2022年02月07日

3年目突入のコロナ禍で「貧富の格差」はますます拡大する

3年目突入のコロナ禍で「貧富の格差」はますます拡大する
2022/02/04  日刊ゲンダイ

 総務省が1月28日に発表した、住民基本台帳に基づく2021年の人口移動報告によると、昨年1年間の東京都からの転出者数が41万4734人となり、比較可能な14年以降で最多となった。
 不動産経済研究所が1月25日に発表した、21年の首都圏の新築マンション平均価格は1戸当たり6260万円で前年から2.9%上昇し、バブル期だった1990年の6123万円を超え過去最高となった。
平均の初月契約率は73.3%と好不調の目安となる70%を超えた。

 一方で、コロナ禍で生活困窮者は増えている。
「貧富の格差」は3年目に突入するコロナ禍で一段と拡大するだろう。

■企業格差も広がるばかり
 実際、東京商工リサーチによれば、21年に早期・希望退職募集を開示した上場企業は84社。前年の93社から減少したが、2年連続で80社を超え、2年連続はリーマン・ショック後の2009年(191社)、10年(85社)以来、11年ぶり。
募集人数は、人数を公表した69社(若干名除く)で1万5892人に達した。

前年は1万8635人で2年連続の1万5000人超えだ。
給与水準の高い上場企業、大企業の人員整理である。
22年も1月中旬ですでに9社が実施している。
コロナ禍で「企業の格差」も拡大したようだ。

 国際NGOオックスファムは1月17日、世界の富豪上位10人の総資産が、パンデミックの2年間で、7000億ドルから1.5兆ドルと2倍以上に増えたとする報告書を発表した。
富豪10人は電気自動車大手テスラを率いるイーロン・マスク氏、アマゾン・ドット・コム創業者ジェフ・ベゾス氏、メタ(旧フェイスブック)のマーク・ザッカーバーグ氏、マイクロソフト創業者ビル・ゲイツ氏ら。
他方、パンデミックで1億6000万人が貧困に陥り、非白人の民族的少数派や女性が格差拡大の影響を受けているという。
「資産の格差」も拡大した。

 日本は「1億総中流」といわれてから久しいが「ウィズコロナ」の社会では、経済面では「勝ち組」と「負け組」の選別も鮮明となった。
ギャンブルではないが、「勝ち組」は一握り、多くは「負け組」となるのが、資本主義、競争社会の特徴である。

 ウクライナ情勢などを警戒し「株式市場」は調整色を強めているが、食品、光熱費、ガソリンなどの値上がりが見られるインフレリスクに強いのも「株式」といわれている。
 生活資金に余裕のある人は、グローバルな技術力に富む企業に投資したい。
posted by 小だぬき at 00:00 | 神奈川 ☁ | Comment(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする