「岸田おろし」が始まるのか…オミクロン株より先に内閣支持率が“ピークアウト”
2022年02月21日 日刊ゲンダイDIGITAL
新型コロナ第6波より一足早くピークアウトか。
岸田内閣の支持率下落が目立ち始めた。
20日発表された共同通信の世論調査では、56.6%で前月調査(55.9%)からほぼ横ばいだったが、他社の調査では軒並み低下傾向にある。
時事通信が11日から14日までに行った調査では、内閣支持率は8.3ポイント減の43.4%だった。
政界関係者が個別面接方式で信頼度の高い時事の調査を重視していることは周知の事実だ。
さらに、毎日新聞と社会調査研究センターが19日に実施した全国世論調査では、前回1月調査から7ポイント下落の45%で、政権発足以来、最低を記録。不支持率は10ポイントも増加して46%と、ついに支持率と逆転した。
■無能がバレた
「これまで高支持率を維持してきたのは、誠実で穏健な総理のイメージが大きく寄与していた。
内閣を支持する理由で『人柄が信用できる』が多いのが安倍・菅政権との大きな違いです。
オミクロン株は重症化しづらく死者も少ないというアナウンスも、支持率の高止まりに一役買い、何も対策を打たなくてもあまり批判は出なかった。
しかし、ここへきて死者数が過去最多を記録し、政権のコロナ無策に不信感が高まっているように感じます。
総理がオミクロン株を甘く見ていたツケでしょう。
ワクチンの遅れや説明不足など、『菅前総理より後手後手でポンコツ』という印象が急速に広がっています」(自民党閣僚経験者)
会見もロクに開かないという批判の高まりに危機感を持ったのか、岸田首相は「まん延防止等重点措置」の延長に合わせて17日に会見を開催。
首相官邸での記者会見は2カ月ぶりで、コロナ対策に特化した会見も初めてだったが、まったく話題にならず、起死回生の一手とはならなかった。
党内では“菅派”結成の動きがあり、安倍元首相や高市政調会長も嫌がらせのように横やりを入れる。
いつ政局になってもおかしくない状況だ。
そして、連立を組む公明党との間にも隙間風──。
もともと党内基盤の弱い岸田首相は、このまま支持率下落が続けば、参院選前に引きずり降ろされる可能性がある。
超短命内閣になるわけだが、その方が国民のためかもしれない。