2023年12月13日

《没後30年》政治に風穴を開けた田中角栄・元首相の「人の心をつかむ言葉」 今こそ必要とされる「決断と実行力」

《没後30年》政治に風穴を開けた田中角栄・元首相の「人の心をつかむ言葉」 今こそ必要とされる「決断と実行力」
12/12(火)  ニュースポストセブン

 この国の政治が行き詰まり、政治家が国民の信を失った時、誰が言うでもなく田中角栄待望論が沸き上がってくる。
「もし、角栄が生きていたらどうするだろうか」。
今がそうだ。失われた30年の間に国力は衰え、少子高齢化は止まらない。
高齢者は老後に不安を抱え、若者は将来に夢を持てない社会になった。
それなのに政治は解決の処方せんを示すことができずにスキャンダルを繰り返している。

岸田内閣の支持率は軒並み20%台まで落ち込んだ。
「角栄なら国民に新しい社会への夢を描いてみせるはずだ」──。  そんな期待を抱かせるのである。

2023年12月16日は角栄没後30年にあたる。
生前はロッキード事件で刑事被告人となり、金権政治家と批判されながら、死後もなお、政治家・角栄が国民に鮮烈な印象を残し続けているのはなぜか。
田中内閣の総理秘書官を務め、『日本列島改造論』の執筆者の一人でもある小長啓一・元通産事務次官が語る。
「佐藤栄作長期政権に対し国民のある種の倦怠感が燻る中、田中さんは現状を打破して新しい風、新しい考え方をしようと日本列島改造論を掲げて登場した。
総理になるかもしれない人が、こんな大胆なビジョンを打ち出したのは初めてだった。
それが国民には新鮮に映り、喝采を得たのだろう」
 時代の閉塞感を打ち破った政治家だった。

「列島改造論には前段階があった。
田中さんは高等小学校卒業だったけれど、『学歴ではなく経験、知識が大切なんだよ』と言いながら、ルーティンの合間を縫って政策の勉強をコツコツと積み上げていった。
当時、政治家の多くは『議員の仕事は国会での法案審議』と考え、法律を作ることは役人任せでしたが、田中さんは国民の声を拾い上げ、行政ベースには乗らない難しい課題でも自ら議員立法を成立させて解決していった。
“役所ができない法律をオレがやる”というのだから、役所とは対立関係になることもある。
それでも、田中さんは33本の議員立法を手がけた。
この記録は破られていません。
まさにフロンティアに挑戦する、民主政治家のモデルでした」(小長氏)

 わかりやすい角栄の言葉には人の心をつかむ力があった。
左派学生を前に自由主義経済をこうたとえた。
「子どもが10人おるから羊羹を均等に切る。そんな社会主義や共産主義みたいなバカなこと言わん。
君、自由主義は別なんだよ。チョンチョンと切って、一番ちっちゃいヤツに、一番でっかい羊羹をやる。
分配のやり方が違うんだ。
大きなヤツには『少しくらいガマンしろ』と言えるけど、3〜4歳の子はおさまらんよ。そうでしょう。それが自由経済」

 大蔵大臣時代には、新人官僚にこう訓示した。
「諸君らの上司にはバカがいるかもしれない。もしバカがいたら、バカなんだから諸君のアイデアを理解できないだろう。そんな時は迷わなくていい。遠慮なく大臣室に駆け込んでこい」

 叩き上げの政治家・角栄は持ち前の政策力と実行力、人心掌握力で郵政大臣、大蔵大臣、通産大臣として難題を処理し、54歳で総理大臣へと駆け上がる。
「一気に使え」 「決断と実行」──それが首相就任時に掲げたスローガンだ。
 外交的には日中国交回復を決断、エネルギー問題でも米国の石油メジャー依存からの脱却をめざして独自の資源外交を展開した。文字通り有言実行の政治家だった。

 角栄に関する多くの著書がある政治評論家・小林吉弥氏が語る。 「二枚舌は使わず、やると言ったら必ず実行するのが角栄でした。
『金というものはチマチマ使うより、ここぞという時、一気に使え。そのほうが何倍も効果が大きい』というのが持論で、財政出動する場合も、政権の人気取りでバラ撒くのではなく、国民の一番求めている政策を考え、財源まで手当てして決断する。

たとえば岸田さんの4万円減税はどこを向いた政策かわからないし、チマチマ金を使っても効果が出ない。
角栄であれば思いきってただちに1人10万円以上配るでしょうね」
 あるいは、当時のように国民にこう説くかもしれない。
「目先の握り飯(所得税減税)もさることながら、柿の種(企業減税)を撒き、木(経済)が育てば、おいしい果実はおのずから食べられる」

 角栄の政治には、確かに金が付きまとった。
数々の政策、派閥作り、その全てに莫大な金を必要とした。
金脈問題で総理の座を追われたのは必然だったのかもしれない。
「だが、その目的は最後まで政治のためだった。

いま問題となっている安倍派の裏金のように、私利私欲のためではなかった。
平成、令和の政界は角栄の負の側面だけが受け継がれ、肝心の理念は置き去りにされた」(ベテラン議員秘書)

 時代の曲がり角に登場し、政治に風穴を開けた角栄がもし今の政界にいたら、少子高齢化、国民負担の増大、中東危機やウクライナ戦争による資源価格高騰などの課題にどう立ち向かい、どのように日本社会を元気にするのだろうか。

※週刊ポスト2023年12月22日号
posted by 小だぬき at 14:00 | 神奈川 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

提言!【メンタルを消耗させる心のムダづかい】は、もうやめましょう。

提言!【メンタルを消耗させる心のムダづかい】は、もうやめましょう。
竹内成彦 心理カウンセラー(公認心理師)
12/12(火)  YAHOO1ニュース

こんにちは。 精神医学と性格心理学に詳しい 心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。
今日は、「メンタルを消耗させる心のムダづかい」というテーマでお話したいと思います。
では、早速。 メンタルを消耗させる心のムダづかい、ひとつめは、怒るということです。

怒ると、大変にメンタルが消耗します。
怒っている最中は、アドレナリンが出て、元気になった気がしますが、脳は大変に疲労するということをどうぞ覚えておいてください。
じゃあ、怒るのを我慢すればいいのか? というと、そうではなく、怒るのを我慢していてもメンタルが消耗します。
だから、そもそも怒り感情を感じなければいいのです。
どうしたら、怒り感情を覚えなくなるか? それは期待するのをやめることです。
「こうしたらこうしてくれるだろう」などという淡い期待を持つから、期待と違う結果になったときに腹が立つのです。
だから、最初から期待しなければいいのです。最初から期待しなければ、そんなに腹は立たない筈です。

メンタルを消耗させる心のムダづかい、ふたつめは、「あの人は、私のことをどう思っているのだろう」と考えることです。これは、「人から嫌われたくない」と考える人が、よくやりがちなことなのですが、自分が人からどう思われれているかなんて、どれだけ考えてもよくわかりません。
そういう答えの出ない質問を自分自身に投げかけると、脳は延々と考えてしまいます。
それはエネルギーの無駄遣いで、そんなことを繰り返しているから、メンタルが消耗してしまうのです。

人に対して思いやりの気持ちを持つことは大変に尊いことです。
だからと言って、答えの出ない、「あの人は、自分のことをどう思っているのだろうか?」なんてことを考えるのはやめましょう。
考えてもエネルギーの無駄だし、実際に「ねえ、あなたは私のことをどう思っているの?」と聞いてみたところで、本当のことを教えてくれるとは限らないし、もしも本当のことを教えてくれたとしても、今度はそれを信じられるか信じられないかという問題がつきまといます。
だから、「あの人は自分のことをどう思っているのだろうか?」なんて、最初から考えないに限ります。

続いて、メンタルを消耗させる心のムダづかい、みっつめは、ストレスを生活の中から全てなくそうと考えることです。
ストレスは、身体に悪いからといって、それをゼロにしようとすると、結果、ストレスに注目することになってしまい、メンタルが消耗します。
ストレスは、実は少しぐらいあったほうがいいのです。
そのほうが元気になります。
もしも、ストレスをゼロにしたら今度は、今までストレスとは感じなかったことまでストレスになってしまいます。
だから、ストレスは多少あったほうがいいのです。
ちなみに今、現在、私のストレスは、満員電車と自分が好きでやっている筋トレなのですが、ホントこの2つは嫌で嫌でたまらないのですが、もしも私が満員電車に乗るのをやめたり、筋トレをやめたりしたら、他の出来事、たとえばカミさんの私に接するときの態度など、そんな細かいことがストレスとして上位に浮かび上がってくると思います。
よって、くれぐれも生活の中からストレスをゼロにしようだなんて考えないでください。
それは土台無理なことですし、無理やりストレスをゼロにしようだなんて考えると、ストレスに注目することになってしまう結果を及ぼしますし、もしもストレスがゼロになったら他のことがストレスになってしまう…ということです。

続いて、メンタルを消耗させる心のムダづかい、よっつめは、人を自分の思い通りに動かそうとすることです。これは大変にメンタルを消耗させます。
何故なら、過去と人は変えられないからです。
あなただって、人からコントロールされたくないように、他人だって、あなたからコントロールされたくないのです。
だから、人を自分の思い通りに動かそうとするのはやめましょう。
脅したり、罰を与えたり、褒美で釣ろうとしても、人は結局変わらないし、あなた自身がメンタルを消耗させるだけに終わってしまいます。

続いて、メンタルを消耗させる心のムダづかい、いつつめは、自分で自分の悪口を言うことです。
自分なりに、普通に真面目に暮らしていても、ときに人から非難されることがあります。
そんな時に、メンタルを消耗させない人は、直ぐに自分に悪口を言った人のことを忘れてしまいますが、メンタルを消耗させてしまう人は、自分の悪口を心の中で、何度も繰り返し思い出します。
その結果、自分で自分に対する悪口を言い続けてしまうという事態をもたらします。
それでは、メンタルが消耗するのは当たり前です。ですから、人から非難されるのは避けらないかもしれませんが、自分で自分の悪口を言うのは、たとえ心の中だけとしても、やめるよう心掛けましょう。

続いて、メンタルを消耗させる心のムダづかい、むっつめは、人と自分を比べることです。
たとえば、あの人は、英語がペラペラで凄いなあ。それに比べて自分は、英語なんて全然できないなあ。
また、あの人には可愛らしい彼女がいていいなあ。それに比べて自分は、彼女の1人さえ出来たことないなあ、等々です。
自分より優れた人と自分を比べてるとメンタルが消耗します。精神的にダメージを受けます。

人と自分を比べることによって、自分が成長するのであれば、比べる意義もあるかもしれませんが、人と自分を比べても通常は、落ち込むだけです。
だったら、人と自分は比べないに限ります。
比べるのなら、昨日の自分と今日の自分を比べるようにしましょう。
人間には、自己成長欲求があるので、ほんの少しでも、昨日の自分より今日の自分のほうが成長していると感じると嬉しく感じるものなのです。
ぜひ、昨日の自分と今日の自分を比べ、成長を実感してください。
人と自分を比べない、昨日の自分と今日の自分を比べる、ということです。

続いて、メンタルを消耗させる心のムダづかい、ななつめは、どうしようもないことで悩むということです。
たとえば、天気が悪い日が続くのはどうしようもありません。
夏になると暑くなり、冬になると寒くなるのはどうしようもありません。考えるだけ無駄です。
だったら、自分の変えられることで悩むようにしましょう。
天気が悪い日が続いたら、自分はどのような行動を取ればいいのか、暑くなったら、自分はどのように対処していけばいいのか、寒くなったらどのように対処していけばいいのか、そういうことを考えるようにしましょう。そのほうが、うんとうんと建設的になれます。

以上です。
以上の7つ、
「怒る」
「あの人は、自分のことをどう思っているのか? 考える」
「ストレスをゼロにしようと思う」
「人を自分の思い通りにしようと考える」
「自分で自分の悪口を言う」
「人と自分を比べる」
「どうしようもないことで悩む」が、メンタルを消耗させる心のムダづかいです。

次にここからは、メンタルを消耗させない方法についてお教えいたします。 それは、先ほどの逆です。

1.怒らないようにする。そのためには人に期待しない。
2.人からどう思われているか、気にしない。
3.多少のストレスは健康にいいと思う。
4.自分の思い通りに人を動かそうとしない。
5.自分の悪口を言わない。
6.人と自分を比べず、昨日の自分と今日の自分を比べる。
7.どうしようもないことを延々と考え悩まない。 以上です。

その他に、メンタルを強くする方法として、 睡眠をしっかりとる、体にいい物を適量食べる、運動習慣を持つ、人とつながる、等があります。どうぞひとつでもふたつでも自分の生活に取り入れ、健康的な毎日を送ってください。
というわけで、今日は、「メンタルを消耗させない心のムダづかい7選」というテーマでお話させていただきました。
今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。
posted by 小だぬき at 00:00 | 神奈川 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする