2024年04月08日

「まぁ」「はい」「なるほど」は要注意ワード…無意識に相手を不快にする「使うべきでない相槌」の正しい使い方

「まぁ」「はい」「なるほど」は要注意ワード…無意識に相手を不快にする「使うべきでない相槌」の正しい使い方
2024年04月07日 PRESIDENT Online

相手の話を聞くときには「相槌」に注意したほうがいい。
テレビ東京「ワールドビジネスサテライト(WBS)」キャスターの山川龍雄さんは「『まぁ』『はい』『なるほど』といった相槌は使いすぎるとよくない。
私は録画で自分の発言をみて、考えをあらためた」という――。
※本稿は、山川龍雄『「話す・聞く・書く」伝え方のシン・常識 半分にして話そう』(日経BP)の一部を再編集したものです。

■猫背、首が曲がっているとだらしなく映る
Q
山川さん自身が番組に出演する際に、見た目の印象で気を付けているところはありますか。

A
自戒を込めて申し上げられる教訓はたくさんあります。
10年前、テレビの仕事を始めて最初のうちは、自分の出演番組を録画にとってよく「一人反省会」をやりました。
まず、姿勢ですが、猫背で両方の肩の高さが同じではありませんでした。
これはだらしなく映ります。
首の角度も曲がっていることに気づきました。

Q
確かに、姿勢がピシッとしているかどうかでずいぶん印象は変わります。

A
あとフリップやモニターを指す時に、手がゆらゆらと揺れていました。

Q
手先が動いていると落ち着きがないように映りますし、見る側は気が散りますね。

A
それに情報番組などではたくさんモニター画面やフリップで図表を示す時がありますが、説明する内容と指すところが違ったりしていると、頭に入ってきません。
今は、読む内容に合わせて、適切なところを指示棒で指すことを心がけています。

■訃報を伝えた自分が「冷たい感じ」に映っていた
Q
話す時の表情についてはいかがですか。

A
これはいまだに悩みの1つです。
テレビ慣れしていない人は全般的にそうだと思いますが、私も表情が薄かった。
前向きな話をしている時は明るい表情を、悲しい話を聞いている時は悲しい表情をするのが自然です。
特にテレビでは表情は少し大げさなくらいがちょうどいい。

ある時、経営者の訃報を伝えるニュースについて解説する機会がありました。
その経営者には取材でずいぶんお世話になったこともあり、本心からお悔やみを申し上げていたのですが、後で録画を見てみたら、悲しいというよりも、冷たい感じに映っていました。

Q
自分の思いが必ずしも表情と一致していなかったわけですね。

■芸人の「ワイプ芸」の反射神経はすごい

A
特にテレビでは自分が思った以上に、無表情に映ります。
この点は、たまに特番などでご一緒しますが、芸人さんはうまいですね。
VTRを流している最中に、画面の一部が小窓のようになって出演者を映すことがありますが、表情が豊かで反射神経が素晴らしい。
あれは本当に「芸」だと思います。いまだに自分にはできません。

Q
声のトーンについてはいかがですか。

A
最近の若い人には多いですが、私も少し語尾のイントネーションを上げる癖がありました。
これは番組のチーフプロデューサーから「発言が軽く感じられるので直した方がいい」と指摘を受けました。
しかし一度付いた癖をなくすのは難しいですね。
それに私の場合、語尾のトーンを落とすと、今度は聞き取りにくくなってしまい、画面を通して弱々しく映ってしまうのです。

Q
語尾が「ごにょごにょ」とフェードアウトしていくタイプの人は自信がなさそうに映ります。

■「と思います」の濫用はやめたほうがいい

A
弱々しく映るという点では、語尾に「と思います」とか「と言われています」などを連発する人がいます。
自分の発言が間違っていた場合のリスクを回避しているように見えるので、あえて使う必要のないところにまで、この表現を使うのは避けた方がいいです。

よく仕事の現場で「善処します」「対処します」を連発する人がいますが、聞いている側は「お前、何もやる気はないだろう」と受け止めますよね。
それと同じで、「と思います」「という可能性もあります」などをあまり連発すると、発言から責任を感じ取れません。

Q
「あのー」とか「えーと」など、話の継ぎ目に口癖のある人もいます。

A
本人は無意識に使っていて、気づいていないことが多いです。
聞いている側は気になって話に集中できないので、できるだけ減らすよう努めてください。

それに、「と思います」といった婉曲表現を使う人も、「あのー」「えーと」と連発する人も、その瞬間、体が揺れていたり、目が泳いでいたりすることが多い。
メラビアンの法則に従えば、視覚情報、聴覚情報、言語情報すべてを使って、まさに「自信のなさを表現」しているわけです。

■「まぁ」「はい」「なるほど」は要注意ワード

Q
他にも目立つ口癖はありますか。

A
私はテレビに出演したての頃、「まぁ」という言葉をよく使っていました。
録画で見て、「こんなに使っていたのか」と驚きました。
「まぁ」の連発は、聞く側に不遜な印象を与えますから、今はできるだけ使わないようにしています。

あと、聞き手を不快にする点では、テレビやラジオでよくあるのが、緊張で口の中が乾燥して、話し始めに「くちゃっ」という音をマイクが拾うことです。
これの対策としては、番組中に用意された水を飲むなどして、口の中を湿らせておくことをお勧めします。

Q
話を聞いている時の相づちの打ち方にも、人それぞれ特徴がありませんか。

A
私は当然のように「はい」「なるほど」といった言葉を挟むのがいいと思っていました。
ところが録画で聞いてみると、私の「はい」はマイク越しだと少し甲高くて耳障りが悪い。
以来、少し「はい」の回数は減らすようにしました。
「なるほど」も本当に「なるほど」と思えるところで言わないと、逆に相手の話を理解できていないように映りますから、要注意ワードです。

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山川 龍雄(やまかわ・たつお)
テレビ東京解説委員 「ワールドビジネスサテライト」キャスター
posted by 小だぬき at 14:00 | 神奈川 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

人はなぜ霊感商法に引っかかるのか? 「現代の魔女」が語る「オカルトとの付き合い方」

人はなぜ霊感商法に引っかかるのか? 「現代の魔女」が語る「オカルトとの付き合い方」
4/7(日)  デイリー新潮
魔女・魔術師・占い師・神秘家の肩書きを持つヘイズ中村さん

 2月に出版された『ガチ魔女って普段何しているんですか?』(二見書房)は、魔女・魔術師・占い師・神秘家の肩書きを持つ日本人女性、ヘイズ中村さんによる「魔女」の解説書だ。
「オカルト」のジャンルに属する本だが、語られている「現代の魔女」は大きな鍋で怪しい薬を作ることも、不思議な杖を振って願いを叶えることもない。
むしろ、魔女に向いているのは「疑り深い現実主義者」だと説く。

 ヘイズさんは現在、本の出版や講座などを通じてオカルトの世界を解説している。
怪しいモノに騙されないためにも、まずオカルトの正しい知識を身につけるべきという意識が強い。
日本のオカルト界で騙す側と騙される側を長く間近で見てきたヘイズさんに、「日本人とオカルト」について話を聞いた。

魔女は「不思議大好き」な人たちではない
――まず「現代の魔女」とはどんな人たちなのですか? 

 現代の魔女の定義や歴史には諸説ありますが、共通しているのは、目に見えない世界を信じ、地球や自然と一体化したライフスタイルを提唱する“生き方”です。
近年のスピリチュアルブームで増えている「不思議大好き」な人たちではないんですよ。

――「不思議なこと」を積極的に信じるタイプではないと。

 私自身はほとんど信じません。
でも、世の中には「不思議なこと」がたくさんありますよね。
それらの皮を剥がした結果、99%がオカルトでなかったとしても、どうしても解明できない何かが1%は残る。
それを見極め、自分や周囲のために生かしたいと考える人は魔女に向いています。

――そうした魔女が使う魔術とはどんなものなのですか? 

 現在の西洋儀式魔術は「近代西洋復興魔術」などと呼ばれ、そこから枝分かれしたのが「魔女術」です。
儀式魔術は精神修養的な側面が強いのですが、魔女術は平たく言うと、願いが実現するように自分の心と体を動かして、環境や自分自身を変えることが特徴。
その過程を効率良く進めるために、行動を起こす際に月の満ち欠けを確認したり、エネルギーをうまく回したりと、「目に見えないもの」の仕組みや力を使います。

――たとえば「エネルギーを回す」という魔術はどんな内容ですか? 

 細かいコツや方法を省いて説明すると、具体的な行為は、願望の成就に必要な現実の作業の途中で成就までを一度イメージすることです。
願望が“本の出版”なら、資料集めの途中で「次は構成を考えて、その次は原稿を書いて……」とイメージします。
こうして1日1回エネルギーを回し続けると、渦が起こって周囲を巻き込めるようになる。さらにそこで大きく行動すると、渦がまた大きくなって、成就に向かう波も大きくなり、成就しやすくなるわけです。
ただし、実際の行動という努力なしでは成立しません。

騙される経験を繰り返す人は多い
――魔女の修行はどのように始められたのですか。

 80年代前半、魔術や魔女術に関する著作で有名な英国の作家に紹介され、東アジアを中心に活動する魔術団体に参加しました。
そこの構成メンバーの大半は、ヨーロッパから現地の大学に招聘されてきた大学教授たち。
皆さん知的でしたから教える内容も理論的で、非常にアカデミックな環境で修行の一歩を踏み出せました。
その後も海外の団体と交流したり、関連書を原書で読んだりしながら、実際の修行を続けています。

――様々な修行があるそうですが、魔術に理解があるパートナーとご結婚もされるなど、現在の日常生活は意外と普通だそうですね。

 単純に言うなら、あまり不自然なことをしない生活ですね。
日が落ちた頃に食事をして、早めに寝て、太陽が出た頃に起きる。
地元で生産されたものを食べる。
あとは地球にあまり迷惑をかけないように、ガソリンを無駄に使わないといった感じです。

――オカルト関連の著作家や占い師としても日本のオカルト界を長く見ています。そこで気づくことはありますか? 

 今の日本でオカルトに惹かれる人には、一発逆転を狙うというか、社会の閉塞感から逃げているような部分があると思います。
パワースポットに行っても何も変わらないからと、魔術の世界に来る人もいますが、そこで修行法などを紹介すると、これを数年やらなきゃいけないのかとまたパワースポット巡りに戻る。
あるいは高額のグッズを購入するなど いろいろなものに飛びついては騙される経験を繰り返す人はとても多いです。

大きく騙されてしまう人の傾向

――不安が多い今の時代、オカルトやスピリチュアルを名乗る怪しいモノに騙される人が増えているように見えます。

 増えたのではなく、SNSなどで可視化されてきたのだと感じます。
「できれば簡単に一発逆転」という心の弱い部分はどの年代にもありますから。
ただ、騙し騙される様子を何十年も見ていると、騙されてしまう側には一定の傾向があるように思えます。
頑張って真面目に生きているのに人間関係や仕事に恵まれない、といった境遇にある人たちです。
「それは社会が悪い」と言ってくれるところに引き寄せられてしまった人は多いですね。

――そうした怪しいモノを見分ける方法はありますか。

 たとえば“お告げ”の場合、一般的なイメージは「神からのお告げが!」と突然言い出す人たちですよね。
でも実際は、訓練や修行を経て発揮される能力です。
そういう血筋の方も多い。
私の周りにも幼い頃から修行を始めて何十年も続けながら、一定の術式に則って“お告げ”を受け取っている人もいます。
また日本でも海外でも、そうした人たちは『神』と『自然』をきっちり分ける傾向があまりないんですよ。

 また、生涯未婚だったり金銭の富は持っていなかったり、みなさんそれなりの代価を支払っています。
人間が持てるエネルギーの量は誰でもあまり変わらないので、エネルギーを大きく受け取って能力を発揮するなら、家族や私財は持てなくなるわけです。私自身は“お告げ”で大金を得ている人を見ると「ふぅん」と思いますね。

成功者はなぜ占いを信じるのか

――政治家や企業のトップなどに「お抱えの占い師」がいるという話も耳にします。

 見えない世界を強く感じる瞬間が一般の人より多いのだと思います。
たとえば弁護士だと、何年も揉めている遺産相続の案件が、当事者である兄弟全員の夢に彼らの亡くなった母親が現れ、『争わないで』と言ったとたんに解決する。
医師だと、死期の近い患者が、離婚した配偶者が帰ってきた瞬間に大きく持ち直す、といった経験です。

 そういう状況を目の当たりにすると、「目に見えない世界」を否定し続けるより「あるのかもしれない」と思った方がつじつまは合う。
ただ、その世界を自分で研究すると、本を読むだけで何十年もかかりますから、きちんと訓練した、実績のある占い師などに頼むという選択も生まれます。

――日本ではなぜ、あらゆる層が「目に見えない世界」を意識するのでしょうか。

 大晦日に除夜の鐘を聞けば「今年が終わる」と感じますよね。
亡くなった人がお盆に帰ってくる話が本当かはさておき、そう思ってお線香をあげることで、現実の人間関係がスムーズにいくこともあります。
日本ではそんな風に、宗教体験と慣習が一体化しているわけです。
だから、意識せずとも「見えない世界や現実以外の何かがあるのでは」という感覚を持っている人が潜在的に多いんですよ。

デイリー新潮編集部
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