していくことになった。
政府は批判の声をかき消すように“安全安心”を必死にアピールし続けるが、その根拠を問われても頑なに明示しようとしない。

「開催断念するのはどのような事態に陥った場合か」という問いに対しても不誠実な態度を貫きとおし、開催に突入した。その結果が今である。

7月28日、ついに都内での新規感染者数が初めて3000人を突破した。
政府はこの感染急拡大を見ても、五輪との因果関係は証明できないとして中止する根拠とはならないとの見解を示すに違いない。
じっさい菅首相は前日のぶら下がり会見において、感染急拡大の現状にあっても人流は減っているなどとして中止する考えのないことを明言。
3000人突破の報を受けても記者の質問を無視して素通りした。

公明党の石井啓一幹事長は「現在の感染者数は2週間前を反映しているのだから開会とは関係ない」と発言し、IOCのマーク・アダムス広報部長も「パラレルワールドみたいなものだ」として五輪と感染再拡大は無関係との認識を強調した。

■五輪だけが原因であると特定する必要はない
Twitterでは #オリンピックは関係ない というタグまで現れ、むしろ多くの人が自宅にこもってテレビで観戦することで人流を減らすことができるなどという奇妙な五輪擁護論まで出てくるようになってきた。
もちろん感染拡大にはさまざまな因子が絡みあうから、五輪という単一の因子で感染急拡大の原因を説明することはできないだろう。
しかし冷静に考えれば、五輪だけが原因であると特定する必要は一切ないのである。

感染者急増と医療資源枯渇という「事実」と、国内外から多数の人を首都圏に呼び込む世界的イベントが行われている「事実」、これら2つの厳然たる「事実」が同時に首都圏に併存しているという「事実」さえあれば十分なのだ。
そしてこの2つの事実が併存することによって、感染制御と医療が五輪開催によって妨害されている「事実」も生じる。
この事実の存在こそが、私も含め多くの人が開催中止を訴えてきた理由である。

では五輪開催は、医療と感染制御にいかなる妨げをもたらしているのだろうか。

■政府の言動の矛盾で国民の不満が爆発した
すでに多くの識者の指摘もあるが、政府の言動の矛盾がその最たるものと言えるだろう。
緊急事態宣言を出し不要不急の外出をするなと国民の行動制限をしておきながら、国内外から多くの人を呼び込み、あげくに五輪関係者の行動制限は形ばかりのものとしていた。

飲食店での酒類提供を制限させておきながら、競技会場の中ではアルコールを提供しようとしていた。
これらの「五輪は特別」というメッセージは少なからぬ人たちに「五輪がよくて、なぜ私たちは我慢しなければならないのか」という気持ちを芽生えさせた。
じっさい五輪のために作られた7月22日からの4連休、都内の人出は緊急事態宣言がなかった去年7月の連休よりも大幅に増加した。
これは国民の我慢の限界が、政府の矛盾に満ちたメッセージによって爆発したものと言えるだろう。

これらについて「政府は誤ったメッセージを出してしまった」と批判する声があるが、私の見方は少し違う。
政府が感染拡大を真剣に制御しようとしていたにもかかわらず、その本心と異なったメッセージを出してしまったならその通りだが、これまで政府が国民に示し続けてきた言動は、それとはまったく異なる。
私に言わせれば、これらは「誤ったメッセージ」ではなく「感染制御よりなにより五輪開催が最優先である」との政府の「本心からのメッセージ」だ。

■「熱中症」の観点からも五輪開催には疑問が残っていた
実は私はコロナ禍以前から東京五輪開催には反対だった。
理由は猛暑だ。
詳細については2019年に上梓した拙著『病気は社会が引き起こす インフルエンザ大流行のワケ』(角川新書)で論じているが、新型コロナの流行がなくとも真夏の東京でのスポーツイベントはあまりにも危険だ。
そもそも開催してはならないのだ。
すでに熱中症による被害者が五輪選手に出始めているが、被害者は選手にとどまらない。

“猛暑下でも五輪開催できる”という誤ったメッセージによって、子どもたちも危険にさらされるのだ。
今は夏休みのはずだが、通勤電車にはあきらかに運動部員とみられる生徒たちが大きなスポーツバッグを背負って乗ってくる。
本来、熱中症の危険がある状況での屋外運動は禁止だ。
しかし五輪が開催されてしまっている現状では、行政としても猛暑の危険を大々的にアナウンスできない。
「五輪はできるのに、なぜ部活はダメなのか」いや「部活が危険なら、五輪も危険ではないのか」という声が高まれば、せっかくの五輪フィーバーに水を差すことになってしまうからだ。

猛暑による危険を国として認めてしまえば「晴れる日が多く、かつ温暖であるため、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候」との虚偽を用いて招致したことを改めて全世界に知らしめてしまうことにもなる。

■五輪が医療現場に余計な負荷をかけているという事実
当然ながらこの状況で部活を行うことは感染にも大きなリスクだ。
じっさい高校生の部活でクラスターも生じている。

今回の五輪開催は炎天下でのスポーツ全般を正当化し、それによって子どもたちを熱中症の危険にさらすとともに、新型コロナ感染リスクさえも負わせている。
これらは五輪開催さえしなければ防げたはずだ。
新型コロナの急拡大によって医療体制が逼迫し始めてきた状況で、行政は医療機関に対してコロナ病床の拡充のため通常診療の縮小や不急の予定手術の延期を検討するよう要請している。
その首都圏には五輪が数万人の余計な人口増加をもたらしている。
そしてこれらによって増えた人たちにも新型コロナに限定しない医療需要が生じ得る。

熱中症と新型コロナでただでさえ逼迫する医療現場に、さらに余計な負荷をかけているのが東京五輪なのだ。
#オリンピックは関係ない という人たちの思考からは、こういう医療提供体制への視点と配慮が完全に欠落している。
開催されたことと感染急拡大は無関係だとしきりに強調するが、そもそもその因果関係など問題ではない。
五輪開催が感染制御と医療提供体制の足を引っ張り妨害していることが最も重要な問題なのだ。

■五輪と戦争が孕んでいる「装置」
それに引き換え、日本人選手が金メダルを多数獲得しようが、素晴らしいプレーが感動を与えようが、逆境を跳ねのけて出場した選手が希望をもたらそうが、これらの事象には私たちが現在直面している新型コロナ感染急拡大を抑止する能力も効果も一切ない。
人命を救うことももちろんできない。
「スポーツの力」など、今の状況ではまったく無力なのだ。

「ここまで来たのだから……」「ここで中止してしまったら……」という気持ちは、ひとつの感情としては分からなくもない。
しかしその感情を国民の総意であるかのように位置づけることは非常に危険だ。
先の戦争、私は当事者ではない。
しかし歴史を学べば知ることはできる。
何度も踏み止まったり引き返すことができた時点があったにもかかわらず、批判や懸念の声はかき消され、結果、わが国は多くの尊い人命を失った。

「私、本当は今回の東京五輪には反対だったんです。でもいざ始まったら連日のメダルラッシュに胸が熱くなった。選手たちを応援しよう!」と開会式後に言い出した人と、
かつて戦時下で「私、本当は今回の戦争には反対だったんです。でもいざ始まったら連戦連勝に胸が熱くなった。兵隊さんに感謝しよう!」と手のひら返しをしたといわれる人に、私はまったく同じメンタリティを見る。

当然ながら五輪と戦争は別ものだ。同列に語るべきではないとの声も知っている。
しかしそのどちらも国の威信や愛国心という、統治者にとって国民をコントロールするにあたって極めて有用な「装置」をその根底に孕んでいる。

■「敗戦の日」を目前にして感じる恐怖
この危機的状況で五輪さえも中止できない国が、もし戦争へと向かう状況に置かれた場合に引き返すことはできるのだろうか。
戦争となれば人が死ぬ。
スポーツの負け試合とは比較にならない次元が違う「屈辱」に、国民はいとも容易く感情的になるだろう。
「ここで引けるか、仕返しだ」という世論は雪崩をうって開戦慎重論を踏み潰し、よりいっそうの泥沼にハマっていく……。
五輪すら中止できない国においては容易に起こり得ることではなかろうか。

「選手は悪くない」「選手を批判するのは違う」との言葉もよく聞かれる。
たしかに選手には五輪開催の適否を決める権利も手段もないかもしれない。
しかし選手もアスリートである以前に、ひとりの人格ある人間である。
意思表示を行う権利も手段も有している。

猛暑やコロナ禍の中での五輪開催について、不安や不満をひとりの人間として発言することはできたはずだ。
今からでも発言してもいいはずだ。
心の中にそうした不安や不満があるにもかかわらず、それを自由に発言することのできない「空気」が彼らを覆っているとするならば、それは戦時下となんら変わらない。

「やると決まったからには、自分のできることを全力でやるだけです。
日の丸を背負って」という選手たちの言葉、それを無批判に絶賛する声が、開会式というほんの数時間のイベントを契機として急増してしまう群衆のメンタリティ。

「敗戦の日」を目前にして、こうした選手たちの姿を出征兵士の姿に重ねあわせて底知れぬ恐怖を感じる私は、妄想におかされた、ややこしすぎる人間だろうか。

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木村 知(きむら・とも) 医師
医学博士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士。
1968年、カナダ生まれ。
2004年まで外科医として大学病院等に勤務後、大学組織を離れ、総合診療、在宅医療に従事。
診療のかたわら、医療者ならではの視点で、時事・政治問題などについて論考を発信している。
ウェブマガジンfoomiiで「ツイートDr.きむらともの時事放言」を連載中。
著書に『医者とラーメン屋「本当に満足できる病院」の新常識』(文芸社)、『病気は社会が引き起こす――インフルエンザ大流行のワケ』(角川新書)がある。
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2021年08月04日

消えた工場、桑畑…地図記号の廃止・誕生の背景にある「社会の変化」

消えた工場、桑畑…地図記号の廃止・誕生の背景にある「社会の変化」
2021.8.3 Diamondオンライン(山岡信幸)

世の中の変化とともに、子どもの頃に学んだ「地図の常識」が大きく変わっている。
風車や老人ホームといった新たな地図記号が登場する一方、電話局や桑畑の地図記号は消えた。
社会の変化を移す鏡ともいえる地図。その興味深い変化を見てみよう。
※本稿は、山岡信幸著『激変する世界の変化を読み解く 教養としての地理』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。

POINT
★地図記号は産業・社会の変化を反映して、廃止・追加されている
★地図の世界は、紙の上からコンピュータやネット上にお引っ越し
★登山好きにお馴染みの「三角点」が、その役割を終えようとしている

新たな地図記号と廃止された地図記号 見えてくる「社会の変化」とは?
 中高生の頃、地理の授業に地図帳を忘れて、隣のクラスに借りに行ったことのある人はいませんか?
 私の講義では、つねに地図帳を開いて受講するようにお願いしています。
地理を学ぶうえで地図は不可欠のツールです。
ところで、地図帳もそうですが、日本で用いられる地図の多くは、国土交通省に属する国土地理院という機関が作った地図(地形図・地勢図・国土基本図など)を基にしています。

この地図の世界も近年大きく変化しています。
「地図の変化」というと、よく話題になるのが地図記号の変化です。
地図記号もまた、社会の変化を表しています。
地図記号 新.jpg地図記号 新.jpg
「風車」は風力発電をはじめとした再生可能エネルギー(自然エネルギー)の普及、「老人ホーム」は人口の高齢化、「自然災害伝承碑」は地球温暖化などによる災害の増加を背景にしています。
地図記号 廃止になったもの.jpg
「電報・電話局」の記号は、電話と電報を意味する Telephone&Telegramの頭文字を図案化しています。
1985年、中曽根内閣の行政改革の一環で、公営企業の電電公社(日本電信電話公社)が民営化されてNTTになりました。
民間企業を特別な記号で表す必要はないということでしょう。
ただし、1987年に日本国有鉄道(国鉄)が民営化されてJRとなりましたが、路線を表す地図記号(白黒のシマシマ)は、今も私鉄路線(ゲジゲジ)とは区別されています。

 また、産業の変化も地図記号に反映されます。
 製塩業は、かつて塩田(塩浜)を利用して行われていました。
砂浜海岸に設(しつら)えられた広大な塩田に潮の干満を利用して海水を引き入れ、天日で蒸発させて鹹水(塩分濃度の高い水)を得て、これを濾過して釜で煮詰めるのです。
これが江戸時代に始まった入浜式塩田です。
晴天が続く必要があるため、年間降水量の少ない瀬戸内地方でとくに発達しました。
この地域では、日本列島に雨をもたらす季節風(モンスーン)が南北の山地(四国山地・中国山地)に遮られるために年中少雨となります。
「忠臣蔵」で知られる浅野内匠頭の赤穂藩(兵庫県南西部)も塩づくりが盛んで、全国的なブランド「赤穂の塩」は藩の専売品でした。
 塩は、日露戦争後の1905年には国の専売品となって財政を支えます。

第二次世界大戦後の1948年頃から、もっと効率的な流下式塩田(表面に粘土を張った流下盤や、竹を組んだ枝条架に海水を流して、太陽熱と風で水を蒸発させる)への切り替えが進みます。
そして、1972年に天候に左右されない工場内で行うイオン交換膜法(電気を使った海水の透析)が導入され、塩田は不要になったのです。
しばらくして、地図記号も不要になりました。

塩田の跡地は一部で工業用地に転用され、瀬戸内工業地域の形成に役立ちました。
最近はメガソーラーの建設用地にも活用されています。

 桑畑の記号が消えたのは、繊維産業の変化を示しています。
昔は日本中の農村で桑の木を見かけました。
生糸を作る製糸業、それを支える養蚕業は農家にとって重要な収入源でした。
とくに、水田耕作に向かない扇状地の斜面などには桑畑が広がっていました。
 しかし、戦後に生活の欧米化で日本人が絹織物の和服を着る機会が減り、化学繊維の発達や輸入生糸の利用もあって国内の養蚕業は衰退しました。
繭を作る蚕の餌となる桑の葉も不要になったのです。

扇状地の土地利用は、果樹園などに変化しました。
扇状地は粒子の大きい砂礫が堆積した地形ですから、水はけと通気性が良く、傾斜があることで日当たりも良くなるため果実の栽培に向いているのです。
扇状地の多い甲府盆地(山梨県)ではぶどうや桃、山形盆地では桜桃(さくらんぼ)、といった特定の果物の栽培に力を入れ、特産品に育
 さて、ごく最近まで地図てあげました。

デジタル化する地図づくり 役割を終える「三角点」
以前は地図=紙でした。
ところが人工衛星やインターネットの発達は、地図の世界も大きく塗り替えました。
「ぐるなび」で検索した居酒屋の場所も、スマホで確認した取引先へのルートも、カーナビで見た渋滞情報も、デジタルデータ化されて端末などに表示されています。
国土地理院の地図もデジタル化されており、ウェブサイト「地理院地図」で閲覧できます。

従来の地形図が表示されるだけではなく、縮尺も自由に変更できるし、古い地形図や各時代の空中写真、衛星画像、陰影をつけた起伏図なども簡単に表示できます。
地形を分類した土地条件図、活断層図などは防災にも役立ちます。これらの重ね合わせも可能です。

 複数の静止衛星から電波を受信して、現在地の緯度や経度を正確に測ることのできる GNSS(全球測位衛星システム)による正確な位置情報は、地図づくりにも活用されています。
誤解されやすいのですが、有名なGPSはアメリカ合衆国が運営するGNSSの一固有名詞にすぎません。
ロシアのGNSSはGLONASS(グロナス)、EU のGNSSはGalileo(ガリレオ)といった具合です。

 全国約1300カ所に置かれている電子基準点はGNSSの電波を受信し、かつての三角点に代わって地形図製作の基準となっています。
 三角点といっても、三角形の“何か”があるわけでなく、花崗岩などでできた柱石です。
三角点は、「三角測量」という測量方法に由来する名前なのです

三角測量をごく単純化して説明すると次の図のようになります。
地図記号 三角点.jpg
 明治の初めに、イギリスからのお雇い外国人に指導を受けながら東京に13カ所の三角点を設置して以来、三角点は全国10万カ所に置かれ、正確な地形図づくりに活かされてきました。
しかし、GNSSや航空測量の発達に伴って地上での測量作業は行われなくなっています。

工場の地図記号が使われなくなったのもこれに関係するようです。
中小工場は現地に出向かないと利用実態がわからないため、航空測量による作図では省略せざるを得ないのです(大きな工場は工場名を文字で記入しています)。

 2014年8月、国土地理院の検討委員会は「10年後には三角点は測量の基準としては使われなくなる」と発表しました。
しかし、登山をしていると山頂などの見晴らしの良い場所で見つかる三角点には親しみを感じる人も多く(私もその1人です)、すべての三角点が撤去されることはなさそうです。
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2021年08月05日

「地獄のような嘘」東京五輪の暑さに海外から批判続出。“理想的な気候”と招致したのに

「地獄のような嘘」東京五輪の暑さに海外から批判続出。“理想的な気候”と招致したのに
8/4(水)  女子SPA

「東京五輪は、史上最も暑いオリンピックになる」
 うだるような暑さの中で開催されている東京オリンピックに対し、海外メディアからは選手の体調を心配する声とともに、招致のために東京が「気候に関して嘘をついた」との批判が高まっています。

倒れる選手が続出
「温暖で晴れの日が多い東京の夏は、アスリートが最高のパフォーマンスを発揮できる理想的な気候」
 海外メディアが疑問視しているのは、日本のオリンピック組織委員会が大会招致に向けてアピールしていた気候に関するこの一文。

 トップの選手がフィニッシュラインで倒れ込み嘔吐、その他の選手も次々倒れ、さながら戦場のような光景となったトライアスロン男子のゴール地点。
「残忍な湿度」「死ぬかもしれない」「今まで経験した中で最悪な暑さ」と、相次ぐ選手たちからの苦情を受けて試合開始時間を変更したテニス。
 女子アーチェリーの試合後には、選手が熱中症で気を失い担架(たんか)で運ばれる事態となりました。

招致での「理想的な気候」は「地獄のような嘘」
 米『ヤフースポーツ Yahoo Sports』はこの惨状を受け、日本の大会組織委員会は「地獄のような嘘をついた」と痛烈批判。
招致のために使ったフレーズを“茶番だ”と切り捨て、「アスリートがこの天候によって疲弊し続けることについて、(日本は)全ての人に謝る義務がある」と指摘。
“アスリートファースト”とは真逆のオリンピックが敢行されている現状に苦言を呈しました。

「世界が東京に謝罪を求めている」という記事を掲載したオーストラリアの『ニュースドットコム News.com』は、「息苦しいほどの蒸し暑さは、アウトドアスポーツに大混乱をもたらしした」と批判。
「アスリートを大虐殺に至らしめた虚偽の主張に、世界から厳しい目が向けられている」と糾弾しました。

 一方、『デイリー・ビースト Daily Beast』は「この時期に東京を訪れたことのある人なら誰もが知っているように、この一文は楽観的な見方に過ぎず、言い方を変えれば嘘をついたということ。
しかし問題は、IOC(国際オリンピック委員会)がなぜそれを真実として受け入れたかという点だ」と指摘。
 この時期の東京が高温多湿になるのは周知の事実なのに、それでも開催地に東京を選んだIOCの決定にも責任があることを言及しました。

“ぼったくり男爵”バッハ会長がこの時期にこだわる理由
 2013年の招致決定以来、東京の酷暑は懸念材料として常に浮上し、春や秋への開催スケジュール変更に関しても度々議論に挙がっていました。
 米『Yahoo Sports』 は、1964年の前回大会が東京の酷暑を避けて10月に開催されたことに触れ、それでもIOCがこの時期の開催にこだわり続けるのは、巨額な放映権料を払うアメリカのテレビ局NBCの存在が大きいことを指摘。
 北米ではアメリカンフットボールをはじめ人気スポーツの中継と視聴率争いをする必要がなく、新学期前でカレッジスポーツとも競合しない7月末から8月中旬は高視聴率が見込めるため、NBCにとってこの時期以外に夏のオリンピック開催の選択肢はないのだといいます。

 “ぼったくり男爵”ことトーマス・バッハ率いるIOCも、夏冬あわせ計10大会に対して1兆3,000億円ともいわれる放映権料を支払ってくれているNBCの意見を無視するわけにいかなかったのだろう、と各メディアが伝えています。
 筆者の経験からすると、アメリカでの五輪放送はプライムタイムに放送されるダイジェスト版がメインで、生で試合をじっくり観ているような人たちはほとんどいない認識ですが……。
観ている人はあまりいなくてもCM料でがっぽり稼げるというのですから、オリンピックビジネスとは摩訶不思議です。

 アスリートの健康よりビジネスファーストになってしまったオリンピックの衰退ぶりを嘆く人は、世界中にいます。
各国選手団も暑さ対策  とはいえ、東京の夏が「理想的な気候ではない」ことを知っていた国は多く、各国の選手団はそれぞれ暑さ対策をした上で来日。
 アメリカは選手団が開会式で着用するラルフローレンのジャケットに、着用者の体温を自動で調節してくれる温度冷却装置「RLクーリング」を搭載することで長時間の開会式で選手がバテないように対応。
 オーストラリア選手団は「東京ヒートプロジェクト」と銘打って、数年前から東京の猛暑に備えたトレーニングを行ってきたといいます。
 しかし、高い湿度とセットになった東京の暑さは想像のはるか上を行くものだったようです。

五輪史上最暑!? 想像を遥かに超える東京の酷暑
『タイム TIME』は、毎年東京では熱中症で多くの死者が出ることを紹介し、東京の夏がいかに危険かを示唆。
2020年には東京近郊の都市で40 度を超える高温を記録したことにも言及しています。
 同誌によると、1964年以降で最も暑いオリンピックとして記録されているのは、開催中の最高気温が34.2度だった2004年のアテネオリンピック。
32度だった1996年の米アトランタ、30度だった2008年の北京が後に続きます。
 連日30度を超え、湿度も60%前後と高く、体感温度は35度を軽く超えている東京。海外メディアが「史上最も暑いオリンピックになるだろう」と予測し、「こんなに暑いなんて聞いてない」と批判するのも仕方のないことのように思います。

 そんな中、五輪招致を主導した元東京都知事を猪瀬直樹氏が、批評家からの指摘を受けて猛暑開催を疑問視する声に反論し、「涼しい夏は言語矛盾で夏はどこもそれなりに暑い。(中略)7月半ばまでの雨季と9月からの台風シーズンの端境期で総合条件でもっとも適している」とツイート。
 この反論で納得してくれるアスリートや海外メディアがいるかどうかは疑問です。
Sources:「Yahoo Sports」「News.com」「Daily Beast」「Time」
<文/橘エコ>

【橘エコ】
アメリカ在住のアラフォー。
出版社勤務を経て、2004年に渡米。
ゴシップ情報やアメリカ現地の様子を定点観測してはその実情を発信中。
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2021年08月06日

【保存版】コロナワクチン「素朴な10の疑問」効果、副反応、接種の工夫を専門医が解説

【保存版】コロナワクチン「素朴な10の疑問」効果、副反応、接種の工夫を専門医が解説
2021年08月05日 日刊ゲンダイ

新型コロナウイルス対策の切り札であるワクチンは、先月末で国民の35%が1回目の接種を終えた。
2回目終了は25%と3割に満たない。
多くの人が、これから接種するのが現状だ。
その供給不足もあるが、副反応をはじめとする不安も接種を遅らせる要因か。
そこでワクチンの効果や副反応など素朴な疑問について、国立病院機構仙台医療センターウイルスセンター長の西村秀一氏に聞いた。   ◇  ◇  ◇

【Q】接種すれば感染しないのか?
「国内で接種されているワクチンは主にファイザー製とモデルナ製です。
導入当初は高い発症予防効果が認められました。
しかし、デルタ株の登場でワクチン接種した人にも感染するブレークスルー感染が拡大していて、発症予防効果は薄れつつあります。
それでも、重症化予防効果は高い」
 臨床試験での発症予防効果は、ファイザーが95%、モデルナが94%だった。
ワクチン接種が進むイスラエルでは、ファイザー製の予防効果は64%から39%に低下したが、重症化予防効果は91%。米疾病対策センターによれば、ワクチン完了者のコロナ感染死は0.001%未満という。

【Q】ファイザー製の接種間隔は3週間。モデルナ製は4週間。間隔をより延ばす方が効果的?
 英オックスフォード大の調査によると、ファイザー製の場合、ウイルス感染を抑制する中和抗体の産生は、3週間隔より10週間隔の方が多かったとするが……。
「接種間隔の延長で抗体価が上がるとする報告が海外で相次いでいるのは事実ですが、3カ月も4カ月も先延ばしするのは現実的ではありません」
 仕事や家庭の事情で規定の間隔での接種が難しくても、せいぜい1回目から6週間後までには2度目の接種を終えるべきだろう。

【Q】痛みや発熱が不安。ほかの副反応は?
 厚労省研究班は先月21日、新型コロナワクチンの投与開始初期の重点的調査(コホート調査)を公表。
ファイザー製とモデルナ製で副反応の表れ方を比較した()。

 1回目は、モデルナで発熱がファイザーよりやや多いくらいで、全体的な傾向はほぼ同じ。
接種部位の痛み、倦怠感、頭痛が典型で、発熱はそれほど多くはない。
 顕著なのは2回目で、モデルナは発熱、発赤、熱感、頭痛でファイザーの発現率を大きく上回る。
特に38度以上の発熱はファイザーの3倍近い。
37.5度以上は同2倍で8割が経験する。

「モデルナ製だけでなく、ファイザー製も、2回目は副反応が出やすい。
発熱や発赤、頭痛などは接種の翌日がピークで、2、3日で治ることがほとんど。
この特徴を頭に入れておくと、副反応に動揺せずに対処できるでしょう」

【Q】男が生理痛用の鎮痛剤を使って大丈夫?
 タレントの中居正広は1回目のワクチン接種に備え、薬局で解熱鎮痛剤を購入。
出されたのが生理痛用の薬で動揺したことをラジオで語った。
「ワクチン接種が始まった当初、痛みや発熱など副反応対策にアセトアミノフェン系の解熱鎮痛剤が推奨されましたが、米疾病対策センターや厚労省もそれに加えて非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の使用を認めています」
 中居が使用したのはアセトアミノフェン系の生理用鎮痛剤とみられる。
男性ももちろんOKだ。
市販のアセトアミノフェン系鎮痛剤は、カロナール、タイレノール、バファリンルナJなど。
同NSAIDsは、ロキソニン、バファリンEX、イブ、ナロンエースなど。

【Q】鎮痛剤でベターなのはアセトアミノフェン?
「アセトアミノフェンは小児や妊娠中、授乳中の人も服用できるため、NSAIDsより比較的、安全性が高いといえます」
 ただし、製品によって対象年齢が異なる。
持病がある人は、服用している薬との兼ね合いもあるだろう。
「いずれの薬を服用するときも、主治医や薬剤師に相談することが大切です」

【Q】接種前に鎮痛剤を服用する人もいるが……
「解熱鎮痛剤を予防的に服用することは、認められていません。
服用するときは、発熱や痛みなどの副反応が表れてからです」

【Q】モデルナ・アームになったら?
 モデルナ製に特徴的な副反応として、接種後1週間程度してから接種部位が赤く腫れてかゆくなる遅延性皮膚症状がある。モデルナ・アームと呼ばれる。
「ドイツ留学中にモデルナ製を接種した娘も、この副反応が見られましたが、3日ほどで治ったそうです。
発赤がかなり大きいこともあり、驚くかもしれませんが、すぐによくなるので、つらければ、軟膏などを塗るとよいでしょう」

 記者も1回目の接種からちょうど1週間後に接種部位がややかゆくなった。
その日は大したことなく気にしなかったが、翌朝かゆみが強くなり、患部を見ると15センチほどの大きな発赤に驚いた。
手持ちのステロイド軟膏を塗り続けたところ、4日ほどで消失した。
 厚労省研究班の報告では、モデルナ・アームの発現率は2.15%で、最長出現期間は何と25日、最大径は20センチという。人によってはかなり症状が強いため、つらいときは皮膚科を受診するといいだろう。

【Q】自治体接種のファイザー製か職域接種のモデルナ製かで迷っていて……
 住んでいる地域によってはワクチンを選べる人もいるだろう。
その選択基準はどうするか。
「モデルナ製の副反応を気にする人もいるかもしれませんが、より早く接種できる方のワクチンを予約して、なるべく早く接種すべきです。
たとえば、モデルナ製は予約できるが、ファイザー製はできないというケースで、予約できるまでファイザー製を待ち続けるのはよくありません。
今は、感染拡大が先か、ワクチン接種が先か、という状況ですから」

 これまで説明したように、副反応には対処法がある。
それを頭に入れておけば、モデルナ・アームだって怖くない。

【Q】家族での接種は日程をまとめるか分けるか?
 記者にとってつらかった副反応は、モデルナ・アームと接種翌日の痛みのみ(2回目はまだ)。
食欲もあり、日常生活に支障をきたすことはなかった。

しかし、副反応の強さによっては支障をきたす。
知人は、モデルナ接種の2回目の後、高熱で2日ほど寝込んだ。
飲み物しか喉を通らず、かなり困ったという。
「お子さんや親と同居している場合は、夫婦が同じ日にワクチンを接種して副反応で寝込んでしまうと、子供の世話や親の介護ができなくなるかもしれません。
接種日は、夫婦でずらすこと。
特に一方が2回目を接種した翌日は、もう一方が休みを取るか、家事などができるスケジュールにするのが無難です」

【Q】日本もいずれ3回接種が必要になるか?
「デルタ株の猛威を考えると、その可能性はあるかもしれません。
でも、いまは接種を希望する人には、一日も早く2回接種を完了することが大切です」  
◇  ◇  ◇
 西村氏は、「今年の秋冬は、昨年より厳しい感染状況になる恐れもあるだろう」という。
厄介な事態を免れるには、ワクチン接種が一番だ。
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叔父の被爆体験、叔母の命日

伯父の被爆体験、伯母の命日

今日は「広島原爆被害慰霊日」
伯母の伴侶だったKさんは、青年時に広島原爆に遭遇し被爆手帳を持つ「被爆者」
伯母は 胃がんで 私が高校1年の時なくなりました。命日は「8月6日」。

伯母の死後、広島原爆の日について Kさんから話を聞く機会がありました。
家族の死・友人や近所の方の死について 悲惨な体験を話してくれました。
「はだしのゲン」の世界をKさんの体験で語ってくれ、心身に十字架の深さに息を飲んだものです。

「伯母さんの優しさには感謝しているんだ、俺の原爆放射能の影響がでるかもしれないと 子作りに踏み切れなかった」
「小だぬき君を 我が子のように見て 会うことを楽しみにしていたんだ。」
「俺を責めることなく 明るく接してくれたんだ」
「原爆というのは 死ぬまで放射能の恐怖を与え続けているんだよ」

私は 8月6日だけでなく 人生に 放射能の陰を落とし続ける「非人間的兵器投下」、戦争犯罪だと思います。
父は 伯母の命日が6日ということで Kさんの心に 深いキズを残すことを恐れ
「姉のことは 早く忘れて欲しい。そして幸せをつかんで欲しい」と言っていたことを思いだします。


広島平和宣言(昨年度)
1945年8月6日、広島は一発の原子爆弾により破壊し尽くされ、「75年間は草木も生えぬ」と言われました。
しかし広島は今、復興を遂げて、世界中から多くの人々が訪れる平和を象徴する都市になっています。
 今、私たちは、新型コロナウイルスという人類に対する新たな脅威に立ち向かい、もがいていますが、この脅威は、悲惨な過去の経験を反面教師にすることで乗り越えられるのではないでしょうか。

 およそ100年前に流行したスペイン風邪は、第一次世界大戦中で敵対する国家間での「連帯」が叶かなわなかったため、数千万人の犠牲者を出し、世界中を恐怖に陥れました。
その後、国家主義の台頭もあって、第二次世界大戦へと突入し、原爆投下へと繋つながりました。

 こうした過去の苦い経験を決して繰り返してはなりません。
そのために、私たち市民社会は、自国第一主義に拠よることなく、「連帯」して脅威に立ち向かわなければなりません。

 原爆投下の翌日、「橋の上にはズラリと負傷した人や既に息の絶えている多くの被災者が横たわっていた。
大半が火傷やけどで、皮膚が垂れ下がっていた。
『水をくれ、水をくれ』と多くの人が水を求めていた」という惨状を体験し、「自分のこと、あるいは自国のことばかり考えるから争いになるのです」という当時13歳であった男性の訴え。

 昨年11月、被爆地を訪れ、「思い出し、ともに歩み、守る。この三つは倫理的命令です」と発信されたローマ教皇の力強いメッセージ。


 そして、国連難民高等弁務官として、難民対策に情熱を注がれた緒方貞子氏の「大切なのは苦しむ人々の命を救うこと。自分の国だけの平和はありえない。世界はつながっているのだから」という実体験からの言葉。これらの言葉は、人類の脅威に対しては、悲惨な過去を繰り返さないように「連帯」して立ち向かうべきであることを示唆しています。
 今の広島があるのは、私たちの先人が互いを思いやり、「連帯」して苦難に立ち向かった成果です。
実際、平和記念資料館を訪れた海外の方々から「自分たちのこととして悲劇について学んだ」「人類の未来のための教訓だ」という声も寄せられる中、これからの広島は、世界中の人々が核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向けて「連帯」することを市民社会の総意にしていく責務があると考えます。

 ところで、国連に目を向けてみると、50年前に制定されたNPT(核兵器不拡散条約)と、3年前に成立した核兵器禁止条約は、ともに核兵器廃絶に不可欠な条約であり、次世代に確実に「継続」すべき枠組みであるにもかかわらず、その動向が不透明となっています。
世界の指導者は、今こそ、この枠組みを有効に機能させるための決意を固めるべきではないでしょうか。

 そのために広島を訪れ、被爆の実相を深く理解されることを強く求めます。
その上で、NPT再検討会議において、NPTで定められた核軍縮を誠実に交渉する義務を踏まえつつ、建設的対話を「継続」し、核兵器に頼らない安全保障体制の構築に向け、全力を尽くしていただきたい。

 日本政府には、核保有国と非核保有国の橋渡し役をしっかりと果たすためにも、核兵器禁止条約への署名・批准を求める被爆者の思いを誠実に受け止めて同条約の締約国になり、唯一の戦争被爆国として、世界中の人々が被爆地ヒロシマの心に共感し「連帯」するよう訴えていただきたい。また、平均年齢が83歳を超えた被爆者を始め、心身に悪影響を及ぼす放射線により生活面で様々な苦しみを抱える多くの人々の苦悩に寄り添い、その支援策を充実するとともに、「黒い雨降雨地域」の拡大に向けた政治判断を、改めて強く求めます。

 本日、被爆75周年の平和記念式典に当たり、原爆犠牲者の御霊みたまに心から哀悼の誠を捧ささげるとともに、核兵器廃絶とその先にある世界恒久平和の実現に向け、被爆地長崎、そして思いを同じくする世界の人々と共に力を尽くすことを誓います。

令和2年(2020年)8月6日

広島市長 松井一実
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2021年08月07日

人を元気づける たった1つのコツ

人を元気づける たった1つのコツ
2021年08月06日 ダイヤモンドオンライン

人気シリーズ17万部突破!『精神科医Tomyが教える 1秒で元気が湧き出る言葉』から、きょうのひと言!

自分のことだけを考えずに、誰かのために何かをするって大事ですよね?
他人の幸せを願う「利他」の心は、回りまわって自分の心を育ててくれるといわれます。
他人のためとはいえ、一方的なひとりよがりのやり方だと逆効果になりかねません。
1つ大事なコツがあるんです。
そのことを精神科医Tomy先生がズバリ教えてくれます!

■人を元気づけるのは

人を元気づけるのは、 やり方じゃなくて、
アナタの役に立てたら という気持ち。
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広島市長の平和宣言要旨

広島市長の平和宣言要旨
2021/8/6 毎日新聞

 松井一実市長の平和宣言の要旨は次の通り。

 76年前の今日、原子爆弾は罪のない多くの人々にむごたらしい死をもたらし、生き延びた人々にも放射線障害や健康不安、生活苦など心身に深い傷を残しました。

 被爆者の願いや行動が国際社会を動かし、今年1月22日、核兵器禁止条約が発効しました。
各国為政者が条約を支持し、核の脅威のない持続可能な社会の実現を目指すべきではないでしょうか。

あの日、地獄を見たと語る被爆者は「たとえ小さなことからでも、一人一人が平和のためにできることを行い、かけがえのない平和を守り続けてもらいたい」と、若者に願いを託します。

若い人にお願いしたいのは、核兵器はあってはならないとの信念を持ち、それを発信し続けることです。

 被爆から3年後の広島を訪れたヘレン・ケラーさんは「皆一緒にやれば多くのことを成し遂げられる」との言葉で、個々の力の結集が世界を動かす原動力となり得ることを示しています。
人間の暴力性を象徴する核兵器はいらないとの声が市民社会の総意となれば、核のない世界に向けた歩みは確実なものになっていきます。

世界中で平和への思いを共有するための文化を振興していきます。

 各国の為政者に強く求めたいのは、核により相手を威嚇し自分を守る発想から、対話を通じた信頼関係を基に安全を保障し合う発想へと転換することです。
日本政府には、一刻も早く核兵器禁止条約の締約国となっていただきたい。

黒い雨体験者を早急に救済し、被爆者支援策のさらなる充実を強く求めます。
 原爆犠牲者のみ霊に心から哀悼の誠をささげ、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向け、被爆地長崎、思いを同じくする世界の人々と共に力を尽くすことを誓います。(共同)
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2021年08月08日

台風10号は関東に接近 増える9月の上陸

台風10号は関東に接近 増える9月の上陸
8/7(土) YAHOOニュース
片山由紀子気象予報士/ウェザーマップ所属

 台風10号は8日(日)午前にかけて関東に最も近づく見通しで、東京都心でもまとまった雨が降りそうだ。
今年10年ぶりの平年値改定で、9月が上陸トップとなった。

高い海面水温が秋台風を活発化させている。

8月は予想が難しい
 台風10号は7日(土)午前9時現在、日本の南海上を1時間に25キロの速さで北東に進んでいます。
中心の気圧は990ヘクトパスカルで、今の勢力を維持したまま、7日夜から8日(日)午前にかけて、伊豆諸島から千葉県の房総半島沖を進む見通しです。
 3日前の予想では関東に近づく頃の予報円の大きさが直径1,400キロもあり、本州がすっぽりと入ってしまうほど巨大な予報円でした。
その後は徐々に小さくなり、今は直径130キロです。

8月は台風を流す風が弱いため、ちょっとした気圧配置の変化に敏感で、予想進路が定まるまで時間がかかることがあります。
東京都心はまとまった雨に  発達した雨雲が台風の北側に広がっていて、7日昼前から関東地方にかかり始めました。
台風はあまり強くないとはいえ、台風が関東地方に近づく8日午前は雨、風が強まる可能性が高いです。

台風 平年値に変化
 昨シーズン(2020年)は12年ぶりに台風の上陸がない、珍しい年になりました。
今年はすでに台風8号が宮城県に上陸し、台風10号も関東に接近しています。
今年は早いうちから台風の影響が出始めているように感じています。

 今年は10年ぶりに台風の基準となる平年値が改定されました。
 この10年で発生数は減り、上陸数は増えました。
しかし、その差はわずかで、大きな変化とはいえません。

 しかし、月別に詳しく見てみると、ある傾向が浮かび上がってきました。
これまでは8月が発生数、上陸数ともに一番多かったのですが、新しい平年値では上陸数トップが9月になりました。
そして9月は発生数も増えています。

なぜ、9月上陸が増えているのか  猛暑が定着し、海面水温の高い状態が秋まで続くこと、太平洋高気圧(夏の高気圧)の後退が遅れ、台風が日本列島に近づきやすい気圧配置が長く続くことが挙げられます。

 秋台風は大型化しやすく、被害が甚大化しやすい特徴がありますが、ますますこの傾向に拍車がかかっているように感じています。

 2011年静岡県浜松市に上陸した台風15号、関西国際空港が高潮被害に見舞われた2018年の台風21号、千葉県で停電被害が深刻化した。
2019年の台風15号など記憶に残る台風がいくつもあります。

台風シーズン長引く予想も
 このところの暑さの影響で、海面水温は非常に高く、日本海から北日本で平年を大幅に上回っています。
そして、9月、10月は太平洋高気圧が日本の南で強く、季節の進みは例年より遅れる見通しで、台風シーズンが長くなる可能性があります。
【参考資料】 気象庁ホームページ:過去の台風資料
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2021年08月09日

“メダルラッシュ”でも隠しきれない「東京五輪」負の遺産

“メダルラッシュ”でも隠しきれない「東京五輪」負の遺産
2021/08/07 日刊ゲンダイ

 東京五輪が8日閉幕する。
天下の愚行もようやく終わるが、国内外の失笑を買った開会式以降、大メディアは日本選手のメダルラッシュに大騒ぎ。
特にヒドイのがNHKだ。
 総合、Eテレ、BS1、BS4K、BS8K、ラジオ第1の6つの放送波で過去最長1000時間超の五輪放送を実施。
とくにBS1は生中継や録画で24時間エンドレスと、朝から晩まで五輪、五輪の雨嵐だ。

 6日は76回目の広島原爆の日。
さすがにNHK総合は「広島平和記念式典」を生中継したが、長きにわたって放送した新たな原爆特番をEテレですら、制作しなかった。
五輪中継にかまけて、公共放送の本来の役割を放棄したかのようだ。

 IOC(国際オリンピック委員会)のバッハ会長もフザけている。
 五輪開幕直前にノーベル平和賞欲しさに広島市の平和記念公園に押しかけながら、同市の松井市長が要請した原爆投下の午前8時15分に合わせた五輪選手と関係者の黙とうを拒否。
「平和の祭典」の総元締の関心事は、恐らく自身の名誉欲と大会収益だけ。
「ぼったくり男爵」の異名も納得だ。

 そして平和記念式典でもやらかしたのが、菅首相だ。
あいさつで用意された原稿をナント、読み飛ばし。よりによって〈我が国は、核兵器の非人道性をどの国よりもよく理解する唯一の戦争被爆国〉と絶対に忘れてはいけない言葉を読み忘れるとは、つくづく空前絶後のポンコツだ。

■真実から目をそむけ妄想にふける危うさ
 醜態をさらした式典後に記者会見で飛び出した菅の発言も耳を疑った。
「これまでのところ、五輪が感染拡大につながっているとの考え方はしていない」
 この期に及んで「五輪と感染は無関係」とは恐れ入る。
開催都市・東京の新規感染者は過去最多5042人の5日に続き、6日も過去2番目に多い4515人。
 初めて2000人台を突破した神奈川をはじめ、各地で最多更新ラッシュとなり、五輪開催中に感染大爆発は全国規模に広がってしまった。

 6日も国内外の五輪関係者29人の陽性が判明し、大会組織委が7月1日から発表を始めて以降、累計382人に上る。
ついには選手村クラスターも発生。
菅がしきりに強調した「バブル方式」は見る影もない。

 つまり、盛んに繰り返した「安心安全」の念仏は、とうに完全崩壊しているのだ。
それでも菅は事実を受け止めようとせず、「五輪と感染は無関係」と意地を張り続けて居直る始末。
楽観的データを出すよう周囲に指示しているとも報じられた。

 厳しい現実から目をそむけ、妄想にふけるように日本の金メダリストたちに祝福ツイートを送り続けたポンコツ。
国民は今まさにコロナ禍以来、最大の危機に直面しているのに、トップは不都合な真実を直視できない。
現実逃避首相の存在はあまりにも危険すぎる。

理念を踏みにじった大会にレガシーはない
 先週火曜、都内の新規感染者が1月以来、約7カ月ぶりに最多を更新した際、菅は「重症者のうち高齢者は2%台」と強調。
根拠も示さず五輪開催後に「人流は減っている」とうそぶき、「五輪中止の選択肢はない。テレビで観戦してほしい」と居丈高なメッセージを発し、一方的にぶら下がり会見を打ち切った。
 とても国民と共に危機を乗り切ろうとするリーダーには見えない。

日本勢初の金メダリストに直接電話し、イメージアップを狙ったこともあったが、アッという間に感染は猛拡大。
人流は減ったなどと散々「楽観バイアス」をまき散らしながら、菅は会見も開かず「入院規制」なる重大な方針転換に打って出た。
 助かる見込みのある中等症患者を自宅に放置する「最悪の自助」で、メダルラッシュのどさくさ紛れに「命の選別」を始めたわけだ。
開催前には「国民の命を守れなくなった時には五輪を中止するのは当然だ」と強弁したクセに、恐ろしいまでの口先首相である。

 FNNによると、8月になって都内で自宅療養中の感染者とみられる死亡者は少なくとも8人。
今年7月までの過去8カ月で自宅療養中に亡くなった感染者は11人だから、異常事態だ。
 5日の都のモニタリング会議で国立国際医療研究センターの大曲貴夫氏は、現状の増加率が続けば2週間後の18日に感染者は1万909人に達するとの試算を提示。
都民の1000人に1人が毎日感染する計算で、「自宅で五輪観戦」どころではなく、「自宅でご臨終」を迎える感染者はますます増えかねない。

高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)はこう言った。
「五輪開催強行と緊急事態宣言は矛盾したメッセージです。
行動抑制を求める一方で、お祭り気分を醸成し、ブルーインパルスまで飛ばせば、『浮かれるな』というのは無理な話。
政府が意図的につくり出した『気の緩み』です。
そこにメディアの五輪報道が拍車をかけた。
感染爆発の現状は地震や台風、津波のように注意喚起を続けるべき局面なのに、無理にでも大会を盛り上げようとしたのか、メダルラッシュの絶叫ばかり。

新型コロナが厄介なのはウイルス自体が見えないだけではない。
自然災害と違って医療逼迫や重症化などで苦しんでいる人々の姿も目に触れにくいこと。
感染者が自宅に押し込められたら、なおさらです。
だから不断の注意喚起が必要なのに、五輪に浮かれ、国民の間で危機感を共有する機会を奪ったのです。
菅首相の『五輪開催と感染は無関係』は詭弁に過ぎません」

■二度と言えない「コロナに打ち勝った証し」
 改めて今回の東京五輪は何のために開催したのか。
 海外メディアには「今度の夏季オリンピックで人類の誰もが見たくないイベント、それは大拡散だ。
コロナウイルスは違う意見を持っているかもしれない」(米経済誌フォーブス)などと皮肉られ、ワクチン後進国での開催に英紙タイムズは「『怖いです』英国アスリートがコロナへの恐怖を明かす」と報じた。
「英BBCも五輪開催国の感染状況を、違和感を持って伝えるだけで、選手の活躍など大会そのものはシカト同然です」(五野井郁夫氏=前出)

 灼熱のテニス会場にトップ選手からクレームがつき、競技時間を変更。選手村はトイレ不足など運営面でもドタバタ続き。開会式直前には「障害者いじめ自慢」で作曲家が辞任、「ホロコーストコント」でショーディレクターが解任と、人権後進国ニッポンを世界にまざまざと印象づけた。
国立競技場の計画変更、エンブレムのパクリ、森前組織委会長の女性蔑視発言など「日本の恥」を数え上げればキリがないほどだ。

東京五輪関連の著書がある作家の本間龍氏はこう語る。
「菅首相は、やり切りさえすれば『五輪は成功』と言うに決まっていますが、もはや『人類がコロナに打ち勝った証し』とは、とても言えない状況です。
メディアも日本人メダリストだけもてはやし、『参加することに意義あり』の言葉はどこ吹く風。
コロナ禍の開催強行で『アスリートファースト』や『おもてなし』の精神も消え、逆に街中で外国人を見れば五輪選手かと疑い、感染を警戒する偏見すら助長させた。

あらゆる理想や理念を踏みにじった大会に『レガシー』などあるわけがない。
裏金招致疑惑もくすぶり、五輪が終われば無観客開催による莫大な赤字という“負の真打ち”も待っている。
結局、五輪開催で残るのは、カネの問題とコロナ自宅死ラッシュへの恐怖のみ。
高い授業料を払って得られるのは、二度と五輪の自国開催はやってはいけないという教訓だけです」

 負の遺産をゴマカし切れない絶叫の虚無。
せめてお祭りムードで総選挙突入のアテが外れ、菅辞任と自民党下野につながれば、まだマシだ。
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伝えたい長崎 

FNNプライムオンライン


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2021年08月10日

コロナ禍での開催批判から一転、五輪熱狂のメディアに失望 夜回り先生が「報道の正義」を問う

コロナ禍での開催批判から一転、五輪熱狂のメディアに失望 夜回り先生が「報道の正義」を問う
8/9(月)   まいどなニュース

 新型コロナウイルスの新規感染者数が爆発的に急増し、緊急事態宣言の中で行われた東京五輪が8日、閉幕した。
「夜回り先生」こと教育家の水谷修氏は、五輪開催に批判的だった日本のメディアが、開幕後は一転して日本選手のメダルラッシュ報道一色となり、コロナ禍での報じるべきニュースが縮小されたことを危惧し、「日本の報道は、滅んだのか」と問題提起した。
 ◇    ◇    ◇  
近代国家は「三権分立」を基本として始まったと言われています。
つまり、それまで君主が独占していた立法権、司法権、行政権をそれぞれ分離し、国民の代表が国家を運営していくことによって権力を分散し、互いがそれぞれを監視・牽制していく中で、国家を国民のものとして存続させていくという在り方が、近代市民国家を作り出しました。
そして、これが今に続いています。

 しかし、現代では第四の権力が生まれ、それが国民の自由を守り、国家が独走することを押さえ込んでいると言われています。
まさに、その第四の権力こそが「報道」なのです。
 この第四の権力である「報道」は、今や恐ろしい存在です。
一国の政権を揺るがすどころか、倒すこともできます。
経済を即座に動かすことも、国と国との関係を最悪な状況まで持っていくことも、一人の人間を社会的に葬ることすらできます。
 だからこそ、各報道機関は、丁寧に取材し、分析し、そして、責任を持てる真実をきちんと報道することに務めています。

 しかし、何とか終了した「東京オリンピック」についての報道は、どうだったのでしょう。
開催される直前までは、開催によって、海外からの訪日者が増えることによる感染拡大の危険性や、人流が増加する危険性から、ほとんどの報道機関は、その開催に反対していました。
多くの有識者たちも、新聞や雑誌、テレビの中で、開催中止を叫んでいました。

 それが、どういうことか、オリンピックが始まると、一斉にその報道に切り替わってしまいました。
メダルが取れた、勝った、負けたと、日々紙面や画面は、埋め尽くされました。
テレビや新聞で、開催反対を熱く語っていた有識者の何人かは、オリンピックの感動を熱く語り始めました。
私には、理解できません。

 日々の努力の成果をオリンピックの場で、必死に競技した選手のみなさんには申し訳ないのですが、私は一切、今回のオリンピックをテレビや新聞で見ませんでした。
また、オリンピックに関して、一言も一行も発信していません。
それは、今回のオリンピック開催が、新型コロナウィルスの感染拡大の予防、国民の命を守るためには、最悪の行為だと確信しているからです。

 第四の権力である「報道」に常に求められているのは、「正義」です。
あるときは、批判し反対、あるときは感動し賛成、このようにぶれる報道や有識者をだれが信じることができるのでしょう。

 すべての日本の報道機関に聞きたい。
このような状況下でのオリンピックの開催は、正しかったのですか。それとも間違いだったのですか。それすら答えることができない報道は、第四の権力としての役割を自ら捨てたのでしょう。
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2021年08月11日

長崎式典遅刻も広島原稿飛ばしも事務方のせい…菅首相に「最低の上司」と批判殺到

長崎式典遅刻も広島原稿飛ばしも事務方のせい…菅首相に「最低の上司」と批判殺到
8/10(火) FLASH

 菅義偉首相(72)がまたやった。
8月9日、長崎市で開かれた長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に遅刻したのだ。
 各紙によると、式典の開始時刻は午前10時45分だった。
だが菅首相は41分に会場である平和公園に到着し、着席したのは46分。
さらに、政府は遅れた理由について「事務方の時間管理の不手際だ」と説明したという。

 平和祈念式典という重大な行事を遅刻した菅首相。
さらに「事務方の不手際」と責任転嫁とも取れる発言に対して、批判が殺到している。

《「事務方の不手際だから俺が悪いんじゃないよー」ですか。つくづく最低な上司だと思う》
《事務方の不手際が事実だとしても「それを全国民に向けて強調する」意味があるんですか、て話です。事務方は「あんたの直属の部下」ですよ》
《走れ!! 遅れたら一番後ろにいること。 全責任は自分にあると、なぜ言えない》

 菅首相といえば、6日に行われた広島の原爆死没者慰霊式・平和祈念式でも同様の批判が相次いでいた。
この日の式典で、挨拶の一部を読み飛ばした菅首相。
各紙によると、政府関係者は原稿にのりがついていてめくれなかったとして「完全に事務方のミスだ」と釈明したという。  そのため、《部下に責任をなすりつけることを覚えてしまった》として辛辣な声も上がっている。

《トップに立つ資格ないから、もう辞めたら?》
《そのうち、感染爆発も「事務方の不手際」。ワクチン不足も「事務方の不手際」。支持率が低くなったのも「事務方の不手際」。…と、言いだしそうだな》
《本人が出たいと考えているのなら開始時刻位は自分で把握をしていたと思う。菅首相自身の責任だ》

 7月23日に行われた東京五輪の開会式でも、天皇陛下の開会宣言が始まっているのに着席したままだった菅首相。
その後でいそいそと立ち上がったものの、《不敬にも程がある》といった批判が殺到していた。
これだけの短期間で相次ぐ問題行動。
式典に臨む菅首相の当事者意識が改めて問われそうだ。
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2021年08月12日

増田明美、瀬尻稜 etc. 東京五輪の解説が、よくも悪くもメダル級だった5人

増田明美、瀬尻稜 etc. 東京五輪の解説が、よくも悪くもメダル級だった5人
2021年08月11日 SPA!

すったもんだありながら、8月8日に無事閉幕した東京オリンピック。
連日のメダルラッシュに、テレビに釘付けだった人も多いのでは?
 というわけで、日本勢の活躍を盛り上げたキャスター、コメンテーターたちをまとめてみました。

◆@抜群のトークセンス。文句なしのMVP! 柔道解説・穴井隆将
 金メダル連発で日本を勢いづけた柔道。
そんな熱戦で、名解説を聞かせてくれたのが、穴井隆将(あない・たかまさ)。
ロンドン五輪に100キロ級で出場、現在は天理大学で柔道部の監督を務めています。
東京五輪では男子柔道の解説を担当し、選手を熱く応援しつつ、わかりやすい言葉で柔道のルールや見どころを伝えてくれました。

 特に、団体戦準々決勝のドイツ戦での解説にネットが注目。
男子73キロ級の金メダリスト、大野将平選手がまさかの技ありを取られると、「うそ、うそ、うそ」と動揺を隠せない様子に、多くの視聴者も共感していました。
決勝のフランス戦、100キロ超級の銅メダリスト、テディ・リネール選手と100キロ級の金メダリスト、ウルフ・アロン選手との試合でも感情が爆発。
リネール選手の技ありを取った微妙な判定に、「あるっすか! あるっすか! いやいや、ビデオ見たいです」と語るなど、選手といっしょに戦っているようなグルーヴにあふれていました。

 テレビウォッチャー的には、穴井氏のユーモアセンスに脱帽。
試合の流れが落ち着いたところを見計らって、玄人ならではの微妙な判定の裏側や、自身の経験を踏まえてクスッと笑わせるエピソードを盛り込む。
でも決して喋りすぎないあたり、スマートで後味がよかった。
 今大会、解説者の金メダルは穴井さんで間違いなし!

◆A得意の小ネタ連発もプチ炎上。女子マラソン解説・増田明美
 豊富な取材で、選手のトリビアを披露してくれる増田明美。
女子マラソンの解説でも初っ端から連発してくれましたが、今回はちょっと不評でした。
 日本勢で最高位の8位入賞を果たした一山麻緒選手を紹介する際、「ちゃんと彼氏もいる」と、サラッとプライベートを暴露。
すると、ネットでは“さすがに喋りすぎ”とか“競技以外の無駄話が多すぎる”と批判の声があがったのです。
さらに、ただ“彼氏がいる”ではなく、“ちゃんと”との言い方に、多様性の観点から違和感を感じた人もいたようです。

 この増田氏の細かすぎる解説に注目が集まり始めたのは、2013年1月23日放送の『マツコ&有吉の怒り新党』(テレ朝)でフィーチャーされてから。そこで一般層にもトリビア解説が定着し、その独特の語り口は、NHKの朝ドラ『ひよっこ』でナレーションを務めるほどに浸透しました。
そんな積み重ねを経て、増田氏自身もそうしたキャラクターを意識的に演じるようになった流れがあるわけですね。
今回の炎上も、サービス精神旺盛なあまり、ちょっと脱線してしまったぐらいの話なのでしょう。
 とはいえ、炎上後の鎮火はお見事でした。
8日のオンライン会見で、瀬古利彦氏から「ネタが多すぎる」とツッコまれ、「監督にしこたま怒られました」と、当該選手の所属するチームの監督からおとがめがあったことを自ら明かしました。
 これにめげず、またどうでもいい情報を期待してます。

◆B「ゴン攻め」「ビッタビタ」 スケートボード・瀬尻稜
東京五輪からの新種目のひとつ、スケートボード。ストリートカルチャーとオリンピックがどのように融合するか、注目を集めました。
 そんななか、いつもどおりのカジュアルさで、競技の魅力を伝えたのが瀬尻稜(せじり・りょう)氏。
次々と大技を繰り出す様子を、「ゴン攻め」と表現。
パーフェクトな演技は、「ビッタビタ」と擬音に変換。
このフレージングに、さっそくネットも反応。
早くも流行語大賞に推す声まで上がっています。

◆C気合いの行き場を失う テレビ朝日メインキャスター・松岡修造
 コロナ禍で無観客の東京五輪。
最もその煽りを受けたのが、松岡修造だったかもしれません。
医療体制の逼迫を横目に、盛り上がるに盛り上がれないもどかしさ。
観客のいない中、一人だけ大声を出すわけにもいかない。

とどめは、陸上男子4×100メートルリレーのバトンミス。
血の気の引いた修造を見るのは初めてでした。
熱血キャラをまっとうするのは、あまりにも困難な大会となってしまいました。
 ちなみに、テレ朝のテーマ曲「CANDO」(TEAM SHUZO)は、英語の“キャンドゥ”(できる)と“感動”をかけているそう。いろんな意味で不発でした。

◆D終身名誉炎上王 『サンデーモーニング』野球解説・張本勲
 いろいろあった東京五輪ですが、やはり大トリはこの人でした。
日曜朝のご意見番、『サンデーモーニング』(TBS)の張本勲。
女子ボクシングフェザー級で金メダルを獲得した入江聖奈選手の話題で、「女性でも殴り合いが好きな人がいるんだね」、「嫁入り前のお嬢ちゃんが顔を殴り合ってね。こんな競技好きな人がいるんだ」と、問題発言の猛打賞。
  
張本氏の炎上には慣れっこのネットも、「いまだにこんなこと言う人いるんだ」と呆れていました。
 政治コメンテーターには先進的なリベラル系を並べ、スポーツはゴリゴリの復古主義でバランスを取る。
素晴らしい番組です。

 なんだかんだで楽しめた東京五輪。3年後のパリ大会でも名実況、解説を楽しみにしています。  
      <文/沢渡風太>
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新型コロナ自宅療養マニュアル 無料公開中です。

岡田春恵教授著作の「新型コロナ自宅療法マニュアル」が 8月31日まで ネットで無料公開されています。
印刷ができないことが 残念ですが、出版社・著者に敬意を評したいと思います。

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2021年08月13日

「コロナ感染者は増えても死者が少ないからいい」と笑う竹中平蔵・高橋洋一対談に怒り心頭(ラサール石井)

「コロナ感染者は増えても死者が少ないからいい」と笑う竹中平蔵・高橋洋一対談に怒り心頭(ラサール石井)
2021年08月12日 日刊ゲンダイDIGITAL

 数々の問題を残しオリンピックが終わった。
関係者は「終わりよければ全てよし。やれやれ」と胸をなで下ろしているかもしれないが、そうは問屋が卸さない。
「まだ祭りは終わらない。ここから悪魔の祭りが始まる」と誰かが呟いていたが、コロナの感染爆発はとどまるところを知らない。

「五輪の開催が感染数増加の原因であるというエビデンスはない」と皆言う。
 確かに五輪の関係者からウイルスが感染したわけではないだろう。
ただ2週間の開催期間だけ問題なのではない。
厚労省が検査数抑制論をあおり、世界に比べても極端に検査数を少なくしたのは、オリンピック開催に支障があってはいけないという忖度だろうし、2年延期にすればいいものを無理やり1年延期でごり押ししたこともコロナ対策が不十分になった要因だ。
東京五輪がなければこんな惨状にはなっていなかったし、助かる命もあったはずだ。

 国民のため日本のためなどとおためごかしなことを言い、復興五輪でもコロナに打ち勝った証しの五輪でもない。
ただ一部の関係者の利権のために開かれたオリンピックなのに、アスリートの頑張りを隠れ蓑にして見せかけだけを取り繕う。
その仕掛けがほぼみんなにすっかりバレてしまっている。
 IOCから菅総理と小池都知事に功労章が贈られるなんて、「儲けさせてくれてありがとう」っていうことだろう。

 都内の自宅療養者から初の死者が出たニュースの後に、晴れ着でほほ笑む小池都知事を見るのは、この夏一番狂おしい夜だった。
 加えてもっとひどい、悪魔のような対談を見た。
YouTube上の竹中平蔵と高橋洋一の話だ。
 要約すれば「史上最大の感染だって言ってるけど」「全然大したことない。世界から見ればさざ波よりさらにちっちゃくなっちゃって」「死者なんて十数人になっちゃってるから」「そうそういいじゃない」と、感染者は増えても死者が少ないからいいだろう、という話を笑いを交えてしているのだ。

 たとえ一人の死でも遺族にとっては痛恨の出来事だ。
決して軽く話せることじゃない。
自分たちの身内に死者が出ても同じように笑うのか。
死を数にして、少なかったからよかったとは、決して言ってはいけない。

 しかも竹中は、コロナの死者より「毎日自殺者は50〜60人いるんですよ。そういう国で経済を悪くしたら、また増える」とまで言う。
 待て待て。貧困者が増えて未来に希望が持てないのは誰のせいだ。
あんたが派遣社員や非正規を増やし、企業だけが儲かり最低賃金は世界でも最低水準のこのシステムをつくった、言わば犯人だろう。
 こんなこと言わせておいていいんですか。
皆さんいいかげん立ち上がったらどうですか。
      (ラサール石井/タレント)
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2021年08月14日

河村市長&張本勲氏の共通点 擁護論少なく「悪気ないのがタチ悪い」「謝罪に誠意ない」

河村市長&張本勲氏の共通点 擁護論少なく「悪気ないのがタチ悪い」「謝罪に誠意ない」
8/13(金)  東スポWeb

   東京五輪の閉幕から5日経過した今も世間から冷ややかな目で見られている2人の人物がいる。
名古屋市の河村たかし市長(72)、TBSテレビ系「サンデーモーニング」に出演の野球評論家・張本勲氏(81)だ。

 衆知の通り、河村市長はソフトボール女子の後藤希友投手(トヨタ自動車)から表敬訪問を受けた際に金メダルをかじる前代未聞の行為で大きな批判を浴び、張本氏は東京五輪女子フェザー級金メダルの入江聖奈(日体大)に対して「嫁入り前のお嬢ちゃんが顔を殴り合ってね。こんな競技好きな人がいるんだ」と発言して物議を醸した。

 前者は後藤投手所属のトヨタ自動車も遺憾の意を表明。
世間から猛批判を受ける中、各競技団体の選手団を統括する日本オリンピック委員会が間に入り、大会組織委は新品の金メダルに交換する準備を進めており、国際オリンピック委員会(IOC)が費用を負担することで話がまとまりつつある。

一方、後者は日本ボクシング連盟から抗議文を送られたTBSから謝罪文を送付。こちらも解決に向かっている。
 双方とも問題は収束しつつあるが、いまだ世間の関心は高い。
時代錯誤をうかがわせる両氏の言動には共通点が指摘され、ネット上では「河村市長」「張本氏」をひとくくりにした考察が多く見られる。

 中でも顕著なのが「悪気がない」という両者の共通項で、それゆえに「タチが悪い」という意見だ。
SNSなどでは「本人たちは全く悪気はなく当然と思っているから厄介」
「悪気がある方が修正の余地があるからマシ」といった見解が目立つ。
さらに、この手の批判には一定の擁護論も付随するものだが、今回は極めて少ない。
両氏の時代錯誤を糾弾する声が圧倒的で「男尊女卑、パワハラが当たり前の時代を生きてきたから今の時代に順応できてない」
「もう時代に取り残された遺物。功績は認めるけど、公の場に出てられるレベルではない」
「時代に合わせて自分をバージョンアップできない人間は引退して欲しい」と辛らつな意見が見受けられる。

 また、両氏はともに謝罪しているが、それがさらなる炎上を生んでいる。
河村氏は会見の中で「謝るしかしょうがないですよ」など開き直りとも受け取れる発言が多数。
これには「心からの謝罪を全く感じられない」「なんで謝らなきゃならんのか理解してなさそう」との声が飛ぶ。

一方、張本氏は一連の発言について「言葉が足らなかった」とした上で「ボクシングをやる女性が増えてほしいということを本当は言いたかったのです」と書面で弁明したが、「こんな競技を≠フ発言からボクシングをやる女性が増えてほしい≠ヘどう考えても無理がある」
「あれが謝罪って幼稚園児よりひどい」「謝罪ではなく言い訳」との意見がある。

 双方ともバッシングは収まる様子はない。
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2021年08月15日

最強戦艦「大和」に特攻させた「組織の論理」の怖さ

最強戦艦「大和」に特攻させた「組織の論理」の怖さ
3000人超が犠牲、現代にも通じる愚策の背景
2021/08/14 東洋経済オンライン
戸高 一成 : 日本海軍史研究家

 太平洋戦争の末期、劣勢となった日本軍は戦局を挽回するために、アメリカの戦艦への体当たり攻撃である「特攻」に踏み切りました。
そして海軍は世界最大・最強とうたわれた戦艦「大和」も特攻に投入しました。
その決断の背景を探ると、危機下における組織の意思決定の問題点が浮かび上がってきます。
日本海軍史研究者の戸高一成氏が解説します。
※本稿は戸高氏の新著「日本海軍戦史 海軍からみた日露、日清、太平洋戦争」から一部抜粋・再構成したものです。

多くの水上艦艇を失っていた日本海軍
昭和20(1945)年4月、レイテ(フィリピン)をめぐる「捷一号(しょういちごう)作戦」に敗れ、多くの水上艦艇を失った日本海軍は、洋上におけるアメリカ海軍との決戦能力を失い、戦艦「大和」以下の残存艦艇は瀬戸内海に空しく待機していた。
今や作戦行動を続けているのは潜水艦隊と護衛部隊、そして航空特攻のみとなってしまった。

4月1日、アメリカ軍はついに沖縄本島に上陸を開始、ここに本土決戦の火蓋が切られたのである。
この上陸に、アメリカ軍は実に航空母艦22、戦艦20を含む大艦隊を投入、1000機を超える航空機により徹底した攻撃が加えられた。
これに対し、日本軍は効果的な抵抗ができず、アメリカ軍は攻撃初日に早くも飛行場を奪取、4月6日には作戦に使用しはじめた。
連合艦隊は、沖縄のアメリカ軍に対して「菊水」作戦を発動、全力特攻作戦を準備した。
この「菊水」作戦について及川古志郎軍令部総長が天皇に奏上したところ、「航空部隊だけの攻撃なのか」とのお言葉があった。
これに関しては、「船のほうはどうしているか」とのお言葉であったとの説もある。
いずれにせよ天皇としては単に作戦の情況を尋ねたもののようであったが、これを及川軍令部総長は、軍艦も特攻に出さねばならない、と受け取り、「海軍の全兵力を使用いたします」と奉答した。

この後、この水上特攻計画がどのような経過をたどって決定に至ったかは、なぜかあまり明瞭ではない。
第一に、このような重要な作戦にもかかわらず、連合艦隊の草鹿龍之介参謀長は、第5航空艦隊との作戦打ち合わせのために、鹿屋海軍航空基地(鹿児島)に出張中で、この経過をまったく知らなかった。
草鹿がこれを知ったのは作戦決定後であり、電話で神重徳参謀から知らされ、「参謀長の意見はどうですか」と聞かれた。
草鹿はさすがに腹を立て、「決まってから、参謀長の意見はどうですか、もないもんだ」と憤慨した。

大筋としては、及川総長から直接、豊田副武連合艦隊司令長官に話が行き、参謀長不在のまま、早くから水上艦艇による殴り込み作戦を主張していた神重徳参謀の案を採用したものだったらしい。
豊田長官自身は「うまく行ったら奇跡だ」と判断していたにもかかわらず、この作戦の実施を認め、軍令部に戻した。
小沢治三郎軍令部次長は、「長官がそうしたいのなら良かろう」と、これを了承した。
もちろん及川軍令部総長に異存はない。
こうして天皇の何気ない質問は数日のうちに、戦艦「大和」以下の日本海軍最後の水上艦隊の特攻出撃という命令となったのである。

巨大なきのこ雲を噴き上げて沈没した大和
出撃する艦隊は、第2艦隊旗艦「大和」以下、軽巡洋艦「矢矧」、駆逐艦八隻(「冬月」「涼月」「磯風」「浜風」「雪風」「朝霜」「霞」「初霜」)の計10隻であった。
艦隊は4月6日に出撃し、沖縄に向かって進撃したが、ほどなくその行動は敵潜水艦にキャッチされ、翌日の正午過ぎごろから延べ1000機にのぼる敵艦載機の航空攻撃が艦隊に集中した。
ついに14時23分、多数の魚雷と爆弾が命中した「大和」は巨大なきのこ雲を噴き上げて爆発沈没した。九州坊ノ岬沖、北緯30度43分、東経128度04分の地点だった。
特攻第2艦隊10隻のうち、無傷といえるのは「初霜」1隻のみであった。
ほかの9隻の内、「大和」「矢矧」「霞」「浜風」「朝霜」の5隻が沈み、「雪風」「冬月」「涼月」「磯風」が損傷していた。
「磯風」は損傷がひどく、「雪風」が砲撃で処分した。 そして「大和」乗員3332名の内、戦死者3056名、救助されたのはわずか276名にすぎなかった。
この数字は、海軍航空特攻全戦死者の数を上回るものであった。
ここにおいて、輝ける帝国海軍の歴史は「大和」の沈没の巨大なきのこ雲とともに消え去ったのである。

この日本海軍最後の艦隊特攻作戦は、いくつかの問題を残した。
第1に挙げられるのは、特攻作戦と称し、特攻出撃を命じながら、航空特攻戦死者には、例外なく与えられた2階級特進が無視されたことである。
海軍当局は特攻戦死者に明瞭に格差をつけていたのではないか。
これは、進撃途中に伊藤整一第二艦隊司令長官が、作戦の中止を命じたためであるとも言われているが、少なくとも中止命令以前の戦死者は、特攻戦死者であることに疑いはない。
航空特攻でも、出撃して未帰還の場合は特攻戦死とされるが、敵を見ず、帰投するとの連絡後に、未帰還となった場合は、特攻戦死とならない場合がある。

さらに、出撃にあたって連合艦隊司令部から与えられた命令は次のようなものであった。
「帝国海軍部隊は陸軍と協力、空海陸の全力を挙げて沖縄島周辺の敵艦隊に対する総攻撃を決行せんとす。
皇国の興廃はまさにこの一挙にあり、ここに特に海上特攻隊を編成し、壮烈無比の突入作戦を命じたるは、帝国海軍力をこの一戦に結集し、光輝ある帝国海軍海上部隊の伝統を発揚すると共に、その栄光を後昆に伝えんとするに外ならず。
各隊はその特攻隊たると否とを問わず、いよいよ殊死奮戦、敵艦隊を随所に殲滅し、もって皇国無窮の礎を確立すべし」
目標は「日本海軍の栄光」の伝統発揚だった!

この命令を起案したのが誰なのかはっきりしないが、この命令文が示すものは、この特攻艦隊の出撃が、「海軍の伝統を発揚」するために命ぜられたものである、ということであった。
付帯的に付けられた「皇国無窮の礎を確立」することとともに、そこにはなんら遂行中の戦争に対する戦術的展望もなければ、すべてを失った後に対する考慮も読み取ることはできない。
この作戦の目標は戦果ではなく、「日本海軍の栄光」の伝統発揚のためだったのである。
これは、かつて「栄光なきレイテ突入」を断念した栗田健男第二艦隊司令長官(当時)の判断と表裏一体のものであった。
日本海軍にとっては、海軍あって国家なしと言われても仕方のない文章である。

海軍は、ただ「輝ける伝統」という幻を守るために多くの艦艇と人命をアメリカ軍の攻撃の前に差し出したのであろうか。
当時の海上護衛参謀大井篤氏(大佐)はこの命令内容を電話で聞いて激怒し、「この期に及んで帝国海軍の栄光が何だ、それだけの燃料があれば、大陸から食糧をどれだけ運べると思っているのか」と叫んだ、と筆者に語ってくれたことがある。
大井氏はさすがに、何が本当に大切であるかをつねに考えていた軍人であった。
リアリズムに徹しており、現代のわれわれが納得できるセンスの持ち主と言えるが、当時の日本海軍において彼のようなセンスの持ち主は多くはなかったのであろうか。
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戦争が終わった日はいつか(昭和20年 1945年8月15日)

戦争が終わった日はいつか(昭和20年 1945年8月15日)
2021年08月15日 夜明け前

 日本では8月15日が終戦記念日として有名ですが、第二次世界大戦が終わったのはいつなのでしょうか。
 連合軍がポツダム宣言を発令したのは1945年7月26日です。
連合軍は無条件降伏を求めましたが日本はこれを無視しました。

 米国は日本の無視を受けて1945年8月6日に広島市に原爆を投下、続いて8月9日に長崎市に原爆を投下しました。  1945年8月10日に日本政府は連合軍に降伏の条件について問い合わせをしましたが、明確な返事を得ることはできませんでした。

 1945年8月14日、天皇の決断により、ポツダム宣言を受け入れることが決まりました。
翌8月15日に有名な玉音放送(大東亜戦争終結ノ詔書を天皇が自分で読み上げた放送)が行われ、国民に日本が降伏したこと、戦争に負けたことが伝えられました。

 日本軍に停戦命令が出されたのは8月16日ですが、8月一杯は戦闘が続いた地域もありました。
ポツダム宣言の調印は9月2日に行われました。
 国際法律上では1951年9月8日調印されたサンフランシスコ講和条約の発効日1952年4月28日が終戦の日ということになるようです。
 米国ではポツダム宣言の調印が行われた1945年9月2日が正式な終戦の日となっているようです。

 さて、日本の終戦の日8月15日は、日本が戦争に負けたことを認め降伏することを決断した日ということになります。
教科書では9月2日が終戦となっていますが、社会的な状況を考えると多くの国民が認識している終戦の日は8月15日が終戦の日ということになります。
 これはあくまでも全体的な話で、個人レベルで終戦の日が違う日でも良いと思います。

終戦後、しばらくの間、子息の安否がわからず、後になって戦死が伝えられたという親にとっての終戦の日は、子息の戦死が伝えられた日でも良いと思うのです。
 自分には20代前半で戦死した叔父さんがいました。自分が生まれるずっと前に亡くなっていますから、遺影でしか知らない叔父さんです。その叔父さんの母親、つまり自分の祖母が亡くなったのは今から40年以上も前のことです。
 叔父さんは農家の長男で家をつぐ必要がありましたが、写真に興味があり、特に機械工学を勉強したかったらしく、親と喧嘩になり家を飛び出したそうです。
家を飛び出した後に陸軍に入り百式司令部偵察機の整備および偵察兼通信兵として写真撮影を行っていたそうです。
叔父さんは戦時中に南方で亡くなったということです。
もちろん家には亡骸が届くこともなく、やりとりしていた手紙と、軍から送られてきた遺品しかなかったそうです。
祖母にとっての終戦の日はいつだったのでしょうか。
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2021年08月16日

失言、パワハラ、セクハラ…なぜ「老害」化する高齢者が増えているのか

失言、パワハラ、セクハラ…なぜ「老害」化する高齢者が増えているのか
2021年08月15日 PRESIDENT Online
勝間 和代 経済評論家/中央大学ビジネススクール客員教授

富と名誉を得た権力者たちが「老害」と呼ばれるこのご時世。
「老害」とそうでない人の違いとはいったい何でしょうか。
また、老化からあらがうにはどうしたらよいのでしょうか。
勝間和代さんが、「長生きリスク」とその回避方法を考察します――。
※本稿は、勝間和代『健康もマネーも人生100年シフト! 勝間式ロジカル不老長寿』(宝島社)の一部を再編集したものです。

■「老害」は何が悪いかわかっていない
老化というと、私たちはつい身体的な面ばかりを注目してしまいます。
しかし、もっと怖いのは、身体よりもその中身の老化のほうです。
つまり、価値観や感性の老化です。
もしくは、知覚や認知の老化、と言ってもよいでしょう。
私たちの社会というのは常に前進しています。
10年前、20年前に比べて、ありとあらゆることがよくなっています。
多様性を尊重することや人権、人間の尊厳に対する価値観に対する老化は、最も典型的なものでしょう。
ひと昔前だったら当たり前とされていたような発言や冗談も、今日ではパワハラやセクハラとされます。
私たちがなぜ、ある程度、年齢のいった人たちと話が合わなくなるかというと、こうした価値観が違いすぎるからなのです。そこには、老化の問題も大きく関わっているだろうと私は考えています。

日本オリンピック委員会の臨時評議員会の場で、森喜朗さん(当時、東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会会長)が、女性に対して「発言が多すぎる、わきまえていない」などという無防備な失言をしたことで、会長職を辞することになりました。
みなさんも記憶に新しいことと思います。
私は、その後の釈明記者会見をたまたまリアルタイムで、テレビでずっと見ていました。
本人は何が悪いのかさっぱりわかっていない様子で、「謝れと言われたのでとりあえず謝っている」感が満載だったのです。 私は、森さんの肩を持つわけではありませんが、正直、気の毒だ、とも思いました。
これまでの経験や業績を買われ、さまざまなスポンサーからお金を集めるために会長となり尽力してきたのです。
「老害」と一言で片付けてしまえば簡単な話ですが、会長としてさんざん、使われたあげくに、1回の失言であれだけ糾弾されたのですから、たまりません
しかし、これも価値観の老化といえば、そういうことだと思います。

■ティーグラウンドで立ち小便するメイワク高齢者
私はゴルフをよくやりますから、自分のクラブのオープン・コンペや他クラブに1人で予約を入れたときには、さまざまな高齢者の方とお会いすることがあります。
正直に言えば、そうした高齢者のなかには、この人とはもう二度とゴルフをしたくないなというひどいマナーの人が稀にいるのです.
もちろん若い人のなかにもそういう人はいますが、大概は高齢者である確率が高いのです。
いったいそれはどうしてなのか。
ゴルフのマナーも年々、進化していますので、昔よりもずっとマナーには厳しくなっているのですが、そうした変化についていけず、マナーを守れない高齢者が増えているのではないかと思います。
プレーヤーの前に出ない、前の組に打ち込まないなどというのは、最近ゴルフを始めた私にとっては当たり前のことなのですが、30〜40年も前に始めた人たちにとっては堅苦しいルールなのでしょう。
こうしたある種のコンプライアンスを守る気配が、このような人たちにはまったくないのです。

さらに、いちばん私が驚いたのは、ティーグラウンドの横で80代くらいの男性が立ち小便をしたときでした!
「これから小便するから」と言われたときには、私は聞き間違えたのかなと思ったのですが、本当にそこで立ち小便をしてしまったのです。
正直、私はその光景が、トラウマになりそうです。
自分のメンバークラブなのに、もうそのティーグラウンドには立ちたくありませんし、違うクラブの会員権を買おうかと思ったくらい、衝撃的な出来事でした。
もちろんすべての80代男性が、こんなかたちでゴルフのラウンドを回っているとは思いません。
また、その男性は高齢で足も悪いため、尿意も我慢しづらくなっているうえにトイレに行くのも大変だったことも、重々理解しているつもりです。
それでも大変失礼ですが、嫌なものは嫌なのです。
これはもう生理的な嫌悪なので、私にはコントロールしようがありません。

■長生きリスクは3つある
私たちは100歳まで長生きすることを前提とした時代、つまり今日の人生100年時代を生きる場合には、とりわけ70〜80歳を超えたときに、次の3つのリスクに対峙しなければならなくなります。

その1 身体的衰えのリスク
その2 金銭的収入減のリスク
その3 社会的つながり減のリスク

ここでは、その概要について、お話ししたいと思います。

■長生きリスクその1 身体的衰えのリスク
まずはその1の身体的衰えのリスクからです。
身体的衰えのリスクは、老化が人間について回る、死に至る慢性病であるからこそ、人生の最後まで回避することは不可能です。
それは、人間も含めた動物すべてがいまのところ、みな死すべき定めの存在だからです。
しかし、その老化スピードをコントロールすることは可能です。
老化スピードをうまくコントロールしながら、頭だけは柔軟に保ち、身体的な衰えを経験と知恵でカバーしながら歳を重ねること。
これが、長生きリスクのうち、身体的な衰えのリスクへの対処法と言えるでしょう。

■長生きリスクその2 金銭的収入減のリスク
次は、2番目の金銭的収入が落ちるリスクです。
いまでも多少、その慣例は残っていますが、かつての日本は年功序列が当たり前で、歳を取るとともに収入も上がっていく時代でした。
この時代は非常に長かったのですが、現在は新卒から入社年数が経過したとしても、大した昇給は望めない時代になっています。
自分でしっかりとしたスキルアップや転職、独立などを重ねないと、一向に収入は増えません。
その反面、年功序列システムが崩れたということは、逆に個人事業主にとっては、インターネットなどを駆使してさまざまな方法で小規模ながら事業を起こすことができるようになりました。
また、それにつれて年齢差別もだんだんとなくなってきました。

そのため、本人の希望と覚悟、そして戦略さえあれば、本当に頭や身体が動かなくなる、死に至るその直前まで、現役の仕事を行うことだって可能になったのです。
仮に定年後も自由自在に頭も身体もよく動き、さらに仕事も楽しければ、わざわざ定年だからと仕事をやめる必要もないのです。
勝手に「定年」なんて年齢の区切りを作る必要はありません。
むしろ、定年後のほうが、これまでの経験や知識の蓄積を生かして、社会に貢献し、楽しく仕事ができるようになるでしょう。
では年金生活における最大のリスクとは何かというと、月々の収入は増える見込みがほとんどないということです。
つまり、よい変化が期待できないのです。
私たちは、そもそもどういうときに幸せを感じるのかというと、現状よりもよい生活が手に入るという希望がある、そうした希望が感じられるときにより多幸感が強まるようになっています。

人類の進化を考える進化人類学という学問や心理学の研究蓄積からわかってきたことなのですが、私たちの生体には、安定した状態に保とうとするホメオスタシスという性質があります。
恒常性とも訳されますが、これは逆にいえば、一度得た幸せな状況や環境にはすぐに適応し、慣れて不感症のような状態になってしまうことを意味しています。
だからこそ、より高みを目指しよい生活を送ろうと努力を積み重ねてきたことが、今日までの人類の発展と進化につながっているのだそうです。
ですから、多少収入が低かったとしても、その後に増える見込みがあるときのほうが、安定した収入があるけれどもこれ以上増える見込みがないときよりもずっと幸せを感じやすいのです。
この意味で言うと、年金生活の問題点は、必ずしも収入は潤沢ではないうえに、さらに増えていく見込みがない、ということなのです。
そのため、収支の差分については、これまでの蓄えを少しずつ切り崩して使うことになります。
自分の資産がだんだんと目減りしていくのを好ましいと思う人はどこにもいないでしょう。

■フローの現在価値のほうが重要
私は「生涯の財産」ということをよく考えますが、金融資産というのはあくまでもそのときのストックを指すものにすぎません。
これはよく言われていることですが、金融資産よりも、その人がどのくらい、将来お金を稼ぐことができるかというフローの存在価値のほうが、資産面で言うと実はより重要なのです。
つま、年金生活の問題は、フローの現在価値が一定の数値に決まっており、それ以上まったく増えようがない、ということなのです。
しかし、自分の稼ぐ能力が年を経るごとに衰えないどころか、だんだんと経験を積んでいき、逆に上がっていくのであれば、長生きをすることのリスクは少なく、むしろリターンの多い、好ましい状況だと言えるでしょう。
歳を取ること自体が、歓迎すべきことになります。

このように長生きリスクを避け、長生きリターンを享受するためには、どんな収入体系を作っておけばよいのか、30代〜50代の間が勝負と言えるでしょう。
30代、40代、50代とやっておかなければいけない長生きリスクへのマネジメントが、そこにはあるのです。

■長生きリスクその3  社会的つながり減のリスク
次は、3番目の社会的つながり減に対するリスクについてです。
この社会的リスクについては、意外と警戒している人は少ないのではないでしょうか。
身体的リスクについては、本人の予防措置や努力次第でどうともなりますし、金銭的な部分では健康保険だってあります。
また、金銭的リスクについては、一応、最低限のレベルは、国が年金というかたちで保証してくれています。

しかし、社会的なつながり、人間関係の構築については、残念ながら政府は何も保証してくれません。
人間関係は、本人の努力ももちろん必要ですが、相手もあることですから、それだけではだめでしょう。
また、私たちは高齢になればなるほど、若い人たちからは敬遠されがちだということについては、十分に自覚する必要もあると思います。

老化の大きな問題は、何も筋力の衰えといった体力的なことだけではありません。
脳には認知や思考、判断し行動する機能を司る前頭葉という領域がありますが、歳を取ると特にこの部分が衰えやすくなるのです。
前頭葉の大部分は前頭前野と呼ばれる領域で、人間の大脳のうち約30%を占めています。
この前頭前野を含む前頭葉が衰えるということは、もの忘れが増えたり、思考能力が低下したり、感情のコントロールが効かなくなるので、キレたり、感情的になったりします。

なかでも社会的なリスクとして問題になるのは、やる気の低下でしょう。
さまざまな社会事象に対する興味も薄れてしまい、考え方はアップデートされません。
若い人たちにとって、そんな頑固で保守的な年上の人間と付き合うメリットはありませんから、当然、新しい付き合いもなくなるでしょう。

結果、年老いた人たちは、同世代の人間たちとばかりつるむこととなりますが、同世代の人たちも同じように年老いています。
亡くなってしまったり、病気になったりする人も増えてきますから、新しい付き合いができない人は、老後の期間が進むにつれ、どんどん孤独になっていきます。
同世代の人としかつるめない高齢者というのは、若年層の人たちには魅力のない人たちです。
そういう人たちがつるんでいるわけですから、ある意味、魅力のない人たちの集まりでしかない。
社会的なつながりとしては、代わり映えもせずに面白くもない。
そして、自分もその一員と思われているということで、自己肯定感も下がってしまうでしょう。

■仕事を続けることがカギ
それでは豊かな社会的つながりを保つにはどうしたらよいか。
その最良の方法のひとつは、私は仕事だと思っています。
定年後の年齢になっても仕事を続けていられる人は、みんな生き生きしていますし、人間付き合いも自分の同世代だけに限らず、若い人と積極的に交流をしている人が多いものです。
おそらく、そうでなければ定年後も生き生きと働くことは難しいのでしょう。
たとえ、仕事ではなくプライベートで会った人でも、仕事の話をしてくれる人は高齢者であってもとても魅力的です。

また、高齢者であっても社会に貢献し、対価として金銭を得るには、それなりの魅力を保っていないと実現できないことだと思います。
長生きをすることのメリットのひとつは、若い人に比べて、これまでの経験や蓄積が多く、経験値として自分の資産となっていることでしょう。
しかし、そんな資産もうまく生かせなければ意味がありません。
結局、社会的に興味を持たれず、孤独を抱え、最悪な場合、孤独死なんてこともざらにあることだろうと思います。

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勝間 和代(かつま・かずよ) 経済評論家
/株式会社監査と分析取締役/中央大学ビジネススクール客員教授
1968年東京生まれ。早稲田大学ファイナンスMBA、慶應義塾大学商学部卒業。
アーサー・アンダーセン、マッキンゼー・アンド・カンパニー、JPモルガンを経て独立。
少子化問題、若者の雇用問題、ワーク・ライフ・バランス、ITを活用した個人の生産性向上など、幅広い分野で発言を行う。著書に『勝間式食事ハック』(宝島社)、『勝間式超ロジカル家事』、『勝間式超コントロール思考』『ラクして おいしく、太らない! 勝間式超ロジカル料理』(以上、アチーブメント出版)などがある。
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2021年08月17日

「朝食を食べない派の人」が招く超危険の正体

「朝食を食べない派の人」が招く超危険の正体
毎日食べる人ほど「脳卒中リスク低い」結果も
2021/08/16 東洋経済オンライン
池谷 敏郎 : 医学博士/池谷医院院長

あなたがイライラする原因は「朝食を抜くこと」が原因かもしれない?
朝食べない習慣が招くデメリットを、テレビでも活躍する話題の医師・池谷敏郎氏の新刊『健診・人間ドックではわからない!かくれ高血糖が体を壊す』より一部抜粋・再構成してお届けします。

20代から40代の男性の4人に1人は、朝食を食べていないそうです。

・できるだけ長く寝たいから、朝食はあきらめている。
・朝はそんなにお腹がすいていないから、昔から食べない。
・朝は食べないほうが、頭が冴える。

いろいろな「朝、食べない」「食べられない」理由があるでしょう。
でも、「朝食抜き」にはいくつかの危険があります。

朝食を抜く人ほど「血糖値」が上がりやすい
ひとつは、朝食を抜くと、昼食後の血糖値スパイクがより大きくなるということ。
朝食をとらない分、お腹がすくので昼食の量が増えて血糖値が上がりやすいということもありますが、それだけではありません。
たとえ食べる量が同じでも、朝食を抜くと血糖値は上がりやすいのです。
なぜでしょうか。

寝ている間、血糖値は下がっていますが、活動のためにはある程度、血糖値を上げなければいけません。
朝食をとらないと低血糖状態が長く続くので、「インスリン拮抗ホルモン」という血糖値を上げるホルモンがたくさん分泌されて、血糖値を下げないようにしています。
その状態で食事をすると、いつもと同じ食事内容だったとしても、いつも以上に血糖値が上がりやすいのです。
また、低血糖状態が続くと交感神経が緊張するので、イライラして甘いものを食べたくなってしまいます。

血糖値を上げるホルモンがたくさん出て、血糖値が上がりやすくなっているときに甘いものを食べたらどうなるか。
言うまでもありませんね。
「朝食を抜くと脳出血が増える」という研究結果も出ています。

国内で行われた研究で、45〜74歳の男女8万人以上を対象に、約13年間追跡調査を行ったところ、「朝食を毎日とっている」と答えた人に比べて、「週5〜6日」の人は1.1倍、「週3〜4日」の人は1.22倍、「週0〜2日」の人は1.36倍、脳卒中のリスクが高くなっていました。

朝食は立ちながら食べたほうがいい
朝食をとったほうが血管にいいとはいえ、糖質や脂肪のとりすぎは避けたいところ。
とくに私は、仕事(外来診療)中は座っている時間が大半なので、朝食は「無糖コーヒーと手作りの野菜ジュース」が基本です。
なおかつ、キッチンで野菜ジュースをつくって、そのままキッチンカウンターで立って飲んでいます。
単純に朝の時間短縮のためにはじめた習慣ですが、慌ただしい朝は食後に歩いたり、体操をしたりする時間を確保しにくいので、食後高血糖対策にはおすすめです。

じつは池谷家では、朝だけではなく夕食も、軽くすませたいときには立食スタイルにしています。
キッチンカウンターにつまみを並べて軽くお酒を飲みながらの夕食です。
「行儀が悪い」と思われるかもしれませんが、血管にはやさしいスタイルです。
それに、いつもと違う食べ方のせいか、よりおいしく感じることも。
池谷式立食、ぜひ試してみてください。
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2021年08月18日

戦後76年目の夏。敗戦国としての歪さを忘れるな

戦後76年目の夏。敗戦国としての歪さを忘れるな
2021年08月17日 SPA!
―[鈴木涼美の連載コラム「8cmヒールで踏みつけたい」]―
’63年、高度経済成長期の秋葉原電気街。
日本がポツダム宣言を受諾し、太平洋戦争が終結してから8月15日で76年がたつが、戦後の豊かな国というアイデンティティは一時のものだったのかもしれない

◆失われた時を慈しんで
 舞台の上で華やかな白いドレスの女性たちが踊り、その中心で一際目立って歌うスター歌手を照明室からうっとりと見ているのは裏方で働く一人の少女みち。
戦後の日本映画第一号とされる『そよかぜ』はそんなふうに幕を開ける。
 みちの歌の才能に気づいたバンドメンバーたちは、彼女を歌手にするべく特訓に励み、スター歌手の寿引退を機にみちは舞台に立つチャンスを得る。
色恋に忙しい他の女の子たちに馴染めず、男たちのからかいに傷ついたみちは一度は田舎に帰ってしまうが、バンドの面々が迎えにいって、最後は舞台の中心で華やかなドレスを着て次のスター歌手としてデビューする。
 そこで歌われるのが、赤いリンゴにくちびる寄せて♪でお馴染みの「リンゴの唄」。
今でも、戦後復興の映像のBGMには必ずと言っていいほど使われる戦後最初のヒット曲だ。

 映画のヒロインとしてこの歌を歌った並木路子は、戦争で両親とも亡くした直後であり、可愛らしい歌詞にどこか哀愁のある歌声が、多くを失い、しかし明日を生きようとする大衆の心を?んだ。
 その曲がヒットした年、つまり日本が戦争に負けてポツダム宣言を受諾し、GHQの占領下となった年から76年が経った。

日本人の平均寿命を考えれば、人ひとりが物心ついてからの一生分を日本は戦後として費やしてきた。
『そよかぜ』は華やかなショービジネスが描かれるとは言え、日本がマックスに貧乏だった戦争直後に製作されたため、ドレスも舞台セットも街の様子も今から見ればド貧乏な代物で、テレビもねえ、ラジオもねえ焼け野原からスタートした戦後、本当に生活は豊かになったと思う。

 私が子供の頃は、55年体制からの脱却という言葉がしきりに叫ばれていたし、体調不良で退陣してからとても元気そうな安倍晋三は戦後レジームからの脱却をしきりに叫んでいたが、私は愚かな戦争で最も辛い青少年期を過ごした者たちが、豊かで自由な時代の恩恵をひとまず受けることができた戦後76年は、日本にとって重要な、夢の休暇期間だったと感じる。
 テレビもラジオも使い放題だし、五輪を機に他国に亡命をするような状況にもない。
リンゴを女性に喩えた歌詞は、「リンゴは何にもいわないけれど」と、女は黙って可愛いのがいいと歌い、映画中でも「女はなんといってもお台所の仕事が一番大事」と高度成長期の専業主婦ブームを予知していたけど、今は女の話が長いと言った老政治家を端に追いやるほどの力を女たちも持っている。

 人の一生分の長さは、愚かな過ちを忘れるのに十分な時間でもあった。
若者たちは米国に与えられた憲法を嫌い、赤紙で行きたくない戦争に行って散っていった者たちの眠る靖国神社を心ゆくまで参拝できない立場を嫌い、いつまでも戦後の自虐的な気分でいることを嫌い、普通の国になる、という言葉をよく口にするが、日本は、300万人もの同胞を失う戦争に自ら突っ込んでいくような愚かさを持った異常な国なのだ。

 コロナ禍、そして五輪後の絶望的な不況が予想される中、豊かだった戦後76年のようにはいかないだろうが、豊かな国というアイデンティティなど戦争経験者のための一時のものだったと思えばそれほど喪失感に苛まれることもない。
 敗戦国の持つ歪さを堅持し、少なくとも平和な国という意地を捨てずに、この戦後という時を、間違っても「戦前」という時代にすることがないよう、夏の夜に祈る。

※週刊SPA!8月17日発売号より ―[鈴木涼美の連載コラム「8cmヒールで踏みつけたい」]―

【鈴木涼美】 ’83年、東京都生まれ。
慶應義塾大学環境情報学部卒。東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。専攻は社会学。
キャバクラ勤務、AV出演、日本経済新聞社記者などを経て文筆業へ。
恋愛やセックスにまつわるエッセイから時事批評まで幅広く執筆。
著書に『「AV女優」の社会学』(青土社)、『おじさんメモリアル』(扶桑社)など。最新刊『可愛くってずるくっていじわるな妹になりたい』(発行・東京ニュース通信社、発売・講談社)が発売中
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2021年08月19日

菅首相「感染拡大を最優先に…」記者会見で連発“言い間違え”に怒りと呆れの声、ネット大炎上!

菅首相「感染拡大を最優先に…」記者会見で連発“言い間違え”に怒りと呆れの声、ネット大炎上!
2021年08月18日 日刊ゲンダイDIGITA

 <これではコロナ禍を防ぐことは期待できない>
 政府が「緊急事態宣言」と「まん延防止等重点措置」の追加・延長を決めた17日夜。
終わりの見えないコロナ禍に国民が苛立ちを覚える中、ネット上で一時、怒りと呆れの声であふれたのが、首相官邸で会見した菅首相の発言に対してだった。
というのも、菅首相はこの日も用意された原稿を読み飛ばしたり、言い間違えたりする場面が度々みられたからだ。

「タリバンの首都、カブール…」 「カニ政権は機能しなくなり…今後の情熱は、依然として不透明であります」
「感染拡大を最優先にしながら…」

 菅首相は囲み取材でも「人流」を「人口」と言うなど、誤りが目立ち、ネット上では<まずは一度、原稿の中身を自分で理解してから発表するべき>
<読み間違えや疲れているというレベルじゃない>
<AIスピーカーの方がまだマシなのでは>などと大炎上したのだ。

 コロナ対策を求める野党は臨時国会を開くよう強く求めているが、これでは他の閣僚や政府・与党が応じないわけだ。
原稿を読むことすらこの調子なのだから、国会質疑では菅首相からどんな失言、妄言が飛び出すのか分からない。

 だが、そうこうしている間にもコロナの感染拡大は続くわけで、一国のトップとして状況を冷静に判断、分析し、的確な指示を出せないようであれば退くのが国民のためだ。
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"かかりつけ接種"に若者困惑

"かかりつけ接種"に若者困惑
2021年08月18日 読売新聞

 「かかりつけ医」でコロナワクチンを接種するよう言われても、かかりつけの医師がいない――。
若い世代を中心にこんな戸惑いが広がる中、東京都葛飾区が15日、「初診でも接種してもらえる医療機関」のリストを公表した。
一方で、かかりつけ医だと思っていたのに断られたとの声もあり、「そもそも、かかりつけ医とは?」という問いも浮かび上がっている。(石川貴章)

■「どこに申し込めば」問い合わせ100件以上
 葛飾区では、もともと高齢者のインフルエンザワクチンの予防接種を、地域のクリニックなどの医療機関で実施してきた。  高齢者はかかりつけのクリニックや病院を持っている人が多いためで、これまで円滑に接種が進んできたことから、区は新型コロナウイルスワクチンについても、地域の医療機関による個別接種を中心に実施することを決めた。
区としては「かかりつけ医なら患者の持病などを把握しているはずなので、副反応が起きても迅速に対応できると考えた」という。

 5月に始まった65歳以上のコロナワクチンの個別接種では、かかりつけ医を巡る目立った混乱は起きなかった。しかし、7月中旬に64〜40歳、同下旬に39〜12歳の予約受け付けが始まると、「初診の患者には接種できないと断られた」「どこに申し込めばいいのか分からない」といった問い合わせが100件以上、寄せられたという。

 若い世代は基礎疾患などがまだなく、かかりつけ医を持たない人が多いためとみられる。
日本医師会総合政策研究機構(日医総研)が全国の成人約1200人を対象に昨年7月に実施した意識調査では、「かかりつけ医がいる」と答えたのは70歳以上は8割を超えたのに対し、20歳代は21%、30歳代は34%と低い。
 この事態を受け、区は管内の医療機関に再確認し、初診でもワクチン接種が可能な医療機関(約100か所)の一覧を作成。
8月15日号の広報紙に掲載して各戸に配布し、区の公式ホームページでも閲覧できるようにした。

 区保健予防課の担当者は「若い人たちが接種を申し込みやすい環境を整えようと思った」としている。

■定義はあいまい、「かかりつけのつもりが…」
 「かかりつけ医」の定義について、日本医師会は「なんでも相談できる上、最新の医療情報を熟知して、身近で頼りになる地域医療、保健、福祉を担う総合的な能力を有する医師」などとしている。
 ただ、法律上の定義や明確な線引きはなく、今年5月の参院厚生労働委員会では厚生労働省幹部が「地域の状況や患者像などによって、かかりつけ医のあり方は相当幅があると考えている」と答弁している。
 こうした中、「かかりつけ医だと思っていたのに接種予約を断られた」というケースも出ている。
 島根県浜田市によると、市内の接種希望者らから、かつて受診したことのある医療機関に数年ぶりに問い合わせたところ、かかりつけとは認められなかった――という声が複数寄せられたという。

市は個別接種の実施医療機関に確認した上で、市民向けの一覧表に「1年以内の通院患者に限る」「25歳以上の通院歴のある方」などの情報を載せることにした。
 市新型コロナウイルスワクチン対策室の担当者は「できるだけ認識の行き違いを防ぎ、円滑に接種を進められるよう、今後も情報を発信していきたい」としている。

 前野哲博・筑波大教授(総合診療)は「医療機関側は希望者全員に打ちたいと思っているが、ワクチンの供給量や時間などに制約があり、かかりつけの患者を優先せざるを得ない」とした上で、「かかりつけ医の明確な線引きがないことで混乱も起きている。

どこで接種できるのか、行政が情報を一元化するなどして、住民が効率的に接種できる方法を模索するしかない」と指摘している。
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2021年08月21日

仲間外れにされたら

仲間外れにされたら
2021年08月20日 ダイヤモンドオンライン

人気シリーズ18万部突破!『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』から、きょうのひと言!

昔からいじめは問題視されてきましたが、近ごろはグループから特定の人を仲間外れにしたり、悪口を言ったりする「LINEいじめ」が問題になっています。
人とつながるためのツールを逆手に取った陰湿な行為です。
仲間外れにされたり、無視されたりすることは、とても辛いこと。
それでも、こんなふうに見方をかえれば、強くなれるかもしれません。

■仲間外れにされたら
仲間外れにされたら、
「ああ、このグループは アタシには合わなかったのね!」 と思っておきましょう。
そのグループのボスも、 他の環境行ったらどうなるかわかんないしさ。
下らないことに心痛めるより、 自分の品格を保ちましょう。
つまり相手にしないことよ。
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2021年08月22日

残暑でも油断大敵 突然死も招く“ステルス熱中症”にご用心

残暑でも油断大敵 突然死も招く“ステルス熱中症”にご用心
2021年08月21日 女性自身

「今年の夏は急激に暑くなったうえに、コロナ禍で迎えた2度目の夏。
これまで以上に熱中症になるリスクが高まっています」
そう語るのは、熱中症に詳しい済生会横浜市東部病院・患者支援センター長の谷口英喜先生。

消防庁の発表によると、今年6月1日から8月8日までに熱中症で救急搬送された人は3万4,768人にのぼる。
これは昨年同時期間の2万1,995人からじつに1.6倍にも増加している。

なぜ今年は熱中症リスクが上がっているのだろうか? 谷口先生が解説する。
今年は梅雨入りが早く、汗をかいて体内の熱を発散する機会が少ないまま真夏を迎えました。
暑さに体が慣れる『暑熱順化』ができず、急激な気温の上昇に体がついていけない人が多くいます。
そして1年以上にわたる外出自粛から運動不足になり、筋肉が衰えている人が少なくありません。
体の水分の4割を蓄える筋肉の量が減ると、それだけ熱中症のリスクも高まってしまうのです

熱中症といえば、屋外の蒸し暑い環境で発生する印象が強いが、もっとも多いのは住居で起こるもので、4割以上を占める。 「室内で2時間座っているだけでコップ1杯分の水分が失われています。
特に女性は男性よりも筋肉量が少ないため、熱中症のリスクが高い。
家にいるから大丈夫と思っていたら、熱中症になって倒れてしまう女性も意外と多いのです」(谷口先生・以下同)

今年は“家の中”で“気づかないうち”に熱中症になっていて不調を抱える人が増えているという。
「頭痛や胃のもたれがあっても、不調を夏バテのせいだと思い、季節が変われば改善するだろうと軽く考えている人がいます。
しかし調べてみると、その原因が軽度の熱中症というケースがあるのです」

密かに私たちの体に忍び寄る、いわば“ステルス熱中症”が、この夏は増えているという。
夏の疲れと見分けるサインはあるのだろうか?

「症状は脳、消化器、筋肉の3つの臓器に現れます。
これらの臓器は水分が多く、熱中症になりかけるといち早くSOSを発します。

頭がボーっとする、頭痛がする、眠くなるなど脳の症状、
下痢や便秘など消化器の症状、
そして痛みやしびれなど筋肉の症状。
これらが重なっている場合は、熱中症の初期段階だと考えていいでしょう」

■ステレス熱中症の主な症状とは 次の項目はステルス熱中症によって脳、消化器、筋肉に現れる主な症状だ。
当てはまる項目がA、B、Cの分類にまたがる場合は、あなたにもステルス熱中症が忍び寄っている可能性が高い。

【A】脳の症状
めまい、立ちくらみがする
□ 集中力の低下を感じる
□ 頭がボーっとしたり、頭痛がある
□ 日中に強い眠気を覚える
□ 寝つきが悪い、夜中に起きてしまう

【B】消化器の症状
食欲がない
□ 胃がもたれる
□ 腹部の不快感がある
□ 便秘や下痢を繰り返す
□ 腹痛や嘔吐することがある

【C】筋肉の症状
□ 体がだるい
□ 足の筋肉が頻繁につる
□ おなかの筋肉がけいれんする
□ 筋肉痛やしびれがある

軽い初期症状と侮ってはいけない。
放置していると、命に関わることもあるのだという。
「気づかないうちに体が常に脱水症状になっているため、いずれ重い熱中症を発症する可能性が高くなります。

重度の熱中症は生命に関わることも。
適切な処置をすることで命を落とすことは防げても、後遺症が残ってしまうことが少なくありません。
特に脳へのダメージが大きいと、記憶障害や判断力が鈍ったり意欲が低下したりする高次脳機能障害や、歩行障害などの重い後遺症が懸念されます」

これから先も、平年よりも高い気温が続き、残暑も厳しくなる予報も出ている。
ステルス熱中症から自分の体を守るため、くれぐれも油断は禁物だ。
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2021年08月23日

菅政権は詰んだ? 世論調査から読み解く現状

菅政権は詰んだ? 世論調査から読み解く現状
8/22(日)  JIJI.com

 東京五輪閉幕を受けた報道各社の世論調査が出そろった。
菅内閣の支持率は、政権維持の危険ラインとされる3割前後。
不支持率は5〜6割程度で、不支持が支持を大きく上回っている点が共通だ。

菅政権はほぼ詰んだのか?
 時事通信の8月調査結果(6〜9日に面接方式で実施)から、政権の現状と有権者の意識を読み解いてみた。(時事通信解説委員長 高橋正光)

◇内閣支持29%、2カ月連続の危険ライン
 時事調査によると、内閣支持は29.0%(7月比0.3ポイント減)、不支持は48.3%(同1.5ポイント減)で、初めて支持が3割を切った前回からほぼ横ばいだった。
この1カ月間の出来事を列挙すると、新型コロナウイルスの感染者急増、中等症の感染者は自宅療養と受け取られた入院制限に関する説明不足への批判、菅義偉首相の広島平和記念式典でのあいさつ読み飛ばし、日本選手の活躍を含めた五輪の盛り上がりなどがある。

横ばいという結果から、感染爆発などのマイナス要因を五輪の盛り上がりというプラス要因が相殺したと推察できる。
菅首相は緊急事態宣言とワクチン接種の進捗(しんちょく)で新規感染者が減少、五輪効果と相まっての支持率の反転を期待していただけに、横ばいは誤算と言える。
 年齢別の内閣支持率を見ると、「18〜29歳」から「60歳代」までのすべての年代で3割を切っているが、「70歳以上」は37.4%。高齢者のワクチン接種が進んだことが影響している可能性がありそうだ。

 一方、政党支持率は自民23.7%(同2.3ポイント増)、公明4.5%(同2.0ポイント増)、立民3.9%(同0.6ポイント減)、共産1.3%(同0.5ポイント減)、維新2.0%(同変わらず)、国民0.3%(同0.2ポイント減)、社民0.2%(同変わらず)、「支持政党なし」61.4%(同2.5ポイント減)。
与党は増え、立民、共産、国民が微減。
自民支持のうち、内閣支持は59.4%、公明支持では43.9%。
菅内閣は、与党支持者すら固め切れていない。
「支持政党なし」に至っては、20.0%。
国政選挙で勝敗を左右するとされる無党派層を、ほとんど取り込めていないことがうかがえる。

◇先に総裁選なら波乱も
 時事通信の次回9月調査は10〜13日に実施し、結果は17日に判明する見通し。
こうした中、内閣支持率の反転につながるような材料は見当たらない。
ワクチン接種は進んではいるものの、感染者は爆発的に増え続け、菅政権は緊急事態宣言の対象拡大と期限の9月12日までの延長に追い込まれた。
今後の政治日程として、同17日告示―29日投開票で調整が進む自民党総裁選と10月21日が任期満了の衆院選が控える。
菅首相は総裁選前に衆院を解散、勝利し「国民の信任」をバックに総裁選を無投票で乗り切る戦略を描いていたとされる。

 しかし、自民党内では、「宣言発令中の解散は、国民感情を考慮すると困難」との見方が支配的。
期限の9月12日で宣言を解除し、総裁選告示前の16日までに解散する余地は残ってはいるものの、1カ月弱で解除が可能になるほど感染者数が減少、医療の逼迫(ひっぱく)状況が解消されるとは考えにくい。
そして、総裁選に突入した場合、内閣支持率が危険ラインのままでは、安倍晋三前首相、麻生太郎副総理、二階俊博幹事長らの支持を得て国会議員票の過半数を固めることはできても、党員投票で対抗馬に大きく水をあけられかねない。
これまでの例から、党員投票(各都道府県連で開票)の結果の一部は、国会議員投票の前に漏れるケースが多く、党員投票での苦戦が伝われば、菅首相支持の議員が対抗馬に雪崩を打つかもしれない。
議員票と党員票の配分は同数。
複数候補の争いとなれば、菅首相の再選は一気に不透明になるだろう。
 8月20日時点で、下村博文政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行が出馬に意欲を示すが、立候補に必要な国会議員20人の推薦人を確保できるかは分からない。

昨年9月の総裁選に出馬した岸田文雄前政調会長、石破茂元幹事長は去就を明らかにしていない。
また、若手議員が派閥の締め付けをはねのけて、世代交代を掲げて出馬を模索する動きが出てくることも考えられる。

◇麻生政権時との違い
 総裁選の前にしろ、後にしろ、菅首相の下で衆院選となった場合、政権は維持できるのか?
 世論調査の結果からは、必ずしも悲観的とは言えない。
 衆院議員の任期満了を控えて内閣支持率が低迷している点で、菅政権は麻生政権に似ていると指摘されるが、両政権を取り巻く状況で異なる点が一つある。
それは、野党第1党の支持率だ。
麻生政権下の自民党は2009年8月30日投開票の衆院選(定数480)で、119席の惨敗(民主は308議席)を喫し、野党に転落した。
その約2カ月前の7月調査(9〜12日に実施)を見ると、内閣支持率は16.3%(不支持64.2%)。政党支持率は自民15.1%、公明4.6%、民主18.6%、「支持政党なし」55.7%。
自民支持のうちの内閣支持は48.0%、「支持政党なし」ではわずか11.1%。
麻生内閣の支持率は菅内閣より10ポイント以上低い上、民主の支持率が自民を逆転した。
8月調査でもこの傾向が変わらず、衆院選の投開票日を迎えた。
既存野党が政権批判票の受け皿になっていない点が、麻生内閣当時とは決定的に違う。

 ちなみに、安倍政権下、自民が281議席を得た前回衆院選(定数465)の約2カ月半前に当たる17年8月調査を見ると、内閣支持率は36.6%、不支持は44.1%。政党支持率は自民25.7%、民進3.2%。「支持政党なし」は62.2%で、このうちの内閣支持は24.1%だった。内閣不支持が支持を上回り、無党派層の支持も離れているが、野党第1党も政権批判票の受け皿になっていない点は、現在の菅内閣と同じだ。

この後、民進は、小池百合子東京都知事が立ち上げた希望の党への合流組と、枝野幸男氏が結成した新党(立民)組、どちらにも参加しない無所属組の三つに分かれて衆院選に突入。
野党陣営の候補者乱立にも助けられ、自民党は大勝した。

 衆院選の勝敗を左右するのは言うまでもなく、289の小選挙区。立民が次期衆院選で政権をうかがうには、小選挙区での野党候補の一本化という「戦術」のみならず、無党派層を取り込んで党の支持率を大きく上昇させる「戦略」の構築が欠かせない。
望ましいことではないが、このまま衆院選となれば、政権批判票のかなりが行き場がなく、棄権に回ることも考えられる。

与党の側から見れば、逆風にさらされる菅首相の最大の基盤は、政権批判票の受け皿になっていない立民など既存野党と言えそうだ。
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2021年08月24日

吉川美代子アナ コロナ感染拡大に「まさに戦時。ちゃんとした医療受けられないまま死ぬ人が多い状況同じ」

吉川美代子アナ コロナ感染拡大に「まさに戦時。ちゃんとした医療受けられないまま死ぬ人が多い状況同じ」
8/23(月) スポニチ

 元TBSでフリーアナウンサーの吉川美代子(67)が23日、日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」(月曜〜金曜後1・55)に生出演し、新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない現在の状況について語った。

 全国の新型コロナウイルス重症者が11日連続で過去最多を記録するなど感染が爆発的に拡大する中、病床は増えず容体急変が懸念される自宅療養者が急増。
全国の自宅療養者の数は10万人にも迫ってきている。

 MCでフリーアナウンサーの宮根誠司(58)から「東京を中心にコロナにもなれないし、それこそ(医療がひっ迫して)交通事故にあっても入院させてもらえない、手術もしてもらえないってなことが今起きてるんですよね」と話を振られた吉川アナは「私の知り合いは、盲腸で手術のはずだったのが、やっぱりできませんっていって延ばされた人実際にいます」と明かした。

さらに、感染が広がる現状を「戦争中、南の島で日本が玉砕して薬もない、ちゃんとした医療も受けられないまま死んでいく人が多い状況と同じ。まさに戦時ですよね」と例えた。

 「現場で見てらっしゃるお医者様も『今戦時なんです、コロナは』っておっしゃって。それでも関係ないわって思って夜まで遊んだりとか外で路上飲みしたりとかって、戦時体制で頑張っている人と、息が苦しくて死にそうな人と全然関係ないよって外で飲んで遊んでる人の落差が大きすぎますよね」と語った。
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2021年08月25日

菅首相「現職総理で史上初の落選」危機! 横浜市長選で地元有権者もソッポ

菅首相「現職総理で史上初の落選」危機!
横浜市長選で地元有権者もソッポ
2021年08月23日 日刊ゲンダイDIGITAL

 自民党総裁選で「無投票再選」を目指し、無理ならば9月12日に緊急事態宣言を解除して衆院解散に打って出る――。
そんな菅首相の「生き残り」への妄想が泡と消えた。
横浜市長選の“惨敗”で地元有権者が突きつけたのは、来る総選挙では菅首相本人の当選すら危ういという現実である。  ◇  ◇    ◇   
菅首相は1996年の初当選以来、神奈川2区(横浜市西区・南区・港南区)で8戦連勝。 
しかし、2000年、03年、09年の衆院選では惜敗した旧民主党候補の比例復活を許し、決して安泰とはいえない選挙戦だった。  
「特に自民党が下野した09年の『政権交代選挙』は厳しかった。 
民主党候補に猛追され、たった548票差の辛勝。
地元事務所の車のナンバープレートの番号を『548』にし、自分への戒めに票差を刻み込んだエピソードは有名です。

当時は選対副委員長で全国の選挙区への応援に回らなくてはならず苦戦を強いられた。
首相として臨む次の衆院選も条件は重なります」(横浜市政関係者)
 前回17年の衆院選では次点に約7万6000票差で圧勝したが、神奈川2区の投票率は50.94%。
全選挙区の投票率53.68%よりも低かった。

当時は“史上最強の官房長官”ともてはやされた菅首相の絶頂期で、地元有権者も「結果は見えている」と投票所から遠のいていたのだろうが、今やムードは激変。
それが浮き彫りとなったのが、今回の横浜市長選だ。

 菅首相は前国家公安委員長の小此木八郎候補の支援を公言。
新型コロナ対応の合間を縫って後援者に「小此木をお願いします」と直電するなど「自分の選挙」以上に必死だったのに、不人気首相の肩入れは逆効果。
投票終了と同時に野党系の山中竹春候補に「当確」が出る惨敗を喫したのだ。

「驚いたのは、投票前日に出回った情勢調査の結果です。
横浜市内の衆院小選挙区ごとの情勢をまとめたものですが、総理の地元・神奈川2区でも小此木氏は山中氏に大差をつけられていた。
地元有権者の世論も『菅政権ノー』なのかとア然としました。
これでは総理自身の選挙も危ういのではないか」(自民党関係者)

野党は本気度を示せ
 あとは野党の出方次第だ。立憲民主党は神奈川2区に09年の衆院選で隣の3区から出馬し、小此木氏を破った元職の岡本英子氏を擁立。
共産党も候補を立てており、まずは一本化できるかが焦点となる。
「仮に現職総理が落選すれば史上初です。
野党が神奈川2区を注目選挙区にして落選運動を展開すれば、その勢いは全選挙区に必ず波及します。
候補一本化は最低条件。

野党は有権者に『この人なら勝てる』と思わせるような有力候補を立て、本気度を示すべきです」(高千穂大教授の五野井郁夫氏=国際政治学)
 例えば、れいわ新選組の山本太郎代表は依然として選挙区は未定のまま。
本人は「5つ程度に絞った」と語るが、その中に「神奈川2区」はあるのか。
それこそ「れいわ」と「令和おじさん」の対決は注目を集めそうだが、はたして。
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2021年08月26日

自民党に衝撃の調査結果! 衆院選「60議席減」でまさかの過半数割れ

自民党に衝撃の調査結果!
衆院選「60議席減」でまさかの過半数割れ
8/25(水) 日刊ゲンダイ

 自民党議員に激震が走っている。
自民党が21、22日の2日間にわたって実施したとされる「選挙情勢調査」の結果が、衝撃的だったからだ。
なんと、いま衆院選が行われたら、自民党は現有276議席から50議席以上減らし、単独過半数(233議席)を大きく割り込むという。

「自民党が行ったとされる調査結果は、週明け、一斉に流布され、皆、衝撃を受けています。
流れている数字は、いくつかあります。
自民党は現有議席から60議席減らすという数字のほか、マイナス40〜60というもの、さらに220議席になるという話もあります。
とくに、東京、大阪、愛知は、かなり議席を減らしそうだといいます。
いずれにしろ、次の総選挙で自民党が現有276議席から50議席前後減らし、過半数の233を下回るのは避けられそうにない、ということです。
ナマの数字は、もっと悪いのではないか、という推測も流れています」(政界関係者)

 衆院議員の任期満了は、10月21日。この秋には必ず総選挙が行われる。
さすがに、目の前に選挙が迫った自民党議員からは、「菅首相のままでは選挙を戦えない」という悲鳴があがっている。
 たしかに内閣支持率が30%を割っている菅首相のまま解散・総選挙に突入するのは自殺行為に近い。

しかし、安倍前首相と麻生財務相から支持を取りつけている菅首相は、9月29日に予定されている総裁選での再選に自信を持ち、総裁選で勝利した後、間を置かずに、10月上旬に衆院を解散するプランを練っているという。
「俺は勝負に強い、が菅首相の口癖です。恐らく本人は総裁選に勝利し、衆院選も大敗はしない、と楽観しているのでしょう。
でも、惨敗した横浜市長選を見る限り、自民党は衆院選で単独過半数を割り込む可能性が高い。
たとえ総裁選で再選されても、菅首相は総選挙で大敗し、即日、退陣表明となってもおかしくありません」(自民党事情通)

 このまま自民党は、菅首相をシャッポにして解散・総選挙に突っ込むのか。
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2021年08月27日

バナナの熟成度と栄養素. 便秘解消に効果的なのは「青めバナナ」

便秘解消に効果的なのは「青めバナナ」。
バナナの熟成度と栄養素
2021年08月25日  MELOS

バナナは、色の変化(熟成度)で栄養素や期待できる効果が変わります。

熟成が進んでいない青いバナナ、黒い点のある熟成しきったバナナ。熟成度ごとの注目栄養素と働きについて、東京慈恵会医科大学付属病院栄養部で管理栄養士を務める赤石定典さんに聞きました。

バナナの成熟度と期待できる働き

青めバナナ
難消化性デンプンが多く含まれ、整腸効果、便通改善が期待できます。
「バナナに含まれるオリゴ糖、食物繊維が腸内環境を整えてくれます。
ですから、便秘解消には有効なフルーツです」(赤石さん)

黄色バナナ
ビタミンB2やB3(ナイアシン)、B6が多く美肌など美容効果が期待できます。
「バナナの栄養をしっかりと摂るには、完熟させてから食べましょう。

組み合わせは得たい健康効果にもよりますが、無難なところではヨーグルトと一緒がよろしいかと思います。
バナナに含まれる食物繊維が、ヨーグルトの効果もアップしてくれます。完熟後は痛みが早いので、皮をむいて密閉袋に入れて冷凍するといいですね」(赤石さん)

シュガースポットが出た茶色バナナ…… IL-12という物質増加で免疫力アップが期待でき、普通の果物では珍しい燐(りん)脂質を含有して胃潰瘍の抑制効果が期待できます。

[監修者プロフィール]
赤石定典(あかいし・さだのり)
管理栄養士。
1991年3月、学校法人華学園栄養専門学校を卒業後、4月より東京慈恵会医科大学附属病院栄養部に勤務。管理栄養士として栄養管理や栄養の重要性を広く伝えるために書籍監修、メディア出演にも関わる。
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2021年08月28日

財務省の「人災」で、これから日本経済に「倒産ラッシュ&大不況」がやってくる!

財務省の「人災」で、これから日本経済に「倒産ラッシュ&大不況」がやってくる
8/27(金) 現代ビジネス
過少投資という「罠」
鈴木 貴博

財務省発の「奇妙なニュース」 これは人災だ
 「奇妙だな」と思うニュースを耳にされた読者も多いかと思います。
7月5日に財務省は2020年の税収が過去最大の増収になったと発表しました。
 コロナ禍不況が危惧される中で昨年末、財務省は税収予測を下方修正していたのですが、驚くべきことにその政府の予想を5兆7000億円も上回ったといいます。
 このうち消費税の税収増が約2兆6000億円にのぼるのは驚きには値しません。

消費税を値上げしたら税収増になったわけで当たり前のことです。
 この記事で問題にしたいことは消費税ではなく、コロナ禍で大幅に減収すると政府が予想していた法人税が、その逆で増収になったことです。
政府予想からすると3兆円以上も上ぶれしたのです。

 それが意味することが何なのか? …が、今回の記事のポイントです。
先に申し上げておくと、これは日本経済にとって悪い兆候です。
 私が以前勤めていたコンサルティングファームに伝わる「再建屋ジョーの悲劇」というビジネスの寓話があります。
 創業者のブルース・ヘンダーソンがファームに勤務するコンサルタントのために記した、コンサルタントが持つべき視点集のひと項目として配布されていたエピソードで、もう古いコンサルタントしか知らないかもしれません。

日本でひそかに進行する「悲劇」
 1960年代のアメリカの話です。
再建屋として有名なジョーというプロ経営者がいました。
 彼は赤字の事業会社からスカウトされて、経営を任されるとわずかな期間にその企業を黒字化に持っていきます。
再建が終わると次の会社に乞われて転職する。
そうやってジョーはヘッドハンターの間で有名人となります。

 ところがジョーを雇った会社は再建後、数年すると必ず、それまでよりもずっとひどい赤字に転落するのです。
そのことがわかり、そのからくりも広く知れ渡って、結局ジョーは花形の再建屋ではなく会社を壊す経営者だという逆の評判が広まりました。
 表舞台から姿を消すことになり、これが再建屋ジョーの悲劇です。

 ジョーのやり方は、赤字企業の売上に合わせて費用をカットすることでした。
売上規模に応じて人材をカットし、販促費や広告費をカットし、品質も落とす。
それをやると赤字の事業は単年度では黒字化します。
この段階でジョーは多額のボーナスをもらって別の会社に転職していたわけです。

 ところがこの会社が行ったことは投資の削減に他なりません。
 人材を減らし、広告を減らしということは、その年の業績には影響しないけれども、数年すればそのツケが必ず回ってきます。

必ず凋落する会社の「共通点」
投資とコストは表裏一体 photo/iStock  品質を下げるというと問題外に思えますが、コールセンターの席数を減らす、顧客サービスのメニュー(現代風に言えばポイント制度など)を改悪する、アテンドする社員の数を減らすなど、顧客から見えないところで品質を下げる方法はたくさんあります。
 これも実は投資削減です。

今のサービスを減らすことで、未来の顧客のリピートを確実に減らします。
 こうしてジョ―が去った会社は必ず凋落し、やがてそのからくりが知れ渡るとジョー自身も凋落するという悲劇の連鎖が起きました。

 さて、ここが今回の記事の本題です。
コロナ禍の最中の日本企業はジョーの寓話と同じことを、偶発的に実行しているかもしれません。
 実は、私の会社自体、今期の業績は例年よりも良いのです。
コロナ禍で収入は減っているのですが、それ以上に費用が減っているからです。

 小規模なコンサル会社の財務状況というのは世の中から見れば例外的なものですが、それでも参考になると思うので内情をお話しします。

コロナ不況で利益が出るという「カラクリ」
 コンサルは知恵を売る商売ですから、その知恵を集めるために投資をします。
 一年を通して大きな金額がかかる投資としては、年に数回、海外に出張していろいろな事例を研究します。
コロナ前の2019年はDX(デジタルトランスフォーメーション)事例を収集するためにシリコンバレーに出かけたり、ベンチャーキャピタリストの話を聞いたりといった活動を当然のように行っていました。

 もうひとつお金がかかるのが、週2回ぐらいのペースでの会食です。
 「何を贅沢なことを言っているんだ!」  とプチお怒りモードに入る読者の方もいらっしゃるかもしれませんが、経営者との会食という日課は経営コンサルタントの投資としては非常に重要なものです。
 それなりにお金のかかるお店を用意して、先方には舌鼓を打ってもらいながら、私は情報を収集します。
まあ半分ぐらいのケースでは先方に御馳走していただくし、会食の場でたくさんアドバイスもしますので、ギブアンドテイクといったほうが状況的には正しいかもしれません。

この海外出張と経営者との会食で実に年間数百万円規模のお金が出ていきます。
これが通常の年の支出です。

過少投資という「罠」
 そしてすでにお気づきのとおり、コロナ禍のおかげでこのふたつの投資はほぼほぼ2020年以降、ゼロの状態が続いています。
 それ以外にも備品の買い替えや交通費、手土産の出費など細かい支出削減が積みあがっていきます。
だから業績は前年よりもよくなっている。
これがうちの会社の場合の増益のからくりです。

 一方で、プロのコンサルの立場では今の状況についてひやひやしています。
 日本はDX後進国で、コロナ禍の世界では、アメリカにせよ中国にせよデジタルを活用した新しいビジネスが成長しています。
 海外のニュースでそういった話を耳にはするのですが、コロナのおかげで実際に自分で海外の現場を見に行くことができない。
この一年については、確実に海外在住の事情通の人々との間の情報格差が広がってしまったことに気づいていて、私はそこが怖くて仕方がないのです。
 ここまでの話はわたしの会社の特殊事情ですが、おなじ現象が製造業、小売業、サービス業などどのような企業においてもコロナによる偶発事態として起きています。

 政府の予想を裏切る形で法人税収が5兆円以上も上ぶれしたということは、日本全体でコロナ禍の過少投資がそれと同額の規模で起きていることは確実です。
 場合によってはコロナリスクに過剰反応して、必要以上にあらゆるコストをカットしまくった企業もあったはず。
だからこそ法人税収はかつてない規模へと積みあがってしまったわけです。

「悲劇」を見過ごす財務省の怠慢  
どの企業もコロナ禍で激減した売上需要に対して生き残るために、非正規労働者を切り、不採算店を閉じ、不要不急な出張を抑制し、コストカットに努めてきたはずです。
単年度の生き残りには最適な対策が、長期の利益や成長を犠牲にしているのです。
 そして再建屋ジョーの悲劇はアフターコロナになってからやってきます。

 投資を減らしたことでアフターコロナの回復期にあたる2022年、2023年と減収が始まります。
店を閉じた地域で、人材を減らした分野で、商品を廃版にした領域で、投資削減の2年後から、売上の減少が顕著に始まります。
 やっかいなことに再成長させようとしたら、その投資額はコストカットの倍はかかります。
店を閉じる際には二束三文で資産を買いたたかれ、出店には一から投資がかかる。
やめてもらった社員の代わりは一から育てなければなりません。
 それは経営者はみんなわかっていたことなのです。
わかっていたけれどもコロナ禍という未知の経営危機がやってきたからとにかく緊急避難行動を行った。

 たぶん財務官僚は30年前と比べて劣化したのでしょう。
そのことがわからずに税収増だと驚いている。

財務省の「人災」
 アフターコロナに日本経済全体で起きる「再建屋ジョーの悲劇」を回避するためには、企業に投資余力を与えなければいけない。
 つまり今、法人減税に取り組まなければアフターコロナの大不況がやってくるのは確実なのに、その動きがまったく見られない。
 未来予測の専門家として断言しておきます。
 これから確実にやってくると予測されるアフターコロナの日本企業低迷の悲劇は、財務省自体が再建屋ジョーになっているから起きるであろう未来の人災なのです。

   鈴木 貴博
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2021年08月29日

アフガン救出は期限切れで数百人置き去りに? 加藤官房長官「予断を許さない」とお手上げ

アフガン救出は期限切れで数百人置き去りに?
加藤官房長官「予断を許さない」とお手上げ
2021/08/28 日刊ゲンダイ

 アフガニスタンからの国外退避をめぐり、政府は現地時間27日、出国を希望した共同通信の日本人女性通信員1人とアフガニスタン人十数人を、航空自衛隊の輸送機で隣国パキスタンの首都イスラマバードへ移送。
退避支援のためアフガン入りした自衛隊員らも離れた。
 なお、残っている少数の邦人や退避を希望する日本大使館や国際協力機構のアフガン人スタッフら数百人を退避させるため当面は任務を継続する方針で、28日以降も輸送機部隊などをイスラマバードの空港に待機させて支援態勢を維持する。

 一方、今月末までに駐留米軍を撤収させる方針を堅持するバイデン政権は、日本政府に「自衛隊機がカブールの空港を使用できるのは27日まで」と通告している。
 このため、日本側は27日の運航を当面の「ラストチャンス」とし、可能な限り退避希望者を乗せる考えだったものの、結局は救出できた日本人は1人にとどまった。

■与党内からも批判の火の手
 今後の見通しについて、27日に菅首相や外務、防衛両省幹部らと協議した加藤官房長官は、その後の記者会見で「流動的で予断を許さない状況だ」と話し、政府としてお手上げ状態であることを暴露した。

 政府関係者は「爆発で全てが狂った」と言い訳するが、韓国やドイツなどアフガン人協力者を退避させた例があることから、見通しの甘さや初動の遅れも要因の一つとして批判する声が与党内に出ている。
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2021年08月30日

内閣支持率がまた下落!自民党は菅首相とともに沈むのか

内閣支持率がまた下落!自民党は菅首相とともに沈むのか
8/29(日) YAHOOニュース
安積明子政治ジャーナリスト

最低の数字
 内閣支持率がまた下がった。
毎日新聞と社会調査研究センターが8月28日に実施した全国世論調査では、菅内閣の支持率は前回(7月17日実施)の30%から4ポイント下落し、26%を記録した。
各社調査方法は様々だが、数字の上では最低となっている。
 不支持率も66%となり、前回より4ポイント上昇している。

原因は新型コロナウイルス感染症だ。
8月28日23時55分現在で、感染者数は前日比5622人増の25万4382人。
新規感染者数こそ前週同曜日比で2742人減の2万2741人で「高止まり」している感があるが、連日のように医療現場の惨状が報道され、「医療崩壊」さえ危ぶまれている。

自民党支持層が逃げた?
 8月22日に行われた横浜市長選では、菅義偉首相が応援した小此木八郎前国家公安委員長が立憲民主党推薦の山中竹春元横浜市立大学教授に18万票も差を付けられて大敗した。
しかも市内にある18区のうち、小此木氏の地元である鶴見区を除いた17区全部で、山中氏に負けていた。
菅首相が8回連続で当選している神奈川2区内の西区、南区、港南区でさえ、山中氏の得票数が小此木氏の得票数を上回ったのだ。

 原因は、49.05%と前回(2017年)を11.84ポイント上回った投票率だ。
「無党派層が動いた」と分析するのが多数だが、それだけではない。
ある関係者はこう言った。
「結果を分析すれば、今回の市長選で投票しなかった自民党支持者がかなりいる。
それでも投票率は12ポイントも上昇した。ということは、想像以上に無党派層が動いたことになる」
 その原動力となったのが、小此木氏の背後にいた菅首相に向けられた“嫌悪”に違いない。
そしてそれは、9月29日に行われる自民党総裁選の決め手となりそうだ。

「選挙で勝てる顔」であるべき次期総裁
 自民党総裁選挙管理委員会は8月26日、次期総裁選を9月17日告示・29日投開票と発表した。
同日午後に岸田文雄元外務大臣が出馬を表明。
「今回出馬しない」と言明していた石破茂元幹事長も27日、地元で「白紙に戻す」と意欲を見せた。
 昨年9月の総裁選では、いち早く派閥の支持を固めた菅首相が377票も得たのに対して、岸田氏は89票、石破氏は68票で大敗した。
しかし今回の総裁選は議員票と同数の地方票が加わる「フルスペック」で行われ、より国民に近い結果となる見込みだ。
もっとも重要なファクターは10月21日に任期満了となる衆議院で、次期総裁は「選挙で勝てる党の顔」でなければならない。

 そういう意味でもっとも有利なのは、各社世論調査での「次の首相」として常にトップを走る石破氏だろう。
2012年9月の総裁選では、165票もの党員算定票を獲得し、第1回投票では安倍晋三前首相らを抑えて1位に躍り出た。  岸田氏の台頭も予想できる。
今回の毎日新聞の世論調査では、774人中75人が「自民党総裁に相応しい政治家」として岸田氏を挙げている。
1月の調査では711人中12人しか岸田氏を挙げなかったことと比較すれば、かなりの浮上だ。

「次は『菅』とは書かない」
 こうした世間の動向を自民党党内はどのようにとらえるのか。
安倍前首相や麻生太郎財務大臣兼副総理はいちはやく菅支持を表明し、二階俊博幹事長も派閥ぐるみの応援姿勢を崩していない。
しかし細田博之会長が菅支持を表明した清和会で自由投票が決まり、他の派閥でも締め付けが緩められつつある。
 ある議員がこのように打ち明けた。
「前回の総裁選では派閥で決まった通りに『菅』と書いて後悔した。次回は絶対に書かない」

 自民党本部が8月21日と22日に行った調査では、自民党が失う議席数は「50±10」とされたが、「実際にはもっと多いはずだ。80や100の数字を見たとの話もある」(某紙記者)とも囁かれている。
またある自民党関係者は「8月14日15日に実施した調査では、比例での投票先を自民党と回答したのがわずか16%になった」と教えてくれた。
「その前には37%だったのが、21ポイントも下落した。あまりの悪化に、この調査は『なかったこと』になったようだ」。

 9月に入れば状況はさらに悪化する可能性は大きい。
それを好機ととらえて総裁選に挑戦しようとするのが、高市早苗前総務大臣と下村博文政調会長だ。いずれも自力では20名の推薦人を獲得するのは困難で(「25名を確保した」とする下村氏は昨年の総裁選でも「20名を確保した」と述べていたが、実際に出馬できなかった)、頼りにするのは「個人として菅首相を応援する」と限定的な菅支持を表明している安倍前首相。

安倍前首相にとってもキングメーカーとなれるかどうかが、この総裁選にかかっている。
2009年より壮絶?
 こうした動きが「菅降ろし」に発展するかどうかだが、2009年の政権交代前には壮絶な「麻生降ろし」が発生した。
旧民主党の関係者は次のように述べる。
「2009年はなんとなく民主党が浮上したという感じだったが、今回は確実に野党側に追い風を感じる。
これで野党が勝てなければ、野党自身がおかしい」

 国民の意識は完全に変わりつつある。
それを与野党がどう受け止めるか。
自民党にとっては9月の総裁選は、その運命を決するものとなるかもしれない。
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2021年08月31日

山口真由氏“コロナは空気感染”論に「飲食店に特化した対策が正当化できなくなる」

山口真由氏“コロナは空気感染”論に「飲食店に特化した対策が正当化できなくなる」
8/30(月) デイリー

 テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」が30日、研究者らが27日に空気感染が新型コロナウイルスの主な感染経路だとする緊急声明を出したと報じ、弁護士・山口真由氏は「もしこれが本当ならば、飲食店に特化した今の対策が正当化できなくなる」と問題視した。

 研究者らが出した声明は「空気感染が主な経路だと最新の研究で明らかになっている。
エアロゾル(空気中に漂う微粒名粒子)滞留濃度を下げることで感染阻止は可能。
対策が尽きてしまったというほどのことはなされていない」というもの。

 キャスターの羽鳥慎一が「今のところ厚労省は飛沫感染と接触感染が主な感染経路としていますが、研究者の中では、いや空気感染もあるよという声明ですがいかがでしょう」と問いかけると、
国際医療福祉大学主任教授・松本哲哉氏は「この提案は大事。少なくとエアロゾル、飛沫よりもまだ小さい粒子が感染を広げてしまうんだという考え方は私もそうだと思う」と断言。

 「飛沫は重さがあるのでせいぜい2メートルの距離しか届かないし、地面に落ちてしまう。
ところがエアロゾルは漂いますので、吸い込んでしまえば結構離れた人も感染してしまう。
これをどういうふうな呼び方…空気感染という呼び方が正しいのか、エアロゾル感染という形でまた別の定義を捉えるのか、私たちも学会で話し合いをしている。
考え方をもう少し広げて対策を取ることが大事だというのはその通りだと思う」と、最前線の動きを絡めて説明した。

 山口氏は「もしこれが本当ならば、飲食店に特化した今の対策が正当化できなくなる。
飛沫感染というのを前提として今飲食店対策をしているわけだが、今までの研究というのは人流抑制に偏重し過ぎていて、実はそうじゃなくても実効性のある対策ができるんだということを提言しているわけで」と、“飲食店いじめ”とさえ言われる休業・時短要請の方針への影響を指摘。

 「こういう科学的な知見を厚労省の方も十分に生かして、対策を合理的なものにアップデートしていかないと、いつまでも飲食店偏重っていうのは、飲食店の中にも国民の中でものめないっていう声が大きくなってくるんじゃないかと思う」と対策も改良していくべきだと訴えた。
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自民党が総裁選を理由に臨時国会を拒否!

自民党が総裁選を理由に臨時国会を拒否!
コロナ対策の補正予算が組めず、追加支出に野戦病院の予算なし…国民の命を無視する国賊
2021.08.30 LITERA

 政府、政権与党・自民党こそが「国賊」であるということがはっきりとした。
野党が要求していた臨時国会の招集について、本日、政府・与党は「自民党総裁選前の臨時国会の招集はしない」と拒否したからだ。

 まず大前提として、新型コロナ感染拡大という未曾有の状況下で菅政権は6月に通常国会を延長することもなく閉会した。このこと自体が異常な話だが、これに対して野党4党は7月から憲法53条に基づいて臨時国会の招集を要求。
憲法53条では衆参いずれかの総議員の4分の1以上から要求があった場合、内閣は臨時国会を招集しなければならないと義務づけているからだ。
ところが、与党自民党はこの要求を拒否。
つまり、平気で憲法違反を犯しているのだ。

 その上、現在は感染拡大と医療逼迫が全国規模となっており、国家的危機の最中にある。にもかかわらず、「総裁選前には臨時国会は招集しない」と拒絶するとは……。
これはようするに、菅政権と自民党が「国民の安全を守ることよりも総裁選を優先させる」と宣言したも同然だ。
 しかも、この臨時国会招集の拒絶は、さらに国民を命の危険に晒す可能性があるものだ。

 今年度予算では新型コロナ対応のための予備費に5兆円を計上しているが、菅政権はこのうち約1兆4000億円の追加支出を8月27日に閣議決定。
すでに4〜5月に1兆円を支出しているため、それらと合わせると予備費の残額は約2兆6000億円となっており、この予備費の残りだけで全国規模の感染拡大に対応できるのかと指摘が相次いできた。
 実際、政権幹部も、毎日新聞の取材に対して「もしコロナ予備費が枯渇して必要な資金を交付できなくなれば、自治体などが財政破綻しかねない。それは政治責任だ」とコメント(毎日新聞8月27日付)。
今回、野党があらためて臨時国会に招集を要求したのも、一刻も早く補正予算の編成を急ぐ必要があるという理由からだった。

 だが、政権幹部ですら自治体の財政破綻を懸念するような切羽詰まった状態にあるにもかかわらず、菅政権と自民党は総裁選の投開票日である9月29日が過ぎるまでは補正予算の編成はおこなわない、というのである。

頼みの追加支出にも野戦病院への財政措置は含まれておらず! 自民党の国民切り捨て姿勢が鮮明に
 いや、問題はそれだけではない。
最大の問題は、菅政権が「野戦病院」の設置にかんする予算について、まるで考えていないということだ。
 これまでさんざん「野戦病院をいますぐつくるべき!」と指摘されながら菅政権はまったく動こうとせず、ここにきてようやく都道府県に対して臨時の医療施設の設置を推進するよう文書で要請をおこなった。

政府が率先して設置するべき局面だというのに、事ここに至っても自治体に丸投げということ自体が無責任の極みだが、じつは追加支出を決めた1.4兆円には、この臨時医療施設への財政措置が含まれていないのだ。
 しかも、27日におこなわれた衆参予算委員会の理事懇談会では、追加支出のなかに臨時の医療施設への財政措置が含まれていない点について、財務省側は「緊急包括支援金などを充てる」と回答。

ところが、その場で日本共産党の山添拓・参院議員が緊急包括支援金の執行状況を質したところ、今年度分の緊急包括支援金約1兆5000億円のうち、現時点で執行されたのは419億円でしかないことがわかったというのだ。
 コロナ患者が自宅に放置され「自宅死」の事例が増加する一方だというのに、その対応を自治体に押し付けるだけではなく、財政支援さえまともにおこなおうとしない──。

だいたい、ここまで緊急事態宣言が長引き、さらには全国に波及している状況にあるのだから、持続化給付金と家賃支援給付金の再度支給や困窮世帯への給付金など、追加の支援策がいますぐに必要だ。
杜撰な予算執行をあらためさせるためにも、必要な追加対策を打つためにも、国会審議が必要なのは言うまでもない。
なのに、その国会を、菅政権と自民党は総裁選が終わるまでは開かない、というのである。
まったく話にならないだろう。

 普段、国会において野党が与党の強行採決などに反対するべく国会審議を拒否などしようものなら、こぞってネトウヨや冷笑系、政権応援団のコメンテーターたちは「野党は税金泥棒」などと吹き上がる。
だが、この国家的危機の最中にも党内の権力争いを優先させて国会を開こうとしない政府・自民党こそ「税金泥棒」なのである。 (水井多賀子)
posted by 小だぬき at 07:26 | 神奈川 ☁ | Comment(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする