2024年01月17日

中国で天安門事件が起き…  

 <余録>
 中国で天安門事件が起き…
毎日新聞 2024/1/16 東京朝

 中国で天安門事件が起き、東欧の社会主義政権がドミノ倒しになった19年に民主化に踏み出したのが台湾だ。
国民党以外の政党結成が初めて認められ、野党の民進党が公式に選挙戦に参加した

▲それから35年。民主化進展を端的に示すのが女性議員の比率の高さだ
゜憲法に比例代表で選出される女性議員の比率を半数以上と明記し、13日の立法院(議会)選でも当選者の4割強が女性だった。゜アジアトップの水準だ゜

▲もう一つが政治の透明化だ。
コロナ禍封じ込めで名をはせたデジタル担当閣僚の唐鳳(とうほう)(オードリー・タン)さんは「市民ハッカー」出身。行政や政治家を監視するため、予算や政治献金の「見える化」を進めたのが出発点だった

▲8度目の総統選は女性の政治進出の象徴でもある蔡英文(さいえいぶん)総統の路線を引き継ぐ民進党の頼清徳(らいせいとく)氏が中国の圧力を排して選ばれた。
一方でどの党も立法院の過半数を得られなかった。
長期政権への警戒を示すバランス感覚だろう

▲リクルート事件に揺れた35年前、自民党は「派閥の弊害除去と解消への決意」を掲げた政治改革大綱を決めた。その後、小選挙区制や政党助成金が導入されたものの、派閥は消えず、裏金事件が発覚した

▲「民主主義は常にアップグレードしなければならない」とは唐さんの言葉だ。む時計の針を逆戻りさせてはならぬという危機感が改革の原動力になってきた。
旧態依然の「政治刷新本部」の発足は民主主義では後発だった台湾がはるか先を行く現実を示すように思える。
posted by 小だぬき at 00:00 | 神奈川 | Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする