2022年02月11日

オミクロン株を「軽症」と侮るな! 後遺症続々、治っても続く謎の咳と喉の痛み

オミクロン株を「軽症」と侮るな! 後遺症続々、治っても続く謎の咳と喉の痛み
2022/02/10 日刊ゲンダイ

 オミクロン株が猛威を振るい、感染のピークが見えてこない。
8日の全国の新規感染者は10万770人に上り、死者は1日当たりでは今年最多となる155人が確認された。
大阪府では新規感染者が2万人の大台を突破してしまった。
いま、懸念されているのが、オミクロン株の“後遺症”だ。症状は軽症でも、予想以上に後遺症は重いという。
  ◇  ◇  ◇
「咳がなかなか治まらないですね」  都内在住の60代男性は、後遺症についてこう語る。
先月25日、喉の痛みを感じ、咳が出はじめたという。
喉の痛みと咳以外に症状はなかったが、今月2日に陽性が判明し、それ以降、ずっと自宅療養中だ。
「2日夜から抗ウイルス薬のモルヌピラビルを5日分処方してもらい、全て飲み切ると、喉の痛みはなくなりました。でも、咳が止まらず、外に出ていいものか迷っているところです」

 別の50代男性は、先月19日に倦怠感、咽頭痛といった症状が表れ、39度弱の発熱。
1週間ほどで症状が落ち着き、食欲も回復したが、喉の痛みと軽い咳の症状が今も残っているという。
「いまだに喉のイガイガが残っており、ときおり咳き込むような状態です。乾燥するとより咳が出やすいので、のど飴やトローチでゴマカしています」

 どうやら、オミクロン感染から回復した人の多くが“咳”に悩まされているようだ。
ここ数日、ツイッターでも〈コロナのあと、咳が続いてて、いったん出始めると止まらない〉
〈咳と痰が治りません〉といった声が続々と上がっている。
味覚障害や脱毛といった後遺症はあまりないようだが、咳と喉の痛みが続くケースが多いようだ。

後遺症が重いと「寝たきり」状態に
個人で防ぐ手立ては僅か…
 オミクロン株は喉や鼻でウイルスが増殖するといわれる。
上気道での増殖速度は、デルタ株の70倍だ。
喉の痛みや咳症状が残り続けるのは、オミクロン株特有の後遺症なのか。

医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏(内科医)はこう言う。
「オミクロン株にかかわらず、典型的な風邪の後遺症だと考えられます。
『感冒後咳嗽』といって、熱や倦怠感が引いた後も咳が続くことがあるのです。
ウイルスを排出することはないので、発熱などの症状がなければ心配はいりません。
ただ、1〜2カ月続くこともある。
また、一度咳が出始めるとアレルギーのように連続して止まらなくなるケースもあります。
高齢者の場合、咳で胸に負担がかかり、肋骨を骨折してしまうこともある。そうなる前に受診することをお勧めします」

昨年3月からコロナ後遺症の専門外来を開いている「ヒラハタクリニック」(東京・渋谷)の平畑光一院長はこう言う。
「オミクロン感染由来と思われる後遺症を患う方を、今年1月以降21人診てきましたが、うち5人が週の半分は自宅で横になっている『準寝たきり』状態です。
年齢は10〜40代と若い方ばかり。
酷い症状だと、指一本動かせません。
ドライヤーや歯ブラシですら重くて持てない方がいます。
『倦怠感』と言うと軽く思われるかもしれませんが、実態は全く違う。

オミクロン自体の症状が軽いからといって、後遺症も軽いとは限りません」
 やはりオミクロン株をなめていると、後悔することになりそうだ。 
posted by 小だぬき at 00:00 | 神奈川 ☔ | Comment(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする