
2022年01月01日
2022年01月02日
2022年こそ「いい年」になるか?前向きさが見え始めた世の中の行方を占う
2022年こそ「いい年」になるか?前向きさが見え始めた世の中の行方を占う
2022.1.1 Diamondオンライン
武藤弘樹:フリーライター
新年に昨年を振り返ることの意味
2022年はどうなるか
年が明けて2022年に突入した。
数字の2がたくさん並ぶ少しお得な気がする西暦であり、しかし完全なゾロ目になり得ていない点が、心なしか惜しく感じられるような年でもある。
令和は4年に突入し、だんだんと「令和」の雰囲気や方向性も定まってきたように感じられる。
令和元年、令和2年などはとりあえず「令和の○○」などと“令和”をつけておけばなんでもそれっぽくなっていて、筆者も原稿を書く際に多用していた。
しかし、もう4年ともなれば適当な“令和使い”は徐々に許されなくなってくるであろう。
今後、原稿執筆の際は注意深くいきたいところである。
本稿は、2021年を振り返る趣旨である。
新年一発目の記事でさっそく振り返るとはいかにも後ろ向きであるが、内容自体はおそらく前向きなものとなるはずなので、ご安心いただきたい。
正月松の内くらいまで日本を覆う新年のおめでたいムードに、水を差そうとするほど筆者も、やぼ天ではないつもりである。
今年の漢字が「密」から「金」へ
金メダルラッシュや金字塔に沸いた2021年
さて、2021年の大まかな世相を探ろうと思ったら大いに参考になるのが、“今年の漢字”である。
2021年は「金」となった。
新型コロナウイルスの影響で、東京オリンピック・パラリンピック開催年がずれ込み、開催に至るまで散々もめたが、いざ始まれば応援ムードとなり、大会は盛り上がった。
東京オリンピックでの日本人選手の金メダル獲得数は史上最多の27個、一方、東京パラリンピックは金メダル13個、金銀銅を合わせた総メダル獲得数は歴代2位と、オリパラともに選手は大活躍であり、これは国民、しかも自国開催の大会となれば盛り上がらざるを得ない。
開催直前に行われたYahoo!のアンケートでは「東京五輪、日本は金メダルを何個獲得できると思うか?」という質問に対し、「個数は重視しない」が67.7%と圧倒的多数を占めていた。
いざ金メダルがたくさん獲得されれば“今年の漢字”に「金」が選ばれるくらい、金メダルは歓迎された。
これは「建前では『個数は関係ない』と言っておきながら実際は金メダルをありがたがって、浅ましい」と見ることもできようが、
「出場選手の努力を肯定する意味で『個数は関係ない』と答えたが、実際に金メダルを獲得してくれるならそれに勝るめでたさはない」と考えた方が個人的にはしっくりくる。
近年の日本人の国民性の美しさがよく表れた一件であるように感じられた。
2021年は、東京五輪のほかにも各種競技に取り組む人たちの活躍がめざましかった。
将棋棋士の藤井聡太氏の史上最年少4冠や大谷翔平選手の大リーグMVP、ゴルフの松山英樹選手の日本人初マスターズ優勝などが印象深く、今年の漢字「金」は“金”字塔の意味合いもあるそうである。
ではその前年、2020年の“今年の漢字”は何かというと「密」である。
「密」という漢字自体の意味にはポジティブもネガティブもない。
2020年で見ると「リモートでも人との関係性を“密”に築くことができた」といったポジティブな声もあったが、「3密回避」があれだけ言われた年であったから、どちらかというとネガティブなにおいの方が強い。
その翌年の漢字が「金」となり、こちらは圧倒的にポジティブな文脈で用いられているから、日本全体が前向きな方向に行こうとしている、あるいは行きたがっているのが見て取れる。
中国・武漢市で新型コロナウイルスが最初に報告されてから、感染の不安、自粛のストレス、それらにまつわる経済的損失にさらされ続けた抑圧状態からの解放を、2021年の日本は希求したのであった。
この気持ちの変化には、ワクチン接種が大いに関係しているであろう。
国民多数参加の一大イベント
ワクチン接種に数々のドラマ
2021年に国内で推し進められたワクチン接種は、厚労省および首相官邸によれば2月に始まって、2回目接種完了者数は12月下旬に8割近くに達した。
国を挙げての大規模な一大プロジェクトであるから、至らない点や新たに浮上した問題点が各所で確認されたのも、順当といえば順当である。
勤務先や住む地域の違いによるワクチン接種格差や、ワクチン接種を強要する意識に端を発する“ワクチンハラスメント”について取り沙汰されるようになった。
しかしこれだけ大きな、動きのあるイベントを多くの人が共有することも珍しい。
たとえば消費税増税などは、生活への影響は甚大だが、施行されたらただ従うしかない。
また増税後の金額に次第に慣れていくものなので、世論は喧々囂々(けんけんごうごう)となったが、人々の動き自体は静かである。
一方ワクチン接種は、接種する意思を固め、予約し、会場に赴かなければならない。
そして「2回打つべし」とされていて、消費税増税などに比べると、人々は格段に大きな動きを求められた。
多数が体験を共にした“ワクチン接種”は、おのおのが自分なりのエピソードを持つ巨大な“共通の話題”となってSNSを賑わした。
「今回は注射を褒められることが多い」と喜んだ(いつもは子どもたちに泣かれてばかりの)小児科医のエピソードや、接種会場として名乗りを上げたパチンコ店についての投稿がバズっていた。
本来は味気ないまま終わりがちな“ワクチン接種”の中に、「少しでも楽しみつつやろう」とする人々のしたたかな息遣いと、その姿勢を評価しようとする衆目が感じられた。
2021年と2020年は、鬱屈した日々を前向きに生きる人たちの気配を強く漂わせていた。
特に2021年は、“再生”や“鬱屈からの解放”の一歩を踏み出した一年であったように思われる。
いまだ予断を許さない状況は続くが、2022年はようやくの晴れ間を迎えられるかもしれない。
2022年01月04日
映画三昧の3ヶ日 神奈川大学あと一歩のシード権

今年こそ 完全禁煙に(宣言しないと挫折する)!!
昨年は6ヶ月禁煙も挫折。めめしいですが、在庫4個を消費し終わってから 禁煙に再挑戦します。
肺気腫と医師に診断され「改善は無理、現状維持が目標」の身体になっても まだ 禁煙→喫煙→禁煙→喫煙と禁煙仕切れない情けなさ。
<身体の病気>
これでよく生きているなと自分ながら呆れる身体の・脳梗塞
・脳梗塞→軽度梗塞で経過観察中
・視力の低下 0.8から0.4に急降下
・低音域、高音域難聴
・歯も もうすぐ総入れ歯という惨状
・頸動脈狭さく(手術済み)
・頻脈
・肺気腫→医師より改善見込みなし現状維持が目標
・側湾症、脊椎狭さく(手術は難しいと)
・腹部肥満→なんと腹囲100センチ超え
・胆嚢切除(癌の疑い、結果良性)
・膀胱炎
・股関節以上(右は手術済み、左も悪化)
・盲腸、脱腸(手術済み)
・水虫、いぼ
書きながら 良い臓器を探して「その他治療中、手術済み」とした方が早いのではと 我ながら「親から貰った身体を壊して」と苦笑するのみです。
<精神的病気>
うつ2級程度 13年目、障害年金は4月に障害者手帳は2月に更改です。
ブログ開設当初「障害年金受給で経済的にらくしよう」というアフィリストに対し 「障害2級の苦しさを長期間続けなければ成り立たない 商材の宣伝文句は詐欺的だ、年金は生活のために大切だけれど こんなものに頼るより寛解を目指して仕事復帰のためにお金を使った方がいい」と
猛烈に反発したものですが、その私が うつ病診断から14年、年金 手帳習得から13年目に入ってしまったのですから・・・。
未だに医師から「自殺をしない約束」をさせられている状態。
通院時に「寛解」と言われる年になればと念じています。
映画三昧
アマゾンプライムで「ラスト シップ」1シーズンから5シーズンまで 全60話以上を完全視聴。
アメリカ民主主義の底の深さを感じます。
海軍の軍艦を主人公に置いたテレビ映画なだけに 戦闘シーンが多いのですが、艦長や乗組員の苦悩に視点が置かれ国家正義にしていない点や人間の強さ弱さ、美しさ醜さなど真摯に問う姿勢など 見応えがあり朝から晩まで連続視聴してしまいました。
アメリカドラマや韓国ドラマの脚本、演出、演技に 日本映画ドラマも学んで欲しいと思います。
私の偏った視聴経験では、なんで日本のドラマは勧善懲悪にしてしまうのか、なんで一人一人が絡み合い 主張し連携プレーの重厚感を持つ作品が少ないのか・・・。
このラストシップを見た後に観た アメリカ映画「パージ」も何度も観たい作品です。
Netflixも会員になっています。
*4日の朝にかけて韓国ドラマ「静かなる海」を全話視聴してしまいました。理屈抜きでサスペンス物として見応えがありました。
早く平常の生活リズムにしなければと ちょっと反省です。
箱根駅伝
母校「神奈川大学」が あと一歩で「シード権」という走りを見せてくれました。
大学卒業して46年になるのですが、卒業大学・高校・中学などの部活動、大会での後輩の活躍に 同窓感じる感じ、誇らしくなるのは不思議なものです。
30年近く前には 神奈川大学が 大会3連覇した箱根駅伝、予選会通過を当然のこととして応援できるのは幸せなことです。
出前館で命つなぐ
この3ヶ日、「出前館」の出前頼りに 映画三昧しました。
正直 配達料無料が助かりました。
店の評価は、頷かせられることが多いです。
今日、遊び心で初めての中華店に「中華丼」を注文したのですが、低評価の理由が食べてわかりました。
手抜きなのか 調理人が素人なのか 見た目はきれいでも 味付けなしで素材の味のまま。
サラダでも統一の味を出すためにドレッシングをかけるのに 中華丼がとろみだけの素材の味ではね。
捨てるのは勿体ないので「エサ」と観念して喉を通しました。
2022年01月05日
「今すぐできて効果絶大!」 科学的に証明された不安を消し去る方法
年末・年始の記事で 大丈夫かな・・、反対だ。と思ったのが「都が新築住宅に 太陽光パネル設置を条例化」です。
太陽光パネルの設置費用、発電効率の問題以上に、劣化太陽光パネルの処分方法が確立されているかの問題です。
目先の「自然への負荷回避」に走って、大量の太陽光パネル廃棄時の自然への負荷を考えていないと思うのです。
素人ですが、太陽光パネルが 「自然に優しい」代物なのか もっと説明があっていいと思います。
次に気になるのは 「車の電気自動車推進」です。この施策では 充電器、水素が大量に必要になりますが、生産から廃棄のサイクルのなかで、廃棄時の充電器処理の技術が確立されている、水素の製造段階の課題などの話は聞かないのです。
また大規模災害時などを考慮しても ハイブリット車、エンジン車など 多様な動力は確保シテおくべきと思うのです。
この「電気自動車推進」の施策に決定的に欠けている視点が、公共交通の充実・整備の課題です。
今のJRやバス会社などのように 交通機関が 利益の観点だけで廃線にすることを許容していていいのかという問題意識です。
旧国鉄のように 黒字線で赤字線を支えるとの視点が JR、公共バス、タクシーに今こそ必要だと思うのです。
総合的な「地球に優しい交通」施策が欠如していて、個々の経営にまかすでは 「地球に優しくない」です。
思い切って 物流の在り方をふくめ 公共交通が可能な限り生活を支える社会を目指すことが、電気自動車推進などより「地球に優しい」「持続可能な社会」につながると信じます。
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「今すぐできて効果絶大!」 科学的に証明された不安を消し去る方法
2022年01月04日 ダイヤモンドオンライン
毎日やるべきことが山積みで、頭も心もいつもごちゃごちゃ。
やりたいことに時間が取れず、疲弊感ばかりが増していく……。
不安を抱えつつも、どこから手をつければいいのかわからないという人は少なくないだろう。
そのために有効なのが「書く」ことだ。
習慣化のプロとしてこれまで5万人を指導し、1000人以上をコーチングしてきた古川武士氏が、行き着いた最も効果的な習慣は「書く」ことだった。
必要なのはノートとペンのみ。
自分と向き合い、本当に大切なことに気づけば、生き方は今よりずっとシンプルになる。
自分を整理するための「書くメソッド」を体系化した書籍『書く瞑想』から、一部を抜粋して特別公開する。
■書くことの3つの科学的効果
「書く」ことは、今すぐできるシンプルな方法ながら、不安やストレスを抑制したり、自分の感情を可視化して客観的に自己認識したりすることができます。
グーグルでは、マインドフルネスを実践する手法として「ジャーナリング」という、思いつくままに書き続けるワークを取り入れています。
意識的な思考ではなく、自分でも気づかない深層の「感情」をすくい上げることで、自分への理解が進みます。
ぐるぐると堂々巡りしていた悩みが、「感情」に焦点を当てることで不思議なくらい解決
書くことの効果は、心理学や社会学などの学術論文でも明らかになっています。
その効果はすでにあちこちで紹介されていますが、ここでは3つほど代表的なものをご紹介しましょう。
■(1)ネガティブな感情の浄化効果
テキサス大学のジェームズ・ペネべーガー博士は、「エクスプレッシブ・ライティング」と題して、毎日、仕事が終わった後や寝る前に、自分の感情を20分間書き出すという実験をしました(*1)。
実験の結果明らかになったことは、メンタルが強くなり、ストレスが大幅に消えたことです。
数週間から数ヵ月でうつや不安が改善し、ストレスが穏やかになる傾向もみられました。
さらに、1ヵ月で血圧が下がり、免疫力も向上したのです。
不安や緊張の原因となっている欲求や感情や衝動を、言語や行為を通じて解放させることを心理学用語でカタルシス(浄化)といいます
カタルシスにより症状が消失することをカタルシス効果といいます。
つらいことや悩み事が頭に浮かんだとき、自分のネガティブな感情を紙に書き出すだけで、心理的に効果があると証明されています。
■(2)客観視による気づき効果
社会心理学者でバージニア大学の教授を務めているティモシー・ウィルソンは、「書く」という行為には、考え方のネガティブサイクルをポジティブサイクルへと変化させる力があると述べています(*2)。
結婚したカップルに生活の悩みを書くように頼むと、悩みを書いた夫婦の方が書かなかった夫婦よりも「幸せだ」と感じる度合いが増加したという結果が出ました。
ただ悩みを書くことで、幸福感が高まったのです。
書くことは思考サイクルを変えてくれる効果を生みます。
普段は目には見えない感情を「文字」で可視化することで、こんなことを思っていたのかと客観視することができます。 結果、自分の感情・思考と距離が生まれて、新しい見方・とらえ方が生まれてきます。
そして自分・相手を理解し、感謝が生まれ、小さなことに幸せを実感していきます。
これが書くことでポジティブサイクルになっていく秘訣です。
■(3)書くことで自ら気づくオートクライン効果
コーチングでは、自分で話した言葉で自ら気づくことをオートクラインといいます。
オートクラインとは医学用語で「自己分泌」を意味する言葉ですが、まさに書くことでも自分の内側から答えを分泌できるのです。
思っていること、感じていることを言語化することで、それまで感じなかった気持ちや、その深層にある理由に気づけます。
誰からアドバイスを受けるわけでもなく、たった1人で紙の上で言語化するだけですが、書くことが別の知性を駆動させるわけです。
紙の上で「あっ、そうか!」と気づくことこそオートクライン(自己分泌)効果です。
(本原稿は、『書く瞑想 1日15分、紙に書き出すと頭と心が整理される』からの抜粋です)
2022年01月06日
2022年は「値上げの年」、ダイナミック・プライシングは庶民の敵か味方か
小だぬきのため息「地域は住みやすいか」
私の近所で消えていった店
・本屋 ・文房具店 ・小物屋 ・雑貨店 ・電気店 ・時計屋 ・たばこ店 ・和菓子屋 ・洋菓子屋 ・そば屋 ・魚屋 ・八百屋 等など。
大型スーパーやコンビニ・各種チェーン店、複合商業施設ができてから 普段サンダル履きで気軽に行けた 小型商店が姿を消しているのです。
高層住宅・アパートが増えて住民が増えているハズなのに 商店街の名は残っていても営業しているのは数店のみ。
何か段々と 温もりのない無機質な地域になってきているようで寂しい寂しいです。
・・・・・・・・
2022年は「値上げの年」、ダイナミック・プライシングは庶民の敵か味方か
2022.1.5 Diamondオンライン
松崎のり子:消費経済ジャーナリスト
2022年は「値上げの年」となりそうだ。
電気・ガス料金が上がり、身近な食品も価格改定や容量の見直し(値段は据え置きだが、中身を減らす実質値上げ)を、メーカーが次々と発表した。
こうした分かりやすい値上げ以外にも、我々の生活コストに影響を及ぼしそうなものがある。
変動価格制いわゆるダイナミック・プライシングだ。
(消費経済ジャーナリスト 松崎のり子)
忍び寄る変動価格制、高速代も通勤の電車代も…?
ダイナミック・プライシングとは、同じサービス・商品でも、利用者の多い期間・時間帯は料金を高くし、そうでない時期は安くするという、価格戦略を言う。
価格差をつけることで利用者の集中を減らし、利益を平準化する狙いがある。
また、コロナ禍では、特定の時間帯の利用者を減らす目的で導入されることもある。
思い出すのは、東京オリンピック・パラリンピックの大会期間中の首都高速料金だ。
昼間など繁忙時間帯(6時〜22時)は1000円上乗せされ、深夜〜未明(0時〜4時)は5割引きとなった。
本来の目的は、競技を見に来る人たちの移動で道路が混雑しないための措置のはずだったが、無観客と決まったにもかかわらず、強引に実施されたのはご存じの通り。
そもそもいきなり1000円の上乗せとはずいぶん乱暴だが、当時の首都高はさすがにスムーズに流れた。
2000円を気にせず払えるお金持ちは高速を使えるが、庶民はその時間を避けるしかない。
こうした変動価格制の波が、ひたひたと忍び寄っている。
この変動料金を、都市部の鉄道料金にも導入しようという動きがある。
2021年5月にはコロナ時代の働き方も踏まえ、分散乗車・混雑緩和等の方策の一つとして、鉄道運賃のダイナミック・プライシングを検討するとの閣議決定がされた。
当時の赤羽一嘉国交相は、「ピーク時間帯とオフピーク時間帯の運賃に差をつけることにより、ピーク時間帯の利用者を分散させて混雑緩和を図ることを期待した」と語っている。
とはいえ、通勤にかかる交通費を負担しているのは企業なので、働く人よりもまず企業が青くなり、結果、「早い時間に通勤せよ」となって早朝時間帯が混雑するだけ――という気もするが…。
それならまだしも、企業が「オフピーク時の料金しか支給しない」とでも言い出せば、働く側の持ち出しとなってしまう。「十分な検討を行っていく必要がある」と大臣も答えているので、ぜひそうしてほしい。
さらに、新幹線料金も見直されるようだ。
もともと新幹線の指定席特急料金は、通常期、繁忙期、閑散期で価格が変動する。
通常期に比べて繁忙期は200円増し、逆に閑散期は200円引きとなる。
JR東日本・JR北海道・JR西日本各社は、それに加えて利用者が特に集中する年末年始・GW・お盆期間に通常期の400円増しの「最繁忙期」を新たに設定、4段階料金とすると発表した。
これは、2022年4月乗車分からの運用となる。
つまり、誰もが旅行やレジャーに出かけたい時期に新幹線を使うと、「今より高くなる」わけだ。
その代わり、同じ8月でもお盆以降なら通常期料金の対象日にするなど、オトク日もあるのだが…。
「今日は時間が空いたから、テーマパークへ行こうか」は禁句に?
とはいえ、こうした価格変動制は新しいものではない。
分かりやすい例で言うなら、ホテルの宿泊料金は平日より休日の方が高いし、ビジネスホテルだって予約の入り具合によって細かく値段を変えている。
プロ野球でも、巨人・阪神戦など人気カードでは高くなり、そうでもない球団同士だと“バリュー価格”で販売される。
中でも2021年に話題になったのが、東京ディズニーランド・ディズニーシーが変動価格制を導入したことだ。
2021年3月から時期や曜日ごとに異なるチケット価格が設定され、客が集中する週末や休日、長期の休み期間は、高めの金額となった。
1デーパスポート(大人料金)の直近の金額を見ると、最安日は7900円、その上が8400円、8900円、年末年始は最高値で9400円と、その差は1500円にもなる。
なお、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)は、すでにチケット価格変動制を導入済みで、同様のレジャー施設は増えていく可能性がある。
コロナ禍で傷んだ企業側としては、「来る人が減っている分、払える人にはしっかり払ってほしい」と言いたいのだろう。
2022年に再開される見込みの「Go Toトラベル」でも、平日と休日に価格差をつける予定だ。
まず、前回の割引率は旅行代金35%(1万4000円まで/1泊)+地域共通クーポン15%だった。
今後再開予定の計画では、割引率30%(交通付き宿泊1万円/1泊、宿泊のみ7000円まで)と縮小。受け取れるクーポンも平日と休日で差をつけ、平日なら3000円だが、休日は1000円と、3分の1しかもらえない。
黙っていても出かける人が多い休日よりも、平日に旅行に行った方がオトクですよとアナウンスすることで、まんべんなく観光客を呼ぼうという考えだろうが、そのもくろみはうまくいかないだろう。
その理由は後ほど述べる。
金持ちはさらにトクをし、そうでない庶民は損をする?
ダイナミック・プライシングを適正に実施するには、政府がお題目のように唱えるDX(デジタル・トランスフォーメーション)が必要になる。
ビッグデータやAIの活用により、企業は独自にデータ分析を行って、「もうけが確保できる」価格を割り出す必要があるからだ。
先のディズニーランドのような例では、「平日なんて簡単に休めない庶民が高い料金を払うのか」という論調が巻き起こりやすいが、ダイナミック・プライシングすべてがそうともいえない。
例えば、スーパーマーケットで「雨の日は客足が減るので値引きが早くなる」なんていうのも、いわば天候を基準にした変動価格制だ。
ビジネスホテルも、客が少なければ平日だろうが休日だろうが、価格を引き下げる。
家電量販店で、売れ行きや競合店の価格によって商品の価格を変動させるのは、もはやおなじみだ。
最近では、フードロス対策としても、コンビニやドラッグストアで賞味期限が迫った商品をアプリで通知し、値引きやポイント還元をするという実証実験も行われた。
フレキシブルかつオンタイムで変動するオトク価格を知ることができるなら、庶民にもメリットがある。
また、おトク価格には人を誘導できる引力もあるので、店がお客を呼びたいなら「この時間までに来店された方には、おつまみすべて100円に」という使い方も可能だ。
同じ商品、同じサービス、同じ店でも、定価は変動する。
それがスタンダードになってくると、購入する側は「どんな時が安くなるのか=モノが売れないのはどんな時か」といった、逆張り能力が必要になってくるかもしれない。
ダイナミック・プライシングは誰のためか
さて、利益の平準化のためと、人流を分散させるための変動価格は意味合いが違うだろうが、前述の「Go Toトラベル」の平日重視策はどうも中途半端だ。
そもそも、観光地は土日に客が押し寄せることを前提にビジネスを組んでいる。
うっかり平日に出かけたら、現地のレジャー施設の定休日に当たりかねない。
飲食店もそうだ。
365日休まず営業せよと言われても困るし、働き方改革の観点からもまずいだろう。
平日に出かける場合は、自分が行きたい観光施設やお目当ての飲食店の定休日を確認して、旅行プランを立てる必要がある。受け入れ側だって、客がたくさん集まる休日にクーポンを使ってくれる方がうれしいはずだ。
そもそも、家族旅行なら子どもの学校事情だってあるだろう。
だから、今回のGo Toの計画は誰も幸せにならない「変動制」に見えて仕方がない。
もし、国や企業が消費をもっと促したいなら、お金持ちの優遇に見える手法より、庶民がトクするような手法を取った方がいいのではないか。
高速道路には「休日割引」があるが、これはたくさん高速道路を使ってくださいという考え方だ。
もしGo Toトラベルが平日を優遇するなら、観光地側が「うちは独自に上乗せして、週末限定クーポンを出します」と言えば、さらにお客を増やせるだろう。
北風と太陽ではないが、人がその気になりやすい時にこそメリットを多く付与すれば、より財布が緩みやすくなるはずだ。こうした逆ダイナミック・プライシングもありではないか。
なお、JR東日本・西日本は2022年春から新幹線グリーン車・グランクラスの料金を値上げする。
お金に余裕がある人からしっかり払ってもらおうということのようで、こちらのほうが庶民も納得できると思うが、いかがだろう。
2022年01月07日
日本人が「バカげた迷信」を頭から信じてしまう謎
小だぬきのとまどい
クリニックに通院するたびに 入り口で体温、手の消毒 これには慣れましたが、なじめないままでいるのが 受付で聞かれる「風邪の症状はありませんか?」の問い。
考えずに「ありません」と答えているのですが・・・。
風邪なら優先的に診療しますでないことは確かなようです。
風邪症状ならコロナ検査をして陰性なら「診療します」ということでしょうね。
ほとんど全員といってもいいほど「ありません」と答えています。それなのに待合室で 鼻をかむ人や咳をする人がいるのです。「本音とたてまえの乖離」「問いの儀式化」、感染対策として 正直に申告するものだと考えているのなら違うと思う小だぬきです。
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日本人が「バカげた迷信」を頭から信じてしまう謎
「煙をありがたがる」のは信仰との深い関係からか
2022/01/05 東洋経済オンライン
今野 圓輔 : 民俗学者
科学がどれほど進歩しても、人間の精神性は簡単には変わらない。
かつて折口信夫に師事し、柳田國男に薫陶を受けた、今野圓輔という民俗学者がいた。
今野は、民俗学の中でも俗信と呼ばれる分野(怪談、迷信、幽霊、妖怪など)に強い関心を持っていた。
そんな今野が、民俗学の立場から俗信を収集し、解説した『日本迷信集』(1965年刊)が、56年の時を経て、初めて文庫化された。
未だに全く古びることのない迷信の数々に驚きを覚えるが、その中でもとっておきの俗信をお届けする。
「おありがたい」さまざまな煙
このごろの都会のスモッグなどは、ありがたいどころか、市民生活にとってはどうにもならない公害で、限度以上にひとところに集まりすぎた悪影響のひとつである。
しかしわれわれにとって、こういう近代生活がはき出す有害な煙のほかに、日本人を、直接に幸福にしてくれると信じられている、いわば「おありがたい」さまざまな煙も存在する。
東京の例をあげてみよう。
巣鴨の「とげぬき地蔵」や浅草の観音さまの前には、線香立ての大きな香炉が据えてある。必ずしも熱心な信者ばかりにはかぎらず、多くの参詣者や、見物人や、ただの通りがかりの人たちが、この香炉から立ちのぼる煙の上に手をかざしたり、煙をすくいとるような仕草をしながら煙の恩恵に浴している。
思い思いに頭や胸や腰など撫でている光景は、いまも変わることなく繰り返されているにちがいない。
この煙を手に受けて、体の悪いところや、弱い部分につけると、病気がなおったり、もっと良くなったりするといわれている。
頭につけると頭痛病みがなおったり、利口になる。
立ちどまって観察していると、中年の婦人だったら、肩や腕を撫でる人が多く、老人たちは、どうしても腰や足を撫でまわしている人が多いようである。
子どもを抱いた若いおかあさんたちは、ハンカチを煙にかざしてから、そのハンカチで、わが子の頭をすっぽり包んでやったりもしている。
自分が供えた線香の煙も含まれているだろうが、煙の大部分は、他人があげた線香の煙にちがいない。
病気の療法からいえば、「煙療法」とでもいうべきだろう。
それなら、買ってきた線香を、勝手に自分の家で煙らせて、その煙で、頭を撫でたって、優秀な成績がとれそうなものである。
煙に効果があるのだというなら、なにも仏様用の線香でなくても、あるいは蚊取線香の煙でも、焚き火の煙でも、紙くずやゴミを燃やした煙でも、効果はありそうなものだが、そんなことは誰もしない。
理屈ではなくて信仰だからである。
そんなことで病気がなおったり、学校の成績がオールAになるといったら、百人が百人とも「迷信かぶれだ」と、非難するにちがいない。
つまり人気のある観音様や、地蔵様の境内にあって、みんなの熱心な祈りのこもっている煙だからこそ、病気がなおったり、苦しみも楽になったりする効果があるのだ、という解釈になるのだろうと思う。
このような信仰上の、聖なる煙でないとしたならば、それこそ大都会の、スモッグの成因である工場や、暖房から出る煙とちっともちがわないことになる。
だから、この例で考えてみると、観世音菩薩や地蔵菩薩の、ほんとうに熱心な信者たちが、御仏のありがたい恩寵なり加護を期待して、香炉の煙に手をかざすということなら、それは迷信というべきではあるまい。 われわれは昔から神秘的な煙の効果を信じてきた しかし、そうでなくて、ただ、あの観音様や地蔵様の境内にある香炉の煙は、病気に効くそうだからというので、誰でも、その煙を利用しさえすれば、ききめがあると信じて、出かけて行ったとしても、いくら慈悲深い仏様だって、そんな奴の面倒まではみきれまいから、まず効果はないにちがいない。
いったいわれわれ日本人は、こんな煙のほかにも、昔からさまざまな、神秘的な煙の効果を信じてきた歴史を持っている。
すこし違った方面の煙の例を考えてみよう。
たとえば、これは一種の文芸作品だろうが、落語の「反魂香」では、その線香をたくと、きまって煙の内から幽霊が現われる筋になっている。
また若い人たちにとっては身近な、しかも考えてみると気味の悪いような煙もある。
受験生が利用するという火葬場の煙である。
いつごろからこんなことをいい出したものか、今でもさかんなマジナイなのかどうかまでは、わからないが、たぶん入学難がひどくなってからのことにちがいない。
火葬場の煙がかかる家に下宿して受験勉強すると、めざす試験に合格するという縁起かつぎの迷信は、東京でもかなり知られているらしい。
ともかく、見も知らぬ学生が「お宅では貸してくださるような部屋はありませんか」と突然訪ねてくるという。
「私んとこでは下宿人を置いたり貸室の広告など出してませんが、どうして?」ときくと「いや火葬場の煙が風向きによっては、お宅の方にも流れてくるようですから。私の家も東京なのですが……」というような具合らしい。
死んだ人を焼く煙を浴びると、死線を越える力が身につくのだという解釈なのだそうだ。
祖先たちも神聖な煙の効果を期待してきた 葬式のときの、さまざまな、やかましいしきたりを考え合わせると、ふつうならば、何とかして死の穢れに触れまいとしていた昔風な暮し方からは、想像もできないような種類の迷信ともいえよう。
いうなれば積極的に死の穢れを身につけることによって、自分の体を一度、死者と同列に置いたあげくに、その死を超越し、克服する。そうして別な新しい自分に生まれ変わる。そうして強烈な力を身につけて試験を突破しようという覚悟だとでも解釈すれば、そんな悲愴な決心には心うたれるようなものである。
昔からやってきた年中行事や祭のなかでも、火を燃やす行事や神事が少なくない。
そういうのを眺めると、そこにも神聖な煙の効果を期待してきた祖先たちの生活の歴史の一端をうかがうことができる。
たとえば、小正月とよばれる1月15日に行われる左義長・トンド行事などの火または煙がある。
この火であぶり、煙にいぶされた餅や団子を食うと、その年中は馬鹿にならないとか、風邪をひかないとか、病気にならないなどというのは、ほとんど全国的な習俗である。
こうして例をあげてみると、煙だけの効果というよりは、神仏に関係ある神聖な呪力の効果を昔から信じていたので、煙というのは、あるいは、その効果の延長なのかもしれない。
線香が非常に貴重な品物だった時代も長く続き、火に対する強い信仰が何千年も続いた事実なども合わせ考えないと、こうした民間信仰の正しい説明はむつかしい。
ともかく迷信くさいとよばれるものには、信仰と関係の深いものが多いのである。
こんな話をして、読者を煙にまくつもりなどは初めっからないのだが、ともかく、すっかり生活様式の近代化された大都会の読者たちには、もうほとんど理解しにくくなった昔風のさまざまな暮し方が、少なからずナンセンスな、馬鹿げた迷信らしく感じられてくることは、他の多くの例話で、だんだんにわかってくることと思う。
2022年01月08日
贈与税と相続税、何が違う?どっちが得?3つのポイントを弁護士が解説
贈与税と相続税、何が違う?どっちが得?3つのポイントを弁護士が解説
1/7(金) LIMO
相続税対策をお考えの皆様から、「生前贈与と相続、どちらがお得ですか?」 という質問を受けることがよくあります。
そこで、今回は、贈与税と相続税について、キホンのキから弁護士である筆者がご説明します。
<ポイント>
1.税金がかかる範囲が異なる。
2.税率が違う。
3.何度もできる贈与、一度きりの相続。
贈与と相続の違い
1.税金がかかる範囲が異なる
同じ金額の財産をもらったとしても、課税対象が贈与税か相続税かで税金がかかる範囲が異なります。
これは、「基礎控除額」が違うためです。
何やら難しそうな言葉ですが心配無用です。
簡単に言うと、これ以下の場合は税金が発生しない金額のことです。
※贈与税と相続税の一体化により暦年贈与が廃止される可能性がありますが、令和3年12月10日に公表された「令和4年度 与党税制改正大綱」において継続審議となっていますので、少なくとも2022年はこれまでと同じです。
例えば、子が親から3000万円を贈与されると、3000万円-110万円=2890万円が課税対象となります。
他方、子が親から3000万円を相続すると、3000万円<(3000万円+600万円×法定相続人の数)ですので、課税対象は0円となります。
なお、基礎控除以外にも控除があります。(図表を参照)
贈与と相続の違い
2.税率が違う
贈与税と相続税とで税率が異なります。(図表を参照)
※贈与税も相続税も基礎控除を除外した残りの財産に対して課税されます。
先程の例で、子が親から3000万円を贈与されると、3000万円-110万円=2890万円が課税対象となり、贈与税は2890万円×45%-265万円=1085万円となります。
他方、子が親から3000万円を相続する場合、課税対象は0円ですので、相続税も0円となります。
贈与と相続の違い
3.何度もできる贈与、一度きりの相続
ここまでの説明で「生前贈与すると税金が高くつくから、相続まで待つべし。」と思われたと思います。
税額だけを考えればほぼ正解です。
ただし、一度きりの相続と異なり、贈与は何度もできます。
そこに着目し、相続税の基礎控除を超える場合には、贈与と組み合わせることでより節税できる場合があります。
例えば、父が既に他界しており、母・長女・長男の3人家族で、母が亡くなった場合を想定します。単純化するため、母の遺産総額が現金で8000万円だったとします。 この場合、基礎控除は3000万円+600万円×2=4200万円ですので、8000万円-4200万円=3800万円が相続税の対象となり、その税額は3800万円×20%-200万円=560万円です。
これに対し、母が生前に長男と長女に毎年110万円ずつ贈与していた場合どうなるでしょうか。
母が70歳になる年から贈与を開始し、85歳で亡くなった場合を想定します。
相続開始前3年以内の生前贈与は、相続税の計算時に相続財産に加算されてしまいますので、70歳になる年〜82歳になる年の13年分が対象となります。
110万円×2人×13年=2860万円ですので、相続時の母の財産は8000万円-2860万円=5140万円となり、5140万円-4200万円=940万円ですので、相続税は940万円×10%=94万円となります。
このように、贈与と組み合わせると、560万円-94万円=446万円もお得になることがわかりました。
贈与と相続の違いを理解して楽しく対策しよう
贈与税と相続税の違いをご理解いただけましたでしょうか。
先程の計算はあくまでシミュレーションです。
実際は基礎控除以外の様々な控除により相続税がもっと安くなる場合もありますし、生命保険の非課税枠を活用することも考えられます。
最後に、税金対策に固執して窮屈な余生を送ることになっては本末転倒です。
まずは人生を楽しみ尽くし、無理せず楽しく相続対策をしてください。
2022年01月09日
40歳からの健康診断で、絶対に自分で見ておくべき「3つの数値」とは
40歳からの健康診断で、絶対に自分で見ておくべき「3つの数値」とは
2022年01月08日 プレジデントオンライン
多忙を理由に健診を受けていない人や、新型コロナウイルスの感染が心配で受診を控えている人は少なくないはず。
40代からは生活習慣の乱れが体の不調として表れ始め、がんの罹患率も高まる。
定期的な健診・検診で、早期発見・早期治療につなげよう。
■健診・検診を受けることは自分への最大の投資。人生100年時代を生き抜こう
健康診断を正しく受けて健康維持に活用しようビジネスウーマンにとって健康管理は、仕事のパフォーマンスを維持するために欠かせない要素の1つ。
食事、睡眠、運動とともに大切なのが定期的に健康診断(以下、健診)や人間ドックなどを受けて、健康状態を把握すること。
会社員なら1年以内に1回、会社が行う健診を受けることができる。
これは、事業者が労働者に対して健診を実施することが労働安全衛生法によって義務付けられているため。
血液検査や尿検査などの基本的な検査に、がん検診などを組み合わせたメニューが福利厚生によって提供されていることが多い。
一方、個人事業主の場合は、住んでいる自治体の助成が受けられる特定健康診査(メタボ健診)やがん検診、自費(一部の自治体では助成あり)で人間ドックを自発的に受けることになる。
しかし、忙しさにかまけて二の次になりがちではないだろうか。
厚生労働省が発表した2014年「国民健康・栄養調査」では、過去1年のうち健診を受けていない女性は約4割にものぼった。 本特集では、健診と人間ドックの正しい活用法を専門医に取材。プレジデント ウーマン世代が追加したいオプション検査なども紹介する。
■健康診断、受けっぱなしではもったいない、結果には健康寿命を延ばすヒントがいっぱい
生死に関わるがん検診に比べると、血液検査や尿検査などは軽視しがちではないだろうか。
生活習慣病を予防するための大切な検査の意味を知り、健康維持に役立てよう。
検査結果は数年の推移と関連項目をチェックする「定期健康診断」とは血液検査や尿検査、血圧測定といった一般的な検査で、企業に義務付けられているもの。
一方、「人間ドック」とは個人の意思で受診できるもので、定期健診の項目に加えて、より多くの臓器を対象とした検査が用意されている。
「人間ドックは1度に全身をチェックできるのがメリット。医師や保健師、管理栄養士といった医療スタッフとの関わりが多く、必要な検査を相談したり、食事指導を受けたりと予防や健康管理に役立てやすい」と三井記念病院総合健診センターセンター長の石坂裕子さんは話す。
いずれも「受けっぱなし」にしないことが大切。
異常がないからと、結果をろくに見ずに同じ生活を続けていたら、受診した意味がなくなる。
血液検査、尿検査、血圧・体重などの数値はしっかりとチェックしたい。
「大切なのは再検査の項目を放置しないこと。
さらに、基準値内だとしても、直近数年の推移と関連項目を併せて見ること。
例えば、体重が増えたなら、中性脂肪やLDLコレステロールなどの値もチェック。
値が上がっていれば、さらに体重が増えたときに異常値になることが予想できます。
医師は数値の推移と項目の組み合わせ、年齢家族歴などからリスクを総合的に読み取ります」
血液検査結果表の見方を解説してもらった。
40代女性が気をつけたいのは、ヘモグロビンと血圧、脂質、血糖値だ。
「LDLコレステロールが上がったら肉の脂身、乳製品、洋菓子などの食べすぎに注意を。中性脂肪が上がったら糖質を、血圧が上がったら塩分を控えめに。微妙な数値の変化に気づくことができれば、食事の改善や運動で、変化が見られるはず。
結果は必ず確認して、予防に役立てましょう」
「特定健診」とは?
40歳以上75歳未満の人を対象に行う健診を、特定健康診査(特定健診)と呼ぶ。
腹囲の測定などが必須となり、メタボリック症候群(内臓脂肪症候群)に特化した検査内容になっているのが特徴。
特定健診の結果、生活習慣病の発症リスクが高く、予防効果が期待できる人には、リスクに応じた保健指導(特定保健指導)が実施される。
■注目すべきはこの項目!【血液検査結果表の見方】
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教えてくれた人
石坂裕子(いしざか・ゆうこ)
三井記念病院総合健診センターセンター長 医学博士。 日本内科学会認定総合内科専門医。日本循環器学会認定循環器専門医。日本人間ドック学会認定人間ドック健診専門医・指導医。日本医師会認定産業医。
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■2人に1人ががんになる時代
がん検診オプション検査のすすめ
がんを早期発見・治療するには、がん検診を定期的に受けることが何より大切。
人間ドックで用意されている、より精度の高いオプション検査にはどんなメリットが?
選ぶべき検査とは?
毎年受けるがん検診。
それで本当に安心できる?
「2人に1人ががんになり、3人に1人ががんで亡くなる時代。
仕事が忙しいからと、がん検診を後回しにすることは、死亡リスクを無視しているのと同じこと。
かなり危ないことだと認識してほしい」とAGE牧田クリニック院長の牧田善二さんは警鐘を鳴らす。
糖尿病の専門医として年間3000人以上の患者を診ている牧田さん。
糖尿病患者はがんの罹患(りかん)率が高まるため、早期発見できる精度の高いがん検診を患者にすすめているという。
しかし、一般的に実施されているがん検診は早期にわかるものもあれば、そうではないものもある。
「がん検診を毎年受けているから安心、と考えるのは早計。がんを早期で確実に発見できる、精度の高い検査を選ぶべき」と牧田さんは話す。
国はがん死亡率の減少を目的とした5種類のがん検診を推奨している。
胃がん検診(胃部エックス線検査または胃内視鏡検査)、子宮頸(けい)がん検診(細胞診)、肺がん検診(胸部エックス線検査および喀痰(かくたん)細胞診)、乳がん検診(マンモグラフィ)、大腸がん検診(便潜血検査)だ。
これらは自治体からの案内で受けられるほか、職場で受ける健診や人間ドックのメニューに含まれることも多い。
図を見ると大腸がんは、女性の罹患数2位、死亡数1位で、ここ50年間で死亡数が約6倍に増えている。
大期発見、早期治療でほぼ治癒できるが、便潜血検査では早期のがんを見つけにくいという。
「便潜血検査で陽性反応(出血)があれば内視鏡検査を行いますが、便潜血検査では早期がんが見落とされやすい。
はじめから内視鏡検査を行えば早期がんが見つけやすく、ポリープ(大きくなるとがん化しやすい)があればその場で切除できるので、がん予防にもなる。
女性は腸の内視鏡検査に心理的抵抗を感じる人も多いですが、ぜひ受けてほしいですね」
その他、近年増えている肺がんも胸部エックス線検査では不十分という。
人間ドックでオプション検査として用意されている腹部超音波(エコー)検査も、奥に隠れた臓器のがんを観察しにくい。
また、予後の悪い膵臓がん、胆管がん、卵巣がんを早期で見つけるには、技師の技量に左右されるところが大きいという。
必要な検査は全身CT、胃と腸の内視鏡、脳MRI牧田さんがすすめるのは、毎年行う血液検査や尿検査などの基本的な健診に加え、「全身CT(胸部と腹部CT)」「胃と腸の内視鏡」、「脳MRI」の3つだ。
全身CTと胃の内視鏡は毎年、腸の内視鏡はポリープが見つかった場合は毎年、見つからなかった場合は2〜3年に1度。
脳のMRIは異常がなければ5年に1度行うことをすすめている。
さらに女性なら、被ばくのない乳腺MRIと、子宮と卵巣を見る骨盤MRIも加えれば、完璧に近くなるという。
「将来の認知症が不安な人は、脳MRIと同時に実施できるVSRADという画像診断装置で脳の海馬傍回の萎縮度をチェックするといいでしょう。アルツハイマー型認知症には有効な予防薬があるので、早期診断で予防できます」
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教えてくれた人
牧田善二(まきた・ぜんじ)
糖尿病専門医・医学博士 AGE牧田クリニック院長。
北海道大学医学部卒業。ニューヨークのロックフェラー大学でAGEの研究を行う。久留米大学医学部主任教授などを経て、2003年同クリニックを開設。
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■プレジデント ウーマン世代にオススメ 気になる部位別【ドック体験ルポ】
健康で働き続けるためには、健診に入っていない部位も要チェック!
ダメになると働けない、「脳」と「目」のドックを体験した。
■【脳ドック】
40代になったら1度は受診を。
家族に脳疾患歴があれば、必ずチェック!
元気で働き続けるために、「脳」の健康チェックをしよう
「脳」の病気は、内容によっては治療後に長期のリハビリや周囲の助けが必要となるから油断は禁物。
「健康診断で、高血圧や動脈硬化、糖尿病、脂質異常症などのリスクを指摘された人、さらに家族に脳の既往歴がある人は、1度は脳ドックの受診を」と話すのは、脳神経外科専門医であり、菅原クリニック 東京脳ドック院長の伊藤たえさんだ。
「脳の病気は若い人でもなりますが、40代以降でリスクが上昇。
脳や脳血管の状態を見て、脳梗塞や脳腫瘍、隠れ脳梗塞の『慢性脳虚血性変化』など危険因子の有無を調べます」
脳の萎縮状態を見れば、認知症のリスクもわかるそう。
いずれも早期発見・早期治療で重症化リスクを低減できそうだ。
「問題がなかった人も2〜3年に1度は検査を。
高血圧などの放置やアルコールの飲み過ぎは、脳梗塞、脳卒中の引き金になります」
今回体験したのは
……
菅原クリニック 東京脳ドック
脳神経外科専門医による「頭痛」や「めまい」「物忘れ」をはじめとする検査・診断、脳ドックのほか、症状をすばやく改善させる治療、将来脳の病気にならないためのアドバイスまでていねいに行う。
●東京都港区赤坂5-2-20 赤坂パークビル2F ?03-5573-8822 www.tokyo-noudock.jp/
■【眼科ドック】
40歳からは目の老化・疾患が顕著に。 緑内障は治りません。
早期発見・治療が大切
情報の8割は視覚から。
自己投資の1つとして検診を生活の質を維持するには、目の健康は重要なポイント。
「眼科ドック」は耳慣れない言葉ではあるが、どういった人が受けるべきかを、眼科専門医であり、井上眼科グループ理事長の井上賢治さんに伺った。
「人は情報の8割を視覚で得ています。
視覚を保つ=生活の質や仕事を維持すること。
健康診断の視力検査ではわからない目の状態をチェックし、病気の芽を発見するのが眼科ドックの目的です」
40代になると老眼はもちろん、日本人の中途失明原因の第1位である緑内障をはじめとする目の疾患リスクが高まる。
だからこそ、自覚症状がなくても定期的に受診し、早期発見・早期治療につなげるのが理想だという。
「特に緑内障はほとんど自覚症状がないまま進行するため、長い間眼科を受診していない人は1度受診を。
1年に1回が理想的です」
今回体験したのは
……
お茶の水・井上眼科クリニック
1881年創立の眼科専門病院。
一般眼科外来から「白内障」や「緑内障」などの専門外来、小児眼科外来、コンタクトレンズ外来など、さまざまな目の疾患、年代に対応。最先端治療はもちろん、予防医学の見地からもていねいに診察、アドバイスする。
●東京都千代田区神田駿河台4-3 新お茶の水ビルディング18〜20F ?03-3295-7735(眼科ドッグ専用) www.inouye-eye.or.jp/clinic/
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中島 夕子(なかじま・ゆうこ)
フリーライター&エディター ヘルス&ビューティ系の記事を中心に、Web、雑誌、単行本などの執筆を手掛ける。
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(フリーライター&エディター 中島 夕子、プレジデントウーマン編集部 戌亥 真美 撮影=田子 芙蓉)
2022年01月10日
岸田政権初のまん延防止措置 米軍からの“染み出し”に苦悩も「機密の壁」
岸田政権初のまん延防止措置 米軍からの“染み出し”に苦悩も「機密の壁」
2022年01月08日 TBS
■後手を踏んだ米軍コロナ対応 背景に“特殊事情”
徹底した水際対策で新型コロナの感染拡大を抑え、新たな年の幕開けを外交成果で彩る。岸田政権が描いたプランはスタートからつまずいた。
沖縄、山口など、アメリカ軍基地を抱える県を中心に感染が急拡大し、3県にまん延防止等重点措置を適用する事態となったからだ。
政権にとって想定外のスピードで感染者が急増した要因として、各地のアメリカ軍から市中へ伝播した可能性が指摘されている。
日米両政府のコロナ対応はなぜ、後手に回り、感染を広げたのか、取材を進めていくと、アメリカ軍の特殊事情がコロナ対策のいくつもの壁となっていた実態が浮かび上がった。
■アメリカ軍が広めたのか 総理への追及
「自治体から米軍基地が感染拡大の原因との声が相次ぐが」
「日米地位協定が水際対策の抜け穴になったとも捉えられるが」
「米軍から漏れ出たとなると、厳しい水際対策が効果をなさなくなる」
「岩国や広島なども米軍から広まったとの見方もある」
1月6日、沖縄、山口、広島3県へのまん延防止等重点措置を適用する方針を表明した岸田総理に記者団から感染拡大とアメリカ軍との因果関係を問う質問が次々と浴びせられた。
会見室ではなく、短時間で終わることの多い官邸のぶら下がり取材では異例の事態。
5日時点で感染者数が、沖縄県内の海兵隊で493人、山口県の岩国基地は累計434人(昨年12月20日以降)に達し、基地周辺の住民の間でも感染が拡大し始めていたからだった。
■「兵士の遺伝子情報は機密扱い」進まぬゲノム解析
本来ならば、この日は初の本格首脳会談のため、オーストラリアに出発する予定日だったが、岸田総理は「国内のコロナ対策に万全を期す」と話し訪豪を断念。
だが、この日は「米軍側の全ゲノム解析結果を待っており、感染拡大の原因や感染ルートを断定することは難しい」と消極的な回答を繰り返さざるを得なかった。
官邸幹部は「日本でのゲノム解析をアメリカ側が許可しない。兵士の遺伝子情報は軍事上の機密にあたるという考えだからだ」と軍隊特有の理由が解析の遅れの背景にあると明かす。
ゲノム解析はアメリカへ検体を送り、昨年末から実施されているが、日本側の催促に対して、具体的な結果判明の時期すら回答がない状態だ。
■「米軍の『染み出し』が要因」怒る地元
ゲノム解析結果という決定的な“客観証拠”がない限り、アメリカ軍が要因であろうという“状況証拠”しかない。
そんな政府の姿勢に、沖縄県をはじめ、地元自治体の首長は苛立ちを募らせている。
沖縄県や山口県岩国市は、ゲノム解析でアメリカ軍基地従業員と市中感染とみられる県民のオミクロン株のゲノム系統が一致したことを指摘する。
沖縄県の玉城知事は「感染拡大の大きな要因の一つが米軍基地からの“染み出し”だ」と憤った。
12月中旬にアメリカ軍キャンプ・ハンセンで集団感染が発生して以降、沖縄県内の感染者は拡大を続け、1月7日には過去最多の1414人に上った。
■「ただの風邪なのに」「日本はなぜ鎖国的に」深い日米の認識の溝
12月、すべてのアメリカ軍基地で日本への出国時にPCR検査が昨年9月以降は実施されていなかったことなど、アメリカ軍のずさんな検疫態勢が明らかになった。
日本政府は、出国時の検査の徹底や入国後待機期間の行動制限の重要性などを繰り返し訴えたが、ワクチン接種の効果などを重視するアメリカ側にその切迫感は伝わらなかったと、複数の関係者が証言する。
ある官邸関係者は「強い言葉で言っても、『ただの風邪なのになんでそんなに言うのか』『日本はなんで鎖国的になっているんだ』と、話が通じない」と明かす。
新型コロナ感染に対する認識の落差も、日米が協力して感染防止を進める上での大きな障壁になっていた。
■「今、やれる対策をすぐに米軍もやるんだ」
「基地のある沖縄や山口は医療体制が脆弱な地方だ。感染が広がれば、すぐに医療が崩壊してしまう」
「街で感染が広がっていることが現実だ。米軍との因果関係が判明していなくても、今、やれる対策は、すぐにアメリカ軍もやるんだ」。
日米の当局間のやりとりの中、日本側は必死にアメリカ側に訴え続けたという。
政府関係者は「相手はアメリカ人なので、最後まで我々と同じ感覚にはならなかったが、少なくとも日本側の感染防止に対するシリアスさは伝わった」と徒労感を滲ませた。
■埋まらぬ水際対策の穴 日米地位協定
アメリカ軍が民間機で来日する場合は日本側の検疫を通過することになるが、直接、軍の飛行機や船で到着する場合はまったく、日本の水際措置は及ばない。
日米地位協定に基づいて、日本の法令が適用されずに入国できるという特殊事情が水際対策の穴になったとの指摘が相次ぐ。
野党や基地を抱える自治体の首長などからは「日米地位協定を改定し、全てのアメリカ軍関係者が日本の検疫を受けるようにすべきだ」との声が上がる。
一方の政府は、日米地位協定の改定には極めて消極的だ。
林外務大臣は「米国からの協力を得ながらやりとりを行って対応してきており、地位協定を改定するということは考えていない」と強調する 。
アメリカ軍が部隊運用の重要機密である、人員の移動の詳細を明らかにすることを望んでいないことに加えて、改定作業には長期間を要することになるため、即時性が必要なコロナ対策では、実際の運用面の改善で対応するのが現実的というのが政府の見方だ。
■林外相の二度の外出制限要請 米側は即答せず
1月7日、日米の外務・防衛閣僚会合の場で、岸田総理の指示を受けた林外務大臣は、前日の電話会談に続けて、再度、外出制限の導入を含めた感染症拡大防止措置の強化と徹底を強く求めた。
ブリンケン国務長官は「日本側の要望は明確に理解をした。国防省や統合参謀本部とともに、日本における懸念を解消するため、努力をしたい」と述べたが、具体的な対応策は示されなかった。
政府関係者は「我々が求めたのは『理解』ではない、外出制限などの具体的な『行動』だ。
すぐに行動に移すという結果を出させなければ、感染拡大は続くことはよくわかっている」と危機感を強める。
今回の新型コロナの感染拡大は、国民の日米同盟への不信感を高める結果となった。
日米同盟を深化、強化させることを掲げる岸田政権にとって、この事態をいかに乗り越えるか、外交力の真価が問われている。
TBSテレビ報道局政治部 官邸担当
守川 雄一郎
2022年01月11日
必ず失敗する ダイエットの 特徴とは?
必ず失敗する ダイエットの 特徴とは?
2022年01月10日 ダイヤモンドオンライン
厳しい食事制限やつらい運動を続ければ、もちろん痩せます。
しかし、そういったダイエットはなかなか続かないし、やめた途端にリバウンドするのは皆さんよくご存じだと思います。
成功率96.6%のオンライン・ダイエットプログラムを主宰する野上浩一郎氏の「3勤1休ダイエット」のモットーは「3日坊主を繰り返せば、必ず痩せる」。
ダイエットにつきものの「我慢」も「意志力」も不要なのに、3か月でするすると自然に痩せて、2度とリバウンドしない体が手に入ります。
なぜなら、このメソッドには、「ダイエットが続く仕組み」や「挫折ポイントの抜け道」が、しっかり緻密に組み込まれているから。
会食三昧なのに、このメソッドで5.6キロも痩せた精神科医の樺沢紫苑先生が、「ストレスフリー(我慢不要)+アウトプット(レコーディング)で痩せられる、脳科学的にも正しいメソッドです」と推薦する話題の書、「3か月で自然に痩せていく仕組み〜意志力ゼロで体が変わる!3勤1休ダイエットプログラム」(野上浩一郎著)から、そのコツや実践方法を紹介していきます。
■意志の力、他者に頼る……どれも失敗しやすい
ダイエットに失敗する主な原因は3つあります。
・厳しい食事制限
・激しい運動
・他者が管理
甘いものを好きな方が糖質をゼロにしたり、お酒を大好きな方が禁酒をしたりするのは、非常に辛いことです。
しかも、糖質やお酒は中毒性が高く、摂取することで脳が快楽を感じるようにできているため、「食べてはダメ」という意志の力だけではなかなか太刀打ちできません。
そのため、ついつい手が伸びてしまい、それが2度、3度とドミノ倒しのようになって、ダイエットが崩壊していくことがよくあります。
また、在宅ワークで1日の歩数が数百歩という方が、ランニング等の激しい運動を始めることも挫折を引き起こしやすいです。
気持ちが高まっている数日間は実行できたとしても、例えば、雨が降って中止したのをきっかけに、そのまま終了するケースが多くあります。
食事制限も激しい運動も、自分1人では継続が難しい。
だから、プロに頼んで他者に管理される道を選ぶ。そういう方もたくさんいます。
たしかに、プロに頼むと徹底的に管理をしてもらえるので、結果は出ます。
「大金を払ってるんだから」という金銭的負荷もモチベーションになるでしょう。
けれども、「いざ痩せました、もうダイエットは終了です」、となった時、どうなるでしょうか?
それまでは「怒られないようにしよう」「お金を払ってるんだから」が、自分をコントロールする燃料でした。
しかし、その燃料がなくなった今や、制御するのは困難です。
そして、ダイエット前の、太っていた頃の生活に戻ってしまい、すぐにリバウンドしてしまいます。
■「ダイエットをイベント化」している限り必ず失敗する
「厳しい食事制限」「激しい運動」「他者が管理」の共通点は、どれも「非日常」だということ。
私は、それを「ダイエットのイベント化」と呼んでいます。
日常とかけ離れた状態に自分を置き、日常とダイエットが結びついていない状態のことです。
生活とダイエットがスパッと切り離されているから、ダイエットが終わった瞬間、ダイエット前にいた場所へ振り戻されてしまう。
ダイエットをイベント化している限り、それが永遠に繰り返されます。
ちなみに、私の兄も、とあるジムに通ってダイエットに成功しましたが、しばらくするとリバウンドしました。
一生続けられる痩せ方を学んでいたのではなく、言われたことを従順にこなしていただけなので、ある意味当然だと思います。
むしろ、ジム側はリバウンドさせるように設計しているのではと、勘ぐってしまうほどです。
ダイエット業界の、そういう不誠実な部分を壊したい。それが、本書を著している動機にもなっています。
2022年01月12日
「選挙で選ばれた政治家は正しい」そんなウソがまかり通るから、みんな選挙に行かなくなった
「選挙で選ばれた政治家は正しい」そんなウソがまかり通るから、みんな選挙に行かなくなった
2022年01月11日 PRESIDENT Online
民主主義とは何であろうか。
政治学者の藤井達夫さんは「多くの人が『民主主義=選挙』と誤解している。
選挙は代表制度の手段にすぎず、中国にも存在する」という――。
※本稿は、藤井達夫『代表制民主主義はなぜ失敗したのか』(集英社新書)の一部を再編集したものです。
■「民主主義=選挙」という誤解
共有のものを私物化してしまう専制政治に対抗する民主主義。
その理念は、絶対王政の時代のフランスにおいて復活する。
ルソーは『社会契約論』において、古代人には馴染みのない「人民主権」という概念──主権という概念は中世ヨーロッパに誕生する──によって古代の民主主義の理念を蘇らせた。
人民主権とは、政治における最終的な決定権力は人民に属するという考え方である。
より素朴にいえば、政治権力の源泉は人民にあるという考え方だ。
それは、ルソーが国家という共有のものを人びとの約束によって作り出し、その下で自由を実現する政治のあり方を模索する中で編み出したものであった。
後に代表制度に接続され国民主権へと発展していくものの、この概念は現代の民主主義の根幹となってきた。
もちろん、日本国憲法においてもそうである。
ここから、権力の私物化を禁じ、専制政治を防ぐことで市民の自由を確保することを目指した民主主義の理念は近代以降も継承され、多くの民主主義国の憲法にいまでも息づいているといえる。
そもそも、民主主義の理念を検討する作業がなぜ必要になったか。
それは何より、現在、中国モデルが民主主義のオルタナティブとしての存在感を増しつつあるからだ。
さらに、自由を「二の次」とせざるをえない人びとから、能力主義・業績主義に慣れ親しんだエリートたちまで、民主主義諸国に暮らす人びとが少なからずこのオルタナティブに魅力を感じ始めているからでもある。
ところがそれだけではないのだ。
現行の民主主義は中国モデルより優れており、それを擁護していかなければならないと考えている人たちの存在も問題になってくる。
というのは、民主主義の側に立つ人たちに、近代の民主主義に対する根深い誤解があるからだ。
つまり、民主主義を擁護する側が自分たちの民主主義をよく分かっていないのだ。
これはかなり困った事態といえよう。
最もよくある誤解が、「民主主義は選挙だ」とするものだ。
これがなぜ誤解かといえば、選挙は代表制度に特徴的な手続きだからだ。
そして、民主主義と代表制度の間には、本来的な関係はないからだ。
代表制度は中世封建社会の身分制議会や教会などで活用されてきたが、そこでの重要な手続きが選挙や多数決であった。
このため、近代の民主主義には中世の代表制度に由来する政治上の慣行のいくつかが引き継がれることになった。
「民主主義は選挙だ」という誤解が生まれたのは、近代において民主主義の理念を実現するための手段として導入された代表制度が民主主義そのものだと見なされてきたからである。
しかし、なぜこうした取り違いが起きたのだろうか。
これを十分に説明するのは、意外に難しい。
確かなこととして一ついえるのは、代表制度が、ある時期は、民主主義の理念を実現する手段としてうまく機能したということだ。
つまり、代表制度は、権力の私物化を防ぎ、反専制政治を実現する上で、一時的にせよ非常に効果的に機能したので、多くの人びとは代表制度を民主主義と同一視したというわけだ。
■代表制度が民主化されたプロセス
代表制民主主義とは、民主主義の理念を代表制度によって実現しようとする政治のあり方だ。
しかし、代表制度は民主主義ならびにその理念と何ら本来的な関係がない。
そもそも代表制度は、封建社会という非民主主義的な社会においても活用された制度だ。
だから、選挙によって選ばれた代表者たちから構成される議会があるなら、その国の政治は民主主義だというのは、端的に誤りといえる。
これは私たちの常識的な知見からも明らかだ。
例えば、中国にも選挙と議会がある。
しかし、中国が権威主義国家であることに変わりはなく、私たちは民主主義国とは決して見なさない。
とはいえ、近代の民主主義は、代表制民主主義と呼ばれてきた。この事実は否定しがたい。
代表制度が民主主義と結合し、その制度によって民主主義の理念を実現しようとした一連の試みが実際に存在してきたことは純然たる事実である。
さらに、その試みがある程度、成功したことも確かだといえよう。
民主主義は、共有のものの私物化を禁じ、それによって専制政治を防ぐことを目的とする。
では、どのような仕組みによって、代表制度はこれを実現しようとしたのか。
言い換えれば、実際どのようにして代表制度は民主化されたのか。そして、その仕組みの下で、代表制度はどのような歴史をたどったのか。
■クジより選挙を選んだ近代民主主義
古代アテナイの市民たちは、権力の私物化を禁じ、反専制政治を実現するために、クジと輪番制という制度を採用した。
それは、政治の専門化ないしエリート化こそ、それらの専制政治の元凶だということを彼らが経験していたからである。
翻って言えば、民主主義の理念を実現するには、クジと輪番制によって政治権力を行使する上での平等を徹底することが最適だと知っていたからだ。
誰もが政治権力を直接行使できれば、権力の私物化は難しくなる。
これに対して、近代の民主主義は、専制政治に対抗する手段として、平等性を担保するクジという手続きではなく、代表者を選ぶ選挙という手続きを重視した。
それはなぜなのか。
ここでは、正統性という言葉に注目してその理由を考えてみる。
■「権力行使が正統に行われるのは同意がある場合のみ」
古代と近代の民主主義の差異の一つは、民主主義の理念を実現しようとする上で、前者が市民による政治権力の行使の平等性に依拠したのに対して、後者は、政治権力の行使に対する同意としての正統性に依拠した点にある。
近代の民主主義が同意による権力の正統化に非常にこだわったわけを理解するには、その復活に大きく関わる近代市民革命の核心に何があったかを見る必要がある。
近代に民主主義を復活させた18世紀の二つの革命、すなわち、アメリカ独立革命とフランス革命、そしてそれらに先行した17世紀のイングランドでの二つの革命は一般に、市民革命と呼ばれる。
これらの革命に共通する核心的なモットーは、ジョン・ロックの「本来、万人が自由平等独立であるから、何人も、自己の同意なしにこの状態を離れて他人の政治的権力に服従させられることはない」という有名な一文にある。
そこで言い表されているのは、「あらゆる権力の行使が唯一正統な形で行われるのは、それに従う者の同意がある場合のみである」という政治的正統性についての考えだ。
この考え方は、グロチウスやホッブズ、プーフェンドルフらに始まる近代自然法学派の下で社会契約論として発展してきた。 さらに、ルソーが政治権力の正統性に関する理解をさらに発展させる。
彼は、唯一正統な権力の行使を人民の意志に基づかせることで、君主主権論に対抗する人民主権論を打ち立てたのだ。
このように、近代の民主主義の始まりには、神とその代理人である国王ではなく、国家を構成する人間たちの間の同意に政治権力の源泉と正統性を見出そうとする理論と実践が活発化していた。
そしてフランスでの市民革命だ。
そこで、人民主権論は何より、権力を私物化し専制政治を敷いた国王に対抗する正統性のイデオロギーとして理解され、新たな政治体制の構築のための根本原理として用いられた。
このように、近代の民主主義の始まりには、同意による権力の正統化の問題があったことが見て取れる。
また、それゆえ、近代の民主主義は、古代の民主主義のようにたんなる統治の形態──一人の支配=君主政、少数の支配=貴族政、多数の支配=民主政──を意味するだけでなく、支配と被支配の関係を根拠づける規範──「誰が支配すべきか」「どうして服従すべきか」といった問いに対する回答になる──という意味を獲得することになったと説明できるのである。
■政治権力を脱人格化する
それでは、代表制度は、どのような仕組みで政治権力を人民ないし国民の名において権威づけ、それによって、反専制政治を実現しようとしたのだろうか。
代表制度における政治権力の正統化は、国民が選んだ代表者が議会を構成し、そこでの議論を経た多数決によって法律を制定し、その法律に従って政治を行うという形をとる。
教科書にも載っているような馴染みのある話であるものの、これが民主的な代表制度において政治的正統性が産出される本来の手続きであることに間違いない。
一つは、議会における多数派が共有のものとしての国民の意思を代表するのであって、それゆえ多数決による決定が国民に共通した意思に基づく決定と見なされている点だ。
そのためには、代表者は国民によって直接選ばれ、信任を得る必要がある。これが第二の点になる。
最後に、代表者たちから構成される議会で制定された非人格的な法律に従って政治が行われるという点である。
ここに、不偏不党の法律による政治のコントロールという図式を見て取ることができる。
すなわち、行政府に対する立法府の優越である。
この最大の狙いは、政治権力を脱人格化することで、その私物化や恣意的な行使を未然に防ぐことにあった。
このような代表制度における政治権力の民主的な正統化は、しばしば議会主義と呼ばれてきた。
日本国憲法では、第四一条での「国会は、国権の最高機関」という表現の中にそれを見出すこともできる。
では、この議会主義は、どのように実現されるのか。
この答えが、選挙によってというものだ。
ここから、選挙こそ、代表制度と民主主義を繋ぐ制度上の結節点であり、この意味で、選挙は代表制民主主義を理解する上で鍵となる手続きだといえる
繰り返しになるが、選挙それ自体が民主主義なのではない。
民主主義の理念を実現する手段として存在する限りで、選挙は民主主義的であるに過ぎない。
まず、歴史的に見て選挙は民主主義とは無関係なところで用いられてきた。
こで注目すべき点は三つある。
一つは、議会における多数派が共有のものとしての国民の意思を代表するのであって、それゆえ多数決による決定が国民に共通した意思に基づく決定と見なされている点だ。
そのためには、代表者は国民によって直接選ばれ、信任を得る必要がある。これが第二の点になる。
最後に、代表者たちから構成される議会で制定された非人格的な法律に従って政治が行われるという点である。
ここに、不偏不党の法律による政治のコントロールという図式を見て取ることができる。
すなわち、行政府に対する立法府の優越である。
この最大の狙いは、政治権力を脱人格化することで、その私物化や恣意的な行使を未然に防ぐことにあった。
このような代表制度における政治権力の民主的な正統化は、しばしば議会主義と呼ばれてきた。
日本国憲法では、第四一条での「国会は、国権の最高機関」という表現の中にそれを見出すこともできる。
では、この議会主義は、どのように実現されるのか。この答えが、選挙によってというものだ。ここから、選挙こそ、代表制度と民主主義を繋ぐ制度上の結節点であり、この意味で、選挙は代表制民主主義を理解する上で鍵となる手続きだといえる。
繰り返しになるが、選挙それ自体が民主主義なのではない。
民主主義の理念を実現する手段として存在する限りで、選挙は民主主義的であるに過ぎない。まず、歴史的に見て選挙は民主主義とは無関係なところで用いられてきた。
例えば、ヨーロッパ世界において、それは古代から中世にかけてのキリスト教の教会の司教の選出において活用されてきた。 もちろん、そうした近代以前の選挙は、現在の私たちが行っているような、投票者一人ひとりの選好を数えるという形をとらない。
そうではなくて、信徒共同体の結びつきを確認するために、満場一致の喝采という形をとっていた。
また、理論的な観点から見ても、選挙はある種の貴族主義と結びついてきたといえる。
■選挙が民主的代表制度の機能を果たす条件
そもそも、民主的な代表制度の下で選挙が持つ基本的な機能は何か。
それは、議会において国民に共有された意思に従い法律を制定し、それに基づいて政治を行う国民の代表者を選出することである。
しかし、近代において選挙が民主的な代表制度の手続きとしての機能を十分に果たすには、少なくとも次の二つの条件を満たす必要があった。
一つは、平等に参政権が与えられること。
もう一つが、選挙が定期的かつ頻繁に行われることである。
一つ目の参政権の平等という条件は、代表者を選出する投票権と代表者として選出される被選挙権との双方において、身分や財産、性別などによって差別されないことを意味する。
この条件が選挙の民主主義化に必要な理由は、選挙で選出された代表者が、国民全体の代表者であり、それゆえ、その代表者たちが構成する議会での決定が国民に共有された意思の表明だとする想定ないし擬制を維持するのに不可欠だからである。
参政権の平等は、選挙の貴族主義的性格を緩和させると同時に、人民主権という近代民主主義の原理を代表制度の下で維持するために必要な条件だったのである。
もう一つの条件が、選挙の定期的で頻繁な実施である。
民主主義の選挙の一つの機能には、代表者を選出するという実際的な機能がある。
それは、代表者が政治権力を行使することを有権者が許可し、信任を与えるという機能として説明できる。
すなわち、委任の手続きとしての選挙だ。
正統な政治権力の行使には被治者の同意と信任が不可欠だとした、
絶対王政の時代の自然法学派の思想家たちでさえ、その多くが、そうした同意の表明は一度で十分であるとした。
このため、彼らが定期的な信任の確認を求めることはなかった。
これに対して、近代の民主主義の下では、信任を付与する委任手続きとしての選挙が定期的かつ頻繁に行われる必要がある。裏を返せば、代表者は、定期的かつ頻繁に有権者の審判を受ける必要があるということだ。
これは、中世の命令委任から自由委任へ変化したことに関わる。
とはいえ、定期的かつ頻繁な選挙は、代表者が政治権力を私物化しないよう有権者がコントロールせねばならないという民主主義の理念から要請される条件でもあることを忘れてはならない。
もちろん、これら二つの条件だけで、代表制度が民主主義の理念を実現できるわけではない。
ロバート・ダールによれば、それらに加えて次のような条件を整える必要がある。
表現の自由が保障されること。多様な情報源──新聞、雑誌、ネット──へのアクセスが可能であること。また、政党やその他の市民社会の団体が存在することなどだ。
こうした条件がきわめて重要であることはいうまでもないが、選挙を民主主義に相応しいものにする上で、先の二つの条件はより根本的である。
■比例代表制と小選挙区制
ところで、「参政権の平等」と「定期的で頻繁な選挙」という二つの条件に関しては特筆すべき別の点がある。
それは、二つの条件のどれを重視するかによって、選挙についての全く異なる理解を引き出すことができるということだ。
参政権の平等という条件を重視する立場からすると、選挙は、国民全体を代表する多数派の利害関心や意思の表明として理解され、その利害関心や意思によって代表者の政治権力の行使は正統化される。
別のいい方をすれば、選挙によって表明された国民に共通な意思に従った政治を行わせることで、代表者による権力の私物化や専制を防ぐ。
これは、正統性に関する実質的な理解と呼ぶことができるだろう。
定期的で頻繁な選挙という条件を重視する立場からすると、選挙は国民の利害関心や意思の表明というよりは、政治権力を行使してきた代表者の業績に照らして賞罰を与える機会として理解される。
賞を与えるか罰を与えるかをめぐっての国民の審判によって、政治権力の行使が正統化されるのだ。 換言すれば、この審判によって、特定の集団や代表者による権力の私物化や専制を防ぐ。
これは、正統性に関する手続き的な理解と呼ぶことができる。
この相違から望ましい選挙制度も異なってくる。
前者を重視する立場は、有権者の投票がより正確に議席数に反映される比例代表制を望ましいとする傾向にある。
他方、後者を重視する立場は、死票が多く得票数と議席数が不釣り合いとなるが、政権交代が起きやすい(賞罰を与えやすい)とされる小選挙区制を好む傾向にある。
こうした違いはあるものの、国民の意思の表明という実質的な強い正統性と国民による審判という手続き的な弱い正統性という双方の理解には、明らかな共通点がある。
それは、選挙が、権力の私物化による専制政治を防ぐ手段と見なされている点だ。
このことが何より重要だ。
すなわち、民主主義的な正統性を政治に供給することができる唯一の手続きが、誰もが参加でき、しかも定期的に行われる選挙だとして想定されてきたこと。
それゆえ、選挙は代表制度によって民主主義の理念を実現する上での中心となる手続きだと想定されてきたということだ。
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藤井 達夫(ふじい・たつお) 政治学者
1973年岐阜県生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科政治学専攻博士後期課程退学(単位取得)。
同大学院非常勤講師などを経て2022年から東京医科歯科大学教授。
近年の研究の関心は、現代民主主義理論。共著に『公共性の政治理論』(ナカニシヤ出版)、共訳に『熟議民主主義ハンドブック』(現代人文社)など。
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2022年01月13日
不思議なほど心がラクになる「つぶやき」とは?
不思議なほど心がラクになる「つぶやき」とは?
2022.1.12 Diamondオンライン
長らく続く新型コロナウイルスの感染拡大。
働き方や生き方を改めて見つめ直した人も多いのではないだろうか。
2022年の新年を迎えて、余計なものはすべて手放して、自分らしく楽しく生きていきたい!と思っている人にぜひ読んでほしいのが、本日2022年1月12日発売の「メンタルダウンで地獄を見た元エリート幹部自衛官が語る この世を生き抜く最強の技術」(わび著)だ。
著者のわび氏は元幹部自衛官としてエリート街道をひた走っていたが、上司のパワハラと早朝深夜の激務が重なりメンタルダウン。
復職を果たした後、「出世ばかりが人生ではない」「人に認められるためではなく、もっと楽しく生きたい」と思い、転職。現在は外資系企業の社員として活躍している。
自衛隊などの社会人経験で身につけたメンタルコントロール術をツイートし始めたところ、普通の会社員にもかかわらず、フォロワーはツイッター開始後2年半で約10万人に。
仕事や人間関係などに悩む人の心に寄り添うツイートは10万超えいいねを連発し、そのツイートがたびたびネットメディアに取り上げられている。
「焦らず、無理せず、自分らしく楽しく生きるメソッド」が詰まった1冊。
今回は、本書の発売を記念して特別に本文より一部抜粋、編集して紹介する。
何かに執着しすぎると、大切なモノを見失う
メンタルを病んでしまう理由のひとつに、人や組織などへの依存や、お金やモノなどへの執着があるのではないかと思います。
「この人がいないと」と、他人への依存が深くなればなるほど、自分の気持ちで動けなくなります。
「これは自分のモノなんだ」というモノへの執着が強くなればなるほど、本当に自分が大切にしているモノを見失います。
私が幹部自衛官だったころ、一時期は月200時間以上の残業で、同時期に壮絶なパワハラにあいました。
そんな状態でも、世間的によく言われる「安定」のために必死にしがみつきました。
自分の心身がボロボロになっていくのに、「この組織にいないと」と依存し続けてしまったのです。
行きすぎた依存や執着は、メンタル崩壊に導きます。
依存や執着を完全になくすのは無理ですが、行きすぎる前にストップすることはできます。
イライラを手放す魔法の言葉とは?
依存や執着の状態になる前に、少しずつ気持ちを手放す方法があります。
私はある住職が書いた本の内容を常に実践しています。
それは何かに依存したり、執着しているなと思ったときに、「まあ、いいか」とつぶやくことです。
とくに何かにイライラしているときは、無意識のうちに何かに依存や執着しているときです。
出かけようとしたとたんに雨が降ってきたとき、上司から怒られたとき、SNSでネガティブなコメントをもらったとき、牛丼屋で自分の肉が他の客よりあきらかに少なかったとき、など。 依存や執着を完全に手放せなくても、少し距離を置くために「まあ、いいか」とつぶやきます。
そうすることで、気持ちがスーッとして、冷静になるんです。
イライラしたときに、ぜひ試してみてください。
(本原稿は、わび著『メンタルダウンで地獄を見た元エリート幹部自衛官が語る この世を生き抜く最強の技術』から一部抜粋・改変したものです)
2022年01月14日
伝説のカウンセラーが教える! 語り手がハッとする気づきを促すきき方とは
伝説のカウンセラーが教える! 語り手がハッとする気づきを促すきき方とは
2022年01月13日 ダイヤモンドオンライン
経営者や著名人に圧倒的な信頼を得るインタビュアーの宮本恵理子さん。
一瞬で相手の心をほぐし、信頼を得る宮本さんの聞く技術についてまとめた新刊『行列のできるインタビュアーの聞く技術 相手の心をほぐすヒント88』では、相手の心に寄り添い、魅力を良さを引き出す宮本さん独自の技術をふんだんに盛り込みました。
今回は、宮本さんが業界のキーパーソンと「聞く技術」をテーマに語り合ったオンラインイベント「聞く技術フェスティバル」の内容を紹介します。
聞くフェス2回目のゲストにお招きしたのが、伝説のカウンセラーとして経営者や著名人の間では知る人ぞ知る存在の松木正さん。
普段は子どもから大人まで幅広い人の心の声に寄り添う松木さんは、どのように相手の話を聞いているのでしょうか。
(構成/深谷百合子)
宮本恵理子さん(以下、宮本)
松木さんは、リーダー育成や子どもたちの教育に携わっているプロフェッショナルの間では有名な存在です。
私が普段、取材をしているビジネスリーダーの方々が、「松木さんをとても頼りにしている」とおっしゃっています。
松木さんに話をきいてほしいという方は、子どもから第一線で活躍するビジネスパーソンまで幅広くいらっしゃるそうですね。
最近はどんな人のお話をきかれることが多いのでしょうか。
松木正さん(以下、松木)
僕は、カウンセリングの仕事を長くやってきました。
自分を変えたいとか、何かの壁を突破したいという時に僕のところを訪れる人が多いですね。
宮本
悩みを解決するために、松木さんは「きく力」を発揮しているのですね。
私は普段、取材で人の話をきくのですが、その場合は最後に記事にしなくてはならないので、目指す着地点をある程度設けて話をきいています。
一方で、話し手には、その人自身も気づいていない新しい自分を見つけてもらいたいとも思っている。
矛盾する思いを両立させながら話をきいているのかもいれないと、松木さんの著書『あるがままの自分を生きていく』を読んで感じました。
そういう時に、大切にしたい姿勢についておうかがいしたいと思っています。
松木
僕はカウンセリングをする時、その人の課題を解決しようとは思っていないんです。
なぜかと言うと、本当にその人が壁を乗り越えた時には、問題が問題じゃなくなるからです。
目の前で起こっていることに対して、その人の受け取り方が変わっていくんです。
カウンセリングではよく「周縁化」という言葉を使います。
例えばある人が、「私ってこういう人だ」と思っているとします。
それは、その人の中にある一部分にだけ光が当たっている状態なんです。
実際には、その人の中にいろいろなキャラクターの自分がいる。
スポットライトを浴びている自分と、光の当たらない陰の部分に追いやっている自分が存在しているわけです。
実際にはたくさんの人が、普段の生活の中ではスポットライトを浴びている部分だけを意識しながら自分のアイデンティティを確立しているんです。
宮本
取材される機会が多くて、何度も同じ話を繰り返ししている人とか、同じような質問を多くきかれている人などは、スポットライトを浴びた自分の部分ばかりお話されていることが多いのかもしれません。
松木
その人の現実の世界はそこでできているからね。
その人のアイデンティティとも深く結びついている。
でも時々、自分でも意識していなかったようなことに気づいて「ハッ!」となるような瞬間がありますよね。
その人が自覚している「外」の世界、自覚から遠いことに触れた時に起こります。
僕のカウンセリングは、その人が自覚していないところに触れていくんです。
そして、その人が自覚している「外」の世界は、シグナルで現れているんです。
宮本
まさにその方法を知りたいと思っています。
私が取材をしている時にも、話し手は過去と同じエピソードを話しているのに、それまでとは異なる解釈をしてくださって、新しい気づきを得るようなことがあります。
その瞬間、私はすごくうれしくなるんです。
松木
その人の自覚していない「外」の部分に宮本さんが触れた結果、その人の中で、「いま」が変わったんでしょうね。
本人が変わって、同じ出来事でも見え方が変わった。
すると、過去のストーリーまで変わっていくんです。
(2022年1月14日公開予定の記事に続く)
2022年01月15日
【漏れるぞ危険】日本で一番多く使われているパスワードは何?
【漏れるぞ危険】日本で一番多く使われているパスワードは何?
2022.1.14 Diamond
オンライン 大和 哲:ITライター
2021年、一番多く使われていたパスワード
パスワード管理ツールを提供するNordPassは、「よく使われるパスワードランキング200」(the top 200 most common passwords)を発表している。
昨年11月に発表された2021年版(最新版)によると、世界でよく使われているパスワードのトップ5は、以下のようになっている。
【全世界でよく使われているパスワードランキングTop5】
1位 123456
2位 123456789
3位 12345
4位 qwerty
5位 password
そして、日本でよく使われているパスワードのトップ5は以下の通りだ。
【日本でよく使われているパスワードランキングTop5】
1位 password
2位 123456
3位 123456789
4位 123456
5位 1qaz2wsx
というわけで、冒頭のクイズ「2021年、日本で一番多く使われていたパスワードは?」の答えは「password」。
トップ5は世界とほぼ同じラインアップだが、日本ならではのパスワードとしては15位に「sakura」、21位に「takahiro」、25位に「fujitvpass」、28位に「doraemon」などがランクインしている。
ここに出てくるような分かりやすいパスワードを使い回している人は、即刻パスワードを変更すべきだが、「そんなに単純なものは使っていないよ」という人も、パスワードが漏れる怖さは知っておいたほうがいいだろう。
パスワードはどこから漏れるのか
そもそも、パスワードはどこから漏れるのか。
私たちがアプリやWebブラウザから利用しているさまざまなネットサービスの奥では、大抵Webの認証サービスが動いている。
認証サービスは、ユーザーが入力したID・パスワードを確認(認証)して、そのアカウントに合った機能を提供する。
このサービスの脆弱(ぜいじゃく)性を突く攻撃者によって、パスワードを含む情報が流出することがある。
たまに「Webサービスの脆弱性を突かれ情報流出した」というニュースがあるのはそういうことだ。
ただこうしたケースで、「パスワードそのもの」がWebサービスから流出することは、最近はあまり多くない。
現在ではWebサービス側がパスワードをサーバーに保存しなくなっているからだ。
パスワードの「特徴」だけをとらえて保存し、ユーザーがパスワードを入力してきたときにはその特徴がマッチするかを確認する、という方法が一般的になったので、最近は情報流出した場合も、パスワードのある一部の特徴データしか得ることはできなくなった。
しかし、単純なパスワードの場合は、パスワードの「特徴」から、平文のパスワードデータを類推することも不可能ではない。
だからユーザーとしては、パスワードをある程度複雑なものにしておくに越したことはない。
また、昔、セキュリティ意識のそれほど高くなかった頃のWebサービスやシステムには、平文でパスワードを格納するケースもあった。
こうしたサーバーを攻撃して、ユーザーのID・パスワードが流出したというケースもある。
漏れたパスワードは、他のサービスで悪用される
パスワード流出が怖いのは、どこか1カ所でパスワードが流出すると、他のサービス・サイトでも同じパスワードを使ってアカウントに不正アクセスされたり、悪用を試みられたりするケースが後を絶たないからだ。
悪意の攻撃者はWebサイトからパスワードを盗み出すのに、主に「ブルートフォース攻撃(総当たり攻撃)」「辞書攻撃」「脆弱性攻撃」「リスト型攻撃」といった技術を使う。
ブルートフォース攻撃とは、例えば3ケタであれば「000」「001」「002〜998」「999」など総当たりで文字・数字などの組み合わせをすべて試してみる方法のことだ。
辞書攻撃ではこれに加えて「辞書」を使い、単語などの組み合わせを試みる。
そのため、「password」「QWERTY」「Hello」「Summer」「Winter」というような簡単な単語をパスワードにするのはやめた方がいい。
一単語をパスワードにすると、非常に類推しやすくなってしまうからだ。
脆弱性攻撃とは、システム上の弱点となる入力データなどを使ってデータを出させるという方法。
サービスを提供しているシステムの情報などを取り出すことができることが多いが、前述のように生のパスワードデータはシステムが持っていないことが多い。
そして、最後のリスト攻撃だが、これは、IDとパスワードの組み合わせのリストを利用し、アクセスしてみるという方法だ。
このリストに、過去に流出したID・パスワードのデータが使われる。 つまり、アカウント情報(ID・パスワード)流出が確認されているサービスと同じID・パスワードを使い回していると非常に危険だ、ということだ。
過去に流出したユーザーIDとパスワードの一覧は、ダークWebなどを探せば見つけられる。
こうして拾った過去の「ユーザー名・パスワード」のペアで不正ログインを試みられる可能性などは高い。
だから、同じパスワードを複数のWebサイトやサービスで使い回すのは危険だし、パスワード変更を勧める理由の一つでもある。
「売買」 「放流」されるパスワードデータ
ところで、攻撃者がリスト型攻撃に使うパスワードデータだが、このデータは、アンダーグラウンドで大量に売り買いされたり、最近では「トレント」(ファイルを複数のパソコンなどに分散して流通させる仕組み)上で放流、つまり無償で流されたりしていることもある。
2019年には「Collection #1」と呼ばれるおよそ90MB弱のデータが、クラウドストレージ上で公開された。
メールアドレス、パスワード組み合わせ件数にして約11億6千万件という莫大な量だ。
Collectionシリーズは#1の他にも「Collection #2〜5」「Anti-Public」「Zabagur #1」などまであり、全巻すべて合わせると、およそ1TBもの巨大データになるという。
このデータ自体は、作者の販売方法に問題があり、販売サイトを作る先々でサイトがつぶされること、そして、作者本人がウクライナ警察に逮捕されたことにより、販売自体はうまくいかなかったようだが、データは現在もアンダーグラウンドで流通し、使い回され続けている。
自分のアカウントが危険にさらされていないか、確認しよう
この「Collectionシリーズ」などで取り扱われているアカウントデータは、現在さまざまなツールに活用されている。
たとえば有名なところでは、「Have I Been Pwned: Check if your email has been compromised in a data breach」(以下、Have I Been Pwned)というサービスがある。
Have I Been Pwnedは、自分のデータが漏洩していないかどうかをチェックできるサイト。
このデータベースには、2022年1月現在で約117億件の漏洩(ろうえい)アカウント情報が蓄積されている。
Have I Been Pwned にメールアドレスを入力すると、流出データにそのメールアドレスの情報が含まれているかを表示してくれるほか、漏洩データにメールアドレス、もしくはメールアドレス・パスワードのペアがあった場合「もしかすると、パスワード漏洩したかもしれないインシデント」として表示してくれる。
ただし、結果欄をよく読むと(英語)、漏洩したのは“email addresses, names and salted password hashes.”(メールアドレスと氏名、パスワードの特徴)というように、実際には、パスワードが実質的にはそのままでは使えない状態で漏れていても、「漏れている」と表示される点は注意したい。
結果を見て、自分のメールアドレスが何かのインシデントに巻き込まれたことがあったら、そのサービスと同じパスワードを使い回すことは絶対に避けるべきだ。
もちろん、特徴しか漏れていないパスワードからパスワードを類推するのは容易ではないが、ヒントがない、というわけではない。
もし、変えていない人は、今からでもパスワードを変えておくべきだろう。
2022年01月16日
都知事の短絡的発想に疑問も
小池都知事また奇策…有名駅弁振る舞い「宿泊療養に彩り」とドヤ顔の短絡発想と不公平
2022年01月15日 日刊ゲンダイDIGITAL
思わず「そこが肝要か?」と言いたくなる。
都内で新規感染者が急拡大し、経路の多くは「家庭内」。
その抑制に宿泊療養施設の活用が課題となる中、14日の定例会見で小池都知事が“奇策”をブチ上げた。
療養施設で全国の有名駅弁を振る舞うというのだ。
初回の16日はJR東日本と協力し、山形の「牛肉どまん中」、宮城の「極撰炭火焼き牛たん弁当」、東京の「深川めし」、神奈川の「鯛めし」を用意。
頻度は週に1回程度で、今後は日本航空の機内食や老舗料亭なだ万の仕出し弁当も提供する予定だ。
小池知事はいつものドヤ顔で「単調になりがちな宿泊療養に彩りを添える工夫。家庭内感染を防ぐためにご協力いただきたい」と呼びかけたが、ちょっと発想が短絡的すぎやしないか。
用意される駅弁にありつけるのは約4割 確かに療養するホテルによっては、部屋のドア前に置かれる簡易な弁当に「死ぬほどマズい」(ある隔離経験者)と不満の声が上がっている。
発症から10日も閉じ込められる中、週1食でもおいしい弁当が出ないよりも出た方がましだ。
とはいえ、都が軽症や無症状の感染者に原則として宿泊療養を求めているのに、拒む理由の多くは「不自由な外出禁止への嫌悪」である。
有名駅弁につられて“軟禁生活”に転じる人がどれだけいるのか。
しかも、16日に用意する4種類の駅弁は合わせて1000食分。14日時点で都の宿泊療養者数は2467人に上り、約6割が“ごちそう”にありつけない不公平も生じる。
小池知事の「駅弁ひとつで人気取り」には、都民を見下す“女帝”のいやしい心根が透けて見える。
今年最初の作」「桜花」「回天」「彗星」
1/10靖国神社「遊就館」スマートフォン撮影
人間爆弾「桜花」

人間魚雷「回天」

艦上爆撃機「彗星」


2022年01月17日
「わがまま」と「多様性」を分ける違いとは?
「わがまま」と「多様性」を分ける違いとは?
2022.1.16 Diamondオンライン
中野善壽:ACAO SPA & RESORT代表取締役会長・CEO
他人と物理的・心理的な距離が広がり、「1億総孤独」といえる現代。
他者に依存せず、「個」として自立するには、どうすればいいのでしょうか。
寺田倉庫の経営改革などを果たし、NHK「SWITCHインタビュー達人達」でコシノジュンコ氏と対談し話題となった「77歳・伝説の経営者」、中野善壽氏は、「孤独を生きることで、自分の感性を信じ、磨き抜くことができる」と語ります。
中野氏は孤児同然の幼少期を過ごし、孤独のなかを生きてきました。
しかし、そこで自分の感性を磨き、「個」として自立していきます。
社会に出てからは「孤独を武器」に、伊勢丹・鈴屋での新規事業展開や、台湾企業の経営者として数々の実績をあげてきたのです。
本連載では、中野氏の新刊『孤独からはじめよう』に掲載されている「他人に依存せず、自立して、素の自分をさらけ出して生きる」51の人生哲学から抜粋。
「一人で生きるのが当たり前の時代」に肩肘を貼らず、自分に期待し、颯爽と人生を楽しむ考え方を紹介します。
適度な距離感で、多様な他者を理解する
孤独に生きよ、と言うと、時々こんな反論が返ってくることがあります。
「わがままな人が増えたら困ります」
これは、大きな誤解。
僕が言う孤独とは、考え方の違う他者を排除する態度とはまったく違います。
むしろ、一人の時間を愛し、自分が大切な「個」を保とうとするからこそ、他者の「個」も尊重できるのです。
僕は、真の社会性とは、いろいろな他者に対する理解を深められる姿勢だととらえています。
自分とは違う境遇の人の思いに寄り添って、そのまま受け入れられるかどうか。
例えば、コロナ禍で収入を失い、生活に苦しむ方が、今どんな思いでいるのか。
自分がやれることを想像するだけで、自然と身体が動いてしまう。
これが本当の社会性というものではないでしょうか。
「空気を読む」とか「忖度する」とか「規律を乱さない」とか、過剰に他者に合わせられる資質を社会性と呼ぶのはおかしい。
自分とは違う、異質の「個」を理解しようと心を開き、受け入れられる人こそ、社会性のある人だと思います。
適度な距離感で、互いの孤独を尊重し合う
自分の「個」を大事にする。 他人の「個」も認める。
この関係になるには、適度な距離感が必要だと思います。
密着し過ぎると、お互いの姿が見えないでしょう。
どんな色、形をしているかがわからない。
「僕と君は一心同体。何も言わなくてもわかるだろう」なんて、傲慢でしかない。
相手を理解しよう、尊重しようという気持ちがなくなったら、人はどこまでも自分本位に、わがままになっていきます。
離れてこそわかる、お互いの色や形、そして行動の癖。
君はそうなんだね。 僕はこうなんだよ。 そんな対話ができるのは、孤独になれる者同士。
「わがまま」とは、むしろ対極にある。
僕はそう思います。
(本原稿は、中野善壽著 『孤独からはじめよう』から一部抜粋・改変したものです)
孤独を力に変え、前に進む術を。
現代は、孤独の力を見失いがちな時代です。
あまりにも情報が多く、顔の見えない他者の声が無数に聞こえては流れていき、内なる自らの声がかき消されてしまいます。 いつしか消耗し、虚しさを持て余して、恨みを垂れる。
そんな繰り返しは、もうやめようと僕は言いたい。
もっと純粋な気持ちで、ありのままの自分で生きようと。
孤独を味方にすれば、選択肢は広がり、共に事を成す仲間は増え、家族や友人をより愛せるようになるのです。
2022年01月18日
地震でエレベーターに閉じ込められた時の対処法
地震でエレベーターに閉じ込められた時の対処法
2022/01/17 IT小ネタ帳編集室
多くのビルやマンションに設置されているエレベーター。
普段から多くの方が利用しているエレベーターですが、突然の地震や停電によって、閉じ込められてしまうケースがあります。
今回は、地震などの災害でエレベーターに閉じ込められてしまった時の対処法について詳しく解説していきます。
また、エレベーターに閉じ込められた時にやってはいけないこと、閉じ込められた時の情報収集方法についてもご紹介します。
いざという時のために、しっかりと対処法を学んでいきましょう。

エレベーターに閉じ込められた場合の対処法
普段利用しているエレベーターが突然止まってしまったら、どのような対処法を行うかご存知でしょうか?
ここでは、地震などの災害によって、エレベーターに閉じ込められてしまった場合の対処法を4つご紹介します。
行き先階ボタンをすべて押して最寄り階へ避難
地震を検知したり、急停止したり、異常を感じた場合はすぐに行き先階(数字)のボタンをすべて押下してください。
最新のエレベーターであれば、地震などが起きた場合、安全装置が働き最寄りの階層へ自動停止するようになっていますが、古いタイプや海外製のエレベーターだと階と階の間で停止してしまう可能性があり、脱出が困難になります。
最寄り階に停止できた場合は、必ずその階で降りて安全な場所へ避難しましょう。
エレベーターが動いていると思って、目的の階まで行こうとすると途中停止し、再度閉じ込められてしまう可能性があるため、避難する際は安全を考慮して非常階段等を利用してください。
非常用インターホンを利用して外部へ連絡する
エレベーター内に閉じ込められてしまった場合は、落ち着いて外部へ連絡をしましょう。
外部への非常用インターホンは、操作盤にある電話マークが目印です。
非常用インターホンの使い方は、係員が出るまでボタンを押し続け、応答があったら冷静に状況を伝えてください。
非常用インターホンが壊れている場合や、係員が出ない場合は自分のスマホなどから119や緊急連絡先へ連絡する方法もあります。
スマホから連絡する時は、操作盤近くにある緊急時の連絡先番号や管理会社、ビル名などの情報を確認してから連絡してみてください。
どの程度閉じ込められているか、同乗者がいるかなど詳しい情報を伝えられるとよりスムーズです。
エレベーター内に設置されている非常グッズを確認する
一部のエレベーターには、エレベーター内に非常用グッズが設置されています。
普段は椅子の代わりになるように端に置いてあることが多く、中には非常灯や簡易トイレ、飲料水などが用意されています。簡易トイレを使う場合の目隠しとして、ブランケットや目隠し用ポンチョも入っているので安心して利用できます。
エレベーター内に長時間閉じ込められてしまうと、脱水などの体調不良になりかねません。
特にお子さまやご高齢の方は体調を崩しやすくなるため、体力を温存するためにも非常グッズを上手く利用してみてください。
なるべく楽な姿勢で救助を待つ
救助を待っている間は、体力を温存するためにもなるべく楽な姿勢を保つようにしましょう。
一般的なエレベーター内はある程度通気性はあるため、基本的に窒息の心配はありません。
しかし、同乗者が多い場合や夏場は換気が追いつかなくなってしまうことがあります。
特に暑さや寒さなど、季節による体力消費は激しくなります。
非常グッズを利用したり、服を脱いだりなるべく快適に過ごせるよう工夫してみてください。
また、お子さまが同乗している場合は、大人以上に体力を消耗している可能性があるため、こまめに確認しておきましょう。
地震以外の原因でエレベーターが急停止した場合は?
エレベーターの急停止は、地震以外にも天災による停電やエレベーターの故障トラブルなどさまざまな原因があります。
万一、何らかの原因で閉じ込められてしまった場合も上記の対処法は有効です。
地震による急停止は、エレベーターの安全装置が正常に作動している証拠です。
ただし、停電やエレベーター故障によるトラブルの場合は、復旧までに時間がかかる可能性もあります。

エレベーターに閉じ込められた時に絶対にやってはいけないこと
エレベーターに閉じ込められてしまったとき、絶対にやってはいけないことが2つあります。
・ドアを無理やり開ける
・エレベーターの天井から脱出しようとする
順番に見ていきましょう。
ドアを無理やり開ける
エレベーター内に閉じ込められてしまっても、絶対に無理やりドアを開けようとしないでください。
無理やり開けた隙間からの転落や、突然動き出したエレベーターの重いドアに挟まれてしまう危険性があります。
エレベーターが停止している状況は中からはわかりません。
慌てて脱出したくなる気持ちはわかりますが、身の安全を守るためにもエレベーター内で救助を待ってください。
エレベーターの天井から脱出しようとする
エレベーターの天井には頑丈な鍵がかかっているため、脱出は不可能です。
日本のエレベーターには、そもそも点検口がついていないことも。
ドラマや映画でよく見るエレベーターの天井から脱出する行為は、あくまでもフィクションなので絶対にやってはいけません。
万一、天井から脱出できたとしても、安全に避難できる可能性は低く、突然エレベーターが動き出すこともあります。
転落の危険が高いため、エレベーターの天井から脱出しようとしないでください。
エレベーターに閉じ込められた時の情報収集方法
地震によってエレベーター内に閉じ込められてしまった場合、周辺状況の確認が最優先となります。
エレベーターから脱出した際の安全な避難経路を確認するためにも、ここで災害時の情報収集方法についてご紹介します。
動画配信サイトのニュース
リアルタイムの情報収集に欠かせないのが、動画配信サイトのニュースです。
YouTubeやBSC24など配信サイトのニュースはスマホから閲覧できるため、災害状況を確認できます。
特にBSC24はYouTubeやニコニコ生放送、Ustreamなどの複数のライブ配信サービスを通して情報配信がされています。24時間365日情報を確認できるチャンネルなので、この機会に確認してみてください。
TwitterなどのSNS 地震などの災害が起こった際、TwitterなどのSNSも情報収集先としておすすめです。
有志の方が地震の被害状況や避難所に関するお役立ち情報を提供している場合もあります。
日頃から災害時に情報を提供しているアカウントをフォローしておくと便利です。
また電話が混線して救助を求められない場合、SNSから救助要請も可能です。
ただし、SNSは情報の更新が早いため、正しくない救助要請を行うと埋もれてしまう可能性もあります。
救助要請を迅速に見つけてもらうためにも、事前に正しい救助要請の方法を確認しておきましょう。
まとめ
首都圏では特にエレベーターの利用率は高く、地震などの災害でエレベーターに閉じ込められてしまう可能性は決して低くありません。
地震によって安全装置が作動し、エレベーター内に閉じ込められてしまった場合でも、慌てず落ち着いて救助を待つことが重要です。
今回ご紹介している対処法は、原因を問わずエレベーター内に閉じ込められてしまったときに有効な対処法です。
知っているだけでもいざという時に役立つので、ひとつでも覚えておいてください。
台風や大雪などの災害時にはプロバイダー料金をサポートしてくれる事業者もあります。
ご利用のプロバイダーサポートページを普段からブックマークなどしておき、いつでも確認しておけるようにしておきましょう。
2022年01月19日
豊田真由子が“超高齢化社会”を語る「日本が世界の試金石。広い視座をもって挑戦を」
2022年01月18日 SPA!
コロナ禍の陰で、日本に今、“超高齢化”という新たなクライシスが迫っている。
2025年には、約800万人いる団塊の世代が75歳の後期高齢者となり、歴史上前例のない高齢化社会が訪れようとしている。果たしてそこに希望はあるのか? 元衆議院議員の豊田真由子氏に聞いた。
◆困難な課題は、絶望ではなく前に進むためにある
難問山積の日本に、果たして希望はあるのか?
厚労官僚、国会議員を経験し、現在は医療福祉の現場に携わるなど多角的な視点を持つ豊田氏。
「日本人の平均寿命は第二次大戦後から約30歳延びており、高齢者の身体能力も若返っています。
一方、’60年代に整備された社会保障制度は、過去の高齢者像や家族構成などに合わせて設計されたものが、いまだにベースになっている。
この齟齬を解消すべく、高齢者の定義を改める必要があると思います。
高齢者は“支えられる存在”ではなく“活躍する支え手”。議員時代に実感したのは、高齢者が商店会や町内会など、さまざまな地域の社会経済活動の担い手となり、地域のために汗をかいていることです」
◆65歳以上高齢者の8割は自立した生活
にもかかわらず、「65歳以上は高齢者」とすることで、活躍の土壌を奪っていると指摘。
「介護についても、要介護認定を受けた65歳以上高齢者は、実は2割程で、残りの8割は自立した生活を営んでいます(認定率は年齢層によって変わります)。
こうした現実に合わせた制度改革、高齢者のポテンシャルを生かすべく定年制の延長をはじめとした経済、産業の変化、さらには『自助、共助、公助』に『地域社会での支え合い=互助』を加えた、幅広い領域にわたった変革が必要です」
◆日本の超高齢化は人類初のシチュエーション
とはいえ、正直「死ぬまで働かないといけないのか」という漠然とした不安や不満は募る……。
「人口構造や心身の変化などに応じて社会やシステムの在り方を変えることは、むしろ自然です。
まして、日本の超高齢化は人類初のシチュエーション。
これは決して絶望ではなく、解決して前に進むための課題であり、日本は世界の試金石です。
私は政治、行政、国民は、国や社会をよりよくするため協働する“同志”だと思っています。
そのために、さまざまな課題をわかりやすく伝えて理解と納得を得る必要がありますが、今はそこが足りていないと感じます」
◆政治、行政の問題
政治や行政は、国民を客扱いし続けていると、豊田氏は言う。
「これは、大変失礼なことです。
政治にはつながりの深い団体や企業の声が届きやすく、そこに注力しがち。
一方、今の行政は政治に抗うことが難しく、公的機関で働いているとコスト意識が育まれない残念な環境もあります。
私は今、医療福祉の現場に関わる仕事もしていますが、医療介護の現場で働く方々がどれほどしんどい状況にあり、その上、行政に過剰な手続きや手間を強いられているか痛感しました。
政治や行政が、すべての問題を正確に把握するのは相当難しく、総理や大臣が視察に行くのは、基本“うまくいっている”事業者のところで、現場の人たちも、上に遠慮して本音を言わない。
だからこそ、顕在化していないものを含め、何が本当のニーズか、何が真に望ましい変革かを、丁寧に考える必要があります」
◆メディアの責任
情報や意識の共有という点では、メディアの責任も大きいという。
「グローバルに見れば、租税や社会保障などの国民負担率(国民所得に対する比率)は、日本は先進各国の中でもかなり低い水準に抑えられています(44%でOECD35か国中26番目)。
その上で、アクセスのよい国民皆保険を維持しているのです。
無駄を省き効率化を図ることはもちろん必須ですが、社会保障の充実は社会に安心と安定をもたらすものであり、少子高齢化は世界共通の課題である以上、単純な国内の数字や世代間対立に収束させるべき議論ではありません。
不安や絶望をあおれば、不寛容を呼ぶ。
“高齢者は社会を衰退させる存在”という誤った認識を広めるのではなく、“高齢社会は人類発展の必然の結果であり、新たな世界の姿”という向き合い方と情報発信をしていくほうが、未来に?がるのではないでしょうか」
◆政治や行政への不信や悲観論も、実態はそこまで酷くない
そして最後に、「政治や行政への不信や悲観論も、実態はそこまで酷くない」と付け加える。
「ほとんど報道されませんが、『日本のために必死で働きたい』と力を尽くす議員や公務員は、実はたくさんいます。
『子ども叱るな来た道だ。年寄り笑うな行く道だ』という言葉があります。
高齢者世代が戦後の焼け野原から日本を築いてきたように、私たちもさまざまな困難を試行錯誤しながら乗り越え、歩んでいくのだと思います」 未曽有の超高齢社会は歴史の転換点。世界を変えるには、自分たちも変わらなくてはいけない。
◆★超高齢社会への提言 国民を“お客さま”から“同志”へ
高齢者の定義を変え、社会の活力に日本が新たなモデルを築く
【豊田真由子氏】
元厚生労働官僚、元衆議院議員。桜蔭高等学校、東京大学法学部から厚生省に入省。
ハーバード大学大学院に留学。
医療、介護、福祉、保育など幅広い政策を立案し、衆議院議員を2期務める。
現在は医療福祉の現場にも携わる
<取材・文/週刊SPA!編集部>
※週刊SPA!1月18日発売号の特集「[超高齢化]の危機」より
2022年01月20日
山田花子、“さすが”と思った長男のテストの答案用紙を公開「あなたには笑いがあるわ」
山田花子、“さすが”と思った長男のテストの答案用紙を公開「あなたには笑いがあるわ」
1/19(水) アメバーニュース
クリックで原寸大に。
この日、山田は「お仕事も保育園もお休み」と切り出し「久しぶりに座って朝ご飯食べれます」と朝の様子を説明。
「今日は、味わえるわ〜」と述べ「サラダ以外は、残り物」と朝食の写真を公開した。
続けて「長男の音楽のテスト!!二学期のファイル整理してたら出てきた」と長男の音楽テストの答案用紙を発見したことを報告。
「さすが、トランペット奏者の息子!トランペットしか合ってない」と述べ、金管楽器の名前を問われている問題に対する長男の回答を公開した。
また「オーストリアの音楽家は?」という問題に「モーキャト」と回答していることに対して「モーツァルトやで!!」とツッコミ。
「音楽家の息子は、音楽の授業が嫌いらしい…」と述べつつ「音楽がダメでもあなたには笑いがあるわ!!」とお茶目にコメントした。
最後に「舞台お休みのママの分までお友達を笑かしてきてね〜」とつづり、ブログを締めくくった。
この投稿に読者からは「難しいテスト」「トランペットあってるだけでも凄い」「笑いの才能は天下一品」などのコメントが寄せられている。
お笑い芸人の山田花子が19日に自身のアメブロを更新。
“さすが”と思った長男の音楽テストの答案用紙を公開した。
この日、山田は「お仕事も保育園もお休み」と切り出し「久しぶりに座って朝ご飯食べれます」と朝の様子を説明。
「今日は、味わえるわ〜」と述べ「サラダ以外は、残り物」と朝食の写真を公開した。
続けて「長男の音楽のテスト!!二学期のファイル整理してたら出てきた」と長男の音楽テストの答案用紙を発見したことを報告。
「さすが、トランペット奏者の息子!トランペットしか合ってない」と述べ、金管楽器の名前を問われている問題に対する長男の回答を公開した。
また「オーストリアの音楽家は?」という問題に「モーキャト」と回答していることに対して「モーツァルトやで!!」とツッコミ。
音楽家の息子は、音楽の授業が嫌いらしい…」と述べつつ「音楽がダメでもあなたには笑いがあるわ!!」とお茶目にコメントした。
最後に「舞台お休みのママの分までお友達を笑かしてきてね〜」とつづり、ブログを締めくくった。
この投稿に読者からは「難しいテスト」「トランペットあってるだけでも凄い」「笑いの才能は天下一品」などのコメントが寄せられている。
2022年01月21日
「もの忘れが多くなったな〜」の先に行かないためにやるべきこと
「もの忘れが多くなったな〜」の先に行かないためにやるべきこと
2022年01月20日 ダイヤモンドオンライン
「頭の回転が速くなる」「誰でも脳の機能が向上しそう」「脳の老化防止に使える」「ゲーム感覚で小学生でも楽しめる」「たとえるなら、脳のストレッチ」「集中力や記憶力が伸びた」などの声が届いた、くり返し楽しんで使える『1分間瞬読ドリル』は、何歳からでも6つの力が飛躍的に伸びます。
間違ってもOK。
1分間で与えられた課題を見ていくだけで、「記憶力」「思考力」「判断力」「読解力」「集中力」「発想力」が抜群にあがります。
子どもには、これから必要とされる「考える力」や勉強脳が磨かれ、覚えに不安があるシニアはボケ防止に使える、そして、大人は脳機能を高めていくことができるのです。
10歳から100歳まで、誰でも簡単に続けられる『1分間瞬読ドリル』で、脳をよくしていきましょう!
■脳に負荷をかけて衰えを防ぐ
ある程度の年齢になると、気になる症状の一つに「認知症」があります。
認知症の第一段階は、人の名前が出てこなかったり、ものをどこに置いたかが思い出せなくなったりする、いわゆる「もの忘れ」です。
この時点では、本人も家族も「最近忘れることがちょっと多いかな」と感じる程度で、スルーされがちです。
これが第二段階に入ると、興味のあったものに興味を示さなくなります。
読書好きの人が本を読まなくなったり、野球観戦が趣味だったのに見向きもしなくなったりすると、さすがに周囲もおかしいと気づくのですが、ここまで進んでしまうと、元に戻るのは難しいとされています。
ですから、その前の第一段階、「ちょっと怪しいかも」と思ったところで、すぐに何らかの手段を施すことが肝心です。「思い出せないけれど、まぁいいか」と諦めるたび、脳は衰えていき、気づかないうちに第二段階に突入してしまうでしょう。
まずは、「まぁいいか」で終わらせずに、思い出すまで考えること。そして、脳に「負荷をかける」ことです。
適度な筋トレやストレッチで体が鍛えられるのと同じように、脳もある程度の負荷をかけることで衰えを防ぐことができます。
負荷をかけると聞くと大変そうに聞こえますが、簡単に手軽にできる方法があります。
『1分間瞬読ドリル』なら、パラパラと見るだけです。
バリエーション豊かな問題がそろっているので、ほかのドリルを使う必要がなく、この1冊で、記憶力はもちろん、判断力や思考力、発想力などもアップしていきます。
短時間でできるので、負担にならず、気軽に続けられるのも大きな利点です。
先ほどもお話ししましたが、一度認知症になってしまうと、元に戻るのはなかなか難しく、よくても現状維持といわれています。
まだ自分で認識できるうちに、少しでも早く脳トレを取り入れることをおすすめします。
*本記事は、『1分間瞬読ドリル』から一部抜粋し、追加取材・加筆したものです。
2022年01月22日
来月に収束? 責任回避の岸田政権では阿鼻叫喚の恐れ
来月に収束? 責任回避の岸田政権では阿鼻叫喚の恐れ
2022/01/21 日刊ゲンダイ
新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」による感染者急増を受け、政府が「まん延防止等重点措置」の対象拡大を決定した。
すでに適用中の沖縄など3県を含め、重点措置の対象地域は、東京や群馬、埼玉、千葉、神奈川など計16都県。さらに大阪、京都、兵庫の関西3府県から要請があれば、週明けにも適用する方向で検討している。
期間は21日から2月13日までの24日間。
各都県は飲食店への営業時間短縮や酒類提供停止の要請などを通じて感染の抑制を図る方針。
飲食店への時短要請は、各都県が認証した店で午後9時、非認証店で同8時まで。
酒類提供をめぐっては、岐阜、長崎、宮崎3県が一律停止を決めた一方、東京などは認証店で認める方針だ。 適用期間が3週間余りとなったのは、2週間で対策を徹底し、残りの1週間でその効果を見極めるため──という。
だが、この2年を振り返ると、政府が国民にコロナ対策の徹底を呼び掛けて始まった「勝負の2週間」はその後、「ヤマ場の2週間」「瀬戸際の2週間」「正念場の2週間」「運命の2週間」……とズルズルと続いただけに、今回もどうなるか分からない。
いずれにしても、再び年初から不自由な国民生活を余儀なくされるワケだ。
■腰の定まらない岸田の姿勢
「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」「依然として世界の人々の健康に悪影響を与える特殊な事態」 WHO(世界保健機関)が強い懸念を示す「オミクロン株」。日本国内でも、12日に1日当たり1万人を超えた全国の新規感染者数は、1週間後の19日には4万人超となり過去最多を更新した。 今のところ重症者の割合は比較的低いとはいえ、高齢者の感染者が増えれば医療体制の逼迫は避けられない。国民一人一人の感染対策の徹底はもちろんだが、一刻も早い収束に向け、何よりも強く求められているのは、迅速かつ実効性のある政府方針、対応だろう。
ところが猛威を振るう「オミクロン株」と対峙する岸田首相の腰の定まらない姿勢を見ていると、果たして、この国のリーダーとして新型コロナと本気で戦う自覚があるのかと首をかしげざるを得ない。
どこか他人事のような言動が目立つからだ。
例えば、政府は当初、「オミクロン株」による「ブレークスルー感染」を避けるため、ワクチン接種証明書か陰性証明を条件に行動制限を緩める「ワクチン・検査パッケージ」の全面停止を検討していたはず。
しかし、見直しを求める声を受けた岸田は「一時停止を原則としつつ、知事の判断で適用も可能」などと曖昧な方針を打ち出し、判断を知事に丸投げ。
結果、自治体の判断によっては、対象者全員に検査を実施した場合、5人以上の会食や収容率100%でのイベント開催も可能になったからワケが分からない。
自治体ごとに対策、対応が異なるのであれば重点措置の効果について「効果は大変薄い」(中村時広愛媛県知事)と疑問の声が出るのも当然ではないか。
福田赳夫元首相の秘書を務めた中原義正氏がこう言う。
「新型コロナ対策は誰が首相であっても対応は難しいかもしれない。
しかし、だからこそ、トップとして国民にきちんとした方向性を示すべきなのに、連日、高級料亭で会食する緊張感のなさ。これでは国民が政府対応を信じるはずがない。岸田首相はすべてが中途半端で、コロナ対応など期待できるはずがない」 先手のイメージ重視でビジョンや方向性は何もない 国民はどうしたらいい?
「確保した医療体制がしっかりと稼働するよう各自治体にさらに準備を進めてもらい、メリハリの利いた対策で感染者数の増加を抑制することが必要だ」
岸田が「都道府県との密接な連携」を訴えるのは、菅前政権が自治体の意向や意見を無視する形でコロナ対策を推し進めて「瓦解」したからだ。
岸田政権としては菅前政権と同じ轍を踏まぬよう自治体の要望を聞くフリをせざるを得ないのだろう。
20日の参院本会議でも、岸田は「一度決めた方針でも、より良い方法があるならば躊躇なく改め、柔軟に対応を進化させる」などと答弁していたが、為政者が国民の声に耳を傾ける姿勢は必要とはいえ、意見が出るたびに政府方針がクルクル変わってしまえば、振り回されて迷惑をこうむるのは国民なのだ。
「オミクロン株」についても「メリハリの利いた対策」とか力説していたが、はたから見れば、岸田政権が掲げる対策の一体どこが「メリハリ」が利いた対策なのか。
政府コロナ対策分科会の尾身会長は「メリハリのついた対策とは一言で言えば人数制限」と言い、「ステイホームなんて必要ないと思う」と政府対応と矛盾する発言をしていたのも無理はないだろう。
国民はまん防措置に従って外出を控えるべきなのか、それともステイホームの必要はないのか。司令塔の姿勢が「その場しのぎ」「場当たり的」「丸投げ」としか見えないから、国民は右往左往してしまうのだ。
■「検討」多用はヤル気のなさの表れ
17日付の朝日新聞は、<昨年12月の臨時国会の予算委員会で、首相は「検討」という言葉を少なくとも68回使い、与野党との論戦を乗り切った>
<首相は「検討する」といったん引き取ることで、自身の強みと自負する「聞く力」と「丁寧さ」をアピールする狙いがありそうだ>などと報じていたが、これは岸田のヤル気のなさを表していると言っていい。
なぜなら、官僚用語で「検討する」は「先送りして何もしない」という意味で用いられているからだ。
<私は、岸田氏の会見を見るたびに、違和感を抱く。
なぜなら、岸田氏が非常に困難な課題について語るとき、「涼しい顔」で用意した紙を読むだけで全く危機感が伝わってこないからだ>
<官僚が用意した従来の政策の延長策を語るのみ。
それでも、「涼しい顔」をしていられるのは、それで問題ないと思っているからだ。
だとすれば、それこそ本当に日本の危機ではないのか>
元経産官僚の古賀茂明氏も「週刊朝日」(1月28日号)のコラムで、<「涼しい顔」に騙されてはいけない>と題し、こう書いていたが、要するに岸田の頭にあるのは「政権維持」だけで、先頭に立って批判されるより無難路線ということではないのか。
だから、何がなんでもコロナを押さえてやるという気迫が伝わってこないのである。
その証拠に「オミクロン株」について聞かれても、官僚答弁のようか台詞でノラリクラリはぐらかし、対策は丸投げなのだ。これでは、運任せ、天任せと言われても仕方がない。
どうりで頼みの 政治アナリストの伊藤惇夫氏がこう言う。
「岸田首相は方針を変える際に『柔軟に対応』と言っていますが、よくよく考えれば、本来は方針を決める時にベストな対応をするべきだったわけで、それが度々変わるのは最初の対応に問題があったということ。
どうして、それが繰り返されるのかといえば、まずは『先手』というイメージ重視で、政権としてのビジョンや方向性がきちんと定まっていないからです。
菅前首相が『覚悟』を多用していましたが、岸田首相は『覚悟』がなさ過ぎるでしょう。
朝令暮改といっていい対応が果たしていつまで続くのかは疑問です」
「オミクロン株」はその急激な感染者増から「2月収束説」も流れているが、やってるふりみたいで丸投げの岸田首相が司令塔では心配だ。
阿鼻叫喚の最悪事態に備えた覚悟が国民には必要になるだろう。
2022年01月23日
「寒くなると体が痛む」は手足の冷えが原因かも
「寒くなると体が痛む」は手足の冷えが原因かも
自覚がない「隠れ冷え」に陥っている可能性も
2022/01/22 東洋経済オンライン
平地 治美 : 薬剤師、鍼灸師。 和光鍼灸治療院・漢方薬局代表
漢方には「未病」という言葉があります。
未病とは病気の一歩手前、「何だか調子が悪いな」という状態を指します。
病院で検査をしても何も問題が見つからず、「加齢ですね」「様子を見ましょう」で終わることも少なくありません。
結局、対処法が見つからず普通に生活もできるので、そのままにしがちですが、放っておくとジワジワと進行して、大きな病気のきっかけになってしまうこともあります。
冷えは、まさにこの未病の代表です。
体が冷えると、健康を保つために必要な血液の循環が悪くなり、酸素や栄養が体内にうまく行き渡らなくなります。
また、大きな病気のサインとして冷えが生じることもあります。
わきの下に手を入れて温め、その手で足先を触ってみてください。冷たく感じたら足が冷えている証拠です。
実際、治療の際に靴下を脱いでベッドに横たわっていただくと、氷のように冷たい足の人がとても多いです。
冷えを自覚できる人はまだ救いがあるかもしれません。
実は、現代人に増えているのが、自覚のない「隠れ冷え」です。
本人に冷えている自覚がないので、そのまま放置しがちなのです。
冷えに気付かない「隠れ冷え」かチェック
まずは、以下の隠れ冷えチェックを試してみてください。
当てはまる項目が1つでもあればあれば、隠れ冷えの可能性があります。
■隠れ冷えチェック
□テレワークが増え出勤がなくなった
□足先に手を当てると冷たい
□平熱が 35度台である
□目の下にクマがある
□上半身は暑い、または汗をかきやすい
□寒いときでも手足がほてる
□階段よりもエスカレーターを選ぶ
□ペットボトルをつねに持ち歩いている
□肩こりや片頭痛に悩んでいる
□湯船に入らず、シャワーですませることが多い
□足が冷えて、または熱くて眠れないことがある
□立ち仕事、あるいは座り仕事が多く、あまり動かない
□寝不足の日が多い
冷えはまさに体が発するSOSのサイン、黄色信号ともいえます。
赤信号に変わる前に正しいケアをすることが重要です。
そのようなときに強い味方になるのが、漢方です。
漢方には「不通則痛(通ぜざれば則ち痛む)」という言葉があります。
漢方でいうところの「気(生命エネルギー)」や「血(血液やその働き)」の流れが悪くなると、痛みが生じるという意味ですが、実際、体が冷えると血管が収縮して血流が悪くなり、痛みを生じます。
当院にも今の時期に腰痛、膝痛などがひどくなったと訴える患者さんが来院しますが、ほぼすべて冷えが原因といえます。
特に多いのが、"足の冷えがもたらす痛み"です。
冷たい足を巡った血は、膝や腰を通過して内臓を巡ります。
手足が冷却装置のようになり、冷たい血が循環するとさまざまな痛みを生じやすいのです。
また、女性には冷えによる特有の問題もあります。
足の内側には、婦人科と関係が深い経絡が3本通っています。
特に重要な肝経(かんけい)という経絡は、足親指を起点に足の内側を通って子宮につながっています。
足が冷えると子宮も冷え、月経痛や不妊症など、さまざまな婦人科系の疾患の原因になります。
実際、私の治療院に来られている患者さんにも、冷えを改善して月経痛がなくなったり、赤ちゃんを授かったりされた方が数多くいらっしゃいます。
手足の冷えを改善するセルフケア
こうした手足の冷えは、セルフケアで改善が可能です。ぜひ試してみてください。
(1)運動で血行促進、筋肉をつける
冷えの根本的な改善法は、とにかく筋肉をつけ、血流を良くすることに尽きます。
筋肉がついて血流が改善すれば、自然と冷えは解消されます。
足の冷えを訴える方は、膝から下が棒のように細い、あるいはむくみがあって上半身に比べて不自然に足が太い、このどちらかです。
両者に共通しているのは、筋肉が少ないということです。
ですので、とにかくこまめに体を動かして、筋肉をつけていただきたいと思います。
ウォーキングやストレッチ、ヨガなどの運動もいいですが、エレベーターではなく階段を使う、座っているときは足首から下を上下に運かすといったことでも、十分に効果が見込めます。
コロナ禍で通勤が減り運動不足になった人も多く、「ここ2年で急に足が冷えるようになった」と訴える患者さんも多く来院されます。
自宅で過ごす時間を上手に利用し、意識して体を動かすようにしましょう。
雑巾がけや窓拭きなどの家事も立派な運動です。
運動は、少し汗ばむくらいがちょうどよく、たくさん汗をかくのは毛穴から気が漏れ、かえって冷えを招くのでよくありません。
入浴も汗をかきすぎないよう気をつけてください。
このほか、足指から足の甲、足裏、足関節、足首、ふくらはぎ……というように、下から上へとやさしく5〜10分くらいかけて揉みほぐすのも、筋肉によい刺激となります。
(2)冷える前に温める
冷えが強い患者さんだと、医療用の温熱器で30分以上温めても足が冷たいままということがあります。
ここで言いたいのは、「冷えきってしまった足を温めるのは、大変」ということです。
ですので、足が冷えてから温めるのではなく、冷えないような工夫が大切です。
家にいるときは、保温効果のある靴下やレッグウォーマーを履き、それでも冷えてきたら足湯や湯たんぽなどで温めます。そうやって冷える瞬間を作らないようにします。
冷えが強い人は、外出時は足裏用カイロなどで保温を。
特に女性はスカートやパンプスを履く機会も多く、足が冷えがちです。
できれば裏起毛が付いたタイツやレギンス、ボア入りのブーツなどで対応してください。
足の冷え対策として靴下を何枚も重ね履きされる人がいますが、残念なことに、靴下を脱いでもらうと足は冷たく湿っていることが多いです。
靴下を重ね履きすること自体は悪くありませんが、その際はまず足を温めてから履くことをおすすめします。
靴下は温かい足を冷やさないためのものと考えてください。
また、ちょうどよいサイズの靴下を重ねて履くと靴下のゴムで締め付けられてしまい、逆効果です。
ゆったりしたサイズのものを履くようにしましょう。
(3)食べもので体の中から温める
漢方では、食品には「体を温める食品」と「体を冷やす食品」、そしてどちらでもない「平性の食品」という分類があります。体を冷やす食べものをなるべく減らし、体を温める食べものを積極的に摂ることで、体を内側から温めて冷えを改善することができます。
「体を冷やす食品」というと、アイスクリームや冷えた飲みもの、氷などが思い浮かべるかもしれませんが、ここでいうのは「自分の体温以下のもの」です。
冷えが強い患者さんには、徹底して自分の体温以下のものは口に入れないことを勧めています。
具体的には、冷蔵庫から出したばかりのもの(サラダ、ヨーグルト、刺身など)は避け、水やお茶、くだものも常温で摂ってもらいます。
なお、コーヒー、ハーブティーなどの温かい飲みものでも、飲み過ぎると体を冷やすので、ご注意ください。
また、夏野菜(今は季節に関係なく売られています)、フルーツ全般、砂糖(を使った料理、菓子)、小麦製品は体を冷やす性質がありますので、控えめにしましょう。 私自身は足の冷えはありませんが、冷えて手の感覚が鈍ると、施術に悪い影響が出ますので、冷え予防は必ずしています。
まず、運動不足解消も兼ねて往復1時間を自転車通勤にしています。冬は冷たい風が吹くので、標準的な服装では冷え切ってしまいます。
そこでダウンパンツにボア入りの靴、ダウンジャケットにネックウオーマー(針金入りで目の下まで隠れるもの)、ヘルメットをかぶり、外気に触れるのは目の周囲だけという、完全武装します。
その状態で自転車をこいでいると、10分くらいすると軽く汗ばんできます。
食事では、2日に1回は夕食を鍋にしています。体が温まりますし、具材や味を変えれば飽きることもありません。
まず魚や肉、豆腐などを食べ始め、次に野菜、最後は雑炊にします。
食事は、何を食べるかも大切ですが、食べる時間や量にも気をつけています。
毎日なるべく同じ時間に食べ、特に夜は遅くても寝る2〜3時間前には食べ終わるようにしています。
眠っている間に内臓に血液が集まりすぎると良い睡眠を得られず、疲労物質が残ってしまいます。
質の悪い睡眠は結果的に冷えにつながります。
2022年01月24日
精神科医が教える いちばんダメなアドバイス
精神科医が教える いちばんダメなアドバイス
2022年01月23日 ダイヤモンドオンライン
感動小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』の著者が、voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」から、とっておきのアドバイス。
心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で気分はスッキリ、今日がラクになる!
■いいアドバイス、悪いアドバイス
きょうのひとことは、 「決めつけない人のアドバイスを聞きましょ」
いろんな人がアドバイスをくれると思うのですが、基本的には話半分で聞いておくことです。
なぜなら、自分のことをいちばんわかっているのは自分だからです。
もちろん、他人の客観的な視点には、自分が気づいていないこともあります。
だから、他人にアドバイスを求めること自体は正しいです。
ただし、トータルでいうと、自分の考えていることや進めていることは、圧倒的に自分のほうがわかっているはず。
自分では補えない部分を他人に聞いてみるというスタンスが、ほどよいのです。
また、ちゃんとしたアドバイスをくれる人というのは、実際のところ、本人がいちばんよくわかっているし、本人が決めるべきだということを重々承知して、客観的な意見を与えようという人です。
アドバイスするにしても、わかっている人は「私はこう思う」とか「僕だったらこうする」といういい方をして、「こうしなければいけない」「こうするべきだ」と決めつけで話したりはしません。
押しつけるようなもののいい方をするのは、その人がいい人だとか悪い人だとか、そういう問題ではありません。
これは、スタンスの問題なんです。
よくわかってない人は、「あなたはこうだから、こうするべきだ」とか「こうすると絶対にダメだよ」とか、そういういい方をしてくるんですね。
こういう人は、自分のことは自分がいちばんよくわかってる、相手のことも相手がいちばんよくわかっているという認識や謙虚さに欠けているのです。
自分の意見のほうが正しいと思い込んで、なんとなく決めつけるような、押しつけるようなものいいになってしまうわけなんです。
ちゃんとしたアドバイスをくれる人は、そこまでは出しゃばりません。
「あなたなりの考えがあるから、最終的にはあなたが決めたらいい」と一歩譲ったアドバイスをしてくれます。
だから、決めつけるような人のアドバイスは、むしろ聞かないほうがいいと思います。
ただし、他人にアドバイスを求めるなということではありません。
あくまで自分と他人、話半分で聞くスタンスが大事です。
きょうのひとことは、 「決めつけない人のアドバイスを聞きましょ」 でした。
参考になったかしら?
2022年01月25日
茂木幹事長の「調整能力の低さ」に公明・学会は激怒 よみがえる「甘利落選ショック」
茂木幹事長の「調整能力の低さ」に公明・学会は激怒 よみがえる「甘利落選ショック」
2022年01月24日 デイリー新潮
■態度を硬化させる公明・学会
連立を組んで20年余の自民党と公明党の関係が、夏の参院選での相互推薦をめぐって悪化している。
選挙の準備を急ぎたい公明と結論を先送りしてきた自民との温度差が明確になった格好で、選挙を取り仕切る自民党の茂木敏充幹事長のリーダーシップを問う声は根強く、甘利明前幹事長が選挙区で落選した悪夢がよみがえるとの指摘もある。
相互推薦とは2016年の参院選から本格的にスタートしたもの。
参院選には1人区と複数区とがあり、公明が擁立しない1人区では自民を支援し、その代わりとして公明が擁立する複数区では自民から推薦を受けるというやり方だ。
「去年秋に解散総選挙があったばかりなので、公明は準備が遅れがち。
1年以内に支持母体の創価学会をフル回転させるのはかなりの荒業ですからね。
公明としては去年から早めに選挙協力を固め、選挙に走り出したいと自民側に伝えてきたのですが、自民の茂木幹事長がなかなか結論を出さなかった。
その後、公明側は態度を硬化させ、山口那津男代表は会見でも相互推薦の見送りもちらつかせています」 と、政治部デスク。
茂木幹事長がなかなか結論を出さなかったことについて、こう解説する。
■兵庫選挙区での苦境
「モメることになった直接の原因は、改選定数3の兵庫選挙区の扱いでした。
過去2回の参院選(2016年、19年)で自公候補は共に当選しています。
ただ、16年では、1位自民、2位公明、3位おおさか維新だったのが19年は1位日本維新、2位公明、3位自民となっており、自民候補は16年と比べて約17万票も減らし、次点の立民候補に約3万票まで迫られています」(先のデスク)
加えて今回の自民候補は現職の文科相であるうえに、伸長著しい維新が2人出してくればさらに苦しくなるのではないかという悲鳴にも似た危惧が自民の地元組織にはあるようだ。
「維新の本拠地・大阪でならまだしも、兵庫で維新が2人当選するというのは考えにくいのですが、地元の危機感は相当なものと聞いています。
自民党の遠藤利明選挙対策委員長が兵庫入りして県連幹部と話をし、公明候補の推薦は難しい旨を聞き取りましたが、最終的には党本部の方針に従うという言質は取ったようです」(同)
公明が候補を立てる埼玉、神奈川、愛知、福岡の選挙区でも調整を進めるとみられるが、これで一件落着とは行かないようなのだ。
■“何を今さら”という思い
「学会としては茂木幹事長に、“何を今さら”という思いが強いのです」 と、学会関係者。
「去年から相互推薦を固めてほしいというのは再三要望していたのに、茂木氏に反故にされたという思いが強い。
茂木氏は“遠藤選挙対策委員長の管轄だ”などと言ってきたようですが、さすがに遠藤氏も困っていましたよ」
参院選の趨勢は32ある1人区での勝敗が握っている。
「公明が推薦すれば絶対に獲得できるはずの票を失いかねず、学会の協力なしには自民の候補が苦戦するのは目に見えている。例えば15勝17敗といった結果になれば茂木氏は幹事長に留まっていられないでしょう。
ポスト岸田だと言われるのは現職の幹事長だからであって、そこをはき違えるべきではないと思いますよ」 とし、こう突き放す。
「半分冗談ですが、去年までなら土下座は1回で済んだのに、このままだと10回になってしまうなどと言われています」
他方、先のデスクは、 「自公がギクシャクしている」のは明らかですね。
甘利さんのケースがよみがえるようです」 と話す。
甘利前幹事長の選挙区での落選は先の総選挙で公明からの推薦が「第3次」と遅れに遅れたことに関係するようだ。
■甘利前幹事長落選の記憶
甘利氏が一時失脚することになった政治とカネの問題については、公明や学会は極めて厳しい姿勢を取っており、いわばタブー中のタブー。
特捜部から貸金業法違反容疑で在宅起訴された遠山清彦元議員が除名されたことも記憶に新しいところだろう。
「甘利さんの敗因は学会組織が積極的に稼働しなかったことが大きい。
選挙戦の最後の方で、“日本には甘利明が必要なんです”と絶叫するように支持を訴えていましたが、公明支持層に必要なのは学会であり宗教なのであってまるで的外れだと言われていました。
推薦の『第3次』と語呂を合わせて『大惨事』などと揶揄する声までありましたね」(先のデスク)
甘利氏に公明や学会をないがしろにする意図はなかったのかもしれないが、軽視や慢心が祟って苦杯をなめたことは事実のようだ。
「相互推薦は選挙の勝敗を左右しますから、責任者である茂木氏自身に返ってくる問題でもあります」(同) 勝てば官軍となるや否や。< デイリー新潮編集部>
2022年01月26日
政治で顕在化する「コロナ前に戻りたい派」vs「新しい社会を創りたい派」の戦い
政治で顕在化する「コロナ前に戻りたい派」vs「新しい社会を創りたい派」の戦い
2022.1.25 Diamondオンライン
上久保誠人:立命館大学政策科学部教授
オミクロン株の感染が世界中で急拡大する一方で、英国などでは、経済活動を優先する方針を示している。
日本でも、尾身茂・政府分科会会長が「これまでの『人流制限』ではなく『人数制限』がキーワードになる」と指摘していて、「ポスト・コロナ」の社会のあり方が本格的に模索されることになる。
そして、次第に浮上してくるのは、「元に戻りたい人たち」と「新しい社会を創りたい人たち」の争いだ。(立命館大学政策科学部教授 上久保誠人)
「元に戻りたい人たち」と「新しい社会を創りたい人たち」
「ポスト・コロナ」の社会は、コロナ禍以前に戻るのか、それとも新しいシステムに変わっていくのか。
今年はターニング・ポイントになるかもしれない。
そこで、「元に戻りたい人たち」と「新しい社会を創りたい人たち」の争いが起きそうだ。
「元に戻りたい人たち」とは、「コロナ禍」対応をあくまで「緊急事態」だと捉える。「緊急事態」が過ぎ去れば、「平時」の社会に戻りたいと考える人たちだ。
例えば、企業等での「働き方」について、定時に出社して勤務する。
対面の営業も復活し、社内の「飲みニケーション」や客先との接待で、密な関係を築く日本型の働き方に戻ろうとする。
大学など学校でも、「コロナ禍」が過ぎ去れば、全面的に対面授業という以前の授業スタイルに戻りたいと考える。
サークルなどの課外活動も、コンパのような交流も以前の形が戻ることを望む。
一方、コロナ禍で会社・学校などで導入されたリモートワークや会議・授業などのテクノロジーを使い続けたいと考える人たちがいる。
要は、「できたことをやめなくてもいい」という考え方をする人たちだ。
自分の家にいながら、仕事ができるし、学べる。海外の会議にも参加できる。
「移動」が必要ないこの新たな状況を、私は「スーパーグローバリゼーション」と評したことがある(本連載249回)。
移動が必要なくなり、空くことになる時間と場所は、新しいことに使えばいい。
それがイノベーションを生み、社会を進歩させるべきだということだ。
「戻りたい人たちvs新しい社会を創りたい人たち」の対立構図は、職場や学校という現場から、政界・官界・財界、そして国際政治に至るまで、さまざまな場面で起こるだろう。
政界の変化、自民党がコロナ禍初期からやったこと
政界では、コロナ禍以降、長年世界を席巻してきた「新自由主義」が後退しただけではなく、それに対抗して台頭していた「ポピュリズム(大衆迎合主義)」も衰退した。
諸外国の政府では、行動制限を強いられた国民生活の救済という大義名分で、巨額の財政出動を行うことができた。
国民の注目も、「政府は何をしてくれるのか」に集まることになった。
一方、それまで、大衆人気を得ていたポピュリストたちは、実際におカネを配ってくれるわけではないので、国民から無視される存在になっていった(第249回・p5)。
日本においても、同じような現象が起きた。
ひたすら国民に行動制限を求め、何度も医療崩壊の危機に陥った新型コロナ対策や、ワクチンの確保・接種の遅れ、パンデミックの中の東京五輪開催などに批判が集中し、二度の首相交代があった(第284回)。
だが、自由民主党は昨年11月の衆院選で勝利し、立憲民主党、共産党などの「野党共闘」は議席を減らした。
自民党が、10月に総裁選を実施し、「疑似政権交代」を演出したこと、基本政策が一致しない野党共闘に対する「寄り合い所帯」への根強い不信感があったからだ(第287回)。
しかし、何よりもコロナ禍に苦しんできた国民の注目が「自民党は何をしてくれるのか」に集中したことが大きかったといえる。
安倍晋三政権時から、安全保障・経済安全保障関連を除けば、「全世代社会保障」「女性の社会進出」「教育無償化」「働き方改革」「外国人単純労働者の受け入れ」など、社会民主主義的な政策を打ち出していた(第218回・p3)。
さらに、岸田文雄政権は、政策志向を「左旋回」させている。
アベノミクスで広がったとされる格差を是正し、個人レベルに利益を再配分する「新しい資本主義」などを打ち出しているのだ。
自民党は「新しい社会を創りたい人たち」ではない
岸田政権は、18歳以下の子どもがいる子育て世帯や住民税の非課税世帯を対象に、10万円を給付する政策を打ち出した。
多くの批判も浴びせられ、対応も迷走したが、岸田首相が格差の是正と利益再分配への強い意向を示すものであった。
また、岸田首相は企業に対して「賃上げ」を求めていくことに加え、3年間で4000億円規模の「能力開発支援、再就職支援、他社への移動によるステップアップ支援策」を打ち出している。
さらに、「こども家庭庁」の設置も決定した。
保守的な思想による制限はあるものの、福祉・社会保障、女性・子ども・マイノリティーの人権問題などへの政策も次々と打ち出していくことになるだろう。
岸田政権の「新しい資本主義」に対して、立憲民主党、共産党などの左派野党はまるでさえない。
特に、立憲民主党は泉健太氏が新代表に就任したが、はっきり言って存在感が薄い。
岸田政権の政策が、本来左派野党が訴えるべきものとかぶってしまっているからだ。
「もっと福祉・社会保障、女性・子ども・マイノリティーへの支援を」と訴えても、岸田政権は「野党さんもそうおっしゃるので、やりましょう」といって、遠慮なくバラマキを拡大する。
その手柄は、岸田政権のものになる。
左派野党は、自民党の補完勢力になっているのだ。
自民党は「包括政党(キャッチ・オール・パーティー)」だ(第169回・p3)。
政策の「総合商社」か「デパート」のようなものであり、一応すべての政策課題への対応策を並べている。
しかし、自民党の問題は、政策が「Too Little(少なすぎる)」「Too Late(遅すぎる)」「Too Old(古すぎる)」であることだ(第290回・p6)。
岸田政権の政策も、一応いろいろ並べてある。
それはいいことだが、そもそも欧米や中国などではすでに何年も前に進んでいることを、「これからやります」といって胸を張っているのだ。
何よりも問題なのは、「規制改革」についての具体策がほとんど見当たらないことだ。
岸田首相は、「4万件の法律、政省令などの一括的見直しを行い、今春には規制見直しプランをとりまとめます」と述べている(岸田文雄『「賃上げはコストではない」岸田文雄首相が“新しい資本主義のグランドデザイン”を初公開《中国とどう対峙する?》』文春オンライン)。
だが、どんな規制を見直すのか、これから考えるというのでは、まさに「Too Late」だ。
これでは、デジタル化などは進まず、新しい産業も育たず、また世界から日本は取り残されてしまうことになる。
規制緩和に後ろ向きであるのは、いわゆる「岩盤規制」と呼ばれる既得権益層を切り崩すことになり、自民党の支持基盤に利益を減らすという「痛み」を強いることになるからだ。
ましてや、コロナ禍からの救済策が求められている時だ。支持者の利益を減らす策は余計に取りにくい。
要するに、左派野党が主張してきた弱者救済策のようなものは、自民党が予算を付けてやってしまう。
左派野党には存在意義がない。
それよりも、日本が世界の発展から取り残されてしまうことを防ぐために、自民党を批判する「右派野党」が必要とされている。
「右派野党」は「新しい社会を創りたい人たち」か 「右派野党」への期待は、昨年11月の衆院選における民意が示したことではないだろうか。
衆院選で立憲民主党・共産党など左派の「野党共闘」が敗北した一方で、健闘したのが日本維新の会と国民民主党だったからだ(第288回)。
総選挙後、維新の会と国民民主党が、共闘する場面が目立っている。
また、国民民主党は地域政党「都民ファースト」との連携強化に関する協議を開始した。
これらの動きは、まだ萌芽でしかないし、これらの党が合流するには、さまざまな過去の遺恨がある。
しかし、自民党の右側に位置する野党の台頭は、自然な流れだと考えている。
話題を、「元に戻りたい人たちvs新しい社会を創りたい人たち」に戻したい。
政界の今後の対立軸も、この方向性に沿っている。
従来の「保守vsリベラル」という対立軸は、今後は意味をなさなくなる。
まず、安全保障・経済安全保障を政争の具にする余裕は、現在の日本を取り巻く環境にはない。
国内政策については、保守は「貧しき者には分け与えよ」、リベラルは「労働者の権利拡大」と真逆だが、実際の政策はほとんど変わらなくなる。
50〜60年代の欧州福祉国家の「コンセンサス政治」のような状況になっていく。
そして、自民党・公明党の連立与党があり、それを立憲民主党・社民党・共産党・れいわ新選組が補完するのが一つのグループになる。
政策は、平等・格差の是正を軸に、弱者・高齢者・マイノリティー・女性の権利向上、社会民主主義的な雇用政策・社会保障・福祉の拡充、教育無償化、外国人労働者の拡大、斜陽産業の利益を守る公共事業などである。
それは、「社会安定党」とでも呼ぶべきグループだ。それが、社会の多数派を形成しており、与党となる。
一方、デジタル化、IT化、スーパーグローバリゼーションを進めたいグループがある。
SNSで個人として活動する人たち、起業家、スタートアップ企業、IT企業などである。
彼らは、市場での競争に勝ち抜いて富を得ようと考える。基本的に政治への関心は薄い。
しかし、政治の動きが社会の進化から遅れすぎると、邪魔になるので、政治を「Too Little」「Too Late」「Too Old」と厳しく批判する政党があれば、それを支持する。
これは、「デジタル・イノベーション党」と呼ぶべきグループだ。
日本でいえば、いささか頼りないが、日本維新の会、国民民主党などだ。
普段は政治と関わらない少数派が支持するので、野党である。
「デジタル・イノベーション党」だけで、社会が進歩すればいいわけではない。
富の集中や、IT・デジタル技術を悪用した情報統制や人権侵害を行う「デジタル権威主義」を台頭させるリスクがある。
「社会安定党」にはそれを厳しくチェックする役割がある。
この「社会安定党vsデジタル・イノベーション党」こそが、日本のみならず、世界の民主主義国における対立軸となっていくだろう。
従来「新自由主義」が主流で、それに「社会民主主義」が対抗する形だった世界の潮流が、コロナ禍を機に真逆となったことを意味している。
界に起きつつある従来の常識を逆転させるような大きな変革を、正確に捉える必要があるだろう。
2022年01月27日
恐ろしい…日本で「働かない15歳〜39歳」が急増しているワケ
恐ろしい…日本で「働かない15歳〜39歳」が急増しているワケ
1/26(水) 幻冬舎オンライン
少子高齢化が進む日本社会。
新型コロナ感染拡大により先の見えない日々が続くなか、現役世代の間では、「学校にも行かず、働いてもない」人々が増加しています。
内閣府の調査より見ていきましょう。
日本の「若年無業者」の実態
内閣府は令和3年6月、『子供・若者白書』を発表しています。
同調査には、「若年無業者」、そして「若年引きこもり」の実態を調べています。
さっそく見ていきましょう。
若年無業者とは、「家事・通学せず、かつ就職をしていない人」を指します。いわゆる「ニート」と呼ばれる存在です。
同発表によると、15歳〜39歳の間の若年無業者は全国で「87万人」。
当該人口に占める割合は2.7%となりました。
前回の調査時(平成27年)は75万人でしたから、10万人超増加しています。
細かい内訳は、男性「53万人」、女性「34万人」。
年齢別には、15〜19歳「19万人」、20〜24歳「18万人」、25〜29歳「14万人」、30〜34歳「18万人」、35〜39歳「18万人」となっており、男性の無業者が多い一方、年齢間での大きな差は見られないことが分かります。
若年無業者のなかには、働きたい気持ちはあるものの、求職活動をしていない人々が存在します。
「なぜ働かないのか?」、彼らにその理由を聞いたところ、全年齢で最も多かったのは「病気・けがのため」33.5%。
そして「知識・能力に自信がない」11.8%、「急いで仕事につく必要がない」7.3%、「探したが見つからなかった」6.3%、「学校以外で進学や資格取得などの勉強をしている」同6.3%、「希望する仕事がありそうにない」4.9%と続きます。
病気・けがに次いで、「知識・能力に自信がない」が働かない理由になっている現況。
同アンケートの年齢別内訳を見てみると、「知識・能力に自信がない」と答えた人の割合は15〜19歳が7.9%、20〜24歳が12.0%、25〜29歳が13.4%、30〜34歳が15.8%、35〜39歳が12.2%です。
本来働き盛りであるはずの20代が、自身への信頼を失っているのです。
若年層の引きこもりは「54.1万人」
若年無業者と同じく語られるのは、「引きこもり」の問題です。
同調査によると、15〜39歳の引きこもり推定数は「54.1万人」。
「自室からほとんど出ない」、「自室からは出るが、家からは出ない」、「ふだんは家にいるが、近所のコンビニなどには出かける」、「ふだんは家にいるが、自分の趣味に関する用事のときだけ外出する」と回答した方々の総数となっています。
この現状について厚生労働省は「若年無業者等が充実した就業生活を送り、我が国の将来を支える人材となるよう」、さまざまなサポート事業を展開しています。
たとえば、「地域若者サポートステーション」。
働くことに悩みを抱える15〜49歳の方の相談に乗ったり、コミュニケーション訓練をしたりする支援です。
企業の就労体験をすることもできます。
通称「サポステ」は全国各地に設置されています。
働き方、生き方について、悩みを抱える当事者・家族・関係者への支援の輪が、さらに広がっていくよう、社会全体の協力が求められています。
GGO編集部
2022年01月28日
「在宅で トイレも含めて 55歩」 サラリーマン川柳、優秀100句を発表
「在宅で トイレも含めて 55歩」 サラリーマン川柳、優秀100句を発表
2022年01月27日 ITmedia
第一生命保険は1月27日、同社が実施している「サラリーマン川柳コンクール」の優秀作品100句を発表した。
20代限定企画や、ご当地版、防衛省版などの企画も実施した今回の応募総数は6万2657句だった。
昨年同様、100句の中には新型コロナウイルスの影響で継続中の企業も多いテレワークをテーマに詠んだ作品が多数入選した。
前回は慣れないテレワークへの戸惑いを詠んだ作品が多かったが、
「誤って 上司のコメント ハート押す」
「通勤は 襖一枚 約二秒」
「ズーム中 ペット参加で 盛り上がる」など、今回はほっこりとした出来事や前向きな川柳が多く、テレワークに慣れ始めた様子が見てとれる。
また、お馴染みとなっている健康をテーマに詠んだ作品では、外出自粛による運動不足を省みる
「このスーツ 出社するとき 入るかな」
「在宅で トイレも含めて 55歩」などが選出された。
一方で飲食店のアルコール提供の制限、職場の飲み会自粛の結果、
「コロナ禍で V字回復 肝機能」といった句も寄せられ、自粛生活のおかげで、むしろ健康になったと感じる人もいるようだ。
「久しぶり 妻とお出かけ 接種場」
新型コロナウイルスが未だ猛威を振るう中、日本でもワクチン接種が開始され、接種開始初期には副反応が注目の的になった。
今回選出された100句にもワクチン接種と絡めた作品が多数入選した。
「ワクチンの 副反応よ もうデルナ」とその辛さを嘆く作品がある一方、
「お肌より 副反応で 若さ自慢」
「久しぶり 妻とお出かけ 接種場」といった川柳も寄せられた。
昨年の流行語大賞トップ10にも選出された「うっせぇわ」。このワードを盛り込んだ作品もランクインした。
上司や家族に感じたモヤモヤを直接相手に伝えられずに、
「にこやかに マスクの下で 『うっせぇわ!』」
「うっせえわ 夢の中だけ 妻に言う」のように、心の中で叫んでいる様子を詠んだ句もあった。
今どきの若者言葉で一句詠む「イマサラ」 また同社は、20代限定企画として、若者言葉で一句詠む今どきサラリーマン川柳、通称「イマサラ」も開催した。
応募総数497句の中から、職場の上司とのジェネレーションギャップや親とのすれ違いを表現した以下の3作品を選出している。
「とりあえず ワンちゃんあるよと 言ってみる」
「エアドロで この一言で 時止まる」
「母に『り』と 打ったらしりとり 始まった」
第一生命では、100句の中からベスト10を決める投票を行い、5月下旬に発表するとしている。
2022年01月29日
能率が上がるのは朝か、夜か?仕事の成否を左右する「体内時計」の仕組み
能率が上がるのは朝か、夜か?仕事の成否を左右する「体内時計」の仕組み
2022.1.28 Diamondオンライン
鈴木 舞:フリーライター
スポーツが趣味のビジネスパーソンにとって、日々のトレーニングは欠かせない。
朝のランニング、仕事終わりのフィットネスやゴルフの打ちっぱなしは充実した時間になる。
趣味とはいえ、自己記録更新や大会を目指して努力する人も多いはず。
仕事と運動の両立には、時間の使い方に工夫が必要だ。
ただし、時間当たりの成果を最適化するためには、トレーニングの内容だけでなく、どの時間帯にトレーニングをするかも重要となる
キーワードとなるのは「サーカディアン・リズム」。
書籍『シリコンバレー式超ライフハック』(デイヴ・アスプリー著、ダイヤモンド社)を参考に、サーカディアン・リズムが導く傾向を紐解いていこう。(文/鈴木 舞)
サーカディアン・リズムと 4つのクロノタイプとは
サーカディアン・リズムは「概日リズム」とも呼ばれており、地球の自転によって24時間周期で刻まれる体内時計を指す。サーカディアン・リズムは人間だけではなく、地球上の生物が持っている機能だ。
哺乳類の体内時計は、脳の視床下部にある視交叉上核に存在することがわかっている。
人間のサーカディアン・リズムは24時間でなく、1時間多い25時間であることも解明された。
書籍『シリコンバレー式超ライフハック』(デイヴ・アスプリー著、ダイヤモンド社)では、アメリカでスリーブドクターとして活躍するマイケル・ブルース博士による説を紹介。
ブルース博士は、多くの不眠症患者に対応してきた臨床心理士だ。
1998年、ある研究結果が「mPer3遺伝子」(哺乳類時計遺伝子)の発現段階で、サーカディアン・リズムを刻んでいることを発見した。
ブルース博士はこの研究とこれまで診てきた不眠症患者の症状を通じ、人間のサーカディアン・リズムは1種類ではないと考えた。
人間には生まれつきのサーカディアン・リズムの傾向があり、4つの「クロノタイプ」に分類できると提唱したのだ。
クマ、ライオン、オオカミ、イルカ あなたはどの動物タイプ?
ブルース博士が提唱したクロノタイプは、「クマ」「ライオン」「オオカミ」「イルカ」の4種類。
それぞれの特徴を簡単にまとめると以下のようになる。
●クロノタイプ「クマ」
人類の50%を占めるというクマタイプは、基本的に入眠と覚醒が太陽に従って行われる。午前中が最も活動に適した時間帯で、午後の中ごろはややエネルギーの低下を感じる。
●クロノタイプ「ライオン」
ライオンはいわゆる朝型タイプで、朝に活動するのが向いている。
反対に夕方から夜にかけてエネルギーが低下し、就寝時間も早い。人口の15%を占めている。
●クロノタイプ「オオカミ」
クロノタイプの中で最も夜型なのがオオカミで、人口の15%を占める。夜型というと深夜に活発になるように思えるが、生産性のピークが2つあるのが特徴的だ。深夜のほか、正午から午後2時ごろにかけてピークを迎える。
●クロノタイプ「イルカ」
睡眠に困難を抱えやすいのがイルカタイプだ。
ブルース博士によると、不眠症患者として分類される。
高い知性を持つ人や完璧主義者の傾向があり、夜中の長時間を思考に費やしがち。午前の半ばから午後の早い時間までが活動に適している。
この4つのクロノタイプに当てはまるものは、あっただろうか。
クロノタイプを参考にするならば、ハイ・パフォーマンスを出すためには最適な時間帯が決まっている。
朝型のライオンタイプは夜間にトレーニングをしても、集中力が続かない恐れがある。
反対に、夜型のオオカミタイプは朝から運動をしても、体に力が入らないかもしれない。
ブルース博士はさらに、クロノタイプの分類を基に生産性の観察を試みた。
24時間のホルモンレベルや身体の生物学的状態を検査し、勤務時間などスケジュールを変えた結果、生産性の上昇が見られたという。
つまり、サーカディアン・リズムに従ってトレーニングの時間帯を見直してみると、モチベーションアップや効率性アップが期待できるというわけだ。
パフォーマンスをダウンさせる 「概日性リズム障害」への対処法
確かにサーカディアン・リズムが乱れると、心身にはさまざまな不調が現れる。
「概日性リズム障害」という言葉を聞いたことがある人は多いだろう。
人間の体内時計は25時間であるため、地球の24時間周期とは1時間のずれがある。
このずれを修正できずに、睡眠と覚醒のリズムに乱れが生じた状態を「概日性リズム障害」と呼ぶ。
日中の眠気、集中力低下、だるさ、頭痛や吐き気、イライラなど心身の不調が主な症状。
概日性リズム障害は、海外旅行や海外出張のための時差ぼけ、シフト制の交代勤務のような昼夜逆転生活を原因として発生することが多い。
概日性リズム障害によって眠気や頭痛などの症状が現れていると、ベッドで横になりたくなったり、家で安静にしたくなったりするのも無理はない。
しかし症状改善のためには、朝のうちからカーテンを開けて日光を浴びたり、太陽の下で散歩やウォーキング、軽めのジョギングをしたりするのが効果的だ。
なぜならば、サーカディアン・リズムの乱れは日光を浴びるとリセットできることが、研究で解明されているからだ。
「自分は夜型だ」という人でも、サーカディアン・リズムが乱れていれば、夜でも生産性がダウンするものだ。
夜型だからと日光を避けた生活を続けていては、サーカディアン・リズムは乱れるばかり。
ついには心身の不調を招きかねないだろう。
日中の活動に苦手意識がある場合でも、日光浴が健康維持につながることを覚えていてほしい。
リモートワークが浸透し、働き方がますます多様化する中、時間の使い方への意識も高まっている。
効率性や生産性を上げるためには、時間帯を見直してみるのもひとつの方法だ。
活動の時間帯を変えるだけで、パフォーマンスがアップする可能性がある。
ただし哺乳類として生まれたからには、日光を浴びてサーカディアン・リズムの乱れをリセットすることも忘れずに。
【参考書籍】
『シリコンバレー式超ライフハック』
(デイヴ・アスプリー著、ダイヤモンド社)
2022年01月30日
疑惑まみれの安倍政権「負の遺産」に断罪続々…当の本人は反省の色ナシ!
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2022年01月29日 日刊ゲンダイDIGITAL
「官邸の守護神」と呼ばれた黒川弘務・元東京高検検事長の失脚が影響しているのか。
安倍政権時代の「負の遺産」が続々と断罪され始めた。
■ジャパンライフ元会長に実刑、参院広島買収事件で「起訴相当」…
28日は、マルチ商法で詐欺罪に問われたジャパンライフの元会長、山口隆祥被告に懲役8年の実刑判決。
山口被告は当時の安倍首相が主催した「桜を見る会」に招待されたことを宣伝材料に使い、荒稼ぎしていた。
事件の被害者は7000人、被害総額2000億円に上る。
くしくも同日、東京第6検察審査会は2019年の参院選広島選挙区をめぐる買収事件で、河井夫妻側から現金を受け取りながら不起訴となった地元県議ら100人のうち35人を「起訴相当」とする議決を公表。
カネを配った河井克行元法相は実刑で服役中、妻の案里氏は執行猶予中の身だが、20日に自殺未遂を起こして救急搬送されたと報じられたばかりだ。
また、25日にはジャーナリストの伊藤詩織さんが元TBS記者の山口敬之氏から性暴力を受けたとして損害賠償を求めた裁判で、1審に続いて2審の東京高裁も「同意なく行為に及んだ」と認め、山口氏に約332万円の支払いを命じた。
こうなると、逮捕状の執行が取り消されたことの是非も焦点になってくるのではないか。
山口氏は安倍元首相に極めて近いことで知られた。
■当の安倍元首相は相変わらずキングメーカー気取り
次々と“アベ友”案件が炸裂するなか、当の安倍元首相は相変わらずキングメーカー気取りで岸田政権にケチをつけている。
ユネスコの世界文化遺産に韓国が難色を示す「佐渡島の金山」の推薦を見送る方針について、安倍元首相や取り巻きが「弱腰外交」と批判。
高市政調会長が予算委員会で今年の推薦を迫り、安倍元首相もフェイスブックで「冷静な判断が求められる」「(韓国側に)歴史戦を挑まれている以上、避けることはできない」とプレッシャーをかけていた。
再検討を迫られた岸田首相は一転、23年の登録を目指して佐渡金山を推薦すると28日、表明した。
「疑惑にまみれた元首相の脅しに屈するなんて情けない。
統計不正もしかり、“アベノ遺産”の悪事がボロボロと暴かれていますが、安倍氏はまったく反省の色が見えず、むしろ疑惑を押し潰すために影響力を誇示しようとしている。
しかし、政権を放り投げた人間が現政権に圧力をかけて自分の思い通りにさせることは害悪でしかありません。
こんな人物をのさばらせている自民党もどうかしている。
多くの国民は呆れているはずです」(政治評論家・本澤二郎氏)
安倍元首相にこそ、「冷静な判断」が求められる。