2022年07月09日

コロナ禍でくすぶる自粛警察のトラウマ。「近所の公園に行けなくなった」人も

コロナ禍でくすぶる自粛警察のトラウマ。
「近所の公園に行けなくなった」人も
2022年07月08日 SPA!

新型コロナウイルスの感染状況が随分と落ち着き始めている。
マスク着用の指針についても、厚労省は「屋外においては距離が確保できればマスクの必要はない」とも発表した。
そのためか、街ゆく人の中にはノーマスクで歩く人もチラホラ。
サッカー、Jリーグでは声出し応援の実証実験も行われ、夜の街では酔客が千鳥足で歩く姿も珍しくなくなった。
 こうした“解禁”について、ほとんどの人は「ようやく……」と安堵の声を漏らすだろう。
だが、一方ではコロナ禍の過剰な規制を辞められずに頭を抱えている人がいるのも事実である。

◆マスク警察からの罵声がトラウマになった女性
 東京都在住の川田智子さん(仮名・42歳)は「完全にマスクが解禁されるまでは、はずせない……」という。
コロナ禍が始まった2020年の春先、ちょうど緊急事態宣言が初めて出された時のことを苦々しい顔で語ってくれた。
「緊急事態宣言で私も夫もリモート中心になったのですが、ある日、どうしても出社しなければならなくなったんです。
ちょうど時期的に花粉症の季節で、久しぶりに外に出たら鼻はムズムズして喉も軽くイガイガ。どうにも耐えられなくてなったので、マスクをずらして鼻をハンカチで押さえたんです。
乗っていた電車はガラガラでほとんど人がいなかったので、このくらいはいいかなって思ったら、ちょっと離れたところにいた年配の男性がすごい勢いで走って来て、大声で『マスク! マスク! マスク外すな! 気をつけろ!』って怒鳴ってきたんです」

 ガラガラの車内だったため男性の声は響き渡り、乗っていた数人の客も皆たじろいでしまったという。
「すごい剣幕で怒ってきて、私もビックリして『すいません』って謝ったんですが、私の前に立って、ずっとブツブツ言われて……。
ものすごく怖かったですね。
誰も見て見ぬ振りだし、もし何かされたらと思うと怖くて体がギュッと堅くなりました」

◆人前でマスクを外せないようになった
 この一件以来、この川田さんはどんなことがあっても人前でマスクを取ることはなくなったという。
それだけでなく、電車に乗ることにも抵抗を覚えるようになってしまった。
友人と食事に行っても、食事している時以外はずっとマスクしています。
みんなからは『気にしすぎだよ〜』って言われますが、もう、トラウマですよね。
ずっと誰かに見られてるんじゃないかって。 電車に乗る時は特に感じますね。
だから、電車に一人で乗ることが億劫になりました。

コロナで会社もリモートになって、ほとんど出社しなくていいのが幸いしてるんですが、それでもたまの出社は気が重いですね」
 そのため、川田さんは新たに自転車を購入し、自転車で出社して「けっこうイイ運動になってます」と。災い転じて……と言えば聞こえはいいが、川田さんが受けた心の傷はそうそう癒えるものではない。

◆公園の貼り紙に書かれた赤い文字
「コロナを境に近所の公園に行けなくなりました……」 
こう語るのは東京都在住の山本利香さん(仮名・36歳)だ。
山本さんは、初めての緊急事態宣言が出された2020年4月の出来事を話してくれた。

「緊急事態宣言でずっと家にいなきゃいけなくなったじゃないですか。
ウチは夫婦2人ともリモートワークになったんですが、小学3年生と保育園年中の娘2人も学校と保育園がお休みになったから、もう、家の中がギュウギュウで家族全員すごいストレスだったんです」
 そんな山本さんの唯一の息抜きは、散歩がてらに行く近所の公園だった。
「近所のママ友とかもたまに会えたりして、外の空気も吸えて、いい息抜きでした。
でも、ある日ママ友から『公園ちょっとヤバイかも……』ってLINEが来たんです」

 LINEにママ友から一枚の写メが送られてきていた。
そこには公園の入り口に赤いマジックで書かれた貼り紙が写されていた。
「貼り紙には『コロナまき散らすな! 子供の面倒は家で見るのが親の務め。うるさい声に迷惑迷惑!』と書かれていました。
ちょっとゾッとしましたね。
でも、子供たちをずっと家の中で過ごさせるのもよくないし、ママ友たちとは『子供たちには他にも人がいるから少し静かに遊ぼうね』って注意することにしたんです」

◆公園で遊ぶ子供たちを撮影し、怒鳴る 
 だが、そんなやり取りをした数日後、事件は起きた。
「いつものように公園で子供たちを遊ばせていたら、向かいの家から血相変えたおじいさんが怒鳴り込んできたんです。
『コロナになったらどうするんだ! 緊急事態宣言なのに、なんで外に出てるんだ! 毎日毎日うるさいし、親なら家で子供の面倒見ろ!』って。
私たちもカチンときて、コロナの前から公園では子供たちは遊んでいたし、そもそも公園で子供たちが遊ぶのは当たり前じゃないですか。そんなのおかしいって反論したんですよ」

 すると、公園にいた別の子供のお父さん2人も“参戦”。さらには野次馬もやって来てしまい大事になってしまったという。 「おじいさんも一歩も引かないし、こっちは緊急事態宣言でずっと閉じ込められてたストレスもあってヒートアップしちゃって、誰が呼んだか知らないですが警察を呼ばれてしまったんです。でも、警察が来てくれたことでその場は収まったんですが……」
 だが、この日を境に公園には不穏な空気が漂うようになってしまった。

「子供たちが遊んでいると、そのおじいさんが窓から顔を出して睨みつけてくるんです。
カメラで撮影されたって話も聞きましたし、赤字で書かれた貼り紙もたまに……。
腹が立つのが、子供しかいない時を狙って怒鳴ってきたんです。
さすがにちょっと気味が悪いし、何かあったら……と思って、その公園には行かないようになりました」

 結局、山本さんはトラブルを避けるために少し離れた別の公園に行くようになったのだとか。
では、コロナが落ち着き始めている最近はどうなのだろうか。
「最近は窓から顔を出して睨んだり、怒鳴ったりはないみたいです。
でも、そういうおじいさんがいるって近所では話題になってしまったので、遊ぶ子は減ったように思います。
私はその公園の前を通るだけで嫌な気分になるので、近寄らないようにしています。
ウチの子たちにも、公園に行くならできるだけ他の公園に行くように言ってますね」

 お互いにそれぞれ言い分はあるだろうが、緊急事態宣言下の巣ごもり生活で唯一の息抜きだった公園遊びを咎められただけでなく、その後、足が向かなくなってしまうようになるとは、なんともやりきれない話である。

◆SNSの書き込みに心痛んだ飲食店主
 コロナによって大打撃を受けた飲食業界にも、トラウマを抱える人はいる。
都内で飲食店を経営する加藤和宏さん(仮名・40歳)はSNSでの書き込みで心を病んでしまったという。
「昨年の夏、ウチは時短営業の要請を断って営業していたんです。
そしたらクチコミにあることないこと書かれて、さすがに心が折れましたね。
私だけならまだいいんですが、従業員やお客さんのことも書かれたり……。
従業員のコはインスタのアカウントを特定されて、いろいろ書き込まれてしばらく店に出られなくなったんです」

◆書き込みの通知で胸が締め付けられる
 加藤さんは「私が時短営業の要請を断ったのがそもそもの原因」と非を認めるが、この一件以来、Googleのクチコミなどで書き込みがされた通知が来ると、胸が締め付けられるようになったという。
とは言え、最近ではコロナもやや落ち着き客足は戻って来たのだが……。

「当時、商店街の組合からも『他の店の手前もあるし、自粛してもらえないか』と言われたのですが、これも突っぱねたので、今でもなんとなくシコリが残っています。
言われるほど儲けが出たわけでもありませんしね……。
最近では、クチコミも褒めてもらえることのほうが多くなってますが、できるだけ見ないようにしてます」

 自分が蒔いたタネとは言え、なんともやりきれない表情を浮かべる加藤さん。
心の靄が晴れる日は来るのだろうか。

    取材・文/谷本ススム
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安倍元首相、まさかの銃撃事件で… 意外な「8文字」がトレンド入り

安倍元首相、まさかの銃撃事件で… 意外な「8文字」がトレンド入り
2022年07月08日 Sirabee

8日、奈良県内で街頭演説会に参加していた安倍晋三元首相が、銃撃されたという衝撃的なニュースが飛び込んできた。
ツイッター上では、「安倍さん」「銃撃事件」などがトレンド入り。
その中に、「意外なワード」も入っていて…。

■演説中に撃たれた
報道によると8日午前11時頃、奈良県奈良市の大和西大寺駅近くで街頭演説会に参加していた安倍元首相が、演説中に後ろから散弾銃で撃たれたという。
安倍元首相は病院に搬送されたが、同日12時の時点で心肺停止の状態という報道もなされている。
なお、安倍元首相を撃ったとみられる男の身柄も確保されたとのこと。
「理解できない」との声も

■注意喚起を呼びかける声も
元首相が狙撃されるという衝撃的なニュースにネットは騒然。
イッター上では、今回の件に関連した「安倍さん」「ここ日本」「ショットガン」「銃撃事件」などがトレンド入り。
そんな中、「フェイクニュース」もトレンドに。

ネット上では、「一瞬フェイクニュースかと思った」
「日本では起こらないとどこかで思っていました」
「詳細見るまで絶対デマだと思ったのに、怖すぎだよ」など、信じられなかった人の声が多数あがっている。
た、「まじでフェイクニュース気をつけよう」 「デマやフェイクニュースが流れます 公式の情報を待ちましょう」「一次ソースを確認、いいねRTが多いだけの一般人ツイートを安易に信じない」など、注意喚起を呼びかける声も見受けられた。

■すでに悪質なデマも
日本で起きたとは思えなかった事件を疑う人や非常事態における情報への注意を呼びかける人が続出したことで、まさかの「8文字」がトレンド入りしたのだろう。
実際、すでに安倍元首相に関する不謹慎なデマも流れている。
非常事態こそ、情報を冷静に見分けなければならない。
  (文/Sirabee 編集部・斎藤聡人)
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