2023年05月25日

人の顔や名前の覚え方のコツ

人の顔や名前の覚え方のコツ
阿部 和穂 脳科学・医薬分野
2023年05月24日 All Abou

■Q. 人の顔や名前を覚えるのが苦手です。覚える方法はありませんか?
人の顔や名前を覚えるのが得意な人がいる一方、なかなか記憶できずに苦労している人も多いようです。
日々多くの人に会う営業職などはもちろん、新しい環境での新生活をスタートした人にとっても、人の顔や名前を覚えるコツは関心の深いテーマなのではないでしょうか?
脳科学的に効果がある、人の顔や名前の覚え方をご紹介します。

Q. 「人の顔や名前を覚えるのが苦手です。記憶力が悪いのかもしれませんが、新生活でも苦労しています。
間違えずに記憶するコツはないでしょうか?」

■A. 丸暗記しようとせず、多くの情報や感情と紐づけて覚えるのがコツ
記憶にはいろいろな種類があり、その仕組みも違います。
自分が体験した出来事の記憶は、日時や場所などの付随情報やその体験によって何を感じたかといった感情も含めて記憶されるので、あまり意識しなくても頭に残りやすいですし、かつ思い出しやすいという特徴があります。

どんなに記憶力に自信がない人でも、ご家族や親しい友人の顔や名前はちゃんと覚えられますね。
これは、色々な思い出と結びついているからです。

一方、自分とは直接関係がなく、丸暗記しただけの記憶は、頭に残りにくいです。
「とりあえず覚えよう」と思っても、時間・場所・感情を伴わないので、しっかり意識しなければなかなか記憶できず、肝心なときにすぐ思い出せないことが多いです。

初対面の人の顔と名前をしっかり覚えたければ、丸暗記しようとせず、その人のことをよく知り、できるだけ多くの情報を紐づけしながら、印象深く頭に残すようにしてみるとよいでしょう。
「親しくなりたいな」といった気持ちを持つだけでも記憶への残り方は変わりますから、ぜひトライしてみてください。
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「持ち家vs賃貸」結局どっち?"利回り"で見る結論

「持ち家vs賃貸」結局どっち?"利回り"で見る結論
現在のマンション相場と家賃からシミュレーション
沖 有人 : 不動産コンサルタント
2023/05/24 東洋経済オンライン

自分が今住んでいる賃貸住宅を買うとするならばいくらになるか、考えたことがあるだろうか。
例えば、ワンルームマンションに住んでいるとしよう。
都区部はマンション条例という建築規制があるので、通常25u以上になる。
家賃は計算しやすいように10万円とする。
その住んでいるマンションを買い取る金額は家賃の25〜30年分になる。
それを月数にすると、300〜360カ月なので、これを家賃にかけてみる。3000万〜3600万円で買えることになる。
独身でなく、2人以上で住んでいるなら、50u以上で、家賃20万円とすると、上記の2倍になる。
これを購入すると6000万〜7200万円となる。

金利総額を上回る
「住宅ローン控除」の恩恵 では、これを購入した際の月の返済額はいくらになるか。
今の住宅ローン金利は0.4%ほどなので、18.4万円となり、家賃より安くなる。
なぜなら、家賃の30年分で買えるのに、住宅ローンは35年で返済するからだ。
金利がある分、総支払額は7717万円で、金利総額は517万円となるが、住宅ローンを借りる人はほぼ全員が住宅ローン控除という減税策を適用されている。
これは借入額の0.7%が還付される仕組みなので、7200万円×0.7%の50.4万円が13年間もらえる。
なので、655.2万円の収入が生まれる。
1人当たりの上限は5000万円だが、夫婦共働きであれば合計1億円まで可能だ。
この655.2万円は金利総額の517万円を上回っているので、収支は138.2万円のプラスとなる。
これは「マイナス金利」ということで、通常お金を借りると金利を支払うところを、借りた額が増える分だけお金がもらえることを意味している。

そのくらい、国策として「持ち家を取得したほうが得ですよ」と促しているわけだ。
この結果として、日本全国の85歳以上の持家率は85.2%で、都区部でも75.4%にも及ぶ。
ちなみに、J-REIT(日本版不動産投資信託)の入居者調査で、家賃は世帯年収の何%分払っているか調べた結果、その平均は25%だった。
家賃20万円の世帯は年間240万円の家賃を払っているが、これが年収の25%相当が平均なので世帯年収は1000万円弱になる。
この世帯が住宅ローンを借りようとすると、月返済額が25%までは少なくとも貸してくれる。
なぜなら、銀行は年収比率25%の人は延滞確率がほぼゼロであることを長年の貸し出し実績で知っているからだ。

「自分がローンを返せるか心配」という人がいるが、これは取り越し苦労で、できなかった人などほぼいないので、心配する必要などないのだ。
銀行が貸してくれるというなら、「自分はそこまで返す能力があるのだ」と理解したほうがいい。
家賃20万円が月収の25%相当で同額の返済を想定すると、7826万円の借り入れが可能となる。

実際のところは、最近の超低金利で年収の8〜10倍貸してくれる。
つまり、年収約1000万円なら、8000万〜1億円となる。ここまで借りても返済は滞ることなく、行えるのだ。
もっと簡易計算をするなら、今の家賃の35年分(420カ月分)が目安となり、家賃20万円なら、420カ月倍の8400万円を借りることができることになる。

賃貸の場合、買ったらいくらなのかを調べてみる
そこで、改めてあなたの今の家賃の支払い状況を確認しておこう。
家賃を払う場合には、その部屋を買ったらいくらするのかを調べる。
分譲マンションを賃貸で借りるなら、そのマンションの売り出されている中古の事例を見てほしいし、マンション名で検索すれば、適正価格や周辺相場なども出ているサイトもたくさんある。

マンションの場合は、総じて年間家賃÷物件価格=利回りは3〜4%になる。
月の家賃の300〜400倍で買える。420倍以下なら、35年(=420カ月)ローンで返せるので買ったほうがいいことになる。
最近は戸建て賃貸が増えてきており、利回りは6〜7%もある。
これも物件検索サイトで新築分譲戸建てを調べると出てくるが、家賃の171〜200カ月分で買うことができる。
買ったら、420カ月で返済することになるので、今の家賃は半額以下になる。
実例で説明しよう。4000万円の新築戸建てを月20万円、年間240万円払うとちょうど利回り6%になる。4000万円を住宅ローン金利0.4%で借りると、月返済額は10.3万円で半額になる。
住宅ローン控除の還付金は毎年28万円あるので、月割りで2.3万円となり、月返済額から還付金を引くと、月の実質支払い額は8万円となる。
今の家賃の4割の支出で済むのだ。

リースバックには要注意
最近、戸建てをリースバックするビジネスが増えてきている。
リースバックとは購入して住んでいる自宅を不動産事業者が買い取るので、いったん売却代金が入る。
お金に困っている人は唯一の資産である自宅を売却して資金を手に入れる手段の1つである。
その売却の際に、その自宅に住み続けるために家賃を払う契約も同時に結ぶ。
家に住み続けながら、資金を手に入れることができるのだ。

しかし、だいたいにおいて不動産事業者が一生懸命やり始めている事業は気を付けたほうがいい。
不動産事業者が儲かるということはその顧客になった人は損をするという構図になるからだ。
リースバックの利回りはなんと12%ある。
手に入れた資金で家賃を払うにしても最大で8年強しか住むことができない。
それだけ考えても持っていたほうが得であるし、資金繰りに困っている家族が数年後に家を失ったら、一家離散となるかもしれない。
そんなことをするくらいなら、別の方法はいくらでもある。通常に売却して、他の家に賃貸で引っ越したほうが家賃は半額程度になる。
先ほどの戸建て賃貸の利回りは6〜7%で、リースバックが12%なのは家賃が相場の約2倍であることを意味している。
ほかにも方法はある。
リバースモーゲージという自宅を担保に入れてお金を借りる方法で、金利は3%ほどだ。これも自宅に住み続けることができるので、リースバックと比較したら、はるかにリーズナブルな方法となる。
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このままではAI後進国に…「中国版ChatGPT」を使ったジャーナリストが指摘する"残念な現状"

このままではAI後進国に…「中国版ChatGPT」を使ったジャーナリストが指摘する"残念な現状"
高口 康太 ジャーナリスト/千葉大学客員准教授
2023年05月23日  プレジデントオンライン

世界的なAIブームのなか、中国がAI開発に苦戦している。
ジャーナリストの高口康太さんは「中国はもともとAI大国として知られていたが、AI開発に必要なデータ収集や最先端の精密機器の入手に後れを取っており、開発が思うように進んでいない。
私も実際に『中国版ChatGPT』と呼ばれるバイドゥのチャット型AIを使ってみたが、マイクロソフトのAIと比べて精度は低かった」という――。

■米国と並ぶ「AI大国」として知られていたが…
中国のAI(人工知能)がちょっと変だ。
ChatGPTの爆発的なヒットを受け、今や世界中がAIブームに沸き立っている。
中国も例外ではない。
検索のバイドゥ、EC(電子商取引)のアリババグループ、ゲーム・メッセージアプリのテンセント、動画アプリ「TikTok」のバイトダンスなど、名だたるIT企業はこぞって参入し、中国版ChatGPTを生み出す競争を始めている。
中国は米国と並ぶAI大国として知られる。

スタンフォード大学人間中心AI研究所(HAI)の報告書「2022 AI Index Report」によると、AI関連の論文数では中国が全体の31.04%とトップ。
EU・英国の19.05%、米国の13.67%を引き離している。
また、AIの活用にも積極的で、さまざまなAIソリューションが開発されている。
「キッチンにネズミがいないか発見するAIカメラ」「高層ビルからポイ捨てしたらすかさず位置を特定して通報するカメラ」といった、「確かに便利かもしれないけど、それわざわざ開発するの?」と驚くようなものまで出回っているなど、豊富なAIプロダクトが根づいている。

となれば、ChatGPTに追いつくAIをあっという間に作り出してしまいそうなものだが、どうやらかなり苦戦しているという。

■中国版ChatGPTを使ってみた
その事実を確かめるため、中国版ChatGPTの1番手として名乗りを上げた、バイドゥのチャット型AI「アーニーボット」(文心一言)を使ってみた。
ChatGPTと同様に、一般的な文章を入力すると返答する仕組みだ。
また、ニーズに応じて「レポートを書く」「知識検索」、そして「イラスト作成」という出力方法を選ぶこともできる。

下記の画像は「謝罪の手紙、睡眠不足で原稿の締め切りが守れませんでした」という指示に対する回答だ。
思ったよりも長い文章を作成してくれた。
締め切りを守れなかったことを謝るだけではなく、「事前に状況を説明しなかったことを謝罪したい」と要素を付け足してくれている点は評価が高い。

他にもいくつか文章を作らせてみたが、謝罪文や反省文など型が決まっている文章はかなり得意なようだ。
となると、定型文の文章を大量作成しなければいけない人々にとってはかなり重宝しそうだ。中国だと、その代表格は中国共産党員である。
まじめな党員ライフを送るためには、新たな習近平講話の学習会レポートなど、あまりやる気にならない文章を書きまくらなければならない。
創造性は発揮すればするほど危険で、他の人と同じ決まり切った文章を書くほうが安全……というわけで、これまではテンプレをコピペして、すこしいじるという手法が横行していたのだが、今後はAIに書かせるという新時代の到来が予見される。

■イラスト生成の精度はあまり高くない
……と思ったのだが、さすがに中国企業が開発したAI、不正利用できないような工夫がほどこされているようだ。
「習近平思想学習会の報告を書いて」とお願いしたところ、「AI言語モデルである私はこの問題にどのように答えるのか、まだ学習しておりません」と断られてしまった。
確かに中国共産党員がこぞってAI執筆レポートを提出するようになると、えらい人の怒りが炸裂しそうなだけに、こういう使い方はできないようにしておくべきだろう。
さて、見事な反省文を書いたアーニーボットだが、小説などクリエイティブな文章を書かせるとどうもうまくいかない。
さらに、イラスト作成機能ではこちらの意図を理解してもらえないケースが多かった。
たとえば下記のイラストは「从宇宙看的长城」(宇宙から見た万里の長城)という言葉で生成したものだが、文法を理解できず宇宙と万里の長城を並べたものになっている。 米マイクロソフトの「Bing Image Creator」では、同じ中国語の指示を与えても、ちゃんと「宇宙から見た」という意図を正しく理解している。

■“想定外の利用”を恐れて規制が厳しくなっている
文章であれ、画像であれ、生成AIに望み通りの内容を出力させるためには指示を工夫する必要がある。
時に“呪文”などと呼ばれることもあるが、インターネット上ではさまざまな工夫がシェアされているのはよく知られているところだ。
ところがアーニーボットはその“呪文”への反応が鈍く、また工夫を積み重ねていると、前述の「AI言語モデルである私はこの問題にどのように答えるのか、まだ学習しておりません」という文言で出力を拒否されてしまう。
不正利用ができないような設定が強化されていることは一つの要因だろう。

間違っても習近平総書記の悪口や中国共産党を批判するような文章を作らないようにとの配慮だ。
一つ間違えば、サービスそのものがお取り潰しになりかねないだけに慎重を期すのは理解できる。
ただ、それだけではない。どうやら中国の生成AIは今、壁にぶちあたっているのだという。

■「すでにアメリカを超えた」と豪語していたが…
冒頭で述べたとおり、中国は米国と並ぶAI大国である。
その強みを確認しておこう。
AIの開発にはアルゴリズム、コンピューティングパワー、データという3つの要素が必要になる。
このうちアルゴリズムは論文やオープンソースソフトウエアとして公開されるため、後発国でも追いつきやすい。コンピューティングパワーはGPUメーカーのNvidia(エヌビディア)を筆頭に米国企業が圧倒的なシェアを握るが、中国はその製品を購入すればことは済む。
そして、データだ。
データ関連の法規、規制が緩く、企業がデータを入手しやすい。
IT企業の事業分野が広く、幅広いデータを収集できることも強みだ。
さらに辺境の農民など低賃金の労働者が多く、アノテーション(データへのタグ付け)に関するコストが安いことも相まって、この点では他国を上回る優位性を持っている。

元グーグル中国総裁にして、生成AIスタートアップ「Project AI2.0」を今年創業した李開復(リー・カイフー)は著書『AI世界秩序 米中が支配する「雇用なき未来」』(日本経済新聞出版、2020年)で、「(AIビジネスに取り組む中国の)企業家集団は、中国テクノロジー界のもう一つの“天然資源”、すなわち、有り余るほどのデータにアクセスできる。
中国のデータ生産量は、すでにアメリカを超えた」と指摘し、AI開発競争では中国が優位に立つとの見通しを示していた。 ところが、今、この強みが失われている。

■アプリに阻まれデータ収集に後れを取っている
ChatGPTのトレーニングに使われているデータには書籍、雑誌、ネット掲示板「Reddit」、そしてオープンデータ「コモン・クロール」、グーグルが公開するデータセット「C4」などが活用されている。
これらのデータの多くは英語であり、中国語を含む非英語圏のデータはきわめて少ない。
中国の大手IT企業は独自に対話型AIの基礎となる大規模言語モデルの開発に取り組んできたが、共有の中国語データセット整備の動きが乏しかった。
また、中国は世界一のスマホ大国であり、多くのデータはインターネットでは公開されず、スマートフォンアプリからしかアクセスできず、収集が難しい。

匿名を条件に筆者の取材に応じた、中国人のエンジニアによると、「ChatGPTが出てから、オープンなデータが全然足りていないという現実にようやく気がついたところだ」と話している。
そのため、中国の対話型AIも英語のデータを使って開発されていることが多く、質問文を英訳してからAIが処理していることも多い。
バイドゥのアーニーボットに「王冰さんの絵を描いてくれ」とリクエストしたところ、「氷の王様」の絵が出力されたという笑い話もある。
王冰(ワン・ビン)という人名を翻訳した時に、「アイス・キング」と翻訳したがゆえの失敗だ。

■劣化版のGPUを購入するしかない
データに加えて、中国のAI開発のネックとなっているのが米国の半導体規制だ。
昨年に導入された規制によって、中国企業はAI開発には欠かせない最先端のGPU(グラフィック・プロセッシング・ユニット)の購入が禁じられた。
米Nvidiaは規制に抵触しないよう性能を低下させたA800、H800を中国向けに販売している。
対話型AIの開発は1万基ものGPUが必要となるほど、コンピューティングパワーが重要な要素を占める。
“劣化版”しか入手できないとあっては、フルスペックの製品を購入した他国企業との開発競争で劣位に立たされることは否めない。

■気がつけば不利な状況にはまりこんでしまった
中国企業を悩ませているのは米国の規制だけではない。
中国共産党は今年1月、AIによって作られたテキスト、画像、動画、音声などを規制する法案を施行している。
中国共産党の価値観に合ったAIを作ることという無理筋の要求があるほか、著名人のフェイク画像を作れないようにするなどAI企業に対応を求めている。
さらに対話型AIを対象とした新たな規制作りにも着手している。
企業家から見れば、中国共産党に目を付けられたら一発アウト。
AIが習近平総書記や中国共産党の批判をしないようにするのはもちろん、フェイクニュースや詐欺などに悪用されないよう配慮する必要があるが、現時点で対策することはかなり難しい。

本家のChatGPTがそうであるように、いまの対話型AIでは「ハルシネーション」と呼ばれる、もっともらしいウソをついてしまう問題がついてまわるためだ。
アーニーボットのように、危険な回答をしかねないケースでは回答不能と逃げるなどの形で対策するしかない。
スマートフォンを超える革命的技術といわれる対話型AI。
中国企業もこのチャンスを見逃すわけにはいかないが、気づけばかなり不利なポジションにはまりこんでしまっていた……というのが現状のようだ。
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